JP2004201643A - コンバイン - Google Patents
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Abstract
【課題】枕扱ぎ作業を能率よく且つ良好に行うことが可能となるコンバインを提供する。
【解決手段】走行車体の対地姿勢をフィードチェーンが位置する車体横幅方向一側部が下位となるように傾動させる傾動手段が設けられ、運転を制御する制御手段が、枕扱ぎモードが設定されるに伴って、フィードチェーンが位置する車体横幅方向一側部が下位となるように前記傾動手段を作動させるように構成する。
【選択図】 図6
【解決手段】走行車体の対地姿勢をフィードチェーンが位置する車体横幅方向一側部が下位となるように傾動させる傾動手段が設けられ、運転を制御する制御手段が、枕扱ぎモードが設定されるに伴って、フィードチェーンが位置する車体横幅方向一側部が下位となるように前記傾動手段を作動させるように構成する。
【選択図】 図6
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フィードチェーンを車体横幅方向一側部に位置させる状態で走行車体に搭載される脱穀部と、昇降操作手段により前記走行車体に対して昇降操作自在な刈取部とが備えられ、その刈取部にて刈り取られて搬送される刈取穀稈の株元側を前記フィードチェーンによって挟持搬送しながら脱穀処理するように構成されたコンバインに関する。
【0002】
【従来の技術】
かかるコンバインとして、フィードチェーンを車体横幅方向一側部に位置させる状態で走行車体に搭載される脱穀部と、昇降操作手段により前記走行車体に対して昇降操作自在な刈取部とが備えられ、その刈取部にて刈り取られて搬送される刈取穀稈の株元側を前記フィードチェーンによって挟持搬送しながら脱穀処理するように構成されたものがある。
そして、コンバインには、走行車体が走行停止状態で、且つ、脱穀部に動力を伝える伝動状態である場合には、人手によって刈り取られた手刈り穀稈をフィードチェーンの搬送始端部に載置し、その載置した手刈り穀稈をフィードチェーンにて株元側を挾持搬送させながら脱穀部にて脱穀処理させる枕扱ぎ作業を行えるように構成されたものがあり、このように構成されたコンバインの従来例として、走行車体を走行停止状態に維持する状態と維持しない状態とに切り換え操作可能な操作レバーを備え、枕扱ぎ作業を行なう場合には、前記操作レバーにて走行車体を走行停止状態に維持させた状態で枕扱ぎ作業を行うように構成されており、このような枕扱ぎ作業を行なう状態では、脱穀部から動力が伝達されるフィーチェーンの作動速度は常に通常の刈取作業と同じ刈り取り用速度で作動されるように構成されていた。(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−322639号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の構成であれば、手刈り穀稈をフィードチェーンの搬送始端部に載置しようとした際に、例えば、コンバインが大型だとフィードチェーンが比較的高い位置であるため、手刈り穀稈をフィードチェーンの始端側に載置しにくいものであり、また、フィードチェーンが通常の刈取作業と同じ通常刈取り速度で作動するため、枕扱ぎ作業にあまり慣れていない作業者では、通常刈取り速度で作動するフィードチェーンの作動にあわせて手刈り穀稈を載置することが難しかったり、フィードチェーンにて搬送される穀稈の速度が速すぎて危機感を覚えたりして、作業能率が低下するおそれがあり改善の余地があった。
【0005】
本発明の目的は、枕扱ぎ作業を能率よく且つ良好に行うことが可能となるコンバインを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1によれば、フィードチェーンを車体横幅方向一側部に位置させる状態で走行車体に搭載される脱穀部と、昇降操作手段により前記走行車体に対して昇降操作自在な刈取部とが備えられ、その刈取部にて刈り取られて搬送される刈取穀稈の株元側を前記フィードチェーンによって挟持搬送しながら脱穀処理するように構成されたコンバインにおいて、前記走行車体の対地姿勢を前記フィードチェーンが位置する車体横幅方向一側部が下位となるように傾動させる傾動手段が設けられ、運転を制御する制御手段が、枕扱ぎモードが設定されるに伴って、前記フィードチェーンが位置する車体横幅方向一側部が下位となるように前記傾動手段を作動させるように構成されていることを特徴としている。
【0007】
すなわち、枕扱ぎモードが設定されるに伴って、フィードチェーンが位置する車体横幅方向一側部が下位となるように前記傾動手段を作動させるように構成されているため、刈取り穀稈をフィードチェーンの搬送始端部に載置する枕扱ぎ作業を行なう枕扱ぎモードが設定された状態では、傾動手段の作動によりフィードチェーンの高さが通常の刈取作業での高さよりも低い位置となるため、手刈り穀稈をフィードチェーンの搬送始端部に載置しやすいものとなり、また、フィードチェーンが位置する車体横幅方向一側部が下位となるように走行車体が傾くため、フィードチェーンの上面がコンバインの横側方に向き、作業者はフィードチェーンの搬送始端部付近の様子がわかりやすくなり手刈り穀稈を載置しやすいものとなる。
また、脱穀処理にて得られた処理物を脱穀部で唐箕の選別風にて穀粒とわら屑とに風選別する場合、わら屑を飛散させて穀粒を回収するものであるが、枕扱ぎ作業においては、通常の刈取作業に比べて脱穀処理する処理物の量が少ないため脱穀部で選別処理する処理物層の厚みが通常の刈取作業に比べて薄くなるため、処理物層が薄いと選別風によりわら屑とともに穀粒までが飛散されやすくなり穀粒を十分に回収することができない虞があった。しかし、請求項1に記載の発明によると、枕扱ぎモードとなるとフィードチェーンが位置する車体横幅方向一側部が下位となるように走行車体が傾くため、傾いた車体横幅方向一側部において処理物層が厚くなり、フィードチェーンの配設方向に沿って流れる選別風により風選別を行なう場合では、処理物層が厚くなることにより飛散する穀粒の量を軽減させることができ、枕扱ぎ作業での選別処理の穀粒回収効率を向上させることができる。
よって、手刈り穀稈をフィードチェーンの搬送始端部に載置しやすく枕扱ぎ作業を能率よく且つ良好に行うことが可能となり、しかも、枕扱ぎ作業での脱穀部における選別性能も向上させることができるコンバインを提供できるに至った。
【0008】
請求項2によれば、フィードチェーンを車体横幅方向一側部に位置させる状態で走行車体に搭載される脱穀部と、昇降操作手段により前記走行車体に対して昇降操作自在に刈取部とが備えられ、その刈取部にて刈り取られて搬送される刈取穀稈の株元側を前記フィードチェーンによって挟持搬送しながら脱穀処理するように構成されたコンバインにおいて、前記フィードチェーンの作動速度を通常刈取用速度とそれよりも低速な枕扱ぎ用速度とに変速可能なフィードチェーン変速手段が設けられ、運転を制御する制御手段が、枕扱ぎモードが設定されるに伴って、前記フィードチェーンの作動速度を前記枕扱ぎ用速度にするように前記フィードチェーン変速手段を作動させるように構成されていることを特徴としている。
【0009】
すなわち、枕扱ぎモードが設定されるに伴って、フィードチェーンの作動速度を通常刈取用速度よりも低速な枕扱ぎ用速度にするようにフィードチェーン変速手段を作動させるため、枕扱ぎ作業において、作動しているフィードチェーンの搬送始端部に載置する場合に、枕扱ぎ作業にあまり慣れていない作業者でも、フィードチェーンは比較的低速に作動するため、そのフィードチェーンの動きに合わせて載置しやすくなり、また、フィードチェーンにて搬送される穀稈も比較的低速に搬送されているので安心感が大きく、手刈り穀稈をフィードチェーンの搬送始端部に載置しやすく枕扱ぎ作業を良好に行うことが可能となるコンバインを提供できるに至った。
【0010】
請求項3によれば、前記フィードチェーンに動力を伝える伝動状態と動力を遮断する遮断状態とに切り換え自在なフィードチェーンクラッチと、前記脱穀部に動力を伝える伝動状態と動力を遮断する遮断状態とに切り換え自在な脱穀クラッチが前記伝動状態であるか否かを検出する脱穀駆動状態検出手段と、走行車体が走行停止状態であるか否かを検出する走行状態検出手段と、車体外方側から手動操作可能に設けられて前記フィードチェーンクラッチの前記伝動状態への切り換えを指令する手動操作式の駆動指令手段とが備えられ、前記制御手段が、前記脱穀駆動状態検出手段の検出情報に基づいて前記脱穀クラッチが前記伝動状態であることが検出されかつ前記走行状態検出手段の検出情報に基づいて走行車体が走行停止状態であることが検出される枕扱ぎモード起動条件を満足する状態が設定時間継続すると、前記フィードチェーンクラッチを遮断状態に切り換えて前記枕扱ぎモードを設定し、且つ、前記枕扱ぎ起動条件が非満足状態になると前記枕扱ぎモードを解除するように構成され、且つ、前記枕扱ぎモードにおいて、前記駆動指令手段にて前記伝動状態への切り換えが指令されると、前記フィードチェーンクラッチを前記伝動状態に切り換え、かつ、前記フィードチェーンクラッチを前記遮断状態から前記伝動状態に切り換えた後において、枕扱ぎ作業の終了判別用の条件が成立すると、前記フィードチェーンクラッチを前記伝動状態から前記遮断状態に切り換えるように構成されていることを特徴としている。
【0011】
すなわち、脱穀駆動状態検出手段の検出情報に基づいて脱穀クラッチが伝動状態であることが検出されかつ走行状態検出手段の検出情報に基づいて走行車体が走行停止状態であることが検出される枕扱ぎモード起動条件を満足する状態が設定時間継続すると、制御手段は、フィードチェーンクラッチを遮断状態に切り換えて枕扱ぎモードを設定するため、通常の刈取作業から枕扱ぎ作業に移ろうとして、車体を停止させて走行停止状態し、その走行停止状態が設定時間経過するまで待機することにより、自動的に枕扱ぎモードに設定されて枕扱ぎ作業が行なえる状態となり、通常の刈取作業から枕扱ぎ作業に移る際に、人為的に枕扱ぎモードに切り換え操作する必要がない。また、通常の刈取作業に移るために走行車体を走行させたり、枕扱ぎ作業が終了して脱穀クラッチを遮断状態に切り換えたりすることにより枕扱ぎモード起動条件が非満足条件となると、自動的に枕扱ぎモードが解除されるため、枕扱ぎ作業から他の作業に移る際にも、人為的に枕扱ぎモードに切り換え操作する必要がない。
【0012】
また、制御手段は、枕扱ぎモードを設定する際にフィードチェーンクラッチを遮断状態に切り換えるため、枕扱ぎモードが設定された当初は、フィードチェーンは停止状態であるので、別途フィードチェーンを停止させる操作をしなくても、フィードチェーンの搬送始端部に手刈り穀稈を載置する枕扱ぎ作業の準備作業を行うときに回転駆動しているフィードチェーンに気を取られて作業が行いにくいものとなったり、その枕扱ぎ作業の準備作業中にフィードチェーンに衣服が挟み込まれたり等の不都合を回避させることができる。
そして、枕扱ぎモードにおいて、駆動指令手段から伝動状態への切り換えが指令されるとフィードチェーンクラッチを遮断状態から伝動状態に切り換え、この伝動状態において枕扱ぎ作業の終了判別用の条件が成立するとフィードチェーンクラッチを伝動状態から遮断状態に切り換えるように構成されているので、フィードチェーンの先端部に載置した手刈り穀稈は駆動指令手段を操作してフィードチェーンを駆動させることにより脱穀処理することができるとともに、このフィードチェーンの駆動は枕扱ぎ作業の終了判別用の条件が成立することによって制御手段によって停止させられるため、次回の枕扱ぎ作業の準備作業も上記した不都合を回避させることができる。
【0013】
従って、通常の刈取作業から枕扱ぎ作業に移る際に、人為的に枕扱ぎモードに切り換え操作する必要がなく、しかも、その枕扱ぎモードに切り換えられたときにはフィードチェーンクラッチが遮断状態に切り換えられているため、枕扱ぎ作業の準備作業を行なうときに回転駆動しているフィードチェーンに気を取られて作業が行いにくいものとなったり、フィードチェーンに衣服が挟み込まれる等の不都合を回避させるために、フィードチェーンクラッチを遮断状態に人為的に切り操作する必要がなく、通常の刈取作業から枕扱ぎ作業へより一層円滑に移ることができるコンバインを提供できるに至った。
【0014】
請求項4によれば、前記制御手段が、前記フィードチェーンクラッチを前記遮断状態から前記伝動状態に切り換えてから作業終了判別用の設定時間が経過すると、前記枕扱ぎ作業の終了判別用の条件が成立したものと判別するように構成されていることを特徴としている。
【0015】
すなわち、枕扱ぎ作業においては、手刈り穀稈をフィードチェーンの搬送始端部に載置することになるので、1回の枕扱ぎ作業において脱穀処理される穀稈の量は限られた範囲内に限られ、その限られた量の穀稈を脱穀処理するための所要時間は限られた範囲内に収まると考えられる。よって、駆動指令手段によってフィードチェーンクラッチを遮断状態から伝動状態に切り換えてから作業終了判別用の設定時間が経過すると、1回の枕扱ぎ作業が終了したものとして、制御手段がフィードチェーンクラッチを遮断状態に切り換えられることにより、適切なタイミングでフィードチェーンを停止状態に切り換えることができ、不必要に長い時間にわたりフィードチェーンの駆動状態を維持することを自動的に回避することができ、また、1回の枕扱ぎ作業が終わった際にフィードチェーンを停止状態とする操作も必要なく、より良好な状態で枕扱ぎ作業を行なうことができる。
【0016】
請求項5によれば、車体外方側から操作自在に設けられて枕扱ぎ作業用の走行の開始及び停止を指令する走行指令手段が備えられ、前記制御手段が、前記枕扱ぎモードにおいて、前記フィードチェーンクラッチが前記遮断状態である条件下で、前記前記走行指令手段にて走行の開始が指令されると、前記刈取部を退避用の対車体高さに上昇させるとともに前記走行車体の走行を開始させ、且つ、前記走行指令手段にて走行の停止が指令されると、前記走行車体の走行を停止させるとともに前記刈取部を枕扱ぎ用の対車体高さに下降させるように、前記走行車体の走行駆動手段及び前記昇降操作手段を制御する枕扱ぎ制御を実行するよう構成されていることを特徴としている。
【0017】
すなわち、枕扱ぎ制御は、枕扱ぎモードにおいて、フィードチェーンクラッチが遮断状態である条件下で、車体外方側から走行指令手段が操作されて枕扱ぎ作業用の走行の開始が指令されると、刈取部を退避用の高さに上昇させるとともに走行車体の走行を開始させる。つまり、枕扱ぎ作業用の走行の開始が指令されると、刈取部が退避用の高い位置に向けて上昇している途中の状態か又は刈取部が退避用の高い位置に既に上昇している状態のいずれかの状態で走行車体が走行を開始することになるので、走行に伴って地面の凹凸等に起因して走行車体の姿勢が変化することがあっても、刈取部が地面に衝突したり、地面の凸部に突っ込んだりする等のおそれの少ない状態で良好に移動させることが可能となる。
【0018】
また、枕扱ぎ制御は、走行車体が枕扱ぎ作業を行うための適宜位置に到達して、車体外方側から走行指令手段が操作されて走行の停止が指令されると、走行車体の走行を停止させるとともに刈取部を枕扱ぎ用の高さに下降させる。つまり、刈取部を大きく上昇させたままでいると、フィードチェーンの搬送始端部における手刈り穀稈載置用の作業空間が狭くなり手刈り穀稈の載置が行いにくいものであるが、走行車体が停止するとともに自動的に刈取部が枕扱ぎ用の高さに下降するので、フィードチェーンの搬送始端部における穀稈載置用の作業空間を広く確保することができ、手刈り穀稈の載置が行い易いものとなる。
【0019】
つまり、車体外方側から操作自在な走行指令手段により枕扱ぎ作業用の走行の開始及び停止を指令することで、車体操縦部に戻ることなく能率よく走行車体を枕扱ぎ作業を行うための適宜位置に移動させることができる。しかも、走行車体が走行するときは自動的に刈取部が退避用の高さに上昇するので、刈取部が地面に衝突したり、地面の凸部に突っ込んだりする等の不利のない状態で良好に移動でき、走行を停止するときは自動的に刈取部が枕扱ぎ用の高さに下降するので、作業用空間を広く確保することができ、手刈り穀稈の投入が行い易いものとなる。さらに、枕扱ぎ制御の実行は、枕扱ぎモードにおけるフィードチェーンクラッチが遮断状態である条件下で実行するので、手刈り穀稈の脱穀処理中に走行指令手段を誤って操作してしまったとしても走行車体は走行することがなく、駆動状態のフィードチェーンが不意に移動してフィードチェーンに衣服が挟み込まれる等の不具合がない。
【0020】
従って、刈取部が地面に衝突したり、地面の凸部に突っ込んだりする等の不利のない状態で、しかも、走行車体を走行させる毎に車体操縦部に戻って刈取部の上昇や下降を別途指令する等の煩わしい作業が不要で、尚且つ、枕扱ぎ作業中にフィードチェーンに衣服が挟み込まれる等の虞が少なく、より良好な状態で枕扱ぎ作業を行うことができる。
【0021】
請求項6によれば、前記制御手段が、前記枕扱ぎ制御において、前記走行指令手段にて走行開始が指令されるに伴って走行車体の走行を開始させるときには、走行車体の走行速度が移動用の設定速度になるまで漸増させるように前記走行駆動手段の動作を制御するよう構成されていることを特徴としている。
【0022】
すなわち、走行開始が指令されて走行を開始させるときには、走行車体の走行速度が移動用の設定速度になるまで漸増するので、作業者は車体外方側に位置して走行指令手段を操作した場合に走行を開始する走行車体と共に行動しやすく、安心して走行指令手段を操作することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
〔第1実施形態〕
以下、本発明の第1実施形態について図面に基づいて説明する。
図1に示すようにコンバインは、フィードチェーン6を車体横幅方向一側部に位置させる状態で走行車体Fに搭載される脱穀部5と、走行車体Fに対して昇降操作自在な刈取部3とが備えられ、その刈取部3にて刈り取られて搬送される刈取穀稈の株元側をフィードチェーン6によって挟持搬送しながら脱穀処理するように構成されており、左右一対のクローラ式の走行装置1により車体操縦部2を備えた走行車体Fが走行し、刈取部3により稲、麦などの植立穀稈を刈り取り、この刈り取られた刈取穀稈の株元側をフィードチェーン6によって挾持搬送しながら穂先側を脱穀部5にて脱穀処理し、脱穀処理にて得られた脱穀部5からの脱穀粒を穀粒タンク7に搬送して貯溜するよう構成されている。
【0024】
前記刈取部3は、走行車体Fの前部に揺動軸芯P周りに揺動昇降自在に設けられ、昇降操作手段としての昇降用油圧シリンダ4により走行車体Fに対して昇降操作自在な構成となっている。そして、前記刈取部3の揺動軸芯Pの近くには、刈取部3の走行車体Fに対する揺動に伴って出力値が変化するポテンショメータ式の昇降位置センサS1が設けられ、この昇降位置センサS1にて刈取部の走行装置Fに対する昇降位置を検出するように構成されている。
【0025】
次にコンバインの伝動構造について説明する。
図2に示すように、エンジン8の第1出力軸8aの動力をベルトテンション式の脱穀クラッチ9を介して脱穀部5の入力軸に兼用されている唐箕駆動軸10に伝達し、この唐箕駆動軸10の回動力を、唐箕駆動軸10の一端側から第1伝動ベルト11などを介して扱胴12の回転軸12aに伝達するよう構成され、一方、唐箕駆動軸10の回動力を、唐箕駆動軸10の他端側から第2伝動ベルト13を介して排ワラカッター14に供給するとともに、噛合いクラッチ式のフィードチェーンクラッチ15を介してフィードチェーン6の搬送終端側が巻回しているチェーン駆動スプロケット16に伝達する構成としている。
【0026】
また、エンジン8の第1出力軸8aの動力は、第3伝動ベルト22、伝動軸23を介して静油圧式の無段変速装置Tに伝達され、その変速後の動力が走行用ミッション24から左右の走行装置1に伝えられるとともに、変速後の動力が第2出力軸25、ベルトテンション式の刈取クラッチ26、入力軸3dを介して刈取部3に伝達されるようになっている。又、走行用ミッション24には、走行装置1に対する走行用出力軸の回転数に基づいて車速を検出する車速センサS3が備えられている。
【0027】
つまり、上記伝動構造には、脱穀部3に動力を伝える伝動状態と動力を遮断する遮断状態とに切り換え自在な脱穀クラッチ9と、フィードチェーン6に動力を伝える伝動状態と動力を遮断する遮断状態とに切り換え自在なフィードチェーンクラッチ15とが備えられており、脱穀クラッチ9は、エンジン8から扱胴12やフィードチェーン6などの脱穀部各部の装置への伝動を入り切りし、前記フィードチェーンクラッチ15は、フィードチェーン6だけの伝動を入り切りするのであり、脱穀クラッチ9が伝動状態になっていても、フィードチェーンクラッチ15を遮断状態に切り換えることにより、フィードチェーン6だけを停止させることができる。
【0028】
そして、脱穀クラッチ9は車体操縦部2に備えられた脱穀クラッチレバー17を手動操作することで、脱穀部5に動力を伝える伝動状態と動力を遮断する遮断状態とに切り換え自在な構成となっており、その近傍には、脱穀クラッチレバー17がクラッチ入り状態に操作されているか否か、つまり、脱穀クラッチ9が伝動状態であるか否かを検出する脱穀駆動状態検出手段として脱穀スイッチS2が備えられている。尚、刈取クラッチ26は車体操縦部2に備えられた刈取クラッチレバー27を手動操作することで、刈取部3に動力を伝える伝動状態と動力を遮断する遮断状態とに切り換え自在な構成となっている。
【0029】
図3に示すように、前記フィードチェーンクラッチ15は、フィードチェーンクラッチ15内の図示しないクラッチ切り換え用フォークに連動連係されてクラッチ入り側に付勢される状態で揺動操作自在な操作アーム18が設けられ、この操作アーム18と、クラッチ操作用電動モータ(以下、クラッチモータという)M1の動力にてギア噛合機構19を介して回動操作される駆動アーム20とが操作ワイヤ21にて連動連係され、クラッチモータM1を駆動制御することで、フィードチェーンクラッチ15を伝動状態と遮断状態とに切り換え操作自在な構成となっている。
【0030】
無段変速装置Tを変速操作する変速操作用の走行変速モータM2が、手動変速レバー28と無段変速装置Tとの連係機構29に対して摩擦式伝動機構40を介して連係されている。つまり、手動による変速操作を走行変速モータM2による変速操作に優先させる形態で、手動変速レバー29に対する手動操作及び走行変速モータM2による駆動操作のいずれであっても変速操作できるようにしているのである。又、前記無段変速装置Tは、手動変速レバー28による手動操作による場合には勿論、走行変速モータM2により自動操作される場合であっても、走行停止する中立状態からいずれかの操作方向に変速操作すると、前進走行状態に切り換わるとともに走行速度が無段階に増速され、中立状態から反対方向に変速操作すると、後進走行状態に切り換わるとともに走行速度が無段階に増速される構成となっている。又、手動変速レバー28の近傍には、走行車体Fが中立状態(走行停止状態)であるか否かを検出する走行状態検出手段としての走行中立スイッチS4が備えられている。
【0031】
そして、図5に示すように、運転を制御する制御装置Hは、昇降位置センサS1、車速センサS3、ポテンショメータ34夫々からの検出結果や、脱穀スイッチS2、走行中立スイッチS4、対地高さセンサS5、走行指令スイッチ30、クラッチ入りスイッチ31夫々からの指令に基づいて、クラッチモータM1、走行変速モータM2、フィードチェーン変速モータM3、昇降用油圧シリンダ4、ローリング用油圧シリンダ44の動作を制御するように構成されている。
【0032】
前記制御装置Hは、通常の刈取作業中においては次のような制御を実行する。
車体操縦部2に、刈取部3の昇降操作を指令する刈取昇降レバー33が備えられており、この刈取昇降レバー33の操作量をポテンショメータ34にて検出して、その操作量に対応させて昇降用油圧シリンダ4に対する電磁制御弁35を切り換え制御して、刈取部3の昇降位置を変更調整する手動昇降制御を実行する構成となっている。又、刈取部3には、刈取部3の対地高さを検出する対地高さ検出手段としての超音波式の対地高さセンサS5を備えて、刈高さが設定値に維持されるように昇降用油圧シリンダ4の動作を自動制御する自動昇降制御も実行する。走行車体Fを走行させながら刈取部3にて刈取作業を行う通常の刈取作業では、このような各種の制御を実行することにより適正な刈取作業が行えるものとなる。
【0033】
また、制御装置Hは、通常の刈取作業中においては、地面の凹凸や起伏に拘らずに走行機体Fを左右方向で水平に維持する水平制御を実行する。つまり、図4に示すように、前記左右一対の走行装置1の夫々には走行装置1と走行車体Fとの相対高さを変更させるための駆動昇降機構46が備えられ、この駆動昇降機構46が、走行装置1を支持するトラックフレーム1aから走行車体Fの機体フレームfに亘って設ける前揺動リンク42並びに後揺動リンク41と、これら前揺動リンク42と後揺動リンク41とを連動連結させる連動ロッド43と、後揺動リンク41を揺動操作するローリング用油圧シリンダ44と、ローリング用油圧シリンダ44の作動を司るローリング用制御弁45(図5参照)とから構成されており、制御装置Hは図示しない水平センサの検出結果に基づいて、左側のローリング用制御弁45すなわち左ローリング用制御弁45Lを切り換え操作して左側のローリング用油圧シリンダ44すなわち左ローリング用油圧シリンダ44Lを伸縮させたり、右側のローリング用制御弁45すなわち右ローリング用制御弁45Rを切り換え操作して右側のローリング用油圧シリンダ44すなわち右ローリング用油圧シリンダ44Rを伸縮させたりして走行車体Fを左右方向で水平に維持させるのである。
【0034】
そして、前記制御装置Hが、前記脱穀スイッチS2の検出情報に基づいて前記脱穀クラッチ9が伝動状態であることが検出されかつ前記走行中立スイッチS4の検出情報に基づいて走行車体Fが走行停止状態であることが検出される枕扱ぎモード起動条件を満足する状態が設定時間継続すると、前記フィードチェーンクラッチ15を遮断状態に切り換えて枕扱ぎモードを設定し、且つ、枕扱ぎモード起動条件が非満足状態になると枕扱ぎモードを解除するように構成され、且つ、枕扱ぎモードにおいて、前記クラッチ入りスイッチ31にて伝動状態への切り換えが指令されると、フィードチェーンクラッチ15を伝動状態に切り換え、且つ、フィードチェーンクラッチ15を遮断状態から伝動状態に切り換えた後において、枕扱ぎ作業の終了判別用の条件が成立すると、フィードチェーンクラッチ15を伝動状態から遮断状態に切り換えるように構成されている。そして、制御装置Hが、枕扱ぎモードが設定されるに伴って、前記フィードチェーンが位置する車体横幅方向一側部が下位となるように前記傾動手段を作動させるように構成されている。
【0035】
また、制御装置Hが、枕扱ぎモードが設定されるに伴って、前記フィードチェーン6が位置する車体横幅方向一側部が下位となるようにローリング用油圧シリンダ44を作動させるように構成されている。
そして、制御手段Hが、フィードチェーンクラッチ15を遮断状態から伝動状態に切り換えてから作業終了判別用の設定時間が経過すると、枕扱ぎ作業の終了判別用の条件が成立したものと判別するように構成されている。
【0036】
さらに、制御手段Hが、枕扱ぎモードにおいて、フィードチェーンクラッチ15が遮断状態である条件下で、走行指令スイッチ30にて走行の開始が指令されると、前記刈取部3を退避用の対車体高さに上昇させるとともに走行車体Fの走行を開始させ、且つ、走行指令スイッチ30にて走行の停止が指令されると、走行車体Fの走行を停止させるとともに刈取部3を枕扱ぎ用の対車体高さに下降させるように、走行車体Fの走行変速モータM2及び昇降用油圧シリンダ4を制御する枕扱ぎ制御を実行するよう構成されている。また、制御手段Hは、枕扱ぎ制御において、走行指令スイッチ30にて走行開始が指令されるに伴って走行車体Fの走行を開始させるときには、走行車体Fの走行速度が移動用の設定速度になるまで漸増させるように走行変速モータM2の動作を制御するよう構成されている。
【0037】
そして、図1に示すように、車体外方側から操作自在に設けられて枕扱ぎ作業用の走行の開始及び停止を指令する走行指令手段としての走行指令スイッチ30と、車体外方側から手動操作可能に設けられて前記フィードチェーンクラッチの前記伝動状態への切り換えを指令する手動操作式の駆動指令手段としてのクラッチ入りスイッチ31とが、フィードチェーン6を覆うカバーにおけるフィードチェーン6搬送始端部に近い箇所に車体外方側から操作可能に設けられている。
つまり、圃場に並置されている手刈り穀稈を手作業によりフィードチェーン6の搬送始端部に載置する枕扱ぎ作業を行うために、作業者は走行車体Fの外部に位置することになるが、走行車体Fを畦に沿って少しずつ移動させながら枕扱ぎ作業を行うような場合に、車体操縦部2に戻らなくても、走行指令スイッチ30を操作することで走行車体Fを移動走行させたり、クラッチ入りスイッチ31を操作することでフィードチェーン6を駆動状態に切り換えたりすることが可能な構成となっている。
【0038】
前記走行指令スイッチ30は押し操作するとオン状態となり、押し操作を解除するとオフ状態となる切り付勢型のスイッチで構成されており、この走行指令スイッチ30が押し操作されてオン状態となることにより走行の開始が指令され、走行指令スイッチ30の押し操作が解除されてオフ状態となることにより走行の停止が指令される構成となっている。これに対して、前記クラッチ入りスイッチ31も押し操作するとオン状態となり、押し操作を解除するとオフ状態となる切り付勢型のスイッチで構成されており、クラッチ入りスイッチ31が押し操作されてオン状態となることによりフィードチェーンクラッチ15の伝動状態への切り換えが指令されるが、走行指令スイッチ30の押し操作が解除されてオフ状態となってもフィードチェーンクラッチ15の遮断状態への切り換えは指令されず、フィードチェーンクラッチ15の遮断状態への切り換えは前記作業終了判別用の設定時間が経過することにより自動的に行われる構成となっている。
【0039】
以下、図6、図7の制御フローチャートに基づいて、制御装置Hによる枕扱ぎ用の制御動作について詳述する。
すなわち、図6に示すように、脱穀スイッチS2が脱穀クラッチの伝動状態を検出しているオン状態であり、且つ、走行中立スイッチS4が走行車体Fの走行停止状態であることを検出しているオン状態である枕扱ぎモード起動条件を満足する状態が、設定時間である2秒間継続すると、クラッチモータM1を作動させてフィードチェーンクラッチ15をクラッチ切り状態に切り換えて枕扱ぎモードを設定し、枕扱ぎモードが設定されるに伴って傾動制御を実行する(ステップ1〜5)。
傾動制御の動作について説明すると、車体横幅方向のフィードチェーン6が位置する側とは反対側の前記駆動昇降機構46を走行装置1と走行車体Fとの相対位置が離れるように作動させて、フィードチェーン6が位置する車体の左側部が下位となるように走行車体Fを傾斜させる。つまり、右ローリング用制御弁45Rを切り換え操作して右ローリング用油圧シリンダ44Rを伸長させて走行車体Fを傾斜させることによって、左側のクローラ走行装置1より横側方に突出するように位置するフィードチェーン6は下方に位置変更するとともに傾斜姿勢となり、フィードチェーン6の先端部に手刈り穀稈を載置させやすくなるのである。
【0040】
そして、枕扱ぎモードが設定されている状態において、手刈り穀稈をフィードチェーン6の搬送始端部に載置して脱穀処理を行うことになるが、枕扱ぎモードが設定された当初はフィードチェーン6が停止状態になっているので、作業者がクラッチ入りスイッチ31を操作してオン状態となると、クラッチモータM1を作動させてフィードチェーンクラッチ15をクラッチ入り状態に切り換える(ステップ6、7)。このようにフィードチェーンクラッチ15をクラッチ入り状態に切り換えてから約6秒間が経過すると、クラッチモータM1を作動させてフィードチェーンクラッチ15を切り状態に切り換える(ステップ8、9、10)。
つまり、フィードチェーン6の搬送始端部に載置された手刈り穀稈の脱穀処理は6秒間よりも短い時間で終了するものと考えられるために、その6秒間が経過した後にフィードチェーン6の駆動を自動的に停止させるのである。
そして、枕扱ぎモードが設定されている状態であり、且つ、フィードチェーンクラッチ15が遮断状態である状態で、走行指令スイッチ30が押し操作されてオン状態となると枕扱ぎ制御を実行する(ステップ11、12)。
【0041】
そして、枕扱ぎ制御が設定されている状態において、脱穀スイッチS2が脱穀クラッチの伝動状態を検出していないオフ状態となると、フィードチェーンクラッチ15を遮断状態とするとともに枕扱ぎモードを解除し、脱穀スイッチS2がオン状態で走行中立スイッチS4が走行車体Fの走行停止状態であることを検出していないオフ状態となると、フィードチェーンクラッチ15を伝動状態とするとともに枕扱ぎモードを解除する(ステップ13、14)。
【0042】
図7の制御フローチャートに基づいて、制御装置Hによる枕扱ぎ用の制御動作における枕扱ぎ制御について詳述する。
上記したように、枕扱ぎモードにおいてフィードチェーンクラッチ15が遮断状態である条件下で走行指令スイッチ30が押し操作されると、枕扱ぎ制御が実行される。枕扱ぎ制御が実行されると、先ず、昇降用油圧シリンダ4を作動させて、昇降位置センサS1の検出情報に基づいて刈取部3が退避用の高さになるまで刈取部3を上昇させる(ステップ61、62、63)。この退避用の高さとしては、走行車体Fが走行したときに圃場の凹凸に起因して車体が姿勢変化することがあっても刈取部3が地面に接触しない程度に上昇した位置に設定されている。
次に、走行変速モータM2を作動させて走行車体Fの前進走行を開始し、走行速度を徐々に増加させるように漸増させる(ステップ64、65)。具体的に説明すると、走行変速モータM2に対する増速用の出力を200msecが経過する間だけ出力し、その後、300msecが経過する間待機する処理を繰り返しながら間欠的に駆動することで、徐々に速度を増加させるようにしている。但し、1回目の出力時間は少し長め(500msec程度)にして滑らかに走行開始できるようにしている。走行速度が人間の歩行速度に等しい設定速度(例えば、0.35m/s)以上になると、増速を停止して定速走行に切り換える(ステップ66、67)。
【0043】
そして、走行指令スイッチ30がオフすると、走行変速モータM2を作動させて走行中立スイッチS4がオンするまで車速を減速させて走行停止状態にした後に、昇降用油圧シリンダ4を作動させて刈取部3を下降させ(ステップ68〜72)、対地高さセンサS5の検出結果に基づいて刈取部3が設定対地高さ以下となるか、或いは、昇降位置センサS1の検出情報に基づいて刈取部3が枕扱ぎ用の高さにまで下降すると、刈取部3の下降を停止する(ステップ73、74、75)。この枕扱ぎ用の高さというのは、手刈り穀稈の投入が行い易くなるように、フィードチェーン6の搬送始端部において作業用空間を広く確保することができるように刈取部3が下降した高さであり、通常の刈取作業用の高さに近い低い位置である。
【0044】
その後、再度走行指令スイッチ30が操作されると上記したような枕扱ぎ制御を実行し、クラッチ入りスイッチ31が操作されるとフィードチェーンクラッチ15をクラッチ入り状態に切り換えることになり、このような作業を繰り返し実行することができる。
【0045】
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
上記第1実施形態では、制御手段を、枕扱ぎモードが設定されるに伴って、フィードチェーン6が位置する車体横幅方向一側部が下位となるように駆動昇降機構46を作動させるように構成していたが、この構成に代えて、制御手段を、枕扱ぎモードが設定されるに伴って、フィードチェーン6の作動速度をそれよりも低速な枕扱ぎ用速度にするようにフィードチェーン変速手段を作動させるように構成する。この構成の違い以外は第1実施形態と同じであるから、以下異なる点のみについて説明し、同じ構成についての説明は省略する。
【0046】
図8に示すように、噛合いクラッチ式のフィードチェーンクラッチ15からフィードチェーン6の搬送終端側が巻回しているチェーン駆動スプロケット16への動力伝達経路の途中にはフィードチェーン用の変速機構Cが設けられている。このフィードチェーン用の変速機構Cは、従動プーリ49のベルト巻回径をフィードチェーン変速モータM3により変更することにより変速操作可能に構成されている。つまり、図9に示すように、フィードチェーンクラッチ15からの第3出力軸15aに駆動プーリ48が設けられ、フィードチェーン6に対する第4出力軸16aに、その軸芯方向に沿ってプーリ間隔を変更調節可能な割りプーリ式の従動プーリ49が設けられており、駆動プーリ48と従動プーリ49とにわたり第4伝動ベルト50が巻回されている。そして、この伝動ベルト50はテンション機構51によって常に張力が付与される状態で張設されており、ベルトの張力により互いに離間する方向に移動付勢力を受ける割りプーリ式の従動プーリ49を、その付勢力に抗して接近離間方向に移動操作するためのカム機構52の操作アーム53が、フィードチェーン変速モータM3の動力にてギア噛合機構54を介して回動操作される揺動アーム55に操作ワイヤ56にて連動連係され、フィードチェーン変速モータM3を駆動制御することで、駆動プーリ48と従動プーリ49との間での変速比を無段階に変更調節することができるように構成されている。よって、フィードチェーン用の変速装置Cが、フィードチェーンの作動速度を通常刈取用速度とそれよりも低速な枕扱ぎ用速度とに変速可能なフィードチェーン変速手段に相当する。
【0047】
次に、図10の制御フローチャートに基づいて、制御装置Hによる枕扱ぎ用の制御動作について詳述する。
すなわち、図10に示すように、脱穀スイッチS2が脱穀クラッチの伝動状態を検出しているオン状態であり且つ走行中立スイッチS4が走行車体Fの走行停止状態であることを検出しているオン状態である枕扱ぎモード起動条件を満足する状態が設定時間である2秒間継続すると、クラッチモータM1を作動させてフィードチェーンクラッチ15をクラッチ切り状態に切り換えて枕扱ぎモードを設定する(ステップ1〜4)。
【0048】
そして、枕扱ぎモードが設定されている状態において、クラッチ入りスイッチ31がオン状態となると、フィードチェーン6が枕扱ぎ用速度で作動するようにフィードチェーン変速モータM3を作動させるとともに、クラッチモータM1を作動させてフィードチェーンクラッチ15をクラッチ入り状態に切り換える(ステップ5、6)。このようにフィードチェーンクラッチ15をクラッチ入り状態に切り換えてから約6秒間が経過すると、クラッチモータM1を作動させてフィードチェーンクラッチ15を切り状態に切り換える(ステップ7、8、9)。
つまり、枕扱ぎ用速度で作動するフィードチェーン6の搬送始端部に載置された手刈り穀稈の脱穀処理は6秒間よりも短い時間で終了するものと考えられるために、フィードチェーン6の駆動を自動的に停止させるのである。又、その後、再度、走行指令スイッチ30が操作されると上記したような枕扱ぎ制御を実行し、クラッチ入りスイッチ31が操作されるとフィードチェーンクラッチ15をクラッチ入り状態に切り換えることになり、このような作業を繰り返し実行することができる。
そして、枕扱ぎモードが設定されている状態であり、且つ、フィードチェーンクラッチ15が遮断状態である状態で、走行指令スイッチ30が押し操作されてオン状態となると枕扱ぎ制御を実行する(ステップ10、11)。
【0049】
そして、枕扱ぎ制御が設定されている状態において、脱穀スイッチS2が脱穀クラッチの伝動状態を検出していないオフ状態となると、フィードチェーンクラッチ15を遮断状態とするとともに枕扱ぎモードを解除し、脱穀スイッチS2がオン状態で走行中立スイッチS4が走行車体Fの走行停止状態であることを検出していないオフ状態となると、フィードチェーン6が通常刈取用速度で作動するようにフィードチェーン変速モータM3を作動させ、フィードチェーンクラッチ15を伝動状態とし、且つ、枕扱ぎモードを解除する(ステップ13、14)。
【0050】
〔第3実施形態〕
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
上記第1実施形態では、制御手段Hを、枕扱ぎモードが設定されるに伴って、フィードチェーン6が位置する車体横幅方向一側部が下位となるように駆動昇降機構46を作動させるように構成し、第2実施の形態では、制御手段Hを、枕扱ぎモードが設定されるに伴って、フィードチェーン6の作動速度をそれよりも低速な枕扱ぎ用速度にするようにフィードチェーン変速手段を作動させるように構成していたが、第3実施の形態では、制御装置Hに、上記2つの構成の両方を備えさせる。この構成の違い以外は第1実施形態や第2実施形態と同じであるから、以下異なる点のみについて説明し、同じ構成についての説明は省略する。
【0051】
図11の制御フローチャートに基づいて、制御装置Hによる枕扱ぎ用の制御動作について詳述する。
すなわち、図11に示すように、脱穀スイッチS2が脱穀クラッチの伝動状態を検出しているオン状態であり且つ走行中立スイッチS4が走行車体Fの走行停止状態であることを検出しているオン状態である枕扱ぎモード起動条件を満足する状態が設定時間である2秒間継続すると、クラッチモータM1を作動させてフィードチェーンクラッチ15をクラッチ切り状態に切り換えて枕扱ぎモードを設定し、枕扱ぎモードが設定されるに伴って傾動制御を実行する(ステップ1〜5)。
【0052】
そして、枕扱ぎモードが設定されている状態において、クラッチ入りスイッチ31がオン状態となると、フィードチェーン6が枕扱ぎ用速度で作動するようにフィードチェーン変速モータM3を作動させるとともに、クラッチモータM1を作動させてフィードチェーンクラッチ15をクラッチ入り状態に切り換える(ステップ6、7)。このようにフィードチェーンクラッチ15をクラッチ入り状態に切り換えてから約6秒間が経過すると、クラッチモータM1を作動させてフィードチェーンクラッチ15を切り状態に切り換える(ステップ8、9、10)。
そして、枕扱ぎモードが設定されている状態であり、且つ、フィードチェーンクラッチ15が遮断状態である状態で、走行指令スイッチ30が押し操作されてオン状態となると枕扱ぎ制御を実行する(ステップ10、11)。
【0053】
そして、枕扱ぎ制御が設定されている状態において、脱穀スイッチS2が脱穀クラッチの伝動状態を検出していないオフ状態となると、フィードチェーンクラッチ15を遮断状態とするとともに枕扱ぎモードを解除し、脱穀スイッチS2がオン状態で走行中立スイッチS4が走行車体Fの走行停止状態であることを検出していないオフ状態となると、フィードチェーン6が通常刈取用速度で作動するようにフィードチェーン変速モータM3を作動させ、フィードチェーンクラッチ15を伝動状態とし、且つ、枕扱ぎモードを解除する(ステップ13、14)。
【0054】
〔別実施形態〕
以下、別実施形態を列記する。
【0055】
(1) 上記した第1実施形態並びに第2実施形態では、傾動制御により、車体横幅方向のフィードチェーン6が位置する側とは反対側の駆動昇降機構46を走行装置1と走行車体Fとの相対位置が離れるように作動させて、フィードチェーン6が位置する車体の左側部が下位となるように走行車体Fを傾斜させたが、車体横幅方向のフィードチェーン6が位置する側の駆動昇降機構46を走行装置1と走行車体Fとの相対位置が近づくように作動させて、フィードチェーン6が位置する車体の左側部が下位となるように走行車体Fを傾斜させてもよい。つまり、左ローリング用制御弁45Lを切り換え操作して左ローリング用油圧シリンダ44Lを短縮させて走行車体Fを傾斜させることにより、フィードチェーン6を下方に位置変更させるとともに傾斜姿勢となるようにしてもよい。
【0056】
(2) 上記第1〜第3実施形態では、脱穀駆動状態検出手段S2の検出情報に基づいて脱穀クラッチ9が伝動状態であることが検出されかつ走行状態検出手段S4の検出情報に基づいて走行車体Fが走行停止状態であることが検出される枕扱ぎモード起動条件を満足する状態が設定時間継続すると、フィードチェーンクラッチ15を遮断状態に切り換えて枕扱ぎモードを設定されるように構成したが、別途手動操作式の枕扱ぎスイッチを設け、枕扱ぎモード起動条件を満足する状態において枕扱ぎスイッチを操作することでフィードチェーンクラッチを遮断状態に切り換えて枕扱ぎモードが設定されるようにしてもよい。
【0057】
(3) 上記第1〜第3実施形態において、別途手動操作式の枕扱ぎスイッチを設け、枕扱ぎモードが設定されている状態において枕扱ぎスイッチを操作することで、上記第1実施形態では、フィードチェーンクラッチ15を伝動状態とするとともに枕扱ぎモードを解除するようにし、第2実施形態や第3実施形態では、フィードチェーン6が通常刈取用速度で作動するようにフィードチェーン変速モータM3を作動させ、フィードチェーンクラッチ15を伝動状態とし、且つ、枕扱ぎモードを解除するようにしてもよい。
【0058】
(4) 上記第2実施形態や第3実施形態において、別途手動操作式のフィードチェーン変速スイッチを設け、枕扱ぎモードが設定されている状態においてフィードチェーン変速スイッチを操作することで、フィードチェーンの作動速度を人的に変更操作可能に構成しても良い。このように構成した場合、枕扱ぎ作業におけるフィードチェーン6の作動速度を所望の速度に切り換えることができ、例えば、枕扱ぎ作業にあまり慣れていない作業者では、フィードチェーン変速スイッチを操作してフィードチェーン6の作動速度を遅くして確実に枕扱ぎ作業を行なえるようにしたり、枕扱ぎ作業に慣れた作業者では、フィードチェーン変速スイッチを操作してフィードチェーンの作動速度を早くして枕扱ぎ作業を迅速に行なえるようにしたりできる。
【0059】
(5) 上記第1〜第3実施形態では、フィードチェーンクラッチ15を遮断状態から伝動状態に切り換えてから作業終了判別用の設定時間が経過すると枕扱ぎ作業の終了判別用の条件が成立したものと判別する構成、すなわち、フィードチェーンクラッチを入り状態に切り換えてから作業終了判別用の設定時間(約6秒間)が経過すると、枕扱ぎ作業の終了判別用の条件が成立したものと判別して、フィードチェーンクラッチを伝動状態から遮断状態に切り換える構成としたが、このような構成に代えて、例えば、フィードチェーンの穀稈搬送箇所に搬送される穀稈の存否を検出する存否センサを設けて、フィードチェーンクラッチを入り状態に切り換えた後、設定時間(例えば数秒間)以上穀稈の存在が検出されない状態が継続すると、枕扱ぎ作業の終了判別用の条件が満たされたものと判別する構成としてもよい。このように構成すると、手刈り穀稈がほぼ連続して投入されて穀稈がフィードチェーンの穀稈搬送箇所に存在している間はフィードチェーンが停止されず、脱穀処理が良好に行われることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバインの全体側面図
【図2】伝動構造を示す図
【図3】枕扱ぎ用の操作構造を示す図
【図4】駆動昇降機構の構造を示す側面図
【図5】制御ブロック図
【図6】制御動作のフローチャート
【図7】制御動作のフローチャート
【図8】第2実施形態の伝動構造を示す図
【図9】第2実施形態のフィードチェーン用の変速装置を示す図
【図10】第2実施形態の制御動作のフローチャート
【図11】第3実施形態の制御動作のフローチャート
【符号の説明】
4 昇降操作手段
5 脱穀部
6 フィードチェーン
9 脱穀クラッチ
15 フィードチェーンクラッチ
30 走行指令手段
31 駆動指令手段
46 傾動手段
C フィーチェーン変速手段
F 走行車体
H 制御装置
M2 走行駆動手段
S2 脱穀駆動状態検出手段
S4 走行状態検出手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、フィードチェーンを車体横幅方向一側部に位置させる状態で走行車体に搭載される脱穀部と、昇降操作手段により前記走行車体に対して昇降操作自在な刈取部とが備えられ、その刈取部にて刈り取られて搬送される刈取穀稈の株元側を前記フィードチェーンによって挟持搬送しながら脱穀処理するように構成されたコンバインに関する。
【0002】
【従来の技術】
かかるコンバインとして、フィードチェーンを車体横幅方向一側部に位置させる状態で走行車体に搭載される脱穀部と、昇降操作手段により前記走行車体に対して昇降操作自在な刈取部とが備えられ、その刈取部にて刈り取られて搬送される刈取穀稈の株元側を前記フィードチェーンによって挟持搬送しながら脱穀処理するように構成されたものがある。
そして、コンバインには、走行車体が走行停止状態で、且つ、脱穀部に動力を伝える伝動状態である場合には、人手によって刈り取られた手刈り穀稈をフィードチェーンの搬送始端部に載置し、その載置した手刈り穀稈をフィードチェーンにて株元側を挾持搬送させながら脱穀部にて脱穀処理させる枕扱ぎ作業を行えるように構成されたものがあり、このように構成されたコンバインの従来例として、走行車体を走行停止状態に維持する状態と維持しない状態とに切り換え操作可能な操作レバーを備え、枕扱ぎ作業を行なう場合には、前記操作レバーにて走行車体を走行停止状態に維持させた状態で枕扱ぎ作業を行うように構成されており、このような枕扱ぎ作業を行なう状態では、脱穀部から動力が伝達されるフィーチェーンの作動速度は常に通常の刈取作業と同じ刈り取り用速度で作動されるように構成されていた。(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−322639号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の構成であれば、手刈り穀稈をフィードチェーンの搬送始端部に載置しようとした際に、例えば、コンバインが大型だとフィードチェーンが比較的高い位置であるため、手刈り穀稈をフィードチェーンの始端側に載置しにくいものであり、また、フィードチェーンが通常の刈取作業と同じ通常刈取り速度で作動するため、枕扱ぎ作業にあまり慣れていない作業者では、通常刈取り速度で作動するフィードチェーンの作動にあわせて手刈り穀稈を載置することが難しかったり、フィードチェーンにて搬送される穀稈の速度が速すぎて危機感を覚えたりして、作業能率が低下するおそれがあり改善の余地があった。
【0005】
本発明の目的は、枕扱ぎ作業を能率よく且つ良好に行うことが可能となるコンバインを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1によれば、フィードチェーンを車体横幅方向一側部に位置させる状態で走行車体に搭載される脱穀部と、昇降操作手段により前記走行車体に対して昇降操作自在な刈取部とが備えられ、その刈取部にて刈り取られて搬送される刈取穀稈の株元側を前記フィードチェーンによって挟持搬送しながら脱穀処理するように構成されたコンバインにおいて、前記走行車体の対地姿勢を前記フィードチェーンが位置する車体横幅方向一側部が下位となるように傾動させる傾動手段が設けられ、運転を制御する制御手段が、枕扱ぎモードが設定されるに伴って、前記フィードチェーンが位置する車体横幅方向一側部が下位となるように前記傾動手段を作動させるように構成されていることを特徴としている。
【0007】
すなわち、枕扱ぎモードが設定されるに伴って、フィードチェーンが位置する車体横幅方向一側部が下位となるように前記傾動手段を作動させるように構成されているため、刈取り穀稈をフィードチェーンの搬送始端部に載置する枕扱ぎ作業を行なう枕扱ぎモードが設定された状態では、傾動手段の作動によりフィードチェーンの高さが通常の刈取作業での高さよりも低い位置となるため、手刈り穀稈をフィードチェーンの搬送始端部に載置しやすいものとなり、また、フィードチェーンが位置する車体横幅方向一側部が下位となるように走行車体が傾くため、フィードチェーンの上面がコンバインの横側方に向き、作業者はフィードチェーンの搬送始端部付近の様子がわかりやすくなり手刈り穀稈を載置しやすいものとなる。
また、脱穀処理にて得られた処理物を脱穀部で唐箕の選別風にて穀粒とわら屑とに風選別する場合、わら屑を飛散させて穀粒を回収するものであるが、枕扱ぎ作業においては、通常の刈取作業に比べて脱穀処理する処理物の量が少ないため脱穀部で選別処理する処理物層の厚みが通常の刈取作業に比べて薄くなるため、処理物層が薄いと選別風によりわら屑とともに穀粒までが飛散されやすくなり穀粒を十分に回収することができない虞があった。しかし、請求項1に記載の発明によると、枕扱ぎモードとなるとフィードチェーンが位置する車体横幅方向一側部が下位となるように走行車体が傾くため、傾いた車体横幅方向一側部において処理物層が厚くなり、フィードチェーンの配設方向に沿って流れる選別風により風選別を行なう場合では、処理物層が厚くなることにより飛散する穀粒の量を軽減させることができ、枕扱ぎ作業での選別処理の穀粒回収効率を向上させることができる。
よって、手刈り穀稈をフィードチェーンの搬送始端部に載置しやすく枕扱ぎ作業を能率よく且つ良好に行うことが可能となり、しかも、枕扱ぎ作業での脱穀部における選別性能も向上させることができるコンバインを提供できるに至った。
【0008】
請求項2によれば、フィードチェーンを車体横幅方向一側部に位置させる状態で走行車体に搭載される脱穀部と、昇降操作手段により前記走行車体に対して昇降操作自在に刈取部とが備えられ、その刈取部にて刈り取られて搬送される刈取穀稈の株元側を前記フィードチェーンによって挟持搬送しながら脱穀処理するように構成されたコンバインにおいて、前記フィードチェーンの作動速度を通常刈取用速度とそれよりも低速な枕扱ぎ用速度とに変速可能なフィードチェーン変速手段が設けられ、運転を制御する制御手段が、枕扱ぎモードが設定されるに伴って、前記フィードチェーンの作動速度を前記枕扱ぎ用速度にするように前記フィードチェーン変速手段を作動させるように構成されていることを特徴としている。
【0009】
すなわち、枕扱ぎモードが設定されるに伴って、フィードチェーンの作動速度を通常刈取用速度よりも低速な枕扱ぎ用速度にするようにフィードチェーン変速手段を作動させるため、枕扱ぎ作業において、作動しているフィードチェーンの搬送始端部に載置する場合に、枕扱ぎ作業にあまり慣れていない作業者でも、フィードチェーンは比較的低速に作動するため、そのフィードチェーンの動きに合わせて載置しやすくなり、また、フィードチェーンにて搬送される穀稈も比較的低速に搬送されているので安心感が大きく、手刈り穀稈をフィードチェーンの搬送始端部に載置しやすく枕扱ぎ作業を良好に行うことが可能となるコンバインを提供できるに至った。
【0010】
請求項3によれば、前記フィードチェーンに動力を伝える伝動状態と動力を遮断する遮断状態とに切り換え自在なフィードチェーンクラッチと、前記脱穀部に動力を伝える伝動状態と動力を遮断する遮断状態とに切り換え自在な脱穀クラッチが前記伝動状態であるか否かを検出する脱穀駆動状態検出手段と、走行車体が走行停止状態であるか否かを検出する走行状態検出手段と、車体外方側から手動操作可能に設けられて前記フィードチェーンクラッチの前記伝動状態への切り換えを指令する手動操作式の駆動指令手段とが備えられ、前記制御手段が、前記脱穀駆動状態検出手段の検出情報に基づいて前記脱穀クラッチが前記伝動状態であることが検出されかつ前記走行状態検出手段の検出情報に基づいて走行車体が走行停止状態であることが検出される枕扱ぎモード起動条件を満足する状態が設定時間継続すると、前記フィードチェーンクラッチを遮断状態に切り換えて前記枕扱ぎモードを設定し、且つ、前記枕扱ぎ起動条件が非満足状態になると前記枕扱ぎモードを解除するように構成され、且つ、前記枕扱ぎモードにおいて、前記駆動指令手段にて前記伝動状態への切り換えが指令されると、前記フィードチェーンクラッチを前記伝動状態に切り換え、かつ、前記フィードチェーンクラッチを前記遮断状態から前記伝動状態に切り換えた後において、枕扱ぎ作業の終了判別用の条件が成立すると、前記フィードチェーンクラッチを前記伝動状態から前記遮断状態に切り換えるように構成されていることを特徴としている。
【0011】
すなわち、脱穀駆動状態検出手段の検出情報に基づいて脱穀クラッチが伝動状態であることが検出されかつ走行状態検出手段の検出情報に基づいて走行車体が走行停止状態であることが検出される枕扱ぎモード起動条件を満足する状態が設定時間継続すると、制御手段は、フィードチェーンクラッチを遮断状態に切り換えて枕扱ぎモードを設定するため、通常の刈取作業から枕扱ぎ作業に移ろうとして、車体を停止させて走行停止状態し、その走行停止状態が設定時間経過するまで待機することにより、自動的に枕扱ぎモードに設定されて枕扱ぎ作業が行なえる状態となり、通常の刈取作業から枕扱ぎ作業に移る際に、人為的に枕扱ぎモードに切り換え操作する必要がない。また、通常の刈取作業に移るために走行車体を走行させたり、枕扱ぎ作業が終了して脱穀クラッチを遮断状態に切り換えたりすることにより枕扱ぎモード起動条件が非満足条件となると、自動的に枕扱ぎモードが解除されるため、枕扱ぎ作業から他の作業に移る際にも、人為的に枕扱ぎモードに切り換え操作する必要がない。
【0012】
また、制御手段は、枕扱ぎモードを設定する際にフィードチェーンクラッチを遮断状態に切り換えるため、枕扱ぎモードが設定された当初は、フィードチェーンは停止状態であるので、別途フィードチェーンを停止させる操作をしなくても、フィードチェーンの搬送始端部に手刈り穀稈を載置する枕扱ぎ作業の準備作業を行うときに回転駆動しているフィードチェーンに気を取られて作業が行いにくいものとなったり、その枕扱ぎ作業の準備作業中にフィードチェーンに衣服が挟み込まれたり等の不都合を回避させることができる。
そして、枕扱ぎモードにおいて、駆動指令手段から伝動状態への切り換えが指令されるとフィードチェーンクラッチを遮断状態から伝動状態に切り換え、この伝動状態において枕扱ぎ作業の終了判別用の条件が成立するとフィードチェーンクラッチを伝動状態から遮断状態に切り換えるように構成されているので、フィードチェーンの先端部に載置した手刈り穀稈は駆動指令手段を操作してフィードチェーンを駆動させることにより脱穀処理することができるとともに、このフィードチェーンの駆動は枕扱ぎ作業の終了判別用の条件が成立することによって制御手段によって停止させられるため、次回の枕扱ぎ作業の準備作業も上記した不都合を回避させることができる。
【0013】
従って、通常の刈取作業から枕扱ぎ作業に移る際に、人為的に枕扱ぎモードに切り換え操作する必要がなく、しかも、その枕扱ぎモードに切り換えられたときにはフィードチェーンクラッチが遮断状態に切り換えられているため、枕扱ぎ作業の準備作業を行なうときに回転駆動しているフィードチェーンに気を取られて作業が行いにくいものとなったり、フィードチェーンに衣服が挟み込まれる等の不都合を回避させるために、フィードチェーンクラッチを遮断状態に人為的に切り操作する必要がなく、通常の刈取作業から枕扱ぎ作業へより一層円滑に移ることができるコンバインを提供できるに至った。
【0014】
請求項4によれば、前記制御手段が、前記フィードチェーンクラッチを前記遮断状態から前記伝動状態に切り換えてから作業終了判別用の設定時間が経過すると、前記枕扱ぎ作業の終了判別用の条件が成立したものと判別するように構成されていることを特徴としている。
【0015】
すなわち、枕扱ぎ作業においては、手刈り穀稈をフィードチェーンの搬送始端部に載置することになるので、1回の枕扱ぎ作業において脱穀処理される穀稈の量は限られた範囲内に限られ、その限られた量の穀稈を脱穀処理するための所要時間は限られた範囲内に収まると考えられる。よって、駆動指令手段によってフィードチェーンクラッチを遮断状態から伝動状態に切り換えてから作業終了判別用の設定時間が経過すると、1回の枕扱ぎ作業が終了したものとして、制御手段がフィードチェーンクラッチを遮断状態に切り換えられることにより、適切なタイミングでフィードチェーンを停止状態に切り換えることができ、不必要に長い時間にわたりフィードチェーンの駆動状態を維持することを自動的に回避することができ、また、1回の枕扱ぎ作業が終わった際にフィードチェーンを停止状態とする操作も必要なく、より良好な状態で枕扱ぎ作業を行なうことができる。
【0016】
請求項5によれば、車体外方側から操作自在に設けられて枕扱ぎ作業用の走行の開始及び停止を指令する走行指令手段が備えられ、前記制御手段が、前記枕扱ぎモードにおいて、前記フィードチェーンクラッチが前記遮断状態である条件下で、前記前記走行指令手段にて走行の開始が指令されると、前記刈取部を退避用の対車体高さに上昇させるとともに前記走行車体の走行を開始させ、且つ、前記走行指令手段にて走行の停止が指令されると、前記走行車体の走行を停止させるとともに前記刈取部を枕扱ぎ用の対車体高さに下降させるように、前記走行車体の走行駆動手段及び前記昇降操作手段を制御する枕扱ぎ制御を実行するよう構成されていることを特徴としている。
【0017】
すなわち、枕扱ぎ制御は、枕扱ぎモードにおいて、フィードチェーンクラッチが遮断状態である条件下で、車体外方側から走行指令手段が操作されて枕扱ぎ作業用の走行の開始が指令されると、刈取部を退避用の高さに上昇させるとともに走行車体の走行を開始させる。つまり、枕扱ぎ作業用の走行の開始が指令されると、刈取部が退避用の高い位置に向けて上昇している途中の状態か又は刈取部が退避用の高い位置に既に上昇している状態のいずれかの状態で走行車体が走行を開始することになるので、走行に伴って地面の凹凸等に起因して走行車体の姿勢が変化することがあっても、刈取部が地面に衝突したり、地面の凸部に突っ込んだりする等のおそれの少ない状態で良好に移動させることが可能となる。
【0018】
また、枕扱ぎ制御は、走行車体が枕扱ぎ作業を行うための適宜位置に到達して、車体外方側から走行指令手段が操作されて走行の停止が指令されると、走行車体の走行を停止させるとともに刈取部を枕扱ぎ用の高さに下降させる。つまり、刈取部を大きく上昇させたままでいると、フィードチェーンの搬送始端部における手刈り穀稈載置用の作業空間が狭くなり手刈り穀稈の載置が行いにくいものであるが、走行車体が停止するとともに自動的に刈取部が枕扱ぎ用の高さに下降するので、フィードチェーンの搬送始端部における穀稈載置用の作業空間を広く確保することができ、手刈り穀稈の載置が行い易いものとなる。
【0019】
つまり、車体外方側から操作自在な走行指令手段により枕扱ぎ作業用の走行の開始及び停止を指令することで、車体操縦部に戻ることなく能率よく走行車体を枕扱ぎ作業を行うための適宜位置に移動させることができる。しかも、走行車体が走行するときは自動的に刈取部が退避用の高さに上昇するので、刈取部が地面に衝突したり、地面の凸部に突っ込んだりする等の不利のない状態で良好に移動でき、走行を停止するときは自動的に刈取部が枕扱ぎ用の高さに下降するので、作業用空間を広く確保することができ、手刈り穀稈の投入が行い易いものとなる。さらに、枕扱ぎ制御の実行は、枕扱ぎモードにおけるフィードチェーンクラッチが遮断状態である条件下で実行するので、手刈り穀稈の脱穀処理中に走行指令手段を誤って操作してしまったとしても走行車体は走行することがなく、駆動状態のフィードチェーンが不意に移動してフィードチェーンに衣服が挟み込まれる等の不具合がない。
【0020】
従って、刈取部が地面に衝突したり、地面の凸部に突っ込んだりする等の不利のない状態で、しかも、走行車体を走行させる毎に車体操縦部に戻って刈取部の上昇や下降を別途指令する等の煩わしい作業が不要で、尚且つ、枕扱ぎ作業中にフィードチェーンに衣服が挟み込まれる等の虞が少なく、より良好な状態で枕扱ぎ作業を行うことができる。
【0021】
請求項6によれば、前記制御手段が、前記枕扱ぎ制御において、前記走行指令手段にて走行開始が指令されるに伴って走行車体の走行を開始させるときには、走行車体の走行速度が移動用の設定速度になるまで漸増させるように前記走行駆動手段の動作を制御するよう構成されていることを特徴としている。
【0022】
すなわち、走行開始が指令されて走行を開始させるときには、走行車体の走行速度が移動用の設定速度になるまで漸増するので、作業者は車体外方側に位置して走行指令手段を操作した場合に走行を開始する走行車体と共に行動しやすく、安心して走行指令手段を操作することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
〔第1実施形態〕
以下、本発明の第1実施形態について図面に基づいて説明する。
図1に示すようにコンバインは、フィードチェーン6を車体横幅方向一側部に位置させる状態で走行車体Fに搭載される脱穀部5と、走行車体Fに対して昇降操作自在な刈取部3とが備えられ、その刈取部3にて刈り取られて搬送される刈取穀稈の株元側をフィードチェーン6によって挟持搬送しながら脱穀処理するように構成されており、左右一対のクローラ式の走行装置1により車体操縦部2を備えた走行車体Fが走行し、刈取部3により稲、麦などの植立穀稈を刈り取り、この刈り取られた刈取穀稈の株元側をフィードチェーン6によって挾持搬送しながら穂先側を脱穀部5にて脱穀処理し、脱穀処理にて得られた脱穀部5からの脱穀粒を穀粒タンク7に搬送して貯溜するよう構成されている。
【0024】
前記刈取部3は、走行車体Fの前部に揺動軸芯P周りに揺動昇降自在に設けられ、昇降操作手段としての昇降用油圧シリンダ4により走行車体Fに対して昇降操作自在な構成となっている。そして、前記刈取部3の揺動軸芯Pの近くには、刈取部3の走行車体Fに対する揺動に伴って出力値が変化するポテンショメータ式の昇降位置センサS1が設けられ、この昇降位置センサS1にて刈取部の走行装置Fに対する昇降位置を検出するように構成されている。
【0025】
次にコンバインの伝動構造について説明する。
図2に示すように、エンジン8の第1出力軸8aの動力をベルトテンション式の脱穀クラッチ9を介して脱穀部5の入力軸に兼用されている唐箕駆動軸10に伝達し、この唐箕駆動軸10の回動力を、唐箕駆動軸10の一端側から第1伝動ベルト11などを介して扱胴12の回転軸12aに伝達するよう構成され、一方、唐箕駆動軸10の回動力を、唐箕駆動軸10の他端側から第2伝動ベルト13を介して排ワラカッター14に供給するとともに、噛合いクラッチ式のフィードチェーンクラッチ15を介してフィードチェーン6の搬送終端側が巻回しているチェーン駆動スプロケット16に伝達する構成としている。
【0026】
また、エンジン8の第1出力軸8aの動力は、第3伝動ベルト22、伝動軸23を介して静油圧式の無段変速装置Tに伝達され、その変速後の動力が走行用ミッション24から左右の走行装置1に伝えられるとともに、変速後の動力が第2出力軸25、ベルトテンション式の刈取クラッチ26、入力軸3dを介して刈取部3に伝達されるようになっている。又、走行用ミッション24には、走行装置1に対する走行用出力軸の回転数に基づいて車速を検出する車速センサS3が備えられている。
【0027】
つまり、上記伝動構造には、脱穀部3に動力を伝える伝動状態と動力を遮断する遮断状態とに切り換え自在な脱穀クラッチ9と、フィードチェーン6に動力を伝える伝動状態と動力を遮断する遮断状態とに切り換え自在なフィードチェーンクラッチ15とが備えられており、脱穀クラッチ9は、エンジン8から扱胴12やフィードチェーン6などの脱穀部各部の装置への伝動を入り切りし、前記フィードチェーンクラッチ15は、フィードチェーン6だけの伝動を入り切りするのであり、脱穀クラッチ9が伝動状態になっていても、フィードチェーンクラッチ15を遮断状態に切り換えることにより、フィードチェーン6だけを停止させることができる。
【0028】
そして、脱穀クラッチ9は車体操縦部2に備えられた脱穀クラッチレバー17を手動操作することで、脱穀部5に動力を伝える伝動状態と動力を遮断する遮断状態とに切り換え自在な構成となっており、その近傍には、脱穀クラッチレバー17がクラッチ入り状態に操作されているか否か、つまり、脱穀クラッチ9が伝動状態であるか否かを検出する脱穀駆動状態検出手段として脱穀スイッチS2が備えられている。尚、刈取クラッチ26は車体操縦部2に備えられた刈取クラッチレバー27を手動操作することで、刈取部3に動力を伝える伝動状態と動力を遮断する遮断状態とに切り換え自在な構成となっている。
【0029】
図3に示すように、前記フィードチェーンクラッチ15は、フィードチェーンクラッチ15内の図示しないクラッチ切り換え用フォークに連動連係されてクラッチ入り側に付勢される状態で揺動操作自在な操作アーム18が設けられ、この操作アーム18と、クラッチ操作用電動モータ(以下、クラッチモータという)M1の動力にてギア噛合機構19を介して回動操作される駆動アーム20とが操作ワイヤ21にて連動連係され、クラッチモータM1を駆動制御することで、フィードチェーンクラッチ15を伝動状態と遮断状態とに切り換え操作自在な構成となっている。
【0030】
無段変速装置Tを変速操作する変速操作用の走行変速モータM2が、手動変速レバー28と無段変速装置Tとの連係機構29に対して摩擦式伝動機構40を介して連係されている。つまり、手動による変速操作を走行変速モータM2による変速操作に優先させる形態で、手動変速レバー29に対する手動操作及び走行変速モータM2による駆動操作のいずれであっても変速操作できるようにしているのである。又、前記無段変速装置Tは、手動変速レバー28による手動操作による場合には勿論、走行変速モータM2により自動操作される場合であっても、走行停止する中立状態からいずれかの操作方向に変速操作すると、前進走行状態に切り換わるとともに走行速度が無段階に増速され、中立状態から反対方向に変速操作すると、後進走行状態に切り換わるとともに走行速度が無段階に増速される構成となっている。又、手動変速レバー28の近傍には、走行車体Fが中立状態(走行停止状態)であるか否かを検出する走行状態検出手段としての走行中立スイッチS4が備えられている。
【0031】
そして、図5に示すように、運転を制御する制御装置Hは、昇降位置センサS1、車速センサS3、ポテンショメータ34夫々からの検出結果や、脱穀スイッチS2、走行中立スイッチS4、対地高さセンサS5、走行指令スイッチ30、クラッチ入りスイッチ31夫々からの指令に基づいて、クラッチモータM1、走行変速モータM2、フィードチェーン変速モータM3、昇降用油圧シリンダ4、ローリング用油圧シリンダ44の動作を制御するように構成されている。
【0032】
前記制御装置Hは、通常の刈取作業中においては次のような制御を実行する。
車体操縦部2に、刈取部3の昇降操作を指令する刈取昇降レバー33が備えられており、この刈取昇降レバー33の操作量をポテンショメータ34にて検出して、その操作量に対応させて昇降用油圧シリンダ4に対する電磁制御弁35を切り換え制御して、刈取部3の昇降位置を変更調整する手動昇降制御を実行する構成となっている。又、刈取部3には、刈取部3の対地高さを検出する対地高さ検出手段としての超音波式の対地高さセンサS5を備えて、刈高さが設定値に維持されるように昇降用油圧シリンダ4の動作を自動制御する自動昇降制御も実行する。走行車体Fを走行させながら刈取部3にて刈取作業を行う通常の刈取作業では、このような各種の制御を実行することにより適正な刈取作業が行えるものとなる。
【0033】
また、制御装置Hは、通常の刈取作業中においては、地面の凹凸や起伏に拘らずに走行機体Fを左右方向で水平に維持する水平制御を実行する。つまり、図4に示すように、前記左右一対の走行装置1の夫々には走行装置1と走行車体Fとの相対高さを変更させるための駆動昇降機構46が備えられ、この駆動昇降機構46が、走行装置1を支持するトラックフレーム1aから走行車体Fの機体フレームfに亘って設ける前揺動リンク42並びに後揺動リンク41と、これら前揺動リンク42と後揺動リンク41とを連動連結させる連動ロッド43と、後揺動リンク41を揺動操作するローリング用油圧シリンダ44と、ローリング用油圧シリンダ44の作動を司るローリング用制御弁45(図5参照)とから構成されており、制御装置Hは図示しない水平センサの検出結果に基づいて、左側のローリング用制御弁45すなわち左ローリング用制御弁45Lを切り換え操作して左側のローリング用油圧シリンダ44すなわち左ローリング用油圧シリンダ44Lを伸縮させたり、右側のローリング用制御弁45すなわち右ローリング用制御弁45Rを切り換え操作して右側のローリング用油圧シリンダ44すなわち右ローリング用油圧シリンダ44Rを伸縮させたりして走行車体Fを左右方向で水平に維持させるのである。
【0034】
そして、前記制御装置Hが、前記脱穀スイッチS2の検出情報に基づいて前記脱穀クラッチ9が伝動状態であることが検出されかつ前記走行中立スイッチS4の検出情報に基づいて走行車体Fが走行停止状態であることが検出される枕扱ぎモード起動条件を満足する状態が設定時間継続すると、前記フィードチェーンクラッチ15を遮断状態に切り換えて枕扱ぎモードを設定し、且つ、枕扱ぎモード起動条件が非満足状態になると枕扱ぎモードを解除するように構成され、且つ、枕扱ぎモードにおいて、前記クラッチ入りスイッチ31にて伝動状態への切り換えが指令されると、フィードチェーンクラッチ15を伝動状態に切り換え、且つ、フィードチェーンクラッチ15を遮断状態から伝動状態に切り換えた後において、枕扱ぎ作業の終了判別用の条件が成立すると、フィードチェーンクラッチ15を伝動状態から遮断状態に切り換えるように構成されている。そして、制御装置Hが、枕扱ぎモードが設定されるに伴って、前記フィードチェーンが位置する車体横幅方向一側部が下位となるように前記傾動手段を作動させるように構成されている。
【0035】
また、制御装置Hが、枕扱ぎモードが設定されるに伴って、前記フィードチェーン6が位置する車体横幅方向一側部が下位となるようにローリング用油圧シリンダ44を作動させるように構成されている。
そして、制御手段Hが、フィードチェーンクラッチ15を遮断状態から伝動状態に切り換えてから作業終了判別用の設定時間が経過すると、枕扱ぎ作業の終了判別用の条件が成立したものと判別するように構成されている。
【0036】
さらに、制御手段Hが、枕扱ぎモードにおいて、フィードチェーンクラッチ15が遮断状態である条件下で、走行指令スイッチ30にて走行の開始が指令されると、前記刈取部3を退避用の対車体高さに上昇させるとともに走行車体Fの走行を開始させ、且つ、走行指令スイッチ30にて走行の停止が指令されると、走行車体Fの走行を停止させるとともに刈取部3を枕扱ぎ用の対車体高さに下降させるように、走行車体Fの走行変速モータM2及び昇降用油圧シリンダ4を制御する枕扱ぎ制御を実行するよう構成されている。また、制御手段Hは、枕扱ぎ制御において、走行指令スイッチ30にて走行開始が指令されるに伴って走行車体Fの走行を開始させるときには、走行車体Fの走行速度が移動用の設定速度になるまで漸増させるように走行変速モータM2の動作を制御するよう構成されている。
【0037】
そして、図1に示すように、車体外方側から操作自在に設けられて枕扱ぎ作業用の走行の開始及び停止を指令する走行指令手段としての走行指令スイッチ30と、車体外方側から手動操作可能に設けられて前記フィードチェーンクラッチの前記伝動状態への切り換えを指令する手動操作式の駆動指令手段としてのクラッチ入りスイッチ31とが、フィードチェーン6を覆うカバーにおけるフィードチェーン6搬送始端部に近い箇所に車体外方側から操作可能に設けられている。
つまり、圃場に並置されている手刈り穀稈を手作業によりフィードチェーン6の搬送始端部に載置する枕扱ぎ作業を行うために、作業者は走行車体Fの外部に位置することになるが、走行車体Fを畦に沿って少しずつ移動させながら枕扱ぎ作業を行うような場合に、車体操縦部2に戻らなくても、走行指令スイッチ30を操作することで走行車体Fを移動走行させたり、クラッチ入りスイッチ31を操作することでフィードチェーン6を駆動状態に切り換えたりすることが可能な構成となっている。
【0038】
前記走行指令スイッチ30は押し操作するとオン状態となり、押し操作を解除するとオフ状態となる切り付勢型のスイッチで構成されており、この走行指令スイッチ30が押し操作されてオン状態となることにより走行の開始が指令され、走行指令スイッチ30の押し操作が解除されてオフ状態となることにより走行の停止が指令される構成となっている。これに対して、前記クラッチ入りスイッチ31も押し操作するとオン状態となり、押し操作を解除するとオフ状態となる切り付勢型のスイッチで構成されており、クラッチ入りスイッチ31が押し操作されてオン状態となることによりフィードチェーンクラッチ15の伝動状態への切り換えが指令されるが、走行指令スイッチ30の押し操作が解除されてオフ状態となってもフィードチェーンクラッチ15の遮断状態への切り換えは指令されず、フィードチェーンクラッチ15の遮断状態への切り換えは前記作業終了判別用の設定時間が経過することにより自動的に行われる構成となっている。
【0039】
以下、図6、図7の制御フローチャートに基づいて、制御装置Hによる枕扱ぎ用の制御動作について詳述する。
すなわち、図6に示すように、脱穀スイッチS2が脱穀クラッチの伝動状態を検出しているオン状態であり、且つ、走行中立スイッチS4が走行車体Fの走行停止状態であることを検出しているオン状態である枕扱ぎモード起動条件を満足する状態が、設定時間である2秒間継続すると、クラッチモータM1を作動させてフィードチェーンクラッチ15をクラッチ切り状態に切り換えて枕扱ぎモードを設定し、枕扱ぎモードが設定されるに伴って傾動制御を実行する(ステップ1〜5)。
傾動制御の動作について説明すると、車体横幅方向のフィードチェーン6が位置する側とは反対側の前記駆動昇降機構46を走行装置1と走行車体Fとの相対位置が離れるように作動させて、フィードチェーン6が位置する車体の左側部が下位となるように走行車体Fを傾斜させる。つまり、右ローリング用制御弁45Rを切り換え操作して右ローリング用油圧シリンダ44Rを伸長させて走行車体Fを傾斜させることによって、左側のクローラ走行装置1より横側方に突出するように位置するフィードチェーン6は下方に位置変更するとともに傾斜姿勢となり、フィードチェーン6の先端部に手刈り穀稈を載置させやすくなるのである。
【0040】
そして、枕扱ぎモードが設定されている状態において、手刈り穀稈をフィードチェーン6の搬送始端部に載置して脱穀処理を行うことになるが、枕扱ぎモードが設定された当初はフィードチェーン6が停止状態になっているので、作業者がクラッチ入りスイッチ31を操作してオン状態となると、クラッチモータM1を作動させてフィードチェーンクラッチ15をクラッチ入り状態に切り換える(ステップ6、7)。このようにフィードチェーンクラッチ15をクラッチ入り状態に切り換えてから約6秒間が経過すると、クラッチモータM1を作動させてフィードチェーンクラッチ15を切り状態に切り換える(ステップ8、9、10)。
つまり、フィードチェーン6の搬送始端部に載置された手刈り穀稈の脱穀処理は6秒間よりも短い時間で終了するものと考えられるために、その6秒間が経過した後にフィードチェーン6の駆動を自動的に停止させるのである。
そして、枕扱ぎモードが設定されている状態であり、且つ、フィードチェーンクラッチ15が遮断状態である状態で、走行指令スイッチ30が押し操作されてオン状態となると枕扱ぎ制御を実行する(ステップ11、12)。
【0041】
そして、枕扱ぎ制御が設定されている状態において、脱穀スイッチS2が脱穀クラッチの伝動状態を検出していないオフ状態となると、フィードチェーンクラッチ15を遮断状態とするとともに枕扱ぎモードを解除し、脱穀スイッチS2がオン状態で走行中立スイッチS4が走行車体Fの走行停止状態であることを検出していないオフ状態となると、フィードチェーンクラッチ15を伝動状態とするとともに枕扱ぎモードを解除する(ステップ13、14)。
【0042】
図7の制御フローチャートに基づいて、制御装置Hによる枕扱ぎ用の制御動作における枕扱ぎ制御について詳述する。
上記したように、枕扱ぎモードにおいてフィードチェーンクラッチ15が遮断状態である条件下で走行指令スイッチ30が押し操作されると、枕扱ぎ制御が実行される。枕扱ぎ制御が実行されると、先ず、昇降用油圧シリンダ4を作動させて、昇降位置センサS1の検出情報に基づいて刈取部3が退避用の高さになるまで刈取部3を上昇させる(ステップ61、62、63)。この退避用の高さとしては、走行車体Fが走行したときに圃場の凹凸に起因して車体が姿勢変化することがあっても刈取部3が地面に接触しない程度に上昇した位置に設定されている。
次に、走行変速モータM2を作動させて走行車体Fの前進走行を開始し、走行速度を徐々に増加させるように漸増させる(ステップ64、65)。具体的に説明すると、走行変速モータM2に対する増速用の出力を200msecが経過する間だけ出力し、その後、300msecが経過する間待機する処理を繰り返しながら間欠的に駆動することで、徐々に速度を増加させるようにしている。但し、1回目の出力時間は少し長め(500msec程度)にして滑らかに走行開始できるようにしている。走行速度が人間の歩行速度に等しい設定速度(例えば、0.35m/s)以上になると、増速を停止して定速走行に切り換える(ステップ66、67)。
【0043】
そして、走行指令スイッチ30がオフすると、走行変速モータM2を作動させて走行中立スイッチS4がオンするまで車速を減速させて走行停止状態にした後に、昇降用油圧シリンダ4を作動させて刈取部3を下降させ(ステップ68〜72)、対地高さセンサS5の検出結果に基づいて刈取部3が設定対地高さ以下となるか、或いは、昇降位置センサS1の検出情報に基づいて刈取部3が枕扱ぎ用の高さにまで下降すると、刈取部3の下降を停止する(ステップ73、74、75)。この枕扱ぎ用の高さというのは、手刈り穀稈の投入が行い易くなるように、フィードチェーン6の搬送始端部において作業用空間を広く確保することができるように刈取部3が下降した高さであり、通常の刈取作業用の高さに近い低い位置である。
【0044】
その後、再度走行指令スイッチ30が操作されると上記したような枕扱ぎ制御を実行し、クラッチ入りスイッチ31が操作されるとフィードチェーンクラッチ15をクラッチ入り状態に切り換えることになり、このような作業を繰り返し実行することができる。
【0045】
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
上記第1実施形態では、制御手段を、枕扱ぎモードが設定されるに伴って、フィードチェーン6が位置する車体横幅方向一側部が下位となるように駆動昇降機構46を作動させるように構成していたが、この構成に代えて、制御手段を、枕扱ぎモードが設定されるに伴って、フィードチェーン6の作動速度をそれよりも低速な枕扱ぎ用速度にするようにフィードチェーン変速手段を作動させるように構成する。この構成の違い以外は第1実施形態と同じであるから、以下異なる点のみについて説明し、同じ構成についての説明は省略する。
【0046】
図8に示すように、噛合いクラッチ式のフィードチェーンクラッチ15からフィードチェーン6の搬送終端側が巻回しているチェーン駆動スプロケット16への動力伝達経路の途中にはフィードチェーン用の変速機構Cが設けられている。このフィードチェーン用の変速機構Cは、従動プーリ49のベルト巻回径をフィードチェーン変速モータM3により変更することにより変速操作可能に構成されている。つまり、図9に示すように、フィードチェーンクラッチ15からの第3出力軸15aに駆動プーリ48が設けられ、フィードチェーン6に対する第4出力軸16aに、その軸芯方向に沿ってプーリ間隔を変更調節可能な割りプーリ式の従動プーリ49が設けられており、駆動プーリ48と従動プーリ49とにわたり第4伝動ベルト50が巻回されている。そして、この伝動ベルト50はテンション機構51によって常に張力が付与される状態で張設されており、ベルトの張力により互いに離間する方向に移動付勢力を受ける割りプーリ式の従動プーリ49を、その付勢力に抗して接近離間方向に移動操作するためのカム機構52の操作アーム53が、フィードチェーン変速モータM3の動力にてギア噛合機構54を介して回動操作される揺動アーム55に操作ワイヤ56にて連動連係され、フィードチェーン変速モータM3を駆動制御することで、駆動プーリ48と従動プーリ49との間での変速比を無段階に変更調節することができるように構成されている。よって、フィードチェーン用の変速装置Cが、フィードチェーンの作動速度を通常刈取用速度とそれよりも低速な枕扱ぎ用速度とに変速可能なフィードチェーン変速手段に相当する。
【0047】
次に、図10の制御フローチャートに基づいて、制御装置Hによる枕扱ぎ用の制御動作について詳述する。
すなわち、図10に示すように、脱穀スイッチS2が脱穀クラッチの伝動状態を検出しているオン状態であり且つ走行中立スイッチS4が走行車体Fの走行停止状態であることを検出しているオン状態である枕扱ぎモード起動条件を満足する状態が設定時間である2秒間継続すると、クラッチモータM1を作動させてフィードチェーンクラッチ15をクラッチ切り状態に切り換えて枕扱ぎモードを設定する(ステップ1〜4)。
【0048】
そして、枕扱ぎモードが設定されている状態において、クラッチ入りスイッチ31がオン状態となると、フィードチェーン6が枕扱ぎ用速度で作動するようにフィードチェーン変速モータM3を作動させるとともに、クラッチモータM1を作動させてフィードチェーンクラッチ15をクラッチ入り状態に切り換える(ステップ5、6)。このようにフィードチェーンクラッチ15をクラッチ入り状態に切り換えてから約6秒間が経過すると、クラッチモータM1を作動させてフィードチェーンクラッチ15を切り状態に切り換える(ステップ7、8、9)。
つまり、枕扱ぎ用速度で作動するフィードチェーン6の搬送始端部に載置された手刈り穀稈の脱穀処理は6秒間よりも短い時間で終了するものと考えられるために、フィードチェーン6の駆動を自動的に停止させるのである。又、その後、再度、走行指令スイッチ30が操作されると上記したような枕扱ぎ制御を実行し、クラッチ入りスイッチ31が操作されるとフィードチェーンクラッチ15をクラッチ入り状態に切り換えることになり、このような作業を繰り返し実行することができる。
そして、枕扱ぎモードが設定されている状態であり、且つ、フィードチェーンクラッチ15が遮断状態である状態で、走行指令スイッチ30が押し操作されてオン状態となると枕扱ぎ制御を実行する(ステップ10、11)。
【0049】
そして、枕扱ぎ制御が設定されている状態において、脱穀スイッチS2が脱穀クラッチの伝動状態を検出していないオフ状態となると、フィードチェーンクラッチ15を遮断状態とするとともに枕扱ぎモードを解除し、脱穀スイッチS2がオン状態で走行中立スイッチS4が走行車体Fの走行停止状態であることを検出していないオフ状態となると、フィードチェーン6が通常刈取用速度で作動するようにフィードチェーン変速モータM3を作動させ、フィードチェーンクラッチ15を伝動状態とし、且つ、枕扱ぎモードを解除する(ステップ13、14)。
【0050】
〔第3実施形態〕
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
上記第1実施形態では、制御手段Hを、枕扱ぎモードが設定されるに伴って、フィードチェーン6が位置する車体横幅方向一側部が下位となるように駆動昇降機構46を作動させるように構成し、第2実施の形態では、制御手段Hを、枕扱ぎモードが設定されるに伴って、フィードチェーン6の作動速度をそれよりも低速な枕扱ぎ用速度にするようにフィードチェーン変速手段を作動させるように構成していたが、第3実施の形態では、制御装置Hに、上記2つの構成の両方を備えさせる。この構成の違い以外は第1実施形態や第2実施形態と同じであるから、以下異なる点のみについて説明し、同じ構成についての説明は省略する。
【0051】
図11の制御フローチャートに基づいて、制御装置Hによる枕扱ぎ用の制御動作について詳述する。
すなわち、図11に示すように、脱穀スイッチS2が脱穀クラッチの伝動状態を検出しているオン状態であり且つ走行中立スイッチS4が走行車体Fの走行停止状態であることを検出しているオン状態である枕扱ぎモード起動条件を満足する状態が設定時間である2秒間継続すると、クラッチモータM1を作動させてフィードチェーンクラッチ15をクラッチ切り状態に切り換えて枕扱ぎモードを設定し、枕扱ぎモードが設定されるに伴って傾動制御を実行する(ステップ1〜5)。
【0052】
そして、枕扱ぎモードが設定されている状態において、クラッチ入りスイッチ31がオン状態となると、フィードチェーン6が枕扱ぎ用速度で作動するようにフィードチェーン変速モータM3を作動させるとともに、クラッチモータM1を作動させてフィードチェーンクラッチ15をクラッチ入り状態に切り換える(ステップ6、7)。このようにフィードチェーンクラッチ15をクラッチ入り状態に切り換えてから約6秒間が経過すると、クラッチモータM1を作動させてフィードチェーンクラッチ15を切り状態に切り換える(ステップ8、9、10)。
そして、枕扱ぎモードが設定されている状態であり、且つ、フィードチェーンクラッチ15が遮断状態である状態で、走行指令スイッチ30が押し操作されてオン状態となると枕扱ぎ制御を実行する(ステップ10、11)。
【0053】
そして、枕扱ぎ制御が設定されている状態において、脱穀スイッチS2が脱穀クラッチの伝動状態を検出していないオフ状態となると、フィードチェーンクラッチ15を遮断状態とするとともに枕扱ぎモードを解除し、脱穀スイッチS2がオン状態で走行中立スイッチS4が走行車体Fの走行停止状態であることを検出していないオフ状態となると、フィードチェーン6が通常刈取用速度で作動するようにフィードチェーン変速モータM3を作動させ、フィードチェーンクラッチ15を伝動状態とし、且つ、枕扱ぎモードを解除する(ステップ13、14)。
【0054】
〔別実施形態〕
以下、別実施形態を列記する。
【0055】
(1) 上記した第1実施形態並びに第2実施形態では、傾動制御により、車体横幅方向のフィードチェーン6が位置する側とは反対側の駆動昇降機構46を走行装置1と走行車体Fとの相対位置が離れるように作動させて、フィードチェーン6が位置する車体の左側部が下位となるように走行車体Fを傾斜させたが、車体横幅方向のフィードチェーン6が位置する側の駆動昇降機構46を走行装置1と走行車体Fとの相対位置が近づくように作動させて、フィードチェーン6が位置する車体の左側部が下位となるように走行車体Fを傾斜させてもよい。つまり、左ローリング用制御弁45Lを切り換え操作して左ローリング用油圧シリンダ44Lを短縮させて走行車体Fを傾斜させることにより、フィードチェーン6を下方に位置変更させるとともに傾斜姿勢となるようにしてもよい。
【0056】
(2) 上記第1〜第3実施形態では、脱穀駆動状態検出手段S2の検出情報に基づいて脱穀クラッチ9が伝動状態であることが検出されかつ走行状態検出手段S4の検出情報に基づいて走行車体Fが走行停止状態であることが検出される枕扱ぎモード起動条件を満足する状態が設定時間継続すると、フィードチェーンクラッチ15を遮断状態に切り換えて枕扱ぎモードを設定されるように構成したが、別途手動操作式の枕扱ぎスイッチを設け、枕扱ぎモード起動条件を満足する状態において枕扱ぎスイッチを操作することでフィードチェーンクラッチを遮断状態に切り換えて枕扱ぎモードが設定されるようにしてもよい。
【0057】
(3) 上記第1〜第3実施形態において、別途手動操作式の枕扱ぎスイッチを設け、枕扱ぎモードが設定されている状態において枕扱ぎスイッチを操作することで、上記第1実施形態では、フィードチェーンクラッチ15を伝動状態とするとともに枕扱ぎモードを解除するようにし、第2実施形態や第3実施形態では、フィードチェーン6が通常刈取用速度で作動するようにフィードチェーン変速モータM3を作動させ、フィードチェーンクラッチ15を伝動状態とし、且つ、枕扱ぎモードを解除するようにしてもよい。
【0058】
(4) 上記第2実施形態や第3実施形態において、別途手動操作式のフィードチェーン変速スイッチを設け、枕扱ぎモードが設定されている状態においてフィードチェーン変速スイッチを操作することで、フィードチェーンの作動速度を人的に変更操作可能に構成しても良い。このように構成した場合、枕扱ぎ作業におけるフィードチェーン6の作動速度を所望の速度に切り換えることができ、例えば、枕扱ぎ作業にあまり慣れていない作業者では、フィードチェーン変速スイッチを操作してフィードチェーン6の作動速度を遅くして確実に枕扱ぎ作業を行なえるようにしたり、枕扱ぎ作業に慣れた作業者では、フィードチェーン変速スイッチを操作してフィードチェーンの作動速度を早くして枕扱ぎ作業を迅速に行なえるようにしたりできる。
【0059】
(5) 上記第1〜第3実施形態では、フィードチェーンクラッチ15を遮断状態から伝動状態に切り換えてから作業終了判別用の設定時間が経過すると枕扱ぎ作業の終了判別用の条件が成立したものと判別する構成、すなわち、フィードチェーンクラッチを入り状態に切り換えてから作業終了判別用の設定時間(約6秒間)が経過すると、枕扱ぎ作業の終了判別用の条件が成立したものと判別して、フィードチェーンクラッチを伝動状態から遮断状態に切り換える構成としたが、このような構成に代えて、例えば、フィードチェーンの穀稈搬送箇所に搬送される穀稈の存否を検出する存否センサを設けて、フィードチェーンクラッチを入り状態に切り換えた後、設定時間(例えば数秒間)以上穀稈の存在が検出されない状態が継続すると、枕扱ぎ作業の終了判別用の条件が満たされたものと判別する構成としてもよい。このように構成すると、手刈り穀稈がほぼ連続して投入されて穀稈がフィードチェーンの穀稈搬送箇所に存在している間はフィードチェーンが停止されず、脱穀処理が良好に行われることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバインの全体側面図
【図2】伝動構造を示す図
【図3】枕扱ぎ用の操作構造を示す図
【図4】駆動昇降機構の構造を示す側面図
【図5】制御ブロック図
【図6】制御動作のフローチャート
【図7】制御動作のフローチャート
【図8】第2実施形態の伝動構造を示す図
【図9】第2実施形態のフィードチェーン用の変速装置を示す図
【図10】第2実施形態の制御動作のフローチャート
【図11】第3実施形態の制御動作のフローチャート
【符号の説明】
4 昇降操作手段
5 脱穀部
6 フィードチェーン
9 脱穀クラッチ
15 フィードチェーンクラッチ
30 走行指令手段
31 駆動指令手段
46 傾動手段
C フィーチェーン変速手段
F 走行車体
H 制御装置
M2 走行駆動手段
S2 脱穀駆動状態検出手段
S4 走行状態検出手段
Claims (6)
- フィードチェーンを車体横幅方向一側部に位置させる状態で走行車体に搭載される脱穀部と、昇降操作手段により前記走行車体に対して昇降操作自在な刈取部とが備えられ、その刈取部にて刈り取られて搬送される刈取穀稈の株元側を前記フィードチェーンによって挟持搬送しながら脱穀処理するように構成されたコンバインであって、
前記走行車体の対地姿勢を前記フィードチェーンが位置する車体横幅方向一側部が下位となるように傾動させる傾動手段が設けられ、
運転を制御する制御手段が、枕扱ぎモードが設定されるに伴って、前記フィードチェーンが位置する車体横幅方向一側部が下位となるように前記傾動手段を作動させるように構成されているコンバイン。 - フィードチェーンを車体横幅方向一側部に位置させる状態で走行車体に搭載される脱穀部と、昇降操作手段により前記走行車体に対して昇降操作自在に刈取部とが備えられ、その刈取部にて刈り取られて搬送される刈取穀稈の株元側を前記フィードチェーンによって挟持搬送しながら脱穀処理するように構成されたコンバインであって、
前記フィードチェーンの作動速度を通常刈取用速度とそれよりも低速な枕扱ぎ用速度とに変速可能なフィードチェーン変速手段が設けられ、
運転を制御する制御手段が、枕扱ぎモードが設定されるに伴って、前記フィードチェーンの作動速度を前記枕扱ぎ用速度にするように前記フィードチェーン変速手段を作動させるように構成されているコンバイン。 - 前記フィードチェーンに動力を伝える伝動状態と動力を遮断する遮断状態とに切り換え自在なフィードチェーンクラッチと、
前記脱穀部に動力を伝える伝動状態と動力を遮断する遮断状態とに切り換え自在な脱穀クラッチが前記伝動状態であるか否かを検出する脱穀駆動状態検出手段と、
走行車体が走行停止状態であるか否かを検出する走行状態検出手段と、
車体外方側から手動操作可能に設けられて前記フィードチェーンクラッチの前記伝動状態への切り換えを指令する手動操作式の駆動指令手段とが備えられ、
前記制御手段が、
前記脱穀駆動状態検出手段の検出情報に基づいて前記脱穀クラッチが前記伝動状態であることが検出されかつ前記走行状態検出手段の検出情報に基づいて走行車体が走行停止状態であることが検出される枕扱ぎモード起動条件を満足する状態が設定時間継続すると、前記フィードチェーンクラッチを遮断状態に切り換えて前記枕扱ぎモードを設定し、且つ、前記枕扱ぎ起動条件が非満足状態になると前記枕扱ぎモードを解除するように構成され、且つ、
前記枕扱ぎモードにおいて、前記駆動指令手段にて前記伝動状態への切り換えが指令されると、前記フィードチェーンクラッチを前記伝動状態に切り換え、かつ、前記フィードチェーンクラッチを前記遮断状態から前記伝動状態に切り換えた後において、枕扱ぎ作業の終了判別用の条件が成立すると、前記フィードチェーンクラッチを前記伝動状態から前記遮断状態に切り換えるように構成されている請求項1又は2記載のコンバイン。 - 前記制御手段が、前記フィードチェーンクラッチを前記遮断状態から前記伝動状態に切り換えてから作業終了判別用の設定時間が経過すると、前記枕扱ぎ作業の終了判別用の条件が成立したものと判別するように構成されている請求項3記載のコンバイン。
- 車体外方側から操作自在に設けられて枕扱ぎ作業用の走行の開始及び停止を指令する走行指令手段が備えられ、
前記制御手段が、
前記枕扱ぎモードにおいて、前記フィードチェーンクラッチが前記遮断状態である条件下で、前記前記走行指令手段にて走行の開始が指令されると、前記刈取部を退避用の対車体高さに上昇させるとともに前記走行車体の走行を開始させ、且つ、前記走行指令手段にて走行の停止が指令されると、前記走行車体の走行を停止させるとともに前記刈取部を枕扱ぎ用の対車体高さに下降させるように、前記走行車体の走行駆動手段及び前記昇降操作手段を制御する枕扱ぎ制御を実行するよう構成されている請求項1〜4記載のコンバイン。 - 前記制御手段が、前記枕扱ぎ制御において、前記走行指令手段にて走行開始が指令されるに伴って走行車体の走行を開始させるときには、走行車体の走行速度が移動用の設定速度になるまで漸増させるように前記走行駆動手段の動作を制御するよう構成されている請求項5記載のコンバイン。
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