JPH1128914A - 空気入りタイヤ - Google Patents
空気入りタイヤInfo
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- JPH1128914A JPH1128914A JP9185085A JP18508597A JPH1128914A JP H1128914 A JPH1128914 A JP H1128914A JP 9185085 A JP9185085 A JP 9185085A JP 18508597 A JP18508597 A JP 18508597A JP H1128914 A JPH1128914 A JP H1128914A
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- tire
- weight
- rubber
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 スタッドレスタイヤにおけるトレッドブロッ
クの剛性を良好な状態に保ちつつ、氷路面とタイヤとの
接触面又は摩擦面で発生する水膜を効果的に除去して摩
擦力を高め、耐摩耗性及び氷上での制動性を改良する。 【解決手段】 原料ゴム100重量部に対して平均径2
0〜150μm及び平均長さ0.8〜10mmの短繊維X
を2〜10重量部配合したゴム組成物でトレッドが構成
され、トレッド部の周方向(タイヤ回転方向)の貯蔵弾
性率E′a と、ラジアル方向(トレッド幅方向)の貯蔵
弾性率E′b との比が式(I): E′a /E′b ≧1.05 …
(I) の関係を満たすことを特徴とする空気入りタイヤ。
クの剛性を良好な状態に保ちつつ、氷路面とタイヤとの
接触面又は摩擦面で発生する水膜を効果的に除去して摩
擦力を高め、耐摩耗性及び氷上での制動性を改良する。 【解決手段】 原料ゴム100重量部に対して平均径2
0〜150μm及び平均長さ0.8〜10mmの短繊維X
を2〜10重量部配合したゴム組成物でトレッドが構成
され、トレッド部の周方向(タイヤ回転方向)の貯蔵弾
性率E′a と、ラジアル方向(トレッド幅方向)の貯蔵
弾性率E′b との比が式(I): E′a /E′b ≧1.05 …
(I) の関係を満たすことを特徴とする空気入りタイヤ。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は空気入りタイヤに関
し、更に詳しくは、比較的形状の大きい短繊維をゴム組
成物に配合して、短繊維がタイヤ周方向に配向するよう
にしてタイヤトレッドを形成することによって、耐摩耗
性及び氷上性能を高めたスタッドレスタイヤに関する。
し、更に詳しくは、比較的形状の大きい短繊維をゴム組
成物に配合して、短繊維がタイヤ周方向に配向するよう
にしてタイヤトレッドを形成することによって、耐摩耗
性及び氷上性能を高めたスタッドレスタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】スタッドレスタイヤにおいては氷上性能
の向上を図るため、凝着摩擦力の高い、低硬度のゴム組
成物をトレッド部に使用するのが一般的である。しか
し、あまりに低硬度のコンパウンドを使用した場合に
は、耐摩耗性が大きく低下するという問題があり、さら
にトレッドブロックの剛性が低下し、ブロックの倒れ込
みが生じて路面との接触面積が減少して凝着摩擦力が減
少したり、エッジ効果が減少したりするなどして、かえ
って氷上性能が低下することがある。このゴム組成物の
低高度化によるブロック剛性の低下防止策としては、特
開平4−221206号公報には、ゴム組成物に短繊維
を配合してゴム物性に異方性を持たせ、剛性を確保する
という提案がある。しかし、ここで使用される短繊維は
耐摩耗性の低下防止として、繊維径が細く比較的小さな
繊維で、また、ゴムとの接着処理を行ったものなどが使
用されているのみで、例えば、後述するようなタイヤ摩
擦面に発生する水膜の除去効果については全く考慮され
ていない。
の向上を図るため、凝着摩擦力の高い、低硬度のゴム組
成物をトレッド部に使用するのが一般的である。しか
し、あまりに低硬度のコンパウンドを使用した場合に
は、耐摩耗性が大きく低下するという問題があり、さら
にトレッドブロックの剛性が低下し、ブロックの倒れ込
みが生じて路面との接触面積が減少して凝着摩擦力が減
少したり、エッジ効果が減少したりするなどして、かえ
って氷上性能が低下することがある。このゴム組成物の
低高度化によるブロック剛性の低下防止策としては、特
開平4−221206号公報には、ゴム組成物に短繊維
を配合してゴム物性に異方性を持たせ、剛性を確保する
という提案がある。しかし、ここで使用される短繊維は
耐摩耗性の低下防止として、繊維径が細く比較的小さな
繊維で、また、ゴムとの接着処理を行ったものなどが使
用されているのみで、例えば、後述するようなタイヤ摩
擦面に発生する水膜の除去効果については全く考慮され
ていない。
【0003】一方、前述のようなゴム組成物の凝着摩擦
力を増大させること以外に、氷路面との接地部分で発生
する水膜を如何にして排除するかということが、タイヤ
の氷上性能の向上のために重要である。特開昭62−2
83001号公報には独立気泡を有する発泡ゴムをトレ
ッドに使用し、タイヤトレッドの摩擦面の排水性を高め
る手法が記載されているが、独立気泡のため、排水性が
充分でないといった問題がある。また、特開平7−19
5573号公報及び特開平7−186633号公報には
トレッドの周方向(タイヤ回転方向)に微小な溝を形成
し、排水性を高める手法が記載されているが、いずれも
初期氷上性能の向上には有効ではあるが、タイヤトレッ
ドの摩耗が進行した場合には効果を示さないという問題
がある。
力を増大させること以外に、氷路面との接地部分で発生
する水膜を如何にして排除するかということが、タイヤ
の氷上性能の向上のために重要である。特開昭62−2
83001号公報には独立気泡を有する発泡ゴムをトレ
ッドに使用し、タイヤトレッドの摩擦面の排水性を高め
る手法が記載されているが、独立気泡のため、排水性が
充分でないといった問題がある。また、特開平7−19
5573号公報及び特開平7−186633号公報には
トレッドの周方向(タイヤ回転方向)に微小な溝を形成
し、排水性を高める手法が記載されているが、いずれも
初期氷上性能の向上には有効ではあるが、タイヤトレッ
ドの摩耗が進行した場合には効果を示さないという問題
がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、前述の従来技術の問題を排除して、スタッドレスタ
イヤにおけるトレッドブロックの剛性を良好な状態に保
ちつつ、氷路面とタイヤとの接触面又は摩擦面で発生す
る水膜を効果的に除去して摩擦力を高め、耐摩耗性及び
氷上での制動性を改良した空気入りタイヤを提供するこ
とにある。
は、前述の従来技術の問題を排除して、スタッドレスタ
イヤにおけるトレッドブロックの剛性を良好な状態に保
ちつつ、氷路面とタイヤとの接触面又は摩擦面で発生す
る水膜を効果的に除去して摩擦力を高め、耐摩耗性及び
氷上での制動性を改良した空気入りタイヤを提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に従えば、原料ゴ
ム100重量部に対して平均径20〜150μm及び平
均長さ0.8〜10mmの短繊維Xを2〜10重量部配合
したゴム組成物でトレッドが構成され、トレッド部の周
方向(タイヤ回転方向)の貯蔵弾性率E′a と、ラジア
ル方向(トレッド幅方向)の貯蔵弾性率E′b との比が
式(I): E′a /E′b ≧1.05 …(I) の関係を満たすことを特徴とする空気入りタイヤが提供
される。
ム100重量部に対して平均径20〜150μm及び平
均長さ0.8〜10mmの短繊維Xを2〜10重量部配合
したゴム組成物でトレッドが構成され、トレッド部の周
方向(タイヤ回転方向)の貯蔵弾性率E′a と、ラジア
ル方向(トレッド幅方向)の貯蔵弾性率E′b との比が
式(I): E′a /E′b ≧1.05 …(I) の関係を満たすことを特徴とする空気入りタイヤが提供
される。
【0006】本発明に従えば、また、ゴムとの接着を良
好にするための表面処理を施された、平均径1.0μm
以下で、アスペクト比が150以上の短繊維Y1.0〜
5.0重量部を上記ゴム組成物に更に配合したゴム組成
物をトレッドに用いた空気入りタイヤが提供される。
好にするための表面処理を施された、平均径1.0μm
以下で、アスペクト比が150以上の短繊維Y1.0〜
5.0重量部を上記ゴム組成物に更に配合したゴム組成
物をトレッドに用いた空気入りタイヤが提供される。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明に係る空気入りタイヤのト
レッドに配合される短繊維は、タイヤ製造工程(トレッ
ドゴムの押出し工程)においてトレッドの周方向(タイ
ヤ回転方向)に配向させる必要がある。この短繊維はタ
イヤ走行時の摩耗現象によって、逐次タイヤ表面に現
れ、走行中にタイヤトレッドのゴム表面から逐次脱落し
ていく。このように短繊維が脱落することによって、タ
イヤトレッド表面には短繊維の配向に沿った細い溝が形
成され、接地面での排水性が向上する。形成される細溝
の形状は配合する短繊維の形状に依存し、配合する短繊
維の形状を選定することで、細溝の形状を容易にコント
ロールすることができる。本発明では、短繊維はトレッ
ドゴムに配合されているため、タイヤの摩耗が進行して
も絶えずタイヤトレッド表面に短繊維が現れ、タイヤの
摩耗終期までその効果を持続することができる。
レッドに配合される短繊維は、タイヤ製造工程(トレッ
ドゴムの押出し工程)においてトレッドの周方向(タイ
ヤ回転方向)に配向させる必要がある。この短繊維はタ
イヤ走行時の摩耗現象によって、逐次タイヤ表面に現
れ、走行中にタイヤトレッドのゴム表面から逐次脱落し
ていく。このように短繊維が脱落することによって、タ
イヤトレッド表面には短繊維の配向に沿った細い溝が形
成され、接地面での排水性が向上する。形成される細溝
の形状は配合する短繊維の形状に依存し、配合する短繊
維の形状を選定することで、細溝の形状を容易にコント
ロールすることができる。本発明では、短繊維はトレッ
ドゴムに配合されているため、タイヤの摩耗が進行して
も絶えずタイヤトレッド表面に短繊維が現れ、タイヤの
摩耗終期までその効果を持続することができる。
【0008】また、本発明において使用される短繊維は
トレッドブロックの剛性確保にも効果的で、低硬度ゴム
を使用しつつ従来技術において問題とされていたブロッ
クの倒れ込みが防止できるため、凝着摩耗力と排水効果
を両立させることもできる。
トレッドブロックの剛性確保にも効果的で、低硬度ゴム
を使用しつつ従来技術において問題とされていたブロッ
クの倒れ込みが防止できるため、凝着摩耗力と排水効果
を両立させることもできる。
【0009】本発明において使用する短繊維X及びYの
材質は、非金属繊維であれば特に限定はないが、セルロ
ース、ポリアミド(ナイロン)、ポリエステル、ビニロ
ンなどの合成繊維や、綿、絹などの天然繊維などの有機
繊維のモノフィラメントを使用するのが好ましい。
材質は、非金属繊維であれば特に限定はないが、セルロ
ース、ポリアミド(ナイロン)、ポリエステル、ビニロ
ンなどの合成繊維や、綿、絹などの天然繊維などの有機
繊維のモノフィラメントを使用するのが好ましい。
【0010】本発明において使用する短繊維Xの平均径
は20〜150μm、好ましくは、40〜100μm
で、かつアスペクト比(即ち短繊維の長径/短径比)が
40〜200であるのが好ましい。この平均径が20μ
m未満では、形成されるトレッド表面の細溝の形状が小
さすぎて排水効果が充分ではなく、逆に、平均径が15
0μmを超えると、短繊維の形状が大きすぎるためゴム
への分散がうまくいかず、また、耐摩耗性が大きく低下
するので好ましいない。また、短繊維Xの平均長さは
0.8〜10mmで、好ましくは1.6〜5mmである。こ
の平均長さが0.8mm未満では、形成される細溝の長さ
が短かすぎて排水効果が充分でなく、逆に10mmを超え
ると、繊維が絡まり易くなり、ゴムへの分散性が大きく
低下するので好ましくない。
は20〜150μm、好ましくは、40〜100μm
で、かつアスペクト比(即ち短繊維の長径/短径比)が
40〜200であるのが好ましい。この平均径が20μ
m未満では、形成されるトレッド表面の細溝の形状が小
さすぎて排水効果が充分ではなく、逆に、平均径が15
0μmを超えると、短繊維の形状が大きすぎるためゴム
への分散がうまくいかず、また、耐摩耗性が大きく低下
するので好ましいない。また、短繊維Xの平均長さは
0.8〜10mmで、好ましくは1.6〜5mmである。こ
の平均長さが0.8mm未満では、形成される細溝の長さ
が短かすぎて排水効果が充分でなく、逆に10mmを超え
ると、繊維が絡まり易くなり、ゴムへの分散性が大きく
低下するので好ましくない。
【0011】本発明において使用する短繊維Xの配合量
は、原料ゴム100重量部に対し2〜10重量部、好ま
しくは3〜7重量部である。この配合量が2重量部未満
では氷上性能の向上効果が不充分であり、逆に10重量
部を超えると、ゴムの物性、特に耐摩耗性が大きく低下
するので好ましくない。
は、原料ゴム100重量部に対し2〜10重量部、好ま
しくは3〜7重量部である。この配合量が2重量部未満
では氷上性能の向上効果が不充分であり、逆に10重量
部を超えると、ゴムの物性、特に耐摩耗性が大きく低下
するので好ましくない。
【0012】本発明に係るゴム組成物に配合される原料
ゴムとしては、従来からタイヤトレッド用として一般的
に使用されている任意のゴムとすることができ、具体的
には天然ゴム(NR)、ポリイソプレン(IR)、ポリ
ブタジエン(BR)、各種スチレン−ブタジエン共重合
体ゴム(SBR)などのジエン系ゴムを用いることがで
きる。このゴム組成物には更に従来の場合と同様に充填
剤、加硫又は架橋剤、加硫又は架橋促進剤、各種オイ
ル、老化防止剤、可塑剤などのタイヤトレッド用に一般
的に配合されている各種添加剤を配合することができ、
かかる配合物は一般的な方法で混練、加硫して組成物と
し、加硫又は架橋するのに使用することができる。これ
らの添加剤の配合量も、本発明の目的に反しない限り従
来の一般的な配合量とすることができる。
ゴムとしては、従来からタイヤトレッド用として一般的
に使用されている任意のゴムとすることができ、具体的
には天然ゴム(NR)、ポリイソプレン(IR)、ポリ
ブタジエン(BR)、各種スチレン−ブタジエン共重合
体ゴム(SBR)などのジエン系ゴムを用いることがで
きる。このゴム組成物には更に従来の場合と同様に充填
剤、加硫又は架橋剤、加硫又は架橋促進剤、各種オイ
ル、老化防止剤、可塑剤などのタイヤトレッド用に一般
的に配合されている各種添加剤を配合することができ、
かかる配合物は一般的な方法で混練、加硫して組成物と
し、加硫又は架橋するのに使用することができる。これ
らの添加剤の配合量も、本発明の目的に反しない限り従
来の一般的な配合量とすることができる。
【0013】本発明に従えば、前記タイヤトレッド用ゴ
ム組成物のトレッド部の周方向(タイヤ回転方向)の貯
蔵弾性率E′a と、ラジアル方向(トレッド幅方向)の
貯蔵弾性率E′b との比が式(I)、好ましくは式(I
I)の関係を有することが必要である。
ム組成物のトレッド部の周方向(タイヤ回転方向)の貯
蔵弾性率E′a と、ラジアル方向(トレッド幅方向)の
貯蔵弾性率E′b との比が式(I)、好ましくは式(I
I)の関係を有することが必要である。
【0014】 E′a /E′b ≧1.05 …(I) 1.20≦E′a /E′b ≦10.0 …(II)
【0015】この貯蔵弾性率の比が1.05未満ではゴ
ム物性の異方性が乏しく、ブロック剛性が確保できな
い。また、短繊維Xの配向度が低いことが予想され、形
成される細溝が周方向に沿わず、排水効果が小さく、氷
上性能改良効果が不充分であるので好ましくない。特に
氷上性能の向上のためには式(II)の関係を有するの
が好ましい。
ム物性の異方性が乏しく、ブロック剛性が確保できな
い。また、短繊維Xの配向度が低いことが予想され、形
成される細溝が周方向に沿わず、排水効果が小さく、氷
上性能改良効果が不充分であるので好ましくない。特に
氷上性能の向上のためには式(II)の関係を有するの
が好ましい。
【0016】本発明において使用する短繊維は基本的に
はモノフィラメントである。これは形成させる細溝の形
状の安定化と、トレッド部からの短繊維の脱落がし易い
ことを考慮してのことである。この短繊維の脱落の発生
しやすいことのみを考えれば、短繊維Xとして使用する
モノフィラメントは接着処理していないものが好まし
い。また、短繊維Xによってトレッド表面に形成される
細溝はタイヤ周方向に対して平行である方が好ましい。
はモノフィラメントである。これは形成させる細溝の形
状の安定化と、トレッド部からの短繊維の脱落がし易い
ことを考慮してのことである。この短繊維の脱落の発生
しやすいことのみを考えれば、短繊維Xとして使用する
モノフィラメントは接着処理していないものが好まし
い。また、短繊維Xによってトレッド表面に形成される
細溝はタイヤ周方向に対して平行である方が好ましい。
【0017】本発明の第二の態様では前記ゴム組成物に
対して、より径の小さい他の短繊維Yをブレンドする。
これは、短繊維Xのみの使用でゴム物性に異方性を持た
せた場合には、耐摩耗性の低下度合が大きくなるおそれ
があるからである。従って、トレッド表面の細溝の形成
とブロック剛性の確保とを両立させ、耐摩耗性の低下を
できるだけ抑えるために、耐摩耗性に優れる短繊維Yの
ブレンドが効果的である。
対して、より径の小さい他の短繊維Yをブレンドする。
これは、短繊維Xのみの使用でゴム物性に異方性を持た
せた場合には、耐摩耗性の低下度合が大きくなるおそれ
があるからである。従って、トレッド表面の細溝の形成
とブロック剛性の確保とを両立させ、耐摩耗性の低下を
できるだけ抑えるために、耐摩耗性に優れる短繊維Yの
ブレンドが効果的である。
【0018】本発明に用いる短繊維Yの材質としては、
前述の短繊維Xと同じであるが、その表面は常法に従っ
てゴムとの接着性を良好にするために、例えば、シラン
カップリング剤、チタネート系カップリング剤などで表
面処理を施されたものである。その平均径は1.0μm
以下、好ましくは0.1〜0.5μmでアスペクト比
(即ち長径/短径比)は150以上、好ましくは200
〜1000である。
前述の短繊維Xと同じであるが、その表面は常法に従っ
てゴムとの接着性を良好にするために、例えば、シラン
カップリング剤、チタネート系カップリング剤などで表
面処理を施されたものである。その平均径は1.0μm
以下、好ましくは0.1〜0.5μmでアスペクト比
(即ち長径/短径比)は150以上、好ましくは200
〜1000である。
【0019】短繊維Yの平均径が1.0μmを超える
と、耐摩耗性の改良効果が小さいので好ましくない。ま
た、アスペクト比は大きい方が配向し易く、ブロック剛
性確保に効果的であるので、アスペクト比150以上が
好ましく、150未満では、効果的な剛性の確保ができ
ないので好ましくない。しかし、あまりにアスペクト比
が大きいと、分散が困難になり配向度がかえって低下す
る場合があるが、短繊維Yは平均径が小さいので、その
影響は問題とならない。
と、耐摩耗性の改良効果が小さいので好ましくない。ま
た、アスペクト比は大きい方が配向し易く、ブロック剛
性確保に効果的であるので、アスペクト比150以上が
好ましく、150未満では、効果的な剛性の確保ができ
ないので好ましくない。しかし、あまりにアスペクト比
が大きいと、分散が困難になり配向度がかえって低下す
る場合があるが、短繊維Yは平均径が小さいので、その
影響は問題とならない。
【0020】本発明に用いる短繊維Yの配合量は、原料
ゴム100重量部に対し、1〜5重量部、好ましくは
2.0〜4.0重量部である。この配合量が1.0重量
部未満では物性に異方性を持たせる効果が不充分(ブロ
ック剛性を充分に確保できない)なので好ましくなく、
逆に5.0重量部を超えると耐摩耗性の低下が問題とな
るので好ましくない。
ゴム100重量部に対し、1〜5重量部、好ましくは
2.0〜4.0重量部である。この配合量が1.0重量
部未満では物性に異方性を持たせる効果が不充分(ブロ
ック剛性を充分に確保できない)なので好ましくなく、
逆に5.0重量部を超えると耐摩耗性の低下が問題とな
るので好ましくない。
【0021】以下、図面により本発明にかかる空気入り
タイヤについて更に説明する。図1は本発明にかかる氷
上性能を改良した空気入りタイヤの一例を示す子午線方
向半断面説明図である。この図において、本発明の空気
入りタイヤAは、左右一対のビード部11と、これらビ
ード部11に連結する左右一対のサイドウォール部12
と、これらサイドウォール部12間に配されたトレッド
部13から形成されている。左右一対のビード部11間
には、カーカス層14が装架されており、トレッド部1
3においては、この外周を取り囲むようにベルト層15
が配置されている。10はトレッド表面である。
タイヤについて更に説明する。図1は本発明にかかる氷
上性能を改良した空気入りタイヤの一例を示す子午線方
向半断面説明図である。この図において、本発明の空気
入りタイヤAは、左右一対のビード部11と、これらビ
ード部11に連結する左右一対のサイドウォール部12
と、これらサイドウォール部12間に配されたトレッド
部13から形成されている。左右一対のビード部11間
には、カーカス層14が装架されており、トレッド部1
3においては、この外周を取り囲むようにベルト層15
が配置されている。10はトレッド表面である。
【0022】図2は、図1の空気入りタイヤのトレッド
部の平面視説明図、図3はそのK−K′線断面図であ
る。図2及び図3に示すように、短繊維X17は、トレ
ッド部13のブロック16の接地面a及び側面bに沿っ
てタイヤ周方向E,E′に配向している。
部の平面視説明図、図3はそのK−K′線断面図であ
る。図2及び図3に示すように、短繊維X17は、トレ
ッド部13のブロック16の接地面a及び側面bに沿っ
てタイヤ周方向E,E′に配向している。
【0023】前述した短繊維X17の配向は、例えばト
レッド部の押出成形に際して行えばよい。すなわち、あ
る程度の長さ/径比を持った短繊維X17は、ゴム内に
配合されるとゴムの流れ方向に並ぶ傾向があることを利
用する。このような傾向は、タイヤが加硫される際、モ
ールドの突起部によって未加硫トレッドゴムがモールド
に沿って流れる場合にも観察される。従って、モールド
の突起部に沿って短繊維17が配向することになり、結
果的にタイヤトレッド部13のブロック16の接地面a
及び側面bに沿って短繊維17が配向する。ただし、短
繊維X17は、その長さが短かすぎると、ゴム中でラン
ダムに配列し、配向が行われないことになる。
レッド部の押出成形に際して行えばよい。すなわち、あ
る程度の長さ/径比を持った短繊維X17は、ゴム内に
配合されるとゴムの流れ方向に並ぶ傾向があることを利
用する。このような傾向は、タイヤが加硫される際、モ
ールドの突起部によって未加硫トレッドゴムがモールド
に沿って流れる場合にも観察される。従って、モールド
の突起部に沿って短繊維17が配向することになり、結
果的にタイヤトレッド部13のブロック16の接地面a
及び側面bに沿って短繊維17が配向する。ただし、短
繊維X17は、その長さが短かすぎると、ゴム中でラン
ダムに配列し、配向が行われないことになる。
【0024】
【実施例】以下、標準例、実施例及び比較例によって本
発明を更に説明するが、本発明の範囲をこれらの実施例
に限定するものでないことは言うまでもない。
発明を更に説明するが、本発明の範囲をこれらの実施例
に限定するものでないことは言うまでもない。
【0025】表Iに示す配合内容(重量部)でトレッド
部を構成したタイヤを各種作製し、これらのタイヤ(標
準例、実施例1〜6、比較例1〜6)について次の評価
を行った。この結果を表Iに示す。
部を構成したタイヤを各種作製し、これらのタイヤ(標
準例、実施例1〜6、比較例1〜6)について次の評価
を行った。この結果を表Iに示す。
【0026】評価項目について 100%モジュラス:JIS K6251に準拠し、3
号ダンベルにて測定。 TB:JIS K6251に準拠し、3号ダンベルにて
測定。 EB:JIS K6251に準拠し、3号ダンベルにて
測定。 Hs:JIS K6258に準拠。(0℃の値) E′:岩本製作所製、粘弾性スペクトロメーターを用
い、伸張変形で歪み率10±2%、周波数20Hzの条件
下において20℃にて測定。 耐摩耗性:ランボーン型摩耗試験機にて測定し、摩耗減
量を指数表示とした。 摩耗指数=〔(基準試験片の減量)/(各試験片の減
量)〕×100 なお、基準試験片は標準例のサンプルである。この指数
が大きいほど耐摩耗性に優れていることを示す。 氷上制動指数:各例に記載のゴム組成物を用いて、18
5/65R14のタイヤを試作。1600ccの乗用車に
装着し、氷上路面における40km/hからの制動距離を
測定し、標準例を100とした指数で表示した。この指
数が大きいほど氷上性能に優れていることを示す。
号ダンベルにて測定。 TB:JIS K6251に準拠し、3号ダンベルにて
測定。 EB:JIS K6251に準拠し、3号ダンベルにて
測定。 Hs:JIS K6258に準拠。(0℃の値) E′:岩本製作所製、粘弾性スペクトロメーターを用
い、伸張変形で歪み率10±2%、周波数20Hzの条件
下において20℃にて測定。 耐摩耗性:ランボーン型摩耗試験機にて測定し、摩耗減
量を指数表示とした。 摩耗指数=〔(基準試験片の減量)/(各試験片の減
量)〕×100 なお、基準試験片は標準例のサンプルである。この指数
が大きいほど耐摩耗性に優れていることを示す。 氷上制動指数:各例に記載のゴム組成物を用いて、18
5/65R14のタイヤを試作。1600ccの乗用車に
装着し、氷上路面における40km/hからの制動距離を
測定し、標準例を100とした指数で表示した。この指
数が大きいほど氷上性能に優れていることを示す。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】
【発明の効果】以上の通り、標準例は従来の典型的な空
気入りタイヤのトレッド配合であり、比較例1は、短繊
維Xの平均径が本発明の範囲の下限値より小さいため、
所望の氷上性能の改良効果が認められない。比較例2
は、短繊維Xの平均径が本発明の範囲の下限値より小さ
いため、これも氷上性能の改良効果が認められない。比
較例3は、短繊維Xの平均径が本発明の範囲の上限値よ
り大きいため、耐摩耗性の低下が大きくなっている。比
較例4は、短繊維Xの配合量が本発明の範囲の下限値よ
り小さいため、氷上性能の改良効果が認められない。比
較例5は、短繊維Xの配合量が本発明の上限値を超えて
いるため、耐摩耗性の低下が大きい。比較例6は、押出
工程を経ずにトレッドを形成し、短繊維Xの配合を乱し
た場合で、その配向が不充分であるため氷上性能の改良
効果が認められない。
気入りタイヤのトレッド配合であり、比較例1は、短繊
維Xの平均径が本発明の範囲の下限値より小さいため、
所望の氷上性能の改良効果が認められない。比較例2
は、短繊維Xの平均径が本発明の範囲の下限値より小さ
いため、これも氷上性能の改良効果が認められない。比
較例3は、短繊維Xの平均径が本発明の範囲の上限値よ
り大きいため、耐摩耗性の低下が大きくなっている。比
較例4は、短繊維Xの配合量が本発明の範囲の下限値よ
り小さいため、氷上性能の改良効果が認められない。比
較例5は、短繊維Xの配合量が本発明の上限値を超えて
いるため、耐摩耗性の低下が大きい。比較例6は、押出
工程を経ずにトレッドを形成し、短繊維Xの配合を乱し
た場合で、その配向が不充分であるため氷上性能の改良
効果が認められない。
【0030】これに対し、本発明に従った実施例1〜6
では、いずれも氷上制動指数が100より大きく、氷上
性能の向上が認められ、また、耐摩耗性も標準例に比較
してその低下が少なく、実用上問題のないことが判明し
た。なお、耐摩耗性指数は80以上であれば実用上支障
がないと考える。
では、いずれも氷上制動指数が100より大きく、氷上
性能の向上が認められ、また、耐摩耗性も標準例に比較
してその低下が少なく、実用上問題のないことが判明し
た。なお、耐摩耗性指数は80以上であれば実用上支障
がないと考える。
【図1】本発明にかかる空気入りタイヤの子午線方向半
断面説明図である。
断面説明図である。
【図2】本発明にかかる空気入りタイヤのトレッド部の
平面視説明図である。
平面視説明図である。
【図3】本発明にかかる空気入りタイヤのトレッド部の
平面視説明図のK−K′線断面図である。
平面視説明図のK−K′線断面図である。
10…トレッド表面 11…ビード部 12…サイドウォール 13…トレッド部 14…カーカス層 15…ベルト層 16…ブロック 17…短繊維X
Claims (3)
- 【請求項1】 原料ゴム100重量部に対して平均径2
0〜150μm及び平均長さ0.8〜10mmの短繊維X
を2〜10重量部配合したゴム組成物でトレッドが構成
され、トレッド部の周方向(タイヤ回転方向)の貯蔵弾
性率E′a と、ラジアル方向(トレッド幅方向)の貯蔵
弾性率E′b との比が式(I): E′a /E′b ≧1.05 …(I) の関係を満たすことを特徴とする空気入りタイヤ。 - 【請求項2】 ゴムとの接着を良好にするための表面処
理を施された、平均径1.0μm以下で、アスペクト比
が150以上の短繊維Y1.0〜5.0重量部を更に配
合したゴム組成物をトレッドに用いた、請求項1に記載
の空気入りタイヤ。 - 【請求項3】 短繊維Xの平均径が40〜100μm、
平均長さが1.6〜5mmで、アスペクト比が40〜20
0であり、その配合量が原料ゴム100重量部に対して
3〜7重量部の範囲である、請求項1又は2に記載の空
気入りタイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9185085A JPH1128914A (ja) | 1997-07-10 | 1997-07-10 | 空気入りタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9185085A JPH1128914A (ja) | 1997-07-10 | 1997-07-10 | 空気入りタイヤ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1128914A true JPH1128914A (ja) | 1999-02-02 |
Family
ID=16164573
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9185085A Pending JPH1128914A (ja) | 1997-07-10 | 1997-07-10 | 空気入りタイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1128914A (ja) |
Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06179773A (ja) * | 1992-12-14 | 1994-06-28 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | タイヤ用ゴム組成物およびそれをトレッドに用いたスタッドレスタイヤ |
JPH06328907A (ja) * | 1993-05-20 | 1994-11-29 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | 空気入りタイヤ |
JPH06328905A (ja) * | 1993-05-20 | 1994-11-29 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | 空気入りタイヤ |
JPH06328908A (ja) * | 1993-05-20 | 1994-11-29 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | 空気入りタイヤ |
JPH0912777A (ja) * | 1995-06-23 | 1997-01-14 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | 空気入りタイヤ |
JPH09124851A (ja) * | 1995-11-06 | 1997-05-13 | Bridgestone Corp | 繊維複合材料及びそれを用いた空気入りタイヤ |
JPH09255813A (ja) * | 1996-03-22 | 1997-09-30 | Bridgestone Corp | 空気入りタイヤ |
JPH1025373A (ja) * | 1996-07-10 | 1998-01-27 | Bridgestone Corp | ゴム組成物およびそれを用いた重荷重用空気入りタイヤ |
-
1997
- 1997-07-10 JP JP9185085A patent/JPH1128914A/ja active Pending
Patent Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06179773A (ja) * | 1992-12-14 | 1994-06-28 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | タイヤ用ゴム組成物およびそれをトレッドに用いたスタッドレスタイヤ |
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JPH06328905A (ja) * | 1993-05-20 | 1994-11-29 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | 空気入りタイヤ |
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