JPH09190221A - 無人搬送車の走行制御システム - Google Patents

無人搬送車の走行制御システム

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JPH09190221A
JPH09190221A JP8001202A JP120296A JPH09190221A JP H09190221 A JPH09190221 A JP H09190221A JP 8001202 A JP8001202 A JP 8001202A JP 120296 A JP120296 A JP 120296A JP H09190221 A JPH09190221 A JP H09190221A
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JP
Japan
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guided vehicle
traveling
branch point
parallel
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Application number
JP8001202A
Other languages
English (en)
Inventor
Tei Iwamoto
禎 岩本
Hideyuki Tsukagoshi
秀之 塚越
Teruyuki Ozawa
輝幸 小澤
Takayuki Kitabayashi
孝之 北林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
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Publication of JPH09190221A publication Critical patent/JPH09190221A/ja
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P90/00Enabling technologies with a potential contribution to greenhouse gas [GHG] emissions mitigation
    • Y02P90/60Electric or hybrid propulsion means for production processes

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  • Multi-Process Working Machines And Systems (AREA)
  • General Factory Administration (AREA)
  • Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】無人搬送車の構造を複雑化することなく当該無
人搬送車を所定の走行ルートに従って走行させることが
でき、しかも無人搬送車の走行ルートを変更する場合に
おいても、かかる変更を容易に且つ低コストで行うこと
ができる無人搬送車の走行制御システムを提供する。 【解決手段】複数の異種工程路に分岐する工程分岐点X
1,X2が含まれた走行路2上における無人搬送車1の走
行制御システムであって、上記無人搬送車1に搭載さ
れ、当該無人搬送車1の搬送物に固有の走行情報を格納
した走行情報記憶部1aと、上記工程分岐点X1,X2
設けられ、当該工程分岐点X1,X2に達した無人搬送車
1の走行情報記憶部1aから当該工程分岐点X1,X2
の走行情報を読み出すと共に、かかる走行情報に基づい
て当該工程分岐点X1,X2での操舵情報を無人搬送車1
に指令する工程分岐ターミナル4と、指令された操舵情
報に基づいて当該工程分岐点X1,X2における無人搬送
車1の走行を制御する走行制御部1bとから構成される
ことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、工場等において物品の
搬送を行う無人搬送車の走行制御システムに係り、特
に、無人搬送車の走行路中に分岐点が含まれる場合の走
行制御システムに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、各種工場における製品の組立て
ラインにおいては、この組立てライン内に存在する各組
立て工程間での製品の搬送、あるいは各組立て工程に対
する部品の搬送等に従来から無人搬送車が多用されてい
る。この無人搬送車は、その走行路の床に敷設又は埋設
された誘導線から誘導信号を受信し、操舵装置を制御し
ながら上記誘導線に沿って無人で走行するように構成さ
れている。
【0003】ところで、かかる無人搬送車の走行を制御
する上で重要となるのは、その走行路が複数に分岐する
場合における分岐点での制御であるが、この分岐点とし
ては以下に示す二つのものが存在する。すなわち、一方
は、図18に示すように、無人搬送車100の走行路1
01中に異なる二つの工程A及びBが存在する場合にお
ける分岐点X(以下、工程分岐点と記す)であり、他方
は、図19に示すように、無人搬送車100の走行路1
01中に全く同じ工程A1,A2,A3が並列的に存在す
る場合における分岐点Y(以下、並列分岐点と記す)で
ある。
【0004】これら分岐点X,Yにおいて無人搬送車を
制御するに当たり、前者の工程分岐点Xでは無人搬送車
100の搬送物に応じていずれか一方の工程Aあるいは
Bに無人搬送車100を導く必要があり、また、後者の
並列分岐点Yでは先行する無人搬送車100a,100
bの同種工程A1,A2,A3における走行状況を確認し
ながら、空いている工程に後続の無人搬送車100を導
く必要があり、両分岐点X,Yにおける無人搬送車10
0の走行制御はその内容が異なったものとなる。
【0005】従来、かかる分岐点を含む走行路中におけ
る無人搬送車の走行制御システムとしては、無人搬送車
それ自体に走行すべきルート名、例えばルートαを走行
すべきことを記憶させると共に、走行路上の各分岐点に
は無人搬送車から読み出したルート名に基づいて無人搬
送車が進むべき方向を判断する分岐ターミナルを設け、
分岐点に到達した無人搬送車に対してこの分岐ターミナ
ルから当該分岐点での操舵情報を指令するようにしたも
のが知られている。
【0006】しかし、この従来の走行制御システムで
は、各分岐点における無人搬送車の走行方向が上記分岐
ターミナルによって判断されることから、各分岐ターミ
ナルにはルート名から走行方向を判断するための制御プ
ログラムが必要となり、この制御プログラムは各分岐タ
ーミナル毎に異なったものとならざるを得ない。このた
め、製品組立てラインの改編等によって無人搬送車の走
行ルートを変更する必要が生じた場合等には、各分岐タ
ーミナルに格納されている制御プログラムを全て入れ替
える必要が生じ、走行ルートの変更に多大な労力と時間
が必要であった。
【0007】一方、特開昭62−37708号公報ある
いは特開昭64−3710号公報には、無人搬送車自体
が各分岐点における走行方向を判断する走行制御システ
ムが開示されている。この走行制御システムでは、無人
搬送車の走行路中に存在する各分岐点に対して当該分岐
点に固有の識別コードを付したマークプレートが設置さ
れる一方、各無人搬送車には走行すべきルート中に存在
する分岐点の識別コードと当該分岐点での走行方向とを
組合せた一覧表が予め格納されている。そして、各無人
搬送車は分岐点に達すると上記マークプレートの識別コ
ードを検出すると共に、かかる識別コードに基づいて自
ら当該分岐点における走行方向を決定し、決定した走行
方向へ向けて操舵装置を制御するようになっている。
【0008】しかし、これら公報記載の走行制御システ
ムでは、分岐点での走行方向は無人搬送車自体に判断さ
せなければならないので、無人搬送車に搭載する制御装
置が複雑なものとならざるを得ず、無人搬送車の製作コ
ストが嵩むという問題点があった。また、無人搬送車の
走行ルートを変更する場合等には、全ての無人搬送車に
ついて前述した識別コードと走行方向の一覧表を格納し
直さなければならず、やはり走行ルートの変更に多大な
労力と時間が必要であった。
【0009】一方、複数の同種工程に分岐する並列分岐
点Yについては、前述したように、無人搬送車が並列分
岐点Yに到達した時点で当該分岐点における最適な走行
方向を決定する必要があるが、これら従来の走行制御シ
ステムでは各分岐点における無人搬送車の走行方向が予
め決められているので、無人搬送車が分岐点に到達した
時点で当該分岐点における走行方向を決定することは不
可能である。従って、従来の走行制御システムでは、並
列分岐点Yに到達した無人搬送車をその時点での最適な
同種工程路に導くことができなかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような問
題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところ
は、無人搬送車の構造を複雑化することなく当該無人搬
送車を所定の走行ルートに従って走行させることがで
き、しかも無人搬送車の走行ルートを変更する場合にお
いても、かかる変更を容易に且つ低コストで行うことが
できる無人搬送車の走行制御システムを提供することに
ある。
【0011】また、本発明の他の目的は、無人搬送車の
走行ルート上に存在する工程分岐点のみならず、並列分
岐点においても適切な走行方向へ無人搬送車を導くこと
が可能な無人搬送車の走行制御システムを提供すること
にある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本願発明者らは鋭意検討を重ねた結果、工程分岐点
を含む走行路、並列分岐点を含む走行路、並びに工程分
岐点及び並列分岐点の双方を含む走行路の夫々につい
て、無人搬送者の走行制御システムを案出するに至っ
た。
【0013】すなわち、請求項1記載の発明は、複数の
異種工程路に分岐する工程分岐点が含まれた走行路上に
おける無人搬送車の走行制御システムであって、上記無
人搬送車に搭載され、当該無人搬送車の搬送物に固有の
走行情報を格納した走行情報記憶部と、上記工程分岐点
に設けられ、当該工程分岐点に達した無人搬送車の走行
情報記憶部から当該工程分岐点の走行情報を読み出すと
共に、かかる走行情報に基づいて当該工程分岐点におけ
る操舵情報を当該工程分岐点に達した無人搬送車に指令
する工程分岐ターミナルと、上記無人搬送車に搭載さ
れ、上記工程分岐ターミナルによって指令された操舵情
報に基づいて当該工程分岐点における無人搬送車の走行
を制御する走行制御部とから構成されるものである。
【0014】この発明の走行制御システムは無人搬送車
の走行路が二つ以上の異種工程路に分岐する場合を想定
したものであり、搬送物に固有の走行情報を走行情報記
憶部に保持した無人搬送車が当該工程分岐点に到達する
と、かかる工程分岐点に設けられた工程分岐ターミナル
が無人搬送車の記憶部から当該工程分岐点の走行情報を
読み出し、この走行情報に基づいて当該工程分岐点にお
ける操舵情報を無人搬送車に指令する一方、無人搬送車
の走行制御部はこの操舵情報に従って自らの操舵装置を
制御し、当該工程分岐点を走行するようになっている。
従って、上記工程分岐ターミナルには無人搬送車の走行
方向を判断するための制御プログラムを格納する必要が
なく、無人搬送車の走行ルートを変更する場合であって
も上記工程分岐ターミナルに対して特別な手当を施す必
要がない。また、無人搬送車も自ら走行方向の判断をな
し得るような複雑な制御装置を備えている必要がなく、
搬送物に固有の走行情報を格納する走行情報記憶部のみ
備えていれば、上記工程分岐ターミナルの指令に従って
工程分岐点を適切な方向へ走行することができるので、
これを安価に製作することができるものである。
【0015】この請求項1記載の発明において、上記走
行情報記憶部としては、予め搬送物に固有の走行情報を
格納したメモリを無人搬送車に設けておくように構成し
ても良いが、かかる構成だと走行ルート毎に異なった無
人搬送車を準備する必要が生じ、無人搬送車の汎用性が
悪化してしまう。従って、好ましくは走行情報を格納可
能なメモリを無人搬送車に設けておき、搬送物を無人搬
送車に積み込む際に上記メモリに走行情報を書き込むよ
うに構成し、無人搬送車を複数の走行ルートにおいて兼
用できるようにするのが良い(請求項2)。
【0016】また、予め走行情報が書き込まれた外部記
憶媒体を走行ルート毎に準備しておき、作業者が搬送物
に応じて選択した外部記憶媒体を無人搬送車に設けられ
た読取手段にセットすることで、上記走行情報記憶部を
実現する構成としても良い。但し、この方法では人手を
介してでなければ無人搬送者に対して走行情報を保持さ
せることができないので、無人搬送車の運行を完全に自
動化することができないという欠点もあり、この点にお
いて搬送物の積み込みと略同時に走行情報の書き込みを
行う前者の方が優れていると言える。
【0017】更に、この請求項1記載の発明において
は、上記工程分岐点における無人搬送車の優先走行方向
を予め決定しておけば、常に上記走行情報記憶部に走行
情報を格納しておく必要がない。すなわち、上記工程分
岐点において優先走行方向以外の方向に無人搬送車を導
きたい場合にのみ、上記走行情報記憶部に走行情報を格
納し、工程分岐点に達した無人搬送車の走行情報記憶部
に当該工程分岐点に対応する走行情報が書き込まれてい
ない場合には、上記工程分岐ターミナルが予め決定され
ている当該工程分岐点での優先操舵情報を無人搬送車に
指令するように構成する(請求項3)。このように構成
すれば、無人搬送車の走行情報記憶部に格納すべき情報
量が減じるので、当該装置のメモリサイズを小さいもの
とすることができ、やはり無人搬送車を安価に製作する
ことができる。
【0018】尚、上記走行情報とは、分岐点の情報と当
該分岐点における無人搬送車の走行方向の情報とが一対
になっている情報であり、また操舵情報とは、無人搬送
車が到達した分岐点において当該無人搬送車がいずれの
方向へ走行すればよいのかを示す情報である。このこと
は以下に説明する各発明について同一である。
【0019】一方、請求項4記載の発明は、複数の同種
工程路に分岐する並列分岐点が含まれた走行路上におけ
る無人搬送車の走行制御システムであって、上記並列分
岐点に設けられ、上記同種工程路内における先行無人搬
送車の走行状況を把握する状況把握手段を備えると共
に、この状況把握手段の把握結果に基づいて当該並列分
岐点に達した無人搬送車を導くべき一つの同種工程路を
選択する走行路選択手段を備え、この走行路選択手段に
より選択した同種工程路に対応する操舵情報を無人搬送
車に指令する並列分岐ターミナルと、上記無人搬送者に
搭載され、上記並列分岐ターミナルによって指令された
操舵情報に基づいて当該並列分岐点における無人搬送車
の走行を制御する走行制御部とから構成されるものであ
る。
【0020】この発明の走行制御システムは無人搬送車
の走行路が複数の同種工程路に分岐する場合を想定した
ものである。このような走行路ではいずれの同種工程路
においても無人搬送車の搬送物に対して同じ作業がなさ
れることから、作業効率の促進の観点からすれば、無人
搬送車が並列分岐点に達した段階でこれをいずれの同種
工程路に導くかを判断する必要がある。従って、この走
行制御システムでは、かかる並列分岐点に設けられた並
列分岐ターミナルが上記状況把握手段及び走行路選択手
段を備えており、無人搬送車が並列分岐点に到達した段
階で、この状況把握手段が先行する無人搬送車の同種工
程路内における走行状況を把握する一方、その把握結果
に基づいて上記走行路選択手段が複数の同種工程路のう
ちから一つの同種工程路を選択するようになっている。
そして、上記並列分岐ターミナルは選択された同種工程
路に無人搬送車を導くための操舵情報を無人搬送車に指
令し、無人搬送車の走行制御部はこの指令に基づいて操
舵装置を制御する。これにより、先行する無人搬送車が
存在しない最適な同種工程路に後続の無人搬送車を導く
ことができ、一つの同種工程路にのみ無人搬送車が集中
して導かれるのを避け、各同種工程路に対して効率良く
無人搬送車を配車することができるものである。
【0021】次に、請求項5記載の発明は、複数の同種
工程路に分岐する第一並列分岐点、並びに第一並列分岐
点の下流側でやはり複数の同種工程路に分岐する第二並
列分岐点が含まれた走行路上における無人搬送車の走行
制御システムであって、上記無人搬送車に搭載され、当
該無人搬送車の走行情報を格納可能な走行情報記憶部
と、上記第一並列分岐点に設けられ、全ての同種工程路
内における先行無人搬送車の走行状況を把握する状況把
握手段を備えると共に、この状況把握手段の把握結果に
基づいて第一並列分岐点に達した無人搬送車を導くべき
一の同種工程路を選択する走行路選択手段を備え、この
走行路選択手段の選択内容に従って上記第一並列分岐点
における操舵情報を無人搬送車に指令し、必要に応じて
当該無人搬送車の第二並列分岐点における走行情報を上
記走行情報記憶部に格納する並列主分岐ターミナルと、
上記第二並列分岐点に設けられ、上記無人搬送車の走行
情報記憶部から第二並列分岐点での走行情報を読み出す
と共に、かかる走行情報に基づいて当該第二並列分岐点
での操舵情報を無人搬送車に指令する並列副分岐ターミ
ナルと、上記並列主分岐ターミナル及び並列副分岐ター
ミナルから指令された操舵情報に基づいて上記第一及び
第二分岐点における無人搬送車の走行を制御する走行制
御部とから構成されるものである。
【0022】この請求項5記載の走行制御システムは第
一並列分岐点の直後に第二並列分岐点が存在し、これら
第一及び第二並列分岐点を含めて無人搬送車の走行路が
三つ以上の同種工程路に分岐する場合を想定したもので
ある。先ず無人搬送車が第一並列分岐点に到達すると、
かかる第一並列分岐点に設けられた並列主分岐ターミナ
ルの状況把握手段が全ての同種工程路内における先行無
人搬送車の走行状況を把握する一方、その把握結果に基
づいて上記走行路選択手段が無人搬送車を導くのに最適
な一つの同種工程路を選択する。ここで、最適な同種工
程路とは、先行する無人搬送車が存在しない同種工程路
である。そして、上記並列主分岐ターミナルはこの選択
内容に従って第一並列分岐点における操舵情報を無人搬
送車に指令すると共に、その走行方向が第二並列分岐点
に至る方向である場合には、かかる第二並列分岐点の走
行情報を無人搬送車の走行情報記憶部に格納する。一
方、上記並列主分岐ターミナルの指令によって無人搬送
車が第二並列分岐点に到達すると、かかる第二並列分岐
点に設けられた並列副分岐ターミナルが無人搬送車の走
行情報記憶部から第二並列分岐点での走行情報を読み出
し、この走行情報に基づいて当該第二並列分岐点におけ
る操舵情報を無人搬送車に指令する。これにより、無人
搬送車は第二並列分岐点を通過し、上記並列主分岐ター
ミナルの走行路選択手段によって選択された同種工程路
に導かれる。
【0023】前述の請求項4記載の走行制御システムで
は各並列分岐点において個々に無人搬送車の走行路が選
択されるので、いくつかの並列分岐点が連続することに
より無人搬送車の走行路が複数の同種工程路に分岐して
いる場合には、これら全ての同種工程路のうちから最適
な同種工程路を選択することが不可能となる。しかし、
この請求項5記載の走行制御システムでは、全ての同種
工程路の入口である第一並列分岐点に設けられた並列主
分岐ターミナルが下流側に位置する第二並列分岐点での
無人搬送車の走行情報を決定しているので、かかる場合
であっても全ての同種工程路のうちから最適な同種工程
路に無人搬送車を導くことが可能となる。
【0024】これら請求項4又は請求項5記載の走行制
御システムにおいて、その状況把握手段としては、上記
同種工程路内に無人搬送車を検出する近接センサ等の検
出手段を設け、その検出結果に基づいて走行状況を把握
するように構成することができる(請求項6)。
【0025】また、上記状況把握手段としては、走行状
況記憶手段を設けて、これに上記走行路選択手段が既に
並列分岐点を通過した先行無人搬送車について行った同
種工程路の選択内容を記憶させておき、かかる走行状況
記憶手段の記憶内容に基づいて先行無人搬送車の走行状
況を把握するようにしても良い(請求項7)。
【0026】更に、同種工程路内における無人搬送車の
検出結果と過去における上記走行路選択手段の選択内容
との双方を勘案して後続無人搬送車の走行方向を決定す
れば、一層効率的に無人搬送車を複数の同種工程路に配
車することができる。
【0027】また、これら請求項4又は請求項5記載の
走行制御システムでは、無人搬送車に走行履歴の記憶手
段を設け、当該無人搬送車が各並列分岐点を通過した際
に、上記走行履歴記憶手段に対して上記走行路選択手段
において選択された同種工程路が明示されるような情報
を格納するのが好ましい(請求項8)。ここで、選択さ
れた同種工程路が明示されるような情報としては、各並
列分岐点において並列分岐ターミナルが無人搬送車に対
して指令する操舵情報や、上記並列主分岐ターミナルが
無人搬送車の走行情報記憶部に格納する第二並列分岐点
での走行情報等を利用することができる。また、無人搬
送車が上記走行情報記憶部を備えている場合には、これ
を上記走行履歴記憶手段として利用することができる。
【0028】そして、この請求項8記載の発明によれ
ば、例えば無人搬送車が搬送してきた製品に加工不良が
発生している場合であっても、無人搬送車の走行履歴記
憶手段に格納された情報を調べることによって、複数の
同種工程路の中から無人搬送車が通過してきた工程路を
特定することができるので、かかる加工不良の発生して
いる工程路を容易に発見し、早期にその解決を図ること
が可能となる。
【0029】ここで、前述の請求項1記載の発明は無人
搬送車の走行路中に工程分岐点が存在する場合における
走行制御システムを、請求項5記載の発明は走行路中に
複数の並列分岐点が存在する場合における走行制御シス
テムを示すものであるが、無人搬送車の走行路中に工程
分岐点と並列分岐点とが共存する場合には、これらの走
行制御システムを組み合せて適用することも可能であ
る。かかる場合に、第二並列分岐点に設けられた並列副
分岐ターミナルは工程分岐点に設けられた工程分岐ター
ミナルと全く同じ働きをするので、並列副分岐ターミナ
ルとして上記工程分岐ターミナルと全く同一の構成のも
のを利用することができる(請求項9)。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて本発明
の無人搬送車の走行制御システムを詳細に説明する。
【0031】◎第1実施例 この実施例は請求項1記載の走行制御システムに対応す
るものであり、無人搬送車の走行路が二つの異種工程に
分岐する場合の走行制御システムを示すものである。
【0032】図1に示すように、無人搬送車1の走行路
2には異なる二つの工程A,Bに分岐する工程分岐点X
1、並びに異なる二つの工程C,Dに分岐する工程分岐
点X2が含まれており、上記無人搬送車1はスタート工
程Sにおいて搬送物を積み込んだ後、工程A又は工程B
を通過し、更に工程C又は工程Dを通過して走行する。
また、上記走行路2の各工程分岐点X1,X2の手前側に
は停止マーカ3が設けられており、無人搬送車1はこの
停止マーカ3を検出すると即座に停止するように構成さ
れている。
【0033】また、各工程分岐点X1,X2における停止
マーカ3の近傍には夫々工程分岐ターミナル4が設けら
れており、当該工程分岐ターミナル4は上記停止マーカ
3を検出して停止した無人搬送車1との間で情報の交換
を行い、工程分岐点X1,X2を通過する無人搬送車1の
操舵装置を制御する。
【0034】図2は上記無人搬送車1及び工程分岐ター
ミナル4の制御系の構成を示すブロック図である。無人
搬送車1の制御系は大きく分けて走行情報記憶部1a及
び走行制御部1bから構成されており、これらは光通信
装置等の情報入出力装置11を介して上記工程分岐ター
ミナル4と夫々に情報の交換を行う。この実施例におい
て上記走行情報記憶部1aには各工程分岐点X1,X2
…における無人搬送車1の走行方向に関する情報が格納
されており、これら走行情報は上記情報入出力装置11
を介して上記工程分岐ターミナル4に読み出されるよう
になっている。また、上記スタート工程Sには情報供給
ターミナルS1が設けられており、上記走行情報はスタ
ート工程Sにおいて上記無人搬送車1に搬送物を積み込
む際に、上記情報供給ターミナルS1から無人搬送車の
上記走行情報記憶部1aに対して書き込まれるようにな
っている。
【0035】図3は上記走行情報記憶部1aのメモリマ
ップを示すものである。上記走行情報記憶部1aには無
人搬送車1に関する情報や搬送物に関する情報を格納す
るエリアの外に、各工程分岐点での走行情報を格納する
エリアが設けられており、この走行情報は各工程分岐点
毎にメモリアドレスを与えられ、当該メモリアドレスに
対応する工程分岐点での走行方向に関する情報として格
納されている。ここで上記走行情報とは、この情報記憶
部1aを装着した無人搬送車1が各工程分岐点X1,X2
…において左右いずれの工程路を走行すべきかの情報で
あり、例えば図1の走行路2において工程A及び工程D
を通過すべき無人搬送車1に装着される情報記憶部1a
には、工程分岐点X1では直進、工程分岐点X2では左折
といった走行方向に関する情報が格納されている。従っ
て、かかる例では、工程分岐点X 1に対応するアドレス
のメモリエリアには「直進」を示すデータが、工程分岐
点X2に対応するアドレスのメモリエリアには「左折」
を示すデータが格納されていることになる。
【0036】一方、上記無人搬送車の走行制御部1b
は、CPU14、ROM15及びRAM16から構成さ
れるマイクロコンピュータシステムを備え、上記CPU
14は前述の情報入出力装置11を介して工程分岐ター
ミナル4と接続されると共に、上記停止マーカ3の検出
器17、無人搬送車1の舵取りを行う操舵装置18、無
人搬送車1の走行・停止を司る駆動装置19といった各
種機器とも接続されている。上記ROM15には分岐点
における無人搬送車1の走行を制御する分岐制御プログ
ラムが格納されており、上記CPU14はこの分岐制御
プログラムに従って上記操舵装置18及び駆動装置19
の制御信号を生成し、分岐点を走行する。
【0037】また、上記工程分岐ターミナル4は、無人
搬送車1の情報入出力装置11と情報の交換を行う情報
入出力装置41を備えると共に、やはりCPU42、R
OM43及びRAM44から構成されるマイクロコンピ
ュータシステムを備えており、上記CPU42には停止
マーカ3によって停止した無人搬送車1を検出するため
の検出センサ45が接続されている。上記ROM43に
は工程分岐点に達した無人搬送車1の走行制御部1bに
対して与える操舵情報の作成プログラムが格納されてお
り、上記CPU42はこの作成プログラムに従って操舵
情報を生成し、これを無人搬送車1に向けて出力する。
【0038】次に、工程分岐点X1における具体的な無
人搬送車の走行制御を説明する。図4は、工程分岐点X
1に設けられた工程分岐ターミナル4における操舵情報
の作成プログラムを示すフローチャートである。上記工
程分岐ターミナル4のCPU42は無人搬送車検出セン
サ45の出力をチェックし、かかる検出センサ45によ
って停止マーカ3上で停止した無人搬送車1が検出され
ると、上述した操舵情報の作成プログラムをスタートさ
せる。この作成プログラムがスタートすると、先ずCP
U42は情報入出力装置41を介して無人搬送車1の走
行情報記憶部1aから工程分岐点X1に対応する走行情
報を読み出す(ST1)。工程分岐点X1に設けられた
工程分岐ターミナル4には工程分岐点X1に対応する走
行情報記憶部1aのメモリアドレスが予め与えられてお
り、CPU42は当該メモリアドレスを指定することに
より走行情報記憶部1aから工程分岐点X1に対応する
走行情報を読み出すことができる。
【0039】次いで、CPU42は読み出した走行情報
に基づいて工程分岐点X1での操舵情報を作成し(ST
2)、この操舵情報を上記情報入出力装置41を介して
無人搬送車の走行制御部1bに送信する(ST3)。そ
して、最後に無人搬送車1の走行制御部1bに対して走
行開始信号を送信すると(ST4)、操舵情報の作成プ
ログラムが終了する。
【0040】一方、図5は、無人搬送車1の走行制御部
1bにおける分岐制御プログラムを示すフローチャート
である。上記走行制御部1bのCPU14は上記停止マ
ーカ検出器17の出力を常にチェックしており、停止マ
ーカ3が検出されると上記駆動装置19に対して停止信
号を出力すると共に、上述した分岐制御プログラムをス
タートさせる。この分岐制御プログラムがスタートする
と、先ずCPU42は工程分岐ターミナル4から操舵情
報を受信したか否かをチェックし(ST11)、受信し
ていないと判断される場合には受信の有無をチェックす
る受信待ちの状態となる。すなわち、工程分岐ターミナ
ル4が走行情報記憶部1aから走行情報を読み取り、無
人搬送車1に送信する操舵情報を作成してこれを送信し
てくるのを待っていることになる。
【0041】そして、ST11において操舵情報を受信
したと判断されると、CPU14は受信した操舵情報に
基づいて操舵装置18の制御信号を生成し(ST1
2)、これを操舵装置18に対して出力する(ST1
3)。この後、CPU14は工程分岐ターミナル4から
走行開始信号を受信したか否かをチェックし(ST1
4)、受信したと判断される場合には駆動装置19に対
してスタート信号を出力する(ST15)。これによ
り、停止マーカ3上で停止していた無人搬送車1は走行
を開始し、外部メモリ12に格納されていた工程分岐点
2での走行情報に対応した操舵情報に従って工程分岐
点X1を直進あるいは右折することになる。
【0042】尚、工程分岐点X2における無人搬送車1
の走行制御は以上説明してきた工程分岐点X1での走行
制御と略同一であるが、工程分岐点X2に設けられた工
程分岐ターミナル4は無人搬送車の走行情報記憶部1a
から走行情報を読み出すに当たり、予め与えられたメモ
リアドレスを指定することによって、工程分岐点X2
対応する走行情報のみを読み出すようになっている。そ
の結果、工程分岐点X2の工程分岐ターミナル4から無
人搬送車1に送信される操舵情報は、走行情報記憶部1
aに格納されていた工程分岐点X2での走行情報に対応
したものとなる。
【0043】このように、本実施例の走行制御システム
では、各工程分岐ターミナル4毎に与えられた走行情報
記憶部1a内の特定のメモリアドレスを介して、各工程
分岐ターミナル4と走行情報記憶部1aに格納された各
工程分岐点X1,X2,…Xnでの走行情報とが結び付け
られており、各工程分岐ターミナル4は自らが設けられ
た工程分岐点に対応する走行情報のみを走行情報記憶部
1aから読み出し、かかる走行情報に基づいて生成した
操舵情報を無人搬送車1の走行制御部1bに向けて送り
返すのである。
【0044】その結果、各工程分岐ターミナル4に対し
て個別に無人搬送車1の走行情報を格納しておく必要が
なく、無人搬送車1の走行ルートが変更される場合であ
っても、走行情報記憶部1aに格納する走行情報のみを
書き換えれば、各工程分岐ターミナル4に対しては何ら
手当を施す必要はない。また、無人搬送車1それ自体は
何ら特定の走行情報を選び出す作業を行う必要がないの
で、複雑な構成の制御系を必要とせず、当該無人搬送車
1を容易に且つ安価に製作することができるものであ
る。
【0045】尚、図3に示すように、この第一実施例で
は無人搬送車1が通過する全ての工程分岐点X1,X2
…Xnについて走行情報を走行情報記憶部1aに格納す
るようにしたが、予め各工程分岐点について無人搬送車
1を優先的に走行させる方向を決定しておけば、全ての
工程分岐点について走行情報を格納する必要はない。す
なわち、メモリやスイッチ等を利用して各分岐ターミナ
ル4に優先走行方向を選択させておくことにより、かか
る方向と異なる方向に無人搬送車1を導きたい分岐点に
ついてのみ、当該分岐点の位置情報を走行情報記憶部1
aに格納すれば良いこととなるので、走行情報記憶部1
aのメモリ容量を最小限に抑えることができる。
【0046】例えば、図6に示す走行情報記憶部1aの
メモリマップには工程分岐点X1における走行情報が格
納されていないが、このとき工程分岐点X1に設けられ
た工程分岐ターミナル4は読み出す走行情報がないの
で、予め定められた優先走行方向に対応する操舵情報を
作成し、これを無人搬送車1の走行制御部1bに送信す
る。これによって、無人搬送車は工程分岐点X1を優先
走行方向へ通過することになる。
【0047】また、この第1実施例では無人搬送車1に
搬送物を積み込む度毎に、当該無人搬送車1の走行情報
記憶部1aに格納されている走行情報をクリアし、新た
に走行情報を書き込むようにしているが、上記走行情報
記憶部1aそれ自体を無人搬送車1に対して付け替える
ようにしても良い。すなわち、上記走行情報記憶部1a
をICカード等の外部記憶媒体から構成し、予め走行情
報が格納された数種類の外部記憶媒体を無人搬送車1の
走行ルートに応じて選択し、これを無人搬送車に対して
装着する。多少人的労力は必要となるものの、これによ
っても第1実施例と同じ効果を得ることができる。
【0048】◎第2実施例 この実施例は請求項3記載の走行制御システムに対応す
るものであり、無人搬送車の走行路が複数の同種工程に
分岐する場合の走行制御システムを示すものである。
尚、この実施例で使用する無人搬送車は前述の第1実施
例のものと全く同じである。
【0049】図7に示すように、無人搬送車1の走行路
2には無人搬送車1の搬送物に対して全く同一の作用を
なす同種工程路A1,A2,A3が並列的に設けられてお
り、同種工程路A1の入口には並列分岐点Y1が、同種工
程路A2の入口には並列分岐点Y2が、同種工程路A3
入口には並列分岐点Y3が夫々設けられている。また、
上記並列分岐点Y3において同種工程路A3と分岐した走
行路2aは、並列分岐点Y3に至ったにも拘わらず同種
工程路A3に入ることができなかった無人搬送車が上記
並列分岐点Y1に戻るための循環走行路である。
【0050】各並列分岐点Y1,Y2,Y3の手前側には
前述の第1実施例と同じ停止マーカ3が設けられてお
り、これら停止マーカ3の近傍には夫々並列分岐ターミ
ナル51,52,53が設けられている。各並列分岐タ
ーミナルは第1実施例の工程分岐ターミナル4と同様に
上記停止マーカ3上で停止した無人搬送車1との間で情
報の交換を行い、並列分岐点Y1,Y2,Y3を通過する
無人搬送車1の操舵装置19を制御する。
【0051】また、上記同種工程路A1,A2,A3には
これら同種工程路内を走行する無人搬送車1を検出する
ための検出センサ(以下、先行搬送車検出センサと記
す)61,62,63が設けられており、先行搬送車検
出センサ61の出力信号は上記並列分岐ターミナル51
に、先行搬送車検出センサ62の出力信号は上記並列分
岐ターミナル52に、先行搬送車検出センサ63の出力
信号は上記並列分岐ターミナル53に夫々入力されるよ
うになっている。従って、これら先行搬送車検出センサ
の出力信号に基づいて並列分岐ターミナル51は上記同
種工程路A1に無人搬送車1が存在するか否かを、並列
分岐ターミナル52は上記同種工程路A2に無人搬送車
1が存在するか否かを、並列分岐ターミナル53は上記
同種工程路A3に無人搬送車が存在するか否かを把握で
きるようになっている。
【0052】図8は上記並列分岐ターミナル51の構成
を示すブロック図である。この並列分岐ターミナル51
は、図2に示した無人搬送車1の情報入出力装置11と
情報の交換を行う情報入出力装置55を備えると共に、
CPU56、ROM57及びRAM58から構成される
マイクロコンピュータシステムを備えており、上記CP
U56には停止マーカ3によって停止した無人搬送車1
を検出するための検出センサ59、並びに前述した先行
搬送車検出センサ61が接続されている。上記ROM5
7には並列分岐点Y1に達した無人搬送車1の走行制御
部1bに対して与える操舵情報の作成プログラムが格納
されており、上記CPU56はこの作成プログラムに従
って操舵情報を生成し、これを無人搬送車1に向けて出
力する。尚、並列分岐ターミナル52,53も並列分岐
ターミナル51同様に構成されている。
【0053】次に、並列分岐点Y1,Y2,Y3における
具体的な無人搬送車1の走行制御を説明する。図9は、
並列分岐点Y1,Y2,Y3に設けられた並列分岐ターミ
ナル51,52,53における操舵情報の作成プログラ
ムを示すフローチャートである。例えば、並列分岐点Y
1に設けられた上記並列分岐ターミナル51のCPU5
6は無人搬送車検出センサ59の出力を常にチェックし
ており、かかる検出センサ59によって無人搬送車1が
検出されると、上述した操舵情報の作成プログラムをス
タートさせる。この作成プログラムがスタートすると、
先ずCPU56は先行搬送車検出センサ61の出力信号
をチェックし、同種工程路A1における先行無人搬送車
1の走行状況、すなわち先行無人搬送車1が存在するか
をチェックする(ST21)。そして、先行する無人搬
送車1が存在しない場合には、並列分岐点Y1に停止し
ている無人搬送車1を同種工程路A1に走行させるため
の操舵情報を作成する一方(ST22)、先行する無人
搬送車1が存在する場合には、同種工程路A1以外の工
程路に走行させるための操舵情報を作成する(ST2
3)。この後、CPU56は作成した操舵情報を上記情
報入出力装置55を介して無人搬送車1の走行制御部1
bに送信し(ST24)、次いで無人搬送車1の走行制
御部1bに対して走行開始信号を送信し(ST25)、
操舵情報の作成プログラムが終了する。
【0054】一方、並列分岐点Y1における無人搬送車
1の分岐制御プログラムは、図5に示した第1実施例の
分岐制御プログラムと全く同一である。すなわち、無人
搬送車1の走行制御部1bは並列分岐ターミナル51か
ら操舵情報を受信すると、この操舵情報に従って操舵装
置18に制御信号を出力し、並列分岐ターミナル51か
ら走行開始信号を受信すると、駆動装置19に対してス
タート信号を出力する。これにより、先行する無人搬送
車が同種工程路A1に存在していない場合には、後続の
無人搬送車が当該同種工程路A1に導かれる一方、先行
する無人搬送車が同種工程路A1に存在する場合には、
後続の無人搬送車が次の並列分岐点Y2に向けて導かれ
ることになる。
【0055】また、並列分岐点Y2,Y3の並列分岐ター
ミナル52,53も上記並列分岐ターミナル51と同じ
作成プログラムを用いて無人搬送車1に操舵情報を送信
するので、無人搬送車1は同種工程路A1,A2,A3
順番で先行する無人搬送車1の存在しない同種工程路を
探索していくことになり、空いている同種工程路が見つ
かると当該同種工程路に誘導されることになる。また、
いずれの同種工程路も先行無人搬送車1で塞がっている
場合、無人搬送車1は並列分岐点Y3から分岐する循環
走行路2aを経て並列分岐点Y1に戻され、再度、空い
ている同種工程路を探索することになる。
【0056】◎第3実施例 この実施例は請求項4記載の走行制御システムに対応す
るものであり、前述の第2実施例と同様、無人搬送車の
走行路が複数の同種工程に分岐する場合の走行制御シス
テムを示すものである。尚、この実施例で使用する無人
搬送車は前述の第1実施例のものと全く同じである。
【0057】図10に示すように、無人搬送車1の走行
路2には異なる工程A及び工程Bが連続的に含まれてお
り、工程Aには無人搬送車1の搬送物に対して全く同一
の作用をなす同種工程路A1,A2,A3が、工程Bには
無人搬送車1の搬送物に対して全く同一の作用をなす同
種工程路B1,B2,B3が並列的に設けられている。工
程Aは連続する第一並列分岐点YA1、第二並列分岐点
YA2によって同種工程路A1,A2,A3に分岐する一
方、工程Bも第一並列分岐点YB1、第二並列分岐点Y
2によって同種工程路B1,B2,B3に分岐しており、
各分岐点の手前側には前述の第1実施例と同じ停止マー
カ3が設けられている。
【0058】また、上記第一並列分岐点YA1,YB1
停止マーカ3の近傍には夫々並列主分岐ターミナル71
A,71Bが設けられる一方、上記第二並列分岐点YA
2,YB2の停止マーカ3の近傍には夫々並列副分岐ター
ミナル72A,72Bが設けられ、これら並列主分岐タ
ーミナル71A,71B及び並列副分岐ターミナル72
A,72Bは上記停止マーカ3上で停止した無人搬送車
1との間で情報の交換を行い、各分岐点YA1,YB1
YA2,YB2を通過する無人搬送車1の操舵装置19を
制御する。
【0059】また、上記第二実施例と同様に、同種工程
路A1,A2,A3にはこれら同種工程路内を走行する無
人搬送車1を検出するための先行搬送車検出センサ81
A,82A,83Aが設けられており、これら先行搬送
車検出センサの出力信号は全て上記並列主分岐ターミナ
ル71Aに入力されるようになっている。従って、これ
ら先行搬送車検出センサ81A,82A,83Aの出力
信号に基づいて並列主分岐ターミナル71Aは上記同種
工程路A1,A2,A3に無人搬送車1が存在するか否か
を把握できるようになっている。尚、工程Bの各同種工
程路にも同様にして先行搬送車検出センサ81B,82
B,83Bが設けられており、その出力信号は全て上記
並列主分岐ターミナル71Bに入力されるようになって
いる。
【0060】図11は上記並列主分岐ターミナル71A
の構成を示すブロック図である。この並列主分岐ターミ
ナル71Aは、図2に示した無人搬送車1の情報入出力
装置11と情報の交換を行う情報入出力装置73を備え
ると共に、CPU74、ROM75及びRAM76から
構成されるマイクロコンピュータシステムを備えてお
り、上記CPU74には停止マーカ3によって停止した
無人搬送車1を検出するための検出センサ77、並びに
前述した先行搬送車検出センサ81A,82A,83A
が接続されている。上記ROM75には並列主分岐点Y
1に達した無人搬送車1をいずれの同種工程路に誘導
するかを決定し、且つ、そのために必要な情報を無人搬
送車の走行情報記憶部1a及び走行制御部1bに対して
与える走行管理プログラムが格納されており、上記CP
U74はこの走行管理プログラムに従って第一及び第二
並列分岐点を走行するのに必要な情報を生成し、これを
無人搬送車1に向けて出力する。尚、並列主分岐ターミ
ナル71Bもこの並列主分岐ターミナル71Aと同様に
構成されている。
【0061】一方、上記並列副分岐ターミナル72A,
72Bの構成は、図2に示した第1実施例の工程分岐タ
ーミナル4のそれと全く同じなので、ここではその説明
を省略する。
【0062】また、この実施例の無人搬送車1は第一実
施例で示したものと全く同じであるが、走行情報記憶部
1aのメモリマップのみが若干異なったものとなってい
る。すなわち、図12にそのメモリマップを示すよう
に、走行情報記憶部1aのメモリには予め第一並列分岐
点YA1,YB1を除いた他の並列分岐点に関する無人搬
送車1の走行情報の格納エリアが少なくとも確保されて
おり、この格納エリアに対して上記並列主分岐ターミナ
ル71A,71B1から必要に応じて走行情報が書き込
まれるようになっている。例えばこの実施例では、上記
並列主分岐ターミナル71Aが走行情報記憶部1aの予
め決められたメモリアドレスに対して第二並列分岐点Y
2での無人搬送車の走行方向に関する情報を書き込
み、上記並列主分岐ターミナル71Bが走行情報記憶部
1aの予め決められたメモリアドレスに対して第二並列
分岐点YB2での無人搬送車の走行方向に関する情報を
書き込むようになっている。
【0063】次に、第一並列分岐点YA1における具体
的な無人搬送車1の走行制御を説明する。図13は、第
一並列分岐点YA1に設けられた並列主分岐ターミナル
71Aにおける走行管理プログラムを示すフローチャー
トである。上記並列主分岐ターミナル71AのCPU7
4は無人搬送車検出センサ77の出力を常にチェック
し、かかる検出センサ77によって無人搬送車1が検出
されると、上述した走行管理プログラムをスタートさせ
る。この走行管理プログラムがスタートすると、先ずC
PU74は先行搬送車検出センサ81A,82A,83
Aの出力信号をチェックして、先行する無人搬送車1の
各同種工程路A1,A2,A3における走行状況を把握し
(ST31)、停止マーカ3上に停止している無人搬送
車1を誘導すべき一の同種工程路を決定する(ST3
2)。図10では同種工程路A2にのみ無人搬送車が存
在しないので、ここでは同種工程路A2に後続の無人搬
送車1を誘導する旨をCPU74が決定したと仮定す
る。
【0064】次に、CPU74は無人搬送車1が第二並
列分岐点YA2を通る必要があるか否かをチェックし
(ST33)、通る必要があると判断される場合には第
二並列分岐点YA2での無人搬送車1の走行情報を作成
した後(ST34)、これを情報入出力装置73を介し
て無人搬送車1の走行情報記憶部1aに送信する(ST
35)。ここで、無人搬送車は同種工程路A2に誘導さ
れる旨が決定されているから、ST33での判断はYe
sとなり、またST34で作成する無人搬送車1の走行
情報は第二並列分岐点YA2を「左折」することを示す
情報となる。この際、CPU74は予め走行情報記憶部
1aのメモリ内に確保されている第二並列分岐点YA2
の走行情報の格納エリアをアドレス指定し、これによっ
て走行情報記憶部1aの所定のメモリアドレスに第二並
列分岐点YA2における走行方向に関する情報が格納さ
れる。
【0065】この第一並列分岐点YA1で走行情報記憶
部1aに格納される走行情報は無人搬送車1が第二並列
分岐点YA2で同種工程路A2あるいはA3へ走行するた
めに欠くことのできない情報であり、全ての同種工程路
を一元管理している並列主分岐ターミナル71Aのみが
無人搬送車1に与えることのできる情報である。仮に、
並列主分岐ターミナル71Aが第二並列分岐点YA2
の走行情報を無人搬送車1に与えないとすれば、第二並
列分岐点YA2に至った無人搬送車1はいずれの方向へ
走行すれば良いのかを見失うことになる。尚、ST32
において無人搬送車1を同種工程路A1に誘導する旨を
決定したのであれば、無人搬送車1は第二並列分岐点Y
2を通過する必要がないので、ST33でのチェック
結果はNoとなり、CPU74は第二並列分岐点YA2
での走行情報を作成することなく後述するST36の処
理を行う。
【0066】ST35が終了し、あるいはST33のチ
ェック結果がNoであると、CPU74は第一並列分岐
点YA1での無人搬送車1の操舵情報を作成するが(S
T36)、ここでの操舵情報は操舵装置18を「右折」
に設定することを指令する情報となる。そして、CPU
74は作成した操舵情報を上記情報入出力装置73を介
して無人搬送車1の走行制御部1bに送信し(ST3
7)、次いで無人搬送車1の走行制御部1bに対して走
行開始信号を送信し(ST38)、走行管理プログラム
を終了する。
【0067】一方、第一並列分岐点YA1における無人
搬送車1の分岐制御プログラムは、図5に示した第1実
施例の分岐制御プログラムと全く同一である。すなわ
ち、無人搬送車1の走行制御部1bは並列主分岐ターミ
ナル71Aから第一並列分岐点YA1に関する操舵情報
を受信すると、この操舵情報に従って操舵装置18に制
御信号を出力し、並列分岐ターミナル71Aから走行開
始信号を受信すると、駆動装置19に対してスタート信
号を出力する。これにより、無人搬送車1は並列分岐点
YA2に向けて導かれることになる。
【0068】次に、第二並列分岐点YA2における具体
的な無人搬送車1の走行制御を説明する。図14は第二
並列分岐点YA2に設けられた並列副分岐ターミナル7
2Aにおける無人搬送車1の操舵情報の作成プログラム
を示すフローチャートである。この操舵情報の作成プロ
グラムは前述した第1実施例の工程分岐ターミナル4で
実行される操舵情報の作成プログラムと略同一であり、
唯一異なる点は、上記並列副分岐ターミナル72AのC
PU74が無人搬送車の走行情報記憶部1aから第二並
列分岐点YA2に対応する走行情報を読み出し(ST4
1)、この走行情報に基づいて第二並列分岐点YA2
の操舵情報を作成する点である(ST42)。すなわ
ち、並列副分岐ターミナル72AのCPU74は、第二
並列分岐点YA 2に対応する走行情報が格納されている
走行情報記憶部1aのメモリエリアのアドレスを指定
し、これによって並列主分岐ターミナル71Aが外部メ
モリに格納した走行情報を入手するのである。これによ
り、並列主分岐ターミナル71Aで作成された走行情報
に対応する操舵情報が並列副分岐ターミナル72Aによ
って無人搬送車1の走行制御部1bに与えられることに
なる。
【0069】一方、第二並列分岐点YA2における無人
搬送車1の分岐制御プログラムは図5に示した第1実施
例の分岐制御プログラムと全く同一であり、無人搬送車
1の走行制御部1bは並列副分岐ターミナル72Aから
第二並列分岐点YA2に関する操舵情報を受信し、この
操舵情報に従って操舵装置18を制御しながら第二並列
分岐点YA2を走行する。これにより、無人搬送車1は
並列主分岐ターミナル71Aが選択した同種工程路A2
に向けて第二並列分岐点YA2を左折することになる。
【0070】尚、工程Bにおける無人搬送車1の走行制
御は、これまでに説明してきた工程Aにおける走行制御
と全く同一である。
【0071】この第3実施例では、以上説明してきたよ
うに、第一並列分岐点YA1に設けられた並列主分岐タ
ーミナル71Aが当該分岐点よりも下流側に位置する全
ての同種工程A1,A2,A3に関して先行する無人搬送
車の走行状況を把握しており、かかる把握結果に基づい
て選択した一の同種工程路に無人搬送車を誘導するの
で、無人搬送車が第一並列分岐点YA1に到達した時点
で当該無人搬送車を誘導するのに最適な同種工程路を選
択することができる。
【0072】この点に関し、前述の第二実施例の走行制
御システムでは無人搬送車が同種工程路A1から順番に
優先的に誘導されるので、同種工程路A1に無人搬送車
が集中し、同種工程路A3が遊んでしまう傾向にある。
これに対して本実施例の走行制御システムでは、全ての
同種工程路A1,A2,A3に対して略均等に無人搬送車
が配車されることとなるので、遊んでしまう同種工程路
が発生せず、各同種工程路における生産効率を高いもの
とすることができる。
【0073】ところで、この実施例では各同種工程路A
1,A2,A3における先行無人搬送車1の走行状況を把
握するのに、検出センサ81A,82A,83Aを用い
て実際に無人搬送車の有無を検出するようにしたが、例
えば先行する無人搬送車を最後に同種工程路A1に誘導
してからある程度の時間が経過していれば、既にその同
種工程路A1には先行無人搬送車が存在しないと判断す
ることもできる。
【0074】すなわち、上記並列種分岐ターミナル71
AのCPU74が行った同種工程路A1,A2,A3の選
択の結果を利用して、上記RAM76に以下の表1に示
すようなテーブルを格納し、このテーブルに基づいて先
行無人搬送車1の走行状況を把握するようにしても良
い。
【0075】
【表1】
【0076】表1の場合では、同種工程路A1,A2,A
3の順番に最終選択日時が古く、同種工程路A1は既に無
人搬送車が不在である可能性が一番高いので、かかる場
合には第一並列分岐点YA1に停止している無人搬送車
を同種工程路A1に誘導すべき旨を決定することができ
る。
【0077】また、このような最終選択日時を利用した
走行状況の把握方法と、先行搬送車検出センサを利用し
た走行状況の把握方法とを併用することにより、一層効
率的に無人搬送車を誘導することができる。すなわち、
以下の表2に示すように、先行搬送車検出センサを用い
て先行無人搬送車が存在しない同種工程路を検出し、更
に最終選択日時を参照することで、空き時間の長い同種
工程路を見いだすことができる。
【0078】
【表2】
【0079】表2の場合では、同種工程路A1,A3に無
人搬送車が不在であり、これらの同種工程路が選択の対
象となるが、最終選択日時は同種工程路A3の方がA1
りも古いので、かかる場合には第一並列分岐点YA1
停止している無人搬送車を同種工程路A3に誘導すべき
旨を決定することができる。
【0080】◎第4実施例 この実施例は請求項8記載の走行制御システムに対応す
るものであり、無人搬送車の走行路が複数の異種工程に
分岐すると共に、これら異種工程の中が複数の同種工程
に分岐する場合の走行制御システムを示すものである。
すなわち、この実施例は前述の第1実施例及び第3実施
例を組み合せた走行制御システムである。
【0081】図15に示すように、無人搬送車1の走行
路2には異なる二つの工程A,Bに分岐する工程分岐点
1が含まれており、一方の工程Aには無人搬送車1の
搬送物に対して全く同一の作用をなす同種工程路A1
2,A3が、他方の工程Bにはやはり同種工程路B1
2,B3が並列的に設けられている。工程Aは連続する
第一並列分岐点YA1、第二並列分岐点YA2によって同
種工程路A1,A2,A 3に分岐する一方、工程Bも第一
並列分岐点YB1、第二並列分岐点YB2によって同種工
程路B1,B2,B3に分岐しており、各分岐点の手前側
には前述の第1実施例と同じ停止マーカ3が設けられて
いる。
【0082】ここで、上記工程分岐点X1については第
1実施例の走行制御システムが適用され、かかる工程分
岐点X1には前述の工程分岐ターミナル4が設けられて
いる。また、上記工程Aにおける同種工程路A1,A2
3への分岐、あるいはには上記工程Bにおける同種工
程路B1,B2,B3への分岐には第3実施例の走行制御
システムが適用され、夫々の工程の第一工程分岐点YA
1,YB1には前述の並列主分岐ターミナル71A,71
Bが設けられる一方、夫々の工程の第二工程分岐点YA
2,YB2には前出の並列副分岐ターミナル72A,72
Bが設けられている。尚、上記工程分岐ターミナル、並
列主分岐ターミナル及び並列副分岐ターミナルの構成に
ついては、既に他の実施例において説明した通りなの
で、ここではその説明を省略する。
【0083】一方、図16はこの実施例において無人搬
送車1の走行情報記憶部に1bのメモリマップを示すも
のである。この実施例で使用される走行情報記憶部1a
には第1実施例及び第2実施例で示した走行情報記憶部
1a(図3及び図12参照)の双方の機能が要求される
ことから、予め工程分岐点X1に関する走行情報が所定
のメモリアドレスに格納されると共に、上記並列主分岐
ターミナル71A,71Bによって与えられる第二並列
分岐点YA2,YB2の走行情報を格納するためのメモリ
エリアが確保されている。尚、工程分岐点X1に関する
走行情報は図示外の無人搬送車1のスタート工程におい
て、搬送物の積み込みと同時に上記走行情報記憶部1a
に書き込まれている。
【0084】そして、以上のように構成された本実施例
の走行制御システムにおいて、無人搬送車1が工程分岐
点X1に到達して停止すると、図4に示した操舵情報の
作成プログラムに従って工程分岐点X1における無人搬
送車1の操舵情報が工程分岐ターミナル4で作成され、
無人搬送車1の走行制御部1bに送信される。これによ
り、上記走行制御部1bは図5に示した制御プログラム
に従って操舵装置18を制御し、工程分岐点X1を走行
する。ここでは、無人搬送車1が工程Aに向けて走行し
たと仮定する。
【0085】無人搬送車1が工程Aの第一並列分岐点Y
1に到達して停止すると、並列主分岐ターミナル71
Aは図13に示した走行管理プログラムに従い、同種工
程路A1,A2,A3のうちから無人搬送車1を誘導する
一の同種工程路を選び出すと共に、第一並列分岐点YA
1での操舵情報を作成してこれを無人搬送車に送信し、
更に、無人搬送車を第二並列分岐点YA2へ向けて誘導
するのであれば、第二並列分岐点YA2での走行情報を
作成してこれを無人搬送車1の走行情報記憶部1aに格
納する。これにより、無人搬送車の走行制御部1bはや
はり図5に示した制御プログラムに従って操舵装置18
を制御し、第一並列分岐点YA1を走行する。ここで
は、並列主分岐ターミナル71Aが同種工程路A2を選
択し、無人搬送車1が第二並列分岐点YA2へ向けて走
行したと仮定する。
【0086】無人搬送車1が第二並列分岐点YA2に到
達して停止すると、図14に示した操舵情報の作成プロ
グラムに従って第二並列分岐点YA2における無人搬送
車1の操舵情報が並列副分岐ターミナル72Aで作成さ
れ、無人搬送車1の走行制御部1bに送信される。これ
により、上記走行制御部1bは図5に示した制御プログ
ラムに従って操舵装置18を制御し、第二並列分岐点Y
2を同種工程路A2に向けて走行する。
【0087】このように、本実施例の走行制御システム
では第1及び第3実施例の走行制御システムを組み合せ
ることにより、異種工程に分岐する工程分岐点や同種工
程に分岐する並列分岐点が混在する走行路であっても、
無人搬送車1を正確に且つ効率良く走行させることがで
きるものである。
【0088】また、上記第4実施例においては、第一並
列分岐点YA1で無人搬送車1を誘導する並列主分岐タ
ーミナル71Aが第二並列分岐点YA2での走行情報の
みを無人搬送車1の走行情報記憶部1aに格納していた
が、この際、第一並列分岐点での操舵情報に対応する走
行情報を第二並列分岐点YA2での走行情報と共に走行
情報記憶部1aに格納するようにしても良い。すなわ
ち、図17に示すように、走行情報記憶部1aのメモリ
には第一並列分岐点YA1での走行情報の格納エリア及
び第二並列分岐点YA2での走行情報の格納エリアの双
方を予め確保しておき、無人搬送車1が第一並列分岐点
YA1を通過するときには、並列主分岐ターミナル71
Aがかかる格納エリアに対して第一並列分岐点YA1
の走行情報をも格納するように構成する。
【0089】このように第一並列分岐点YA1及び第二
並列分岐点YA2での走行情報を走行情報記憶部1aに
格納するようにすれば、無人搬送車1の走行が全て終了
した後に走行情報記憶部1aに格納された走行情報を読
み出し、当該走行情報をその無人搬送車が搬送した搬送
物の製造番号等と関連づけて記録しておくことにより、
無人搬送車1の搬送物が工程A内に存在するいずれの同
種工程路を走行したかを容易に判断することができ、仮
に無人搬送車1の搬送物である製品に欠陥等が発見され
た場合であっても、製造番号を手掛かりとしてかかる欠
陥の原因となった不具合を有する同種工程路を直ちに特
定することができるので、製品組立てラインの管理や製
品の品質管理をする上で非常に好都合である。
【0090】尚、上述してきた各実施例において、工程
分岐ターミナル4又は並列副分岐ターミナル72A,7
2Bは当該分岐点における無人搬送車1の走行情報を入
手するため、無人搬送車1の走行情報記憶部1aのメモ
リアドレスを指定し、それによって必要とする走行情報
のみを走行情報記憶部1aから読み出すように構成され
ているが、必ずしもアドレス指定によって特定の走行情
報のみを読み出す必要はなく、上記走行情報記憶部1a
に格納されている全ての走行情報を一旦読み出した後、
工程分岐ターミナル4又は並列副分岐ターミナル72
A,72B自身が必要とする走行情報を精査するように
構成しても良い。
【0091】
【発明の効果】以上説明してきたように、請求項1記載
の無人搬送車の走行制御システムによれば、無人搬送車
の走行路が異なる複数の工程に分岐する場合であって
も、当該工程分岐点に設けられる工程分岐ターミナルに
は無人搬送車の走行方向を判断するための制御プログラ
ムを格納する必要がないので、これら工程分岐ターミナ
ルに対して何ら手当を施すことなく無人搬送車の走行ル
ートを変更することができ、かかる走行ルートの変更を
容易に且つ低コストで実施することが可能となる。
【0092】また、無人搬送車は工程分岐点に設けられ
た工程分岐ターミナルの指令に従って走行しているだけ
なので、無人搬送車に複雑な制御装置を搭載する必要が
なく、個々の無人搬送車を安価に製作することができ、
無人搬送車を増車する場合であってもこれを低コストで
実現することができる。
【0093】更に、請求項4又は請求項5記載の無人搬
送車の走行制御システムによれば、無人搬送車の走行路
が全く同じ作用をなす複数の同種工程に分岐する場合で
あっても、当該並列分岐点に到達した無人搬送車を先行
無人搬送車の存在しない同種工程に誘導することができ
るので、この並列分岐点における無人搬送車の走行方向
を常に適切に設定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例に係る無人搬送車の走行
路を示すものであるる。
【図2】 第1実施例に係る無人搬送車及び工程分岐タ
ーミナルの構成を示すブロック図である。
【図3】 第1実施例に係る走行情報記憶部のメモリマ
ップを示す図である。
【図4】 工程分岐ターミナルにおける操舵情報の作成
プログラムを示すフローチャートである。
【図5】 無人搬送車の走行制御部における制御プログ
ラムを示すフローチャートである。
【図6】 工程分岐点における無人搬送車の優先走行方
向が決定している場合の走行情報記憶部のメモリマップ
を示す図である。
【図7】 本発明の第2実施例に係る無人搬送車の走行
路を示すものであるる。
【図8】 第2実施例に係る並列分岐ターミナルの構成
を示すブロック図である。
【図9】 並列分岐ターミナルにおける操舵情報の作成
プログラムを示すフローチャートである。
【図10】 本発明の第3実施例に係る無人搬送車の走
行路を示すものであるる。
【図11】 第3実施例に係る並列主分岐ターミナルの
構成を示すブロック図である。
【図12】 第3実施例に係る走行情報記憶部のメモリ
マップを示す図である。
【図13】 並列主分岐ターミナルにおける走行管理プ
ログラムを示すフローチャートである。
【図14】 並列副分岐ターミナルにおける操舵情報の
作成プログラムを示すフローチャートである。
【図15】 本発明の第4実施例に係る無人搬送車の走
行路を示すものであるる。
【図16】 第4実施例に係る走行情報記憶部のメモリ
マップを示す図である。
【図17】 第4実施例に係る走行情報記憶部のメモリ
マップの他の例を示す図である。
【図18】 無人搬送車の走行路が異種工程に分岐する
場合を示す図である。
【図19】 無人搬送車の走行路が同種工程に分岐する
場合を示す図である。
【符号の説明】
1…無人搬送車、2…走行路、4…工程分岐ターミナ
ル、51,52,53…並列分岐ターミナル、71A,
71B…並列主分岐ターミナル、72A,72B…並列
副分岐ターミナル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北林 孝之 神奈川県海老名市本郷2274番地、富士ゼロ ックス株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の異種工程路に分岐する工程分岐点
    が含まれた走行路上における無人搬送車の走行制御シス
    テムであって、 上記無人搬送車に搭載され、当該無人搬送車の搬送物に
    固有の走行情報を格納した走行情報記憶部と、上記工程
    分岐点に設けられ、当該工程分岐点に達した無人搬送車
    の上記走行情報記憶部から当該工程分岐点の走行情報を
    読み出すと共に、かかる走行情報に基づいて当該工程分
    岐点における操舵情報を当該工程分岐点に達した無人搬
    送車に指令する工程分岐ターミナルと、上記無人搬送車
    に搭載され、上記工程分岐ターミナルによって指令され
    た操舵情報に基づいて当該工程分岐点における無人搬送
    車の走行を制御する走行制御部とから構成されることを
    特徴とする無人搬送車の走行制御システム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の無人搬送車の走行制御シ
    ステムにおいて、上記無人搬送車の走行情報記憶部に格
    納されている走行情報は、当該無人搬送車に対して搬送
    物を積み込む際に上記走行情報記憶部に書き込まれるこ
    とを特徴とする無人搬送車の走行制御システム。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の無人搬送車の走行制御シ
    ステムにおいて、上記工程分岐ターミナルは、当該工程
    分岐点に対応する走行情報が無人搬送車の走行情報記憶
    部に格納されている場合には、この走行情報に基づいて
    当該工程分岐点での操舵情報を無人搬送車の走行制御部
    に指令する一方、当該工程分岐点に対応する走行情報が
    無人搬送車の走行情報記憶部に格納されていない場合に
    は、予め決定されている当該工程分岐点における優先操
    舵情報を当該工程分岐点に達した無人搬送車の走行制御
    部に指令することを特徴とする無人搬送車の走行制御シ
    ステム。
  4. 【請求項4】 複数の同種工程路に分岐する並列分岐点
    が含まれた走行路上における無人搬送車の走行制御シス
    テムであって、 上記並列分岐点に設けられ、上記同種工程路内における
    先行無人搬送車の走行状況を把握する状況把握手段を備
    えると共に、この状況把握手段の把握結果に基づいて当
    該並列分岐点に達した無人搬送車を導くべき一つの同種
    工程路を選択する走行路選択手段を備え、この走行路選
    択手段により選択した同種工程路に対応する操舵情報を
    当該並列分岐点に達した無人搬送車に指令する並列分岐
    ターミナルと、 上記無人搬送車に搭載され、上記並列分岐ターミナルに
    よって指令された操舵情報に基づいて当該並列分岐点に
    おける無人搬送車の走行を制御する走行制御部とから構
    成されることを特徴とする無人搬送車の走行制御システ
    ム。
  5. 【請求項5】 複数の同種工程路に分岐する第一並列分
    岐点、並びに第一並列分岐点の下流側でやはり複数の同
    種工程路に分岐する第二並列分岐点が含まれた走行路上
    における無人搬送車の走行制御システムであって、 上記無人搬送車に搭載され、当該無人搬送車の走行情報
    を格納可能な走行情報記憶部と、 上記第一並列分岐点に設けられ、全ての同種工程路内に
    おける先行無人搬送車の走行状況を把握する状況把握手
    段を備えると共に、この状況把握手段の把握結果に基づ
    いて第一並列分岐点に達した無人搬送車を導くべき一つ
    の同種工程路を選択する走行路選択手段を備え、この走
    行路選択手段の選択内容に従って上記第一並列分岐点に
    おける操舵情報を無人搬送車に指令し、必要に応じて当
    該無人搬送車の第二並列分岐点における走行情報を上記
    走行情報記憶部に格納する並列主分岐ターミナルと、 上記第二並列分岐点に設けられ、上記無人搬送車の走行
    情報記憶部から第二並列分岐点の走行情報を読み出すと
    共に、かかる走行情報に基づいて当該第二並列分岐点に
    おける操舵情報を無人搬送車に指令する並列副分岐ター
    ミナルと、 上記並列主分岐ターミナル及び並列副分岐ターミナルか
    ら指令された操舵情報に基づいて上記第一及び第二分岐
    点における無人搬送車の走行を制御する走行制御部とか
    ら構成されることを特徴とする無人搬送車の走行制御シ
    ステム。
  6. 【請求項6】 請求項4又は請求項5記載の無人搬送車
    の走行制御システムにおいて、上記状況把握手段は上記
    同種工程路内における先行無人搬送車の検出手段を備
    え、この検出手段の検出結果に基づいて先行無人搬送車
    の走行状況を把握することを特徴とする無人搬送車の走
    行制御システム。
  7. 【請求項7】 請求項4又は請求項5記載の無人搬送車
    の走行制御システムにおいて、上記状況把握手段は上記
    走行路選択手段の選択内容を記憶する走行状況記憶手段
    を備え、この走行状況記憶手段の記憶内容に基づいて先
    行無人搬送車の走行状況を把握することを特徴とする無
    人搬送車の走行制御システム。
  8. 【請求項8】 請求項4又は5記載の無人搬送車の走行
    制御システムにおいて、上記無人搬送車には走行履歴記
    憶手段を設け、無人搬送車が上記並列分岐点を通過する
    際に、当該走行履歴記憶手段に対して上記走行路選択手
    段で選択された同種工程路が明示される情報を格納する
    ことを特徴とする無人搬送車の走行制御システム。
  9. 【請求項9】 複数の異種工程路に分岐する工程分岐点
    が含まれ、且つ、上記異種工程路内には複数の同種工程
    路に分岐する第一並列分岐点、並びに第一並列分岐点の
    下流側でやはり複数の同種工程路に分岐する第二並列分
    岐点が含まれた走行路上における無人搬送車の走行制御
    システムであって、 上記工程分岐点に対しては請求項1記載の走行制御シス
    テムを、上記第一及び第二並列分岐点に対しては請求項
    5記載の走行制御システムを適用すると共に、上記第二
    並列分岐点に設けられた並列副分岐ターミナルとして上
    記工程分岐ターミナルと同一のものを用いたことを特徴
    とする無人搬送車の走行制御システム。
JP8001202A 1996-01-09 1996-01-09 無人搬送車の走行制御システム Pending JPH09190221A (ja)

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