JP2016204335A - 環状化合物、及び当該化合物を含む電荷制御剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】静電トナーに用いられる帯電性、温度及び湿度の変化に対する安定性、並びに樹脂に対する相溶性に優れる電荷制御性を有する化合物の提供。【解決手段】フェノール誘導体及びベンズアルデヒドから合成される式(1)で表される環状化合物及びその誘導体。【選択図】なし
Description
本発明は、環状化合物、及び当該化合物を含む電荷制御剤に関する。
電子写真法を利用した複写機やプリンタ等においては、無機光導電性物質又は有機光導電性物質を含有する感光層を備えた感光体上に形成された静電潜像を現像するために、着色剤、定着用樹脂等を含む種々のトナーが用いられている。そしてこのようなトナーには、帯電性、定着性、耐オフセット性等について、それぞれ十分な性能が要求される。
静電潜像を現像するシステムにおいて、帯電性は特に重要な因子である。そこでトナーの帯電性を適切に制御するために、トナー中に正電荷又は負電荷付与性の荷電制御剤が加えられることが多い。従来実用化されている荷電制御剤のうち、トナーに正電荷を付与するものとしては、ニグロシン系染料や第4級アンモニウム塩化合物等がある。またトナーに負電荷を付与するものとしては、アゾ染料のクロム錯体、及びアルキルサルチル酸やオキシナフトエ酸の金属錯体(金属塩)等がある。
しかしながら、上記荷電制御剤は重金属元素を含むため、安全上や環境保護の観点から課題があり、着色していることにより帯電性に優れるがカラートナー用としての汎用性に欠ける不具合があった。また、第4級アンモニウム塩型の電荷制御剤は、一般に高温高湿での環境安定性に欠ける。芳香族オキシカルボン酸等を配位子とする金属錯体又は金属塩である電荷制御剤は、染料型のものに比べて樹脂に対する分散性が不十分であり、また金属を用いるものは上記と同様の課題が有る。
また、近年、複写や印刷の速度を高速化しつつカラー化や高画質化を実現することが求められ、市場のグローバル化に伴い高温高湿〜低温低湿のあらゆる環境で機器を使用するために、トナーに対して帯電の立ち上がり速度を高めること等の帯電特性についての要求がある。また、主にカラー用トナーに適用するため、着色が小さい材料への要求や、広範な環境条件でも帯電性の変化が少ない材料への要求が強くなっている。
上記課題に対して、有害な重金属を用いず、着色が小さく、帯電特性、耐環境性、保存安定性等に優れるカリックス(n)アレーン化合物に係る荷電制御剤及びトナーが特許文献1〜4にそれぞれ開示されている。しかしながら、カリックス(n)アレーンはその帯電性付与の能力が十分では無い等、上記要求に対して特性が不十分であり、さらなる改善が求められていた。
本発明の目的は、帯電性、温度及び湿度の変化に対する安定性、並びに樹脂に対する相溶性に優れる環状化合物を提供することである。
本願発明者らは鋭意研究した結果、負荷電制御剤としてカリックス(n)アレーンより、帯電性付与の鍵となる官能基である水酸基(及びその誘導基)の含有率を大幅に増加したカリックスレゾルシナレン化合物を用いることで、従来のカリックス(n)アレーンより帯電性が向上することを見出した。また、フェノール性水酸基の一部を−OR基等種々の置換基に変換したカリックスレゾルシナレン化合物が、負荷電制御性に優れると共に、高温高湿〜低温低湿までの幅広い環境でも安定した帯電性能が得られることを見出した。
加えて、カリックスレゾルシナレン化合物は、構造中に複数のフェノール性水酸基を有しており、これが負帯電付与性及び帯電安定性の基因となっていると考えられる。しかし、この水酸基は、一方では高温高湿の条件で、吸湿による帯電性能の低下という弊害をも引き起すものと認められた。そこで本願発明者らは、カリックスレゾルシナレン化合物におけるフェノール性水酸基の一部、又は全てをアルキル基やベンジル基等の置換基で修飾することにより、元のカリックスレゾルシナレン化合物よりも優れた帯電性が得られることを見出した。また、カリックスレゾルシナレン化合物における−OR基をフェノール性水酸基以外の部位に導入することにより、あるいは、フェノール性水酸基に分岐構造を導入してそれら−OR基をさらに増やすことにより、さらに良好な帯電性が得られることを見出した。
以上の知見を基に本発明を完成させた。
加えて、カリックスレゾルシナレン化合物は、構造中に複数のフェノール性水酸基を有しており、これが負帯電付与性及び帯電安定性の基因となっていると考えられる。しかし、この水酸基は、一方では高温高湿の条件で、吸湿による帯電性能の低下という弊害をも引き起すものと認められた。そこで本願発明者らは、カリックスレゾルシナレン化合物におけるフェノール性水酸基の一部、又は全てをアルキル基やベンジル基等の置換基で修飾することにより、元のカリックスレゾルシナレン化合物よりも優れた帯電性が得られることを見出した。また、カリックスレゾルシナレン化合物における−OR基をフェノール性水酸基以外の部位に導入することにより、あるいは、フェノール性水酸基に分岐構造を導入してそれら−OR基をさらに増やすことにより、さらに良好な帯電性が得られることを見出した。
以上の知見を基に本発明を完成させた。
本発明によれば、以下の環状化合物等が提供される。
1.下記式(1)で表される環状化合物。
[式中、Rは、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜20の直鎖状脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜12の分岐脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜20の環状脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜12の芳香族基、これらの基が2以上結合した基、又は下記式(2)〜(4)のいずれかで表される基であり、複数のRは、それぞれ同じであっても異なっていてもよい。
R1は、水素原子、水酸基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20の直鎖状アルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数3〜12の分岐アルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数3〜20の環状アルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数6〜10のアリーロキシ基、アリールアルコキシ基、シロキシ基、又はこれらの基と二価の基とが結合した基であり、
前記二価の基は、置換もしくは無置換のアルキレンオキシ基、置換もしくは無置換のアリーレンオキシ基、置換もしくは無置換のシリレンオキシ基、これらの基が2以上結合した基、又はこれらの基と、カルボニル基、エステル結合、炭酸エステル結合又はエーテル結合が結合した基であり、複数のR1は、それぞれ同じであっても異なっていてもよい。
R2は、前記R1で表される基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20の直鎖状脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜12の分岐脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜20の環状脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜10の芳香族基、又は酸素原子を含む基であり、複数のR2はそれぞれ同じであっても異なっていてもよい。
(式(2)〜(4)中、Arは、それぞれ置換もしくは無置換の炭素数6〜10のアリーレン基、置換もしくは無置換の炭素数6〜10のアリーレン基を2つ以上結合した基、又はアルキレン基及びエーテル結合から選択される1つ以上と置換もしくは無置換の炭素数6〜10のアリーレン基が結合した基であり、
R3は、水酸基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20の直鎖状脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜12の分岐脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜20の環状脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜10の芳香族基、アルコキシ基、アルコキシアルキル基、カルボキシ基、シリル基、又はこれらの基と二価の基が結合した基であり、
前記二価の基は、置換もしくは無置換のアルキレン基、置換もしくは無置換のアリーレン基、置換もしくは無置換のシリレン基、これらの基が2以上結合した基、又はこれらの基1以上と、エステル結合、炭酸エステル結合及びエーテル結合から選択される1以上の基が結合した基である。R3が複数ある場合、複数のR3は同じであっても異なっていてもよい。
R4及びR5は、それぞれ水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜20の直鎖状脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜12の分岐脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜20の環状脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜12の芳香族基、又はこれら基のうち2種以上が結合した基である。R4が複数ある場合、複数のR4は同じであっても異なっていてもよく、R5が複数ある場合、複数のR5は同じであっても異なっていてもよい。
A1は、アルキレン基、エーテル結合及びアルキレン基から選択される2以上が結合した基、又はアルキレン基1以上とエーテル結合1以上が結合した基である。A1が複数ある場合、複数のA1は同じであっても異なっていてもよい。
xは1〜5の整数であり、yは0〜3の整数であり、zは0〜4の整数である。x,y及びzがそれぞれ2以上ある場合、2以上のx、2以上のy、及び2以上のzはそれぞれ同じでも異なってもよい。)]
2.前記Rがそれぞれ置換もしくは無置換の炭素数1〜20の直鎖状脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜12の分岐脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜20の環状脂肪族炭化水素基、下記式(5)で表される置換基、又は下記式(6)で表される置換基である1に記載の環状化合物。
(式中、R4、R5、Ar、x、y及びzは、前記式(2)〜(4)と同様である。
R6は、置換もしくは無置換の炭素数1〜20の直鎖状脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜12の分岐脂肪族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の炭素数3〜20の環状脂肪族炭化水素基である。R6が複数ある場合、複数のR6はそれぞれ同じでも異なってもよい。)
3.R1がそれぞれ水酸基、下記式(7)で表される置換基、下記式(8)で表される置換基、又は下記式(9)で表される置換基であり、R2がそれぞれ水素原子である1又は2に記載の環状化合物。
(式中、R4、R5、Ar、x及びyは前記式(2)〜(4)と同様である。
R7は、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜20の直鎖状アルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数3〜12の分岐アルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数3〜20の環状アルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数6〜10のアリーロキシ基、アリールアルコキシ基、シロキシ基と結合した基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20の直鎖状脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜12の分岐脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜20の環状脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜12の芳香族基、これらの基が2以上結合した基、又はこれらの基と、カルボニル基、エステル結合、炭酸エステル結合又はエーテル結合が結合した二価の基と、水素原子、水酸基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20の直鎖状アルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数3〜12の分岐アルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数3〜20の環状アルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数6〜10のアリーロキシ基、アルコキシアルキロキシ基、シロキシ基とが結合した基である。R7が複数ある場合、複数のR7はそれぞれ同じでも異なってもよい。
R8は、カルボニル基、エステル結合、炭酸エステル結合、エーテル結合、置換もしくは無置換の直鎖状アルキレン基、置換もしくは無置換の分岐状アルキレン基、置換もしくは無置換の環状アルキレン基、置換もしくは無置換のアリーレン基、又は、これらの基が2以上結合した二価の基である。)
4.Rが、それぞれ置換もしくは無置換の炭素数1〜20の直鎖状脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜12の分岐脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜20の環状脂肪族炭化水素基、下記式(5)で表される置換基、又は下記式(6)で表される置換基であり、かつ、R1が水酸基、下記式(7)で表される置換基、下記式(8)で表される置換基、又は下記式(9)で表される置換基である1〜3のいずれかに記載の環状化合物。
(式中、R4、R5、Ar、x及びyは、前記式(2)〜(4)と同様である。
R6は、それぞれ置換もしくは無置換の炭素数1〜20の直鎖状脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜12の分岐脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜20の環状脂肪族炭化水素基である。R6が複数ある場合、複数のR6はそれぞれ同じでも異なってもよい。)
(式中、R4、R5、Ar、x及びyは前記式(2)〜(4)と同様である。
R7は、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜20の直鎖状アルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数3〜12の分岐アルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数3〜20の環状アルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数6〜10のアリーロキシ基、アリールアルコキシ基、シロキシ基と結合した基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20の直鎖状脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜12の分岐脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜20の環状脂肪族炭化水素基、これらの基が2以上結合した基、又はこれらの基と、カルボニル基、エステル結合、炭酸エステル結合又はエーテル結合が結合した二価の基と、水素原子、水酸基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20の直鎖状アルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数3〜12の分岐アルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数3〜20の環状アルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数6〜10のアリーロキシ基、アルコキシアルキロキシ基、シロキシ基とが結合した基である。R7が複数ある場合、複数のR7はそれぞれ同じでも異なってもよい。
R8は、カルボニル基、エステル結合、炭酸エステル結合、エーテル結合、置換もしくは無置換の直鎖状アルキレン基、置換もしくは無置換の分岐状アルキレン基、置換もしくは無置換の環状アルキレン基、置換もしくは無置換のアリーレン基、又は、これらの基が2以上結合した二価の基である。)
5.1分子中の水酸基の含有量が、水素原子を除く全原子数1個あたりの水酸基の数が0.5個未満である1〜4のいずれかに記載の環状化合物。
6.1〜5のいずれかに記載の環状化合物を含む荷電制御剤。
7.1〜5のいずれかに記載の環状化合物、及び熱可塑性樹脂を含む組成物。
8.6に記載の荷電制御剤、及び結着樹脂を少なくとも含む静電荷現像用トナー。
9.8に記載のトナー、及びキャリアを少なくとも含む電子写真用現像材。
10.9に記載の現像材と、前記現像材中のトナーを帯電する機構を有する電子写真現像ユニット。
11.10記載の現像ユニットを有する電子写真方式の印刷機。
1.下記式(1)で表される環状化合物。
R1は、水素原子、水酸基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20の直鎖状アルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数3〜12の分岐アルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数3〜20の環状アルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数6〜10のアリーロキシ基、アリールアルコキシ基、シロキシ基、又はこれらの基と二価の基とが結合した基であり、
前記二価の基は、置換もしくは無置換のアルキレンオキシ基、置換もしくは無置換のアリーレンオキシ基、置換もしくは無置換のシリレンオキシ基、これらの基が2以上結合した基、又はこれらの基と、カルボニル基、エステル結合、炭酸エステル結合又はエーテル結合が結合した基であり、複数のR1は、それぞれ同じであっても異なっていてもよい。
R2は、前記R1で表される基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20の直鎖状脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜12の分岐脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜20の環状脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜10の芳香族基、又は酸素原子を含む基であり、複数のR2はそれぞれ同じであっても異なっていてもよい。
R3は、水酸基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20の直鎖状脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜12の分岐脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜20の環状脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜10の芳香族基、アルコキシ基、アルコキシアルキル基、カルボキシ基、シリル基、又はこれらの基と二価の基が結合した基であり、
前記二価の基は、置換もしくは無置換のアルキレン基、置換もしくは無置換のアリーレン基、置換もしくは無置換のシリレン基、これらの基が2以上結合した基、又はこれらの基1以上と、エステル結合、炭酸エステル結合及びエーテル結合から選択される1以上の基が結合した基である。R3が複数ある場合、複数のR3は同じであっても異なっていてもよい。
R4及びR5は、それぞれ水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜20の直鎖状脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜12の分岐脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜20の環状脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜12の芳香族基、又はこれら基のうち2種以上が結合した基である。R4が複数ある場合、複数のR4は同じであっても異なっていてもよく、R5が複数ある場合、複数のR5は同じであっても異なっていてもよい。
A1は、アルキレン基、エーテル結合及びアルキレン基から選択される2以上が結合した基、又はアルキレン基1以上とエーテル結合1以上が結合した基である。A1が複数ある場合、複数のA1は同じであっても異なっていてもよい。
xは1〜5の整数であり、yは0〜3の整数であり、zは0〜4の整数である。x,y及びzがそれぞれ2以上ある場合、2以上のx、2以上のy、及び2以上のzはそれぞれ同じでも異なってもよい。)]
2.前記Rがそれぞれ置換もしくは無置換の炭素数1〜20の直鎖状脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜12の分岐脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜20の環状脂肪族炭化水素基、下記式(5)で表される置換基、又は下記式(6)で表される置換基である1に記載の環状化合物。
R6は、置換もしくは無置換の炭素数1〜20の直鎖状脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜12の分岐脂肪族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の炭素数3〜20の環状脂肪族炭化水素基である。R6が複数ある場合、複数のR6はそれぞれ同じでも異なってもよい。)
3.R1がそれぞれ水酸基、下記式(7)で表される置換基、下記式(8)で表される置換基、又は下記式(9)で表される置換基であり、R2がそれぞれ水素原子である1又は2に記載の環状化合物。
R7は、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜20の直鎖状アルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数3〜12の分岐アルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数3〜20の環状アルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数6〜10のアリーロキシ基、アリールアルコキシ基、シロキシ基と結合した基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20の直鎖状脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜12の分岐脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜20の環状脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜12の芳香族基、これらの基が2以上結合した基、又はこれらの基と、カルボニル基、エステル結合、炭酸エステル結合又はエーテル結合が結合した二価の基と、水素原子、水酸基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20の直鎖状アルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数3〜12の分岐アルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数3〜20の環状アルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数6〜10のアリーロキシ基、アルコキシアルキロキシ基、シロキシ基とが結合した基である。R7が複数ある場合、複数のR7はそれぞれ同じでも異なってもよい。
R8は、カルボニル基、エステル結合、炭酸エステル結合、エーテル結合、置換もしくは無置換の直鎖状アルキレン基、置換もしくは無置換の分岐状アルキレン基、置換もしくは無置換の環状アルキレン基、置換もしくは無置換のアリーレン基、又は、これらの基が2以上結合した二価の基である。)
4.Rが、それぞれ置換もしくは無置換の炭素数1〜20の直鎖状脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜12の分岐脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜20の環状脂肪族炭化水素基、下記式(5)で表される置換基、又は下記式(6)で表される置換基であり、かつ、R1が水酸基、下記式(7)で表される置換基、下記式(8)で表される置換基、又は下記式(9)で表される置換基である1〜3のいずれかに記載の環状化合物。
R6は、それぞれ置換もしくは無置換の炭素数1〜20の直鎖状脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜12の分岐脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜20の環状脂肪族炭化水素基である。R6が複数ある場合、複数のR6はそれぞれ同じでも異なってもよい。)
R7は、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜20の直鎖状アルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数3〜12の分岐アルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数3〜20の環状アルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数6〜10のアリーロキシ基、アリールアルコキシ基、シロキシ基と結合した基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20の直鎖状脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜12の分岐脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜20の環状脂肪族炭化水素基、これらの基が2以上結合した基、又はこれらの基と、カルボニル基、エステル結合、炭酸エステル結合又はエーテル結合が結合した二価の基と、水素原子、水酸基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20の直鎖状アルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数3〜12の分岐アルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数3〜20の環状アルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数6〜10のアリーロキシ基、アルコキシアルキロキシ基、シロキシ基とが結合した基である。R7が複数ある場合、複数のR7はそれぞれ同じでも異なってもよい。
R8は、カルボニル基、エステル結合、炭酸エステル結合、エーテル結合、置換もしくは無置換の直鎖状アルキレン基、置換もしくは無置換の分岐状アルキレン基、置換もしくは無置換の環状アルキレン基、置換もしくは無置換のアリーレン基、又は、これらの基が2以上結合した二価の基である。)
5.1分子中の水酸基の含有量が、水素原子を除く全原子数1個あたりの水酸基の数が0.5個未満である1〜4のいずれかに記載の環状化合物。
6.1〜5のいずれかに記載の環状化合物を含む荷電制御剤。
7.1〜5のいずれかに記載の環状化合物、及び熱可塑性樹脂を含む組成物。
8.6に記載の荷電制御剤、及び結着樹脂を少なくとも含む静電荷現像用トナー。
9.8に記載のトナー、及びキャリアを少なくとも含む電子写真用現像材。
10.9に記載の現像材と、前記現像材中のトナーを帯電する機構を有する電子写真現像ユニット。
11.10記載の現像ユニットを有する電子写真方式の印刷機。
本発明によれば、帯電性、温度及び湿度の変化に対する安定性、並びに樹脂に対する相溶性に優れる環状化合物が提供できる。
式(1)において、Rは、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜20の直鎖状脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜12の分岐脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜20の環状脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜12の芳香族基、これらの基が2以上結合した基、又は下記式(2)〜(4)のいずれかで表される基であり、複数のRは、それぞれ同じであっても異なっていてもよい。
上記「これらの基が2以上結合した基」とは、Rとして列挙した各置換が互いに結合して形成される置換基である。例えば2つ結合している場合であれば、置換もしくは無置換の炭素数1〜20の直鎖状脂肪族炭化水素基に、さらに置換もしくは無置換の炭素数3〜12の分岐脂肪族炭化水素基が置換した基が挙げられる。また、3つ結合している場合であれば、置換もしくは無置換の炭素数1〜20の直鎖状脂肪族炭化水素基に、さらに置換もしくは無置換の炭素数3〜12の分岐脂肪族炭化水素基が置換した基が置換しており、当該置換もしくは無置換の炭素数3〜12の分岐脂肪族炭化水素基にさらに置換もしくは無置換の炭素数3〜20の環状脂肪族炭化水素基が置換している場合をいう。
式(2)〜(4)において、Arは、それぞれ置換もしくは無置換の炭素数6〜10のアリーレン基、置換もしくは無置換の炭素数6〜10のアリーレン基が2つ以上結合した基、又はアルキレン基及びエーテル結合(−O−)から選択される1つ以上と置換もしくは無置換の炭素数6〜10のアリーレン基が結合した基である。
これらの基が置換基を有する場合の置換基は、臭素原子、フッ素原子、ニトリル基、又は炭素数1〜10のアルキル基である。
これらの基が置換基を有する場合の置換基は、臭素原子、フッ素原子、ニトリル基、又は炭素数1〜10のアルキル基である。
R3は、水酸基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20の直鎖状脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜12の分岐脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜20の環状脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜10の芳香族基、アルコキシ基、アルコキシアルキル基、カルボキシ基、シリル基、又はこれらの基と二価の基が結合した基である。
上記二価の基は、置換もしくは無置換のアルキレン基、置換もしくは無置換のアリーレン基、置換もしくは無置換のシリレン基、これらの基が2以上結合した基、又はこれらの基1以上と、エステル結合(−CO−O−)、炭酸エステル結合(−O−CO−O−)及びエーテル結合(−O−)から選択される1以上の基が結合した基である。
R3が複数ある場合、複数のR3は同じであっても異なっていてもよい。
上記二価の基は、置換もしくは無置換のアルキレン基、置換もしくは無置換のアリーレン基、置換もしくは無置換のシリレン基、これらの基が2以上結合した基、又はこれらの基1以上と、エステル結合(−CO−O−)、炭酸エステル結合(−O−CO−O−)及びエーテル結合(−O−)から選択される1以上の基が結合した基である。
R3が複数ある場合、複数のR3は同じであっても異なっていてもよい。
R4及びR5は、それぞれ水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜20の直鎖状脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜12の分岐脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜20の環状脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜12の芳香族基、又はこれら基のうち2以上が結合した基である。
R4が複数ある場合、複数のR4は同じであっても異なっていてもよく、R5が複数ある場合、複数のR5は同じであっても異なっていてもよい。
R4が複数ある場合、複数のR4は同じであっても異なっていてもよく、R5が複数ある場合、複数のR5は同じであっても異なっていてもよい。
A1は、アルキレン基、エーテル結合及びアルキレン基から選択される2以上が結合した基、又はアルキレン基1以上とエーテル結合1以上が結合した基である。
A1が複数ある場合、複数のA1は同じであっても異なっていてもよい。
A1が複数ある場合、複数のA1は同じであっても異なっていてもよい。
xは1〜5の整数であり、yは0〜3の整数であり、zは0〜4の整数である。
式(2)〜(4)において、yが2以上である場合、互いに同じもしくは異なる複数のArが連結していることを意味する。zもyと同様である。また、xが2以上である場合、末端のArに括弧x内の置換基がx個置換していることを意味する。例えば式(2)において、x=2、y=2の場合、以下のようになる。
Rは、好ましくは置換もしくは無置換の炭素数1〜20の直鎖状脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜12の分岐脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜20の環状脂肪族炭化水素基、下記式(5)で表される置換基、又は下記式(6)で表される置換基である。複数のRは、それぞれ同じであっても異なっていてもよい。
(式中、R4、R5、Ar、x、y及びzは、式(2)〜(4)と同様である。)
式(5)及び(6)のR6は、置換もしくは無置換の炭素数1〜20の直鎖状脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜12の分岐脂肪族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の炭素数3〜20の環状脂肪族炭化水素基である。R6が複数ある場合、複数のR6はそれぞれ同じでも異なってもよい。
R1は、水素原子、水酸基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20の直鎖状アルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数3〜12の分岐アルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数3〜20の環状アルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数6〜10のアリーロキシ基、アリールアルコキシ基、シロキシ基、又はこれらの基と二価の基とが結合した基である。
上記二価の基は、置換もしくは無置換のアルキレンオキシ基、置換もしくは無置換のアリーレンオキシ基、置換もしくは無置換のシリレンオキシ基、これらの基が2以上結合した基、又はこれらの基と、カルボニル基、エステル結合、炭酸エステル結合又はエーテル結合が結合した基である。
複数のR1は、それぞれ同じであっても異なっていてもよい。
上記二価の基は、置換もしくは無置換のアルキレンオキシ基、置換もしくは無置換のアリーレンオキシ基、置換もしくは無置換のシリレンオキシ基、これらの基が2以上結合した基、又はこれらの基と、カルボニル基、エステル結合、炭酸エステル結合又はエーテル結合が結合した基である。
複数のR1は、それぞれ同じであっても異なっていてもよい。
式(1)で表される環状化合物は、好ましくは−R1の一部又は全部が水素原子又は−OR1’で表される置換基である。−R1の一部又は全部が−OR1’であることにより、優れた負荷電制御性を発現することができる。
上記R1’の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、iso−アミル基、オクチル基、tert−オクチル基、2−エチルヘキシル基、ドデシル基等の分岐していてもよい炭素数1〜12の飽和アルキル基;アリル基等の不飽和アルキル基;フェニル基、及びトリル基、キシリル基等の置換基を有してもよいフェニル基;ベンジル基、−C(CH3)2−C6H5、−CH2CH2−C6H5等の炭素数7〜12のアラルキル基;シクロヘキシルトリル、シクロヘプチルトリル等のアリサイクリック基;−COCH3、−COC2H5、−COC6H5、−COCH2C6H5、−COCH2CH=CH2、−COC6H11(シクロヘキシル)等の、アルキル基、フェニル基、アラルキル基、アリル基又はアリサイクリック基で置換されたカルボニル基;−Si(CH3)3;−CH2COOR14、−(CH2)2COOR14、−(CH2)3COOR14(R14は、水素原子、又はメチル基、エチル基、プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基等の低級アルキル基)、−(CH2CH2O)rH〔rは1乃至10の整数〕で表わされるエチレンオキシド基;下記式で表されるエポキシアルキル基等が挙げられる。
(式中、qは1〜10の整数である。)
本発明の環状化合物は、−R1の一部又は全部が−OMで表される置換基である金属塩化した化合物でもよい。
Mの具体例としては、式(1)で表される環状化合物のフェノール性−OH基と金属塩を形成し得るリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、カルシウム(1/2)、バリウム(1/2)等のアルカリ金属又はアルカリ土類金属を挙げることができる。Mは好ましくは、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム等のアルカリ金属である。
上記アルカリ金属及びアルカリ土類金属以外にも、金属への配位結合又は錯体自体の配位子間の共有結合を利用して、式(1)で表される環状化合物に荷電制御剤として使用可能な錯体をペンダントすることにより、帯電量を制御することができる。
Mの具体例としては、式(1)で表される環状化合物のフェノール性−OH基と金属塩を形成し得るリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、カルシウム(1/2)、バリウム(1/2)等のアルカリ金属又はアルカリ土類金属を挙げることができる。Mは好ましくは、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム等のアルカリ金属である。
上記アルカリ金属及びアルカリ土類金属以外にも、金属への配位結合又は錯体自体の配位子間の共有結合を利用して、式(1)で表される環状化合物に荷電制御剤として使用可能な錯体をペンダントすることにより、帯電量を制御することができる。
R2は、上述したR1で表される基、炭素数1〜20の直鎖状脂肪族炭化水素基、炭素数3〜12の分岐脂肪族炭化水素基、炭素数3〜20の環状脂肪族炭化水素基、環形成炭素数6〜10の芳香族基、又は酸素原子を含む基である。これら置換基の他、R2は、ハロゲン原子、ニトロ基、アミノ基、アルキル又はアリール置換アミノ基、シリル基、スルホン酸基のような極性基であってもよい。
複数のR2はそれぞれ同じであっても異なっていてもよい。
複数のR2はそれぞれ同じであっても異なっていてもよい。
式(1)において、好ましくはR1は、それぞれ水酸基、下記式(7)で表される置換基、下記式(8)で表される置換基、又は下記式(9)で表される置換基であり、R2がそれぞれ水素原子である。
(式中、R4、R5、Ar、x及びyは式(2)〜(4)と同様である)
式(7)、(8)及び(9)において、R7は、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜20の直鎖状アルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数3〜12の分岐アルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数3〜20の環状アルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数6〜10のアリーロキシ基、アリールアルコキシ基、シロキシ基と結合した基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20の直鎖状脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜12の分岐脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜20の環状脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜12の芳香族基;これらの基が2以上結合した基;又はこれらの基と、カルボニル基、エステル結合、炭酸エステル結合又はエーテル結合が結合した二価の基と、水素原子、水酸基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20の直鎖状アルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数3〜12の分岐アルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数3〜20の環状アルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数6〜10のアリーロキシ基、アリールアルコキシ基、シロキシ基とが結合した基である。
R7が複数ある場合、複数のR7はそれぞれ同じでも異なってもよい。
R7が複数ある場合、複数のR7はそれぞれ同じでも異なってもよい。
式(9)において、R8は、カルボニル基、エステル結合、炭酸エステル結合、エーテル結合、置換もしくは無置換の直鎖状アルキレン基、置換もしくは無置換の分岐状アルキレン基、置換もしくは無置換の環状アルキレン基、置換もしくは無置換のアリーレン基、又は、これらの基が2以上結合した二価の基である。
式(1)で表される環状化合物は、好ましくはRが、それぞれ置換もしくは無置換の炭素数1〜20の直鎖状脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜12の分岐脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜20の環状脂肪族炭化水素基、上記式(5)で表される置換基、又は上記式(6)で表される置換基であり、かつ、R1が水酸基、上記式(7)で表される置換基、上記式(8)で表される置換基、又は上記式(9)で表される置換基である。
上記式(1)の環状化合物は、その構造中に、本発明の効果を達成させる目的でWO2008/136372A1に記載されている酸解離性溶解抑止基を1つ以上有してもよい。具体的に、式(1)で表される環状化合物において、R1、R2、R3、R4及びR5のいずれか1つ以上が酸解離性溶解抑止基であってもよい。
式(1)〜(9)のA1、R、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8の各置換基がさらに置換基を有する場合、当該置換基としては、R1の各置換基のうち、水素原子を除く置換基において無置換のものが挙げられる。
本発明の環状化合物は、好ましくは環状化合物の1分子中の水酸基の含有量が、当該環状化合物を構成する水素原子を除く全原子の原子数1個あたり水酸基の数が0.5個未満である。水酸基の数が原子数1個あたり0.5個以上含まれる場合には、その帯電特性、耐環境性、及び保存安定性が、水酸基により低下するおそれがある。水酸基の個数は少ないほど好ましく、全原子の原子数1個あたりの水酸基の数が0個である場合が最も好ましい。
環状化合物の原子1個あたりの水酸基の数は、1H−NMR、赤外分光分析などにより構造を特定することで算出できる。
環状化合物の原子1個あたりの水酸基の数は、1H−NMR、赤外分光分析などにより構造を特定することで算出できる。
[環状化合物の製造方法]
式(1)で表される環状化合物は、公知の方法により合成できる。例えば、酸触媒存在下、対応する構造のアルデヒド化合物と、対応する構造の芳香族化合物との縮合環化反応により、カリックスレゾルシナレン誘導体を合成すればよい。また、必要な場合は、各基に対応する化合物を、エステル化反応、エーテル化反応、アセタール化反応等により誘導体に導入すればよい。
式(1)で表される環状化合物は、公知の方法により合成できる。例えば、酸触媒存在下、対応する構造のアルデヒド化合物と、対応する構造の芳香族化合物との縮合環化反応により、カリックスレゾルシナレン誘導体を合成すればよい。また、必要な場合は、各基に対応する化合物を、エステル化反応、エーテル化反応、アセタール化反応等により誘導体に導入すればよい。
[荷電制御剤及びトナー]
本発明の環状化合物は、荷電制御性、温度や湿度の変化に対する安定性即ち耐環境性、及び保存安定性に優れるので、荷電制御剤として好適に用いることができる。本発明の荷電制御剤は、好ましくは実質的に式(1)で表される環状化合物からなり、より好ましくは式(1)で表される環状化合物である(荷電制御剤が式(1)で表される環状化合物のみからなる)。
本発明の環状化合物である荷電制御剤(以下、単に本発明の荷電制御剤という場合がある)は、減法混色の三原色であるイエロー、マゼンタ及びシアン色の各トナーを始めとするカラートナー用の荷電制御剤として汎用性があるほか、トナーに含まれる結着樹脂に対する相溶性が良好である。
本発明の環状化合物は、荷電制御性、温度や湿度の変化に対する安定性即ち耐環境性、及び保存安定性に優れるので、荷電制御剤として好適に用いることができる。本発明の荷電制御剤は、好ましくは実質的に式(1)で表される環状化合物からなり、より好ましくは式(1)で表される環状化合物である(荷電制御剤が式(1)で表される環状化合物のみからなる)。
本発明の環状化合物である荷電制御剤(以下、単に本発明の荷電制御剤という場合がある)は、減法混色の三原色であるイエロー、マゼンタ及びシアン色の各トナーを始めとするカラートナー用の荷電制御剤として汎用性があるほか、トナーに含まれる結着樹脂に対する相溶性が良好である。
本発明の静電荷現像用トナー(以下、単に本発明のトナーという場合がある)は、本発明の環状化合物、及び結着樹脂を含む。
本発明のトナーは、本発明の環状化合物を含むことにより、帯電特性、耐環境性、保存安定性に優れ、様々な有彩色又は無彩色のトナーとして使用されてもそのトナー画像に殆ど色障害を引き起こさない。また、本発明の環状化合物は、使用されている結着樹脂や離型剤等により発揮される定着性及び耐オフセット性が阻害しない。従って、本発明のトナーは、定着性及び耐オフセット性、特に耐高温オフセット性に優れる。
本発明のトナーは、本発明の環状化合物を含むことにより、帯電特性、耐環境性、保存安定性に優れ、様々な有彩色又は無彩色のトナーとして使用されてもそのトナー画像に殆ど色障害を引き起こさない。また、本発明の環状化合物は、使用されている結着樹脂や離型剤等により発揮される定着性及び耐オフセット性が阻害しない。従って、本発明のトナーは、定着性及び耐オフセット性、特に耐高温オフセット性に優れる。
本発明のトナーが含む本発明の荷電制御剤は、式(1)で表される環状化合物単独でよく、2種以上の式(1)で表される環状化合物の混合物でもよい。
本発明のトナーが含む結着樹脂としては、公知のトナー用の結着樹脂を例示することができる。具体的な結着樹脂としては、アクリル樹脂、スチレン樹脂、スチレン−アクリル樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂、スチレン−マレイン酸樹脂、スチレン−ビニルメチルエーテル樹脂、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリシクロオレフィン樹脂、石油樹脂、ポリプロピレン樹脂、パラフィンワックス等である。これらの樹脂は、1種単独で又は2種以上ブレンドして用いることができる。
結着樹脂は、減法混色によるフルカラー用として、又はOHP(オバーヘッドプロジェクタ)等に用いられるトナーに好適に使用されるためには、透明性を有すること、実質的に無色であること(トナー画像に色調障害を生じない程度の色であること)、本発明の荷電制御剤との相溶性があること、等の特性が要求される。また、トナーの溶融による紙への定着性、熱ローラに対するトナーの耐オフセット性、トナーの保存時の耐ブロッキング性等を満たすべく、結着樹脂に対し、熱溶融特性、弾性、流動性等について所要の物性が要求される。
上述の要求を満たし得る好適な樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、スチレン−アクリル樹脂、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、ポリエステル系樹脂等を挙げることができる。
上述の要求を満たし得る好適な樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、スチレン−アクリル樹脂、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、ポリエステル系樹脂等を挙げることができる。
本発明のトナーは、さらに着色剤を含んでもよい。
本発明のトナーが含む着色剤としては、公知の染料及び/又は顔料をそれぞれ単独で又は2種以上配合して用いることができる。
本発明のトナーが含む着色剤としては、公知の染料及び/又は顔料をそれぞれ単独で又は2種以上配合して用いることができる。
上記顔料の具体例としては、キノフタロンイエロー、ハンザイエロー、イソインドリノンイエロー、ペリノンオレンジ、ペリレンマルーン、ローダミン6Gレーキ、キナクリドン、アンスアンスロンレッド、ローズベンガル、銅フタロシアニンブルー、銅フタロシアニングリーン、ジケトピロロピロール系顔料等の有機顔料;カーボンブラック、チタンホワイト、チタンイエロー、群青、コバルトブルー、べんがら等の無機顔料を挙げることができる。
上記染料の具体例としては、アゾ系染料、キノフタロン系染料、アトラキノン系染料、フタロシアニン系染料、インドフェノール系染料、インドアニリン系染料等の各種油溶性染料や分散染料のほか、ロジン、ロジン変性フェノール、マレイン酸等の樹脂により変性されたキサンテン系染料やトリアリールメタン系染料等を挙げることができる。
フルカラー用の三原色トナーの調製に好適に使用し得るのは、分光特性が良好な染料・顔料である。また有彩色のモノカラートナーには、着色剤として、同色系の顔料と染料(例えば、キノフタロン系の顔料と染料、キサンテン系又はローダミン系の顔料と染料、フタロシアニン系の顔料と染料)を、適宜配合して用いることができる。
本発明のトナーは、定着時のオフセット防止や、定着後の画像保護の目的でさらにワックスを含んでもよい。本発明のトナーが含むワックスとしては、公知の合成及び/又は天然由来のワックスをそれぞれ単独で又は2種以上配合して用いることができる。
上記ワックスの具体例としてはポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、パラフィンワックス、石油ワックス、フィッシャートロプシュワックス、マイクロクリスタリンワックス、エステルワックス、カルナバワックス、ライスワックス、ポリオレフィン系ワックスなどが挙げられる。
上記ワックスの具体例としてはポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、パラフィンワックス、石油ワックス、フィッシャートロプシュワックス、マイクロクリスタリンワックス、エステルワックス、カルナバワックス、ライスワックス、ポリオレフィン系ワックスなどが挙げられる。
本発明のトナーには、その流動性の向上、ブロッキング防止等の目的で公知の微粒子を外添剤として含んでもよい。本発明のトナーが含む外添剤としては、公知の無機及び/又は有機微粒子をそれぞれ単独で又は2種以上配合して用いることができる。
上記外添剤の具体例としては、シリカ、チタニア、アルミナ、PTFE、ポリエチレンなどが挙げられる。
上記外添剤の具体例としては、シリカ、チタニア、アルミナ、PTFE、ポリエチレンなどが挙げられる。
本発明のトナーは、荷電制御剤である式(1)で表される環状化合物を、結着樹脂100重量部に対して0.01〜10重量部含むとよく、好ましくは結着樹脂100重量部に対して0.1〜5重量部、さらに好ましくは0.5〜2重量部である。
本発明のトナーは、例えば90重量%以上、95重量%以上、98重量%以上、100重量%が、本発明の荷電制御剤、着色剤及び結着樹脂からなる。本発明のトナーは、これら成分の他に、トナーの品質を向上させる上で、例えば上述したワックス、外添剤微粒子、導電性粒子、流動性改良剤、離型剤、画像剥離防止剤等の添加剤を、本発明の効果を損なわない範囲で含むことができる。
本発明のトナーは、例えば次のように製造できる。
本発明の荷電制御剤及び結着樹脂、並びに、必要に応じて着色剤、磁性材料、流動化剤等を、ボールミル、高速ミキサー、ヘンシェルミキサー、その他の混合機により充分混合した後、加熱ロール、ニーダ、エクストルーダ等の熱混練機を用いて溶融混練し、冷却固化後それを必要に応じて粗粉砕後、ジェットミル等で微粉砕及び分級することにより、平均粒径3〜15μmの乾式負帯電性トナーを得ることができる。
また、粉砕により得られたトナーを後処理で変形させ、球形に近い形状を得るなどの後処理を加える事もできる。
また、結着樹脂溶液中に着色剤及び本発明の荷電制御剤等の材料を分散した後、それを既知の微粒子作製法、マイクロカプセル作製法、その他造粒法、噴霧乾燥することにより得る方法、又は結着樹脂を構成すべき単量体に所定材料を混合して乳化、又は懸濁液とした後、重合させてトナーを得る重合法トナー製造法等を応用することもできる。
本発明の荷電制御剤及び結着樹脂、並びに、必要に応じて着色剤、磁性材料、流動化剤等を、ボールミル、高速ミキサー、ヘンシェルミキサー、その他の混合機により充分混合した後、加熱ロール、ニーダ、エクストルーダ等の熱混練機を用いて溶融混練し、冷却固化後それを必要に応じて粗粉砕後、ジェットミル等で微粉砕及び分級することにより、平均粒径3〜15μmの乾式負帯電性トナーを得ることができる。
また、粉砕により得られたトナーを後処理で変形させ、球形に近い形状を得るなどの後処理を加える事もできる。
また、結着樹脂溶液中に着色剤及び本発明の荷電制御剤等の材料を分散した後、それを既知の微粒子作製法、マイクロカプセル作製法、その他造粒法、噴霧乾燥することにより得る方法、又は結着樹脂を構成すべき単量体に所定材料を混合して乳化、又は懸濁液とした後、重合させてトナーを得る重合法トナー製造法等を応用することもできる。
本発明の電子写真用現像材は、本発明のトナー単独でもよいし、本発明のトナー及びキャリヤを含むものであっても良い。また、現像剤を液体中に分散したものであってもよい。
本発明のトナーを2成分現像材として用いる場合には、本発明のトナーをキャリヤ粉と混合して用い、2成分磁気ブラシ現像法等により現像することができる。
使用するキャリヤとしては、公知のものが全て使用可能であり、例えば粒径30〜200μm程度の鉄粉、ニッケル粉、フェライト粉、ガラスビーズ等、及びこれらの表面をアクリル酸エステル共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、シリコーン樹脂、ポリアミド樹脂、フッ化エチレン系樹脂、ポリエチレン等のポリオレフィン樹脂等でコーティングしたもの等を挙げることができる。
本発明のトナーを2成分現像材として用いる場合には、本発明のトナーをキャリヤ粉と混合して用い、2成分磁気ブラシ現像法等により現像することができる。
使用するキャリヤとしては、公知のものが全て使用可能であり、例えば粒径30〜200μm程度の鉄粉、ニッケル粉、フェライト粉、ガラスビーズ等、及びこれらの表面をアクリル酸エステル共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、シリコーン樹脂、ポリアミド樹脂、フッ化エチレン系樹脂、ポリエチレン等のポリオレフィン樹脂等でコーティングしたもの等を挙げることができる。
本発明のトナーを1成分現像材として用いる場合には、トナー中に鉄粉、ニッケル粉、フェライト粉等の強磁性材料を含む磁性一成分トナーや、磁性分を含まない非磁性一成分トナーとすることができる。この場合の現像法としては、例えば接触現像法、ジャンピング現像法等を挙げることができる。
本発明の電子写真用現像材と、当該現像材中のトナーを帯電、搬送し、感光体に現像する機構を有することで電子写真現像ユニットとすることができ、当該現像ユニット、及び少なくとも感光体、帯電ユニット、露光ユニット、転写ユニット、定着ユニット、及び必要に応じてクリーニングユニット備える装置はプリンタ、複写機、FAX、これらの機能を複数持つマルチファンクション印刷機、及びオンデマンド軽印刷機として使用可能である。
本発明の環状化合物は、トナー、荷電制御剤としての用途の他、可視光領域において透明であるため光学膜材料として使用できる。例えば、画像表示装置、電子回路装置の部材として使用できる。また、熱的に及び機械的に丈夫なので、高強度高耐熱材料として使用できる。さらに、屈折率調整剤として利用することができ、光、熱エネルギー変換蓄積材料への適用が可能である。
[環状化合物の調製]
実施例1
窒素気流下、3−メトキシフェノール5.0g(40.28mmol)、ベンズアルデヒド4.27g(40.28mmol)、脱水ジクロロメタン80mlを加えて氷冷した。これに、3フッ化ホウ素エーテル付加体9.9ml(40.28mmol)を滴下し、そのまま1時間撹拌を行い、室温でさらに2時間撹拌を行った。懸濁した反応混合物に氷冷水100mlを加え30分撹拌した後、水層を分離、溶媒を減圧留去した。残渣をメタノール/水=1/1溶液50ml(2回)、メタノール50mlで洗浄後、ろ過乾燥することにより、白色粉体として下記環状化合物[1]を得た(収量4.12g、収率48.3%)。
得られた環状化合物[1]は、1H−NMRからメチル基の位置異性体混合物であった。
実施例1
窒素気流下、3−メトキシフェノール5.0g(40.28mmol)、ベンズアルデヒド4.27g(40.28mmol)、脱水ジクロロメタン80mlを加えて氷冷した。これに、3フッ化ホウ素エーテル付加体9.9ml(40.28mmol)を滴下し、そのまま1時間撹拌を行い、室温でさらに2時間撹拌を行った。懸濁した反応混合物に氷冷水100mlを加え30分撹拌した後、水層を分離、溶媒を減圧留去した。残渣をメタノール/水=1/1溶液50ml(2回)、メタノール50mlで洗浄後、ろ過乾燥することにより、白色粉体として下記環状化合物[1]を得た(収量4.12g、収率48.3%)。
得られた環状化合物[1]は、1H−NMRからメチル基の位置異性体混合物であった。
実施例2
窒素気流下、環状化合物[1]3g(3.53mmol)、臭化ベンジル2.72g(15.95mmol)、炭酸カルシウム1.77g(17.70mmol)、アセトン60mlを加え、10時間加熱還流を行った。放冷後、水200ml、酢酸エチル200mlを加え分液し有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。残渣を酢酸エチル/ヘキサンを用いて精製することにより、下記環状化合物[2]を得た(収量1.70g、収率43.3%)。
得られた環状化合物[2]の構造は1H−NMRにより確認した。
窒素気流下、環状化合物[1]3g(3.53mmol)、臭化ベンジル2.72g(15.95mmol)、炭酸カルシウム1.77g(17.70mmol)、アセトン60mlを加え、10時間加熱還流を行った。放冷後、水200ml、酢酸エチル200mlを加え分液し有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。残渣を酢酸エチル/ヘキサンを用いて精製することにより、下記環状化合物[2]を得た(収量1.70g、収率43.3%)。
得られた環状化合物[2]の構造は1H−NMRにより確認した。
実施例3
十分乾燥し窒素ガスにて置換した滴下漏斗、ジム・ロート氏冷却管、温度計を設置した三口フラスコ(容量500ミリリットル)に、窒素気流下でレゾルシノール(33g、300ミリモル)とベンズアルデヒド(17ミリリットル、300ミリモル)を封入した後、窒素微加圧下、蒸留メタノール(300ミリリットル)を投入しメタノール溶液を作製した。このメタノール溶液を油浴中にて撹拌しながら75℃に加熱した。次いで濃塩酸75ミリリットルを滴下漏斗より滴下しながら徐々に加えた後、引き続き2時間、75℃で加熱撹拌を継続した。反応終了後、放冷し室温に到達させた後、氷浴にて冷却した。1時間静置後、白色の粗結晶が生成し、これを濾別した。この粗結晶を純水(100ミリリットル)で2回洗浄した後、エタノールと水の混合溶液より再結晶を行い精製し、減圧乾燥することにより、下記環状化合物[3](16g、収率40.2%)を合成した。
得られた環状化合物[3]の構造は、1H−NMR等により構造を確認した。
十分乾燥し窒素ガスにて置換した滴下漏斗、ジム・ロート氏冷却管、温度計を設置した三口フラスコ(容量500ミリリットル)に、窒素気流下でレゾルシノール(33g、300ミリモル)とベンズアルデヒド(17ミリリットル、300ミリモル)を封入した後、窒素微加圧下、蒸留メタノール(300ミリリットル)を投入しメタノール溶液を作製した。このメタノール溶液を油浴中にて撹拌しながら75℃に加熱した。次いで濃塩酸75ミリリットルを滴下漏斗より滴下しながら徐々に加えた後、引き続き2時間、75℃で加熱撹拌を継続した。反応終了後、放冷し室温に到達させた後、氷浴にて冷却した。1時間静置後、白色の粗結晶が生成し、これを濾別した。この粗結晶を純水(100ミリリットル)で2回洗浄した後、エタノールと水の混合溶液より再結晶を行い精製し、減圧乾燥することにより、下記環状化合物[3](16g、収率40.2%)を合成した。
得られた環状化合物[3]の構造は、1H−NMR等により構造を確認した。
十分乾燥し窒素ガスにて置換したジム・ロート氏冷却管、温度計を設置した二口フラスコ(容量100ミリリットル)に、合成した環状化合物[3](3.01g、3.8ミリモル)、炭酸カルシウム(6.01g、60ミリモル)及び15−クラウン−5(0.77g、3.5ミリモル)を封入し窒素置換した。次いでアセトン38ミリリットルを加えて溶液とした後に、臭化ベンジル(5.52g、32.3ミリモル)を加えて、窒素雰囲気下、75℃のオイルバス中において、24時間撹拌しながら加熱還流した。放冷し室温に到達させた後、反応溶液に氷水を注ぎ1時間撹拌することにより白色沈殿として得た。これを濾別し、ジエチルエーテル(10ミリリットル)に溶解し、酢酸水溶液(0.5モル/リットル、300ミリリットル)に注ぎ白色結晶を得た。これを濾別、減圧乾燥することにより精製し、下記環状化合物[4]を得た(収率52%)。
得られた環状化合物[4]の構造は、1H−NMRにより確認した。
得られた環状化合物[4]の構造は、1H−NMRにより確認した。
実施例4
十分乾燥し窒素ガスにて置換した、ジム・ロート氏冷却管、温度計、滴下ロートを設置した三口フラスコ(容量100ミリリットル)に、実施例3に記載の方法で合成した環状化合物[3](3.8ミリモル)、無水炭酸ナトリウム(6.36g、60ミリモル)を封入し窒素置換した。次いでアセトン38ミリリットルを加えて溶液とした後に、窒素雰囲気下、75℃のオイルバス中において、撹拌しながら加熱還流しながら、ブロモ酢酸メチル(4.94g、32.3ミリモル)を滴下して加えた。滴下終了後、さらに4時間撹拌しながら加熱還流した。放冷し室温に到達させた後、反応溶液に氷水を注ぎ1時間撹拌することにより白色沈殿として得た。これを濾別し、ジエチルエーテル(10ミリリットル)に溶解し、酢酸水溶液(0.5モル/リットル、300ミリリットル)に注ぎ白色結晶を得た。これを濾別、減圧乾燥することにより精製し、下記環状化合物[5]を得た(収率83%)。
得られた環状化合物[5]の構造は、1H−NMRにより確認した。
十分乾燥し窒素ガスにて置換した、ジム・ロート氏冷却管、温度計、滴下ロートを設置した三口フラスコ(容量100ミリリットル)に、実施例3に記載の方法で合成した環状化合物[3](3.8ミリモル)、無水炭酸ナトリウム(6.36g、60ミリモル)を封入し窒素置換した。次いでアセトン38ミリリットルを加えて溶液とした後に、窒素雰囲気下、75℃のオイルバス中において、撹拌しながら加熱還流しながら、ブロモ酢酸メチル(4.94g、32.3ミリモル)を滴下して加えた。滴下終了後、さらに4時間撹拌しながら加熱還流した。放冷し室温に到達させた後、反応溶液に氷水を注ぎ1時間撹拌することにより白色沈殿として得た。これを濾別し、ジエチルエーテル(10ミリリットル)に溶解し、酢酸水溶液(0.5モル/リットル、300ミリリットル)に注ぎ白色結晶を得た。これを濾別、減圧乾燥することにより精製し、下記環状化合物[5]を得た(収率83%)。
得られた環状化合物[5]の構造は、1H−NMRにより確認した。
実施例5
十分乾燥し窒素ガスにて置換した、ジム・ロート氏冷却管、温度計、滴下ロートを設置した三口フラスコ(容量100ミリリットル)に、実施例3で合成した環状化合物[3](3.8ミリモル)、無水炭酸ナトリウム(6.36g、60ミリモル)を封入し窒素置換した。次いでアセトン38ミリリットルを加えて溶液とした後に、窒素雰囲気下、75℃のオイルバス中において、撹拌しながら加熱還流しながら、ブロモ酢酸tert−ブチル(6.30g、32.3ミリモル)を滴下して加えた。滴下終了後、さらに4時間撹拌しながら加熱還流した。放冷し室温に到達させた後、反応溶液に氷水を注ぎ1時間撹拌することにより白色沈殿として得た。これを濾別し、ジエチルエーテル(10ミリリットル)に溶解し、酢酸水溶液(0.5モル/リットル、300ミリリットル)に注ぎ白色結晶を得た。これを濾別、減圧乾燥することにより精製し、下記環状化合物[6]を得た(収率87%)。
得られた環状化合物[6]の構造は、1H−NMRにより確認した。
十分乾燥し窒素ガスにて置換した、ジム・ロート氏冷却管、温度計、滴下ロートを設置した三口フラスコ(容量100ミリリットル)に、実施例3で合成した環状化合物[3](3.8ミリモル)、無水炭酸ナトリウム(6.36g、60ミリモル)を封入し窒素置換した。次いでアセトン38ミリリットルを加えて溶液とした後に、窒素雰囲気下、75℃のオイルバス中において、撹拌しながら加熱還流しながら、ブロモ酢酸tert−ブチル(6.30g、32.3ミリモル)を滴下して加えた。滴下終了後、さらに4時間撹拌しながら加熱還流した。放冷し室温に到達させた後、反応溶液に氷水を注ぎ1時間撹拌することにより白色沈殿として得た。これを濾別し、ジエチルエーテル(10ミリリットル)に溶解し、酢酸水溶液(0.5モル/リットル、300ミリリットル)に注ぎ白色結晶を得た。これを濾別、減圧乾燥することにより精製し、下記環状化合物[6]を得た(収率87%)。
得られた環状化合物[6]の構造は、1H−NMRにより確認した。
実施例6
十分乾燥し窒素ガスにて置換した、ジム・ロート氏冷却管、温度計、滴下ロートを設置した三口フラスコ(容量100ミリリットル)に、実施例3で合成した環状化合物[3](3.8ミリモル)、無水炭酸ナトリウム(6.36g、60ミリモル)を封入し窒素置換した。次いでアセトン38ミリリットルを加えて溶液とした後に、窒素雰囲気下、75℃のオイルバス中において、撹拌しながら加熱還流しながら、3,5−ジヒドロキシ安息香酸クロリドとブロモ酢酸エチルとの縮合物である下記安息香酸クロリド化合物[7](10.68g、32.3ミリモル)を滴下して加えた。滴下終了後、さらに4時間撹拌しながら加熱還流した。放冷し室温に到達させた後、反応溶液に氷水を注ぎ1時間撹拌することにより白色沈殿として得た。これを濾別し、ジエチルエーテル(10ミリリットル)に溶解し、酢酸水溶液(0.5モル/リットル、300ミリリットル)に注ぎ白色結晶を得た。これを濾別、減圧乾燥することにより精製し、下記環状化合物[8]を得た(収率65%)。
得られた環状化合物[8]の構造は、1H−NMRにより確認した。
十分乾燥し窒素ガスにて置換した、ジム・ロート氏冷却管、温度計、滴下ロートを設置した三口フラスコ(容量100ミリリットル)に、実施例3で合成した環状化合物[3](3.8ミリモル)、無水炭酸ナトリウム(6.36g、60ミリモル)を封入し窒素置換した。次いでアセトン38ミリリットルを加えて溶液とした後に、窒素雰囲気下、75℃のオイルバス中において、撹拌しながら加熱還流しながら、3,5−ジヒドロキシ安息香酸クロリドとブロモ酢酸エチルとの縮合物である下記安息香酸クロリド化合物[7](10.68g、32.3ミリモル)を滴下して加えた。滴下終了後、さらに4時間撹拌しながら加熱還流した。放冷し室温に到達させた後、反応溶液に氷水を注ぎ1時間撹拌することにより白色沈殿として得た。これを濾別し、ジエチルエーテル(10ミリリットル)に溶解し、酢酸水溶液(0.5モル/リットル、300ミリリットル)に注ぎ白色結晶を得た。これを濾別、減圧乾燥することにより精製し、下記環状化合物[8]を得た(収率65%)。
得られた環状化合物[8]の構造は、1H−NMRにより確認した。
実施例7
十分乾燥し窒素ガスにて置換した滴下漏斗、ジム・ロート氏冷却管、温度計を設置した三口フラスコ(容量500ミリリットル)に、窒素気流下でレゾルシノール(33g、300ミリモル)と4−(2’−エチルヘキシル)ベンズアルデヒド(17g、300ミリモル)を封入した後、窒素微加圧下、蒸留メタノール(300ミリリットル)を投入しメタノール溶液を作製した。このメタノール溶液を油浴中にて撹拌しながら75℃に加熱した。次いで濃塩酸75ミリリットルを滴下漏斗より滴下しながら徐々に加えた後、引き続き2時間、75℃で加熱撹拌を継続した。反応終了後、放冷し室温に到達させた後、氷浴にて冷却した。1時間静置後、白色の粗結晶が生成し、これを濾別した。この粗結晶を純水(100ミリリットル)で2回洗浄した後、エタノールと水の混合溶液より再結晶を行い精製し、減圧乾燥することにより、下記環状化合物[9](収率45.7%)を合成した。
得られた環状化合物[9]の構造は、1H−NMR等により構造を確認した。
十分乾燥し窒素ガスにて置換した滴下漏斗、ジム・ロート氏冷却管、温度計を設置した三口フラスコ(容量500ミリリットル)に、窒素気流下でレゾルシノール(33g、300ミリモル)と4−(2’−エチルヘキシル)ベンズアルデヒド(17g、300ミリモル)を封入した後、窒素微加圧下、蒸留メタノール(300ミリリットル)を投入しメタノール溶液を作製した。このメタノール溶液を油浴中にて撹拌しながら75℃に加熱した。次いで濃塩酸75ミリリットルを滴下漏斗より滴下しながら徐々に加えた後、引き続き2時間、75℃で加熱撹拌を継続した。反応終了後、放冷し室温に到達させた後、氷浴にて冷却した。1時間静置後、白色の粗結晶が生成し、これを濾別した。この粗結晶を純水(100ミリリットル)で2回洗浄した後、エタノールと水の混合溶液より再結晶を行い精製し、減圧乾燥することにより、下記環状化合物[9](収率45.7%)を合成した。
得られた環状化合物[9]の構造は、1H−NMR等により構造を確認した。
十分乾燥し窒素ガスにて置換した、ジム・ロート氏冷却管、温度計、滴下ロートを設置した三口フラスコ(容量100ミリリットル)に、調製した環状化合物[9](3.8ミリモル)、無水炭酸ナトリウム(6.36g、60ミリモル)を封入し窒素置換した。次いでアセトン38ミリリットルを加えて溶液とした後に、窒素雰囲気下、75℃のオイルバス中において、撹拌しながら加熱還流しながら、ブロモ酢酸エチル(5.39g、32.3ミリモル)を滴下して加えた。滴下終了後、さらに4時間撹拌しながら加熱還流した。放冷し室温に到達させた後、反応溶液に氷水を注ぎ1時間撹拌することにより白色沈殿として得た。これを濾別し、ジエチルエーテル(10ミリリットル)に溶解し、酢酸水溶液(0.5モル/リットル、300ミリリットル)に注ぎ白色結晶を得た。これを濾別、減圧乾燥することにより精製し、下記環状化合物[10]を得た(収率85%)。
得られた環状化合物[10]の構造は、1H−NMRにより確認した。
得られた環状化合物[10]の構造は、1H−NMRにより確認した。
実施例8
十分乾燥し窒素ガスにて置換した、ジム・ロート氏冷却管、温度計、滴下ロートを設置した三口フラスコ(容量100ミリリットル)に、実施例3で合成した環状化合物[3](3.8ミリモル)、無水炭酸ナトリウム(6.36g、60ミリモル)を封入し窒素置換した。次いでアセトン38ミリリットルを加えて溶液とした後に、窒素雰囲気下、75℃のオイルバス中において、撹拌しながら加熱還流しながら、クロロメチルシクロヘキシルエーテル(4.80g、32.3ミリモル)を滴下して加えた。滴下終了後、さらに4時間撹拌しながら加熱還流した。放冷し室温に到達させた後、反応溶液に氷水を注ぎ1時間撹拌することにより白色沈殿として得た。これを濾別し、ジエチルエーテル(10ミリリットル)に溶解し、酢酸水溶液(0.5モル/リットル、300ミリリットル)に注ぎ白色結晶を得た。これを濾別、減圧乾燥することにより精製し、下記環状化合物[11]を得た(収率79%)。
得られた環状化合物[11]の構造は、1H−NMRにより確認した。
十分乾燥し窒素ガスにて置換した、ジム・ロート氏冷却管、温度計、滴下ロートを設置した三口フラスコ(容量100ミリリットル)に、実施例3で合成した環状化合物[3](3.8ミリモル)、無水炭酸ナトリウム(6.36g、60ミリモル)を封入し窒素置換した。次いでアセトン38ミリリットルを加えて溶液とした後に、窒素雰囲気下、75℃のオイルバス中において、撹拌しながら加熱還流しながら、クロロメチルシクロヘキシルエーテル(4.80g、32.3ミリモル)を滴下して加えた。滴下終了後、さらに4時間撹拌しながら加熱還流した。放冷し室温に到達させた後、反応溶液に氷水を注ぎ1時間撹拌することにより白色沈殿として得た。これを濾別し、ジエチルエーテル(10ミリリットル)に溶解し、酢酸水溶液(0.5モル/リットル、300ミリリットル)に注ぎ白色結晶を得た。これを濾別、減圧乾燥することにより精製し、下記環状化合物[11]を得た(収率79%)。
得られた環状化合物[11]の構造は、1H−NMRにより確認した。
実施例9
十分乾燥し窒素ガスにて置換した、ジム・ロート氏冷却管、温度計、滴下ロートを設置した三口フラスコ(容量100ミリリットル)に、実施例7で合成した環状化合物[9](3.8ミリモル)、無水炭酸ナトリウム(6.36g、60ミリモル)を封入し窒素置換した。次いでアセトン38ミリリットルを加えて溶液とした後に、窒素雰囲気下、75℃のオイルバス中において、撹拌しながら加熱還流しながら、実施例6で用いた3,5−ジヒドロキシ安息香酸クロリドとブロモ酢酸エチルとの縮合物である安息香酸クロリド化合物[7](10.68g、32.3ミリモル)を滴下して加えた。滴下終了後、さらに4時間撹拌しながら加熱還流した。放冷し室温に到達させた後、反応溶液に氷水を注ぎ1時間撹拌することにより白色沈殿として得た。これを濾別し、ジエチルエーテル(10ミリリットル)に溶解し、酢酸水溶液(0.5モル/リットル、300ミリリットル)に注ぎ白色結晶を得た。これを濾別、減圧乾燥することにより精製し、下記環状化合物[12]を得た(収率68%)。
得られた環状化合物[12]の構造は、1H−NMRにより確認した。
十分乾燥し窒素ガスにて置換した、ジム・ロート氏冷却管、温度計、滴下ロートを設置した三口フラスコ(容量100ミリリットル)に、実施例7で合成した環状化合物[9](3.8ミリモル)、無水炭酸ナトリウム(6.36g、60ミリモル)を封入し窒素置換した。次いでアセトン38ミリリットルを加えて溶液とした後に、窒素雰囲気下、75℃のオイルバス中において、撹拌しながら加熱還流しながら、実施例6で用いた3,5−ジヒドロキシ安息香酸クロリドとブロモ酢酸エチルとの縮合物である安息香酸クロリド化合物[7](10.68g、32.3ミリモル)を滴下して加えた。滴下終了後、さらに4時間撹拌しながら加熱還流した。放冷し室温に到達させた後、反応溶液に氷水を注ぎ1時間撹拌することにより白色沈殿として得た。これを濾別し、ジエチルエーテル(10ミリリットル)に溶解し、酢酸水溶液(0.5モル/リットル、300ミリリットル)に注ぎ白色結晶を得た。これを濾別、減圧乾燥することにより精製し、下記環状化合物[12]を得た(収率68%)。
得られた環状化合物[12]の構造は、1H−NMRにより確認した。
[静電荷現像用トナーの調製及び評価]
実施例10
スチレン−アクリル共重合樹脂(三洋化成社製 ハイマーSMB600)を100重量部、低重合ポリプロピレン(三洋化成社製 ビスコール550P)を10重量部、カーボンブラック(三菱化学社製 MA−100)を7重量部、及び荷電制御剤として実施例1の環状化合物[1]を2重量部配合し、得られた配合物を高速ミキサーで均一にプレミキシングした。次いで、得られた混合物をエクストルーダで溶融混練し、冷却後振動ミルで粗粉砕した。得られた粗砕物を分級機付のエアージェットミルを用いて微粉砕し、粒径5〜15μmの負帯電性黒色トナーを得た。
実施例10
スチレン−アクリル共重合樹脂(三洋化成社製 ハイマーSMB600)を100重量部、低重合ポリプロピレン(三洋化成社製 ビスコール550P)を10重量部、カーボンブラック(三菱化学社製 MA−100)を7重量部、及び荷電制御剤として実施例1の環状化合物[1]を2重量部配合し、得られた配合物を高速ミキサーで均一にプレミキシングした。次いで、得られた混合物をエクストルーダで溶融混練し、冷却後振動ミルで粗粉砕した。得られた粗砕物を分級機付のエアージェットミルを用いて微粉砕し、粒径5〜15μmの負帯電性黒色トナーを得た。
得られたトナー5重量部に対して鉄粉キャリヤ(パウダーテック社製 TEFV200/300)95重量部を混合して現像剤を調製した。調製した現像剤の初期帯電特性及び定着特性を以下の方法で評価した。結果を表1に示す。
初期帯電特性:現像剤の初期ブローオフ荷電量を、標準(気温25℃,相対湿度50%)、低温低湿(気温5℃,相対湿度30%)、及び高温高湿(気温35℃,相対湿度90%)の各条件下でそれぞれ測定した。
定着特性:現像剤を、市販の電子写真複写機の定着部分を温度が可変になるように改造したものにセットし、熱ローラによる定着温度(180℃に設定にて実写試験を行うことにより、定着時にオフセットが発生しないものを「○」と評価した。
初期帯電特性:現像剤の初期ブローオフ荷電量を、標準(気温25℃,相対湿度50%)、低温低湿(気温5℃,相対湿度30%)、及び高温高湿(気温35℃,相対湿度90%)の各条件下でそれぞれ測定した。
定着特性:現像剤を、市販の電子写真複写機の定着部分を温度が可変になるように改造したものにセットし、熱ローラによる定着温度(180℃に設定にて実写試験を行うことにより、定着時にオフセットが発生しないものを「○」と評価した。
製造した現像剤を用いて繰返し実写したところ、帯電安定性(帯電値のばらつきの少なさ)及び帯電の持続性が良好で、画像の濃度低下やカブリ等のない良質な黒色画像が得られた。
実施例11−18
化合物[1]の代わりに化合物[2]、化合物[4]、化合物[5]、化合物[6]、化合物[8]、化合物[10]、化合物[11]及び化合物[12]をそれぞれ用いた他は実施例10と同様にしてトナーを調製し、評価した。それぞれの結果を表1に示す。
化合物[1]の代わりに化合物[2]、化合物[4]、化合物[5]、化合物[6]、化合物[8]、化合物[10]、化合物[11]及び化合物[12]をそれぞれ用いた他は実施例10と同様にしてトナーを調製し、評価した。それぞれの結果を表1に示す。
実施例19
化合物[1]の代わりに化合物[5]を用い、カーボンブラック(三菱化学社製 MA−100)7重量部の代わりに銅フタロシアニン系染料(オリヱント化学工業社製 商品名:バリファストブルー2606)を2重量部、及び銅フタロシアニン系顔料3重量部を用いた他は実施例10と同様にしてトナーを調製し、評価した。結果を表1に示す。
化合物[1]の代わりに化合物[5]を用い、カーボンブラック(三菱化学社製 MA−100)7重量部の代わりに銅フタロシアニン系染料(オリヱント化学工業社製 商品名:バリファストブルー2606)を2重量部、及び銅フタロシアニン系顔料3重量部を用いた他は実施例10と同様にしてトナーを調製し、評価した。結果を表1に示す。
比較例1
特開平8−137138の合成例5に従い、以下の方法で下記環状化合物[13]を合成した。
p−tert−ブチルカリックス(8)アレーン12.96g(10ミリモル)と炭酸カリウム1.57g(10ミリモル)を100ミリリットルのアセトン中で3時間還流させた後、ヨウ化メチル4.42g(30ミリモル)を加え30時間還流反応させた。その反応液を自然冷却させた後、3500ミリリットルの水中に分散させて1時間撹拌後、濾過、水洗し、減圧乾燥させ、これをクロロホルム/n−ヘキサンを用いて再沈殿させた。得られた沈殿物を濾取し、乾燥させることにより、淡黄白色粉末である環状化合物[13]9.5gを得た。
環状化合物[13]の融点を測定したところ235から243℃であった。
(上記化合物[13]は、uが1〜3の整数、vが5〜7の整数であり、u+v=8であるものの混合物)
特開平8−137138の合成例5に従い、以下の方法で下記環状化合物[13]を合成した。
p−tert−ブチルカリックス(8)アレーン12.96g(10ミリモル)と炭酸カリウム1.57g(10ミリモル)を100ミリリットルのアセトン中で3時間還流させた後、ヨウ化メチル4.42g(30ミリモル)を加え30時間還流反応させた。その反応液を自然冷却させた後、3500ミリリットルの水中に分散させて1時間撹拌後、濾過、水洗し、減圧乾燥させ、これをクロロホルム/n−ヘキサンを用いて再沈殿させた。得られた沈殿物を濾取し、乾燥させることにより、淡黄白色粉末である環状化合物[13]9.5gを得た。
環状化合物[13]の融点を測定したところ235から243℃であった。
化合物[1]の代わりに化合物[13]を用いた他は実施例10と同様にしてトナーを調製し、評価した。それぞれの結果を表1に示す。
本発明の荷電制御剤を含むトナーは、特に定着性及び耐オフセット性に優れ、電子写真法や静電印刷法等において静電潜像を現像するために用いられる静電荷像現像用トナーに好適に用いることができる。
Claims (11)
- 下記式(1)で表される環状化合物。
R1は、水素原子、水酸基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20の直鎖状アルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数3〜12の分岐アルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数3〜20の環状アルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数6〜10のアリーロキシ基、アリールアルコキシ基、シロキシ基、又はこれらの基と二価の基とが結合した基であり、
前記二価の基は、置換もしくは無置換のアルキレンオキシ基、置換もしくは無置換のアリーレンオキシ基、置換もしくは無置換のシリレンオキシ基、これらの基が2以上結合した基、又はこれらの基と、カルボニル基、エステル結合、炭酸エステル結合又はエーテル結合が結合した基であり、複数のR1は、それぞれ同じであっても異なっていてもよい。
R2は、前記R1で表される基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20の直鎖状脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜12の分岐脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜20の環状脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜10の芳香族基、又は酸素原子を含む基であり、複数のR2はそれぞれ同じであっても異なっていてもよい。
R3は、水酸基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20の直鎖状脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜12の分岐脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜20の環状脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜10の芳香族基、アルコキシ基、アルコキシアルキル基、カルボキシ基、シリル基、又はこれらの基と二価の基が結合した基であり、
前記二価の基は、置換もしくは無置換のアルキレン基、置換もしくは無置換のアリーレン基、置換もしくは無置換のシリレン基、これらの基が2以上結合した基、又はこれらの基1以上と、エステル結合、炭酸エステル結合及びエーテル結合から選択される1以上の基が結合した基である。R3が複数ある場合、複数のR3は同じであっても異なっていてもよい。
R4及びR5は、それぞれ水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜20の直鎖状脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜12の分岐脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜20の環状脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜12の芳香族基、又はこれら基のうち2種以上が結合した基である。R4が複数ある場合、複数のR4は同じであっても異なっていてもよく、R5が複数ある場合、複数のR5は同じであっても異なっていてもよい。
A1は、アルキレン基、エーテル結合及びアルキレン基から選択される2以上が結合した基、又はアルキレン基1以上とエーテル結合1以上が結合した基である。A1が複数ある場合、複数のA1は同じであっても異なっていてもよい。
xは1〜5の整数であり、yは0〜3の整数であり、zは0〜4の整数である。x,y及びzがそれぞれ2以上ある場合、2以上のx、2以上のy、及び2以上のzはそれぞれ同じでも異なってもよい。)] - 前記Rがそれぞれ置換もしくは無置換の炭素数1〜20の直鎖状脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜12の分岐脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜20の環状脂肪族炭化水素基、下記式(5)で表される置換基、又は下記式(6)で表される置換基である請求項1に記載の環状化合物。
R6は、置換もしくは無置換の炭素数1〜20の直鎖状脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜12の分岐脂肪族炭化水素基、又は置換もしくは無置換の炭素数3〜20の環状脂肪族炭化水素基である。R6が複数ある場合、複数のR6はそれぞれ同じでも異なってもよい。) - R1がそれぞれ水酸基、下記式(7)で表される置換基、下記式(8)で表される置換基、又は下記式(9)で表される置換基であり、R2がそれぞれ水素原子である請求項1又は2に記載の環状化合物。
R7は、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜20の直鎖状アルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数3〜12の分岐アルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数3〜20の環状アルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数6〜10のアリーロキシ基、アリールアルコキシ基、シロキシ基と結合した基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20の直鎖状脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜12の分岐脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜20の環状脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜12の芳香族基、これらの基が2以上結合した基、又はこれらの基と、カルボニル基、エステル結合、炭酸エステル結合又はエーテル結合が結合した二価の基と、水素原子、水酸基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20の直鎖状アルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数3〜12の分岐アルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数3〜20の環状アルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数6〜10のアリーロキシ基、アルコキシアルキロキシ基、シロキシ基とが結合した基である。R7が複数ある場合、複数のR7はそれぞれ同じでも異なってもよい。
R8は、カルボニル基、エステル結合、炭酸エステル結合、エーテル結合、置換もしくは無置換の直鎖状アルキレン基、置換もしくは無置換の分岐状アルキレン基、置換もしくは無置換の環状アルキレン基、置換もしくは無置換のアリーレン基、又は、これらの基が2以上結合した二価の基である。) - Rが、それぞれ置換もしくは無置換の炭素数1〜20の直鎖状脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜12の分岐脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜20の環状脂肪族炭化水素基、下記式(5)で表される置換基、又は下記式(6)で表される置換基であり、かつ、R1が水酸基、下記式(7)で表される置換基、下記式(8)で表される置換基、又は下記式(9)で表される置換基である請求項1〜3のいずれかに記載の環状化合物。
R6は、それぞれ置換もしくは無置換の炭素数1〜20の直鎖状脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜12の分岐脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜20の環状脂肪族炭化水素基である。R6が複数ある場合、複数のR6はそれぞれ同じでも異なってもよい。)
R7は、水素原子、置換もしくは無置換の炭素数1〜20の直鎖状アルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数3〜12の分岐アルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数3〜20の環状アルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数6〜10のアリーロキシ基、アリールアルコキシ基、シロキシ基と結合した基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20の直鎖状脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜12の分岐脂肪族炭化水素基、置換もしくは無置換の炭素数3〜20の環状脂肪族炭化水素基、これらの基が2以上結合した基、又はこれらの基と、カルボニル基、エステル結合、炭酸エステル結合又はエーテル結合が結合した二価の基と、水素原子、水酸基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20の直鎖状アルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数3〜12の分岐アルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数3〜20の環状アルコキシ基、置換もしくは無置換の炭素数6〜10のアリーロキシ基、アルコキシアルキロキシ基、シロキシ基とが結合した基である。R7が複数ある場合、複数のR7はそれぞれ同じでも異なってもよい。
R8は、カルボニル基、エステル結合、炭酸エステル結合、エーテル結合、置換もしくは無置換の直鎖状アルキレン基、置換もしくは無置換の分岐状アルキレン基、置換もしくは無置換の環状アルキレン基、置換もしくは無置換のアリーレン基、又は、これらの基が2以上結合した二価の基である。) - 1分子中の水酸基の含有量が、水素原子を除く全原子数1個あたりの水酸基の数が0.5個未満である請求項1〜4のいずれかに記載の環状化合物。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の環状化合物を含む荷電制御剤。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の環状化合物、及び熱可塑性樹脂を含む組成物。
- 請求項6に記載の荷電制御剤、及び結着樹脂を少なくとも含む静電荷現像用トナー。
- 請求項8に記載のトナー、及びキャリアを少なくとも含む電子写真用現像材。
- 請求項9に記載の現像材と、前記現像材中のトナーを帯電する機構を有する電子写真現像ユニット。
- 請求項10記載の現像ユニットを有する電子写真方式の印刷機。
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