JPH07319346A - 消色装置 - Google Patents

消色装置

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Publication number
JPH07319346A
JPH07319346A JP6108792A JP10879294A JPH07319346A JP H07319346 A JPH07319346 A JP H07319346A JP 6108792 A JP6108792 A JP 6108792A JP 10879294 A JP10879294 A JP 10879294A JP H07319346 A JPH07319346 A JP H07319346A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
decoloring
sheet body
sheet
erasing
Prior art date
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Pending
Application number
JP6108792A
Other languages
English (en)
Inventor
Michizo Kozuki
陸三 上月
Yasunori Mikata
康範 見方
Katsumi Murofushi
克己 室伏
Kiichi Hosoda
喜一 細田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bando Chemical Industries Ltd
Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Bando Chemical Industries Ltd
Showa Denko KK
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Filing date
Publication date
Application filed by Bando Chemical Industries Ltd, Showa Denko KK filed Critical Bando Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光化学的に消色可能なトナーを効率良く消色
することができ、1枚あたりの消色時間が短く、しかも
軽量かつコンパクトな消色装置を提供する。 【構成】 消色装置200は、加熱ローラ110、押圧
ローラ111、光源112などを備える消色ユニット1
01と、光化学的に消色可能なトナーが定着したシート
体を搬送する各種ローラおよび各種案内部材と、消色処
理を終えたシート体を受ける排出トレイ203などで構
成される。消色ユニット101および給紙カセット20
2の上方に、識別センサ180,181が取付けられ、
たとえばトナーの色調を利用して、シート体上の画像が
消色トナー以外のトナーで形成されているか否かを識別
する。識別センサ180,181が消色トナーを検出し
た場合は消色処理を続行するが、一方、識別センサ18
0,181が非消色トナーを検出した場合はヒータ11
0aおよび光源112の通電を停止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シート体の上に定着さ
れた光化学的に消色可能なトナーを消色するための消色
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、地球資源の保護のために、使用済
みの紙類やプラスチックの再利用や再生利用が見直され
ているが、記録された文書の再利用については、外部の
再生業者に依頼することが一部行われているが、その大
部分は焼却処分や破砕処分されているのが実状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような問題を解決
するため、記録媒体の形状を保ちながら該記録媒体の上
に定着されたインクやトナーの色を消すことによって、
無地の記録媒体として再生することができるトナーが、
特願平3−277725号において提案されている。こ
のようなトナーを用いて静電複写を行った場合、複写用
紙などをシート体に記録された画像、印字などの記録像
に対して、近赤外線を照射することによって記録像を消
去することが可能となるため、記録媒体の再利用を簡単
に行うことができる。
【0004】しかしながら、従来は光化学的に消色可能
なトナーを効率良くかつ迅速に消色することが可能な消
色装置が未だ開発されていない。
【0005】本発明の目的は、光化学的に消色可能なト
ナーを効率良く消色することができ、1枚あたりの消色
時間が短く、しかも軽量かつコンパクトな消色装置を提
供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、シート体の上
に定着された光化学的に消色可能な消色トナーを、少な
くとも消色トナーの結着樹脂のガラス転移温度以上に加
熱するための加熱手段と、加熱された消色トナーに近赤
外線を照射するための近赤外線照射手段と、シート体を
搬送するための搬送手段と、前記加熱手段よりシート体
搬送方向上流側に設けられ、前記加熱手段に搬送される
シート体上の画像が消色トナー以外のトナーで形成され
ていることを識別するためのトナー識別手段とを備える
ことを特徴とする消色装置である。
【0007】また本発明は、前記トナー識別手段の出力
に基づいて、前記加熱手段および前記近赤外線照射手段
の動作を停止することを特徴とする。
【0008】また本発明は、消色トナーが定着されたシ
ート体を案内する第1搬送経路と、消色トナー以外のト
ナーが定着されたシート体を案内する第2搬送経路と、
前記トナー識別手段の出力に基づいて、第1搬送経路ま
たは第2搬送経路を選択するための搬送経路選択手段と
を備えることを特徴とする。
【0009】また本発明は、光化学的に消色可能な消色
トナーによるトナー像が形成されたシート体を搬送する
ための搬送手段と、トナー像に対して、少なくとも当該
トナーの結着樹脂のガラス転移温度以上に輻射加熱する
と同時に、近赤外線を照射するための光源と、前記光源
を覆うように部分円筒形状を有し、前記光源からの光を
反射してシート体上に集光するための凹面反射鏡と、前
記凹面反射鏡の開口部に設けられ、シート体を案内する
ためのシート体案内手段と、前記シート体案内手段に設
けられ、前記搬送手段によって搬送されるシート体を押
えるための押えローラとを備えることを特徴とする消色
装置である。
【0010】また本発明は、前記円筒反射鏡の開口部に
シート体搬送方向に沿って張架された線状部材を備える
ことを特徴とする。
【0011】また本発明は、前記光源および前記凹面反
射鏡を一体的に収納する光源ユニットと備え、前記光源
ユニットが前記搬送手段に対して直線変位または角変位
が可能であることを特徴とする。
【0012】また本発明は、シート体の上に定着された
光化学的に消色可能な消色トナーを、少なくとも消色ト
ナーの結着樹脂のガラス転移温度以上に加熱するための
加熱手段と、加熱された消色トナーに近赤外線を照射す
るための近赤外線照射手段と、シート体を搬送するため
の搬送手段と、前記加熱手段、前記近赤外線照射手段お
よび前記搬送手段を収納する筐体とを備える消色装置に
おいて、消色装置が装着される被装着装置に対して着脱
自在に取付けるための取付手段と、該被装着装置との電
気的接続を得るための電気的接続手段とを備えることを
特徴とする消色装置である。
【0013】
【作用】本発明に従えば、シート体の上に定着された光
化学的に消色可能な消色トナーを、少なくとも消色トナ
ーの結着樹脂のガラス転移温度以上に加熱するための加
熱手段を備えることによって、結着樹脂の分子の熱運動
量が大きくなり、消色化学反応が促進されるとともに、
こうして加熱された消色トナーに近赤外線を照射するた
めの近赤外線照射手段を備えることによって、シート体
上のトナー中の色素が効率的に消色される。
【0014】また、色彩センサなどのトナー識別手段が
加熱手段よりシート体搬送方向上流側に設けられてお
り、たとえばトナーの色調を利用して、シート体上の画
像が消色トナー以外のトナーで形成されているか否かを
識別する。トナーの色調に関して、たとえば消色トナー
の色調は主として青色がある場合が多く、一方、非消色
トナー、すなわち従来の電子写真装置等で用いられるト
ナーの色調は黒色であることが多い。このような色調の
違いを識別することによって、シート体上の画像がどの
トナーで形成されているかを検出することができる。
【0015】トナー識別手段が消色トナーを検出した場
合は消色処理を続行するが、一方、トナー識別手段が非
消色トナーを検出した場合は消色処理を行う必要がない
ため、無駄な処理動作を回避することができる。
【0016】また本発明に従えば、トナー識別手段の出
力に基づいて、加熱手段および近赤外線照射手段の動作
を停止することによって、非消色トナーへの加熱および
近赤外線照射を防ぐことができる。前述したように、非
消色トナーは一般に、光吸収、熱吸収が大きい黒色トナ
ーであることが多く、消色トナーと比べて加熱過剰にな
る傾向にある。そのため非消色トナーによる画像が形成
されたシート体は、反り、しわなどの変形や焦げが生じ
易く、ジャムや発煙事故の原因に成り易い。したがっ
て、トナー識別手段が非消色トナーを検出した場合は、
加熱手段および近赤外線照射手段の動作を停止すること
によって、ジャムや発煙事故などの異常発生を防止する
ことができる。また、無駄な消色動作を行わないため、
消費電力の節約を図ることができる。
【0017】また本発明に従えば、消色トナーが定着さ
れたシート体を案内する第1搬送経路と、消色トナー以
外のトナーが定着されたシート体を案内する第2搬送経
路とが設けられ、搬送経路選択手段がトナー識別手段の
出力に基づいて、第1搬送経路または第2搬送経路を選
択することによって、消色トナーが定着されたシート体
と非消色トナーが定着されたシート体とを選別した処理
を行うことができる。たとえば非消色トナーを検出した
場合には、加熱処理や近赤外線照射処理をバイパスする
第2搬送経路を経由して、別のカセットに選別収納でき
る。そのため消色トナーが定着されたシート体が優先的
に処理され、全体の処理時間を短縮できる。また、消色
トナーが定着されたシート体と非消色トナーが定着され
たシート体とを選別して収納できるため、再使用可能な
シート体と再使用不可能なシート体との混在が解消さ
れ、次の再使用が簡便になる。
【0018】また本発明に従えば、シート体の上に定着
された光化学的に消色可能な消色トナーを、少なくとも
消色トナーの結着樹脂のガラス転移温度以上に輻射加熱
するための加熱手段を備えることによって、結着樹脂の
分子の熱運動量が大きくなり、消色化学反応が促進され
るとともに、こうして加熱された消色トナーに近赤外線
を照射することによって、シート体上のトナー中の色素
が効率的に消色される。また、近赤外線を照射するため
の光源が加熱手段と一体化しているため、装置内の専有
空間を低減できる。
【0019】また、光源を覆うように部分円筒形状を有
し、光源からの光を反射してシート体上に集光するため
の凹面反射鏡が設けられることによって、光源の光利用
効率が向上し、しかもシート体上での光照射強度が増加
するため、消色処理を高速化できる。また、シート体を
案内するためのシート体案内手段が凹面反射鏡の開口部
に設けられ、さらに搬送中のシート体を押えるための押
えローラがシート体案内手段に設けられることによっ
て、シート体搬送の安定化および装置の小型化が実現す
る。
【0020】また本発明に従えば、円筒反射鏡の開口部
にシート体搬送方向に沿って張架された線状部材を備え
ることによって、光源からの光量損失を出来る限り少な
くし、かつ搬送中のシート体が円筒反射鏡の内部へ巻込
まれるのを防止できる。
【0021】また本発明に従えば、光源および凹面反射
鏡を一体的に収納する光源ユニットが、搬送手段に対し
て直線変位または角変位が可能であることによって、ジ
ャム除去、光源交換や反射鏡清掃などのメンテナンス作
業が容易になる。
【0022】また本発明に従えば、シート体の上に定着
された光化学的に消色可能な消色トナーを、少なくとも
消色トナーの結着樹脂のガラス転移温度以上に加熱する
ための加熱手段を備えることによって、結着樹脂の分子
の熱運動量が大きくなり、消色化学反応が促進されると
ともに、こうして加熱された消色トナーに近赤外線を照
射するための近赤外線照射手段を備えることによって、
シート体上のトナー中の色素が効率的に消色される。
【0023】また、消色装置が装着される被装着装置に
対して着脱自在に取付けるための取付手段を備えること
によって、消色装置の装着または取外しが容易になる。
また、被装着装置との電気的接続を得るための電気的接
続手段を備えることによって、消色装置と被装着装置と
の電気的接続が容易になる。
【0024】
【実施例】まず、本発明で用いられるトナーについて説
明する。当該トナーは、光化学的に消色可能なトナーで
あり、特に近赤外線の吸収により消色する消色トナーで
あって、多数の組成例や増感剤などトナーを構成する他
の成分の例、および各組成例のトナーの消色作用の現れ
方などの詳細については、特願平3−277725号に
記載されている。したがって、以下の実施例では消色ト
ナーの数例を示す。本発明はこのような本実施例の例に
限定されるものでなく、本発明の精神に従う広範な変形
例を含むものである。
【0025】このような消色トナーは、たとえばその一
例として、スチレン系樹脂の中に色素と有機ホウ素アン
モニウム塩が分散して構成される。前記色素は、たとえ
ば次の(化1)または(化2)で示される。
【0026】
【化1】
【0027】
【化2】
【0028】前記スチレン系樹脂は、トナーの結着樹脂
として広く用いられる。前述の(化1)および(化2)
で示される色素は、シアニン系色素の1つであり、有機
ホウ素アンモニウム塩と共存させた場合、波長が820
nm付近の近赤外線を照射すると、近赤外線を吸収して
非可逆反応が起こり、青色が消えて無色になる。この有
機ホウ酸アンモニウム塩は、たとえば下記(化3)に示
されるテトラブチルアンモニウムnブチルトリフェニル
ホウ素などが用いられる。
【0029】
【化3】
【0030】次に、本発明に係る消色装置について説明
する。図1は、本発明の一実施例である消色装置200
の構成図である。この消色装置200は、加熱ローラ1
10および押圧ローラ111から成る加熱ローラ対、光
源112、反射鏡113a〜113cおよび排出ローラ
122,123などを備える消色ユニット101と、前
述した光化学的に消色可能なトナーが定着した、紙やプ
ラスチックなどから成るシート体を収納するための給紙
カセット202と、給紙カセット202からシート体を
1枚ずつ取出すための給紙ローラ231,232と、シ
ート体を図中1点鎖線に沿って搬送するための搬送ロー
ラ234,235,238,239と、シート体を円滑
に案内するための案内部材233,236,237と、
消色処理を終えたシート体を受ける排出トレイ203
と、消色ユニット101内で発生する熱を排気口164
a,164bから外部へ排出するための排気ファン16
2,166および排気ダクト163,167などから構
成されている。案内部材236の搬送経路の上方には、
消色装置200内の各ローラを駆動するための駆動源で
あるモータ240が取付けられ、これらはハウジング2
01内に収納されている。また、消色ユニット101は
消色装置200の底部にねじ止めなどで固定されてい
る。
【0031】消色ユニット101は、加熱ローラ110
および押圧ローラ111から成る加熱ローラ対と、ハロ
ゲンランプなどの光源112と、凹面形状を有する反射
鏡113a,113b,113cと、耐熱ガラス板11
4,115と、排出ローラ122,123と、シート体
2を円滑に案内するための案内部材140,141,1
16,117と、加熱ローラ対110,111および光
源112などからの熱を外部へ排出するための排気ダク
ト161,165などで構成される。
【0032】給紙カセット202に収納されたシート体
は、給紙ローラ231,232によって1枚ずつ取出さ
れ、図中の1点鎖線に沿って案内部材233,236,
237,140,141および搬送ローラ234,23
5,238,239によって加熱ローラ対110,11
1まで搬送される。
【0033】加熱ローラ110は、フッ素樹脂などが表
面にコートされた金属やガラスなどから成る中空円筒状
のローラであって、軸心部にハロゲンランプなどのヒー
タ110aが組込まれており、ヒータ110aの通電に
よって表面が所定温度に加熱される。押圧ローラ111
は、金属製のローラの表面にシリコーンゴムで厚く成型
され表面はフッ素樹脂(PFA)製のチューブが挿着さ
れたものであり、加熱ローラ110に対して所定の圧力
で付勢されることによって、加熱ローラ110の外周形
状に沿ってシリコーンゴムが弾性変形して所定の接触面
積を確保している。
【0034】このような加熱ローラ対110,111に
挟持されながらシート体が通過することによって、トナ
ーがその結着樹脂のガラス転移温度以上に加熱される。
【0035】加熱ローラ対110,111の排出側にお
いて、光源112が放射する近赤外線を含む光は、反射
鏡113a〜113cなどによって効率良く集められ、
光の照射密度が高くなる集光部Pが形成される。したが
って、シート体は加熱ローラ対110,112から排出
されると速やかに近赤外線の光が照射されることによっ
て、消色トナーの色が効率良く消去されることになる。
消色されたシート体は案内部材116,117によって
案内され、排出ローラ122,123によって外部へ排
出され、排出トレイ203の上に載る。なお、案内部材
116は、針金などの曲げ加工によって作られた複数の
線状部材から成り、シート体の搬送方向に沿って所定間
隔で並べられる。
【0036】このようにして、消色トナーによって一度
記録されたシート体が給紙カセット202から排出トレ
イ203に搬送されるまでに、効率良くかつ迅速に消色
される。
【0037】なお、加熱ローラ110および押圧ローラ
111には、クリーニングローラ120,121がそれ
ぞれ接触しており、加熱ローラ対110,111の表面
をクリーニングすることによって、シート体に定着され
たトナーの付着やシート体の巻き付きを防いでいる。ま
た、加熱ローラ110および押圧ローラ111の排出側
付近には、分離爪124,125がそれぞれ接触してお
り、シート体が加熱ローラ対110,111に密着した
場合でも、分離爪124,125の先端がシート体を剥
がすことが可能になり、シート体の巻き付きを防止して
いる。
【0038】シート体の搬送経路(図中1点鎖線)の各
所、たとえば案内部材236の上部や排出ローラ12
2,123の排出側に、ホトカプラやマイクロスイッチ
などのシート体検知センサ251,152等が必要に応
じて設置され、タイミング制御やジャム発生検出などを
行っている。また、シート体の搬送経路の各所や各ロー
ラの各所には、たとえば押圧ローラ111の表面や排出
ローラ122,123の排出側に、除電ブラシ156,
157が設けられ、シート体の帯電吸着の発生を防いで
いる。
【0039】また、加熱ローラ110の表面には、バイ
メタルやサーミスタなどの温度センサ153が設けら
れ、加熱ローラ110の温度制御を行っている。また、
温度上昇の著しい個所、たとえば加熱ローラ110の表
面、反射鏡113bや案内部材117には、温度ヒュー
ズ154,155,156が設けられ、異常高温の発生
を防止している。
【0040】なお、加熱ローラ対110,111と光源
112の付近は、発熱量が多いため、シート体の搬送経
路の両側に排気ダクト161,165を設置し、シロッ
コファンなどの排気ファン162,166によって強制
排気して、排気ダクト163,167および通気口16
4a,164bを介して外部へ放出することによって、
装置内の温度上昇を防いでいる。
【0041】次に光源112と集光部Pとの光学系につ
いて説明する。光源112から放射された光のうち、直
接集光部Pに到達するものもあるが、大部分の光は反射
鏡113a,113b,113cで反射され、反射鏡1
13bで反射した光は集光部Pに向かう。一方、反射鏡
113a,113cで反射した光は、表面が鏡面である
案内部材117に向かい、ここで再び反射することによ
って集光部Pに集められる。また、案内部材117の鏡
面化に併せて、断面形状を三角波状に形成して光源11
2と集光部Pとを正反射方向に設定することによって集
光効率をさらに向上させることができる。したがって、
案内部材117は、シート体の円滑な搬送と集光効率の
向上という役割を担っている。なお、シート体が案内部
材117の上を通過する状態であっても、光源112か
らの光はシート体をある程度減衰しながらも通過するた
め、案内部材117による集光作用は持続される。また
光源112の出力が大きい場合、樹脂製の分離爪124
が過熱して変形するおそれがあるため、分離爪124の
前に金属製の保護カバー118を設けることが好まし
い。
【0042】次に光源112および加熱ローラ対11
0,111付近の排熱について説明する。消色可能なト
ナーを効率的かつ迅速に消色するためには、光源112
から集光部Pまでの集光効率の向上とともに、光源11
2の大出力化が考えられ、光源112の排熱を他の部材
に与える影響を少なくしながら、昇温した空気を装置外
部へ排気する必要がある。光源112は、可視光線から
遠赤外線までの波長分布を有する光を放射するととも
に、大量の熱を発生する。光源112からの光を直接受
ける部材は、光吸収によって温度上昇するため、光源1
12および加熱ローラ対110,111の付近の空気は
高温状態となる。そのため、上部付近に排気ファン16
2が連結された排気ダクト161が、下部付近に排気フ
ァン166が連結された排気ダクト165がそれぞれ設
けられる。また、光源112と集光部Pとの間に、耐熱
ガラス板114,115を備えることによって、光源1
12からの光をあまり遮らずに、空気の流れの円滑化を
図ることが可能になり、内部の空気の滞留を防ぐことが
できる。また、シート体の搬送経路に対して両側から排
気することによって換気効率が向上するとともに、シー
ト体の両面での排気圧力差に起因するシート体のそりや
波打ちなどの変形を防ぐことが可能になり、ジャム発生
率を抑制することができる。
【0043】次に消色動作の操作について説明する。消
色装置200の操作パネルには、操作スイッチ(図示せ
ず)と速度調整つまみ(図示せず)が設けられる。この
操作スイッチを押すことによって、給紙カセット202
に収納されたシート体が1枚ずつ取出され、連続的に消
色処理を行う。なお、1回のスイッチ操作につき1枚の
シート体が単発処理されるように設定することも可能で
ある。
【0044】一方、速度調整つまみを操作することによ
って、各ローラ234,235,238,239,11
0,111,122,123の動力源であるモータ24
0の回転速度が制御され、シート体の搬送速度を所望の
速度に設定することが可能となる。したがって、消色さ
れ易いシート体を処理する場合や多少の消色残りがあっ
ても構わない場合などは、シート体の搬送速度を速くす
ることによって迅速な消色処理が可能となる。また、消
色され難いシート体を処理する場合は、シート体の搬送
速度を遅く設定することによって、十分な加熱と光照射
により確実な消色処理が行える。さらに、1回の消色処
理でも消色されないシート体は、再び給紙カセット20
2に戻して何回も消色処理を行うことによって、より確
実に消色することができる。
【0045】消色ユニット101の案内部材140に
は、色彩センサなどの識別センサ180が取付けられ、
さらに、給紙カセット202の上方にも、同様な識別セ
ンサ181が設けられる。識別センサ180,181
は、種々の分光感度特性を有する複数のカラーフィルタ
と、各カラーフィルタの透過光を受光するフォトダイオ
ードなどが1つのパッケージに組込まれて構成され、搬
送中のシート体幅の範囲でトナーを検出するために、シ
ート体の幅方向に沿って複数配置される。識別センサ1
80,181は、たとえばトナーの色調を利用して、シ
ート体上の画像が消色トナー以外のトナーで形成されて
いるか否かを識別する。前述した消色トナーの色調は主
として青色であり、一方、非消色トナー、すなわち従来
の電子写真装置等で用いられるトナーの色調は黒色であ
ることが多い。このような色調の違いを識別することに
よって、シート体上の画像がどのトナーで形成されてい
るかを検出している。なお、シート体上のトナーを確実
に識別可能であれば、識別センサ180,181のいず
れか一方を省略しても構わない。
【0046】非消色トナーは一般に、光吸収、熱吸収が
大きい黒色トナーであることが多く、消色トナーと比べ
て加熱過剰になる傾向にある。そのため非消色トナーに
よる画像が形成されたシート体は、反り、しわなどの変
形や焦げが生じ易く、ジャムや発煙事故の原因に成り易
い。したがって、識別センサ180,181が消色トナ
ーを検出した場合は消色処理を続行するが、一方、識別
センサ180,181が非消色トナーを検出した場合は
消色処理を行う必要がないため、ヒータ110aおよび
光源112の通電を停止する。こうして非消色トナーへ
の加熱および近赤外線照射を防ぎ、ジャムや発煙事故な
どの異常発生を防止することができる。また、無駄な消
色動作を行わないため、消費電力を節約できる。
【0047】図2は、本発明の他の実施例である消色装
置200の構成図である。この消色装置200は図1の
消色装置と同様であるが、消色ユニット101の排紙側
に2つの搬送経路が形成されている点が相違する。した
がって、他の構成要素は図1の同一符号を付して、重複
説明を省略する。
【0048】消色ユニット101の集光部Pの搬送下流
側に設けられた板状の案内部材117が軸117aによ
って角変位自在に軸支されており、電磁プランジャ(図
示せず)などの駆動機構によって所定角度に位置決めさ
れる。案内部材117の下方には第2の搬送経路が形成
されており、案内部材117によって下方に偏向された
シート体を第2の排出トレイ204へ円滑に案内するた
めの案内部材182が設置される。
【0049】図3は、図2の消色装置200の電気的構
成を示すブロック図である。全体動作を制御するCPU
(中央処理装置)190は、所定の動作プログラムに従
って動作し、識別センサ180,181、シート体検知
センサ251,152、温度センサ153などの信号入
力手段から信号を取込んで、光源112を駆動する駆動
回路191、ヒータ110aを駆動する駆動回路19
2、モータ240のクラッチ195を駆動する搬送駆動
回路194、電磁プランジャ197を駆動するバイパス
機構駆動回路196、ドライバ193などの信号出力手
段に向けて信号を出力する。
【0050】次にトナー識別動作について説明する。給
紙カセット202から最上部のシート体が搬送を開始す
ると、識別センサ181が検知動作を開始して、シート
体上の画像が消色トナーで形成されているか、通常の非
消色トナーで形成されているかを検知する。シート体が
さらに搬送されて、消色ユニット101に差し掛ると、
識別センサ180が同様な検知動作を開始する。なお、
シート体上のトナーを確実に識別可能であれば、識別セ
ンサ180,181のいずれか一方を省略しても構わな
い。
【0051】次に、識別センサ180,181が消色ト
ナーを検知した場合、CPU190は光源112および
ヒータ110aを通電するとともに、電磁プランジャ1
97を動作させて案内部材117を図中右下がりに設定
し、集光部Pを通過したシート体が排出ローラ122,
123を通過するような第1搬送経路を選択する。消色
処理を終えたシート体が機外に排出されると、排出トレ
イ203上に載置される。
【0052】一方、識別センサ180,181が非消色
トナーを検知した場合、CPU190は光源112およ
びヒータ110aの通電を停止するとともに、電磁プラ
ンジャ197を動作させて案内部材117を図中右上が
りに設定し、集光部Pを通過したシート体が案内部材1
82を通過するような第2搬送経路を選択する。非消色
トナーを持つシート体は機外に排出されると、排出トレ
イ204上に載置される。
【0053】こうして消色トナーが定着されたシート体
を案内する第1搬送経路と、消色トナー以外のトナーが
定着されたシート体を案内する第2搬送経路とが設けら
れ、識別センサ180,181の出力に基づいて案内部
材117の角度が切替わって、第1搬送経路または第2
搬送経路を選択することによって、消色トナーが定着さ
れたシート体と非消色トナーが定着されたシート体とを
選別した処理を行うことができる。
【0054】なお、以上の実施例において、集光部Pの
搬送下流側に2つの搬送経路を設定する例を示したが、
消色ユニット101より搬送上流側に案内部材117の
ような搬送経路選択手段を設置して、消色処理をバイパ
スするように第2搬送経路を形成しても構わない。
【0055】このように消色トナーが定着されたシート
体と非消色トナーが定着されたシート体とを選別して収
納できるため、再使用可能なシート体と再使用不可能な
シート体との混在が解消され、次の再使用が簡便にな
る。
【0056】図4(a)は本発明の他の実施例である消
色装置300を示す一部切欠平面図であり、図4(b)
は正面から見た断面図である。また、図5(a)は消色
装置300の左側面図、図5(b)はその右側面から見
た断面図、図5(c)は搬送経路の部分拡大図である。
消色装置300は、消色トナーによるトナー像が形成さ
れたシート体を輻射加熱すると同時に近赤外線を照射す
るハロゲンランプなどの光源301と、光源301から
の光を反射してシート体上に集光する凹面反射鏡302
と、シート体を搬送する無端ベルト323など構成され
る。
【0057】光源301の両端は、接続電極を兼ねるブ
ラケット318で支持され、光源交換を容易にしてい
る。凹面反射鏡302は、光源301を覆うように部分
円筒形状を有し、集光効率の点で光源301の位置を焦
点に持つ楕円鏡が好ましい。光源301からの光は、一
部シート体に直接到達するが、残りの光は凹面反射鏡3
02によって反射され、無端ベルト323で搬送される
シート体上に集光される。凹面反射鏡302の裏面に
は、光源301の温度管理に用いられるサーミスタなど
の温度センサ303と、異常過熱時に溶断して光源30
1の通電を停止するための温度ヒューズ304とが設置
される。
【0058】無端ベルト323は、モータ326によっ
て駆動される搬送ローラ321と従動回転する搬送ロー
ラ322の間に張架されており、搬送ローラ322の軸
受を張力ばね328で付勢することによって、無端ベル
ト323の張力が調節される。無端ベルト323の内部
には、無端ベルト323を加熱するハロゲンランプなど
のヒータ320が内蔵される。これによって加熱された
無端ベルト323はシート体への加熱を増強することが
できる。なお、無端ベルト323を光透過性材料で形成
することによって、ヒータ320から放射される輻射熱
が無端ベルト323を通過して直接シート体を加熱する
ことが可能になり、加熱効率の向上を図ることができ
る。ヒータ320の両端は、接続電極を兼ねるブラケッ
ト327で支持され、ヒータ交換を容易にしている。
【0059】凹面反射鏡302の開口部の両端には、シ
ート体を案内するための案内部材305,306が設置
される。特に案内部材305は、シート体の搬送方向に
対して鋭角となる案内面を持ち、消色装置300に導入
されるシート体を円滑に無端ベルト323まで案内する
機能を有する。案内部材305,306の先端は、シー
ト体搬送の妨げにならないように、押えローラ307,
308の軸受を兼ねて内方に屈曲している。案内部材3
05,306の先端で支承された押えローラ307,3
08の軸は、押えばね309,310によって回転自在
に付勢される。なお、案内部材305,306に開口が
形成され、押えローラ307,308が開口から突出し
て、無端ベルト323と接触を得ている。
【0060】押えローラ307,308は、無端ベルト
323を張架する搬送ローラ321,322の直上位置
に配置され、シート体を自重および押えばね309,3
10の弾性力によって押えて、シート体の浮きを防いで
いる。
【0061】凹面反射鏡302の開口部に設けられた案
内部材305,306を橋渡しするように、シート体搬
送方向に沿ってリングワイヤなどの線状部材311が張
架されている。線状部材311は、案内部材305の外
側に設けられた係止部材313と案内部材306の外側
に設けられた係止ばね312とで張架される。こうして
光源301からの光量損失を出来る限り少なくし、かつ
搬送中のシート体が凹面反射鏡302の内部へ巻込まれ
るのを防止できる。
【0062】図6は、消色装置300の光源ユニット3
14を開放した状態を示す右側面図であり、図7は光源
ユニット314の斜め下方から見た斜視図である。光源
ユニット314は、光源301と、凹面反射鏡302
と、案内部材305,306と、押えローラ307,3
08と、線状部材311などを一体的に収納しており、
消色装置本体に対して角変位自在に軸315で軸支され
ている。光源ユニット314の上部に設けられたハンド
ル324を引くと、光源ユニット324が大きく開い
て、消色装置300の内部に広い空間ができるため、ジ
ャム除去、光源交換や反射鏡清掃などのメンテナンス作
業が容易になる。なお、光源ユニット314はレールな
どの直線ガイド手段によって水平移動する機構でも構わ
ず、また軸315として着脱可能な枢軸を採用すること
により消色装置本体から取外す機構でも構わない。
【0063】なお、消色装置300の両側板には空冷用
の開口部317が形成され、冷却ファン325の送風に
よって内部の排熱が外部に排出される。
【0064】次に消色装置300の動作について説明す
る。消色トナーによる画像が形成された面を上にしてシ
ート体が消色装置300に挿入されると、案内部材30
5と無端ベルト323の間に導入され、さらに押えロー
ラ307によって挟持され、無端ベルト323の移動に
沿って搬送される。搬送中のシート体は、光源301の
輻射熱によって加熱されるとともに、ヒータ320によ
って加熱された無端ベルト323からも熱伝導による加
熱が起こり、消色トナーがその結着樹脂のガラス転移温
度以上に加熱される。この加熱処理と同時に、光源30
1からの近赤外線が照射されると、トナー画像が無色化
される。こうした消色処理を受けるシート体は、熱膨張
や湿気のばらつきに起因してカールなどの変形が生じ易
くなるが、凹面反射鏡302の開口部に張架された線状
部材311によって軽く押えられており、照射光量を損
なうこと無く、シート体の円滑搬送を実現している。消
色処理を終えたシート体は、押えローラ308を通過し
て機外へ排出される。
【0065】図8は、消色装置300を組込んだ消色機
400の内部構成を示す断面図である。消色装置300
の底板には、図11に示すように、断面L字状の取付板
420が固定され、取付板420の底部および側部には
取付孔421が形成される。図11の消色装置300を
消色機400に装着する場合、消色機400の底板と消
色装置300の取付板420とをねじなどの固定部材4
22で固定する。逆に、消色機400から消色装置30
0を取出す場合、固定部材422を外すことによって、
簡単に取出すことができる。また、消色装置300に電
力を供給するための接続プラグ423を消色機400の
接続ソケット(図示せず)に接続することによって、簡
単に電気的接続を得ることができ、また取外しも容易で
ある。
【0066】次に消色機400の動作について説明す
る。消色トナーによる画像が形成されたシート体は給紙
カセット411に収納されており、モータ410が動作
して給紙ローラ414,417が回転するとシート体は
1枚ずつ取出され、搬送ローラ418によって消色装置
300に導入される。消色装置300では、搬送中のシ
ート体を輻射加熱すると同時に近赤外線を照射して、ト
ナーの色素を無色化する。消色処理を終えたシート体
は、排出トレイ429の上に排出される。
【0067】図9は、消色装置300を組込んだ画像形
成装置401の内部構成の一例を示す断面図である。消
色装置300の筐体上部には、図12に示すように、取
付片424が形設され、筐体および取付片424には瓢
箪型の取付孔425が形成される。図12の消色装置3
00を図9の画像形成装置401に装着する場合、画像
形成装置401の筐体に設けられた取付ピン422に対
して消色装置300の取付片424に設けられた取付孔
425を引掛けて固定する。高さ調節のため、消色装置
300の筐体に設けられた取付孔425を用いても構わ
ない。逆に、画像形成装置401から消色装置300を
取出す場合、取付ピン422と取付孔425との係合を
外すことによって、簡単に取出すことができる。また、
消色装置300に電力を供給するための接続プラグ42
3を画像形成装置401の接続ソケット(図示せず)に
接続することによって、簡単に電気的接続を得ることが
でき、また取外しも容易である。
【0068】次に画像形成装置401の動作について説
明する。画像形成装置401は、電子写真機能と消色機
能とを備え、操作パネルからの指示に従って、両者の機
能が選択的に動作する。無地のシート体や消色トナーで
記録されたシート体が給紙カセット411,412に予
め収納され、給紙ローラ414,415の選択的動作に
よって1枚ずつ取出される。また、手差台413からシ
ート体を挿入して、給紙ローラ416の回転による給紙
も可能である。これらの給紙装置によって給紙されたシ
ート体は感光ドラム432と転写器434との間に導入
される。
【0069】まず、電子写真機能が選択された場合、露
光部431が原稿台430に載置された原稿を照明し
て、その反射光を感光ドラム432上に結像する。感光
ドラム432は一定速度で回転しており、感光ドラム4
32の回転と同期して原稿が走査される。感光ドラム4
32は露光直前に帯電器436によって帯電され、原稿
像の露光によって静電潜像が形成される。次に現像器4
33によって静電潜像に対応したトナー像が形成され、
次の転写器434によってシート体に転写される。感光
ドラム434上に残留したトナーは、クリーナ435に
よって除去される。トナー像が付着したシート体は搬送
装置437によって、定着器440に搬送され、所定温
度まで加熱されるとトナーが溶融してシート体上に定着
される。シート体は消色装置300をそのまま素通りし
て、排出トレイ429上に排出される。こうして無地の
シート体上に原稿を複写したトナー像を形成できる。な
お、消色機能が不要な場合は消色装置300を機外に取
外すことが可能であり、その場合定着器440を通過し
たシート体は直接排出トレイ429に排出される。
【0070】一方、消色機能が選択された場合、露光部
431、現像器433、転写器434等の電子写真機能
の動作が停止し、シート体搬送に関する部分が動作す
る。消色トナーによる画像が形成されたシート体は何れ
かの給紙装置から供給され、搬送装置437および定着
器440を通過して、消色装置300に導入される。消
色装置300では、搬送中のシート体を輻射加熱すると
同時に近赤外線を照射して、トナーの色素を無色化す
る。消色処理を終えたシート体は、排出トレイ429の
上に排出される。
【0071】このように取付ピン422と取付孔425
との係合を利用することによって消色装置300の着脱
が容易になり、画像形成装置401へのオプション装着
を実現できる。
【0072】図10は、消色装置300を組込んだ画像
形成装置401の内部構成の他の例を示す断面図であ
る。消色装置300の筐体底部には、図13に示すよう
に、取付レール426が形設され、筐体側板の一方にハ
ンドル427が固定され、他方には接続プラグ423が
固定される。図13の消色装置300を図10の画像形
成装置401に装着する場合、画像形成装置401の筐
体に設けられた断面凹状の取付ガイド428と消色装置
300の取付レール426とが摺動するように、ハンド
ル427を持って機内に押込む。逆に、画像形成装置4
01から消色装置300を取出す場合、ハンドル427
を引くと取付ガイド428と取付レール426とが摺動
して、簡単に取出すことができる。また、消色装置30
0に電力を供給するための接続プラグ423が、押込み
操作によって画像形成装置401の接続ソケット(図示
せず)に挿着され、簡単に電気的接続を得ることがで
き、また取外しも容易である。
【0073】次に画像形成装置401の動作について説
明する。画像形成装置401は、図9のものと同様に、
電子写真機能と消色機能とを備え、操作パネルからの指
示に従って、両者の機能が選択的に動作する。無地のシ
ート体や消色トナーで記録されたシート体が給紙カセッ
ト411,412に予め収納され、給紙ローラ414,
415の選択的動作によって1枚ずつ取出される。ま
た、手差台413からシート体を挿入して、給紙ローラ
416の回転による給紙も可能である。これらの給紙装
置によって給紙されたシート体は感光ドラム432と転
写器434との間に導入される。
【0074】まず、電子写真機能が選択された場合、露
光部431が原稿台430に載置された原稿を照明し
て、その反射光を感光ドラム432上に結像する。感光
ドラム432は一定速度で回転しており、感光ドラム4
32の回転と同期して原稿が走査される。感光ドラム4
32は露光直前に帯電器436によって帯電され、原稿
像の露光によって静電潜像が形成される。次に現像器4
33によって静電潜像に対応したトナー像が形成され、
次の転写器434によってシート体に転写される。感光
ドラム434上に残留したトナーは、クリーナ435に
よって除去される。トナー像が付着したシート体は搬送
装置437によって消色装置300に導入されるが、そ
のまま素通りして定着器440に搬送され、所定温度ま
で加熱されるとトナーが溶融してシート体上に定着さ
れ、排出トレイ429上に排出される。こうして無地の
シート体上に原稿を複写したトナー像を形成できる。
【0075】一方、消色機能が選択された場合、露光部
431、現像器433、転写器434等の電子写真機能
の動作が停止し、シート体搬送に関する部分が動作す
る。消色トナーによる画像が形成されたシート体は何れ
かの給紙装置から供給され、搬送装置437を通過し
て、消色装置300に導入される。消色装置300で
は、搬送中のシート体を輻射加熱すると同時に近赤外線
を照射して、トナーの色素を無色化する。消色処理を終
えたシート体は、定着器440を素通りして排出トレイ
429の上に排出される。
【0076】このように取付レール426と取付ガイド
428との摺動係合を利用することによって消色装置3
00の着脱が容易になり、画像形成装置401への組込
み装着を実現できる。
【0077】こうして消色処理を行うための消色装置3
00が小型でかつ箱状で一体化されているため、これを
組込んだ消色機400や画像形成装置401も同様に小
型でコンパクトな装置として実現することができる。
【0078】
【発明の効果】以上詳説したように本発明によれば、ト
ナー識別手段が非消色トナーを検出した場合は消色処理
を行う必要がないため、無駄な処理動作を回避すること
ができる。また、トナー識別手段の出力に基づいて、加
熱手段および近赤外線照射手段の動作を停止することに
よって、ジャムや発煙事故などの異常発生を防止し、さ
らに消費電力を節約できる。トナー識別手段の出力に基
づいて、第1搬送経路または第2搬送経路を選択するこ
とによって、消色トナーが定着されたシート体と非消色
トナーが定着されたシート体とを選別処理することがで
きる。
【0079】また、近赤外線を照射するための光源が加
熱手段と一体化しているため、装置内の専有空間を低減
でき、しかもエネルギー利用効率が向上して、装置内の
温度上昇を抑えつつ、小形で軽量な消色装置を得ること
ができる。また、光源の光利用効率が向上し、シート体
上での光照射強度が増加するため、消色処理を高速化で
きる。さらに、シート体搬送の安定化および装置の小型
化が実現する。また、ジャム除去、光源交換や反射鏡清
掃などのメンテナンス作業が容易になる。
【0080】また、消色装置の着脱および電気的接続が
容易になる。
【0081】このように、本発明に係る消色装置を用い
てシート体の再利用を図る場合に、大規模な設備が不要
になり、各企業内での再利用が手軽に実施される。ま
た、シート体の上に定着されたトナーの消色処理を効率
よくかつ迅速に行うことが可能になるとともに、内部で
発生する熱による外部への影響を少なくし、しかも小型
で軽量な消色装置を実現することができる。
【0082】さらに、本発明に係る消色装置を他の機器
に組込む場合にも、機器全体の小型化、軽量化を図ると
ともに、ユーザの要望に添ったオプション販売もでき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である消色装置200の構成
図である。
【図2】本発明の他の実施例である消色装置200の構
成図である。
【図3】図2の消色装置200の電気的構成を示すブロ
ック図である。
【図4】図4(a)は本発明の他の実施例である消色装
置300を示す一部切欠平面図であり、図4(b)は正
面から見た断面図である。
【図5】図5(a)は消色装置300の左側面図、図5
(b)はその右側面から見た断面図、図5(c)は搬送
経路の部分拡大図である。
【図6】消色装置300の光源ユニット314を開放し
た状態を示す右側面図である。
【図7】光源ユニット314の斜め下方から見た斜視図
である。
【図8】消色装置300を組込んだ消色機400の内部
構成を示す断面図である。
【図9】消色装置300を組込んだ画像形成装置401
の内部構成の一例を示す断面図である。
【図10】消色装置300を組込んだ画像形成装置40
1の内部構成の他の例を示す断面図である。
【図11】図8の消色機400に組込まれる消色装置3
00の斜視図である。
【図12】図9の画像形成装置401に組込まれる消色
装置300の斜視図である。
【図13】図10の画像形成装置401に組込まれる消
色装置300の斜視図である。
【符号の説明】
101 消色ユニット 110 加熱ローラ 110a,320 ヒータ 111 押圧ローラ 112 光源 113a,113b,113c 反射鏡 114,115 耐熱ガラス板 116,117,140,141,233,236,2
37,305,306案内部材 120,121 クリーニングローラ 122,123 排出ローラ 124,125 分離爪 161,163,165,167 排気ダクト 162,166 排気ファン 180,181 識別センサ 200,300 消色装置 202 給紙カセット 203,204 排紙トレイ 231,232 給紙ローラ 234,235,238,239,321,322 搬
送ローラ 301 光源 302 凹面反射鏡 307,308 押えローラ 309,310 押えばね 311 線状部材 312 係止ばね 313 係止部材 314 光源ユニット 323 無端ベルト 400 消色機 401 画像形成装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 室伏 克己 神奈川県川崎市川崎区扇町5番1号 昭和 電工株式会社化学品研究所内 (72)発明者 細田 喜一 神奈川県川崎市川崎区扇町5番1号 昭和 電工株式会社化学品研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート体の上に定着された光化学的に消
    色可能な消色トナーを、少なくとも消色トナーの結着樹
    脂のガラス転移温度以上に加熱するための加熱手段と、 加熱された消色トナーに近赤外線を照射するための近赤
    外線照射手段と、 シート体を搬送するための搬送手段と、 前記加熱手段よりシート体搬送方向上流側に設けられ、
    前記加熱手段に搬送されるシート体上の画像が消色トナ
    ー以外のトナーで形成されていることを識別するための
    トナー識別手段とを備えることを特徴とする消色装置。
  2. 【請求項2】 前記トナー識別手段の出力に基づいて、
    前記加熱手段および前記近赤外線照射手段の動作を停止
    することを特徴とする請求項1に記載の消色装置。
  3. 【請求項3】 消色トナーが定着されたシート体を案内
    する第1搬送経路と、 消色トナー以外のトナーが定着されたシート体を案内す
    る第2搬送経路と、 前記トナー識別手段の出力に基づいて、第1搬送経路ま
    たは第2搬送経路を選択するための搬送経路選択手段と
    を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の消
    色装置。
  4. 【請求項4】 光化学的に消色可能な消色トナーによる
    トナー像が形成されたシート体を搬送するための搬送手
    段と、 トナー像に対して、少なくとも当該トナーの結着樹脂の
    ガラス転移温度以上に輻射加熱すると同時に、近赤外線
    を照射するための光源と、 前記光源を覆うように部分円筒形状を有し、前記光源か
    らの光を反射してシート体上に集光するための凹面反射
    鏡と、 前記凹面反射鏡の開口部に設けられ、シート体を案内す
    るためのシート体案内手段と、 前記シート体案内手段に設けられ、前記搬送手段によっ
    て搬送されるシート体を押えるための押えローラとを備
    えることを特徴とする消色装置。
  5. 【請求項5】 前記円筒反射鏡の開口部にシート体搬送
    方向に沿って張架された線状部材を備えることを特徴と
    する請求項4に記載の消色装置。
  6. 【請求項6】 前記光源および前記凹面反射鏡を一体的
    に収納する光源ユニットと備え、 前記光源ユニットが前記搬送手段に対して直線変位また
    は角変位が可能であることを特徴とする請求項4に記載
    の消色装置。
  7. 【請求項7】 シート体の上に定着された光化学的に消
    色可能な消色トナーを、少なくとも消色トナーの結着樹
    脂のガラス転移温度以上に加熱するための加熱手段と、 加熱された消色トナーに近赤外線を照射するための近赤
    外線照射手段と、 シート体を搬送するための搬送手段と、 前記加熱手段、前記近赤外線照射手段および前記搬送手
    段を収納する筐体とを備える消色装置において、 消色装置が装着される被装着装置に対して着脱自在に取
    付けるための取付手段と、 該被装着装置との電気的接続を得るための電気的接続手
    段とを備えることを特徴とする消色装置。
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