JP3089105B2 - 可逆性感熱記録フィルム対応の画像形成装置 - Google Patents

可逆性感熱記録フィルム対応の画像形成装置

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JP3089105B2
JP3089105B2 JP19240292A JP19240292A JP3089105B2 JP 3089105 B2 JP3089105 B2 JP 3089105B2 JP 19240292 A JP19240292 A JP 19240292A JP 19240292 A JP19240292 A JP 19240292A JP 3089105 B2 JP3089105 B2 JP 3089105B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機、ファクシミ
リ、あるいは、プリンター等の電子写真プロセスによる
普通紙シートと可逆性感熱記録フィルムとの画像記録に
兼用可能な可逆性感熱記録フィルム対応の画像形成装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、森林資源をはじめとする地球環境
の保護が多方面の産業分野で大きな課題の一つとなって
いる。OA機器業界においても、複写機等の画像形成装
置に用いられる記録シートの再利用が、この環境保護対
策の一環として着実に実行されている。現在実施されて
いる記録シートの再利用方法は、使用済みの記録シート
をまとめて回収し、製紙工場等の再処理プラントで化学
処理を施して、再生紙を生産することが一般的である。
但し、このような化学処理方法では、再処理回数に物理
的な限界(繊維分解の進行)が存在し、再処理する際に
ある程度の新しい木材を必要としている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、記録シート
の他の再利用方法として、書換えが可能であり、何度で
も反復使用が可能な記録材料、詳しくは、所定の温度に
加熱することにより初期化される再利用可能な記録材料
(以下、可逆性感熱記録フィルム;TCフィルムと称
す)を用いた方法が、その取扱の簡便さから種々の検討
提案がなされており、本発明は、前述した従来技術のう
ち、再利用が可能なTCフィルムに関して検討するもの
である。ところで、前記従来のTCフィルムへの画像形
成方法は、すべて発熱手段(サーマルヘッド)をフィル
ム面上へ直接接触させて画像情報を記録するように構成
されていた。また、このTCフィルムの用途は様々に考
えられているが、一般に広く普及し、且つ、その紙の使
用量が膨大であり、用紙の再利用の効果が大きく期待さ
れている複写機、レーザーファクシミリ、あるいは、レ
ーザービームプリンタ等の画像形成装置においては、こ
のTCフィルムを適用可能とした装置が未だ実用化され
ていない。これは、従来の画像形成装置では、通常、そ
の画像形成方法として電子写真プロセスを用いているた
め、この種の画像形成装置にTCフィルムを適用可能と
するためには、従来の電子写真プロセス手段以外に、T
Cフィルム専用の画像形成手段(例えば、発熱手段、搬
送手段、制御手段等)を新たに設けなければならない点
にある。すなわち、このようなTCフィルム専用の画像
形成手段を付加した構成の画像形成装置は、言い換えれ
ば、従来の複写機等にTCフィルムの作像装置を単に組
み合わせた程度の装置であり、特別な技術的困難性は認
められないが、その装置全体から見れば、大幅なコスト
の増加、大型化、及び、画像形成制御系の複雑化を招く
ことは必至であり、この点が未だに実用化されない原因
と考えられる。
【0004】そこで、このTCフィルム専用の画像形成
手段と、普通紙シート専用の画像形成手段とのうちの互
いに共通する手段を共用するように構成することによ
り、TCフィルム専用の大掛かりな作像手段を付加する
ことなく、既存の普通紙シートへの作像を行なう電子写
真プロセスを利用してTCフィルムへの作像が可能とな
る。しかしながら、既存の普通紙シートへの作像を行な
う電子写真プロセスでは、TCフィルムの記録済み画像
を発熱により消去するための消去手段を有していないた
め、画像記録済のTCフィルムを使用できるようにする
ためには、TCフィルム専用の消去手段を設ける必要が
ある。このため、既存の普通紙シートへの作像を行なう
電子写真プロセスを単に共用させただけの装置では、T
Cフィルム専用の消去手段を新たに設ける必要があり、
装置の小型化及び低コスト化をさほど期待できない。
【0005】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
であって、その目的は、可逆性感熱記録フィルム専用の
大掛かりな作像手段を付加することなく、既存の普通紙
シートへの作像を行なう電子写真プロセスを利用して可
逆性感熱記録フィルムへの作像を可能とし、且つ、既存
の発熱源を利用して記録済みの可逆性感熱記録フィルム
の初期化(記録画像の消去)を可能とする、コストや装
置容積の増加、及び、画像形成制御系の複雑化を抑制す
ることのできる可逆性感熱記録フィルム対応の画像形成
装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の課題を
解決するために、感光体に画像情報を静電潜像として書
き込む潜像書き込み手段と、上記感光体上に形成された
静電潜像をトナーにより顕像化する現像手段と、画像記
録用の普通紙シートを画像形成部へ給紙搬送する給紙搬
送手段と、所定の温度に加熱することにより初期化され
る再利用可能な可逆性感熱記録フィルムを上記画像形成
部へ給紙搬送する給紙搬送手段と、給紙搬送された可逆
性感熱記録フィルムを発熱手段により初期化する消去手
段と、上記画像形成部に給紙搬送された普通紙シートあ
るいは初期化された可逆性感熱記録フィルム上に上記感
光体上に形成されたトナー像を転写する転写手段と、ト
ナーを坦持している普通紙と同じく可逆性感熱記録フィ
ルムを分別搬送する搬送切り替え手段と、トナーを坦持
している普通紙を加熱加圧して転写されたトナー像を普
通紙シート上に定着させる定着手段と、トナー像の転写
された可逆性感熱記録フィルムを照射して転写されたト
ナー像を加熱させることによって可逆性感熱記録フィル
ム上に画像を形成する照射手段と、画像形成後の可逆性
感熱記録フィルムに坦持されているトナーをフィルム面
上から除去するトナー除去手段とを有する画像形成装置
において、上記消去手段と上記定着手段の発熱手段を同
一とした構成とする。
【0007】また、本発明は、上述の課題を解決するた
めに、感光体に画像情報を静電潜像として書き込む潜像
書き込み手段と、上記感光体上に形成された静電潜像を
トナーにより顕像化する現像手段と、画像記録用の普通
紙シートを画像形成部へ給紙搬送する給紙搬送手段と、
所定の温度に加熱することにより初期化される再利用可
能な可逆性感熱記録フィルムを上記画像形成部へ給紙搬
送する給紙搬送手段と、給紙搬送された可逆性感熱記録
フィルムを発熱手段により初期化する消去手段と、上記
画像形成部に給紙搬送された普通紙シートあるいは初期
化された可逆性感熱記録フィルム上に上記感光体上に形
成されたトナー像を転写する転写手段と、トナーを坦持
している普通紙を加熱加圧して転写されたトナー像を普
通紙シート上に定着させる定着手段と、トナー像の転写
された可逆性感熱記録フィルムを照射して転写されたト
ナー像を加熱させることによって可逆性感熱記録フィル
ム上に画像を形成する照射手段と、画像形成後の可逆性
感熱記録フィルムに坦持されているトナーをフィルム面
上から除去するトナー除去手段とを有する画像形成装置
において、上記給紙搬送手段の構成要素としてのレジス
ト駆動ローラに対向させて配置した発熱ヘッドが、上記
消去手段の機能を合わせ持つ構成とする。
【0008】
【作用】本発明によれば、上記消去手段と上記定着手段
の発熱手段が同一手段で構成されているので、所定の温
度に加熱することにより初期化される再利用可能な可逆
性感熱記録フィルムが、上記給紙搬送手段により上記画
像形成部へ給紙搬送される際に、上記定着手段の熱によ
り加熱されることによって記録済み画像が消去されて初
期化され、この初期化されながら給紙搬送された可逆性
感熱記録フィルム上に、上記潜像書き込み手段及び上記
現像手段によって上記感光体上に形成されたトナー像
が、上記転写手段により転写されるとともに、トナー像
の転写された可逆性感熱記録フィルムを照射して転写さ
れたトナー像を加熱させる照射手段により可逆性感熱記
録フィルム上に画像が形成され、この画像形成後、上記
可逆性感熱記録フィルムに坦持されているトナーが、ト
ナー除去手段によりフィルム面上から除去されることに
よって、既存の電子写真プロセスにより可逆性感熱記録
フィルム上に画像が形成される。また、本発明によれ
ば、上記給紙搬送手段の構成要素としてのレジスト駆動
ローラに対向させて配置した発熱ヘッドが、上記消去手
段の機能を合わせ持つ構成であるので、所定の温度に加
熱することにより初期化される再利用可能な可逆性感熱
記録フィルムが、上記給紙搬送手段により上記画像形成
部へ給紙搬送される際に、上記発熱ヘッドの熱により加
熱されることによって記録済み画像が消去されて初期化
され、この初期化されながら給紙搬送された可逆性感熱
記録フィルム上に、上記潜像書き込み手段及び上記現像
手段によって上記感光体上に形成されたトナー像が、上
記転写手段により転写されるとともに、トナー像の転写
された可逆性感熱記録フィルムを照射して転写されたト
ナー像を加熱させる照射手段により可逆性感熱記録フィ
ルム上に画像が形成され、この画像形成後、上記可逆性
感熱記録フィルムに坦持されているトナーが、トナー除
去手段によりフィルム面上から除去されることによっ
て、既存の電子写真プロセスにより可逆性感熱記録フィ
ルム上に画像が形成される。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図に基づいて詳細に
説明する。
【0010】但し、本明細書の記述から明らかに想起し
得る範囲の構成・作用等のについては、説明の煩雑化を
避ける上から、その図示並びに開示を省略、もしくは簡
略化する。
【0011】前述したように、可逆性感熱記録フィル
ム;サーモクロミックフィルム(以下、TCフィルムと
略す)は、温度の変化、特に高温になることにより、画
像の形成、及び消去が行なわれるので、一度形成した画
像を加熱して消去することにより、繰り返し使用するこ
とができるが、このTCフィルムの加熱消去手段を新た
に設けた場合には、装置の大型化及びコストアップ招く
不具合がある。そこで、本発明においては、普通紙シー
ト(以下、単に普通紙という)に転写されたトナー像を
定着させるための定着手段をTCフィルムの画像を加熱
消去するための加熱手段として利用する。この定着手段
の熱でTCフィルムの画像を消去、初期化するように構
成した実施例を図1に示す。この画像形成装置は、図1
に示すように、給紙トレイAと、給紙トレイBと、TC
フィルム給紙トレイ71との3つの給紙トレイを有して
いる。給紙トレイA,Bは、それぞれ並列に配置されて
おり、どちらの給紙トレイも差異なく構成されている。
ここでは、説明の便宜上、給紙トレイAにTCフィルム
が、給紙トレイBに普通紙がセットされているものとす
る。但し、この給紙トレイAまたは給紙トレイBにセッ
トされるTCフィルムは、予め初期化されたTCフィル
ムのみで、記録済みのTCフィルムは、TCフィルム給
紙トレイ71にセットされる。
【0012】先ず、この画像形成装置における普通紙へ
の画像記録について説明する。図1において、給紙トレ
イBにセットされた束状の普通紙は、給紙ローラ1によ
り給紙トレイBから引き出され、分離パット35により
最上位の1枚のみが給紙ローラ1の回転により搬送され
る。給紙ローラ1により搬送された普通紙は、搬送ロー
ラ37により、レジスト駆動ローラ9及びレジスト従動
ローラ40からなる一対のレジストローラに搬送され
て、このレジストローラのニップ部に突き当てられる。
この際、レジスト前センサー31により普通紙の先端が
検知されて、この普通紙に対する画像書き込みのタイミ
ングがとられる。
【0013】一方、上述のようにして普通紙が給紙搬送
されている間に、感光体10には光学ユニット5により
原稿画像が潜像として書き込まれ、この感光体10上の
潜像が、現像手段4から供給されるトナーによって可視
像化される。次いで、レジスト前センサー31によりタ
イミングをとられて回転するレジストローラにより感光
体10に向けて送り出された普通紙は、転写分離手段8
により、感光体10からトナー画像を転写される。トナ
ー画像を転写された普通紙は、搬送ガイド板13aの裏
面側に配設されているファン36の吸引力により、搬送
ガイド板13aに吸着されながら定着手段34に向けて
搬送される。定着手段34に搬送された普通紙は、一対
の加圧ローラ19及び加熱ローラ20により、加圧・加
熱されて転写されたトナー画像を定着される。そして、
定着手段34から排出された普通紙は、定着出口上ガイ
ド板22及び定着出口下ガイド板23によってガイドさ
れ、排紙ガイド板28を通して、排紙ローラ29により
排紙トレイ30上に排出される。
【0014】次に、この画像形成装置における画像記録
済みのTCフィルムへの画像記録について説明する。記
録済みのTCフィルムに対して画像記録を行なう場合に
は、TCフィルムを、その画像形成面を下向きにしてT
Cフィルム給紙トレイ71上にセットする。TCフィル
ム給紙トレイ71には、TCフィルム呼出ローラ72及
びTCフィルム分離手段76が配置されている。本実施
例におけるTCフィルム分離手段76は、分離ベルトに
よる摩擦分離方式となっており、分離ベルトとTCフィ
ルム初期化ローラ73、及びTCフィルムとの摩擦係数
の差によってTCフィルムを分離して、TCフィルムの
重送を防止するように構成されている。これにより、T
Cフィルムは、TCフィルム呼出ローラ72の回転、及
び、TCフィルム分離手段76とTCフィルム初期化ロ
ーラ73との摩擦分離によって、下側(下位側)のTC
フィルムから順に1枚ずつ分離給送される。分離給送さ
れたTCフィルムは、定着手段34の加圧ローラ19に
対して接触回転するように配置されたTCフィルム初期
化ローラ73と加圧ローラ19とのニップ部に挾み込ま
れるようにして搬送される。加圧ローラ19は、TCフ
ィルム初期化ローラ73及び加熱ローラ20と互いに接
しており、本実施例では、加熱ローラ20により駆動回
転されるように構成されている。これにより、このTC
フィルム初期化ローラ73と加圧ローラ19とのニップ
部において、加圧ローラ19により加熱されて、そのフ
ィルム面の記録済の画像が消去(初期化)される。
【0015】ここで、TCフィルム初期化ローラ73と
加圧ローラ19との当接力は、TCフィルム初期化ロー
ラ73とTCフィルムとの摩擦力が、加圧ローラ19と
TCフィルムとの摩擦力よりも大きくなるように設定さ
れている。これにより、TCフィルムはTCフィルム初
期化ローラ73の回転に従って搬送される。
【0016】また、加圧ローラ19は、加熱ローラ20
と接触回転することにより、TCフィルムの透明部(画
像部)が白濁色に変色して初期化される温度に加熱され
ている。すなわち、加圧ローラ19は、通常のTCフィ
ルムが白濁状態となる105℃以上の温度となるよう
に、加熱ローラ20によって十分に加熱されている。従
って、この画像形成装置では、TCフィルムがTCフィ
ルム初期化ローラ73と加圧ローラ19のニップ部を通
過することによって、この加圧ローラ19によりTCフ
ィルムの全面が白濁色に変色する温度に加熱され、記録
済みのTCフィルムが搬送された場合に、その記録画像
が自動的に消去される。
【0017】このようにして画像が消去されたTCフィ
ルムは、TCフィルム給紙搬送ローラ74の回転によ
り、TC給紙搬送路77を経由した後、TCフィルムタ
ーンローラ75によりその搬送方向がターンされること
によって、普通紙及びTCフィルムの共通経路内にガイ
ドされ、レジスト駆動ローラ9及びレジスト従動ローラ
40からなる一対のレジストローラに搬送されて、この
レジストローラのニップ部に突き当てられる。この際、
レジスト前センサー31によりTCフィルムの先端が検
知されて、このTCフィルムに対する画像書き込みのタ
イミングがとられる。一方、上述のようにしてTCフィ
ルムが給紙搬送されている間に、感光体10には光学ユ
ニット5により原稿画像が潜像として書き込まれ、この
感光体10上の潜像が、現像手段4から供給されるトナ
ーによって可視像化される。次いで、レジスト前センサ
ー31によりタイミングをとられて回転するレジストロ
ーラにより感光体10に向けて送り出されたTCフィル
ムは、転写分離手段8により、感光体10からトナー画
像を転写される。
【0018】このようにして、フィルム面上にトナー像
が形成されたTCフィルムは、普通紙搬送路13とTC
搬送路55との分岐部に配置された切換爪12によっ
て、TC搬送路55に向けて搬送される。切換爪12に
よってTCフィルム専用のTC搬送路55に搬送された
TCフィルムは、TCフィルム搬送ユニット59に到達
する。TCフィルム搬送ユニット59は、駆動ローラ、
従動ローラ、多数の小孔が穿たれた無端ベルト、及び、
各ローラを支持するケーシング等で構成されており、ケ
ーシングに設けられた吸気口を通して、ケーシングに接
続された図示しない強制吸気手段(ポンプ)によりケー
シング内が負圧化されることによって、無端ベルトの小
孔及び吸気口を通して、TCフィルムの背面側の外気が
吸引される。これにより、無端ベルトの下面側にTCフ
ィルムの背面(トナーが坦持されていない面)が吸着さ
れ、この状態で、駆動ローラにより無端ベルトが回転す
ることによって、TCフィルムの画像面が他の部材に摺
接することなく、TCフィルムがTC搬送路55内に搬
送される。
【0019】このTCフィルム搬送ユニット59の対向
部には、照射手段15が配設されており、このTCフィ
ルムへの画像記録時には、トナー画像を転写されたTC
フィルムが、TCフィルム搬送ユニット59により、無
端ベルト67に吸着されながら搬送される際に、照射手
段15の照射ランプ16が点灯する。この照射ランプ1
6の照射光は、反射板17及び集光レンズ18により、
無端ベルト67に吸着されながら搬送されるTCフィル
ムのフィルム面に集光・照射される。これにより、照射
手段15による輻射熱の焦点に、TCフィルムの画像面
が正確に一致されてTCフィルムが搬送される。
【0020】このとき、TCフィルム自体は白濁状態
で、また、その表面には未定着のトナー画像が転写され
ている。従って、照射ランプ16、及び、反射板17、
集光レンズ18により照射・集光された照射光は、TC
フィルムのフィルム面の黒部となる未定着のトナー画像
部では吸収されて、この黒部の温度を上昇させるも、こ
のフィルム面の他の白濁状態となる部分(非画像部)で
は反射されて、何らの作用も与えない。これにより、T
Cフィルムのフィルム面のトナー画像部と非画像部との
間に温度差が生じ、このTCフィルムのトナー画像が、
その温度上昇により白濁状態から透明状態に変色するこ
とによって顕像化され、このTCフィルム面上に、白濁
部(非画像部)と透明部(トナー画像部)とからなる画
像が記録される。
【0021】定着手段34の近傍におけるTC搬送路5
5のガイド板55aの背面には、前述のように、断熱材
56が貼り付けられることによって、定着手段34の熱
によるTCフィルムへの悪影響が防止されている。ま
た、照射手段15の上部には、照射部カバー61が配設
されており、TC搬送路55の傾斜部に照射手段15が
配置されていることと相まって、照射手段15の光学系
への埃の侵入が防止されている。
【0022】このようにして画像が記録されたTCフィ
ルムは、その両側部をグリップするTCフィルム搬送ロ
ーラ58の搬送力により、TC搬送路55内に設けられ
たTCクリーニング手段24に向けて搬送される。これ
により、TCフィルムの背面(トナー像が転写されてい
ない面)に位置する搬送ローラ38aの周面に対向して
設けられたクリーニング手段24のブレード25によっ
て、TCフィルムに坦持されたトナーが掻き落される。
ここで、この搬送ローラ38aに対するブレード25の
当接力は、搬送ローラ38aとTCフィルムとの摩擦力
が、ブレード25とTCフィルムとの摩擦力よりも大き
くなるように設定されている。これにより、TCフィル
ムのフィルム面上から掻き落されたトナーは、クリーニ
ング手段24内に配設された回収ローラ26により回収
ボトル27内に回収される。このようにして転写トナー
を掻き落されることによって白濁部(非画像部)と透明
部(画像部)とからなる画像が記録されたTCフィルム
は、搬送ローラ38a,38b,38cにより更に搬送
され、排紙ガイド板28によりガイドされて、排紙ロー
ラ29により排紙トレイ30上に排出される。
【0023】なお、図1において、給紙ガイド板2は、
給紙ローラ1により給送された普通紙及びTCフィルム
がレジスト駆動ローラ9及びレジスト従動ローラ40ま
で搬送される間をガイドする機能を有している。転写前
ガイド板11は、レジスト駆動ローラ9及びレジスト従
動ローラ40により搬送された普通紙あるいはTCフィ
ルムを感光体10に向けてガイドする機能を有してい
る。定着入口上ガイド板14及び定着入口下ガイド板3
9は、感光体10から分離搬送された普通紙を定着手段
34の加圧ローラ19及び加熱ローラ20のニップ部に
ガイドする機能を有している。定着手段34に配設され
たサーミスタTAは、加熱ローラ20の表面温度を検知
する機能を有しており、この検知信号に基づいて加熱ロ
ーラ20内に配置されたヒーター21の発熱量が制御さ
れることにより、加熱ローラ20の加熱温度が可変され
る。感光体10の周囲に配設された帯電手段6は、放電
により感光体10の表面電位を初期化する機能を有して
いる。排紙ガイド板28の搬送経路に配置された排紙セ
ンサー32は、定着手段34から搬送された普通紙ある
いはTCフィルムの所定タイミングでの通過の有無を検
知して、普通紙あるいはTCフィルムのジャム等の検知
を行なっている。排紙切換爪57は、普通紙の搬送経路
とTC搬送路55が合流する位置において、普通紙及び
TCフィルムをそれぞれ排紙ガイド板28に向けてガイ
ドする機能を有している。また、ガイドベルト60は、
搬送ローラ38bと搬送ローラ38cとに掛け渡されて
おり、TCフィルムのトナー坦持面がクリーニングブレ
ード25に正しく対応して搬送されるように、TCフィ
ルムをガイドする働きを有している。
【0024】一方、本実施例におけるTCフィルム初期
化ローラ73は、加圧ローラ19の熱を受けるので、例
えば、シリコンゴムやテフロンゴム等の耐熱性を有する
材料で形成されている。また、このTCフィルム初期化
ローラ73に接するTCフィルム分離手段76の分離ベ
ルトも、その温度に耐えうる素材で形成されている。
【0025】ところで、本実施例では、その電源入力直
後などのように、定着手段34の温度が不十分となっ
て、加圧ローラ19がTCフィルムの画像を消去できる
温度に達していない場合がある。この場合には、加熱ロ
ーラ20のヒーター21をオンにして加熱ローラ20を
回転駆動させて、加圧ローラ19に加熱ローラ20の熱
が十分に行き渡るように制御する。また、この余熱状態
においては、TCフィルム呼出ローラ72の駆動を停止
しておくとともに、図2に示すように、TC分離退避ソ
レノイド79をオンして、TCフィルム初期化ローラ7
3及びTCフィルム分離手段76の駆動部が取付けられ
たTC分離ブラケット78を揺動し、TCフィルム初期
化ローラ73と加圧ローラ19との接触を解除して、こ
の余熱中に、TCフィルム給紙トレイ71上にセットさ
れているTCフィルムが誤って給紙されないように制御
する。
【0026】ところで、本実施例においては、1つのT
Cフィルム初期化ローラ73が、TCフィルムの分離機
能と、画像消去機能とを兼ね備えているが、図3に示す
ように、TCフィルム分離手段76の分離ベルトに接す
るローラ73AにTCフィルムの分離機能を持たせ、加
圧ローラ19に接するローラ73Bに画像消去機能を持
たせるように構成して、これらの各機能を分離させても
よい。上述のように、この図1に示す画像形成装置によ
れば、使用するTCフィルムの状態、すなわち、TCフ
ィルムが未使用であるか記録済みであるかにより、その
給紙トレイを選択することができるので、如何なる状態
のTCフィルムに対しても、このTCフィルムへの作像
が不具合なく作像され、装置の利便性が向上される。ま
た、この図1に示す画像形成装置では、記録済みのTC
フィルムの画像を消去するための初期化用の熱源とし
て、普通紙の定着手段の熱を利用しているので、TCフ
ィルム初期化用の熱源を新たに配置する必要がなく、そ
の構成及び制御系等を簡素化することができる。
【0027】一方、予め初期化されているTCフィルム
に画像記録を行なう場合には、このTCフィルムを給紙
トレイAにセットする。図1において、給紙トレイAに
セットされた束状のTCフィルムは、給紙ローラ1によ
り給紙トレイAから引き出され、分離パット35により
最上位の1枚のみが給紙ローラ1の回転により搬送され
る。以下、この予め初期化されているTCフィルムは、
上記実施例の場合と全く同様にして画像記録を行なった
後、排紙ローラ29により排紙トレイ30上に排出され
る。なお、この使用前のTCフィルムは、上記実施例の
ように、TCフィルム給紙トレイ71にセットして搬送
してもよい。
【0028】また本実施例では、記録済みのTCフィル
ムを初期化する他の方法として、例えば、記録済みのT
Cフィルムを前記の普通紙と同様に給紙搬送し、加熱ロ
ーラ20の熱を直接利用してもよい(但し、この場合に
は、現像手段4の機能を解除してTCフィルムにトナー
像を坦持させないように制御する)。
【0029】ところで、上記実施例では、普通紙の定着
手段をTCフィルムの消去用熱源として利用している
が、本発明の目的は、この画像形成装置のTCフィルム
の給紙搬送系の既存の構成要素、例えば、図1における
レジスト従動ローラ40をTCフィルムの消去用熱源に
置き換えることによっても達成できる。このTCフィル
ムの消去用熱源として、図1におけるレジスト従動ロー
ラ40を発熱ヘッド3に置き換えた構成の実施例を図4
に示す。
【0030】この実施例の画像形成装置は、給紙トレイ
Aと、給紙トレイBとの2つの給紙トレイを有してい
る。これらの給紙トレイA,Bは、それぞれ並列に配置
されており、どちらの給紙トレイも差異なく構成されて
いる。ここでは、説明の便宜上、給紙トレイAにTCフ
ィルムが、給紙トレイBに普通紙がセットされているも
のとする。
【0031】先ず、この実施例における普通紙への画像
記録について説明する。図4において、給紙トレイBに
セットされた束状の普通紙は、給紙ローラ1により給紙
トレイBから引き出され、分離パット35により最上位
の1枚のみが給紙ローラ1の回転により搬送される。給
紙ローラ1により搬送された普通紙は、搬送ローラ37
により、レジスト駆動ローラ9及び発熱ヘッド3のニッ
プ部に突き当てられるまで搬送される。この際、レジス
ト前センサー31により普通紙の先端が検知されて、こ
の普通紙に対する画像書き込みのタイミングがとられ
る。ここで、レジスト駆動ローラ9と発熱ヘッド3との
当接力は、レジスト駆動ローラ9とTCフィルムとの摩
擦力が、発熱ヘッド3とTCフィルムとの摩擦力よりも
大きくなるように設定されている。これにより、普通紙
はレジスト駆動ローラ9の回転に従って搬送される。
【0032】一方、上述のようにして普通紙が給紙搬送
されている間に、感光体10には光学ユニット5により
原稿画像が潜像として書き込まれ、この感光体10上の
潜像が、現像手段4から供給されるトナーによって可視
像化される。次いで、レジスト前センサー31によりタ
イミングをとられて回転するレジスト駆動ローラ9によ
り感光体10に向けて送り出された普通紙は、転写分離
手段8により、感光体10からトナー画像を転写され
る。トナー画像を転写された普通紙は、搬送ガイド板1
3の裏面側に配設されているファン36の吸引力によ
り、搬送ガイド板13に吸着されながら定着手段34に
向けて搬送される。定着手段34に搬送された普通紙
は、一対の加圧ローラ19及び加熱ローラ20により、
加圧・加熱されて転写されたトナー画像を定着される。
【0033】この定着手段34の下流部には、TCフィ
ルムへの画像記録時のみに機能するTCクリーニング手
段24が配設されており、普通紙への画像記録時には、
このTCクリーニング手段24が、図4において矢印a
方向に変位した位置(実線で示す位置)に退避してい
る。これにより、定着出口上ガイド板22及び定着出口
下ガイド板23によってガイドされて、定着手段34か
ら排出された普通紙は、そのままの状態で搬送ローラ3
8により更に搬送され、排紙ガイド板28を通して、排
紙ローラ29により排紙トレイ30上に排出される。
【0034】次に、この実施例におけるTCフィルムへ
の画像記録について説明する。図4において、給紙トレ
イAにセットされた束状のTCフィルムは、給紙ローラ
1により給紙トレイAから引き出され、分離パット35
により最上位の1枚のみが給紙ローラ1の回転により搬
送される。給紙ローラ1により搬送されたTCフィルム
は、搬送ローラ37により、レジスト駆動ローラ9と発
熱ヘッド3のニップ部に突き当てられるまで搬送され
る。この際、レジスト前センサー31によりTCフィル
ムの先端が検知されて、このTCフィルムに対する画像
書き込みのタイミングがとられる。ここで、レジスト駆
動ローラ9と発熱ヘッド3との当接力は、レジスト駆動
ローラ9とTCフィルムとの摩擦力が、発熱ヘッド3と
TCフィルムとの摩擦力よりも大きくなるように設定さ
れている。これにより、普通紙はレジスト駆動ローラ9
の回転に従って搬送される。
【0035】また、発熱ヘッド3は、TCフィルムの透
明部(画像部)が白濁色に変色して初期化される温度に
TCフィルムを加熱する機能を有している。従って、こ
の実施例では、TCフィルムがレジスト駆動ローラ9と
発熱ヘッド3のニップ部を通過することによって、この
発熱ヘッド3によりTCフィルムの全面が白濁色に変色
する温度に加熱され、記録済みのTCフィルムが搬送さ
れた場合であってもその記録画像を自動的に消去するよ
うに構成されている。
【0036】一方、上述のようにしてTCフィルムが給
紙搬送されている間に、感光体10には光学ユニット5
により原稿画像が潜像として書き込まれ、この感光体1
0上の潜像が、現像手段4から供給されるトナーによっ
て可視像化される。次いで、レジスト前センサー31に
よりタイミングをとられて回転するレジストローラによ
り感光体10に向けて送り出されたTCフィルムは、転
写分離手段8により、感光体10からトナー画像を転写
される。そして、このTCフィルムへの画像記録時に
は、トナー画像を転写されたTCフィルムが、搬送ガイ
ド板13の裏面側に配設されているファン36の吸引力
により、搬送ガイド板13に吸着されながら搬送される
際に、この搬送ガイド板13に対して、搬送経路を挾ん
で対向して配設された照射手段15の照射ランプ16が
点灯する。この照射ランプ16の照射光は、反射板17
及び集光レンズ18により、搬送ガイド板13上のTC
フィルムのフィルム面に集光・照射される。このとき、
TCフィルム自体は前記の消去工程における発熱ヘッド
3の作用により白濁状態に初期化され、また、その表面
には未定着のトナー画像が転写されている。従って、照
射ランプ16、及び、反射板17、集光レンズ18によ
り照射・集光された照射光は、TCフィルムのフィルム
面の黒部となる未定着のトナー画像部では吸収されて、
この黒部の温度を上昇させるも、このフィルム面の他の
白濁状態となる部分(非画像部)では反射されて、何ら
の作用も与えない。これにより、TCフィルムのフィル
ム面のトナー画像部と非画像部との間に温度差が生じ、
このTCフィルムのトナー画像部のみが、この温度差に
より白濁状態から透明状態に変色することによって、こ
のTCフィルム面上に、白濁部(非画像部)と透明部
(トナー画像部)とからなる画像が記録される。
【0037】このような白濁部の加熱変色により画像が
記録されたTCフィルムは、ファン36の吸引力により
搬送ガイド板13に吸着されながら定着手段34に向け
て搬送される。ここで、このTCフィルムへの画像記録
時においては、定着手段34に搬送されたTCフィルム
のフィルム面が加熱ローラ20に当接して再加熱される
ことにより、このフィルム面上に記録された画像が失わ
れないようにするために、この定着手段34の加熱ロー
ラ20が、予め、図4において矢印b方向に変位され、
TCフィルムのフィルム面に接触しない位置(鎖線位
置)、すなわち、TCフィルムに加熱ローラ20の熱が
伝わらない位置に退避されている。
【0038】また、このTCフィルムへの画像記録時に
は、TCクリーニング手段24が、図4において矢印a
と反対の方向に変位した位置(鎖線で示す位置)に予め
上昇し、一対のローラからなる搬送ローラ38のうちの
TCフィルムの背面(トナー像が転写されていない面)
に位置するローラ38aの周面に、このクリーニング手
段24のブレード25が当接されている。ここで、この
ローラ38aに対するブレード25の当接力は、ローラ
38aとTCフィルムとの摩擦力が、ブレード25とT
Cフィルムとの摩擦力よりも大きくなるように設定され
ている。これにより、再加熱されずに定着手段34を通
過したTCフィルムは、定着出口上ガイド板22及び定
着出口下ガイド板23によりガイドされて、ローラ38
aの回転に従って搬送される。そして、このTCフィル
ムは、ローラ38aにより搬送される際に、そのフィル
ム面上に転写されたトナーがブレード25によって掻き
落される。このTCフィルムのフィルム面上から掻き落
されたトナーは、クリーニング手段24内に配設された
回収ローラ26により回収ボトル27内に回収される。
このようにして転写トナーを掻き落されることによって
白濁部(非画像部)と透明部(画像部)とからなる画像
が記録されたTCフィルムは、一対のローラからなる搬
送ローラ38により更に搬送され、排紙ガイド板28に
よりガイドされて、排紙ローラ29により排紙トレイ3
0上に排出される。なお、この実施例におけるその他の
構成部は、前記実施例と同様に構成されている。
【0039】また、この実施例では、レジスト従動ロー
ラ40を発熱ヘッド3に置き換えたが、この構成によら
ず、例えば、レジストローラのレジスト駆動ローラ9自
体を定着手段34の加熱ローラ20のようにヒーター2
1を内蔵した構成としてもよい。
【0040】一方、図4に示した実施例では、図5に示
すように、レジスト駆動ローラ9の温度を検知するため
のサーミスタTBがレジスト駆動ローラ9に当接配置さ
れており、このサーミスタTBにより検知されたレジス
ト駆動ローラ9の温度に基づいて、レジスト駆動ローラ
9の温度がTCフィルムを初期化し得る温度を維持する
ように、発熱ヘッド3の発熱量が制御されるように構成
されている。これにより、画像形成装置の機内温度や環
境条件によってレジスト駆動ローラ9温度が変化した場
合、例えば、低温環境での装置立ち上げ時などのように
レジスト駆動ローラ9の温度が低くなっている場合に
は、発熱ヘッド3の発熱量が増大されて、TCフィルム
がレジスト駆動ローラ9の温度の影響により冷却されて
もTCフィルムへの加熱温度が略一定に維持されるよう
に制御される。
【0041】また、発熱ヘッド3は、図5に示すよう
に、サーミスタ加圧スプリング251により、レジスト
駆動ローラ9に対して、適当な圧力で当接している。こ
こで、発熱ヘッド3は、TCフィルムが到達する前に適
温になっている必要があるため、このTCフィルムが到
達する前から、その発熱を開始するように制御される。
また、TCフィルムが白濁色から透明に変色する温度
は、通常、60℃〜80℃と105℃であるので、この
高温側を使用する場合には、発熱ヘッド3が少なくとも
105℃以上の温度に加熱されることになる。従って、
このレジスト駆動ローラ9は、その発熱ヘッド3とのニ
ップ部にTCフィルムが到達するまでの間、この発熱ヘ
ッド3に直接接触した状態で発熱ヘッド3の熱を受ける
ことになる。そこで、本実施例におけるレジスト駆動ロ
ーラ9は、少なくともフィルムが変色する温度以上の温
度に耐えることのできる耐熱部材で構成されている。
【0042】また、本実施例の転写前ガイド板11は、
熱伝導率の高いアルミニウムで形成されており、更に、
その表面積(放熱面積)を増大させるために櫛歯状に形
成されている。これにより、本実施例では、発熱ヘッド
3の伝熱によって画像を消去されたTCフィルムがかな
り高温になるが、その転写前ガイド板11上を搬送され
る間に、このTCフィルムの熱が転写前ガイド板11が
わに放熱されて冷却される。なお、このTCフィルムの
他の冷却方法としては、その搬送路に空冷用のファンを
配置するようにしてもよい。
【0043】次に、上述のように、TCフィルムの給紙
搬送経路上に発熱ヘッド3からなるTCフィルム消去手
段を配置した実施例の全体制御ブロック図を図6に示
す。前記実施例の各種入力、出力、及び制御信号は、図
6に示すメイン制御部901において一括して処理され
る。図6において、メイン制御部109への動作要求入
力としては、操作部903からの操作者のキー押下によ
る設定入力や、ファックス受信装置またはホスト・コン
ピュータなどに代表される画像情報入力部904からの
画像情報、コマンドなどがある。また、本装置制御のた
めの入力としては、レジスト前センサー31、排紙セン
サー32によるタイミング検知信号、加熱ローラ20の
温度検知用のサーミスタTA、レジスト駆動ローラ9の
温度検知用のサーミスタTBによる温度検知信号、及び
画像形成装置内の温度検知用の機内温度センサ906な
どがある。メイン制御部901からの出力、制御信号
は、給紙ローラ1、レジスト駆動ローラ9、発熱ヘッド
3、光学ユニット5、現像手段4、帯電手段6、転写分
離手段8、感光体10、搬送切り替え手段12、照射手
段15、加圧ローラ19、加熱ローラ20、ヒーター2
1、TCクリーニング手段24、排紙ローラ29などの
制御対象にそれぞれ出力される。ここで、制御のための
プログラムやプログラム実行に必要な種々の設定データ
などは、例えばROMのような記憶部902に納められ
ており、また、動作時のタイミング生成には、内部タイ
マー905が利用される。
【0044】ここで、本実施例における発熱ヘッド3
は、図7に示す制御フローチャートに基づいて制御され
る。図7において、画像形成装置がスタートすると、先
ず、図6の操作部903よりの設定入力等により、装置
の給紙モードが、TCフィルムを給紙するTCモード、
または、普通紙を給紙するPPモードの何れであるかを
判断する。ここで、給紙モードが、TCモードである場
合には、TCフィルムに対する画像消去処理が必要とな
るので、発熱ヘッド3に電力を供給して、レジストロー
ラの温度制御に移る。このとき、発熱ヘッド3に対する
レジスト駆動ローラ9の回転を開始させることにより、
発熱ヘッド3の温度上昇に伴いレジスト駆動ローラ9の
一部分のみが加熱されて、レジスト駆動ローラ9が変形
することを回避する。次いで、この発熱ヘッド3の温度
制御では、サーミスタTBにより検出した温度と、予め
記憶部902に納められているTCフィルムの画像消去
のための適正温度等の情報により、メイン制御部901
で、例えばPID制御などの演算を行なって、発熱ヘッ
ド3のオン/オフを行なう。そして、発熱ヘッド3の温
度がTCフィルムの消去に適正な温度に達している場合
には、給紙ローラ1の起動を許可し、そうでない場合に
は、給紙ローラ1の起動を禁止する。一方、給紙モード
が、PPモードである場合には、発熱ヘッド3を常時オ
フとし、無駄な電力消費を回避する。次に、サーミスタ
TBにより発熱ヘッド3の温度を検出し、このサーミス
タTBの検出温度が、レジスト駆動ローラ9を変形させ
ない温度、及び普通紙への画像記録が可能な温度で、且
つ、他の画像記録が開始されていない状態である場合
に、レジスト駆動ローラ9をオフにして、給紙ローラ1
の起動を許可する。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、従来の普通紙への作像
を行なう電子写真プロセスを用いて可逆性感熱記録フィ
ルム(TCフィルム)への作像ができ、且つ、TCフィ
ルム固有の画像消去手段の発熱源と、従来の普通紙シー
トの定着手段の発熱源とを兼用しているので、このTC
フィルムの画像記録のために大掛かりな専用の作像手段
を付加する必要がなく、コストや装置容積の増加、及
び、画像形成制御系の複雑化を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の構成を示す概略断面図であ
る。
【図2】本発明の実施例におけるTCフィルム分離手段
の構成を示す部分拡大断面図である。
【図3】本発明の実施例におけるTCフィルム分離手段
の他の構成を示す部分拡大断面図である。
【図4】本発明の他の実施例の構成を示す概略断面図で
ある。
【図5】本発明の他の実施例のTCフィルム消去手段の
構成を示す部分拡大断面図である。
【図6】本発明の他の実施例の全体制御ブロック図であ
る。
【図7】本発明の他の実施例の発熱ヘッド制御動作を示
すフローチャートである。
【符号の説明】
1 給紙ローラ 2 給紙ガイド板 3 発熱ヘッド 4 現像手段 5 光学ユニット 6 帯電手段 7 感光体のクリーニング手段 8 転写分離手段 9 レジスト駆動ローラ 10 感光体 11 転写前ガイド板 12 搬送切り替え手段 13 搬送ガイド板 14 定着入口ガイド板 15 照射手段 16 照射ランプ 17 反射板 18 集光レンズ 19 加圧ローラ 20 加熱ローラ 21 ヒーター 22 定着出口上ガイド板 23 定着出口下ガイド板 24 TCクリーニング手段 25 ブレード 26 回収ローラ 27 回収ボトル 28 排紙ガイド板 29 排紙ローラ 30 排紙トレイ 31 レジスト前センサー 32 排紙センサー 34 定着手段 35 分離パット 36 ファン 37,38 搬送ローラ 39 定着入口下ガイド板 40 レジスト従動ローラ 71 TCフィルム給紙トレイ 72 TCフィルム呼出ローラ 73 TCフィルム初期化ローラ 74 TCフィルム給紙搬送ローラ 75 TCフィルムターンローラ 76 TCフィルム分離手段 77 TC給紙搬送路 901 メイン制御部 902 記憶部 903 操作部 904 画像情報入力部 905 内部タイマー A,B 給紙トレイ TA,TB サーミスタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G03G 15/22 103 B41J 3/20 109E (72)発明者 村松 智 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株 式会社リコー内 (72)発明者 飛永 秀樹 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株 式会社リコー内 (72)発明者 大谷 雅人 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株 式会社リコー内 (72)発明者 鈴木 康志 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株 式会社リコー内 (56)参考文献 特開 平5−297677(JP,A) 実開 昭59−91071(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 13/20 G03G 15/20 G03G 15/22 - 15/24 B41J 2/32 - 2/38 B41M 5/36

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】感光体に画像情報を静電潜像として書き込
    む潜像書き込み手段と、上記感光体上に形成された静電
    潜像をトナーにより顕像化する現像手段と、画像記録用
    の普通紙シートを画像形成部へ給紙搬送する給紙搬送手
    段と、所定の温度に加熱することにより初期化される再
    利用可能な可逆性感熱記録フィルムを上記画像形成部へ
    給紙搬送する給紙搬送手段と、給紙搬送された可逆性感
    熱記録フィルムを発熱手段により初期化する消去手段
    と、上記画像形成部に給紙搬送された普通紙シートある
    いは初期化された可逆性感熱記録フィルム上に上記感光
    体上に形成されたトナー像を転写する転写手段と、トナ
    ーを坦持している普通紙と同じく可逆性感熱記録フィル
    ムを分別搬送する搬送切り替え手段と、トナーを坦持し
    ている普通紙を加熱加圧して転写されたトナー像を普通
    紙シート上に定着させる定着手段と、トナー像の転写さ
    れた可逆性感熱記録フィルムを照射して転写されたトナ
    ー像を加熱させることによって可逆性感熱記録フィルム
    上に画像を形成する照射手段と、画像形成後の可逆性感
    熱記録フィルムに坦持されているトナーをフィルム面上
    から除去するトナー除去手段とを有する画像形成装置に
    おいて、上記消去手段と上記定着手段の発熱手段を同一
    としたことを特徴とする可逆性感熱記録フィルム対応の
    画像形成装置。
  2. 【請求項2】上記消去手段の発熱部に対向した加圧部材
    を持つことを特徴とする請求項1記載の可逆性感熱記録
    フィルム対応の画像形成装置。
  3. 【請求項3】感光体に画像情報を静電潜像として書き込
    む潜像書き込み手段と、上記感光体上に形成された静電
    潜像をトナーにより顕像化する現像手段と、画像記録用
    の普通紙シートを画像形成部へ給紙搬送する給紙搬送手
    段と、所定の温度に加熱することにより初期化される再
    利用可能な可逆性感熱記録フィルムを上記画像形成部へ
    給紙搬送する給紙搬送手段と、給紙搬送された可逆性感
    熱記録フィルムを発熱手段により初期化する消去手段
    と、上記画像形成部に給紙搬送された普通紙シートある
    いは初期化された可逆性感熱記録フィルム上に上記感光
    体上に形成されたトナー像を転写する転写手段と、トナ
    ーを坦持している普通紙を加熱加圧して転写されたトナ
    ー像を普通紙シート上に定着させる定着手段と、トナー
    像の転写された可逆性感熱記録フィルムを照射して転写
    されたトナー像を加熱させることによって可逆性感熱記
    録フィルム上に画像を形成する照射手段と、画像形成後
    の可逆性感熱記録フィルムに坦持されているトナーをフ
    ィルム面上から除去するトナー除去手段とを有する画像
    形成装置において、上記給紙搬送手段の構成要素として
    のレジスト駆動ローラに対向させて配置した発熱ヘッド
    が、上記消去手段の機能を合わせ持つをことを特徴とす
    る可逆性感熱記録フィルム対応の画像形成装置。
  4. 【請求項4】上記消去手段の発熱手段に対向する部材
    に、温度検知機能を有する温度検知手段を設けたことを
    特徴とする請求項1又は請求項3記載の可逆性感熱記録
    フィルム対応の画像形成装置。
  5. 【請求項5】上記普通紙シートが給紙搬送される場合に
    は上記発熱ヘッドの機能をオフし、可逆性感熱記録フィ
    ルムが給紙搬送される場合には上記発熱ヘッドの機能を
    オンすることを特徴とする請求項3記載の可逆性感熱記
    録フィルム対応の画像形成装置。
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