JPH09184971A - 外光式自動焦点合わせ機能を有するカメラ - Google Patents

外光式自動焦点合わせ機能を有するカメラ

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JPH09184971A
JPH09184971A JP7343268A JP34326895A JPH09184971A JP H09184971 A JPH09184971 A JP H09184971A JP 7343268 A JP7343268 A JP 7343268A JP 34326895 A JP34326895 A JP 34326895A JP H09184971 A JPH09184971 A JP H09184971A
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JP
Japan
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optical system
camera
synthetic resin
lens
light receiving
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Withdrawn
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JP7343268A
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English (en)
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Akira Mori
陽 森
Hirotoku Shibata
広徳 柴田
Masahiro Suzuki
雅弘 鈴木
Atsujirou Ishii
敦次郎 石井
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B7/00Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements
    • G02B7/28Systems for automatic generation of focusing signals

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Automatic Focus Adjustment (AREA)
  • Lenses (AREA)
  • Focusing (AREA)
  • Lens Barrels (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 合成樹脂レンズを含む撮影光学系と外光式自
動焦点合わせ機能(オートフォーカス光学系)とを有す
るカメラにおいて、環境の温度若しくは湿度変化に伴う
前記撮影光学系の合成樹脂レンズの形状や屈折率の変化
により結像位置にズレが発生しても良好な撮影が行える
カメラを提供する。 【解決手段】 本発明のカメラは、合成樹脂レンズを含
む撮影光学系1と、合成樹脂レンズを含みこの合成樹脂
レンズの光軸と垂直な方向に偏心された絞り2が配置さ
れた受光光学系3を有するオートフォーカス光学系とを
備えている。そして、撮影光学系1と同様の温度,湿度
特性を備えて構成された受光光学系3によって撮影光学
系1の温度,湿度変化に対する結像位置の変動量を検出
し、撮影光学系1の結像位置のズレを補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、合成樹脂を材料と
する光学素子を含む外光式自動焦点合わせ機能を有する
カメラに関する。
【0002】
【従来の技術】合成樹脂は、ガラスに比べ安価で成形し
易い。よって、合成樹脂を用いれば、非球面レンズの形
成が容易になり、光学系の結像性能の向上を図ることが
容易になる。従って、近年、そのような優れた特徴を有
する合成樹脂により形成された光学素子を含む結像光学
系を備えたカメラ等の光学機器が求められている。尚、
合成樹脂により形成された光学素子には、単独でレンズ
素子として用いられるものと、ガラスレンズと密着させ
て複合型レンズ素子として用いられるものとがある。
【0003】しかしながら、合成樹脂は、温度や湿度等
の影響を受けてその形状や屈折率が変化するため、合成
樹脂により形成された光学素子は、特に結像位置が変動
するという欠点を有することになる。このような不具合
の対処方法としては、電気抵抗等の変化から温度の変化
を判断し、結像位置の変動を補正する方法が知られてい
る。又、合成樹脂レンズの屈折力を弱めたり、2枚以上
の合成樹脂レンズを用い夫々の屈折力を光学系全系にお
ける温度や湿度による結像位置の変動を小さくするよう
に構成する等、温度や湿度による結像位置の変動をレン
ズの設計によって抑制する方法も知られている。又、被
写体からの光束を結像光学系を通過させた後に受光素子
に入射させ、温度や湿度による結像位置の変動を含めた
結像位置を検出する所謂TTL型焦点検出方式もある。
一方、外光式の焦点検出方式では、特公平6−9035
6号公報によって提案されているように、温度により結
像位置が変動するという欠点を、焦点検出装置中に温度
による伸縮自在な部材を備えることによって測距ズレを
発生させて対処しているものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】電気抵抗等の変化から
温度や湿度の変化を判断し、結像位置の変動を補正する
方法には、次のような問題点がある。即ち、環境の温度
や湿度が変化する時間に比べて合成樹脂レンズの形状や
屈折率が変化する時間の方が遅れるため、環境の温度,
湿度のみを測定することによって結像位置の変動を精度
よく予測することは困難である。又、カメラ等に収容す
ることが可能で簡易に且つ安価に湿度の変化を測定でき
る手段はないため、湿度変化を精度よく補正することは
できない。更に、レンズ設計的に温度や湿度による結像
位置の変動を小さくする方法には次のような問題点があ
る。即ち、設計的に温度や湿度による結像位置の変動を
小さくしようとすると、合成樹脂レンズの屈折率の設定
の自由度が奪われ、効果的な設計ができなくなるのであ
る。又、2枚以上の合成樹脂レンズを用いる場合、一般
に色収差を補正するために2種類の合成樹脂が用いられ
るが、このとき、レンズに用いられる合成樹脂の種類に
より温度や湿度の変化に対する反応が異なり、常に温度
や湿度による結像位置の変動を抑制することの保証はで
きない。
【0005】又、合成樹脂により形成されたレンズの一
般的な特性として、温度変化の影響を受け易い点が挙げ
られる。例えば、温度が上昇すると、レンズの曲率半
径,肉厚等は大きくなり、屈折率は小さくなる。一方、
湿度変化により受ける影響も無視できない。例えば、湿
度の上昇によりレンズの曲率半径,肉厚等が大きくな
り、屈折率も大きくなる。従って、このような性質を有
する合成樹脂により形成されたレンズにおいて、温度変
化に対する結像位置の変動と湿度変化に対する結像位置
の変動を共に小さく抑制するのは困難である。
【0006】一方、被写体からの光束を結像光学系を通
過させた後受光素子に入射させ、温度や湿度による結像
位置の変動を含めた結像位置を検出する方式では、前述
の問題点を解決することは可能ではある。しかし、被写
体からの光束を用いるので、被写体により光量,光量分
布が変化し、受光素子列や撮影光学系との光路分割や切
換え手段,撮影光学系から分割された後の複雑な焦点検
出用再結像光学系,高度な信号処理を行う回路等が必要
であり、製造コストがかさみ、カメラボディが大型化す
る等の点で不利となる。又、フィルム上に結像する像と
等価な像を必要とするため、開口絞りとシャッタとが一
体的に構成されている所謂レンズシャッタ式のカメラへ
の適用が困難である。即ち、この方式は、一眼レフレッ
クスカメラには適用が可能であるが、安価でコンパクト
であるべきレンズシャッタ式カメラには不向きなもので
ある。
【0007】又、特公平6−90356号公報に開示さ
れているカメラのように、レンズシャッタへの適用を可
能とした例もあるが、ここに開示されているものでは、
湿度変化への対応が不可能、光学設計的な自由度が
ない、経時変化への対応が不可能(特に、撮影光学系
に2種類以上の材質が用いられている場合)等の問題が
生じる。
【0008】そこで、本発明は、上記のような従来技術
の有する問題点に鑑みなされたものであり、その目的を
以下に示す。
【0009】本発明の第1の目的は、合成樹脂レンズを
含む撮影光学系と外光式自動焦点合わせ機能(オートフ
ォーカス光学系)とを有するカメラにおいて、環境の温
度若しくは湿度変化に伴う前記撮影光学系の合成樹脂レ
ンズの形状や屈折率の変化により結像位置にズレが発生
しても良好な撮影が行えるカメラを提供することであ
る。
【0010】第2の目的は、合成樹脂レンズを含み変倍
機能を有する撮影光学系と外光式オートフォーカス光学
系とを有するカメラにおいて、環境の温度若しくは湿度
変化に伴う前記撮影光学系の合成樹脂レンズの形状や屈
折率の変化により結像位置にズレが発生しても良好な撮
影が行えるカメラを提供することである。
【0011】第3の目的は、2種類以上の合成樹脂レン
ズを含む撮影光学系と外光式パッシブオートフォーカス
光学系とを有するカメラにおいて、環境の温度若しくは
湿度変化に伴う前記撮影光学系の合成樹脂レンズの形状
や屈折率の変化により結像位置にズレが発生しても良好
な撮影が行えるカメラを提供することである。
【0012】第4の目的は、2種類以上の合成樹脂レン
ズを含む撮影光学系と外光式アクティブオートフォーカ
ス光学系とを有するカメラにおいて、環境の温度若しく
は湿度変化に伴う前記撮影光学系の合成樹脂レンズの形
状や屈折率の変化により結像位置にズレが発生しても良
好な撮影が行えるカメラを提供することである。
【0013】第5の目的は、コーティングが施された合
成樹脂レンズを含む撮影光学系と外光式オートフォーカ
ス光学系とを有するカメラにおいて、環境の湿度変化に
より前記撮影光学系に結像位置のズレが発生しても良好
な撮影が行えるカメラを提供することである。
【0014】第6の目的は、合成樹脂レンズを含む撮影
光学系と外光式のパッシブオートフォーカス光学系とを
有するカメラにおいて、環境の温度若しくは湿度変化に
伴う前記撮影光学系の合成樹脂レンズの形状や屈折率の
変化により結像位置にズレが発生しても良好な撮影が行
えるカメラを提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明による外光式自動焦点合わせ機能を有するカ
メラは、以下に示す特徴を備えている。
【0016】本発明の第1の特徴は、合成樹脂レンズを
含む撮影光学系と、少なくとも1枚の合成樹脂レンズを
含みこの合成樹脂レンズの光軸と垂直な方向に偏心され
た絞りを有する外光式オートフォーカス光学系とにより
構成されていることである。
【0017】第2の特徴は、前記撮影光学系は変倍機能
を備えていることである。
【0018】第3の特徴は、前記撮影光学系は変倍機能
を備え、この撮影光学系の変倍作用に連動して前記外光
式オートフォーカス光学系を構成している合成樹脂レン
ズと絞りとの相対位置を変化させ得るようにしたことで
ある。
【0019】第4の特徴は、前記撮影光学系は2種類以
上の合成樹脂レンズを有し、前記外光式オートフォーカ
ス光学系は左右のレンズの材質が異なるパッシブオート
フォーカス光学系により構成されていることである。
【0020】第5の特徴は、前記撮影光学系は2種類以
上の合成樹脂レンズを有し、前記外光式オートフォーカ
ス光学系は受光光学系が2種類以上の合成樹脂レンズを
有するアクティブオートフォーカス光学系により構成さ
れていることである。
【0021】第6の特徴は、前記撮影光学系及び外光式
オートフォーカス光学系に夫々含まれている合成樹脂レ
ンズの表面にはコーティングが施されていることであ
る。
【0022】第7の特徴は、前記外光式オートフォーカ
ス光学系は受光光学系に合成樹脂レンズを有するパッシ
ブオートフォーカス光学系により構成され、前記受光光
学系の何れか一方は前記合成樹脂レンズに対する絞りの
位置が無偏心になっていることである。
【0023】
【発明の実施の形態】請求項1に記載の発明は、合成樹
脂レンズを含む撮影光学系と、合成樹脂レンズを含みこ
の合成樹脂レンズの光軸と垂直な方向に偏心された絞り
を有する外光式オートフォーカス光学系とからなり、被
写体からの光束が前記オートフォーカス光学系を透過し
受光素子で受光するように構成され、更に、その受光素
子からの出力に基づき、環境の温度若しくは湿度変化に
伴う前記撮影光学系の結像位置のズレを補正する機能を
有するカメラに関するものである。
【0024】本発明のカメラは、図1に示すように、合
成樹脂レンズを含む撮影光学系1と、合成樹脂レンズを
含みこの合成樹脂レンズの光軸と垂直な方向に偏心され
た絞り2が配置された受光光学系3を有するオートフォ
ーカス光学系とを備えている。又、受光光学系3には、
撮影光学系1が有する温度,湿度変化に対する特性と同
様の特性が備えられている。従って、本発明のカメラで
は、受光光学系3において撮影光学系1の結像位置のズ
レを検出することができる。合成樹脂レンズを含む撮影
光学系1の温度,湿度変化に伴う結像位置は、図2のグ
ラフの直線Aに示すように変動する。従って、かかる温
度,湿度の変化が生じた場合に、同グラフの直線Bに示
される数値だけ撮影光学系1の結像位置のズレを補正す
れば、環境の温度,湿度に関係なく一定位置に像を形成
することができるようになり、良好な写真撮影が可能に
なる。
【0025】そこで、本発明のカメラでは、撮影光学系
1と同様の温度,湿度特性を備えて構成された受光光学
系3によって撮影光学系1の温度,湿度変化に対する結
像位置の変動量を検出し、撮影光学系1の結像位置のズ
レを補正する。本発明のカメラでは、絞り2の開口が受
光光学系3の光軸方向に対して垂直方向に偏心されて配
置されているので、測距目的物である被写体4から発せ
られ受光光学系3の絞り2(開口)の中心に入射する光
線の入射角に対するこの絞り2の中心から射出される光
線の射出角が、受光光学系3の温度若しくは湿度変化に
伴い変化することから、この変化量を受光素子5上にお
ける前記光線の入射位置の変動によって検出する。そし
て、受光素子5において検出された情報に基づいて、撮
影光学系1の結像位置のズレを補正することにより、良
好な写真撮影を行うことが可能となる。
【0026】このように、本発明では、オートフォーカ
ス光学系の受光光学系3そのものの変化に対応させて撮
影光学系1の結像位置のズレを補正することができるの
で、次のような効果が得られる。温度計を用いて撮影
光学系の結像位置のズレを補正する方法に対し、湿度に
よる結像位置のズレも考慮できる。光学素子の設計に
より撮影光学系の結像位置のズレを補正する方法に比べ
て、光学素子の設計の自由度が大きくなって、高性能,
高仕様,低コスト等の光学設計が行い易くなり、又、温
度,湿度夫々の影響を合わせて評価しているので、環境
の温度及び湿度が撮影光学系に与える影響の差につい
て、特に考慮せずに設計を行うことができる。更に、本
発明のカメラでは、オートフォーカス光学系の受光光学
系3中に、例えば可変頂プリズムの如き屈折角が変化す
る部材を配置することによって、より良好な撮影光学系
1の結像位置のズレを補正することが可能になる。尚、
本発明のカメラに用いられるオートフォーカス光学系に
アクティブオートフォーカス光学系を採用する場合に
は、投受光何れかの光学系中に可変頂プリズム等を配置
しても前記のような効果は得られるが、この場合受光側
に配置した方が視野の変動が少なくなるため有利であ
る。一方、パッシブオートフォーカス光学系を採用する
場合には、左右双方の光学系中に可変頂プリズム等を配
置してもよいし、その一方のみに配置してもよい。
【0027】請求項2に記載の発明は、合成樹脂を含み
変倍機能を有する撮影光学系と、合成樹脂レンズを含み
この合成樹脂レンズの光軸と垂直な方向に偏心された絞
りを有する外光式オートフォーカス光学系とからなり、
被写体からの光束が前記オートフォーカス光学系を透過
し受光素子で受光するように構成され、更に、この受光
素子からの出力に基づき前記撮影光学系の温度若しくは
湿度変化に伴う結像位置のズレ又は変倍作用に伴う結像
位置のズレを補正する機能を有するカメラに関するもの
である。
【0028】具体的な作用及び効果は請求項1に記載の
発明と同様であるが、前記撮影光学系のズーム状態での
結像位置ズレを補正するために、前記オートフォーカス
光学系からの出力を前記撮影光学系の望遠側での結像位
置のズレに合わせるように構成している。これは、望遠
側よりも広角側の方が被写界深度が深いので、温度若し
くは湿度変化による撮影光学系の結像位置のズレによる
影響が現れにくく、望遠側に合わせておけば広角側の結
像位置のズレに対してもある程度対処可能であるためで
ある。又、他の方法としては、前記撮影光学系の前群の
みに合成樹脂レンズを用いる(前群によるフォーカシン
グの場合)ことによっても、同様の効果を得ることは可
能である。これは、例えば、2群ズームのように、距離
に対するピントの調整量が広角から望遠にかけて焦点距
離にかかわらず一定となるためである。このような構成
によれば、簡易な方法で撮影光学系の結像位置のズレを
補正することができ、又、コスト的にも有利である。
【0029】請求項3に記載の発明は、合成樹脂レンズ
を含み変倍機能を有する撮影光学系と、合成樹脂レンズ
を含みこの合成樹脂レンズの光軸と垂直な方向に偏心さ
れた絞りを有し変倍機能を備えた外光式オートフォーカ
ス光学系とからなり、被写体からの光束が前記オートフ
ォーカス光学系を透過し、受光素子で受光するように構
成され、この受光素子からの出力に基づき、前記撮影光
学系の温度若しくは湿度変化に伴う結像位置のズレ又は
変倍作用に伴う結像位置のズレを補正する機能を有する
カメラに関するものである。このカメラは、例えば、前
記オートフォーカス光学系に可変頂プリズムを用いてズ
ーム状態に連動させたり、そのオートフォーカス光学系
自体をズームレンズとして構成するか、又は、前記撮影
光学系のズーム状態に連動させて前記オートフォーカス
光学系の絞りを機械的に駆動させ得るように構成されて
いる。従って、このような構成によれば、広角側から望
遠側までの全ての領域に亘って前記撮影光学系の結像位
置のズレを補正することができる。
【0030】請求項4に記載の発明は、2種類以上の合
成樹脂レンズを有する撮影光学系と、合成樹脂レンズを
含みこの合成樹脂レンズの光軸と垂直な方向に偏心され
た絞りを有する外光式オートフォーカス光学系とからな
っており、この外光式オートフォーカス光学系が左右の
レンズ材質が異なるパッシブオートフォーカス光学系に
より構成され、被写体からの光束がこのパッシブオート
フォーカス光学系の左右の光学系を透過し夫々の光学系
に備えられている受光素子で受光するように構成され、
更に、これら2つの受光素子からの出力に基づき前記撮
影光学系の湿度若しくは温度変化に伴う結像位置のズレ
を補正する機能を有するカメラに関するものである。
【0031】一般に、撮影光学系に2種類以上の合成樹
脂レンズが用いられている場合、環境の温度若しくは湿
度変化による結像位置の経時的変化は均一とはならない
場合が多い。これは個々の合成樹脂レンズでの温度特性
若しくは吸湿特性が異なっているためである。例えば、
アクリルとポリカーボネートでは温度上昇による屈折率
の変化はほぼ同じであるが、湿度上昇による屈折率の変
化はアクリルの方が大きく、更には、両者での吸湿速度
がかなり違う。更に詳しく説明すると、一般的な撮影レ
ンズの場合、理想的には全て同じ材質を用いて形成し、
温度若しくは湿度変化による結像位置の経時変化を均一
とすることが好ましいが、現実には、正レンズにはアッ
ベ数が高い材質(例えば、アクリル)を、負レンズには
アッベ数の低い材質(例えば、ポリカーボネート)を用
いることが多い。このような構成とすることにより、温
度若しくは湿度変化による正レンズと負レンズとの個々
の焦点距離のズレを相殺することもできないため、撮影
光学系の結像位置の経時的変化が均一にはならない。こ
の問題に対処するために請求項4に記載の発明では、前
述のような構成が採用されているが、当然のことなが
ら、前記パッシブオートフォーカス光学系の左右の受光
光学系夫々に材質の異なったレンズが1種類だけしか使
用できないことはなく、前記撮影光学系の特性に合わせ
て複数種類の材質のレンズを用いてもよい。
【0032】請求項5に記載の発明は、2種類以上の合
成樹脂レンズを有する撮影光学系と、合成樹脂レンズを
含みこの合成樹脂レンズの光軸と垂直な方向に偏心され
た絞りを備えた外光式オートフォーカス光学系とからな
り、この外光式オートフォーカス光学系は2種類以上の
合成樹脂レンズを有するアクティブオートフォーカス光
学系により構成され、被写体からの光束が前記アクティ
ブオートフォーカス光学系の受光光学系を透過し受光素
子で受光するように構成され、更に、その受光素子から
の出力に基づき前記撮影光学系の温度若しくは湿度変化
に伴う結像位置のズレを補正する機能を有するカメラに
関するものである。一般的に、2種類以上の合成樹脂レ
ンズが使用されている撮影光学系では、前述のような特
徴を備えているため、アクティブオートフォーカス光学
系においても、請求項5に記載されたような構成を採用
することによって、撮影光学系の温度若しくは湿度変化
による結像位置の経時変化に対応することができる。更
に、当然のことながら、前記撮影光学系の特性に合わせ
て、前記アクティブオートフォーカス光学系の受光光学
系中に、複数の異なる材質からなるレンズを配置しても
よい。
【0033】請求項6に記載の発明は、コーティングが
施された合成樹脂レンズを有する撮影光学系と、コーテ
ィングが施された合成樹脂レンズを含みこの合成樹脂レ
ンズの光軸と垂直な方向に偏心された絞りを有する外光
式オートフォーカス光学系とからなり、前記撮影光学系
の温度若しくは湿度変化に伴う結像位置のズレを補正す
る機能を有するカメラに関するものである。前記撮影光
学系中に配置された合成樹脂レンズにのみコーティング
が施されており、オートフォーカス光学系中に配置され
たレンズにはコーティングが施されていないと、前者と
後者との吸湿性が変化してしまう。これは、前者ではコ
ーティングにより入射光が遮られるため吸湿速度が遅く
なり、後者では光を遮るものが何もないため吸湿速度が
早まってしまうためである。この問題に対処するために
は、オートフォーカス光学系中に配置されている合成樹
脂レンズにも撮影光学系中の合成樹脂レンズと同様のコ
ーティングを施せばよい。このようにすることにより、
簡易,低コストで本発明の目的を十分に達成することが
できる。
【0034】請求項7に記載の発明は、合成樹脂レンズ
を含む撮影光学系と、合成樹脂レンズを含みこの合成樹
脂レンズの光軸と垂直な方向に偏心された絞りを備えた
外光式パッシブオートフォーカス光学系とからなり、こ
のバッシブオートフォーカス光学系の何れか一方の受光
光学系の合成樹脂レンズに対する絞りの位置が無偏心と
なるように構成され、被写体からの光束が前記パッシブ
オートフォーカス光学系の左右の受光光学系を透過し夫
々の光学系の受光素子で受光するように構成され、更
に、これら2つの受光素子からの出力の差に基づき前記
撮影光学系の温度若しくは湿度変化に伴う結像位置のズ
レを補正する機能を有するカメラに関するものである。
このように構成されたカメラの基本的な作用,効果は前
述した各請求項に記載の発明と同様であるが、カメラシ
ステムからの要請、例えば、絞りやオートフォーカス光
学系を構成する光学素子を駆動したり、オートフォーカ
ス光学系に必要な処理を施したりすることによって、一
方の受光光学系のみにこれらの処理等を施せばよいた
め、光学系の精度,コスト等の点で更に有利となる。
【0035】以下、図示した実施例に基づき本発明を具
体的に説明する。
【0036】第1実施例 図3は本実施例のカメラに備えられているオートフォー
カス光学系の構成を示す概念図である。本実施例では、
アクティブオートフォーカス光学系を備えたカメラの例
を示す。このカメラでは、まず、投光部11から射出さ
れた光束が、物点12へ向けて照射される。そして、物
点12からの反射光は、絞り13の開口を通過し受光レ
ンズ14を透過して受光素子15に照射される。このと
き、絞り13の開口は受光レンズ14の光軸LC に対し
その垂直方向に偏心している。又、受光レンズ14は合
成樹脂からなっており、図示しない撮影光学系も同様の
合成樹脂からなるレンズを備えて構成されている。よっ
て、この撮影光学系も受光レンズ14と同様の温度,湿
度特性を備えている。
【0037】本実施例のカメラは上記のように構成され
ているので、環境の温度,湿度変化により撮影光学系に
生じる変化がオートフォーカス光学系においても同様に
現れることになる。従って、前記オートフォーカス光学
系において、環境の温度,湿度変化により生じる撮影光
学系の結像位置のズレを検出することができる。即ち、
本実施例のカメラでは、環境の温度,湿度の変化に伴
い、物点12から絞り13の開口の中心へ入射する光線
の入射角に対する絞り13の開口の中心から射出される
光線の射出角が変化するため、受光素子15に入射する
光線の入射位置が変化する。この受光素子15において
検出された光線の入射位置の変化量に基づいて、撮影光
学系の結像位置の変動量を検出する。そして、撮影光学
系の結像位置のズレを補正することによって、良好な写
真撮影を可能としている。尚、前記撮影光学系がズーム
機能を備えており、広角端における結像位置と望遠端に
おける結像位置とが異なっているような場合には、絞り
13の偏心量を広角端から望遠端に亘って変化させて測
距データの変化量を正確に把握できるような構成を採用
することによって対処できる。
【0038】第2実施例 図4は本実施例のカメラに備えられているオートフォー
カス光学系の構成を示す概念図である。本実施例のカメ
ラでは、前記絞り13に代えてプラスチック材からなる
プリズム16を用いている点のみ第1実施例のカメラと
異なっている。即ち、本実施例のカメラでは、まず、投
光部11から射出された光束が、物点12へ向けて照射
される。そして、物点12からの反射光は、プリズム1
6を介し受光レンズ14を透過して受光素子15に照射
される。このとき、プリズム16を透過した光の受光素
子15への入射位置は第1実施例のカメラの場合と全く
同位置になるように構成されている。従って、第1実施
例のカメラと同様に環境の温度,湿度変化による撮影光
学系の結像位置のズレを捉えることが可能であり、この
撮影光学系の結像位置のズレを補正することにより、良
好な写真撮影を行うことができる。尚、プリズム16は
受光レンズ14と受光素子15との間に配置してもよ
く、又、プリズム16を受光レンズ14と一体的に構成
してもよい。
【0039】更に、本実施例のカメラにおいても、撮影
光学系がズーム機能を備え、広角端における結像位置と
望遠端における結像位置とが異なっているような場合に
は、プリズム16を広角端から望遠端に亘って偏心させ
ることにより測距データの変化量を正確に把握できるよ
うな構成を採用することによって対処できる。
【0040】第3実施例 図5は、本実施例のカメラに用いられる撮影光学系の構
成を示す光軸に沿う断面図である。この撮影光学系20
は、20℃における結像位置を基準として、50℃では
かかる基準位置より−1.6mm,−10℃では+1.
4mmだけ変化するようになっている。
【0041】以下、撮影光学系20を構成する光学素子
の数値データを示す。 撮影光学系20の焦点距離f1 =153.92(mm) 撮影光学系20のFナンバ=8.0
【0042】r1 =27.884 d1 =17.9 n1 =1.49241 ν1 =57.66 r2 =37.536 (非球面) d2 =5.2 r3 =-165.582 d3 =2.9 n3 =1.58423 ν3 =30.49 r4 =23.742 d4 =3.2 r5 =25.632 d5 =12.9 n5 =1.50137 ν5 =56.40 r6 =-81.780(非球面) d6 =2.9 r7 =∞ (絞り) d7 =115.841 r8 =∞ (像面)
【0043】円錐係数及び非球面係数 第2面 K=-0.519 E=3.8181×10-6 F=-1.7258 ×10-9 G=8.5237×10-13 H=-1.1266 ×10-15 I=-3.3069 ×10-18 第6面 K=-23.068 E=-6.5220 ×10-7 F=5.3288×10-9 G=1.3385×10-13 H=1.2833×10-18 I=-4.0061 ×10-23
【0044】又、本実施例のカメラに備えられているオ
ートフォーカス光学系はパッシブオートフォーカス光学
系により構成されており、図6はこのパッシブオートフ
ォーカス光学系の受光光学系の構成を示す概念図であ
る。尚、投光部の構成は第1実施例に示したものと同様
であるため、ここでは省略する。図のように、この受光
光学系では、物点12からの光束が絞り13の開口を通
過した後受光レンズ17を透過し、受光素子18で受光
されるようになっている。この受光レンス17はプラス
チック材からなり、受光レンズ17の中心Oと絞り13
の開口の中心O1とを3mm水平方向(受光レンズの光
軸と垂直な方向)に偏心させている。尚、2つの受光レ
ンズ17のレンズの中心O,O間の距離は60mmであ
る。
【0045】以下、受光レンズ17の数値データを示
す。 受光レンズ17の焦点距離f2 =16mm 受光レンズ17の熱線膨張係数=7.1×10-5
【0046】r1 =9.0958 (非球面) d1 =5.7 n1 =1.4924(20 ℃) ,1.4886(50 ℃)
,1.4964(-10℃) r2 =41.621
【0047】円錐係数及び非球面係数 第1面 K=-1.1714 E=6.6219×10-5 F=-2.6529 ×10-7
【0048】本実施例のカメラに備えられたオートフォ
ーカス光学系の受光光学系は上記のように構成されてい
るので、環境の温度,湿度変化により、物点12から受
光レンズ17の開口の中心へ入射する光線の入射角に対
する受光レンズ17の開口の中心から射出される光線の
射出角が変化するため、受光素子18に入射する光線の
入射位置が変化する。よって、受光素子18において検
出された光線の入射位置の変化量に基づいて、撮影光学
系20の結像位置のズレを補正し、良好な写真撮影を可
能としている。尚、かかるオートフォーカス光学系にお
いては、20℃で物点12までの距離が3mであると測
距されたデータは、50℃では3.75m,−10℃で
は2.5mとして観察される。これは前記撮影光学系2
0の温度変化による焦点距離の変化量に対応しており、
この測距データに基づき撮影光学系20の結像位置のズ
レを補正することが可能になる。
【0049】更に、撮影光学系20がズーム機能を備
え、広角端における結像位置と望遠端における結像位置
とが異なっているような場合には、受光レンズ17の中
心Oと絞り13の開口の中心O1 との偏心量を撮影光学
系20が広角端から望遠端に亘って変化させて測距デー
タの変化量を正確に把握できるような構成を採用するこ
とによって対処できる。
【0050】尚、上記各数値データにおいて、r1 ,r
2 ,・・・・は各レンズ面等の曲率半径、d1 ,d2
・・・・は各レンズの肉厚又はそれらの間隔、n1 ,n
2 ,・・・・は各レンズの屈折率(波長587.56n
mの光に対する)、ν1 ,ν 2 ・・・・は各レンズのア
ッベ数を、夫々示している。又、上記各非球面形状は、
光軸上の光の進行方向をX軸、光軸と直交する方向をY
軸にとり、円錐係数をK、非球面係数を夫々E,F,
G,H,Iとしたとき、以下に示す式により与えられ
る。 但し、Cは非球面頂点での曲率(1/r)を示してい
る。
【0051】第4実施例 図7は本実施例のカメラに備えられているオートフォー
カス光学系の受光光学系の構成を示す概念図である。本
実施例のカメラには、ズームレンズにより構成された撮
影光学系が備えられており、図7に示されたオートフォ
ーカス光学系の受光光学系は、このような変倍機能を有
する撮影光学系に採用されるのに好適な例を示すもので
ある。この受光光学系の構成は第1実施例のものとほぼ
同様であるが、絞り13を左右若しくは前後の方向(図
中の矢印方向)に偏心させ得るように構成している点の
み異なっている。カメラの撮影光学系がズームレンズに
より構成されている場合には、広角端と望遠端とにおい
て温度,湿度変化による結像距離の変動量が異なってく
る場合がある。従って、かかる撮影光学系において広角
端から望遠体に亘る変倍の際に、これと連動させて前記
受光光学系の絞り13を左右若しくは前後の方向に偏心
させることにより、撮影光学系の結像位置のズレを正確
に検出し、このズレを補正することができる。
【0052】又、前記オートフォーカス光学系の受光光
学系は、図8に示すように、第1群19aと第2群19
bからなる受光レンズ19を絞り13と受光素子15と
の間に配置して構成してもよい。この場合には、撮影光
学系の広角端から望遠端に亘る変倍の際に、絞り13を
偏心せる代わりに、受光レンズ19の第1群19a若し
くは第2群19bを受光レンズ19の光軸に沿って移動
させることによって、撮影光学系の結像位置のズレを検
出する。
【0053】第5実施例 図9は本実施例のカメラに用いられている撮影光学系の
構成を示す光軸に沿う断面図であり、(a)は広角側で
の状態、(b)は望遠側での状態を夫々示している。本
実施例のカメラに用いられている撮影光学系21は前群
21aと後群21bとからなり、前群21a及び後群2
1bを光軸LC に沿って移動させて変倍を行うものであ
る。この撮影光学系21では、前群21aの物体側のレ
ンズにプラスチックレンズが使用されている。このよう
に、変倍機能を有する撮影光学系21にプラスチックレ
ンズを使用すると、環境の温度変化により生じる結像位
置の変動量は、後群21bの結像縦倍率の2乗に比例し
て変化するが、撮影光学系21全系の焦点距離も後群2
1bの結像縦倍率の2乗に比例して変化するため、実質
的な撮影光学系21の焦点距離に対するピント調整量
は、広角側から望遠側に亘り、光学系の焦点距離にかか
わらず一定となる(図10参照)。
【0054】従って、本実施例のカメラに用いられるオ
ートフォーカス光学系はズームレンズを備えた撮影光学
系に好適な図7若しくは図8に示された第4実施例のも
のを用いることが好ましい。かかるオートフォーカス光
学系を用いて、一旦、撮影光学系21の望遠側における
結像位置の変動量を検出し、このテータに基づき撮影光
学系21の結像位置のズレを補正すればよい。
【0055】第6実施例 カメラの撮影光学系は全て同じ材質のレンズから構成さ
れているとは限らず、例えば、図11に示すように、2
種類の異なる材質のレンズ(アクリルとポリカーボネー
ト)を含んで構成されているものもある。このような撮
影光学系の場合、温度,湿度の変化によるレンズの焦点
距離の変動速度はレンズの材質により異なってくる。よ
って、図12に示すように、時間的な経過に伴う撮影光
学系の結像位置の変動量は単調とはならない場合があ
る。本実施例は、このような撮影光学系が備えられたカ
メラに搭載が可能なオートフォーカス光学系の例を示す
ものである。
【0056】図13は本実施例のカメラに用いられるオ
ートフォーカス光学系の受光光学系の構成を示す概念図
である。この図には、パッシブオートフォーカス光学系
の例が示されている。図のように、この受光光学系に
は、ポリカーボネートからなる受光レンズ22及びアク
リルからなる受光レンズ23が備えられている。そし
て、物点12からの光束は絞り13の開口を夫々通過し
た後受光レンズ22,23を透過し、受光素子18で夫
々受光されるようになっている。このときの受光レンズ
22,23のレンズの中心と絞り13の開口の中心との
偏心量は第3実施例の場合と同様である。従って、前記
撮影光学系において、ポリカーボネートからなるレンズ
が与える結像位置の変動量を受光光学系の受光レンズ2
2を備えた側で、アクリルからなるレンズが与える結像
位置の変動量を受光レンズ23を備えた側で夫々検出す
ることにより、撮影光学系の結像位置の変動量を正確に
把握することができる。
【0057】一方、カメラにアクティブオートフォーカ
ス光学系が備えられている場合には、図14に示すよう
に、オートフォーカス光学系の受光レンズ24をアクリ
ルからなるレンズ24aとポリカーボネートからなるレ
ンズ24bにより構成することによって、図13に示し
たオートフォーカス光学系と同様の効果を得ることがで
きる。
【0058】ここで、合成樹脂はコーティングが施され
ることにより、湿度変化による屈折力や形状に変化が現
れる時間に違いを生じる。そこで、上記各実施例に示さ
れたように、オートフォーカス光学系の受光光学系を構
成している受光レンズの屈折力変化に基づいて測距デー
タを補正し、撮影光学系の結像位置のズレを補正する場
合には、正確な補正を行うため、かかる受光レンズに撮
影光学系に含まれる合成樹脂レンズに施されているもの
と同質のコーティングを施すことにより、撮影光学系中
のレンズとの吸湿速度の差を補正することが好ましい。
【0059】第7実施例 図15は本実施例のカメラに備えられているオートフォ
ーカス光学系の受光光学系の構成を示す概念図である。
この図に示された受光光学系は、受光部25aと受光部
25bとからなっている。受光部25aは、絞り13
a,受光レンズ14a及び受光素子15aを備えてお
り、絞り13a及び受光レンズ14aは無偏心である。
一方、受光部25bは、絞り13b,受光レンズ14b
及び受光素子15bを備えており、絞り13bの開口の
中心と受光レンズ14bの中心とは偏心されている。
尚、受光レンズ14aにはコーティングは施されておら
ず、又、絞り13bの開口の中心と受光レンズ14bの
中心との偏心量は、撮影光学系の変倍に応じて決定され
る。
【0060】本実施例のカメラの作用効果は、基本的に
は上記各実施例に示されたカメラと同様であるが、オー
トフォーカス光学系の受光光学系が2つの受光部により
構成されているので、撮影光学系の結像位置のズレを受
光素子15a及び受光素子15bの出力の差から求める
ことによって、より正確に測距データの抽出ができる。
又、コーティングや絞り駆動系を受光光学系の一方の受
光部のみに備えているため、より低コストで高精度の測
距を行うことができ、より良好な写真撮影が可能とな
る。
【0061】
【発明の効果】上述のように、本発明のカメラによれ
ば、環境の温度若しくは湿度の変化に伴い撮影光学系の
結像位置にズレが生じても、かかる撮影光学系に含まれ
ている合成樹脂レンズと同材質のレンズを備えたオート
フォーカス光学系によって前記撮影光学系の結像位置の
変動量を検出し、撮影光学系の結像位置のズレを良好に
補正できるため、良好な写真撮影を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカメラの構成を示す概念図である。
【図2】合成樹脂レンズを備えたカメラの撮影光学系に
おいて環境の温度,湿度変化に伴う結像位置の変動を説
明するためのグラフである。
【図3】第1実施例のカメラに備えられているオートフ
ォーカス光学系の構成を示す概念図である。
【図4】第2実施例のカメラに備えられているオートフ
ォーカス光学系の構成を示す概念図である。
【図5】第3実施例のカメラに用いられる撮影光学系の
構成を示す光軸に沿う断面図である。
【図6】第3実施例のカメラに備えられているオートフ
ォーカス光学系の受光光学系の構成を示す概念図であ
る。
【図7】第4実施例のカメラに備えられているオートフ
ォーカス光学系の受光光学系の構成を示す概念図であ
る。
【図8】第4実施例のカメラに備えられているオートフ
ォーカス光学系の受光光学系の他の構成を示す概念図で
ある。
【図9】第5実施例のカメラに用いられる撮影光学系の
構成を示す光軸に沿う断面図であり、(a)は広角側で
の状態、(b)は望遠側での状態を夫々示す図である。
【図10】第5実施例のカメラの撮影光学系における変
倍の際の焦点距離とそれに対するピント調整量との関係
を示すグラフである。
【図11】第6実施例のカメラに用いられる撮影光学系
の構成を説明するための概念図である。
【図12】温度,湿度変化に伴う第3実施例のカメラの
撮影光学系における時間経過と結像位置の変動とを説明
するためのグラフである。
【図13】第6実施例のカメラに備えられているオート
フォーカス光学系の受光光学系の構成を示す概念図であ
る。
【図14】第6実施例のカメラに備えられているオート
フォーカス光学系の受光光学系の他の構成を示す概念図
である。
【図15】第7実施例のカメラに備えられているオート
フォーカス光学系の受光光学系の構成を示す概念図であ
る。
【符号の説明】
1,20,21 撮影光学系 2,13,13a,13b 絞り 3 受光光学系 4 被写体 5,15,15a,15b,18 受光素子 11 投光部 12 物点 14,14a,14b,17,19,22,23,24
受光レンズ 16 プリズム 19a 第1群 19b 第2群 21a 前群 21b 後群 24a,24b レンズ 25a,25b 受光部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石井 敦次郎 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂レンズを含む撮影光学系と、少
    なくとも1枚の合成樹脂レンズを含み該合成樹脂レンズ
    の光軸と垂直な方向に偏心された絞りを有する外光式オ
    ートフォーカス光学系と、により構成されていることを
    特徴とする外式光自動焦点合わせ機能を有するカメラ。
  2. 【請求項2】 前記撮影光学系は変倍機能を備えている
    ことを特徴とする請求項1に記載の外光式自動焦点合わ
    せ機能を有するカメラ。
  3. 【請求項3】 前記撮影光学系は変倍機能を備え、該撮
    影光学系の変倍作用に連動して前記外光式オートフォー
    カス光学系を構成している合成樹脂レンズと絞りとの相
    対位置を変化させ得るようにしたことを特徴とする請求
    項1に記載の外光式自動焦点合わせ機能を有するカメ
    ラ。
  4. 【請求項4】 前記撮影光学系は2種類以上の合成樹脂
    レンズを有し、前記外光式オートフォーカス光学系は左
    右のレンズの材質が異なるパッシブオートフォーカス光
    学系により構成されていることを特徴とする請求項1に
    記載の外光式自動焦点合わせ機能を有するカメラ。
  5. 【請求項5】 前記撮影光学系は2種類以上の合成樹脂
    レンズを有し、前記外光式オートフォーカス光学系は受
    光光学系が2種類以上の合成樹脂レンズを有するアクテ
    ィブオートフォーカス光学系により構成されていること
    を特徴とする請求項1に記載の外光式自動焦点合わせ機
    能を有するカメラ。
  6. 【請求項6】 前記撮影光学系及び外光式オートフォー
    カス光学系に夫々含まれている合成樹脂レンズの表面に
    はコーティングが施されていることを特徴とする請求項
    1に記載の外光式自動焦点合わせ機能を有するカメラ。
  7. 【請求項7】 前記外光式オートフォーカス光学系は受
    光光学系に合成樹脂レンズを有するパッシブオートフォ
    ーカス光学系により構成され、前記受光光学系の何れか
    一方は前記合成樹脂レンズに対する絞りの位置が無偏心
    になっていることを特徴とする請求項1に記載の外光式
    自動焦点合わせ機能を有するカメラ。
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