JP2003195571A - 電荷調整剤、及びそれを用いた静電荷像現像用負帯電性トナー - Google Patents

電荷調整剤、及びそれを用いた静電荷像現像用負帯電性トナー

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JP2003195571A
JP2003195571A JP2001391500A JP2001391500A JP2003195571A JP 2003195571 A JP2003195571 A JP 2003195571A JP 2001391500 A JP2001391500 A JP 2001391500A JP 2001391500 A JP2001391500 A JP 2001391500A JP 2003195571 A JP2003195571 A JP 2003195571A
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Keiichi Fujii
圭一 藤井
Hiroyuki Mariko
浩之 鞠子
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 無色ないし淡色で、黒トナー、及び
カラートナーを問わずあらゆる色のトナーにおいて適用
でき、帯電立ち上がり性や飽和帯電量等の帯電特性に優
れた電荷調整剤及びそれを含有する静電荷像現像用負帯
電性トナーを提供すること。 【解決手段】 一般式(I) 【化1】 (I)(式中、Mは水素、アルカリ金属原子、又はアン
モニウムを表す。)で表される化合物からなることを特
徴とする電荷調整剤、及びそれを含有する静電荷像現像
用負帯電性トナーを提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真トナーの
帯電性を制御するために使用する電荷調整剤及びそれを
用いた静電荷像現像用負帯電性トナーに関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真法の原理を利用した複写機及び
プリンター等においては、セレン等の無機光導電体又は
ポリビニルカルバゾールやフタロシアニン等の有機光導
電体で構成された感光体上に、静電潜像を形成し、これ
に予め帯電させた乾式トナーを供給して可視画像とする
現像方法が採られている。
【0003】静電潜像を現像するために用いられる乾式
トナーは、鉄粉等の磁性粉体をトナー粒子に練り込んだ
一成分系のものと、トナー粒子と磁性粉体とを混合して
使用する二成分系のものに大別される。一成分系はトナ
ー粒子相互の摩擦等によって、二成分系はトナー粒子と
磁性粉体とを混合攪拌することによって、トナー粒子表
面を帯電させている。帯電立ち上がり性、帯電経時安定
性、飽和帯電量等のトナー粒子の帯電特性は、静電印刷
の品質に大きく影響するため、これらの物性を制御し常
時安定した状態でトナーを使用できるように、トナー粒
子を製造する際には、正電荷又は負電荷付与性の電荷調
整剤を内添することが多い。
【0004】トナーに負電荷を付与する電荷調整剤とし
ては、特開昭59−78361号公報に、アゾ系金属キ
レート錯体からなる電荷調整剤が開示されているが、こ
れは有色のためカラートナーには使用できず、またトナ
ー混練時の機械的衝撃あるいは温湿度条件によって分解
もしくは変質し、電荷調整剤本来の機能が低下してしま
うおそれがある。
【0005】また、特開昭61−69073号公報に
は、置換基としてアルキル基又はハロゲン基を有してい
てもよい芳香族オキシカルボン酸の亜鉛キレート化合物
が、特開昭63−208865号公報には、置換基とし
てアルキル基又はアラルキル基を有していてもよいサリ
チル酸又はナフトエ酸のアルミニウムキレート化合物
が、特開平02−306253号公報には、置換基とし
てアリールオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル
基、アリールオキシカルボニル基、アシルオキシ基、ア
ミド基、シアノ基、アラルキル基、又は脂環を有するサ
リチル酸の金属キレート化合物が開示されている。
【0006】これらは皆無色又は淡色の化合物であるの
で、カラートナー用電荷調整剤として適用は可能であ
る。しかし、カラートナー(シアン、マゼンタ、イエロ
ー、ブラック)の中でも、マゼンタトナーの場合は、バ
インダー樹脂に対するマゼンタ系顔料の分散性が、程度
の差こそあれ他の色の場合と比べて劣るためにトナーの
帯電が不安定になりやすいことや、特に顔料としてキナ
クリドンを使用した際には、キナクリドンの正帯電性が
強くトナーの負帯電性を低下させてしまい、印刷時にカ
ブリを生じやすいことから、前記の電荷調整剤では帯電
立ち上がり性や飽和帯電量等の帯電特性を制御すること
が困難であった。以上のように、無色ないし淡色で、優
れた帯電特性を有し、マゼンタトナーを含めた4色(シ
アン、マゼンタ、イエロー、ブラック)すべてのトナー
に対して適用できる電荷調整剤は未だ見出されていない
のが現状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、無色ないし淡色で、黒トナー、及びカラー
トナーを問わずあらゆる色のトナーにおいて適用でき、
帯電立ち上がり性や飽和帯電量等の帯電特性に優れた電
荷調整剤及びそれを含有する静電荷像現像用負帯電性ト
ナーを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、上記
課題を解決するために、一般式(I)
【0009】
【化2】 (I) (式中、Mは水素、アルカリ金属原子、又はアンモニウ
ムを表す。)で表される化合物を含有する電荷調整剤を
提供する。
【0010】また、本発明は上記課題を解決するため
に、電荷調整剤として前記一般式(1)で表される化合
物を含有する電荷調整剤を用いた静電荷像現像用負帯電
性トナーを提供する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明で使用する一般式(I)で
表わされる化合物のうち、一般式(I)におけるMが水
素である化合物は、例えば、5−スルホサリチル酸のス
ルホン酸基をアルカリ性水溶液で中和後、5−スルホサ
リチル酸2モルに対して1モルの塩化アルミニウム等の
水溶性アルミニウム塩を添加して溶解させ、次に80〜
90℃で2モルの水酸化ナトリウム等のアルカリ性水溶
液を添加することにより、5−スルホサリチル酸アルミ
ニウムキレート化合物のナトリウム塩(水溶液)を合成
する。次いで、この水溶液に室温で塩化バリウム等の水
溶性バリウム塩を添加して、イオン交換反応により水可
溶性のスルホン酸ナトリウム塩を水難溶性のスルホン酸
バリウム塩とすることで、容易に製造することができ
る。また、一般式(I)におけるMがアルカリ金属原子
又はアンモニウムである化合物は、例えば、前記方法に
より5−スルホサリチル酸アルミニウムキレート化合物
のナトリウム塩(水溶液)を合成した後、室温で2モル
の水酸化ナトリウム等のアルカリ性水溶液で中和し、次
いで、この水溶液に室温で塩化バリウム等の水溶性バリ
ウム塩を添加して、イオン交換反応により水可溶性のス
ルホン酸ナトリウム塩を水難溶性のスルホン酸バリウム
塩とすることで、容易に製造することができる。
【0012】本発明で使用する一般式(I)で表わされ
る化合物の合成に用いられるアルカリ性水溶液として
は、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸
化リチウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム等のア
ルカリ金属水酸化物の水溶液、水酸化テトラメチルアン
モニウム等の水酸化第4級アンモニウム水溶液などが挙
げられる。これらの中でも、水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム水溶液が特に好ましい。
【0013】本発明で使用する一般式(I)で表わされ
る化合物の合成に用いられる水溶性アルミニウム塩とし
ては、例えば、無水塩化アルミニウム、塩化アルミニウ
ム六水和物、無水臭化アルミニウム、臭化アルミニウム
六水和物、無水ヨウ化アルミニウムなどが挙げられる。
これらの中でも、無水塩化アルミニウム、及び塩化アル
ミニウム六水和物が特に好ましい。
【0014】本発明で使用する一般式(I)で表わされ
る化合物の合成に用いられる水溶性バリウム塩として
は、例えば、無水塩化バリウム、塩化バリウム二水和
物、無水臭化バリウム、臭化バリウム二水和物、無水ヨ
ウ化バリウムなどが挙げられる。これらの中でも、無水
塩化バリウム及び塩化バリウム二水和物が特に好まし
い。
【0015】また、本発明で使用する一般式(I)で表
わされる化合物の合成に用いられる前記各原料は、必ず
しも1種類選択される必要はなく、2種以上を混合して
使用することもできる。
【0016】以下に、本発明で使用する一般式(I)で
表わされる化合物の具体例を挙げる。
【0017】
【化3】 化合物−1
【0018】
【化4】 化合物−2
【0019】
【化5】 化合物−3
【0020】
【化6】 化合物−4
【0021】本発明で使用する一般式(I)で表わされ
る化合物からなる電荷調整剤は、電子写真等に用いられ
るトナーの帯電性を制御するための負帯電性電荷調整剤
として有用である。
【0022】本発明の電荷調整剤をトナーに内添する方
法には特に制限がないが、例えば、電荷調整剤として用
いられる化合物を予備粉砕し、必要ならば更に分級した
後、この粉砕物を、トナー樹脂、着色剤、その他トナー
構成成分と共に、混合、溶融混練する方法が挙げられ
る。
【0023】本発明の電荷調整剤をトナー中に内添する
際の添加量は、トナー樹脂100質量部に対して、0.
1〜15質量部の範囲が好ましく、1〜10質量部の範
囲が特に好ましい。トナー中の電荷調整剤の使用割合が
0.1質量部より少ない場合、帯電の際の立ち上がり性
が悪くなり、あるいは、トナーが飛散しやすくなる傾向
にあるので、好ましくない。一方、電荷調整剤の使用割
合が15質量部より多い場合、摩擦帯電した時のトナー
の帯電量が経時的に下がりやすくなり、帯電安定性が劣
る傾向にあるので好ましくない。
【0024】前記の方法により本発明の電荷調整剤を添
加することで、静電荷像現像用負帯電性トナーを得るこ
とができる。また、当該電荷調整剤の性能及びトナーの
用途目的を損なわない範囲で、その他の電荷調整剤を併
用することもできる。
【0025】本発明の静電荷像現像用負帯電性トナーに
使用する結着樹脂としては、公知の電子写真用に用いら
れている樹脂が使用できる。樹脂の具体例としては、例
えば、ポリスチレン、スチレン/(メタ)アクリル酸エ
ステル共重合体、スチレン/(メタ)アクリル酸エステ
ル/アクリロニトリル共重合体、スチレン/ブタジエン
共重合体、スチレン/塩化ビニル共重合体、スチレン/
マレイン酸共重合体等のスチレン系樹脂、ポリエステル
樹脂、エポキシ樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、フェノ
ール樹脂、キシレン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリウレタ
ン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、などが挙げられ
る。中でも、スチレン/(メタ)アクリル酸エステル樹
脂、ポリエステル樹脂が特に好ましい。通常、これらの
樹脂の1種を用いるが、必要に応じて2種以上を併用す
ることもできる。
【0026】本発明の静電荷像現像用負帯電性トナーに
使用する着色剤としては、公知の種々の有機顔料、無機
顔料、染料等が使用できる。着色剤の具体例としては、
カーボンブラック等の黒色顔料;フタロシアニンブル
ー、アニリンブルー、ウルトラマリーンブルー等の青色
顔料;マラカイトグリーン、フタロシアニングリーン、
ブリリアントグリーン等の緑色顔料;キナクリドン、ロ
ーズベンガル、パーマネントレッド、イルガシンレッ
ド、トルイジンレッド等の赤色顔料;ベンチジンイエロ
ー、キノリンイエロー、ファーストイエローG、ハンザ
イエロー等の黄色顔料;トリアリールメタン系染料、ア
ゾ系染料、ニグロシン系染料、などが挙げられる。
【0027】本発明の静電荷像現像用負帯電性トナーに
は、通常トナーに使用する添加剤、例えば、高級脂肪酸
又はその金属塩、天然又は合成ワックス類、などを必要
に応じて添加することもできる。
【0028】本発明の静電荷像現像用負帯電性トナー
は、二成分現像剤及び一成分現像剤のいずれにも適用可
能である。例えば、本発明の静電荷像現像用負帯電性ト
ナーを二成分現像剤として用いる場合、該トナーをキャ
リア粉と混合して使用するが、その際に使用するキャリ
ア粉としては、例えば、鉄粉、フェライト粉、ニッケル
粉等の磁性粉体、硝子ビーズ、などのほか、これらの表
面を樹脂で処理したコーティングキャリアなどが挙げら
れる。
【0029】本発明の静電荷像現像用負帯電性トナーを
一成分現像剤として用いる場合、トナー製造の際に、例
えば、鉄粉、フェライト粉等の磁性微粉体を適量添加
し、分散させた磁性一成分の形、あるいは磁性粉体を含
まない非磁性一成分の形で使用する。
【0030】本発明の電荷調整剤として使用する一般式
(I)で表わされる化合物は、従来のサリチル酸系キレ
ート化合物と違い、芳香環に置換基としてスルホン酸基
を有し、且つこれを水難溶性の塩構造としているため、
特に摩擦帯電の際の帯電立ち上がり性や飽和帯電等の帯
電特性に優れている。また、淡色であるため、黒トナ
ー、カラートナーを問わずあらゆる色のトナーにおいて
有用である。
【0031】
【実施例】以下、実施例及び比較例を用いて、本発明を
更に具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に
限定されるものではない。なお、以下の実施例及び比較
例において、「部」及び「%」は、特に断りのない限
り、すべて質量基準であるものとする。
【0032】(合成例1)還流冷却管、温度計、及び撹
拌装置を取り付けた容量1リットルの四ツ口フラスコに
水600gを仕込み、5−スルホサリチル酸二水和物3
00gを添加して溶解させた。次に、98%純度の水酸
化ナトリウム48gを水120gに溶解した水溶液を加
えて中和した後、塩化アルミニウム六水和物142.4
gを加えて溶解させた。この溶液を90℃まで加熱し、
同温度で、98%純度の水酸化ナトリウム48gを水2
00gに溶解した水溶液を滴下してキレート形成反応を
行った。次いで、該溶液を室温に戻し、98%純度の水
酸化ナトリウム48gを水200gに溶解した水溶液を
更に加えて中和した後、塩化バリウム二水和物144g
を水400gに溶解した水溶液を加えて、約20℃で2
時間攪拌してイオン交換した。析出した生成物を濾過後
乾燥して化合物−1を330g得た。
【0033】
【化7】 化合物−1
【0034】 理論式量:C1412Al・Ba・Na 計算値(%):S10.39,Al 4.37,Ba2
2.24,Na3.72 実験値(%):S10.34,Al 4.35,Ba2
2.10,Na3.74
【0035】(合成例2)還流冷却管、温度計、及び撹
拌装置を取り付けた容量1リットルの四ツ口フラスコに
水600gを仕込み、5−スルホサリチル酸二水和物3
00gを添加して溶解させた。更に98%純度の水酸化
ナトリウム48gを水120gに溶解した水溶液を加え
て中和した後、塩化アルミニウム六水和物142.4g
を加えて溶解させた。この溶液を90℃まで加熱し、同
温度で、98%純度の水酸化ナトリウム48gを水20
0gに溶解した水溶液を滴下してキレート形成反応を行
った。次いで、該溶液を室温に戻し、86%純度の水酸
化カリウム76.9gを水200gに溶解した水溶液を
加えて中和した後、塩化バリウム二水和物144gを水
400gに溶解した水溶液を加えて、約20℃で2時間
攪拌してイオン交換した。析出した生成物を濾過し、乾
燥して化合物−2を354g得た。
【0036】
【化8】 化合物−2
【0037】 理論式量:C1412Al・Ba・K 計算値(%):S9.66,Al 4.06,Ba2
0.67,K10.50 実験値(%):S9.61,Al 4.04,Ba2
0.53,K10.44
【0038】(合成例3)還流冷却管、温度計、及び撹
拌装置を取り付けた容量1リットルの四ツ口フラスコに
水600gを仕込み、5−スルホサリチル酸二水和物3
00gを添加して溶解させた。更に98%純度の水酸化
ナトリウム48gを水120gに溶解した水溶液を加え
て中和した後、塩化アルミニウム六水和物142.4g
を加えて溶解させた。この溶液を90℃まで加熱し、同
温度で、98%純度の水酸化ナトリウム48gを水20
0gに溶解した水溶液を滴下してキレート形成反応を行
った。次いで、該溶液を室温に戻し、水酸化テトラメチ
ルアンモニウムの26%水溶液413gを加えて中和し
た後、塩化バリウム二水和物144gを水400gに溶
解した水溶液を加えて、約20℃で2時間攪拌してイオ
ン交換した。析出した生成物を濾過し、乾燥して化合物
−3を345g得た。
【0039】
【化9】 化合物−3
【0040】 理論式量:C181812N・Al・Ba 計算値(%):S9.59,Al 4.04,Ba2
0.54,N2.09 実験値(%):S9.54,Al 4.02,Ba2
0.41,N2.05
【0041】(合成例4)還流冷却管、温度計、及び撹
拌装置を取り付けた容量1リットルの四ツ口フラスコに
水600gを仕込み、5−スルホサリチル酸二水和物3
00gを添加して溶解させた。更に98%純度の水酸化
ナトリウム48gを水120gに溶解した水溶液を加え
て中和した後、塩化アルミニウム六水和物142.4g
を加えて溶解させた。この溶液を90℃まで加熱し、同
温度で、98%純度の水酸化ナトリウム48gを水20
0gに溶解した水溶液を滴下してキレート形成反応を行
った。次いで、該溶液を室温に戻し、塩化バリウム二水
和物144gを水400gに溶解した水溶液を加えて、
約20℃で2時間攪拌してイオン交換した。析出した生
成物を濾過し、乾燥して化合物−4を315g得た。
【0042】
【化10】 化合物−4
【0043】 理論式量:C1512Al・Ba 計算値(%):S10.77,Al 4.53,Ba2
3.06 実験値(%):S10.73,Al 4.51,Ba2
2.92
【0044】(実施例1)合成例1で得た化合物−1を
2部、トナー用ポリエステル樹脂(ガラス転移温度=6
5.6℃、酸価≒10、質量平均分子量≒10,00
0、数平均分子量≒4,800)100部、三菱化学
(株)製のカーボンブラック「MA−100」を5部、及
び三洋化成工業(株)製のポリプロピレンワックス「ビス
コール550P」2部をヘンシェルミキサーを用いて予
備混合し、次いで、加熱ロールミルを用いて溶融混練
し、室温まで冷却した後、ジェットミルを用いて微粉砕
し、更に分級して平均粒径8μmの粉体トナーを得た。
【0045】(実施例2〜4)化合物−1の代わりに、
合成例2〜4で得た化合物−2〜4それぞれを用いた以
外は、実施例1と同様にして、粉体トナーを得た。
【0046】(比較例1)化合物−1の代わりに、オリ
エント化学(株)製の3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸
/亜鉛系キレート化合物「E−84」2部を用いた以外
は、実施例1と同様にして、粉体トナーを得た。
【0047】(比較例2)実施例1において、化合物−
1を用いなかった以外は、実施例1と同様にして、粉体
トナーを得た。
【0048】(トナーの評価方法) (A)帯電量測定;実施例1〜4又は比較例1、2で得
たトナー4g及びフェライトキャリア96gを容量10
0mlのポリ瓶に入れ、ボールミル上にこのポリ瓶をセ
ットし、120rpmで3分間攪拌した後、ホソカワミ
クロン(株)製のEスパートアナライザー「EST−II」
で帯電量を測定し、その結果を表1にまとめて示した。
この結果、実施例1〜4の帯電量(Q/m)は十分であ
ったが、比較例1はやや不足気味であり、比較例2は帯
電量(Q/m)が実施例の半分以下であった。 Q/m;トナー粒子単位質量当たりの平均帯電量(μ
C/g) 逆帯電トナーの比率(%);全トナー中、正帯電トナ
ーの比率 低帯電トナーの比率(%);全トナー中、帯電量が−
0.5〜0μC/gの範囲にあるトナーの比率
【0049】
【表1】(A)帯電量測定
【0050】(B)印字テスト;実施例1〜4又は比較
例1、2で得たトナーを用いて、市販の二成分現像機を
用いて「全面ベタ画像」の印字テストを行った。その結
果を表2にまとめて示した。この結果、実施例1〜4は
印刷立ち上がり性が良好でその後の画像濃度も安定して
いたが、比較例1、2は印刷立ち上がり性がやや不安定
であった。
【0051】(B−1)印刷立ち上がり性 最初の1枚目について、目視で印刷ムラの有無を観察し
た。 ○ : ムラなし(均質画像)、立ち上がり良好 △ : 弱いムラあり 、若干立ち上がり不安定 × : 一部ムラあり 、立ち上がり不安定
【0052】(B−2)画像濃度 印刷開始後1枚目、1000枚目、及び1万枚目
について、マクベス光学濃度計でベタ印刷画像の光学濃
度(OD)を測定した。
【0053】
【表2】(B)印字テスト
【0054】(実施例5)合成例1で得た化合物−1を
2部、実施例1で用いたものと同じトナー用ポリエステ
ル樹脂100部、着色剤として、大日本インキ化学工業
(株)製のキナクリドン系顔料である「KET RED 309(C.
I.Pig.No.R-122)」5部、及び三洋化成工業(株)製のポ
リプロピレンワックス「ビスコール550P」2部をヘ
ンシェルミキサーを用いて予備混合し、次いで加熱ロー
ルミルを用いて溶融混練した後、室温まで冷却した。こ
れをジェットミルを用いて微粉砕し、更に分級して平均
粒径約8μmの粉体トナーを得た。
【0055】(実施例6〜8)化合物−1の代わりに、
合成例2〜4で得た化合物−2〜4を用いた以外は、実
施例5と同様にして、粉体トナーを得た。
【0056】(比較例3)化合物−1の代わりに、オリ
エント化学(株)製の3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸
/亜鉛系キレート化合物「E−84」2部を用いた以外
は、実施例1と同様にして、粉体トナーを得た。
【0057】(比較例4)実施例5において、化合物−
1を用いなかった以外は、実施例1と同様にして、粉体
トナーを得た。
【0058】実施例5〜8及び比較例3、4で得た各ト
ナーについて、実施例1の(A)、及び(B)と同様の
評価を行ない、その結果を表3、4にまとめて示した。
この結果、実施例5〜8は印刷立ち上がり性が良好でそ
の後の画像濃度も安定していたが、比較例3、4は印刷
立ち上がり性が不安定で、帯電量(Q/m)も不足して
おり、その後の画像濃度も劣っていた。
【0059】
【表3】(A)帯電量測定
【0060】
【表4】(B)印字テスト
【0061】
【発明の効果】本発明の電荷調整剤は、淡色で、帯電特
性、特に、帯電立ち上がり性や飽和帯電量に優れている
ので、マゼンタトナーを含めた4色(シアン、マゼン
タ、イエロー、ブラック)すべてのカラートナーに適用
した場合、色再現性が良く、鮮明なカラー画像を得るこ
とができるという利点を有する。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (I) (式中、Mは水素、アルカリ金属原子、又はアンモニウ
    ムを表す。)で表される化合物からなることを特徴とす
    る電荷調整剤。
  2. 【請求項2】電荷調整剤として請求項1記載の電荷調整
    剤を含有することを特徴とする静電荷像現像用負帯電性
    トナー。
JP2001391500A 2001-12-25 2001-12-25 電荷調整剤、及びそれを用いた静電荷像現像用負帯電性トナー Pending JP2003195571A (ja)

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