JPH09179257A - ハロゲン化銀カラー写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー写真感光材料

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JPH09179257A
JPH09179257A JP33496395A JP33496395A JPH09179257A JP H09179257 A JPH09179257 A JP H09179257A JP 33496395 A JP33496395 A JP 33496395A JP 33496395 A JP33496395 A JP 33496395A JP H09179257 A JPH09179257 A JP H09179257A
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JP33496395A
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Satomi Kawabe
里美 川邉
Hiroyuki Hoshino
裕之 星野
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Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 帯電防止能を劣化させることなく、高感度を
有し、圧力耐性、スタチック耐性に優れたハロゲン化銀
カラー写真感光材料を提供する。 【解決手段】 透明支持体上の一方の側にそれぞれ少な
くとも一層の赤感性層、緑感性層、青感性層、及び非感
光性層からなる写真構成を有するハロゲン化銀カラー感
光材料において、該写真構成中に下記一般式(1)で表
される紫外線吸収剤を少なくとも1つと、下記一般式
(2)、(3)または(4)で表される1−ナフトール
系シアンカプラーを少なくとも1つ含有するハロゲン化
銀カラー写真感光材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はハロゲン化銀カラー
写真感光材料に関し、詳しくは帯電防止能を劣化させる
ことなく、高感度を有し、圧力耐性、スタチック耐性に
優れたハロゲン化銀カラー写真感光材料に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、ハロゲン化銀カラー写真感光材料
(以下、感光材料ともいう)に対する要請は益々厳し
く、例えば高感度で優れた粒状性、高鮮鋭性を有し、圧
力耐性に優れるなどの性能やさまざまな保存条件や撮影
条件に対しても性能変動が少ない等、極めて高水準の性
能が求められている。
【0003】ハロゲン化銀カラー写真感光材料を露光
後、発色現像処理する事によりパラフェニレンジアミン
系発色現像主薬とカプラーとが反応し色素が形成されそ
れにより色画像が形成される。一般にこの写真方法にお
いては減色法による色再現法が使われ、イエロー、マゼ
ンタ、シアンの色画像が形成される。
【0004】シアン色画像形成カプラー(シアンカプラ
ー)としては、フェノール類、及びナフトール類が代表
的であり、なかでもナフトール類は十分な長波化が可能
であり、かつカップリング反応性が高いためカラーネガ
フィルムに使用されている。この様にカップリング反応
が高いカプラーは、高感度が得られる面で優れている。
【0005】感光性ハロゲン化銀乳剤は視感度と異な
り、紫外線に感じる性質を有しており、感光材料の目的
や用途によってこの性質が大きな障害となる。紫外線感
光によるカラー写真の色再現性の劣化や白黒写真のコン
トラスト低減を防止するためには勿論、感光材料製造時
に静電気によって生じる、いわゆるスタッチクマークの
一因が放電時の紫外線で有り、これを防止する為にも紫
外線吸収化合物は必須である。
【0006】一般に紫外線吸収化合物の吸収スペクトル
は、紫外線を有効に吸収する為に充分広い事が必要であ
るが、可視光(青色)にまで及ぶとこの部分の感度が低
下する事になり鋭く長波長側が切れている必要がある。
このため例えば、特開昭58−152237号に記載さ
れている様な紫外線吸収剤によって、望ましいスペクト
ルは得られるが、感光材料の保存時、特に高湿下で保存
された場合にいわゆる発汗現象により写真処理後に失透
をきたすという問題があった。
【0007】一方、特公昭63−65140号に記載さ
れている様なポリマー紫外線吸収剤を用いると上記発汗
現象は改善される。しかしながら該ポリマー形体の紫外
線吸収剤において、従来用いられる単体形体の紫外線吸
収剤と同レベルの紫外線吸収効果を得るためには、多量
の紫外線吸収剤を要するため、現像処理の際、処理液中
における親水性コロイド層からなる膨潤膜強度が劣化す
る。これは、現像機中での搬送ロールによる加圧により
圧力減感、圧力増感の発生につながる。また膨潤膜強度
を保つためゼラチンを増量すると感度の低下、鮮鋭性の
劣化、現像性の遅れにより処理安定性が劣化する。特開
平3−175443号に記載の常温で液体である紫外線
吸収剤を使用することにより、非感光性保護層の薄膜化
も可能になることから、鮮鋭性も向上する技術が公開さ
れたが、保護層の薄膜化にともない、物理的な圧力に対
する性能が劣化してしまう。このように、発汗の問題が
改善されても次々と別の問題を引き起こしてしまってい
た。
【0008】感光材料に用いられる紫外線吸収化合物に
は、紫外線の吸収という本質的な作用に関わる吸収スペ
クトル特性、及び必要な波長域での吸光係数という物理
的な特性のみならず、感光材料に含有された場合でも感
度、鮮鋭性、カブリなどの写真特性に悪影響を与えた
り、感光材料の膜物性、現像時の写真処理時に悪影響を
及ぼしたりすることがないという特性が要求される。
【0009】最近では裁断、穿孔等の製造工程全体の高
速化、現像処理の高速化等が望まれており、感光材料は
過酷な取扱いを受けるようになってきている。更に高感
度化の要求に対して上記で述べた様なカップリング反応
が高いカプラーを使用する場合、この様な過酷な取扱い
に対して感光材料の膜物性の性能が充分とは言えず、物
理的な圧力が加えられた際に生じる圧力増感に対して高
い性能が望まれている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の諸問題である帯電防止能を劣化させることなく、高感
度を有し、圧力耐性、スタチック耐性に優れたハロゲン
化銀カラー写真感光材料を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、下
記構成によって達成された。
【0012】透明支持体上の一方の側にそれぞれ少なく
とも一層の赤感性層、緑感性層、青感性層、及び非感光
性層からなる写真構成を有するハロゲン化銀カラー感光
材料において、該写真構成中に下記一般式(1)で表さ
れる紫外線吸収剤を少なくとも1つと、下記一般式
(2)、(3)または(4)で表される1−ナフトール
系シアンカプラーを少なくとも1つ含有することを特徴
とするハロゲン化銀カラー写真感光材料。
【0013】
【化5】
【0014】〔式中、R1およびR2はそれぞれ水素原
子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリー
ル基または複素環基を表し、R1、R2で複素環を形成し
ても良い。Gは−COOR3、−SO23、−COR3
−CONR34、−SO2NR34、−CNを表し、
3、R4はそれぞれ水素原子、アルキル基、アルケニル
基、アルキニル基、アリール基または複素環基を表す。
nは1または2の整数を表す。〕
【0015】
【化6】
【0016】〔式中、R5およびR6は脂肪族基を表す
(但し、R5とR6の炭素数の総和は8以上とする)。R
7は置換可能な基を表し、mは0または1を表す。Xは
水素原子または発色現像試薬の酸化体との反応により離
脱する基を表す。〕
【0017】
【化7】
【0018】〔式中、R8およびR9は脂肪族基を表す
(但し、R8とR9の炭素数の総和は8以上とする)。R
10は置換可能な基を表し、lは0または1を表す。Yは
水素原子または発色現像試薬の酸化体との反応により離
脱する基を表す。〕
【0019】
【化8】
【0020】〔式中、R11は、−CONR1415、−N
HCOR14、−NHCOOR16、−NHSO216、−
NHCONR1415、−SO2NR1415または−NH
SO2NR1415を表し、R12は水素原子または置換基
を表し、R13は置換基を表し、Zは水素原子または発色
現像試薬の酸化体との反応により離脱する基を表し、o
は0または1を表し、pは0〜3の整数を表し、R14
よびR15はそれぞれ水素原子、芳香族環、脂肪族基また
はヘテロ環基を表し、R16は芳香族基、脂肪族基または
ヘテロ環基を表す。pが2または3のとき、各々のR13
は同一でも異なっても良く、互いに連結して環を形成し
ても良く、またR14とR15、R12とR13、R12とZは結
合して環を形成しても良い。但し、oが0の時は、pは
0、R11は−CONHR17であり、R17は芳香族基を表
す。〕 以下、本発明を詳細に説明する。
【0021】本発明に用いられる一般式(1)で表され
る紫外線吸収剤について説明する。
【0022】前記一般式(1)において、R1〜R4で表
されるアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、tert
−ブチル基、ペンチル基、シンロペンチル基、ヘキシル
基、シクロヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキシ
ル基、ドデシル基等が挙げられる。これらのアルキル基
は、更にハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子、
フッ素原子等)、アルコキシル基(例えば、メトキシ
基、エトキシ基、1,1−ジメチルエトキシ基、ヘキシ
ルオキシ基、ドデシルオキシ基等)、アリールオキシ基
(例えば、フェノキシ基、ナフチルオキシ基等)、アリ
ール基(例えばフェニル基、ナフチル基等)、アルコキ
シカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル基、エト
キシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、2−エチル
ヘキシルカルボニル基等)、アリールオキシカルボニル
基(例えば、フェノキシカルボニル基、ナフチルオキシ
カルボニル基等)、アルケニル基(例えば、ビニル基、
アリル基等)、複素環基(例えは、2−ピリジル基、3
−ピリジル基、4−ピリジル基、モルホリル基、ピペリ
ジル基、ピペラジル基、ピリミジル基、ピラゾリル基、
フリル基等)、アルキニル基(例えば、プロパルギル基
等)、アミノ基(例えば、アミノ基、N,N−ジメチル
アミノ基、アニリノ基等)、ヒドロキシル基、シアノ
基、スルホ基、カルボキシル基、スルホンアミド基(例
えば、メチルカルホニルアミノ基、エチルスルホニルア
ミノ基、ブチルスルホニルアミノ基、オクチルスルホニ
ルアミノ基、フェニルスルホニルアミノ基等)等によっ
て置換されていてもよい。
【0023】R1〜R4で表されるアルケニル基として
は、例えば、ビニル基、アリル基等が挙げられる。これ
らの基は、R1〜R4で表されるアルキル基、およびアル
キル基の置換基として示した基と同様な基によつて置換
することができる。
【0024】R1〜R4で表されるアルキニル基として
は、例えば、プロパルギル基等が挙げられる。これらの
基は、R1〜R4で表されるアルキル基、およびアルキル
基の置換基として示した基と同様な基によつて置換する
ことができる。
【0025】R1〜R4で表されるアリール基としては、
例えばフェニル基、ナフチル基等が挙げられる。これら
の基は、R1〜R4で表されるアルキル基、およびアルキ
ル基の置換基として示した基と同様な基によつて置換す
ることができる。
【0026】R1〜R4で表される複素環基としては、例
えば、ピリジル基(例えば、2−ピリジル基、3−ピリ
ジル基、4−ピリジル基等)、チアゾリル基、オキサゾ
リル基、イミダゾリル基、フリル基、チエニル基、ピロ
リル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル
基、セレナゾリル基、スルホラニル基、ピペリジニル
基、ピラゾリル基、テトラゾリル基等が挙げられる。こ
れらの基は、R1〜R4で表されるアルキル基、およびア
ルキル基の置換基として示した基と同様な基によつて置
換することができる。
【0027】R1およびR2で形成できる複素環基として
は、例えば、ピペリジノ基、モルホリノ基、ピロリジノ
基、ヘキサヒドロアゼピノ基、ピペラジノ基等が挙げら
れる。これらの基は、R1〜R4で表されるアルキル基、
およびアルキル基の置換基として示した基と同様な基に
よつて置換することができる。
【0028】以下に、本発明に用いられる一般式(1)
で表される紫外線吸収剤の具体的の例示化合物を示す
が、これらに限定されるものではない。
【0029】
【化9】
【0030】
【化10】
【0031】本発明において、一般式(1)で表される
紫外線吸収剤の添加量として好ましくは、0.001〜
3g/m2であり、更に好ましくは0.005〜0.6
g/m2である。
【0032】一般式(1)で表される紫外線吸収剤は、
写真構成層の任意の層に含有することができるが、従来
から行われているように、表面に近い層、たとえば、支
持体に最も近い又はそれに隣接する非感光層、即ちハレ
ーション防止層やバック層、又、支持体側から最も遠
く、最も光源に近い側の層あるいは、それに隣接する非
感光層に含有することが好ましい。
【0033】更に、青感性層より光源側に近い側に紫外
線吸収剤を含有させる場合には、青感性層の感光層のう
ちの紫外光領域の部分をなるべく長波側で、かつシャー
プに遮光できるものを用いることが好ましいので一般式
(1)で表される紫外線吸収剤は、青感性層より光源側
に近い側に含有させることが有効であり、好ましい。
【0034】一般式(1)で表される紫外線吸収剤は、
常温にて液体の紫外線吸収剤の少なくとも1種と併用し
て用いることが好ましい。
【0035】「常温で液体」とは、25℃において、
「化学大辞典(1963)共立出版」等に定義される如
く、一定の形を持たず、流動性があり、ほぼ一定の体積
を有するものを示す。従って、上記性質を有するもので
あれば、融点は限定されないが、融点30℃以下、特に
好ましくは15℃以下である化合物が好ましい。
【0036】液状紫外線吸収剤は単一化合物であっても
混合物であってもよく、混合物としては構造異性体群か
ら構成されるものを好ましく用いることができる(構造
異性体については米国特許第4,587,346号等に
記載されている)。
【0037】液状紫外線吸収剤は上記を満足すればいか
なる構造をとることもできるが好ましいものの1つとし
て、紫外線吸収剤自身の光堅牢性の点から下記一般式
〔A〕で示される2−(2′−ヒドロキシフェニル)ベ
ンゾトリアゾール系化合物が挙げられる。
【0038】
【化11】
【0039】式中、R31で表される基のうち、水素原
子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基であるの
が好ましいが、明退色の点から、さらに水素原子、アル
キル基、アルコキシ基であることが好ましい。
【0040】また、R29、R30及びR31で表される基の
うち、常温で液体となるためには、少なくとも1つはア
ルキル基であることが好ましく、更に好ましくは少なく
とも2つがアルキル基であることが好ましい。
【0041】R29、R30及びR31で表されるアルキル基
は、如何なるアルキル基をとることもできるが、少なく
とも1つは第三級アルキル基又は第二級アルキル基であ
ることが好ましい。特にR29及びR30で表されるアルキ
ル基の少なくとも一方が第三級アルキル基又は第二級ア
ルキル基であることが好ましい。又、上記アルキル基の
アルキル部分の炭素数の総和が12以下であることが好
ましい。以下に、一般式〔A〕で示される化合物の具体
例を示す。
【0042】
【化12】
【0043】本発明において、一般式(1)で表される
紫外線吸収剤を写真構成層に含有させるには、紫外線吸
収剤が常温にて液体状になっていれば、そのまま、ある
いは必要に応じて酢酸エチル等の低沸点溶媒を用いてゼ
ラチン水溶液などの親水性バインダー中に界面活性剤を
用いて微分散し、この分散物を目的とする層中に添加す
ればよい。
【0044】また、これらの紫外線吸収剤が常温にて固
体状になっている場合はもちろん、あるいは液体状にな
っている場合でも、高沸点有機溶媒を用いて、更に必要
に応じて底沸点溶媒を用いて、前記と同様に微分散し、
層中に添加できる。
【0045】一般式(1)で表される紫外線吸収剤と、
常温で液体状の紫外線吸収剤は、同時に分散して層中に
添加する方法、あるいは別々に分散して層中に添加する
方法をとることができるが、好ましくは同時に分散する
方法である。
【0046】次に、一般式(2)で表されるシアンカプ
ラーについて説明する。
【0047】前記一般式(2)において、R5およびR6
で表される脂肪族基としては直鎖、分岐、あるいは環状
のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基が挙げら
れ、また置換基を有していても良い、R5で表される脂
肪族基としては炭素数4〜20のアルキル基のものが好
ましく、ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、ネオペ
ンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシ
ル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、デシル基、
ドデシル基、2−メチルオクチル基、2−ブチルオクチ
ル基、2−ヘキシルデシル基、5,7−ジメチルオクチ
ル基、3,5,5−トリメチルヘキシル基、ヘキサデシ
ル基等が挙げられる。R6で表される脂肪族基として
は、炭素数1〜20のアルキル基のものが好ましく、メ
チル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基および
5について上記した基等が挙げられる。R5とR6の炭
素数の総和は8以上であるが、炭素数の総和が10〜3
2であることが好ましく、少なくともどちらか一方が分
岐アルキル基であることが特に好ましい。
【0048】R7は置換可能な基を表すが、置換可能な
基としては脂肪族基(例えばC1〜C 30のアルキル基な
ど)、芳香族基(例えばフェニル基、ナフチル基な
ど)、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、アミノ基、カル
ボンアミド基、スルホンアミド基、ウレイド基、アシル
オキシ基、脂肪族オキシ基(例えばC1〜C30のアルコ
キシ基など)、芳香族オキシ基(例えばフェノキシ基、
ナフトキシ基など)、脂肪族チオ基(例えばC1〜C30
のアルキルチオ基など)、芳香族チオ基(例えばフェニ
ルチオ基、ナフチルチオ基など)、スルファモイルアミ
ノ基等が挙げられる。
【0049】Xで表される離脱基としては、例えばハロ
ゲン原子、酸素原子または窒素原子が直接カップリング
位に結合しているアリールオキシ基、カルバモイルオキ
シ基、アルコキシル基、アシルオキシ基、スルホンアミ
ド基、コハク酸イミド基等が挙げられる。これらのう
ち、アルコキシル基、アリールオキシ基が好ましい。ア
ルコキシル基としては、炭素数1〜30の直鎖、分岐、
環状および適当な置換基による置換アルキル基を有する
ものが好ましく、炭素数2〜30の置換アルキル基が特
に好ましい。置換アルキル基の置換基としては、カルボ
キシル基、脂肪族オキシカルボニル基、脂肪族オキシ
基、芳香族オキシ基、脂肪族チオ基、芳香族チオ基、ス
ルホニル基、アシル基、カルバモイル基、スルファモイ
ル基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、ハロゲン原
子、ウレイド基、ウレタン基、アシルオキシ基、カルバ
モイルオキシ基、ウレタン基、ヒドロキシル基、芳香族
基、ヘテロ環基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、オキ
ザリル基、オキサミド基等が挙げられる。アリールオキ
シ基としては、置換および無置換のフェニル基、ナフチ
ル基を有するものが好ましく、炭素数6〜30の置換フ
ェニル基を有するものが特に好ましい。置換フェニル基
の置換基としては、アルコキシル基の置換アルキル基に
おける置換基の例として上記した基などが挙げられる。
【0050】一般式(2)で表されるシアンカプラーの
中で特に好ましい例として、下記一般式(5)で表され
るシアンカプラーを挙げることができる。
【0051】
【化13】
【0052】式中、R18、R19、R20およびR21はそれ
ぞれ直鎖または分岐アルキル基を表す(但し、R18〜R
21の炭素数の総和は6〜28とする)。R22は、炭素数
2〜30の置換アルキル基または炭素数6〜30の置換
フェニル基を表す。R22の置換アルキル基および置換フ
ェニル基の置換基の例としては、一般式(2)のXで置
換基の例として上記した基が挙げられる。
【0053】次に、一般式(3)で表されるシアンカプ
ラーについて説明する。
【0054】前記一般式(3)において、R8およびR9
で表される脂肪族基としては直鎖、分岐、あるいは環状
のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基を表し、ま
た置換基を有していても良い。R8で表される脂肪族基
としては炭素数4〜20のアルキル基のものが好まし
く、ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、ネオペンチ
ル基、イソペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル
基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、デシル基、ド
デシル基、2−メチルオクチル基、2−ブチルオクチル
基、2−ヘキシルデシル基、5,7−ジメチルオクチル
基、3,5,5−トリメチルヘキシル基、ヘキサデシル
基等が挙げられる。R9で表される脂肪族基としては、
炭素数2〜20のアルキル基のものが好ましく、炭素数
4〜20の分岐、環状アルキル基がより好ましく、セカ
ンダリーブチル基、ターシャリーブチル基、ターシャリ
ーアミル基、1,1,3,3−テトラメチルブチル基、
シクロペンチル基、シクロヘキシル基、1−エチル−1
−メチルプロピル基、1−エチル−1−メチルペンチル
基、1−ヘキシル−1−メチルノニル基、ビシクロオク
チル基、アダマンチル基等が挙げられる。R8とR9の炭
素数の総和は8以上であるが、炭素数の総和が10〜3
2であることが好ましい。
【0055】R10は置換可能な基を表すが、置換可能な
基としては、脂肪族基、芳香族基、ハロゲン原子、ヒド
ロキシル基、アミノ基、カルボンアミド基、スルホンア
ミド基、ウレイド基、アシルオキシ基、脂肪族オキシ
基、芳香族オキシ基、脂肪族チオ基、芳香族チオ基、ス
ルファモイルアミノ基等が挙げられる。
【0056】Yで表される離脱基としては、例えばハロ
ゲン原子、酸素原子または窒素原子が直接カップリング
位に結合しているアリールオキシ基、カルバモイルオキ
シ基、アルコキシル基、アシルオキシ基、スルホンアミ
ド基、コハク酸イミド基等が挙げられる。これらのう
ち、アルコキシル基、アリールオキシ基が好ましい。ア
ルコキシル基としては、炭素数1〜30の直鎖、分岐、
環状および適当な置換基による置換アルキル基を有する
ものが好ましく、炭素数2〜30の置換アルキル基が特
に好ましい。置換アルキル基の置換基としては、カルボ
キシル基、脂肪族オキシカルボニル基、脂肪族オキシ
基、芳香族オキシ基、脂肪族チオ基、芳香族チオ基、ス
ルホニル基、アシル基、カルバモイル基、スルファモイ
ル基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、ハロゲン原
子、ウレイド基、ウレタン基、アシルオキシ基、カルバ
モイルオキシ基、ウレタン基、ヒドロキシル基、芳香族
基、ヘテロ環基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、オキ
ザリル基、オキサミド基等が挙げられる。アリールオキ
シ基としては、置換および無置換のフェニル基、ナフチ
ル基を有するものが好ましく、炭素数6〜30の置換フ
ェニル基を有するものが特に好ましい。置換フェニル基
の置換基としては、アルコキシル基の置換アルキル基に
おける置換基の例として上記した基などが挙げられる。
【0057】一般式(3)で表されるシアンカプラーの
中で、特に好ましい例として下記一般式(6)で表され
るシアンカプラーを挙げることができる。
【0058】
【化14】
【0059】式中、R23は炭素数4〜20の直鎖、分岐
または環状のアルキル基(例えばR8の例として上記に
挙げた基等)を表し、R24は炭素数4〜20の3級アル
キル基(例えばターシャリーブチル基、ターシャリーア
ミル基、1,1,3,3−テトラメチルブチル基、1−
エチル−1−メチルペンチル基、1−ヘキシル−1−メ
チルノニル基、ビシクロオクチル基、アダマンチル基
等)または5、6員の環状アルキル基(例えばシクロヘ
キシル基等)を表す。
【0060】R25は、炭素数2〜30の置換アルキル基
または炭素数6〜30の置換フェニル基を表す。R25
置換アルキル基および置換フェニル基の置換基の例とし
ては、一般式(3)のYで置換基の例として上記した基
が挙げられる。
【0061】次に前記一般式(4)で表される化合物に
ついて詳述する。
【0062】R16としては、炭素数1〜30の脂肪族
基、炭素数6〜30の芳香族基、炭素数1〜30のヘテ
ロ環基が好ましく、R14、R15としては、水素原子及び
16として好ましいものとして挙げたものが好ましい。
【0063】R12としては、直接またはCOもしくはS
2を介してNHに結合する水素原子、炭素数1〜30
の脂肪族基、炭素数6〜30の芳香族基、炭素数1〜3
0のヘテロ環基、−OR26、−COR26、−NR
2627、−CONR2627、−SO2NR2627、−C
228、−SO228、−PO−(OR282、−PO
−(R282又は−SO2OR28(R26、R27及びR28
それぞれ前記のR14、R15及びR16において定義された
ものと同じであり、R26とR27は結合してヘテロ環を形
成してもよい。)が好ましい。R12で表される置換基
は、さらに置換基を有するものを含む。
【0064】R17は好ましくは、炭素数6〜30の芳香
族基であり、R17の置換基の代表例としてはハロゲン原
子、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基、スル
ホ基、シアノ基、芳香族基、ヘテロ環基、カルボンアミ
ド基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルファモ
イル基、ウレイド基、アシル基、アシルオキシ基、脂肪
族オキシ基、芳香族オキシル基、脂肪族チオ基、芳香族
チオ基、脂肪族スルホニル基、芳香族スルホニル基、ス
ルファモイルアミノ基、ニトロ基、イミド基、脂肪族
基、脂肪族オキシカルボニル基等を挙げることができ
る。複数の置換基で置換されている場合、複数の置換基
が互いに結合して環を形成していてもよく、例としジオ
キシメチレン基等を挙げることができる。
【0065】R13の代表例としてはハロゲン原子、ヒド
ロキシル基、アミノ基、カルボキシル基、スルホ基、シ
アノ基、芳香族基、複素環基、カルボンアミド基、スル
ホンアミド基、カルバモイル基、スルファモイル基、ウ
レイド基、アシル基、アシルオキシ基、脂肪族オキシ
基、芳香族オキシ基、脂肪族チオ基、芳香族チオ基、脂
肪族スルホニル基、芳香族スルホニル基、スルファモイ
ルアミノ基、ニトロ基、イミド基などを挙げることがで
き、このR13に含まれる炭素数は0〜30が好ましい。
p=2のとき環状のR13の例としては、ジオキシメチレ
ン基などがある。
【0066】oが1のときR11は−CONR1415が特
に好ましく、pは0が好ましく、R12は直接NHに結合
する−COR26、−COOR28、−SO228、−CO
NR2627、−SO2NR2627が特に好ましく、更に
好ましいのは、直接NHに結合する−COOR28、−C
OR26、−SO228であり、−COOR28が最も好ま
しい。
【0067】またR11〜R13、Zを介して、2重量体以
上の多量体を形成するものも一般式(4)に含まれる。
【0068】o、pが共に0のとき、Zは現像抑制部分
を含まないことが好ましい。
【0069】一般式(2)、(3)及び(4)で表され
るシアンカプラーにおいて、一般式(2)及び(3)で
表されるシアンカプラーを使用することが好ましい。
【0070】本発明の一般式(2)、(3)及び(4)
で表されるシアンカプラーは、通常ハロゲン化銀1モル
当たり1×10-3mol〜8×10-1mol、好ましく
は1×10-2mol〜8×10-1molの範囲で用いる
ことができる。
【0071】以下に、本発明の一般式(2)、(3)及
び(4)で表されるシアンカプラーの臭体例を示すが、
本発明がこれらにより限定されるものではない。
【0072】
【化15】
【0073】
【化16】
【0074】
【化17】
【0075】
【化18】
【0076】
【化19】
【0077】
【化20】
【0078】
【化21】
【0079】
【化22】
【0080】
【化23】
【0081】
【化24】
【0082】
【化25】
【0083】
【化26】
【0084】
【化27】
【0085】
【化28】
【0086】
【化29】
【0087】
【化30】
【0088】
【化31】
【0089】
【化32】
【0090】
【化33】
【0091】
【化34】
【0092】
【化35】
【0093】本発明において、色汚染、カブリを抑制す
る目的で現像主薬酸化体を還元する化合物を添加するこ
とが好ましい。好ましくは、没食子酸エステルタイプお
よびハイドロキノンタイプの化合物が挙げられる。
【0094】本発明で用いられる化合物としては、一般
式〔B〕で示される化合物が挙げられる。
【0095】
【化36】
【0096】式中、Zは−COOR11、−CONR11
12、−SO2NR1112、−SO211または−COR11
を表し、R11、R12はそれぞれ水素原子、アルキル基、
アルケニル基、アルキニル基、アリール基または複素環
基を表す。Zとして好ましくは、−COOR11−CON
1112または−SO2NR1112であるが、より好ま
しくは−COOR11または−CONR1112である。
【0097】一般式〔B〕において、R11、R12で表さ
れるアルキル基としては、例えばメチル、エチル、プロ
ピル、i−プロピル、ブチル、t−ブチル、ペンチル、
シクロペンチル、ヘキシル、シクロヘキシル、オクチ
ル、2−エチルヘキシル、ドデシル等の各基が挙げられ
る。これらのアルキル基は、更にハロゲン原子(例えば
塩素、臭素、弗素等)、アルコキシ基(例えばメトキ
シ、エトキシ、1,1−ジメチルエトキシ、ヘキシルオ
キシ、ドデシルオキシ等の基)、アリールオキシ基(例
えばフェノキシ、ナフチルオキシ等)、アリール基(例
えばフェニル、ナフチル等)、アルコキシカルボニル基
(例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、ブ
トキシカルボニル、2−エチルヘキシルカルボニル等)
アリールオキシカルボニル基(例えばフェノキシカルボ
ニル、ナフチルオキシカルボニル等)、アルケニル基
(例えばビニル、アリル等)、複素環基(例えば2−ピ
リジル、3−ピリジル、4−ピリジル、モルホリル、ピ
ペリジル、ピペラジル、ピリミジル、ピラゾリル、フリ
ル等)、アルキニル基(例えばプロパギル)、アミノ基
(例えばアミノ、N,N−ジメチルアミノ、アニリノ
等)、ヒドロキシル基、シアノ基、スルホ基、カルボキ
シル基、スルホンアミド基(例えばメチルスルホニルア
ミノ、エチルスルホニルアミノ、ブチルスルホニルアミ
ノ、オクチルスルホニルアミノ、フェニルスルホニルア
ミノ等)等によって置換されてもよい。
【0098】R11、R12で表されるアルケニル基として
は、例えばビニル、アリル等が挙げられる。
【0099】R11、R12で表されるアルキニル基として
は、例えばプロパギルが挙げられる。
【0100】R11、R12で表されるアリール基として
は、例えばフェニル、ナフチル等が挙げられる。
【0101】R11、R12で表される複素環基としては、
例えばピリジル基(例えば2−ピリジル、3−ピリジ
ル、4−ピリジル等)、チアゾリル基、オキサゾリル
基、イミダゾリル基、フリル基、チェニル基、ピロリル
基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、
セレナゾリル基、スルホラニル基、ピペリジニル基、ピ
ラゾリル基、テトラゾリル基等が挙げられる。
【0102】上記アルケニル基、アルキニル基、アリー
ル基、複素環基は、いずれもR11、R12で表されるアル
キル基及びアルキル基の置換基として示した基と同様な
基によって置換することができる。
【0103】以下に、一般式〔B〕で表される化合物の
具体例を示すが、本発明はこれらに限定されない。
【0104】
【化37】
【0105】
【化38】
【0106】一般式〔B〕で示される化合物はハロゲン
化銀1モル当たり1×10-4〜1モルの範囲で用いるこ
とができるが、好ましくは1×10-3〜5×10-1モル
の範囲である。乳剤層以外の層に対しては1m2当たり
1×10-5〜1×10-1モルの範囲で用いられるのが好
ましく、より好ましくは1×10-4〜1×10-2モルの
範囲で用いられる。
【0107】本発明の一般式(2)、(3)または
(4)で表される化合物から選ばれる少くとも1種と、
一般式〔B〕で表される化合物(以下、一般式(2)、
(3)または(4)と、〔B〕の化合物という)を含有
せしめるためには、従来の方法、例えば公知のジブチル
フタレート、トリクレジルホスフェート等の如き高沸点
溶媒と酢酸ブチル、酢酸エチル等の如き低沸点溶媒の混
合液或いは低沸点溶媒のみの溶媒に一般式(2)、
(3)または(4)と、〔B〕の化合物を単独で、或い
は併用して溶解せしめた後、界面活性剤を含むゼラチン
水溶液と混合し、次いで高速度回転ミキサーまたはコロ
イドミル若しくは超音波分散機を用いて乳化分散させた
後、乳剤中及び/又は乳剤層以外の層に直接添加する方
法を採用することができる。又、上記乳化分散液をセッ
トした後、細断し、水洗した後、これを乳剤層及び/又
は乳剤層以外の層に添加してもよい。
【0108】本発明の一般式(2)、(3)または
(4)と、〔B〕の化合物は、高沸点溶媒と前記分散法
によりそれぞれ別々に分散させて乳剤層及び/又は乳剤
層以外の層に添加してもよいが、一般式(2)、(3)
または(4)と、〔B〕の化合物を同時に溶解せしめ、
分散し、乳剤層に添加する方法が好ましい。また、一般
式〔B〕で表される化合物を単独で分散し、乳剤層以外
の層に添加する方法が好ましい。
【0109】次に、本発明で用いられるハロゲン化銀乳
剤について説明する。
【0110】本発明において、乳剤が含有するハロゲン
化銀粒子のコアは、沃臭化銀から実質的に成るが、これ
は沃化銀を5モル%以上含有する沃臭化銀から実質的に
成るコアであることが好ましい。該ハロゲン化銀粒子
は、コアと、該コアを被覆し、沃化銀含有率がコアの沃
化銀含有率よりも低い沃臭化銀または臭化銀から実質的
に成るシェルによって構成される。コアの沃化銀含有率
は10モル%以上であることが更に好ましく、20モル
%以上44モル%以下であることが最も好ましい。シェ
ルの沃化銀含有率は、5モル%以下であることが好まし
い。
【0111】該コアは、沃化銀を均一に含んでいてもよ
いし、また、沃化銀含有率の異なる相から成る多重構造
をもっていてもよい。後者の場合には、沃化銀含有率の
最も高い相の沃化銀含有率が5モル%以上であり、更に
好ましくは10モル%以上であり、かつ、シェルの沃化
銀含有率がコアの最高沃化銀含有率相のそれよりも低け
ればよい。
【0112】本発明のハロゲン化銀写真感光材料の写真
乳剤層に用いるハロゲン化銀粒子の更に好ましい態様
は、回折角度(2θ)が38〜42°の範囲でCuのK
β線を用いてハロゲン化銀の(220)面の回折強度対
回折角度のカーブを得た時、コア部に相当する回折ピー
クと、シェル部に相当するピークの2本の回折極大と、
その間に1つの極小が現れ、かつコア部に相当する回折
強度が、シェル部のそれの1/10〜3/1になるよう
な構造を有する粒子であることである。特に好ましくは
回折強度比が1/5〜3/1、更に好ましくは1/3〜
3/1の場合である。
【0113】このような二重構造化と、本発明のように
化学増感核を構成する化合物分子が2分子以上集合した
集合体をもつことにより、現像速度の遅れを招くことな
く高沃化銀含有率の沃臭化銀乳剤を用いることが可能に
なり、少ない塗布銀量でも優れた粒状性を有する感光材
料を達成することができる。
【0114】本発明において用いる乳剤が含有するハロ
ゲン化銀粒子の他の好ましい態様としては、粒子の内部
にコアを形成する沃化銀含有率が10〜40モル%の沃
臭化銀相を有し、この沃臭化銀相が、シェル部を形成す
るより低い沃化銀を含むハロゲン化銀相で被覆されてお
り、更にこの粒子の表面が5モル%以上の沃化銀を含む
場合である。シェル部が含有する沃化銀組成は均一でも
不均一でもよい。表面が5モル%以上の沃化銀を含むと
は、XPS法で測定される粒子表面の沃化銀の平均含有
率が5モル%以上であることを意味する。好ましくは、
表面の沃化銀の平均含有率は7モル%以上15モル%以
下である。このハロゲン化銀粒子については特開昭63
−106745号に詳しく記載されている。この最表面
層の沃化銀含有率が中間層よりも高いハロゲン化銀粒子
も本発明のコア/シェル粒子に含まれるが、本発明の特
徴を有する化学増感核が形成されたハロゲン化銀粒子を
用いることにより、初めて、高感度化を達成することが
できた。このハロゲン化銀粒子は粒状性が良いので好ま
しい。
【0115】本発明において用いる乳剤が含有するハロ
ゲン化銀粒子の他の好ましい態様としては、実質的に沃
臭化銀及び/または沃化銀からなる内部核がコアをな
し、この内部核の外側に設けられかつ実質的に臭化銀及
び/または沃臭化銀からなる複数の外殻(この外殻がシ
ェルをなす)とを有するハロゲン化銀粒子であって、最
外殻の沃化銀含有率が10モル%以下であり、該最外殻
よりも、沃化銀含有率が6モル%以上高い沃化銀高含有
殻が、該最外殻より内側に設けられ、かつ該最外殻と該
沃化銀高含有殻との間にこれらの両殻の中間の沃化銀含
有率を有する中間殻が設けられ、かつ該中間殻の沃化銀
含有率が前記最外殻よりも3モル%以上高く、前記沃化
銀高含有殻の沃化銀含有率が前記中間殻よりも3モル%
以上高い場合である。このハロゲン化銀粒子について
は、特開昭61−245151号に詳しく記載されてい
る。
【0116】また、本発明において用いる乳剤におい
て、個々のハロゲン化銀粒子の沃化銀含有率が均一であ
ることは、化学増感、分光増感の均一性の観点から特に
好ましい。
【0117】上記のような沃化銀含有率の均一性の良好
な乳剤は各種の均一性向上手段によって構成でき、例え
ばハロゲン化銀乳剤の製造条件の工夫によって達成でき
る。
【0118】例えば、特願昭63−224002号に示
されるように沃化銀微粒子で沃素イオンを供給する乳剤
製造方法や、特開平1−183417号に示されるよう
な沃臭化銀微粒子をオストワルド熟成によって種粒子に
成長させる方法が有用である。
【0119】本発明において用いる乳剤を構成するハロ
ゲン化銀として好ましいハロゲン化銀組成は、30モル
%以下の沃化銀を含む沃臭化銀である。特に好ましいの
は、2モル%から20モル%までの沃化銀を含む沃臭化
銀である。
【0120】また、高感度でかつ高画質を両立させるた
めには、特開昭60−128443号公報に記載されて
いるように全乳剤層のハロゲン化銀の平均沃化銀含有率
を8モル%以上にするのが好ましい。ハロゲン化銀の平
均沃化銀含有率を上げると粒状性が顕著に改良されるこ
とが知られているが、ある程度以上の沃化銀含有率にな
ると、現像速度の遅れ、脱銀、定着速度の遅れなどの欠
点が出てくる。この点、前記したように本発明において
用いる乳剤はこれを克服し、平均沃化銀含有率を大きく
できて、しかもこのような問題が解決されたものであ
る。
【0121】本発明の感光材料を構成するために、必要
に応じて乳剤を併用することができる。この場合併用す
る乳剤のハロゲン化銀組成は任意であり、例えば、臭化
銀、沃臭化銀、沃塩臭化銀、塩臭化銀または塩化銀等、
またはこれらの混合物のいずれを用いてもよい。
【0122】本発明において用いる乳剤としては、平均
粒径の変動係数(特開昭59−152438号記載の式
による)が16%以下の単分散乳剤が好ましい。
【0123】本発明に用いる乳剤、例えば上記単分散性
の乳剤中のハロゲン化銀粒子の形状は、立方体、八面
体、十四面体のようなものでもよく、また球状、板状な
どのようなものでもよいが、特にアスペクト比が3以上
の2枚双晶が好ましく用いられる。
【0124】本発明に用いるハロゲン化銀乳剤粒子の平
均粒径は、0.1乃至5.0μmであることが好まし
く、より好ましくは0.15乃至3.0μm、特に好ま
しくは0.2乃至2.0μmである。
【0125】単分散性の乳剤は、粒状性がよいと同時
に、光散乱の少ないサイズ域の場合は、画像の鮮鋭度も
優れており、好ましい。単分散性の乳剤については、例
えば特開昭54−48521号、同54−99419
号、同56−16124号、同56−78831号、米
国特許第4,444,877号、特開昭57−1827
30号、同58−49938号、同58−37635
号、米国特許第4,446,228号、特開昭58−1
06532号、同58−107530号、同58−12
6531号、同58−149037号、同59−109
47号、同59−29243号、同59−72440
号、同59−140443号、同59−148049
号、同59−177535号、同59−152438号
等に詳しく記載されている。
【0126】本発明において、ハロゲン化銀乳剤は物理
熟成、化学熟成及び分光増感を行なったものを使用する
ことが好ましい。
【0127】本発明において、化学増感剤として、硫黄
増感剤、セレン増感剤、テルル増感剤等を用いることが
できる。
【0128】本発明において適用できる硫黄増感剤とし
ては、1,3−ジフェニルチオ尿素、トリエチルチオ尿
素、1−エチル−3−(2−チアゾリル)チオ尿素等の
チオ尿素誘導体、ローダニン誘導体、ジチカルバミン酸
類、ポロスルフィド有機化合物、チオ硫酸ナトリウム、
硫黄単体などが好ましい例として挙げられる。尚、硫黄
単体としては、斜方晶系に属するα−硫黄が好ましい。
【0129】その他、硫黄増感剤としては、米国特許
1,574,944号、同2,410,689号、同
2,278,947号、同2,728,668号、同
3,501,313号、同3,656,955号等の各
明細書、西独出願公開(OLS)1,422,869
号、特開昭56−24937号、同55−45016号
公報等に記載されている硫黄増感剤も用いることができ
る。
【0130】本発明に於いて、使用できるセレン増感剤
は広範な種類のセレン化合物を含む。例えばこれに関し
ては、米国特許1,574,944号、同1,602,
592号、同1,623,499号、特開昭60−15
0046号、特開平4−25832号、同4−1092
40号、同4−147250号に記載されている。有用
なセレン増感剤としては、コロイドセレン金属、イソセ
レノシアネート類(例えば、アリルイソセレノシアネー
ト等)、セレノ尿素類(例えば、N,N−ジメチルセレ
ノ尿素、N,N,N′−トリエチルセレノ尿素、N,
N,N′−トリメチル−N′−ヘプタフルオロセレノ尿
素、N,N,N′−トリメチル−N′−ヘプタフルオロ
プロピルカルボニルセレノ尿素、N,N,N′−トリメ
チル−N′−4−ニトロフェニルカルボニルセレノ尿素
等)、セレノケトン類(例えば、セレノアセトン、セレ
ノアセトフェノン等)、セレノアミド(例えば、セレノ
アセトアミド、N,N−ジメチルセレノベンズアミド
等)、セレノカルボン酸類及びセレノエステル類(例え
ば2−セレノプロピオン酸、メチル−3−セレノブチレ
ート等)、セレノフォスフェート類(例えばトリ−p−
トリセレノフォスフェート等)、セレナイド類(ジメチ
ルセレナイド、ジエチルジセレナイド等)が挙げられ
る。特に、好ましいセレン増感剤は、セレノ尿素類、セ
レノアミド類、及びセレノケトン類である。
【0131】これらのセレン増感剤の使用技術の具体例
は下記の特許明細書に開示されている。米国特許第1,
574,944号、同第1,602,592号、同1,
623,499号、同3,297,466号、同3,2
97,447号、同3,320,069号、同3,40
8,196号、同3,408,197号、同3,44
2,653号、同3,420,670号、同3,59
1,385号、フランス特許第2,693,038号、
同2,093,209号、特公昭52−34491号、
同52−34492号、同53−295号、同57−2
2090号、特開昭59−180536号、同59−1
85330号、同59−181337号、同59−18
7338号、同59−192241号、同60−150
046号、同60−151637号、同61−2467
38号、特開平3−4221号、同3−24537号、
同3−111838号、同3−116132号、同3−
148648号、同3−237450号、同4−168
38号、同4−25832号、同4−32831号、同
4−96059号、同4−109240号、同4−14
0738号、同4−140739号、同4−14725
0号、同4−149437号、同4−184331号、
同4−190225号、同4−191729号、同4−
195035号、英国特許255,846号、同86
1,984号、尚、H.E.Spencer等著Jou
rnal of PhotographicScien
ce誌、31巻、158〜169(1983)等の研究
論文にも開示されている。
【0132】本発明において使用できるテルル増感剤及
び増感法に関しては、米国特許第1,623,499
号、同3,320,069号、同3,772,031
号、同3,531,289号、同3,655,394
号、英国特許第235,211号、同1,121,46
9号、同1,295,462号、同1,396,696
号、カナダ特許第800,958号、特開平4−204
64号等に開示されている。有用なテルル増感剤の例と
しては、テルロ尿素類、テルロアミド類等が挙げられ
る。
【0133】硫黄増感剤、セレン増感剤、テルル増感剤
の添加量はハロゲン化銀乳剤の種類、使用する化合物の
種類、熟成条件などによって一様ではないが通常は、ハ
ロゲン化銀1モル当たり1×10-4モル〜1×10-9
ルであることが好ましい。更に好ましくは1×10-5
ル〜1×10-8モルである。
【0134】本発明の化学増感に於いては、金増感を併
用することにより、更に高感度化できる。有用な金増感
剤としては、塩化金酸、チオ硫酸金、チオシアン酸金等
の他に、米国特許第2,597,856号、同5,04
9,484号、同5,049,485号、特公昭44−
15748号、特開平1−147537号、同4−70
650号等に開示されている有機化合物の金錯体などが
挙げられる。
【0135】前記の種々の増感剤の添加方法は、使用す
る化合物の性質に応じて、水またはメタノール、エタノ
ールなどの有機溶媒の単独または混合溶媒に溶解して添
加する方法でも、或いは、ゼラチン溶液と予め混合して
添加する方法でも特開平4−140739号に開示され
ている方法、即ち、有機溶媒可溶性の重合体との混合溶
液の乳化分散物の形態で添加する方法でも良い。
【0136】本発明において、化学増感をハロゲン化銀
吸着性化合物の存在下で施すと、本発明の効果が一層増
す。該ハロゲン化銀吸着性化合物としては、本発明の化
合物(I)、(II)を含む増感色素、カブリ防止剤及び
安定剤などが使用できる。
【0137】増感色素としては、シアニン色素、メロシ
アニン色素、複合シアニン色素、複合メロシアニン色
素、ホロポーラーシアニン色素、ヘミシアニン色素、ス
チリル色素、ヘミオキソノール色素、オキソノール、メ
ロスチリルおよびストレプトシアニンを含むポリメチン
染料を挙げることができる。
【0138】カブリ防止剤、安定剤としては、例えばテ
トラザインデン類、アゾール類、例えばベンゾチアゾリ
ウム塩、ニトロインダゾール類、ニトロベンズイミダゾ
ール類、クロロベンズイミダゾール類、プロモベンズイ
ミダゾール類、メルカプトチアゾール類、メルカプトベ
ンズイミダゾール類、アミノトリアゾール類、ベンゾト
リアゾール類、ニトロベンゾトリアゾール類、メルカプ
トテトラゾール類(特に1−フェニル−5−メルカプト
テトラゾール)など、またメルカプトピリミジン類、メ
ルカプトトリアジン類、例えばオキサゾリチオンのよう
なチオケト化合物、更にはベンゼンチオスルフィン酸、
ベンゼンスルフィン酸、ベンゼンスルフォン酸アミド、
ハイドロキノン誘導体、アミノフェノール誘導体、没食
子酸誘導体、アスコルビン酸誘導体を挙げることができ
る。
【0139】本発明に於いては、ハロゲン化銀溶剤共存
下で増感を施すとしばしば良い結果が得られる。
【0140】本発明で用いられるハロゲン化銀溶剤とし
ては、米国特許第3,271,157号、同3,53
1,2891号、同3,574,628号各明細書、特
開昭54−1019号、同54−158917号各公報
等に記載された(a)有機チオエーチル類、特開昭53
−82408号、同55−77737号、同55−29
82号各公報等に記載された(b)チオ尿素誘導体、特
開昭53−144319号公報に記載された(c)酸素
または硫黄原子と窒素原子とに挟まれたチオカルボニル
基を有するハロゲン化銀溶剤、特開昭54−10071
7号公報に記載された(d)イミダゾール類、(e)亜
硫酸塩、(f)チオシアネート等が挙げられる。
【0141】以下にこれらの具体的化合物を示す。
【0142】
【化39】
【0143】
【化40】
【0144】特に好ましい溶剤としてはチオシアネート
およびテトラメチルチオ尿素がある。また用いられる溶
剤の量は種類によっても異なるが、例えばチオシアネー
トの場合、好ましい量はハロゲン化銀1モル当り5mg〜
1gの範囲である。
【0145】本発明に使用できる公知の写真用添加剤は
下記リサーチ・ディスクロージャに記載されている。以
下に記載箇所を示す。
【0146】 〔項目〕 〔RD308119の頁〕 〔RD17643〕 〔RD18716〕 色濁り防止剤 1002 VII−I項 25 650 色素画像安定剤 1001 VII−J項 25 増白剤 998 V 24 光吸収剤 1003 VIII 25〜26 光散乱剤 1003 VIII フィルター染料 1003 VIII 25〜26 バインダー 1003 IX 26 651 スタチック防止剤 1006 XIII 27 650 硬膜剤 1004 X 26 651 可塑剤 1006 XII 27 650 潤滑剤 1006 XII 27 650 活性剤・塗布助剤 1005 XI 26〜27 650 マット剤 1007 X VI 現像剤(感光材料中に含有)1011 XX−B項 本発明には種々のカプラーを使用することができ、その
具体例は、前記リサーチ・ディスクロージャに記載され
ている。以下に関連ある記載箇所を示す。
【0147】 〔項目〕 〔RD308119の頁〕 〔RD17643〕〔RD18716〕 イエローカプラー 1001 VII−D項 VII C〜G項 マゼンタカプラー 1001 VII−D項 VII C〜G項 カラードカプラー 1002 VII−G項 VII G項 DIRカプラー 1001 VII−F項 VII F項 BARカプラー 1002 VII−F項 その他の有用残基放出カプラー 1001 VII−F項 アルカリ可溶カプラー 1001 VII−E項 本発明に使用する添加剤は、RD308119 XIVに記
載されている分散法などにより、添加することができ
る。
【0148】本発明においては、前述RD17643
28頁、RD18716 647〜8頁及びRD308
119のXIXに記載されている支持体を使用することが
できる。
【0149】本発明の感光材料には、前述RD3081
19VII−K項に記載されているフィルター層や中間層
等の補助層を設けることができる。
【0150】本発明の感光材料は、前述RD30811
9VII−K項に記載されている順層、逆層、ユニット構
成等の様々な層構成をとることができる。
【0151】本発明は、一般用もしくは映画用のカラー
ネガフィルム、スライド用もしくはテレビ用のカラー反
転フィルム、カラーポジフィルムに代表される種々のカ
ラー感光材料に適用することができる。
【0152】カラー感光材料は、前述のRD17643
の28、29頁及びRD18716の615頁左欄〜右
欄に記載された通常の方法によって現像処理することが
できる。
【0153】カラー感光材料をロール状の形態で使用す
る場合には、カートリッジに収納した形態を取るのが好
ましい。カートリッジとして最も一般的なものは、現在
の135のフォーマットのパトローネである。その他、
下記特許で提案されたカートリッジも使用できる。
【0154】実開昭58−67329号、特開昭58−
181035号、米国特許4,221,479号、特開
平1−231045号、同2−199451号、米国特
許4,846,418号、同4,848,693号、同
4,832,275号。
【0155】又、1992年1月31日出願(八木敏彦
他)の「小型の写真用ロールフィルムパトローネとフィ
ルムカメラ」に本発明を適用することができる。
【0156】本発明の感光材料は前述RD17643
28〜29頁、RD18716 615頁及びRD30
8119のXIXに記載された通常の方法によって現像処
理することができる。
【0157】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0158】実施例1 下引層を施したトリアセチルセルロースフィルム支持体
上に下記に示すような組成の各層を順次支持体側から形
成して多層カラー写真感光材料試料101を作製した。
【0159】添加量は特に記載のない限り1m2当たり
のグラム数を示す。又、ハロゲン化銀とコロイド銀は銀
に換算して示し、増感色素は銀1モル当たりのモル数で
示した。
【0160】 第1層:ハレーション防止層 黒色コロイド銀 0.16 紫外線吸収剤 (UV−1) 0.20 高沸点有機溶媒(Oil−1) 0.12 ゼラチン 1.53 第2層:中間層 色汚染防止剤(SC−1) 0.06 高沸点有機溶媒(Oil−2) 0.08 ゼラチン 0.80 第3層:低感度赤感性層 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.38μm、沃化銀含有率 8.0モル%) 0.43 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.27μm、沃化銀含有率2.0モル%) 0.15 増感色素(SD─1) 2.8×10-4 増感色素(SD─2) 1.9×10-4 増感色素(SD─3) 1.9×10-4 増感色素(SD─4) 1.0×10-4 シアンカプラー(C─1) 0.56 カラードシアンカプラー(CC─1) 0.021 DIR化合物 (D─1) 0.025 高沸点溶媒 (Oil─1) 0.49 ゼラチン 1.14 第4層:中感度赤感性層 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.52μm、沃化銀含有率 8.0モル%) 0.89 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.38μm、沃化銀含有率 8.0モル%) 0.22 増感色素(SD─1) 2.3×10-4 増感色素(SD─2) 1.2×10-4 増感色素(SD─3) 1.6×10-4 シアンカプラー(C─1) 0.45 カラードシアンカプラー(CC─1) 0.038 DIR化合物 (D─1) 0.017 高沸点溶媒 (Oil─1) 0.39 ゼラチン 1.01 第5層:高感度赤感性層 沃臭化銀乳剤(平均粒径1.00μm、沃化銀含有率 8.0モル%) 1.27 増感色素(SD─1) 1.3×10-4 増感色素(SD─2) 1.3×10-4 増感色素(SD─3) 1.6×10-4 シアンカプラー(C─2) 0.20 カラードシアンカプラー(CC─1) 0.034 DIR化合物 (D─3) 0.001 高沸点溶媒 (Oil─1) 0.57 ゼラチン 1.10 第6層:中間層 色汚染防止剤(SC−1) 0.075 高沸点有機溶媒(Oil−2) 0.095 ゼラチン 1.00 第7層:中間層 ゼラチン 0.45 第8層:低感度緑感性層 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.38μm、沃化銀含有率 8.0モル%) 0.64 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.27μm、沃化銀含有率 2.0モル%) 0.21 増感色素(SD─4) 7.4×10-4 増感色素(SD─5) 6.6×10-4 マゼンタカプラー(M─1) 0.19 マゼンタカプラー(M─2) 0.49 カラードマゼンタカプラー(CM─1) 0.12 高沸点溶媒 (Oil─2) 0.81 ゼラチン 1.89 第9層:中感度緑感性層 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.59μm、沃化銀含有率 8.0モル%) 0.76 増感色素(SD─6) 1.5×10-4 増感色素(SD─7) 1.6×10-4 増感色素(SD─8) 1.5×10-4 マゼンタカプラー(M─1) 0.043 マゼンタカプラー(M─2) 0.10 カラードマゼンタカプラー(CM─2) 0.039 DIR化合物 (D─2) 0.021 DIR化合物 (D─3) 0.002 高沸点溶媒 (Oil─2) 0.37 ゼラチン 0.76 第10層:高感度緑感性層 沃臭化銀乳剤(平均粒径1.00μm、沃化銀含有率8.0モル%) 1.46 増感色素(SD─6) 0.93×10-4 増感色素(SD─7) 0.97×10-4 増感色素(SD─8) 0.93×10-4 マゼンタカプラー(M─1) 0.08 マゼンタカプラー(M─3) 0.133 カラードマゼンタカプラー(CM─2) 0.014 高沸点溶媒 (Oil─1) 0.15 高沸点溶媒 (Oil─2) 0.42 ゼラチン 1.08 第11層:イエローフィルター層 黄色コロイド銀 0.07 色汚染防止剤(SC−1) 0.18 ホルマリンスカベンジャー(HS−1) 0.14 高沸点溶媒(Oil−2) 0.21 ゼラチン 0.73 第12層:中間層 ホルマリンスカベンジャー(HS−1) 0.18 ゼラチン 0.60 第13層:低感度青感性層 0.073 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.38μm、沃化銀含有率 3.0モル%) 0.16 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.27μm、沃化銀含有率 2.0モル%) 0.20 増感色素(SD─9) 2.1×10-4 増感色素(SD─10) 2.8×10-4 イエローカプラー(Y−1) 0.89 DIR化合物 (D─4) 0.008 高沸点溶媒 (Oil─2) 0.37 ゼラチン 1.51 第14層:高感度青感性層 沃臭化銀乳剤(平均粒径1.00μm、沃化銀含有率 8.0モル%) 0.95 増感色素(SD─9) 7.3×10-4 増感色素(SD─10) 2.8×10-4 イエローカプラー(Y─1) 0.16 高沸点溶媒 (Oil─2) 0.093 ゼラチン 0.80 第15層:第1保護層 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.05μm、沃化銀含有率 3.0モル%) 0.30 紫外線吸収剤(UV─1) 0.094 紫外線吸収剤(UV─2) 0.10 ホルマリンスカベンジャー(HS−1) 0.38 高沸点溶媒(Oil─1) 0.10 ゼラチン 1.44 第16層:第2保護層 アルカリ可溶性マット剤PM−1(平均粒径2μm) 0.15 ポリメチルメタクリレート(平均粒径3μm) 0.04 滑り剤(WAX−1) 0.02 ゼラチン 0.55 尚、上記の組成物の他に、塗布助剤SU−1、SU−
2、SU−3、分散助剤SU−4、粘度調整剤V−1、
安定剤ST−1、染料AI−1、AI−2、カブリ防止
剤AF−1、重量平均分子量:10,000及び重量平
均分子量:100,000の2種のポリビニルピロリド
ン(AF−2)、硬膜剤H−1、H−2及び防腐剤DI
−1を添加した。DI−1の添加量は9.4mg/m2
であった。
【0161】上記試料に用いた化合物の構造を以下に示
す。
【0162】
【化41】
【0163】
【化42】
【0164】
【化43】
【0165】
【化44】
【0166】
【化45】
【0167】
【化46】
【0168】
【化47】
【0169】
【化48】
【0170】
【化49】
【0171】試料102〜124の作製 前記試料101の第15層の紫外線吸収剤、および第4
層、第5層のシアンカプラーを表1、2に示すように変
更した以外は同様にして、試料102〜124を各々作
製した。
【0172】次に、試料109に対して、第4層、第5
層に一般式〔B〕で示される化合物を表3に示すように
添加した以外は同様にして、試料125〜131を各々
作製した。
【0173】但し、第4層のC−1、第5層のC−2は
等モルの各シアンカプラーと置き換えた。また第15層
のUV−1は等モルの一般式〔A〕で表される紫外線吸
収剤と置き換え、UV−2はUV−3または一般式
(1)で表される紫外線吸収剤と置き換えた。
【0174】
【表1】
【0175】
【表2】
【0176】
【化50】
【0177】
【表3】
【0178】《評価》各試料に付いて以下の評価を行っ
た。
【0179】感度の評価 各試料を白色光でウェッジ露光した後、下記の発色現像
処理を行い、感度の評価を行った。なお感度は、センシ
トメトリーのシアン濃度について最小濃度(カブリ)+
0.3を与える露光量の逆数で特性値化し、試料101
の感度を100とした相対値で表した。
【0180】スタチックマークの評価 スタチックのテストは、以下の様に行った。帯電列で±
0付近にあるゴムローラで試料No.101〜131の
それぞれを暗室中で保護層側を20回摩擦し、放電光を
起こさせる。これらを下記処理工程に従って発色現像処
理を行い、スタチックマークの発生度を以下の様に評価
した。
【0181】 A:スタチックマークの発生が全く認められない B:スタチックマークの発生がわずかに認められる C:スタチックマークの発生が少し認められる D:スタチックマークの発生がかなり認められる。
【0182】圧力耐性 未露光の試料を23℃、55%RHの雰囲気下に24時
間放置し、各試料の含水量を揃えた後、同雰囲気下で試
料を支持体が下向き水平になるよう固定化し、曲率半径
0.025mmφのサファイアを先端に有する針に10
gの荷重を加え、1.2cm/秒の速さで各試料の乳剤
面側を引いた。その後、下記の発色現像処理を行う。最
後に処理後の試料のサファイア針の引っかきによるシア
ン濃度の変動値(ΔD)をX−RITE社製透過濃度計
モデル310を用いて測定した。濃度変動値が大きくバ
ックグラウンドのかぶりよりも高くなるとき圧力増感が
生じている。試料101のΔDを100とした相対値で
示した。値が大きいほど圧力増感が悪い事を示す。
【0183】以上の結果を表4にまとめて示す。
【0184】 《発色現像処理》 (処理工程) 工 程 処理時間 処理温度 補給量* 発色現像 3分15秒 38±0.3℃ 780ml 漂 白 45秒 38±2.0℃ 150ml 定 着 1分30秒 38±2.0℃ 830ml 安 定 60秒 38±5.0℃ 830ml 乾 燥 60秒 55±5.0℃ − *補充量は感光材料1m2当りの値である。
【0185】 〈処理剤の調製〉 (発色現像液組成) 水 800ml 炭酸カリウム 30g 炭酸水素ナトリウム 2.5g 亜硫酸カリウム 3.0g 臭化ナトリウム 1.3g 沃化カリウム 1.2mg ヒドロキシアミン硫酸塩 2.5g 塩化ナトリウム 0.6g 4−アミノ−3−メチル−N−エチル− N−(β−ヒドロキシエチル)アニリン硫酸塩 4.5g ジエチレンテトラアミン5酢酸 3.0g 水酸化カリウム 1.2g 水を加えて1.0lに仕上げ、水酸化カリウム又は20%硫酸を用いてpH1 0.06に調整する。
【0186】 (発色現像補充液組成) 水 800ml 炭酸カリウム 35g 炭酸水素ナトリウム 3.0g 亜硫酸カリウム 5.0g 臭化ナトリウム 0.4g ヒドロキシアミン硫酸塩 3.1g 4−アミノ−3−メチル−N−エチル− N−(β−ヒドロキシエチル)アニリン硫酸塩 6.3g ジエチレンテトラアミン5酢酸 3.0g 水酸化カリウム 2.0g 水を加えて1.0lに仕上げ、水酸化カリウム又は20%硫酸を用いてpH1 0.18に調整する。
【0187】 (漂白液組成) 水 700ml 1,3−ジアミノプロパン四酢酸鉄(III)アンモニウム 125g エチレンジアミン四酢酸 2g 硝酸ナトリウム 40g 臭化アンモニウム 150g 氷酢酸 40g 水を加えて1.0lに仕上げ、アンモニア水又は氷酢酸を用いてpH4.4に 調整する。
【0188】 (漂白補充液組成) 水 700ml 1,3−ジアミノプロパン四酢酸鉄(III)アンモニウム 175g エチレンジアミン四酢酸 2g 硝酸ナトリウム 50g 臭化アンモニウム 200g 氷酢酸 56g 水を加えて1.0lに仕上げ、アンモニア水又は氷酢酸を用いてpH4.4に 調整する。
【0189】 (定着液処方) 水 800ml チオシアン酸アンモニウム 120g チオ硫酸アンモニウム 150g 亜硫酸ナトリウム 15g エチレンジアミン四酢酸 2g 水を加えて1.0lに仕上げ、アンモニア水又は氷酢酸を用いてpH6.2に 調整する。
【0190】 (定着補充液処方) 水 800ml チオシアン酸アンモニウム 150g チオ硫酸アンモニウム 180g 亜硫酸ナトリウム 20g エチレンジアミン四酢酸 2g 水を加えて1.0lに仕上げ、アンモニア水又は氷酢酸を用いてpH6.5に 調整する。
【0191】 (安定液及び安定補充液処方) 水 900ml p−オクチルフェノール・エチレンオキシド・10モル付加物 2.0g ジメチロール尿素 0.5g ヘキサメチレンテトラミン 0.2g 1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン 0.1g シロキサン(UCC製L−77) 0.1g アンモニア水 0.5ml 水を加えて1.0lに仕上げ、アンモニア水又は50%硫酸を用いてpH8. 5に調整する。
【0192】
【表4】
【0193】表4から明らかなように、本発明の紫外線
吸収剤を用いていない比較試料No.101、102、
104、105は圧力耐性が悪く、スタチック耐性も満
足のいくレベルではない。特に試料No.104、10
5の様に本発明のシアンカプラーを用いた場合、高い感
度は得られるが、圧力耐性が劣化する。また、試料N
o.103の様に、本発明の紫外線吸収剤を用いた場
合、スタチック耐性、圧力耐性が良化しているが、十分
満足のいく感度が得られない。
【0194】これに対して、本発明の試料は高感度で、
圧力耐性、スタチック耐性に優れていることがわかる。
さらに、一般式〔A〕で表される液体の紫外線吸収剤、
一般式〔B〕で表される没食子酸エステルタイプの化合
物を添加した場合に、さらに優れた性能を示すことがわ
かる。
【0195】
【発明の効果】本発明により、帯電防止能を劣化させる
ことなく、高感度を有し、圧力耐性、スタチック耐性に
優れたハロゲン化銀カラー写真感光材料を提供すること
ができた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明支持体上の一方の側にそれぞれ少な
    くとも一層の赤感性層、緑感性層、青感性層、及び非感
    光性層からなる写真構成を有するハロゲン化銀カラー写
    真感光材料において、該写真構成中に下記一般式(1)
    で表される紫外線吸収剤を少なくとも1つと、下記一般
    式(2)、(3)または(4)で表される1−ナフトー
    ル系シアンカプラーを少なくとも1つ含有することを特
    徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料。 【化1】 〔式中、R1およびR2はそれぞれ水素原子、アルキル
    基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基または複
    素環基を表し、R1、R2で複素環を形成しても良い。G
    は−COOR3、−SO23、−COR3、−CONR3
    4、−SO2NR34、−CNを表し、R3、R4はそれ
    ぞれ水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル
    基、アリール基または複素環基を表す。nは1または2
    の整数を表す。〕 【化2】 〔式中、R5およびR6は脂肪族基を表す(但し、R5
    6の炭素数の総和は8以上とする)。R7は置換可能な
    基を表し、mは0または1を表す。Xは水素原子または
    発色現像試薬の酸化体との反応により離脱する基を表
    す。〕 【化3】 〔式中、R8およびR9は脂肪族基を表す(但し、R8
    9の炭素数の総和は8以上とする)。R10は置換可能
    な基を表し、lは0または1を表す。Yは水素原子また
    は発色現像試薬の酸化体との反応により離脱する基を表
    す。〕 【化4】 〔式中、R11は、−CONR1415、−NHCOR14
    −NHCOOR16、−NHSO216、−NHCONR
    1415、−SO2NR1415または−NHSO2NR14
    15を表し、R12は水素原子または置換基を表し、R13
    置換基を表し、Zは水素原子または発色現像試薬の酸化
    体との反応により離脱する基を表し、oは0または1を
    表し、pは0〜3の整数を表し、R14およびR15はそれ
    ぞれ水素原子、芳香族環、脂肪族基またはヘテロ環基を
    表し、R16は芳香族基、脂肪族基またはヘテロ環基を表
    す。pが2または3のとき、各々のR13は同一でも異な
    っても良く、互いに連結して環を形成しても良く、また
    14とR15、R12とR13、R 12とZは結合して環を形成
    しても良い。但し、oが0の時は、pは0、R11は−C
    ONHR17であり、R17は芳香族基を表す。〕
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006188525A (ja) * 1999-05-28 2006-07-20 Abbott Lab 細胞増殖抑制剤

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