JPH09275749A - コンバインの操作装置 - Google Patents

コンバインの操作装置

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JPH09275749A
JPH09275749A JP9833296A JP9833296A JPH09275749A JP H09275749 A JPH09275749 A JP H09275749A JP 9833296 A JP9833296 A JP 9833296A JP 9833296 A JP9833296 A JP 9833296A JP H09275749 A JPH09275749 A JP H09275749A
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combine
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mowing
clutch
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JP9833296A
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Shigemi Hidaka
茂實 日高
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Yanmar Co Ltd
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Yanmar Agricultural Equipment Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンバインの車速と刈取前処理装置4及びフ
イードチェン7の回転速度との同調制御と非同調制御と
の切換を迅速且つ任意にできるようにする。 【解決手段】 コンバインの走行機体の前部に刈取前処
理装置4をその後方に脱穀装置を配置し、脱穀装置にお
ける扱胴11を備えた扱室10の一側にフイードチェン
7を配置すると共に、同調クラッチ46をONで刈取ク
ラッチ48OFFにしての同調制御と、同調クラッチ4
6をOFFで刈取クラッチ48ONにしての非同調制御
との切換を運転室内の切換スイッチ82(83)で迅速
に実行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンバインにおけ
る刈取前処理装置の速度を車速に連動して変更したり、
非連動に切換えできる操作装置の構成に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、例えば、実開平4−1204
32号公報、特開平6−30639号公報、特開平6−
60322号公報、特開平6−78625号公報等にお
いて、コンバインの車速が所定値未満で刈取前処理装置
の(作業)速度と車速とを同調させる一方、車速が所定
値以上になると、刈取前処理装置の速度を所定値に一定
に保持する制御や、逆に車速が所定値以上では刈取前処
理装置の速度と車速とを同調させる一方、車速が所定値
未満では刈取前処理装置の速度を一定状態に保持するよ
うに切り換える制御が開示されている。
【0003】前記従来のうち前者の制御を実行するの
は、一般には、低速からある速度までの範囲では、車速
と刈取前処理装置の速度とを同調させることにより、刈
り取った穀稈を円滑に脱穀装置に移送するのであるが、
車速が余りにも高速であるときに、刈取前処理装置を同
調させて高速駆動すると、騒音が高くなったり、当該刈
取前処理装置の各部品の耐久性が低下するという問題が
あるので、車速が所定値以上になると、刈取前処理装置
の速度を所定値に一定に保持する制御するのである。
【0004】また、後者の制御を実行するのは、例え
ば、倒伏穀稈や軟弱穀稈を刈取脱穀するときは、車速を
速くすることができず、その場合において刈り取った穀
稈が既に傷んでいるので、穀稈搬送姿勢が乱れ易いか
ら、車速を微速にした状態では刈取前処理装置の速度を
所定値に保持するためである。他方、最近のコンバイン
の運転部(操縦部)には、走行装置に対する油圧式無段
階変速機構における機械的変速機構により出力の回転数
を高低に切り換えるための副変速レバーと、コンバイン
の前進、停止、後退とその車速を無段階に変更するため
の油圧式無段階変速機構に対する主変速レバーとを設
け、副変速レバーでは、路上走行モード、標準作業モー
ド、低速作業モード等に切換え、その各作業モード時に
適応するように出力部の回転数のレンジ(範囲)を変更
する。そして、主変速レバーでは、HST式(油圧式無
段)変速機構の出力軸の回転数及びその回転方向を任意
に変更することができるようにして、オペレータによる
作業の簡易化を図るようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、例えば、前
記車速同調制御を実行している途中において、例えば、
圃場内で未刈部分の一側を刈取脱穀したのち、他側にコ
ンバインを移動させる間は、刈取り作業はしないで、既
に刈取前処理装置及びフイードチェン上にある穀稈を脱
穀装置側に送り込む作業(以下、穀稈流し込み作業とい
う)を実行する場合、方向変換等コンバインの走行速度
が低速になる状態や後退移動をする必要があるため、前
記同調制御のままでは、前記流し込み作業の速度も遅く
なったり、コンバイン後退時には流し込み作業が中断し
なければならない。
【0006】また、圃場内の未刈部分の一部分のみに倒
伏穀稈があるため、その部分だけ車速を低下させると同
時に刈取前処理装置の作業速度は所定の高い速度にセッ
トしたい場合がある。しかしながら、前記従来の車速同
調制御と非同調制御とに切換える境界を所定の車速値だ
けで設定していると、短時間だけの非同調制御を実行し
たい場合に、主変速レバー及び副変速レバーの操作では
間に合わないという問題があった。
【0007】さらに、麦の圃場を刈取・脱穀する場合の
ように、脱穀負荷が少ないため、副変速レバーを路上走
行モードにセットし、主変速レバーの所定の前進速度位
置を保持したまま、刈取前処理装置の作業速度のみを高
めたい場合がある。この場合、図10に示して後述する
ように、副変速レバーが路上走行モードにセットされた
状態での前記主変速レバーのセット位置(車速)に対応
する刈取前処理装置の速度は、副変速レバーが標準作業
モードにセットされた状態での前記主変速レバーのセッ
ト位置(車速)に対応する刈取前処理装置の速度より遅
くなるので、非同調制御にて刈取前処理装置の速度のみ
を高くする必要がある。因みに、同調制御にて刈取前処
理装置の速度を所定値にするため、副変速レバーが標準
作業モードにセットされた状態で、前記主変速レバーの
セット位置を高速側に変更すると、車速のほうが大きく
なり過ぎて、刈取速度が間に合わずコンバイン前方の麦
を踏み倒すことになる。
【0008】本発明は、これらの問題を解決すべくなさ
れたものであり、刈取前処理装置の(作業)速度を車速
同調させるものでありながら、任意の時に迅速に非同調
制御に切替えできるようにしたコンバインにおける操作
装置を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】そのため、請求項1に記
載の発明のコンバインの操作装置は、車速と連動して刈
取前処理装置の速度を変化させる状態と、車速の如何に
かかわらず刈取前処理装置の速度を一定に保持する状態
とに切り換え可能な動力伝達部を備えたコンバインにお
いて、該コンバインの操縦部には、コンバインの前進、
停止、後退とその車速を無段階に変更するための主変速
レバーとを設けると共に、前記刈取前処理装置の速度を
高い状態に変更するための切換手段を設けたものであ
る。
【0010】また、請求項2に記載の発明のコンバイン
の操作装置は、車速と連動して刈取前処理装置の速度を
変化させる状態と、車速の如何にかかわらず刈取前処理
装置の速度を一定に保持する状態とに切り換え可能な動
力伝達部を備えたコンバインにおいて、該コンバインの
操縦部には、走行装置に対するHST式無段階変速機構
に内蔵した機械的変速機構による車速を高低に切り換え
るための副変速レバーと、コンバインの前進、停止、後
退とその車速を無段階に変更するための主変速レバーと
を設け、前記刈取前処理装置の速度を高い状態に変更す
るための切換手段を、前記主変速レバーまたはコンバイ
ンの操縦部の踏み込みペタルに設けたものである。
【0011】
【発明の効果】即ち、本発明では、通常の刈取脱穀作業
時においては、副変速レバー及び主変速レバーの両操作
にて、車速が遅い時には刈取前処理装置の速度が小さ
く、車速が速い時には刈取前処理装置の速度も速くする
というように、車速同調制御を実行することができると
共に、車速の如何に拘らず刈取速度を所定の一定値に保
持するという非同調作動を実行することができる。そし
て、前記車速同調の制御中に、操縦部に設けた切換手段
を作動させると、副変速レバー及び主変速レバーの両操
作を実行することなく、簡単に前記非同調作動に切換で
きる。この場合、副変速レバー及び主変速レバーの各操
作位置がいずれにあっても、前記切換手段の作動にて、
非同調作動に移行し、または車速同調制御に復帰するこ
とができるからオペレータの操作が至極簡単になるとい
う効果を奏する。
【0012】また、請求項2に記載の発明によれば、踏
み込みペタルの操作に関連させた切換手段によるとき
は、ペタルの踏み込み状態のときだけ切換を実行できる
し、主変速レバーに設けた切換手段を状態自己保持型
(ロック型)に設定すれば、コンバインの走行停止状態
で、刈取前処理装置側(フイードチェン)のみを駆動さ
せて、コンバインの機体から下りて手扱作業ができると
いう操作も可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】次に本発明をコンバインに適用し
た実施例について説明すると、図1は左右一対の走行ク
ローラ2を有するコンバインの走行機体1の側面図であ
り、図2は走行機体1の平面図、図3は走行機体1上の
脱穀装置3の側断面図、図4は図3のIV−IV線矢視断面
図である。
【0014】走行機体1の進行方向に向かって左側には
脱穀装置3を搭載し、走行機体1の前部には図示しない
油圧シリンダにより昇降動可能な刈取前処理装置4を配
置する。刈取前処理装置4の下部フレームの下部側には
バリカン式の刈取装置5を、前方には6条分の穀稈引起
装置6が配置され、穀稈引起装置6と脱穀装置における
フイードチェン7前端との間には穀稈搬送装置8が配置
され、穀稈引起装置6の下部前方には分草体9が突出し
ている。
【0015】脱穀装置3における扱室10内の扱胴11
の回転軸線が走行機体1の進行方向に沿うように配置
し、扱室10の左端に配置されたフイードチェン7にて
根元部を挟持されて搬送される穀稈の穂先部が扱胴11
の下面側で脱穀される。扱室10の下部の処理室12に
は、排塵口13を除いてクリンプ網14が張設され、こ
のクリンプ網14を漏下した被処理物は、その下方で走
行機体1の進行方向に沿って前後揺動する揺動選別機構
15における前後対のフイードパン16,17に受けら
れ、チャフシーブ18にて揺動選別を受ける。そのと
き、その下方の唐箕フアン19及び前記前後対のフイー
ドパン16,17に送風する送風フアン20にて被処理
物は風選別を受けつつグレンパン21及び選別網22か
ら清粒として一番受け樋23方向に落下する。なお、扱
室10の側方には処理胴29が配置され、扱胴11後部
側方にて被処理物の一部が処理胴29方向に送られてさ
らに脱穀処理される。
【0016】揺動選別機構15の後部チャフシーブから
落下した二番処理物は、二番受け樋24にて受けられ、
そのスクリューコンベヤ24a及び二番還元コンベヤ2
5を介して篩線26上に放出されて、再度の選別を受け
る。前記揺動選別及び風選別を受けて清粒となった穀粒
は一番受け樋23のスクリューコンベヤ23aを介して
穀粒タンク27に集められ、排出オーガ28を介して機
外に搬出される。処理室12内の塵は吸引フアン30に
て機外に排出され、フイードチェン7の後端で受け継が
れた排藁は、排藁チェン31を介して長い状態で走行機
体1の後方に排出されるか、または排藁カッタ33にて
適宜短く切断した後排出される。なお、符号32は、走
行機体1の前部右側に配置した運転室である。
【0017】なお、図3、図4及び図6は扱室10内に
設けた複数の送塵弁50を示し、該送塵弁50は扱室1
0内であって、扱胴11の上辺側にて扱歯11aと対峙
するように配置され、正逆回転可能なアクチュエータと
しての制御モータ51及び連動リンク機構52を介して
送塵弁50の向きが開き方向及び閉じ方向に回動するよ
うに構成されている。この場合、図6において、扱胴1
1が矢印A方向に回転して、フイードチェン7にて供給
される穀稈の穂先部が扱胴の下辺部位にて脱穀されるい
わゆる下扱動作を実行するき、送塵弁50のフイードチ
ェン7に近い側が扱胴11終端側に変位する方向(矢印
B方向)を開き方向と称し、逆に矢印C方向(送塵弁5
0のフイードチェン7に近い側が扱胴11の始端側に変
位する方向)に送塵弁50を回動する方向を閉じ方向と
称する。そして、送塵弁50の開き方向への角度αが大
きいほど、扱室10内の脱穀被処理物は速やかに扱胴1
1の終端方向に移動されやすくなる。
【0018】図5は、上記コンバインの動力伝達系を示
すスケルトン図であって、運転室32の下方に配置した
エンジン35からの出力の一方は、クラッチ36を介し
て穀粒タンク27内の底コンベヤ37及び縦コンベヤ3
8に動力伝達し、次いで排出オーガ28内のスクリュー
コンベヤ(図示せず)に伝達される。エンジン35から
の他の出力は、動力分岐用ミッション39を介して扱胴
駆動軸40、選別駆動軸41、走行用の油圧ポンプ油圧
モータ式(HST式)走行駆動部42への駆動軸43及
び刈取前処理装置4への定速回転駆動軸44に動力伝達
される。また、前記(HST式)走行駆動部42より出
力する刈取同調駆動軸45から、(走行駆動部の正回転
時のみ伝達可能な)ワンウエイクラッチ45a及び同調
クラッチ46を介して刈取軸47に動力伝達させ、フイ
ードチェン7に直接伝達する。また、刈取軸47に設け
た刈取前処理部クラッチ49を介して刈取前処理装置4
への動力伝達をON・OFFするように構成されてい
る。それぞれの同調クラッチ46,刈取クラッチ48,
刈取前処理部クラッチ49をON・OFF操作するに
は、それぞれのクラッチに対応する電磁ソレノイド等の
クラッチアクチュエータ55,56,57をON・OF
F動作するように構成されている。なお、同調クラッチ
46はベルトのテンションを緊張・緩和することにより
動力継断するテンションクラッチであっても良い。従っ
て、後述するように、車速同調制御を禁止(中止)する
場合等で、動力分岐用ミッション39の定速回転駆動軸
44を介して刈取軸47に動力伝達し、HST式走行駆
動部42より出力する刈取同調駆動軸45の回転数が前
記定速回転駆動軸44からの回転数より低い場合や、刈
取同調駆動軸45がコンバインの後退方向に回転する場
合には、ワンウエイクラッチ45aが空回りする。
【0019】図7は、操縦部としての運転室32内の概
略平面図であり、オペレータが座る座席70の前方には
コンバインの操向のためのハンドル71を立設し、前部
操作パネル72を備える。座席70の一側方に位置する
側方操作パネル73には、以下に説明する主変速レバー
53と副変速レバー74とが回動操作可能に配置されて
いる。
【0020】前記HST式(2油圧モータ2油圧ポンプ
による無段階変速機構内に機械的変速機構を組み込んだ
もの)走行駆動部42の各油圧ポンプ等の斜板を調節し
て車速を無段階変速するための主変速レバー53は前後
回動し、ほぼ垂直姿勢の中立位置(停止位置)に対して
前に倒すと前進位置であり、垂直に対する傾斜角度が大
きいほど車速が速くなる。後方に傾斜させると後退とな
り、その傾斜角度が大きいほど車速が速くなる。
【0021】副変速レバー74は、HST式走行駆動部
42内に設けた機械的変速機構(図示せず)を操作する
伝動モータ等のアクチュエータ65を制御するためのも
のであり、副変速レバー74を路上走行モード、標準作
業モード、低速作業モードの各位置に切換えると、コン
トローラユニット60の指令により、前記各作業モード
時に適応する走行駆動部42の出力(馬力)及び回転数
を所定のレンジに設定保持することができる。
【0022】運転室32の床板75の上面であって、ハ
ンドル71の立ち上げ部の左側に配置した主クラッチペ
タル76を踏み込むと、前記主変速レバー53を中立位
置に戻すように図示しない連動機構が作動するものであ
り、該主変速レバー53が中立位置にあるとき感知する
センサ54の出力信号にて、前記HST式走行駆動部4
2の油圧モータの出力軸に設けたブレーキに対するアク
チュエータ66が作動してブレーキが掛かる。
【0023】図7及び図8は本発明に係るペタル式切換
手段の1つの実施例を示し、ハンドル71の立ち上げ部
の右側に配置した踏み込みペタル77は、その基端をピ
ン78を床板75に立設した支持ブラケット79に枢支
して上下回動可能であり、それより前方の床板75に立
設したブラケット80と踏み込みペタル77との間に上
向き付勢バネ81を配置すると共に、踏み込みペタル7
7をオペレータの足で踏み込むとON信号を出力する切
換スイッチ82がブラケット80に設けられている。な
お、踏み込みペタル77の踏み込みの最大量はブラケッ
ト80の先端にて規制され、踏み込みペタル77の踏み
込み解除停止位置は支持ブラケット79の上端にて設定
される。
【0024】なお、図6に示すように、コンバインに搭
載したマイクロコンピュータ式のコントローラユニット
60の入力インターフェイスには、前記走行機体1を前
進位置、中立位置(停止位置)、後退位置となるように
主変速レバー53の回動操作したときのそれぞれの位置
の検出するレバー位置センサ54の検出値、副変速レバ
ー74のモード選定値、エンジン35の負荷状態を判断
するための電子ガバナー付燃料供給装置の燃料噴射量セ
ンサ63の検出値、走行駆動部42のクローラへの出力
軸の回転数を検出するための車速センサ64の検出値、
前記切換スイッチ82の信号を入力するように接続す
る。
【0025】また、コントローラユニット60の出力イ
ンターフェイスには、前記送塵弁50のための駆動モー
タ51、前記アクチュエータ55,56,57,58,
65,66の駆動・停止を司る各ドライバー(図示せ
ず)にそれぞれ接続する。次に、本発明の操作装置によ
るコンバインの作業操作について説明する。この場合、
図10は横軸に車速を採り、縦軸に刈取前処理装置4の
回転数を採って両者の変化の状態を示し、副変速レバー
74を低速作業モード位置にセットし、主変速レバー5
3を低速側から高速側に回動すると、車速が増大する場
合の車速に連動(同調)制御する場合の刈取前処理装置
4の回転数の増大変化を直線Dに示す。また、副変速レ
バー74を標準作業モード位置にセットし、主変速レバ
ー53を低速側から高速側に回動すると、車速が増大す
るときの刈取前処理装置4の回転数の変化は直線Eに沿
う。
【0026】そして、副変速レバー74を路上走行作業
モード位置にセットしたときには、直線Fに沿って刈取
前処理装置4の回転速度が変化する。この3つの直線
D,E,Fを比較して理解できるように、例えば、車速
1.0m/secのとき、直線D(低速作業モード時)上での刈
取前処理装置4の回転速度(回転数)は約900rpmである
のに対して、直線E(標準作業モード時)上での刈取前
処理装置4の回転速度(回転数)は約600rpmであり、直
線F(路上走行モード時)での刈取前処理装置4の回転
速度(回転数)は約300rpmであるというように、副変速
レバー74のモード位置により、車速の増加に対する刈
取前処理装置の回転数の増加割合が異なる。
【0027】ところで、走行機体1を前進走行させなが
ら通常の刈取脱穀作業を実行するとき(低速作業モード
時及び標準作業モード時)には、動力分岐用ミッション
39における刈取クラッチ48をOFF(動力遮断)
し、同調クラッチ46及び刈取前処理部クラッチ49は
ON(動力接続)の状態にし、燃料噴射量センサ63及
び車速センサ64の検出値を監視しながら、走行駆動部
42の出力に同調させた回転数の刈取同調駆動軸45を
介して刈取軸47を駆動させて刈取前処理装置4及びフ
イードチェン7を同調駆動する一方、扱胴駆動軸40及
び選別駆動軸41を駆動させて、扱胴11、処理胴2
9、送風フアン20、唐箕フアン19、揺動選別機構1
5等を駆動させるのである。
【0028】また、圃場内での刈取脱穀作業途中におい
て走行機体を方向転換等を実行するに際して、走行機体
1を停止または後退させるとき、刈取前処理装置4とフ
イードチェン7との駆動を停止する時には、同調クラッ
チ46及び刈取クラッチ48をOFFにする。フイード
チェン7のみ駆動するには、刈取前処理部クラッチ49
をOFFにする。この場合、刈取前処理装置4への動力
伝達はなく、動力分岐用ミッション39から刈取軸47
を介してフイードチェン7にのみ動力伝達される。
【0029】しかし、圃場内での刈取脱穀作業途中にお
いて走行機体を方向転換等を実行するに際して、走行機
体1を低速走行、停止または後退させながら、刈取前処
理装置4及びフイードチェン7途中にある穀稈を扱室1
0内に搬送して脱穀・選別作業を継続したい場合(穀稈
流し込み作業を実行したい場合)には、オペレータは前
記踏み込みペタル77を踏み込むと、切換スイッチ82
がONし、その検出信号によりコントローラユニット6
0の指令信号にて、刈取クラッチ48及び刈取前処理部
クラッチ49をON、同調クラッチ46をOFFに保持
させる。この状態では、走行機体1の車速度と刈取前処
理装置4及びフイードチェン7の回転駆動速度とは連動
(車速同調)せず、刈取前処理装置4及びフイードチェ
ン7の回転を一定の高速度に変更した状態を保持させる
のである。例えば図10において、車速は1.0m/sec. の
ままであるが、刈取前処理装置4の回転数は1000rpm に
するという具合に非同調制御するのである。
【0030】また、圃場内の一部に倒伏穀稈があり、こ
の部分を刈取脱穀するには、その間だけ、主変速レバー
53を低速側に回動する一方、前記踏み込みペタル77
の踏み込みにより、例えば図10の垂直線E1のよう
に、刈取前処理装置4の回転数のみを高い状態(例えば
550rpm) に保持することができる。踏み込みペタル77
の踏み込みを保持している間は主変速レバー53の回動
調整を実行しても、刈取前処理装置4の回転数は前記設
定値に保持したままである。これらの場合、踏み込みペ
タル77の踏み込みを解除すれば切換スイッチ82はO
FFとなり、前記車速同調制御に戻る。
【0031】このようにすれば、副変速レバー74をい
ちいち変更しなくても、踏み込みペタル77の踏み込み
操作だけで、且つその踏み込みの間だけ非同調制御に移
行させることができ、オペレータの操作が簡略化される
のである。図9は、前記と同様の車速同調と非同調とに
切り換えるための切換手段としての電気的切換スイッチ
83を主変速レバー53の握り部に設けた実施例であっ
て、この切換スイッチ83は、プッシュスイッチであっ
て、押下するとスイッチボタンが沈み込んでON信号を
出し、押下状態を保持し、再度押下するとスイッチボタ
ンが突出動してOFF信号となるような自己保持型であ
る。
【0032】このような構成において、例えば、麦の圃
場を刈取脱穀する場合、麦の穀粒は穀稈から外れ易い、
換言すると脱穀負荷が少ないので、相当速い車速にて刈
取可能である。従って、副変速レバー74を路上走行モ
ードに設定して走行させると、図10のF直線の如く、
車速のわりには刈取前処理装置4の回転速度を上昇させ
ることができない。換言すると、刈取前処理装置4の回
転速度を、麦穀稈を引き起こし、刈取り、脱穀装置に搬
送するのに必要となる程度(例えば、800rpm〜1000rpm)
まで上昇させると、車速を2.4 〜3.0m/secのように非常
に速くしなければならず、そうすると、コンバインの前
方の麦は引き起こし、刈取できずに踏み倒されることに
なる。
【0033】このような場合、主変速レバー53の位置
を所定の車速の位置まで回動し、次いで、前記切換スイ
ッチ83を押下した状態に保持すれば、刈取前処理装置
4の回転数のみを所定の高い状態に変更して保持でき
る。例えば、図10の直線Fの車速1.6m/secの位置で垂
直線F1のごとくに刈取前処理装置4の回転数のみを変
更できる。この非同調制御状態では、主変速レバー53
の位置を高低のいずれの方向に回動しても、図10の水
平直線F2の状態(刈取速度高い状態)に保持できるの
である。なお、コンバインの走行を停止した状態(主変
速レバー53は中立位置で、同調クラッチ46はOF
F)にて、刈取クラッチ48はON、刈取前処理部クラ
ッチ49はOFFにして刈取前処理装置4の駆動停止、
フイードチェン7を駆動させ、前記切換スイッチ83を
ONに保持すると、オペレータが手にて刈り取った穀稈
をフイードチェン7の前端から供給して回転する脱穀装
置3に送り込んで脱穀作業するという、いわゆる手扱き
作業を実行することもできる。
【0034】実施例では、非同調時の刈取前処理装置4
及びフイードチェン7の回転駆動速度は、走行機体1の
車速が1.6m/sec. (標準速度)の時の速度に対応するよ
うに設定されているが、図示しない可変抵抗器等による
設定等にて、前記非同調時の刈取前処理装置4及びフイ
ードチェン7の回転駆動速度を変更設定するように構成
しても良い。
【0035】他方、前記の車速同調制御を一定時間禁止
した後、刈取作業を再開させるとき、前記刈取クラッチ
48はOFF、刈取前処理部クラッチ49及び同調クラ
ッチ46をONにさせると、刈取前処理装置4及びフイ
ードチェン7は走行駆動部42の出力軸からの伝達力を
受けて車速同調する一方、扱胴11、揺動選別機構1
5、風選別機構等への回転力は、エンジン35から動力
分岐用ミッション39を介して伝達される。従って、次
の刈取脱穀作業に円滑に移れるという効果を奏するので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバインの側面図である。
【図2】コンバインの平面図である。
【図3】脱穀装置の側断面図である。
【図4】図3のIV−IV線矢視断面図である。
【図5】コンバインの動力伝達経路を示す図である。
【図6】制御手段のブロック図である。
【図7】運転室の概略平面図である。
【図8】踏み込みペタル式切換スイッチの側面図であ
る。
【図9】切換スイッチを主変速レバーに設けた側面図で
ある。
【図10】車速と刈取前処理装置の速度との関係を示す
図である。
【符号の説明】
1 走行機体 3 脱穀装置 4 刈取前処理装置 7 フイードチェン 10 扱室 11 扱胴 32 運転室 44 定速回転駆動軸 45 刈取同調駆動軸 45a ワンウエイクラッチ 46 同調クラッチ 47 刈取軸 48 刈取クラッチ 49 刈取前処理部クラッチ 53 主変速レバー 55,56,57,65 アクチュエータ 60 コントローラユニット 64 車速センサ 74 副変速レバー 77 踏み込みペタル 82、83 切換スイッチ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車速と連動して刈取前処理装置の速度を
    変化させる状態と、車速の如何にかかわらず刈取前処理
    装置の速度を一定に保持する状態とに切り換え可能な動
    力伝達部を備えたコンバインにおいて、該コンバインの
    操縦部には、コンバインの前進、停止、後退とその車速
    を無段階に変更するための主変速レバーとを設けると共
    に、前記刈取前処理装置の速度を高い状態に変更するた
    めの切換手段を設けたことを特徴とするコンバインの操
    作装置。
  2. 【請求項2】 車速と連動して刈取前処理装置の速度を
    変化させる状態と、車速の如何にかかわらず刈取前処理
    装置の速度を一定に保持する状態とに切り換え可能な動
    力伝達部を備えたコンバインにおいて、該コンバインの
    操縦部には、走行装置に対するHST式無段階変速機構
    に内蔵した機械的変速機構による車速を高低に切り換え
    るための副変速レバーと、コンバインの前進、停止、後
    退とその車速を無段階に変更するための主変速レバーと
    を設け、前記刈取前処理装置の速度を高い状態に変更す
    るための切換手段を、前記主変速レバーまたはコンバイ
    ンの操縦部の踏み込みペタルに設けたことを特徴とする
    コンバインの操作装置。
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