JPH09255813A - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

Info

Publication number
JPH09255813A
JPH09255813A JP8091808A JP9180896A JPH09255813A JP H09255813 A JPH09255813 A JP H09255813A JP 8091808 A JP8091808 A JP 8091808A JP 9180896 A JP9180896 A JP 9180896A JP H09255813 A JPH09255813 A JP H09255813A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
rubber
parts
pneumatic tire
tire
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP8091808A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3560412B2 (ja
Inventor
Masayuki Ohashi
昌行 大橋
Kentaro Fujino
健太郎 藤野
Shinichi Iwasaki
眞一 岩崎
Takaharu Izumimoto
隆治 泉本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
Priority to JP09180896A priority Critical patent/JP3560412B2/ja
Priority to US08/740,952 priority patent/US5975173A/en
Priority to EP96117776A priority patent/EP0771836B1/en
Priority to DE69632005T priority patent/DE69632005T2/de
Publication of JPH09255813A publication Critical patent/JPH09255813A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3560412B2 publication Critical patent/JP3560412B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Tires In General (AREA)
  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 タイヤ諸性能を低下させる極低温から0℃近
傍までの種々の氷路面上において優れた走行性能を有す
る空気入りタイヤを提供する。 【解決手段】 タイヤトレッドに発泡ゴム層を設けた空
気入りタイヤである。前記発泡ゴム層が10〜120μmの平
均気泡径と3〜50%の発泡率とを有する。前記発泡ゴム層
の固相ゴム部が70〜20重量部の天然ゴムと、30〜80重量
部のポリブタジエンゴムとを含むジエン系ゴム成分100
重量部に対し、カーボンブラック5〜55重量部と、シリ
カ55〜5重量部と、短繊維1〜15重量部とを含有し、0℃
における硬度が52以下である。前記短繊維が0.5〜3mmの
範囲内でかつタイヤ表面の最小サイプ間隙より短い長さ
と、30〜100μmの太さと、5〜100のアスペクト比とを有
し、170℃における熱収縮率が8%以下である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は空気入りタイヤに関
し、特に氷路面上での制動、駆動、コーナリング性等の
走行性能(以下単に「氷上性能」と称する場合がある)
を著しく向上した空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、スタッドレスタイヤ用途に、タイ
ヤトレッドに発泡ゴムと短繊維を用いたものは、例え
ば、特開平4−38206号公報、特開平4−1767
07号公報、特開平4−176708公報等に開示され
ている。これらに開示されている氷上性能向上のための
技術は、そのエッヂ効果を上げる為、繊維をタイヤ周方
向に配向させ、剛性を上げ、その一方で、ゴムが氷路面
に接触して発生する凝着摩擦力効果(以下単に「凝着効
果」と称する)に重要なタイヤ径方向は繊維の配向と直
角方向として剛性を上げないようにし、これら両効果の
両立を図ったものである。
【0003】しかし、現実には上述のように繊維を配向
させて配合しても、ゴムとの接着処理を施した繊維は勿
論のこととして接着処理をほどこさない繊維でも、ある
大きさ以下のものは充填効果により配向と直角方向でも
トレッドゴムの剛性は上がってしまう。さらに、発泡と
の併用では周方向への繊維の配向は乱されると共に、実
際のスタッドレスタイヤではトレッド部に非常に密な状
態でサイプと呼ばれるミゾが入っており、タイヤ加硫時
にこのサイプを形成する為のブレードにより配合繊維の
配向はさらに乱されてしまうこととなる。この結果、凝
着効果に重要なタイヤ径方向の剛性も上がってしまい、
結果的には氷上性能の向上は殆ど観られない。
【0004】また、特開昭63−89547号公報には
繊維状物質をランダムに配合した発泡ゴム組成物が開示
されており、この場合、配向こそしていないが、全方向
で弾性率が上がり、氷上性能の向上効果はあまり大きい
ものではない。
【0005】さらに、特開平4−38207号公報に
は、接着性の悪い短繊維を発泡ゴムに混入することによ
り短繊維のまわりに発泡ガスを集めて連通気泡を生ぜし
め、これにより除水効果を高めて氷上性能を向上せしめ
ようとする技術が開示されている。しかし、実際には発
泡反応が短繊維周囲に集中することはない。ただし、ゴ
ムとの接着性の悪い短繊維が配合されているので該繊維
は走行により脱離しやすく、その脱離跡の凹部による除
水効果は考えられる。しかし、この効果も、アラミド繊
維やカーボン繊維等の剛直な繊維を用いるとゴム全体の
硬度が上がってしまい、凝着効果にマイナスとなり、一
方、一般のナイロン繊維、ポリエステル繊維等の有機繊
維を用いると成形加工中に熱収縮を起こし、図2の
(イ)から(ロ)への形状変化が起きてしまう。こうな
ると除水した水の流れがスムーズではなくなり、効率的
に接地面から排水しにくくなり、十分な氷上性能の向上
効果が得られなくなる。また、これらの有機繊維でも、
やはりある大きさ以下になると充填効果が発生し、ゴム
全体の硬度が上がってしまうという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来の
発泡ゴムと短繊維の組合せではゴム全体の硬度が上がっ
てしまう等の問題があり、乾燥路面や湿潤路面での走行
性能は確かに向上するかもしれないが、スタッドレスタ
イヤ本来の目的である氷上性能の向上は十分とはいえな
かった。
【0007】そこで本発明の目的は、短繊維と発泡ゴム
との組合わせに係るトレッドゴムにおいて、タイヤ諸性
能を低下させることなく従来に比し優れた除水効果を生
じると同時に十分な凝着効果をも発揮し、極低温から0
℃近傍までの種々の氷路面上において優れた走行性能を
有する空気入りタイヤを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記従来
の課題を解決すべく、トレッドゴムに配合する短繊維の
形状等の特性、固相ゴム(ゴムマトリックス)の配合
系、ゴム全体の物性、発泡率、発泡径、さらには発泡径
と短繊維の太さとの関係に着目し鋭意検討した結果、以
下の構成とすることにより上記課題を解決し得ることを
見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】すなわち、本発明の空気入りタイヤは、タ
イヤトレッドの少なくとも路面と実質的に接する面に、
独立気泡を含有する発泡ゴム層を設けた空気入りタイヤ
において、前記発泡ゴム層が10〜120μmの平均気
泡径と3〜50%の発泡率とを有し、前記発泡ゴム層の
固相ゴム部が70〜20重量部の天然ゴムと、30〜8
0重量部のポリブタジエンゴムとを含むジエン系ゴム成
分100重量部に対し、カーボンブラック5〜55重量
部と、シリカ55〜5重量部と、短繊維1〜15重量部
とを含有し、0℃における硬度が52以下であり、前記
短繊維が0.5〜3mmの範囲内でかつタイヤ表面の最
小サイプ間隙より短い長さと、30〜100μmの太
と、5〜100のアスペクト比とを有し、170℃にお
ける熱収縮率が8%以下であることを特徴とするもので
ある。
【0010】前記カーボンブラックの窒素吸着比表面積
(N2SA)が120〜170m2/gであり、かつ前記
シリカの窒素吸着比表面積(N2SA)が180〜25
0m2/gであることが好ましい。
【0011】前記発泡ゴム層の平均気泡径と前記短繊維
の太さが次式、 −30≦平均発泡径−短繊維太さ≦40 (μm) で表される関係を満たすことが好ましい。
【0012】本発明の空気入りタイヤの発泡ゴム層に配
合された短繊維は、走行中に脱離することで水の流路を
形成し、接地面からの除水効果を高めると共に、走行に
よる摩耗時に核となり、発泡の凹部を連結させ、より効
果的な除水形態をトレッド表面に作り出す作用を有す
る。また同時に、ゴムマトリックスを充填効果により極
力硬化させない形態を有している。
【0013】配合された短繊維が除水形態をトレッド表
面に作り出す様子を図1の(イ)〜(ハ)に示す。先
ず、走行初期の(イ)においては、路面と実質に接する
トレッド面1には発泡孔2とともに短繊維3が存在す
る。次に、走行後の(ロ)においては、短繊維3が脱離
した跡に凹部4が形成され、かかる凹部4が流路を形成
する。その後、摩耗の進行とともに(ハ)に示すよう
に、発泡孔2と短繊維の脱離跡の凹部4とが核となり、
除水のための流路のネットワーク5が形成され、除水効
果が、より高められることになる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明において用いられる短繊維
は、長さが0.5〜3mm、好ましくは1.5〜2.5
mmの範囲内である。0.5mm未満であると除水の為
の流路の形成が不十分であり、一方3mmより長いとゴ
ムマトリックスが硬くなり過ぎると共に作業性が著しく
劣る。また、タイヤ表面の最小サイプ間隙より短くなく
てはならない。最小サイプ間隙より長くなってしまう
と、著しく作業性が低下する。
【0015】また、かかる短繊維の太さは30〜100
μm、好ましくは40〜80μmの範囲内である。30
μm未満ではゴムマトリックスが著しく硬くなり、一
方、100μmより太いと、短繊維自体の製造が困難に
なると共に単位面積当りの本数が減り、除水の為の流路
の形成が不十分となる。
【0016】さらに、アスペクト比(長さ/太さ)は5
〜100、好ましくは15〜75の範囲内である。5未
満であると流路の形成が不十分であり、一方100より
大きいと作業性が劣ると共にゴムマトリックスが硬くな
り過ぎる。
【0017】さらにまた、170℃での熱収縮率は8%
以下、好ましくは1〜4%である。8%より大きいと熱
収縮により、混練り、押出し、加硫の各工程を経る毎に
カールが進行してしまい、除水の為の流路の形成が不十
分となる。一方、ゴムマトリックスを硬くし過ぎない為
には、好ましくは1%以上の熱収縮率があった方がよ
い。また、製造面からは、より一層の熱覆歴を与えない
為に混練工程での短繊維の投入はプロ練り時がよく、ノ
ンプロ練り時に投入する場合には、数工程混合した後
で、ムーニー粘度が低い状態で投入することが好まし
い。
【0018】上述の短繊維の配合量は1〜15重量部、
好ましくは3〜10重量部である。1重量部未満では流
路の形成が不十分であり、一方15重量部を超えると耐
摩耗性の低下が著しいと共に、ゴムマトリックスが硬く
なり過ぎる。
【0019】本発明に用いられる短繊維は、上述のよう
に170℃での熱収縮率が8%以下であれば特に制限さ
れず、有機合成繊維、再生繊維および天然繊維から選択
することができる。有機合成繊維としては、ナイロン、
ポリエステル、アラミド等、再生繊維としてはレーヨン
等、天然繊維としては綿、羊毛等が夫々挙げられる。こ
れらのうち、熱収縮を制御しやすいナイロン繊維および
ポリエステル繊維が好ましい。
【0020】次に、本発明の空気入りタイヤにおけるト
レッドの発泡ゴム層の平均気泡径は10〜120μm、
好ましくは20〜100μmである。10μm未満では
低温時のゴム全体の柔軟性が失われると共に、除水効果
が十分でなく、一方120μmを超えると耐摩耗性が低
下したり、発泡ゴムの歪復元力が低下し、耐ヘタリ性が
悪化する。また、発泡率は3〜50%、好ましくは15
〜40%である。3%未満では氷上性能の改良効果が観
られず、一方50%より大きいと耐摩耗性、および乾燥
路面や湿潤路面での操縦安定性が著しく低下する。
【0021】本発明に用いられる発泡ゴム層の作製にお
いて、発泡剤として、例えば、二酸化炭素を発生する重
炭酸アンモニウム、重炭酸ナトリウムおよび窒素を発生
するニトロソスルホニルアゾ化合物、例えば、ジニトロ
ソペンタメチレンテトラミン、N,N’−ジメチル−
N,N’−ジニトロソフタルアミド、アゾジカルボンア
ミド、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミ
ン、ベンゼンスルホニルヒドラジド、トルエンスルホニ
ルヒドラジド、p,p’−オキシ−ビス(ベンゼンスル
ホニルヒドラジド)、p−トリエンスルホニルセミカル
バジド、p,p’−オキシ−ビス(ベンゼンスルホニル
セミカルバジド)等が挙げられ、加硫温度に応じてこれ
らを適宜選択して使用する。また、発泡助剤としては尿
素等が挙げられる。
【0022】また、かかる発泡ゴム層の固相ゴム部(マ
トリックスゴム)は天然ゴム(NR)を70〜20重量
部とポリブタジエンゴム(BR)を30〜80重量部、
好ましくはNRを50〜30重量部とBRを70〜50
重量部含むジエン系ゴム成分から構成される。かかるジ
エン系ゴム100重量部に対しNRが70重量部を超え
ると低温での柔軟性が失われ、一方20重量部未満では
破壊特性が低下し、ブロック欠け、サイプ欠け等の発生
が多くなる。また、BRが30重量部未満でも低温の柔
軟性が失われ、一方80重量部を超えると破壊特性が低
下すると共に湿潤路面での操縦安定性(以下「ウェット
性」と称する)が著しく悪化する。
【0023】また、本発明においては、かかるジエン系
ゴム100重量部に対し、カーボンブラックが5〜55
重量部、好ましくは10〜50重量部、シリカが5〜5
5重量部、好ましくは30〜50重量部配合される。カ
ーボンブラックが5重量部未満だと耐摩耗性、ウェット
性が不十分であり、一方55重量部より多いと低温での
柔軟性が失われる。また、シリカも同様に、5重量部未
満だと耐摩耗性、ウェット性が不十分であり、一方55
重量部より多いと低温での柔軟性が失われる。
【0024】さらに、ジエン系ゴム100重量部に占め
るBRの比率が多くなるにつれ、シリカの添加量を増や
すことが好ましい。例えば、BRの比率が50%になれ
ばシリカは少なくとも30重量部配合されることが好ま
しい。
【0025】本発明において用いられるカーボンブラッ
クおよびシリカは、夫々窒素吸着比表面積(N2 SA)
が120〜170m2 /g、180〜250m2 /gの
範囲内であることが好ましい。夫々かかる範囲より小さ
いと十分な耐摩耗性が確保されず、逆に大きすぎると作
業性が著しく低下すると共に低温での柔軟性が失われ
る。 なお、ここでの窒素吸着比表面積(NSA)は
ASTM D4820−93法に準拠して求められる値
である。
【0026】また、本発明のトレッドゴムの0℃におけ
る硬度は52以下、好ましくは40〜49の範囲内であ
る。52より大きいと、凝着効果が不十分で特に低温時
の氷上性能が低下する。但し、40未満であると乾燥路
面およに湿潤路面で操縦安定性が大幅に低下する。
【0027】さらに本発明においては、タイヤトレッド
における平均発泡径と短繊維の太さの関係が次式、 −30≦平均発泡径−短繊維太さ≦40 (μm) の関係を満たすことが好ましくは、さらに好ましくは次
式、 0≦平均発泡径−短繊維太さ≦30 (μm) の関係を満たすようにする。この関係式は、短繊維が脱
落後走行により、より好ましい排水の流路を形成するよ
うに摩耗形態をコントロールする上で重要であり、上記
式の上限または下限を逸脱した場合には、いずれの場合
も上記流路の形成が不十分で氷上性能の向上が小さくな
ってしまう。
【0028】本発明の発泡ゴム層には、上述した配合成
分の他、老化防止剤、ワックス、加硫促進剤、加硫剤、
シランカップリング剤、分散剤、ステアリン酸、亜鉛
華、軟化剤、例えば、アロマ系オイル、ナフテン系オイ
ル、パラフィン系オイル、エステル系可塑剤、液状ポリ
マー(液状ポリイソプレンゴム、液状ポリブタジエンゴ
ム)等を適宜配合することができ、必要に応じてはCa
CO3 、MgCO3 、Al(OH)3 、クレー等の充填
剤を添加することもできる。
【0029】また、本発明の空気入りタイヤにおいて
は、発泡ゴム層がトレッド部の外側(上層)にあり、内
側には他のゴム層を持つ、いわゆるキャップ・ベース構
造とすることができ、この場合、内側トレッド部は無発
泡で硬度が55〜70の範囲とし、外側トレッド部の硬
度より高くすることが望ましい。
【0030】
【実施例】次に本発明を実施例および比較例により、具
体的に説明する。実施例1〜8 下記の表1に示す配合処方のように、天然ゴムとシス−
1,4−ポリブタジエンゴムの比率、カーボンブラック
とシリカの量、発泡剤、架橋密度を調整して発泡率、硬
度を変化させ、また短繊維の種類、量を変化させること
によって実施例1〜8の各種タイヤトレッド用ゴム組成
物を調製した。
【0031】比較例1〜7 下記の表2に示す配合処方に従い、比較例1〜7の各種
タイヤトレッド用ゴム組成物を調製した。なお、比較例
1、2は短繊維の入っていない場合、比較例3は短繊維
の熱収縮が大きい場合、比較例4は短繊維の太さが太
く、硬度が高い場合、比較例5は短繊維の短い場合、比
較例6は短繊維が多すぎ、硬度の高い場合、比較例7は
平均発泡径と短繊維太さのバランス悪く、硬度の高い場
合である。
【0032】上述の各ゴム組成物を用いて供試タイヤを
作製した。短繊維、発泡ゴムの性質及びタイヤ性能に関
する各試験を以下に示す。 (1)繊維の形状 繊維を倍率20〜400倍の光学顕微鏡で撮影し、10
0個以上の繊維の長さを及び径を測定し、算術平均値と
して表した。
【0033】(2)繊維の熱収縮率 JIS L1073に記載の乾熱収縮率A法(フィラメ
ント収縮率)に準じ、170℃における熱収縮率を測定
した。尚、これらの繊維は紡糸後の延伸工程を変えて作
製した。
【0034】(3)平均気泡径及び発泡率VS 平均気泡径は、試験タイヤのトレッドゴムからブロック
状の試料を切出し、その試料断面の写真を倍率100〜
400倍の光学顕微鏡で撮影し、200個以上の独立気
泡の気泡直径を測定し、算術平均値として表した。ま
た、発泡率VS はブロック状の前記試料の密度ρ1 (g
/m3 )を測定し、一方、無発泡ゴム(固相ゴム)の密
度ρ0 を測定し、次式より求めた。 VS =(ρ0 /ρ1 −1)×100(%)
【0035】(4)JIS硬度 JIS K6301に準じて、0℃にてタイヤトレッド
表面の硬度を測定した。
【0036】(5)氷上性能 氷上性能はその指標として、氷上制動性能で表す。18
5/70R13サイズの各試験タイヤ4本を排気量16
00ccの乗用車に装着し、氷温−1℃、−8℃の氷上
で制動性能を測定した。氷上性能は次式により指数表示
した。 氷上性能=(コントロールタイヤ(実施例1)の制動距
離/試験タイヤの制動距離)×100 尚、この試験タイヤの最小サイプ間長さは3mmであ
る。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】 1)OBEPOL 150L 2)A:N134(N2SA:146m2/g),B:N234
(N2SA:126m2/g) 3)Nipsil AQ(日本シリカ(株)製) 4)Si69(Degussa社製) 5)N−イソプロピル−N´−フェニル−P−フェニレ
ンジアミン 6)ジベンゾチアジルジスルフィド 7)N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフ
ェンアミド 8)ジニトロソペンタメチレンテトラミン 9)アゾジカルボンアミド
【0039】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明の空気入
りタイヤは、上記構成としたことで、タイヤ諸性能を低
下させることなく従来に比し優れた除水効果と同時に十
分な凝着効果が得られ、極低温から0℃近傍までの種々
の条件下で氷上性能において優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】短繊維が除水形態をトレッド表面に作り出す様
子を示す説明図である。
【図2】成形加工中における繊維の熱収縮の様子を示す
説明図である。
【符号の説明】
1 トレッド面 2 発泡孔 3 短繊維 4 凹部 5 流路のネットワーク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 9/00 C08L 9/00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タイヤトレッドの少なくとも路面と実質
    的に接する面に、独立気泡を含有する発泡ゴム層を設け
    た空気入りタイヤにおいて、 前記発泡ゴム層が10〜120μmの平均気泡径と3〜
    50%の発泡率とを有し、 前記発泡ゴム層の固相ゴム部が70〜20重量部の天然
    ゴムと、30〜80重量部のポリブタジエンゴムとを含
    むジエン系ゴム成分100重量部に対し、カーボンブラ
    ック5〜55重量部と、シリカ55〜5重量部と、短繊
    維1〜15重量部とを含有し、0℃における硬度が52
    以下であり、 前記短繊維が0.5〜3mmの範囲内でかつタイヤ表面
    の最小サイプ間隙より短い長さと、30〜100μmの
    太さと、5〜100のアスペクト比とを有し、170℃
    における熱収縮率が8%以下であることを特徴とする空
    気入りタイヤ。
  2. 【請求項2】 前記カーボンブラックの窒素吸着比表面
    積(N2SA)が120〜170m2 /gであり、かつ
    前記シリカの窒素吸着比表面積(N2SA)が180〜
    250m2 /gである請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. 【請求項3】 前記発泡ゴム層の平均気泡径と前記短繊
    維の太さが次式、 −30≦平均発泡径−短繊維太さ≦40 (μm) で表される関係を満たす請求項1または2記載の空気入
    りタイヤ。
JP09180896A 1995-11-06 1996-03-22 空気入りタイヤ Expired - Lifetime JP3560412B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP09180896A JP3560412B2 (ja) 1996-03-22 1996-03-22 空気入りタイヤ
US08/740,952 US5975173A (en) 1995-11-06 1996-11-05 Pneumatic tire using fiber composite material
EP96117776A EP0771836B1 (en) 1995-11-06 1996-11-06 Fiber composite material and pneumatic tire using the same
DE69632005T DE69632005T2 (de) 1995-11-06 1996-11-06 Faserverbundwerkstoff und Luftreifen damit

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP09180896A JP3560412B2 (ja) 1996-03-22 1996-03-22 空気入りタイヤ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09255813A true JPH09255813A (ja) 1997-09-30
JP3560412B2 JP3560412B2 (ja) 2004-09-02

Family

ID=14036935

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP09180896A Expired - Lifetime JP3560412B2 (ja) 1995-11-06 1996-03-22 空気入りタイヤ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3560412B2 (ja)

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1128914A (ja) * 1997-07-10 1999-02-02 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りタイヤ
JPH1135736A (ja) * 1997-05-19 1999-02-09 Yokohama Rubber Co Ltd:The 氷上摩擦力を高めたタイヤトレッド用ゴム組成物及び空気入りタイヤ
JP2000038480A (ja) * 1997-11-18 2000-02-08 Yokohama Rubber Co Ltd:The 氷上摩擦力を高めたタイヤトレッド用ゴム組成物及び空気入りタイヤ
JP2001039104A (ja) * 1999-07-27 2001-02-13 Sumitomo Rubber Ind Ltd スタッドレスタイヤ
JP2001219717A (ja) * 1999-12-02 2001-08-14 Bridgestone Corp 空気入りタイヤ
KR20030042893A (ko) * 2001-11-26 2003-06-02 한국타이어 주식회사 트럭버스용 타이어의 트레드 고무
WO2006062119A1 (ja) * 2004-12-07 2006-06-15 Bridgestone Corporation タイヤ
WO2009022665A1 (ja) * 2007-08-10 2009-02-19 Bridgestone Corporation 空気入りタイヤ
JP2011038057A (ja) * 2009-08-18 2011-02-24 Sumitomo Rubber Ind Ltd スタッドレスタイヤ用ゴム組成物及びスタッドレスタイヤ
JP2013132977A (ja) * 2011-12-26 2013-07-08 Bridgestone Corp タイヤ
US8791197B2 (en) 2011-07-27 2014-07-29 Sumitomo Rubber Industries, Ltd. Rubber composition for winter tire, and winter tire
JP2017196833A (ja) * 2016-04-28 2017-11-02 株式会社ブリヂストン 積層体、並びに、タイヤ及びその製造方法
JP2017206580A (ja) * 2016-05-16 2017-11-24 住友ゴム工業株式会社 タイヤ用ゴム組成物の製造方法及びタイヤ用ゴム組成物

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1135736A (ja) * 1997-05-19 1999-02-09 Yokohama Rubber Co Ltd:The 氷上摩擦力を高めたタイヤトレッド用ゴム組成物及び空気入りタイヤ
JPH1128914A (ja) * 1997-07-10 1999-02-02 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りタイヤ
JP2000038480A (ja) * 1997-11-18 2000-02-08 Yokohama Rubber Co Ltd:The 氷上摩擦力を高めたタイヤトレッド用ゴム組成物及び空気入りタイヤ
JP2001039104A (ja) * 1999-07-27 2001-02-13 Sumitomo Rubber Ind Ltd スタッドレスタイヤ
JP2001219717A (ja) * 1999-12-02 2001-08-14 Bridgestone Corp 空気入りタイヤ
KR20030042893A (ko) * 2001-11-26 2003-06-02 한국타이어 주식회사 트럭버스용 타이어의 트레드 고무
JP4884235B2 (ja) * 2004-12-07 2012-02-29 株式会社ブリヂストン タイヤ
WO2006062119A1 (ja) * 2004-12-07 2006-06-15 Bridgestone Corporation タイヤ
JPWO2006062119A1 (ja) * 2004-12-07 2008-06-12 株式会社ブリヂストン タイヤ
US8807181B2 (en) 2004-12-07 2014-08-19 Bridgestone Corporation Tire with foamed rubber layer having organic fibers and inorganic compound powder
WO2009022665A1 (ja) * 2007-08-10 2009-02-19 Bridgestone Corporation 空気入りタイヤ
US8022132B2 (en) 2009-08-18 2011-09-20 Sumitomo Rubber Industries, Ltd. Rubber composition for studless tire and studless tire
JP2011038057A (ja) * 2009-08-18 2011-02-24 Sumitomo Rubber Ind Ltd スタッドレスタイヤ用ゴム組成物及びスタッドレスタイヤ
US8791197B2 (en) 2011-07-27 2014-07-29 Sumitomo Rubber Industries, Ltd. Rubber composition for winter tire, and winter tire
JP2013132977A (ja) * 2011-12-26 2013-07-08 Bridgestone Corp タイヤ
JP2017196833A (ja) * 2016-04-28 2017-11-02 株式会社ブリヂストン 積層体、並びに、タイヤ及びその製造方法
JP2017206580A (ja) * 2016-05-16 2017-11-24 住友ゴム工業株式会社 タイヤ用ゴム組成物の製造方法及びタイヤ用ゴム組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP3560412B2 (ja) 2004-09-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2145355C (en) Pneumatic tire having formed rubber
US5975173A (en) Pneumatic tire using fiber composite material
JPH115872A (ja) ゴム組成物、加硫ゴム及びタイヤ
JP3560412B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2782551B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP3766183B2 (ja) ゴム組成物、加硫ゴム及びタイヤ
JP2652261B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP7025836B2 (ja) ゴム部材及びその製造方法、並びにタイヤ
JP3549974B2 (ja) ゴム組成物の製造法
JP4694659B2 (ja) タイヤ用のゴム組成物、タイヤ用の加硫ゴム及びタイヤ
JP6964966B2 (ja) ゴム部材及びその製造方法、並びにタイヤ
JP3565382B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2661920B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5363739B2 (ja) タイヤ
JP5410161B2 (ja) タイヤ
JP2000191832A (ja) ゴム組成物,加硫ゴム及びそれを用いたタイヤ
JPH09216970A (ja) 空気入りタイヤ
JP2518870B2 (ja) 空気入りタイヤ
JPH08300904A (ja) 空気入りタイヤ
JP3549975B2 (ja) ゴム組成物
JPH03167005A (ja) 空気入りタイヤ
JP3591741B2 (ja) ゴム組成物
JP3026021B2 (ja) スタッドレスタイヤ
JPH09249005A (ja) 発泡ゴム組成物およびこれをトレッドゴムに使用した空気入りタイヤ
JP2000191831A (ja) ゴム組成物,加硫ゴム及びそれを用いたタイヤ

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20031201

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20031203

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040224

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040520

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040525

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090604

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090604

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100604

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100604

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110604

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110604

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120604

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120604

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130604

Year of fee payment: 9

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term