JPH1025373A - ゴム組成物およびそれを用いた重荷重用空気入りタイヤ - Google Patents
ゴム組成物およびそれを用いた重荷重用空気入りタイヤInfo
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- JPH1025373A JPH1025373A JP8198506A JP19850696A JPH1025373A JP H1025373 A JPH1025373 A JP H1025373A JP 8198506 A JP8198506 A JP 8198506A JP 19850696 A JP19850696 A JP 19850696A JP H1025373 A JPH1025373 A JP H1025373A
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- rubber
- rubber composition
- pneumatic tire
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- Tires In General (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 除水効果を高め有効接地面積を上げるととも
に、所謂引っ掻き効果も得られるようにすることによ
り、特に0℃付近の氷上摩擦係数を大幅に高め、氷上性
能を改善することのできるゴム組成物およびそれを用い
た重荷重用空気入りタイヤを提供する。 【解決手段】 発泡剤が配合された発泡性のゴム組成物
において、天然ゴム及びジエン系合成ゴムからなる群か
ら選ばれた少なくとも1種のゴム成分100重量部に対
して、20〜60μmの平均直径および10〜300の
アスペクト比を有するモノフィラメント短繊維3〜10
重量部配合と、平均粒子径10〜50μmの無機粒子5
〜15重量部とが配合されてなる。このゴム組成物をト
レッドに用い、その独立気泡の平均直径が20〜60μ
mであり、かつ発泡率が3〜25%である重荷重用空気
入りタイヤである。
に、所謂引っ掻き効果も得られるようにすることによ
り、特に0℃付近の氷上摩擦係数を大幅に高め、氷上性
能を改善することのできるゴム組成物およびそれを用い
た重荷重用空気入りタイヤを提供する。 【解決手段】 発泡剤が配合された発泡性のゴム組成物
において、天然ゴム及びジエン系合成ゴムからなる群か
ら選ばれた少なくとも1種のゴム成分100重量部に対
して、20〜60μmの平均直径および10〜300の
アスペクト比を有するモノフィラメント短繊維3〜10
重量部配合と、平均粒子径10〜50μmの無機粒子5
〜15重量部とが配合されてなる。このゴム組成物をト
レッドに用い、その独立気泡の平均直径が20〜60μ
mであり、かつ発泡率が3〜25%である重荷重用空気
入りタイヤである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はゴム組成物およびそ
れを用いた重荷重用空気入りタイヤに関し、特に0℃近
傍の凍結路面における氷上摩擦係数を大幅に高め、氷上
での制動性、操縦安定性、駆動性等の性能(以下、「氷
上性能」と略記する)を改善することのできるゴム組成
物およびそれを用いた重荷重用空気入りタイヤに関す
る。
れを用いた重荷重用空気入りタイヤに関し、特に0℃近
傍の凍結路面における氷上摩擦係数を大幅に高め、氷上
での制動性、操縦安定性、駆動性等の性能(以下、「氷
上性能」と略記する)を改善することのできるゴム組成
物およびそれを用いた重荷重用空気入りタイヤに関す
る。
【0002】
【従来の技術】凍結した路面は滑り易く、特に氷と水が
混在するような0℃近傍で最も滑り易くなっている。か
かる凍結路面における走行を可能なものとするために、
従来、タイヤにチェーンを装着させたり、トレッド部に
スパイクを打ち込んだスパイクタイヤが使用されてき
た。しかしながら、これらは凍結していない路面上で使
用した場合、路面を損傷するだけでなく、使用する者に
とって衝撃による不快感はは避けられなかった。
混在するような0℃近傍で最も滑り易くなっている。か
かる凍結路面における走行を可能なものとするために、
従来、タイヤにチェーンを装着させたり、トレッド部に
スパイクを打ち込んだスパイクタイヤが使用されてき
た。しかしながら、これらは凍結していない路面上で使
用した場合、路面を損傷するだけでなく、使用する者に
とって衝撃による不快感はは避けられなかった。
【0003】そこで今日ではスタッドレスタイヤが普及
している。かかるスタッドレスタイヤとして、凍結路面
とタイヤトレッド表面との間に発生した水膜を除去し、
トレッドゴムと凍結路面との接触を確保する発泡タイヤ
が開発されている。また、さらに効率的にタイヤ踏面部
の水膜を排除できるようにするためにトレッドゴムに短
繊維を混入したものが、例えば、特開平4−38207
号公報、特開平4−176707号公報、特開平4−1
76708号公報等で報告されている。
している。かかるスタッドレスタイヤとして、凍結路面
とタイヤトレッド表面との間に発生した水膜を除去し、
トレッドゴムと凍結路面との接触を確保する発泡タイヤ
が開発されている。また、さらに効率的にタイヤ踏面部
の水膜を排除できるようにするためにトレッドゴムに短
繊維を混入したものが、例えば、特開平4−38207
号公報、特開平4−176707号公報、特開平4−1
76708号公報等で報告されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、短繊維
の混入と発泡ゴムとの組み合わせだけではスパイクタイ
ヤのような引っ掻き効果は得られない。すなわち、氷結
路面走行時にタイヤ踏面から湧き出てきて形成された水
膜を効率的に排水して氷上摩擦力を高める効果(以下単
に「除水効果」と称する)だけでは、なお十分とは言え
ないのが現状であった。
の混入と発泡ゴムとの組み合わせだけではスパイクタイ
ヤのような引っ掻き効果は得られない。すなわち、氷結
路面走行時にタイヤ踏面から湧き出てきて形成された水
膜を効率的に排水して氷上摩擦力を高める効果(以下単
に「除水効果」と称する)だけでは、なお十分とは言え
ないのが現状であった。
【0005】そこで本発明の目的は、除水効果を高め有
効接地面積を上げるとともに、所謂引っ掻き効果も得ら
れるようにすることにより、特に0℃付近の氷上摩擦係
数を大幅に高め、氷上性能を改善することのできるゴム
組成物およびそれを用いた重荷重用空気入りタイヤを提
供することにある。
効接地面積を上げるとともに、所謂引っ掻き効果も得ら
れるようにすることにより、特に0℃付近の氷上摩擦係
数を大幅に高め、氷上性能を改善することのできるゴム
組成物およびそれを用いた重荷重用空気入りタイヤを提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記従来の
課題を解決すべく鋭意検討した結果、タイヤトレッドを
発泡ゴム層より構成し、該発泡ゴム層に所定の短繊維と
無機粒子を配合することにより、上記課題を解決し得る
ことを見出し、本発明を完成するに至った。
課題を解決すべく鋭意検討した結果、タイヤトレッドを
発泡ゴム層より構成し、該発泡ゴム層に所定の短繊維と
無機粒子を配合することにより、上記課題を解決し得る
ことを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明のゴム組成物は、発泡剤
が配合された発泡性のゴム組成物において、天然ゴム及
びジエン系合成ゴムからなる群から選ばれた少なくとも
1種のゴム成分100重量部に対して、20〜60μm
の平均直径および10〜300のアスペクト比(平均長
さLと平均直径Dの比(L/D))を有するモノフィラ
メント短繊維3〜10重量部配合と、平均粒子径10〜
50μmの無機粒子5〜15重量部とが配合されてなる
ことを特徴とするものである。
が配合された発泡性のゴム組成物において、天然ゴム及
びジエン系合成ゴムからなる群から選ばれた少なくとも
1種のゴム成分100重量部に対して、20〜60μm
の平均直径および10〜300のアスペクト比(平均長
さLと平均直径Dの比(L/D))を有するモノフィラ
メント短繊維3〜10重量部配合と、平均粒子径10〜
50μmの無機粒子5〜15重量部とが配合されてなる
ことを特徴とするものである。
【0008】前記短繊維の170℃における熱収縮率
は、好ましくは8%以下、さらに好ましくは4%以下で
ある。
は、好ましくは8%以下、さらに好ましくは4%以下で
ある。
【0009】また、本発明は、タイヤトレッドの少なく
とも路面と実質的に接する面に発泡ゴム層を設けた重荷
重用空気入りタイヤにおいて、前記発泡ゴム層に前記ゴ
ム組成物が使用され、その独立気泡の平均直径が20〜
60μmであり、かつ発泡率が3〜25%であることを
特徴とする重荷重用空気入りタイヤである。
とも路面と実質的に接する面に発泡ゴム層を設けた重荷
重用空気入りタイヤにおいて、前記発泡ゴム層に前記ゴ
ム組成物が使用され、その独立気泡の平均直径が20〜
60μmであり、かつ発泡率が3〜25%であることを
特徴とする重荷重用空気入りタイヤである。
【0010】トレッドの発泡ゴム層と短繊維は、凍結路
面とタイヤ表面との間に発生する水膜を効果的に排除
し、タイヤ表面の凍結路面に対する有効接地面積を上げ
る効果を有する。特に、短繊維脱落により形成された溝
と独立気泡が連通することによって除水のための流路の
ネットワークが形成されると、除水効果はさらに高ま
る。このため、用いる短繊維は、接着処理の施されてい
ない熱収縮しにくいものが特に好ましい。また、良好に
上記流路を形成せしめるためには、独立気泡の平均直径
と短繊維の平均直径とを実質的に等しくすることが好ま
しい。
面とタイヤ表面との間に発生する水膜を効果的に排除
し、タイヤ表面の凍結路面に対する有効接地面積を上げ
る効果を有する。特に、短繊維脱落により形成された溝
と独立気泡が連通することによって除水のための流路の
ネットワークが形成されると、除水効果はさらに高ま
る。このため、用いる短繊維は、接着処理の施されてい
ない熱収縮しにくいものが特に好ましい。また、良好に
上記流路を形成せしめるためには、独立気泡の平均直径
と短繊維の平均直径とを実質的に等しくすることが好ま
しい。
【0011】さらに、本発明においては、氷よりも硬い
無機物質をトレッドに配合することにより、引っ掻き効
果も付加され、氷上性能が著しく向上する。
無機物質をトレッドに配合することにより、引っ掻き効
果も付加され、氷上性能が著しく向上する。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明において用いられる短繊維
は、20〜60μmの平均直径および10〜300のア
スペクト比(平均長さLと平均直径Dの比(L/D))
を有するモノフィラメントである。平均直径が20μm
未満であると氷上性能の改良効果が小さく、一方60μ
mを超えると耐摩耗性が低下する。また、アスペクト比
が10未満であると除水の為の流路の形成が不十分であ
り、一方300を超えるとゴムマトリックスが硬くなり
過ぎると共に作業性が著しく劣ることになる。
は、20〜60μmの平均直径および10〜300のア
スペクト比(平均長さLと平均直径Dの比(L/D))
を有するモノフィラメントである。平均直径が20μm
未満であると氷上性能の改良効果が小さく、一方60μ
mを超えると耐摩耗性が低下する。また、アスペクト比
が10未満であると除水の為の流路の形成が不十分であ
り、一方300を超えるとゴムマトリックスが硬くなり
過ぎると共に作業性が著しく劣ることになる。
【0013】また、一般にタイヤ加硫温度に相当する1
70℃での熱収縮率は8%以下、好ましくは1〜4%で
ある。8%より大きいとトレッドから脱離しにくくな
り、また熱収縮により、混練り、押出し、加硫の各工程
を経る毎にカールが進行してしまい、除水の為の流路の
形成が不十分となる。一方、ゴムマトリックスを硬くし
過ぎない為には、好ましくは1%以上の熱収縮率があっ
た方がよい。また、製造面からは、より一層の熱覆歴を
与えない為に混練工程での短繊維の投入はプロ練り時が
よく、ノンプロ練り時に投入する場合には、数工程混合
した後で、ムーニー粘度が低い状態で投入することが好
ましい。
70℃での熱収縮率は8%以下、好ましくは1〜4%で
ある。8%より大きいとトレッドから脱離しにくくな
り、また熱収縮により、混練り、押出し、加硫の各工程
を経る毎にカールが進行してしまい、除水の為の流路の
形成が不十分となる。一方、ゴムマトリックスを硬くし
過ぎない為には、好ましくは1%以上の熱収縮率があっ
た方がよい。また、製造面からは、より一層の熱覆歴を
与えない為に混練工程での短繊維の投入はプロ練り時が
よく、ノンプロ練り時に投入する場合には、数工程混合
した後で、ムーニー粘度が低い状態で投入することが好
ましい。
【0014】上述の短繊維の配合量は5〜15重量部で
ある。5重量部未満では流路の形成が不十分であり、一
方15重量部を超えると耐摩耗性の低下が著しいと共
に、ゴムマトリックスが硬くなり過ぎる。
ある。5重量部未満では流路の形成が不十分であり、一
方15重量部を超えると耐摩耗性の低下が著しいと共
に、ゴムマトリックスが硬くなり過ぎる。
【0015】本発明に用いられる短繊維は、上述のよう
に170℃での熱収縮率が8%以下であれば特に制限さ
れず、有機合成繊維、再生繊維および天然繊維から選択
することができる。有機合成繊維としては、ナイロン、
ポリエステル、アラミド等、再生繊維としてはレーヨン
等、天然繊維としては綿、羊毛等が夫々挙げられる。こ
れらのうち、熱収縮を制御しやすいナイロン繊維および
ポリエステル繊維(PET)が好ましい。
に170℃での熱収縮率が8%以下であれば特に制限さ
れず、有機合成繊維、再生繊維および天然繊維から選択
することができる。有機合成繊維としては、ナイロン、
ポリエステル、アラミド等、再生繊維としてはレーヨン
等、天然繊維としては綿、羊毛等が夫々挙げられる。こ
れらのうち、熱収縮を制御しやすいナイロン繊維および
ポリエステル繊維(PET)が好ましい。
【0016】また、本発明においては、かかるモノフィ
ラメント短繊維がタイヤ周方向に実質的に配向するよう
にする。タイヤ周方向に実質的に配向する短繊維が走行
後脱落することにより、独立気泡とともに氷結路面走行
時にタイヤ踏面の水膜を排水する流路を形成し、これに
より除水効果が高められる。かかる短繊維は、トレッド
ゴムの押出時にタイヤ周方向に配向する。
ラメント短繊維がタイヤ周方向に実質的に配向するよう
にする。タイヤ周方向に実質的に配向する短繊維が走行
後脱落することにより、独立気泡とともに氷結路面走行
時にタイヤ踏面の水膜を排水する流路を形成し、これに
より除水効果が高められる。かかる短繊維は、トレッド
ゴムの押出時にタイヤ周方向に配向する。
【0017】本発明の重荷重用空気入りタイヤのトレッ
ドの少なくとも路面と実質的に接する面に設けられた発
泡ゴム層は、その独立気泡の平均直径が20〜60μm
であり、かつ発泡率が3〜25%である。独立気泡の平
均気泡径が20μm未満では除水効果が十分ではなく、
一方60μmを超えると耐摩耗性が低下する。同様に、
発泡率が3%未満では氷上性能の改良効果が不十分であ
り、一方25%より大きいと耐摩耗性が低下する。
ドの少なくとも路面と実質的に接する面に設けられた発
泡ゴム層は、その独立気泡の平均直径が20〜60μm
であり、かつ発泡率が3〜25%である。独立気泡の平
均気泡径が20μm未満では除水効果が十分ではなく、
一方60μmを超えると耐摩耗性が低下する。同様に、
発泡率が3%未満では氷上性能の改良効果が不十分であ
り、一方25%より大きいと耐摩耗性が低下する。
【0018】本発明に用いられる発泡ゴム層の作製にお
いて、発泡剤として、例えば、二酸化炭素を発生する重
炭酸アンモニウム、重炭酸ナトリウムおよび窒素を発生
するニトロソスルホニルアゾ化合物、例えば、ジニトロ
ソペンタメチレンテトラミン(DPT)、N,N’−ジ
メチル−N,N’−ジニトロソフタルアミド、アゾジカ
ルボンアミド(ADCA)、N,N’−ジニトロソペン
タメチレンテトラミン、ベンゼンスルホニルヒドラジ
ド、トルエンスルホニルヒドラジド、p,p’−オキシ
−ビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)(OBS
H)、p−トリエンスルホニルセミカルバジド、p,
p’−オキシ−ビス(ベンゼンスルホニルセミカルバジ
ド)等が挙げられ、加硫温度に応じてこれらを適宜選択
して使用する。また、発泡助剤としては尿素等が挙げら
れる。これらのうち、ADCA、OBSH、およびDB
Pと尿素の組合わせが好ましい。
いて、発泡剤として、例えば、二酸化炭素を発生する重
炭酸アンモニウム、重炭酸ナトリウムおよび窒素を発生
するニトロソスルホニルアゾ化合物、例えば、ジニトロ
ソペンタメチレンテトラミン(DPT)、N,N’−ジ
メチル−N,N’−ジニトロソフタルアミド、アゾジカ
ルボンアミド(ADCA)、N,N’−ジニトロソペン
タメチレンテトラミン、ベンゼンスルホニルヒドラジ
ド、トルエンスルホニルヒドラジド、p,p’−オキシ
−ビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)(OBS
H)、p−トリエンスルホニルセミカルバジド、p,
p’−オキシ−ビス(ベンゼンスルホニルセミカルバジ
ド)等が挙げられ、加硫温度に応じてこれらを適宜選択
して使用する。また、発泡助剤としては尿素等が挙げら
れる。これらのうち、ADCA、OBSH、およびDB
Pと尿素の組合わせが好ましい。
【0019】また、本発明のゴム組成物においては、平
均粒子径10〜50μmの無機粒子5〜15重量部が配
合される。かかる無機物質の粒子としては、シリカ、水
酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、カオリナイト等
が挙げられるが、特にはシリカおよび水酸化アルミニウ
ムが好ましい。この無機粒子の平均粒子径が10μm未
満であると氷上性能の改良効果が小さく、一方50μm
を超えると耐摩耗性が低下する。同様に、その配合量が
5重量部未満であると氷上性能の改良効果が小さく、一
方15重量部を超えると耐摩耗性が低下する。
均粒子径10〜50μmの無機粒子5〜15重量部が配
合される。かかる無機物質の粒子としては、シリカ、水
酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、カオリナイト等
が挙げられるが、特にはシリカおよび水酸化アルミニウ
ムが好ましい。この無機粒子の平均粒子径が10μm未
満であると氷上性能の改良効果が小さく、一方50μm
を超えると耐摩耗性が低下する。同様に、その配合量が
5重量部未満であると氷上性能の改良効果が小さく、一
方15重量部を超えると耐摩耗性が低下する。
【0020】配合された無機粒子については、引っ掻き
効果を発現させるためにゴムとの結合が必要であり、そ
のためシランカップリング剤を併用する。その添加量は
無機粒子の配合量に対して10〜30重量%とすること
が好ましい。
効果を発現させるためにゴムとの結合が必要であり、そ
のためシランカップリング剤を併用する。その添加量は
無機粒子の配合量に対して10〜30重量%とすること
が好ましい。
【0021】発泡ゴム層のマトリックスゴムのゴム成分
としては、天然ゴム(NR)、ポリスチレンブタジエン
ゴム(SBR)、ポリブタジエンゴム(BR)、ポリイ
ソプレンゴム(IR)や、その他のゴムとのブレンドを
用いることができ、特に制限されるべきものではない。
としては、天然ゴム(NR)、ポリスチレンブタジエン
ゴム(SBR)、ポリブタジエンゴム(BR)、ポリイ
ソプレンゴム(IR)や、その他のゴムとのブレンドを
用いることができ、特に制限されるべきものではない。
【0022】また、本発明の発泡ゴム層には、上述した
配合成分の他、カーボンブラック等の充填剤、老化防止
剤、ワックス、加硫促進剤、加硫剤、シランカップリン
グ剤、分散剤、ステアリン酸、亜鉛華、軟化剤、例え
ば、アロマ系オイル、ナフテン系オイル、パラフィン系
オイル、エステル系可塑剤、液状ポリマー(液状ポリイ
ソプレンゴム、液状ポリブタジエンゴム)等を適宜配合
することができる。このうち、カーボンブラックとして
は、一般に使用されているものを用いればよく、例え
ば、HAF、ISAF、SAF級等のものが挙げられる
が、特にはSAF級カーボンブラックが好ましい。
配合成分の他、カーボンブラック等の充填剤、老化防止
剤、ワックス、加硫促進剤、加硫剤、シランカップリン
グ剤、分散剤、ステアリン酸、亜鉛華、軟化剤、例え
ば、アロマ系オイル、ナフテン系オイル、パラフィン系
オイル、エステル系可塑剤、液状ポリマー(液状ポリイ
ソプレンゴム、液状ポリブタジエンゴム)等を適宜配合
することができる。このうち、カーボンブラックとして
は、一般に使用されているものを用いればよく、例え
ば、HAF、ISAF、SAF級等のものが挙げられる
が、特にはSAF級カーボンブラックが好ましい。
【0023】また、本発明の空気入りタイヤにおいて
は、発泡ゴム層がトレッド部の外側(上層)にあり、内
側には他のゴム層を持つ、いわゆるキャップ・ベース構
造としてもよい。
は、発泡ゴム層がトレッド部の外側(上層)にあり、内
側には他のゴム層を持つ、いわゆるキャップ・ベース構
造としてもよい。
【0024】
【実施例】次に本発明を実施例および比較例により、具
体的に説明する。従来例、実施例、比較例1〜3 下記の表1に示す配合処方に従い、各種供試タイヤトレ
ッド用ゴム組成物を調製した。得られた各ゴム組成物を
用いて供試タイヤを作製した。発泡ゴムの性質及びタイ
ヤ性能に関する各試験方法を以下に示す。
体的に説明する。従来例、実施例、比較例1〜3 下記の表1に示す配合処方に従い、各種供試タイヤトレ
ッド用ゴム組成物を調製した。得られた各ゴム組成物を
用いて供試タイヤを作製した。発泡ゴムの性質及びタイ
ヤ性能に関する各試験方法を以下に示す。
【0025】(イ)平均発泡径 平均気泡径は、試験タイヤのトレッドゴムからブロック
状の試料を切出し、その試料断面の写真を倍率100〜
400倍の光学顕微鏡で撮影し、200個以上の独立気
泡の気泡直径を測定し、算術平均値として表した。
状の試料を切出し、その試料断面の写真を倍率100〜
400倍の光学顕微鏡で撮影し、200個以上の独立気
泡の気泡直径を測定し、算術平均値として表した。
【0026】(ロ)短繊維の形状 短繊維を20〜400倍の光学顕微鏡で撮影し、100
個以上の長さ、径を測定し、夫々算術平均値として表し
た。
個以上の長さ、径を測定し、夫々算術平均値として表し
た。
【0027】(ハ)発泡率VS 平均発泡径測定のときと同様のブロック状の試料の密度
ρ1 (g/m3 )を測定し、一方、無発泡ゴム(固相ゴ
ム)の密度ρ0 を測定し、次式より求めた。 VS =(ρ0 /ρ1 −1)×100(%)
ρ1 (g/m3 )を測定し、一方、無発泡ゴム(固相ゴ
ム)の密度ρ0 を測定し、次式より求めた。 VS =(ρ0 /ρ1 −1)×100(%)
【0028】(ニ)熱収縮率 JIS L 1073に記載の乾熱収縮率A法(フィラ
メント収縮率)に準じて測定した。
メント収縮率)に準じて測定した。
【0029】(ホ)氷上性能 11R22.5サイズの各試験タイヤをターンテーブル
上の氷結路面に押し付け、ターンテーブルの停止距離を
測定した。このとき、速度20km/時、荷重2725
kg、路面温度−2℃とした。氷上性能は従来例の停止
距離を100として指数表示した。数値が大きい程結果
が良好である。
上の氷結路面に押し付け、ターンテーブルの停止距離を
測定した。このとき、速度20km/時、荷重2725
kg、路面温度−2℃とした。氷上性能は従来例の停止
距離を100として指数表示した。数値が大きい程結果
が良好である。
【0030】
【表1】
【0031】表1から明らかなように、実施例では従来
例および比較例1、2に比し氷上性能が大幅に向上して
いる。
例および比較例1、2に比し氷上性能が大幅に向上して
いる。
【0032】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明のゴム組
成物を用いた空気入りタイヤにおいては、上記構成とし
たことで従来の発泡トレッドゴムに短繊維を配合したタ
イヤに比し、氷上性能が大幅に向上する。
成物を用いた空気入りタイヤにおいては、上記構成とし
たことで従来の発泡トレッドゴムに短繊維を配合したタ
イヤに比し、氷上性能が大幅に向上する。
Claims (3)
- 【請求項1】 発泡剤が配合された発泡性のゴム組成物
において、天然ゴム及びジエン系合成ゴムからなる群か
ら選ばれた少なくとも1種のゴム成分100重量部に対
して、20〜60μmの平均直径および10〜300の
アスペクト比(平均長さLと平均直径Dの比(L/
D))を有するモノフィラメント短繊維3〜10重量部
配合と、平均粒子径10〜50μmの無機粒子5〜15
重量部とが配合されてなることを特徴とするゴム組成
物。 - 【請求項2】 前記短繊維の170℃における熱収縮率
が8%以下である請求項1記載のゴム組成物。 - 【請求項3】 タイヤトレッドの少なくとも路面と実質
的に接する面に発泡ゴム層を設けた重荷重用空気入りタ
イヤにおいて、 前記発泡ゴム層に請求項1または2記載のゴム組成物が
使用され、その独立気泡の平均直径が20〜60μmで
あり、かつ発泡率が3〜25%であることを特徴とする
重荷重用空気入りタイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8198506A JPH1025373A (ja) | 1996-07-10 | 1996-07-10 | ゴム組成物およびそれを用いた重荷重用空気入りタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8198506A JPH1025373A (ja) | 1996-07-10 | 1996-07-10 | ゴム組成物およびそれを用いた重荷重用空気入りタイヤ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1025373A true JPH1025373A (ja) | 1998-01-27 |
Family
ID=16392275
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8198506A Pending JPH1025373A (ja) | 1996-07-10 | 1996-07-10 | ゴム組成物およびそれを用いた重荷重用空気入りタイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1025373A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1128914A (ja) * | 1997-07-10 | 1999-02-02 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | 空気入りタイヤ |
WO2003037979A1 (fr) * | 2001-11-02 | 2003-05-08 | Bridgestone Corporation | Composition de caoutchouc, caoutchouc vulcanise et pneumatique |
JP2004346270A (ja) * | 2003-05-26 | 2004-12-09 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | タイヤ用ゴム組成物 |
US7262241B2 (en) | 2000-07-14 | 2007-08-28 | Sumitomo Rubber Industries, Ltd. | Rubber composition for tire tread |
JP2009173840A (ja) * | 2008-01-28 | 2009-08-06 | Bridgestone Corp | タイヤ |
-
1996
- 1996-07-10 JP JP8198506A patent/JPH1025373A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1128914A (ja) * | 1997-07-10 | 1999-02-02 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | 空気入りタイヤ |
US7262241B2 (en) | 2000-07-14 | 2007-08-28 | Sumitomo Rubber Industries, Ltd. | Rubber composition for tire tread |
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