JPH09124851A - 繊維複合材料及びそれを用いた空気入りタイヤ - Google Patents

繊維複合材料及びそれを用いた空気入りタイヤ

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JPH09124851A
JPH09124851A JP7287163A JP28716395A JPH09124851A JP H09124851 A JPH09124851 A JP H09124851A JP 7287163 A JP7287163 A JP 7287163A JP 28716395 A JP28716395 A JP 28716395A JP H09124851 A JPH09124851 A JP H09124851A
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composite material
matrix
fibers
ice
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Takaharu Izumimoto
隆治 泉本
Akio Miura
映生 三浦
Koushirou Moji
浤四郎 門司
Shinichi Iwasaki
眞一 岩崎
Kentaro Fujino
健太郎 藤野
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Original Assignee
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 繊維の配向性を高め、物性の異方性に優れた
繊維複合材料及びそれを用いた氷上性能を向上した空気
入りタイヤを提供する。 【解決手段】 架橋ゴムのようなマトリックスに対し
て、ポリエステルのような繊維を添加してなる繊維複合
材料であって、この繊維の熱収縮率がこの複合材料の成
形温度140〜200℃で8%以下である繊維複合材
料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は繊維の配向性を高
め、氷に対する摩擦特性に優れた繊維複合材料及びこれ
をトレッド部に用いた氷上摩擦力を向上させた空気入り
タイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】ゴム、エラストマー等の弾性を有する物
質をマトリックスとして、充填剤、繊維等を複合させる
ことによってマトリックス物質の特性を向上させること
が広く行われている。例えば、特開平4−38206号
には、マトリックスゴムに短繊維を添加することによ
り、タイヤの剛性をコントロールする方法が開示され、
特開平3−152140号には、タイヤのマトリックス
ゴム中に添加された繊維が脱落することにより、氷上特
性を向上する手法が開示されている。このように、マト
リックスに短繊維を接着、非接着で複合化することによ
り、材料における機能の複合化が図られている。
【0003】これら、短繊維の複合化によって得られる
機能は短繊維のマトリックス中における配向によっても
たらされているものである。
【0004】一般に、短繊維はマトリックスとの複合時
に受ける応力、熱などの履歴によりもともとの形状図1
と比較して図2の様に縮れた状態でマトリックスと複合
化されている。したがって、短繊維が縮れた状態の複合
材料は繊維配向によって得られる機能が低下してしま
う。
【0005】このように、従来の短繊維複合材料は短繊
維の配向性が低減した結果、複合化による物性のコント
ロールがむづかしく、異方性に劣り、本材料をトレッド
部に用いた空気入りタイヤにおける氷上性能向上等の機
能が悪化する。特にこの現象はマトリックスに対して短
繊維が、接着処理を施されている場合に比べ接着処理を
施されていない場合に特に顕著に発生することが分かっ
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は繊維の配向性を高め、氷に対する摩擦特性に優れた繊
維複合材料及びそれをトレッド部に用いた氷上摩擦力を
向上させた空気入りタイヤを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく、成形時に応力、熱が加わる条件下におけ
る繊維の縮れを改良することに着目し、繊維の強度、伸
び等の力学特性、熱収縮率等の熱特性等を、鋭意検討し
た結果、繊維の熱収縮率を制御する等の下記の手段によ
り、上記特性が満足できることを見出し、本発明を完成
するに至った。
【0008】(1)本発明の繊維複合材料は、マトリッ
クスに対して繊維を添加してなる繊維複合材料であっ
て、該繊維の熱収縮率がこの複合材料の成形温度140
〜200℃で8%以下であることを特徴とする。
【0009】(2)本発明の繊維複合材料は、前(1)
項において、前記マトリックスが、架橋ゴム、熱可塑性
エラストマー及びこれらの発泡体から選択される1種以
上であることを特徴とする。
【0010】(3)本発明の繊維複合材料は、前(1)
項において、前記繊維が、有機合成繊維、再生繊維及び
天然繊維から選択される1種以上であることを特徴とす
る。
【0011】(4)本発明の繊維複合材料は、前(1)
項において、前記繊維の熱収縮率が、この複合材料の成
形温度140〜200℃で4%以下であることを特徴と
する。
【0012】(5)本発明の繊維複合材料は、前(1)
項において、前記繊維は、平均長さが0.1〜100m
m及び平均径が1〜150μm、アスペクト比が5〜1
000の短繊維であることを特徴とする。
【0013】(6)本発明の繊維複合材料は、前(1)
項において、前記マトリックスに対する繊維の添加量
が、マトリックスの容量の0.1〜80容量%であるこ
とを特徴とする。
【0014】(7)本発明の空気入りタイヤは、前
(1)項及至前(6)項に記載の繊維複合材料をトレッ
ド部に用いることを特徴とする。
【0015】本発明に用いられる繊維はその熱収縮率が
本発明の複合材料の成形温度である140〜200℃で
8%以下、効果の点から好ましくは4%以下、より好ま
しくは2%以下であることが必須である。この熱収縮率
が8%を越えると、複合化の際、繊維が縮れてしまい、
マトリックス中で所望の配向を得ることができない。こ
ういう繊維の複合材料をトレッド部に用いた空気入りタ
イヤは著しく、氷上性能が悪化する。
【0016】上記繊維の熱収縮率を8%以下に制御する
手段としては、(1)繊維の紡糸時の延伸工程を、マト
リックスと繊維の複合材料の成形温度より高い温度で行
う方法(この方法では延伸張力、延伸倍率は両者とも小
さくした方がより効果が発揮される)、(2)成形前の
繊維を、マトリックスと繊維の複合材料の成形温度以上
で熱処理する方法が挙げられる。
【0017】本発明に用いられる繊維は、上記のように
複合材料の成形温度で熱収縮率が8%以下であれば特に
制限されないが、有機合成繊維、再生繊維及び天然繊維
から選択される1種以上が効果の点から好ましく使用さ
れる。この有機合成繊維としてはナイロン、ポリエステ
ル、ケブラー等、再生繊維としてはレーヨン等及び天然
繊維としては綿、羊毛等がそれぞれ挙げられる。中で
も、効果の点から、熱収縮制御しやすいナイロン繊維、
ポリエステル繊維が好ましい。
【0018】本発明における繊維は平均長さが0.1〜
100mm、効果の点から好ましくは0.5〜50m
m、より好ましくは1〜20mmであり、平均径が1〜
150μm、効果の点から5〜100μm、より好まし
くは10〜60μm、アスペクト比が5〜1000、好
ましくは7〜〜800、さらに好ましくは10〜500
の短繊維が好適に用いられる。この平均長さが0.1m
m未満でも、100mmを越えても、また平均径が1μ
m未満でも、150μmを越えても、アスペクト比が5
未満でも、1000を越えても、いずれも繊維の配向に
よる複合材料の機能向上が困難であるので好ましくな
い。
【0019】この繊維の添加量はマトリックスの容量の
0.1〜80容量%、効果の点から好ましくは0.5〜
30容量%、より好ましくは1〜10容量%である。添
加量が0.1容量%未満では繊維添加による物性の差が
表れにくいし、80容量%を越えると添加量が多すぎ
て、配向制御が難しくなる。
【0020】本発明に用いられる繊維はマトリックスと
の接着に有効な処理が施されても、施されなくても、本
発明の効果を発現するが接着処理がなされていない場合
の方がより顕著な効果を発揮する。
【0021】本発明に用いられるマトリックスとしては
架橋ゴム、熱可塑性エラストマー及びこれらの発泡体か
ら選択される1種以上である。
【0022】この架橋ゴムとしては天然ゴム(NR)、
ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)、ス
チレンブタジエンゴム(SBR)、ハロゲン化ブチルゴ
ム、及びこれらの混合物等の架橋ゴムを挙げることがで
きる。中でも効果の点から好ましくはJIS A硬度で
20〜95°より好ましくは30〜80°である架橋ゴ
ムが用いられる。
【0023】また、熱可塑性エラストマーとしては多く
のキャスター等に用いられるナイロン系、ウレタン系、
ポリエステル系、及びこれらの混合物等が含まれる。
【0024】これらのゴムにはゴム工業で通常使用され
る配合剤、例えばカーボンブラック等の充填剤、硫黄等
の加硫剤、ステアリン酸、酸化亜鉛、加硫促進剤、老化
防止剤、軟化剤等を適宜配合することができる。エラス
トマーにおいても、通常用いられる滑剤、酸化防止剤、
顔料、軟化剤等の第3成分を適宜配合することができ
る。
【0025】さらに、前記発泡体としては、前記ゴム、
エラストマーの発泡によって得られる。
【0026】本発明に用いられる発泡体の作成におい
て、発泡剤としては、例えば、二酸化炭素を発生する重
炭酸アンモニウム、重炭酸ナトリウム及び窒素を発生す
るニトロソスルホニルアゾ化合物、例えば、ジニトロソ
ペンタメチレンテトラミン、N,N’−ジメチル−N,
N’−ジニトロソフタルアミド、アゾジカ−ボンアミ
ド、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、
ベンゼンスルホニルヒドラジド、トルエンスルホニルヒ
ドラジド、P,P’−オキシービス(ベンゼンスルホニ
ルヒドラジド)、P−トルエンスルホニルセミカルバジ
ド、P,P’−オキシービス(ベンゼンスルホニルセミ
カルバジド)等があげられ、加硫温度に応じて、これら
を適宜に選択して使用する。また、発泡助剤としては尿
素等が挙げられる。
【0027】その他の配合剤としては、軟化剤、加硫
剤、加硫促進剤、加硫助剤、老化防止剤、場合により着
色剤、帯電防止剤、或いは、短繊維状物質とゴムとの接
着性を持たせる接着成分、例えば、レゾルシンのような
メチレンアクセプターとヘキサメチレンテトラミン、ヘ
キサメチルメトキシメチロールメラミンのようなメチレ
ンドナーとを配合する等慣用により適宜添加される。
【0028】発泡ゴムと複合化する場合、気泡の平均気
泡径は10〜300μmが好ましく30〜100μmが
より好ましい。10μm未満ではマトリックスを発泡さ
せた効果が得られず、300μm以上では発泡による短
繊維の配向の乱れが大きくなり本発明の効果が得られな
い。
【0029】また、発泡率(Vs)は次式(1)
【0030】
【数1】
【0031】で表され、ρ1 は発泡ゴム層の密度(g/
cm3 )、ρ0 は発泡ゴム層の固相部の密度(g/cm
3 )、ρg は発泡ゴム層のガスの密度(g/cm3 )で
ある。発泡ゴム層はゴム固相部と、ゴム固相部によって
形成される気泡、即ち、気泡内のガス部とから構成され
ている。
【0032】ガス部の密度ρg は極めて小さく、ほぼ零
に近く、かつ、ゴム固相部の密度ρ0 に対して極めて小
さいので式(2)は、次式
【0033】
【数2】
【0034】と、ほぼ同等となる。ここで発泡率は3〜
50%の範囲が好ましく、5〜30%がより好ましい。
3%未満では発泡の効果が得られず、50%を越えると
発泡による繊維の配向の乱れが大きくなり本発明の効果
が得られない。
【0035】本発明の繊維複合材料はマトリックスゴム
と複合した繊維がマトリックス中で高度に配向し、物性
の異方性に優れた繊維補強複合材料であるので、幅広い
ゴム製品又はその部材として適用することができる。例
えばタイヤの各部材、特にトレッド部の材料として極め
て有効であり、これを用いたタイヤの氷上摩擦性能等に
顕著な効果を発現する。また、マトリックスゴムの繊維
補強性が要求される各種工業用品、例えばベルト、キャ
スター等、特にベルト用の繊維複合材料としても有用で
ある。
【0036】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明をより具体的
に説明するが、本発明の趣旨を越えない限り、本実施例
に限定されるものではない。 ・繊維の調製 実施例及び比較例に用いる熱収縮率の異なる繊維は紡糸
後の延伸工程を変えて作製した。繊維には接着処理を施
さなかった。
【0037】各種の測定は下記の通り実施した。 ・繊維の形状 繊維を倍率20〜400倍の光学顕微鏡て撮影し、10
0個以上の繊維の長さ及び径を測定し、算術平均値とし
て表した。 ・繊維の熱収縮率 JIS L1073に記載の乾熱収縮率A法(フィラメ
ント収縮率)に準じる。170°Cにおける熱収縮率を
測定した。 ・平均気泡径及び発泡率Vs 平均気泡径は試験タイヤのトレッドゴム(発泡体)から
ブロック状の試料を切出し、その試料断面の写真を倍率
100〜400倍の光学顕微鏡で撮影し、200個以上
の独立気泡の気泡直径を測定し、算術平均値として表し
た。
【0038】また、発泡率Vsはブロック状の前記試料
の密度ρ1 (g/cm3 )を測定し、一方、無発泡ゴム
(固相ゴム)のトレッド部の密度ρ0 (g/cm3 )を
測定し、前記式(2)を用いて求めた。 ・E’(‖)/E’(⊥) 配向の程度を示す物性として、動的粘弾性の貯蔵弾性率
E’を測定し、配向方向(‖)と配向に垂直な方向
(⊥)の比をとった。繊維がランダムに複合化されると
E’(‖)/E’(⊥)=1となり、1より大きくなる
程、配向性が高くなることを示す。
【0039】測定条件は東洋精機製スペクトロメーター
を使用して、温度:室温,周波数:50Hz,初期荷
重:150g,振幅:1%である。サンプル形状は幅6
mm、チャック間の長さ20mm、厚さ2mmで測定し
た。 ・氷上摩擦力性能試験 各試験タイヤ4本を排気量1500ccの乗用車に装着
し、外気温0〜−3℃、時速20kmで氷上における制動
距離を測定した。タイヤは185/70R13のサイズ
を使用した。
【0040】下記式(3)に従い氷上性能を算出した。
【0041】
【数3】
【0042】無発泡マトリックスでの効果については、
ポリエステル繊維(径:32μm、長さ:2mm、添加
量:5容量%、熱収縮率:13.7%)を複合化したト
レッド材料を用いた無発泡コントロールタイヤ(比較例
1)の性能を、100として指数表示した。
【0043】発泡マトリックスでの効果については、ポ
リエステル繊維(径:32μm、長さ:2mm、添加
量:5容量%、熱収縮率:13.7%)を複合化したト
レッド材料を用いた発泡コントロールタイヤ(比較例
3)の性能を、100として指数表示した。
【0044】〔実施例1〕径が32μmで、長さが2m
mで、熱収縮率が7.2%であるポリエステル短繊維を
ゴム成分の5容量%添加して、表1の配合に従って、ラ
ボプラストミル(東洋精機社製)で、150℃、5分間
練った後、この配合物を60℃で、1分間、ロールにて
シーティングし、160℃で、20分間加硫を行った。
この加硫物について、E’(配向方向)/E’(垂直方
向)を測定し、結果を表3に示す。この配合物をトレッ
ド部に用いた空気入りタイヤを作成し、タイヤの氷上摩
擦性能を測定し、結果を表3に示す。
【0045】〔実施例2〜3〕実施例2は熱収縮率3.
7%のポリエステル短繊維、実施例3は熱収縮率1.4
%のポリエステル短繊維をそれぞれ用いる以外、実施例
1と同様にして、加硫物及びタイヤを作成し、それぞれ
E’(配向方向)/E’(垂直方向)及び氷上性能を測
定し、結果を表3に示す。
【0046】〔比較例1〕熱収縮率13.7%のポリエ
ステル短繊維を用いる以外、実施例1と同様にして、加
硫物及びタイヤを作成し、それぞれE’(配向方向)/
E’(垂直方向)及び氷上性能を測定し、結果を表3に
示す。
【0047】〔実施例4〕径が35μmで、長さが2m
mで、熱収縮率が5.4%であるナイロン短繊維をゴム
成分の5容量%添加して、実施例1と同様にして、加硫
物及びタイヤを作成し、それぞれE’(配向方向)/
E’(垂直方向)及び氷上性能を測定し、結果を表3に
示す。
【0048】〔比較例2〕熱収縮率16.2%のナイロ
ン短繊維を用いる以外、実施例4と同様にして、加硫物
及びタイヤを作成し、それぞれE’(配向方向)/E’
(垂直方向)及び氷上性能を測定し、結果を表3に示
す。
【0049】〔実施例5〕径が32μmで、長さが2m
mで、熱収縮率が7.2%であるポリエステル短繊維を
ゴム成分の5容量%添加して、表2の配合の発泡剤、尿
素を除いたものを、ラボプラストミル(東洋精機社製)
で、150℃、5分間練った後、さらに発泡剤、尿素を
表2の配合量に従って、ラボプラストミルで80℃、1
分間練った。この配合物を60℃で、1分間、ロールに
てシーティングし、160℃で、20分間加硫を行っ
た。この加硫物について、E’(配向方向)/E’(垂
直方向)を測定し、結果を表4に示す。この配合物をト
レッド部に用いた空気入りタイヤを作成し、タイヤの氷
上摩擦性能を測定し、結果を表4に示す。
【0050】〔実施例6〜7〕実施例6は熱収縮率3.
7%のポリエステル短繊維、実施例7は熱収縮率1.4
%のポリエステル短繊維をそれぞれ用いる以外、実施例
5と同様にして、加硫物及びタイヤを作成し、それぞれ
E’(配向方向)/E’(垂直方向)及び氷上性能を測
定し、結果を表4に示す。
【0051】〔比較例3〕熱収縮率13.7%のポリエ
ステル短繊維を用いる以外、実施例5と同様にして、加
硫物及びタイヤを作成し、それぞれE’(配向方向)/
E’(垂直方向)及び氷上性能を測定し、結果を表4に
示す。
【0052】〔実施例8〕径が35μmで、長さが2m
mで、熱収縮率が5.4%であるナイロン短繊維をゴム
成分の5容量%添加して、実施例5と同様にして、加硫
物及びタイヤを作成し、それぞれE’(配向方向)/
E’(垂直方向)及び氷上性能を測定し、結果を表4に
示す。
【0053】〔比較例4〕熱収縮率16.2%のナイロ
ン短繊維を用いる以外、実施例8と同様にして、加硫物
及びタイヤを作成し、それぞれE’(配向方向)/E’
(垂直方向)及び氷上性能を測定し、結果を表4に示
す。
【0054】
【表1】
【0055】
【表2】
【0056】
【表3】
【0057】
【表4】
【0058】表3〜4に示すように、本発明の繊維複合
材料は繊維の配向性に極めて優れ、またそれをトレッド
部に用いた空気入りタイヤは氷上摩擦性能を顕著に向上
することがわかる。
【0059】比較例(1〜4)に示すように、繊維複合
材料において用いられる無発泡マトリックス及び発泡マ
トリックスのいずれであっても、繊維の熱収縮率が特許
請求の範囲外である場合、繊維複合材料は繊維の配向性
が不良であり、またそれをトレッド部に用いた空気入り
タイヤは氷上摩擦性能が著しく悪化する。
【0060】
【発明の効果】本発明の繊維複合材料は、上記の構成と
したので、繊維の配向性を高め、氷に対する摩擦特性を
向上し、またそれをトレッド部に用いた空気入りタイヤ
は氷上摩擦力が大幅に改良されという優れた効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】複合前の短繊維の状態を示す概略図である。
【図2】従来の複合材料中の短繊維の状態を示す概略図
である。
【符号の説明】
1 短繊維 2 マトリックス 3 縮れた短繊維

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マトリックスに対して繊維を添加してな
    る繊維複合材料であって、該繊維の熱収縮率がこの複合
    材料の成形温度140〜200℃で8%以下であること
    を特徴とする繊維複合材料。
  2. 【請求項2】 前記マトリックスが、架橋ゴム、熱可塑
    性エラストマー及びこれらの発泡体から選択される1種
    以上であることを特徴とする請求項1記載の繊維複合材
    料。
  3. 【請求項3】 前記繊維が、有機合成繊維、再生繊維及
    び天然繊維から選択される1種以上であることを特徴と
    する請求項1記載の繊維複合材料。
  4. 【請求項4】 前記繊維の熱収縮率が、この複合材料の
    成形温度140〜200℃で4%以下であることを特徴
    とする請求項1記載の繊維複合材料。
  5. 【請求項5】 前記繊維は、平均長さが0.1〜100
    mm及び平均径が1〜150μm、アスペクト比が5〜
    1000の短繊維であることを特徴とする請求項1記載
    の繊維複合材料。
  6. 【請求項6】 前記マトリックスに対する繊維の添加量
    が、マトリックスの容量の0.1〜80容量%であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の繊維複合材料。
  7. 【請求項7】 請求項1及至6記載の繊維複合材料をト
    レッド部に用いることを特徴とする空気入りタイヤ。
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