JPH09281842A - 画像形成装置における定着装置 - Google Patents
画像形成装置における定着装置Info
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Abstract
ューズ64を迅速に溶断できるようにする。 【解決手段】 定着ユニットケース内に配置した押圧ロ
ーラ16により加圧される加熱ローラ15を異常過熱に
より軟化する合成樹脂製の軸受44,44にて軸支し、
前記加圧方向と反対側の加熱ローラ15の円周面に対向
する円弧状断面の集熱面63aを有する電気絶縁性のカ
バー体63を下ケース42の内面に固定し、カバー体6
3の裏面側に温度ヒューズ64を固定し、電源部39か
ら加熱ローラ15内のハロゲンランプ43への電気回路
に温度ヒューズ64を直列接続する。
Description
ミリ、或いはレーザプリンタ等、用紙等の被記録媒体に
トナー像を形成し、そのトナー像を加熱定着して記録す
る画像形成装置の構造に関するものである。
は、特開平8−6416号公報等に開示されているよう
に、本体ケース内に配置したスキャナユニットから発射
され走査されるレーザービームにて感光体ドラムの外周
面に静電潜像が形成され、この静電潜像にトナーカート
リッジから供給された現像剤(トナー)を静電気的に付
着させて顕在化した後、感光体ドラムの転写部を通過さ
せた用紙等の被記録媒体の表面に前記トナー像を転写
し、次いで、定着ユニットにおける加熱ローラと押圧ロ
ーラとの間の加熱押圧部(ニップ部)に前記被記録媒体
を通過させてトナー像を被記録媒体に加熱定着した後、
排紙ローラとピンチローラとの対により装置外に排紙す
る形式のものが一般的である。
ローラが通常の加熱定着時の使用温度よりも異常に高く
なる、いわゆる過熱状態になると、用紙が燃えたり、定
着ユニットケースが溶ける等、火災の原因となる。そこ
で従来では、安全上、画像形成装置内の電力供給部から
加熱ローラにおけるハロゲンランプ等のヒータ部に温度
ヒューズを直列的に接続し、この温度ヒューズは加熱ロ
ーラの外周側の適宜箇所に所定の空間距離だけ隔てて対
向するように配置していた。
熱ローラは金属製の筒体であって、用紙へ静電気を掛け
ないように接地されており、他方、温度ヒューズは前述
のように電力供給側である電源に接続されているから、
いかなる場合であっても、加熱ローラと温度ヒューズ側
とは電気的に接触することがないように配慮されてい
る。通常、電気機器に対する安全規定(一般電気機器の
防爆構造規格)では、沿面距離として空間4mm以上を確
保するように、加熱ローラと温度ヒューズとを空間を隔
てだけで配置している。
ーラと温度ヒューズとの間は熱不良導体である空気層で
あり、且つその距離が比較的長いため、加熱ローラ等の
周囲温度が異常に高くなっても、その温度が温度ヒュー
ズに伝わり難い。即ち、加熱ローラ側が異常温度となっ
ても温度ヒューズが規定の溶断温度に到達するまでの所
要時間が長く掛かり、その間に他の部品が過熱状態に到
達してしまう等、火災防止上問題となる可能性があるの
で、温度ヒューズの溶断温度を必要以上に低く設定しな
ければならない。一方、温度ヒューズの溶断温度を必要
以上に低くすると、加熱ローラの使用可能な温度範囲の
上限が低くなってしまい、厚い用紙にはより高温で定着
する等という制御が出来なくなってしまう。
なされたものであって、加熱ローラと温度ヒューズとを
電気的な絶縁状態に保持したまま、加熱ローラが異常過
熱状態となったとき、温度ヒューズを迅速に溶断できる
ようにした画像形成装置における定着装置を提供するこ
とを目的とするものである。
め、請求項1に記載した発明の画像形成装置における定
着装置は、搬送される用紙等の被記録媒体にトナー像を
形成するトナー像形成手段と、前記トナー像を被記録媒
体に加熱定着する加熱ローラと押圧ローラとを有する定
着手段とを備えた画像形成装置において、前記加熱ロー
ラの外周面に近接して固定配置した電気絶縁部材の裏面
側に、異常過熱時に前記加熱ローラへの電力供給を遮断
するための温度ヒューズを配置したものである。
に記載の画像形成装置における定着装置において、前記
定着手段は、加熱ローラを軸支する合成樹脂製軸受を有
し、前記押圧ローラによる加熱ローラへの加圧方向の反
対側に前記電気絶縁部材及び温度ヒューズを配置したも
のである。さらに、請求項3に記載の発明は、請求項1
または請求項2に記載の画像形成装置における定着装置
において、前記電気絶縁部材は、前記加熱ローラの熱を
前記温度ヒューズに導伝するために前記加熱ローラに対
向配置された集熱面を有するものである。
3に記載の画像形成装置における定着装置において、前
記電気絶縁部材の集熱面は、前記加熱ローラの円周面に
ほぼ沿った曲面に形成したものである。また、請求項5
に記載の発明は、請求項1または請求項4に記載の画像
形成装置における定着装置において、前記電気絶縁部材
には、前記加熱ローラ及び温度ヒューズ間に高耐熱性電
気絶縁部材を有するように構成したものである。
のプリンタに具体化した実施形態を図面に基づいて説明
する。図1は画像形成装置としてのレーザプリンタの主
要構成部品の斜視図、図2はレーザプリンタの概略側断
面図である。レーザプリンタにおける合成樹脂製の本体
ケース1は、図1に示すように、上面から露光ユニット
としてのスキャナユニット2と、トナー像形成手段とし
てのプロセスユニット3と、定着手段としての定着ユニ
ット4と、給紙ユニット5とを装着できるメインフレー
ム1aと、該メインフレーム1aの四周(前後及び左右
両側)外面を覆うメインカバー体1bとからなり、メイ
ンフレーム1aとメインカバー体1bとを、一体的に射
出成形等により形成したものである。
ユニット6は、メインカバー体1bの図1の左側内面と
それに近接するメインフレーム1aの左側との間の収納
凹所1d内に本体ケース1の下方から挿入して装着固定
する。さらに、前記メインフレーム1a及びメインカバ
ー体1bの上面を覆うための合成樹脂製の本体カバーと
してのトップカバー7には、前記メインフレーム1aの
右側に上向きに突出する操作パネル部1cを貫通させる
孔7aと、前記給紙ユニット5の基部を貫通させるため
の孔7bとが穿設されている。排紙トレイ8の基部は前
記トップカバー7の前端の左右両側に突設したブラケッ
ト9、9(図1で一方のみ示す)に上下回動可能に装着
されており、不使用の場合には、排紙トレイ8をトップ
カバー7の上面側に折り畳んで覆うことができる構成で
ある。
フィダー部ケース5a内にセットされた用紙Pの先端側
は、フィダー部ケース5a内の付勢ばね10a付き支持
板10にて給紙ローラ11に向かって押圧され、上記駆
動系ユニット6から動力伝達されて回転する給紙ローラ
11と分離パッド12とによって1枚ずつ分離される。
分離された用紙Pは、上下一対のレジストローラ13,
14にてプロセスユニット3に給送され、このプロセス
ユニット3で表面にトナーにより画像を形成された用紙
Pは、後に詳述する定着ユニット4の加熱ローラ15と
押圧ローラ16とにて画像が固定された後、定着ユニッ
トケース内における下流側に配置された排紙ローラ17
とピンチローラ18とからなる排紙部を介して排紙トレ
イ8に排出される。
インフレーム1aの平面視ほぼ中央部に配置するプロセ
スユニット3の下方の部位には、スキャナユニット2の
上支持板2aが、前記メインフレーム1aの底板部の上
面側に一体的に形成したステー部にビス等にて固定され
る。そして、露光ユニットとしてのスキャナユニット2
には、合成樹脂製の上支持板2aの下面側に、レーザ発
光部、ポリゴンミラー20、レンズ21、反射鏡22等
を配置し、前記上支持板2aに感光体ドラム23の軸線
に沿って延びるように穿設された横長スキャナ孔を覆う
硝子板24を通過してプロセスユニット3における感光
体ドラム23の外周面にレーザービームを照射して露光
するように構成されている。
3は、前記感光体ドラム23とその上面に当接した転写
ローラ25、感光体ドラム23の下方に配置したスコロ
トロン型等の帯電器26、給紙方向において感光体ドラ
ム23よりも上流側に配置した現像ローラ27及び供給
ローラ28を有する現像装置、さらにその上流側に配置
した現像剤(トナー)供給部すなわち着脱可能なトナー
カートリッジ29、また感光体ドラム23よりも下流側
に配置したクリーニングローラ30等から成っている。
感光体ドラム23の外周面は、帯電器26にて形成され
た帯電層に前記スキャナユニット2からレーザービーム
を走査することによって静電潜像が形成される。前記ト
ナーカートリッジ29内の現像剤(トナー)は、攪拌体
31にて攪拌されて放出されたのち、供給ローラ28を
介して現像ローラ27の外周面に担持され、ブレード3
2によってトナー層厚さが規制される。感光体ドラム2
3の静電潜像は、現像ローラ27から現像剤が付着する
ことによって顕像化され、転写ローラ25と感光体ドラ
ム23の間を通る用紙Pに転写される。そして、感光体
ドラム23上に残ったトナーはクリーニングローラ30
で一時的に回収された後、所定のタイミングで感光体ド
ラム23上に戻され、現像ローラ27によりプロセスユ
ニット3内に回収される。
には、上向きに突出するトナーセンサ33を設け、発光
部と受光部との対からなるトナーセンサ33がプロセス
ユニット3におけるトナーカートリッジ24の下面凹所
内に臨んで、トナーカートリッジ29内のトナーの有無
を検出できるようになっている。プロセスユニット3
は、合成樹脂製のケース34に組み込むことにてカート
リッジ化されており、このカートリッジ化したプロセス
ユニット3は、前記メインフレーム1aに着脱可能に装
着される。
ー体1bの前部位との連設部下面側には、冷却フアン3
5を収納するための収納部36と、用紙Pの通過方向と
直交する左右方向に延びる通風ダクト37とが連通して
形成される。そして、通風ダクト37の上面板部37a
を断面下向きV字状に形成し、この上面板部37aが前
記プロセスユニット3と定着ユニット4との間に位置さ
せて、定着ユニット4における加熱ローラ15から発生
する熱がプロセスユニット3側に直接伝達しないように
遮断される。また、冷却フアン35で発生した冷却風は
通風ダクト37内を通って、メインフレーム1aの一側
下面を伝い後部の電源部39(図2参照)及び前記駆動
系ユニット6の駆動モータ(図示せず)を冷却する一
方、前記上面板部37aのうちプロセスユニット3側に
開口した複数箇所のスリット孔38から吹き出し、該冷
却風は、プロセスユニット3と定着ユニット4の間を通
過して上昇し、トップカバー7に複数穿設した排気孔4
0から装置外に排出されるように構成すると、後述する
定着ユニット4から出る蒸気をプロセスユニット3の方
向(給紙ユニット5方向)に向かわせないようにするエ
アカーテンの機能も発揮できるのである。
ら、定着手段としての定着ユニット4の詳細な構造につ
いて説明する。定着ユニット4における耐熱性合成樹脂
製のケースは、上ケース41と下ケース42とに分離さ
れ、この両ケース41,42の左右両側部位の係合爪
(図示せず)の箇所で係脱自在に合わせ装着されてい
る。
質の耐熱性ゴム等の弾性体層51を被覆した押圧ローラ
16の左右両端軸52,52を、それぞれ付勢バネ53
及び上ケース41の左右両側の装着孔55に対して上下
移動可能で且つ落下不能な合成樹脂製の軸受54を介し
て支持され、押圧ローラ16の円周面下側が加熱ローラ
15の円周面上側に常時押圧付勢されている(図7〜図
9参照)。
に、内径部に細筒状のハロゲンランプ43を内装したア
ルミニューム等の良熱伝導性の金属筒状の加熱ローラ1
5は、PI(ポリイミド)やPPS(ポリフェニレンサ
ルファイド)等の合成樹脂製のリング状等の軸受44,
44を介して回転自在に軸支され、搬送下流側に排紙ロ
ーラ(上側ローラ)17及びピンチローラ(下側ロー
ラ)18とからなる排紙ローラ対がそれぞれ回転自在に
軸支され、前記駆動系ユニット6の伝動下流側の伝動歯
車(図示せず)から、加熱ローラ15の一側に被嵌装着
した合成樹脂製の歯車45に動力伝達され、2つの中間
歯車47(図5で一方のみ示す)を介して前記排紙ロー
ラ17に取付けられた従動歯車46に伝達され、加熱ロ
ーラ15と排紙ローラ17とは同期して回転駆動され
る。
的に成形されたものであり、他方、複数のピンチローラ
18はコイルバネ製の軸48にて弾性的に且つ回転自在
に支持されている。また、図10及び図11に示すよう
に、ゴム製の各ピンチローラ18の一側を太径にしてそ
の外周部に多数形成された切り溝49にて、排紙される
用紙Pの後端縁を引っ掛けて跳ね出すことにより、ピン
チローラ18は排紙ローラ17とによる用紙P後端縁の
挟持を解除し、排紙を円滑にする。
16とからなる定着部と、その下流側の排紙ローラ17
とピンチローラ18とからなる排紙部との間の搬送経路
70の少なくとも上側空間を狭めるため、上ケース41
のうちの中途部の上側壁体の下面側を搬送経路70の上
側に接近させるように、上ケース41のうちの中途部の
上側壁体を、図3、図5、図6、図10及び図11に示
すように、下向き凸状に湾曲形成し、加熱定着の作業時
に加熱ローラ15から出る熱で加熱される空気や、用紙
Pから発生する蒸気が溜まる定着ユニットケースのうち
の搬送経路70の上側空間体積を少なくして、搬送経路
70を通過する用紙Pが前記空間内の高温多湿の雰囲気
に晒されるのを防止して、用紙Pがふやけたり、余分の
水蒸気を再度吸収することがなくなり、排紙される用紙
Pが排紙により冷却された時にカールする等の発生も無
くなるのである。
方向の壁体41aを、前記定着部の上側位置の押圧ロー
ラ16の外周面に接近させるように形成して、高温多湿
の空気が溜まるべき空間の体積を押圧ローラ16の外周
部分において極力少なくする。さらに、前記押圧ローラ
16の外周面に近い側のほぼ垂直方向の壁体41aのう
ち上部寄り部位には、前記定着部で発生する蒸気を外に
逃がすための蒸気逃がし孔71を用紙Pの幅方向に沿っ
て複数穿設するものである。
逃がし孔71から出た蒸気をプリンタ装置外に排出する
ための排出孔72を用紙Pの幅方向に沿って複数(多
数)穿設する(図2及び図3を参照)。このように構成
すれば、定着ユニット4の定着部で発生した蒸気は、上
昇気流に乗って前記壁体41aの蒸気逃がし孔71から
定着ユニット4外に直ちに排気され、次いで排出孔72
から装置外に排出できるので、定着ユニット4のケース
内に蒸気が溜まらず、且つ上ケース41内面にも結露し
ないので、定着部から搬送経路70を通過して排紙部に
至る用紙Pに余分の水分を再吸収させたり、水滴が用紙
Pの表面に落ちて濡れる等の不都合を無くすることがで
きる。
の中途部の下向き凸状部を水滴溜部73としたものであ
り、他方、トップカバー7の下面のうち前記水滴溜部7
3のほぼ上方にて左右長手のガイドリブ74,74を下
向き突出するように設けて(図3参照)、トップカバー
7の下面に結露して水滴となったものが当該トップカバ
ー7の下面に沿って流れても、ガイドリブ74の箇所で
遮られて排紙側に垂れ落ちず、水滴溜部73の箇所に水
滴が確実に落下して溜めるように導くことができる。
うに、排紙トレイ8の広幅面に用紙Pの幅方向に沿って
長い排気孔75を開口しておく。このように構成すれ
ば、排紙トレイ8をトップカバー7の上方を覆うように
して画像形成して排紙させるときにも、排紙トレイ8と
トップカバー7との空間に蒸気が溜まることを防止でき
るのである。
ト3のケース34の上方位置、つまり給紙ユニット5よ
りも用紙搬送下流側にて、トップカバー7の下面にスポ
ンジ材等の吸湿部材76を広い範囲にわたり、もしくは
用紙Pの幅方向に長く、且つ用紙Pの搬送方向に適宜幅
寸法にわたって配置すれば、トップカバー7の下面を伝
って給紙ユニット5方向に向かう蒸気をスポンジ材等の
吸湿部材76にて捕捉でき、給紙ユニット5から給紙さ
れる用紙Pの表面に水滴として落下するの防止できるの
である。
熱ローラ15の排出側に搬送ガイド部材としてのガイド
リブ82を、用紙Pの幅方向に沿って適宜間隔にて複数
を配置し、この各ガイドリブ82の上端面(ガイド面)
82a,82bにて排出される用紙Pの先端部分を摺接
支持しながら排紙ローラ17とピンチローラ18とから
なる排紙部に誘導する。
いて説明すると、図7及び図10に示すように、下ケー
ス42の左右ほぼ中央部位にネジ止めされたソケット6
0から延びる金属製弾性支持体61に装着されたサーミ
スタ(温度センサ手段)62を加熱ローラ15の外周面
に当接させ、当該加熱ローラ15の周面の温度を感知
し、図示しない制御コントローラに信号を送り、加熱ロ
ーラ15の温度を通常の使用温度に保持するように制御
している。
12(b)に示すように、下ケース42の内面の一側部
寄りには、安全基準を満足する所定の沿面距離を隔て、
且つ加熱ローラ15の過熱状態に迅速に反応できるよう
に温度ヒューズ64を配置するため、電気絶縁部材とし
ての耐熱性を有する合成樹脂製、または、セラミック製
等のカバー体63の集熱面(表面)63aを温度ヒュー
ズ64の長さ及び太さより大きい寸法に形成し、該カバ
ー体63の集熱面(表面)63aを加熱ローラ15の外
周面(円周面)にほぼ沿うように凹湾曲状に形成し、該
集熱面63aを前記加熱ローラ15の外周面に近接させ
て対向配置すべく、下ケース42の内面であって押圧ロ
ーラ16による加熱ローラ15への加圧方向と反対側で
ある加熱ローラ15の下面側に一体的に突設した左右一
対の支持部69,69にカバー体63を載置する。ま
た、カバー体63の裏面側には,当該裏面側に一体的に
突設した一対の把持爪65を介して温度ヒューズ64を
固定装着する。
比較的耐熱性の低い(約180℃)安価なPET(ポリ
エチレンテレフタレート)等を用いた場合、前記集熱面
63aに高耐熱性(約250℃)のPI(ポリイミド)
等の薄層90を具備するようにしても良い。これらの場
合、前記カバー体63の集熱面63aを加熱ローラ15
の外周面との隙間寸法を0.5mm のごとく極めて接近させ
ても、加熱ローラ15の外周面から電気絶縁部材である
カバー体63の表面に沿って温度ヒューズ64やその左
右両端に接続したリード線64a,64bの表面迄の距
離(沿面距離を4mm以上になるようにカバー体63の大
きさを設定するものである。なお、温度ヒューズ64の
溶断温度(実施例では137℃)は加熱ローラ15の通
常の加熱定着温度の上限(実施例では、最高130℃)
よりも高い温度である。
に接続したリード線64a,64bを、下ケース42に
設けた台部66に外部端子(金属片)67a,67b及
び止めビス68,68を介して固定し(図10、図11
(a)及び図11(b)参照)、一方の外部端子67a
を前記ハロゲンランプ43への一方の端子43aに接続
し、他方の外部端子67bを前記電源部(一次回路)3
9に接続する一方、ハロゲンランプ43の他方の端子4
3bを電源部39に接続するというように、電源部39
から前記ハロゲンランプ43への電源供給回路に温度ヒ
ューズ64を直列接続させる(図7参照)。
熱ローラ15が異常高温となると、当該加熱ローラ15
の左右両端の耐熱性熱可塑性合成樹脂製〔実施例では、
PPS(ポリフェニレンサルファイド:融点約280
℃、熱伝導率0.007(cal/cm・sec ・℃)〕のリング状等
の軸受44,44が軟化もしくは溶け始める。そして、
この加熱ローラ15は、前述するように押圧ローラ16
にて常時加圧されているから、その加圧力にて加熱ロー
ラ15はカバー体63の集熱面63aに接近し、ついに
は加熱ローラ15の円周面とカバー体の集熱面63aと
が当接し、加熱ローラ15からの熱がカバー体63の内
部を熱伝導し、温度ヒューズ64に速やかに伝わり、当
該温度ヒューズ64を溶断し、電源部39からハロゲン
ランプ43への電力供給を迅速に遮断することができる
のである。
ため、通常の使用状態では勿論のこと、前記加熱ローラ
15が加圧力にてカバー体63の表面に当接しても、電
力供給の遮断前では、金属製の加熱ローラ15と温度ヒ
ューズ64とが電気的に接触せず、電気的短絡事故を発
生させない。さらに、カバー体63の集熱面63aを加
熱ローラ15の円周面にほぼ沿うよに広い面積に形成し
ておけば、異常過熱時に加熱ローラ15からカバー体6
3を介して温度ヒューズ64に熱伝導する効率を向上さ
せ、当該温度ヒューズ64を一層迅速に溶断させること
ができるのである。
に加熱ローラ15が加圧方向と反対側に移動できるよう
に軸支され、そのとき、加熱ローラ15の円周面がカバ
ー体63の集熱面63aに当接するように構成しておけ
ば、温度ヒューズ64の迅速な溶断効果を実現すること
ができる。なお、本発明におけるトナー像形成手段は、
前記感光体ドラム23からのトナー像の転写するものの
他、電極アレイにおける用紙搬送方向と交叉する方向に
多数の開口部と対峙させて背面電極を配置し、前記開口
部と背面電極との間を通過させる被記録媒体の表面に、
画像データに基づいて前記各開口部に関連させたアパチ
ャ電極体への電圧印加にて選択的にトナーを開口部を介
して直接的に移動させてトナー像を形成するタイプのも
の等がある。
した発明の画像形成装置における定着装置は、搬送され
る用紙等の被記録媒体にトナー像を形成するトナー像形
成手段と、前記トナー像を被記録媒体に加熱定着する加
熱ローラと押圧ローラとを有する定着手段とを備えた画
像形成装置において、前記加熱ローラの外周面に近接し
て固定配置した電気絶縁部材の裏面側に、異常過熱時に
前記加熱ローラへの電力供給を遮断するための温度ヒュ
ーズを配置したものである。
面に電気絶縁部材を隔てて温度ヒューズが固定配置され
ているため、通常の使用状態では勿論のこと、加熱ロー
ラが電気絶縁部材の表面に当接しても、電力供給の遮断
前では、金属製の加熱ローラと温度ヒューズとが電気的
に接触せず、電気的短絡事故を発生させない。そして、
加熱ローラが異常過熱状態となれば、その熱が電気絶縁
部材を介して温度ヒューズに伝導され、当該温度ヒュー
ズの迅速に溶断して、電力供給を遮断でき、画像形成装
置の火災等を確実に防止することができるという効果を
奏するのである。
に記載の画像形成装置における定着装置において、前記
定着手段は、加熱ローラを軸支する合成樹脂製軸受を有
し、前記押圧ローラによる加熱ローラへの加圧方向の反
対側に前記電気絶縁部材及び温度ヒューズを配置したも
のである。このように構成すれば、加熱ローラの異常過
熱時には、押圧ローラによる加熱ローラへの加圧にて、
合成樹脂製軸受が軟化もしくは溶融し、加熱ローラは電
気絶縁部材の表面に当接することになるから、加熱ロー
ラからの熱が電気絶縁部材の内部を伝導して温度ヒュー
ズに速やかに伝わり、当該温度ヒューズの溶断を一層迅
速にできるという効果を奏する。
1または請求項2に記載の画像形成装置における定着装
置において、前記電気絶縁部材は、前記加熱ローラの熱
を前記温度ヒューズに伝導するために前記加熱ローラに
対向配置された集熱面を有するものである。このよう
に、前記電気絶縁部材に集熱面を備えておけば、加熱ロ
ーラからの多量の熱を一気に温度ヒューズに伝導するこ
とができ、温度ヒューズへの熱伝導を一層向上させるこ
とができる。その場合、集熱面を温度ヒューズの表面積
より大きく設定しておけば、集熱効果がさらに向上する
のである。
3に記載の画像形成装置における定着装置において、前
記電気絶縁部材の集熱面は、前記加熱ローラの円周面に
ほぼ沿った曲面に形成したものである。このように構成
すれば、集熱面と加熱ローラの円周面との空間距離(隙
間)をほぼ一定にでき、集熱効果がさらに向上するとい
う効果を奏するのである。
または請求項4に記載の画像形成装置における定着装置
において、前記電気絶縁部材には、前記加熱ローラ及び
温度ヒューズ間に高耐熱性電気絶縁部材を有するように
構成したものである。このように構成すれば、集熱面を
構成する電気絶縁部材を、比較的耐熱性の低い安価な材
料(例えば、ポリエチレンテサフタレート)を用いて
も、高耐熱性の効果な材料(例えば、ポリイミド)等を
集熱面の表面に薄層として用いるだけで、温度ヒューズ
と加熱ローラとの間の電気絶縁性を保持することができ
るという効果を奏する。
る。
面図、(b)は温度ヒューズの取付け部位の拡大断面図
である。
Claims (5)
- 【請求項1】 搬送される用紙等の被記録媒体にトナー
像を形成するトナー像形成手段と、前記トナー像を被記
録媒体に加熱定着する加熱ローラと押圧ローラとを有す
る定着手段とを備えた画像形成装置において、前記加熱
ローラの外周面に近接して固定配置した電気絶縁部材の
裏面側に、異常過熱時に前記加熱ローラへの電力供給を
遮断するための温度ヒューズを配置したことを特徴とす
る画像形成装置における定着装置。 - 【請求項2】 前記定着手段は、加熱ローラを軸支する
合成樹脂製軸受を有し、前記押圧ローラによる加熱ロー
ラへの加圧方向の反対側に前記電気絶縁部材及び温度ヒ
ューズを配置したことを特徴とする請求項1に記載の画
像形成装置における定着装置。 - 【請求項3】 前記電気絶縁部材は、前記加熱ローラの
熱を前記温度ヒューズに導伝するために前記加熱ローラ
に対向配置された集熱面を有することを特徴とする請求
項1または請求項2に記載の画像形成装置における定着
装置。 - 【請求項4】 前記電気絶縁部材の集熱面は、前記加熱
ローラの円周面にほぼ沿った曲面であることを特徴とす
る請求項3に記載の画像形成装置における定着装置。 - 【請求項5】 前記電気絶縁部材には、前記加熱ローラ
及び温度ヒューズ間に高耐熱性電気絶縁部材を有するこ
とを特徴とする請求項1及び請求項4に記載の画像形成
装置における定着装置。
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