JP2661920B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

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JP2661920B2
JP2661920B2 JP62220697A JP22069787A JP2661920B2 JP 2661920 B2 JP2661920 B2 JP 2661920B2 JP 62220697 A JP62220697 A JP 62220697A JP 22069787 A JP22069787 A JP 22069787A JP 2661920 B2 JP2661920 B2 JP 2661920B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は空気入りタイヤ、詳しくは、夏期および春秋
期(以下、夏期という)の操縦性能および発熱耐久性能
を損なうことなく、耐摩耗性能が充分実用に耐え、冬期
の氷雪路面上における駆動性、制動性、操縦性等の氷雪
性能を改良するとともに、さらに耐セパレーションを改
良することにより耐久性能を著しく改良した空気入りタ
イヤに関する。 (従来の技術とその問題点) 一般に、冬期の氷雪路面を走行するとともに、夏期の
舗装路面を走行する空気入りタイヤとして、粉塵公害お
よび路面の損傷を避けたいわゆるスタッドレスタイヤま
たは、スタッドレスタイヤに代わるものとして独立気泡
を有するゴムをトレッドに用いたものがある。 従来、独立気泡を有するゴムをトレッドに用いたタイ
ヤについては特公昭40−4641号公報、米国特許USP4,24
9,588および特公昭56−154304号公報に提案されたもの
がある。しかしながら、特公昭40−4641号公報において
は、トレッドにヒステリシスロスの大きい合成ゴム、例
えばハイスチレンゴムを用いているのでゴムのガラス転
移温度を上昇させ、低温におけるゴムの硬度が増加し、
氷雪性能を確保する上で好ましくない。また、米国特許
USP4,249,588においては、トレッドゴムを温度25℃、圧
縮歪50%での圧縮特性(応力)が1〜800psiと規定して
いるが、自動車用空気入りタイヤのトレッドゴムとして
は少なくとも400psi以上でないと操縦応答性の点で実用
的でない。また、特開昭56−154304号公報においては、
発泡ゴムを用いて無発泡ゴムと同じ硬さを得ることによ
り軽量タイヤにしているが、これでは氷雪性能を向上さ
せることはできない。 本発明者らは、これらの点を解決するため、以前に、
トレッドのゴム層にガラス転移点の低いポリマーを用
い、ゴムの内部に独立気泡を含有させることによりゴム
自体の架橋密度を減少させることなく、トレッドゴム全
体、すなわちゴムと気泡との複合体全体の硬度を減少さ
せ得ることを見出した。 また、トレッドゴムに加硫により独立気泡を形成する
発泡剤とともに少量の低温軟化剤を併用すると、トレッ
ドの動的弾性率および内部損失が調節でき、かつ長期使
用時のゴムの硬度の変化を少なくでき、このため、湿潤
氷面での摩擦係数が増大し、湿潤氷面でのタイヤの制動
性、駆動性、コーナリング性が改良されることを見出し
た。そして、これらの事実をもとに、特願昭61−235921
号にて提案した。この場合、発泡ゴム層の発泡ゴムは発
泡率Vs5〜50%、平均気泡径5〜150μmの独立気泡を含
有し、発泡ゴムが気泡直径30〜200μmの独立気泡を単
位面積1mm2当たり20個以上含有することを特徴としたも
のであり、発泡ゴムとしてはほぼ最適なものである。 (発明が解決しようとする問題点) しかしながら、これらの発泡ゴムのみによりトレッド
を形成した場合、発泡ゴムが柔らかいため、空気入りタ
イヤの操縦性能が充分でないという問題点がある。 また、悪路または氷雪路を走行する車両に装着した場
合、発泡ゴムが柔らかく、かつ表面に張力が加わった状
態においては、亀裂成長性が悪い。このため、トレッド
のショルダの近傍に砕石または縁石によるカット傷が入
ったり、タイヤにチェーンを装着して走行した場合、シ
ョルダ部に傷等が入り、そして、これらの傷からクラッ
クに発展したり、さらに、タイヤ内部の剥離故障に進展
するという問題点がある。 そこで本発明は、トレッドを所定の体積を有する外層
部および内層部とし、ショルダの近傍にトレッドの外層
部、内層部およびサイドウォールのそれぞれの接合部を
被覆する補強層を設けることにより、トレッドの機能を
分割するとともにショルダ部を補強し、冬期の氷雪性
能、夏期の諸性能および耐久性能を向上した空気入りタ
イヤを提供することを目的とする。 (問題点を解決するための手段) 本発明者らは、走行時の路面からトレッドへの作用
と、トレッドの各部分の機能および諸性能との関係、お
よびショルダの近傍のカット傷および剥離故障の発生箇
所、故障の発展状態等につき種々研究を重ねた。 その結果、トレッドの外層部と内層部とを2層構造と
し、路面からの作用に対し、機能分割することにより、
すなわち、発泡ゴムからなる外層部の体積を調整し、ま
た、内層部の弾性率E′を大きくして、外層部と内層部
との物性のバランスを取ることにより、操縦性能および
諸性能の向上を計れることを見出した。 また、ショルダの近傍の異種ゴムの接合部を露出しな
いよう適正な物性を有する補強層で被覆することにより
故障の発生および進展を防ぎ得ることを見出した。 本発明者らは、さらに鋭意研究を重ね本発明に到達し
た。 すなわち、本発明に係る空気入りタイヤは、タイヤの
ケースと、ケースのクラウン部の両ショルダ間を被覆す
るトレッドと、ケースの両外側を被覆するサイドウォー
ルと、を有する空気入りタイヤにおいて、トレッドの外
側にトレッドの全体積の少なくとも10%の体積を有する
外層部と、外層部の内側の内層部と、ショルダの近傍で
トレッドの外層部と内層部の接する第1接合部およびト
レッドの内層部とサイドウォールの接する第2接合部を
被覆する補強層と、を備え、前記外層部がガラス転移温
度−60℃以下のゴム成分を含有する発泡ゴムからなり、
発泡ゴムが発泡率Vs5〜50%の範囲で平均気泡径5〜150
μmの独立気泡を有するとともに気泡直径30〜200μm
の独立気泡を単位面積1mm2当たり20個以上有することを
特徴としている。 また、発泡ゴム層からなる外層部は、トレッドの全体
積の少なくとも10%以上の体積を有するのが望ましく、
好ましくは10〜70%、さらに好ましくは40〜60%であ
る。外層部をトレッド全体積の少なくとも10%以上の体
積を有するとしたのは、10%未満では氷雪性能の改良効
果が少ないためである。 また、トレッドを外層部と内層部との2層構造とした
のは、外層部の硬度よりも内層部の硬度を硬くすること
により、トレッドの外層部の表面模様である例えばブロ
ックの剛性を高くし、このため、冬期の雪上性能、操縦
安定性能、氷上制動性能をともに改良し、両立化するこ
とができるからである。また、トレッドの外層部の発泡
ゴムの硬度Hdは35゜〜53゜の範囲が好ましい。トレッド
のゴムを柔らかくすることによりタイヤの真の接地面積
を増加して、氷上制動性能は高くできるが、タイヤのブ
ロックの剛性が低下して雪上において操縦安定性が低下
してしまう。 また、第1、2接合部を補強層により被覆するように
したのは、発泡ゴムにおいては、通常他種のゴムとの境
界および外表層に厚さ0.3μ程度の発泡のない表皮層が
介在している。そして、発泡ゴムはテンション下での亀
裂成長が通常ゴムよりも劣り、特に、トレッドのショル
ダにあるブロックの側面からの亀裂が起こり易い。すな
わち、従来の2層構造のトレッドにおいては、最もカッ
ト傷等を受けやすいショルダの近傍にわずか0.3μ程度
の表皮層を有する発泡ゴムがあることになる。このた
め、耐セパレーション性及びトレッドの側面からの耐カ
ット性が劣ることになる。本発明においては、これを改
良するため、補強層を設け、このショルダの発泡ゴムの
表皮層を被覆して補強するとともに、接合部を被覆して
ショルダの近傍の耐カット性と耐セパレーション性とを
向上させたものである。 また、発泡ゴムは温度30℃において、動的弾性率は3
×107〜8×107dyn/cm2が好ましい。ここに動的弾性率
3×107〜8×107dyn/cm2としたのは、3×107dyn/cm2
未満では夏期における操縦性能が十分でなく、8×107d
yn/cm2を越えると、雪氷路面での路面把握力が悪化する
からである。 また、トレッドが含有するゴム成分はガラス転移温度
−60℃以下の重合物、例えば天然ゴム、ポリイソプロピ
レンゴム、ポリブタジエンゴム、ブチルゴム、低スチレ
ン含有のスチレン・ブタジエン共重合のゴムの単独、ま
たは、これらの重合物の2種以上の混合物である。この
理由は、これらの重合物を用いることによりトレッドは
低温においても充分にゴム弾性を有しているからであ
る。また、発泡ゴムの発泡率Vsは、次式 Vs={(ρ−ρ)/(ρ−ρ)−1}×100
(%) ……(1) で表され、ρは発泡ゴムの密度(g/cm3)、ρは、
発泡ゴムのゴム固相部の密度(g/cm3)、ρは発泡ゴ
ムの気泡内のガス部の密度(g/cm3)である。 発泡ゴムはゴム固相部と、ゴム固相部によって形成さ
れる空洞(独立気泡)すなわち気泡内のガス部とから構
成されている。ガス部の密度ρは極めて小さく、ほぼ
零に近く、かつ、ゴム固相部の密度ρに対して極めて
小さいので、式(1)は、次式 Vs=(ρo−1)×100(%) ……(2) とほぼ同等となる。 発泡率Vsは5〜50%の範囲が望ましく、好ましくは5
〜30%である。発泡率Vsを5〜50%としたのは、5%未
満では、低温時の発泡ゴムの柔軟性が得られず、また、
50%を超えると、耐摩耗性能が低下して氷雪路面、湿潤
路面以外の乾燥路面での耐摩耗性が実用的に不十分であ
るからである。 また、発泡ゴムの独立気泡の平均気泡径は5〜150μ
mが望ましく、好ましくは10〜100μm、発泡ゴムの独
立気泡の平均気泡径を5〜150μmとしたのは、5μm
未満では氷雪性能の改良効果が少なく、また、平均気泡
径が150μmを超えると耐摩耗性能が大幅に低下し、さ
らに、発泡ゴムの歪み復元力が低下し、いわゆる耐ヘタ
リ性が低下し、走行時により、タイヤブロックの変形、
サイプの目づまりなどを起こし、雪上性能を低下させ
る。また、耐カット性も低下しブロック欠けが多くな
る。さらに、製造時に安定した形状を得ることが困難で
あるからである。 また、発泡ゴムが気泡直径30〜120μmの独立気泡を
単位面積1mm2当たり20個以上を含有することが望まし
く、好ましくは30個以上である。ここに、独立気泡を単
位面積1mm2当たり20個以上としたのは、20個未満では氷
雪路面に接触するトレッドゴムのゴム表面の独立気泡に
より生ずる凹凸状態が十分でなく氷雪性能を十分に発揮
できないためである。 また、本発明に係る空気入りタイヤのトレッドに用い
る発泡ゴムは、通常のゴム配合物に発泡剤を加えて通常
のタイヤ製造方法にしたがって加熱加圧する際形成され
る。発泡剤としては、例えば、ジニトロソ・ペンタメチ
レン−テトラアミン、ベンゼンスルフォニルヒドラジ
ド、高沸点炭化水素化合物の樹脂ミクロカプセル等が用
いられる。 また、製造加工時に必要なことは、発泡が加硫の最終
段階で均一に発泡することである。そのためには、加硫
開始までは、発泡剤の消費が最少であり、加硫開始とと
もにすべての発泡剤が分解することが必要である。製造
工程で与えられる熱量、加硫時の温度、および分解助
剤、配合薬品との相互作用による発泡剤の分解温度の変
化などから発泡剤は決定される。ジニトロソ・ペンタメ
チレン−テトラアミンに尿素を併用した系、また、ベン
ゼンスルフォニルヒドラジド誘導体、中でもオキシビス
スルホニルヒドラジドなどが製造加工性を考慮した発泡
剤として好ましい。 以下、実施例により詳細を説明するが、発泡ゴムの性
質および試験タイヤによるタイヤ性能の試験は下記の方
法で行った。 試験法 (1)平均気泡径および発泡率Vs 発泡ゴムの平均気泡径は試験タイヤのトレッドの発泡
ゴム層からブロック状の試料を切り出し、その試料断面
の写真を倍率100〜400光学顕微鏡で撮影し、200個以上
の独立気泡の気泡直径を測定し、算術平均値として表し
た。また、発泡ゴムの発泡率Vsはブロック状の前記試料
を厚さ2mμの薄片にし、加硫後1週間放置して安定させ
た後密度ρ(g/cm3)を測定し、一方無発泡ゴム(固
相ゴム)のトレッドの密度ρを測定し、前記式(2)
を用いて求めた。 (2)独立気泡の気泡直径および気泡数 発泡ゴムの独立気泡の気泡直径および気泡数は試験タ
イヤのトレッドの発泡ゴム層からブロック状の試料を切
り出し、その試料断面の写真を倍率100〜400の光学顕微
鏡で撮影し、独立気泡の気泡直径を求める。次いで、独
立気泡の気泡直径が5μm以上の気泡数を延べ面積4mm2
以上にわたって測定し、独立気泡の単位面積1mm2当たり
の気泡数(個)を計算した。 (3)発泡ゴムの動的弾性率 発泡ゴムの動的弾性率は試験タイヤのトレッドの発泡
ゴム層から長方形の試料(幅4.6mm、長さ30mm、厚さ2m
m)を切り出し、動的弾性率計(岩本製作所(株)製)
を用い、温度30℃、振動数60Hz振幅歪1%にて測定し
た。 (4)耐摩耗性能 各試験タイヤ2本を排気量1500ccの乗用車のドライブ
軸に取り付け。テストコースのコンクリート路面上を所
定の速度で走行させた。溝深さの変化量を測定し、比較
例1のタイヤを100として指数表示した。数値は大きい
程耐摩耗性能が良好であることを示す。 (5)氷上制動性能 各試験タイヤ4本を排気量1500ccの乗用車の装着し、
外気温−5℃の氷上で制動距離を測定した。比較例1の
タイヤを100として指数表示した。数値は小さい程制動
が良好であることを示す。 (6)操縦性能 操縦性能は試験タイヤを室内の通常の操縦性能試験機
に取付け、負荷荷重300kgmにてコーナリングパワーを測
定し、比較例1のタイヤの性能を100として指数表示し
た。数値は大きい程良いことを示す。 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。 (実施例1〜4、比較例1〜5) 第1〜2図は本発明に係る空気入りタイヤの一実施例
を示す図である。 まず、構成について説明する。第1図において、空気
入りタイヤ(タイヤサイズ165SR13)1はタイヤのケー
ス(一点鎖線にて示している)2と、ケース2のクラウ
ン部2aのショルダ4間を被覆するトレッド3と、を有し
ている。ケース2は、一対のビード部5と、ビード部5
間にほぼ放射方向に配置したゴム引きコードからなるカ
ーカス部6およびカーカス部6のクラウン部にほぼタイ
ヤ円周方向に配置したベルト部7を有している。ケース
2のカーカス部のタイヤ軸方向両外側には、サイドウォ
ール8が設けられている。 トレッド3は、トレッド3の外側に路面に接する外層
部3Aと、外層部3Aの内側に内側部3Bとを有している。外
層部3Aの体積はトレッド3の全体積の60%の体積を有し
ている。 タイヤのショルダ4の近傍にはトレッド3の外層部3A
と内層部3Bとが接する円周方向の線状の第1接合部A
と、第1接合部Aのビート側にトレッドの内層部3Bとサ
イドウォール8とが接する円周方向の線状の第2接合部
Bと、が形成されている。トレッド3の両外側からサイ
ドウォール8の外側まで、断面三角形状の補強層10が設
けられ、補強層10は第1接合部Aおよび第2接合部Bを
被覆するとともに外層部3Aの側面の一部3a、内層部3B
側面3bおよびサイドウォール8の一部8aを被覆してい
る。 トレッド3の外層部3Aは発泡ゴム(図には点線にて示
している)11からなり、表1の組成物3に示す配合の外
層ゴムである。発泡ゴム11は動的弾性率5.4×107dyn/cm
2で、硬度Hd47である。また、内層部3Bは外層ゴムより
高い高弾性率10×107dyn/cm2、硬い硬度Hd60を有し、表
1の組成物9に示す配合の内層ゴムである。サイドウォ
ール8は耐屈曲性に優れた通常のサイドウォールゴムで
ある。また、補強層10は、耐屈曲性および耐カット性に
優れたゴムである。 発泡ゴム11は表1に示すように、ゴム組成物(組成物
3)、すなわち、ガラス転移温度−60℃以下の重合物
(天然ゴム(ガラス転移温度−72℃)、スチレンブタジ
エンゴム(ガラス転移温度−73℃)、およびポリブタジ
エンゴム(ガラス転移温度−100℃)からなるゴム成分
を含有し、かつ、これに通常の配合剤および発泡剤(ジ
ニトロソ・ペンタメチレンテトラミンおよび尿素)を加
えたものである。、通常のタイヤ製造方法にしたがって
成型し、加熱・加圧する際、発泡し独立気泡(図には黒
点にて示している)13を形成する。 実施例1のタイヤに用いた発泡ゴム(組成物3)11
は、表1の下部に示すように、発泡率Vs15%で、平均気
泡径30μmの独立気泡を有し、気泡直径30〜200μmの
独立気泡を単位面積1mm2当たり62個を有している。トレ
ッド3以外の構成および製造方法は通常の空気入りラジ
アルタイヤと同じであり、詳細な説明は省略する。 次に、本発明に係る空気入りタイヤの性能試験結果に
つき説明する。 空気入りタイヤの性能は夏期のものを表2に示し、冬
期のものを表3、4に示す。 夏期の性能については、空気入りタイヤの耐摩耗性能
および操縦安定性能につき実施した。試験結果は従来の
タイヤ(比較例1)を100として指数表示した。数値は
大きい程良好なことを示す。本発明の実施例1のタイヤ
の耐摩耗性能は110で優れており、操縦性能も100で十分
な性能を有している。 また、冬期の氷雪性能については、氷上制動性能、雪
上登坂性能およびタイヤの表部のゴムブロックについて
その硬度の経時変化につき試験した。これらのタイヤの
試験は、100kmのならし走行後の性能を表3に示し、500
0km走行後の性能を表4に示した。氷上制動性能は従来
タイヤ(比較例1)の場合を100として指数にて示し
た。数値は小さいもの程良好なことを示す。雪上登坂性
能は踏み固め圧雪された坂道の勾配(%)の大きさを比
較した。 試験結果は、表3、4に示すように、従来タイヤに比
較して、ともに優れた性能を示した。また、氷上制動性
能に大きく影響するタイヤのゴムブロックの硬度の経時
変化は極めて少なく、従来タイヤの大幅な硬度の増加に
対して極めて優れた結果を示した。また、長期に走行し
た後のショルダの近傍の故障の発生は、従来タイヤのよ
うに、第1、2接合部の剥離故障および発泡ゴムにカッ
ト故障、チェーン故障の発生は全くなく、大幅な品質の
向上と耐久性能の向上ができた。 次に、試験タイヤ(タイヤサイズ165SR13)を9種類
(実施例4種、比較例5種)を準備し、本発明の効果を
確認した。詳細は表2〜4に示す。 試験タイヤは、表2に示すように、実施例1は前述の
第1図に示すものである。実施例2〜4および比較例3
〜4は、実施例1において、トレッドの外層ゴム(発泡
ゴム11)および内層ゴムに、それぞれ表1に示す組成物
3〜8の発泡剤を含有する配合ゴムおよび組成物9の硬
度の高い配合ゴムを用いた場合である。比較例5は、実
施例1において、組成物3の発泡ゴムを外層ゴムおよび
内層ゴムに、すなわち、全トレッドを発泡ゴムとした従
来タイヤである。比較例1〜2は従来タイヤであり、全
トレッドに発泡剤を含有しない通常のトレッドゴム、す
なわち、表1に示す組成物1、2の低温軟化剤を変えた
配合ゴムを用いた場合である。これらの試験タイヤは前
述以外は同じ様に製造した。 試験は、夏季および冬期において、前述の実施例1の
場合と同様に、性能試験を実施し、結果を表2〜4に示
す。 試験結果は、表2〜4に示すように、実施例1〜4の
タイヤの比較例1、2に比較し、大幅に性能が向上して
いる。すなわち、実施例1〜4のタイヤは、夏期性能に
おいて、耐摩耗性能で優れており、操縦安定性能も十分
実用の範囲である。また、冬期性能において、従来タイ
ヤに比較し大幅に性能が向上した。また、実施例1〜4
のタイヤは、トレッドのショルダの近傍における故障の
発生、第1、2接合部の剥離故障の発生および発泡ゴム
のカット故障、チェーン故障の発生等も全くなく、耐久
性能が大幅に向上した。 比較例3、4は外層ゴムの発泡ゴムが発泡率Vsが5〜
50%の範囲内で、かつ独立気泡数が単位面積1mm2当り20
個以上であることが必要であることを示す。 (効果) 以上説明したように、本発明によれば、トレッドを所
定の体積を有する外層部および内層部とし、ショルダの
近傍にトレッドの外層部、内層部およびサイドウォール
のそれぞれの接合部を被覆する補強層を設けることによ
り、トレッドの機能を分割するとともにショルダ部を補
強し、冬期の氷雪性能、夏期の諸性能および耐久性能を
向上できる。
【図面の簡単な説明】 第1、2図は本発明に係る空気入りタイヤを示す図であ
り、第1図はその一部断面図、第2図はその要部拡大断
面図である。 1……空気入りタイヤ、 2……ケース、 3……トレッド、 3A……外層部、 3B……内層部、 4……ショルダ、 8……サイドウォール、 10……補強層、 11……発泡ゴム、 13……独立気泡、 A……第1接合部、 B……第2接合部。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.タイヤのケースと、ケースのクラウン部の両ショル
    ダ間を被覆するトレッドと、ケースの両外側を被覆する
    サイドウォールと、を有する空気入りタイヤにおいて、
    トレッドの外側にトレッドの全体積の少なくとも10%の
    体積を有する外層部と、外層部の内側の内層部と、ショ
    ルダの近傍でトレッドの外層部と内層部の接する第1接
    合部およびトレッドの内層部とサイドウォールの接する
    第2接合部を被覆する補強層と、を備え、前記外層部が
    ガラス転移温度−60℃以下のゴム成分を含有する発泡ゴ
    ムからなり、発泡ゴムが発泡率Vs5〜50%の範囲で平均
    気泡径5〜150μmの独立気泡を有するとともに気泡直
    径30〜200μmの独立気泡を単位面積1mm2当たり20個以
    上有することを特徴とする空気入りタイヤ。
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