JPH09206543A - 自動乾燥装置 - Google Patents

自動乾燥装置

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JPH09206543A
JPH09206543A JP8042187A JP4218796A JPH09206543A JP H09206543 A JPH09206543 A JP H09206543A JP 8042187 A JP8042187 A JP 8042187A JP 4218796 A JP4218796 A JP 4218796A JP H09206543 A JPH09206543 A JP H09206543A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型でしかも収容能力が優れ、節電可能で乾
燥処理能力の向上した密閉型キャビネットの自動乾燥装
置の提供。 【解決手段】 乾燥剤等の吸湿剤を装填してなる前記乾
燥手段の周辺の通気路領域に吸湿剤を加熱する加熱手段
への通電を制御するタイマー手段の一部などによる発熱
手段を配備し、又、発熱手段による放熱の影響を受けな
い位置に湿度調節手段の感湿素子を設け、更に間欠作動
される送風手段を設け、乾燥手段のケーシングをキャビ
ネット内に部分的に嵌入した状態とし、ケーシングに連
設されたタイマー手段をその一部分を残してキャビネッ
ト外に配設し、又、乾燥処理室内面にB型シリカゲル等
からなる吸湿剤を添設し、乾燥処理室を吸湿側と排湿側
とを互いに逆方向に指向させた状態で少なくとも複数個
の乾燥手段をキャビネットに架設したもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、カメラ・レンズ
・写真や電子部品あるいは乾燥食品類・化学品などを常
温低湿度雰囲気で収納し得る密閉型キャビネット内の乾
燥処理技術の分野に属するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の乾燥装置においては、実
開昭64−1374号公報(公知例1)によって開示さ
れた如くに直流電流の供給によって熱交換機能を発揮す
る冷暖素子によるベルチェ効果を利用するもの(電子冷
凍方式)が挙げられる。
【0003】又、特開平7−163831号公報(公知
例2)には、キャビネットの背板に乾燥ユニットの保護
ケースを部分的に突入させるようにした密閉型のキャビ
ネットの乾燥装置が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記した公知例1のも
のにあっては、庫内の空気を露点温度以下にして水分を
除去するものであり、放熱側はフィン等により、庫外へ
排熱するものであるが熱効率(入力に対する冷却効果)
が通常10%〜12%と低く、消費電力が高い割には非
効率であるという懸念があった。
【0005】又、前記した公知例2のものにあっても、
乾燥手段の取り付け位置や発熱体による加温に工夫を施
し、又は、時限手段や湿度調節器を配備して、その除湿
能力の向上を図ったものであるが、除湿能力の一層の強
化や湿度調節の精度の向上、並びにキャビネット内にお
ける収納物の収容能力の向上には、尚、改善の余地が存
していた。
【0006】この発明の第1の課題点は、前記の不具合
を解消した優れた自動乾燥装置を提供することである。
【0007】この発明の第2の課題点は、キャビネット
内の除湿、乾燥能力の向上と、その維持を図ることが出
来る自動乾燥装置を提供することである。
【0008】この発明の第3の課題点は、キャビネット
内の湿度調節精度の向上を図ることが出来る自動乾燥装
置を提供することである。
【0009】この発明の第4の課題点は、耐久性を向上
させた自動乾燥装置を提供することである。
【0010】この発明の第5の課題点は、キャビネット
内の収容能力の向上を図った自動乾燥装置を提供するこ
とである。
【0011】この発明の第6の課題点は、除湿機能の向
上を図った自動乾燥装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記の課題点を達成する
ためのこの発明の構成上の特徴は、次の通りである。
【0013】(1) 密閉キャビネット内を低湿度状態に維
持させうる再生処理可能な乾燥手段を具備する自動乾燥
装置において、乾燥剤等の吸湿剤を装填してなる前記乾
燥手段の周辺の通気路領域に発熱手段を配備したことを
特徴とする自動乾燥装置。
【0014】(2) 前記発熱手段が、前記自動乾燥装置に
おける吸湿剤を加熱する加熱手段への通電を制御するタ
イマー手段の一部によって構成されたことを特徴とする
前記(1) 記載の自動乾燥装置。
【0015】(3) 前記密閉キャビネット内の湿度を調節
する感湿素子を備えた湿度調節手段の前記感湿素子を乾
燥剤加熱及び前記発熱手段による放熱の影響を受けない
位置に配設したことを特徴とする前記(1) 又は(2) 記載
の自動乾燥装置。
【0016】(4) 前記乾燥手段内における乾燥剤に関与
可能な空気を強制移送させる送風手段を装備したことを
特徴とする前記(1) 乃至(3) 記載の自動乾燥装置。
【0017】(5) 前記送風手段を間欠的に駆動可能とし
た前記(4) 記載の自動乾燥装置。
【0018】(6) 密閉キャビネット内を低湿度状態に維
持させうる再生処理可能な乾燥手段を具備する自動乾燥
装置において、前記乾燥手段のケーシングを前記キャビ
ネット内に部分的に嵌入した状態とし、当該ケーシング
に連設されたタイマー手段をその一部分を残してキャビ
ネット外に配設したことを特徴とする自動乾燥装置。
【0019】(7) 密閉キャビネット内を低湿度状態に維
持させうる再生処理可能な乾燥手段を具備する自動乾燥
装置において、前記乾燥処理室内面にB型シリカゲル等
からなる吸湿剤を乾燥手段内に添設したことを特徴とす
る前記(1) 乃至(5) 記載の自動乾燥装置。
【0020】(8) 密閉キャビネット内を低湿度状態に維
持させうる再生処理可能な乾燥手段を具備する自動乾燥
装置において、前記乾燥処理室を吸湿側と排湿側とを互
いに逆方向に指向させた状態で少なくとも複数個の乾燥
手段を前記キャビネットに架設したことを特徴とする自
動乾燥装置。
【0021】
【発明の実施の形態】次に、図面に基づいてこの発明の
実施の形態について説明する。
【0022】(実施の形態1) 1.構成 (1) 全体構成 図1及び図2に示すように、自動乾燥装置D1 は、前面
がドア11によって開閉自在の密閉型のキャビネット1
の背板12位置に乾燥手段200、タイマー手段300
及び湿度調節手段400を装備させ、キャビネット1内
の担持棚500上に載置したカメラレンズや乾燥食品・
電子部品あるいは化学品などの収納物Gを長期間にわた
ってカビ・サビを防ぎ、品質変化を最小にし、安定した
低湿度雰囲気において保管し得るように構成されてい
る。
【0023】(2) 各部の構成 乾燥手段200 乾燥手段200の構成は、図1及び図2に示す如くに、
キャビネット1の背板12に開設した取付孔13に部分
的に突入するようにして嵌着させるようにしてキャビネ
ット1に装備させたものであって、その内部構成につい
て見れば、ケーシング201内に上・下隔壁202、2
03によって区画された上・下通気制御室204、20
5並びに、その間に形成された乾燥処理室206を設け
ており、上・下通気制御室204、205は、ケーシン
グ201の前・後壁207、208に、それぞれ開設さ
れた上・下開口209〜212により、キャビネット1
内外側に向かって開放させると共に、上・下隔壁20
2、203に開設した上・下通気孔213、214をケ
ーシング201に延設した支持壁215上に上・下枢軸
216a、216bにより揺動可能に配設した上・下シ
ャッター217、218により選択的に開閉させて乾燥
処理室206を上・下通気制御室204、205に連通
可能に構成している。
【0024】更に、図2、図3に示すように、ケーシン
グ201の左側壁221(キャビネット1の正面から見
て左側)には、タイマー手段300を内装しうる第1収
容部220を区画壁224を介在させて一体的に突設
し、その右側壁222には、湿度調節手段400を内装
した第2収容部223を一体状に連設しており、キャビ
ネット1に装着する際には、図4に示すようにタイマー
手段300を内装した第1収容部220をキャビネット
1外側に、又、湿度調節手段400を内装した第2収容
部223をキャビネット1内側に配備させるように背板
12の内外側位置に配設させるものである。
【0025】又、乾燥処理室206内には、図2に示す
ような透湿性材料を成型加工してなる乾燥剤容器226
を配設し、この乾燥剤容器226内には、乾燥剤227
と、この乾燥剤227を加熱再生処理しうる発熱体23
0を装着しており、別途乾燥剤容器226の貫通孔22
8内には、コイル状の形状記憶合金線229を乾燥剤容
器226に対して非接触状に透通させると共に、その両
端を介在線231を介して、上・下シャッター217、
218の各一端部に張設状に連結させ、他方でシャッタ
ー217、218の他端部の間にはコイルバネ232を
張設することにより、両シャッター217、218を連
動状に可動としたものであって、発熱体230に通電し
てこれを発熱させることによって乾燥剤227を加熱再
生処理する期間以外の期間中は、形状記憶合金線229
は、伸長した状態であって、上・下シャッター217、
218が図1における実線位置に配置されるように構成
されており、発熱体230が発熱され、形状記憶合金線
229が加熱された際には、変態して縮小し、コイルバ
ネ232の張力に抗して、上・下シャッター217、2
18が仮想線位置に変位されるように構成されている。
【0026】 タイマ手段300 ICタイマー301を備えており、区画壁224の透孔
225を貫通したリード線302の外端に接続される電
気抵抗器303を前記乾燥処理室206内に配置される
ように構成させ、発熱体230への通電時間を制御可能
としている。
【0027】 湿度調節手段400 ダイヤル形式でキャビネット1内の湿度調節値を予めマ
ニュアル操作で設定しうる湿度調節器401を有するも
のである。
【0028】 その他の構成 図1、図5における600は、ファンを示しており、タ
イマーによって間欠的に作動され、乾燥処理室206内
の空気の移動を強制させうるものである。
【0029】2.自動乾燥処理法 乾燥処理行程 カメラや半導体チップ等の電子部品のような収納物Gを
低湿度状態で保管する際には、キャビネット1内の担持
棚500上に載置し、湿度調節器401をマニュアル操
作によって調節して、キャビネット1内の湿度が約30
%〜50%程度の範囲内に維持されるようにセットして
ICタイマー301をONとする。
【0030】この状態でドア11を閉じるとキャビネッ
ト1内は密閉状態となり、乾燥処理室206内において
は、乾燥剤227によりその周辺内の空気が順次除湿さ
れ、軽量化されて、上昇気流となって上昇され(矢印
、)、しかもICタイマー301をONとされてい
るため電源Pからの通電により、内装された電圧降下用
の電気抵抗器303などによる発熱の一部が乾燥処理室
206内の空気を加熱し、その高温化に伴う上昇気流が
誘発されるため除湿された空気は一層効率的に上通気孔
213、上開口209を経由してキャビネット1内に流
入され(矢印)、代わってキャビネット1内の空気が
自然対流状に下開口210、下通気孔214を経由して
乾燥処理室206内に等容積の空気が流入され(矢印
)、順次乾燥剤227により除湿処理されることとな
り、キャビネット1内は予め設定した湿度約40%に維
持されるため、収納物Gは安全に低湿度状態で保管され
るものである。
【0031】 乾燥剤の再生処理行程 前記の除湿処理作業によって乾燥剤227は次第に吸湿
能力が低下することとなるが、この際には、ICタイマ
ー301またはマイコン(図示せず)により、電源Pか
ら乾燥剤227加熱用の発熱体230に通電して発熱さ
せ、乾燥剤227を加熱してその吸着水分を放出させて
再生処理させるものであるが、この行程において、形状
記憶合金線229は、加熱されて急速に変態して縮小さ
れると共に、コイルバネ232の張力に抗して付勢され
て上シャッター217は、枢軸216aを支点として反
時計方向へ、又、下シャッター218は、枢軸216b
を支点として時計方向へそれぞれ旋回され(図1参
照)、いずれも仮想線で示す位置に変位し、上・下通気
孔213、214を経由し、乾燥処理室206内で乾燥
剤227からの放出湿気を含んで高温状となった空気
を、その上昇気流を利用して上開口211からキャビネ
ット1外に放出し(矢印)、同時に下開口212から
キャビネット1外よりの新鮮な空気を乾燥処理室206
内に取り込み(矢印)、順次乾燥剤227の再生処理
を実行するものであり、上・下シャッター217、21
8の開閉駆動に電磁式等の他の駆動力を用いる場合も同
様である。
【0032】乾燥剤227の再生処理が終了すると、I
Cタイマー301又はマイコンにより、発熱体230へ
の通電が停止され、自然冷却又は間欠的に作動するファ
ン600の強制冷却により、発熱体230が低温状にな
り、形状記憶合金線229の温度も低下されて伸長さ
れ、再び上下シャッター217、218を実線位置に復
帰させてキャビネット1内の除湿処理のために待機する
こととなるものである。
【0033】又、前記の各行程については、タイマーな
どにより、図6(イ)に示すタイムチャートの如くに一
行程4.5時間の場合には、乾燥剤227の加熱再生処
理時間を0.5時間とし、続いて1.0時間だけファン
600をONさせてキャビネット1内の空気を強制還流
させ、残りの3時間にあっては、ファン600をOFF
とし、自然対流によって空気を循環させ、4.0時間に
わたって、キャビネット1内を除湿処理するものである
から、効果的にキャビネット1内が低湿度化しうるもの
であり、図6(ロ)に示すようにファン600を不作動
とし、又、ファン600そのものを欠如させた場合に
は、一行程を6時間とし、加熱により乾燥剤227を
0.5時間再生処理し、残りの5.5時間にわたって、
キャビネット1内を除湿処理しうるものである。
【0034】又、この実施の形態1に係る自動乾燥装置
D1 の実施化品の性能テストの結果は、キャビネット1
外側の周囲条件が、温度25℃、湿度80%である場合
にあっては、図7に示す如くであった。
【0035】即ち、従来の時限装置等の発熱による加温
手段のない場合の庫内湿度変化を示す性能曲線(X)
は、図7(イ)に示す如くであって、縦軸にキャビネッ
ト1内湿度を示し、横軸は時間を示しており、明らかに
特性は、初期キャビネット1内湿度は約60%から時間
の経過と共に6時間後34%、12時間後28%、24
時間後25%と経過し、ほぼ安定することが検証されて
いる。
【0036】これに対し、この実施の形態のものにあっ
ては、タイマ手段300の発熱の一部による乾燥手段2
00の加温により乾燥剤227の周辺部の対流促進作用
によって、吸湿効果が促進され、同じ周囲条件において
性能曲線は図7(ロ)に示す如くなるもので、ファン6
00を間欠運転する場合には、初期60%から6時間後
28%、12時間後22%、24時間後20%と順次低
下し、キャビネット1内の湿度の低下能力においてほぼ
2倍(通常の乾燥装置の2台分以上)の能力が証明され
たのであり(性能曲線(Y))、ファン600の連続運
転の場合には、最低到達キャビネット1内湿度は、約2
5%に対し(性能曲線(Z))、この実施の形態のもの
の如く間欠運転の場合にあっては、キャビネット1から
の隙間リークが僅少で湿度を約20%までの低湿度状態
を達成出来るものである。
【0037】このように試験性能データで顕著な特性が
明らかに証明された如く、自動乾燥装置D1 の小型化と
共に低湿化能力の性能について、著しい性能が発揮され
たものであることが明白である。
【0038】(実施の形態2)この実施の形態の自動乾
燥装置D2 が実施の形態1における自動乾燥装置D1と
共通している部分の説明は省略するが、その相違してい
る点は、図8に示すように乾燥処理室206の前・後壁
207、208の内面に吸湿力が強力なB型シリカゲル
等の吸収剤からなる吸湿剤700を添設した点にある。
【0039】従って、この吸湿剤700と再生可能な乾
燥剤227とにより乾燥手段200がキャビネット1内
の空気を除湿処理出来るものであるから、ドライ・フラ
ワー作成や濡れた靴の乾燥等の如く一時的な過負荷(除
湿量過大)状態に対応するにも湿度上昇80%〜90%
を速やかに60%〜50%程度に低下させ、以後再生可
能な乾燥剤の能力で湿度を低下させて速やかな乾燥効果
を得られるものであり、更には、吸湿した吸湿剤700
は、靴などを取り出し後、自動乾燥装置D2 の作用で除
湿され初期のフレッシュな状態に戻る。
【0040】(実施の形態3)図9に示すようにこの実
施の形態3の自動乾燥装置D3 において、キャビネット
1の背板12上に2個の乾燥手段200A、200Bを
互いに、その吸湿、もしくは排出の方向を逆方向状にし
て装着するものであって、その内部的な構成は、図1の
場合と共通しているので、その説明は省略する。
【0041】この場合、キャビネット1内に配置した湿
度調節器401とリレー回路(図示略)により、設定湿
度(例えば50%)よりキャビネット1内湿度が高い場
合には吸湿作用を行う乾燥手段200Aを作動させ、除
湿して湿度を低下させ、順次湿度が低下し設定湿度より
下がった場合(例えば48%)は、湿度調節器401に
より、キャビネット1内側に排湿作用を行う他の乾燥手
段200Bを作用させ、キャビネット1内湿度を上昇さ
せるものであって、互いに反対作用(吸湿・排湿を逆に
取付)になるようにキャビネット1に装着することによ
り、湿度を一定中湿度(通常40%〜60%)の範囲に
自動調節させることが出来るものである。
【0042】なお、前記の各実施の形態1〜3におい
て、前記の湿度調節器401の装着位置については、第
2収容部223の前壁に限らず、他の壁面に装着するこ
とが可能であることは当然のことである。
【0043】又、上・下シャッター217、218の作
動用の形状記憶合金線229(SMA)は、その受熱に
よる変態時の変形力を利用したのが特徴であり、その変
態時の伸長と収縮が逆の場合もバイヤススプリングの方
向を逆とすれば同じ作用を果たしうるものであり、更に
は、コイル状以外の形状記憶合金の採用も実質的に同じ
結果が得られる。
【0044】
【発明の効果】以上説明したこの発明によってもたらさ
れる顕著な効果は次の通りである。
【0045】(1) 除湿、乾燥能力向上 乾燥手段の周辺の通気路領域に発熱手段を設けて、乾燥
室内の空気を加熱して上昇気流を発生させ、乾燥剤の周
辺を流通する空気量を増加させ、除湿、乾燥能力を大巾
に向上させることが出来るのに加えて、タイマー手段の
発熱の一部を利用して、上昇気流を発生させることによ
っても乾燥能力の向上を図ることが出来る。
【0046】(2) 湿度調節精度の向上 湿度調節手段の感湿素子を発熱手段の影響を受けない位
置に配備したので、キャビネット内の湿度調節精度を向
上させ、収納物の損傷を未然防止出来る。
【0047】(3) 乾燥剤の再生処理効率の向上 送風手段によって、乾燥剤の周辺の空気を強制移送させ
るようにしたので、乾燥剤の再生処理が敏速に達成され
る。
【0048】(4) 低湿状態の安定化と耐久性の向上 送風手段をタイマーにより、必要な期間のみ間欠的に作
動させるようにしたので、初期急速低湿化を達成出来、
しかもリークが少なく長期にわたって安全に低湿状態を
維持出来るばかりでなく、その耐久性を向上させ、併せ
て性能向上と節電を図ることが出来る。
【0049】(5) キャビネット内の低湿化とその収容能
力の向上 乾燥手段のケーシングやタイマー手段の大部分がキャビ
ネット外に突出するように配置されているため、キャビ
ネット内の収納物の収容容積が大巾に増大され、その収
納能力が向上されるばかりでなく、その発熱の大部分は
キャビネット外に放出されることとなり、収納物への熱
的影響を与えることがないため、その熱による劣化・損
傷を未然防止しうる。
【0050】(6) 除湿機能の向上 再生可能な乾燥手段と、B型シリカゲルなどの吸湿剤を
併設したのでキャビネット内の除湿能力が高速且つ平均
化され効果的に低湿度化出来るので、例えば、常温・短
時間乾燥によりドライフラワーの花の色を原色に近く維
持出来、靴などの履物についても皮革などを損傷するこ
となく乾燥させうるものである。
【0051】(7) 定湿度状態の維持 再生可能な乾燥剤を内装した複数個の乾燥手段をその吸
排湿側を逆方向に指向させて併設したので、水分の補給
等を行わなくても、フルシーズンにわたってキャビネッ
ト内は安定した定湿度状態(例えば、55%)に維持出
来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1の自動乾燥装置の縦断
側面図。
【図2】図1における乾燥手段の縦断背面図。
【図3】図1における乾燥手段の正面図。
【図4】図1における乾燥手段の装着状態を示す正面
図。
【図5】図1の組立図。
【図6】図1のタイムチャート。
【図7】図1の装置及び従来品における性能の説明図。
【図8】この発明の実施の形態2の自動乾燥装置の一部
縦断側面図。
【図9】この発明の実施の形態3の自動乾燥装置の乾燥
手段装着状態を示す正面図。
【符号の説明】
D1 、D2 、D3 自動乾燥装置 1 キャビネット 12 背板 200、200A、200B 乾燥手段 201 ケーシング 206 乾燥処理室 207、208 前・後壁 217、218 上・下シャッター 220、223 第1、第2収容部 226 乾燥剤容器 227 乾燥剤 229 形状記憶合金線 230 発熱体 300 タイマー手段 303 電気抵抗器 400 湿度調節手段 401 湿度調節器 600 ファン 700 吸湿剤

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密閉キャビネット内を低湿度状態に維持
    させうる再生処理可能な乾燥手段を具備する自動乾燥装
    置において、乾燥剤等の吸湿剤を装填してなる前記乾燥
    手段の周辺の通気路領域に発熱手段を配備したことを特
    徴とする自動乾燥装置。
  2. 【請求項2】 前記発熱手段が、前記自動乾燥装置にお
    ける吸湿剤を加熱する加熱手段への通電を制御するタイ
    マー手段の一部によって構成されたことを特徴とする請
    求項1記載の自動乾燥装置。
  3. 【請求項3】 前記密閉キャビネット内の湿度を調節す
    る感湿素子を備えた湿度調節手段の前記感湿素子を乾燥
    剤加熱及び前記発熱手段による放熱の影響を受けない位
    置に配設したことを特徴とする請求項1又は2記載の自
    動乾燥装置。
  4. 【請求項4】 前記乾燥手段内における乾燥剤に関与可
    能な空気を強制移送させる送風手段を装備したことを特
    徴とする請求項1乃至3記載の自動乾燥装置。
  5. 【請求項5】 前記送風手段を間欠的に駆動可能とした
    請求項4記載の自動乾燥装置。
  6. 【請求項6】 密閉キャビネット内を低湿度状態に維持
    させうる再生処理可能な乾燥手段を具備する自動乾燥装
    置において、前記乾燥手段のケーシングを前記キャビネ
    ット内に部分的に嵌入した状態とし、当該ケーシングに
    連設されたタイマー手段をその一部分を残してキャビネ
    ット外に配設したことを特徴とする自動乾燥装置。
  7. 【請求項7】 密閉キャビネット内を低湿度状態に維持
    させうる再生処理可能な乾燥手段を具備する自動乾燥装
    置において、前記乾燥処理室内面にB型シリカゲル等か
    らなる吸湿剤を乾燥手段内に添設したことを特徴とする
    請求項1乃至5記載の自動乾燥装置。
  8. 【請求項8】 密閉キャビネット内を低湿度状態に維持
    させうる再生処理可能な乾燥手段を具備する自動乾燥装
    置において、前記乾燥処理室を吸湿側と排湿側とを互い
    に逆方向に指向させた状態で少なくとも複数個の乾燥手
    段を前記キャビネットに架設したことを特徴とする自動
    乾燥装置。
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