JP3454582B2 - 焦点検出光学系 - Google Patents

焦点検出光学系

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JP3454582B2 JP26013694A JP26013694A JP3454582B2 JP 3454582 B2 JP3454582 B2 JP 3454582B2 JP 26013694 A JP26013694 A JP 26013694A JP 26013694 A JP26013694 A JP 26013694A JP 3454582 B2 JP3454582 B2 JP 3454582B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カメラ等に用いられる
像位相差法による自動焦点検出を行うための焦点検出光
学系に関する。
【0002】
【従来の技術】対物レンズによって形成される像を再結
像光学系により二つに分割して光電変換素子列上に再形
成し、その二つの像の位置ズレを検出することによって
合焦検出を行うような焦点検出光学系は、従来から数多
く提案されている。その代表的なものは、図8に示すよ
うに、対物レンズ1の結像面2の近傍に配置されたコン
デンサレンズ9と、このコンデンサレンズ9の後方に合
焦精度を確保し得る間隔を有して配置されている一対の
開口を備えた絞りマスク8と、一対の再結像レンズ11
とにより構成され、再結像レンズ11から射出された光
束により光電変換素子列12上に形成された一対の像の
相対的位置ずれにより、合焦点の検出を行うものであ
る。
【0003】しかし、この種のものでは、光学系の取り
付け誤差等により光電変換素子列12上の像の位置がず
れると直接合焦精度に影響するため、取り付け精度が非
常に厳格である。更に、図9は図8に示した従来の焦点
検出光学系ををカメラ本体に実装した状態を示している
が、このように、大きさの制約により一乃至二面の反射
面を附設する必要が生じる(図では、反射面10)。
尚、図中、13はハーフミラーを有するメインミラー
を、14はサブミラーを、15はフォーカシングスクリ
ーンを、16はペンタプリズムを、17は接眼レンズを
示している。従って、図9より、従来の方法によると、
少なくとも三点以上の光学部材を精度よく実装すること
が必須条件であることが分かる。このように、従来の方
法では、光電変換素子列12を含めた前記光学部材間の
調整の必要が多くなるという問題点を含んでいる。
【0004】これらの問題点を解決するために、図10
(a)及び(b)に示すように、コンデンサレンズ部3
と再結像レンズ部6とを一体化し、コンデンサレンズ部
3の光軸と再結像レンズ部6との相対位置のアライメン
トを、部品を精度よく製造することにより一切不要にす
るようにした焦点検出光学系が、特開昭63−4850
8号公報により提案されている。
【0005】又、図11及び12に示すように、図示し
ない対物レンズの結像面18付近の後方に配置され、こ
の対物レンズによって結像面18上に所定の検出領域内
に形成された一次像を再結像した後、反射鏡20で光束
を直角に折り曲げ、同一の一対の二次像を形成する一対
の再結像凹面鏡21と、前記一対の二次像の相対位置を
検出する光電変換素子列22とを配置し、前記所定の検
出領域から前記一対の凹面鏡21までと、凹面鏡21か
ら前記一対の光電変換素子列22までの光路を空気より
屈折率の大きい透明媒体で充填した焦点検出装置が、特
開昭60−178417号公報により提案されている。
ここでは、図12に示したように、前記焦点検出装置で
は、コンデンサレンズ19に入射した光線が、反射面2
3,24を経て、一対の再結像凹面鏡21に入射し得る
ように構成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図10(a)において
示されているように、特開昭63−48508号公報に
開示されている焦点検出光学系では、コンデンサレンズ
部3と再結像レンズ部6とを一体化して構成し、コンデ
ンサレンズ部3の光軸と再結像レンズ部6との相対位置
のアライメントを、部品の精度をよくして製造すること
により一切不要にして、焦点検出精度を向上させること
ができるが、以下に示すような欠点を有している。
【0007】まず、焦点検出光学系の結像倍率について
説明する。図8に示すような焦点検出光学系の場合、コ
ンデンサレンズ9から再結像レンズ11までの距離をd
1 、再結像レンズ11から光電変換素子列12までの距
離をd2 とすると、この焦点検出光学系の結像倍率mg
はおよそ以下の式によって表される。 mg=−d2 /d1 ・・・・(1) ここで、光電変換素子列12をコンパクトにするため
に、一般的には、焦点検出光学系を縮小倍率を有する光
学系として構成している。そして、通常、前記mgの値
はその絶対値が1以下になるようにd2 に対するd1
値を設定する。即ち、コンデンサレンズ9から再結像レ
ンズ11までの距離を再結像レンズ11から光電変換素
子列12までの距離と比較して大きく設定するのであ
る。又、前記焦点検出光学系を性能よく構成するために
は、前記d1 ,d2 の値は、ある程度の大きさが必要と
なる。これに伴い、コンデンサレンズ9から光電変換素
子列12までの距離、即ち、かかる焦点検出光学系の全
長にはある程度の長さが必要とされるのである。
【0008】又、このことは、特開昭63−48508
号公報に開示された焦点検出光学系のように、コンデン
サレンズと再結像レンズとを一体化して構成した場合で
も同様であり、基本的に上記条件式(1)を満足してい
る。ところが、この焦点検出光学系においては、図10
(b)に示すように、コンデンサレンズ部3から再結像
レンズ部6までの光路中、一つの反射面5が設けられて
いるにすぎず、よって、焦点検出光学系の体積は小さく
ならないので、コンパクト性に欠けてしまう。
【0009】更に、特開昭60−178417号公報に
開示された焦点検出装置の場合、図11及び12に示す
ように、コンデンサレンズ19から再結像凹面鏡21ま
での光路と、再結像凹面鏡21から光電変換素子列22
までの光路とがほぼ同一の光路となっている。加えて、
装置の構成上、再結像凹面鏡21から光電変換素子列2
2までの距離をある程度長くとらざるを得ないために、
コンデンサレンズ19から再結像凹面鏡21までの距離
に対する再結像凹面鏡21から光電変換素子列22まで
の距離をあまり短くすることはできないため、コンパク
トな焦点検出光学系を構成することが困難である。即
ち、上記条件式(1)により決定される光学系の結像倍
率設定時の自由度が低くなってしまうのである。
【0010】又、図8に示すようなコンデンサレンズ9
と再結像レンズ11との間が空気で満たされている場合
と比較すると、図10(a)に示すようなコンデンサレ
ンズ部3と再結像レンズ部6とを一体化して構成した場
合には、コンデンサレンズ部3と再結像レンズ部6との
間を屈折率が1以上である媒質で満たすことにより、こ
の間の空気換算長d1 ’は、媒質の屈折率をN、コンデ
ンサレンズ部3から再結像レンズ部9までの実際の距離
をD1 とすると、 d1 ’=D1 /N ・・・・(2) と表される。この条件式(2)より、コンデンサレンズ
部3と再結像レンズ部6との間を屈折率が1以上の媒質
によって満たす場合には、空気換算長d1 ’は実際の長
さD 1 より短くなることが分かる。従って、かかる焦点
検出光学系の結像倍率を変えないようにするためにはD
1 の値を大きくとることが必要となり、この光学系全体
が更に長くなってしまって、コンパクト性に欠けてしま
う。
【0011】更に、製造工程におけるコストや加工性を
考慮すると、光学系を構成するレンズ部材の材質はプラ
スチック材料を使用せざるを得ず、温度変化,湿度変化
による影響を受け易く、十分な焦点検出の精度を得られ
なくなる虞がある。前記温度変化に関しては、特開昭6
0−235110号公報により提案されているように、
カメラボディ内に温度検出手段を設け、この温度検出手
段で検出された温度に応じて光電変換素子列12からの
出力を補正する等の方法により、ある程度の障害を回避
することができる。しかしながら、湿度変化に関して
は、前記温度変化の検出と同様の方法によって行おうと
しても、湿度変化の場合には湿度変化に対する湿度検出
手段の湿度の検出と、湿度変化による焦点検出光学系へ
の影響とが時間的にずれて起きるため、光電変換素子列
12からの出力の補正による障害回避の方法を実施する
ことは大変困難である。
【0012】そこで、本発明は従来技術の有する上記問
題点に鑑み、光学系を構成する部品点数を極力抑え、光
学系全体がコンパクトで温度変化,湿度変化による影響
を受けにくく、高精度の合焦検出を可能とする焦点検出
光学系を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段及び作用】上記目的を達成
するために、本発明による焦点検出光学系は、対物レン
ズの結像面近傍に配置されたコンデンサレンズと、前記
対物レンズにより形成された像を光電変換素子列上に再
結像する一対の再結像レンズ及び該再結像レンズの近傍
に合焦精度を確保し得る間隔を有して設けられた一対の
開口を備えた絞りマスクとからなる焦点検出光学系にお
いて、前記コンデンサレンズと前記一対の再結像レンズ
とが、前記対物レンズの結像面側の端面がコンデンサレ
ンズに、又、前記絞りマスク側の端面が前記再結像レン
ズになるように一体化された光学素子により構成され、
更に、この光学素子は内部に少なくとも二つ以上の複数
の反射面を有するプリズム形状に形成され、前記複数の
反射面の何れか一つを、前記対物レンズの結像面中心を
通り前記コンデンサレンズ面を経て該反射面に入射する
入射光束の該反射面に対する入射角が臨界角以下となる
ように構成するとともに、前記光学素子内で光軸を同じ
向きに複数回折り曲げたことを特徴とする。又、本発明
の光学系では、前記複数の反射面のうち第2反射面が光
束分割作用を備えた面で構成されている。又、前記光学
素子はポリオレフィン系樹脂により形成されることが好
ましい。
【0014】又、本発明の光学系では、前記複数の反射
面のうち、少なくとも一つの反射面が、光束分割作用を
有する面として光路を分割すると共に、この分割された
光路のうち、一方は第一の焦点検出用の光電変換素子列
へ導かれ、他方は第二の焦点検出用の光電変換素子列へ
導かれるように構成されている。又、本発明の光学系で
は、前記複数の反射面のうち、少なくとも一つの反射面
を光束分割作用を有する面として光路を分割すると共
に、この分割された光路のうち、一方は第一の焦点検出
用の光電変換素子列へ導かれ、他方は測光用の光電変換
素子列へ導かれるように構成することも可能である。
又、本発明の光学系では、前記複数の反射面の位置、角
度を、前記コンデンサレンズから入射して前記再結像レ
ンズから射出する光線の光軸が前記光学素子内において
交差するように設定したことを特徴としている。又、本
発明の光学系では、前記第一の焦点検出用の光電変換素
子列へ導く第一の焦点検出光学系の倍率と前記第二の焦
点検出用の光電変換素子列へ導く第二の焦点検出光学系
の倍率とを異なった値としたことを特徴としている。
又、本発明の光学系では、前記複数の反射面の位置、角
度を、前記コンデンサレンズから入射して前記再結像レ
ンズから射出する光線の光軸が前記光学素子内において
交差しないように設定したことを特徴としている。更
に、本発明の光学系では、前記光学素子が第一反射面、
第二反射面、第三反射面を有し、又、これらの反射面を
一体化して前記光学素子内部で光軸が複数回交わるよう
に構成したことを特徴としている。
【0015】以下、具体的に説明する。一般に、焦点検
出光学系では、図8に示すように、対物レンズ1の結像
面2の近傍に配置されたコンデンサレンズ9が、対物レ
ンズ1の射出瞳を一対の再結像レンズ11上に投影し、
一対の再結像レンズ11が、対物レンズ1の像を後方の
光電変換素子列12上に再形成するようになっている。
ここで、図8において示したコンデンサレンズ9と再結
像レンズ11とを一体化して形成し、図1に示すよう
に、コンデンサレンズ部3と再結像レンズ部6とを有す
る光学素子7としても同様の効果を得ることができる。
この光学素子7は、結像面2側の端面がコンデンサレン
ズ部3になるように、又、絞りマスク8側の端面が一対
の再結像レンズ部6になるように一体化されて形成され
ている。ここで、各レンズにとって必要とされる要件は
屈折力であり、この屈折力は曲率を有する屈折面が形成
されることによってもたらされるので、前記のように一
体化してもその屈折力に何等悪影響を及ぼすものではな
い。
【0016】このような一体化構成は以下のような利点
を有している。即ち、光学系を構成する部品点数を削減
しプラスチック光学材料等によって一体成形されるた
め、コンデンサレンズ部3の光軸と再結像レンズ部6と
の相対位置のアライメントは、かかる部品の精度が良好
に製造されていさえすれば一切不要となるのである。こ
れは、複数個の光学部材の相対位置を精度よく組み立て
る場合と比べれば、容易で確実である。
【0017】そこで、本発明では、上記のような利点に
着目して、焦点検出光学系を、図1に示すように、コン
デンサレンズ部3と再結像レンズ部6と一体化して形成
した光学素子7により構成した。従って、本発明によれ
ば、光学系を構成する部品点数を従来のものと比べてよ
り少なくすることができ、製造工程における低コスト
化、更には、光学系の構成の単純化と高性能化を図るこ
とが可能になる。
【0018】又、図2は本発明の焦点検出光学系をカメ
ラ本体に実装した状態を示す断面図である。図示したよ
うに、コンデンサレンズ部3と再結像レンズ部6とを一
体化して形成した光学素子7を、コンデンサレンズ部3
が結像面2側に、再結像レンズ部6が絞りマスク8側
に、夫々位置するように配置している。そして、更に、
この光学素子7は少なくとも二つ以上の複数の反射面
(図では第一反射面4及び第二反射面5)が備えられた
プリズム形状に形成されている。よって、かかる反射面
の位置,角度を最適に設定して光線の進行を効率よくす
ることにより、光学素子7の体積を小さくしてコンパク
トに構成することができる。尚、図中、1は対物レンズ
を、12は光学素子7から射出される光を電気信号に変
換する光電変換素子列を、13はハーフミラーを有する
メインミラーを、14はサブミラーを、15はフォーカ
シングスクリーンを、16はペンタプリズムを、17は
接眼レンズを示している。
【0019】このように、一体化されて形成された光学
素子7の結像面2側の端面をコンデンサ部3とし、絞り
マスク8側の端面を再結像レンズ部6としたことによ
り、図8において示したd1 及びd2 の値を自由に設定
することが可能になり、焦点検出光学系の結像倍率の自
由度が向上する。
【0020】更に、前記反射面の位置,角度を、コンデ
ンサレンズ部3から入射して再結像レンズ部6から射出
する光線の光軸が光学素子7内において交差するように
設定すると、光学素子7の一層のコンパクト化を図るこ
とができる。即ち、図2に示すように、光軸とコンデン
サレンズ部3とが交わる点をI1 、光軸と第一反射面4
とが交わる点をR1 、光軸と第二反射面5とが交わる点
をR2 とし、光軸と再結像レンズ部6とが交わる面をO
1 としたときに、直線I1 1 と直線R2 1とが交差
するように第一反射面4及び第二反射面5の位置,角度
を設定すればよいのである。
【0021】又、コンデンサレンズ部3と再結像レンズ
部6とを一体化されて形成された光学素子7は、製造工
程におけるコスト,加工性等を考慮するとプラスチック
材質で形成する必要がある。しかし、プラスチックは、
温度変化や湿度変化による屈折率や形状の変化が大き
い。そこで、この湿度変化に関する問題は、光学素子7
を低吸湿材であるポリオレフィン系樹脂により形成する
ことで容易に解決できる。又、温度変化に関する問題
は、カメラボディ内に温度検出装置を内蔵し、光電素子
列12からの出力に対して補正を行うようにすること
で、容易に解決し得る。
【0022】又、図3に示すように、光学素子7の第二
反射面5を、入射光束が全反射しないように構成すると
共に、光束分割作用を有する面として光路を分割して、
この分割された光路のうち、一方を第一の焦点検出用の
光電変換素子列12へ導き、他方を第二の焦点検出用の
光電変換素子列28へ導くように構成すれば、二つの焦
点検出光学系を備えたのと同様な効果を得ることができ
る。更に、このとき、第一の焦点検出光学系の倍率と第
二の焦点検出光学系の倍率とを異なった値に設定するこ
とにより、二通りの測距範囲を設定することができ、多
様な被写体に対して高精度の焦点検出を行うことが可能
になる。
【0023】又、図4に示すように、光学素子7の第二
反射面5を、入射光束が全反射しないように構成すると
共に、光束分割作用を備えた面として光路を分割し、こ
の分割された光路のうち、一方を焦点検出用の光電変換
素子列12へ導き、他方を測光用の光電変換素子列29
へ導くように構成すれば、焦点検出用の光学系と測光用
の光学系とを一つの光学系で実現することが可能にな
る。このように光学素子7を構成することにより、焦点
検出用の光学系と測光用の光学系とを別体に構成する場
合と比較して、より一層のコンパクト化を図ることがで
きる。
【0024】更に、光学素子7を図3及び4に示したよ
うに構成すれば、ミラーボックス底面30の開口部30
aを小さくすることができるため、フィルム面上で生じ
るフレアを抑制することが可能になる。
【0025】
【実施例】以下、図示した実施例に基づき本発明を詳細
に説明する。第一実施例 図1は、本実施例にかかる焦点検出光学系の構成を示す
光軸に沿う断面図である。図のように、本実施例の焦点
検出光学系は、コンデンサレンズ部3と一対の再結像レ
ンズ部6とが一体化されて形成された光学素子7により
構成されている。更に、この光学素子7には、図示しな
い第一反射面及び第二反射面が設けられている。そし
て、光学素子7がカメラ本体に実装される場合には、そ
のコンデンサレンズ部3を対物レンズ1の結像面2の近
傍に、又、一対の再結像レンズ部6を絞りマスク8の近
傍に夫々位置するようにして配置される(図2参照)。
尚、12は光学素子7から射出された光を電気信号に変
換する光電変換素子列を示している。本実施例の焦点検
出光学系はこのように構成されているため、光学部品点
数の削減とコンパクト化を図ることができる。又、再結
像レンズ6と絞りマスク8とを一体成形すれば、更なる
光学系のコンパクト化が図れる。
【0026】以下、図1に示した本実施例による焦点検
出光学系とその周辺に配置されている光学部材等の数値
データを示す。 再結像レンズ部6の偏芯量=0.7585 絞りマスク8の偏芯量=0.6713
【0027】 r1 =∞(予定結像面) d1 =2.9800 r2 =∞(赤外線カットフィルタ) d2 =0.5000 n2 =1.51633 ν2 =64.15 r3 =∞ d3 =0.3400 r4 =7.0116(非球面)(光学素子) d4 =24.3080 n4 =1.49241 ν4 =57.66 r5 =-1.8135 d5 =0.1000 r6 =∞(絞りマスク) d6 =3.9104 r7 =∞(カバーガラス) d7 =0.7000 n7 =1.56600 ν7 =64.1 r8 =∞(光電変換素子列)
【0028】非球面係数 第4面 P=1 E=-1.6195 ×10-18 ,F=-1.4723 ×10-5 G=3.3919×10-8 ,H=3.9743×10-9
【0029】又、図1に示した焦点検出光学系を構成す
る光学素子7を低吸湿材であるポリオレフィン系樹脂に
より形成すれば、湿度変化による影響に対して耐久性を
備えることができる。
【0030】以下、図2に示した焦点検出光学系にポリ
オレフィン系樹脂により形成した光学素子7を用いる場
合における光学部材等の数値データを示す。 再結像レンズ部6の偏芯量=0.7585 絞りマスク8の偏芯量=0.6713
【0031】 r1 =∞(予定結像面) d1 =2.9800 r2 =∞ d2 =0.5000 n2 =1.51633 ν2 =64.15 r3 =∞(赤外線カットフィルタ) d3 =0.3400 r4 =7.4814(非球面)(光学素子) d4 =24.8453 n4 =1.52540 ν4 =56.25 r5 =-1.9350 d5 =0.1000 r6 =∞(絞りマスク) d6 =3.9104 r7 =∞(カバーガラス) d7 =0.7000 n7 =1.56600 ν7 =64.1 r8 =∞(光電変換素子列)
【0032】非球面係数 第4面 P=1 E=2.1305×10-4 ,F=-3.0140 ×10-5 G=7.6387×10-7 ,H=-3.4489 ×10-13
【0033】但し、上記各数値データにおいて、r1
2 ,・・・・は各レンズ面又は光学部材の曲率半径
を、d1 ,d2 ,・・・・は各レンズ又は光学部材の肉
厚又は間隔を、n1 ,n2 ,・・・・は各レンズの屈折
率を、ν1 ,ν2 ,・・・・は各レンズのアッベ数を、
夫々示している。又、上記各非球面形状は、光軸方向の
座標をX、光軸に対して垂直方向の座標をYとすると、
以下に示す式によって示される。 但し、ここで、近軸半径をr、円錐係数をP、4,6,
8,10次の非球面係数を夫々E,F,G,Hとしてい
る。又、上記再結像レンズ部6の偏芯量は主光軸(コン
デンサレンズ部3の光軸)と再結像レンズ部6の光軸と
の距離、絞りマスク8の偏芯量は主光軸と絞りマスク8
が有する一つの開口の中心軸との距離である。
【0034】第二実施例 図3に基づき本実施例にかかる焦点検出光学系について
説明する(但し、上述した部材と同一のものには同符号
を付し、説明は省略する)。図3は、本実施例にかかる
焦点検出光学系をカメラ本体に組み込んだ状態を示す光
軸に沿う断面図である。本実施例の焦点検出光学系で
は、まず、光学素子7に設けられている複数の反射面の
うち何れか一つを入射光束が全反射しないように設定す
ると共に、光束分割作用を備えた面として光路を分割し
得るように構成している(本実施例の場合は第二反射面
5をこのように構成している)。そして、前記分割され
た光路は、その一方が第一の焦点検出用の光電変換素子
列12へ導かれ、他方の光路が第二の焦点検出用の再結
像レンズ26,絞りマスク27を介して第二の焦点検出
用の光電変換素子列28へ導かれるように構成されてい
る。
【0035】本実施例の焦点検出光学系は、このように
構成されているため、一つの光学系で二つ以上の焦点検
出光学系を備えている場合と同様な効果が得られる。
又、このとき、第一の焦点検出光学系と第二の焦点検出
光学系との倍率を異なる値に設定することにより、測距
範囲を二通り有することになり、多様な被写体に対して
精度のよい焦点検出を行うことが可能になる。
【0036】第三実施例 図4に基づき本実施例にかかる焦点検出光学系について
説明する(但し、上述した部材と同一のものには同符号
を付し、説明は省略する)。図4は、本実施例にかかる
焦点検出光学系をカメラ本体に組み込んだ状態を示す光
軸に沿う断面図である。本実施例の焦点検出光学系で
は、まず、光学素子7に設けられている複数の反射面の
うち何れか一つを入射光束が全反射しないように設定す
ると共に、光束分割作用を備えた面として光路を分割し
得るように構成している(本実施例の場合は第二反射面
5をこのように構成している)。そして、前記分割され
た光路は、その一方が第一の焦点検出用の光電変換素子
列12へ導かれ、他方の光路が測光用の光電変換素子列
29へ導かれるように構成されている。
【0037】本実施例の焦点検出光学系は、このように
構成されているため、焦点検出光学系と測光用光学系と
を一つの光学系で構成することができる。従って、焦点
検出光学系と測光用光学系とを別体で構成する場合と比
較して、コンパクト化が推進され、且つ、製造工程にお
けるコスト低減を図ることもできる。
【0038】又、本発明の焦点検出光学系を構成する光
学素子7に反射面を設ける際、反射鏡部材による反射面
を特に配置しなくてもよい場合がある。例えば、光学素
子7をPMMA(ポリメチルメタクリレート)で形成し
た場合には、臨界角は42.5°であり、その他のプラ
スチック材料についても通常入射角45°に対しては全
反射が起きる。即ち、光路を90°曲げる場合は、傾角
45°の斜面を形成しておけばよいため、従来例で必要
とされる反射鏡部材は不要となる。尚、光の収束,発散
状態により全反射が完全でない場合には、斜面に銀コー
トや、アルミコート等を施せばよい。
【0039】又、第一実施例において示した焦点検出光
学系を構成している光学素子7に設けられる反射面の位
置は、必ずしも図2に示された位置に限定されるわけで
はない。そこで、以下、図5乃至7に光学素子7に設け
られる反射面の配置位置の別の例を示す。ここで、図6
及び7に示す例では、光学素子7に第三反射面25が設
けられている。
【0040】図5では、内部で光軸が交わらず比較的簡
単で加工し易い形状に反射面を設けた光学素子7の構成
を示している。
【0041】図6では、第三反射面25を設けて、紙面
上での左右方向及び上下方向の両方向の長さを最適に設
定することにより、カメラボディ内への実装を容易にし
た光学素子7の構成を示している。
【0042】図7には、第三反射面25を設けて、一体
化して内部で光軸が複数回交わるように構成した光学素
子7を示している。このように構成することで、光学素
子7の更なるコンパクト化が可能になる。又、反射面を
光路分割素子として使用する場合には、光路分割素子と
しては、透過光と反射光との割合が任意の値に設定でき
るように、ハーフミラー,ランダムドットミラー又はス
トライプミラー等を用いることが好ましい。
【0043】
【発明の効果】上述のように、本発明によれば、少ない
光学部材で焦点検出光学系を構成することにより精度の
高い焦点検出を可能にし、又、温度変化,湿度変化に影
響されないコンパクトな焦点検出光学系を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第一実施例の焦点検出光学系の構
成を示す光軸に沿う断面図である。
【図2】図1に示した焦点検出光学系をカメラ本体に実
装した状態を示す断面図である。
【図3】本発明による第二実施例の焦点検出光学系をカ
メラ本体に組み込んだ状態を示す断面図である。
【図4】本発明による第三実施例の焦点検出光学系をカ
メラ本体に組み込んだ状態を示す断面図である。
【図5】図1に示した焦点検出光学系を構成する光学素
子の構成とは別の一例を示す図である。
【図6】図1に示した焦点検出光学系を構成する光学素
子の構成とは別の一例を示す図である。
【図7】図1に示した焦点検出光学系を構成する光学素
子の構成とは別の一例を示す図である。
【図8】従来の焦点検出光学系の構成を示す光軸に沿う
断面図である。
【図9】図8に示した焦点検出光学系をカメラ本体に実
装した状態を示す断面図である。
【図10】(a)は従来の焦点検出光学系の構成を示す
概念図であり、(b)は(a)に示した光学系の実際の
構成を説明するための図である。
【図11】従来の焦点検出光学系の構成を示す光軸に沿
う断面図である。
【図12】従来の焦点検出光学系の構成を示す光軸に沿
う断面図である。
【符号の説明】
1 対物レンズ 2 対物レンズ1の予定結像面 3 コンデンサレンズ部 4 第一反射面 5 第二反射面 6,26 再結像レンズ部 7 光学素子 8,27 絞りマスク 9,19 コンデンサレンズ 10 ミラー 11 再結像レンズ 12,22,28,29 光電変換素子列 13 メインミラー 14 サブミラー 15 フォーカシングスクリーン 16 ペンタプリズム 17 接眼レンズ 18 対物レンズの結像面 20,23,24 反射面 21 再結像凹面鏡 25 第三反射面 30 ミラーボックス底面 30a 開口部
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−181907(JP,A) 特開 平5−107062(JP,A) 特開 平3−55975(JP,A) 特開 平5−134169(JP,A) 特開 昭63−48508(JP,A) 特開 昭58−106511(JP,A) 実開 昭60−173913(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 7/34 G03B 13/36

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対物レンズの結像面近傍に配置されたコ
    ンデンサレンズと、前記対物レンズにより形成された像
    を光電変換素子列上に再結像する一対の再結像レンズ及
    び該再結像レンズの近傍に合焦精度を確保し得る間隔を
    有して設けられた一対の開口を備えた絞りマスクとから
    なる焦点検出光学系において、 前記コンデンサレンズと前記一対の再結像レンズとが、
    前記対物レンズの結像面側の端面がコンデンサレンズ
    に、又、前記絞りマスク側の端面が前記再結像レンズに
    なるように一体化された光学素子により構成され、更
    に、該光学素子は内部に少なくとも二つ以上の複数の反
    射面を有するプリズム形状に形成され、前記複数の反射
    面の何れか一つを、前記対物レンズの結像面中心を通り
    前記コンデンサレンズ面を経て該反射面に入射する入射
    光束の該反射面に対する入射角が臨界角以下となるよう
    に構成するとともに、前記光学素子内で光軸を同じ向き
    に複数回折り曲げたことを特徴とする焦点検出光学系。
  2. 【請求項2】 前記複数の反射面のうち第2反射面が光
    束分割作用を備えた面であることを特徴とする請求項1
    に記載の焦点検出光学系。
  3. 【請求項3】 前記光学素子はポリオレフィン系樹脂に
    より形成されていることを特徴とする請求項1又は2に
    記載の焦点検出光学系。
  4. 【請求項4】 前記複数の反射面のうち少なくとも一つ
    の反射面は、光束分割作用を有する面として光路を分割
    すると共に、該分割された光路のうち、一方は第一の焦
    点検出用の光電変換素子列へ導かれ、他方は第二の焦点
    検出用の光電変換素子列へ導かれるように構成されてい
    ることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の焦
    点検出光学系。
  5. 【請求項5】 前記複数の反射面のうち少なくとも一つ
    の反射面は、光束分割作用を有する面として光路を分割
    すると共に、該分割された光路のうち、一方は第一の焦
    点検出用の光電変換素子列へ導かれ、他方は測光用の光
    電変換素子列へ導かれるように構成されていることを特
    徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の焦点検出光学
    系。
  6. 【請求項6】 前記複数の反射面の位置、角度を、前記
    コンデンサレンズから入射して前記再結像レンズから射
    出する光線の光軸が前記光学素子内において交差するよ
    うに設定したことを特徴とする請求項1乃至5の何れか
    に記載の焦点検出光学系。
  7. 【請求項7】 前記第一の焦点検出用の光電変換素子列
    へ導く第一の焦点検出光学系の倍率と前記第二の焦点検
    出用の光電変換素子列へ導く第二の焦点検出光学系の倍
    率とを異なった値としたことを特徴とする請求項4に記
    載の焦点検出光学系。
  8. 【請求項8】 前記複数の反射面の位置、角度を、前記
    コンデンサレンズから入射して前記再結像レンズから射
    出する光線の光軸が前記光学素子内において交差しない
    ように設定したことを特徴とする請求項1乃至3の何れ
    かに記載の焦点検出光学系。
  9. 【請求項9】 前記光学素子が第一反射面、第二反射
    面、第三反射面を有することを特徴とする請求項6に記
    載の焦点検出光学系。
  10. 【請求項10】 前記光学素子が第一反射面、第二反射
    面、第三反射面を設け、一体化して前記光学素子内部で
    光軸が複数回交わるように構成したことを特徴とする請
    求項6に記載の焦点検出光学系。
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