JP3229368B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

Info

Publication number
JP3229368B2
JP3229368B2 JP16619592A JP16619592A JP3229368B2 JP 3229368 B2 JP3229368 B2 JP 3229368B2 JP 16619592 A JP16619592 A JP 16619592A JP 16619592 A JP16619592 A JP 16619592A JP 3229368 B2 JP3229368 B2 JP 3229368B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rubber layer
rubber
pneumatic tire
tread
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP16619592A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH061111A (ja
Inventor
真 山内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
Priority to JP16619592A priority Critical patent/JP3229368B2/ja
Priority to AU38335/93A priority patent/AU651275B2/en
Priority to ES93303622T priority patent/ES2110055T3/es
Priority to DE1993614853 priority patent/DE69314853T2/de
Priority to EP19930303622 priority patent/EP0576130B1/en
Priority to CA 2099103 priority patent/CA2099103A1/en
Publication of JPH061111A publication Critical patent/JPH061111A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3229368B2 publication Critical patent/JP3229368B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C11/00Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts
    • B60C11/0041Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts comprising different tread rubber layers
    • B60C11/005Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts comprising different tread rubber layers with cap and base layers

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Tires In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、空気入りタイヤ、な
かでも、オールシーズンタイヤと称されるタイヤの改良
に関するものであり、とくには、肩落ち摩耗の発生およ
び操縦性能の低下のおそれなしに、摩耗の中期以降での
氷上性能を十分高く維持するものである。
【0002】
【従来の技術】一般道路および高速道路のみならず、積
雪路および氷結路にも適用される従来のオールシーズン
タイヤとしては、通常のサマータイヤに比して、ブロッ
ク寸法の選択、各ブロックへのサイプの形成などによっ
てブロック剛性を比較的小さくし、また、雪上および氷
上性能の向上に重点をおいた配合組成のゴム組成物をト
レッドゴムに用いたものがあり、かかるオールシーズン
タイヤには、高速耐久性その他を考慮して、トレッドゴ
ムをタイヤの半径方向で内外二層とするとともに、外側
ゴム層には氷雪上性能の向上に寄与し得るゴム組成物
を、そして、内側ゴム層には、低発熱のゴム組成物をそ
れぞれ配設した、いわゆるキャップアンドベース構造を
採用したものがある。なお、このようなオールシーズン
タイヤのカーカス、ベルト層その他の補強構造は、一般
的なラジアルタイヤのそれと実質的に同一である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このオールシーズンラ
ジアルタイヤは、あらゆる路面を走行可能ならしめるべ
く設計されていることから種々の利点を有しているも、
オールシーズンタイヤそれ自身の歴史が浅いことから、
改善すべき点もまた多々存在し、なかでも、トレッドの
摩耗中期以降での氷上性能の低下および、各種の路面を
走行することに起因するいわゆる肩落ち摩耗の発生を防
止することが最も重要な課題となっている。
【0004】ここで、摩耗の中期以降における氷上性能
の低下の原因は、摩耗によって、ブロックを区画してい
る主溝の深さが浅くなり、また、トレッドゴム中のオイ
ルその他が、経時的に他の構成部材へ移行するととも
に、飛散することによってゴムの劣化が生じて、ともに
ブロック剛性の増加を引き起こし、これにより、ブロッ
クの柔軟性が低下して路面グリップ力が低下することに
ある。
【0005】そこでこの発明は、耐摩耗性、操縦性能な
どを犠牲にすることなく、摩耗中期以降の氷上性能を有
効に向上させるとともに、肩落ち摩耗の発生を十分に防
止し、併せて、摩耗中期以降の振動乗心地を改善するこ
とができる空気入りタイヤを提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の空気入りタイ
ヤは、とくに、トレッド部に、タイヤ赤道面を隔てて位
置してトレッド周方向に連続して延びる、直線条、ジグ
ザグ状その他の二本一対の周方向主溝を設け、これらの
一対の周方向主溝間に挟まれる中央区域のトレッド部分
を、半径方向内方に位置する内側ゴム層と、半径方向外
方に位置する外側ゴム層とで構成したところにおいて、
前記内側ゴム層を、外側ゴム層とはゴム特性の相違する
発泡ゴムで形成するとともに、その内側ゴム層の半径方
向外周面を、周方向主溝の溝底から、それの深さの1/2
の近傍部分に位置させたものであり、より好ましくは、
その半径方向外周面を、周方向主溝の溝底から測って、
3mm以上とする一方、周方向主溝深さの2/3 以下の範囲
とする。
【0007】また好ましくは、中央区域の外側ゴム層
を、−20℃での動的弾性率が、15×10 7 〜40×107dyn/c
m2の範囲のゴム組成物により形成する。
【0008】そして、これも好ましくは、中央区域の内
側ゴム層の動的弾性率を外側ゴム層のそれより小さく
し、また、その内側ゴム層を形成する発泡ゴムの発泡率
を5〜50%の範囲とする。なお、内側ゴム層を形成する
発泡ゴムの気泡は実質的に独立気泡とすることが好まし
い。
【0009】また好ましくは、中央区域の外側ゴム層
と、側部区域のトレッド部分を構成する側部ゴム層との
それぞれを、同一のゴム組成物により形成する。
【0010】ここでより好ましくは、側部ゴム層を、耐
摩耗性の向上をもたらすべく、一般的なサマータイヤ用
のゴム組成物により形成する。
【0011】さらに好ましくは、中央区域の内外側のゴ
ムおよび、側部区域の側部ゴム層のそれぞれのJIS硬
度を、 内側ゴム層<外側ゴム層≦側部ゴム層 の相対関係とする。
【0012】また好ましくは、外側ゴム層および側部ゴ
ム層のそれぞれをともに非発泡ゴムにより形成する。そ
して好ましくは、それぞれの側部ゴム層の、トレッド幅
方向の外表面を覆う追加補助ゴム層を設け、この追加補
助ゴム層のゴム特性をサイドウォールゴムのそれと同一
とし、さらには、内側ゴム層への配合オイル量を、その
内側ゴム層の周りに位置す他のゴム層への配合オイル量
より10重量部以上少なくする。
【0013】
【作用】この空気入りタイヤでは、とくに、トレッド部
の中央区域のゴム層を、半径方向に内外二層として、外
側のゴム層を、氷上および雪上のそれぞれの性能に適し
たゴム組成物で形成し、そして、摩耗の中期以降にトレ
ッド踏面に露出する内側ゴム層を、氷上性能にとくにす
ぐれる発泡ゴムにて形成することによって、摩耗の初期
から中期以降に至る、タイヤの氷上および雪上性能のそ
れぞれを十分高く維持することができる。すなわち、摩
耗の中期以降においては、内側ゴム層としての発泡ゴム
の気泡が、摩耗によって次々に更新されることになるた
め、氷上性能を十分高く維持することができる。
【0014】ここで、たとえば、トレッド部の側部区域
の側部ゴム層を非発泡ゴムによって形成することによ
り、肩落ち摩耗の発生および操縦性能の低下を有効に防
止することができる。
【0015】ところで、タイヤの新品時においては、主
溝深さが深いことに加えて、ゴム層のオイルの飛散その
他が少ないことに基づいて、ブロック剛性が比較的小さ
く、ブロックの柔軟性が高くなるため、外側ゴム層は、
耐摩耗性にすぐれた非発泡ゴムにて形成することが好ま
しい。
【0016】これに対し、非発泡ゴムより耐摩耗性の低
い発泡ゴムは、それを内側ゴム層として適用した場合に
おいても、その内側ゴム層の露出時にはすでに、主溝深
さが十分浅くなっていることに加え、ブロック内のオイ
ルの相当量が飛散して、ブロックそれ自身の剛性、ひい
ては耐摩耗性が大きく高められているので、耐摩耗性の
極端な低下をもたらすおそれがない。
【0017】またこのタイヤで、内側ゴム層の半径方向
外周面を、周方向主溝から、それの深さの1/2 の近傍部
分に位置させるのは、摩耗中期までは外側のゴム層で氷
上その他の特性を維持可能であるも、摩耗の中期以降
は、前記理由等から特に氷上性能が低下する傾向にある
ので、この低下を、発泡ゴム層の露出をもって防止する
ためである。
【0018】またこの場合において、内側ゴム層の、周
方向主溝の溝底から測った厚みを、3mm以上とするとと
もに、周方向主溝深さの2/3 以下としたときには、耐摩
耗性の低下なしに、摩耗の中期以降のすぐれた氷雪上性
能をもたらすことができる。
【0019】すなわちそれが3mm未満では、摩耗の中期
以降の氷雪上性能を維持することができず、周方向主溝
深さの2/3 を越えると、内側ゴム層の厚みが大となりす
ぎて摩耗中期までの耐摩耗性が低下し易い。
【0020】なお、外側ゴム層を形成するゴム組成物
の、−20℃での動的弾性率を15×107〜40×107 の範囲
とした場合には、耐摩耗性と氷上および雪上性能とを、
従来のオールシーズンタイヤのそれらと同程度とするこ
とができる。
【0021】またここで、内側ゴム層の動的弾性率を外
側ゴム層のそれより小さくした場合には、摩耗の中期以
降の氷上および雪上性能がより得やすくなる。なお、こ
のことによっても、摩耗の中期以降になると主溝深さが
小となってブロック剛性が大となるため、とくに不都合
はない。
【0022】そしてまた、内側ゴム層を形成する発泡ゴ
ムの発泡率を5〜50%の範囲としたときには、氷上性能
を確保するとともに、耐摩耗性を十分高く維持すること
ができる。すなわち、それが5%未満では、氷上性能が
低くなり、50%を越えると、摩耗の中期まで、又は摩耗
中期以降でのブロック剛性が小さくなりすぎて耐摩耗性
等が低下する。
【0023】ここで、発泡ゴムの気泡を独立気泡とした
場合には、摩耗によって気泡が破壊されたときのエッジ
効果が大となりやすい。一方、連続連通気泡では、水分
等が内部まで浸入して凍結したりした場合、他のゴム破
壊等を生じやすくなる。
【0024】さらに、外側ゴム層と側部ゴム層とのそれ
ぞれを同一のゴム組成物によって形成した場合には、少
なくとも、ショルダー耐摩耗性等を犠牲にすることがな
く、中央区域が特に摩耗中期以降の氷上性能を維持する
ことが可能である。
【0025】また、側部ゴム層を、サマータイヤ用のゴ
ム組成物によって形成した場合には、少なくともショル
ダー又は側部区域の耐摩耗性を従来以上とすることがで
きる。
【0026】ところで、内側ゴム層、外側ゴム層および
側部ゴム層のそれぞれのJIS 硬度を、 内側ゴム層<外側ゴム層≦側部ゴム層 の相対関係としたときには、ショルダー又は両側区域の
耐摩耗性を向上させ、肩落ち摩耗をより減少させること
ができる。
【0027】さらに好ましくは、側部ゴム層の、トレッ
ド幅方向の外表面を覆う追加補助ゴム層を設け、この追
加補助ゴム層のゴム特性をサイドウォールゴムのそれと
同一とすることによって、トレッド部と、サイドウォー
ル部との接合界面へのクラックの発生を有効に防止す
る。
【0028】そしてまた、内側ゴム層への配合オイル量
を、内側ゴム層の周りに位置する他のゴム層への配合オ
イル量より10重量部以上少なくした場合には、とくに
は、摩耗の中期以降において、内側ゴム層からのオイル
の飛散があっても、他のゴム層からのオイル拡散によっ
て、オイル量が零又は少量の内側ゴム層へオイルが移行
するので、内側ゴム層の劣化を防止して氷上性能等の低
下をより効果的に防止することができる。
【0029】
【実施例】以下にこの発明の実施例を図面に基づいて説
明する。図1は、この発明の一実施例を示す、トレッド
幅方向の略線断面図であり、図中1はトレッド部を、2
はこのトレッド部1に連なるそれぞれのサンドウォール
部を、そして3は、各サンドウォール部2の半径方向の
内端に連続するビード部をそれぞれ示す。
【0030】サイズを 175/65R14としたこのタイヤに
おいて、4はカーカスを示し、このカーカス4は、タイ
ヤ周方向に対して実質的に90℃の角度で延びる有機繊維
コードの一プライからなり、カーカス4のそれぞれの側
端部分は、各ビードコア5の周りで、タイヤの内側から
外側へ折り返して巻き上げ固定される。
【0031】また、ビードコア5の外周側には、カーカ
ス4の本体部分と折り返し端部分との間でそのビードコ
ア5に接触する、JIS硬度がたとえば70〜90度の範囲
の高硬度のビードフィラー6を配置し、そして、カーカ
ス4のクラウン部の外周側には、タイヤ周方向に対して
21度の角度で相互に逆方向に延びるそれぞれのスチール
コードよりなる二層のベルト層7,8を配設する。
【0032】ここでは、ベルト層7,8の外周側に設け
たトレッド部1に、タイヤ赤道面X−Xを隔てて位置し
て、トレッド周方向に連続して延びる二本一対の周方向
主溝9をそれぞれ設け、これらの周方向主溝9によっ
て、トレッド部1に、それらに挾まれて位置する中央区
域10と、各周方向主溝9よりトレッド幅方向外側に位置
する側部区域11とを区画する。
【0033】ここにおいて、それぞれの周方向主溝9
は、直線状、ジグザグ状その他の所要の形状で延在させ
ることができ、また、中央区域10および側部区域11のそ
れぞれの幅は、トレッド踏面幅Wに対して、たとえば約
50%および約25%とすることができる。
【0034】そしてこの例では、中央区域10のトレッド
部分を、タイヤの半径方向内方側に位置する内側ゴム層
12と、半径方向外方側に位置する外側ゴム層13との二層
のゴム層で構成し、内側ゴム層12を、表1に示す硬度お
よび配合組成を有する発泡ゴムにより、また、外側ゴム
層13を、表2に示す硬度および配合組成を有し、氷雪上
性能にすぐれる非発泡ゴムによりそれぞれ形成する。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】ここで、内側ゴム層12は、深さが8mmの周
方向主溝9の溝底から測って4.5mmの厚さt1 を有す
る。
【0038】ところで、内側ゴム層12を形成する発泡ゴ
ムの発泡率は、表1では20%としているが、好ましくは
5〜50%の範囲内で所要に応じて適宜に変更することが
でき。ここで発泡ゴムの気泡は実質的な独立気泡とする
ことが好ましい。
【0039】またここでは、側部区域11のトレッド部分
を構成する側部ゴム層14を、サマータイヤ用に用いられ
る、耐摩耗性重視の表3に示すような硬度および配合組
成を有する非発泡ゴムにて形成する。
【0040】
【表3】
【0041】かかるタイヤにおいて好ましくは、内側ゴ
ム層12の配合オイル量を、その周りのトレッド構成部材
よりも少なくすることによって、内側ゴム層12のゴム劣
化に起因する柔軟性の低下を防止する。
【0042】ちなみに、この例では、内側ゴム層12の発
泡ゴムのオイル量を零とした。このことによれば、前述
したところに加え、内側ゴム層12の周りからそこへ移行
したオイルにより、摩耗の中期に至ってそれが露出する
までの間、内側ゴム層12の経時変化による影響を最小と
してゴムの柔軟性を十分に維持することができる。
【0043】なおここで、内側ゴム層12の動的弾性率お
よびJIS硬度のそれぞれは、外側ゴム層13および側部
ゴム層14のそれらより小さくすることが、摩耗の中期以
降の氷上性能の低下を防止する上で好ましく、とくに、
JIS硬度に関しては、内側ゴム層12を45〜70度、外側
ゴム層13を55〜70度、そして、側部ゴム層14を55〜70度
の範囲とすることが好ましいが、場合によって、外側ゴ
ム層13と側部ゴム層14とのJIS硬度を同一とすること
も可能である。
【0044】以上のように構成してなるタイヤによれ
ば、摩耗の初期から中期に至る間の氷雪上性能は、主と
して外側ゴム層13の作用下で、また、摩耗の中期以降の
氷上性能は、これも主として、発泡ゴムからなる内側ゴ
ム層12の作用下で、ともに十分効果的に発揮させること
ができる。そしてまた、肩落ち摩耗の発生、操縦性能の
低下などは、側部ゴム層14のゴム組成物その他を適宜に
選択することによって有効に防止することができる。
【0045】図2は、この発明の他の実施例を示す図1
と同様の断面図であり、この例は、側部ゴム層14を、外
側ゴム層13とは同一のゴム質にて形成するとともに、各
側部ゴム層14の、トレッド幅方向の外表面を、断面形状
がほぼ三角形をなす追加補助ゴム層15で覆ったものであ
る。
【0046】ここで、この追加補助ゴム層15は、サイド
ウォール部2を形成するゴム、すなわち、サイドウォー
ルゴムと実質上同一のゴム組成物からなり、各側部ゴム
層14の側端部分とサイドウォールとの接合力を高めて、
サイドウォール部2とトレッド部1との接合面へのクラ
ックの発生を防止すべく機能する。なお、ここにおける
追加補助ゴム層15は、トレッド部1の他の構成部材とし
ての、内外側のゴム層12,13および側部ゴム層14と、た
とえば同時押し出しによって一体成形することが、生産
効率を高め、また、側部ゴム層14への接合強度を高める
上で好ましい。
【0047】かかる空気入りタイヤでは、前述した実施
例とほぼ同様の効果をもたらし得ることに加え、とく
に、側部ゴム層14を外側ゴム層13と同一としていること
から、ショルダー又は両側部区域の肩落ち摩耗に対して
は従来タイヤと同等となり、中央区域において特に摩耗
中期以降の氷上性能の低下を防止することができる。
【0048】図3は、この発明のさらに他の例を示す要
部断面図である。これは、側部ゴム層14を、半径方向内
方側に位置する内層部分14aと、半径方向外方側に位置
する外層部分14bとで構成し、内層部分14aを、内側ゴ
ム層12と同一組成の発泡ゴムをもって、また、外層部分
14bを、氷上性能にすぐれる、外側ゴム層13と同一組成
の非発泡ゴムをもってそれぞれ形成したものである。
【0049】なお、かかる構成による場合には、ベルト
層7,8の側端部分に接合される、発泡ゴムからなる内
層部分14aの破壊強度が、非発泡ゴムに比して若干低
く、ベルト端剩維を防止する上で好ましくないので、こ
こでは、ベルト層7,8の側端部分と内層部分14aとの
間に、低発熱で非発泡の保護ゴム層16を介装する。
【0050】この例のタイヤによれば、摩耗の中期まで
は従来タイヤと同様の、側部区域の耐摩耗性をもたらす
ことができ、摩耗の中期以降に内層部分14aが露出する
ことによって、氷上性能を一層向上させることができ
る。 (比較例)以下に発明タイヤと、従来タイヤと、比較タ
イヤとの、摩耗初期氷上性能、摩耗中期氷上性能、肩落
ち摩耗および操縦性能に関する比較試験について説明す
る。
【0051】
【表4】 ◎供試タイヤ サイズが 175/65R14 ・発明タイヤ1 図1に示す構成を有するタイヤ。 ・発明タイヤ2 図2に示す構成を有するタイヤ。 ・発明タイヤ3 図3に示す構成を有するタイヤ。 ・従来タイヤ トレッドゴムの全体を、一般的なオールシーズン用ゴム
組成物としたタイヤ。 ・比較タイヤ トレッドゴムの全体を発泡ゴムとしたタイヤ。
【0052】◎試験方法 氷上性能は、氷上でのミューを測定することにより評価
した。なお、摩耗中期の氷上性能は、主溝深さが約半分
となった状態で評価した。肩落ち摩耗は、一般路を1000
0km 走行後の摩耗量の差を測定することにより評価し、
操縦性能は、室内ドラムでコーナリングパワーを測定す
ることにより評価した。
【0053】◎試験結果 上試各試験の結果を、従来タイヤをコントロールとして
表5に指数表示する。なお指数値は大きいほどすぐれた
結果を示すものとする。
【0054】
【表5】 表5によれば、発明タイヤでは、肩落ち摩耗、操縦性能
の低下などを生じることなしに、摩耗の中期以降におい
てすぐれた氷上性能を発揮させ得ることが解かる。
【0055】
【発明の効果】上記比較例からも明らかなように、この
発明によれば、肩落ち摩耗、操縦性能などを犠牲にする
ことなしに、とくには摩耗の中期以降の氷上性能を、従
来タイヤに比して大きく向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示す、トレッド幅方向の略
線断面図である。
【図2】この発明の他の実施例を示す図1と同様の断面
図である。
【図3】この発明のさらに他の実施例を示す要部断面図
である。
【符号の説明】 1 トレッド部 2 サイドウォール部 3 ビード部 4 カーカス 7,8 ベルト層 9 周方向主溝 10 中央区域 11 側部区域 12 内側ゴム層 13 外側ゴム層 14 側部ゴム層 14a 内層部分 14b 外層部分 15 追加補助ゴム層 16 保護ゴム層 X−X タイヤ赤道面

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トレッド部と、一対のサイドウォール部
    およびビード部とを具えるとともに、トレッド周方向に
    対してほぼ90°の角度で延びるコードよりなるカーカス
    と、このカーカスのクラウン部の外周側に配設されてト
    レッド周方向に対して互いに逆方向に傾いて延びるそれ
    ぞれのコードよりなる少なくとも二層のベルト層とを具
    え、 前記トレッド部に、タイヤ赤道面を隔てて位置してトレ
    ッド周方向に連続して延びる二本一対の周方向主溝を設
    け、一対の周方向主溝間に挟まれる中央区域のトレッド
    部分を、半径方向内方に位置する内側ゴム層と、半径方
    向外方に位置する外側ゴム層とで構成したところにおい
    て、 前記内側ゴム層を、前記外側ゴム層とはゴム特性が相違
    する発泡ゴムで形成するとともに、その内側ゴム層の半
    径方向外周面を、周方向主溝の溝底から、それの深さの
    1/2 の近傍部分に位置させてなる空気入りタイヤ。
  2. 【請求項2】 前記外側ゴム層を、−20℃での動的弾性
    率が、15×107 〜40×107dyn/cm2の範囲のゴム組成物に
    より形成してなる請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. 【請求項3】 前記内側ゴム層の動的弾性率を外側ゴム
    層のそれより小さくしてなる請求項1もしくは2記載の
    空気入りタイヤ。
  4. 【請求項4】 前記内側ゴム層を形成する発泡ゴムの発
    泡率を5〜50%の範囲としてなる請求項1〜3のいずれ
    かに記載の空気入りタイヤ。
  5. 【請求項5】 前記外側ゴム層と、前記周方向主溝より
    トレッド幅方向外側に位置する側部区域のトレッド部分
    を構成する側部ゴム層とのそれぞれを同一のゴム組成物
    によって形成してなる請求項1〜4のいずれかに記載の
    空気入りタイヤ。
  6. 【請求項6】 内側ゴムおよび外側ゴム層のそれぞれ
    と、側部ゴム層とのJIS硬度を、 内側ゴム層<外側ゴム層≦側部ゴム層 の関係としてなる請求項1〜5のいずれかに記載の空気
    入りタイヤ。
  7. 【請求項7】 外側ゴム層および側部ゴム層のそれぞれ
    をともに非発泡ゴムにより形成してなる請求項1〜6の
    いずれかに記載の空気入りタイヤ。
  8. 【請求項8】 それぞれの側部ゴム層の、トレッド幅方
    向の外表面を覆う追加補助ゴム層を設け、この追加補助
    ゴム層のゴム特性をサイドウォールゴムのそれと同一と
    してなる請求項1〜7のいずれかに記載の空気入りタイ
    ヤ。
  9. 【請求項9】 内側ゴム層を形成する発泡ゴムの気泡を
    実質的に独立気泡としてなる請求項1〜8のいずれかに
    記載の空気入りタイヤ。
  10. 【請求項10】 内側ゴム層への配合オイル量を、その
    内側ゴム層の周り位置する他のゴム層への配合オイル量
    より10重量部以上少なくしてなる請求項1〜9のいずれ
    かに記載の空気入りタイヤ。
  11. 【請求項11】 内側ゴム層の厚さを、周方向主溝の溝
    底から測って、3mm以上とするとともに、周方向主溝深
    さの2/3 以下の範囲としてなる請求項1〜10のいずれか
    に記載の空気入りタヤ。
JP16619592A 1992-06-24 1992-06-24 空気入りタイヤ Expired - Fee Related JP3229368B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16619592A JP3229368B2 (ja) 1992-06-24 1992-06-24 空気入りタイヤ
AU38335/93A AU651275B2 (en) 1992-06-24 1993-05-03 All-season type pneumatic tires
ES93303622T ES2110055T3 (es) 1992-06-24 1993-05-11 Neumaticos.
DE1993614853 DE69314853T2 (de) 1992-06-24 1993-05-11 Luftreifen
EP19930303622 EP0576130B1 (en) 1992-06-24 1993-05-11 Pneumatic tires
CA 2099103 CA2099103A1 (en) 1992-06-24 1993-06-23 All-season type pneumatic tires

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16619592A JP3229368B2 (ja) 1992-06-24 1992-06-24 空気入りタイヤ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH061111A JPH061111A (ja) 1994-01-11
JP3229368B2 true JP3229368B2 (ja) 2001-11-19

Family

ID=15826854

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16619592A Expired - Fee Related JP3229368B2 (ja) 1992-06-24 1992-06-24 空気入りタイヤ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3229368B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002052906A (ja) * 2000-08-11 2002-02-19 Bridgestone Corp 空気入りタイヤ
JP2006151166A (ja) * 2004-11-29 2006-06-15 Bridgestone Corp 空気入りタイヤおよびその製造方法
FR2964603B1 (fr) * 2010-09-14 2016-07-01 Soc De Tech Michelin Pneumatique et moule comprenant un passage fluidique
JP6158467B2 (ja) * 2011-11-02 2017-07-05 株式会社ブリヂストン 乗用車用空気入りラジアルタイヤ

Also Published As

Publication number Publication date
JPH061111A (ja) 1994-01-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5176765A (en) Pneumatic tire having outer tread layer of foam rubber
JP2568502B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP4778145B2 (ja) タイヤ用二重組成(dualcomposition)トレッドバンド
JP3160370B2 (ja) 空気入りタイヤ
JPH071907A (ja) 改良氷雪牽引力を備えた空気入りタイヤ
AU651275B2 (en) All-season type pneumatic tires
JPH0761209A (ja) 空気入りタイヤ
CA1332145C (en) Pneumatic tire
JP2541919B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP3229368B2 (ja) 空気入りタイヤ
AU642835B1 (en) Cap-and-base type pneumatic tires
JPH069922B2 (ja) 良路高速走行重荷重用ラジアルタイヤ
JPH0640213A (ja) 空気入りタイヤ
JPH0781326A (ja) 氷雪路用タイヤ
JPH0565003A (ja) 空気入りタイヤ
JPH04218405A (ja) 空気入りタイヤ
JPH11278015A (ja) スタッドレスタイヤ
JPH0776202A (ja) 空気入りタイヤ
JPS6120441B2 (ja)
JPH01297302A (ja) 空気入りタイヤ
JP2661920B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP3577248B2 (ja) 空気入りタイヤ
JPS6164503A (ja) タイヤ
JPH0415107A (ja) 空気入りタイヤ
JP2518870B2 (ja) 空気入りタイヤ

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080907

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080907

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090907

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090907

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100907

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees