JPH08305087A - 静電荷像現像用トナーおよびその製造方法 - Google Patents

静電荷像現像用トナーおよびその製造方法

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JPH08305087A
JPH08305087A JP8047831A JP4783196A JPH08305087A JP H08305087 A JPH08305087 A JP H08305087A JP 8047831 A JP8047831 A JP 8047831A JP 4783196 A JP4783196 A JP 4783196A JP H08305087 A JPH08305087 A JP H08305087A
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JP
Japan
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hydrogen atom
toner
alkyl group
carbon atoms
calix
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JP8047831A
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English (en)
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Shunichiro Yamanaka
俊一郎 山中
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Orient Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Orient Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】トナー樹脂との分散および相溶性が良好で、殆
ど無色である上に金属を含まないカリックス(n)アレ
ン化合物を含有する静電荷像現像用トナーを提供するこ
と。 【解決手段】静電荷像現像用トナーは、下記一般式〔I
I〕で示されるカリックス(n)アレン化合物の少なく
とも1種を含有する。一般式〔II〕 【化1】 但し、n=X+Y、X及びYはそれぞれ1以上の整数を
示し、nは4〜8の整数を示し、それぞれの繰り返し単
位は異なり、一方の繰り返し単位と他方の繰り返し単位
は交互に連結される。R2、R12は、互いに独立的に、
水素原子、ハロゲン原子、枝分かれがあってもよい炭素
数1〜12のアルキル基、アラルキル基、ニトロ基、置
換基を有してもよいフェニル基を示し、R5、R15は互
いに独立的に水素原子、または炭素数1〜3のアルキル
基を示す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真、静電記
録または静電印刷等に於ける、静電潜像を現像するため
の静電荷像現像用トナー及びその製造方法に関する。更
に詳しくは特定のカリックス(n)アレン化合物を荷電
制御剤として含有する新規な乾式トナーに関する。
【0002】
【従来の技術】元来、静電潜像はその静電引力によりト
ナーを付着せしめることによって現像して可視化するこ
とができる。この静電潜像の現像剤として乾式或いは湿
式トナーが用いられている。
【0003】乾式トナーを用いて静電潜像を現像するこ
のシステムにおいて、トナー粒子の帯電性が最も重要で
ある。これまでに、トナー粒子の帯電性を制御する種々
の提案がなされている。通常、トナーの調製時に、染
料、顔料、更には荷電制御剤等の添加剤が加えられる。
【0004】今日、次の技術が実用化されている。トナ
ーに正電荷を付与する場合には、特公昭41−2427
号公報等に示されているニグロシン系染料、米国特許4
654175に示されている4級アンモニウム塩(化合
物)を用いる技術である。トナーに負電荷を付与する場
合には、特公昭45−26478号公報等に示されてい
る含金族錯塩染料を用いる技術である。
【0005】しかしながら、これらの荷電制御剤は構造
が複雑で安定性に乏しい。従って、機械的摩擦および衝
撃、温度、湿度条件の変化、電気的衝撃又は光照射等に
より、荷電制御剤が分解もしくは変化し荷電制御性が失
われ易い。
【0006】最近に至って、これらの問題を解消する荷
電制御剤が種々開示されている。例えば、米国特許42
06064および米国特許4656112に示されてい
るサリチル酸の金属錯体、或いは芳香族オキシカルボン
酸の亜鉛化合物である。
【0007】しかし、これらの化合物は有色、もしくは
クロム、コバルト、銅、亜鉛等の重金属が含まれている
ので、この点で問題がある。
【0008】また、特開昭63−266462号公報に
は、2成分系乾式現像剤において、表面処理キャリヤー
の劣化(キャリヤーの表面にスペント化が起き、帯電特
性が低下する現象)を防ぐため、例えば酸化防止剤や顕
色剤と知られている、2,6−ジ−ターシャーブチル−
p−クレゾール、2,6−ジーターシャーブチル−4−
エチルフェノール、2,2’−メチレン−ビス(4−メ
チル−6−ターシャリーブチルフェノール)等の化合物
を含むトナーが開示されている。
【0009】このように、トナーの品質を向上するため
に種々の提案がなされている。しかし、トナーに要求さ
れる、温度、湿度等の環境変化によって荷電制御性が変
わらないこと、保存安定性及びトナーの帯電性には改良
の余地があり、種々の機種に対応できる、耐熱性良好な
高帯電付与性荷電制御剤が求められている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、従来の荷
電制御剤の欠点に鑑み、カリックス(n)アレン化合物
が荷電制御剤として極めて優れていることを見いだし本
発明を完成した。
【0011】カリックスアレン(Calixarene
s)化合物は、例えば、フェノール類とホルムアルデヒ
ド等を原料として、特に濃いアルカリ(例えば、NaO
H,KOH,RbOH,LiOH)を使用した場合に好
収率で得られる。この化合物はシクロデキストリンと同
様な環状構造を有している。
【0012】Zinkeらは、水酸化ナトリウムの存在
下、フェノールとホルムアルデヒドを反応して高融点の
物質が得られることを見いだした(Ber, dtsch. chem.
Ges., 74 1729(1941))。そしてGutscheらによ
り、各種のカリックス(n)アレン誘導体の製造法、構
造及び物性について詳細な報告がなされた(J.Am.
Chem.Soc.103,3782(1981))。
【0013】一方、カリックスアレン誘導体は、酵素反
応や触媒反応における包接化合物として、或いは金属イ
オンの輸送体としてその実用化が図られている(例え
ば、特開昭61−291546号公報、特開昭62−6
5250号公報、特開昭63−72669号公報、特開
昭63−99031号公報、特開昭63−99035号
公報、特開昭62−136242号公報、特開昭63−
7837号公報)。
【0014】しかしながら、カリックス(n)アレン化
合物を静電荷像現像用トナーの荷電制御剤として使用で
きることは、これまで全く知られていない。
【0015】本発明は、トナー樹脂との分散および相溶
性が良好で、殆ど無色である上に重金属を含まないカリ
ックス(n)アレン化合物を含有する静電荷像現像用ト
ナーを提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明による新規な静電
荷像現像用トナーは、下記一般式〔I〕または〔II〕で
示されるカリックス(n)アレン化合物の少なくとも1
種を含有する静電荷像現像用トナーである。
【0017】一般式〔I〕
【0018】
【化3】
【0019】但し、n=X+Y、X及びYはそれぞれ1
以上の整数を示し、nは4〜8の整数を示し、それぞれ
の繰り返し単位は異なり、一方の繰り返し単位と他方の
繰り返し単位は交互に連結される。
【0020】R1:水素原子、炭素数1〜5のアルキル
基または−(CH2mCOOR10(R10は水素原子又は
低級アルキル基を表し、mは1〜3の整数を示す)基 R2:水素原子、ハロゲン原子、枝分かれがあってもよ
い炭素数1〜12のアルキル基、アラルキル基、−NO
2、−NH2、−N(R72(R7は低級アルキル基)、
−SO38(R8は水素原子)、置換基を有してもよい
フェニル基、または−Si(CH333、R4:水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜3のア
ルキル基、−NH2、または−N(R92(R9は低級ア
ルキル基) R5:水素原子、または炭素数1〜3のアルキル基 R11:水素原子、炭素数1〜5のアルキル基または−
(CH2pCOOR20(R20は水素原子または低級アル
キル基を表し、pは1〜3の整数を示す)基 R12:水素原子、ハロゲン原子、枝分かれがあってもよ
い炭素数1〜12のアルキル基、アラルキル基、−NO
2、−NH2、−N(R172(R17は低級アルキル
基)、−SO318(R18は水素原子)、置換基を有して
もよいフェニル基、または−Si(CH3)313、R14:水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜3の
アルキル基、−NH 2、または−N(R192(R19は低
級アルキル基) R15:水素原子、または炭素数1〜3のアルキル基 一般式〔II〕
【0021】
【化4】
【0022】但し、n=X+Y、X及びYはそれぞれ1
以上の整数を示し、nは4〜8の整数を示し、それぞれ
の繰り返し単位は異なり、一方の繰り返し単位と他方の
繰り返し単位は交互に連結される。
【0023】また、R2、R12は、互いに独立的に、水
素原子、ハロゲン原子、枝分かれがあってもよい炭素数
1〜12のアルキル基、アラルキル基、ニトロ基、置換
基を有してもよいフェニル基を示し、R5、R15は互い
に独立的に水素原子、または炭素数1〜3のアルキル基
を示す。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明に用いるカリックス(n)
アレン化合物及びそれらの誘導体は、現代化学、18
2,14〜23(1986)に掲載されている報文、及
び多数の文献に準じて合成することができる。特に前記
現代化学に記載されるような多段合成法及びそれに準ず
る合成法、或いは置換基の異なる2種のフェノール誘導
体を用いて一段合成法により効率よく合成することがで
きる。
【0025】カリックス(n)アレン化合物は通常の合
成法に従って合成すると、環状n量体と非環状体の混合
物が生成する。再結晶法等により目的とする環状物を単
離してカリックス(n)アレン化合物を得ることができ
る。
【0026】非環状物は、次の如き一般式〔III〕
【0027】
【化5】
【0028】で表されるn=2〜8のオリゴマーであ
る。この非環状物は、白色結晶〜白色粉末である、例え
ば、p−ターシャリーブチルカリックス(n)アレン化
合物とは物性、構造を異にする。
【0029】次に、本発明のカリックス(n)アレン化
合物の合成例及び化合物例を挙げるが、これらに限定さ
れるものではない。なお、以下に示すカリックス(n)
アレン化合物は、使用する各成分とそれらの比率を変
え、常法に基づいて合成することができる。
【0030】フェノール類とパラホルムアルデヒドとを
水酸化カリウムを用いて溶剤中で還流して脱水し、次い
で冷却後濾過する。得られる沈澱物を溶剤、水等を用い
て洗浄し、乾燥する。好ましくはこれを再結晶して得ら
れる。
【0031】本発明のカリックス(n)アレン化合物と
しては、例えば、以下のものが挙げられる。
【0032】
【化6】
【0033】
【化7】
【0034】
【化8】
【0035】
【化9】
【0036】
【化10】
【0037】
【化11】
【0038】
【化12】
【0039】
【化13】
【0040】
【化14】
【0041】
【化15】
【0042】
【化16】
【0043】
【化17】
【0044】
【化18】
【0045】
【化19】
【0046】
【表1】
【0047】本発明の静電荷像現像用トナーは、着色
剤、樹脂及び荷電制御剤(カリックス(n)アレン化合
物)を含有し、トナーの品質向上のために導電性粒子、
流動性改良剤、画像剥離防止剤等の添加剤が加えられて
もよい。上記カリックス(n)アレン化合物は樹脂10
0重量部に対して0.1〜10重量部配合されるのがよ
く、さらに好ましくは0.5〜5重量部である。
【0048】上記樹脂としては、公知のトナー用樹脂、
例えば、スチレン樹脂、スチレン−アクリル樹脂、スチ
レン−ブタジエン樹脂、スチレン−マレイン酸樹脂、ス
チレン−ビニルメチルエーテル樹脂、フェノール樹脂、
エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、パラフィンワックス
等の1種または数種を混合して使用することができる。
【0049】上記着色剤としては、公知の多数の染料・
顔料を用いることができる。カラーコピー用トナーの着
色剤として特に優れているものとして、カーボンブラッ
ク、ベンジジンイエロー、ハンザイエロー、ローダミン
6Gレーキ、キナクリドン、ローズベンガル、銅フタロ
シアニンブルー及び銅フタロシアニングリーン等のフタ
ロシアニン系染料・顔料、群青、アントラキノン系染料
及ぴ各種有機溶剤溶解性染料等が挙げられる。
【0050】本発明のトナーは、普通は、キャリヤーと
混合して二成分系現像剤を提供できるが、勿論一成分系
トナーとしても使用できる。
【0051】
【実施例】以下、本発明を実施例を挙げて具体的に説明
する。以下の実施例では「部」は重量部を表わす。
【0052】実施例1 (A)化合物例12の合成 フェノール成分として、p−tert−ブチルフェノー
ル及びp−エチルフェノールを用い現代化学記載の多段
法により合成した。
【0053】p−tert−ブチルフェノールビスメチ
ロール化合物42.0g(0.2mol)、p−エチル
フェノール48.8g(0.4mol)、10N塩酸2
g、トルエン350mlの混合液を、水を留去しながら
8時間環流した。反応液を放冷後、析出した結晶を濾取
し、メタノールで洗浄、乾燥して、非環状フェノール誘
導体49.0g(収率58.6%)を得た。
【0054】得られた非環状フェノール誘導体42.0
g(0.1mol)とp−tert−ブチルフェノール
ビスブロモメチル化合物33.6g(0.1mol)と
TiC1 37.9g(0.2mol)を500ml
の乾燥ジオキサン中で70時間環流反応させた。ジオキ
サンをエバポレータで留去した後、エタノール中で3時
間環流した。放冷後、生成物を濾取し、エタノールで洗
浄、乾燥して、カリックス(4)アレン化合物(化合物
例12)を13.5g(収率22.8%)得た。
【0055】(B)静電荷像現像用トナーの調製 スチレン−アクリル共重合樹脂 (三洋化成社製、ハィマーSMB600)…100部 カーボンブラック(三菱化成社製、MA−100)…5部 荷電制御剤:上記化合物例1…2部 上記配合物を高速ミキサーで均一にプレミキシングし
た。次いで、エクストルーダーで溶解、混練し、冷却後
振動ミルで粗粉砕した。得られた粗砕物を分級機付きの
エアージェットミルを用いて微粉砕して、粒径10〜2
0μmを有する黒色トナーを得た。
【0056】得られたトナー5部に対して鉄粉キャリヤ
ー(日本鉄粉社製 TEFV 200/300)95部を混合して現
像剤を調製した。本現像剤の初期ブローオフ帯電量は−
18.1μC/gであった。この現像剤の低温低湿(5
℃,30%)、及び高温高湿(35℃,90%)条件下
での各初期ブローオフ帯電量はそれぞれ−18.4μC
/g、−17.9μC/gで非常に安定であった。
【0057】また、本現像剤を用いて市販の複写機にて
トナーの画像を形成したところ、カプリのない、細線再
現性の良好な、且つ鮮明な黒色の画像が得られ、本トナ
ーは連続複写後70.000枚後においても複写品質の低下は
見られなかった。
【0058】実施例2 (A)p−tert−ブチルカリックス(8)アレン(化合
物例1)の合成 27.8g(0.18mol)のp−tert−ブチルフェノール
と9.0g(0.30mol)のパラホルムアルデヒドとを1
0N水酸化カリウム0.4ml(0.004mol)を用いて150
mlのキシレン中で4時間還流して脱水し、次いで冷却し
た後濾過した。得られた沈澱物をトルエン、エーテル、
アセトン、水を用いてこの順で洗浄し、乾燥した。次
に、クロロホルムにより、これを再結晶し、白色針状結
晶22.1g(収率69.3%)を得た。
【0059】 (B)静電荷像現像用トナーの調製 スチレン−アクリル共重合樹脂(三洋化成社製、ハィマーSMB600) …100部 カーボンブラック(三菱化成社製、MA−100)…5部 荷電制御剤:上記化合物例1…1部 上記配合物を高速ミキサーで均一にプレミキシングし
た。次いで、エクストルーダーで溶解、混練し、冷却後
振動ミルで粗粉砕した。得られた粗砕物を分級機付きの
エアージェットミルを用いて微粉砕して、粒径10〜2
0μmを有する黒色トナーを得た。
【0060】得られたトナー5部に対して鉄粉キャリヤ
ー(日本鉄粉社製 TEFV 200/300)95部を混合して現
像剤を調製した。この現像剤の初期ブローオフ帯電量は
−26.5μC/gであった。この現像剤の低温低湿
(5℃,30%)、及び高温高湿(35℃,90%)条
件下での各初期ブローオフ帯電量はそれぞれ−26.9
μC/g、−26.3μC/gで非常に安定であった。
【0061】また、本現像剤を用いて市販の複写機にて
トナーの画像を形成したところ、カプリのない、細線再
現性の良好な、且つ鮮明な黒色の画像が得られ、本トナ
ーは連続複写後70.000枚後においても複写品質の低下は
見られなかった。
【0062】実施例3 (A)p−tert−ブチルカリックス(6)アレン(化合
物例2)の合成 10.0g(0.07mol)のp−tert−ブチルフェノール
と4.0g(0.130mol)のパラホルムアルデヒドとを
5N水酸化ルビジウム6mlを用いて100mlのキシレン
中で6時間還流して脱水し、次いで冷却した後濾過し
た。得られた沈澱物をクロロホルム−塩酸を用いて分離
し、これを再結晶し、白色粉末7.7g(収率71.6
%)を得た。
【0063】 (B)静電荷像現像用トナーの調製 スチレン−アクリル共重合樹脂(三洋化成社製、ハィマーSMB600) …100部 赤色染料(オリエント化学工業社製、オイルピンク#312)…3部 荷電制御剤:上記化合物例2…1.2部 上記配合物を実施例2と同様に処理して赤色トナーを調
製し、現像剤を得た。本現像剤の初期ブローオフ帯電量
は−24.2μC/gであった。この現像剤の低温低湿
(5℃,30%)、及び高温高湿(35℃,90%)条
件下での各初期ブローオフ帯電量はそれぞれ−25.1
μC/g、−24.5μC/gで非常に安定であった。
【0064】また、実施例2と同様にしてトナーの画像
を形成したところ、カプリのない、細線再現性の良好
な、且つ鮮明な赤色の画像が得られ、本トナーは連続複
写後70.000枚後においても複写品質の低下は見られなか
った。
【0065】実施例4 スチレン−n−ブチルメタクリレート共重合樹脂(65/35)…100部 ベンジジンイエロー(I.C.ピグメントイエロー12)…4部 荷電制御剤:上記化合物例4…1部 上記配合物を実施例2と同様に処理して黄色トナーを調
製し、現像剤を得た。本現像剤の初期ブローオフ帯電量
は−24.3μC/gであった。
【0066】この現像剤の低温低湿(5℃,30%)、
及び高温高湿(35℃,90%)条件下での各初期ブロ
ーオフ帯電量はそれぞれ−24.0μC/g、−23.
7μC/gで非常に安定であった。
【0067】また、実施例2と同様にしてトナーの画像
を形成したところ、カプリのない、細線再現性の良好
な、且つ鮮明な黄色の画像が得られ、本トナーは連続複
写後70.000枚後においても複写品質の低下は見られなか
った。
【0068】実施例5 ポリエステル(日本合成化学社製)…100部 青色染料(オリエント化学工業社製、オイルブルー#603)…2部 荷電制御剤:上記化合物例25…1部 上記配合物を実施例2と同様に処理して黄色トナーを調
製し、現像剤を得た。本現像剤の初期ブローオフ帯電量
は−22.9μC/gであった。
【0069】この現像剤の低温低湿(5℃,30%)、
及び高温高湿(35℃,90%)条件下での各初期ブロ
ーオフ帯電量はそれぞれ−22.9μC/g、−21.
2μC/gで非常に安定であった。
【0070】また、実施例2と同様にしてトナーの画像
を形成したところ、カプリのない、細線再現性の良好
な、且つ鮮明な青色の画像が得られ、本トナーは連続複
写後70.000枚後においても複写品質の低下は見られなか
った。
【0071】実施例6 スチレン−2−エチルヘキシルメタクリレート共重合樹脂(80/20)…1 00部 四三酸化鉄(戸田工業社製、EPT−500)…40部 低重合ポリプロピレン(三洋化成社製、ビスコール500 P)…4部 カーボンブラック(三菱化成社製、MA−100)…6部 荷電制御剤:上記化合物例24…1部 上記配合物をボールミルで均一に予備混合し、プレミッ
クスを調製した。次いで、2軸押し出し機(池貝製作社
製、PCM−30)を用いて180℃で溶融混合し、冷
却後粉砕、微粉砕、分級を行って、5〜15μmの粒径
範囲を有する1成分トナーを調製した。このトナー2部
と鉄粉キャリヤー98部(日本鉄粉社製、TEFV200/
300)を混合してブローオフ帯電量を測定したところ、
−21.7μC/gであった。
【0072】本トナーを市販の複写機(キャノン、NP
−201)にてトナーの画像を形成したところ、カブリ
のない、細線再現性の良好な、その上、ベタ部反射濃度
が1.4という鮮明な黒色の画像が得られた。
【0073】比較例 トナーの帯電機能を比較するために、実施例2で用いた
化合物を、特開昭63−266462号公報に開示され
た2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、あるい
は2,2'−メチレン−ビス−(4−エチル−6−ブチ
ルフェノール)に代え、実施例2と同様にして、比較ト
ナーを調製し、それぞれのトナー5部に対して鉄粉キャ
リヤー(日本鉄粉社製 TEFV 200/300)95部を混合し
てブローオフ帯電量を測定したところ、−1.1μC/
g、−2.7μC/gであった。
【0074】比較例のトナーは本発明が開示したカリッ
クス(n)アレン化合物を含有するトナーに比べて、帯
電の立ち上がり速度が遅く、またトナーの帯電量は1/
10以下程度であった。
【0075】
【発明の効果】カリックス(n)アレン化合物を荷電制
御剤として含有する本発明のトナーは、実施例からも明
らかな通り、耐環境性、保存安定性に優れると共に、鮮
明且つ細線再現性のある画像を形成することができる。
また、本発明が開示したカリックス(n) アレン化合物は
樹脂バインダーに対して実質的に無色、透明であり且つ
相溶性が良好であるため、透明性のあるカラートナーを
調整することができる。従って、イエロー、マゼンタ、
シアン等のカラートナーとの重ね合せ現像においても色
再現性のある鮮明なカラー画像が得られる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式〔I〕で示されるカリックス
    (n)アレン化合物の少なくとも1種を含有する静電荷像
    現像用トナー。 一般式〔I〕 【化1】 但し、n=X+Y、X及びYはそれぞれ1以上の整数を
    示し、nは4〜8の整数を示し、それぞれの繰り返し単
    位は異なり、一方の繰り返し単位と他方の繰り返し単位
    は交互に連結される。 R1:水素原子、炭素数1〜5のアルキル基または−
    (CH2mCOOR10(R10は水素原子又は低級アルキ
    ル基を表し、mは1〜3の整数を示す)基 R2:水素原子、ハロゲン原子、枝分かれがあってもよ
    い炭素数1〜12のアルキル基、アラルキル基、−NO
    2、−NH2、−N(R72(R7は低級アルキル基)、
    −SO38(R8は水素原子)、フェニル基、または−
    Si(CH333、R4:水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜3のア
    ルキル基、−NH2、または−N(R92(R9は低級ア
    ルキル基) R5:水素原子、または炭素数1〜3のアルキル基 R11:水素原子、炭素数1〜5のアルキル基または−
    (CH2pCOOR20(R20は水素原子または低級アル
    キル基を表し、pは1〜3の整数を示す)基 R12:水素原子、ハロゲン原子、枝分かれがあってもよ
    い炭素数1〜12のアルキル基、アラルキル基、−NO
    2、−NH2、−N(R172(R17は低級アルキル
    基)、−SO318(R18は水素原子)、フェニル基、ま
    たは−Si(CH3)313、R14:水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜3の
    アルキル基、−NH2、または−N(R192(R19は低
    級アルキル基) R15:水素原子、または炭素数1〜3のアルキル基
  2. 【請求項2】 下記一般式〔II〕で示されるカリックス
    (n)アレン化合物の少なくとも1種を含有する静電荷
    像現像用トナー。 一般式〔II〕 【化2】 但し、n=X+Y、X及びYはそれぞれ1以上の整数を
    示し、nは4〜8の整数を示し、それぞれの繰り返し単
    位は異なり、一方の繰り返し単位と他方の繰り返し単位
    は交互に連結される。また、R2、R12は、互いに独立
    的に、水素原子、ハロゲン原子、枝分かれがあってもよ
    い炭素数1〜12のアルキル基、アラルキル基、ニトロ
    基、フェニル基を示し、R5、R15は互いに独立的に水
    素原子、または炭素数1〜3のアルキル基を示す。
  3. 【請求項3】 nが4である請求項2記載の静電荷像現
    像用トナー。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3のいずれかの項に
    記載のカリックス(n)アレン化合物が樹脂100重量
    部に対して0.1〜10重量部配合されている静電荷像
    現像用トナー。
  5. 【請求項5】 カリックス(n)アレン化合物の少なく
    とも1種を含有する静電荷像現像用トナー。
  6. 【請求項6】 荷電制御剤としてのカリックス(n)ア
    レン化合物、着色剤、および樹脂を混合することを特徴
    とする静電荷像現像用トナーの製造方法。
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