JPH09204024A - ハロゲン化銀カラー写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー写真感光材料

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JPH09204024A
JPH09204024A JP1111696A JP1111696A JPH09204024A JP H09204024 A JPH09204024 A JP H09204024A JP 1111696 A JP1111696 A JP 1111696A JP 1111696 A JP1111696 A JP 1111696A JP H09204024 A JPH09204024 A JP H09204024A
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JP
Japan
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silver halide
coup
group
silver
formula
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JP1111696A
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English (en)
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Yasuhiko Kawashima
保彦 川島
Fumiyoshi Fukazawa
文栄 深沢
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 高感度、経時保存での写真性能変動が少ない
ハロゲン化銀カラー写真感光材料を提供する。 【解決手段】 全投影面積の50%以上が、粒子内部に
沃化銀含有率の異なる2つ以上の相を有し、該相のうち
沃化銀含有率が最大である相の沃化銀含有率が15モル
%未満で、粒子成長時にハロゲン化銀微粒子を用いるこ
とを特徴とする平板状ハロゲン化銀粒子を含有するハロ
ゲン化銀乳剤と下記一般式(C−1)で表される化合物
を含有するハロゲン化銀カラー写真感光材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハロゲン化銀カラ
ー写真感光材料に関し、更に詳しくはその経時保存性の
改良されたハロゲン化銀カラー写真感光材料に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】最近ハロゲン化銀カラー写真感光材料
(以下単に感光材料とも言うことがある)に対する要求
は益々厳しく、例えば高感度で優れた画質を有するのは
当然であり、更に経時保存時での写真性能移動が最小限
に押さえられていることも同時に求められている。
【0003】特にカラーネガ感光材料は高感度でもあ
り、その感光材料中に種種の有機、無機の化合物を含ん
でおり、保存時にそれらが劣化或いは相互作用すること
により写真性能変化を生じさせることは容易に想像され
る。
【0004】しかし、用いられている化合物種が多種で
あること、及びそれらの相互作用を全て化学的に予想し
対応していくことが、その組み合わせがほとんど無限に
近い数に成ってしまうことから解るように実技上不可能
であること等の理由により、保存安定性を向上させるこ
とは困難であり、実際に十分に達成されているとは言い
難い状況にある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は先に本出願人
により開発され特願平6−312075号に記載されて
いるハロゲン化銀乳剤は、高感度であることから非常に
有用であるが、同時にその高感度の故もあり、保存時に
かぶりの上昇等の写真性能変動、劣化が発生しその対応
が求められている点に鑑みなされたものである。
【0006】すなわち本発明の目的は、高感度であり其
の上保存時にかぶりの上昇等写真性能変動、劣化が発生
しないハロゲン化銀カラー写真感光材料を開発すること
を目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は下記構成
の何れかを用いることにより達成された。
【0008】(1) 全投影面積の50%以上が粒子内
部にヨウ化銀含有率の異なる2つ以上の相を有し、該相
のうちヨウ化銀含有率が最大である相のヨウ化銀含有率
が15モル%未満で、粒子成長時にハロゲン化銀微粒子
を用いることを特徴とする平板状ハロゲン化銀粒子を含
有するハロゲン化銀乳剤と下記一般式(C−1)を含有
するハロゲン化銀カラー写真感光材料。
【0009】
【化4】
【0010】(式中、COUP1はカップリング部位
(式中の*印)を有するカプラー母核を表し、BALL
はCOUP1のカップリング部位に結合し、COUP1
発色現像主薬の酸化体との反応によりCOUP1から離
脱可能な基であり、一般式(C−1)の化合物を耐拡散
性とするような大きさ及び形状を有する耐拡散性基であ
る。SOLは可溶性基でありCOUP1の非カップリン
グ部位に結合し、COUP1と発色現像主薬の酸化体と
のカップリングにより生成したカップリング生成物を発
色現像処理時又はその後の処理において感光材料中より
流出する移動性を付与する基である。) (2) 全投影面積の50%以上が粒子内部にヨウ化銀
含有率の異なる2つ以上の相を有し、該相のうちヨウ化
銀含有率が最大である相のヨウ化銀含有率が15モル%
未満で、少なくとも該最外層形成時にハロゲン化銀微粒
子を用いることを特徴とする平板状ハロゲン化銀粒子を
含有するハロゲン化銀乳剤と下記一般式(C−1)を含
有するハロゲン化銀カラー写真感光材料。
【0011】
【化5】
【0012】(式中、COUP1はカップリング部位
(式中の*印)を有するカプラー母核を表し、BALL
はCOUP1のカップリング部位に結合し、COUP1
発色現像主薬の酸化体との反応によりCOUP1から離
脱可能な基であり、一般式(C−1)の化合物を耐拡散
性とするような大きさ及び形状を有する耐拡散性基であ
る。SOLは可溶性基でありCOUP1の非カップリン
グ部位に結合し、COUP1と発色現像主薬の酸化体と
のカップリングにより生成したカップリング生成物を発
色現像処理時又はその後の処理において感光材料中より
流出する移動性を付与する基である。) (3) ハロゲン化銀微粒子が、その粒子形状条件下に
おいて、ホスト粒子より溶解度の低いものであることを
特徴とする(1)又は(2)記載のハロゲン化銀カラー
写真感光材料。
【0013】(4) 全投影面積の50%以上が粒子内
部に転移線を有することを特徴とする(1)又は(2)
記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。
【0014】(5) セレン増感、硫黄・セレン増感、
金・セレン増感又は金・硫黄・セレン増感の何れかを施
したことを特徴とする(1)、(2)、(3)又は
(4)記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。
【0015】(6) 全投影面積の50%以上が粒子内
部にヨウ化銀含有率の異なる2つ以上の相を有し、最外
層を除いた相のうちヨウ化銀含有率が最大である相のヨ
ウ化銀含有率が15モル%未満で、粒子成長時にハロゲ
ン化銀微粒子を用いることを特徴とする平板状ハロゲン
化銀粒子を含有するハロゲン化銀乳剤と下記一般式(C
−1)を含有するハロゲン化銀カラー写真感光材料。
【0016】
【化6】
【0017】(式中、COUP1はカップリング部位
(式中の*印)を有するカプラー母核を表し、BALL
はCOUP1のカップリング部位に結合し、COUP1
発色現像主薬の酸化体との反応によりCOUP1から離
脱可能な基であり、一般式(C−1)の化合物を耐拡散
性とするような大きさ及び形状を有する耐拡散性基であ
る。SOLは可溶性基でありCOUP1の非カップリン
グ部位に結合し、COUP1と発色現像主薬の酸化体と
のカップリングにより生成したカップリング生成物を発
色現像処理時又はその後の処理において感光材料中より
流出する移動性を付与する基である。) (7) ハロゲン化銀微粒子が、その粒子形状条件下に
おいて、ホスト粒子より溶解度の低いものであることを
特徴とする(1)〜(5)又は(6)記載のハロゲン化
銀カラー写真感光材料。
【0018】以下一般式(C−1)の化合物及びハロゲ
ン化銀乳剤について詳細に説明する。
【0019】
【化7】
【0020】式中、COUP1はカップリング部位(式
中*印)を有するカプラー母核を示し、BALLはCO
UP1のカップリング部位に結合し、該COUP1と発色
現像主薬の酸化体との反応によりCOUP1から離脱可
能な基であり、一般式(C−1)の化合物を耐拡散性と
するような大きさ及び形状を有する安定基である。
【0021】そしてSOLは可溶化基であり、COUP
1の非カップリング位置へ結合し、COUP1と発色現像
主薬の酸化体とのカップリングにより生成したカップリ
ング生成物を発色現像処理時又はその後において感光材
料中より系外へ流出する移動性を付与する基である。
【0022】COUP1で表されるカプラー母核として
は、発色現像主薬の酸化体とカップリング反応によって
色相を有するか或いは無色の反応生成物を形成するため
に、この分野で既知であるか或いは使用されているいず
れのカプラー母核をも挙げることができる。
【0023】BALLは一般式(C−1)の化合物を耐
拡散性とするような分子の大きさ形状を有する安定基で
あり、一般式(C−1)の化合物に耐拡散性を付与する
かぎり、限定されるものではないが、BALLで表され
る有用な基としては8〜32個の炭素原子を有するアル
キル基、アリール基及び複素環基が挙げられる。
【0024】これらの基は置換されているものを包含す
るが置換基としては一般式(C−1)の化合物の耐拡散
性を増大し、一般式(C−1)の化合物の反応性を変
え、或いはカップリング反応を起こし、離脱した後、B
ALLの拡散性を増大する基である。更にBALLはC
OUP1のカップリング部位に連結基を介して結合した
ものも好ましい。
【0025】SOLで表される可溶化基はカップリング
反応により生成したカップリング生成物に感光材料系外
へ流出し得る程度の移動性を付与する基、例えばイオン
化可能なヒドロキシル基、カルボキシル基、スルホ基及
びアミノスルホニル基並びにそれらのイオン化可能な塩
並びにエステル基、エーテル基等がある。
【0026】これらの基の1又は2以上がCOUP1
非カップリング部位へ結合する場合も好ましく、或いは
適度の大きさ、例えば1〜10個の炭素原子を有するア
ルキル基、6〜12個の炭素原子を有するアリール基に
1又は2以上の上記イオン化可能な基を有するような可
溶化基がCOUP1の非カップリング部位へ結合してい
るものも有利に用いられる。
【0027】また前記COUP1の非カップリング部位
へ連結基を介して結合しているものも好ましい。
【0028】特に好ましい可溶化基はCOUP1の非カ
ップリング部位へ直接結合したカルボキシル基、スルホ
基又はそれらのイオン化可能な塩、或いはCOUP1
非カップリング部位へ直接結合した、或いはアミノ基又
はカルボニル基を介して結合した1又は2以上のカルボ
キシル基、スルホ基又はそれらのイオン化可能な塩を含
有する1〜10個の炭素原子を有するアルキル基又は6
〜12個の炭素原子を有するアリール基が挙げられる。
【0029】更に、好ましく使用される黄、マゼンタ及
びシアン色素を形成し得るDP′(現像主薬酸化体)ス
カベンジャは次の一般式(C−2)〜(C−7)で表す
ことができる。
【0030】〔黄色色素生成化合物〕
【0031】
【化8】
【0032】式中、Rc1はアリール基又はアルキル基
(特に第三アルキル基)であり、Rc2は前述の安定基
(BALL)であり、Rc3は前述の可溶化基(SO
L)であり、Rc4は水素原子又はハロゲン原子、アル
キル基又はアルコキシ基であり、n+m≦5である(但
しn≠0,m≠0であって、n,mが2以上の時はそれ
ぞれが同じであっても異なっていてもよい)。
【0033】〔マゼンタ色素生成化合物〕
【0034】
【化9】
【0035】一般式(C−3),(C−4)及び(C−
5)の式中、Rc2は一般式(C−2)におけるRc2
同義であり、Rc5は可溶化基(SOL)を表し、Rc6
は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基
又はアミノ基を表し、p≦5である(但しp≠0であっ
て、pが2以上の時はそれぞれが同じでも異なっていて
もよい)。Rc7及びRc8のうち一方は前述の可溶化基
(SOL)を表し、他方は水素原子、アルキル基、アル
コキシ基、アリール基又はアミノ基を表す。Rc9及び
Rc10は一般式(C−4)におけるRc7及びRc8と同
義である。
【0036】〔シアン色素生成化合物〕
【0037】
【化10】
【0038】一般式(C−6)及び(C−7)の式中、
Rc2は一般式(C−2)のRc2と同義であり、Rc11
及びRc12の少なくとも1つは前述の可溶化基(SO
L)であり、残りが水素原子又はハロゲン原子、アルキ
ル基、アルコキシ基又はアルキルアミド基を表し、q≦
3(但しq≠0)を表し、Rc13は前述の可溶化基(S
OL)を表す。
【0039】上記おいて特に示さないかぎり、アルキル
基、アルコキシ基及びアルキルアミド基はそれぞれ1〜
8個の炭素原子数を含有し、アリール基は6〜10個の
炭素原子数を含有し、そしてアミノ基は第一、第二及び
第三アミノ基を包含する。これらの置換基ならびに安定
基(BALL)はハロゲン原子、ヒドロキシル、カルボ
キシル、アミノ、アミド、カルバモイル、スルファモイ
ル、スルホンアミド、アルキル、アルコキシ及びアリー
ルのような基で更に置換されているものも包含する。
【0040】次に発色現像主薬の酸化体とカップリング
するがロイコ体のまま残る種類の化合物としては例え
ば、次の一般式(C−8)で示されるものが挙げられ
る。
【0041】
【化11】
【0042】式中、COUP2は一般式(C−1)のC
OUP1と同義であり、Rc14はCOUP2のカップリン
グ部位に結合し、一般式(C−8)のカプラと発色現像
主薬の酸化体との反応により離脱し得ない基を表す。
【0043】COUP2で表されるカプラー母核として
は、一般式(C−1)で述べたカプラー母核を挙げるこ
とができる。
【0044】Rc14で表される基としては、アルキル
基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール基、ア
ルケニル基、シアノ基などを挙げることができる。
【0045】一般式(C−8)で示される化合物は、C
OUP2で表されるカプラー母核の非カップリング部位
で連結基を介して8〜32個の炭素原子を有するアルキ
ル基、アリール基及び複素環基で耐拡散化されているも
のが好ましい。
【0046】更に発色現像主薬の酸化体とカップリング
して生成した色素が、実質的に無色な種類の化合物とし
ては、次の一般式(C−9)で示すものが挙げられる。
【0047】
【化12】
【0048】式中、COUP3は発色現像主薬の酸化体
とカップリング反応することにより実質的に無色の生成
物を与えるカプラー母核を表し、Rc15はCOUP3
カップリング部位に結合し、発色現像主薬の酸化体との
カップリング反応によりCOUP3から離脱可能な基を
表す。
【0049】一般式(C−9)で表される化合物におい
て、更に好ましいものは、一般式(C−10)〜(C−
13)で表わすことができる。
【0050】
【化13】
【0051】式中、Rc15は一般式(C−9)における
Rc15と同義であり、Rc16は水素原子、ハロゲン原
子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アシルオ
キシ基又は複素環基を、Xは酸素原子又は=N−Rc17
を表す。Rc17はアルキル基、アリール基、ヒドロキシ
ル基、アルコキシ基又はスルホニル基を表す。Zは5〜
7員の炭素環(例えばインダノン、シクロペンタノン、
シクロヘキサノンなど)又は複素環(例えばピペリド
ン、ピロリドン、ヒドロカルボスチリルなど)を形成す
るに必要な非金属原子群を表す。
【0052】
【化14】
【0053】式中、Rc15,Rc16ならびにXは一般式
(C−10)におけるRc15,Rc16ならびにXと同義
であり、Rc18はアルキル基、アリール基、複素環基、
シアノ基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリールオ
キシ基、複素環オキシ基、アルキルアミノ基、ジアルキ
ルアミノ基又はアニリノ基を表す。
【0054】
【化15】
【0055】式中、Rc15は一般式(C−9)における
Rc15と同義であり、Rc19及びRc20は同じであって
も異なっていてもよく、アルコキシカルボニル基、カル
バモイル基、アシル基、シアノ基、ホルミル基、スルホ
ニル基、スルフィニル基、スルファモイル基、アンモニ
ウム基又は
【0056】
【化16】
【0057】を表す。
【0058】ここにおいてAは窒素原子とともに5〜7
員の複素環(例えばフタルイミド、トリアゾール、テト
ラゾールなど)を形成するに必要な非金属原子群を表
す。
【0059】
【化17】
【0060】式中、Rc15は一般式(C−9)のRc15
と同義であり、Rc21はアルキル基、アリール基、アニ
リノ基、アルキルアミノ基又はアルコキシ基を、Bは酸
素原子、硫黄原子又はイミノ基を表す。
【0061】一般式(C−1)〜(C−13)で示され
る化合物は特開昭59−113440号、同59−17
1955号、同52−82423号、英国特許914,
145号、同1,284,649号、米国特許2,74
2,832号、同3,227,550号、同3,92
8,041号、同3,958,993号、同3,96
1,959号、同4,046,574号、同4,05
2,231号、同4,149,886号などに記載され
た方法によって合成できる。
【0062】次にカップリング型DP′スカベンジャの
代表的な具体例を挙げるが、これらに限られるものでは
ない。
【0063】例示化合物:
【0064】
【化18】
【0065】
【化19】
【0066】
【化20】
【0067】
【化21】
【0068】
【化22】
【0069】次に、以下ハロゲン化銀粒子について詳細
に説明する。
【0070】本発明における平板(状)粒子というの
は、二つの平行な主平面を有し該主平面の円相当直径
(該主平面と同じ投影面積を有する円の直径)と主平面
間の距離(即ち粒子の厚み)の比、即ちアスペクト比2
以上の粒子を言う。
【0071】本発明の平板状粒子の全粒子の投影面積の
総和の50%以上がアスペクト比5以上の平板状粒子で
あることが好ましく、更に好ましくは8以上である。
【0072】本発明の平板状粒子の直径は、0.3〜1
0μm、好ましくは0.5〜5.0μm、更に好ましく
は0.5〜2.0μmである。粒子厚みは、好ましくは
0.05〜0.8μmである。粒子直径、粒子厚みの測
定は米国特許4,434,226号に記載の方法で求め
ることができる。
【0073】本発明の平板状粒子のサイズ分布は、主平
面の円換算直径(該主平面と同じ投影面積を有する円の
直径)の変動係数(直径分布の標準偏差を平均直径で割
ったもの)が30%以下であることが好ましく、20%
以下であることが更に好ましい。
【0074】ハロゲン化銀粒子のハロゲン組成として
は、沃臭化銀又は塩沃臭化銀であることが好ましく、沃
化銀含有率は1%以上15モル%未満であることが好ま
しく、3〜12モル%であることが更に好ましい。沃化
銀含有率の粒子間分布は、沃化銀含有率の変動係数(沃
化銀含有率粒子間分布の標準偏差を平均沃化銀含有率で
割ったもの)が30%以下であることが好ましく、20
%以下であることが更に好ましい。
【0075】本発明の平板状粒子は、粒子内部にハロゲ
ン組成の異なる少なくとも二つ以上の相を有するが、沃
化銀含有率が最大の相の沃化銀含有率は15モル%未満
であり、好ましくは10モル%未満であり、更に好まし
くは8モル%未満である。又、該相の粒子内に占める体
積分率は30〜90%であることが好ましく、30〜6
0%が更に好ましい。
【0076】平板状粒子の最外層の沃化銀含有率は6モ
ル%以上が好ましい。
【0077】本発明で言うところの最外層とは粒子の表
面域を含む領域であるが、必ずしも、より内部の相を完
全に被覆している必要はない。又、最外層とは、少なく
とも10原子層以上の厚みを有している領域のことを言
う。
【0078】粒子内のハロゲン組成に関する構造は、X
線回折法、EPMAによる組成分析法等により調べるこ
とができる。
【0079】粒子表面の沃化銀含有率とはXPS法によ
り測定される数値又はISS法で測定される数値のいず
れでも良い。
【0080】本発明のXPS法による表面沃化銀含有率
は次のように求められる。試料を1×10−8torr
以下の超高真空中で−115℃以下まで冷却し、プロー
ブ用X線としてMgKαをX線源電流40mAで照射
し、Agd5/2、Br3d、I3d3/2電子につい
て測定する。測定されたピークの積分強度を感度因子で
補正し、これらの強度比から表面のハライド組成を求め
る。
【0081】又、本発明で言う最大沃化銀含有相とは、
転位線を形成するために行われた後述するような操作に
より生じた高沃度局在領域は含まない。
【0082】平板粒子の製法としては、当業界で知られ
た方法を適宜組み合わせることができる。例えば特開昭
61−6643号、同61−146305号、同62−
157024号、同62−18556号、同63−92
942号、同63−163451号、同63−2202
38号、同63−311244号等による公知の方法を
参考にすることができる。例えば同時混合法、ダブルジ
ェット法、同時混合法の一つの形式であるハロゲン化銀
の生成される液相中のpAgを一定に保つ所謂コントロ
ールダブルジェット法、異なる組成の可溶性ハロゲン化
銀を、それぞれ独立に添加するトリプルジェット法も用
いることができる。順混合法を用いることもでき、又、
粒子を銀イオン過剰の下において形成する方法(所謂、
逆混合法)を用いることもできる。
【0083】必要に応じてハロゲン化銀溶剤を用いるこ
とができる。通常用いられるハロゲン化銀溶剤として
は、アンモニア、チオエーテル、チオ尿素類を挙げるこ
とができる。チオエーテルに関しては、米国特許3,2
71,157号、同3,790,387号、同3,57
4,628号等を参考にすることができる。又、混合法
としては特に限定はなく、アンモニアを使わない中性
法、アンモニア法、酸性法などを用いることができる
が、ハロゲン化銀粒子のカブリを少なくするという点
で、好ましくはpH5.5以下、更に好ましくは4.5
以下で調製される。
【0084】本発明のハロゲン化銀粒子は沃素イオンを
含有するが、この場合、粒子成長において、沃素イオン
の添加方法に特に限定はなく、沃化カリウムのようなイ
オン溶液として添加されてもよく、又、沃化銀微粒子と
して添加してもよい。
【0085】本発明のハロゲン化銀乳剤は、少なくとも
沃化銀含有率6モル%以上の最外層はハロゲン化銀微粒
子を用いて形成する。最外層を除く最大沃化銀含有層も
ハロゲン化銀微粒子を用いて形成するのが、粒子間のハ
ロゲン組成分布をより均一にし、感光量子効率の不均一
性を減少させるという点で好ましく、粒子成長全体に亘
ってハロゲン化銀微粒子を用いて成長するのが更に好ま
しい。ただし、本発明で言うところの「粒子全体に亘っ
てハロゲン化銀微粒子を用いて成長する」とは、種晶を
用いる場合には該種晶は含まない。
【0086】ハロゲン化銀微粒子を用いた粒子形成は、
特開平1−183417号、同1−183644号、同
1−183645号等に開示された粒子と同様に、ハロ
ゲン化銀微粒子のみを用いて粒子成長を行ってよいが、
少なくともハロゲン元素の一つをハロゲン化銀微粒子に
よって供給するものであればよい。この場合、沃素イオ
ンはハロゲン化銀微粒子によって供給されるのが好まし
い。特開平5−5966号の特許請求の範囲のように、
粒子成長に用いるハロゲン化銀微粒子は2種以上であ
り、その内の少なくとも1種が1種類のハロゲン元素の
みからなるものであってもよい。
【0087】又、特開平2−167537号の特許請求
の範囲と同様に、成長中のハロゲン化銀粒子よりも溶解
度の小さいハロゲン化銀粒子を用いることが望ましく、
溶解度積の小さいハロゲン化銀粒子としては、沃化銀が
特に望ましい。
【0088】平板粒子の転位は、例えばJ.F.Ham
ilton:Photo.Sci.Eng.,11(1
967),57やT.Shiozawa:J.Sci.
Phot.Sci.Japan,35(1972),2
13に記載の方法、即ち低温での透過型電子顕微鏡を用
いた直接的な方法により観察することができる。即ち、
乳剤から粒子に転位が発生する程の圧力を掛けないよう
に注意して取り出したハロゲン化銀粒子を、電子顕微鏡
用のメッシュに載せ、電子線による損傷(プリントアウ
ト等)を防ぐように試料を冷却した状態で透過法により
観察を行う。この時、粒子の厚みが厚い程、電子線が透
過し難くなるので、高圧型(0.25μmの厚さに対し
て200kV)の電子顕微鏡を用いた方が、より鮮明に
観察することができる。このような方法によって得られ
た粒子写真より、主平面に対し垂直な方向から見た場合
の各粒子についての転位の位置及び数を求めることがで
きる。
【0089】粒子の転位の位置は、特に特定の箇所にな
ければならないということではないが、平板粒子フリン
ジ部に存在していることが好ましい。粒子フリンジ部と
粒子内部の双方に存在していることも好ましい。
【0090】平板粒子のフリンジ部とは平板粒子の外周
のことを指し、詳しくは、主平面側から見た平板粒子投
影面の重心から粒子の各辺に降ろした垂線において、該
垂線の長さの50%より外側(辺側)、好ましくは70
%より外側、更に好ましくは80%より外側の領域のこ
とを言う。粒子内部の転位線とは、前述のフリンジ部以
外の領域に存在する転位線のことを示す。
【0091】平板粒子の転位の数については、5本以上
の転位を含む粒子が乳剤中のハロゲン化銀粒子の全投影
面積の50%以上であることが好ましいが、80%以上
であることが更に好ましい。又、転位の数は10本以上
であることが更に好ましい。
【0092】粒子内部とフリンジ部に転位線が存在する
場合は、粒子内部に5本以上の転位線が存在することが
好ましく、フリンジ部と粒子内部に共に5本以上存在す
ることが更に好ましい。
【0093】転位線の導入方法については特に限定はな
いが、転位を導入したい位置で沃化カリウムのような沃
素イオン水溶液と水溶性銀塩溶液をダブルジェットで添
加する方法、沃化銀微粒子を添加する方法、沃素イオン
溶液のみを添加する方法、特開平6−11781号に記
載されるような沃化物イオン放出剤を用いる方法等で行
うことができる。沃素イオン水溶液と水溶性銀塩溶液を
ダブルジェットで添加する方法、沃化銀微粒子を添加す
る方法、沃化物イオン放出剤を用いる方法が好ましく、
沃化銀微粒子を用いる方法が更に好ましい。沃素イオン
水溶液としては沃化アルカリ水溶液が好ましく、水溶性
銀塩水溶液としては硝酸銀溶液が好ましい。
【0094】転位を導入する位置は、粒子内部の最大沃
化銀含有相の形成後に行われることが好ましく、該相の
形成後、隣接相の形成前に行われることが更に好まし
い。
【0095】又、粒子全体の位置との関係では、粒子全
体の銀量の50〜95%相当の間で導入されることが好
ましく、60〜80%未満で導入されることが更に好ま
しい。
【0096】本発明のハロゲン化銀乳剤は還元増感を施
すことができる。還元増感は、ハロゲン化銀乳剤又は粒
子成長のための混合溶液に還元剤を添加することによっ
て行われる。或いは、ハロゲン化銀乳剤又は粒子成長の
ための混合溶液をpAg7以下の低pAg下で、又はp
H7以上の高pH条件下で熟成又は粒子成長させること
によって行われる。これらの方法を組み合わせて行って
もよい。
【0097】又、特開平7−219093号、同7−2
25438号に示されるように、化学増感工程と前後し
て還元増感を施してもよい。
【0098】還元剤として好ましいものとして、二酸化
チオ尿素、アスコルビン酸及びその誘導体、第1錫塩が
挙げられる。他の適当な還元剤としては、ボラン化合
物、ヒドラジン誘導体、ホルムアミジンスルフィン酸、
シラン化合物、アミン及びポリアミン類及び亜硫酸塩等
が挙げられる。還元剤の添加量は、ハロゲン化銀1モル
当たり10-2〜10-8モルが好ましい。
【0099】低pAg熟成を行うためには銀塩を添加す
ることができるが、水溶性銀塩が好ましい。水溶性銀塩
としては硝酸銀が好ましい。熟成時のpAgは7以下が
適当であり、好ましくは6以下、更に好ましくは1〜3
である(ここで、pAg=−log〔Ag+〕であ
る)。
【0100】高pH熟成は、例えばハロゲン化銀乳剤或
いは粒子成長の混合溶液に、アルカリ性化合物を添加す
ることによって行われる。アルカリ性化合物としては、
例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリ
ウム、炭酸カリウム、アンモニア等を用いることができ
る。ハロゲン化銀形成にアンモニア性硝酸銀を添加する
方法においては、アンモニアの効果が低下するため、ア
ンモニアを除くアルカリ性化合物が好ましく用いられ
る。
【0101】本発明の感光材料に用いられるハロゲン化
銀乳剤はセレン化合物又はテルル化合物によって増感さ
れていることを特徴とする。
【0102】本発明で用いられるセレン増感剤として
は、従来公知の特許に開示されているセレン化合物を用
いることができる。セレン増感剤及びその使用技術の具
体例は下記特許群に開示されている。
【0103】米国特許1,574,944号、同1,6
02,592号、同1,623,499号、同3,29
7,446号、同3,297,447号、同3,32
0,069号、同3,408,196号、同3,40
8,197号、同3,442,653号、同3,42
0,670号、同3,591,385号、特公昭52−
34491号、同52−34492号、同53−295
号、同57−22090号、特開昭59−180536
号、同59−185330号、同59−181337
号、同59−187338号、同59−192241
号、同60−150046号、同60−151637
号、同61−246738号、特開平3−4221号、
同3−24537号、同3−111838号、同3−1
16132号、同3−148648号、同3−2374
50号、同4−16838号、同4−25832号、同
4−25832号、同4−32831号、同4−960
59号、同4−109240号、同4−140738
号、同4−147250号、同4−149437号、同
4−184331号、同4−190225号、同4−1
91729号、同4−195035号、同4−2713
41号、同4−344636号、同5−11385号、
同5−40324号、同5−224332号、同5−2
24333号、同6−40324号、同6−43576
号、同6−75328号、同6−110149号、同6
−175258号、同6−175259号、同6−18
0478号、同6−208184号、同6−20818
6号、同6−265118号、同6−281642号。
【0104】尚、セレン増感に関する技術は、H.E.
Spencer等:Journalof Photog
raphic Science誌,31巻,158〜1
69頁(1983年)等の科学文献にも開示されてい
る。
【0105】有用なセレン増感剤としては、コロイドセ
レン金属、イソセレノシアナート類(アリルイソセレノ
シアナート等)、セレノ尿素類(N,N−ジメチルセレ
ノ尿素、N,N,N′−トリエチルセレノ尿素、N,
N,N′−トリメチル−N′−ヘプタフルオロセレノ尿
素、N,N,N′−トリメチル−N′−ヘプタフルオロ
プロピルカルボニルセレノ尿素、N,N,N′−トリメ
チル−N′−4−ニトロフェニルカルボニルセレノ尿素
等)、セレノケトン類(セレノアセトン、セレノアセト
フェノン等)、セレノアミド類(セレノアセトアミド、
N,N−ジメチルセレノベンズアミド等)、セレノホス
フェ−ト類(トリ−p−トリセレノホスフェート等)、
セレナイド類(ジエチルセレナイド、ジエチルジセレナ
イド、トリフェニルホスフィンセレナイド等)が挙げら
れる。特に好ましいセレン増感剤は、セレノ尿素類、セ
レノホスフェート類、セレナイド類である。
【0106】以下に本発明のハロゲン化銀乳剤の化学熟
成に好ましく用いられるセレン化合物(セレン増感剤)
の具体例を示す。
【0107】
【化23】
【0108】
【化24】
【0109】
【化25】
【0110】
【化26】
【0111】
【化27】
【0112】
【化28】
【0113】本発明の化学増感において用いられるテル
ル増感剤及び増感法に関しては、米国特許1,623,
499号、同3,320,069号、同3,772,0
31号、同3,531,289号、同3,655,39
4号、英国特許第235,211号、同1,121,4
96号、同1,295,462号、同1,396,69
6号、カナダ特許第800,958号、特開平4−20
4640号、同4−271341号、同4−33304
3号、同5−303157号、同6−27573号、同
6−175258号、同6−175259号、同6−1
80478号、同6−208184号、同6−2081
86号等に開示されている。又、Journal of
Chemical Society Chemica
l Comunication,635頁(1980
年)、同645頁(1979年)、同1102頁(19
79年)及びJournal of Chemical
Society Perkin Transacti
on,1,2191(1980)等に記載されている技
術を用いることができる。
【0114】有用なテルル増感剤の例としては、テルロ
尿素類(N,N−ジメチルテルロ尿素、テトラメチルテ
ルロ尿素、N−カルボキシエチル−N,N′−ジメチル
テルロ尿素等)、ホスフィンテルリド類(トリブチルホ
スフィンテルリド、トリシクロヘキシルホスフィンテル
リド、トリ−i−プロピルホスフィンテルリド等)、テ
ルロアミド類(テルロアセトアミド、N,N−ジメチル
テルロベンズアミド等)、テルロケトン類、テルロエス
テル類、イソテルロシアナート類などが挙げられる。
【0115】以下に本発明のハロゲン化銀乳剤の化学熟
成に好ましく用いられるテルル化合物(テルル増感剤)
の具体例を示す。
【0116】
【化29】
【0117】
【化30】
【0118】
【化31】
【0119】セレン化合物及びテルル化合物の添加量
は、使用する化合物、ハロゲン化銀写真乳剤の種類、化
学熟成の条件等によって一様ではないが、通常はハロゲ
ン化銀1モル当たり1×10-8〜1×10-3モルの範囲
にあり、5×10-8〜1×10 -4モルであることが好ま
しい。
【0120】これらの添加方法は、使用するセレン化合
物又はテルル化合物の性質に応じて、水又はメタノー
ル、エタノール、酢酸エチルなどの有機溶媒の単独又は
混合溶媒に溶解する方法、或いはゼラチン溶液と予め混
合して添加する方法、特開平4−140739号に開示
されるように、有機溶媒可溶性の重合体との混合溶液の
乳化分散物の形態で化学増感時に添加される。
【0121】化学熟成時のpAg(銀イオン濃度の逆数
の対数)の値としては、好ましくは6.0〜10.0で
あり、より好ましくは6.5〜9.5である。化学熟成
時のpHは好ましくは4〜9であり、より好ましくは
4.0〜6.5である。化学熟成時の温度は好ましくは
40〜90℃であり、より好ましくは45〜85℃であ
る。
【0122】本発明のハロゲン化銀乳剤の化学熟成に
は、他の化学増感剤を併用することもでき、特に硫黄増
感剤を併用することが好ましい。
【0123】硫黄増感剤としては、米国特許1,57
4,944号、同2,410,689号、同2,27
8,947号、同2,728,668号、同3,50
1,313号、同3,656,955号、西独出願公開
(OLS)1,422,869号、特開昭55−450
16号、同56−24937号、特開平5−16513
5号等に記載されている硫黄増感剤を用いることができ
る。具体例としては、1,3−ジフェニルチオ尿素、ト
リエチルチオ尿素、1−エチル−3−(2−チアゾリ
ル)チオ尿素などのチオ尿素誘導体、ローダニン誘導
体、ジチアカルバミン酸類、ポリスルフィド有機化合
物、硫黄単体などが好ましい例として挙げられる。硫黄
増感剤の添加量は、ハロゲン化銀乳剤の種類、使用する
化合物の種類、熟成条件などにより一様ではないが、ハ
ロゲン化銀1モル当たり1×10-4〜1×10-9モルで
あることが好ましい。更に好ましくは1×10-5〜1×
10-8モルである。
【0124】又、本発明においては金増感剤を併用する
ことも好ましく、具体的には塩化金酸、チオ硫酸金、チ
オシアン酸金等の他に、チオ尿素類、ローダニン類、そ
の他各種化合物の金錯体等が挙げられる。金増感剤の添
加量は、ハロゲン化銀乳剤の種類、使用する化合物の種
類、熟成条件などにより一様ではないが、ハロゲン化銀
1モル当たり1×10-4〜1×10-9モルであることが
好ましい。更に好ましくは1×10-5〜1×10-8モル
である。
【0125】本発明においては硫黄増感及び金増感を併
用することが好ましく、セレン増感剤と硫黄増感剤及び
金増感剤のモル比は任意であるが、セレン増感剤と等モ
ル以上の硫黄増感剤を用いることが好ましい。
【0126】本発明のハロゲン化銀乳剤には、下記一般
式で表される化合物を含有することが好ましい。
【0127】一般式 Het−(SR11)i 式中、Hetは複素環基を表し、R11は水素原子、アル
キル基、アルケニル基、アリール基又は複素環基を表
す。iは0、1又は2の整数を表す。ただし、Het又
はR11はスルホ基、カルボキシル基及びヒドロキシル基
から選ばれた基、又はそれらの塩の少なくとも一つを直
接又は間接に有する。
【0128】Hetで表される複素環基としては、例え
ばオキサゾール、イミダゾール、チアゾール、トリアゾ
ール、セレナゾール、テトラゾール、オキサジアゾー
ル、チアジアゾール、チアジン、トリアジン、ベンズオ
キサゾール、ベンズチアゾール、ベンズイミダゾール、
インドレニン、ベンズセレナゾール、ナフトチアゾー
ル、トリアザインドリジン、ジアザインドリジン、テト
ラアザインドリジン環などの残基を表す。
【0129】以下に上記一般式で表される化合物の具体
例を示すが、好ましい化合物はこれらに限定されない。
【0130】
【化32】
【0131】
【化33】
【0132】
【化34】
【0133】
【化35】
【0134】
【化36】
【0135】各感光性層の積層順序は特に限定がなく、
目的に応じて種々の積層順序を採ることができる。例え
ば、支持体側から順に赤感性層、緑感性層、青感性層の
順に積層することができ、又、これとは逆に、支持体側
から順に青感性層、緑感性層、赤感性層の順に積層する
ことができる。
【0136】又、同一の感色性を有する2層の感光層の
間に異なる感色性を有する感光層が挟まれたように設置
してもよい。又、色再現改良の目的で赤感性層、緑感性
層、青感性層の3層に加えて第4の或いはそれ以上の感
色性の感光性層を設けることもできる。第4の或いはそ
れ以上の感色性の感光性層を用いる層構成については特
開昭61−34541号、同61−201245号、同
61−198236号、同62−160448号等に記
載されており、これらを参考にすることができる。
【0137】この場合は第4或いはそれ以上の感色性の
感光層は、何れの積層位置に配置してもよい。又、第4
或いはそれ以上の感色性の感光層は単独でも複数の層か
ら成っていてもよい。
【0138】上記各感光性層の間及び最上層、最下層に
は各種の非感光性層を設けてもよい。
【0139】これら非感光性層には、特開昭61−43
748号、同59−113438号、同59−1134
40号、同61−20037号、同61−20038号
等に記載されているようなカプラー、DIR化合物等が
含まれていてもよく、通常用いられるように混色防止剤
を含んでいてもよい。又、これら非感光性層は、RD3
08119,1002頁,VII−K項に記載されるフィ
ルター層や中間層等の補助層であってもよい。
【0140】本発明の感光材料において採り得る層構成
としては、RD308119,1002頁,VII−K項
に記載される順層、逆層、ユニット構成等を挙げること
ができる。
【0141】同一の感色性を有する感光層が2層ある場
合、これら感光層は同一のものであってもよく、又、西
独特許923,045号に記載されるような高感度乳剤
層、低感度乳剤層の2層構造であってもよい。この場
合、通常は、支持体に向かって順次感光度が低くなる様
に配列するのが好ましく、又、各乳剤層の間には非感光
性層が設けられていてもよい。又、特開昭57−112
751号、同62−200350号、同62−2065
41号、同62−206543号等に記載されるよう
に、支持体より離れた側に低感度乳剤層、支持体に近い
側に高感度乳剤層を配置してもよい。
【0142】具体例として、支持体から最も遠い側か
ら、低感度青感性層(BL)/高感度青感性層(BH)
/高感度緑感性層(GH)/低感度緑感性層(GL)/
高感度赤感性層(RH)/低感度赤感性層(RL)の
順、又はBH/BL/GL/GH/RH/RLの順、又
はBH/BL/GH/GL/RL/RHの順に設置する
ことを挙げることができる。
【0143】又、特公昭55−34932号に記載され
るように、支持体から最も遠い側から青感性層/GH/
RH/GL/RLの順に配列することもできる。又、特
開昭56−25738号、同62−63936号に記載
されるように、支持体から最も遠い側から青感性層/G
L/RL/GH/RHの順に配列することもできる。
【0144】又、特公昭49−15495号に記載され
るように感度の異なる同一の感色性を有する感光層を3
層用いることができる。これら3層は上層に高感度乳剤
層、中層に中感度乳剤層、下層に低感度乳剤層と配置さ
れる。又、特開昭59−202464号に記載されるよ
うに、支持体より離れた側から中感度乳剤層、高感度乳
剤層、低感度乳剤層の順に配置してもよい。
【0145】このような感光度の異なる3層から構成さ
れる場合、これら3層の積層順序は任意であり、例えば
積層順序としては、高感度乳剤層、低感度乳剤層、中感
度乳剤層の順、或は低感度乳剤層、中感度乳剤層、高感
度乳剤層などが挙げられる。又、同一の感色性を有する
感光層を4層以上とすることもでき、この場合にも、上
記の如く配列は任意である。
【0146】上記のように、それぞれの感光材料の目的
に応じて種々の層構成、配列を選択することができる。
【0147】本発明における前述した以外のハロゲン化
銀乳剤は、例えばRD17643,22〜23頁(19
78年12月)“I.Emulsion prepar
ationand types)”、同18716,6
48頁、グラフキデス著『写真の物理と化学』ポールモ
ンテル社刊(P.Glafkides;Chemice
t Phisique Photographiqu
e,Paul Motel,1967)、ダフィン著
『写真乳剤化学』フォーカルプレス社刊(G.F.Du
ffin,Photographic Emulsio
n Chemistry,Focal Press,1
966)、ゼリクマンら著『写真乳剤の製造と塗布』,
フォーカルプレス社刊(V.L.Zelikman e
tal;Making and Coating Ph
otographic Emulsion,Focal
Press,1964)等に記載された方法を用いて調
製することができる。又、米国特許3,574,628
号、同3,665,394号及び英国特許1,413,
748号などに記載された単分散乳剤も好ましい。
【0148】ハロゲン化銀乳剤は、物理熟成又は化学熟
成前後の工程で、各種の写真用添加剤を用いることがで
きる。このような工程で使用される化合物としては、例
えば前述のRD17643,23〜27頁、同1871
6,648〜651頁及び同308119,996頁II
I−A項〜1011頁XX−B項に記載されている各種の
化合物を用いることができる。
【0149】本発明に用いる前述した以外のハロゲン化
銀乳剤は、平均沃化銀含有率が4〜20モル%を含む沃
臭化銀を含有するのが好ましく、平均沃化銀含有率が5
〜15モル%を含む沃臭化銀を含有するのが特に好まし
い。又、本発明の目的を阻害しない範囲で塩化銀を含有
していてもよい。
【0150】本発明において、現像開始点をハロゲン化
銀粒子表面の特異箇所及びその近傍に偏らせて形成した
ハロゲン化銀粒子を含むハロゲン化銀乳剤と共に、それ
以外のハロゲン化銀乳剤を用いる場合、それらハロゲン
化銀乳剤としては、立方体、八面体、十四面体のような
規則的な結晶を有するもの、球状、板状のような変則的
な結晶形を有するもの、双晶面などの結晶欠陥を有する
もの、或いはそれらの複合形でもよい。
【0151】前述した以外のハロゲン化銀粒子の粒径
は、約0.2μm以下の微粒子でも、投影面積直径が約
10μmに至るまでの大サイズ粒子でもよく、多分散乳
剤でも単分散乳剤でもよい。
【0152】本発明に用いられる前述した以外のハロゲ
ン化銀乳剤は、RD308119,993頁I−A項〜
995頁II−A項に記載されているものを用いることが
できる。
【0153】ハロゲン化銀乳剤は、物理熟成、化学熟成
及び分光増感を行ったものを使用する。このような工程
で使用される添加剤は、RD17643,23〜25
頁、RD18716,648〜649頁及びRD308
119,996頁III−A項〜998頁VI項に記載され
ている。
【0154】本発明に使用できる公知の写真用添加剤も
上記RD(17643,24〜27頁、18716,6
50〜651頁、308119,998頁V項〜101
1頁XX−B項)に記載されている。
【0155】カラー感光材料には種々のカラーカプラー
を使用することができる。
【0156】イエローカプラーとしては、例えば米国特
許3,933,051号、同4,022,620号、同
4,326,024号、同4,401,752号、同
4,248,961号、特公昭58−10739号、英
国特許1,425,020号、同4,314,023
号、同4,511,649号、欧州特許249,473
A号等に記載のものが好ましい。
【0157】マゼンタカプラーとしては5−ピラゾロン
系及びピラゾロアゾール系の化合物が好ましく、米国特
許3,061,432号、同3,725,067号、同
4,310,619号、同4,351,897号、欧州
特許73,636号、リサーチ・ディスクロージャ(以
下、RDと称す)24220,24230(1984年
6月)、特開昭55−118034号、同60−335
52号、同60−35730号、同60−43659
号、同60−185951号、同61−72238号、
米国特許4,500,630号、同4,540,654
号、同4,556,630号、国際公開WO88/04
795号等に記載のものである。
【0158】前述した以外のシアンカプラーとしては公
知のフェノール系及びナフトール系カプラーが挙げら
れ、例えば米国特許4,228,233号、同4,29
6,200号、同2,369,929号、同2,81
0,171号、同2,772,162号、同2,89
5,826号、同3,772,002号、同3,75
8,308号、同4,334,011号、同4,32
7,173号、西独特許公開3,329,729号、欧
州特許121,365A号、同249,453A号、米
国特許3,446,622号、同4,333,999
号、同4,775,616号、同4,451,559
号、同4,427,767号、同4,690,889
号、同4,254,212号、同4,296,199
号、特開昭61−42658号等に記載されているもの
が好ましい。
【0159】発色色素の不要吸収を補正する目的で、米
国特許4,744,181号に記載のカップリング時に
放出された蛍光色素により発色色素の不要吸収を補正す
るカプラーや、米国特許4,777,120号に記載の
現像主薬と反応して色素を形成しうる色素プレカーサー
基を離脱基として有するカプラーを用いることも好まし
い。
【0160】発色色素が適度な拡散性を有するカプラー
としては、米国特許4,366,237号、英国特許
2,125,570号、欧州特許96,570号、西独
特許(公開)3,234,533号に記載のものが好ま
しい。
【0161】ポリマー化された色素形成カプラーの典型
例は、米国特許3,451,820号、同4,080,
211号、同4,367,282号、同4,409,3
20号、同4,576,910号、英国特許2,10
2,173号等に記載されている。
【0162】カップリングに伴って写真的に有用な残基
を放出するカプラーも、又、本発明に好ましく使用でき
る。現像抑制剤を放出するDIRカプラーは、特開昭5
7−151944号、同57−154234号、同60
−184248号、同63−37346号、米国特許
4,248,962号、同4,782,012号に記載
されるものが好ましい。
【0163】現像時に、画像状に造核剤又は現像促進剤
を放出するカプラーとしては、英国特許2,097,1
40号、同2,131,188号、特開昭59−157
638号、同59−170840号等に記載のものが好
ましい。
【0164】その他、本発明の感光材料に用いることの
できるカプラーとしては、米国特許4,130,427
号に記載の競争カプラー、米国特許4,283,472
号、同4,338,393号、同4,310,618号
に記載の多当量カプラー、特開昭60−185950
号、特開昭62−24252号等に記載のDIRレドッ
クス化合物放出カプラー、DIRカプラー放出カプラ
ー、DIRカプラー放出レドックス化合物、もしくはD
IRレドックス放出レドックス化合物、欧州特許17
3,302A号に記載の離脱後複色する色素を放出する
カプラー、RD11449、同24241、特開昭61
−201247号等に記載の漂白促進剤放出カプラー、
米国特許4,553,477号等に記載のリガンド放出
カプラー、特開昭63−75747号に記載のロイコ色
素を放出するカプラー等が挙げられる。
【0165】又、本発明には更に種々のカプラーを使用
することができ、その具体例は前出のRD17643,
VII−C〜F項及びRD308119,1001〜2
頁,VII−D〜F項に記載されている。
【0166】本発明に使用する添加剤は、RD3081
19,XIV項に記載されている分散法などにより添加す
ることができる。
【0167】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は、
リサーチ・ディスクロージャ(RDと標記する)308
119に記載されているものを用いることができる。以
下に記載箇所を示す。
【0168】 〔項 目〕 〔RD308119のページ〕 ヨード組成 993I−A項 製造方法 993I−A項 及び994 E項 晶癖 正常晶 994 E項 双晶 994 E項 エピタキシャル 994 E項 ハロゲン組成 一様 993I−B項 一様でない 993I−B項 ハロゲンコンバージョン 994I−C項 ハロゲン置換 994I−C項 金属含有 995I−D項 単分散 995I−F項 溶媒添加 995I−F項 潜像形成位置 表面 995I−G項 内面 995I−G項 適用感材 ネガ 995I−H項 ポジ(内部かぶり粒子含) 995I−H項 乳剤を混合して用いる 995I−J項 脱塩 995II−A項 本発明において、ハロゲン化銀乳剤は、物理熟成、化学
熟成及び分光増感を行ったものを使用する。このような
工程で使用される添加剤は、RD17643、1871
6及び308119に記載されている。
【0169】以下に記載箇所を示す。
【0170】
【表1】
【0171】本発明に使用できる公知の写真用添加剤も
上記RDに記載されている。以下に関連のある記載箇所
を示す。
【0172】
【表2】
【0173】
【表3】
【0174】本発明において、磁気記録層は支持体に対
して写真構成層とは反対側に塗設されることが好まし
く、支持体側から順に、下引層、帯電防止層(導電
層)、磁気記録層、滑り層が構成されることが好まし
い。
【0175】磁気記録層に用いられる磁性体微粉末とし
ては、金属磁性体粉末、酸化鉄磁性体粉末、Coドープ
酸化鉄磁性体粉末、二酸化クロム磁性体粉末、バリウム
フェライト磁性体粉末などが使用できる。これらの磁性
体粉末の製法は既知であり、公知の方法に従って製造す
ることができる。
【0176】磁気記録層の光学濃度は、写真画像への影
響を考えると小さいことが好ましく、1.5以下、より
好ましくは0.2以下、特に好ましくは0.1以下であ
る。光学濃度の測定法は、コニカ(製)サクラ濃度計P
DA−65を用い、ブルー光を透過するフィルターを用
いて、436nmの波長の光を塗膜に垂直に入射させ、
該塗膜による光の吸収を算出する方法による。
【0177】磁気記録層の感光材料1m2当たりの磁化
量は3×10-2emu以上であることが好ましい。該磁
化量は、東英工業製試料振動型磁束計(VSM−3)を
用いて、一定体積の塗膜の塗布方向に外部磁界1000
Oeで一度飽和させた後外部磁界を減少させて0にした
時の磁束密度(残留磁束密度)を計測して、これを写真
感光材料1m2当たりに含まれる透明磁性層の体積に換
算して求めることができる。透明磁性層の単位面積当た
りの磁化量が3×10-2emuより小さいと磁気記録の
入出力に支障を来す。
【0178】磁磁気記録層の厚みは、0.01〜20μ
mが好ましく、より好ましくは0.05〜15μm、更
に更に好ましくは0.1〜10μmである。
【0179】磁気記録層を構成するバインダーとして
は、ビニル系樹脂、セルロースエステル系樹脂、ウレタ
ン系樹脂、ポリエステル系樹脂等が好ましく用いられ
る。また、水系エマルジョン樹脂を用いて、有機溶剤を
用いることなく水系塗布によってバインダーを形成する
ことも好ましい。さらに該バインダーは、硬化剤による
硬化、熱硬化、電子線硬化等によって物理的特性を調整
することが必要である。特に、ポリイソシアネート型硬
化剤の添加による硬化が好ましい。
【0180】磁気記録層中には、磁気ヘッドの目づまり
を防止するために研磨剤が添加される事が必要であり、
非磁性金属酸化物粒子、特にアルミナ微粒子の添加が好
ましい。
【0181】感光材料の支持体としては、ポリエチレン
テレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート
(PEN)等のポリエステルフィルム、セルローストリ
アセテートフィルム、セルロースジアセテートフィル
ム、ポリカーボネートフィルム、ポリスチレンフィル
ム、ポリオレフィンフィルム等を挙げることができる。
特に、特開平1−244446号、同1−291248
号、同1−298350号、同2−89045号、同2
−93641号、同2−181749号、同2−214
852号、同2−291135号等に示されるような含
水率の高いポリエステルを用いると支持体を薄膜化して
も現像処理後の巻癖回復性に優れる。
【0182】本発明において、好ましく用いられる支持
体はPET及びPENである。これらを用いる場合、厚
みは50〜100μm、特に60〜90μmであること
が好ましい。
【0183】本発明の感光材料は、ZnO,V25,T
iO2,SnO2,Al23,In23,SiO2,Mg
O,BaO,MoO3等の金属酸化物粒子を含有する導
電層を有するのが好ましく、該金属酸化物粒子は、酸素
欠陥を含むもの及び用いられる金属酸化物に対してドナ
ーを形成する異種原子を少量含むもの等が一般的に言っ
て導電性が高いので好ましく、特に後者はハロゲン化銀
乳剤にカブリを与えないので好ましい。
【0184】前記導電層や下引層のバインダーとして
は、磁気記録層と同様のものが利用出来る。
【0185】また磁気記録層の上に滑り層として、高級
脂肪酸エステル、高級脂肪酸アミド、ポリオルガノシロ
キサン、流動パラフィン、ワックス類等を塗設すること
が好ましい。
【0186】本発明の感光材料を、ロール状撮影用カラ
ー感光材料とする場合、カメラやパトローネの小型化が
達成されるだけでなく、資源の節約が可能となり、現像
済みのネガフィルムの保存スペースが僅かで済むことか
ら、フィルム巾は20〜35mm程度、好ましくは20
〜30mmである。撮影画面面積も300〜700mm
2程度、好ましくは400〜600mm2の範囲にあれ
ば、最終的な写真プリントの画質を損なうことなくスモ
ールフォーマット化が可能であり、従来以上にパトロー
ネの小型化、カメラの小型化が達成できる。又、撮影画
面の縦横比(アスペクト比)は限定されず、従来の12
6サイズの1:1、ハーフサイズの1:1.4、135
(標準)サイズの1:1.5、ハイビジョンタイプの
1:1.8、パノラマタイプの1:3など各種のものに
利用できる。
【0187】本発明の感光材料をロール状の形態で使用
する場合には、カートリッジに収納した形態を採るのが
好ましい。カートリッジとして最も一般的なものは現在
の135フォーマットのパトローネである。その他、実
開昭58−67329号、同58−195236号、特
開昭58−181035号、同58−182634号、
米国特許4,221,479号、特開平1−23104
5号、同2−170156号、同2−199451号、
同2−124564号、同2−201441号、同2−
205843号、同2−210346号、同2−211
443号、同2−214853号、同2−264248
号、同3−37645号、同3−37646号、米国特
許第4,846,418号、同4,848,693号、
同4,832,275号等で提案されたカートリッジも
使用できる。又、特開平5−210201号の「小型の
写真用ロールフィルムパトローネとフィルムカメラ」に
適用することができる。
【0188】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0189】実施例1 下引層を施したトリアセチルセルロースフィルム支持体
上に下記に示すような組成の各層を順次支持体側から形
成して多層カラー写真感光材料試料1を作製した。
【0190】添加量は特に記載のない限り1m2当たり
のグラム数を示す。又、ハロゲン化銀とコロイド銀は銀
に換算して示し、増感色素は銀1モル当たりのモル数で
示した。
【0191】 第1層:ハレーション防止層 黒色コロイド銀 0.16 紫外線吸収剤 (UV−1) 0.20 高沸点有機溶媒(Oil−1) 0.12 ゼラチン 1.53 第2層:中間層 色汚染防止剤(SC−1) 0.06 高沸点有機溶媒(Oil−2) 0.08 ゼラチン 0.80 第3層:低感度赤感性層 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.38μm、沃化銀含有率 8.0モル%) 0.43 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.27μm、沃化銀含有率2.0モル%) 0.15 増感色素(SD−1) 2.8×10-4 増感色素(SD−2) 1.9×10-4 増感色素(SD−3) 1.9×10-4 増感色素(SD−4) 1.0×10-4 シアンカプラー(C−1) 0.56 カラードシアンカプラー(CC−1) 0.021 DIR化合物(D−1) 0.025 高沸点溶媒(Oil−1) 0.49 ゼラチン 1.14 第4層:中感度赤感性層 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.52μm、沃化銀含有率 8.0モル%) 0.89 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.38μm、沃化銀含有率 8.0モル%) 0.22 増感色素(SD−1) 2.3×10-4 増感色素(SD−2) 1.2×10-4 増感色素(SD−3) 1.6×10-4 シアンカプラー(C−1) 0.45 カラードシアンカプラー(CC−1) 0.038 DIR化合物(D−1) 0.017 高沸点溶媒(Oil−1) 0.39 ゼラチン 1.01 第5層:高感度赤感性層 沃臭化銀乳剤(平均粒径1.00μm、沃化銀含有率 8.0モル%) 1.27 増感色素(SD−1) 1.3×10-4 増感色素(SD−2) 1.3×10-4 増感色素(SD−3) 1.6×10-4 シアンカプラー(C−2) 0.20 カラードシアンカプラー(CC−1) 0.034 DIR化合物(D−3) 0.001 高沸点溶媒(Oil−1) 0.57 ゼラチン 1.10 第6層:中間層 高沸点有機溶媒(Oil−2) 0.095 ゼラチン 1.00 第7層:中間層 ゼラチン 0.45 第8層:低感度緑感性層 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.38μm、沃化銀含有率 8.0モル%) 0.64 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.27μm、沃化銀含有率 2.0モル%) 0.21 増感色素(SD−4) 7.4×10-4 増感色素(SD−5) 6.6×10-4 マゼンタカプラー(M−1) 0.19 マゼンタカプラー(M−2) 0.49 カラードマゼンタカプラー(CM−1) 0.12 ゼラチン 1.89 第9層:中感度緑感性層 沃臭化銀乳剤A(平均粒径0.59μm、沃化銀含有率 8.0モル%) 0.76 増感色素(SD−6) 1.5×10-4 増感色素(SD−7) 1.6×10-4 増感色素(SD−8) 1.5×10-4 マゼンタカプラー(M−1) 0.043 マゼンタカプラー(M−2) 0.10 カラードマゼンタカプラー(CM−2) 0.039 DIR化合物(D−2) 0.021 DIR化合物(D−3) 0.002 高沸点溶媒(Oil−2) 0.37 ゼラチン 0.76 色汚染防止剤(表4に記載されている場合) 0.075 第10層:高感度緑感性層 沃臭化銀乳剤B(平均粒径1.00μm、沃化銀含有率8.0モル%) 1.46 増感色素(SD−6) 0.93×10-4 増感色素(SD−7) 0.97×10-4 増感色素(SD−8) 0.93×10-4 マゼンタカプラー(M−1) 0.08 マゼンタカプラー(M−3) 0.133 カラードマゼンタカプラー(CM−2) 0.014 高沸点溶媒(Oil−1) 0.15 高沸点溶媒(Oil−2) 0.42 ゼラチン 1.08 色汚染防止剤(表4に記載されている場合) 0.075 第11層:イエローフィルター層 黄色コロイド銀 0.07 色汚染防止剤(表4に記載されている場合) 0.18 ホルマリンスカベンジャー(HS−1) 0.14 高沸点溶媒(Oil−2) 0.21 ゼラチン 0.73 第12層:中間層 ホルマリンスカベンジャー(HS−1) 0.18 ゼラチン 0.60 第13層:低感度青感性層 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.59μm、沃化銀含有率 8.0モル%) 0.073 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.38μm、沃化銀含有率 3.0モル%) 0.16 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.27μm、沃化銀含有率 2.0モル%) 0.20 増感色素(SD−9) 2.1×10-4 増感色素(SD−10) 2.8×10-4 イエローカプラー(Y−1) 0.89 DIR化合物(D−4) 0.008 高沸点溶媒(Oil−2) 0.37 ゼラチン 1.51 第14層:高感度青感性層 沃臭化銀乳剤(平均粒径1.00μm、沃化銀含有率 8.0モル%) 0.95 増感色素(SD−9) 7.3×10-4 増感色素(SD−10) 2.8×10-4 イエローカプラー(Y−1) 0.16 高沸点溶媒(Oil−2) 0.093 ゼラチン 0.80 第15層:第1保護層 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.05μm、沃化銀含有率 3.0モル%) 0.30 紫外線吸収剤(UV−1) 0.094 紫外線吸収剤(UV−2) 0.10 ホルマリンスカベンジャー(HS−1) 0.38 高沸点溶媒(Oil−1) 0.10 ゼラチン 1.44 第16層:第2保護層 アルカリ可溶性マット剤PM−1(平均粒径2μm) 0.15 ポリメチルメタクリレート(平均粒径3μm) 0.04 滑り剤(WAX−1) 0.02 ゼラチン 0.55 尚、上記の組成物の他に、塗布助剤SU−1、SU−
2、SU−3、分散助剤SU−4、粘度調整剤V−1、
安定剤ST−1、染料AI−1、AI−2、カブリ防止
剤AF−1、前述の化合物II−2、II−23、重量平均
分子量:10,000及び重量平均分子量:100,0
00の2種のポリビニルピロリドン(AF−2)、硬膜
剤H−1、H−2及び防腐剤DI−1を添加した。DI
−1の添加量は9.4mg/m2であった。
【0192】上記試料に用いた化合物の構造を以下に示
す。
【0193】
【化37】
【0194】
【化38】
【0195】
【化39】
【0196】
【化40】
【0197】
【化41】
【0198】
【化42】
【0199】
【化43】
【0200】
【化44】
【0201】
【化45】
【0202】上記、試料1のハロゲン化銀乳剤は、特開
平7−92594号に開示された方法に準じ作製した。
なお、第9層、第10層のヨウ臭化銀乳剤A、Bはそれ
ぞれ粒子内部が、粒子内側よりヨウ化銀含有率6/30
/7/0モル%のハライド組成、平均アスペクト比2.
0の双晶粒子である。
【0203】本発明に係るハロゲン化銀乳剤は下記のよ
うに作製した。
【0204】種晶乳剤−1の調製 以下のようにして種晶乳剤を調製した。
【0205】特公昭58−58288号、同58−58
289号に示される混合撹拌機を用いて、35℃に調整
した下記溶液A1に硝酸銀水溶液(1.161モル)
と、臭化カリウムと沃化カリウムの混合水溶液(沃化カ
リウム2モル%)を、銀電位(飽和銀−塩化銀電極を比
較電極として銀イオン選択電極で測定)を0mVに保ち
ながら同時混合法により2分を要して添加し、核形成を
行った。続いて、60分の時間を要して液温を60℃に
上昇させ、炭酸ナトリウム水溶液でpHを5.0に調整
した後、硝酸銀水溶液(5.902モル)と、臭化カリ
ウムと沃化カリウムの混合水溶液(沃化カリウム2モル
%)を、銀電位を9mVに保ちながら同時混合法によ
り、42分を要して添加した。添加終了後40℃に降温
しながら、通常のフロキュレーション法を用いて直ちに
脱塩、水洗を行った。
【0206】得られた種晶乳剤は、平均球換算直径が
0.24μm、平均アスペクト比が4.8、ハロゲン化
銀粒子の全投影面積の90%以上が最大辺比率が1.0
〜2.0の六角状の平板状粒子からなる乳剤であった。
この乳剤を種晶乳剤−1と称する。
【0207】 〔溶液A1〕 オセインゼラチン 24.2g 臭化カリウム 10.8g HO(CH2CH2O)m(CH(CH3)CH2O)19.8(CH2CH2O )nH (m+n=9.77)(10%エタノール溶液) 6.78ml 10%硝酸 114ml H2O 9657ml 沃化銀微粒子乳剤SMC−1の調製 0.06モルの沃化カリウムを含む6.0重量%のゼラ
チン水溶液5リトッルを激しく撹拌しながら、7.06
モルの硝酸銀水溶液と7.06モルの沃化カリウム水溶
液、各々2リトッルを10分を要して添加した。この間
pHは硝酸を用いて2.0に、温度は40℃に制御し
た。粒子調製後に、炭酸ナトリウム水溶液を用いてpH
を5.0に調整した。得られた沃化銀微粒子の平均粒径
は0.05μmであった。この乳剤をSMC−1とす
る。
【0208】乳剤Em−1の調製 0.178モル相当の種晶乳剤−1とHO(CH2CH2
O)m(CH(CH3)CH2O)19.8(CH2CH2O)n
H(m+n=9.77)の10%エタノール溶液0.5
mlを含む、4.5重量%の不活性ゼラチン水溶液70
0mlを75℃に保ち、pAgを8.9、pHを5.0
に調整した後、激しく撹拌しながら同時混合法により以
下の手順で粒子形成を行った。
【0209】1)1.68モルの硝酸銀水溶液と0.1
56モルのSMC−1、及び臭化カリウム水溶液を、p
Agを8.4、pHを5.0に保ちながら添加した。
【0210】2)続いて、1.028モルの硝酸銀水溶
液と0.032モルのSMC−1、及び臭化カリウム水
溶液を、pAgを8.9、pHを5.0に保ちながら添
加した。添加終了後、成長させたハロゲン化銀1モル当
たり0.05モルのSMC−1を添加し、15分間熟成
した。
【0211】尚、粒子形成を通して各溶液は、新核の生
成や粒子間のオストワルド熟成が進まないように最適な
速度で添加した。上記添加終了後に40℃で通常のフロ
キュレーション法を用いて水洗処理を施した後、ゼラチ
ンを加えて再分散し、pAgを8.1、pHを5.8に
調整した。
【0212】得られた乳剤は、粒径(同体積の立方体1
辺長)0.62μm、平均アスペクト比5.0の粒子内
部から、沃化銀が、2/8.5/3モル%のハロゲン組
成を有する平板状粒子からなる沃臭化銀乳剤であった。
【0213】また、本明細書記載の方法によって表面沃
化銀含有率を測定したところ、表面沃化銀含有率は、1
3.1モル%であった。
【0214】乳剤Em−2の調製 0.178モル相当の種晶乳剤−1とHO(CH2CH2
O)m(CH(CH3)CH2O)19.8(CH2CH2O)n
H(m+n=9.77)の10%エタノール溶液0.5
mlを含む、4.5重量%の不活性ゼラチン水溶液70
0mlを75℃に保ち、pAgを8.9、pHを5.0
に調整した後、激しく撹拌しながら同時混合法により以
下の手順で粒子形成を行った。
【0215】1)2.1モルの硝酸銀水溶液と0.19
5モルのSMC−1、及び臭化カリウム水溶液を、pA
gを8.9、pHを5.0に保ちながら添加した。
【0216】2)続いて溶液を60℃に降温し、pAg
を9.8に調製した。その後、0.071モルのSMC
−1を添加し、2分間熟成を行った。(転位線の導入) 3)0.92モルの硝酸銀水溶液と0.068モルのS
MC−1、及び臭化カリウム水溶液を、pAgを9.
8、pHを5.0に保ちながら添加した。
【0217】尚、粒子形成を通して各溶液は、新核の生
成や粒子間のオストワルド熟成が進まないように最適な
速度で添加した。上記添加終了後に40℃で通常のフロ
キュレーション法を用いて水洗処理を施した後、ゼラチ
ンを加えて再分散し、pAgを8.1、pHを5.8に
調整した。
【0218】得られた乳剤は、粒径(同体積の立方体1
辺長)0.65μm、平均アスペクト比6.7の、粒子
内部から、沃化銀含有率が、2/8.5/x/3モル%
(xは転位線の導入位置)のハロゲン組成を有する平板
状粒子からなる沃臭化銀乳剤であった。この乳剤を電子
顕微鏡で観察したところ乳剤中の粒子の全投影面積の6
0%以上の粒子にフリンジ部と粒子内部双方に5本以上
の転位線が観察された。表面沃化銀含有率は、11.9
モル%であった。
【0219】得られたEm−1、Em−2は、それぞ
れ、第9層、第10層及び第11層の乳剤沃臭化銀乳剤
A及び沃臭化銀乳剤Bと同じ増感色素をそれぞれ同量を
添加した後、トリホスフィンセレナイドb−1、チオ硫
酸Na、塩化金酸、チオシアン酸カリウムを添加し、常
法に従い、かぶり−感度関係が最適になるように化学増
感を施した。
【0220】試料1の第9層、第10層及び第11層の
ハロゲン化銀乳剤及び色汚染防止剤を、表1に示す様に
置き換えた以外は同様の構成で重層試料2〜29を作製
した。
【0221】各試料は通常の135サイズに加工し、パ
トローネに詰め、20℃・相対湿度55%の雰囲気下で
プラスチック容器に密封した。
【0222】以上の試料について下記評価を行った。
【0223】《塗布直後の感度、カブリ》各試料に白色
中性ウェッジ露光を与え後記の現像処理を施した。乾燥
後、X−rite社製濃度測定器にて緑色光透過濃度を
測定し、センシトメトリーを得た。センシトメトリーの
最低濃度(Dmin)をカブリとし、Dmin+0.3の濃度
を与える露光量の逆数から感度を求めた。
【0224】《経時での感度、カブリ》経時での劣化
は、各試料を40℃・相対湿度60%の雰囲気下に5日
間放置した後、塗布直後の試料と同様に露光、現像して
感度及びカブリを求めた。結果は、塗布直後の試料1の
感度、カブリをそれぞれ100とした相対値で示した。
【0225】結果を纏めて表1に示す。
【0226】《発色現像処理》 (処理工程) 工 程 処理時間 処理温度 補給量* 発色現像 3分15秒 38±0.3℃ 780ml 漂 白 45秒 38±2.0℃ 150ml 定 着 1分30秒 38±2.0℃ 830ml 安 定 60秒 38±5.0℃ 830ml 乾 燥 60秒 55±5.0℃ − *補充量は感光材料1m2当りの値である。
【0227】〈処理剤の調製〉 (発色現像液組成) 水 800ml 炭酸カリウム 30g 炭酸水素ナトリウム 2.5g 亜硫酸カリウム 3.0g 臭化ナトリウム 1.3g 沃化カリウム 1.2mg ヒドロキシアミン硫酸塩 2.5g 塩化ナトリウム 0.6g 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−(β−ヒドロキシエチル) アニリン硫酸塩 4.5g ジエチレンテトラアミン5酢酸 3.0g 水酸化カリウム 1.2g 水を加えて1.0lに仕上げ、水酸化カリウム又は20
%硫酸を用いてpH10.06に調整する。
【0228】 (発色現像補充液組成) 水 800ml 炭酸カリウム 35g 炭酸水素ナトリウム 3.0g 亜硫酸カリウム 5.0g 臭化ナトリウム 0.4g ヒドロキシアミン硫酸塩 3.1g 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−(β−ヒドロキシエチル) アニリン硫酸塩 6.3g ジエチレンテトラアミン5酢酸 3.0g 水酸化カリウム 2.0g 水を加えて1.0lに仕上げ、水酸化カリウム又は20
%硫酸を用いてpH10.18に調整する。
【0229】 (漂白液組成) 水 700ml 1,3−ジアミノプロパン四酢酸鉄(III)アンモニウム 125g エチレンジアミン四酢酸 2g 硝酸ナトリウム 40g 臭化アンモニウム 150g 氷酢酸 40g 水を加えて1.0lに仕上げ、アンモニア水又は氷酢酸
を用いてpH4.4に調整する。
【0230】 (漂白補充液組成) 水 700ml 1,3−ジアミノプロパン四酢酸鉄(III)アンモニウム 175g エチレンジアミン四酢酸 2g 硝酸ナトリウム 50g 臭化アンモニウム 200g 氷酢酸 56g 水を加えて1.0lに仕上げ、アンモニア水又は氷酢酸
を用いてpH4.4に調整する。
【0231】 (定着液処方) 水 800ml チオシアン酸アンモニウム 120g チオ硫酸アンモニウム 150g 亜硫酸ナトリウム 15g エチレンジアミン四酢酸 2g 水を加えて1.0lに仕上げ、アンモニア水又は氷酢酸
を用いてpH6.2に調整する。
【0232】 (定着補充液処方) 水 800ml チオシアン酸アンモニウム 150g チオ硫酸アンモニウム 180g 亜硫酸ナトリウム 20g エチレンジアミン四酢酸 2g 水を加えて1.0lに仕上げ、アンモニア水又は氷酢酸
を用いてpH6.5に調整する。
【0233】 (安定液及び安定補充液処方) 水 900ml p−オクチルフェノール・エチレンオキシド・10モル付加物 2.0g ジメチロール尿素 0.5g ヘキサメチレンテトラミン 0.2g 1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン 0.1g シロキサン(UCC製L−77) 0.1g アンモニア水 0.5ml 水を加えて1.0lに仕上げ、アンモニア水又は50%
硫酸を用いてpH8.5に調整する。
【0234】
【化46】
【0235】
【表4】
【0236】表1から、本発明の試料は、高感度で、経
時保存安定性に優れていることが解る。
【0237】実施例2 (支持体の作製)2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメ
チル100重量部、エチレングリコール60重量部に、
エステル交換触媒として酢酸カルシウム水和物0.1重
量部を添加し、常法に従ってエステル交換反応を行っ
た。得られた生成物に、三酸化アンチモン0.05重量
部、燐酸トリメチルエステル0.03重量部を添加し
た。次いで徐々に昇温、減圧にし、290℃・0.05
mmHgの条件下で重合を行い、固有粘度0.60のポ
リエチレン−2,6−ナフタレートを得た。
【0238】これを、150℃で8時間真空乾燥した
後、300℃でTダイから層状に溶融押し出し、50℃
の冷却ドラム上に静電印加しながら密着させて冷却固化
し、未延伸シートを得た。この未延伸シートを、ロール
式縦延伸機を用いて135℃で縦方向に3.3倍延伸し
た。
【0239】得られた1軸延伸フィルムを、テンター式
横延伸機を用いて第1延伸ゾーン145℃で総横延伸倍
率の50%延伸し、更に第2延伸ゾーン155℃で総横
延伸倍率3.3倍となるように延伸した。次いで、10
0℃で2秒間熱処理し、更に第1熱固定ゾーン200℃
で5秒間熱固定し、第2熱固定ゾーン240℃で15秒
間熱固定した。次いで、横方向に5%弛緩処理しながら
室温まで30秒かけて徐冷して、厚さ85μmのポリエ
チレンナフタレートフィルムを得た。
【0240】これをステンレス製のコアに巻き付け、1
10℃で48時間熱処理(アニール処理)して支持体を
作製した。
【0241】この支持体の両面に12W/m2/min
のコロナ放電処理を施し、一方の面に、下引塗布液B−
1を乾燥膜厚0.4μmになるよう塗布し、その上に1
2W/m2/minのコロナ放電処理を施し、下引塗布
液B−2を乾燥膜厚0.06μmになるよう塗布した。
【0242】コロナ放電処理を施した支持体の他方の面
には、下引塗布液B−3を乾燥膜厚0.2μmになるよ
う塗布し、その上に12W/m2/minのコロナ放電
処理を施し、導電層塗布液B−4を乾燥膜厚0.2μm
になるよう塗布した。
【0243】各層は、それぞれ塗布後90℃で10秒間
乾燥し、4層塗布後、引き続いて110℃で2分間熱処
理を行った後、50℃で30秒間冷却処理を行った。
【0244】 〈下引塗布液B−1〉 ブチルアクリレート・t−ブチルアクリレート・スチレン・ 2−ヒドロキシエチルアクリレート共重合体(30:20 :25:25重量比)ラテックス液(固形分30%) 125g 化合物(UL−1) 0.4g ヘキサメチレン−1,6−ビス(エチレン尿素) 0.05g 水で仕上げて 1リットル 〈下引塗布液B−2〉 スチレン・無水マレイン酸共重合体の水酸化ナトリウム水溶液 (固形分6%) 50g 化合物(UL−1) 0.6g 化合物(UL−2) 0.09g シリカ粒子(平均粒径3μm) 0.2g 水で仕上げて 1リットル 〈下引塗布液B−3〉 ブチルアクリレート・t−ブチルアクリレート・スチレン・ 2−ヒドロキシエチルアクリレート共重合体(30:20 :25:25重量比)ラテックス液(固形分30%) 50g 化合物(UL−1) 0.3g ヘキサメチレン−1,6−ビス(エチレン尿素) 0.3g 水で仕上げて 1リットル
【0245】
【化47】
【0246】 〈導電層塗布液B−4〉 塩化錫−酸化アンチモン複合微粒子(平均粒径0.2μm)の水分散物 (固形分40%) 109g 水分散液* 67g 水で仕上げて 1リットル *ジカルボン酸成分としてテレフタル酸ジメチル60モル%、イソフタル酸ジ メチル30モル%及び5−スルホイソフタル酸ジメチル・ナトリウム塩10モル %と、グリコール成分としてエチレングリコール50モル%及びジエチレングリ コール50モル%を常法により共重合した。この共重合体を95℃の熱水中で3 時間撹拌し、15%分散液とした。
【0247】(磁気記録層の塗設)上記下引処理済み支
持体の導電層上に、下記組成の磁気記録層塗布液M−1
を精密エクストルージョンコーターを用い乾燥膜厚0.
8μmとなるよう塗布し、塗膜が乾燥しない内に配向磁
場中で塗布方向へ磁性体を配向させ、磁気記録再生時の
高出力化を図った。
【0248】 〈磁気記録層塗布液M−1〉 コバルト含有γ−酸化鉄 (平均長軸長0.12μm,短軸長0.015μm, Fe2+/Fe3+=0.2,非表面積40m2/g,Hc=750Oe) 10重量部 アルミナ(α−Al23,平均粒径0.2μm) 2重量部 ジアセチルセルロース(帝人社製) 150重量部 ポリウレタン(N3132:日本ポリウレタン社製) 15重量部 ステアリン酸 2重量部 シクロヘキサノン 920重量部 アセトン 920重量部 上記を良く混合・分散した後、サンドミルで分散し、ポ
リイソトアナート(コロネート−3041:日本ポリウ
レタン社製,固形分50%)24重量部を添加した後、
十分撹拌・混合して磁気記録層塗布液とした。
【0249】(潤滑層の塗設)前記磁気記録層の上に、
カルナバワックスを0.1%含有するよう水/メタノー
ル混合溶液に分散した潤滑層塗布液(下記ワックス液
*)を調製し、該ワックス液の付量が30mg/m2
なるよう塗布した。ワックス原反を100℃の熱処理ゾ
ーンに5分間通して乾燥後、40℃のオーブンで5日間
放置し、イソシアナートの架橋反応を充分に行った。
【0250】*90℃の水100重量部に、ポリオキシ
エチレンラウリルエーテル4重量部を混合し、別に90
℃で溶融しておいたカルナバワックス40重量部を添加
し、高速撹拌式ホモジナイザーを用いて充分に撹拌し、
カルナバワックス分散液(WAX−I)を得た。次に、
水995重量部、メタノール900重量部及びプロピレ
ングリコールモノメチルエーテル100重量部を混合
し、これにWAX−1を5重量部添加し撹拌して潤滑層
塗布液とした。
【0251】この様に作製した支持体の磁気記録層を有
する面とは反対の面上に、実施例1と同様の各層を塗設
して重層カラー感光材料試料を作製し、同様の評価を行
居、結果を表2に示す。
【0252】
【表5】
【0253】本発明の組合せにより、経時保存安定性に
優れたカラー感光材料が得られることが判る。
【0254】
【発明の効果】本発明によれば、高感度で、経時保存安
定性に優れたカラー感光材料を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03C 1/09 G03C 1/09 7/00 510 7/00 510 7/392 7/392 A

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 全投影面積の50%以上が粒子内部にヨ
    ウ化銀含有率の異なる2つ以上の相を有し、該相のうち
    ヨウ化銀含有率が最大である相のヨウ化銀含有率が15
    モル%未満で、粒子成長時にハロゲン化銀微粒子を用い
    ることを特徴とする平板状ハロゲン化銀粒子を含有する
    ハロゲン化銀乳剤と下記一般式(C−1)を含有するハ
    ロゲン化銀カラー写真感光材料。 【化1】 (式中、COUP1はカップリング部位(式中の*印)
    を有するカプラー母核を表し、BALLはCOUP1
    カップリング部位に結合し、COUP1と発色現像主薬
    の酸化体との反応によりCOUP1から離脱可能な基で
    あり、一般式(C−1)の化合物を耐拡散性とするよう
    な大きさ及び形状を有する耐拡散性基である。SOLは
    可溶性基でありCOUP1の非カップリング部位に結合
    し、COUP1と発色現像主薬の酸化体とのカップリン
    グにより生成したカップリング生成物を発色現像処理時
    又はその後の処理において感光材料中より流出する移動
    性を付与する基である。)
  2. 【請求項2】 全投影面積の50%以上が粒子内部にヨ
    ウ化銀含有率の異なる2つ以上の相を有し、該相のうち
    ヨウ化銀含有率が最大である相のヨウ化銀含有率が15
    モル%未満で、少なくとも該最外層形成時にハロゲン化
    銀微粒子を用いることを特徴とする平板状ハロゲン化銀
    粒子を含有するハロゲン化銀乳剤と下記一般式(C−
    1)を含有するハロゲン化銀カラー写真感光材料。 【化2】 (式中、COUP1はカップリング部位(式中の*印)
    を有するカプラー母核を表し、BALLはCOUP1
    カップリング部位に結合し、COUP1と発色現像主薬
    の酸化体との反応によりCOUP1から離脱可能な基で
    あり、一般式(C−1)の化合物を耐拡散性とするよう
    な大きさ及び形状を有する耐拡散性基である。SOLは
    可溶性基でありCOUP1の非カップリング部位に結合
    し、COUP1と発色現像主薬の酸化体とのカップリン
    グにより生成したカップリング生成物を発色現像処理時
    又はその後の処理において感光材料中より流出する移動
    性を付与する基である。)
  3. 【請求項3】 ハロゲン化銀微粒子が、その粒子形状条
    件下において、ホスト粒子より溶解度の低いものである
    ことを特徴とする請求項1又は2記載のハロゲン化銀カ
    ラー写真感光材料。
  4. 【請求項4】 全投影面積の50%以上が粒子内部に転
    移線を有することを特徴とする請求項1又は2記載のハ
    ロゲン化銀カラー写真感光材料。
  5. 【請求項5】 セレン増感、硫黄・セレン増感、金・セ
    レン増感又は金・硫黄・セレン増感の何れかを施したこ
    とを特徴とする請求項1、2、3又は4記載のハロゲン
    化銀カラー写真感光材料。
  6. 【請求項6】 全投影面積の50%以上が粒子内部にヨ
    ウ化銀含有率の異なる2つ以上の相を有し、最外層を除
    いた相のうちヨウ化銀含有率が最大である相のヨウ化銀
    含有率が15モル%未満で、粒子成長時にハロゲン化銀
    微粒子を用いることを特徴とする平板状ハロゲン化銀粒
    子を含有するハロゲン化銀乳剤と下記一般式(C−1)
    を含有するハロゲン化銀カラー写真感光材料。 【化3】 (式中、COUP1はカップリング部位(式中の*印)
    を有するカプラー母核を表し、BALLはCOUP1
    カップリング部位に結合し、COUP1と発色現像主薬
    の酸化体との反応によりCOUP1から離脱可能な基で
    あり、一般式(C−1)の化合物を耐拡散性とするよう
    な大きさ及び形状を有する耐拡散性基である。SOLは
    可溶性基でありCOUP1の非カップリング部位に結合
    し、COUP1と発色現像主薬の酸化体とのカップリン
    グにより生成したカップリング生成物を発色現像処理時
    又はその後の処理において感光材料中より流出する移動
    性を付与する基である。)
  7. 【請求項7】 ハロゲン化銀微粒子が、その粒子形状条
    件下において、ホスト粒子より溶解度の低いものである
    ことを特徴とする請求項1〜5又は6記載のハロゲン化
    銀カラー写真感光材料。
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