JPH09297484A - 画像形成装置における定着装置 - Google Patents

画像形成装置における定着装置

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JPH09297484A
JPH09297484A JP11354796A JP11354796A JPH09297484A JP H09297484 A JPH09297484 A JP H09297484A JP 11354796 A JP11354796 A JP 11354796A JP 11354796 A JP11354796 A JP 11354796A JP H09297484 A JPH09297484 A JP H09297484A
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JP
Japan
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roller
heating roller
image forming
heating
fixing
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JP11354796A
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English (en)
Inventor
Yoshiya Tomatsu
義也 戸松
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Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造コストを低減させたものでありながら、
画像形成装置の電源ONからの定着装置の使用温度まで
の到達時間を短縮できるようにする。 【解決手段】 定着ユニットのケース内に回転可能に配
置されたゴム製の押圧ローラ16にて加圧力が0.01kg/m
m 〜0.03kg/mm の範囲で加圧されるアルミ製の加熱ロー
ラ15を、薄肉筒状であって、断面二次モーメント値が
700mm4〜1700mm4 の範囲内に設定し、且つ加熱ローラ1
5の長手方向中央部の最大撓み量を0.29mm以内に設定す
る。画像形成装置の電源ONから作業開始可能状態に入
るまでのいわゆる装置立ち上げ所要時間を短縮するため
には、定着装置におけるハロゲンランプ等の加熱体をか
らの熱が加熱ローラ15の外径まで速く伝達されると共
に、加熱ローラ15を逆クラウン状に形成しなくて済
む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、ファクシ
ミリ、或いはレーザプリンタ等、用紙等の被記録媒体に
トナー像を形成し、そのトナー像を加熱定着して記録す
る画像形成装置における定着装置の構造に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば静電写真式の画像形成装置
は、特開平8−6416号公報等に開示されているよう
に、本体ケース内に配置したスキャナユニットから発射
され走査されるレーザービームにて感光体ドラムの外周
面に静電潜像が形成され、この静電潜像にトナーカート
リッジから供給された現像剤(トナー)を静電気的に付
着させて顕在化した後、感光体ドラムの転写部を通過さ
せた用紙等の被記録媒体の表面に前記トナー像を転写
し、次いで、定着ユニットにおける加熱ローラと押圧ロ
ーラとの間の加熱定着部(ニップ部)に前記被記録媒体
を通過させてトナー像を被記録媒体に加熱定着した後、
排紙ローラとピンチローラとの対により装置外に排紙す
る形式のものが一般的である。
【0003】ところで、従来、一般には、ゴム製の押圧
ローラの左右両側端部からの加圧力で金属製の加熱ロー
ラに対して用紙をニップするように構成されていた。こ
のとき、両ローラとも左右両端単純支持構造であるの
で、押圧ローラ及び加熱ローラは共に、そのローラ軸線
に沿って長手中央側の撓み量が最大となるような撓み曲
線で変形する。これにより、前記ニップ部から排出され
た用紙のカールが大きくなりすぎたり、用紙の幅方向の
中央部寄り部位に用紙搬送方向に長い縦皺が発生すると
いう問題が発生するので、従来では、押圧ローラを正ク
ラウン状(ローラの中央側の外径が左右両端部の外径よ
り大きくなるように太鼓の胴状)に形成するか、または
ストレートに形成する一方、加熱ローラは逆クラウン状
(ローラの中央側の外径が左右両端部の外径より小さく
なるように鼓状)に形成していた。
【0004】他方、画像形成装置の電源ONから作業開
始可能状態に入るまでに、定着装置が所定の使用温度に
到達していなければならず、そのための待機時間(余熱
所要時間)が長いと迅速に画像形成操作に入ることがで
きない。そこで、従来から、定着装置の余熱所要時間を
短くする、いわゆる装置の立ち上げ所要時間(ウオーミ
ングアップ時間)を短縮するためには、定着装置におけ
るハロゲンランプ等の加熱体を内径部に内挿した筒状の
加熱ローラを、熱伝導率の高い材料(金属製)で形成し
ていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、加熱ロ
ーラを前記のように逆クラウン状に形成するには、当該
加熱ローラの筒部の肉厚寸法を余り薄くすることができ
ず、従って、前記装置の立ち上げ所要時間を短縮するこ
とにも限界があった。また、加熱ローラに押圧ローラか
ら加えられる加圧力が非常に大きい時には、加熱ローラ
に正クラウンを予め形成しておかなければならず、いず
れにしても加熱ローラにクラウンを形成することは、製
造コストが大幅に高くなる原因となる。
【0006】そこで、本発明は、加熱ローラの筒部の肉
厚寸法を薄く形成すれば、押圧ローラ側からの適度の加
圧力により、加熱ローラが逆クラウン状に撓み変形する
現象に着目したものであり、加熱定着作業を安定して実
行でき、且つ製造コストの廉価な画像形成装置における
定着装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、請求項1に記載した発明の画像形成装置における定
着装置は、トナー像形成手段にて用紙等の被記録媒体に
形成されたトナー像を加熱定着する加熱ローラと押圧ロ
ーラとを備えた画像形成装置における定着装置におい
て、内径部にハロゲンランプ等の加熱体を内装した金属
製の加熱ローラをローラ軸に沿って平行な円筒状に形成
し、該加熱ローラの断面二次モーメント値を700mm4〜17
00mm4 の範囲内に設定し、且つ加熱ローラの長手方向中
央部の最大撓み量を0.29mm以内に設定したものである。
【0008】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の画像形成装置における定着装置において、前記
加熱ローラに対する押圧ローラ側からの加圧力が0.01kg
/mm〜0.03kg/mm の範囲であるように設定したものであ
る。さらに、請求項3に記載の発明は、請求項1または
請求項2に記載の画像形成装置における定着装置におい
て、前記押圧ローラの円周面形状を、ローラ軸に沿って
平行な円柱状に形成したものである。
【0009】そして、請求項4に記載の発明は、請求項
1または請求項2に記載の画像形成装置における定着装
置において、前記押圧ローラの円周面形状を、ローラ軸
に対して正クラウン状に形成したものである。
【0010】
【発明の実施の形態】次に、本発明をレーザービーム式
のプリンタに具体化した実施形態を図面に基づいて説明
する。図1は画像形成装置としてのレーザプリンタの主
要構成部品の斜視図、図2はレーザプリンタの概略側断
面図である。レーザプリンタにおける合成樹脂製の本体
ケース1は、図1に示すように、上面から露光ユニット
としてのスキャナユニット2と、トナー像形成手段とし
てのプロセスユニット3と、定着手段としての定着ユニ
ット4と、給紙ユニット5とを装着できるメインフレー
ム1aと、該メインフレーム1aの四周(前後及び左右
両側)外面を覆うメインカバー体1bとからなり、メイ
ンフレーム1aとメインカバー体1bとを、一体的に射
出成形等により形成したものである。
【0011】そして、駆動モータとギヤ列を含む駆動系
ユニット6は、メインカバー体1bの図1の左側内面と
それに近接するメインフレーム1aの左側との間の収納
凹所1d内に本体ケース1の下方から挿入して装着固定
する。さらに、前記メインフレーム1a及びメインカバ
ー体1bの上面を覆うための合成樹脂製の本体カバーと
してのトップカバー7には、前記メインフレーム1aの
右側に上向きに突出する操作パネル部1cを貫通させる
孔7aと、前記給紙ユニット5の基部を貫通させるため
の孔7bとが穿設されている。排紙トレイ8の基部は前
記トップカバー7の前端の左右両側に突設したブラケッ
ト9、9(図1で一方のみ示す)に上下回動可能に装着
されており、不使用の場合には、排紙トレイ8をトップ
カバー7の上面側に折り畳んで覆うことができる構成で
ある。
【0012】積層された状態で給紙ユニット5における
フィダー部ケース5a内にセットされた用紙Pの先端側
は、フィダー部ケース5a内の付勢ばね10a付き支持
板10にて給紙ローラ11に向かって押圧され、上記駆
動系ユニット6から動力伝達されて回転する給紙ローラ
11と分離パッド12とによって1枚ずつ分離される。
分離された用紙Pは、上下一対のレジストローラ13,
14にてプロセスユニット3に給送され、このプロセス
ユニット3で表面にトナーにより画像を形成された用紙
Pは、後に詳述する定着ユニット4の加熱ローラ15と
押圧ローラ16とにて画像が固定された後、定着ユニッ
トケース内における下流側に配置された排紙ローラ17
とピンチローラ18とからなる排紙部を介して排紙トレ
イ8に排出される。
【0013】本体ケース1における上面開放箱体状のメ
インフレーム1aの平面視ほぼ中央部に配置するプロセ
スユニット3の下方の部位には、スキャナユニット2の
上支持板2aが、前記メインフレーム1aの底板部の上
面側に一体的に形成したステー部にビス等にて固定され
る。そして、露光ユニットとしてのスキャナユニット2
には、合成樹脂製の上支持板2aの下面側に、レーザ発
光部、ポリゴンミラー20、レンズ21、反射鏡22等
を配置し、前記上支持板2aに感光体ドラム23の軸線
に沿って延びるように穿設された横長スキャナ孔を覆う
硝子板24を通過してプロセスユニット3における感光
体ドラム23の外周面にレーザービームを照射して露光
するように構成されている。
【0014】図2に示すように、前記プロセスユニット
3は、前記感光体ドラム23とその上面に当接した転写
ローラ25、感光体ドラム23の下方に配置したスコロ
トロン型等の帯電器26、給紙方向において感光体ドラ
ム23よりも上流側に配置した現像ローラ27及び供給
ローラ28を有する現像装置、さらにその上流側に配置
した現像剤(トナー)供給部すなわち着脱可能なトナー
カートリッジ29、また感光体ドラム23よりも下流側
に配置したクリーニングローラ30等から成っている。
感光体ドラム23の外周面は、帯電器26にて形成され
た帯電層に前記スキャナユニット2からレーザービーム
を走査することによって静電潜像が形成される。前記ト
ナーカートリッジ29内の現像剤(トナー)は、攪拌体
31にて攪拌されて放出されたのち、供給ローラ28を
介して現像ローラ27の外周面に担持され、ブレード3
2によってトナー層厚さが規制される。感光体ドラム2
3の静電潜像は、現像ローラ27から現像剤が付着する
ことによって顕像化され、転写ローラ25と感光体ドラ
ム23の間を通る用紙Pに転写される。そして、感光体
ドラム23上に残ったトナーはクリーニングローラ30
で一時的に回収された後、所定のタイミングで感光体ド
ラム23上に戻され、現像ローラ27によりプロセスユ
ニット3内に回収される。
【0015】なお、スキャナユニット2の上支持板2a
には、上向きに突出するトナーセンサ33を設け、発光
部と受光部との対からなるトナーセンサ33がプロセス
ユニット3におけるトナーカートリッジ24の下面凹所
内に臨んで、トナーカートリッジ29内のトナーの有無
を検出できるようになっている。プロセスユニット3
は、合成樹脂製のケース34に組み込むことにてカート
リッジ化されており、このカートリッジ化したプロセス
ユニット3は、前記メインフレーム1aに着脱可能に装
着される。
【0016】メインフレーム1aの前部位とメインカバ
ー体1bの前部位との連設部下面側には、冷却フアン3
5を収納するための収納部36と、用紙Pの通過方向と
直交する左右方向に延びる通風ダクト37とが連通して
形成される。そして、通風ダクト37の上面板部37a
を断面下向きV字状に形成し、この上面板部37aが前
記プロセスユニット3と定着ユニット4との間に位置さ
せて、定着ユニット4における加熱ローラ15から発生
する熱がプロセスユニット3側に直接伝達しないように
遮断される。また、冷却フアン35で発生した冷却風は
通風ダクト37内を通って、メインフレーム1aの一側
下面を伝い後部の電源部39(図2参照)及び前記駆動
系ユニット6の駆動モータ(図示せず)を冷却する一
方、前記上面板部37aのうちプロセスユニット3側に
開口した複数箇所のスリット孔38から吹き出し、該冷
却風は、プロセスユニット3と定着ユニット4の間を通
過して上昇し、トップカバー7に複数穿設した排気孔4
0から装置外に排出されるように構成すると、後述する
定着ユニット4から出る蒸気をプロセスユニット3の方
向(給紙ユニット5方向)に向かわせないようにするエ
アカーテンの機能も発揮できるのである。
【0017】次に、図3〜図8を参照しながら、定着手
段としての定着ユニット4の詳細な構造について説明す
る。定着ユニット4における耐熱性合成樹脂製のケース
は、上ケース41と下ケース42とに分離され、この両
ケース41,42の左右両側部位の係合爪(図示せず)
の箇所で係脱自在に合わせ装着されている。
【0018】上ケース41の下面側には、芯金50に軟
質の耐熱性ゴム等の弾性体層51を被覆した押圧ローラ
16の左右両端軸52,52を、それぞれ付勢バネ53
及び上ケース41の左右両側の装着孔55に対して上下
移動可能で且つ落下不能な合成樹脂製の軸受54を介し
て支持され、押圧ローラ16の円周面下側が加熱ローラ
15の円周面上側に常時押圧付勢されている(図6〜図
8参照)。
【0019】下ケース42には、用紙Pの搬送上流側
に、内径部に細筒状のハロゲンランプ43を内装したア
ルミニューム等の良熱伝導性の金属筒状の加熱ローラ1
5は、PPS(ポリフェニレンサルファィド)等の合成
樹脂製のリング状等の軸受44,44を介して回転自在
に軸支され、搬送下流側に排紙ローラ(上側ローラ)1
7及びピンチローラ(下側ローラ)18とからなる排紙
ローラ対がそれぞれ回転自在に軸支されている。
【0020】また、前記駆動系ユニット6の伝動下流側
の伝動歯車(図示せず)から、加熱ローラ15の一側に
被嵌係合した合成樹脂製の駆動ギヤ45に動力伝達さ
れ、2つの中間歯車47(図4で一方のみ示す)を介し
て前記排紙ローラ17に取付けられた従動歯車46に伝
達され、加熱ローラ15と排紙ローラ17とは同期して
回転駆動される。この場合、前記駆動ギヤ45は耐熱性
を有し且つ高強度であり、且つ熱伝導率が金属より低い
値の熱可塑性合成樹脂材料、例えば、PPS(ポリフェ
ニレンサルファィド:融点約280℃、熱伝導率0.007
(cal/cm・sec ・℃)にて形成する。この合成樹脂にガ
ラス短繊維を混入して一体的に射出成形するなど、ガラ
ス強化複合材料にて形成することが好ましい。
【0021】実施例では加熱ローラ15はアルミニュー
ム製管材料のダイ引き抜き成形又は押出成形されてお
り、図9に示すように、全長にわたって同じ外径寸法D
1のストレート筒である。また、内径部のハロゲンラン
プ43からの熱が加熱ローラ15の外周面まで迅速に到
達できるように、加熱ローラ15の外径を16mm〜20mmの
範囲に設定し、且つ肉厚を薄くするため断面二次モーメ
ント値を700mm4〜1700mm 4 の範囲に設定した。
【0022】なお、断面二次モーメント値が600mm4〜18
00mm4 の範囲のストレート筒であって、軸受44,44
の間の長さL=245mm の加熱ローラ15に対して、クラ
ウンを持たない、ストレートの押圧ローラ16からの加
圧力を付与した場合の加熱ローラ15の最大撓み量(加
熱ローラ15の中央位置の撓み量)の関係を、図10に
示す。この場合、図9に示すように、加熱ローラ15と
押圧ローラ16とのニップ部80の幅寸法Hは、用紙P
の幅L1方向の左右両側端部側で広く、中央部側で狭く
なる。
【0023】図10において、ストレートの加熱ローラ
15における断面二次モーメント値が小さい時には加圧
力W(kg/mm)が大きくなるにしたがって、最大撓み量Hm
ax(mm)が大きくなり、押圧ローラ16とのニップ側で加
熱ローラ15の逆クラウンがきつくなる。そして、断面
二次モーメント値が600mm4のごとく小さい値であると、
実質上、加熱ローラ15の筒の肉厚寸法が薄くなり過
ぎ、アルミ部材の押出し成形加工もしくは引き抜き成形
加工、またはアルミ板を筒状に曲げ加工し、合わせ部を
溶接等で接ぎ合わせてパイプを形成することにより製作
することは実質上困難である。
【0024】また、加熱ローラ15の断面二次モーメン
ト値が1800mm4 のごとく大きい値で、且つ加圧力Wが0.
008kg/mm〜0.01kg/mm 程度の小さい値であると、加熱ロ
ーラ15の長手方向中央部に対する加圧力不足のため、
定着不良が発生する。これを防止するには、加熱ローラ
15に正クラウンを予め形成しておかなければならな
い。
【0025】逆に加圧力が大きすぎると、用紙Pの幅方
向中央部に搬送方向に沿う長い縦皺が発生するし、常時
の加圧力に対して押圧ローラ16及び加熱ローラ15の
軸受部分の合成樹脂製の上ケース41、下ケース42の
クリープが発生してしまい、時間経過により加圧力が実
質上減少してしまう不都合が発生する。従って、金属製
の加熱ローラをローラ軸に沿って平行な円筒状に形成
し、該加熱ローラの断面二次モーメント値を700mm4〜17
00mm4 の範囲内に設定し、且つ加熱ローラの長手方向中
央部の最大撓み量を0.29mm以内に設定することが好まし
く、より好ましくは、加熱ローラ15に対する押圧ロー
ラ16側からの加圧力が0.01kg/mm 〜0.03kg/mm の範囲
である。また、図11は加熱ローラ15の直径(外径)
とその筒部の肉厚寸法とによる断面二次モーメントの計
算値である。図11から明らかなように、加熱ローラ1
5の断面二次モーメント値を700mm4〜1700mm4 の範囲内
に設定し、且つ加熱ローラ15の外径を16mm〜20mmの範
囲に設定すれば、加熱ローラ15の肉厚は0.3mm 〜1.4m
m の製作可能な肉厚となり、加熱ローラ15の低熱容量
化が可能となる。
【0026】これにより、プリンタの電源をONしてか
ら使用温度に到達するまでの温度上昇速度を早めること
ができ、画像形成作業を迅速に開始することができるの
である。なお、正クラウンを有する押圧ローラ16にて
加熱ローラ15をニップする場合であっても、適宜小さ
い値の加圧力にて、ストレートの加熱ローラ15が逆ク
ラウンになるように構成できるものである。
【0027】なお、前記加熱ローラ15と押圧ローラ1
6とからなる定着部と、その下流側の排紙ローラ17と
ピンチローラ18とからなる排紙部との間の搬送経路7
0の少なくとも上側空間を狭めるため、上ケース41の
うちの中途部の上側壁体を、図3〜図5に示すように、
下向き凸状に湾曲形成し、加熱定着の作業時に加熱ロー
ラ15から出る熱で加熱される空気や、用紙Pから発生
する蒸気が溜まる定着ユニットケースのうちの搬送経路
70の上側空間体積を少なくして、搬送経路70を通過
する用紙Pが前記空間内の高温多湿の雰囲気に晒される
のを防止して、用紙Pがふやけたり、余分の水蒸気を再
度吸収することがなくなり、排紙される用紙Pが排紙に
より冷却された時にカールする等の発生も無くなるので
ある。
【0028】また、前記押圧ローラ16の外周面に近い
側のほぼ垂直方向の壁体41aのうち上部寄り部位に
は、前記定着部で発生する蒸気を外に逃がすための蒸気
逃がし孔71を用紙Pの幅方向に沿って複数穿設する一
方、前記トップカバー7にも、前記蒸気逃がし孔71か
ら出た蒸気をプリンタ装置外に排出するための排出孔7
2を用紙Pの幅方向に沿って複数(多数)穿設する(図
2及び図3を参照)。
【0029】このように構成すれば、定着ユニット4の
定着部で発生した蒸気は、上昇気流に乗って前記壁体4
1aの蒸気逃がし孔71から定着ユニット4外に直ちに
排気され、次いで排出孔72から装置外に排出できるの
で、定着ユニット4のケース内に蒸気が溜まらず、且つ
上ケース41内面にも結露しないので、定着部から搬送
経路70を通過して排紙部に至る用紙Pに余分の水分を
再吸収させたり、水滴が用紙Pの表面に落ちて濡れる等
の不都合を無くすることができる。
【0030】なお、図示実施例では、前記上ケース41
の中途部の下向き凸状部を水滴溜部73としたものであ
り、他方、トップカバー7の下面のうち前記水滴溜部7
3のほぼ上方にて左右長手のガイドリブ74,74を下
向き突出するように設けて(図3参照)、トップカバー
7の下面に結露して水滴となったものが当該トップカバ
ー7の下面に沿って流れても、ガイドリブ74の箇所で
遮られて排紙側に垂れ落ちず、水滴溜部73の箇所に水
滴が確実に落下して溜めるように導くことができる。
【0031】さらに他の実施例としては、図3に示すよ
うに、排紙トレイ8の広幅面に用紙Pの幅方向に沿って
長い排気孔75を開口しておく。このように構成すれ
ば、排紙トレイ8をトップカバー7の上方を覆うように
して画像形成して排紙させるときにも、排紙トレイ8と
トップカバー7との空間に蒸気が溜まることを防止でき
るのである。
【0032】さらに図3に示すように、プロセスユニッ
ト3のケース34の上方位置、つまり給紙ユニット5よ
りも用紙搬送下流側にて、トップカバー7の下面にスポ
ンジ材等の吸湿部材76を広い範囲にわたり、もしくは
用紙Pの幅方向に長く、且つ用紙Pの搬送方向に適宜幅
寸法にわたって配置すれば、トップカバー7の下面を伝
って給紙ユニット5方向に向かう蒸気をスポンジ材等の
吸湿部材76にて捕捉でき、給紙ユニット5から給紙さ
れる用紙Pの表面に水滴として落下するの防止できるの
である。
【0033】なお、加熱ローラ15の排出側に搬送ガイ
ド部材としてのガイドリブ82を、用紙Pの幅方向に沿
って適宜間隔にて複数を配置し、この各ガイドリブ82
の上端面(ガイド面)にて排出される用紙Pの先端部分
を摺接支持しながら排紙ローラ17とピンチローラ18
とからなる排紙部に誘導する。排紙ローラ17はその支
軸部17aと一体的に成形されたものであり、他方、複
数のピンチローラ18はコイルバネ製の軸48にて弾性
的に且つ回転自在に支持されている。
【0034】次に、定着ユニット4の温度制御関係につ
いて説明すると、図4及び図6に示すように、下ケース
42の左右ほぼ中央部位にネジ止めされたソケット60
から延びる金属製弾性支持体61に装着されたサーミス
タ(温度センサ手段)62を加熱ローラ15の外周面に
当接させ、当該加熱ローラ15の周面の温度を感知し、
図示しない制御コントローラに信号を送り、加熱ローラ
15の温度を通常の使用温度に保持するように制御して
いる。
【0035】他方、図4及び図6に示すように、下ケー
ス42の内面の一側部寄りには、安全基準を満足する所
定の沿面距離を隔て、且つ加熱ローラ15の過熱状態に
迅速に反応できるように温度ヒューズ64を配置するた
め、電気絶縁部材としての耐熱性を有する合成樹脂製、
またはセラミック製等のカバー体63を温度ヒューズ6
4の長さ及び太さより大きい寸法に形成し、該カバー体
63の集熱面(表面)63aを加熱ローラ15の外周面
(円周面)にほぼ沿うように凹湾曲状に形成し、該集熱
面63aを前記加熱ローラ15の外周面に近接させて対
向配置すべく、下ケース42の内面であって押圧ローラ
16による加熱ローラ15への加圧方向と反対側である
加熱ローラ15の下面側に一体的に突設した左右一対の
支持部69,69にカバー体63を載置する。また、カ
バー体63の裏面側には,当該裏面側に一体的に突設し
た一対の把持爪を介して温度ヒューズ64を固定装着す
る。
【0036】そして、前記温度ヒューズ64の左右両端
に接続したリード線64a,64bを、下ケース42に
設けた台部に外部端子(金属片)67a,67b及び止
めビス68,68を介して固定し(図4及び図6参
照)、一方の外部端子67aを前記ハロゲンランプ43
への一方の端子43aに接続し、他方の外部端子67b
を前記電源部(一次回路)39に接続する一方、ハロゲ
ンランプ43の他方の端子43bを電源部39に接続す
るというように、電源部39から前記ハロゲンランプ4
3への電源供給回路に温度ヒューズ64を直列接続させ
る(図6参照)。
【0037】このように構成すれば、何らかの原因で加
熱ローラ15が異常高温となると、当該加熱ローラ15
の左右両端の耐熱性熱可塑性合成樹脂製のリング状等の
軸受44,44が軟化もしくは溶け始める。そして、こ
の加熱ローラ15は、前述するように押圧ローラ16に
て常時加圧されているから、その加圧力にて加熱ローラ
15はカバー体63の集熱面63aに接近し、ついには
加熱ローラ15の円周面とカバー体の集熱面63aとが
当接し、加熱ローラ15からの熱がカバー体63の内部
を熱伝導し、温度ヒューズ64に速やかに伝わり、当該
温度ヒューズ64を溶断し、電源部39からハロゲンラ
ンプ43への電力供給を迅速に遮断することができるの
である。
【0038】なお、本発明におけるトナー像形成手段
は、前記感光体ドラム23からのトナー像の転写するも
のの他、電極アレイにおける用紙搬送方向と交叉する方
向に多数の開口部と対峙させて背面電極を配置し、前記
開口部と背面電極との間を通過させる被記録媒体の表面
に、画像データに基づいて前記各開口部に関連させたア
パチャ電極体への電圧印加にて選択的にトナーを開口部
を介して直接的に移動させてトナー像を形成するタイプ
のもの等がある。
【0039】
【発明の効果】以上に説明したように、請求項1に記載
した発明の画像形成装置における定着装置は、トナー像
形成手段にて用紙等の被記録媒体に形成されたトナー像
を加熱定着する加熱ローラと押圧ローラとを備えた画像
形成装置における定着装置において、内径部にハロゲン
ランプ等の加熱体を内装した金属製の加熱ローラをロー
ラ軸に沿って平行な円筒状に形成し、該加熱ローラの断
面二次モーメント値を700mm4〜1700mm4 の範囲内に設定
し、且つ加熱ローラの長手方向中央部の最大撓み量を0.
29mm以内に設定したものである。
【0040】このように、アルミ等の金属製の加熱ロー
ラをクラウンを有しない筒状とすれば、引き抜き加工も
しくは押出し加工にて成形できるから、製造コストが大
幅に低減することができるという顕著な効果を奏する。
そして、加熱ローラの断面二次モーメント値を700mm4
1700mm4 の範囲内に設定設定すれば、当該加熱ローラの
外径が小径もしくは筒の肉厚寸法の小さいものに形成で
き、全体として加熱ローラの熱容量を小さくできて、内
径側のハロゲンランプ等の加熱体からの熱が加熱ローラ
の外径に到達する迄の時間を短縮できるから、定着装置
が常温から必要な使用温度(加熱定着温度)になるまで
の、いわゆるウオーミングアップ時間を短縮でき、画像
形成装置の電源ONから短時間で画像形成作業が開始で
きるという効果も奏する。
【0041】さらに、正クラウンもしくはストレート状
の押圧ローラからの加圧力で加熱ローラの中央部が撓む
時の最大撓み量を0.29mm以内に設定しておけば、ストレ
ート状の加熱ローラであっても、加圧時には、その長手
方向中央部の撓みで、逆クラウンが形成された加熱ロー
ラを使用したときと同じ適性なニップ状態となり、定着
性能が悪化しないものでありながら、被記録媒体に縦皺
が発生することも確実に防止できるという効果を奏する
のである。
【0042】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の画像形成装置における定着装置において、前記
加熱ローラに対する押圧ローラ側からの加圧力が0.01kg
/mm〜0.03kg/mm の範囲であるように設定すれば、画像
形成作業を迅速にできるという請求項1に記載の発明の
効果に加えて、最大撓み量を0.29mm以内とするように、
加熱ローラの外径及び肉厚寸法、並びに全長を選択する
ことができ、且つ加圧力も過大でないから、定着装置に
おけるローラの軸受部位のクリープ現象も発生しないか
ら、高価な高強度の材料を使う必要がなく、製造コスト
の低減を図ることができる。
【0043】さらに、請求項3に記載の発明は、請求項
1または請求項2に記載の画像形成装置における定着装
置において、前記押圧ローラの円周面形状を、ローラ軸
に沿って平行な円柱状に形成すれば、押圧ローラの製造
も容易となる効果を奏するのである。そして、請求項4
に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の画像
形成装置における定着装置において、前記押圧ローラの
円周面形状を、ローラ軸に対して正クラウン状に形成し
た場合であっても、加熱ローラの断面二次モーメント
値、加圧力及び最大撓み量を適性に選択することで、加
熱ローラをストレート状のもるを使用して安定した加熱
定着作業を実行できるという効果を奏するのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】レーザプリンタの主要部品の斜視図である。
【図2】レーザプリンタの概略断面図である。
【図3】定着ユニットの要部側断面図である。
【図4】定着の一部切欠き平面図である。
【図5】図4のIV−IV線矢視断面図である。
【図6】図4のVI−VI矢視断面図である。
【図7】押圧ローラの押圧手段の要部拡大断面図であ
る。
【図8】図7の VIII −VIII線矢視断面図である。
【図9】加熱ローラの箇所で示すニップ部の平面視形状
である。
【図10】加熱ローラの断面二次モーメント値と加圧力
とによる、加熱ローラの最大撓み量の変化を示す図であ
る。
【図11】加熱ローラの外径とその筒部の肉厚寸法との
変化による断面二次モーメント値を示す図である。
【符号の説明】
P 用紙 4 定着ユニット 15 加熱ローラ 16 押圧ローラ 17 排紙ローラ 18 ピンチローラ 41 上ケース 42 下ケース 43 ハロゲンランプ 44 リング状軸受

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トナー像形成手段にて用紙等の被記録媒
    体に形成されたトナー像を加熱定着する加熱ローラと押
    圧ローラとを備えた画像形成装置における定着装置にお
    いて、内径部にハロゲンランプ等の加熱体を内装した金
    属製の加熱ローラをローラ軸に沿って平行な円筒状に形
    成し、該加熱ローラの断面二次モーメント値を700mm4
    1700mm4 の範囲内に設定し、且つ加熱ローラの長手方向
    中央部の最大撓み量を0.29mm以内に設定したことを特徴
    とする画像形成装置における定着装置。
  2. 【請求項2】 前記加熱ローラに対する押圧ローラ側か
    らの加圧力が0.01kg/mm 〜0.03kg/mm の範囲であること
    を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置における定
    着装置。
  3. 【請求項3】 前記押圧ローラの円周面形状を、ローラ
    軸に沿って平行な円柱状に形成したことを特徴とする請
    求項1または請求項2に記載の画像形成装置における定
    着装置。
  4. 【請求項4】 前記押圧ローラの円周面形状を、ローラ
    軸に対して正クラウン状に形成したことを特徴とする請
    求項1または請求項2に記載の画像形成装置における定
    着装置。
JP11354796A 1996-05-08 1996-05-08 画像形成装置における定着装置 Pending JPH09297484A (ja)

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