JP4556340B2 - 車両の制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、予め設定された走行経路上における自車の少なくとも位置を検出し、上記自車の少なくとも位置の検出情報に基づいて走行経路を無人走行する車両の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記のような無人走行を行う車両は、例えば、走行経路に沿って床面に設けられた磁気テープなどのガイド手段に沿って工場あるいは倉庫等の所定のフロア上を走行する所謂AGV(オートガイドビーグル)として既に実用化され、工場や倉庫などにおける省力化の有力な手段として普及しつつある。
【0003】
かかる無人走行車両の走行状態を制御する制御方法として、例えば特開平7−219633号公報には、各車両の走行経路が必要かつ最短となるように各車両毎の動作計画を立て、複数の無人走行車を運行する上での効率の向上を図るようにした構成が開示されている。
また、例えば特公平5−6690号公報には、複数の無人搬送車に対して1つの誘導ラインを介して誘導無線方式によって各種制御情報を送受信し、複数の無人搬送車の運行を制御する上での制御効率の向上を図るようにした構成が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、走行経路が異なる複数の無人走行車の走行状態を制御する場合、各無人走行車の走行経路間に合流点や交差点がある場合には、各車両相互の干渉や衝突を回避するために、かかるポイントが近付くと、車両の走行速度を低下せしめたり、あるいは一旦停止させたりする必要が生じるため、各車両毎の走行制御が非常に複雑化し、また、車両の運行効率も低くなる。
【0005】
この問題は、1つの独立したエリア内で運行される無人走行車の数が多くなるほど、また、各車両の動作が複雑化するほど顕著になる。従って、無人走行車システムの実用性をより高める観点から、できるだけ簡易な方法で、合流点や交差点などでの各車両の走行状態を調整できるように制御することが求められている。
【0006】
そこで、この発明は、走行経路が異なる複数の無人走行車を走行制御するに際して、比較的簡単な構成で、走行経路間の合流点や交差点での各車両の干渉や衝突を確実に回避し、且つ、効率の良い車両の運行を行えるようにすることを目的としてなされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このため、本願の請求項1に係る発明(以下、第1の発明という)は、予め設定された走行経路上における自車の少なくとも位置を検出する検出手段を備え、該検出手段による上記自車の少なくとも位置の検出情報に基づいて上記走行経路を無人走行する複数の車両の制御装置であって、
上記複数の車両の各々の走行経路の全てを含む全体走行経路は、複数の走行経路に分岐する分岐点,複数の走行経路が合流する合流点および複数の走行経路が互いに交差する交差点の少なくとも一つを有すると共に、走行経路が互いに異なる複数の車両の少なくとも一部が共通して使用する兼用路線を有しており、
上記各車両の走行経路の要所には、該走行経路上における位置を特定する番地板が付設されており、上記各車両の検出手段は、上記番地板を検出することによって走行経路上における自車の少なくとも位置を検出し、
走行経路が互いに異なる複数の車両の走行状態をそれぞれ制御する付帯設備が設けられ、該付帯設備は、上記各車両からの走行経路上における自車の少なくとも位置の検出情報を受信する受信手段と、上記各車両からの上記自車の少なくとも位置の検出情報に基づいて各車両の走行状態を設定する制御手段と、上記各車両に対して制御信号を出力する送信手段とを備えており、
上記制御手段は、
上記各車両の走行経路の全てを含む全体走行経路に対応させて、少なくとも1つの上記兼用路線を含み、上記番地板が付設された位置に始点および終点が設定された複数の互いに異なる走行制御ブロックにブロック分けすると共に、各走行制御ブロックの上記兼用路線に、各車両の走行に伴って他の走行制御ブロックとの間での車両の走行制御の移行を行う移行ポイントを設定し、
上記各車両の走行経路に対応させて、車両毎に設定される少なくとも1つの上記走行制御ブロックを割り当て、
走行する各車両からの上記走行制御ブロックの始点および終点と移行ポイントについての検出情報に基づいて、当該走行制御ブロック内に所定の車両が在るか否かを判定し、在る場合には当該走行制御ブロック内への他の車両の進入を禁止するように、各車両の走行状態を制御する、
ことを特徴としたものである。
【0011】
また、本願の請求項2に係る発明(以下、第2の発明という)は、上記第1の発明において、上記検出情報は上記走行経路上における自車の走行方向を含むことを特徴としたものである。
【0013】
また、更に、本願の請求項5に係る発明(以下、第5の発明という)は、上記第3又は第4の発明において、上記各車両の走行経路の要所には、該走行経路上における位置を特定する番地板が付設されており、上記各車両の検出手段は、上記番地板を検出することによって走行経路上における自車の少なくとも位置を検出し、上記自車の少なくとも位置の検出情報が上記付帯設備に送信されることを特徴としたものである。
【0014】
また、更に、本願の請求項6に係る発明(以下、第6の発明という)は、上記第5の発明において、上記各走行制御ブロックの始点および終点には上記番地板が付設され、上記付帯設備の制御手段は、上記各車両からの上記走行制御ブロックの始点および終点についての検出情報に基づいて、当該走行制御ブロック内に所定の車両が在るか否かを判定し、在る場合には当該走行制御ブロック内への他の車両の進入を禁止するように各車両の走行状態を制御することを特徴としたものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に基づいて詳細に説明する。
まず、本実施の形態に係る無人走行する車両としての無人搬送車および無人走行システムの基本的な構成について説明する。
図1、図2において床部1には走行経路(走行コース)に沿ってガイド手段の一例としての磁気ガイドテープ(以下、単にガイドテープと略記する)2が敷設されており、例えば機械部品等の自動搬送を行うために、無人走行する車両としての搬送車M(いわゆるAGV)側には左側の駆動輪4と、右側の駆動輪5と、左側の自在車輪構成の従動輪6と、右側の自在車輪構成の従動輪7とを備えると共に、上述のガイドテープ2と直交状に交差する方向に配設されたガイドセンサ8,8を車両前後にそれぞれ備え、前進時には前側(図1、図2の左側)のガイドセンサ8を、後退時には後側のガイドセンサ8を用いるように構成している。
【0016】
また、走行経路の所定箇所に設けられた走行経路上の位置を特定する番地板9を検出する番地センサ10を車両側に設ける一方、上述の各駆動輪4,5を独立駆動する左右の駆動モータ11,12を備えて、搬送車Mのガイドテープ2に対する横ずれ(左右方向のずれ)を、左右の各駆動輪4,5の回転速度差により操舵制御すべく構成している。
【0017】
上述のガイドセンサ8は図3に示すように、ガイドテープ2と交差する方向に配列された複数、たとえば16個のポイントセンサP1〜P16を有し、これらの各ポイントセンサP1〜P16でガイドテープ2を検出すべく構成している。
この実施例においては、上述のガイドテープ2を磁気テープ(磁気記録媒体)に設定する一方、上述の各ポイントセンサP1〜P16を磁気センサーの一例としての磁気ホール素子に設定して、床部1や路面の汚れの影響を受けにくく、常に良好な磁気検出精度を確保すべく構成している。
【0018】
図4は車両の制御装置の制御回路を示し、CPU20はガイドセンサ8,8および番地センサ10からの必要な入力に基づいて、ROM13に格納されたプログラムに従って、操作表示部14、モータ駆動部15,16を駆動制御し、またRAM17は例えば図3に示すような制御則としてのマップMPを記憶する。
ここで、上述の操作表示部14は車両の起動、停止などの必要な操作状態を表示し、左側のモータ駆動部15は同側の駆動モータ11を介して左側の駆動輪4を駆動制御し、右側のモータ駆動部16は同側の駆動モータ12を介して右側の駆動輪5を駆動制御する。
【0019】
上記CPU20には、送信部21と受信部22とが信号授受可能に接続されている。これら送信部21及び受信部22は、走行経路が異なる複数の搬送車Mの走行状態をそれぞれ制御する付帯設備としての交差点制御盤30との信号授受を行うものである。上記送信部21は、主として、番地センサ10で検出した番地板9で特定される自車Mの走行経路上の位置情報(位置データ)を交差点制御盤30に送信する。また、上記受信部22は、交差点制御盤30からの制御信号を受信するものである。
尚、搬送車Mの上記CPU20には、具体的には図示しなかったが、例えば、部品台車を牽引するための搬送車Mの牽引フックを駆動する牽引フック駆動部など、図4に示されたもの以外にも、制御系を構成する種々の構成要素が信号授受可能に接続されている。
【0020】
上記交差点制御盤30は、搬送車Mの送信部21からの位置情報信号を受信する受信手段32と、該受信手段32で受信した各搬送車Mからの位置情報信号に基づいて、各搬送車Mに対する制御信号を生成する制御手段31と、該制御手段31で生成した制御信号を搬送車Mの受信部22に対して例えば一定周期で送信する送信手段33とを備えている。上記制御手段31は、後で詳しく説明するように、主として、各搬送車Mを走行制御ブロック(後述する)のブロック単位で制御するように制御信号を生成するものである。
【0021】
図3に示す制御則としてのマップMPは、横軸にポイントセンサP1〜P16のナンバ(ガイドテープ2に対する車両の横ずれ量に相当)をとり、縦軸に左右の各モータ11,12の回転数(操舵制御量に相当)をとったマップで、上記縦軸の数値「255」はモータフル回転を意味し、数値「0」はモータ停止を意味する。
【0022】
図3においてCL1は搬送車Mの中心を表し、CL2はガイドテープ2の中心を表す。そして、中心CL1とCL2とが一致した場合には、搬送車Mの横ずれ量が零であることを表し、図示の如く中心CL1とCL2との間が離反している場合には搬送車Mの横ずれ量ΔLだけずれていることを表す。
図3においては説明の便宜上、搬送車Mが横ずれ量ΔLだけ右側へずれている状態を示し、左右の各駆動モータ11,12の回転速度差により搬送車Mを左側へ操舵制御する必要があることを示している。
【0023】
この場合、CPU20はガイドセンサ8でガイドテープ2を検出し、ONになっているポイントセンサP5〜P9の重心を演算し、ガイドテープ2の中心CL2に対する自位置を計算し、横ずれ量ΔLを求めて、この求められた横ずれ量ΔLと対応する左右のモータ11,12の回転数をRAM17に記憶させたマップMPから読出し、数値「180」で左側のモータ11を駆動し、数値「230」で右側のモータ12を駆動して、左右の駆動輪4,5の回転速度差によって、搬送車Mを左側へ操舵して、該搬送車Mをガイドテープ2の中心位置へ制御(方向修正)する。
【0024】
なお、搬送車Mの直進制御、左折制御、右折制御は次の通りである。
直進制御の場合は、ガイドセンサ8におけるONになっているポイントセンサのビットから重心を演算してガイドテープ2の中心位置を求めて直進制御し、左折制御の場合は、ポイントセンサがONしている最も左側のビットを検出して、修正後にガイドテープ2の中心位置を求めて左折制御し、右折制御の場合は、ポイントセンサがONしている最も右側のビットを検出して、補正後にガイドテープ2の中心位置を求めて右折制御する。
【0025】
このように、上述の制御側(図3のマップMP参照)を用いて搬送車Mを操舵制御するので、操舵制御特性を任意に設定でき、また変更も容易となる効果がある。
しかも、上述の制御側をマップMP(データメモリとしてのRAM17に予め割り付けられたマップ)に設定したので、搬送車Mの横ずれ量ΔLに対する操舵制御量(図3の場合は左右の各モータ11,12の回転数)の設定、修正、変更が容易であって、搬送車Mの機種や車両重量に応じた対応性および汎用性が良好なうえ、操舵制御量はマップMPからの読出しにより用いることができるので、従来のゲイン(定数)を用いるものと異なり、演算の必要がなく、演算時間の省略を図り、かつ演算負荷を零と成すことができ、さらに床部1のガイドテープ2による走行コースの変更時(カーブ部位における曲率半径の変更も含む)にあっても容易に対応することができる効果がある。
【0026】
上記付帯設備としての交差点制御盤30の送信手段33は、上記無人搬送車Mをそれぞれ指定する指定信号のうちの一つと、走行経路に設けられた各交差点に無人搬送車Mが進入することを許可する進入確認信号を含む制御信号とを一単位として各無人搬送車Mに対して順番に送信するように構成されている。また、上記交差点制御盤30の送信手段33から各無人搬送車Mに送信される指定信号は各無人搬送車M毎にそれぞれ個別にコード化され、この指定信号のコードに基づいてどの無人搬送車Mが指定されているのかが、各無人搬送車Mにおいて判別されるように構成されている。
【0027】
また、上記進入確認信号は、交差点毎にそれぞれ個別にコード化され、この進入確認信号のコードに基づいて何の交差点に無人搬送車Mが進入することが許容されている状態にあるか否かを、各無人搬送車Mにおいて判別できるように構成されている。さらに上記各無人搬送車Mから送信される走行信号(位置情報信号)は、交差点到達信号と交差点退出信号とからなるとともに、これらが各交差点毎にそれぞれ個別にコード化され、上記走行信号に基づいて各無人搬送車Mがどの交差点に位置しているのかを、付帯設備としての交差点制御盤30の制御手段31において判別されるようになっている。
【0028】
また、例えば図5に示すように、上記各無人搬送車Mを指定する指定信号a1〜a3の送信期間Aと、例えば2つの交差点への進入を許可する進入確認信号c,dの送信期間C,Dとの間には、各無人搬送車Mから送信される走行信号b1等を受信するための受信期間Bが設けられ、これらを一単位として上記交差点制御盤30と各無人搬送車Mとの間で交信が行われるようになっている。交差点に到達した無人搬送車M1と、上記交差点制御盤30との間における交信は、この交差点制御盤30の送信手段33から指定信号a1が送信された時点で、これに応じて無人搬送車M1から走行信号b1が送信され、この走行信号b1が上記受信手段32において受信された後、上記無人搬送車M1を交差点に進入させることを許容する進入確認信号cが交差点制御盤30の送信手段33から送信されることにより行われる。
【0029】
上記制御手段31は、各無人搬送車Mから送信された走行信号b1〜b3に応じて、各無人搬送車Mが各交差点に到達したか否かを判別するとともに、無人搬送車Mが交差点から退出したか否かを判別し、上記無人搬送車Mが交差点に到達したことが確認された時点で、交差点制御盤30から交差点への侵入を許可する進入確認信号c,dを上記送信手段33から無人搬送車Mに送信するとともに、上記無人搬送車Mが交差点から退出したことが確認された時点で、上記進入確認信号c,dの送信を停止させるように構成されている。
【0030】
上記各無人搬送車Mの受信部22は、上記交差点制御盤30の送信手段33から送信された上記指定信号a1〜a3および進入確認信号c,dを受信し、送信部21は、上記交差点制御盤30に自車の走行信号b1等を送信する。
上記番地センサ10は、交差点の近傍位置および交差点制御盤30から行先指令を受ける元位置(ホームポジション)等に設置された番地板を検知し、この番地板に表示された表示情報に応じ、自車が交差点の設置部に到達して交差点に進入する前の状態にあること、または自車が交差点を通過して交差点から退出した後の状態にあること等を検出するとともに、これらの検出信号を上記CPU20に出力するように構成されている。
【0031】
また、上記受信部22は、図5に示すように、交差点制御盤30の送信手段33から各無人搬送車Mに対して送信される指定信号a1〜a3のうち該当する信号と、交差点への進入を許可する進入確認信号c,dとを受信し、この受信信号を上記CPU20に送信するように構成されている。
【0032】
上記CPU20は、上記交差点制御盤30の送信手段33から送信された指定信号a1〜a3に応じてこの指定信号が自車に対するものであるか否かを判別し、自車に対する指定信号a1〜a3が送信されたことが確認された時点で、上記番地センサ10の出力信号に応じて検出された自車の走行位置に対応する走行信号b1〜b3の送信タイミングを制御するように構成されている。
【0033】
すなわち、図5に示すように、上記指定信号a1〜a3のうち自車に該当する指定信号が送信されたことが確認された時点で、自車が交差点に到達したこと、または自車が交差点から退出したことを示す走行信号b1等が上記送信部21から交差点制御盤30に送信されるように、この送信部21から送信される走行信号の送信タイミングが上記CPU20によって制御されるようになっている。
【0034】
また、CPU20は、上記番地センサ10の出力信号に応じて自車が交差点に到達したことが確認された時点で、自車の走行を停止させるとともに、上記交差点制御盤30の送信手段33から送信された制御信号に応じ、進入確認信号c,dの有無を判別することにより、該当する交差点に他車が進入しているか否かを判定し、該当する進入確認信号c,dの非送信時に、自車が交差点に到達したことを示す走行信号b1〜b3を交差点制御盤30に送信するとともに、この走行信号b1〜b3の送信後に交差点制御盤30から進入確認信号c,dが送信されたことが確認された時点で、自車を交差点に進入させるように制御する機能を有している。
【0035】
すなわち、図5に示すように、無人搬送車M1から走行信号b1が送信された直後にこれに対応して交差点制御盤30から上記進入確認信号cが送信された場合には、上記無人搬送車M1が交差点への進入状態にあることが、他の無人搬送車M2,3のCPU20において確認されるため、このような場合に上記無人搬送車M2,3が交差点に到達したことを示す走行信号b2,b3が、無人搬送車M2,3の送信部21から交差点制御盤30に送信されることが禁止される。
【0036】
そして、上記無人搬送車M1が交差点から退出して図6に示すように、上記進入確認信号cの送信が停止されたことが無人搬送車M2のCPU20において確認された時点で、この無人搬送車M2が交差点に到達したことを示す走行信号b2が無人搬送車M2の送信手段33から交差点制御盤30に送信される。そして、上記走行信号b2の送信直後に、これに対応して進入確認信号cが交差点制御盤30の送信手段33から送信されたことが無人搬送車M2において確認された時点で、この無人搬送車M2を交差点に進入させる交差点制御が実行されるようになっている。
【0037】
また、交差点制御盤30の送信手段33から送信される指定信号a1〜a3および進入確認信号c,d等からなる制御信号の送信周波数と、各無人搬送車Mの送信部21から送信される走行信号b1〜b3の送信周波数とは、異なる値に設定され、これに応じて上記交差点制御盤30の受信手段32における受信周波数と、各無人搬送車Mの受信部22における受信周波数も異なる値に設定されている。
【0038】
尚、上記無人搬送車Mは、走行経路が設定されると、実際の稼動(実用走行)に先立って、予めティーチングによってその走行経路および走行方向などを覚え込むようになっている。すなわち、自己に設定された走行経路の実用走行に先立って、例えばマニュアル操作での当該走行経路のティーチング走行が行われ、このティーチング走行で、当該走行経路に沿って設定された番地板の位置情報を順次読み取ってメモリに記憶して行き、これにより当該走行経路および走行方向等を覚え込むようになっている。
【0039】
次に、本実施の形態に係る車両(無人搬送車M)の制御方法の各種具体例について説明する。
図7は、第1具体例に係る複数(例えば3台)の無人搬送車M([1],[2],[3])の走行経路をモデル化して示す説明図である。また、図8は、この走行経路をブロック分けした走行制御ブロックの説明図である。
これらの図に示すように、本第1具体例では、無人搬送車[1]が一方向(図における下向き方向)に走行する最も長い路線に対し3本の分岐路を設けて全走行経路(全体走行経路)が構成されており、この全体走行経路の要所に番地板1〜12が設定されている。これら番地板1〜12は、各分岐点の前後および分岐ラインの始点および終点、更には、進直した経路の途中にも付設されている。
【0040】
尚、本発明の各種具体例の説明においては、○印,●印,◎印及び×印で表示される各走行ポイントにそれぞれ固有の番地板が設けられており、これら各ポイントはそれぞれ以下の内容の走行ポイントであることを示している。
○印:走行経路の始点に相当するポイント(実際には走行経路の始まりではなくても、当該走行経路についてそれ以前には番地板を付設したポイントはなく、この○印のポイントを無人搬送車が通過したことにより、当該搬送車が当該走行経路に進入したことが判る)。
●印:走行経路の終点に相当するポイント(実際には走行経路の終りではなくても、当該走行経路についてそれ以後には番地板を付設したポイントはなく、この●印のポイントを無人搬送車が通過したことにより、当該搬送車が当該走行経路から退出したことが判る)。
◎印:他の走行制御ブロックから当該走行制御ブロックに制御(搬送車の走行制御)が移行するポイント。
×印:当該走行制御ブロックから他の走行制御ブロックに制御(搬送車の走行制御)が移行するポイント。
【0041】
上記全体走行経路において、無人搬送車[1]は、番地板○1の走行ポイントから走行経路に進入し、図7及び8における下向き方向に走行した後、番地板●12の走行ポイントで走行経路からの退出を完了するもので、走行経路が最も長い。また、無人搬送車[2]は、番地板○11の走行ポイントから走行経路に進入し、図7及び8における上向き方向に走行し、番地板●2の走行ポイントで走行経路からの退出を完了するものである。更に、無人搬送車[3]は、番地板○6の走行ポイントから走行経路に進入し、図7及び8における上向き方向に走行し、番地板●2の走行ポイントで走行経路からの退出を完了するもので、走行経路が最も短くなっている。
【0042】
すなわち、上記全体走行経路は、各搬送車[1],[2],[3]の各々の走行経路の全てを含むものとして構成されている。また、上記全体走行経路において、●3の走行ポイントから●10の走行ポイントまでの路線部分は、搬送車[1]と搬送車[2]が共通して用いる兼用路線であり、●3の走行ポイントから●5の走行ポイントまでの路線部分は、全搬送車[1],[2],[3]が共通して用いる兼用路線である。
そして、図8に示された各走行制御ブロックA〜Dは、少なくとも1つの上記兼用路線(若しくは兼用路線の一部)を含むように構成されている。
【0043】
以上のような第1具体例において、各無人搬送車(以下、適宜、「AGV」と略称する。)どうしの干渉を防止し、且つ、効率よく各搬送車を運行させる上で、各搬送車[1],[2],[3]に優先順位がつけられている。本具体例では、走行経路が長い順に優先順序が高く設定されている。すなわち、無人搬送車[1]が最も優先順位が高く、搬送車[3]が最も優先順位が低く設定されている。
【0044】
まず、優先順位第1位の無人搬送車[1]の走行制御の一例について、主として図14及び15のフローチャートを参照しながら説明する。
制御が開始されると、当該無人搬送車(AGV)[1]は、走行経路の始点である○1ポイントで一旦停止して、交差点制御盤30に進入許可を問い合わせる(ステップS1,S2)。尚、このとき、搬送車[1]から、自車が○1ポイントに居る旨の位置データが交差点制御盤30に対して送信される。
【0045】
搬送車[1]から上記の問い合せを受けた交差点制御盤30は、上記○1ポイントを始点とする走行制御ブロック(A,C,Dの各ブロック)について、他車が通過中であるか否か、更に、当該他車が通過し終えたか否かを順次判定し(ステップS3,ステップS4)、これらがYESになって初めて進入を許可し、搬送車[1]に進入許可信号が入力される(ステップS5)。
これに基づいて、搬送車[1]は発進し(ステップS6)、上記○1ポイントを始点とする走行制御ブロック(A,C,Dの各ブロック)に進入して走行する(ステップS7)。
【0046】
その後、搬送車[1]は、走行制御ブロックA(Aブロック)の終点である●5の走行ポイントを通過し終えたか否かを判定し、これがYESになると、上記●5ポイントの通過を完了した旨の位置データを交差点制御盤30に対して送信し、当該搬送車[1]はAブロックからの退出を完了する(ステップS8〜S10)。つまり、搬送車[1]はC,Dブロックを走行し続けることになる。また、上記Aブロックは空になる。
【0047】
次に、搬送車[1]は、走行制御ブロックC(Cブロック)内における終点の一つ手前のポイントである×9の走行ポイントを通過し終えたか否かを判定し(ステップS11)、これがYESになると、◎9の走行ポイントでBブロックに進入する(ステップS12)。つまり、搬送車[1]の運行制御が、上記×9ポイント→◎9ポイントでBブロックに移行することになる。(図8の破線矢印参照)。
【0048】
その後、搬送車[1]は、走行制御ブロックC,D(C,Dブロック)の終点である●10の走行ポイントを通過し終えたか否かを判定し(ステップS13)、これがYESになると、上記●10ポイントの通過を完了した旨の位置データを交差点制御盤30に対して送信し、当該搬送車[1]はC,Dブロックからの退出を完了する(ステップS14,S15)。つまり、搬送車[1]はBブロックを走行し続けることになる。また、上記Aブロックに続いて、Cブロック及びDブロックも空になる。従って、この時点で、○1ポイントに後続の搬送車が待機していれば、この後続搬送車は進入可能になる(上記ステップS1〜S7参照)。
【0049】
そして、最後に、搬送車[1]は、走行制御ブロックB(Bブロック)の終点である●12の走行ポイントを通過し終えたか否かを判定し(ステップS16)、これがYESになると、上記●12ポイントの通過を完了した旨の位置データを交差点制御盤30に対して送信し、当該搬送車[1]はBブロックからの退出を完了して(ステップS17,S18)、自己の走行経路を走行し終える。
【0050】
以上のように、搬送車[1]には4つの走行制御ブロック(A〜Dブロック)が割り当てられており、搬送車[1]はこれらのブロック単位で走行制御されている。つまり、所定のブロックが他の車両により使用されている場合には、その走行制御ブロックに進入することが規制され、当該ブロックが空になって初めて進入できるように制御されるのである。
【0051】
次に、優先順位第2位の無人搬送車[2]の走行制御の一例について、主として図16〜図18のフローチャートを参照しながら説明する。
この場合、搬送車[2]にも、4つの走行制御ブロックA〜Dが割り当てられている。制御が開始されると、当該無人搬送車(AGV)[2]は、その走行経路の始点である○11ポイントで一旦停止して、交差点制御盤30に進入許可を問い合わせる(ステップS21,S22)。
【0052】
搬送車[2]から上記の問い合せを受けた交差点制御盤30は、上記○11ポイントを始点とする走行制御ブロック(B,Dの各ブロック)について、他車が通過中であるか否か、更に、当該他車が通過し終えたか否かを順次判定し(ステップS23,ステップS24)、これらがYESになって初めて進入を許可し、搬送車[2]に進入許可信号が入力される(ステップS25)。
これに基づいて、搬送車[2]は発進し(ステップS26)、上記○11ポイントを始点とする走行制御ブロック(B,Dの各ブロック)に進入して走行する(ステップS27)。
【0053】
その後、搬送車[2]は、走行制御ブロックB(Bブロック)内における終点の一つ手前のポイントである×8の走行ポイントで一旦停止して、交差点制御盤30に進入許可を問い合わせる(ステップS28,S29)。搬送車[2]から上記の問い合せを受けた交差点制御盤30は、上記×8ポイント→◎8ポイントで制御が移行する移行先である走行制御ブロックCについて、他車が通過中であるか否か、更に、当該他車が通過し終えたか否かを順次判定し(ステップS30,ステップS31)、これらがYESになって初めて進入を許可し、搬送車[2]に進入許可信号が入力される(ステップS32)。
これに基づいて、搬送車[2]は発進し(ステップS33)、上記×8ポイント→◎8ポイントで走行制御ブロックCに進入して走行する(ステップS34)。つまり、搬送車[2]の運行制御が、上記×8ポイント→◎8ポイントでCブロックに移行することになる(図8の1点鎖矢印参照)。
【0054】
その後、搬送車[2]は、走行制御ブロックB(Bブロック)の終点である●7の走行ポイントを通過し終えたか否かを判定し(ステップS35)、これがYESになると、上記●7ポイントの通過を完了した旨の位置データを交差点制御盤30に対して送信し、当該搬送車[2]はB,Dブロックからの退出を完了する(ステップS36,S37)。つまり、搬送車[2]はCブロックを走行し続けることになる。また、上記Bブロック及びDブロックは空になる。従って、この時点で、○11ポイントに後続の搬送車が待機していれば、この後続搬送車は進入可能になる(上記ステップS21〜S27参照)。
【0055】
次に、搬送車[2]は、走行制御ブロックC(Cブロック)内における終点の一つ手前のポイントである×4の走行ポイントを通過し終えたか否かを判定し(ステップS38)、これがYESになると、◎4の走行ポイントでAブロックに進入する(ステップS39)。つまり、搬送車[2]の運行制御が、上記×4ポイント→◎4ポイントでAブロックに移行することになる(図8の1点鎖矢印参照)。
【0056】
その後、搬送車[2]は、走行制御ブロックC(Cブロック)の終点である●3の走行ポイントを通過し終えたか否かを判定し(ステップS40)、これがYESになると、上記●3ポイントの通過を完了した旨の位置データを交差点制御盤30に対して送信し、当該搬送車[2]はCブロックからの退出を完了する(ステップS41,S42)。つまり、搬送車[2]はAブロックを走行し続けることになる。また、上記Bブロック及びDブロックに続いて、Cブロックも空になる。
【0057】
そして、最後に、搬送車[2]は、走行制御ブロックA(Aブロック)の終点である●2の走行ポイントを通過し終えたか否かを判定し(ステップS43)、これがYESになると、上記●2ポイントの通過を完了した旨の位置データを交差点制御盤30に対して送信し、当該搬送車[2]はAブロックからの退出を完了し(ステップS44,S45)、搬送車[2]は自己の走行経路を走行し終える。
【0058】
更に、優先順位が最も低い無人搬送車[3]の走行制御の一例について、主として図19及び図20のフローチャートを参照しながら説明する。
この場合、搬送車[3]には、2つの走行制御ブロックC,Aが割り当てられている。制御が開始されると、当該無人搬送車(AGV)[3]は、その走行経路の始点である○6ポイントで一旦停止して、交差点制御盤30に進入許可を問い合わせる(ステップS51,S52)。
【0059】
搬送車[3]から上記の問い合せを受けた交差点制御盤30は、上記○11ポイントを始点とする走行制御ブロック(Cブロック)について、他車が通過中であるか否か、更に、当該他車が通過し終えたか否かを順次判定し(ステップS53,ステップS54)、これらがYESになって初めて進入を許可し、搬送車[3]に進入許可信号が入力される(ステップS55)。
これに基づいて、搬送車[3]は発進し(ステップS56)、上記○6ポイントを始点とするCブロックに進入して走行する(ステップS57)。
【0060】
その後、搬送車[3]は、走行制御ブロックC(Cブロック)内における終点の一つ手前のポイントである×4の走行ポイントを通過し終えたか否かを判定し(ステップS58)、これがYESになると、◎4の走行ポイントでAブロックに進入する(ステップS59)。つまり、搬送車[3]の運行制御が、上記×4ポイント→◎4ポイントでAブロックに移行することになる(図8の2点鎖矢印参照)。
【0061】
その後、搬送車[3]は、走行制御ブロックC(Cブロック)の終点である●3の走行ポイントを通過し終えたか否かを判定し(ステップS60)、これがYESになると、上記●3ポイントの通過を完了した旨の位置データを交差点制御盤30に対して送信し、当該搬送車[3]はCブロックからの退出を完了する(ステップS61,S62)。つまり、搬送車[3]はAブロックを走行し続けることになる。また、上記Cブロックは空になる。従って、この時点で、○6ポイントに後続の搬送車が待機していれば、この後続搬送車は進入可能になる(上記ステップS51〜S57参照)。
【0062】
そして、最後に、搬送車[3]は、走行制御ブロックA(Aブロック)の終点である●2の走行ポイントを通過し終えたか否かを判定し(ステップS63)、これがYESになると、上記●2ポイントの通過を完了した旨の位置データを交差点制御盤30に対して送信し、当該搬送車[3]はAブロックからの退出を完了する(ステップS64,S65)。つまり、搬送車[3]はその走行経路を走行し終えたことになる。
【0063】
以上、説明したように、本第1具体例によれば、走行経路が異なる複数の車両(無人搬送車)[1],[2],[3]を走行制御するに際して、各車両の走行経路の全てを含む全体走行経路内で、少なくとも1つの兼用路線を含む複数の走行制御ブロックA〜Dを設定し、各車両に対して少なくとも1つの走行制御ブロックを割り当てるようにしたことにより、各車両の走行経路をブロック単位で管理し、効率良くその走行制御を行うことができる。
また、全体走行経路内の走行制御ブロックA〜Dのうち、特定の走行制御ブロックが所定の車両によって使用中の場合には、その他の車両の当該走行制御ブロックの使用を制限するようにしたことにより、比較的簡単な構成で、確実に、各車両相互の干渉や衝突を防止することができる。
すなわち、比較的簡単な構成で、上記兼用路線での(或いは、該兼用路線に含まれ得る各車両走行経路間の合流点や交差点での)各車両相互の干渉や衝突を確実に回避し、且つ、効率の良い車両の運行を行えるのである。
【0064】
また、上記第1具体例においては、各車両の検出手段(番地センサ10)は、自己に設定された走行経路の要所に付設された番地板1〜12を検出することによって走行経路上における自車の位置を検出するので、確実な検出情報を得ることができる。
更に、交差点制御盤30の制御手段31は、各車両(無人搬送車)[1],[2],[3]からの走行制御ブロックの始点および終点に付設された番地板についての検出情報に基づいて、当該走行制御ブロックが所定の車両によって使用されている否かを判定するので、各走行制御ブロックの使用状態を容易かつ確実に判定することができる。そして、使用中である場合には他の車両によるその走行制御ブロックの使用を禁止するように各車両の走行状態を制御するので、当該ブロックでの車両相互の干渉や衝突を確実に回避することができるのである。
【0065】
次に、本実施の形態に係る車両の制御方法の第2具体例について説明する。
図9は、第2具体例に係る複数(例えば3台)の無人搬送車M([1],[2],[3])の走行経路をモデル化して示す説明図である。また、図10は、この走行経路をブロック分けした走行制御ブロックの説明図である。
これらの図に示すように、本第2具体例の各無人搬送車M([1],[2],[3])の走行経路および交差点制御盤30については、前述の第1具体例における場合と同様である。また、各無人搬送車M([1],[2],[3])の優先順位は、第1具体例における場合と同様に、走行経路の長さによって定めた。
【0066】
本第2具体例の全体走行経路において、無人搬送車[1]は、○1の走行ポイントから走行経路に進入し、図9及び10における下向き方向に走行した後、●7の走行ポイントで走行経路からの退出を完了するもので、走行経路が最も長い。また、無人搬送車[2]は、○6の走行ポイントから走行経路に進入し、図9及び10における上向き方向に走行し、●2の走行ポイントで走行経路からの退出を完了するものである。更に、無人搬送車[3]は、○4の走行ポイントから走行経路に進入し、図9及び10における上向き方向に走行し、●2の走行ポイントで走行経路からの退出を完了するもので、走行経路が最も短くなっている。
【0067】
すなわち、上記全体走行経路は、各搬送車[1],[2],[3]の各々の走行経路の全てを含むものとして構成されている。また、上記全体走行経路において、●3の走行ポイント及び○5の走行ポイントは、搬送車[1]と搬送車[2]が共通して用いる兼用路線に含まれ、また、●3の走行ポイントは、全搬送車[1],[2],[3]が共通して用いる兼用路線に含まれる走行ポイントである。
そして、図10に示された各走行制御ブロックA〜Cは、少なくとも1つの上記兼用路線(若しくは兼用路線の一部)を含むように構成されている。
【0068】
本第2具体例と前述の第1具体例との相違点は、第1具体例の場合には、各搬送車[1],[2],[3]の位置情報のみに基づいて各々の搬送車[1],[2],[3]の走行制御が行われるのに対して、本第2具体例の場合には、各搬送車[1],[2],[3]について、その位置情報のみならず走行方向の情報データを加え、両情報データに基づいて各々の搬送車[1],[2],[3]の走行制御が行われる点である。
【0069】
このように制御することにより、検出し取り扱うべき情報データの種類は増えることになるが、番地板の数も少なくて済み、また、走行制御ブロックについても、ブロック分けが少なくて済む。すなわち、走行方向が互いに異なるAブロックとBブロックに分け、且つ、1つのブロック(Aブロック)内に含まれる合流部の前後の走行ポイントを含む合流点ブロック(Cブロック)の3つに分けるだけで良い。
そして、このように、位置情報と走行方向の両情報データに基づいて各々の無人搬送車[1],[2],[3]を走行制御することにより、以下に示すように、各無人搬送車[1],[2],[3]の走行制御は大幅に簡略化され、効率的な車両の運行が行えるようになる。
【0070】
まず、優先順位第1位の無人搬送車[1]の走行制御の一例について、主として図21のフローチャートを参照しながら説明する。
この場合、搬送車[1]には、1つの走行制御ブロックBが割り当てられている。制御が開始されると、当該無人搬送車(AGV)[1]は、走行経路の始点である○1ポイントで一旦停止して、交差点制御盤30に進入許可を問い合わせる(ステップS71,S72)。
【0071】
搬送車[1]から上記の問い合せを受けた交差点制御盤30は、上記○1ポイントを始点とする走行制御ブロックBと、兼用の路線部分を有し、且つ、走行方向が逆向きの制御ブロックAについて、他車が通過中であるか否か、更に、当該他車が通過し終えたか否かを順次判定し(ステップS73,ステップS74)、これらがYESになって初めて進入を許可し、搬送車[1]に進入許可信号が入力される(ステップS75)。
【0072】
これに基づいて、搬送車[1]は発進し(ステップS76)、ブロックBに進入して走行する(ステップS77)。この時点で、ブロックBと兼用の路線部分を有し且つ走行方向が逆向きの制御ブロックAには他の搬送車は居ないので、○1ポイントに後続の搬送車が待機していれば、この後続搬送車は進入可能になる。
すなわち、非常に(第1具体例の場合に比して)早期に待機後続車両を進行させることができる。
【0073】
その後、搬送車[1]は、走行制御ブロックB(Bブロック)の終点である●7の走行ポイントを通過し終えたか否かを判定し、これがYESになると、上記●7ポイントの通過を完了した旨の位置データを交差点制御盤30に対して送信し、当該搬送車[1]はBブロックからの退出を完了する(ステップS78〜S80)。
以上により、搬送車[1]はその走行経路を走行し終える。
すなわち、特に、優先順位が高い(第1位の)搬送車[1]の場合、制御ステップが非常に(第1具体例の場合に比して)少なく、走行制御が大幅に簡略化されていることが判る。
【0074】
次に、優先順位第2位の無人搬送車[2]の走行制御の一例について、主として図22及び図23のフローチャートを参照しながら説明する。
この場合、搬送車[2]には、1つの走行制御ブロックAが割り当てられている。制御が開始されると、当該無人搬送車(AGV)[2]は、走行経路の始点である○6ポイントで一旦停止して、交差点制御盤30に進入許可を問い合わせる(ステップS81,S82)。
【0075】
搬送車[2]から上記の問い合せを受けた交差点制御盤30は、上記○6ポイントを始点とする走行制御ブロックAと、兼用の路線部分を有し、且つ、走行方向が逆向きの制御ブロックBについて、他車が通過中であるか否か、更に、当該他車が通過し終えたか否かを順次判定し(ステップS83,ステップS84)、これらがYESになって初めて進入を許可し、搬送車[1]に進入許可信号が入力される(ステップS85)。
【0076】
これに基づいて、搬送車[2]は発進し(ステップS86)、Aブロックに進入して走行する(ステップS87)。この時点で、Aブロックと兼用の路線部分を有し且つ走行方向が逆向きの制御ブロックBには他の搬送車は居ないので、○6ポイントに後続の搬送車が待機していれば、この後続搬送車は進入可能になる。
すなわち、第1具体例の場合に比してかなり早期に待機後続車両を進行させることができる。
【0077】
次に、搬送車[2]は、合流点ブロックCの始点である○5ポイントで一旦停止して、交差点制御盤30に進入許可を問い合わせる(ステップS88,S89)。
搬送車[2]から上記の問い合せを受けた交差点制御盤30は、上記○5ポイントを始点とするCブロックについて、他車が通過中であるか否か、更に、当該他車が通過し終えたか否かを順次判定し(ステップS90,ステップS91)、これらがYESになって初めて進入を許可し、搬送車[1]に進入許可信号が入力される(ステップS92)。
【0078】
これに基づいて、搬送車[2]は発進し(ステップS93)、合流点ブロックCを突き切って走行する。そして、最後に、搬送車[2]は、走行制御ブロックA(Aブロック)の終点である●2の走行ポイントを通過し終えたか否かを判定し、これがYESになると、上記●2ポイントの通過を完了した旨の位置データを交差点制御盤30に対して送信し、当該搬送車[2]はAブロックからの退出を完了し(ステップS94〜S96)、自己の走行経路を走行し終える。
この場合にも、第1具体例の場合に比して制御ステップが少なく、走行制御が大幅に簡略化されていることが判る。
【0079】
更に、優先順位が最も低い無人搬送車[3]の走行制御の一例について、主として図24及び図25のフローチャートを参照しながら説明する。
この場合、搬送車[3]には、1つの走行制御ブロックAが割り当てられている。制御が開始されると、当該無人搬送車(AGV)[3]は、その走行経路の始点である○4ポイントで一旦停止して、交差点制御盤30に進入許可を問い合わせる(ステップS101,S102)。
【0080】
搬送車[3]から上記の問い合せを受けた交差点制御盤30は、上記○4ポイントを始点とする走行経路と、兼用の路線部分を有し、且つ、走行方向が逆向きの制御ブロックBについて、他車が通過中であるか否か、更に、当該他車が通過し終えたか否かを順次判定し(ステップS103,ステップS104)、これらがYESになると、次いで、優先順位が高い搬送車[2]が進入し得る合流点ブロックC(Cブロック)について、他車が通過中であるか否か、更に、当該他車が通過し終えたか否かを順次判定する(ステップS105,ステップS106)。そして、これらの各ステップS103〜S106での判定結果が全てYESになって初めて進入を許可し、搬送車[3]に進入許可信号が入力される(ステップS107)。
【0081】
これに基づいて、搬送車[3]は発進してAブロックに進入し(ステップS108)、合流点ブロックCを突き切って走行する。この時点で、Aブロックと兼用の路線部分を有し且つ走行方向が逆向きの制御ブロックBには他の搬送車はおらず、また、分岐点ブロックCにも他車は居ないので、○4ポイント,○6ポイントに後続の搬送車が待機していれば、この後続搬送車は進入可能になる。
すなわち、第1具体例の場合に比してかなり早期に、○4ポイントで待機中の後続車両[3]を進行させることができる。また、○6ポイントで待機中の後続車両[2]をも進行させることができる。
【0082】
そして、最後に、搬送車[3]は、走行制御ブロックA(Aブロック)の終点である●2の走行ポイントを通過し終えたか否かを判定し、これがYESになると、上記●2ポイントの通過を完了した旨の位置データを交差点制御盤30に対して送信し、当該搬送車[3]はAブロックからの退出を完了する(ステップS109〜S111)。以上により、搬送車[3]はその走行経路を走行し終える。
この場合にも、第1具体例の場合に比して制御ステップが少なく、走行制御が簡略化されていることが判る。
【0083】
以上のように、本第2具体例によれば、基本的には、上述の第1具体例における場合と同様の効果を奏することができるのであるが、特に、各車両が検出する検出情報は、当該車両の走行経路上における自車の位置だけでなく、その走行方向をも含むようにしたことにより、位置情報だけに基づいて各車両の走行制御を行う場合(第1具体例)に比べて、制御効率を高めて車両運行上の効率を向上させることができるのである。
【0084】
次に、本実施の形態に係る車両の制御方法の第3具体例について説明する。
この第3具体例は、複数(例えば3台)の無人搬送車M([1],[2],[3])が、互いに交差する交差点を走行する場合について、各搬送車[1],[2],[3]を効率良く走行制御するものである。すなわち、このような交差点を一方の搬送車が通過する場合、他方のは相手が通過し終えるまで待機する必要があるが、かかる待ち時間を極力少なくするものである。このような待ち時間による無駄は、搬送車が複数の台車を牽引する多連結牽引の場合などに、より顕著に表れることになる。
【0085】
図11は、第3具体例に係る交差点を通る複数(例えば3台)の無人搬送車M([1],[2],[3])の走行経路をモデル化して示す説明図である。また、図12はこの走行経路をブロック分けした走行制御ブロックの説明図である。
これらの図から分かるように、本具体例に係る搬送車[1]の走行経路は、○1の走行ポイントを始点とし、二つの交差点a,bを横切って●6の走行ポイントを終点とする経路に設定されている。また、搬送車[2]の走行経路は、○2の走行ポイントを始点とし、1つの交差点aを横切って●4の走行ポイントを終点とする経路に設定されている。更に、搬送車[3]の走行経路は、○5の走行ポイントを始点とし、1つの交差点bを横切って●7の走行ポイントを終点とする経路に設定されている。
【0086】
この場合、図12に示されるように、交差点aの十字路上における要所に設けられた走行ポイント(番地板)を含む制御ゾーンが1つの走行制御ブロック(交差点ブロックA)を構成し、交差点bの十字路上における要所に設けられた走行ポイント(番地板)を含む制御ゾーンが1つの走行制御ブロック(交差点ブロックB)を構成している。すなわち、この場合には、各搬送車[1],[2],[3]の少なくとも一部が共通して用いる兼用路線が、複数の走行経路が互いに交差する交差点で構成されていることになる。
尚、本第3具体例の各無人搬送車M([1],[2],[3])の走行制御における付帯設備としての交差点制御盤30については、前述の第1及び第2具体例で説明したものと同様のものである。
【0087】
まず、2つの交差点を横切る無人搬送車[1]の走行制御の一例について、主として図26,27のフローチャートを参照しながら説明する。
制御が開始されると、当該無人搬送車(AGV)[1]は、走行経路の始点である○1ポイントで一旦停止して、交差点制御盤30に進入許可を問い合わせる(ステップS121,S122)。
【0088】
搬送車[1]から上記の問い合せを受けた交差点制御盤30は、まず、交差点aについて、○2ポイントから他車が進入して交差点を通過中であるか否か、そして、当該他車が●4ポイントから退出し終えたか否かを順次判定し(ステップS123,ステップS124)、これらがYESの場合には、更に、交差点bについて、○5ポイントから他車が進入して交差点を通過中であるか否か、そして、当該他車が●7ポイントから退出し終えたか否かを順次判定する(ステップS125,ステップS126)。これらの各ステップS123〜S126での判定結果が全てYESになって初めて進入を許可し、搬送車[1]に進入許可信号が入力される(ステップS127)。
【0089】
これに基づいて、搬送車[1]は発進し(ステップS128)、交差点ブロックAに進入して突き切るように走行する。
その後、搬送車[1]は、走行制御ブロックA(交差点ブロックA)の終点である●3の走行ポイントを通過し終えたか否かを判定し、これがYESになると、上記●3ポイントの通過を完了した旨の位置データを交差点制御盤30に対して送信する(ステップS129,ステップS130)。
【0090】
更に、その後、搬送車[1]は、走行制御ブロックB(交差点ブロックB)の終点である●6の走行ポイントを通過し終えたか否かを判定し、これがYESになると、上記●6ポイントの通過を完了した旨の位置データを交差点制御盤30に対して送信する(ステップS131,ステップS132)。以上により、搬送車[1]はその走行経路を走行し終える。
【0091】
次に、1つの交差点aのみを横切る無人搬送車[2]の走行制御の一例について、主として図28のフローチャートを参照しながら説明する。
制御が開始されると、当該無人搬送車(AGV)[2]は、走行経路の始点である○2ポイントで一旦停止して、交差点制御盤30に進入許可を問い合わせる(ステップS141,S142)。
【0092】
搬送車[2]から上記の問い合せを受けた交差点制御盤30は、交差点aについて、○1ポイントから他車が進入して交差点を通過中であるか否か、そして、当該他車が交差点ブロックAの終点である●3の走行ポイントから退出し終えたか否かを順次判定し(ステップS143,ステップS144)、これらがYESになって初めて進入を許可し、搬送車[2]に進入許可信号が入力される(ステップS145)。
【0093】
これに基づいて、搬送車[2]は発進し(ステップS146)、交差点ブロックAに進入して突き切るように走行する。
その後、搬送車[2]は、走行制御ブロックA(交差点ブロックA)の終点である●4の走行ポイントを通過し終えたか否かを判定し、これがYESになると、上記●4ポイントの通過を完了した旨の位置データを交差点制御盤30に対して送信する(ステップS147,ステップS148)。以上により、搬送車[2]はその走行経路を走行し終える。
【0094】
更に、今1つの交差点bのみを横切る無人搬送車[3]の走行制御の一例について、主として図29のフローチャートを参照しながら説明する。
制御が開始されると、当該無人搬送車(AGV)[3]は、走行経路の始点である○5ポイントで一旦停止して、交差点制御盤30に進入許可を問い合わせる(ステップS151,S152)。
【0095】
搬送車[3]から上記の問い合せを受けた交差点制御盤30は、交差点bについて、○1ポイントから他車が進入して交差点を通過中であるか否か、そして、当該他車が交差点ブロックBの終点である●6の走行ポイントから退出し終えたか否かを順次判定し(ステップS153,ステップS154)、これらがYESになって初めて進入を許可し、搬送車[3]に進入許可信号が入力される(ステップS155)。
【0096】
これに基づいて、搬送車[3]は発進し(ステップS156)、交差点ブロックBに進入して突き切るように走行する。
その後、搬送車[3]は、走行制御ブロックB(交差点ブロックB)の終点である●7の走行ポイントを通過し終えたか否かを判定し、これがYESになると、上記●7ポイントの通過を完了した旨の位置データを交差点制御盤30に対して送信する(ステップS157,ステップS158)。以上により、搬送車[3]はその走行経路を走行し終える。
【0097】
以上のように、第3の具体例によれば、基本的には、上記第1具体例における場合と同様の効果を奏することができるのであるが、特に、走行経路が異なる複数車両[1],[2],[3]の兼用路線が交差点で構成される場合、つまり交差点での各車両の走行制御を行う場合について、比較的簡単な構成で、各車両相互の干渉や衝突を確実に回避し、且つ、効率の良い車両の運行を行えるのである。
【0098】
尚、以上の具体例は、各車両[1],[2],[3](無人搬送車)の走行制御を、基本的には走行制御ブロックのブロック単位で行うようにしたものであったが、かかるブロック制御と所謂ティーチングによる制御とを組み合わせて走行制御を行うようにしても良い。この場合、交差点あるいは合流点の近傍での走行制御をティーチング制御で行うようにすることができる。
【0099】
図13(a),(b)は、交差点での走行制御をティーチング制御で行う例を示し、図13(c)は、合流点での走行制御をティーチング制御で行う例を示したものである。
これら図13(a),(b),(c)において、各車両は交差点または合流点をそれぞれの走行経路に沿って図における矢印方向に走行する。尚、各図においては、代表例として搬送車Mがそれぞれ1つずつしか記載されていないが、実線ラインで記載された各走行経路を各々搬送車Mが走行するものである。
【0100】
また、図13(a),(b),(c)において、■印の走行ポイントは交差点または合流点への進入ポイントであり、△印の走行ポイントは交差点または合流点からの退出ポイントである。また、□印の走行ポイントは、上記進入ポイントの一つ手前の走行ポイントである。これら各走行ポイントには、上述の各具体例における場合と同様に番地板がそれぞれ付設されている。
【0101】
この場合、各車両Mは、予めティーチングにより、進入ポイントの一つ手前の走行ポイント(□印)で交差点制御盤に対して位置データを送信して、自車が交差点または合流点に向かっていることを知らせ、次に、交差点または合流点への進入ポイントである■印の走行ポイントで一旦停止して交差点制御盤からの返答(進入可の返答)の受信を待ち、この返答受信を確認して初めて交差点または合流点に進入し、これらを通過し終えると、△印の走行ポイントで、交差点制御盤に対して位置データを送信して、自車が交差点または合流点から退出したことを知らせるように設定されている。
【0102】
交差点制御盤は、全車両Mの位置データに基づいて各交差点ブロックまたは合流点ブロックの使用状況を常に把握しており、上述のように、進入ポイントの一つ手前の走行ポイント(□印)で位置データが送信されて上記車両Mが交差点または合流点に向かっていることを知らされた際には、当該交差点または合流点ブロックについて、他車が使用中であるか否かを判定し、使用中で無いことを確認して初めて、「進入可」の返答を当該車両Mに送信する。
【0103】
上記のようなティーチング制御をベースにした走行制御と、前述の第1〜第3の各具体例で説明したような走行制御ブロック単位の制御をベースにしたブロック制御とを、路線に応じて、或いは状況に応じて、使い分けることにより、各車両M毎によりきめ細かで効率的な走行制御を行い、全体としてより安全で効率的な車両の走行制御を行うことが可能である。
【0104】
尚、本発明は、以上の実施態様に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良あるいは設計上の変更が可能であることは言うまでもない。
【0105】
【発明の効果】
本願の第1の発明によれば、付帯設備の制御手段により、走行経路が異なる複数の車両を走行制御するに際して、各車両の走行経路の全てを含む全体走行経路を、少なくとも1つの上記兼用路線を含む複数の走行制御ブロックにブロック分けし、各車両の走行経路として少なくとも1つの走行制御ブロックを割り当てることで、各車両の走行経路をブロック単位で管理し、効率良くその走行制御を行うことができる。また、全体走行経路内の走行制御ブロックのうち、特定の走行制御ブロック内に所定の車両が在る場合には、その他の車両の当該走行制御ブロック内への進入を制限するようにしたことにより、比較的簡単な構成で、確実に、各車両相互の干渉や衝突を防止することができる。すなわち、比較的簡単な構成で、上記兼用路線での(或いは、該兼用路線に含まれ得る各車両走行経路間の合流点や交差点での)各車両相互の干渉や衝突を確実に回避し、且つ、効率の良い車両の運行を行えるようになる。
特に、各車両の検出手段は、各車両の走行経路の要所に付設された番地板を検出することによって走行経路上における自車の少なくとも位置を検出するので、確実な検出情報を得ることができる。
また、特に、付帯設備の制御手段は、各車両からの走行制御ブロックの始点および終点に付設された番地板についての検出情報に基づいて、当該走行制御ブロック内に所定の車両が在るか否かを判定するので、各走行制御ブロックの使用状態を容易かつ確実に判定することができる。そして、当該走行制御ブロック内に所定の車両が在る場合には当該走行制御ブロック内への他の車両の進入を禁止するように各車両の走行状態を制御するので、当該ブロックでの車両相互の干渉や衝突を確実に回避することができる。
【0106】
また、本願の第2の発明によれば、基本的には、上記第1の発明と同様の効果を奏することができる。特に、各車両が検出する検出情報は、当該車両の走行経路上における自車の位置だけでなく、その走行方向をも含むようにしたことにより、位置情報だけに基づいて各車両の走行制御を行う場合に比べて、制御効率を高めて車両運行上の効率を向上させることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る無人搬送車の側面説明図である。
【図2】 上記無人搬送車とガイドテープとの位置関係を示す説明図である。
【図3】 上記無人搬送車の横ずれ量と制御則との関係を示す説明図である。
【図4】 上記無人搬送車および交差点制御盤の構成を概略的に示すブロック図である。
【図5】 上記無人搬送車と交差点制御盤の間での信号の送受信状態の一例を示す説明図である。
【図6】 上記無人搬送車と交差点制御盤の間での信号の送受信状態の他の例を示す説明図である。
【図7】 本実施の形態に係る車両の制御方法の第1具体例における各無人搬送車の走行経路をモデル化して示す説明図である。
【図8】 上記第1具体例における走行経路をブロック分けした走行制御ブロックの説明図である。
【図9】 本実施の形態に係る車両の制御方法の第2具体例における各無人搬送車の走行経路をモデル化して示す説明図である。
【図10】 上記第2具体例における走行経路をブロック分けした走行制御ブロックの説明図である。
【図11】 本実施の形態に係る車両の制御方法の第3具体例における各無人搬送車の走行経路をモデル化して示す説明図である。
【図12】 上記第3具体例における走行経路をブロック分けした走行制御ブロックの説明図である。
【図13】 ティーチング制御をベースにした交差点および合流点での走行制御の例を示す説明図である。
【図14】 上記第1具体例における無人搬送車[1]の走行制御方法の一例を説明するためのフローチャートの一部である。
【図15】 上記無人搬送車[1]の走行制御方法の一例を説明するためのフローチャートの一部である。
【図16】 上記第1具体例における無人搬送車[2]の走行制御方法の一例を説明するためのフローチャートの一部である。
【図17】 上記無人搬送車[2]の走行制御方法の一例を説明するためのフローチャートの一部である。
【図18】 上記無人搬送車[2]の走行制御方法の一例を説明するためのフローチャートの一部である。
【図19】 上記第1具体例における無人搬送車[3]の走行制御方法の一例を説明するためのフローチャートの一部である。
【図20】 上記無人搬送車[3]の走行制御方法の一例を説明するためのフローチャートの一部である。
【図21】 上記第2具体例における無人搬送車[1]の走行制御方法の一例を説明するためのフローチャートである。
【図22】 上記第2具体例における無人搬送車[2]の走行制御方法の一例を説明するためのフローチャートの一部である。
【図23】 上記無人搬送車[2]の走行制御方法の一例を説明するためのフローチャートの一部である。
【図24】 上記第2具体例における無人搬送車[3]の走行制御方法の一例を説明するためのフローチャートの一部である。
【図25】 上記無人搬送車[3]の走行制御方法の一例を説明するためのフローチャートの一部である。
【図26】 上記第3具体例における無人搬送車[1]の走行制御方法の一例を説明するためのフローチャートの一部である。
【図27】 上記無人搬送車[1]の走行制御方法の一例を説明するためのフローチャートの一部である。
【図28】 上記第3具体例における無人搬送車[2]の走行制御方法の一例を説明するためのフローチャートである。
【図29】 上記第3具体例における無人搬送車[3]の走行制御方法の一例を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
9…番地板
10…番地センサ
20…CPU
30…交差点制御盤
31…制御手段
32…受信手段
33…送信手段
A,B,C,D…走行制御ブロック
M,M1,M2,M3,[1],[2],[3]…無人搬送車
Claims (2)
- 予め設定された走行経路上における自車の少なくとも位置を検出する検出手段を備え、該検出手段による上記自車の少なくとも位置の検出情報に基づいて上記走行経路を無人走行する複数の車両の制御装置であって、
上記複数の車両の各々の走行経路の全てを含む全体走行経路は、複数の走行経路に分岐する分岐点,複数の走行経路が合流する合流点および複数の走行経路が互いに交差する交差点の少なくとも一つを有すると共に、走行経路が互いに異なる複数の車両の少なくとも一部が共通して使用する兼用路線を有しており、
上記各車両の走行経路の要所には、該走行経路上における位置を特定する番地板が付設されており、上記各車両の検出手段は、上記番地板を検出することによって走行経路上における自車の少なくとも位置を検出し、
走行経路が互いに異なる複数の車両の走行状態をそれぞれ制御する付帯設備が設けられ、該付帯設備は、上記各車両からの走行経路上における自車の少なくとも位置の検出情報を受信する受信手段と、上記各車両からの上記自車の少なくとも位置の検出情報に基づいて各車両の走行状態を設定する制御手段と、上記各車両に対して制御信号を出力する送信手段とを備えており、
上記制御手段は、
上記各車両の走行経路の全てを含む全体走行経路に対応させて、少なくとも1つの上記兼用路線を含み、上記番地板が付設された位置に始点および終点が設定された複数の互いに異なる走行制御ブロックにブロック分けすると共に、各走行制御ブロックの上記兼用路線に、各車両の走行に伴って他の走行制御ブロックとの間での車両の走行制御の移行を行う移行ポイントを設定し、
上記各車両の走行経路に対応させて、車両毎に設定される少なくとも1つの上記走行制御ブロックを割り当て、
走行する各車両からの上記走行制御ブロックの始点および終点と移行ポイントについての検出情報に基づいて、当該走行制御ブロック内に所定の車両が在るか否かを判定し、在る場合には当該走行制御ブロック内への他の車両の進入を禁止するように、各車両の走行状態を制御する、
ことを特徴とする車両の制御装置。 - 上記検出情報は、上記走行経路上における自車の走行方向を含むことを特徴とする請求項1記載の車両の制御装置。
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