JPH09234960A - 感熱記録体 - Google Patents

感熱記録体

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JPH09234960A
JPH09234960A JP8042274A JP4227496A JPH09234960A JP H09234960 A JPH09234960 A JP H09234960A JP 8042274 A JP8042274 A JP 8042274A JP 4227496 A JP4227496 A JP 4227496A JP H09234960 A JPH09234960 A JP H09234960A
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JP
Japan
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bis
toluenesulfonylaminocarbonylamino
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developer
heat
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JP8042274A
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Takehiro Minami
毅拡 南
Takako Segawa
貴子 瀬川
Yoshiyuki Takahashi
義之 高橋
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Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐油性、耐可塑剤性等の発色画像の長期保存
性に優れ、かつスティッキングや印字障害の生じない走
行性に優れた感熱記録体を得る。 【解決手段】 感熱記録体の感熱発色層の顕色剤として
4,4’−ビス(p−トルエンスルホニルアミノカルボ
ニルアミノ)ジフェニルメタンと1,3−ビス(p−ト
ルエンスルホニルアミノカルボニルアミノ)ベンゼンを
併用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本発明は、加熱によって発色
画像を形成する感熱記録体、特に一旦発色した画像の消
失の無い、記録の保存安定性に優れた感熱記録体に関す
るものである。さらに詳しくは、記録の長期保存性が良
好であって、同時に記録画像の耐油性、耐可塑剤性に優
れ、かつスティッキングの生じない走行性に優れた、記
録感度の高い感熱記録体であって、画像記録紙、キャッ
シュディスペンサー用紙、ハンディーターミナル用紙、
乗車券、定期券、POSラベル等のラベル、プリペイド
カード等のカードおよび通行券などに有用な感熱記録体
に関するものである。
【0001】
【従来の技術】感熱記録体は、一般に紙、合成紙、プラ
スチックフィルム等の支持体とその支持体上に設けた電
子供与性ロイコ染料のような発色性物質と電子受容性の
フェノール性化合物等の有機酸性物質のような顕色性物
質を主成分とする感熱発色層から構成されている。この
感熱発色層に熱エネルギーを印加し、それによって発色
性物質と顕色性物質を反応させて発色画像を形成し、記
録することができる。このような感熱記録体は特公昭4
3−4160号公報、特公昭45−14039号公報、
及び特開昭48−27736号公報などに開示されてお
り、広く実用化されている。感熱記録体は、記録装置が
コンパクトで安価でかつ保守が容易であることから、電
子計算機のアウトプット、ファクシミリ、自動券売機、
科学計測器のプリンター、あるいはCRT医療計測用の
プリンター等に広範囲に使用されている。しかし、支持
体上に発色性染料物質、顕色性物質および結着剤を有効
成分とする感熱発色層を塗工した従来のいわゆる染料型
感熱記録体にあっては、発色反応が可逆的であるため、
発色画像が経時的に消色することが知られている。この
消色は曝光、高湿、高温雰囲気下に加速され、さらに水
中での長時間の放置、サラダオイルのような油、可塑剤
との接触によって著しく進行し、画像は読み取り不可能
なレベルまで消色してしまうことが知られている。
【0002】通常無色ないし淡色のラクトン環化合物を
主とする染料を使用する発色系を用いかつフェノール系
またはカルボキシル系化合物を顕色剤として用いつつ、
この消色現象を抑制するために数多くの技術が開示され
てきた。例えば特開昭60−78782号公報、特開昭
59−167292号公報、特開昭59−114096
号公報、特開昭59−93387号公報に見られるよう
なフェノール系酸化防止剤を感熱発色層中に配合したも
の、また、特開昭56−146796号公報に見られる
ような疎水性高分子化合物エマルジョン等を保護層に使
用したもの、あるいは、特開昭58−199189号公
報に見られるように感熱発色層上に水溶性高分子化合物
または、疎水性高分子化合物エマルジョンを中間層とし
て設け、その上に疎水性高分子化合物を樹脂成分とする
油性塗料による表面層を設けたもの、また特開昭62−
164579号公報に見られるようなフェノール系顕色
剤にエポキシ化合物を併用したもの、さらには特開昭6
2−169681号公報に見られる特定のサリチル酸誘
導体の金属塩を顕色剤として用いるもの等が知られてい
る。
【0003】前述の、フェノール系またはカルボキシル
系顕色剤と、フェノール系酸化防止剤を配合した感熱発
色層においては、それがない場合の画像に比べ、印字部
の経時的な消色は、やや改善されるが、印字の耐油性
(例えばサラダオイルを発色面に接触させた場合の一定
時間後の画像濃度の保存率)、耐可塑剤性(可塑剤を含
有したラップフィルム等を発色面に接触させた場合の一
定時間後の画像濃度の保存率)などについては改良が認
められない。一方、保護層、表面層を設けた感熱記録体
は、水、油、可塑剤との短時間の接触に対しては画像の
消色が抑制されるが、長時間の接触での消色は避けられ
ず、上記問題点に対する本質的な解決策とはいえない。
また、フェノール系顕色剤とエポキシ化合物を併用した
ものでは、加熱発色操作をしてから発色画像が安定化さ
れるまでに比較的長い時間が必要であり、例えば発色直
後に発色画像にサラダオイルを塗布したり、可塑剤と接
触させると発色画像はそのかなりの部分が消色してしま
う。さらに、特定のサリチル酸金属塩を用いるものは、
画像保存性は改良されるが、50℃〜60℃の環境下に
おいて白紙部の発色が見られ、又、有効な特定のサリチ
ル酸の化学構造が複雑で高価であるという欠点を有す
る。
【0004】これらの問題を解決する新しい技術として
特開平5−116459号公報に見られるように顕色剤
としてスルホニル尿素化合物を用いたものは、加熱によ
り形成した印字が高温や高湿下で消色しないことはもち
ろん、油や可塑剤と接触しても極めて消えにくいという
特徴を有する。この効果は印字形成と同時に生じるとい
う優れた特徴を有する。
【0005】このような新しい顕色剤の開発により、感
熱紙は従来用いられにくかったビジネス分野にも広く用
いることが可能となったが、それにより新しい要求が生
じるようになった。感熱紙の記録装置が小型にできるこ
とは述べた。現在では既に持ち運び可能なポータブルタ
イプ、ハンディタイプが開発されている。このような特
に小型の機器では、搭載されるモーターのトルクは小さ
く、かつ電池駆動であるため電源に制限がありトルクの
大きいモーターを用いることもできない。このような条
件下では感熱紙の走行性の良し悪しが大きな問題とな
り、従来以上に感熱紙のサーマルヘッドへのスティック
性や粕の生成に関心が払われるようになっている。この
スティック性については種々の要因が複雑に影響して発
現する性質であるが、そのうち一つの要因として感熱紙
中の溶融する主成分である染料、顕色剤、増感剤を実際
に加熱して溶融して得られる溶融物の粘度が挙げられ
る。一般に溶融粘度の小さい組成はスティック性が小さ
く、大きい組成はスティック性が大きくなる傾向が認め
られている。そこで印字の耐消色性が大きく、かつ溶融
粘度が小さい化合物、あるいは化合物組成が求められる
ようになった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、耐油
性、耐可塑剤性等の発色画像の長期保存性に優れ、かつ
スティッキングや印字障害の生じない走行性に優れた、
記録感度の高い感熱記録体を提供しようとするものであ
る。本発明の目的のひとつは、例えばバッテリー駆動型
のガス、水道、電気等の検針用あるいはレストラン等の
注文用ハンディターミナル用紙、自動券売機用感熱記録
型の乗車券として使用できるのみならず、保存性を必要
とする回数券や定期券などへの使用、可塑剤、油脂との
接触が避けられないポリ塩化ビニルフィルムで包装した
食品の包装面に貼付けるPOS用バーコードシステム用
のラベル、長期保存用のファクシミリ用紙やワープロ用
紙、また、CRT用画像プリンター用紙としても利用で
きる感熱記録体を提供することである。
【0007】
【課題を解決する為の手段】本発明は、シート状基体
と、このシート状基体の少なくとも一面に形成され、か
つ、無色又は淡色の染料前駆体と、加熱下に反応してこ
れを発色させる顕色剤とを含有する感熱発色層を有する
感熱記録体において、顕色剤として4,4’−ビス(p
−トルエンスルホニルアミノカルボニルアミノ)ジフェ
ニルメタン及び1,3−ビス(p−トルエンスルホニル
アミノカルボニルアミノ)ベンゼンを併用することを特
徴とする感熱記録体に存する。
【0008】
【作用】4、4’ービス(p−トルエンスルホニルアミ
ノカルボニルアミノ)ジフェニルメタンを顕色剤として
用い製造した感熱記録体は、発色画像の保存性が極めて
高いが、4、4’ービス(p−トルエンスルホニルアミ
ノカルボニルアミノ)ジフェニルメタンの溶融粘度がや
や高いために、これを用いた感熱記録体を、前述したよ
うな小型のトルクの小さいモーターを用いている感熱プ
リンターに用いた場合、時としてスティック現象を起こ
すという問題が見られた。一方、加熱時に染料、顕色剤
とともに溶融して、溶融粘度に影響を与えるものとして
ステアリン酸アミドのようなワックス類、後述する一般
に増感剤と呼ばれる熱可融性物質があるが、これらの選
択は溶融粘度にあまり大きい変化を起こさせず、スティ
ック現象の改善も小さい。一方、単純に顕色剤として用
いる4、4’ービス(p−トルエンスルホニルアミノカ
ルボニルアミノ)ジフェニルメタンの量を減らす方法で
は確かに溶融粘度は低下するが、加熱時の発色強度が著
しく低下し、実用上問題を生じる。そこで減らした4、
4’ービス(p−トルエンスルホニルアミノカルボニル
アミノ)ジフェニルメタンに相当する分だけ他の(溶融
粘度の低い)顕色剤を併用し、発色強度を補完する試み
をおこなったが、一般的な顕色剤として多用されるフェ
ノール類、あるいは特開平5−116459号に記載さ
れている一分子中に一つのスルホニル尿素基を持った化
合物では、4、4’ービス(p−トルエンスルホニルア
ミノカルボニルアミノ)ジフェニルメタンの使用量が減
るとともに発色画像の保存性が低下し、折角の4、4’
ービス(p−トルエンスルホニルアミノカルボニルアミ
ノ)ジフェニルメタンの特性を生かすことができない。
しかし本発明を構成する1,3−ビス(p−トルエンス
ルホニルアミノカルボニルアミノ)ベンゼンを4、4’
ービス(p−トルエンスルホニルアミノカルボニルアミ
ノ)ジフェニルメタンと併用することにより、発色強度
も充分に強く、かつ発色印字の保存性も高い感熱記録体
が得られることが判明した。
【0009】1,3−ビス(p−トルエンスルホニルア
ミノカルボニルアミノ)ベンゼンは分子の形状が比較的
コンパクトであり溶融粘度が低く、しかも4、4’ービ
ス(p−トルエンスルホニルアミノカルボニルアミノ)
ジフェニルメタン程ではないが印字の保存性もあり、
4、4’ービス(p−トルエンスルホニルアミノカルボ
ニルアミノ)ジフェニルメタンとの併用により相乗効果
を生みだし全体として高い保存性を可能にしているもの
と考えられる。
【0010】本発明で使用する4、4’−ビス(p−ト
ルエンスルホニルアミノカルボニルアミノ)ジフェニル
メタンと1,3−ビス(p−トルエンスルホニルアミノ
カルボニルアミノ)ベンゼンの使用の量的な関係につい
ては、顕色性成分がこの二つのみから構成されている場
合は、4、4’−ビス(p−トルエンスルホニルアミノ
カルボニルアミノ)ジフェニルメタン:1,3−ビス
(p−トルエンスルホニルアミノカルボニルアミノ)ベ
ンゼンの重量比は30:70〜90:10であることが
好ましく、30:70〜80:20であることが更に好
ましい。1,3−ビス(p−トルエンスルホニルアミノ
カルボニルアミノ)ベンゼンの使用率が全顕色剤の70
%を越えると加熱印字して形成された画像の保存性が低
下し、高保存であるという特徴を発揮できなくなり、ま
た1,3−ビス(p−トルエンスルホニルアミノカルボ
ニルアミノ)ベンゼンの使用率が10%未満では溶融粘
度を低下させる効果が小さく、スティック性改善の効果
が小さい。本発明の感熱記録体が顕色性成分として上記
二つの化合物以外の成分を含む場合は、感熱記録体中の
全顕色性成分から上記二つの化合物以外の成分を差し引
いた残量について上記関係が適用される。
【0011】本発明で染料前駆体として使用されるロイ
コ染料は、公知の無色ないし淡色の塩基性染料から選ぶ
ことができ、例えば、3−(4−ジエチルアミノ−2−
エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルイ
ンドール−3−イル)−4−アザフタリド、クリスタル
バイオレットラクトン、3−ジエチルアミノ−6−メチ
ル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−
イソペンチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフル
オラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(o、
p−ジメチルアニリノ)フルオラン、3−(N−エチル
−N−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフ
ルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノ
フルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−ア
ニリノフルオラン、3−(N−シクロヘキシル−N−メ
チルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フル
オラン、3−ジエチルアミノ−7−(m−トリフルオロ
メチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6
−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ
−6−メチルフルオラン、および3−シクロヘキシルア
ミノ−6−クロロフルオラン、3−(N−エチル−N−
ヘキシルアミノ)−6−メチル−7−(p−クロロアニ
リノ)フルオラン等から選ばれた1種以上を用いること
ができる。
【0012】又、本発明においては、所望の効果を阻害
しない範囲で、下記構造で示されるN−アリールスルホ
ニル尿素誘導体(特開平5−116459号、特開平5
−147357号公報)あるいはフェノール類、また
は、有機酸からなる従来公知の顕色剤を併用することが
できる。これら顕色剤は、例えば、N−(p−トルエン
スルホニル)−N’−フェニル尿素、N−(p−トルエ
ンスルホニル)−N’−(p−メトキシフェニル)尿
素、N−(p−トルエンスルホニル)−N’−(o−ト
リル)尿素、N−(p−トルエンスルホニル)−N’−
(m−トリル)尿素、N−(p−トルエンスルホニル)
−N’−(pートリル)尿素、4,4’−ビス(o−ト
ルエンスルホニルアミノカルボニルアミノ)ジフェニル
メタン、4,4’−ビス(p−トルエンスルホニルアミ
ノカルボニルアミノ)ジフェニルエーテル、2,2−ビ
ス(4ーヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノー
ルA)、1,1−ビス(4ーヒドロキシフェニル)−1
−フェニルエタン、1,4ービス(1−メチル−1−
(4’−ヒドロキシフェニル)エチル)ベンゼン、1,
3ービス(1−メチル−1−(4’−ヒドロキシフェニ
ル)エチル)ベンゼン、p−ヒドロキシ安息香酸ベンジ
ル(特開昭52−140483号公報)、ビスフェノー
ルS、4−ヒドロキシ―4’−イソプロピルオキシジフ
ェニルスルホン(特開昭60−13852号公報)、
1、1−ジ(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサ
ン、1、7ージ(4−ヒドロキシフェニルチオ)−3、
5−ジオキサヘプタン(特開昭59−52694号公
報)、3、3’−ジアリル−4、4’−ジヒドロキシジ
フェニルスルホン(特開昭60−208286号公報)
などである。
【0013】更に本発明においては、熱可融性物質(い
わゆる増感剤)を併用することが好ましい。増感剤とし
ては、融点50-150゜Cの熱可融性有機化合物が用いられ、
それらは例えば、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェ
ニルエステル(特開昭57−191089号公報)、ベ
ンジルナフチルエーテル(特開昭58−87094号公
報)、ジベンジルテレフタレート(特開昭58−982
85号公報)、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジル
(特開昭57−201691号公報)、炭酸ジフェニ
ル、炭酸ジトリル(特開昭58−136489号公
報)、1,2−ビス(m−トリルオキシ)エタン(特開
昭60−56588号公報)、1,5−ビス(p−メト
キシフェノキシ)−3−オキサペンタン(特開昭62−
181183号公報)、シュウ酸ジエステル類(特開昭
64−1583号、特公平5−62597号公報)、
1,4−ビス(pートリルオキシ)ベンゼン(特開平2
−153783号公報)、ジフェニルスルホン(融点1
24℃)、p−トルエンスルホン酸フェニルエステル
(融点96℃)、メシチレンスルホン酸p−トリルエス
テル(融点100−102℃)、4,4’−ジアリルオ
キシジフェニルスルホン(融点145℃)、4,4’−
ジイソペンチルオキシジフェニルスルホン(融点100
℃)、4,4’−ジメトキシジフェニルスルホン(融点
130℃)、2,2−ビス(4−ベンゼンスルホニルオ
キシフェニル)プロパン(融点114℃)、2,2−ビ
ス(4−メタンスルホニルオキシフェニル)プロパン
(融点101℃)、pートルエンスルホンアニリド(融
点102℃)、o−クロロアセトアセトアニリド(融点
103℃)、アセトアセトp−アニシジド(融点113
℃)などである。
【0014】本発明の感熱記録体の感熱発色層は、4、
4’−ビス(p−トルエンスルホニルアミノカルボニル
アミノ)ジフェニルメタンと1,3−ビス(p−トルエ
ンスルホニルアミノカルボニルアミノ)ベンゼンの顕色
性化合物を含むものである。感熱発色層はさらに増感剤
および有機又は無機顔料類を含むことが好ましく、さら
に必要に応じて、従来公知のフェノール系あるいは有機
酸系顕色剤、紫外線吸収剤、またはワックス類を含むこ
とができる。更に、これらの成分を支持体に固着するた
めのバインダーを含むものである。
【0015】感熱発色層における上記ロイコ染料の感熱
発色層中の含有率は、一般に感熱発色層の乾燥重量の5
〜20重量%であることが好ましく、顕色性化合物の含
有率は一般に5〜50重量%であることが好ましい。含
有率が5重量%未満では顕色能力に不足をきたし、50
重量%を越えて入れても顕色能力が飽和して格別の改善
は見られず、経済的に不利となることがある。感熱発色
層に従来公知のフェノール系あるいは有機酸系顕色剤が
用いられる場合、その含有率は、5〜40重量%である
ことが好ましく、また増感剤の含有率は10〜40重量
%が好ましい。ワックス類、白色顔料が感熱発色層に含
まれる場合、その含有率はそれぞれ2〜20重量%、2
〜50重量%であることが好ましく、またバインダーの
含有率は一般に5〜20重量%である。
【0016】上記の有機又は無機の顔料としては、例え
ば炭酸カルシウム、シリカ、酸化亜鉛、酸化チタン、水
酸化アルミニウム、水酸化亜鉛、硫酸バリウム、クレ
ー、焼成クレー、タルク、および表面処理された炭酸カ
ルシウムやシリカ等の無機系微粉末の他、並びに、尿素
−ホルマリン樹脂、スチレン/メタクリル酸共重合体、
およびポリスチレン樹脂等の有機系の微粉末などを挙げ
ることができるが、炭酸カルシウムのようなアルカリ土
類金属の塩は多量に用いると得られた感熱記録体の記録
感度の低下を引き起こす場合があるので、その使用量
は、感熱発色層の乾燥重量の20重量%以下であること
が好ましい。。
【0017】またワックス類としては、例えば、パラフ
ィン、アミド系ワックス、ビスイミド系ワックス、高級
脂肪酸の金属塩など公知のものを用いることができる。
前記バインダーついては、種々の分子量のポリビニルア
ルコール、デンプン及びその誘導体、メトキシセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、
エチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリアクリル
酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリル酸アミド/
アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸アミド/アク
リル酸エステル/メタクリル酸3元共重合体、スチレン
/無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、ポリアクリルア
ミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、およびカゼインな
どの水溶性高分子材料、並びに、ポリ酢酸ビニル、ポリ
ウレタン、スチレン/ブタジエン共重合体、ポリアクリ
ル酸、ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル/酢酸ビニ
ル共重合体、ポリブチルメタクリレート、エチレン/酢
酸ビニル共重合体、およびスチレン/ブタジエン/アク
リル系共重合体等の各々のラテックスを用いることがで
きる。
【0018】本発明の感熱記録体に用いられるシート状
基体は、紙(酸性紙、中性紙)、表面に顔料、ラテック
スなどを塗工したコーテッド紙、ラミネート紙、ポリオ
レフィン系樹脂から作られた合成紙、プラスチックフィ
ルムなどから選ぶことができる。このようなシート状基
体の少なくとも1面上に、上記所要成分の混合物を含む
塗布液を塗布し、乾燥して感熱記録体を製造する。塗布
量は、塗布液層が乾燥した状態で1〜15g/m2が好
ましく、2〜10g/m2が特に好ましい。本発明の感
熱記録体においてその感熱発色層上に更に保護層、印刷
層などのような被覆層を形成することもできる。また、
感熱発色層の下に下塗り層を設けることもできる。ま
た、感熱記録体の裏面には表面と表面の接触時のブロッ
キングを防止したり、裏面からの水や油の浸透を抑えた
り、カールコントロールのためにバック層を設けること
もできる。
【0019】本発明においては、感熱記録体の付加価値
を高めるためにさらに加工を施し、より高い機能を付与
した感熱記録体とすることができる。例えば、裏面に粘
着剤、再湿接着剤、ディレードタック型接着剤による加
工を施すことで粘着紙、再湿接着紙、ディレードタック
紙としたり、磁気加工することで裏面に磁気記録可能な
感熱記録材料とすることができる。また裏面を利用して
熱転写用紙、インクジェット用紙、ノーカーボン用紙、
静電記録用紙、ゼログラフィ用紙としての機能をもた
せ、両面への記録が可能な記録紙とすることもできる。
もちろん両面感熱記録体とすることもできる。
【0020】
【実施例】
1.溶融粘度測定 以下に実施例を示し、本発明を具体的に説明する。特に
断らない限り、「部」および「%」は、それぞれ「重量
部」および「重量%」をあらわす。ロイコ染料、増感
剤、顕色剤=10:20:17の配合比(重量比)で1
50℃にて加熱溶融させ、その粘度を測定した。各成分
としては以下のものを用いた。 ロイコ染料:3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−ア
ニリノフルオラン 増 感 剤:シュウ酸ジ(p−メチルベンジル)エステ
ル 顕 色 剤:[A]4、4’−ビス(p−トルエンスル
ホニルアミノカルボニルアミノ)ジフェニルメタン [B]1,3−ビス(p−トルエンスルホニルアミノカ
ルボニルアミノ)ベンゼン また、溶融粘度の測定装置としては、以下の構成を用い
た。 粘 度 計:東機産業製EL型粘度計 加 熱 装置:東機産業製VTB−400型加熱装置
【0021】測定法 上記の化合物を上記の配合に従って混合した混合物を調
成した。但し顕色剤分17部については表1の配合比に
従って[A成分]:4、4’−ビス(p−トルエンスル
ホニルアミノカルボニルアミノ)ジフェニルメタンと
[B成分]:1,3−ビス(p−トルエンスルホニルア
ミノカルボニルアミノ)ベンゼンの比率(重量%)を変
化させ、粉体の混合物を得た。この粉体混合物12gを
粘度測定用の容器に入れ、予め150℃に設定されたヒ
ーターの中へセットした。5分後、粉体が均一に溶融し
たところで、粘度測定用ローター(No.2)を入れ、
5分後の溶融粘度を回転数20rpmで測定した。測定
結果を表1に示す。なお比較のために上記配合中の顕色
剤として2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロ
パン(ビスフェノールA)を用いた場合の溶融粘度を示
した。
【0022】
【表1】
【0023】2.感熱記録体の作成と評価 実施例1 下記操作により感熱記録紙を作成した。 (1)顔料下塗り紙の調製 焼成クレイ(商品名アンシレックス)85部を水320
部に分散して得られた分散物にスチレン〜ブタジエン共
重合物エマルジョン(固形分50%)を40部、10%
酸化でんぷん水溶液を50部混合して得た塗液を48g/
m2の原紙の上に乾燥後の塗布量が7.0g/m2になるよう
に塗工して、顔料下塗り紙を得た。
【0024】 (2)分散液Aの調製 成 分 量(部) 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノ フルオラン 20 ポリビニルアルコ―ル 10%液 10 水 70 上記組成物をペイントコンディショナーをもちい、平均
粒径が1μm以下になるまで粉砕した。
【0025】 (3)分散液Bの調製 成 分 量(部) 4、4’−ビス(p−トルエンスルホニルアミノ カルボニルアミノ)ジフェニルメタン 10 シュウ酸ジ(p−メチルベンジル)エステル 10 ポリビニルアルコ―ル 10%液 10 水 70 上記組成物をペイントコンディショナーをもちい、平均
粒径が1μm以下になるまで粉砕した。
【0026】 (4)分散液Cの調製 成 分 量(部) 1,3−ビス(p−トルエンスルホニルアミノ カルボニルアミノ)ベンゼン 10 シュウ酸ジ(p−メチルベンジル)エステル 10 ポリビニルアルコ―ル 10%液 10 水 70 上記組成物をペイントコンディショナーをもちい、平均
粒径が1μm以下になるまで粉砕した。
【0027】(5)発色層の形成 上記A液50部、B液50部、C液150部、クレー顔
料(HGクレー:ヒューバー社製)39部、25%ステ
アリン酸亜鉛分散液12部、および10%ポリビニルア
ルコ―ル水溶液80部を混合、攪拌し、塗布液とした。
この塗布液を、(1)で調製した顔料下塗り紙の顔料塗
工面に、乾燥後の塗布量が5.0g/m2となるように塗布
乾燥して感熱発色層を形成した。
【0028】(6)カレンダー処理 上記の様にして得られた感熱記録体をスーパーカレンダ
ーによって処理し、その表面の平滑度を900〜120
0秒とした。
【0029】(7)発色試験、発色印字の保存性試験お
よび実機によるスティッキング試験 こうして得られた試料について、大倉電機製発色試験機
THPMDを用いて印字電圧21.7V、印字パルス
1.0msの条件で印字した。この印字発色した部分の
濃度をマクベス反射濃度計RD−914で測定した(こ
れを元濃度と呼ぶ)。また、発色試料から所定の供試片
を作成し、発色後30分以内に供試片にサラダオイルを
塗布し、室温で1時間放置後、過剰のオイルを拭き取
り、残存画像濃度をマクベス反射濃度計で測定し、以下
の式に従って画像保存率を算出した。 画像保存率(%)=(耐油性試験後の濃度)/(元濃
度)×100 さらに、未発色部(白紙部)についてハンター白色度計
により、ブルーフィルターを用いて白色度測定を行なっ
た。またポータブル感熱印字装置HT900(キャノン
製)により印字発色させスティッキング(印字詰まりや
印字飛びなど)を目視により評価した。 〔評価基準〕 測定した元濃度の値、画像保存率(%)、元白色度、ス
ティッキングの結果を表2に示す。
【0030】実施例2 実施例1の記録層の形成においてB液50部、C液15
0部の代わりにB液100部、C液100部を用いた以
外は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。テスト
結果を表2に示す。 実施例3 実施例1の記録層の形成においてB液50部、C液15
0部の代わりにB液132部、C液68部を用いた以外
は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。テスト結
果を表2に示す。
【0031】比較例1 実施例1の記録層の形成においてB液50部、C液15
0部の代わりにB液200部、C液0部を用いた以外
は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。テスト結
果を表2に示す。 比較例2 実施例1の記録層の形成においてB液50部、C液15
0部の代わりにB液0部、C液200部を用いた以外
は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。テスト結
果を表2に示す。 比較例3 実施例1と同様の操作を行なった。ただし、分散液Bの
調製にあたり、4、4’−ビス(p−トルエンスルホニ
ルアミノカルボニルアミノ)ジフェニルメタンの代わり
に2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン
(ビスフェノールA)を用い、分散液Cを添加しなかっ
た。記録層の形成においてB液を200部用いた。テス
ト結果を表2に示す。
【表2】
【0032】前記表1から明らかなように、4、4’−
ビス(p−トルエンスルホニルアミノカルボニルアミ
ノ)ジフェニルメタン単独使用に比べ4、4’−ビス
(p−トルエンスルホニルアミノカルボニルアミノ)ジ
フェニルメタンと3−ビス(p−トルエンスルホニルア
ミノカルボニルアミノ)ベンゼンの混合物の溶融粘度は
大きく低下しており、更に前記表2から明らかなよう
に、本発明の4、4’−ビス(p−トルエンスルホニル
アミノカルボニルアミノ)ジフェニルメタンと3−ビス
(p−トルエンスルホニルアミノカルボニルアミノ)ベ
ンゼンの混合物を顕色剤として用いた感熱記録体は、記
録感度が高く、印字部の保存性が高く、かつスティッキ
ングの生じない走行性に優れたものである。
【0033】
【発明の効果】本発明の感熱記録体は、その感熱発色層
中に、顕色剤として、4、4’−ビス(p−トルエンス
ルホニルアミノカルボニルアミノ)ジフェニルメタンと
1,3−ビス(p−トルエンスルホニルアミノカルボニ
ルアミノ)ベンゼンを併用しているため、得られる発色
画像は、良好な記録感度、印字部の保存性および優れた
走行性を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート状基体と、このシート状基体の少
    なくとも一面に形成され、かつ、無色又は淡色の染料前
    駆体と、加熱下に反応してこれを発色させる顕色剤とを
    含有する感熱発色層を有する感熱記録体において、顕色
    剤として4,4’−ビス(p−トルエンスルホニルアミ
    ノカルボニルアミノ)ジフェニルメタン及び1,3−ビ
    ス(p−トルエンスルホニルアミノカルボニルアミノ)
    ベンゼンを併用することを特徴とする感熱記録体。
JP8042274A 1996-02-29 1996-02-29 感熱記録体 Pending JPH09234960A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111285787A (zh) * 2020-03-09 2020-06-16 潍坊大有生物化工有限公司 一种新型非酚热敏显色剂、制备方法及其在热敏记录材料中的应用

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