JP2008149928A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】特定のゴム組成物からなるインナーライナーを備え、空気保持性を維持し、転がり抵抗や耐久性を損なうことなくロードノイズを改善させた空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】タイヤ内面にインナーライナー10を有する空気入りタイヤ1であって、前記タイヤ1から採取したインナーライナーゴムのタイヤ軸方向の動的弾性率E’rとタイヤ周方向の動的弾性率E’pとの比(E’r/E’p)が1.1以上である空気入りタイヤ。
【選択図】図1

Description

本発明は、空気入りタイヤに関し、より詳しくは、インナーライナーによってタイヤ内面からタイヤ剛性に異方性を持たせることでロードノイズを改善した空気入りタイヤに関する。
タイヤのロードノイズ、特に250Hz以上の高周波域のロードノイズを低減するには、タイヤの径方向において振動の振幅起点となる部分を拘束するのが効果的で、例えば、この部分に高剛性部材を配置する、あるいはカーカスプライの高剛性化やトレッドゴムの高ロス化等の手法が挙げられるが、いずれも転がり抵抗が悪化するという欠点を有している。
従来、空気入りタイヤのインナーライナーは、タイヤの空気漏れを防止し空気圧を一定に保つために、ブチルゴムやハロゲン化ブチルゴム等の空気透過性の低いゴム成分を使用したゴム組成物が用いられるが、インナーライナーがロードノイズの改善に関して直接言及された技術例は見られない。
例えば、タイヤ内面側から作用しロードノイズを低減する従来例としては、下記特許文献1に、インナーライナーの内腔面に発泡率が比較的低い発泡ゴム層を配することで、260Nz近傍に発生するロードノイズのピーク音を低減させて、騒音を各周波数で均一化させることが記載されている。
また、特許文献2には、サイドウォール部のカーカスとインナーライナーの間に、20℃のtanδが0.2〜0.7の吸音ゴムシート層を設けることで、操縦安定性を悪化させることなく、80〜160Hzの低周波ロードノイズを低減する技術が開示されている。
特開平6−40206号公報 特開平11−189017号公報
上記特許文献に記載の技術は、インナーライナーに付加した発泡ゴム層や吸音ゴムシート層によりロードノイズを改善するもので、インナーライナーは直接ロードノイズに寄与するものではなかった。
本発明は、以上のような実情に鑑みなされたもので、インナーライナーにタイヤ軸方向と周方向とに剛性差を付与することで、空気保持性を維持し、転がり抵抗や耐久性を損なうことなくロードノイズ、特に250Hz以上の高周波域のロードノイズを改善させた空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、空気入りタイヤのインナーライナーに異方性を持たせタイヤ軸方向に高剛性方向を、周方向に低剛性方向を配すことで、タイヤ内面からタイヤ軸方向の剛性を高レベルで維持できるという知見から本発明に到った。さらに、インナーライナー用ゴム組成物として、シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエンを特定量配合することで、インナーライナーの空気保持性を損なうことなくインナーライナーの異方性を高めることができることを見出したものである。
すなわち、本発明は、タイヤ内面にインナーライナーを有する空気入りタイヤであって、前記タイヤから採取したインナーライナーゴムのタイヤ軸方向の動的弾性率E’rとタイヤ周方向の動的弾性率E’pとの比(E’r/E’p)が1.1以上であることを特徴とする空気入りタイヤである。
本発明の空気入りタイヤは、前記インナーライナーが、ブチルゴム及び/又はハロゲン化ブチルゴム40重量部以上とジエン系ゴムとからなるゴム成分100重量部に対し、シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエンを0.3重量部以上、3.0重量部未満含有するゴム組成物からなり、該ゴム組成物を所定の厚みに圧延加工しインナーライナーに用い、該インナーライナーの列理方向をタイヤ軸方向に沿って配することにより得ることができる。
本発明の空気入りタイヤによれば、タイヤ内面に配されたインナーライナーがタイヤ軸方向と周方向とで異方性を持つことにより、すなわちサイドウォール部おけるタイヤ軸方向剛性を周方向剛性よりもその動的弾性率比で1.1以上とすることで、タイヤ軸方向に高い剛性レベルをタイヤ内面から与えてサイドウォール部に位置する振動の振幅起点を拘束し、250Hz以上の高周波域でのロードノイズを低減し、その結果として低〜高周波域にわたりロードノイズを改善することができる。本発明の空気入りタイヤは、汎用タイヤは勿論のこと静粛性が重要視されるタイヤや高速走行に供される高性能タイヤに好適に供することができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は本発明にかかる空気入りタイヤ1の半断面図であり、本実施形態では乗用車用ラジアルタイヤに適用された例を示している。
空気入りタイヤ1は、一対のビード部4に夫々埋設されたビードコア5の周りにタイヤ内側から外側に折り返して係止されたポリエステルなどの有機繊維コードを用いた1枚のカーカスプライからなるカーカス6と、該カーカス6のクラウン部外周に位置するトレッド部2と、該カーカス6のサイド部に位置するサイドウォール部3と、前記トレッド部2の内側でカーカス6との間に配されたスチールコードを用いた2枚のベルトプライからなるベルト7と、該ベルト7の外周にタイヤ周方向にらせん状に巻回されたナイロンコードからなるキャッププライ8を備えている。
インナーライナー10は、タイヤ内周面のトレッド部2とサイドウォール部3及びビード部4を覆って配置され、タイヤ1がリムに組み込まれ内圧が充填された際、タイヤ1の空気圧を保持する。
本発明において、前記インナーライナー10に使用されるゴム組成物は、ゴム成分としてガス透過係数の小さいブチルゴム(IIR)及び/又はハロゲン化ブチルゴム(X−IIR)40重量部以上とジエン系ゴムとが用いられる。
X−IIRのハロゲンXとしては、通常ゴム成分に使用されるハロゲンであれば特に限定されることはないが、一般的には塩素、臭素が挙げられる。
本発明にかかるインナーライナー用ゴムにおいては、IIR単独では、ビード部やカーカスなどの隣接ゴムとインナーライナーとの接着性が劣ったり、加硫速度が遅れるなどの欠点があるので、これらを改善する観点から、X−IIRの使用が好ましく、IIRとX−IIRとを任意の比率でブレンド使用することもできる。
これらのX−IIRは、市販品として、JSR(株)、エクソン社、バイエル社などの各種グレードのクロロブチルゴム、ブロモブチルゴムを使用することができる。
前記IIR及び/又はX−IIRは、ゴム成分100重量部中に少なくとも40重量部以上含まれることが空気保持性の点から必要であり、好ましくは50重量部以上である。なお、IIR及び/又はX−IIRの含有量が95重量部を超えると、隣接するゴムとの接着性及びゴム組成物の加工性が低下する傾向にある。
また、ジエン系ゴムとしては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)およびスチレンイソプレンブタジエンゴム(SIBR)等が挙げられ、これらの群から選ばれた少なくとも1種類が使用できる。特に、NR、IR、BRが、IIRやX−IIRの接着性や加硫速度の改善に効果があり好ましい。
本発明にかかるインナーライナー用ゴム組成物には、前記ゴム成分と通常インナーライナー用ゴム組成物に用いられる配合剤、例えば、カーボンブラック、シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、アルミナ、クレー、タルク、酸化マグネシウムなどの補強剤、オイルなどの可塑剤、ステアリン酸、石油樹脂類、硫黄、亜鉛華などの架橋剤、架橋助剤、加硫促進剤などを適宜配合することができる。
前記カーボンブラックの種類としては、特に制限はなく、たとえば、HAF、ISAF、SAF、GPF、FEFなどが挙げられる。中でも、窒素吸着比表面積(NSA)が20〜80m/g、好ましくは25〜50m/gを有するものが望ましい。カーボンブラックの配合量は、ゴム成分100重量部に対して、20〜80重量部であることが好ましい。カーボンブラックの配合量が20重量部未満では、補強効果が小さくなる傾向があり、80重量部を超えると、ゴム粘度が上昇し、混練時や圧延時の加工性が低下する傾向がある。
上記ゴム組成物は、通常のゴム用混練装置、例えば、ロール、バンバリーミキサー、ニーダーなどを用いて混練りすることにより得られる。
前記ゴム組成物をインナーライナーに加工する方法は、特に制限されないが、通常はゴム圧延用の2〜4本のロールを備えたカレンダー装置により、所定厚みのシート状に圧延加工されるのが一般的である。
インナーライナーは上記圧延加工により、ゴム成分に配合される上記カーボンブラック、シリカ、炭酸カルシウムなどの補強剤、亜鉛華、ステアリン酸、石油樹脂類などの配合剤が結晶状態(固体状態)、非結晶状態に関わらずに圧延により列理方向に配向し、インナーライナーの列理方向とその直角方向とで異方性を示すようになる。
すなわち、インナーライナーの列理方向とその直角方向とでは、引張強度、伸び、弾性率などの特性が異なるものとなり、列理方向がその直角方向よりも高い値を示すものとなる。
本発明者は、このインナーライナーの異方性に着目したもので、インナーライナーの列理方向をタイヤ軸方向に沿って配することにより、タイヤ内面に配されたインナーライナーがタイヤ軸方向と周方向とで異方性を持たせ、これによりサイドウォール部におけるタイヤ軸方向剛性を周方向剛性より高めることでサイドウォール部に位置する振動の振幅起点を拘束し、250Hz以上の高周波域でのロードノイズを低減させた。
本発明においては、タイヤ軸方向と周方向との剛性差の指標として、タイヤから採取したインナーライナーを試料として、タイヤ軸方向で測定したインナーライナーゴムの動的弾性率E’rとタイヤ周方向で測定した動的弾性率E’pとにより剛性レベルを定量化した。
そして、本発明の空気入りタイヤは、タイヤ軸方向の動的弾性率E’rとタイヤ周方向の動的弾性率E’pとの比(E’r/E’p)が1.1以上であり、前記比率を1.1以上とすることでタイヤ内面からタイヤ軸方向の剛性とタイヤ周方向の剛性とに有意差が得られ上記ロードノイズを低減させることができる。
上記圧延加工によりインナーライナーに付与される異方性の調整は、圧延時のロール配列(例えば、3本ロールでは直列とL型)、ロール回転速度比、ロール温度などにより行うことができる。
また、本発明にかかるインナーライナー用ゴム組成物は、前記IIR及び/又はX−IIR40重量部以上とジエン系ゴムからなるゴム成分100重量部に対し、シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン(以下、syn−1,2−PBという)を0.3重量部以上、3.0重量部未満含有することができる。
syn−1,2−PBを配合することにより、結晶性のsyn−1,2−PB成分がゴム組成物中に分散し、ゴム組成物の剛性を高めることができる。さらに、このゴム組成物をロール、カレンダー等で圧延加工することで、syn−1,2−PBが列理方向に配向し、得られたインナーライナーに容易に異方性を持たせることができる。
ゴム成分中のsyn−1,2−PB成分の含有量が0.3重量部未満では該成分がもたらす効果が現れず、すなわち圧延により得られたインナーライナー内でのsyn−1,2−PBの配向量が少なく、狙いとする異方性が十分得られない。また、3.0重量部以上になるとsyn−1,2−PB成分が異物化し空気保持性の低下、またゴム硬度上昇によるライナーの割れ、走行中のライナージョイント部に接着破壊が発生しやすくなる。従って、syn−1,2−PBを所定範囲内でゴム成分に配合することで、インナーライナーの空気保持性を確保しながら、異方性を引き出すことができる。
上記syn−1,2−PBは、特公昭53−39917号公報、特公昭54−5436号公報、特公昭56−18005号公報などに記載の重合方法により得ることができる。
また、syn−1,2−PBとしては、syn−1,2−PBで変性されたシス−1,4−ポリブタジエンゴムを利用することもできる。
前記syn−1,2−PBで変性されたシス−1,4−ポリブタジエンゴムは、特開昭55−31802号公報に記載される方法、すなわち有機溶媒中1,2−重合触媒の存在下で1,3−ブタジエンを重合した後、触媒を失活させて得られたsyn−1,2−PBの重合液にシス−1,4−ポリブタジエンゴムの有機溶媒溶液を加えて撹拌混合し、混合液からsyn−1,2−PBとシス−1,4−ポリブタジエンゴムの混合物を分離することによって得る方法、または特開平5−194658号公報に記載される方法、すなわち1,3−ブタジエンを最初に1,4−重合触媒の存在下で完全に転化させずに重合してシス1,4−ポリブタジエンにし、次いで重合系に1,2−重合触媒を投入して残余の1,3−ブタジエンを1,2−重合させる方法によって得ることができる。
また、これらのsyn−1,2−PBで変性されたシス−1,4−ポリブタジエンゴムは、宇部興産(株)の商品名UBEPOL「VCR」で入手することができ、例えば「VCR617」が使用できる。
このsyn−1,2−PBを含むゴム組成物の場合も、インナーライナーに加工する方法は、特に制限されず上記と同様に、ゴム圧延用の2〜4本のロールを備えたカレンダー装置により、所定厚みのシート状に圧延加工することができる。
この圧延加工により、ゴム組成物中のsyn−1,2−PB成分は列理方向に配向することで、ゴム物性に異方性が現れたインナーライナーが得られる。すなわち、列理方向に高剛性が付与され、反列理方向には列理方向よりも低い剛性が付与される。
本発明の空気入りタイヤは、上記により得られたインナーライナーの列理方向をタイヤの軸方向に配して常法によりグリーンタイヤを成型し、加硫することで製造することができ、タイヤ軸方向と周方向とで異方性を持たせ、軸方向の剛性をタイヤ内面から高く維持した空気入りタイヤとすることができる。
以下に、実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではない。なお、実施例および比較例に用いたゴム成分、配合剤は以下の各材料である。
[材料]
・ブロモブチルゴム:バイエル社製、ブロモブチル2030
・天然ゴム:タイ製、RSS#3
・VCR:宇部興産(株)製、VCR617(cis−1,4−ポリブタジエン成分:83%、syn−1,2−PB成分:17%)
・カーボンブラックGPF:東海カーボン(株)製、シーストV
・アロマオイル:(株)ジャパンエナジー製、JOMOプロセスX−140
・石油樹脂:冨士興産(株)製、フッコールレジン120
・ステアリン酸:花王(株)製、ルナックS−25
・加硫促進剤NS:三新化学工業(株)製、サンセラーNS−G
・加硫促進剤DM:三新化学工業(株)製、サンセラーDM−G
・硫黄:鶴見化学(株)製、粉末硫黄
・亜鉛華:堺化学工業(株)製、酸化亜鉛2種
表1に示すそれぞれの配合処方(重量部)に従い、硫黄、亜鉛華および加硫促進剤以外の配合剤とゴム成分を常法によりバンバリーミキサーで混練りをしてマスターバッチを作成した。そののち、該マスターバッチに硫黄、亜鉛華、加硫促進剤を配合し、バンバリーミキサーにて混練りして、各未加硫ゴム組成物を得た。
得られた各ゴム組成物の空気透過性を評価した。次に、これらのゴム組成物を逆L型カレンダーにより圧延し、厚み0.5mmのインナーライナーを作製した。なお、各実施例、比較例のインナーライナーは、図2に示す逆L型カレンダーのロールA及びBの回転速度比(B/A)を表1に示す回転比に変更し、ゴム組成物中配合剤の配向性を調整することでインナーライナーの異方性を高めた。
このインナーライナーの圧延方向(列理方向)を、タイヤ軸方向に沿って配したサイズ195/65R15 91Hの一般構造を有するラジアルタイヤを製造し、各タイヤから採取したインナーライナーゴムの、タイヤ軸方向及び周方向の動的弾性率(E’r、E’p)を測定し、その比(E’r/E’p)を求めた。各タイヤのロードノイズ、転がり抵抗性、低内圧走行耐久性を評価した。それぞれの試験方法は下記の通りである。結果を表1に示す。
[空気透過性]
上記のゴム組成物を用いて、50Kgf/cmの圧力下で160℃、20分間のプレス加硫により厚さ1mmのゴムシートを作成し、JIS K7126に記載の差圧法(A法)に準拠し空気透過性比を測定した。比較例1を100とする指数表示で示し、値が小さいほど空気透過率が低く良好である。
[動的弾性率]
各タイヤのタイヤ軸方向と周方向とから採取したインナーライナーゴムを0.3mm厚×5mm幅×10mm長の短冊状試料に調製し、動的粘弾性スペクトロメーター((株)上島製作所製)を用いて、初期歪10%、動歪5%、周波数15Hz、雰囲気温度23℃において、各試験片についての動的弾性率E’を測定した。
[ロードノイズ]
各ラジアルタイヤ4本をJIS規定の標準リムを用いて空気圧200kPaに調整し、「GOLF IV」に装着し、出願人所有のタイヤテストコースのロードノイズ評価用Dry路面にて、2名乗車時の高周波域(250Hz以上)のロードノイズを3名のテストドライバーによって官能評価した。比較例1を基準に「±0」として、比較例1よりもやや良い(ドライバーにはロードノイズの有意差が分かるが、同乗者には分からないレベル)を「+1」、良い(同乗者にも分かるレベル)を「+2」、やや劣る(ドライバーにはロードノイズの有意差が分かるが、同乗者には分からないレベル)を「−1」、劣る(同乗者にも分かるレベル)を「−2」として表に示した。
[転がり抵抗性]
各ラジアルタイヤをJIS規定の標準リムを用いて、空気圧200kPa、荷重450kgfとして、転がり抵抗測定用の1軸ドラム試験機にて23℃で80km/hで走行させたときの転がり抵抗を測定した。比較例1の値を100とした指数で表示した。指数が小さいほど、転がり抵抗が小さく、従って燃費性に優れることを示す。
[低内圧走行耐久性]
各ラジアルタイヤをJIS規定の標準リムを用いて、空気圧80kPa、荷重350kgfとして、耐久性測定用の1軸ドラム試験機にて23℃で40km/hで60分走行させた後、インナーライナーのクラック、割れ、ジョイント開きなどの内面異常発生の有無を観察した。異常ないものを合格、異常発生したものを不合格とした。
Figure 2008149928
本発明にかかる実施例1〜5のタイヤは転がり抵抗と耐久性を維持し、ロードノイズを改善している。syn−1,2−PBを含むゴム組成物を用いた実施例2〜4では、実施例1に比べロールの回転数速度比を上げることなくE’r/E’pを同等以上に大きくすることができる。実施例5では、さらにsyn−1,2−PB分を上げ、かつロールの回転数速度比を上げることによりE’r/E’pをさらに大きくすることができ、ロードノイズ低減の効果が大きく得られることが分かる。
一方、E’r/E’pが1.1未満の比較例2、3ではインナーライナーの異方性効果が得られず比較例1とロードノイズに差がなく、syn−1,2−PBの配合量が多い比較例4ではE’r/E’pが大きくロードノイズは優れるが、syn−1,2−PBが異物化し空気透過性、耐久性が悪化しインナーライナーとしての役割を果たさなくなることが分かる。
本発明の空気入りタイヤは、各種サイズ、用途のタイヤに適用できるが、乗用車用、特に静粛性が重要視されるタイヤや高速走行に供される高性能タイヤに好適である。
実施形態の空気入りタイヤの半断面図である。 逆L型カレンダーの断面図である。
符号の説明
1……空気入りタイヤ
2……トレッド部
3……サイドウォール部
4……ビード部
5……ビードコア
6……カーカス
7……ベルト
8……キャッププライ
10……インナーライナー

Claims (2)

  1. タイヤ内面にインナーライナーを有する空気入りタイヤであって、
    前記タイヤから採取したインナーライナーゴムのタイヤ軸方向の動的弾性率E’rとタイヤ周方向の動的弾性率E’pとの比(E’r/E’p)が1.1以上である
    ことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記インナーライナーが、ブチルゴム及び/又はハロゲン化ブチルゴム40重量部以上とジエン系ゴムとからなるゴム成分100重量部に対し、シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエンを0.3重量部以上、3.0重量部未満含有するゴム組成物からなり、該ゴム組成物を所定の厚みに圧延加工しインナーライナーに用い、該インナーライナーの列理方向をタイヤ軸方向に沿って配した
    ことを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
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