JP2930263B2 - 電子写真用トナー - Google Patents
電子写真用トナーInfo
- Publication number
- JP2930263B2 JP2930263B2 JP3225293A JP22529391A JP2930263B2 JP 2930263 B2 JP2930263 B2 JP 2930263B2 JP 3225293 A JP3225293 A JP 3225293A JP 22529391 A JP22529391 A JP 22529391A JP 2930263 B2 JP2930263 B2 JP 2930263B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- toner
- developer
- charge
- parts
- charge amount
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Developing Agents For Electrophotography (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真、静電記録等に
於て静電潜像を現像するために用いられるトナーに関す
る。
於て静電潜像を現像するために用いられるトナーに関す
る。
【0002】
【従来の技術】静電気を利用した静電記録、静電写真等
の画像形成プロセスは、フタロシアニン顔料、セレン、
硫化カドミウム、アモルファスシリコン等の光導電性物
質をアルミ、紙等の基材上に塗布することにより得られ
た感光体上に光信号により静電潜像を形成する過程と、
トナーと称される5−50μに調整された着色微粒子を
二成分系現像法では該トナーをキャリヤー(鉄粉、フェ
ライト粉等)により接触帯電させ、また、一成分系現像
法ではトナーを直接帯電させた後静電潜像に作用せしめ
顕像化させる過程から構成されている。尚、トナーは感
光体上に形成される静電潜像の極性に対応した電荷、す
なわち正、負のいずれかの電荷が付与される必要があ
る。
の画像形成プロセスは、フタロシアニン顔料、セレン、
硫化カドミウム、アモルファスシリコン等の光導電性物
質をアルミ、紙等の基材上に塗布することにより得られ
た感光体上に光信号により静電潜像を形成する過程と、
トナーと称される5−50μに調整された着色微粒子を
二成分系現像法では該トナーをキャリヤー(鉄粉、フェ
ライト粉等)により接触帯電させ、また、一成分系現像
法ではトナーを直接帯電させた後静電潜像に作用せしめ
顕像化させる過程から構成されている。尚、トナーは感
光体上に形成される静電潜像の極性に対応した電荷、す
なわち正、負のいずれかの電荷が付与される必要があ
る。
【0003】一般にトナーと称される着色微粒子はバイ
ンダー樹脂と着色材とを必須成分としその他任意成分と
しての磁性粉等から構成されている。トナーに電荷を付
与する方法としては荷電制御剤を用いることなくバイン
ダー樹脂そのものの帯電特性を利用することもできるが
それらは経時安定性、耐湿性に劣り良好な画質を得るこ
とが出来ない。従って通常はトナーの電荷保持、荷電制
御の目的で荷電制御剤が加えられる。
ンダー樹脂と着色材とを必須成分としその他任意成分と
しての磁性粉等から構成されている。トナーに電荷を付
与する方法としては荷電制御剤を用いることなくバイン
ダー樹脂そのものの帯電特性を利用することもできるが
それらは経時安定性、耐湿性に劣り良好な画質を得るこ
とが出来ない。従って通常はトナーの電荷保持、荷電制
御の目的で荷電制御剤が加えられる。
【0004】トナーに要求される品質特性としては帯電
性、流動性、定着性等に優れていることが挙げられる
が、これらの品質特性はトナーに用いられる荷電制御剤
によって大きく影響される。従来トナーに添加される荷
電制御剤としては、 (1)有色の負電荷制御剤としての2:1型含金属錯塩
染料(例、特公昭45−26478、特公昭41−20
1531)フタロシアニン顔料(例、特開昭52−45
931)また、無色の負電荷制御剤の例として特公昭5
9−7384または特開昭61−3149等に記載され
た荷電制御剤等が、又 (2)正荷電制御剤としてはニグロシン系染料、ジブチ
ル錫オキサイド等の有機スズ化合物(例、特公昭57−
29704) 等が知られているが、これらを荷電制御剤として含有し
たトナーは、帯電性、経時安定性等トナーに要求される
品質特性を充分に満足させるものではない。
性、流動性、定着性等に優れていることが挙げられる
が、これらの品質特性はトナーに用いられる荷電制御剤
によって大きく影響される。従来トナーに添加される荷
電制御剤としては、 (1)有色の負電荷制御剤としての2:1型含金属錯塩
染料(例、特公昭45−26478、特公昭41−20
1531)フタロシアニン顔料(例、特開昭52−45
931)また、無色の負電荷制御剤の例として特公昭5
9−7384または特開昭61−3149等に記載され
た荷電制御剤等が、又 (2)正荷電制御剤としてはニグロシン系染料、ジブチ
ル錫オキサイド等の有機スズ化合物(例、特公昭57−
29704) 等が知られているが、これらを荷電制御剤として含有し
たトナーは、帯電性、経時安定性等トナーに要求される
品質特性を充分に満足させるものではない。
【0005】即ち負荷電制御剤として知られる2:1含
金属錯塩染料、又正帯電制御剤として知られるニグロシ
ン系染料はそれ自体着色しているため、黒を中心とした
限定された色相のトナーにしか使用できず、また、トナ
ーの連続複写に対する経時安定性が良好でないという欠
点がある。また、無色に近い負荷電制御剤の例として芳
香族ダイカルボン酸の金属錯体が挙げられるが(特公昭
59−7384)このものは分散性に難点があり、ま
た、無色の負荷電制御剤としては特開昭61−3149
に紹介された化合物があるがこのものは融点が低いため
トナー生産時の熱安定性が悪く安定したトナーを製出す
ることが困難であるという欠点がある。さらに、特開昭
61−149967、特開昭63−206767にシッ
フ塩基の金属錯体が紹介されているが、このものを荷電
制御剤として含有したトナーは、帯電性、経時安定性が
良好でないという欠点がある。この様に公知の荷電制御
剤は、トナーに要求される品質特性を充分に満足させる
ものではない。
金属錯塩染料、又正帯電制御剤として知られるニグロシ
ン系染料はそれ自体着色しているため、黒を中心とした
限定された色相のトナーにしか使用できず、また、トナ
ーの連続複写に対する経時安定性が良好でないという欠
点がある。また、無色に近い負荷電制御剤の例として芳
香族ダイカルボン酸の金属錯体が挙げられるが(特公昭
59−7384)このものは分散性に難点があり、ま
た、無色の負荷電制御剤としては特開昭61−3149
に紹介された化合物があるがこのものは融点が低いため
トナー生産時の熱安定性が悪く安定したトナーを製出す
ることが困難であるという欠点がある。さらに、特開昭
61−149967、特開昭63−206767にシッ
フ塩基の金属錯体が紹介されているが、このものを荷電
制御剤として含有したトナーは、帯電性、経時安定性が
良好でないという欠点がある。この様に公知の荷電制御
剤は、トナーに要求される品質特性を充分に満足させる
ものではない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、バイ
ンダー樹脂に対する分散性が良好で、温度、湿度の変化
に対して影響を受けることなく、高い帯電制御性を有す
る無色の正帯電性荷電制御剤を提供し、更に、荷電の立
ち上がり、経時安定性に優れ、階調性の高い画像を与え
る正荷電性トナーを提供することにある。
ンダー樹脂に対する分散性が良好で、温度、湿度の変化
に対して影響を受けることなく、高い帯電制御性を有す
る無色の正帯電性荷電制御剤を提供し、更に、荷電の立
ち上がり、経時安定性に優れ、階調性の高い画像を与え
る正荷電性トナーを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記したよ
うな課題を解決すべく鋭意努力した結果特定の化合物を
トナーに含有せしめることにより、トナーの帯電分布が
シャープになり帯電特性が大幅に改善されることを見い
だし本発明を完成させた。即ち本発明は式(1)
うな課題を解決すべく鋭意努力した結果特定の化合物を
トナーに含有せしめることにより、トナーの帯電分布が
シャープになり帯電特性が大幅に改善されることを見い
だし本発明を完成させた。即ち本発明は式(1)
【0008】
【化2】
【0009】(式(1)において、A1 は水素原子、ア
ルキル基又はハロゲン原子を、R1 〜R4 はそれぞれ独
立に水素原子又はアルキル基を、Mは2価の金属をそれ
ぞれ表す。)で表される化合物を少なくとも1種含有す
ることを特徴とする電子写真用トナーを提供する。
ルキル基又はハロゲン原子を、R1 〜R4 はそれぞれ独
立に水素原子又はアルキル基を、Mは2価の金属をそれ
ぞれ表す。)で表される化合物を少なくとも1種含有す
ることを特徴とする電子写真用トナーを提供する。
【0010】式(1)で表される、置換又は未置換のア
ミノ基を導入したシッフ塩基の金属錯体は正の荷電制御
剤として働くが、このものはバインダー樹脂に対する相
溶性が良好であり、これを含有せしめたトナーは比帯電
量が高く、その経時安定性も良好であることからトナー
を長時間保存しても静電記録の画像形成に於て安定して
鮮明な画像を与えるものである。本発明を詳細に説明す
る。式(1)の化合物は、ベリリウム、カルシウム、亜
鉛、バリウム、銅等の2価の金属の錯体であるが特に亜
鉛錯体が好ましい。本発明で荷電制御剤としてトナーに
含有せしめられる式(1)の具体例としては下記の構造
式で表される化合物が挙げられるが、これらに限定され
るものではない。
ミノ基を導入したシッフ塩基の金属錯体は正の荷電制御
剤として働くが、このものはバインダー樹脂に対する相
溶性が良好であり、これを含有せしめたトナーは比帯電
量が高く、その経時安定性も良好であることからトナー
を長時間保存しても静電記録の画像形成に於て安定して
鮮明な画像を与えるものである。本発明を詳細に説明す
る。式(1)の化合物は、ベリリウム、カルシウム、亜
鉛、バリウム、銅等の2価の金属の錯体であるが特に亜
鉛錯体が好ましい。本発明で荷電制御剤としてトナーに
含有せしめられる式(1)の具体例としては下記の構造
式で表される化合物が挙げられるが、これらに限定され
るものではない。
【0011】基本構造が式(2)で表せる化合物におい
て、A1 、R1 〜R4 、Mを表1に示した。また、A1
が水素以外の場合は置換位置を示した。
て、A1 、R1 〜R4 、Mを表1に示した。また、A1
が水素以外の場合は置換位置を示した。
【0012】
【化3】
【0013】 表1 具体例番号 A1 R1 R2 R3 R4 M 1. H CH3 CH3 CH3 CH3 Zn 2. 5 CH3 C2H5 C2H5 C2H5 C2H5 Zn 3. 6 Cl CH3 CH3 CH3 CH3 Zn 4. H C2H5 C2H5 C2H5 C2H5 Zn 5. H H H H H Zn 6. 6 C2H5 H H H H Ca 7. H CH3 CH3 CH3 CH3 Be 8. 5 C2H5 CH3 CH3 CH3 CH3 Cu 9. H C2H5 C2H5 C2H5 C2H5 Ca 10. H C2H5 C2H5 C2H5 C2H5 Be 11. 6 C2H5 C2H5 C2H5 C2H5 C2H5 Cu 12. H CH3 CH3 C2H5 C2H5 Zn 13. H CH3 CH3 C2H5 C2H5 Ba 14. 3 Cl H CH3 H CH3 Cu 15. H H CH3 H CH3 Cu 16. 5 CH3 H CH3 H CH3 Zn 17. 5 C3H7 H CH3 H CH3 Be 18. 3 Br H C2H5 H C2H5 Zn 19. 6 C2H5 H C2H5 H C2H5 Zn 20. H CH3 C2H5 CH3 C2H5 Zn 21. H H H C2H5 C2H5 Zn 22. H H H C2H5 C2H5 Ba 23. H n-C4H9 n-C4H9 n-C4H9 n-C4H9 Zn 24. 6 n-C4H9 n-C4H9 n-C4H9 n-C4H9 n-C4H9 Be 25. H t-C4H9 t-C4H9 t-C4H9 t-C4H9 Ba 26. Cl t-C4H9 t-C4H9 t-C4H9 t-C4H9 Zn 27. 5 t-C4H9 t-C4H9 t-C4H9 t-C4H9 t-C4H9 Cu 28. H t-C4H9 t-C4H9 t-C4H9 t-C4H9 Be 29. H t-C4H9 t-C4H9 t-C4H9 t-C4H9 Ba 30. 6 Cl n-C6H13 n-C6H13 n-C6H13 n-C6H13 Zn 31. H n-C6H13 n-C6H13 n-C6H13 n-C6H13 Be 32. H n-C9H19 n-C9H19 n-C9H19 n-C9H19 Zn 33. 5 F n-C4H9 n-C8H17 n-C4H9 n-C8H17 Zn
【0014】基本構造が式(3)で表される化合物にお
いて、A1 、R1 〜R4 、Mを表2に示した。また、A
1 が水素以外の場合は置換位置を示した。
いて、A1 、R1 〜R4 、Mを表2に示した。また、A
1 が水素以外の場合は置換位置を示した。
【0015】
【化4】
【0016】 表2 具体例番号 A1 R1 R2 R3 R4 M 34. H CH3 CH3 CH3 CH3 Zn 35. H C2H5 C2H5 C2H5 C2H5 Zn 36. 4 CH3 CH3 CH3 CH3 CH3 Ba 37. 6 Cl CH3 CH3 CH3 CH3 Zn 38. 4 C2H5 C2H5 C2H5 C2H5 C2H5 Ba 39. 3 Br C2H5 C2H5 C2H5 C2H5 Zn 40. H H H H H Be 41. 4 t-C4H9 H H H H Cu
【0017】これらの化合物は、たとえば、ベンゼン、
トルエン等の溶媒中、アミノサリチルアルデヒド誘導体
とエチレンジアミンとを反応させて得たシッフ塩基をア
セトン等の溶媒に溶解させ、これに無機金属塩の水溶液
を加えて反応させ、pHを調節することによって得られ
る。
トルエン等の溶媒中、アミノサリチルアルデヒド誘導体
とエチレンジアミンとを反応させて得たシッフ塩基をア
セトン等の溶媒に溶解させ、これに無機金属塩の水溶液
を加えて反応させ、pHを調節することによって得られ
る。
【0018】前記式(1)の化合物を含有するトナーを
製造する方法としては、式(1)の化合物、着色剤及び
バインダー樹脂からなる混合物を加熱ニーダー、二本ロ
ール等の加熱混合処理可能な装置によりバインダー樹脂
の溶融下で混練し、次いで冷却固化したものをジェット
ミル、ボールミル等の粉砕機により3〜20μ粒径に粉
砕することによって得る方法、着色剤とバインダー樹脂
と式(1)の化合物を溶媒(例;アセトン、酢酸エチ
ル)に溶解し、撹はん処理後、水中に投じて再沈澱せし
め、濾過、乾燥後、ボールミル等の粉砕機により3〜2
0μ粒径に粉砕することによって得る方法等がある。こ
の場合通常バインダー樹脂は99〜65%より好ましく
は98〜85%、着色剤は1.0〜15%より好ましく
は1.5〜10%、荷電制御剤は0.1〜30%より好
ましくは0.5〜5%の割合(いずれも重量比)で使用
される。
製造する方法としては、式(1)の化合物、着色剤及び
バインダー樹脂からなる混合物を加熱ニーダー、二本ロ
ール等の加熱混合処理可能な装置によりバインダー樹脂
の溶融下で混練し、次いで冷却固化したものをジェット
ミル、ボールミル等の粉砕機により3〜20μ粒径に粉
砕することによって得る方法、着色剤とバインダー樹脂
と式(1)の化合物を溶媒(例;アセトン、酢酸エチ
ル)に溶解し、撹はん処理後、水中に投じて再沈澱せし
め、濾過、乾燥後、ボールミル等の粉砕機により3〜2
0μ粒径に粉砕することによって得る方法等がある。こ
の場合通常バインダー樹脂は99〜65%より好ましく
は98〜85%、着色剤は1.0〜15%より好ましく
は1.5〜10%、荷電制御剤は0.1〜30%より好
ましくは0.5〜5%の割合(いずれも重量比)で使用
される。
【0019】本発明の電子写真用トナーに用いうる着色
剤の例としては、カーボンブラック、群青等の無機顔
料、CI.Pigment Yellow 1、CI.Pigment Red 9 、
CI.Pigment Blue 15 、等の有機顔料、CI.Solven
t Yellow 93 、CI.SolventRed 146 、CI.Solvent
Blue 35 、CI.Disperse Yellow 42 、CI.Dispe
rse Red 59 、CI.Disperse Blue 81 (CIはカラ
ーインデックスの略、以下同様)等の油溶性染料等従来
公知の着色剤を挙げることが出来る。また、バインダー
樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸共
重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、アクリ
ル樹脂、スチレン−マレイン酸共重合体、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ酢酸ビニル、オレフィン樹脂、ポリエステル樹
脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂等が単独または、
混合して使用することが出来る。更に本発明の電子写真
用トナーには酸化珪素のごとき流動剤、鉱物油のごとき
被り防止剤、一成分系用としての各種磁性体、酸化亜鉛
のごとき導電性付与剤等を必要に応じ加えてもよい。
剤の例としては、カーボンブラック、群青等の無機顔
料、CI.Pigment Yellow 1、CI.Pigment Red 9 、
CI.Pigment Blue 15 、等の有機顔料、CI.Solven
t Yellow 93 、CI.SolventRed 146 、CI.Solvent
Blue 35 、CI.Disperse Yellow 42 、CI.Dispe
rse Red 59 、CI.Disperse Blue 81 (CIはカラ
ーインデックスの略、以下同様)等の油溶性染料等従来
公知の着色剤を挙げることが出来る。また、バインダー
樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸共
重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、アクリ
ル樹脂、スチレン−マレイン酸共重合体、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ酢酸ビニル、オレフィン樹脂、ポリエステル樹
脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂等が単独または、
混合して使用することが出来る。更に本発明の電子写真
用トナーには酸化珪素のごとき流動剤、鉱物油のごとき
被り防止剤、一成分系用としての各種磁性体、酸化亜鉛
のごとき導電性付与剤等を必要に応じ加えてもよい。
【0020】本発明で得られたトナーは、例えば200
メッシュ程度の鉄粉(キャリヤー)と例えば3−8:9
7−92(トナー:鉄粉)というような重量比で混合し
現像剤となし、電子写真に於ける現像工程に使用される
ものである。本発明の電子写真用トナーは、従来の荷電
制御剤を用いたトナーに比べシャープな帯電量分布及び
良好な経時安定性を有している。その結果極めて階調性
の高い画像が得られ且つ反復画像形成能が極めて良好で
あることが特徴である。又式(1)の化合物が無色に近
いことからトナーに使用される着色剤の色相に左右され
ることなく種々の着色剤と共に使用することが可能であ
るという利点がある。
メッシュ程度の鉄粉(キャリヤー)と例えば3−8:9
7−92(トナー:鉄粉)というような重量比で混合し
現像剤となし、電子写真に於ける現像工程に使用される
ものである。本発明の電子写真用トナーは、従来の荷電
制御剤を用いたトナーに比べシャープな帯電量分布及び
良好な経時安定性を有している。その結果極めて階調性
の高い画像が得られ且つ反復画像形成能が極めて良好で
あることが特徴である。又式(1)の化合物が無色に近
いことからトナーに使用される着色剤の色相に左右され
ることなく種々の着色剤と共に使用することが可能であ
るという利点がある。
【0021】
【実施例】以下実施例により本発明を更に具体的に説明
するが、本発明が、これらの実施例に限定されるもので
はない。実施例中、部は特に限定しない限り重量部を表
す。
するが、本発明が、これらの実施例に限定されるもので
はない。実施例中、部は特に限定しない限り重量部を表
す。
【0022】合成例 (具体例(1)) 4−ジエチルアミノサリチルアルデヒド11.6部を1
50部のベンゼンに溶解させ、これにエチレンジアミン
1.2部を少しずつ滴下し、還流下で8時間加熱し、D
ean−Starkトラップで生成した水を除去する。
エバポレータにてベンゼンを留去し、シッフ塩基11.
7部を得る。次に得られたシッフ塩基11.7部をアセ
トン300部に溶解させ、これに酢酸亜鉛6.2部を水
100部に溶解させたものを滴下し、還流下で2時間反
応させた後、アンモニア水10部を加え、濾過し、水次
いでアセトンで洗浄し、具体例(1)の化合物(薄黄色
の結晶)8.5部を得た。
50部のベンゼンに溶解させ、これにエチレンジアミン
1.2部を少しずつ滴下し、還流下で8時間加熱し、D
ean−Starkトラップで生成した水を除去する。
エバポレータにてベンゼンを留去し、シッフ塩基11.
7部を得る。次に得られたシッフ塩基11.7部をアセ
トン300部に溶解させ、これに酢酸亜鉛6.2部を水
100部に溶解させたものを滴下し、還流下で2時間反
応させた後、アンモニア水10部を加え、濾過し、水次
いでアセトンで洗浄し、具体例(1)の化合物(薄黄色
の結晶)8.5部を得た。
【0023】実施例1 スチレン−ブチルアクリレート共重合体(バインダー) 100部 低分子量ポリエチレン 3部 CI.Disperse Yellow 164(着色剤) 1.2部 具体例(1)の化合物 1.5部 上記組成の混合物を120〜140℃に調整されたニー
ダーにて溶融混合処理(10分)した後冷却、固化せし
めた。次いで、粗粉砕機により粗粉砕した後、ジェット
ミル粉砕機にて微粉砕を行い、さらに気流式分級機にて
分級し粒径5〜20μのトナーを得た。得られたトナー
を約200メッシュの鉄粉キャリヤーと3:97(トナ
ー:鉄粉キャリヤー)の重量比で混合し現像剤Aを得
た。次にブローオフ帯電量測定装置によりこの現像剤A
の初期比帯電量を測定したところ、+32.7μC/g
であった。更にこの現像剤Aを用いて複写機によりコピ
ーを行ったところ階調性に優れ、着色剤本来の色相を阻
害することのない鮮明な黄色の画像が得られた。また、
現像剤Aを用いて経時安定性試験(帯電量経時変化試
験、帯電量耐湿安定性試験)を実施したところ下記表3
及び表4の結果を得た。
ダーにて溶融混合処理(10分)した後冷却、固化せし
めた。次いで、粗粉砕機により粗粉砕した後、ジェット
ミル粉砕機にて微粉砕を行い、さらに気流式分級機にて
分級し粒径5〜20μのトナーを得た。得られたトナー
を約200メッシュの鉄粉キャリヤーと3:97(トナ
ー:鉄粉キャリヤー)の重量比で混合し現像剤Aを得
た。次にブローオフ帯電量測定装置によりこの現像剤A
の初期比帯電量を測定したところ、+32.7μC/g
であった。更にこの現像剤Aを用いて複写機によりコピ
ーを行ったところ階調性に優れ、着色剤本来の色相を阻
害することのない鮮明な黄色の画像が得られた。また、
現像剤Aを用いて経時安定性試験(帯電量経時変化試
験、帯電量耐湿安定性試験)を実施したところ下記表3
及び表4の結果を得た。
【0024】 表3 帯電量経時変化試験(単位、+μC/g) 時 間 (h) 0.25 0.5 1.0 2.0 4.0 6.0 現 像 剤 A 32.7 32.9 33.0 32.6 32.4 32.3
【0025】 表4 帯電量耐湿安定性試験(単位、+μC/g) 初期帯電 耐湿試験後 減衰率(%) 32.7 29.5 9.8
【0026】以上の結果のごとく現像剤Aの経時安定性
が極めて優れていた。経時安定性試験は次の方法によっ
た。 帯電量経時変化試験 現像剤(トナーと鉄粉キャリヤーとの混合物)をポリ容
器中に計量し、120rpmのボールミルにて6時間接
触帯電させ、その際の時間毎のトナーの帯電量をブロー
オフ法により測定する。 帯電量耐湿安定性試験 上記帯電量経時変化試験と同様にポリ容器中に現像剤を
計量し、容器をオープンにして35℃,90%RHの条
件下に2日間放置し、120rpmのボールミルにて1
5分接触帯電後、トナーの帯電量をブローオフ法により
測定する。
が極めて優れていた。経時安定性試験は次の方法によっ
た。 帯電量経時変化試験 現像剤(トナーと鉄粉キャリヤーとの混合物)をポリ容
器中に計量し、120rpmのボールミルにて6時間接
触帯電させ、その際の時間毎のトナーの帯電量をブロー
オフ法により測定する。 帯電量耐湿安定性試験 上記帯電量経時変化試験と同様にポリ容器中に現像剤を
計量し、容器をオープンにして35℃,90%RHの条
件下に2日間放置し、120rpmのボールミルにて1
5分接触帯電後、トナーの帯電量をブローオフ法により
測定する。
【0027】実施例2 ポリエステル樹脂 100部 カーボンブラック 6.0部 具体例(4)の化合物 1.5部 上記組成の混合物を120−140℃に調整されたニー
ダーにて溶融混合処理(10分)した後、冷却、固化せ
しめた。次いで粗粉砕機により粗粉砕後、ジェットミル
粉砕機にて微粉砕を行い、さらに気流式分級機にて分級
し粒径5−20μのトナーを得た。得られたトナーを約
200メッシュの鉄粉キャリヤーと3:97(トナー:
鉄粉キャリヤー)の重量比で混合し現像剤Bを得た。次
にブローオフ帯電量測定装置によりこの現像剤Bの初期
比帯電量を測定したところ+28.3μC/gであっ
た。更にこの現像剤Bを用いて複写機によりコピーを行
ったところ階調性に優れた黒色の画像が得られた。ま
た、現像剤Bを用いて実施例1と同様に経時安定性試験
を実施したところ下記表5及び表6の結果を得た。
ダーにて溶融混合処理(10分)した後、冷却、固化せ
しめた。次いで粗粉砕機により粗粉砕後、ジェットミル
粉砕機にて微粉砕を行い、さらに気流式分級機にて分級
し粒径5−20μのトナーを得た。得られたトナーを約
200メッシュの鉄粉キャリヤーと3:97(トナー:
鉄粉キャリヤー)の重量比で混合し現像剤Bを得た。次
にブローオフ帯電量測定装置によりこの現像剤Bの初期
比帯電量を測定したところ+28.3μC/gであっ
た。更にこの現像剤Bを用いて複写機によりコピーを行
ったところ階調性に優れた黒色の画像が得られた。ま
た、現像剤Bを用いて実施例1と同様に経時安定性試験
を実施したところ下記表5及び表6の結果を得た。
【0028】 表5 帯電量経時変化試験(単位、+μC/g) 時 間 (h) 0.25 0.5 1.0 2.0 4.0 6.0 現 像 剤 B 28.3 29.0 29.4 29.5 29.4 29.1
【0029】 表6 帯電量耐湿安定性試験(単位、+μC/g) 初期帯電 耐湿試験後 減衰率(%) 28.3 25.4 10.2
【0030】以上の結果のごとく、現像剤Bの経時安定
性及び耐湿安定性が極めて優れていた。
性及び耐湿安定性が極めて優れていた。
【0031】実施例3 スチレンーアクリル酸メチルエステル共重合体 100部 低分子量ポリプロピレン 3部 CI.Solvent Blue 111 1.5部 具体例(10)の化合物 1.5部
【0032】上記混合物を1000部のアセトン、酢酸
エチルの混合溶剤(容量比8:2)に溶解させ、常温に
て1時間撹はんした。次いで、この混合物を10000
部の水中へ撹はん下に滴下し沈澱せしめた。生成した沈
澱を濾過、乾燥することにより粗粒子のトナーを得た。
次いでジェットミル粉砕機にて微粉砕を行い、更に気流
式分級機にて分級し5−20μのトナーを得た。得られ
たトナーを約200メッシュの鉄粉キャリヤーと3:9
7(トナー:鉄粉キャリヤー)重量比で混合し現像剤C
を得た。次いでブローオフ帯電量測定装置によりこの現
像剤Cの初期比帯電量を測定したところ+34.4μC
/gであった。更にこの現像剤Cを用いて複写機により
コピーを行ったところ階調性に優れ着色剤本来の色相を
阻害することのない鮮明な青色の画像が得られた。ま
た、現像剤Cを用いて実施例1と同様に経時安定性試験
を実施したところ下記表7及び表8の結果を得た。
エチルの混合溶剤(容量比8:2)に溶解させ、常温に
て1時間撹はんした。次いで、この混合物を10000
部の水中へ撹はん下に滴下し沈澱せしめた。生成した沈
澱を濾過、乾燥することにより粗粒子のトナーを得た。
次いでジェットミル粉砕機にて微粉砕を行い、更に気流
式分級機にて分級し5−20μのトナーを得た。得られ
たトナーを約200メッシュの鉄粉キャリヤーと3:9
7(トナー:鉄粉キャリヤー)重量比で混合し現像剤C
を得た。次いでブローオフ帯電量測定装置によりこの現
像剤Cの初期比帯電量を測定したところ+34.4μC
/gであった。更にこの現像剤Cを用いて複写機により
コピーを行ったところ階調性に優れ着色剤本来の色相を
阻害することのない鮮明な青色の画像が得られた。ま
た、現像剤Cを用いて実施例1と同様に経時安定性試験
を実施したところ下記表7及び表8の結果を得た。
【0033】 表7 帯電量経時変化試験(単位、+μC/g) 時 間 (h) 0.25 0.5 1.0 2.0 4.0 6.0 現 像 剤 C 34.4 35.6 34.8 32.8 32.5 32.0
【0034】 表8 帯電量耐湿安定性試験(単位、+μC/g) 初期帯電 耐湿試験後 減衰率(%) 34.4 31.6 8.1
【0035】以上の結果のごとく現像剤Cの経時安定性
及び耐湿安定性が極めて優れていた。
及び耐湿安定性が極めて優れていた。
【0036】実施例4 エポキシ樹脂 100部 CI.Disperse Red 60 1.2部 CI.Disperse Violet 17 0.3部 具体例(24)の化合物 2.0部 上記組成の混合物を110−130℃に調整されたニー
ダーにて溶融混合処理した後自然冷却、固化せしめた。
次いで粗粉砕機、ジェットミル粉砕機にて微粉砕を行
い、さらに気流式分級機にて分級し粒径5−20μのト
ナーを得た。得られたトナー100部に対しコロイダル
シリカ0.3部をヘンシェルミキサーで混合した。この
ものを約200メッシュの鉄粉キャリヤーと3:97
(トナー:鉄粉キャリヤー)の重量比で混合し現像剤D
を得た。次いでブローオフ帯電量測定装置によりこの現
像剤Dの初期比帯電量を測定したところ+27.9μC
/gであった。さらにこの現像剤Dを用いて複写機によ
りコピーを行ったところ階調性に優れ、着色剤本来の色
相を阻害することのない鮮明な赤色の画像が得られた。
また、現像剤Dを用いて実施例1と同様に経時安定性試
験を実施したところ下記表9及び表10の結果を得た。
ダーにて溶融混合処理した後自然冷却、固化せしめた。
次いで粗粉砕機、ジェットミル粉砕機にて微粉砕を行
い、さらに気流式分級機にて分級し粒径5−20μのト
ナーを得た。得られたトナー100部に対しコロイダル
シリカ0.3部をヘンシェルミキサーで混合した。この
ものを約200メッシュの鉄粉キャリヤーと3:97
(トナー:鉄粉キャリヤー)の重量比で混合し現像剤D
を得た。次いでブローオフ帯電量測定装置によりこの現
像剤Dの初期比帯電量を測定したところ+27.9μC
/gであった。さらにこの現像剤Dを用いて複写機によ
りコピーを行ったところ階調性に優れ、着色剤本来の色
相を阻害することのない鮮明な赤色の画像が得られた。
また、現像剤Dを用いて実施例1と同様に経時安定性試
験を実施したところ下記表9及び表10の結果を得た。
【0038】 表9 帯電量経時変化試験(単位、+μC/g) 時 間 (h) 0.25 0.5 1.0 2.0 4.0 6.0 現 像 剤 D 27.9 28.6 28.7 28.7 28.8 29.1
【0039】 表10 帯電量耐湿安定性試験(単位、+μC/g) 初期帯電 耐湿試験後 減衰率(%) 27.9 24.5 12.2
【0040】以上の結果のごとく、現像剤Dの経時安定
性及び耐湿安定性が極めて優れていた。
性及び耐湿安定性が極めて優れていた。
【0041】実施例5 エポキシ樹脂 100部 CI.Disperse Red 60 1.2部 具体例(32)の化合物 2.0部 上記組成の混合物を120−130℃に調整されたニー
ダーにて溶融混合処理した後自然冷却、固化せしめた。
次いで粗粉砕機、ジェットミル粉砕機にて微粉砕を行
い、さらに気流式分級機にて分級し粒径5−20μのト
ナーを得た。得られたトナー100部に対しコロイダル
シリカ0.3部を加え、ヘンシェルミキサーで混合し
た。このものを約200メッシュの鉄粉キャリヤーと
3:97(トナー:鉄粉キャリヤー)の重量比で混合し
現像剤Eを得た。次いでブローオフ帯電量測定装置によ
りこの現像剤Eの初期比帯電量を測定したところ+3
1.3μC/gであった。さらにこの現像剤Eを用いて
複写機によりコピーを行ったところ階調性に優れ、着色
剤本来の色相を阻害することのない鮮明な赤色の画像が
得られた。また、現像剤Eを用いて実施例1と同様に経
時安定性試験を実施したところ下記表11及び表12の
結果を得た。
ダーにて溶融混合処理した後自然冷却、固化せしめた。
次いで粗粉砕機、ジェットミル粉砕機にて微粉砕を行
い、さらに気流式分級機にて分級し粒径5−20μのト
ナーを得た。得られたトナー100部に対しコロイダル
シリカ0.3部を加え、ヘンシェルミキサーで混合し
た。このものを約200メッシュの鉄粉キャリヤーと
3:97(トナー:鉄粉キャリヤー)の重量比で混合し
現像剤Eを得た。次いでブローオフ帯電量測定装置によ
りこの現像剤Eの初期比帯電量を測定したところ+3
1.3μC/gであった。さらにこの現像剤Eを用いて
複写機によりコピーを行ったところ階調性に優れ、着色
剤本来の色相を阻害することのない鮮明な赤色の画像が
得られた。また、現像剤Eを用いて実施例1と同様に経
時安定性試験を実施したところ下記表11及び表12の
結果を得た。
【0042】 表11 帯電量経時変化試験(単位、+μC/g) 時 間 (h) 0.25 0.5 1.0 2.0 4.0 6.0 現 像 剤 E 31.3 32.3 32.5 32.9 33.1 33.1
【0043】 表12 帯電量耐湿安定性試験(単位、+μC/g) 初期帯電 耐湿試験後 減衰率(%) 33.1 30.7 7.3
【0044】以上の結果のごとく、現像剤Eの経時安定
性及び耐湿安定性が極めて優れていた。
性及び耐湿安定性が極めて優れていた。
【0045】実施例6 スチレンーブチルアクリレート共重合体 100部 分子量ポリエチレン 3部 Kayaset Yellow 963 1.2部 具体例(36)の化合物 1.5部 上記組成の混合物を125−140℃に調整されたニー
ダーにて、溶融混合処理(10分)した後、冷却、固化
せしめた。次いで粗粉砕機により粗粉砕した後、ジェッ
トミル粉砕機にて微粉砕を行い、さらに気流式分級機に
て分級し粒径5−20μのトナーを得た。得られたトナ
ーを約200メッシュの鉄粉キャリヤーと3:97(ト
ナー:鉄粉キャリヤー)の重量比で混合し現像剤Fを得
た。次いでブローオフ帯電量測定装置によりこの現像剤
Fの初期比帯電量を測定したところ+29.5μC/g
であった。さらにこの現像剤Fを用いて複写機によりコ
ピーを行ったところ階調性に優れ、着色剤本来の色相を
阻害することのない鮮明な黄色の画像が得られた。ま
た、現像剤Fを用いて実施例1と同様に経時安定性試験
(帯電量経時変化試験、帯電量耐湿安定性試験)を実施
したところ下記表13及び表14の結果を得た。
ダーにて、溶融混合処理(10分)した後、冷却、固化
せしめた。次いで粗粉砕機により粗粉砕した後、ジェッ
トミル粉砕機にて微粉砕を行い、さらに気流式分級機に
て分級し粒径5−20μのトナーを得た。得られたトナ
ーを約200メッシュの鉄粉キャリヤーと3:97(ト
ナー:鉄粉キャリヤー)の重量比で混合し現像剤Fを得
た。次いでブローオフ帯電量測定装置によりこの現像剤
Fの初期比帯電量を測定したところ+29.5μC/g
であった。さらにこの現像剤Fを用いて複写機によりコ
ピーを行ったところ階調性に優れ、着色剤本来の色相を
阻害することのない鮮明な黄色の画像が得られた。ま
た、現像剤Fを用いて実施例1と同様に経時安定性試験
(帯電量経時変化試験、帯電量耐湿安定性試験)を実施
したところ下記表13及び表14の結果を得た。
【0047】 表13 帯電量経時変化試験(単位、+μC/g) 時 間 (h) 0.25 0.5 1.0 2.0 4.0 6.0 現 像 剤 F 29.5 30.0 30.7 30.6 30.3 30.2
【0048】 表14 帯電量耐湿安定性試験(単位、+μC/g) 初期帯電 耐湿試験後 減衰率(%) 29.5 26.8 9.2 以上の結果のごとく、現像剤Fの経時安定性及び耐湿安
定性が極めて優れていた。
定性が極めて優れていた。
【0049】実施例7−16 表15及び表17の「化合物」の欄に示される化合物及
び「着色剤」の欄に示される着色剤を用いて実施例1と
同様にして現像剤を調製し、得られた各トナーにつき初
期比帯電量を測定し、実施例1と同様に経時安定性試験
を実施した。いずれの化合物を用いたトナーも帯電量の
変化が少なく、現像剤の経時安定性は極めて優れてい
た。また、複写機にてコピーしたところいずれの現像剤
も階調性に優れ、着色剤本来の色相である鮮明な画像が
得られた。
び「着色剤」の欄に示される着色剤を用いて実施例1と
同様にして現像剤を調製し、得られた各トナーにつき初
期比帯電量を測定し、実施例1と同様に経時安定性試験
を実施した。いずれの化合物を用いたトナーも帯電量の
変化が少なく、現像剤の経時安定性は極めて優れてい
た。また、複写機にてコピーしたところいずれの現像剤
も階調性に優れ、着色剤本来の色相である鮮明な画像が
得られた。
【0050】 表15 帯電量経時変化試験(単位、+μC/g) 時間(h) 実施例 化合物 着色剤 0.25 0.5 1.0 2.0 4.0 6.0 7.具体例(3) CI.Dis.Y.164 22.1 22.4 22.4 22.3 22.1 22.1 8.具体例(6) CI.Pig.R.9 18.2 19.5 19.9 18.7 18.5 17.9 9.具体例(10) CI.Dis.B.81 31.1 31.7 30.3 29.4 29.3 29. 01 10.具体例(16) CI.Pig.Y.1 17.2 19.1 19.2 20.2 20.8 21. 2 11.具体例(20) CI.Pig.R.146 27.3 28.2 29.3 29.5 29.9 29. 6
【0051】 表16 帯電量耐湿安定性試験(単位、+μC/g) 実施例 初期帯電 耐湿試験後 減衰率(%) 7. 22.1 19.8 10.4 8. 18.2 15.8 13.2 9. 31.1 28.5 8.4 10. 17.2 15.9 7.6 11. 27.3 23.9 12.4
【0052】 表17 帯電量経時変化試験(単位、+μC/g) 時間(h) 実施例 化合物 着色剤 0.25 0.5 1.0 2.0 4.0 6.0 12.具体例(25) CI.Sol.R.146 28.7 29.4 29.8 30.2 30.5 30.7 13.具体例(27) Kayaset.Y.963 24.9 27.8 28.2 28.5 28.9 29.2 14.具体例(31) CI.Sol.B.111 21.8 24.2 24.6 24.5 24.3 24.3 15.具体例(35) CI.Dis.R.60 29.3 29.6 29.5 29.3 29.1 28.9 16.具体例(40) CARBON BLACK 16.2 17.5 17.2 17.0 16.6 15.4
【0053】 表18 帯電量耐湿安定性試験(単位、+μC/g) 実施例 初期帯電 耐湿試験後 減衰率(%) 12. 28.7 26.0 9.4 13. 24.9 22.2 10.8 14. 21.8 20.3 6.9 15. 29.3 26.8 8.5 16. 16.2 14.4 11.1
【0054】比較例1−2 下記式(4)及び(5)の化合物を用いる以外は実施例
1と同様にして現像剤を調製し、得られた各々のトナー
につき初期比帯電量を測定し、実施例1と同様に経時安
定性試験を実施した結果を表19及び20に示した。
1と同様にして現像剤を調製し、得られた各々のトナー
につき初期比帯電量を測定し、実施例1と同様に経時安
定性試験を実施した結果を表19及び20に示した。
【0055】
【化5】
【0056】
【化6】
【0057】 表19 帯電量経時変化試験(単位、−μC/g) 時間(h) 比較例 化合物 0.25 0.5 1.0 2.0 4.0 6.0 1. 式(4) 0.7 1.2 3.9 6.2 8.6 9.2 2. 式(5) 1.7 2.7 3.8 6.2 6.8 7.5
【0058】 表20 帯電量耐湿安定性試験(単位、−μC/g) 比較例 初期帯電 耐湿試験後 減衰率(%) 1. 0.7 0.6 14 2. 1.7 1.4 24
【0059】以上の結果のごとく、いずれの化合物を用
いたトナーも負の帯電を示し、帯電量も低い値であっ
た。また、現像剤の経時安定性にも欠けていた。
いたトナーも負の帯電を示し、帯電量も低い値であっ
た。また、現像剤の経時安定性にも欠けていた。
【0060】(注)着色剤 CI.:Color Index,Sol:Solve
nt, Dis:Disperse,Pig:Pigment,
B:Blue, R:Red,Y:Yellow, Kayasetは日本化薬(株)の商品名,有機顔料
nt, Dis:Disperse,Pig:Pigment,
B:Blue, R:Red,Y:Yellow, Kayasetは日本化薬(株)の商品名,有機顔料
【0061】
【発明の効果】本発明で得られる電子写真用トナーは従
来の荷電制御剤を用いたトナーに比べてシャープな帯電
量分布と耐湿性及び経時安定性を有している。その結果
極めて階調性の高い画像が得られ、且つ反復画像形成能
が極めて良好であることが特徴である。また、荷電制御
剤自体が無色に近いことから、カラートナーに要求され
る色相に合わせて任意の着色剤を選定することが可能で
あり、且つ染料、顔料が有する本来の色相を何ら阻害す
ることが無いことも特徴である。
来の荷電制御剤を用いたトナーに比べてシャープな帯電
量分布と耐湿性及び経時安定性を有している。その結果
極めて階調性の高い画像が得られ、且つ反復画像形成能
が極めて良好であることが特徴である。また、荷電制御
剤自体が無色に近いことから、カラートナーに要求され
る色相に合わせて任意の着色剤を選定することが可能で
あり、且つ染料、顔料が有する本来の色相を何ら阻害す
ることが無いことも特徴である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−206767(JP,A) 特開 昭61−176942(JP,A) 特開 平4−282644(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 9/097
Claims (1)
- 【請求項1】下記式(1)で表される化合物を少なくと
も1種含有することを特徴とする電子写真用トナー 【化1】 (式(1)において、A1 は水素原子、アルキル基又は
ハロゲン原子を、R1 〜R4 はそれぞれ独立に水素原子
又はアルキル基を、Mは2価の金属をそれぞれ表す。)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3225293A JP2930263B2 (ja) | 1991-08-12 | 1991-08-12 | 電子写真用トナー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3225293A JP2930263B2 (ja) | 1991-08-12 | 1991-08-12 | 電子写真用トナー |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0545932A JPH0545932A (ja) | 1993-02-26 |
JP2930263B2 true JP2930263B2 (ja) | 1999-08-03 |
Family
ID=16827066
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3225293A Expired - Fee Related JP2930263B2 (ja) | 1991-08-12 | 1991-08-12 | 電子写真用トナー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2930263B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102239138A (zh) * | 2008-11-20 | 2011-11-09 | 株式会社Ihi | 自磁性金属salen络合物 |
US10034941B2 (en) | 2007-12-28 | 2018-07-31 | Ihi Corporation | Iron-salen complex |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103705947A (zh) | 2006-06-28 | 2014-04-09 | 株式会社Ihi | 药物、药物引导装置、磁性检测装置和药物设计方法 |
EP2708543A1 (en) * | 2012-09-17 | 2014-03-19 | L'air Liquide, Societe Anonyme Pour L'etude Et L'exploitation Des Procedes Georges Claude | Salen-type strontium precursors for vapor phase deposition of thin films |
EP2708542B1 (en) * | 2012-09-17 | 2015-04-08 | L'air Liquide, Societe Anonyme Pour L'etude Et L'exploitation Des Procedes Georges Claude | Salen-type barium precursors for vapor phase deposition of thin films |
JP2015131934A (ja) * | 2013-08-09 | 2015-07-23 | 日本化薬株式会社 | ブリードアウトの抑制方法 |
JP2015057459A (ja) * | 2013-08-09 | 2015-03-26 | 日本化薬株式会社 | 粉体凝集の抑制方法 |
JP6249526B2 (ja) * | 2013-08-09 | 2017-12-20 | 日本化薬株式会社 | 粉体凝集の抑制方法 |
-
1991
- 1991-08-12 JP JP3225293A patent/JP2930263B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10034941B2 (en) | 2007-12-28 | 2018-07-31 | Ihi Corporation | Iron-salen complex |
CN102239138A (zh) * | 2008-11-20 | 2011-11-09 | 株式会社Ihi | 自磁性金属salen络合物 |
US9505732B2 (en) | 2008-11-20 | 2016-11-29 | Ihi Corporation | Auto magnetic metal salen complex compound |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0545932A (ja) | 1993-02-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH06250441A (ja) | 電子写真用トナー | |
JP2930263B2 (ja) | 電子写真用トナー | |
EP0957406B1 (en) | Electrophotographic toner | |
JPH0680681A (ja) | ホスホニウム化合物及びそれを用いた電子写真用トナー | |
JP3313871B2 (ja) | 静電荷像現像用トナ− | |
JP2901162B2 (ja) | 電子写真用トナー | |
JPH08166691A (ja) | 電子写真用トナー | |
JP3048275B2 (ja) | 電子写真用トナー | |
JPH04107569A (ja) | 電子写真用トナー | |
JP2907564B2 (ja) | 電子写真用トナー | |
JP3560093B2 (ja) | 電子写真用トナー及び現像剤 | |
US5061589A (en) | Toner for electrophotography | |
JP2801755B2 (ja) | 正帯電性電子写真用トナー | |
JP2977142B2 (ja) | 電子写真用トナー | |
JPH0534986A (ja) | 電子写真用トナー | |
JP2626994B2 (ja) | 電子写真用トナー | |
JP2959653B2 (ja) | 電子写真用トナー | |
JP2764606B2 (ja) | 静電荷像現像用トナー | |
JP3578356B2 (ja) | 金属錯体のジフェニルグアニジン塩及び電子写真用トナー | |
JP2614080B2 (ja) | 電子写真用トナー | |
JP2626995B2 (ja) | 電子写真用トナー | |
JPH06332265A (ja) | 電子写真用トナー | |
JPH01310360A (ja) | 電子写真用トナー | |
JPH0561256A (ja) | 電子写真用トナー | |
JPH07109526B2 (ja) | 電子写真用トナ− |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |