JP2017206580A - タイヤ用ゴム組成物の製造方法及びタイヤ用ゴム組成物 - Google Patents

タイヤ用ゴム組成物の製造方法及びタイヤ用ゴム組成物 Download PDF

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Yuka YOKOYAMA
結香 横山
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Abstract

【課題】低燃費性、耐摩耗性、氷上性能及び耐チップカット性がバランスよく改善されたゴム組成物の製造方法を提供する。【解決手段】ゴム成分、シランカップリング剤、シリカ、加硫促進剤、加硫剤及び発泡剤を含み、発泡率が0.1〜50%であるタイヤ用ゴム組成物の製造方法であって、前記ゴム成分、前記シランカップリング剤及び前記シリカを混練した後、前記加硫促進剤を投入して混練するベース練り工程と、前記ベース練り工程で得られた混練物に、前記加硫剤及び前記発泡剤を投入して混練する仕上げ練り工程とを含むタイヤ用ゴム組成物の製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、タイヤ用ゴム組成物の製造方法及びタイヤ用ゴム組成物に関する。
冬季に使用される、いわゆるスタッドレスタイヤにおいては、氷上性能を向上するために、ゴム組成物を発泡させ、ミクロな排水溝として機能し得る長尺状の気泡を形成する技術が開示されている(例えば、特許文献1、2参照)。
しかしながら、発泡ゴムは、気泡(空隙)を有することにより、通常のゴムと比較して、耐摩耗性や耐チップカット性が劣る傾向があった。また、耐摩耗性や耐チップカット性を向上するために、シリカ等の充填剤を増量するという方法もあるが、この場合、充填剤の分散が困難となり、さらに、気泡周辺で充填剤の分散が不均一となることが原因で、充分なゴム強度が確保できない場合があった。
特開平11−60770号公報 特開2001−233993号公報
本発明は、前記課題を解決し、耐摩耗性、氷上性能及び耐チップカット性がバランスよく改善され、さらに、低燃費性も良好なゴム組成物の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、ゴム成分、シランカップリング剤、シリカ、加硫促進剤、加硫剤及び発泡剤を含み、発泡率が0.1〜50%であるタイヤ用ゴム組成物の製造方法であって、前記ゴム成分、前記シランカップリング剤及び前記シリカを混練した後、前記加硫促進剤を投入して混練するベース練り工程と、前記ベース練り工程で得られた混練物に、前記加硫剤及び前記発泡剤を投入して混練する仕上げ練り工程とを含むタイヤ用ゴム組成物の製造方法に関する。
前記ゴム成分が、シス含量70質量%以上、重量平均分子量30万以上のハイシスブタジエンゴムを含み、前記ゴム成分100質量%中、前記ハイシスブタジエンゴムの含有量が20質量%を超えることが好ましい。
前記タイヤ用ゴム組成物が繊維を含み、前記繊維を、前記仕上げ練り工程で投入して混練することが好ましい。
前記繊維が親水性樹脂から形成されていることが好ましい。
前記仕上げ練り工程で得られた混練物を加硫する加硫工程を含み、前記加硫工程において、前記発泡剤及び前記繊維によって長尺状の気泡が形成されることが好ましい。
前記ゴム成分100質量部に対する前記シリカの含有量が50質量部を超えることが好ましい。
前記タイヤ用ゴム組成物がスタッドレスタイヤ用ゴム組成物であることが好ましい。
本発明はまた、ゴム成分、シランカップリング剤、シリカ、加硫促進剤、加硫剤及び発泡剤を含み、発泡率が0.1〜50%であるタイヤ用ゴム組成物であって、前記ゴム成分、前記シランカップリング剤及び前記シリカを混練した後、前記加硫促進剤を投入して混練するベース練り工程と、前記ベース練り工程で得られた混練物に、前記加硫剤及び前記発泡剤を投入して混練する仕上げ練り工程とを含む製造方法により得られるタイヤ用ゴム組成物に関する。
本発明によれば、ゴム成分、シランカップリング剤、シリカ、加硫促進剤、加硫剤及び発泡剤を含み、発泡率が0.1〜50%であるタイヤ用ゴム組成物の製造方法であって、前記ゴム成分、前記シランカップリング剤及び前記シリカを混練した後、前記加硫促進剤を投入して混練するベース練り工程と、前記ベース練り工程で得られた混練物に、前記加硫剤及び前記発泡剤を投入して混練する仕上げ練り工程とを含むタイヤ用ゴム組成物の製造方法であるため、低燃費性、耐摩耗性、氷上性能及び耐チップカット性がバランスよく改善されたタイヤ用ゴム組成物を製造できる。
本発明は、ゴム成分、シランカップリング剤、シリカ、加硫促進剤、加硫剤及び発泡剤を含み、発泡率が0.1〜50%であるタイヤ用ゴム組成物の製造方法であって、前記ゴム成分、前記シランカップリング剤及び前記シリカを混練した後、前記加硫促進剤を投入して混練するベース練り工程と、前記ベース練り工程で得られた混練物に、前記加硫剤及び前記発泡剤を投入して混練する仕上げ練り工程とを含むタイヤ用ゴム組成物の製造方法である。
通常、加硫促進剤は、加硫剤とともに仕上げ練り工程で投入されるが、本発明では、ベース練り工程において、ゴム成分、シランカップリング剤及びシリカを混練した後、加硫促進剤を投入することにより、シリカとシランカップリング剤の反応を効果的に促進することができる。これにより、一般的にシリカの分散が困難な発泡ゴムにおいても、シリカを良好に分散させ、低燃費性、耐摩耗性、氷上性能及び耐チップカット性をバランスよく改善することが可能となる。
従来の発泡ゴムでは、発泡による空隙周辺とそれ以外の場所とでシリカが偏在し、シランカップリング剤を介したシリカとゴム成分との反応が不均一に生じていたが、本発明の製造方法では、発泡ゴムであっても、シリカとゴム成分とを均一に反応させることができ、その結果、従来の発泡ゴムと比較して、優れた低燃費性、耐摩耗性、氷上性能及び耐チップカット性が発揮されると推測される。しかしながら、このようなゴム組成物の状態を構造又は特性で直接特定することは困難である。
以下、各工程の詳細について説明する。
(ベース練り工程)
ベース練り工程では、ゴム成分、シランカップリング剤及びシリカを混練した後、加硫促進剤を投入して混練する。
ベース練り工程において、ゴム成分、シランカップリング剤、シリカ及び加硫促進剤の投入量は、全量(全工程で使用する合計量)であってもよいし、一部であってもよい。
シリカの分散をより促進できるという理由から、ゴム成分、シランカップリング剤及びシリカは、ベース練り工程で全量を投入して混練することが好ましく、加硫促進剤は、一部をベース練り工程で投入して混練し、残部を仕上げ練り工程で投入して混練することが好ましい。
同様の理由から、ゴム成分、シランカップリング剤及びシリカは、加硫促進剤を投入する前に、全量の50質量%以上を投入して混練することが好ましく、70質量%以上がより好ましく、90質量%以上が更に好ましく、100質量%が特に好ましい。
ベース練り工程において、ゴム成分、シランカップリング剤、シリカ及び加硫促進剤は、一度に投入してもよいし、分割して投入してもよい。例えば、ゴム成分、シランカップリング剤、シリカの一部を最初に混練した後、これらの残部を、加硫促進剤とともに投入して混練してもよい。
ベース練り工程の混練は、1段階で実施してもよいし、2段階以上で実施してもよい。
なお、本発明では、1段階の混練とは、各成分を投入して混練した後、排出するまでを意味する。よって、排出するまでに各成分を時間差で投入した場合も、1段階の混練となる。
加硫促進剤の投入時期は、例えば、ベース練り工程の混練を1段階で実施する場合であれば、まず、ゴム成分、シランカップリング剤及びシリカを混練した後、加硫促進剤を投入して混練すればよい。この場合、ゴム成分、シランカップリング剤及びシリカを混練した後の混練物を、混練機内で、所定の温度(好ましくは130〜160℃)に調整しながら、所定の時間(好ましくは30秒〜5分)静置した後、加硫促進剤を投入して混練することが好ましい。
また、ベース練り工程の混練を2段階で実施する場合であれば、1段階目の混練で、ゴム成分、シランカップリング剤及びシリカを混練してから一旦排出し、その後、2段階目の混練で、1段階目で得られた混練物とともに、加硫促進剤を投入して混練すればよい。ベース練り工程の混練を2段階で実施し、2段階目で加硫促進剤を投入する場合、工数は増加するが、ゴム成分に無駄な熱履歴が加わることを防止できるため、シランカップリング剤の加水分解反応、シリカの分散、シランカップリング剤とシリカの重縮合反応をバランスよく促進させることが可能となる。
加硫促進剤を投入する前に、ゴム成分、シランカップリング剤及びシリカを混練する際の混練時間は、好ましくは30秒以上、より好ましくは60秒以上、更に好ましくは80秒以上である。30秒未満では、シランカップリング剤の加水分解反応を充分に進行させることができないおそれがある。上限は特に限定されないが、好ましくは30分以下、より好ましくは5分以下である。30分を超えると、ゴム成分が劣化し、耐摩耗性が悪化するおそれがある。
また、加硫促進剤を投入した後の混練時間は特に限定されないが、好ましくは30秒〜30分、より好ましくは80秒〜5分である。
ベース練り工程で投入するゴム成分としては、例えば、天然ゴム(NR)、エポキシ化天然ゴム(ENR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)等のジエン系ゴムが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、NR、BRが好ましく、BRがより好ましい。また、耐摩耗性、氷上性能の観点から、BRとしては、シス含量70質量%以上、重量平均分子量30万以上のハイシスBRを用いることが好ましい。
なお、本発明において、シス含量は、赤外吸収スペクトル分析により算出される値であり、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)(東ソー(株)製GPC−8000シリーズ、検出器:示差屈折計、カラム:東ソー(株)製のTSKGEL SUPERMULTIPORE HZ−M)による測定値を基に標準ポリスチレン換算により求めた値である。
低燃費性、耐摩耗性、氷上性能の観点から、ハイシスBRは、シリカと反応する官能基を有する変性ハイシスBRであることが好ましい。官能基としては特に限定されないが、例えば、アルコキシシリル基、アミノ基、水酸基、カルボキシ基、アミド基、エポキシ基、イミノ基、シアノ基等が挙げられる。これらは、官能基は、ポリマー鎖の末端、主鎖のいずれに導入されていてもよく、ポリマー鎖に複数導入されていてもよい。なかでも、シリカと強固な結合を形成できるという理由から、アルコキシシリル基、アミノ基、水酸基、アミド基が好ましく、アルコキシシリル基、アミノ基がより好ましい。
なお、変性ハイシスBRを使用した場合、ムーニー粘度が上昇して各成分が分散しにくくなることで、シランカップリング剤の反応が均一に進行することができず、耐摩耗性が悪化する場合があったが、本発明の混練手法では、各成分を良好に分散させることができるため、変性ハイシスBRの使用による耐摩耗性の悪化を抑制することができる。
ベース練り工程で投入するシランカップリング剤としては特に限定されないが、例えば、スルフィド系、メルカプト系、ビニル系、アミノ系、グリシドキシ系、ニトロ系、クロロ系シランカップリング剤等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なかでも、スルフィド系、メルカプト系シランカップリング剤が好ましい。スルフィド系シランカップリング剤としては、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド等を使用でき、メルカプト系シランカップリング剤としては、モメンティブ社の商品名「NXTシラン」、エボニック社の商品名「Si363」等を使用できる。
ベース練り工程で投入するシリカとしては特に限定されないが、BET比表面積が150m/g以上のシリカを用いることが好ましい。上記シリカは、補強性が高く、耐摩耗性の改善効果に優れるという特徴を有しているが、分散性が低いため、分散不良によってかえって耐摩耗性が悪化する場合があった。これに対し、本発明の混練手法では、上記シリカであっても良好に分散させることができるため、上記シリカによる耐摩耗性の改善効果を充分に発揮させることが可能となる。
耐摩耗性の観点から、上記シリカのBET比表面積は、好ましくは155m/g以上、より好ましくは160m/g以上である。BET比表面積の上限は特に限定されないが、作業性、加工性の観点から、400m/g以下が好ましく、300m/g以下がより好ましい。
なお、本発明において、BET比表面積は、ASTM D3037−81に準じて測定される値である。
シランカップリング剤の反応促進効果の観点から、シリカのpHは、好ましくは4.0以上、より好ましくは5.5以上であり、また、好ましくは9.5以下、より好ましくは7.0以下である。
なお、本発明において、シリカのpHは、JIS K1150に従って測定される値である。
ベース練り工程で投入する加硫促進剤としては特に限定されないが、例えば、グアニジン類、スルフェンアミド類、チアゾール類、チウラム類、ジチオカルバミン酸塩類、チオウレア類、キサントゲン酸塩類等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なかでも、本発明の効果が良好に得られるという理由から、グアニジン類が好ましい。グアニジン類のソフト塩基としての機能により、シランカップリング剤とシリカの重縮合反応が選択的に促進され、シリカが良好に分散し、耐摩耗性、氷上性能の改善効果が高まると考えられる。
グアニジン類としては、1,3−ジフェニルグアニジン、1,3−ジ−o−トリルグアニジン、1−o−トリルビグアニド、ジカテコールボレートのジ−o−トリルグアニジン塩、1,3−ジ−o−クメニルグアニジン、1,3−ジ−o−ビフェニルグアニジン、1,3−ジ−o−クメニル−2−プロピオニルグアニジン等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なかでも、1,3−ジフェニルグアニジン、1,3−ジ−o−トリルグアニジン、1−o−トリルビグアニドが好ましく、1,3−ジフェニルグアニジンがより好ましい。
ベース練り工程において、加硫促進剤の投入量は、シリカの投入量100質量部に対して、好ましくは0.1〜20質量部、より好ましくは0.5〜5質量部、更に好ましくは1〜3質量部である。0.1質量部未満では、シランカップリング剤とシリカの重縮合反応の促進効果が充分に得られないおそれがあり、20質量部を超えると、仕上げ練り工程後に実施する加硫工程のコントロールが困難となり、耐摩耗性が悪化するおそれがある。
ベース練り工程では、後述の仕上げ練り工程で投入する発泡剤の機能を促進するため、発泡助剤を投入することが好ましい。発泡助剤としては、通常、発泡製品の製造に使用する薬品であれば特に限定されないが、例えば、尿素、ステアリン酸亜鉛、ベンゼンスルフィン酸亜鉛、酸化亜鉛等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なかでも、酸化亜鉛が好ましい。
ベース練り工程では、上述のゴム成分、シランカップリング剤、シリカ、加硫促進剤、発泡助剤以外に、他の成分を投入して混練してもよい。他の成分としては、仕上げ練り工程で投入する加硫剤及び発泡剤以外であれば特に限定されないが、例えば、カーボンブラック、オイル、ステアリン酸、老化防止剤等が挙げられる。
ベース練り工程の混練方法としては特に限定されず、例えば、バンバリーミキサー、ニーダー等の公知の混練機を用いることができる。また、混練時間(ベース練り工程の全体の混練時間)は、3〜20分が好ましく、混練時のゴム温度(混練物の温度)は、130〜160℃が好ましい。
(仕上げ練り工程)
仕上げ練り工程では、ベース練り工程で得られた混練物に、加硫剤及び発泡剤を投入して混練する。
仕上げ練り工程で投入する加硫剤としては、ゴム成分を架橋可能な薬品であれば特に限定されないが、例えば、硫黄等が挙げられる。また、ハイブリッド架橋剤(有機架橋剤)についても本発明における加硫剤として使用できる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なかでも、硫黄が好ましい。
仕上げ練り工程で投入する発泡剤としては、例えば、ジニトロソペンタメチレンテトラミン(DPT)、アゾジカルボンアミド(ADCA)、ジニトロソペンタスチレンテトラミンやベンゼンスルホニルヒドラジド誘導体、オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド(OBSH)、二酸化炭素を発生する重炭酸アンモニウム、重炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、窒素を発生するニトロソスルホニルアゾ化合物、N,N’−ジメチル−N,N’−ジニトロソフタルアミド、トルエンスルホニルヒドラジド、P−トルエンスルホニルセミカルバジド、P,P’−オキシービス(ベンゼンスルホニルセミカルバジド)等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なかでも、オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジドが好ましい。
仕上げ練り工程では、繊維を投入して混練することが好ましい。これにより、後述する加硫工程において、発泡剤によって形成される気泡(空隙)の形状が長尺状となり、氷上性能を更に改善することができる。
上記繊維としては、加硫最高温度に達するまでの間にゴムマトリックスの粘度よりも低くなる粘度特性を有する樹脂、すなわち、加硫最高温度に達するまでの間に溶融(軟化を含む)する熱特性を有する低融点樹脂から形成された繊維(有機繊維)を好適に用いることができる。低融点樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等のポリオレフィン系樹脂等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なかでも、ポリエチレンが好ましい。
また、上記繊維の好適な例として、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ビニルアルコール単独重合体、ポリ(メタ)アクリル酸或いはそのエステル、ポリエチレングリコール、カルボキシビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン−酢酸ビニル共重合体、メルカプトエタノール等の親水性樹脂から形成された繊維(有機繊維)も挙げられる。これらの親水性樹脂は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なかでも、エチレン−ビニルアルコール共重合体が好ましい。
また、上記繊維は、低融点樹脂と、親水性樹脂との複合体であることが好ましく、低融点樹脂で親水性樹脂を被覆した構造を有する複合体であることがより好ましい。このような複合体を用いることで、低融点樹脂によってゴム成分と繊維との接着性を向上させるとともに、親水性樹脂によって気泡の排水性を向上させることが可能となり、良好な耐久性と氷上性能が得られる。
長尺状の気泡を効率よく形成できるという理由から、上記繊維の平均径は、10〜30μmであることが好ましく、上記繊維の平均長は、1〜8mmであることが好ましい。
なお、本発明において、上記繊維の平均径、平均繊維長は、光学顕微鏡によって測定される値である。
なお、仕上げ練り工程では、上述の加硫剤、発泡剤、繊維以外に、他の成分を投入して混練してもよい。他の成分としては、例えば、加硫促進剤、ステアリン酸等が挙げられる。
仕上げ練り工程で投入する加硫促進剤としては、ベース練り工程で投入する加硫促進剤と同様のものを使用できるが、スルフェンアミド類が好ましい。スルフェンアミド類により、架橋形態が均一化され、耐摩耗性、氷上性能が更に改善されると考えられる。
スルフェンアミド類としては、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−メチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−エチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−プロピル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−ペンチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−ヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−ペンチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−オクチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−2−エチルヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−デシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−ドデシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−ステアリル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N,N−ジメチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N,N−ジエチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N,N−ジプロピル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N,N−ジブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N,N−ジペンチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N,N−ジヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N,N−ジペンチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N,N−ジオクチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N,N−ジ−2−エチルヘキシルベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−デシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N,N−ジドデシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N,N−ジステアリル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なかでも、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミドが好ましい。
仕上げ練り工程の混練方法としては特に限定されず、例えば、オープンロール等の公知の混練機を用いることができる。また、混練時間は、1〜15分が好ましく、混練時のゴム温度(混練物の温度)は、80〜120℃が好ましい。
(加硫工程)
加硫工程では、仕上げ練り工程で得られた混練物(未加硫ゴム組成物)を加硫する。より詳細には、未加硫ゴム組成物を、トレッド等のタイヤ部材の形状に合わせて押し出し加工し、タイヤ成型機上にて通常の方法にて成形し、他のタイヤ部材とともに貼り合わせ、未加硫タイヤを形成した後、加硫機中で加熱加圧して加硫することで、タイヤを製造することができる。加硫温度は、150〜200℃が好ましく、加硫時間は、5〜15分が好ましい。
加硫工程において、加硫機中で加熱加圧した際、発泡剤が分解されてガス化することにより、ゴムマトリクス中に気泡が形成される。このとき、発泡剤と繊維を併用していると、発泡剤のガスが繊維の内部に侵入することで、繊維の形状に連動した長尺状の気泡が形成されることになる。
通常、発泡ゴムは、部分的に薄くなる部位を有しており、その部分が破壊の起点となるため、耐摩耗性、耐チップカット性が劣ることが多いが、本発明では、シリカの分散性が向上するとともに、シランカップリング剤の活性化によってゴム成分とシリカの結合が強固となるため、発泡ゴムであっても、良好な耐摩耗性、耐チップカット性を付与することができる。
また、発泡を加硫工程で行う場合、スコーチが早くなったり、発泡剤がゴム成分と疑似架橋を起こして硫黄等による本来の架橋を阻害するといった弊害が起こりやすいが、本発明では、加硫促進剤をゴム組成物中で充分に分散させることができるため、上記のような弊害が起こりにくく、また、均一な架橋が促進されるため、ゴム強度に優れたゴム組成物が得られる。
さらに、発泡剤を配合した場合、混練の最終段階である仕上げ練り工程での発泡を防止するため、通常よりも仕上げ練り工程の混練温度を低くする必要があり、加硫促進剤の分散が不充分となるおそれがあるが、本発明では、加硫促進剤をベース練り工程で投入して混練するため、発泡剤を配合した場合であっても、加硫促進剤を良好に分散させることができる。
本発明の製造方法により得られるゴム組成物において、発泡率は、0.1〜50%であり、好ましくは3〜40%、より好ましくは15〜30%である。発泡率が高くなり過ぎると、ゴム表面の空隙が大きくなって充分な接着面積を確保できなくなり、耐久性が低下するおそれがあるが、発泡率が上記範囲内であれば、気泡による排水溝としての機能を確保しながら、良好な耐久性を確保することができる。
ここで、本発明において、発泡率(Vs)は、下記(式1)にて算出される値である。
Vs=(ρ/ρ−1)×100(%) (式1)
(式中、ρは発泡ゴム(加硫ゴム)全体の密度(g/cm)、ρは発泡ゴムの固相部の密度(g/cm)である。)
所望の発泡率が容易に得られるという理由から、本発明の製造方法により得られるゴム組成物において、発泡剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは3質量部以上であり、また、好ましくは10質量部以下、より好ましくは8質量部以下である。
所望の発泡率が容易に得られるという理由から、本発明の製造方法により得られるゴム組成物において、繊維の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは0.3質量部以上であり、また、好ましくは2質量部以下、より好ましくは1質量部以下である。
低燃費性、耐摩耗性、氷上性能及び耐チップカット性がバランスよく得られるという理由から、本発明の製造方法により得られるゴム組成物において、ゴム成分100質量%中の上記ハイシスBRの含有量は、20質量%を超えることが好ましく、より好ましくは25質量%以上であり、また、好ましくは90質量%以下、より好ましくは80質量%以下、特に好ましくは50質量%以下である。
低燃費性、耐摩耗性、氷上性能及び耐チップカット性がバランスよく得られるという理由から、本発明の製造方法により得られるゴム組成物において、ゴム成分100質量%中のNRの含有量は、好ましくは10質量%以上、より好ましくは20質量%以上、更に好ましくは50質量%以上であり、また、好ましくは80質量%未満、より好ましくは75質量%以下である。
低燃費性、耐摩耗性、氷上性能及び耐チップカット性がバランスよく得られるという理由から、本発明の製造方法により得られるゴム組成物において、シリカの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、50質量部を超えることが好ましく、より好ましくは60質量部以上、更に好ましくは70質量部以上であり、また、好ましくは300質量部以下、より好ましくは150質量部以下である。
低燃費性、耐摩耗性、氷上性能及び耐チップカット性がバランスよく得られるという理由から、本発明の製造方法により得られるゴム組成物において、シランカップリング剤の含有量は、シリカ100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは3質量部以上であり、また、好ましくは10質量部以下、より好ましくは6質量部以下である。
低燃費性、耐摩耗性、氷上性能及び耐チップカット性がバランスよく得られるという理由から、本発明の製造方法により得られるゴム組成物において、加硫促進剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは1.5質量部以上であり、また、好ましくは10質量部以下、より好ましくは6質量部以下である。
低燃費性、耐摩耗性、氷上性能及び耐チップカット性がバランスよく得られるという理由から、本発明の製造方法により得られるゴム組成物において、加硫剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは0.5質量部以上であり、また、好ましくは8質量部以下、より好ましくは5質量部以下である。
本発明の製造方法により得られるタイヤ用ゴム組成物を用いたタイヤは、スタッドレスタイヤとして好適に用いることができる。
実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
以下、実施例及び比較例で使用した各種薬品について、まとめて説明する。
NR:TSR
BR:製造例1
シリカ:エボニック・デグサ社製のウルトラシル 9000GR(BET:240m/g、CTAB:200m/g、pH:6.9)
シランカップリング剤:エボニック・デグサ社製のSi75(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド)
カーボンブラック:三菱化学(株)製のダイアブラックI(ISAFクラス)(NSA:114m/g)
オイル:オリソイ社製の高オレイン酸ひまわり油(オレイン酸比率82%、多価不飽和脂肪酸比率9%、飽和脂肪酸比率9%)
ステアリン酸:日油(株)製のビーズステアリン酸つばき
老化防止剤:大内新興化学工業(株)製のノクラック6C(N−(1,3−ジメチルブチル)−N−フェニル−p−フェニレンジアミン)
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の酸化亜鉛2種
硫黄:鶴見化学工業(株)製の粉末硫黄
発泡剤:永和化成工業(株)製のネオセルボン SB#51(オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド)
有機繊維:製造例2
加硫促進剤1:大内新興化学工業(株)製のノクセラーD(N,N’−ジフェニルグアニジン)
加硫促進剤2:大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
<製造例1:BR(変性ハイシスBR)>
5Lオートクレーブに、窒素雰囲気下、シクロヘキサン2.4kg、1,3−ブタジエン300gを仕込んだ。これらに、予め、バーサチック酸ネオジム(0.09mmol)のシクロヘキサン溶液、メチルアルモキサン(1.0mmol)のトルエン溶液、水素化ジイソブチルアルミニウム(3.5mmol)及びジエチルアルミニウムクロリド(0.18mmol)のトルエン溶液と、1,3−ブタジエン(4.5mmol)とを50℃で30分間反応熟成させて調製した触媒を仕込み、80℃で45分間重合反応を行った。
次に、反応温度60℃に保ち、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(4.5mmol)のトルエン溶液を添加し、30分間反応を行い、重合体の活性末端を変性させた。その後、2,4−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール1.5gを含むメタノール溶液を添加した。
次に、水酸化ナトリウムによりpH10に調整した水溶液20Lに、上記で得られた変性重合体溶液を添加し、110℃で2時間脱溶媒した後、110℃の熱ロールで乾燥させて、BRを得た。得られたBRは、シス含量97質量%、ビニル含量1.1質量%、Mw35万であった。
<製造例2:有機繊維>
二軸押出機を用い、ポリエチレン(日本ポリエチレン株式会社製のノバテックHJ360(MFR:5.5、融点:132℃)40質量部と、エチレン−ビニルアルコール共重合体(株式会社クラレ製のエバールF104B(MFR:4.4、融点:183℃))各々同時に押し出し、常法に従ってポリエチレンからなる被覆層が形成された有機繊維(低融点樹脂で親水性樹脂を被覆した構造を有する複合体)を作製した。この有機繊維の平均径は20μm、平均長さは3mmであった。
<製造例3:実施例1、比較例A1>
バンバリーミキサーを用いて、表1の工程1 投入1に記載の薬品を投入して、ゴム温度(混練物の温度)が約145℃になるように調整しながら3分間混練した。その後、混練物を、バンバリーミキサー内で、ゴム温度が約150℃となるように調整しながら1分間保持(静置)した。
次に、工程1 投入2に記載の薬品をバンバリーミキサーに投入して、ゴム温度が約150℃となるように調整しながら3分間混練してから、混練物を排出した。その後、排出した混練物と、工程3に記載の薬品とをオープンロールに投入し、ゴム温度が約110℃になるように調整しながら3分間混練し、未加硫ゴム組成物を得た。
得られた未加硫ゴム組成物をトレッドの形状に成形し、タイヤ成型機上で他のタイヤ部材とともに貼り合わせて未加硫タイヤを形成し、170℃で10分間加硫し、試験用スタッドレスタイヤ(サイズ:195/65R15、乗用車用タイヤ)を製造した。
<製造例4:実施例2>
バンバリーミキサーを用いて、表2の工程1に記載の薬品をゴム温度が約145℃になるように調整しながら3分間混練した後、一旦混練物を排出した。次に、排出した混練物を、工程2に記載の薬品とともに、バンバリーミキサーに再び投入し、ゴム温度が約150℃となるように調整しながら3分間混練した。その他の条件は製造例3と同様にして、試験用スタッドレスタイヤを製造した。
<製造例5:比較例1、比較例A2>
バンバリーミキサーを用いて、表3の工程1に記載の薬品をゴム温度が約150℃になるように調整しながら6分間混練した後、混練物を排出した。その後、排出した混練物と、工程3に記載の薬品とをオープンロールに投入し、ゴム温度が約110℃になるように設定して3分間混練した。その他の条件は製造例3と同様にして、試験用スタッドレスタイヤを製造した。
得られた試験用スタッドレスタイヤについて、下記の評価を行った。結果を表1〜3に示す。
<発泡率>
各試験用スタッドレスタイヤのトレッドから切り出した試料のρ、ρを測定し、上記(式1)により、試料の発泡率を測定した。
<低燃費性>
転がり抵抗試験機を用い、各試験用スタッドレスタイヤを、リム(15×6JJ)、内圧(230kPa)、荷重(3.43kN)、速度(80km/h)で走行させたときの転がり抵抗を測定し、比較例1を100とした時の指数で表示した。指数が大きいほど転がり抵抗が少なく、低燃費性に優れることを示す。
<耐摩耗性>
各試験用スタッドレスタイヤを国産FF車に装着し、走行距離8000km後のタイヤトレッド部の溝深さを測定し、タイヤ溝深さが1mm減るときの走行距離を算出し、比較例1を100とした時の指数で表示した。指数が大きいほど、タイヤ溝深さが1mm減るときの走行距離が長く、耐摩耗性に優れることを示す。
<氷上性能(氷上グリップ性能)>
各試験用スタッドレスタイヤを国産2000ccのFF車の全輪に装着し、時速30km/hでロックブレーキを踏み停止させるまでに要した氷上の停止距離を測定し、比較例1を100として指数表示した。指数が大きいほど、氷上での制動性能が良好であることを示す。試験は住友ゴム工業株式会社の北海道旭川テストコース(氷上)で行い、氷上気温は−1〜−6℃であった。
<耐チップカット性>
各試験用スタッドレスタイヤを国産2000ccのFF車の全輪に装着して砂利の敷き詰めたコースを走行し、100km走行後のタイヤトレッド表面の外観を目視で観察し、以下の基準で評価した。
○:欠けがほとんど発生していない。
△:欠けが多少発生している。
×:欠けが多数発生している。
Figure 2017206580
Figure 2017206580
Figure 2017206580
表1〜3より、ゴム成分、シランカップリング剤及びシリカを混練した後、加硫促進剤を投入して混練するベース練り工程と、ベース練り工程で得られた混練物に、加硫剤(硫黄)及び発泡剤を投入して混練する仕上げ練り工程とを含む製造方法で得られた発泡率が0.1〜50%の発泡ゴムを含む実施例は、低燃費性、耐摩耗性、氷上性能及び耐チップカット性がバランスよく改善されることが明らかとなった。
また、実施例1、比較例1、比較例A1、比較例A2の結果から、加硫促進剤をベース練り工程で投入する本発明の手法を発泡ゴムに適用した場合、同様の手法を非発泡ゴムに適用した場合と比較して、性能の改善効果が大きいことが分かった。

Claims (8)

  1. ゴム成分、シランカップリング剤、シリカ、加硫促進剤、加硫剤及び発泡剤を含み、発泡率が0.1〜50%であるタイヤ用ゴム組成物の製造方法であって、
    前記ゴム成分、前記シランカップリング剤及び前記シリカを混練した後、前記加硫促進剤を投入して混練するベース練り工程と、
    前記ベース練り工程で得られた混練物に、前記加硫剤及び前記発泡剤を投入して混練する仕上げ練り工程とを含むタイヤ用ゴム組成物の製造方法。
  2. 前記ゴム成分が、シス含量70質量%以上、重量平均分子量30万以上のハイシスブタジエンゴムを含み、
    前記ゴム成分100質量%中、前記ハイシスブタジエンゴムの含有量が20質量%を超える請求項1記載のタイヤ用ゴム組成物の製造方法。
  3. 前記タイヤ用ゴム組成物が繊維を含み、
    前記繊維を、前記仕上げ練り工程で投入して混練する請求項1又は2記載のタイヤ用ゴム組成物の製造方法。
  4. 前記繊維が親水性樹脂から形成されている請求項3記載のタイヤ用ゴム組成物の製造方法。
  5. 前記仕上げ練り工程で得られた混練物を加硫する加硫工程を含み、
    前記加硫工程において、前記発泡剤及び前記繊維によって長尺状の気泡が形成される請求項3又は4記載のタイヤ用ゴム組成物の製造方法。
  6. 前記ゴム成分100質量部に対する前記シリカの含有量が50質量部を超える請求項1〜5のいずれかに記載のタイヤゴム組成物の製造方法。
  7. 前記タイヤ用ゴム組成物がスタッドレスタイヤ用ゴム組成物である請求項1〜6のいずれかに記載のタイヤゴム組成物の製造方法。
  8. ゴム成分、シランカップリング剤、シリカ、加硫促進剤、加硫剤及び発泡剤を含み、発泡率が0.1〜50%であるタイヤ用ゴム組成物であって、
    前記ゴム成分、前記シランカップリング剤及び前記シリカを混練した後、前記加硫促進剤を投入して混練するベース練り工程と、前記ベース練り工程で得られた混練物に、前記加硫剤及び前記発泡剤を投入して混練する仕上げ練り工程とを含む製造方法により得られるタイヤ用ゴム組成物。
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