JPH09281749A - 静電荷像現像用トナー - Google Patents

静電荷像現像用トナー

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JPH09281749A
JPH09281749A JP11552696A JP11552696A JPH09281749A JP H09281749 A JPH09281749 A JP H09281749A JP 11552696 A JP11552696 A JP 11552696A JP 11552696 A JP11552696 A JP 11552696A JP H09281749 A JPH09281749 A JP H09281749A
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calix
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俊一郎 山中
Kazuaki Sugata
一明 須方
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 帯電特性、耐環境性、及び保存安定性に優
れ、様々な有彩色又は無彩色のトナーとして使用可能で
あると共に、定着性及び耐オフセット性に優れる。 【解決手段】 結着樹脂、着色剤、及び荷電制御剤とし
てのカリックスアレーン化合物を含んでなる静電荷像現
像用トナー。カリックスアレーン化合物は、フェノール
性OH基の一部がアルカリ金属又はアルカリ土類金属に
より金属塩化されたものとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真法や静電印刷
法等において静電潜像を現像するために用いられる静電
荷像現像用トナー、特に、定着性及び耐オフセット性が
良好な静電荷像現像用トナーに関する。
【0002】
【従来の技術及び解決しようとする課題】電子写真法を
利用した複写機やプリンタ等においては、無機又は有機
光導電性物質を含有する感光層を備えた感光体上に形成
された静電潜像を現像するために、着色剤及び定着用の
樹脂等を有する種々のトナーが用いられている。そして
このようなトナーには、帯電性、定着性、耐オフセット
性等について、それぞれ十分な性能が要求される。
【0003】静電潜像を現像するシステムにおいて、帯
電性は特に重要な因子である。そこでトナーの帯電性を
適切に制御するために、トナー中に正電荷又は負電荷付
与性の荷電制御剤が加えられることが多い。従来実用化
されている荷電制御剤のうち、トナーに正電荷を付与す
るものとしては、ニグロシン系染料や第4級アンモニウ
ム塩化合物などがある。またトナーに負電荷を付与する
ものとしては、アゾ染料のクロム錯体、鉄錯体、及びア
ルキルサルチル酸やオキシナフトエ酸の金属錯体(金属
塩)などがある。しかしながら、染料型の荷電制御剤
は、帯電性に優れるがカラートナー用としての汎用性に
欠ける。第4級アンモニウム塩型のものは、一般に高温
高湿での環境安定性に欠ける。芳香族オキシカルボン酸
などを配位子とする金属錯体または金属塩は、染料型の
ものに比べて樹脂に対する分散性が不十分である。
【0004】近時においては、複写や印刷の速度を高速
化しつつ高画質化をも実現するために、トナーに対し、
帯電の立上がり速度を高めることなどの帯電特性につい
ての要求や、低温定着性及び耐オフセット性に共に優れ
ることなどの記録紙へのトナーの定着特性についての要
求が強くなっている。
【0005】ところが、従来の上記のような荷電制御剤
の中には、トナー中の結着樹脂の熱溶融特性に影響を与
えて定着性能を低下させるものも少なくない。
【0006】トナーの定着性やロングラン性の改良、或
いは表面処理キャリヤの劣化防止を目的として、様々な
フェノール性化合物が添加されたトナーが知られてい
る。例えば、特開昭63−138357号公報には、ア
ルキル置換アミノ基を有するフェノール性化合物のオリ
ゴマーを含むトナーが開示されている。また特開平2−
291569号公報には、フェノール性OH基を有する
化合物とキサンテン系染料とを使用したトナーが開示さ
れている。また特開昭63−266462号公報には、
2,6−ジターシャリ−ブチル−4−エチルフェノー
ル、2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−ター
シャリ−ブチルフェノール)等の化合物を含むトナーが
開示されている。しかし、これらのトナーを用いた現像
剤の帯電特性は、未だ十分とは言い得ないものであっ
た。
【0007】本発明は、従来技術に存した上記のような
課題に鑑み行なわれたものであって、その目的とすると
ころは、荷電制御性、温度や湿度の変化に対する安定性
すなわち耐環境性、及び保存安定性に優れると共に、減
法混色の三原色であるイエロー、マゼンタ及びシアン色
の各トナーを始めとするカラートナー用として汎用性が
あり、耐熱性及び結着樹脂に対する相溶性が良好であ
り、而も、用いられたトナーに優れた定着性及び耐オフ
セット性を発揮させ得る荷電制御剤を含有し、帯電特
性、耐環境性、及び保存安定性に優れ、様々な有彩色又
は無彩色のトナーとして使用可能であると共に、定着性
及び耐オフセット性に優れる静電荷像現像用トナーを、
比較的低コストで提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の発明者の一部に
より、帯電特性、耐環境性、及び保存安定性等に優れる
カリックス(n)アレーン化合物に係る荷電制御剤及び
トナーが完成された(特開平2−201378号)。
【0009】このカリックスアレーン化合物は、構造中
に複数のフェノール性−OH基を有しており、これが帯
電付与性及び帯電安定性の基因となっていると考えられ
る。しかし、この水酸基は、一方ではトナーの主成分で
ある結着樹脂や他の構成材料(例えば、離型剤や着色
剤)との相互作用を生じ、樹脂の定着域を狭くするとい
う弊害が認められた。
【0010】そこで本発明の発明者により、カリックス
(n)アレーン化合物におけるフェノール性−OH基の
一部をアルキル基やベンジル基等で修飾することによ
り、元のカリックス(n)アレーン化合物を用いた場合
の帯電性を保持しつつ、広範な定着域を有するトナーが
提案された(特願平6−302861号)。
【0011】しかしながら、カリックス(n)アレーン
化合物におけるフェノール性−OH基の一部をアルキル
基等により修飾する試みは、合成の際の収率が低くなり
がちであったり、アルキル化剤を多量に使用することに
よりコストが高くなりがちであるという、更に改善が望
まれる点をも有していた。
【0012】本発明の発明者らは、カリックス(n)ア
レーン化合物における複数のフェノール性−OH基の一
部をアルカリ金属又はアルカリ土類金属により金属塩化
することによって比較的低コスト且つ高収率で合成し得
る化合物を荷電制御剤として含有させることにより、ト
ナーの結着樹脂等との相互作用による悪影響を防いで結
着樹脂本来の熱溶融特性を維持し、広範な定着域を有す
るトナーが得られ、上記目的を達成することができるこ
とを見出し、本発明に到達したものである。
【0013】本発明の静電荷像現像用トナーは、結着樹
脂、着色剤、及び荷電制御剤としてのカリックスアレー
ン化合物を含んでなる静電荷像現像用トナーであって、
前記カリックスアレーン化合物は、フェノール性OH基
の一部がアルカリ金属又はアルカリ土類金属により金属
塩化されたものである。ここにいう一部というのは、大
部分であると小部分であるとを問わない。
【0014】本発明の静電荷像現像用トナーにおける上
記カリックスアレーン化合物は、下記一般式〔I〕で表
されるカリックス(n)アレーン化合物とすることがで
きる。
【0015】
【化2】 [式〔I〕中、x+y=nであり、x及びyは1以上の
整数を示し、nは4乃至8の整数を示し、x個の一方の
繰り返し単位とy個の他方の繰り返し単位は、任意の順
序をとり得る。
【0016】また、R1及びR2は、互いに独立的に、水
素、分岐していてもよい炭素数1乃至12のアルキル
基、分岐していてもよい炭素数1乃至12の置換アルキ
ル基、炭素数7乃至12のアラルキル基、置換基を有し
てもよいフェニル基、炭素数4乃至8のアリサイクリッ
ク基、ハロゲン、ニトロ基、アミノ基、アルキル又はフ
ェニル置換アミノ基、−Si(CH3 3、−COOR
3〔R 3は、水素または低級アルキル基を示す。〕、ま
たは−SO 3L 〔Lは、水素、アルカリ金属、又はア
ルカリ土類金属(1/2 )〕を示す。
【0017】また、n個の−OM基におけるn個のMの
うち、1乃至(n−1)個は水素を示し、残りの(n−
1)乃至1個は、アルカリ金属又はアルカリ土類金属
(1/2 )を示す。]この、一般式〔I〕で表される
カリックス(n)アレーン化合物としては、 R1とR2が同一で、x個の一方の繰り返し単位の−O
M基におけるMが水素、y個の他方の繰り返し単位の−
OM基におけるMがアルカリ金属又はアルカリ土類金属
(1/2 )であるもの、 R1とR2が相違し、x個の一方の繰り返し単位の−O
M基におけるMが水素、y個の他方の繰り返し単位の−
OM基におけるMがアルカリ金属又はアルカリ土類金属
(1/2 )であるもの、 R1とR2が相違し、x個の一方の繰り返し単位の−O
M基におけるMが水素であり、y個〔yは2乃至7の整
数〕の他方の繰り返し単位の−OM基のうち(y−r)
個〔rは1乃至6の整数〕におけるMが水素でr個にお
けるMがアルカリ金属又はアルカリ土類金属(1/2
)であるもの、 R1とR2が相違し、x個の一方の繰り返し単位の−O
M基におけるMがアルカリ金属又はアルカリ土類金属
(1/2 )であり、y個〔yは2乃至7の整数〕の他
方の繰り返し単位の−OM基のうち(y−r)個〔rは
1乃至6の整数〕におけるMが水素でr個におけるMが
アルカリ金属又はアルカリ土類金属(1/2)であるも
の、並びに、 R1とR2が相違し、x個〔xは2乃至6の整数〕の一
方の繰り返し単位の−OM基のうち(x−t)個〔tは
1乃至5の整数〕におけるMが水素でt個におけるMが
アルカリ金属又はアルカリ土類金属(1/2 )であ
り、y個〔yは2乃至6の整数〕の他方の繰り返し単位
の−OM基のうち(y−r)個〔rは1乃至5の整数〕
におけるMが水素でr個におけるMがアルカリ金属又は
アルカリ土類金属(1/2 )であるものを、類型とし
て挙げることができる。
【0018】本発明の静電荷像現像用トナーは、一般式
〔I〕で表されるカリックス(n)アレーン化合物の1
種類を含有するものであってもよく、複数種を含有する
ものであってもよい。
【0019】また、上記一般式〔I〕で表されるカリッ
クス(n)アレーン化合物は、Mとして2種以上のアル
カリ金属又はアルカリ土類金属を含んでいてもよい。
【0020】上記一般式〔I〕で表されるカリックス
(n)アレーン化合物におけるR1、R2の具体例として
は、水素;メチル、エチル、プロピル、iso−プロピ
ル、n−ブチル、tert−ブチル、iso−アミル、
オクチル、tert−オクチル、2−エチルヘキシル、
ドデシル等の分岐していてもよい炭素数1乃至12の非
置換アルキル基;トリフルオロメチルのようなハロアル
キル基、エトキシメチルのようなアルコキシアルキル基
等の、ハロゲンやアルコキシ基(例えば、メトキシ、エ
トキシ、プロポキシ、プトキシ、イソブトキシ)等で置
換された置換アルキル基;ベンジル、−C(CH 3 2
−C6 5、−CH 2CH2−C6 5等の炭素数7乃至
12のアラルキル基;フェニル、並びに、メチル、エチ
ル等の低級アルキル基(炭素数1乃至3)や塩素、臭
素、ヨウ素、フッ素等のハロゲンで置換された置換フェ
ニル基;シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオク
チル等の炭素数4乃至8のアリサイクリック基;塩素、
臭素、ヨウ素、フッ素等のハロゲン;ニトロ基;アミノ
基;アルキル置換(例えば、メチル、エチル)又はフェ
ニル置換アミノ基; −Si(CH3 3; −COOR 3〔R 3は、水素またはメチル、エチル等の
低級アルキル基(炭素数1乃至3)を示す。〕; −SO 3L〔Lは、水素、アルカリ金属(リチウム、ナ
トリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム等)、又は
アルカリ土類金属(1/2 )[カルシウム、バリウム
等]〕等が挙げられる。
【0021】Mの具体例としては、カリックスアレーン
化合物におけるフェノール性−OH基と金属塩を形成し
得るリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セ
シウム、カルシウム(1/2 )、バリウム(1/2
)等のアルカリ金属又はアルカリ土類金属を挙げるこ
とができる。好ましくは、リチウム、ナトリウム、カリ
ウム、ルビジウム、セシウム等のアルカリ金属である。
【0022】カリックスアレーン(Calixaren
es)化合物は、シクロデキストリンと同様な環状構造
を有しており、例えば、フェノールとホルムアルデヒド
を原料として、特に濃いアルカリを使用した場合に好収
率で得られる。
【0023】Zinkeらは、水酸化ナトリウムの存在
下、フェノールとホルムアルデヒドを反応させて高融点
の物質(カリックスアレーン化合物)が得られることを
見出した。そしてGutscheらにより、各種のカリ
ックスアレーン誘導体の製造法、構造及び物性について
詳細な報告がなされた[J.Am.Chem.Soc.
103,3782(1981)]。
【0024】製法例1 例えば、p−ターシャリーブチルカリックス(n)アレ
ーン化合物を通常の合成法(例えば一段合成法)に従っ
て合成すると、式〔II〕で示される環状n量体[式
〔II〕中、nは3乃至8の整数であって、n個のMの
うち、1乃至(n−1)個が水素、残りはアルカリ金属
である。]と式〔III〕で示されるような非環状体
[式〔III〕中、nは1乃至7の整数であって、(n
+3)個のMのうち、1乃至(n+2)個が水素、残り
はアルカリ金属である。]との混合物が生成する。その
後反応溶媒等で洗浄することにより、−OH基の一部が
アルカリ金属化されたものを含む環状体を分離すること
ができることがFDMSにより確認された。
【0025】全てが−OH基である環状体は、酸による
洗浄、抽出、再結晶、有機溶媒による洗浄等の手段によ
り精製分離することができる。
【0026】
【化3】
【0027】
【化4】 また、分離された前記の一部アルカリ金属化された環状
化合物は、メタノール、エタノールのようなアルコール
系溶媒やケトン系溶媒等に分散又は溶解させ、その分散
又は溶解液に所望のアルカリ金属化剤又はアルカリ土類
金属化剤[例えば、NaOH、KOH、LiOH、Rb
OH、Ca(OH)2、Ba(OH)2等]を加えて室温
で還流下反応させた後、その反応混合物を濾過し、濾取
物を洗浄して乾燥させることにより、金属化度を変えた
り、その化合物中のアルカリ金属やアルカリ土類金属を
他のアルカリ金属やアルカリ土類金属に交換することが
できる。これらはFDMSより確認された。
【0028】製法例2 本発明におけるカリックス(n)アレーン化合物のうち
異なる置換基を有するものについては、置換基の異なる
フェノール誘導体2種を同時に仕込んで製造法例1と同
様に一段法により簡略に合成することもできる。この方
法により得られるカリックス(n)アレーン化合物は、
置換基の異なるフェノール誘導体2種が任意の順序で結
合したnが3乃至8の環状体の混合物であることが、F
DMS、NMR、HPLCにより確認された。これらの
ものについても製法例1と同様に処理することにより、
金属化度を変えたり、その化合物中のアルカリ金属やア
ルカリ土類金属を他のアルカリ金属やアルカリ土類金属
に交換することができる。
【0029】次に、本発明における、フェノール性OH
基の一部がアルカリ金属化された環状体を含むカリック
ス(n)アレーン化合物の合成例[合成例1乃至9]、
及び、合成例1乃至9(一段法)に従って得られた化合
物におけるアルカリ金属、アルカリ土類金属を他のアル
カリ金属、アルカリ土類金属に交換したり、その金属化
度を変える例[合成例10及び11]、並びに、本発明
のトナーに荷電制御剤として含有するカリックス(n)
アレーン化合物の例[化合物例1乃至17]を挙げる。
但し、本発明におけるカリックス(n)アレーン化合物
がこれらに限定されるものではない。
【0030】合成例1 p−tert−ブチルフェノール135g(0 .9m
ol )とパラホルムアルデヒド45.5g(1.2m
ol )、及び5N −水酸化カリウム水溶液1.5g
を用いて、500mlのキシレン中で水を留去しながら
7時間還流反応させた。その反応混合物を自然冷却させ
て析出物を濾取し、得られた固体をキシレンで洗浄した
後減圧乾燥させることにより、白色粉末123.9g
(収率85.0%)を得た。この白色粉末をH−NM
R、質量分析、及び高速液体クロマト分析により分析し
たところ、p−tert−ブチルカリックス(8)アレ
ーンを主に含む環状化合物(そのうち一部の環状化合物
はカリウム塩化されている。)であることが認められ
た。
【0031】合成例2 p−tert−ブチルフェノールをp−フェニルフェノ
ール153g (0.9mol)に代えた以外は合成例
1と同様にして、p−フェニルカリックス(8)アレー
ンを主に含む環状化合物(そのうち一部の環状化合物は
カリウム塩化されている。)を合成した。
【0032】合成例3 p−tert−ブチルフェノールをp−シクロヘキシル
フェノール157.5g (0.9mol)に代えた以
外は合成例1と同様にして、p−シクロヘキシルカリッ
クス(8)アレーンを主に含む環状化合物(そのうち一
部の環状化合物はカリウム塩化されている。)を合成し
た。
【0033】合成例4 p−tert−ブチルフェノールをp−ベンジルフェノ
ール165.6g (0.9mol)に代えた以外は合
成例1と同様にして、p−ベンジルカリックス(8)ア
レーンを主に含む環状化合物(そのうち一部の環状化合
物はカリウム塩化されている。)を合成した。
【0034】合成例5 p−tert−ブチルフェノール75g(0 .5mo
l )とp−tert−オクチルフェノール103.2
g(0 .5mol )及びパラホルムアルデヒド4
5.5g(1.2mol )、並びに5N −水酸化カ
リウム水溶液1.0gを用いて、500mlのキシレン
中で水を留去しながら7時間還流反応させた。その反応
混合物を自然冷却させて析出物を濾取し、得られた固体
をキシレンで洗浄した後減圧乾燥させることにより、白
色粉末102.5g(収率53.9%)を得た。この白
色粉末をH−NMR、質量分析、及び高速液体クロマト
分析により分析したところ、使用した2種のフェノール
誘導体が任意の順序で結合してなるカリックス(8)ア
レーン(そのうち一部のカリックス(8)アレーンはカ
リウム塩化されている。)を主成分とする混合物である
ことが認められた。
【0035】合成例6 p−tert−ブチルフェノール75g(0 .5mo
l )とp−シクロヘキシルフェノール93.5g(0
.5mol )及びパラホルムアルデヒド45.5g
(1.2mol )、並びに5N −水酸化ナトリウム
水溶液1.0gを用いて、500mlのキシレン中で水
を留去しながら7時間還流反応させた。その反応混合物
を自然冷却させて析出物を濾取し、得られた固体をキシ
レンで洗浄した後減圧乾燥させることにより、白色粉末
102.4g(収率58.7%)を得た。この白色粉末
をH−NMR、質量分析、及び高速液体クロマト分析に
より分析したところ、使用した2種のフェノール誘導体
が任意の順序で結合してなるカリックス(8)アレーン
(そのうち一部のカリックス(8)アレーンはNa塩化
されている。)を主成分とする混合物であることが認め
られた。
【0036】合成例7 p−tert−ブチルフェノール225g(1.5mo
l )とp−フェニルフェノール85g(0 .5mo
l )及びパラホルムアルデヒド105g(2.8mo
l )、並びに5N −水酸化ナトリウム水溶液2.0
gを用いて、1000mlのキシレン中で7時間加熱攪
拌し、水を留去しながら更に6時間還流反応させた。そ
の反応混合物を自然冷却させて析出物を濾取し、得られ
た固体をキシレンで洗浄した後減圧乾燥させることによ
り、白色粉末220g(収率67.1%)を得た。この
白色粉末をH−NMR、質量分析、及び高速液体クロマ
ト分析により分析したところ、使用した2種のフェノー
ル誘導体が任意の順序で結合してなるカリックス(8)
アレーン(そのうち一部のカリックス(8)アレーンは
Na塩化されている。)を主成分とする混合物であるこ
とが認められた。
【0037】合成例8 p−tert−ブチルフェノール75g(0.5mol
)とp−トリルフェノール92g(0 .5mol
)及びパラホルムアルデヒド45.5g(1.2mo
l )、並びに10N −水酸化ルビジウム水溶液1.
0gを用いて、500mlのキシレン中で水を留去しな
がら7時間還流反応させた。その反応混合物を自然冷却
させて析出物を濾取し、得られた固体をキシレンで洗浄
した後減圧乾燥させることにより、白色粉末107.4
g(収率60%)を得た。この白色粉末をH−NMR、
質量分析、及び高速液体クロマト分析により分析したと
ころ、使用した2種のフェノール誘導体が任意の順序で
結合してなるカリックス(6)アレーン(そのうち一部
のカリックス(6)アレーンはRb塩化されている。)
を主成分とする混合物であることが認められた。
【0038】合成例9 p−tert−ブチルフェノール(0 .5mol )
とp−tert−オクチルフェノール(0 .5mol
)の混合比をp−tert−ブチルフェノール60g
(0 .4mol )とp−tert−オクチルフェノ
ール123.8g(0 .6mol )に代えた以外は
合成例5と同様にして、カリックス(8)アレーンを主
に含む混合物を得た。
【0039】上記合成例又はそれらと同様の方法によっ
て得ることができるカリックス(n)アレーン化合物に
おけるフェノール性OH基の一部のアルカリ金属塩化又
はアルカリ土類金属塩化は、カリックス(n)アレーン
化合物又はその混合物をメタノールやエタノールのよう
なアルコール系溶剤等に分散させ、その分散液中に所望
のアルカリ金属化剤又はアルカリ土類金属化剤[例え
ば、NaOH、KOH、LiOH、RbOH、Ca(O
H) 2、Ba(OH) 2等]を加え、1時間以上、好ま
しくは2乃至5時間常温で還流下攪拌することにより行
い得る。具体例としては次の合成例10及び11が挙げ
られる。
【0040】合成例10 合成例1で得られたp−tert−ブチルカリックス
(8)アレーン13.0g(0.01mol)をメタノ
ール150mlに分散させた後、水酸化カリウム2.2
g(0.04mol)を加え、2時間還流攪拌した。そ
の反応混合物を自然冷却させた後減圧濾過し、濾取物を
水洗して乾燥させることにより、化合物例1を主に含む
微黄白色粉末12.4g(収率94.1%)を得た。
【0041】合成例11 合成例2で得られたp−フェニルカリックス(8)アレ
ーン14.6g(0.01mol)をエタノール150
mlに分散させた後、水酸化リチウム23.9g(0.
08mol)を加え、4時間還流攪拌した。その反応混
合物を自然冷却させた後減圧濾過し、濾取物を水洗して
乾燥させることにより、化合物例8を主に含む淡緑白色
粉末13.9g(収率94.7%)を得た。
【0042】上記合成例による化合物例、及びそれらと
同様な方法により合成した化合物例を以下に示す。な
お、各化合物例において、括弧で囲まれたそれぞれの単
位は環状に配列されており、その配列順は、任意の順序
をとり得る。
【0043】化合物例1
【0044】
【化5】 化合物例2
【0045】
【化6】 (但し、化合物例2は、aが5乃至7の整数である複数
種の化合物と、uが6乃至8の整数である複数種の化合
物の混合物。) 化合物例3
【0046】
【化7】 (但し、化合物例3は、aが1又は2でbが2乃至6の
整数である複数種の化合物の混合物。) 化合物例4
【0047】
【化8】 (但し、化合物例4は、aが3乃至7の整数である複数
種の化合物と、uが4乃至8の整数である複数種の化合
物の混合物。) 化合物例5
【0048】
【化9】 化合物例6
【0049】
【化10】 (但し、化合物例6は、MがH又はNa、x及びyが1
以上の整数であり、x+y=4乃至8である複数種の化
合物の混合物。) 化合物例7
【0050】
【化11】 化合物例8
【0051】
【化12】 (但し、化合物例8は、aが3乃至6の整数でbが0乃
至2の整数である複数種の化合物の混合物。) 化合物例9
【0052】
【化13】 (但し、化合物例9は、MがH又はNa、x及びyが1
以上の整数であり、x+y=3乃至6である複数種の化
合物の混合物。) 化合物例10
【0053】
【化14】 (但し、化合物例10は、MがH又はK、x及びyが1
以上の整数であり、x+y=3乃至8である複数種の化
合物の混合物。) 化合物例11
【0054】
【化15】 (但し、化合物例11は、MがH又はRb、x及びyが
1以上の整数であり、x+y=3乃至8である複数種の
化合物の混合物。) 化合物例12
【0055】
【化16】 化合物例13
【0056】
【化17】 化合物例14
【0057】
【化18】 化合物例15
【0058】
【化19】 化合物例16
【0059】
【化20】 化合物例17
【0060】
【化21】 本発明の静電荷現像用トナーは、上述のフェノール性O
H基の一部がアルカリ金属又はアルカリ土類金属により
金属塩化されたカリックスアレーン化合物[一般式
〔I〕で表されるカリックス(n)アレーン化合物を含
む。]を1種含有するものであってもよく、混合物とし
て複数種を含有していてもよい。また、本発明のトナー
は、本発明の目的を達成し得る範囲内で、元のカリック
ス(n)アレーン化合物(一般式〔I〕における−OM
基の全部が−OH基であるカリックス(n)アレーンを
含む。)を含有していてもよい。
【0061】そして本発明の静電荷現像用トナーは、本
発明の荷電制御剤のカリックス(n)アレーン化合物
を、結着樹脂100重量部に対して0.1乃至10重量
部配合されたものとすることが望ましい。より好ましい
配合量は、結着樹脂100重量部に対して0.5乃至5
重量部である。
【0062】またトナーの品質を向上させる上で、例え
ば導電性粒子、流動性改良剤、離型剤、画像剥離防止剤
等の添加剤を内添又は外添させることもできる。
【0063】本発明のトナーに用いられる樹脂として
は、次のような公知のトナー用の結着樹脂を例示するこ
とができる。すなわち、スチレン樹脂、スチレン−アク
リル樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂、スチレン−マレ
イン酸樹脂、スチレン−ビニルメチルエーテル樹脂、ス
チレン−メタアクリル酸エステル共重合体、フェノール
樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリプロピレ
ン樹脂、パラフィンワックス等である。これらの樹脂
は、単独で或は数種をブレンドして用いることができ
る。
【0064】トナー用の結着樹脂が、減法混色によるフ
ルカラー用として、或はOHP(オバーヘッドプロジェ
クタ)等に用いられるトナーに好適に使用されるために
は、透明性を有すること、実質的に無色であること(ト
ナー画像に色調障害を生じない程度の色であること)、
本発明の荷電制御剤との相溶性があること、などの特性
が要求される。
【0065】また、トナーの溶融による紙への定着性、
熱ローラに対するトナーの耐オフセット性、トナーの保
存時の耐ブロッキング性等を満たすべく、結着樹脂に対
し、熱溶融特性、弾性、流動性等について所要の物性が
要求される。このような要求を満たし得る好適な樹脂と
しては、例えば、アクリル樹脂、スチレン−アクリル樹
脂、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、ポリエ
ステル系樹脂などを挙げることができる。
【0066】本発明のトナーにおける着色剤としては、
公知の種々の染料・顔料を単独で又は2種以上配合して
用いることができる。
【0067】顔料の具体例としては、キノフタロンイエ
ロー、ハンザイエロー、イソインドリノンイエロー、ペ
リノンオレンジ、ペリレンマルーン、ローダミン6Gレ
ーキ、キナクリドン、アンスアンスロンレッド、ローズ
ベンガル、銅フタロシアニンブルー、銅フタロシアニン
グリーン、ジケトピロロピロール系顔料等の有機顔料;
カーボンブラック、チタンホワイト、チタンイエロー、
群青、コバルトブルー、べんがら等の無機顔料を挙げる
ことができる。
【0068】また、カラートナー用に好適な着色剤の例
としては、アゾ系染料、キノフタロン系染料、アトラキ
ノン系染料、フタロシアニン系染料、インドフェノール
系染料、インドアニリン系染料などの各種油溶性染料や
分散染料のほか、ロジン、ロジン変性フェノール、マレ
イン酸等の樹脂により変性されたキサンテン系染料やト
リアリールメタン系染料などを挙げることができる。
【0069】フルカラー用の三原色トナーの調製に好適
に使用し得るのは、分光特性が良好な染料・顔料であ
る。また有彩色のモノカラートナーには、着色剤とし
て、同色系の顔料と染料(例えば、キノフタロン系の顔
料と染料、キサンテン系またはローダミン系の顔料と染
料、フタロシアニン系の顔料と染料)を、適宜配合して
用いることができる。
【0070】本発明の静電荷像現像用トナーは、例えば
次のように製造される。
【0071】すなわち、上記の結着樹脂、着色剤及び荷
電制御剤としての上述のフェノール性OH基の一部がア
ルカリ金属又はアルカリ土類金属により金属塩化された
カリックスアレーン化合物[一般式〔I〕で表されるカ
リックス(n)アレーン化合物を含む。]、並びに、必
要に応じて磁性材料、流動化剤などを、ボールミルその
他の混合機により充分混合した後、加熱ロール、ニー
ダ、エクストルーダ等の熱混練機を用いて溶融混練し、
冷却固化後それを粉砕及び分級することにより、平均粒
径5乃至20μmの乾式負帯電性トナーを得ることがで
きる。
【0072】また、結着樹脂溶液中に着色剤及び上述の
荷電制御剤等の材料を分散した後、それを噴霧乾燥する
ことにより得る方法、或は、結着樹脂を構成すべき単量
体に所定材料を混合して乳化懸濁液とした後、重合させ
てトナーを得る重合法トナー製造法等を応用することも
できる。
【0073】本発明のトナーを2成分現像剤として用い
る場合には、本発明のトナーをキャリヤ粉と混合して用
い、2成分磁気ブラシ現像法等により現像することがで
きる。
【0074】キャリヤとしては、公知のものが全て使用
可能である。例示するならば、粒径50乃至200μm
程度の鉄粉、ニッケル粉、フェライト粉、ガラスビーズ
等、及びこれらの表面をアクリル酸エステル共重合体、
スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メ
タクリル酸エステル共重合体、シリコーン樹脂、ポリア
ミド樹脂、フッ化エチレン系樹脂等でコーティングした
ものなどを挙げることができる。
【0075】本発明のトナーを1成分現像剤として用い
る場合には、上記のようにしてトナーを製造する際に、
例えば鉄粉、ニッケル粉、フェライト粉等の強磁性材料
製の微粉体を添加分散させて用いることができる。この
場合の現像法としては、例えば接触現像法、ジャンピン
グ現像法等を挙げることができる。
【0076】
【発明の効果】本発明の静電荷像現像用トナーは、帯電
特性、耐環境性、保存安定性に優れ、様々な有彩色又は
無彩色のトナーとして使用されてもそのトナー画像に殆
ど色障害を引き起こさず、定着性及び耐オフセット性、
特に耐高温オフセット性に優れ、而も比較的低コストで
製造することができる。
【0077】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、勿論本発明はこれらのみに限定されるものでは
ない。なお、以下の記述においては、「重量部」を
「部」と略す。
【0078】実施例1 スチレン−アクリル共重合樹脂・・・100部 [三洋化成社製 商品名:ハイマーSMB600] 低重合ポリプロピレン・・・3部 [三洋化成社製 商品名:ビスコール550P] カーボンブラック・・・7部 [三菱化成社製 商品名:MA−100] 荷電制御剤(化合物例1)・・・1部 上記配合物を高速ミキサーで均一にプレミキシングし
た。次いで、加熱ロールで溶融混練し、冷却後振動ミル
で粗粉砕した。得られた粗砕物を分級機付のエアージェ
ットミルを用いて微粉砕し、粒径5乃至15μmの負帯
電性黒色トナーを得た。
【0079】得られたトナー5部に対して鉄粉キャリヤ
(パウダーテック社製 商品名:TEFV 200/3
00)95部を混合して現像剤を調製し、初期帯電特性
及び定着特性についての測定を行った。結果を表1に示
す。
【0080】また、この現像剤を用いて繰返し実写した
ところ、帯電安定性(帯電値のばらつきの少なさ)及び
帯電の持続性が良好で、画像の濃度低下やカブリ等のな
い良質な黒色画像が得られた。
【0081】初期帯電特性:現像剤の初期ブローオフ荷
電量を、標準(気温25℃,相対湿度50%)、低温低
湿(気温5℃,相対湿度30%)、及び高温高湿(気温
35℃,相対湿度90%)の各条件下でそれぞれ測定し
た。後記実施例及び比較例においても同様。
【0082】定着特性:現像剤を、市販の電子写真複写
機の定着部分を改造したものにセットし、熱ローラによ
る定着温度を低温(120℃)又は高温(200℃)に
設定して実写試験を行うことにより、定着特性及び耐オ
フセット性を評価した。結果を表1に示す。表1中、○
は良、△は可、×は不良、をそれぞれ示す。
【0083】実施例2 実施例1で用いた荷電制御剤を化合物例7に代え、実施
例1と同様にして本発明のトナー及び現像剤を調製し、
初期帯電特性の測定並びに定着特性及び耐オフセット性
についての評価を行った。結果を表1に示す。
【0084】実施例3 スチレン−アクリル共重合樹脂・・・100部 [三洋化成社製 商品名:ハイマーSMB600] 低重合ポリプロピレン・・・3部 [三洋化成社製 商品名:ビスコール550P] 銅フタロシアニン系染料・・・2部 [オリヱント化学工業社製 商品名:バリファスト ブ
ルー 2606] 銅フタロシアニン系顔料・・・3部 荷電制御剤(化合物例4)・・・1部 上記配合物を実施例1と同様に処理して負帯電性トナー
及び現像剤を調製し、初期帯電特性の測定並びに定着特
性及び耐オフセット性についての評価を行った。結果を
表1に示す。
【0085】また、この現像剤を用いて繰返し実写した
ところ、帯電安定性及び帯電の持続性が良好で、画像の
濃度低下やカブリ等のない良質なシアン色画像が得られ
た。
【0086】実施例4 実施例3で用いた荷電制御剤を化合物例8に代え、実施
例3と同様にして本発明のトナー及び現像剤を調製し、
初期帯電特性の測定並びに定着特性及び耐オフセット性
についての評価を行った。結果を表1に示す。
【0087】実施例5 ポリエステル樹脂・・・100部 [日本合成化学社製 商品名:HP−301] 低重合ポリプロピレン・・・3部 [三洋化成社製 商品名:ビスコール550P] ローダミン系染料・・・7部 [オリヱント化学工業社製 商品名:オイルピンク#3
12] キナクリドンレッド・・・3部 荷電制御剤(化合物例2)・・・1.5部 上記配合物を実施例1と同様に処理して負帯電性トナー
及び現像剤を調製し、初期帯電特性の測定並びに定着特
性及び耐オフセット性についての評価を行った。結果を
表1に示す。
【0088】また、この現像剤を用いて繰返し実写した
ところ、帯電安定性及び帯電の持続性が良好で、画像の
濃度低下やカブリ等のない良質なマゼンタ色画像が得ら
れた。
【0089】実施例6 実施例5で用いた荷電制御剤を化合物例5に代え、実施
例5と同様にして本発明のトナー及び現像剤を調製し、
初期帯電特性の測定並びに定着特性及び耐オフセット性
についての評価を行った。結果を表1に示す。
【0090】実施例7 スチレン−アクリル共重合樹脂・・・100部 [三洋化成社製 商品名:ハイマーSMB600] 低重合ポリプロピレン・・・3部 [三洋化成社製 商品名:ビスコール550P] ヒドロキシキノフタロン染料(C .I . Disp
erse Yellow 64 )・・・3部 荷電制御剤(化合物例3)・・・2部 上記配合物を実施例1と同様に処理して負帯電性トナー
及び現像剤を調製し、初期帯電特性の測定並びに定着特
性及び耐オフセット性についての評価を行った。結果を
表1に示す。
【0091】また、この現像剤を用いて繰返し実写した
ところ、帯電安定性及び帯電の持続性が良好で、画像の
濃度低下やカブリ等のない良質な黄色画像が得られた。
【0092】実施例8 実施例7で用いた荷電制御剤を化合物例6に代え、実施
例7と同様にして本発明のトナー及び現像剤を調製し、
初期帯電特性の測定並びに定着特性及び耐オフセット性
についての評価を行った。結果を表1に示す。
【0093】実施例9 スチレン−2−エチルヘキシルメタクリレート共重合樹
脂(80/20) ・・・100部 四三酸化鉄・・・40部 [戸田工業社製 商品名:EPT−500] 低重合ポリプロピレン・・・4部 [三洋化成社製 商品名:ビスコール550P] カーボンブラック・・・6部 [三菱化成社製、MA−100] 荷電制御剤(化合物例12)・・・2部 上記配合物をボールミルで均一に予備混合し、プレミッ
クスを調製した。次いで、加熱ロールを用いて180℃
で溶融混練し、これを冷却した後、粗粉砕、微粉砕、及
び分級を行なって、5乃至15μmの粒径範囲を有する
1成分系トナーを調製した。
【0094】本トナーを用いて市販の複写機にてトナー
画像を形成したところ、カブリのない、細線再現性の良
好な良質の画像が得られた。また、定着特性は良好であ
り、オフセット現象も観察されなかった。
【0095】比較例1 初期帯電特性並びに定着特性及び耐オフセット性を比較
するために、実施例1で荷電制御剤として用いた化合物
例1を、下記p−tert−ブチルカリックスアレーン
化合物(A)(但し、uが6乃至8の整数である複数種
の化合物の混合物。)に代え、実施例1と同様な方法で
黒色トナーを作成し、初期帯電特性の測定並びに定着特
性及び耐オフセット性についての評価を行った。結果を
表1に示す。
【0096】初期帯電特性の点では顕著な差が観られな
かったが、高温域での定着特性が十分とは言えなかっ
た。
【0097】
【化22】 比較例2 実施例3で用いた化合物例4をp−フェニルカリックス
アレーン化合物(B)(但し、uが4乃至8の整数であ
る複数種の化合物の混合物。)に代え、実施例1と同様
な方法で青色の比較トナーを作成し、初期帯電特性の測
定並びに定着特性及び耐オフセット性についての評価を
行った。結果を表1に示す。
【0098】
【化23】 比較例3 実施例5で荷電制御剤として用いた化合物例2を用いな
い以外は、実施例5と同様に赤色の比較トナーを調製
し、初期帯電特性の測定並びに定着特性及び耐オフセッ
ト性についての評価を行った。結果を表1に示す。この
トナーによる画像は、飛び散りや乱れ及びカブリなどが
見られ、トナーとしては不適格なものであった。結果を
表1に示す。
【0099】
【表1】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】結着樹脂、着色剤、及び荷電制御剤として
    のカリックスアレーン化合物を含んでなる静電荷像現像
    用トナーであって、前記カリックスアレーン化合物は、
    フェノール性OH基の一部がアルカリ金属又はアルカリ
    土類金属により金属塩化されたものであることを特徴と
    する静電荷像現像用トナー。
  2. 【請求項2】上記カリックスアレーン化合物が、下記一
    般式〔I〕で表されるカリックス(n)アレーン化合物
    である請求項1記載の静電荷像現像用トナー。 【化1】 [式〔I〕中、x+y=nであり、x及びyは1以上の
    整数を示し、nは3乃至8の整数を示し、x個の一方の
    繰り返し単位とy個の他方の繰り返し単位は、任意の順
    序をとり得る。また、R1及びR2は、互いに独立的に、
    水素、分岐していてもよい炭素数1乃至12のアルキル
    基、分岐していてもよい炭素数1乃至12の置換アルキ
    ル基、炭素数7乃至12のアラルキル基、置換基を有し
    てもよいフェニル基、炭素数4乃至8のアリサイクリッ
    ク基、ハロゲン、ニトロ基、アミノ基、アルキル又はフ
    ェニル置換アミノ基、−Si(CH3 3、−COOR
    3〔R 3は、水素または低級アルキル基を示す。〕、ま
    たは−SO 3L〔Lは、水素、アルカリ金属、又はアル
    カリ土類金属(1/2 )〕を示す。また、n個の−O
    M基におけるn個のMのうち、1乃至(n−1)個は水
    素を示し、残りの(n−1)乃至1個は、アルカリ金属
    又はアルカリ土類金属(1/2 )を示す。]
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