JPH09279438A - ポリエステル異収縮複合糸織物およびその製造方法 - Google Patents
ポリエステル異収縮複合糸織物およびその製造方法Info
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- JPH09279438A JPH09279438A JP8092597A JP9259796A JPH09279438A JP H09279438 A JPH09279438 A JP H09279438A JP 8092597 A JP8092597 A JP 8092597A JP 9259796 A JP9259796 A JP 9259796A JP H09279438 A JPH09279438 A JP H09279438A
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Abstract
ウォーム感も兼ね備えた婦人衣料等に好適な新規な風合
いを有するポリエステル織物を提供する。 【構成】 SHD50〜75%、SHW45〜65%の
マルチフィラメントを有するポリエステルマルチフィラ
メント群とSHDが負の値を示すマルチフィラメントを
有するポリエステルマルチフィラメント群との複合糸を
用いた織物及び、共重合ポリエステルマルチフィラメン
トを有するポリエステルマルチフィラメント群とSHD
が負の値を示すマルチフィラメントを有するポリエステ
ルマルチフィラメント群とを複合し、次いで特定の撚数
で撚糸し、製織する織物の製造方法。
Description
な嵩高感、ウォーム感を有するポリエステル異収縮複合
糸織物とその製造方法に関するものであり、更に詳しく
はエチレンテレフタレート系共重合ポリエステルを用い
た高収縮マルチフィラメント糸と160℃乾熱収縮率S
HDが負、即ち乾熱160℃環境下で実質的に自己伸長
性を有するポリエステルマルチフィラメント糸を含むポ
リエステル異収縮複合糸を用いてなるポリエステル異収
縮複合糸織物とその製造方法に関するものである。
ルチフィラメント糸を使用して絹の風合いに近づける為
に、断面異型化による嵩高性向上策や原糸の単糸細化或
いは低ヤング率化による曲げ硬さ低減策、又は沸水収縮
率を異とするフィラメント糸を種々組み合わせてなる複
合糸を織物として染色加工工程に通じることによって織
物に適度なふくらみを持たせる方法等が提案されてい
る。特に異収縮複合糸を用いた織物は糸の収縮率差によ
る独特のふくらみ感、表面タッチ、適度なドレープ性等
々の要求を満足する可能性を秘めている。しかしながら
従来の異収縮複合糸を用いた織物は落ち着いた光沢、十
分なドレープ性、及び反撥性を与える素材と成り得る
が、単に絹に良く似た感じの織物に過ぎず、絹と同様或
いは絹を超える風合いを織物に与えるには至っていない
のが現状である。
来の異収縮複合糸織物の風合いを更に改善するべく、か
かる従来の異収縮複合糸織物では表現しきれなかった適
度なふくらみ感、弾発感、ソフト感、ドレープ性等々を
付与することを課題とするものであり、ひいては絹織物
に於いても表現しきれなかった豊かなふくらみ感、適度
な嵩高感、ウォーム感、ドレープ性、弾発感を付与する
ことを目的とするものである。
物は以下の構成よりなる。即ち、少なくとも下記式(1)
及び(2) を満足するマルチフィラメントAを少なくとも
一部に有するポリエステルマルチフィラメント群と16
0℃乾熱収縮率SHDが負の値を示すポリエステルマル
チフィラメントBを少なくとも一部に有するポリエステ
ルマルチフィラメント群との複合糸を経糸及び/又は緯
糸に使用してなることを特徴とするポリエステル異収縮
複合糸織物である。 50%≦SHD(A)≦75% (1) 45%≦SHW(A)≦65% (2) SHD(A)及びSHW(A)は、それぞれポリエステ
ルマルチフィラメント糸Aの160℃乾熱収縮率及び沸
水収縮率を示す。
テル異収縮複合糸織物に使用するポリエステル異収縮複
合糸はエチレングリコールを主なグリコール成分とし、
酸成分のうち80モル%以上がテレフタル酸で構成され
るポリエステルを用いたポリエステルマルチフィラメン
トAを少なくとも一部に有するポリエステルマルチフィ
ラメント群と160℃乾熱収縮率SHDが負の値を示す
ポリエステルマルチフィラメントBを少なくとも一部に
有するポリエステルマルチフィラメント群からなる複合
糸である。該ポリエステルマルチフィラメントAに使用
されるポリエステルは全酸成分のうち80モル%以上が
テレフタル酸で構成されたエチレンテレフタレート系共
重合ポリエステルであるが、全酸成分のうち、5〜20
モル%の範囲でイソフタル酸、5−ナトリウムスルフォ
イソフタル酸等の酸成分を共重合させてもよい。好適に
は5〜15モル%更に好ましくは8〜12モル%のイソ
フタル酸を共重合させたエチレンテフタレート系共重合
ポリエステルである。共重合させるイソフタル酸成分が
全酸成分に対し5モル%未満となると織物のふくらみ
感、弾発感、エアリー感、緻密感等々が不足してしま
い、品位的に魅力の感じられないものとなってしまう。
またイソフタル酸成分が全酸成分に対し20モル%を超
過すると織物は緻密感には富むが風合いが硬い、所謂パ
リッとしたものとなってしまい衣料用途として好ましい
ものとはならない。使用するポリエステルの極限粘度数
〔η〕については特に限定を加えるものではないが0.
50〜0.80cc/gの範囲のものが好適に使用される。
また必要に応じ、二酸化珪素、硫酸バリウム、二酸化チ
タン等々の艶消剤や制電剤、平滑剤、顔料、等を混合し
ても構わない。
構成するポリエステルについては特に組成を限定するも
のではないが、エチレンテレフタレートを主な繰り返し
単位とするポリエステルが好ましい。使用するポリエス
テルの極限粘度数〔η〕についても特に限定を加えるも
のではないが0.50〜0.80cc/gの範囲のものが好
適に使用される。該ポリエステルについても必要に応じ
て各種艶消剤、制電剤、平滑剤、顔料、等を混合しても
構わない。また該ポリエステルマルチフィラメントBは
160℃乾熱収縮率SHDが負の値を示す、即ち乾熱1
60℃で実質的に自己伸長性を示すことが必要である。
該ポリエステルマルチフィラメントBの製造方法に関し
ては特に限定を加えるものではないが、ポリエステルマ
ルチフィラメント部分配向糸(POY)を実質的に延伸
しない条件で熱処理して得る方法、ポリエステルマルチ
フィラメント部分配向糸(POY)を該糸条の結晶化温
度以下で冷延伸した後、実質的に延伸しない条件で熱処
理して得る方法等が挙げられる。
フィラメントA及びポリエステルマルチフィラメントB
の単糸デニールについては特に限定を加えるものではな
いが、一般的に使用される衣料用途に限定した場合は単
糸デニールとして0.1〜10デニール、より好適には
0.5〜5デニールである。単糸断面形状についても丸
断面の他、三角断面、偏平断面、その他多角断面等、様
々なものが使用出来る。本発明に使用するポリエステル
異収縮複合糸自体の総デニールについても特に限定を加
えるものではないが、一般衣料用途では総デニールとし
て100〜1000デニールの範囲、より好ましくは2
00〜800デニールが好適に使用される。
るポリエステルマルチフィラメントAは下記条件を満足
することが必要である。 50%≦SHD(A)≦75% (1) 45%≦SHW(A)≦65% (2) SHD(A)及びSHW(A)はそれぞれポリエステル
マルチフィラメント糸Aの160℃乾熱収縮率SHD、
沸水収縮率SHWを示すものである。該160℃乾熱収
縮率SHDが50%未満となると得られた織物のふくら
み感、弾発感、エアリー感、緻密感が不足し安っぽい外
観、風合いのものとなってしまう。また75%を著しく
超過すると緻密感は増すがドレープ性に欠如した風合い
の硬いものに仕上がってしまう。好ましくは55%以上
65%以下の範囲とすることによって本発明のポリエス
テル異収縮混繊織物に適度なふくらみ感、弾発感、エア
リー感、緻密感、適度なドレープ性を付与することが出
来る。
収縮率SHWは45%〜65%、好ましくは50〜60
%、より好ましくは50%〜65%の範囲が望ましい。
該沸水収縮率SHWが45%未満の範囲となると得られ
た織物のふくらみ感や弾発感、エアリー感、緻密感等が
不足するものとなってしまい商品として魅力ある風合い
とはならない。また逆に65%を超過する高収縮率とな
ると、緻密感は増すが、ドレープ性に欠如した風合いの
硬いものとなってしまう。沸水収縮率SHWを45%〜
65%とすることにより、本発明の織物に適度なふくら
み感、弾発感、エアリー感、緻密感、及び適度なドレー
プ性を付与することが可能となるのである。
使用するポリエステルマルチフィラメトBは以下の条件
を満足することが望ましい。 −1%≦SHW(B)≦3% (3) 10%≦χc (B)≦25% (4) 85%≦fc (B)≦95% (5) 1%≦fa (B)≦12% (6) 但し、SHW(B)はポリエステルマルチフィラメント
糸Bの沸水収縮率SHWを示し、χc (B)は同結晶化
度χc 、fc (B)及びfa (B)は同結晶配向度fc
、及び非晶配向度fa を示すものである。沸水収縮率
SHWが−1%未満となると沸騰水中で自己伸長する程
度が大きくなる結果、織物にふかつき感が現れてしま
い、品位的に好ましいものとはならない。また沸水収縮
率SHWが3%を超過すると織物のふくらみ感、ソフト
感、弾発性が不足するものに仕上がってしまい、衣料用
途として品位的に満足出来るものにはならない。沸水収
縮率SHWが−1%以上3%以下、より好ましくは0%
以上2%以下の範囲とすることによって良好なふくらみ
感、弾発性、及び適度なエアリー感を織物に付与するこ
とが可能となるのである。
結晶化度χc (B)は10%以上、25%以下、より好
ましくは10%以上20%以下、更に好ましくは10%
以上17%以下の範囲であることが望ましい。但し、該
結晶化度χc については密度勾配管法によるものであ
る。該結晶化度χc (B)が10%以下の範囲となれば
織物のアルカリ減量加工によって選択的に加水分解され
るために脆化が著しく品質的に満足し得るものとはなら
ない。また逆に25%を超過すると実質的にポリエステ
ルマルチフィラメント糸Bは160℃乾熱処理によって
自己伸長を示さず、織物は適度なふくらみ感、弾発性、
エアリー感を感じさせないものとなってしまうのであ
る。
結晶配向度fc (B)は85%以上95%以下であるこ
とが望ましい。該結晶配向度fc (B)が85%未満の
範囲となると実質的に糸条は自己伸長を示すものとはな
らず織物はふくらみ感、弾発性に不足するものとなって
しまう。また逆に該結晶配向度fc (B)が95%を超
過する範囲となっても実質的に糸条は自己伸長を示すも
のとはならず、本発明者が鋭意検討を重ねた結果、結晶
配向度fc (B)として85%以上95%以下、より好
ましくは90%以上95%未満の範囲とすることによっ
て糸条は自己伸長性を示し、本発明の織物を適度なふく
らみ感、弾発性、ソフト感を感じさせるものに仕上げる
ことが可能となるのである。
配向度fa(B)については1%以上12%以下の範囲
とすることが望ましい。該非晶配向度fa(B)が1%
未満の範囲では非晶部の配向度が小さくなり過ぎ、実質
的に糸条は自己伸長を示さないものとなってしまう。ポ
リエステルマルチフィラメントBの製造方法は特に限定
を加えるものではないが、糸条の自己伸長は染色加工工
程に於ける熱処理によって糸条の非晶部分が繊維軸方向
に再配向、再配列することによって見掛けの結晶化度が
増加し、実質的に糸条は自己伸長を示すものと考えられ
該非晶部の配向度が小さく成り過ぎると糸条は自己伸長
性を示さない。また逆に非晶部の配向度が大きく成り過
ぎても糸条の自己伸長の割合が小さいものとなってしま
う。発明者が検討を重ねた結果、非晶配向度fa(B)
としては1%以上12%以下、より好ましくは1%以上
9%以下の範囲とすることによって良好な風合いを織物
に与えることが可能な程度の自己伸長能を糸条に与える
ことが出来ることを見い出すに至った。
物の製造方法は以下の構成よりなる。即ち全酸成分に対
し、イソフタル酸を10モル%共重合させたエチレンテ
レフタレート系共重合ポリエステルより構成されるポリ
エステルマルチフィラメントAを含むポリエステルマル
チフィラメント群、及び160℃乾熱収縮率SHDが
負、即ち乾熱160℃条件下に於いて実質的に自己伸長
発現するポリエステルマルチフィラメントBを含むポリ
エステルマルチフィラメント群とを複合(引き揃え、或
いは合撚、又は混繊、等)してポリエステル異収縮複合
糸を作成し以下式(7) の条件にて撚糸を施した後、60
〜80℃の雰囲気温度で20〜40分の撚止めセットを
施し、甘撚を施した経糸には下記式(8) 、(9) の条件で
サイジング処理を実施した後、織物の経糸及び/又は緯
糸に使用するポリエステル異収縮複合織物の製造方法で
ある。 3000/(D)1/2 ≦Tw≦27000/(D)1/2 (7) 施糊温度=35℃〜50℃ (8) 糊材乾燥温度=40℃〜80℃ (9)
用するポリエステル異収縮複合糸条に施撚する際に用い
る撚糸機種は特に限定を加えられるものではなく、イタ
リー撚糸機等のアップツイスターやリングツイスター、
ダブルツイスター等が好適に使用され、特にダブルツイ
スターが生産性や工程安定性等でより好ましい。撚糸条
件としては特に施撚張力に関して注意を払うことが必要
となる。適正な施撚張力範囲は0.1g/d 〜1.0g/d
の範囲、より好ましくは0.1g/d 〜0.8g/d の範囲
であり過度に施撚張力が大きくなり過ぎると施撚時の糸
切れや毛羽立ちが生じ、工程通過性や品質面で支障を来
すばかりかポリエステルマルチフィラメント糸Bの自己
伸長性が損なわれ結果、織物のふくらみ感や弾発性、ソ
フト感等々が不足してしまい、品位的に好ましいものと
はならない。
T/m 以上27000/(D)1/2 T/m 以下の範囲とする
ことが望ましい。該撚数に関しては狙う織物の風合いに
応じて適宜選定すればよく、例えばふくらみ感やソフト
感を更に向上させたい場合には撚数Twを3000/
(D)1/2 T/m 以上27000/(D)1/2 程度の甘撚
の範囲内で適宜選定すればよい。また逆に、ドライ感や
シャリ感を向上させたい場合には撚数Twを12000
/(D)1/2 T/m 以上27000/(D)1/2 程度の強
撚の範囲内で適宜、撚数を選よい。
入した後、撚糸トルクによるビリやスナール等の諸問題
発生を抑制するために撚止めセットを実施する。該撚止
めセットについては上記撚数Twで3000/(D)
1/2 T/m 7000/(D)1/2T/m 程度の甘撚条件では
必要ないが、それ以上の中撚〜強撚の範囲の撚数であれ
ば実施する必要がある。該撚止めセットには従来より使
用されているバキュームヒートセッターやライドンボッ
クス等を使用することが出来る。撚止めセット条件につ
いては60℃以上80℃以下のポリエステルマルチフィ
ラメント糸の一次転移点以上の雰囲気温度とする必要が
あり、処理時間としては20分〜40分間が適当な範囲
である。該処理温度については過度に高くし過ぎると糸
条の結晶化が促進され、結果織物はふくらみ感、ソフト
感に乏しいものに仕上がってしまい好ましくない。また
処理時間についても同様で過度に長時間処理し過ぎると
糸条の結晶化が促進され織物はふくらみ感を感じさせな
いペーパーライクなものになってしまうのである。
縮複合糸条を経糸として使用する場合には施糊温度が3
5℃〜50℃、糊材乾燥温度が40℃〜80℃の各条件
でサイジング処理を行う必要がある。該サイジング処理
に使用する機種についても特に限定を加えるものではな
いが施糊時及び糊材乾燥時に糸条に加えられる張力は
0.1〜0.5g/d の範囲、より好ましくは0.1〜
0.3g/d の範囲とすることが望ましい。該施糊温度即
ち糊剤温度が35℃未満の範囲となると糊材粘度が増加
してしまい安定的に施撚することが出来なくなる。また
50℃を超過する範囲となると処理する糸条の結晶化促
進作用が強く、織物はふくらみのないペーパーライクな
ものとなってしまう。該糊材の成分に関しては特に限定
を加えるものではないが基材としてポリビニルアルコー
ルやアクリル酸エステル共重合体、アクリル酸エステル
酢酸ビニル共重合体、アクリルアマイド共重合体、アク
リル酸メチルエステル、アクリル酸メチルエステル酢酸
ビニル共重合体等々が好適に使用出来る。また必要に応
じて適当量の平滑材、制電材等を混合して使用してもよ
い。
気温度であり40℃〜80℃の範囲とすることが重要で
ある。該糊材乾燥温度が40℃未満の低温領域となれば
糊材乾燥に相当量の時間がかかってしまい、生産性を考
慮すると好ましい条件であるとは言い難い。また逆に該
糊材乾燥温度が80℃を著しく超過する範囲となると乾
燥に要する時間は極僅かなものとなるが糸条が結晶化促
進され過ぎてしまい、結果織物はふくらみ感やソフト感
に乏しい、ペーパーライクな、品位的に好ましくないも
のとなってしまう。該糊材乾燥温度、即ちチャンバー内
の雰囲気温度が40℃〜80℃、より好ましくは50℃
〜70℃の範囲とすることによって結晶化が織物の風合
いに支障を来さない程度に抑制され、且つ生産性を悪化
させない範囲で操業することが可能となるのである。
熱160℃雰囲気下で実質的に自己伸長発現するポリエ
ステルマルチフィラメントBと高収縮率を示すポリエス
テルマルチフィラメントAをそれぞれ少なくとも1種類
以上含むポリエステル異収縮複合糸より構成されるもの
であるが、該異収縮複合糸の複合方法については特に限
定を加えるものではなく、如何なる複合方法を用いても
構わない。例えば、ポリエステルマルチフィラメントA
を含むマルチフィラメント群とポリエステルマルチフィ
ラメントBを含むマルチフィラメント群をインターレー
スノズルを使用し、空気交絡処理する方法や引き揃えて
合撚する方法、又はそれぞれの糸条に下撚を挿入してお
き、引き揃えた後に合撚する方法、一方の糸条を過供給
下で高圧空気流を用いて攪乱交絡処理を行うタスラン加
工等々様々な方法を用いることが出来る。
織する際の織機機種についても特に限定を加えるもので
はなく、フライシャトルルーム、レピアルーム、エアー
ジェトルーム、ウォータージェットルーム、プロジェク
タイルルーム等々、何れの織機も使用することが可能で
ある。大量生産可能なウォータージェットルームを使用
する場合には生機乾燥温度を低温とする必要がある。好
ましい範囲としては50℃〜75℃、より好ましくは5
0℃〜60℃の範囲である。該生機乾燥温度が75℃以
上の温度となると、マルチフィラメントAの熱収縮能が
著しく低下する他、マルチフィラメントBの自己伸長能
が低下してしまい織物はふくらみ感、ソフト感、弾発性
を感じさせないものとなってしまう。製織及び製織準備
工程については経糸、緯糸の双方に過度の張力がかから
ないように調整することが望ましい。
する。尚、本発明は以下の実施例に何ら限定されるもの
ではない。また本文及び実施例中に記載の各測定値の測
定方法は下記に示す通りである。 (a) 160℃乾熱収縮率SHD 試料に1/30 g/dの荷重を掛け、その長さL1(mm)を
測定する。次いで、その荷重を取り除き、試料を乾燥機
に入れ乾熱160℃で30分間乾燥する。乾燥後、冷却
し再度試料に1/30 g/dの荷重を掛けてその長さL2
(mm)を測定する。上記L1、L2を下記式に代入し、1
60℃乾熱収縮率SHDを測定する。尚、測定回数5回
の平均値を以てその測定値とする。 SHD(%)=(L1−L2)/L1×100 (10)
の初荷重を掛け、120回/分の速度で巻き返し、巻き
回数が20回の小綛を作り、初荷重の40倍の重りを掛
けて綛長L3(mm)を測定する。続いて重りを外し、収縮
が妨げられないような方法で沸騰水(100℃)中に3
0分間浸漬した後、取り出して吸取紙或いは綿布で水を
拭き取り、水平状態で風乾する。風乾後、再度重りを掛
けて綛長L4(mm)を測定する。上記L3、L4を下記式
に代入し、沸水収縮率SHWを測定する。尚、測定回数
5回の平均値を以てその測定値とする。 SHW(%)=(L3−L4)/L3×100 (11)
とし、ウベローデ粘度計を使用して20℃±0.5℃の
恒温条件下で粘度数ηsp/cを求め、ηsp/cを溶液濃
度cに対してプロットし、c→0にηsp/cを外挿する
ことによって極限粘度数〔η〕を求める。尚、測定回数
5回の平均値を以てその測定値とする。
し、30℃±0.1℃に調温された密度勾配管中に充分
に脱泡した試料を投入し5時間放置後の密度勾配管中の
試料位置を、密度勾配管の目盛りで読み取った値を、標
準ガラスフロートによる密度勾配管目盛〜比重キャリブ
レーショングラフから比重値に換算し、測定回数5回の
平均値を以て比重値の測定値dとする。該比重値dを下
記式に代入し、結晶化度χc を算出する。 χc =〔dc ×(d−da )〕/〔d×(dc −da )〕×100 (12) 但し、da =1.331(PET非晶部比重) dc =1.455(PET結晶部比重) d =(測定した比重)
装置(FS−3型)、ゴニオメーター(SG−7型)及
びシンチレーションカウンターを用い、ニッケルフィル
ターで単色化したCuKα線(波長λ=1.5418n
m)を用いて繊維の配向角OAを測定する。配向角OA
の測定は (100)面反射の2θを使用する。使用される反
射の2θは、赤道線方向の回折強度曲線から決定され
る。上記X線発生装置は45Kv、70mAで運転するもの
とし、繊維測定装置に繊維試料を単糸同士が互いに平行
となるように取り付ける。試料の厚みは0.5mm程度と
するのが好ましい。
オメーターをセットし、平行に配列した繊維軸に垂直に
X線を入射させる。(ビーム垂直透過法) 方位角方向を−80°〜+30°走査し、シンチレーシ
ョンカウンターで回折強度を記録紙に記録し、更に−1
80°と180°の回折強度を記録する。この時、スキ
ャニングスピード4°/分、チャートスピード1.0cm
/分、タイムコンスタント2秒或いは5秒、コリメータ
ー1mmφ、レシーピングはスリット縦横とも1°で実施
した。得られた回折強度曲線から配向角を求めるには±
180°で得られる回折強度の平均値をとり、水平線を
引き、ピークの頂点から基線に垂線をおろし、その高さ
の中点を求める。中点を通る水平線を引き、この水平線
と回折強度曲線の交点間の距離を測定し、この値を角度
(°)に換算した値を配向角OAとし下記式にOA値を
代入し結晶配向度fc を求める。 fc (%)=(180°−OA)/180°×100 (13)
た複屈折率、fは上記のX線回折法によって求めた結晶
配向度、χc は上記の密度勾配管法によって求めた結晶
化度である。
ンペンセータを用い、光源としてはスペクトル光源用起
動装置(東芝SLS−3−B型)を用いた。(Na光
源) 5〜6mm長の繊維軸に対し45°の角度に切断した試料
を、切断面を上にして、スライドグラス上に載せる。試
料スライドグラスを回転載物台に載せ、試料が偏光子に
対し45°になるように回転載物台を回転させて調節
し、アナライザーを挿入し暗視界とした後、コンペンセ
ータを30にして縞数を数える。(n個) コンペンセータを右螺子方向に回して試料が最初に暗く
なる点のコンペンセータの目盛bを測定した後(いずれ
も1/10目盛迄読む)、コンペンセータを30に戻し
てアナライザーを外し、試料の直径dを測定し、下記式
に基づき複屈折率Δnを算出する。測定回数10回の平
均値を以てその測定値とする。 Δn=Γ/d(Γ;レターデーション=nλ0 +ε) (15) 但しλ0 =589.3mμ ε;ライツ社のコンペンセータの説明書のC/1000
0とiより求める。 i=(a−b)(;コンペンセータの読みの差)
し10モル%共重合させたポリエチレンテレフタレート
セミダルレジン(極限粘度数〔η〕=0.63cc/g、二
酸化チタン含有量0.3重量%)を使用し、乾燥機でレ
ジンを絶乾した後、窒素パージ下で通常の溶融紡糸を行
い未延伸糸として紡糸引取速度2600m/min.の条件で
未延伸糸チーズとして巻き取った。該未延伸糸チーズを
延伸機を使用して延伸速度600m/min.、延伸倍率1.
5倍の各条件で37デニール5フィラメント丸断面ポリ
エステル通常延伸糸を得た。該通常延伸糸をポリエステ
ルマルチフィラメントAとする。ポリエステルマルチフ
ィラメント糸Aとポリエステルマルチフィラメント通常
延伸糸42デニール108フィラメント(160℃乾熱
収縮率SHD=9.5%、沸水収縮率SHW=6.5
%)とをインターレースノズルを使用して空気交絡処理
し、79デニール113フィラメント異収縮混繊糸条
A’を得た。因みにポリエステルマルチフィラメント糸
Aの160℃乾熱収縮率SHDは70%、沸水収縮率S
HWは55%である。
ン(極限粘度数〔η〕=0.64cc/g、二酸化チタン含
有量0.3重量%)を使用し、乾燥機中でレジンを絶乾
状態迄乾燥した後、窒素パージ下で通魚の溶融紡糸を行
い、未延伸糸として紡糸引取速度3200m/min.の条件
で未延伸糸チーズとして巻き取った。該未延伸糸を延伸
機を使用して延伸速度600m/min.、延伸倍率1.5
倍、延伸温度45℃の各条件で40デニール36フィラ
メント丸断面ポリエステル延伸糸を得た。該ポリエステ
ル延伸糸を非接触式乾熱ヒーター(スリットヒーター)
を使用し弛緩率40%、ヒーター温度195℃、ヒータ
ー滞留時間0.15秒の条件にて弛緩熱処理を施し56
デニール36フィラメントのポリエステルマルチフィラ
メント糸Bを得た。該マルチフィラメント糸Bを引き取
ることなく、別のポリエステルマルチフィラメント通常
延伸糸100デニール30フィラメント(160℃乾熱
収縮率SHD=16.0%、沸水収縮率SHW=13.
5%)とをインターレースノズルを使用し空気交絡処理
し、156デニール66フィラメント異収縮混繊糸B’
を得た。因みにポリエステルマルチフィラメント糸Bの
160℃乾熱収縮率SHDは−4.6%で実質的に自己
伸長性を示し、沸水収縮率SHWは0.2%、結晶化度
χcは12.6%、結晶配向度fcは93.1%、非結
晶配向度faは8.6%の各物性値を示すものであっ
た。
縮混繊糸条A’にS撚方向に200T/m の撚りを挿入し
た後、156デニール66フィラメント異収縮混繊糸
B’と引き揃え、石川製作所社製DTF型合撚糸機を使
用しS撚方向に400T/m の上撚を施した後、金属製撚
糸シリンダーに巻き返し、バキュームヒートセッターを
使用し、真空条件下、雰囲気温度70℃で30分間の撚
止めセットを施した。該撚糸合撚糸条を経糸及び緯糸と
して使用し、織上密度として経53本/吋、緯45本/
吋の梨地組織に製織した。該生機を通常の染色加工工程
を通し仕上密度として経65本/吋、緯54本/吋に仕
上げた。該生地はソフトな触感、適度な嵩高感、ウォー
ム感、ドレープ性を有する婦人向け衣料用途に適した中
厚地織物であった。
れた79デニール113フィラメント異収縮混繊糸条
A’と156デニール66フィラメント異収縮混繊糸
B’とを引き揃え、村田機械社製ダブルツイスター 3
02を使用し、S撚及びZ撚方向に400T/mの実撚を
挿入した撚糸条をワープサイザーを使用し施糊温度40
℃、糊剤乾燥温度70℃の条件にてサイジングを行った
糸条を経糸とし、緯糸として東洋紡エステル150デニ
ール96フィラメントの撚糸条(撚数1800T/m )を
使用し、緯糸をS撚及びZ撚が2本交互の構成となるよ
うにし、織上密度として経86本/吋、緯64本/吋の
ピケ組織に製織した。該生機を通常の染色加工工程を通
し仕上密度として経107本/吋、緯83本/吋に仕上
げた。該生地は実施例1同様、ソフトな触感、適度なウ
ォーム感、嵩高性、ドレープ性を有する婦人衣料用途に
好適な中厚地織物となった。
重合させたポリエチレンテレフタレートセミダルレジン
(極限粘度数〔η〕=0.62cc/g、二酸化チタン含有
量0.3重量%)を使用し、乾燥機でレジンを絶乾した
後、窒素パージ下で通常の溶融紡糸を行い未延伸糸とし
て紡糸引取速度2600m/min.の条件で未延伸糸チーズ
として巻き取った。該未延伸糸チーズを延伸機を使用し
て延伸速度600m/min.、延伸倍率1.5倍の各条件で
37デニール5フィラメント丸断面ポリエステル通常延
伸糸を得た。該通常延伸糸をポリエステルマルチフィラ
メント糸Aとする。ポリエステルマルチフィラメント糸
Aとポリエステルマルチフィラメント通常延伸糸42デ
ニール108フィラメント(160℃乾熱収縮率SHD
=9.5%、沸水収縮率SHW=6.5%)とをインタ
ーレースノズルを使用して空気交絡処理し、79デニー
ル113フィラメント異収縮混繊糸条A’を得た。因み
にポリエステルマルチフィラメント糸Aの160℃乾熱
収縮率SHDは78%、沸水収縮率SHWは67%であ
る。
収縮混繊糸条B’とを引き揃え、村田機械社製ダブルツ
イスター 302を使用し、S撚及びZ撚方向に400
T/mの実撚を挿入した撚糸条を実施例2同様の方法でサ
イジングを行い経糸とし、緯糸として東洋紡エステル1
50デニール96フィラメントの撚糸条(撚数1800
T/m )を使用し、緯糸をS撚及びZ撚の2本交互の構成
となるようにし、織上密度として経66本/吋、緯64
本/吋ののピケ組織に製織した。該生機を通常の染色加
工工程を通し仕上密度として経106本/吋、緯85本
/吋に仕上げた。風合いは実施例1、2と比較し、組織
の緻密感はあるが、風合いが硬くなり過ぎてしまい、ド
レープ性に欠如していた。アルカリ減量処理に於ける減
量率コントロールで風合い改善を試みたものの、マルチ
フィラメント糸Aの減量スピードが他と比較して早く、
適度なドレープ性を得られる領域では生地の引裂強力が
実用強度に至らず、一般衣料用途として不適当なもので
あった。
重合させたポリエチレンテレフタレートセミダルレジン
(極限粘度数〔η〕=0.63cc/g、二酸化チタン含有
量0.3重量%)を使用し、乾燥機でレジンを絶乾した
後、窒素パージ下で通常の溶融紡糸を行い未延伸糸とし
て紡糸引取速度2600m/min.の条件で未延伸糸チーズ
として巻き取った。該未延伸糸チーズを延伸機を使用し
て延伸速度600m/min.、延伸倍率1.5倍の各条件で
37デニール5フィラメント丸断面ポリエステル通常延
伸糸を得た。該通常延伸糸をポリエステルマルチフィラ
メント糸Aとする。ポリエステルマルチフィラメント糸
Aとポリエステルマルチフィラメント通常延伸糸42デ
ニール108フィラメント(160℃乾熱収縮率SHD
=9.5%、沸水収縮率SHW=6.5%)とをインタ
ーレースノズルを使用して空気交絡処理し、79デニー
ル113フィラメント異収縮混繊糸条A’を得た。因み
にポリエステルマルチフィラメント糸Aの160℃乾熱
収縮率SHDは70%、沸水収縮率SHWは55%であ
る。
ン(極限粘度数〔η〕=0.64cc/g、二酸化チタン含
有量0.3重量%)を使用し、乾燥機中でレジンを絶乾
状態迄乾燥した後、窒素パージ下で通魚の溶融紡糸を行
い、未延伸糸として紡糸引取速度3200m/min.の条件
で未延伸糸チーズとして巻き取った。該未延伸糸を延伸
機を使用して延伸速度600m/min.、延伸倍率1.5
倍、延伸温度45℃の各条件で40デニール36フィラ
メント丸断面ポリエステル延伸糸を得た。該ポリエステ
ル延伸糸を非接触式乾熱ヒーター(スリットヒーター)
を使用し、ヒーター温度195℃、ヒーター滞留時間
0.15秒の条件にて定長熱処理(弛緩率0%)を実施
し40デニール36フィラメントのポリエステルマルチ
フィラメント糸Bを得た。該マルチフィラメント糸Bを
引き取ることなく、別のポリエステルマルチフィラメン
ト通常延伸糸100デニール30フィラメント(160
℃乾熱収縮率SHD=16.0%、沸水収縮率SHW=
13.5%)とをインターレースノズルを使用し空気交
絡処理し、140デニール66フィラメント異収縮混繊
糸B’を得た。因みにポリエステルマルチフィラメント
糸Bの160℃乾熱収縮率SHDは3.2%で乾熱16
0℃条件下では収縮性を示し、沸水収縮率SHWは2.
6%、結晶化度χc は34.9%、結晶配向度fc は9
6.2%、非晶配向度fa は24.3%の各物性値を示
すものであった。
縮混繊糸条A’にS撚方向に200T/m の撚りを挿入し
た後、140デニール66フィラメント異収縮混繊糸
B’と引き揃え、石川製作所社製DTF型合撚糸機を使
用しS撚方向に400T/m の上撚を施した。該撚糸合撚
糸条を実施例1同様の方法で撚止めセットを実施した後
織物の経糸及び緯糸として使用し、織上密度として経5
4本/吋、緯46本/吋の梨地組織に製織した。該生機
を通常の染色加工工程を通し仕上密度として経66本/
吋、緯55本/吋に仕上げた。該生地は適度なふくらみ
感及びソフトな触感は有するものの実施例1、2に比較
し嵩高感、ウォーム感に劣るものであり、弾発性も不足
しており、従来の異収縮混繊糸条よりなる織物と何ら新
規性を感じさせないものであった。
ルマルチフィラメント異収縮混繊糸A’とポリエステル
マルチフィラメント異収縮混繊糸B’を使用し実施例1
同様の手法にて該異収縮混繊糸A’、B’よりなるポリ
エステル合撚糸条を作成した後、金属製撚糸シリンダー
に巻き返し、バキュームヒートセッターを使用し、真空
条件下、雰囲気温度85℃で40分間の撚止めセットを
施した。該撚糸合撚糸条を経糸及び緯糸として使用し、
織上密度として経53本/吋、緯45本/吋の梨地組織
に製織した。該生機を通常の染色加工工程を通し仕上密
度として経64本/吋、緯53本/吋に仕上げた。該生
地は実施例1、2と比較し嵩高感、ウォーム感に劣るも
のであり、触感も実施例1、2の生地の方がソフトに仕
上がっており、外観及び風合いとしては何ら新規性を感
じさせないものであった。
ルマルチフィラメント異収縮混繊糸A’とポリエステル
マルチフィラメント異収縮混繊糸B’を使用し実施例2
同様の手法にて該異収縮混繊糸A’、B’よりなるポリ
エステルマルチフィラメント異収縮混繊糸撚糸条ををワ
ープサイザーを使用し施糊温度60℃、糊剤乾燥温度1
80℃の条条件にてサイジングを行った糸条を経糸と
し、緯糸として東洋紡エステル150デニール96フィ
ラメントの撚糸条(撚数1800T/m )を使用し、緯糸
をS撚及びZ撚が2本交互の構成となるようにし、織上
密度として経86本/吋、緯664本/吋のピケ組織に
製織した。該生機を通常の染色加工工程を通し仕上密度
として経107本/吋、緯81本/吋に仕上げた。該生
地は実施例1、2と比較し嵩高感、ウォーム感に劣るも
のであり、触感も実施例1、2の生地の方がソフトに仕
上がっており、外観及び風合いとしては比較例3同様、
何ら新規性を感じさせないものとなった。
従来のポリエステルマルチフィラメント異収縮混繊糸条
よりなる織物と比較し、ふくらみ感や弾発性、ソフト
感、ドレープ性が共に向上しており、ドレスやブラウ
ス、ジャケットやパンツ、スカート等、婦人用衣料に好
適な全く新規な風合いを有するポリエステル織物を提供
することが可能となる等々の効果を奏するものである。
Claims (6)
- 【請求項1】 少なくとも下記式(1) 及び(2) を満足す
るマルチフィラメントAを少なくとも一部に有するポリ
エステルマルチフィラメント群と160℃乾熱収縮率S
HDが負の値を示すポリエステルマルチフィラメントB
を少なくとも一部に有するポリエステルマルチフィラメ
ント群との複合糸を経糸及び/又は緯糸に使用してなる
ことを特徴とするポリエステル異収縮複合糸織物。 50%≦SHD(A)≦75% (1) 45%≦SHW(A)≦65% (2) SHD(A)及びSHW(A)はそれぞれポリエステル
マルチフィラメントAの160℃乾熱収縮率及び沸水収
縮率を示すものである。 - 【請求項2】 マルチフィラメント糸Aを構成するポリ
エステルが全酸成分に対し、イソフタル酸を5〜20モ
ル%共重合してなるエチレンテレフタレート系共重合ポ
リエステルであることを特徴とする請求項1記載のポリ
エステル異収縮混繊織物。 - 【請求項3】 ポリエステルマルチフィラメント糸Bが
以下の下記式(3) 〜(5) を満足することを特徴とする請
求項1記載のポリエステル異収縮複合織物。 −1%≦SHW(B)≦3% (3) 10%≦χc (B)≦25% (4) 85%≦fc (B)≦95% (5) 1%≦fa (B)≦12% (6) SHW(B)はポリエステルマルチフィラメントBの沸
水収縮理SHWを示し、χc (B)は同結晶化度χc 、
fc (B)及びfa (B)は同結晶配向度fc 、及び非
晶配向度fa を示すものである。 - 【請求項4】 全酸成分に対し、イソフタル酸を5〜1
5モル%共重合してなるエエチレンテレフタレート系共
重合ポリエステルから構成されるポリエステルマルチフ
ィラメントAを含むポリエステルマルチフィラメント
群、及び160℃乾熱収縮率SHDが負の値を示すポリ
エステルマルチフィラメントBを含むポリエステルマル
チフィラメント群とを複合してなるポリエステル異収縮
複合糸とし、次いで下記式(7) を満足する条件で撚糸を
施した後、当該撚糸を経糸及び/又は緯糸に用いて製織
することを特徴とするポリエステル異収縮複合糸織物の
製造方法。 3000/(D)1/2 ≦Tw≦27000/(D)1/2 (7) Twはポリエステル異収縮混繊糸に挿入する実撚数(T/
m) 、Dはポリエステル収縮混繊糸のトータルデニール
(Den.)を示すものである。 - 【請求項5】 ポリエステル異収縮複合糸に撚糸を施し
た後、以下式(8)及び(9) の条件にてサイジング処理
を施し、その後製造することを特徴とする請求項5記載
のポリエステル異収縮複合糸織物の製造方法。 施糊温度:35℃〜50℃ (8) 糊材乾燥温度:40℃〜80℃ (9) - 【請求項6】 ポリエステル異収複合糸に撚糸を施した
後、60〜80℃の温度雰囲気下で20〜40分の撚止
めセットを施した後、製織することを特徴とする請求項
5記載のポリエステル異収縮複合糸織物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8092597A JPH09279438A (ja) | 1996-04-15 | 1996-04-15 | ポリエステル異収縮複合糸織物およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8092597A JPH09279438A (ja) | 1996-04-15 | 1996-04-15 | ポリエステル異収縮複合糸織物およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09279438A true JPH09279438A (ja) | 1997-10-28 |
Family
ID=14058868
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8092597A Pending JPH09279438A (ja) | 1996-04-15 | 1996-04-15 | ポリエステル異収縮複合糸織物およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09279438A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113073411A (zh) * | 2020-01-06 | 2021-07-06 | 东丽纤维研究所(中国)有限公司 | 一种混纤假捻加工纱线及其制备方法和织物 |
-
1996
- 1996-04-15 JP JP8092597A patent/JPH09279438A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113073411A (zh) * | 2020-01-06 | 2021-07-06 | 东丽纤维研究所(中国)有限公司 | 一种混纤假捻加工纱线及其制备方法和织物 |
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