JPH0776202A - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

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JPH0776202A
JPH0776202A JP5059249A JP5924993A JPH0776202A JP H0776202 A JPH0776202 A JP H0776202A JP 5059249 A JP5059249 A JP 5059249A JP 5924993 A JP5924993 A JP 5924993A JP H0776202 A JPH0776202 A JP H0776202A
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JP
Japan
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tread
performance
rubber
layer
foamed rubber
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JP5059249A
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Yasumi Kawaguchi
保美 川口
Hiroshi Mori
浩 毛利
Michio Ishii
通夫 石井
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Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C11/00Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts
    • B60C11/14Anti-skid inserts, e.g. vulcanised into the tread band
    • B60C2011/147Foamed rubber or sponge rubber on the tread band

Landscapes

  • Tires In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】ケース12とケースのクラウン部12aを被覆
するトレッド13とを備えた空気入りタイヤ11におい
て、該トレッドが独立気泡を含有する発泡ゴム層からな
る内側トレッド層16と内側トレッド層のタイヤの半径
方向外側を被覆する無発泡ゴムの外側トレッド層17と
からなり、該独立気泡の平均気泡径が1〜120μmの
範囲で、かつ、該発泡ゴム層の発泡率が1〜100%の
範囲である空気入りタイヤに関するものである。 【効果】トレッドは耐摩耗性能も十分で、かつ、柔軟性
も十分であるので、トレッドの外側トレッド層の表面と
路面との密着性が優れているとともに該両面間における
摩擦係数も高く、氷雪性能が優れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、発熱耐久性能及び耐摩
耗性能が十分実用に耐えるとともに、氷雪路面上におけ
る駆動性能、制動性能及び操縦性能が著しく改善された
空気入りタイヤに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、空気入りタイヤは、氷雪路面上を
走行する際の駆動性能、制動性能及び操縦性能(以下、
単に、「氷雪性能」という。)を確保するために、スパ
イクピンをトレッドの表部に打ち込んだスパイクタイヤ
が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、スパイ
クピンの摩耗や道路の摩耗によるこれらの微粉末が飛散
する粉塵公害及びスパイクピンによる道路の損傷が起こ
り、大きな社会問題になっている。これらに対処するた
めに、スパイクピンの突き出し量、打ち込み数の規制及
びスパイクピンの材質等の検討がなされているが、この
ような社会問題の根本的な解決には至っていない。
【0004】一方、スパイクピンを用いない、所謂、ス
タッドレスタイヤにおいて、タイヤトレッドの模様或い
はトレッドゴム質等の検討がなされているが、スパイク
タイヤと同等の氷雪性能が発揮できないという問題があ
る。特に、トレッドゴム質については、低温時のゴム弾
性を確保するために、ガラス転移点の低いポリマーを用
い、かつ低温時の路面との摩擦係数を確保するために、
低融点の軟化剤を用いることも検討されているが、氷雪
性能が十分でないという問題がある。
【0005】また、独立気泡を有するゴムをトレッドに
用いたタイヤは特公昭40−4641号公報、米国特許
第4、249、588号明細書及び特開昭56−154
304号公報で提案されている。
【0006】しかしながら、特公昭40−4641号公
報に記載されているものは、タイヤのトレッド部にヒス
テリシスロスの大きい合成ゴムを使用し更にヒステリシ
スロスを大きくするために多孔質性物を使用したもの
で、これにより摩擦係数を増大させるとともに多孔質構
造の採用によりクッション性を良好としたものであり、
また、ヒステリシスロスの大きい合成ゴムとして特公昭
40−4641号公報に記載されているようにハイスチ
レンゴムを用いることは、ゴムのガラス転移温度を上昇
させることになり、従って、低温におけるゴムの硬度が
増加し、氷雪性能を確保する上で好ましくない。
【0007】また、米国特許第4、249、588号明
細書に記載されているものは、オフ・ザ・ロード或いは
ゴルフカート用のタイヤの乗心地性能等を改良しようと
するものであって、氷雪性能を改良しようとするもので
はない。更に、特開昭56−154304号公報に記載
されているものは、発泡ゴムを用いて無発泡ゴムと同じ
硬さを得ることによりタイヤの軽量化を達成しようとす
るものであって、氷雪性能を向上させるものではない。
【0008】本発明の目的は、上記の従来のスパイクタ
イヤやスタッドレスタイヤの問題点を解消することにあ
り、特に空気入りタイヤの氷雪性能、耐摩耗性能及び発
熱耐久性能を高度に両立させた実用上の使用に十分耐え
得る新規な空気入りタイヤを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の問
題を解決するために種々検討した結果、以下に詳述する
ような所定の発泡率及び所定の平均気泡径を有する独立
気泡を含有する発泡ゴム層を空気入りタイヤのトレッド
に適用するとともに、適宜、ガラス転移温度の低いゴム
成分を用いることにより、前記の問題点を解決しうるこ
とを確かめ、この事実を基に、更に構造面から検討を重
ね、本発明を完成するに至ったものである。
【0010】ここに、トレッドのゴム成分としては、−
60°C以下のガラス転移温度を有する重合物、例え
ば、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴ
ム、ブチルゴムの単独、または、これらの重合物の2種
以上の混合物、並びにスチレン含有量30%以下のスチ
レン−ブタジエンゴムの40重量部以下の混合物が好ま
しい。なお、トレッドのゴム成分として、ガラス転移温
度が−60°C以下である加硫ゴムも本発明において包
含されるものである。トレッドのゴム成分を上記のよう
なものとした理由は、これらの重合物を用いることによ
りトレッドは低温においても十分なゴム弾性を維持する
ことができるからである。
【0011】また、発泡ゴム層は、トレッドの全体積の
少なくとも10%以上であることが望ましく、好ましく
は10〜70%、更に好ましくは40〜60%である。
発泡ゴム層をトレッドの全体積の少なくとも10%以上
としたのは、10%未満では氷雪性能の改善効果が少な
いためである。また、トレッド全体が発泡ゴム層(発泡
ゴム層100%)からなっていてもよい。
【0012】また、トレッドが路面に接する外側トレッ
ド層とタイヤの半径方向内側(以下、単に、「放射内
側」ともいう。)の内側トレッド層から構成され、これ
らのいずれか一方の層が発泡ゴム層からなるトレッドを
有するタイヤに構成することもできる。ここで外側トレ
ッド層が発泡ゴム層からなり、そして、内側トレッド層
が無発泡ゴムからなるトレッドの場合には、内側トレッ
ド層の無発泡ゴム(固相ゴム)の硬度がJIS硬度で5
0度以上であることが好ましく、更に好ましくは50〜
70度であり、かつ、外側トレッド層の発泡ゴムの硬度
より大きいことが望ましい。
【0013】更に、第5図に示すように、トレッド35
の路面に接する外側トレッド層33の一部にのみに発泡
ゴム層32を用いてもよく、また、第6図(a)〜
(c)に示すような構造であってもよい。
【0014】更にまた、トレッド45の路面に接する外
側トレッド層43の一部に発泡ゴム層42を用いる場
合、第7図に示すような構造であってもよいし、更にこ
の発泡ゴム層42の一部が内側トレッド層44の一部を
占めるようなものでもよい。
【0015】発泡ゴムの独立気泡の平均気泡径は1〜1
20μmが望ましく、好ましくは10〜80μmであ
り、更に好ましくは10〜60μmである。発泡ゴムの
独立気泡の平均気泡径を1〜120μmとしたのは、1
μm未満では低温時の発泡ゴムの柔軟性或いはトレッド
と路面間の水膜排除効果等が得られず、また、120μ
mを越えると耐摩耗性能が低下し、更に、発泡ゴムの歪
み復元力が低下し、所謂、耐ヘタリ性が悪化したり、製
造時においてもパーマネントセット性の低下により安定
した形状を得ることが困難であるからである。
【0016】上述した発泡率Vsは、次式 Vs={(ρ0 −ρ9 )/(ρ1 −ρ9 )−1}×100(%)・・・・(1) で表され、ρ1 は発泡ゴムの密度(g/cm3 )、 ρ0
は発泡ゴムのゴム固相部の密度(g/cm3 )、ρ9 は発
泡ゴムの気泡内のガス部の密度(g/cm3 )である。発
泡ゴムはゴム固相部と、ゴム固相部によって形成される
空洞(独立気泡)即ち気泡内のガス部とから構成されて
いる。
【0017】ところで、ガス部の密度ρ9 は極めて小さ
く、ほぼ零に近く、かつ、ゴム固相部の密度ρ1 に対し
て極めて小さいので、式(1)は、次式 Vs=(ρ0 /ρ1 −1)×100(%)・・・・(2) とほぼ同等となる。
【0018】発泡率Vsは1〜100%の範囲が望まし
く、好ましくは5〜80%である。発泡率Vsを1〜1
00%としたのは、1%未満では、氷雪性能の改善効果
が出ず、また、100%を越えると、耐摩耗性能が低下
し、更に、発泡ゴムの歪み復元力が低下し、所謂、耐ヘ
タリ性が低下することに加え、製造時に安定した形状を
得ることが困難であるからである。また、路面と接する
外側トレッド層と放射内側の内側トレッド層とからなる
トレッドにおいて、外側トレッド層に発泡ゴム層を適用
する場合には、発泡率Vsは1〜50%の範囲が望まし
く、好ましくは5〜30%である。更に、前記の発泡ゴ
ム層を内側トレッド層に適用する場合には、発泡率Vs
は1〜100%の範囲が望ましく、好ましくは5〜80
%である。
【0019】本発明に係る空気入りタイヤのトレッドに
用いる発泡ゴムは、通常のゴム配合物に発泡剤を加えて
通常のタイヤ製造方法にしたがって加熱加圧する際に形
成される。発泡剤としては、例えば、アゾジカーボンア
ミド、ジニトロソ・ペンタメチレン・テトラアミン、ア
ゾビスイソブチロニトリル、トルエンスルフオニルヒド
ラジド誘導体、トルエンスルフオニルヒドラジド、芳香
族スッキニルトドラジド誘導体等が用いられる。
【0020】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明の詳細につ
いて説明する。なお、発泡ゴムの性質及びタイヤ性能の
試験は下記の方法で行った。
【0021】〔試験法〕 (1)平均気泡径及び発泡率Vs 平均気泡径は試験タイヤのトレッドの発泡ゴム層からブ
ロック状の試料を切り出し、その試料断面の写真を倍率
100〜400の光学顕微鏡で撮影し、200個以上の
独立気泡の気泡径を測定し、算術平均値として表した。
また、発泡率Vsは上記ブロック状の試料の密度ρ
1 (g/cm3 )を測定し、一方無発泡ゴム(固相ゴム)
の密度ρ0 を測定し、前記の式(2)を用いて求めた。
【0022】(2)JIS硬度及び300%伸張時の弾
性率 通常のトレッドゴムと同様に所定の試験試料を作成し、
通常のJIS硬度(JIS規格K6301)に準じて測
定し、また、300%伸張時のゴム弾性率を測定した。
【0023】(3)トレッド発熱温度 試験タイヤに正規内圧を充填した後、外径1.7m、速
度100km/Hのドラム試験機に正規荷重で押しつけ
て3時間走行し、トレッドの中央部の表面温度を測定し
た。
【0024】(4)耐摩耗性能 各試験タイヤ2本を排気量1500ccの乗用車のドラ
イブ軸に取り付け、テストコースのコンクリート路面状
を所定の速度で走行させた。溝の深さの変化量を測定
し、無発泡タイヤ(比較タイヤ1)を100として指数
表示した。数値は大きいほど耐摩耗性能が良好であるこ
とを示す。
【0025】(5)氷上制動性能 各試験タイヤ4本を排気量1500ccの乗用車に装着
し、外気温−15°Cの氷上の制動性能を測定した。無
発泡タイヤ(比較例1)の場合を100として指数表示
した。数値は小さいほど制動性能が良好であることを示
す。
【0026】以下に、本発明の実施例を図面に基づいて
説明する。 (第1〜第5実施例、比較例1〜4)第1図及び第2図
は本発明の空気入りタイヤの第1実施例を示す図であ
る。
【0027】第1図において、空気入りタイヤ1は、ケ
ース2と、発泡ゴムからなりケース2のクラウン部2a
を被覆するトレッド3とを有している。ケース2は、一
対のビード部5と、ビード部5間にほぼ放射方向に配置
されたゴム引きコードからなるカーカス部6と、カーカ
ス部6のクラウン部2aに円周方向に配置したベルト部
7及びカーカス部6の側部を被覆するサイドゴム8とか
ら構成されている。
【0028】トレッド3は、表1に示されている組成物
のうち組成物1で成形され、通常の製造方法によって製
造された発泡ゴムからなり、また、トレッド3はこれら
の発泡ゴムで前記のクラウン部2aを被覆し、トレッド
全体が発泡ゴム層4(発泡ゴム層100%)で構成され
ている。発泡ゴムの独立気泡の平均気泡径は32μm、
その発泡率Vsは8%であり、発泡ゴムの性質及びタイ
ヤの性能は、それぞれ、上述した試験法によって測定し
た。また、空気入りタイヤのトレッド3以外の構成及び
空気入りタイヤの製造方法は通常の空気入りタイヤ及び
その製造方法と同じであるので、詳細な説明は省略す
る。
【0029】
【表1】
【0030】次に、試験タイヤ(タイヤサイズ165
SR13)を9種類(実施例5種、比較例4種)を準備
し、本発明の効果を確認した。詳細は表2に示す。
【0031】第1実施例のものは、上述したように、第
1図及び第2図に示されている構造を有する空気入りタ
イヤである。第2〜第5実施例及び比較例3、4は、第
1実施例と同様に、第1図及び第2図に示すように、ト
レッド3の体積の100%、即ち、トレッド3の全体積
を発泡ゴム層で形成した場合であり、第2〜第5実施例
及び比較例4は第1実施例と同様に、組成物1を用い発
泡剤の配合量を変えて、発泡率及び平均気泡径を変えた
場合である。また、比較例3はゴム成分としてガラス転
移温度−50°Cのスチレンブタジエンゴム(スチレン
含有23%)を90重量部用いた場合(組成物4)であ
る。比較例1は、トレッドに組成物1から発泡剤を除い
た組成物2を用いた場合であり、比較例2は発泡剤を用
いないでやわらかく、即ち、硬度を低下した場合(組成
物3)である。これらの試験タイヤは、前述した以外は
第1実施例と同じである。
【0032】トレッドゴムの平均気泡径、発泡率Vs、
JIS硬度、300%伸張時の弾性率及びタイヤの性能
についての試験は、上述した試験法により実施した。こ
れらの試験結果を以下の表2に示す。
【0033】
【表2】
【0034】表2から明らかなように、第1〜第5実施
例のものは、比較例1〜4のものに比べてトレッドの発
熱耐久性能及び耐摩耗性能が十分実用に耐える程度に維
持されているとともに、更に、氷上制動性能が大幅に向
上している。
【0035】無発泡ゴムからなるトレッドを有する比較
例1のものは、氷上制動性能が非常に悪く氷雪路面上で
の使用に全く適さないものであり、同じく無発泡ゴムか
らなり、やわらかいトレッドを有する比較例2のもの
は、耐摩耗性能が非常に悪化しており実用に耐えるもの
ではない。
【0036】比較例3のものは、ゴム成分としてガラス
転移温度−50°Cのスチレンブタジエンゴム(スチレ
ン含有23%)を90重量部も使用したものであり、発
熱耐久性能、耐摩耗性能が悪く、しかも氷上制動性能が
非常に悪く実用に耐えるものではない。比較例4のもの
は、氷上制動性能は満足するものであるが、発熱耐久性
能が悪く、また、耐摩耗性能が非常に悪化しており、こ
れも実用に耐えるものではない。
【0037】以上のとおり、第1〜第5実施例のもの
は、発熱耐久性能、耐摩耗性能及び氷上制動性能が高度
に両立されているのに対して、比較例1〜4のものは、
これらの性能のうち、いずれかの性能が非常に悪く実用
的な空気入りタイヤとして使用することができないもの
である。
【0038】トレッドに、第1〜第5実施例に示されて
いるような所定の発泡率及び所定の平均気泡径を有する
独立気泡を含有する発泡ゴム層を適用した空気入りタイ
ヤは、独立気泡によりトレッドの路面に接する外表面に
形成された微細な凹凸が、トレッド面と路面間に介在す
る水膜の逃げ場となり水膜を排除するため、タイヤのグ
リップ性能を著しく向上させることができるとともに、
このような微細な凹凸によりエッジ効果が高められ、従
って、氷雪性能が大幅に向上している。
【0039】(第6〜第9実施例)第3図は本発明に係
る空気入りタイヤの第6〜第9実施例のものを示す図で
あり、空気入りタイヤ11のトレッド13が、ケース1
2のクラウン部12aを被覆し、トレッド13の全体積
の約50%(実施例では40〜60%)を有する発泡ゴ
ム層からなる内側トレッド層16と、内側トレッド層1
6のタイヤの半径方向外側を被覆する無発泡ゴムの外側
トレッド層17とからなり、トレッド13の体積の一部
のみに発泡ゴム層を有する場合である。その他は第1実
施例と同じである。
【0040】即ち、路面に接するトレッド13の外側に
は耐摩耗性のよい無発泡ゴムを、トレッド13の内側に
はトレッド13の柔軟性を確保するため、トレッド13
全体が発泡ゴムの場合に比較し、発泡率を大とし、かつ
平均気泡径も大きくした発泡ゴムを配置しトレッド13
の外側と内側とで機能分担した場合である。
【0041】従って、トレッド13は耐摩耗性能も十分
で、かつ、柔軟性も十分であるので、トレッド13の外
側トレッド層17の表面17aと路面との密着性が優れ
ているとともに該両面間における摩擦係数も高く、氷雪
性能が更に優れている。上記のように、発泡ゴム層が内
側トレッド層16に適用された実施例が表3に示されて
いる。なお、表3に示す以外の構成は第1実施例と同じ
である。
【0042】
【表3】
【0043】表3からも分かるように、第6〜第9実施
例のものは、発熱耐久性能を十分に維持したまま、耐摩
耗性能が比較例2〜4のものと比べて非常に高い水準に
維持されており、しかも氷上制動性能も優れているの
で、オールシーズン向けタイヤとして好適である。
【0044】(第10及び第11実施例)第4図は、本
発明に係る空気入りタイヤ21の第10及び第11実施
例のものを示す図であり、空気入りタイヤ21はケース
22のクラウン部22aを被覆するトレッド23を備
え、トレッド23は路面に接する外側トレッド層25と
この放射内側の内側トレッド層26とから構成されてい
る。外側トレッド層25は発泡ゴム層(組成物1)から
なり、内側トレッド層26は通常の無発泡ゴムである。
上記以外の空気入りタイヤの構成は第1実 施例と同じ
である。
【0045】このようなトレッド23を有する空気入り
タイヤ21は、氷雪性能を確保したまま、特に、乾燥路
面上を走行する際の操縦安定性能を考慮する場合に好適
である。即ち、路面に接する外側トレッド層25には適
度に発泡した発泡ゴム層が設けられているので、氷雪路
面上でも低温まで柔軟性を保持し、かつ、トレッドの発
熱温度の上昇も僅かであり発熱耐久性能も十分である。
また、耐摩耗性能も実用上十分であり、氷雪性能にも優
れている。
【0046】また、内側トレッド層26には硬度の高い
固相ゴム層28が設けられているので、乾燥路面上を走
行する際に路面から操舵反力(横力)を受けても、外側
トレッド層25と硬度の高い内側トレッド層26とから
なるトレッド23は十分な横剛性を発揮し、実用上十分
な操縦性能を有することができる。更に、内側トレッド
層26の固相ゴム層28の硬度が高いので、外側トレッ
ド層25の動きを抑制し、耐摩耗性能を向上させる。
【0047】更に、第10及び第11実施例のものは、
乾燥路面上における操縦安定性能が優れており、また、
発泡ゴム層を用いることにより振動吸収能力が拡大し、
走行時のタイヤ騒音が大幅に軽減されるとともにタイヤ
の軽量化が図れる。
【0048】上述したような発泡ゴム層が外側トレッド
層25に適用された実施例(第10及び第11実施例)
の試験結果等が表3に示されている。この表に示す以外
の構成は第1実施例と同じである。表3からも分かるよ
うに、発熱耐久性能、耐摩耗性能及び氷上制動性能が、
ともに実用上十分な程度に高度に両立されている。
【0049】なお、表3には、試験タイヤ(タイヤサイ
ズ165 SR13)7種類(実施例6種、比較例1
種)を準備して発泡ゴム層の配置及び発泡ゴム条件を種
々変えて本発明等の効果を確認した詳細が示されてい
る。比較例1は表2に示すものと同じであり、これらの
試験タイヤの構成は前述した以外は第1実施例と同じ
で、同じような製造方法により製造された。また、試験
法も表2の場合と同じである。
【0050】なお、第2図、第4〜第6図に示すそれぞ
れの構成で発泡ゴムを用いて従来より行われている手法
で更生を行い確認した結果、これらの更生タイヤにおい
ても氷雪性能が大幅に改善された。
【0051】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような構成を有
するので、以下に記載される効果を奏するものである。
空気入りタイヤの耐摩耗性能及び発熱耐久性能を損なう
ことなく、氷雪路面上における制動性能、駆動性能及び
操縦性能等の氷雪性能を大幅に向上することができる。
【0052】また、トレッドは耐摩耗性能も十分で、か
つ、柔軟性も十分であるので、トレッドの外側トレッド
層の表面と路面との密着性が優れているとともに該両面
間における摩擦係数も高く、氷雪性能が優れている。
【0053】更に、トレッドの軽量化に伴う空気入りタ
イヤの軽量化及び発泡ゴム層を適用することによりタイ
ヤの騒音が大幅に軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1図は本発明に係る空気入りタイヤの第1〜
第5実施例を示す一部断面図である。
【図2】図2は第1図の要部拡大断面図である。
【図3】図3は第6〜9実施例の要部拡大断面図であ
る。
【図4】図4は本発明の第10実施例及び第11実施例
の要部拡大断面図である。
【図5】第5図は本発明の発泡ゴム層の他の実施例を示
す一部断面図である。
【図6】図6は発泡ゴム層を外側トレッド層の一部に用
いたものの要部拡大断面図である。
【図7】図7は発泡ゴム層の他の実施例の要部拡大断面
図である。
【符号の説明】
1、11、21・・・・・・・・空気入りタイヤ 2、12、22・・・・・・・・ケース 2a,12a,22a・・・・・ケースのクラウン部 3、13、23、35、45・・トレッド 4、15、27、32、42・・発泡ゴム層 16、26、44・・・・・・・内側トレッド層 17、25、33、43・・・・外側トレッド層 28・・・・・・・・・・・・・固相ゴム

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】タイヤのケースとケースのクラウン部を被
    覆するトレッドとを備えた空気入りタイヤにおいて、該
    トレッドが独立気泡を含有する発泡ゴム層からなる内側
    トレッド層と内側トレッド層のタイヤの半径方向外側を
    被覆する無発泡ゴムの外側トレッド層とからなり、該独
    立気泡の平均気泡径が1〜120μmの範囲で、かつ、
    該発泡ゴム層の発泡率が1〜100%の範囲であること
    を特徴とする空気入りタイヤ。
JP5059249A 1985-04-02 1993-03-19 空気入りタイヤ Pending JPH0776202A (ja)

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JP5059249A JPH0776202A (ja) 1985-04-02 1993-03-19 空気入りタイヤ

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JP6856185 1985-04-02
JP60-68561 1986-02-05
JP61-24634 1986-02-05
JP2463486 1986-02-05
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