JPH09267946A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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Publication number
JPH09267946A
JPH09267946A JP8220996A JP22099696A JPH09267946A JP H09267946 A JPH09267946 A JP H09267946A JP 8220996 A JP8220996 A JP 8220996A JP 22099696 A JP22099696 A JP 22099696A JP H09267946 A JPH09267946 A JP H09267946A
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JP
Japan
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driven roll
roll
filter
angular velocity
belt
Prior art date
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Pending
Application number
JP8220996A
Other languages
English (en)
Inventor
Susumu Kobayashi
進 木林
Masakazu Kobayashi
正和 小林
Junichi Murakami
村上  順一
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP8220996A priority Critical patent/JPH09267946A/ja
Publication of JPH09267946A publication Critical patent/JPH09267946A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Paper Feeding For Electrophotography (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)
  • Color Electrophotography (AREA)
  • Delivering By Means Of Belts And Rollers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 無端状ベルトの走行速度ムラに伴う画像形成
処理の不都合を解消することができる画像形成装置を提
供する。 【解決手段】 中間転写ベルト、画像担持ベルトまたは
シート搬送用ベルトとしての無端状ベルト6を、互いに
外径の異なる駆動ロール1と従動ロール4との間に架け
渡し、駆動ロール1の回転により無端状ベルト6を走行
させて画像形成処理を行う画像形成装置において、従動
ロール4の角速度を検知するエンコーダ7と、このエン
コーダ7によって検知された角速度情報から従動ロール
4の回転周波数成分を除去するフィルタ9と、このフィ
ルタ9によってフィルタリングされた速度信号と指令速
度信号11とを比較し、その比較結果に基づいて制御信
号を出力する比較器10と、この比較器10から与えら
れた制御信号に応じて駆動モータ3を駆動するモータド
ライバ12とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、中間転写ベルト、
画像担持ベルトまたはシート搬送用ベルトとしての無端
状ベルトを走行させて画像形成処理を行う画像形成装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の画像形成装置として、例えば図
16に示すように、中間転写ベルトとしての無端状ベル
トを備えたカラー複写機が知られている。図16に示す
カラー複写機50では、原稿台51の下方に画像読取ユ
ニット52が組み込まれている。この画像読取ユニット
52は、原稿台51にセットされた原稿の画像を光学的
に読み取るもので、露光ランプ、反射ミラー、色フィル
タ、結像レンズ、CCDセンサ等からなる光学走査系を
備えている。さらに、画像読取ユニット52の下方に
は、画像形成ユニット53が以下のごとく構成されてい
る。すなわち、感光体ドラム54の周囲には、その回転
方向にしたがって帯電器55、現像器56、転写器57
およびクリーナー58が配設されている。このうち現像
器56には、ブラック(K)、イエロー(Y)、マゼン
ダ(M)、シアン(C)のトナーが一括して収納されて
いる。
【0003】また、感光体ドラム54の右斜め上方には
画像書込装置(レーザー等を含む)59が設けられ、こ
の画像書込装置59から出射されたレーザー光が反射ミ
ラー60を介して感光体ドラム54の表面に照射され、
そこに静電潜像が形成される構成となっている。さら
に、感光体ドラム54の下方には、転写器57の間を通
して中間転写ベルト(無端状ベルト)61が張設されて
いる。この中間転写ベルト61は、駆動ロール62、従
動ロール63および転写ロール64の間に架け渡され、
駆動ロール61の回転にしたがって周方向に走行する構
成となっている。加えて、駆動ロール62の近傍にはベ
ルト表面のトナー残渣を除去するためのクリーナー65
が設けられ、また駆動ロール62と転写ロール64との
間には画像形成時の基準タイミングを設定するためのホ
ームセンサ66が設けられている。これに対して、画像
形成ユニット53の下部には給紙トレイ67が設けられ
ており、この給紙トレイ67に用紙68が積層状態で収
納されている。そして画像形成時には、給紙トレイ67
に収納された用紙68がその最上位から順に給紙ロール
69により繰り出され、この繰り出された用紙68が転
写ロール64間に挟持されて、中間転写ベルト61から
用紙68への画像の転写がなされる。さらに、画像転写
済の用紙68は定着器70へと送られ、そこで加圧ロー
ルによる画像の定着処理が施されたのち、機外に排出さ
れる。
【0004】ところで、図17にも示すように、複数の
ロール62,63,64間に中間転写ベルト61を架け
渡した、いわゆるベルト駆動機構を用いて画像形成処理
を行うカラー複写機等の画像形成装置では、駆動ロール
62の角速度を一定に制御しても、駆動ロール62の偏
心(ロール中心とロール回転中心との位置ズレ)によっ
て、図18(a)に示すように駆動ロール62の回転周
波数fdで中間転写ベルト61の走行速度が変動してし
まう。そうすると、カラー複写機では色ズレなどの不具
合が発生し、単色の複写機でも濃度ムラなどの不具合が
発生する。そこで従来技術の中には、駆動ロール62の
偏心によるベルト走行速度の変動を解消するために、駆
動ロール62とは別個のロール、例えば従動ロール63
の軸上にエンコーダを取り付けて、このエンコーダによ
り検知されるロール角速度情報に基づいてベルト走行速
度を制御することも行われている(特開平4−2340
64号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術においては以下のような問題があった。すなわ
ち、エンコーダで検知される角速度情報の中には、図1
8(b)に示すように、駆動ロール62の偏心による変
動成分(図中破線で示す)に加えて、従動ロール63自
身の偏心による変動成分(誤差成分)もその周波数fe
に対応して含まれることになるため、これを基にベルト
走行速度を制御しても、実際のベルト走行速度は、図1
8(c)に示すように従動ロール63の回転周波数fe
で変動してしまうことになる。
【0006】そこで他の従来技術として、駆動ロール6
2が整数回だけ回転したときに中間転写ベルト61がち
ょうど一周するように構成することで、各色の転写開始
位置における駆動ロール62の位相角を常に一定とし、
転写画像の位相を一致させて色ズレ等を解消する手段も
開示されている(特開平2−12271号公報、特公平
6−13373号公報)。ところが、この従来技術にあ
っては、駆動ロール62の外径や中間転写ベルト61の
周長をきわめて高精度に維持・管理する必要があり、現
実には製造上の寸法誤差や、画像形成時の負荷条件、温
度環境、さらには経時的な寸法変動等によって数十μm
程度の画像ズレを生じてしまう。
【0007】本発明は、上記問題を解決するためになさ
れたもので、その目的は、無端状ベルトの走行速度ムラ
に伴う画像形成処理の不都合を解消することができる画
像形成装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するためになされたもので、中間転写ベルト、画像担
持ベルトまたはシート搬送用ベルトとしての無端状ベル
トを、互いに外径の異なる駆動ロールと従動ロールとの
間に架け渡し、駆動ロールの回転により無端状ベルトを
走行させて画像形成処理を行う画像形成装置において、
従動ロールの角速度を検知する検知手段と、この検知手
段によって検知された角速度情報から従動ロールの回転
周波数成分を除去するフィルタ手段と、このフィルタ手
段によってフィルタリングされた角速度情報に基づいて
無端状ベルトの走行速度を制御する制御手段とを備えた
構成を採用している。
【0009】上記構成からなる画像形成装置において
は、ベルト走行にしたがって回転する従動ロールの角速
度が検知手段によって検知され、この検知された角速度
情報の中から、ベルト走行速度を検知する際の誤差成分
となる従動ロールの回転周波数成分がフィルタ手段によ
って除去される。このフィルタ手段にてフィルタリング
された角速度情報は無端状ベルトの走行速度に対応した
ものとなるため、これを基に制御手段が無端状ベルトの
走行速度を制御することにより、駆動ロールの偏心に伴
う無端状ベルトの走行速度ムラを解消することが可能と
なる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しつつ詳細に説明する。図1は本発明に係わる画
像形成装置の第1実施形態を説明する要部構成図であ
る。図1においては、駆動ロール1の回転軸に、複数
(図例では二つ)のギア2a,2bからなる減速用のギ
ア列2を介して駆動モータ3が連結されている。また、
駆動ロール1の相対向する位置には、該駆動ロール1と
の間に所定の間隔をおいて従動ロール4が平行に設けら
れている。この従動ロール4の外径は、先の駆動ロール
1の外径よりも小さく設定されている。さらに、駆動ロ
ール1と従動ロール4との間には中間ロール5が設けら
れ、これらのロール間に例えば側面視略三角形をなすよ
うに無端状ベルト(以下、単にベルトと称す)6が架け
渡されている。加えて、従動ロール4は図示せぬバネ部
材によって一方向に付勢され、この付勢力をもってベル
ト6に一定のテンションが付与されている。
【0011】なお、テンション用のロールとしては、従
動ロール4以外のロール、例えば図示した中間ロール5
をバネ部材で付勢することにより、ベルト6にテンショ
ンを与えるようにしてもよい。また、駆動ロール1と従
動ロール4に対するベルト6のラップアングル(巻付
角)は、駆動ロール1ではベルト2への動力伝達、従動
ロール4では後述する速度検知の周波数応答に影響する
ため、ベルトスリップの観点からも出来るだけ大きく設
定した方が好ましい。
【0012】上記構成からなるベルト駆動機構において
は、駆動モータ3の駆動力が減速ギア列2を介して駆動
ロール1に伝達され、これにより駆動ロール1が回転駆
動する。そうすると、駆動ロール1の回転にしたがって
ベルト1が周方向に走行するため、このベルト1の走行
に連動して従動ロール4および中間ロール5が回転す
る。このとき、駆動ロール1の外径が従動ロール4のそ
れよりも大きく設定されていることから、駆動ロール1
は従動ロール4よりも低い速度(回転周波数)で回転す
ることになる。
【0013】一方、従動ロール4の回転軸の端部には、
検知手段としてのエンコーダ7が取り付けられ、これに
より従動ロール4が速度検知機能を備えた、いわゆるエ
ンコーディングロールとして構成されている。エンコー
ダ7は、従動ローラ2の回転軸に同軸状態で取り付けら
れたエンコードディスク(スリットディスク)と、この
エンコードディスクを間に挟んで互いに対向する発光器
(発光ダイオード等)および受光器(フォトトランジス
タ等)からなるもので、従動ロール4の角速度に応じた
パルス信号を発生する。すなわち、従動ロール4の角速
度が大きいほど、エンコーダ7から出力される単位時間
当たりのパルス発生数が増加してパルス周波数が高ま
る。このエンコーダ7は、ロール角速度というアナログ
情報をパルスというディジタル信号に変換する、いわゆ
るA/D変換器としての機能を果たす。
【0014】FV変換器(Frequency-Voltage Converte
r) 8は、エンコーダ7から与えられたパルスの周波数
(ロール角速度)に比例した電圧信号を発生するもの
で、上記エンコーダ7とは逆に、パルスというディジタ
ル信号を電圧というアナログ信号に変換する、いわゆる
D/A変換器としての機能を果たす。
【0015】フィルタ9は、FV変換器8から与えられ
た情報(角速度情報)の中から、予め決められた特定の
回転周波数成分を除去するためのもので、ここでは駆動
ロール1の外径が従動ロール4の外径よりも大きく設定
されていることから、高域側となる従動ロール4の回転
周波数成分を除去すべくローパスフィルタを採用してい
る。
【0016】比較器10は、フィルタ9によってフィル
タリングされた速度信号と主制御部(CPU等)から与
えられた指令速度信号11とを比較し、その比較結果に
基づいてモータドライバ12に制御信号を出力するもの
である。モータドライバ12は、比較器10から与えら
れた制御信号に基づいて駆動モータ3に駆動信号を出力
するものである。本実施形態においては、上記比較器1
0およびモータドライバ12により制御手段が構成され
ている。
【0017】ここで、実際にベルト走行速度を制御する
場合の各部の動作機能について詳細に説明する。先ず、
モータドライバ12から与えられた駆動信号に応じて駆
動モータ3が駆動し、これよって駆動ロール1の回転と
ともにベルト6が走行を開始する。このとき、ベルト走
行に伴う従動ロール4の回転により、エンコーダ7から
はロール角速度に応じたパルス信号が出力され、そのパ
ルス周波数が従動ロール4の角速度として検知される。
さらに、エンコーダ7から出力されたパルス信号はFV
変換器8に取り込まれ、そこでパルス信号がその周波数
に比例した電圧信号に変換される。この電圧信号は、ベ
ルト走行に伴う従動ロール4の角速度に応じて変動する
ものの、その中には従動ロール4の偏心による誤差が含
まれているため、これを基にベルト6の走行速度を正確
に把握することはできない。
【0018】そこでフィルタ9においては、従動ロール
4の偏心による誤差を解消すべく、FV変換器8から与
えられたロール角速度情報(エンコーダ7によって検知
された角速度情報)の中から、従動ロール4の回転周波
数成分を除去する。ここで、ベルト6の走行速度(平
均)を“Vb”とし、従動ロール4の半径を“r”とす
ると、従動ロール4の回転周波数“fe”は、回転運動
の式からfe=Vb/2πrとして表される。このよう
にして特定される従動ロール4の回転周波数feがフィ
ルタ9により消去すべき周波数成分となるため、ここで
採用しているローパスフィルタの特性としては、その遮
断周波数帯“fc”がfc≦feとなるものを選択する
とよい。
【0019】ここで、エンコーダ7により検知された角
速度情報を周波数分析した結果を図2に示す。図2で
は、縦軸に角速度変動の振幅、横軸に回転周波数をとっ
ている。図2の周波数スペクトルから分かるように、駆
動ロール1の回転周波数“fd”と従動ロール4の回転
周波数“fe”は、互いのロール外径の違いにより完全
に分離されている。すなわち、外径が大きい駆動ロール
1の回転周波数“fd”は低域側に現れ、外径が小さい
従動ロール4の回転周波数“fe”は高域側に現れてい
る。このうち、ベルト6の走行速度は、駆動ロール1の
回転周波数成分に大きく依存し、従動ロール4の回転周
波数成分を含まないため、図中破線で示す特性(fc≦
fe)のローパスフィルタを通すことにより、誤差成分
となる従動ロール4の回転周波数成分が消去される。こ
れにより、駆動ロール1の回転周波数成分だけを抽出す
ることができる。
【0020】このようにフィルタ9によりフィルタリン
グされた角速度情報(電圧信号)は、ベルト1の走行速
度に対応したものとなる。つまり、従来のように従動ロ
ール2の偏心による誤差を生じることなく、フィルタ9
から得られた角速度情報を基にベルト1の走行速度を正
確に把握することができる。そこで比較器10において
は、フィルタ9にて抽出された速度信号と主制御部から
与えれた指令速度信号11とを比較し、その差分が0
(ゼロ)となるようにモータドライバ12に制御信号を
出力する。これにより、モータドライバ12は上記制御
信号に応じた駆動信号をもって駆動モータ3を駆動制御
する。その結果、駆動ロール1の偏心に起因したベルト
走行速度の周期変動が解消されるため、指定速度信号1
1に応じた一定の走行速度をもってベルト1を走行させ
ることが可能となる。
【0021】なお、主制御部から与えられる指令速度信
号11は周波数成分を持たずに比較器10に与えられる
信号であるため、信号処理手順としては、先ずフィルタ
9を通さずにFV変換器8の出力信号(またはエンコー
ダ7のパルス信号)と指令速度信号とを比較器10にて
直に比較し、その差分信号をフィルタ9に通して従動ロ
ール4の回転周波数成分を消去しても、上記同様の効果
が得られる。
【0022】また、上記第1実施形態においては、駆動
ロール1の外径を従動ロール4の外径よりも大きく設定
したが、この大小関係を逆に設定しても、それに応じた
遮断周波数帯をもつハイパスフィルタを採用すること
で、ベルト1の走行速度を正確に把握することが可能で
ある。しかしながら、その場合は、駆動ロール1よりも
低域側に従動ロール4の回転周波数成分(誤差成分)が
現れるため、外乱等により発生した低周波数域の検知が
不能となり、特にカラー複写機では色ズレ等の不都合が
十分に解消されない恐れもある。したがって、ロール外
径については、駆動ロール1側を大きく設定した方が、
上述のごとく色ズレ等の問題になりやすい低周波数域を
確実に検知できることから、きわめて好適である。
【0023】ところで一般に、駆動ロール1はギア列等
で減速されて駆動される構成になっている。そのためベ
ルト1の走行速度は、図3(a)に示すように、駆動ロ
ール1の回転周波数fdと、それよりも高いギア列の回
転周波数fgで速度変動を起こすことが多い。したがっ
て、エンコーダ7で検知されるロール角速度について
も、図3(b)に示すように、高い周波数成分をもつギ
ア列の影響を受けつつ、従動ロール4の回転周波数fe
で変動することになる。
【0024】このようにギヤ列の影響を受けた角速度情
報を周波数分析した結果を図4に示す。図4では、縦軸
に角速度変動の振幅、横軸に周波数をとっている。図4
から分かるように、従動ロール4の回転周波数“fe”
は、駆動ロール1の回転周波数“fd”とギア列の回転
周波数“fg”の間に現れている。そうした場合、上記
同様にローパスフィルタを使って従動ロール4の回転周
波数成分を消去すると、これと一緒にギヤ列の回転周波
数成分も消去されてしまう。
【0025】そこで、このような場合は、フィルタ手段
であるフィルタ9に、図中破線で示す特性、すなわち特
定の周波数帯を消去できる帯域消去フィルタ、さらに好
ましくは非常に狭い周波数帯域を消去できるノッチフィ
ルタを採用すると良い。これにより、誤差成分となる従
動ロール4の回転周波数成分をフィルタ9によって的確
に消去し、ベルト走行速度に依存する駆動ロール1およ
びギヤ列の回転周波数成分の双方を抽出することができ
る。その結果、ベルト6の走行速度をより正確に検出す
ることが可能になる。また、先の第1実施形態では、外
乱による低周波数域を検知すべく、駆動ロール1の外径
を従動ロール4のそれよりも大きく設定するようにした
が、図4に示すフィルタ特性では、駆動ロール2と従動
ロール4の外径が互いに異なってさえいれば、その大小
に関わらず、従動ロール4の回転周波数成分だけを的確
に消去できることから、機構設計上の制約も緩和され
る。
【0026】図5は本発明に係わる画像形成装置の第2
実施形態を説明する要部構成図である。図5において、
符号21は駆動ロール、22は減速用のギア列、23は
駆動モータである。また、従動ロールは大小二つのロー
ル、すなわち第1従動ロール24、第2従動ロール25
により構成され、これらの従動ロール24,25と駆動
ロール21との間に側面視略三角形をなすように無端状
ベルト(以下、単にベルトと称す)26が架け渡されて
いる。また、第1,第2従動ロール24,25のうち、
いずれか一方は図示せぬバネ部材により一方向に付勢さ
れ、この付勢力をもってベルト26に一定のテンション
が付与されている。
【0027】一方、第1従動ロール24の回転軸の端部
には、第1検知手段としてのエンコーダ27が取り付け
られ、また第2従動ローラ25の回転軸の端部には、第
2検知手段としてのエンコーダ28が取り付けられてい
る。このうち、一方のエンコーダ27は、第1従動ロー
ル24の角速度に応じたパルス信号を発生し、これをF
V変換器29に出力する。これに対して、他方のエンコ
ーダ28は、第2従動ロール25の角速度に応じたパル
ス信号を発生し、これを上記とは別のFV変換器30に
出力する。
【0028】FV変換器29,30は、各々のエンコー
ダ27,28から与えられたパスルの周波数(ロール角
速度)に比例した電圧信号を発生し、これを第1,第2
従動ロール24,25の角速度情報として別々のフィル
タ31,32に出力する。
【0029】フィルタ31,32は、各々のFV変換器
29,30から与えられた情報(角速度情報)の中か
ら、予め決められた特定の回転周波数成分を除去するた
めのもので、ここでは第1従動ロール24の外径が第2
従動ロール25のそれよりも大きく設定されていること
から、フィルタ31側にハイパスフィルタを、フィルタ
32側にローパスフィルタを採用している。
【0030】比較器33は、それぞれのフィルタ31,
32によってフィルタリングされた速度信号と主制御部
から与えられた指令速度信号34とを比較し、その比較
結果に基づいてモータドライバ35に制御信号を出力す
るものである。また、モータドライバ35は、比較器3
3から与えられた制御信号に基づいて駆動モータ23に
駆動信号を出力するもので、上記比較器33およびモー
タドライバ35により制御手段が構成されている。
【0031】続いて、実際にベルト走行速度を制御する
場合の各部の動作機能について詳細に説明する。先ず、
モータドライバ35から与えられた駆動信号に応じて駆
動モータ23が駆動し、これによって駆動ロール1の回
転とともにベルト1が走行を開始する。そうすると、ベ
ルト走行に伴う第1,第2従動ロール24,25の回転
により、各エンコーダ27,28からはそれぞれのロー
ル角速度に応じたパルス信号が出力され、そのパルス周
波数が第1、第2従動ロール24,25の角速度として
検出される。
【0032】さらに、各エンコーダ27,28から出力
されたパルス信号はFV変換器29,30に取り込ま
れ、そこで各々のパルス信号がそれぞれの周波数に比例
した電圧信号に変換される。ここで、一方のFV変換器
29から出力される電圧信号には第1従動ロール24の
偏心による誤差が含まれ、また他方のFV変換器30か
ら出力される電圧信号には第2従動ロール25の偏心に
よる誤差が含まれている。したがって、一方のエンコー
ダ27で検知されるロール角速度は、図6(a)に示す
ように大径側の第1従動ロール24の回転周波数fe1で
変動し、他方のエンコーダ28で検知されるロール角速
度は、図6(b)に示すように、小径側の第2従動ロー
ル25の回転周波数fe2で変動することになる。
【0033】そこで、一方のフィルタ31においては、
第1従動ロール24の偏心による誤差を解消すべく、F
V変換器29から与えられたロール角速度情報(エンコ
ーダ27によって検知された角速度情報)の中から、第
1従動ロール24の回転周波数成分を除去する。これに
対して、他方のフィルタ31においては、第2従動ロー
ル25の偏心による誤差を解消すべく、FV変換器30
から与えられたロール角速度情報(エンコーダ28によ
って検知された角速度情報)の中から、第2従動ロール
25の回転周波数成分を除去する。ここで、第1,第2
従動ロール24,25の回転周波数成分は、上記第1実
施形態と同様にベルト26の走行速度(平均)と各ロー
ル径からそれぞれ特定できるため、ハイパスフィルタを
採用しているフィルタ31側では、図7(a)に示すよ
うに第1従動ロール24の回転周波数fe1以下の遮断周
波数帯(図中破線で表示)をもつフィルタ特性のものを
選択し、ローパスフィルタを採用しているフィルタ32
側では、図7(b)に示すように第2従動ロール25の
回転周波数fe2以上の遮断周波数帯(図中破線で表示)
をもつフィルタ特性のものを選択するとよい。
【0034】これにより、一方のフィルタ31側では、
第1従動ロール24の回転周波数成分(fe1)とそれよ
りも低域側の駆動ロール21の回転周波数成分(fd)
を含む周波数帯が遮断され、他方のフィルタ32側で
は、第2従動ロール25の回転周波数成分(fe2)とそ
れよりも高域側のギア列22の回転周波数成分(fg)
を含む周波数帯が遮断される。その結果、フィルタ31
側では、図8(a)に示すようにギア列22の回転周波
数fgで変動するベルト速度分が抽出され、フィルタ3
2側では、図8(b)に示すように駆動ロール21の回
転周波数fdで変動するベルト速度分が抽出される。つ
まり本第2実施形態においては、たとえ何らかの原因で
従動ロール24,25の周波数付近でベルト26に速度
変動が生じた場合であっても、低域から高域にわたって
周波数漏れなしに、駆動ロール21およびギア列22の
回転周波数成分だけを抽出することができる。
【0035】したがって、フィルタ31によりフィルタ
リングされた角速度情報とフィルタ32によりフィルタ
リングされた角速度情報とを比較器33に与え、そこで
各々の角速度情報を合成することにより、ベルト26の
走行速度をより一層正確に検知することができる。その
ため、フィルタ31,32にて抽出された速度信号と主
制御部から与えられた指令速度信号34とを比較器33
で比較し、その差分が0(ゼロ)となるようにモータド
ライバ35に制御信号を与えて、駆動モータ23を駆動
制御することにより、駆動ロール21の偏心や外乱等に
起因したベルト走行速度の周期変動を解消し、指定速度
信号34に応じた一定の走行速度をもってベルト26を
走行させることが可能となる。
【0036】ところで、ベルト搬送用のロール外径は、
製造上の加工公差によってバラツキを生じる。このこと
は、先の第1実施形態で述べたエンコーダ付きの従動ロ
ール(エンコーディングロール)4も例外ではなく、こ
の従動ロール4の外径も加工公差分のバラツキを持つこ
とになる。ここで、図9(a),(b)に示すように、
従動ロール4の外径Dのバラツキ“ΔD”は、該従動ロ
ール4の回転周波数のバラツキ“ΔFe”となって現れ
るため、設計段階で規定されるロール外径公差から従動
ロール4の回転周波数のバラツキ“ΔFe”を予測する
ことができる。一方、従動ロール4の偏心(ロール中心
とロール回転中心との位置ずれ)は、上記回転周波数に
おける速度変動の振幅“ΔW”となって現れるため、こ
の従動ロール4の偏心による速度変動の振幅“ΔW”に
ついても、ロール組立上の寸法公差から予測することが
できる。
【0037】このことから、フィルタにより除去すべき
従動ロール4の回転周波数成分(速度変動成分)は、上
記回転周波数のバラツキ“ΔFe”と速度変動の振幅
“ΔW”の相関から、一定の許容範囲(図中網目部分)
をもって規定される。したがって、この許容範囲を遮断
周波数帯域としてカバーできる特性のフィルタ(帯域消
去フィルタ等)を選定することで、従動ロール4の寸法
(外径,偏心量)が規定公差内でばらついても、その回
転周波数成分を十分に除去できることになる。
【0038】ところが、従動ロール4を含めたベルト搬
送用のロール外径は、装置の小型化に伴う取付スペース
の制約やロール剛性の確保などの理由から、一定の枠内
に制限されてしまうことがある。そうしたケースでは、
先の図1に示した駆動ロール1の外径と従動ロール4の
外径に極端な差をつけることができなくなる。その結
果、従動ロール4の回転周波数“fe”の近傍に駆動ロ
ール1の回転周波数“fd”が現れるため、上述のロー
ル寸法公差から選定したフィルタでは、駆動ロール1の
回転周波数成分もフィルタリングされてしまう(図10
参照)。そうした場合、フィルタを介して得られる駆動
ロール1の回転周波数“fd”の速度情報には、図10
(a)〜(c)に示すように、上記フィルタリングによ
る振幅の減衰や位相の遅れが生じるため、その速度情報
を基に駆動ロール1の回転速度を制御しても、ベルト走
行速度を一定に制御できなくなる。
【0039】この対策としては、図11に示すように、
従動ロール4の寸法公差に依存する同ロールの回転周波
数成分(速度変動成分)の許容範囲(図中網目部分:Δ
Fe,ΔW))を狭め、これを消去し得る必要最小限の
減衰量及び減衰帯域をもつフィルタを選定することで、
駆動ロール1の回転周波数fd付近の位相遅れや振幅の
減衰を小さくすることも考えられる。しかし、その場合
には、上記許容範囲を狭めた分だけ従動ロール4の加工
条件(寸法公差)が厳しくなるため、製造コストが上昇
するという別の問題が発生する。そこで本発明において
は、たとえ従動ロール4の外径及び偏心量に規定の寸法
公差があっても、実際に製造される個々の従動ロール4
(現物)の寸法が規定公差内の一つのデータとなって表
れることに着目し、以下のような構成を採用することで
フィルタの最適化を図った。
【0040】図12は本発明に係る画像形成装置の第3
実施形態を説明する要部構成図である。図12におい
て、符号1は駆動ロール、2は減速用のギア列、3は駆
動モータ、4は従動ロール、5は中間ロール、6はベル
ト、7はエンコーダ、8はFV変換器、9はフィルタ、
10は比較器、11は指令速度信号、12はモータドラ
イバ12であり、これらの構成については上記第1実施
形態の場合と同様である。但し、フィルタ9について
は、特定の周波数帯域を消去できる帯域消去フィルタ
(ノッチフィルタを含む)を採用し、そのフィルタ特性
についても、例えばフィルタ9をLC回路で構成し、そ
の定数(L:インダクタンス,C:キャパシタンス)を
変えることで可変となっている。
【0041】さらに、フィルタ9の特性を最適化するた
めの構成として、演算回路13、フィルタ選択回路14
及びフィルタメモリ15を備えている。演算回路13
は、エンコーダ7からFV変換器8を介して与えられた
情報(従動ロール4の角速度情報)から、例えば高速フ
ーリエ変換による周波数分析によって、従動ロール4の
回転周波数とともに該従動ロール4の偏心による速度変
動の振幅を演算するものである。フィルタ選択回路14
は、演算回路13から与えられた演算結果に基づいてフ
ィルタ特性を選択するものである。フィルタメモリ15
は、フィルタ9の特性を決定する種々の定数(L,C
等)を、所定の単位で区分けしたメモリ領域毎に記憶し
ている。ここで、フィルタメモリ15には、各々の定数
を記憶しているメモリ領域毎にアドレスが付されてお
り、フィルタ選択手段14がいずれかのアドレスを指定
することで、そのアドレスに対応した定数がフィルタメ
モリ15からフィルタ9に与えられ、フィルタ9での特
性が設定されるようになっている。
【0042】ここで、実際にフィルタ9の特性が設定さ
れるまでの動作を説明する。先ず、モータドライバ12
から与えられた駆動信号に応じて駆動モータ3が駆動
し、これによって駆動ロール1の回転とともにベルト6
が走行する。このとき、ベルト走行に伴う従動ロール4
の回転により、エンコーダ7からはロール角速度に応じ
たパルス信号が出力される。この出力を所定の時間(少
なくとも従動ロール4が一回転する時間)だけサンプリ
ングするとともに、FV変換器8にてそのパルス周波数
に比例した電圧信号を生成し、これを演算回路13に与
える。
【0043】演算回路13では、FV変換器8から与え
れた電圧信号について周波数分析を行い、これによって
従動ロール4の回転周波数とともに該従動ロール4の偏
心による速度変動の振幅を算出する。ここで図13に示
すように、従動ロール4の回転周波数“fe”は、現物
のロール外径寸法に依存して許容範囲“ΔFe”内の一
つのデータとなって求まり、従動ロール4の偏心による
速度変動の振幅“w”は、現物のロール偏心量に依存し
て許容範囲“ΔW”以下のデータとなって求まる。そこ
でフィルタ選択回路14では、演算回路13で求めた従
動ロール4の回転周波数“fe”及び振幅“w”から、
その回転周波数成分を除去するのに最小限必要な減衰量
及び減衰帯域を持つフィルタ特性(図13中のフィルタ
特性曲線を参照)を選択し、そのフィルタ特性を得るた
めの定数を記憶してあるメモリ領域のアドレスをフィル
タメモリ15に指定する。これを受けてフィルタメモリ
15では、指定されたアドレスのメモリ領域から定数を
取り出し、その取り出した定数をフィルタ9に与えるこ
とでフィルタ特性を設定する。以上で一連のフィルタ選
択サイクルが終了し、以後、通常の速度制御サイクルに
戻る。
【0044】このように本第3実施形態においては、実
際に装置内に組み込まれた従動ロール4の回転周波数及
び振幅を演算回路13で演算し、その演算結果に応じて
フィルタ9の特性をフィルタ選択回路14及びフィルタ
メモリ15によって設定するようにしたので、ベルト走
行速度を制御するうえで誤差成分となる、従動ロール4
の回転周波数成分に絞ってフィルタリングすることが可
能となる。これにより従動ロール4の回転周波数“f
e”の近傍に、フィルタリングしては不都合な回転周波
数、例えば先述のように駆動ロール1の回転周波数“f
d”が現れるケースでも、その駆動ロール1の回転周波
数帯域での位相遅れや振幅の減衰が小さくなるため、フ
ィルタ9によってフィルタリングされた速度情報からベ
ルト6の走行速度を正確に検出することが可能となる。
また、従動ロール4の寸法公差を厳しく規定する必要が
ないため、先述のように製造コストが上昇するといった
問題を招くこともない。
【0045】なお、フィルタ9の特性を最適化するため
の動作については、装置出荷前の調整段階で行うことは
勿論、何らかの都合で従動ロール4を交換した際にも行
うようにするとよい。また、従動ロール4の回転周波数
及び振幅は、ロール表面の摩耗等によって経時的に変動
することも考えられるため、一定の時間サイクルで実施
するようにしてもよい。
【0046】図14は本発明に係る画像形成装置の第4
実施形態を説明する要部構成図である。この第4実施形
態においては、フィルタ9の特性を最適化するための構
成として、演算回路16及びフィルタ作成回路17を備
えている。演算回路16は、上記第3実施形態の場合と
同様に、エンコーダ7からFV変換器8を介して与えら
れた情報(従動ロール4の角速度情報)から、例えば高
速フーリエ変換による周波数分析によって、従動ロール
4の回転周波数とともに該従動ロール4の偏心による速
度変動の振幅を演算するものである。フィルタ作成回路
17は、演算回路16から与えられた演算結果に基づい
てフィルタ作成を行うもので、例えばフィルタ9がLC
回路で構成されている場合は、演算回路16での演算結
果(従動ロール4の回転周波数及び振幅)に応じて、そ
の回転周波数成分を除去するのに最適な定数(L,C
等)を求め、これをフィルタ9に与えてフィルタ特性を
設定する。
【0047】この構成では、演算回路16から与えられ
た演算結果を基に、フィルタ作成部17によってフィル
タ9の特性が最適条件で設定されるため、フィルタ特性
を設定するにあたって、フィルタ9に与える定数を記憶
するためのメモリが不要となる。また、メモリに記憶さ
れた定数でフィルタ特性を設定する場合は、幾つかの定
数をメモリに記憶しておき、その限られた定数の中から
最適とされる定数を選択することになるが、本第4実施
形態の場合は、演算回路16での演算結果に応じて最適
な定数が一義的に求められるため、フィルタ9の特性を
より最適に設定することが可能となる。
【0048】なお、上記第3,第4実施形態において
は、従動ロール4の回転周波数“fe”及び振幅“w”
の演算手法として高速フーリエ変換を例に挙げたが、一
般に高速フーリエ変換のアルゴリズムは複雑であるた
め、メモリ容量に制限がある場合には適用できないこと
もある。そうした場合は、エンコーダ7から出力される
信号のうち、1回転に1回出力されるインデックス信号
を基に従動ロール4の回転周波数“fe”のみを演算
し、その演算結果に応じてフィルタ9の特性を設定する
といった手段を採用することでも、かなりの効果が期待
できる。なぜなら、従動ロール4の回転周波数成分を除
去するのに最小限必要となるフィルタ9の特性が、従動
ロール4の回転周波数に大きく依存し、しかも現物の従
動ロール4の回転周波数が、ロール外径公差から規定さ
れる許容範囲内の一点に現れるからである(図13参
照)。
【0049】さらに、本発明に係わる画像形成装置は、
先の従来技術で例示したカラー複写機50(図16)の
ごとく中間転写ベルトとしての無端状ベルトを備えたも
のに限らず、例えば図15(a)に示すように、感光体
である画像担持ベルトとしての無端状ベルト40を備
え、この無端状ベルト40に形成された可視像を転写器
41にて用紙42に転写する方式のカラー複写機や、図
15(b)に示すように、シート搬送用ベルトとしての
無端状ベルト43を備え、この無端状ベルト43に吸着
させた用紙44を各色の画像形成ユニット45〜48に
順に供給するタンデム型のカラー複写機、さらには電子
写真方式を利用したプリンタ、ファクシミリなど、他の
装置形態に対しても広く適用することができる。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように本発明の画像形成装
置によれば、ベルト走行にしたがって回転する従動ロー
ルの角速度を検知手段で検知し、この検知した角速度情
報に含まれるベルト走行速度の誤差成分、つまり従動ロ
ールの回転周波数成分をフィルタ手段で除去することに
より、無端状ベルトの走行速度を正確に検出することが
可能となる。したがって、フィルタ手段で抽出した角速
度情報を基に制御手段で無端状ベルトの走行速度を制御
することにより、駆動ロールの偏心に伴う無端状ベルト
の走行速度ムラをなくすことができる。その結果、従来
のごとくロール外径やベルト周長などの寸法を厳密に管
理せずとも、無端状ベルトの走行速度ムラに伴う画像形
成処理の不具合(色ズレ、濃度ムラ等)を解消でき、高
精細な画像形成処理を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係わる画像形成装置の第1実施形態
を説明する要部構成図である。
【図2】 第1実施形態で採用したフィルタ特性を示す
図である。
【図3】 ベルト走行速度ムラの他の要因を説明する図
である。
【図4】 他の好適なフィルタ特性を示す図である。
【図5】 本発明に係わる画像形成装置の第2実施形態
を説明する要部構成図である。
【図6】 ロール角速度の検知結果を示す図である。
【図7】 第2実施形態で採用したフィルタ特性を示す
図である。
【図8】 フィルタリング後の速度情報を示す図であ
る。
【図9】 ロール寸法と回転周波数成分の関係を示す図
である。
【図10】 特定のケースで生じる不具合を説明する図
である。
【図11】 特性のケースで生じる不具合への対策例を
説明する図である。
【図12】 本発明に係わる画像形成装置の第3実施形
態を説明する要部構成図である。
【図13】 フィルタ特性の具体的な設定例を示す図で
ある。
【図14】 本発明に係わる画像形成装置の第4実施形
態を説明する要部構成図である。
【図15】 本発明に係わる画像形成装置の他の適用形
態を示す図である。
【図16】 従来における画像形成装置の一例を示す側
面概略図である。
【図17】 図16の部分拡大図である。
【図18】 従来問題を説明するための図である。
【符号の説明】
1 駆動ロール 3 駆動モータ 4 従動ロール 6 無端状ベルト 7 エンコーダ(検知手段) 9 フィルタ(フィルタ手段) 10 比較器 11 モータドライバ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 21/00 502 G03G 21/00 372

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中間転写ベルト、画像担持ベルトまたは
    シート搬送用ベルトとしての無端状ベルトを、互いに外
    径の異なる駆動ロールと従動ロールとの間に架け渡し、
    前記駆動ロールの回転により前記無端状ベルトを走行さ
    せて画像形成処理を行う画像形成装置において、 前記従動ロールの角速度を検知する検知手段と、 前記検知手段によって検知された角速度情報から前記従
    動ロールの回転周波数成分を除去するフィルタ手段と、 前記フィルタ手段によってフィルタリングされた角速度
    情報に基づいて前記無端状ベルトの走行速度を制御する
    制御手段とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記駆動ロールの外径を前記従動ロール
    の外径よりも大きく設定してなることを特徴とする請求
    項1記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記従動ロールは、第1従動ロールとそ
    れよりも外径が小さい第2従動ロールとから構成され、 前記検知手段は、前記第1従動ロールの角速度を検知す
    る第1検知手段と前記第2従動ロールの角速度を検知す
    る第2検知手段とから構成され、 前記フィルタ手段は、前記第1検知手段によって検知さ
    れた角速度情報から前記第1従動ロールの回転周波数成
    分を除去する第1フィルタ手段と前記第2検知手段によ
    って検知された角速度情報から前記第2従動ロールの回
    転周波数成分を除去する第2フィルタ手段とから構成さ
    れていることを特徴とする請求項1記載の画像形成装
    置。
  4. 【請求項4】 前記フィルタ手段のフィルタ特性を可変
    としたものであって、 前記検知手段によって検知された角速度情報から前記従
    動ロールの回転周波数を演算する演算手段と、 前記演算手段によって演算された前記従動ロールの回転
    周波数に応じて前記フィルタ手段のフィルタ特性を設定
    するフィルタ特性設定手段とを備えたことを特徴とする
    請求項1記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記演算手段は、前記検知手段によって
    検知された角速度情報から前記従動ロールの回転周波数
    とともに該従動ロールの偏心による速度変動の振幅を演
    算し、 前記フィルタ特性設定手段は、前記演算手段によって演
    算された前記従動ロールの回転周波数及び該従動ロール
    の偏心による速度変動の振幅に応じて前記フィルタ手段
    のフィルタ特性を設定することを特徴とする請求項4記
    載の画像形成装置。
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