JPH11249738A - 自動搬送車の最短経路探索方法及びその装置 - Google Patents

自動搬送車の最短経路探索方法及びその装置

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JPH11249738A
JPH11249738A JP10045929A JP4592998A JPH11249738A JP H11249738 A JPH11249738 A JP H11249738A JP 10045929 A JP10045929 A JP 10045929A JP 4592998 A JP4592998 A JP 4592998A JP H11249738 A JPH11249738 A JP H11249738A
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Application number
JP10045929A
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English (en)
Inventor
Kentaro Yamada
賢太郎 山田
Taichi Imai
太一 今井
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
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  • Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 荷物の移載場所間における走行路途中におけ
る自動搬送車の方向転換等回転に要する時間を反映して
最短時間で到達出来る最短経路を正確に求める。 【解決手段】 走行路及びステーションのレイアウトか
らステーション、交差点、コーナをシンボライズした黒
丸部であるノードで、またステーション間の走行路をシ
ンボライズした線であるアークで表したグラフを作成す
ると共に、各ノードの意味を示すノードデータ、ノード
間のアークの距離を示す走行路データ、自動搬送車の諸
元データを求め、これらに基づいて隣接するステーショ
ンノード間を移動するに要する回転場所での回転に要す
る時間及びその前,後の減速,加速時間を反映した移動
時間データを作成し、これに基づいて最短時間で到達し
得る最短経路を探索する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動搬送車が出発
地点から指定された目標地点に到達するまでに要する時
間が最短であって、しかも距離が短い最短経路を探索す
る方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年工場敷地内、貨物ステーション内等
においては荷物の搬送に自動搬送車が広く利用されてい
るが、自動搬送対象荷物の増加と共に走行路長も長大化
し、また走行路の少スペース化の観点から走行路に袋小
路等の設定が行われて走行路が複雑化しつつある。
【0003】図13は走行路及び荷物の移載場所である
ステーションのレイアウトの一例を示すレイアウト図で
あり、図中E1 〜E4 は基本的に自動搬送車1が進入で
きないエリア、RはエリアE1 〜E4 の周囲に設けられ
た走行路である。各エリアE1 〜E4 内には走行路Rに
面して荷物の移載場所であるステーションS(自動搬送
車の動力源である蓄電池の充電場所等を含む)が設けら
れている。走行路Rは直線部分の外、コーナRc 、T字
交差点Rt 、十字交差点Rw を有しており、いずれの位
置においても双方向への通行が可能となっている。
【0004】自動搬送車1は片側に荷物の載置部である
フォーク2を張り出して備えており(サイドフォーク
式)、フォーク2を張り出している側をステーションS
に横付けすることで荷物の移載が可能となっている。自
動搬送車1の車体にはスピンターンが可能なよう車体の
左,右に独立した駆動輪を備えると共に、車体の前,後
部に遊動輪を備え、電源(電池)を動力源にしてモータ
を正又は逆駆動することで左,右の駆動輪を独立に駆動
させ、前,後方向に直線又は曲線走行し得る外、走行路
R上のコーナRc 、T字交差点Rt 、十字交差点Rw で
は夫々に沿う転向が、また図中に破線の円で示す予め定
められた回転場所R1 〜R3 ではUターン、360 °のス
ピンターンが可能となっている。
【0005】図14(a) は図13に示すレイアウト図の
各部分をシンボライズして表現したグラフの概念図であ
り、ステーションS、走行路RにおけるコーナRc 、T
字交差点Rt 、十字交差点Rw はいずれも黒丸印(ノー
ドと称す)で表し、また隣接するノード同士の間の接続
関係を線(アークと称す)で表してある。
【0006】通常走行路Rが一方向通行の場合、アーク
は一方のノードから他方のノードに向けて弧状線を延ば
し先端に通行方向を示す矢印が付され、また双方向通行
の場合には各一方のノードから他方のノードに個別に弧
状線を延ばし、各先端に通行方向を示す矢印を付して表
わすが、図14(a) では略式として矢印を付さない一本
の線で示してある。
【0007】図14(b) は十字交差点Rw 周辺の、また
図14(c) はコーナRc 周辺の更に図14(d) はT字交
差点Rt 周辺のノードとアークとの関係を夫々示してい
る。なお走行路Rを挟んで向かい合って位置するステー
ションSは1個のノードで代表させてある。これは自動
搬送車1が両側に夫々フォークを有する場合には、走行
路Rの両側に位置するステーションについてこれらを区
別する必要がないからである。
【0008】図14(b) に示す如く、十字交差点Rw 付
近はその直近に位置するステーションSを示すノードN
1 〜N4 及び十字交差点Rw それ自体を示すノードN5
と、これらノードN1 〜N5 の隣接するノード同士の接
続関係を示すアークK1 、K2 、K3 、K4 とで表して
ある。
【0009】また図14(c) に示す如くコーナRc 付近
はその直近に位置するステーションS夫々を表すノード
N6 、N7 及びコーナそれ自体を表すノードN8 と、こ
れら隣接するノードN6 −N8 、N8 −N7 間の接続関
係を示すアークK5 ,K6 とで表してある。更に図14
(d) に示す如くT字交差点Rt 付近はその直近に位置す
るステーションS夫々を表すノードN9 、N10、N11及
びT字交差点Rt それ自体を表すノードN12と、これら
隣接するノードN9 −N12、N10−N12、N12−N11間
の接続関係を示すアークK7 〜K9 とで表してある。
【0010】図13に示すようなレイアウト図から図1
4(a) に示す如くノードとアークとを持つグラフ(概念
図)を得、これに基づいて各ノード毎に割付けたノード
番号と、その属性(ステーション,コーナ,T字交差
点,十字交差点等の区別)を示すデータとをテーブル化
したもの(ノードデータと称す)、各アークに割り付け
たアーク番号と、このアークで結ばれたノード間の距離
(アークの距離と称す)データとをテーブル化したもの
(走行路データと称す)を求めると共に、別途自動搬送
車の定常走行速度、加, 減速度、荷物移載時間等の諸元
データ(自動搬送車諸元データと称す)を求め、これら
各データを記憶装置に保存しておく。そして自動搬送車
1の出発地点、目標地点であるステーションを示すノー
ドが指定されると、探索装置は記憶装置から前述した各
データを読み出し、例えばダイクストラ法等に基づいて
最短経路の探索を行ない、その結果を出力し、自動搬送
車1の制御部へ送信し、備えてあるメモリへ書き込む。
これによって自動搬送車1の制御部はそのメモリに書き
込まれた経路を読み出し、これに沿うよう自動走行制御
を行なう。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところでこのような走
行路を走行する自動搬送車は、単なる直線走行にとどま
らず交差点、コーナにおいて車体の転向、所謂回転動作
を必要とするが、回転動作は直線走行の場合に比較して
長い時間を要するから、走行路の選択を誤ると移動距離
は同じであっても移動に要する時間に大差が生じること
となる。
【0012】例えば図14(a) に示すグラフの概念図に
おいて、ステーションSx を示すノードからステーショ
ンSy を示すノードまでを移動する場合、経路1と経路
2とは距離が同じであるが、経路1には途中での回転個
所は1個所であるのに対し、経路2は途中での回転個所
が3個所あり、時間的には経路1の方が経路2よりも短
時間でステーションSy に到達し得る。
【0013】しかし従来にあっては走行路の交差点、コ
ーナ及び荷物の移載場所、所謂ステーション等は共にグ
ラフ理論上同じノードとして表わし、これを頂点として
経路を探索しており、自動搬送車の回転動作に伴う時間
要素を扱うことが出来ず、正確な移動時間の予測に基づ
く最短時間で到達可能な最短経路の探索が行われておら
ず、運行効率が低いという問題があった。
【0014】また自動搬送車の構造が車体の片側でのみ
荷物の移載を行う構造となっているような場合には、自
動搬送車の向きを目標地点のステーションに向かい合わ
せるために、車体を途中で回転させる必要があり、搬送
途中における運行作業も複雑化しているが、従来にあっ
ては目的とするステーションに自動搬送車を向き合わせ
るための回転動作の要否を判断し、必要な場合には、そ
れに要する時間を考慮した上で最短経路を探索するとい
うことが出来なかった。
【0015】本発明はかかる事情に鑑みなされたもので
あり、第1の目的は交差点、コーナ等の自動搬送車の回
転場所における回転動作等に要する時間を含めた、出発
地点から目標地点までの正確な移動時間を求め、この値
をもとに最短時間で到達可能な最短経路の探索を可能と
するにある。また第2の目的は荷物の移載場所であるス
テーションと自動搬送車とを向かい合わせる場合に、向
かい合わせるための回転動作の要否の判断及び回転が必
要な場合には回転場所における回転動作に要する時間を
反映した移動時間データに基づいて最短経路の探索を行
うことを可能とするにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係る自動搬
送車の最短時間経路探索方法は、交差点及びコーナを含
む走行路で結ばれた複数のステーションにおける選択さ
れた任意の2つのステーション間を最短経路に沿って自
動搬送車を走行させるための最短経路探索方法におい
て、前記各ステーション、交差点及びコーナをシンボラ
イズしたノードで、また隣接するノード間の接続関係を
アークで表わし、各ノードの属性を示すノードデータ、
アークの距離を示す走行路データ及び自動搬送車の諸元
データを求め、これらノードデータ、走行路データ及び
自動搬送車の諸元データに基づいて、隣接する2つのス
テーションを示すノード間を自動搬送車が移動するに要
する移動時間データを求めて保存しておき、自動搬送車
の出発地点及び目標地点を示すノードが与えられると、
前記移動時間データに基づいて最短時間で到達し得る最
短経路を探索することを特徴とする。
【0017】第1発明にあってはノードの属性を示すノ
ードデータ、走行路データ及び自動搬送車の諸元データ
に基づいて求めた隣接するステーションを示すノード間
毎の移動時間データには隣接するステーションを示すノ
ード間に、交差点及びコーナ等の回転場所が存在する場
合、回転場所での回転に要する時間を反映させた移動時
間が与えられることとなり、回転に要する時間を考慮し
て指定された出発地点から目標地点に至る最短時間で到
達し得る最短経路の探索が可能となる。
【0018】第2の発明に係る自動搬送車の最短時間経
路探索方法は、交差点及びコーナを含む走行路で結ばれ
た複数のステーションにおける選択された任意の2つの
ステーション間を最短経路に沿って自動搬送車を走行さ
せるための最短経路探索方法において、前記各ステーシ
ョン、交差点、コーナ及び自動搬送車の回転場所をシン
ボライズしたノードで、また隣接するノード間の接続関
係をアークで表わすと共に、一方から他方のステーショ
ンに到達するのに途中方向転換を要する2つのステーシ
ョンを示す各ノードとその直近に位置する前記交差点又
は回転場所を示すノードとの間の接続関係を夫々別の2
つのアークで表わし、各ノードの属性を示すノードデー
タ、アークの距離を示す走行路データ及び自動搬送車の
諸元データを求め、これらノードデータ、走行路データ
及び自動搬送車の諸元データに基づいて、隣接する2つ
のステーションを示すノード間を自動搬送車が移動する
に要する移動時間データを求めて保存しておき、自動搬
送車の出発地点及び目標地点を示すノードが与えられる
と、前記移動時間データに基づいて最短時間で到達し得
る最短経路を探索することを特徴とする。
【0019】第2の発明にあっては、第1の発明の作用
に加えて、走行路を隔てて両側に位置するステーション
の一方から他方に到達するのに途中で回転を必要とする
場合にもこれに必要な時間を反映させた移動時間データ
を得ることが出来て、複雑な自動搬送車の運行に際して
も最短時間で到達し得る最短経路の探索が可能となる。
【0020】第3の発明に係る自動搬送車の最短時間経
路探索装置は、交差点及びコーナを含む走行路で結ばれ
た複数のステーションにおける選択された任意の2つの
ステーション間を最短経路に沿って自動搬送車を走行さ
せるための最短経路探索装置において、前記各ステーシ
ョン、交差点及びコーナをシンボライズしたノードで、
また隣接するノード間の接続関係をアークで表わし、各
ノードの属性を示すノードデータ、アークの距離を示す
走行路データ、自動搬送車の諸元データを保存するデー
タベース部と、該データベース部から読み出したノード
データ、走行路データ及び自動搬送車諸元データに基づ
いて、隣接する2つのステーションを示すノード間を自
動搬送車が移動するに要する移動時間データを求める移
動時間データ生成部と、自動搬送車の出発地点及び目標
地点のステーションを示すノードが与えられると、前記
移動時間データに基づいて最短時間で到達し得る最短経
路を探索する最短経路探索部とを備えることを特徴とす
る。
【0021】第3の発明にあってはデータベース部に保
存してあるノードデータ、走行路データ及び自動搬送車
の諸元データから移動時間データを求めて、これを保存
しておき、出発地点、目標地点を示すノードが与えられ
ると、移動時間データを読み出して、ダイクストラ法
等、従来公知の探索技術を利用して必要とする時間が最
短となる最短経路の探索を行い得る。
【0022】
【発明の実施の形態】以下本発明をその実施の形態を示
す図面に基づいて具体的に説明する。 (実施の形態1)図1は本発明に係る最短経路探索方法
の処理過程を示すフローチャート、図2は走行路のレイ
アウト図及び自動搬送車の模式図、図3は図2に示す走
行路のレイアウト図をシンボライズして示すグラフの概
念図(図14に示すものと回転場所の数R1 〜R5 の数
を除いて実質的に同じである)、図4は最短経路探索装
置の構成を示すブロック図である。
【0023】先ず図1において、オペレータは、図2に
示す如き走行路R及びこれに沿って配置した荷物の移載
場所であるステーションSのレイアウト図を作成し (ス
テップS1 ) 、これに基づいて図3に示す如く、ステー
ションS、コーナRc 、交差点Rt 、Rw 等は黒丸印
(ノードと称す) で、またノード間の接続関係は線 (ア
ークと称す) で表わしたグラフを作成する (ステップS
2 )。
【0024】また、別にオペレータは各ノードN及び各
アークKについて各個別に一連番号を付し、各ノードN
についてはその属性(例えば、ステーション、交差点、
コーナ、その他指定された自動搬送車の回転場所の区
別)を表わす符号、例えば番号を対応させてテーブル化
し、表1に示す如きノードデータ11aを作成し、これ
を図4に示す如きデータベース部11に保存する。
【0025】
【表1】
【0026】ちなみに表1から明らかなようにノード番
号No.1はノードの属性が0、即ち荷物の搭載場所である
ステーションを示し、またノード番号 No.2はノードの
属性が1、即ち交差点であることを示し、更にノード番
号 No.3はノードの属性が2、即ちコーナであることを
示している。
【0027】また各アークKについては、各アーク番
号、アークで結ばれた隣接する2つのノードのノード番
号及び別途測定して得たアークの距離、換言すれば隣接
する2つのノード間の距離 (m) を対応させてテーブル
化し、表2に示す如き走行路データ (全てのアークの情
報をテーブル化したもの) 11bを作成し、これを図4
に示す如くデータベース部11に保存する。
【0028】
【表2】
【0029】表2から明らかなように各アーク番号毎に
そのアークが示す接続関係にある隣接する2つのノード
Ni ,Nj と、これらの間の距離(m)を示してある。
ちなみにアーク番号No.1はノードN1 からノードN2 の
方向に走行した場合の距離が10mであることを示し、
アーク番号 No.2はノードN2 からノードN1の方向に
走行した場合の距離が10mであることを示し、これら
アーク番号 No.1, No.2で双方向通行可能なことを表
現している。アーク番号 No.3はノードN2 からノード
N3 の方向に走行した場合この距離が10mであること
を示している。
【0030】更に別に自動搬送車1について、別途その
加速度、減速度、定常走行速度 (移動速度) 、回転時の
所要時間、荷物の移載時間等を測定し、これらのデータ
をテーブル化し、表3に示す如き自動搬送車諸元データ
11cを作成し、図4に示す如きデータベース部11に
保存する (ステップS3 ) 。
【0031】
【表3】
【0032】図4において、最短経路探索装置Cの移動
時間データ生成部12はデータベース部11に格納され
ているノードデータ11a、走行路データ11b及び自
動搬送車諸元データ11cを読み出し、これらと図3に
示す如きグラフとに基づいて交差点ノード、コーナノー
ドを含まず、しかも隣接する2つのステーションノード
間について、その全てのステーションノードNi , Nj
間毎にこの間を自動搬送車が移動するに要する移動時間
を求め、これらをテーブル化し、表4に示す如き移動時
間データ11dを求め、これをデータベース部11へ格
納しておく(ステップS4 )。
【0033】
【表4】
【0034】この移動時間データにおける隣接する2つ
のステーションノードNi , Nj 間を自動搬送車1が移
動するに要する移動時間はステーションノードNi , N
j 間に回転場所が存在しない場合、また回転を行う必要
のない場合は両ステーションノードNi , Nj 間の距離
を定常速度で走行した場合の必要時間として求められ
る。一方両ステーションノードNi とNj との間に回転
場所が1個所あれば、回転開始前の減速に要する時間、
回転に要する時間及び回転終了後定常速度にまで加速す
るのに要する時間がこれに加算された時間となる。つま
り回転場所毎に減速時間、回転時間、加速時間が加算さ
れる。これによって移動時間データに示されている時間
は定常速度で走行した時間と回転動作に伴う回転時間、
その前後の減速時間、加速時間とが加算された値であ
り、回転に伴う時間が反映された値となっている。
【0035】自動搬送車1の出発地点となるステーショ
ンノードと目標地点となるステーションノードとがオペ
レータ又は上位システムから最短経路探索装置Cへ与え
られると、最短経路探索部13がデータベース部11か
ら移動時間データを読み出し、移動時間データに基づい
て移動時間が最短となる最短経路を探索し(ステップS
5)、探索結果を結果出力部14から出力する(ステッ
プS6)。
【0036】以下各ステップS1 〜S6夫々の内容につ
いて具体的に説明する。 (a) ステップS1 :走行路のレイアウト図の作成 走行路のレイアウト図は図2(a) に示す如きものであ
り、オペレータがグラフ化を行う際に便宜上用いられる
ものであって、必ずしも必要なものではなく走行路の設
計に際して作成した概念図等をそのまま転用してもよ
い。
【0037】図2(a) 中、E1 ,E2 〜E4 は基本的に
自動搬送車1が進入できないエリア、RはエリアE1 〜
E4 の周囲に設けられた走行路である。各エリアE1 〜
E4には荷物の移載場所であるステーションS、その他
自動搬送車の動力源である蓄電池の充電場所(図示せ
ず)が設けられている。走行路Rは直線部分の外、コー
ナRc 、T字交差点Rt 、十字交差点Rw を有してい
る。なお走行路Rは一方向通行、双方向通行、又はこれ
らが混在する場合のいずれであっても本発明の適用が可
能である。
【0038】自動搬送車1は従来と同様であり、図2
(b)に示す如く片側に貨物の載置部であるフォーク2
を張り出して設けており(サイドフォーク式)、フォー
ク2を張り出している側をステーションSに横付けする
ことで荷物の移載が可能となっており、移載作業の方向
は矢符に示す方向に制限されている。また車体にはスピ
ンターンが可能なよう左,右に駆動輪を備えると共に、
前,後部に遊動輪を備え、電源(電池)を動力源にして
モータを正又は逆駆動し、左,右の駆動輪を独立に駆動
制御することで前,後方向に直線又は曲線走行し得る
外、走行路R上のコーナRc 、T字交差点Rt 、十字交
差点Rw では転向が、また図2(a) に破線の円で示す指
定の回転場所R1 〜R5 ではUターン、スピンターンが
可能となっている。また自動搬送車1は図示しない無線
送受信手段、走行制御部及び記憶部等を備えており、指
示された経路を記憶し、走行制御部がこれを読み出して
自動走行制御を行い、また停止中、走行中を問わず、走
行状態を示すデータを指令所へ送信し、また走行に必要
なデータを指令所から受信し、これを保存するようにし
てある。自動搬送車1の型式についてはサイドフォーク
式に限らず、両側において荷物の移載が出来る型式であ
っても本発明を適用することが出来る。
【0039】(b) ステップS2 :走行路のレイアウト図
をシンボライズし、グラフ化 図3は図2(a) に示した走行路のレイアウト図をシンボ
ライズして表現したグラフの概念図であり、ステーショ
ンS、コーナRc 、T字交差点Rt 、十字交差点Rw を
黒丸印(以下ノードと称す)で、また各ノードN間の接
続関係を線(以下アークと称す)で示してある。なお1
本の走行路Rを隔ててその両側に位置するステーション
についてはこれをまとめて1つのノードとして示しても
よい。
【0040】図2(a) にはその走行路Rについて一方向
通行か双方向通行か、混在するかの区別は施していない
ので、これをシンボライズした図3に示すグラフの概念
図においても簡便表記を採用してある。即ち、通常一方
向通行の場合、一端に矢印を付した白抜矢符で、また双
方向通行の場合は両端に矢印を付した白抜矢符を夫々走
行路上に付し、グラフの概念図上では一方向通行の場合
は一端に矢印を付した弧状の矢で、また双方向通行の場
合は一端に矢印を付した弧状の2本の矢を互いに逆向き
に表すが、図2(a) では矢印を省略し、単なる線で表現
してある。
【0041】(c) ステップS3:ノードデータ、走行路
データ及び自動搬送車諸元データの作成並びにこれらの
格納 図2(a) に示す如きレイアウトに基づく設計値 (又は図
3に示す如きグラフ)又は実地についての実測値に基づ
いて表1,表2に示す如きノードデータ11a、走行路
データ11bを、また自動搬送車1についての実験値か
ら自動搬送車諸元データ11cを作成し、これを図4に
示す最短経路探索装置Cにおけるデータベース部11へ
格納する。最短経路探索装置Cは図4に示す如くデータ
ベース部11の他に移動時間データ生成部12、最短経
路探索部13及び結果出力部14を備えている。
【0042】ノードデータ11aは表1に示す如くノー
ド番号、ノード属性を示す番号(0,1,2,…)、属
性の意味としての交差点、コーナ、回転場所等を対応付
けてテーブル化したものである。走行路データ11bは
表2から明らかなように、アークで接続関係を表された
隣接する2つのノードと、その間の距離(最短経路の距
離)(m)とを対応付けてテーブル化したものである。
【0043】自動搬送車諸元データ11cは、表3に明
らかなように、定常移動速度(m/秒)、加速度(m/
2 )、減速度(m/秒2 )、回転時間(秒)、移載時
間(秒)等について予め実験的に計測し、テーブル化し
たものである。データベース部11はノードデータ11
a、走行路データ11b、自動搬送車諸元データ11c
及び移動時間データ11dを備えている。
【0044】(d) ステップS4:移動時間データの生
成,格納 移動時間データ生成部12はデータベース部11からノ
ードデータ11aと走行路データ11b及び自動搬送車
諸元データ11cとを読み出し、これらに基づいて自動
搬送車1が隣接するステーションノードNi からステー
ションノードNj に到達するまでに要する時間、即ち移
動時間データを(1) 式に従って生成し、全ての隣接する
ステーションノード間の移動時間について求めた後これ
をデータベース部11へ格納するよう構成されている。
移動時間データ11dは表4及び図5に示すグラフ中の
各アークKによって接続関係を表示されている隣接する
ステーションノード夫々の間を自動搬送車1を走行させ
た際に要する時間(秒)をテーブル化したものである。
【0045】移動時間は隣接するステーション間につい
て自動搬送車1が定常速度走行した時間t1 、回転に要
した時間t2 及び回転動作の前, 後における減速度、加
速度に要した時間t3 から下記(1) 式で与えられる。 t=t1 +t2 +t3 …(1)
【0046】より具体的には、自動搬送車1を隣接する
ステーションノードNi からステーションノードNj ま
で移動するのに要する移動時間時間tはステーションノ
ードNi ,Nj 間の距離をD(i,j)、自動搬送車の
定常走行速度v、自動搬送車1の加速度α1 、自動搬送
車の減速度α2 、自動搬送車の一回当たりの回転に要す
る時間Tr 、ステーションノードNi ,Nj 間を移動す
るのに必要な回転回数mとすると下記(2) 式で与えられ
る。 t={D(i,j)/v}+{1−m/2}×v ×{(α1 +α2 )/(α1 ×α2 )}+m×Tr …(2)
【0047】図5は移動時間データの生成過程を示すフ
ローチャートである。先ずノード番号Ni (i=1)を
設定し(ステップS21)、ノードNi に隣接する組合せ
可能な隣接ノード集合を生成し、バッファB1 に格納す
る(ステップS22)。バッファAから先頭要素X(ノー
ド)を取り出し(ステップS23)、先頭要素Xは交差点
であるか否かを判断する(ステップS24)。ステップS
24では交差点か否かのみを判断しているが、移動時間デ
ータの算出過程ではステーションノード以外は全て除去
するからコーナノードか否かも判断され、これら交差点
ノード、コーナノードは除去処理がなされる。
【0048】ノードXが交差点である場合にはノードN
i 以外でノードXに隣接するノード番号集合を生成し、
バッファB2 に格納する(ステップS25)。またノード
Xが交差点でない場合にはノードNi とノードX間の移
動時間を算出する(ステップS31)。バッファB2 から
先頭要素Y(ノード)を取り出す(ステップS26)。ノ
ードNi とノードY (ステーションノードNj と対応す
るノード) との間の移動時間、即ち隣接するステーショ
ンノード間の移動時間のみが算出され(ステップS2
7)、算出結果をデータベース部に格納し(ステップS2
8)、ノードYをバッファB2 から削除し(ステップS2
9)、バッファB2 が空か否かを判断し(ステップS3
0)、空でない場合にはステップS25へ戻り、また空の
場合にはステップS34へ進む。
【0049】一方、ステップS31でノードNi とノード
X (ステーションノードNj に対応するノード) 間の移
動時間を算出し(ステップS31)、算出結果をデータベ
ース部に格納し(ステップS32)、ノードXをバッファ
B1 から削除し(ステップS33)、ステップS34へ進
む。ステップS34ではバッファB1 が空か否かを判断し
(ステップS34)、空でない場合にはステップS23へ戻
り、また空の場合にはノード番号Ni =Ni +1とし
(ステップS35)、Ni >全ノード数nか否かを判断し
(ステップS36) 、Ni >全ノード数nの場合は終了
し、そうでない場合にはステップS22へ戻って前述した
過程を反復する。
【0050】図6(a) は上述した移動時間データを求め
るのに不必要な交差点ノード、コーナノードを除去した
後の状態を示すグラフの概念図であり、ステーションS
を示すノードNi 及び隣接するステーションノードNj
間の接続関係を示すアークKのみが残された状態となっ
ている。
【0051】図6(b) は図6(a) に示すグラフの概念図
における十字交差点の説明図であり、十字交差点の直近
であって隣接する交差点を隔てたステーションノードN
1 〜N4 及びこれらの間の接続関係を表すアークK11〜
K14で表現してある。
【0052】図6(c) は図6(a) に示すグラフの概念図
におけるコーナの説明図であり、コーナに直近して位置
するステーションノードN6 ,N7 及びこれらの間の接
続関係を表すアークK15で表現してある。図6(d) は図
6(a) に示すグラフの概念図におけるT字交差点の説明
図であり、T字交差点の直近に位置する3個所のステー
ションノードN9 ,N10,N11及びこれらの間の接続関
係を夫々アークK16,K17,K18で表現してある。
【0053】図6(a),(b),(c),(d) と図14(b),(c),
(d) との対比から明らかなように図6においては、図1
4(b) に表れている十字交差点を示す交差点ノードN5
、図14(c) にも表れているコーナを示すコーナノー
ドN8 及び図14(c) に表れているT字交差点を示す交
差点ノードN12が省かれ、しかも図6(b) と図14(b)
との対比から明らかなように、各ステーションSを示す
ノードN1 〜N4 間には図14(b) においては交差点の
走行路における直線方向において隣接するノード間のア
ークK1 〜K4 のみが表されているのに対し、図6(b)
においては、これに加えて交差点、コーナでの回転を伴
う接続関係を表すアークK11〜K14で表現されている。
図6(c) と図14(c) とを対比すると図6(c) のノード
N6 ,N7 間の接続関係を示すアークは2本のアークK
3,K4 が1本のアークK15で代表され、更に図6(d) と
図14(d) とを対比すると、アークの本数は3本づつで
あるが、回転を伴う接続関係を示すアークK16及びK17
が表現されている。そしてこのような表4に示す如き移
動時間データに基づいて最短経路探索が行なわれる。
【0054】図7は最短経路探索方法の一つであるダイ
クストラ法による処理過程を示すフローチャートであ
り、先ず、自動搬送車1の出発地点を示すステーション
ノードNi と目標地点を示すステーションノードNj と
が、上位システムより入力される (ステップS40)。こ
こではステーションノードNi とNj とは必ずしも隣接
していなくてもよく任意の2つのステーションノードで
よい。ステーションノードNi 、ステーションノードN
j が入力されると、図4において、最短経路探索部13
はデータベース部11から移動時間データ11d及びそ
の他必要なデータを読みだす。
【0055】(e) ステップS5:最短経路の探索 最短経路探索部13は上位システムから入力された自動
搬送車1をその出発地点(ノードNi )から目標地点
(ノードNj )へ走行させるに要する時間が最短時間で
あって、しかも最短経路を、例えばダイクストラ法等に
基づいて探索し、探索結果を結果出力部14へ出力する
よう構成されており、この最短経路探索部13により以
下の手順に従って行われる。なお以下の探索過程でのノ
ードの語句は全てステーションノードを意味する。
【0056】移動時間データに含まれるノード集合V
(ノードの数n)及び移動時間データに含まれるアーク
集合A(アークの数m)をもつ有向グラフG (V, A)
を生成し入力する (ステップS40) 。ノード集合Vは移
動時間データにあるノードNi , Nj から重複したノー
ドを除いて得られる。アーク集合Aは移動時間データに
あるノードNi , Nj を1組とし、番号 (アーク番号)
付けをする。このとき移動時間データにあるノード間の
移動時間を、対応するアークの移動時間として設定す
る。
【0057】ステップS41における初期設定は以下の処
理を行う。ノードNs からノードNi への最短移動時間
の上限値をp(Ni )とし、p(Ns ) =0とする。ま
た出発地点のノードNs を除く、全てのノードNi に対
しての上限値p(Ni)=∞とする。また全てのノードN
i ∈Vに対して、前回の反復で得られた正しい最短移動
時間となるノードq(Ni )=Φ (Φ:空集合) とし、
更に各反復において、正しく最短移動時間が求まってい
るノード集合Va =Φ、各反復において、正しく最短移
動時間が求まっていないノードの集合Vb =V (V:移
動時間データに含まれるノードの集合、n:ノードの
数) 、最短路木T=Φとする設定を行う。
【0058】各反復の都度、正しく最短移動時間が求ま
っていないノード集合Vb が空か否か、即ちVb =Φか
否かを判断し (ステップS42)、正しく最短時間が求ま
っていないノードの集合Vb が空である場合は最短移動
時間として出力される (ステップS50) 。Vb =Φでな
い場合はノードNi * の選択を行う (ステップS43)。
即ち正しい最短時間が求まっていないノードの集合Vb
の中で、ノードNs からの移動時間の上限値Pが最小と
なるノードを選択し、選択したノードをNi *とする。
このときp (Ni * ) はノードNs からノードNi *
の正しい最短移動時間となる。 p (Ni * ) =min {p (Nj ) |Nj ∈Vb
【0059】最短移動時間の上限値p (Ni * ) =∞か
否かを判断し、p (Ni * ) =∞の場合にはステップS
50へ進んで出力され、またp (Ni * ) ≠∞の場合に
は、ノード集合Va ,Vb の更新を行う(ステップS4
6) 。正しく最短移動時間が求まっているノード集合Va
と、正しく最短移動時間が求まっていないノード集合
Vb とを更新、即ちノード集合Vb からノードNi *
削除し、ノード集合Va にノードNi * を追加する。 Va =Va ∪{Ni * } Vb =Vb −{Ni *
【0060】ステップS47においてはq (Ni * ) ≠Φ
か否かを判断する。即ち一つ前の反復過程で得られた、
正しい最短移動時間となるノードq (Ni * ) が空でな
い場合はステップS48へ進み、またそうでない場合には
ステップS49へ進む。ステップS48においては一つ前の
反復過程で得られた正しい最短移動時間となるノードq
(Ni * ) と今回の反復で得られた正しい最短移動時間
となるノードNi * とを一組として最短路木Tへ追加す
る。 T=T∪{q (Ni * ),Ni *
【0061】次に正しい最短移動時間が求まっていない
ノード集合Vb の各ノードNj に対してノードNi *
らノードNj へのアークKが存在している場合に、下式
により最短移動時間の上限値p(Nj )を更新する。 p(Nj )=min {p (Nj ) , p (Ni * ) +a
(K) } 但し、a(K):アークKの自動搬送車移動時間 更にこのときp (Nj ) がより小さい値に更新される場
合は q (Nj ) =Ni * としてステップS42へ戻り、前述した過程を反復する。
【0062】ステップS50においては移動開始ノードN
s からノードNi への正しい最短移動時間はP (Ni )
で与えられ、また最短移動時間を与える経路について
は、最短路木Tに格納されているデータに基づき容易に
生成することが出来る。なお実施の形態1において最短
経路探索法としてダイクストラ法を採用した場合を説明
したが、従来知られている種々の探索法を適用してもよ
いことは勿論である。
【0063】(実施の形態2)この実施の形態2におい
ては他の態様のグラフを用いる場合を示す。図8(a) は
図2(a) に示す走行路に対応する走行路、ステーション
のレイアウト図、図8(b) は図8(a) に示すレイアウト
図を他の規則に従ってシンボライズしたグラフの概念図
である。図8(a) に示す走行路のレイアウト図は、図2
(a) に示すレイアウト図と自動搬送車1の回転可能とさ
れている場所、即ち回転場所がR1 〜R5 からR1 〜R
6 に1個所増えた点以外は実質的に同じであり、対応す
る部分には同じ符号を付してある。
【0064】図9(a) は図8(a) に示す走行路のレイア
ウト図における回転場所R6 と、この直近に位置するス
テーションSi ,Sj との関係を示す模式図であり、い
ま矢印方向から走行してきたサイドフォーク式の自動搬
送車1は先ずステーションSi と対向する位置で停止し
て荷物の移載を行った後、回転場所であるR6 でUター
ンし、ステーションSj と対向する位置で停止し、荷物
の移載を行うこととなる。また図9(a) において自動搬
送車1が回転場所R6 側からステーションSi,Sj 側
に向けて走行してきた場合はステーションSi と対向す
る位置で停止し、荷物の移載を行った後、図8(a) に示
す回転場所R3 にてUターンし、ステーションSj に停
止し、荷物の移載を行うこととなる。
【0065】つまり直近に位置する回転場所を利用して
反転することで、走行路Rを隔てて向かい合うステーシ
ョンに対する荷物の移載が可能となる。そこでこの状態
を明確に識別するため、図9(a) に示す如き回転場所R
6 とステーションSi ,Sj との間及び回転場所R3 と
ステーションSi ,Sj との間の接続関係を表すアーク
は図9(b) に示す如く夫々別個のアークKi , Kj 、K
33,K34で表す。
【0066】図8(b) に示すグラフの概念図は、上述し
た規則に従って表してあり、十字交差点を示す交差点ノ
ード(回転場所R5 のノードと一致している) とこれに
連なる2本の走行路夫々に設定されている回転場所R2
, R4 , R1 , R3 のノードとの間の接続関係を示す
アークは夫々2本のアークK21〜K34で表わしてある。
他の部分については図3に示す表現と変わらない。この
ようなグラフを用いる場合も実施の形態1におけるのと
同様に、ノードデータ、走行路データ、自動搬送車諸元
データを求め、これらは移動時間データ生成部12に読
み込まれ、移動時間データの生成に用いられる。このよ
うな実施の形態2にあっては、Uターンに要する時間を
考慮して移動時間データを生成出来、より多様で効率的
な搬送が可能な経路の設定が可能となる。
【0067】(実施の形態3)この実施の形態3におい
ては更に他の態様のグラフを用いる場合を示す。図10
(a) 、図11(a) ,(c) は走行路における十字交差点、
T字交差点、コーナの直近に配置された隣接するステー
ションS相互の全ての関係を示す模式図、図10(b) 、
図11(b) ,(d) は夫々をシンボライズしたグラフの部
分概念図であり、実施の形態1における図6に対応す
る。図10(a) に示す概念図においては十字交差点の直
近に位置する全てのステーションS1 〜S8 とこれらの
間の走行路Rが表されている。また図11(a) ,図11
(c) にはT字交差点、コーナ夫々の直近に位置するステ
ーションS9 〜S14、S15〜S18と、これらの間の走行
路が表現されている。
【0068】そして図10(b) 、図11(a) 、図11
(c) には十字交差点、T字交差点及びコーナにおける隣
接するステーションノードの全て及びこの間の接続関係
を示す全てのアークが表現されている。隣接する2つの
ステーションSi ,Sj (ステーションノードNi ,N
j )間を結ぶ全てのアークについて移動時間データがよ
り詳細に求められることとなり、最短経路の探索をより
正確に行なうことが可能となる。
【0069】(実施の形態4)図12は図4に示す最短
経路探索装置の他の構成を示すブロック図である。図1
2に示す最短経路探索装置は2台のコンピュータC1 ,
C2 で構成されており、コンピュータC1 はノードデー
タ11a、走行路データ11b、自動搬送車諸元データ
11c及びこれらから求めた移動時間データ11dを格
納するデータベース部11、前記移動時間データ11d
を求める移動時間データ生成部12を備え、またコンピ
ュータC2 は最短経路探索部13及び結果出力部14と
共に移動時間データ11dの記憶部15を備えている。
この記憶部15の移動時間データ11dはコンピュータ
C1 のデータベース部11における移動時間データ11
dの内容と実質的に同じであり、有線又は無線にてデー
タベース部11から読み出し、記憶部15へ格納される
ようになっている。他の構成及び動作は図4に示すそれ
と実質的に同じであり、説明を省略する。このような実
施の形態4にあってはコンピュータC1 とC2 とを分け
ることが出来て、実際に自動搬送車を走行させる際に必
要なコンピュータはC2 のみとなり、設置スペース等の
節減が可能となる。
【0070】
【発明の効果】第1の発明に係る最短時間経路探索方法
にあっては、自動搬送車について、走行路途中での加,
減速時間、回転時間を反映した移動時間データを用いて
探索を行うことで最短時間で一のステーションから他の
ステーションに到達するための経路を正確に探索するこ
とが出来て、より効率的な自動搬送車の運行を図れる効
果がある。
【0071】第2の発明に係る最短時間経路探索方法に
あっては、走行路を隔てて位置するステーション間にて
荷物の移載を行う場合の自動搬送車の走行経路として途
中でUターンを行わせることが可能となり、より効果的
な経路設定が可能となる。
【0072】第3の発明に係る最短時間経路探索装置に
あっては、移動時間データ生成部を設けることで自動搬
送車を複雑な走行路において走行させる際に、その方向
転換等の回転動作及びその前後の加減速度に要する時間
を反映させた最短経路の探索が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】最短経路探索方法の処理過程を示すフローチャ
ートである。
【図2】走行路のレイアウト図及び自動搬送車の模式図
である。
【図3】図2(a)に示す走行路及びステーションのレ
イアウトをシンボライズしたグラフの概念図である。
【図4】最短経路探索装置の構成を示すブロック図であ
る。
【図5】移動時間データを求める過程を示すフローチャ
ートである。
【図6】移動時間データを求める際のグラフの概念図で
ある。
【図7】ダイクストラ法による最短経路探索過程を示す
フローチャートである。
【図8】実施の形態2における走行路及びステーション
のレイアウト図及びそのグラフの概念図である。
【図9】図8に示すレイアウトの部分図及びその部分グ
ラフの概念図である。
【図10】実施の形態3における走行路及びステーショ
ンのレイアウトの部分図及びそのグラフの概念図であ
る。
【図11】実施の形態3における走行路及びステーショ
ンのレイアウトの部分図及びそのグラフの概念図であ
る。
【図12】実施の形態4における最短経路探索装置の構
成を示すブロック図である。
【図13】一般的な走行路及びステーションのレイアウ
ト図である。
【図14】図13に示す走行路及びステーション、交差
点、コーナをシンボライズしたグラフの概念図である。
【符号の説明】
1 自動搬送車 2 サイドフォーク 11 データベース部 11a ノードデータ 11b 走行路データ 11c 自動搬送車諸元データ 11d 移動時間データ 12 移動時間データ生成部 13 最短経路探索部 14 結果出力部 R 走行路 Rc コーナ Rt T字交差点 Rw 十字交差点 S ステーション N, Ni , Nj ノード K, Ki , Kj アーク

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交差点及びコーナを含む走行路で結ばれ
    た複数のステーションにおける選択された任意の2つの
    ステーション間を最短経路に沿って自動搬送車を走行さ
    せるための最短経路探索方法において、 前記各ステーション、交差点及びコーナをシンボライズ
    したノードで、また隣接するノード間の接続関係をアー
    クで表わし、各ノードの属性を示すノードデータ、アー
    クの距離を示す走行路データ及び自動搬送車の諸元デー
    タを求め、これらノードデータ、走行路データ及び自動
    搬送車の諸元データに基づいて、隣接する2つのステー
    ションを示すノード間を自動搬送車が移動するに要する
    移動時間データを求めて保存しておき、自動搬送車の出
    発地点及び目標地点を示すノードが与えられると、前記
    移動時間データに基づいて最短時間で到達し得る最短経
    路を探索することを特徴とする自動搬送車の最短経路探
    索方法。
  2. 【請求項2】 前記移動時間データは隣接する2つのス
    テーション夫々を示す全てのノード間について求めるこ
    とを特徴とする請求項1記載の自動搬送車の最短経路探
    索方法。
  3. 【請求項3】 交差点及びコーナを含む走行路で結ばれ
    た複数のステーションにおける選択された任意の2つの
    ステーション間を最短経路に沿って自動搬送車を走行さ
    せるための最短経路探索方法において、 前記各ステーション、交差点、コーナ及び自動搬送車の
    回転場所をシンボライズしたノードで、また隣接するノ
    ード間の接続関係をアークで表わすと共に、一方から他
    方のステーションに到達するのに途中方向転換を要する
    2つのステーションを示す各ノードとその直近に位置す
    る前記交差点又は回転場所を示すノードとの間の接続関
    係を夫々別の2つのアークで表わし、各ノードの属性を
    示すノードデータ、アークの距離を示す走行路データ及
    び自動搬送車の諸元データを求め、これらノードデー
    タ、走行路データ及び自動搬送車の諸元データに基づい
    て、隣接する2つのステーションを示すノード間を自動
    搬送車が移動するに要する移動時間データを求めて保存
    しておき、自動搬送車の出発地点及び目標地点を示すノ
    ードが与えられると、前記移動時間データに基づいて最
    短時間で到達し得る最短経路を探索することを特徴とす
    る自動搬送車の最短経路探索方法。
  4. 【請求項4】 前記移動時間データは隣接する2つのス
    テーション夫々を示す全てのノード間について求めるこ
    とを特徴とする請求項3に記載の自動搬送車の最短経路
    探索方法。
  5. 【請求項5】 交差点及びコーナを含む走行路で結ばれ
    た複数のステーションにおける選択された任意の2つの
    ステーション間を最短経路に沿って自動搬送車を走行さ
    せるための最短経路探索装置において、 前記各ステーション、交差点及びコーナをシンボライズ
    したノードで、また隣接するノード間の接続関係をアー
    クで表わし、各ノードの属性を示すノードデータ、アー
    クの距離を示す走行路データ、自動搬送車の諸元データ
    を保存するデータベース部と、 該データベース部から読み出したノードデータ、走行路
    データ及び自動搬送車諸元データに基づいて、隣接する
    2つのステーションを示すノード間を自動搬送車が移動
    するに要する移動時間データを求める移動時間データ生
    成部と、 自動搬送車の出発地点及び目標地点のステーションを示
    すノードが与えられると、前記移動時間データに基づい
    て最短時間で到達し得る最短経路を探索する最短経路探
    索部とを備えることを特徴とする自動搬送車の最短経路
    探索装置。
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