JP2661205B2 - 焦点検出装置 - Google Patents

焦点検出装置

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JP2661205B2
JP2661205B2 JP63274940A JP27494088A JP2661205B2 JP 2661205 B2 JP2661205 B2 JP 2661205B2 JP 63274940 A JP63274940 A JP 63274940A JP 27494088 A JP27494088 A JP 27494088A JP 2661205 B2 JP2661205 B2 JP 2661205B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は写真用カメラやビデオカメラ等に好適な焦点
検出装置に関し、特に対物レンズの瞳を複数の領域に分
割し、各領域を通過する光束を用いて複数の被写体像に
関する光量分布を形成し、これら複数の光量分布の相対
的な位置関係を求めることにより対物レンズの合焦状態
を検出する際に好適な焦点検出装置に関するものであ
る。
(従来の技術) 従来より対物レンズを通過した光束を利用した受光型
の焦点検出方式に所謂像ずれ方式と呼ばれる方式があ
る。
この像ずれ方式は例えば特開昭59−107311号公報や特
開昭59−107313号公報等で提案されている。
第9図は従来の像ずれ方式を用いた焦点検出装置の光
学系の概略図である。
同図において61は対物レンズ、62は視野マスクであり
対物レンズ61の予定結像面近傍に配置されている。63は
フィールドレンズであり予定結像面の近傍に配置されて
いる。64は2次光学系であり対物レンズ61の光軸に対し
て対象に配置された二つのレンズ64−1、64−2により
構成されている。65は受光手段であり前記二つのレンズ
64−1、64−2に対応してその後方に配置された2つの
受光素子列65−1、65−2を有している。66は絞りであ
り前記2つのレンズ64−1、64−2に対応してその前方
に配置された2つの開口部66−1、66−2を有してい
る。67は対物レンズ61の射出瞳であり、分割された2つ
の領域67−1、67−2により構成されている。
なお、フィールドレンズ63は開口部66−1、66−2を
射出瞳67の領域67−1、67−2に結像する作用を有して
おり、各領域67−1、67−2を透過した光束が受光素子
列65−1、65−2上に夫々光量分布を形成するようにな
っている。
この第9図に示す焦点検出装置では、対物レンズ61の
結像点が予定結像面の前側にある場合は、2つの受光素
子列65−1、65−2上に夫々形成される物体像に関する
光量分布が互いに近づいた状態となり、また、対物レン
ズ61の結像点が予定結像面の後側にある場合は、2つの
受光素子列65−1、65−2上に夫々形成される光量分布
が互いに離れた状態となる。しかも、2つの受光素子列
65−1、65−2上に夫々形成された光量分布のずれ量は
対物レンズ61の焦点外れ量とある関数関係にあるので、
そのずれ量を適当な演算手段で算出すると、対物レンズ
61の焦点はずれの方向と量とを検出することができる。
第9図に示す焦点検出装置は、対物レンズにより撮影
される被写体範囲の略中央に存在する被写体に対して、
測距を行っている。
これに対し、撮影範囲の中央部以外の複数の測距点の
うちから任意の1つの測距点を選択して焦点検出を行う
焦点検出装置を本出願人は先に特願昭62−279835号(特
開平1−120518号公報)で提案している。
第10図は特願昭62−279835(特開平1−120518号公
報)で提案した複数測距点用の焦点検出装置の光学系の
概略図である。同図において71は視野マスク、72はフィ
ールドレンズ、73は2つの開口73−1、73−2を有する
絞り、74は2つのレンズ74−1、74−2から成る2次光
学系、75はセンサを夫々示している。尚、第9図で示し
た対物レンズ61は省略してある。
同図においては視野マスク71が測距すべき複数の視野
に対応して複数の開口71a〜71eを有しており、この視野
マスク71で規制された光束が2次光学系74により形成す
る複数対の光量分布を受光するように複数対のセンサ列
75a1と75a2、75b1と75b2、75c1と75c2、75d1と75d2、そ
して75e1と75e2がセンサ75として設けられている。
同図においては撮影画面の中央部とその両側の4ヵ所
の全体として5つの領域において測距を行っている。こ
のように簡易な構成により撮影画面中の複数の領域で焦
点検出が出来ることはカメラに適用する場合大変重要に
なっている。
(発明が解決しようとする問題点) 一般に像ずれ方式の焦点検出装置においては、センサ
上の被写体像に関する2つの光量分布が相対的に移動す
る方向の垂直方向にのみ光量分布の変化のある被写体に
対しては測距することができないという問題点があっ
た。
そこで本発明は像ずれ方式の焦点検出装置において各
要素を適切に設定することにより、対物レンズにより撮
影及び観察される撮影画面の中央部及び周辺部において
も測距することができ、しかもセンサ面上の2つの被写
体像に関する光量分布が相対的に移動する方向が上下方
向及び左右方向となるように各要素を設定することによ
り、水平方向(横方向)のみ又は垂直方向(縦方向)の
みに光量分布の変化がある被写体に対しても良好なる焦
点検出が可能な焦点検出装置の提供を目的とする。
(問題点を解決するための手段) 対物レンズの像面側に配置した2次結像レンズを有す
る光学手段により前記対物レンズの瞳の異なる領域を通
過した光束を用いて被写体像に関する複数の光量分布を
形成し、該複数の光量分布の相対的な位置関係を受光手
段により求め、該受光手段からの信号を用いて前記対物
レンズの合焦状態を求める焦点検出装置であって、前記
光学手段は被写体像に関する1対の光量分布を形成する
1対の2次結像レンズを撮影画面の中央部に2つ、該対
をなす2次結像レンズのレンズ面頂点を結ぶ線分が互い
に交わるように配置するとともに撮影画面の左右の周辺
部に各々1つ、対をなす2次結像レンズのレンズ面頂点
を結ぶ線分が撮影画面の上下方向に位置するように配置
され、該撮影画面の左右の周辺部に設けた2次結像レン
ズのレンズ面の曲率半径が撮影画面の中央部に設けた2
次結像レンズのレンズ面の曲率半径に比べて大きいこと
を特徴としている。
(実施例) 第1図は本発明の一実施例を示す要部概略図である。
図中31は視野マスクであり不図示の対物レンズ(撮影レ
ンズ)による撮影画面の略中央に交差して、例えば十字
形の開口部31−1と両側の周辺部に縦長の開口部31−2,
31−3を有している。32はフィールドレンズであり、視
野マスク31の3つの開口部31−1,31−2,31−3に対応し
て各々所定の光学特性を有する3つの領域32−1,32−2,
32−3から成っている。33は絞りであり、中心部は上下
左右に各々1対ずつ計4つの開口部33−1a,33−1b,33−
1c,33−1dを、また左右の周辺部分は1対の2つの開口
部33−2a,33−2b及び開口33−3a,33−3bがそれぞれ設け
られている。前記フィールドレンズ32は各領域32−1,32
−2,32−3はそれぞれ絞り33の対になっている開口33−
1,33−2,33−3を不図示の撮影レンズの射出瞳付近に結
像する作用を有している。34は2次光学系であり、全体
として4対の2次結像レンズを有している。即ち全体と
して8つの2次結像レンズ34−1a,34−1b,34−1c,34−1
d,34−2a,34−2b,34−3a,34−3bからなっており、絞り3
3の各開口部に対応してその後方に配置されている。
そして1対の2次結像レンズ34−1aと34−1bのレンズ
面頂点を結ぶ線分L1abと1対の2次結像レンズ34−1cと
34−1dのレンズ面頂点を結ぶ線分L1cdは互いに直交して
おり(尚、必ずしも直交させる必要はない。)又、線分
L1abと線分L1cdが他の1対の2次結像レンズ、例えば34
−2aと34−2bのレンズ面頂点を結ぶ線分L2abと交わらな
いように構成されている。
ここで2次結像レンズ34−2aと34−2bのレンズ面頂点
を結ぶ線分L2abは第1図に示すように撮影画面の上下方
向に位置している。
又、同様に2次結像レンズ34−3aと34−3bのレンズ面
頂点を結ぶ線分L3abは第1図に示すように撮影画面の上
下方向に位置している。35は受交素子列(センサ)であ
り、全体として4対のセンサ列を有している。即ち全体
として8つのセンサ列35−1a,35−1b,35−1c,35−1d,35
−2a,35−2b,35−3a,35−3bからなっており、2次結像
レンズに対応してその像を受光するように配置されてい
る。
第2図は第1図のセンサ35面上に形成される像領域を
示した説明図である。領域36−1a,36−1b,36−1c,36−1
dは視野マスク31の中央の開口部31−1の像領域であり
フィールドレンズ32の中央部32−1を透過した光束が絞
り33の開口部33−1a,33−1b,33−1c,33−1dで規制され
た後、その後方の2次結像レンズ34−1a,34−1b,34−1
c,34−1dによってセンサ35面上に形成される状態を夫々
示している。また、36−2a,36−2bは視野マスク31の周
辺の開口部31−2の像領域であり、フィールドレンズ32
の周辺部32−2を透過した光束が絞り33の開口部33−2
a,33−2bによって規制されたのち、その後方の2次結像
レンズ34−2a,34−2bによってセンサ35上に形成される
状態を示している。同様に36−3a,36−3bは視野マスク3
1の周辺の開口部31−3の像領域であり、フィールドレ
ンズ32の周辺部32−3を透過した光束が絞り33の開口部
33−3a,33−3bによって規制されたのち、その後方の2
次結像レンズ34−3a,34−3bによってセンサ35面上に形
成される像領域をそれぞれ示している。
第1図に示す本発明の実施例の焦点検出装置の測距原
理は従来の所謂像ずれ方式と同様に、対を成すセンサの
列方向の像の相対的位置を検出することにより求めてい
る。
本実施例では以上のような構成をとることにより、不
図示の対物レンズにより撮影または観察される撮影範囲
の中心付近では、光量分布が上下または左右の一方向に
のき変化するような被写体に対しても測距することが可
能となり、又、中心以外の位置、例えば中心をはさむ左
右に隔たった位置にある被写体に対しても同様に測距す
ることができる。
尚、本実施例において3対の2次結像レンズを用いて
中心部と一方の周辺部のみを測距するようにしても良
い。又、周辺部を中心部と同様に水平、垂直方向で測距
出来るように構成しても良い。
第3図は本発明の焦点検出装置を一眼レフカメラに適
用したときの一実施例の概略図である。同図において第
1図で示す要素と同一要素には同符番を付している。
図中、37は撮影レンズ(対物レンズ)、38はクイック
リターンミラー、39は焦点板、40はペンタプリズム、41
は接眼レンズ、42はフィルム面、43はサブミラーであり
クイックリターンミラー38の一部に固着されている。31
は視野マスクでありフィルム面42と光学的に略等価な位
置に配置されている。44は赤外カットフィルターで視野
マスク31の後方に配置されている。32はフィールドレン
ズ、45,46は各々第1,第2の全反射ミラー、47は遮光マ
スク、33は絞り、48は2次光学系であり、後述するプリ
ズム部材49と一体に形成されている。49は反射面49−1
を有するプリズム部材、50は1つのセンサでありカバー
ガラス50−1および受光面50−2を有している。
本実施例において、視野マスク31以下、センサ50まで
が第1図に示した焦点検出装置に対応している。
同図において焦点検出光学系の光路を3つの反射面4
5,46,49−1を用いて折り曲げて、これにより焦点検出
光学系の全長、特にフィールドレンズ32と絞り33の間隔
を長くとっている。前述した通り、フィールドレンズ32
は絞り33を撮影レンズ37の射出瞳付近に結像する作用を
有しているが、フィールドレンズ32と絞り33の間隔を長
くすることによりこの結像関係を良好に保つことが可能
となり、より明るい光束を焦点検出装置に導くことがで
きる。
第4図は視野マスク31の開口形状の一実施例を示した
説明図である。第1図で説明したと同様に中心には十字
形状の開口部31−1、周辺には縦長の矩型の開口部31−
2,31−3が設けられている。
第5図はフィールドレンズの一実施例の概略図であ
る。同図は第3図に示すフィールドレンズ32の光軸を含
み、紙面に垂直な平面による断面図を示したものであ
る。視野マスク31の3つの開口部31−1,31−2,31−3に
対応して、3つの領域32−1,32−2,32−3からなり、周
辺の領域を構成するレンズ32−2,32−3の光軸51−2,51
−3は中心51−1からずれた位置にある。又、フィール
ドレンズ32の性能を高めるために、各レンズ面を非球面
化することは有効である。特に周辺部のレンズ32−2,32
−3の少なくとも1つの面を非球面で構成することによ
り、周辺の視野から焦点検出系へ入射する光量を増大さ
せることができる。
第6図は絞り33の開口形状の一実施例を示した説明図
である。中心の開口部は、ほぼ真円の領域52−1に内接
する上下1対、左右1対の計4つの開口部33−1a,33−1
b,33−1c,33−1dから構成されている。左右の周辺の開
口部も同様にほぼ真円の領域52−2,52−3に内接する上
下1対の2つの開口部33−2a,33−2b及び開口部33−3a,
33−3bから構成されている。中心部においては、上下の
開口部33−1a,33−1bの方が左右の開口部33−1c,33−1d
よりも大きくなっている。これは以下のような事情によ
る。
即ち焦点検出装置を用いたカメラにおいては、被写体
の輝度をコントラストが低いときに、補助光を被写体側
に投光し、被写体上に投影されたパターンによって測距
する方式が多く採用されている。この場合、撮影画面の
周辺視野に対しては、横島のパターンを投影する必要が
あり、中心視野に対しても同様の横縞のパターンを投影
する方が投光系の構成が簡単になる。従って、中心視野
においては、横縞に対して測距可能となる光束をより多
く導くように、上下の開口を大きくする方が低輝度限界
を拡張するという補助光の目的を効果的に達成すること
ができる。
第7図は第3図の遮光マスク47の一実施例の開口形状
47−1,47−2,47−3を示す概略図である。この遮光マス
ク47は、第1図乃至第4図の視野マスク31の周辺の開口
部31−2または31−3に入射し、絞り33の周辺の開口部
33−2a,33−2b,33−3a,33−3b等を通過せず中心の開口
部33−1a,33−1b,33−1c,33−1d等を透過する非正常光
が、センサ35面上に達するのを防ぐ働きをしている。同
非正常光は遮光マスク47の開口部47−1と47−2、又は
開口部47−1と47−3の間に到達して、遮光されること
になる。遮光マスク47は、この位置以外に第3図の第2
の反射ミラー46の直前や、フィールドレンズ32の後方、
或は絞り33の前方に設けることも可能である。1つの遮
光マスクで遮光しきれない場合はこれらの幾つかを組み
合せて用いることも可能である。また第1,第2のミラー
45,46の直前に遮光マスクを設けるかわりに、同ミラー
の反斜面をパターン化して、必要部以外は光が吸収、又
は透過する様に構成してもよい。
第8図は第3図の2次光学系48及びプリズム部材49を
示す斜視図である。2次光学系48は、絞り33に向って正
の屈折力の4対の2次結像レンズ48−1aと48−1b,48−1
cと48−1d、48−2aと48−2b、48−3aと48−3bからな
り、プリズム部材49と一体化されている。プリズム部材
49は、アルミ等の金属膜を蒸着した反射面49−1を有
し、2次光学系48からの光束を反射して、射出面49−21
に偏向光する作用を有している。2次光学系48の互いに
隣接するレンズは、互いに境界線としての弦を共有し、
接している。このように構成することでレンズ径を大き
くとることができ、光量を増大させることが可能とな
る。尚、中心部の4つの2次結像レンズ48−1a,48−1b,
48−1c,48−1dの径は、隣接するレンズの外周が共有す
る弦の端の点53−1,53−2,53−3,53−4で一致するよう
に設定するのが型加工上有利である。従って、絞り33の
形状を第6図に示すように上下と左右で不等にした場合
には、上下、左右のレンズ径は必ずしも一致しない。さ
らに中心部のレンズ群48−1と周辺部のレンズ群48−2
又は48−3の曲率半径は同一、又は異っていても良い。
この曲率半径を同一にせず、相違させることが有効な場
合がある。例えば、フィールドレンズ32は第5図に示す
ように3つの異なる領域から成るため、中心部と周辺部
では厚さや光の偏向のされかたが異なり、必ずしもセン
サ35面までの光路長が一致するとは限らない。そこで各
々の2次結像レンズの中心部と周辺部ではそのレンズの
曲率半径を相違させることで、同一のセンサ35面上に良
好に結像させることが可能となる。特に、周辺からの光
束は、やや中心に向けて傾いた光路をたどることから一
般に、周辺光束のセンサ35面までの光路長は中心光束に
比べ長くなるため、周辺の2次結像レンズ48−2,48−3
の曲率半径を中心よりもやや大きくすることが有効であ
る。又、2次光学系48と絞り33の間隔が広くなると、分
割されたレンズの境界線付近に光束が到達しないように
するために絞り33の各開口を小さくする必要があり、十
分な光量を確保することが難しくなる。そのため、本実
施例では各2次結像レンズを絞り33に対して凸状のレン
ズ面で構成し、絞り33に接して配置している。
2次結像レンズを透過した光は、プリズム部材49の反
射面49−1によって下方に偏向されてセンサ50に入射す
るが、このような構成をとることにより、限られたスペ
ースの中で2次結像レンズ以降の光路長を長くして、結
像倍率をある程度大きく保つことが可能となる。2次結
像方式の焦点検出系においては結像倍率が小さいと、焦
点検出の精度が低下するため、例えば1/4倍以上の結像
倍率を確保することが望ましい。しかしながら、あまり
結像倍率が大きいとセンサが大きくなり、スペース的に
もコスト的にも不利になるため少なくとも等倍結像以下
にすることが必要といえる。
本実施例のようにプリズム部材49で光路を埋める構成
をとって、プリズム部材49の光路長を変化させることで
限定されたスペースの中で、ある程度結像倍率を制御す
ることが可能となり、最適設計が容易に行なえる。
尚、本実施例では2次光学系48とプリズム部材49を一
体化して構成したが、これを第8図の点線54に沿って割
って分割し2体化し、最終的に近接して配置するか、接
着させて構成してもよい。以下、そうした場合の利点に
ついて説明する。
まず、2次結像レンズは正確に各センサが配置された
位置に被写体に関する2次像を形成する必要があり、そ
のためには各レンズの相対的な位置関係が設計値通りに
精度良く設定されていなければならない。しかしなが
ら、2次結像レンズとプリズム部材をプラスチック等で
構成する場合を考えると、一体化された形状のままで成
形を行なうと体積が大きく、また三角形の形状をしてい
るために、成形時の収縮による変形が生じやすく、精度
のよい成形品を得ることが難しくなる。この為これを2
体化し、2次結像レンズを平板に近い形状とすると、そ
うした成形時の収縮の影響を低減することが可能とな
る。
さらにプリズム部材をプラスチックで構成した場合の
問題点として吸湿の影響が挙げられる。一般にアクリル
のようなプラスチック材料は吸湿しやすく、膨張や屈折
率の変化を生ずる。屈折率がプリズム部材全体にわたっ
て均一に変化する場合はその影響はさほど大きくない
が、プリズム部材の表面からの吸湿により内部に向って
屈折率の分布が生じると、内部を透過する光線が曲げら
れて精度のよい焦点検出は困難となる。特に本実施例の
プリズム部材のように体積が比較的大きい場合は、内部
まで吸湿が進み、平衡状態になるまでには長い時間を要
し、その影響は大きい、。そこで2次結像レンズとプリ
ズム部材を2体化し、吸湿の影響の少ない2次結像レン
ズを、例えば吸湿は大きいが成形性や耐熱性のよいアク
リルで構成し、吸湿の影響が大きいプリズム部材を、吸
湿の少ないポリカーボネイトやポリスチレン、MS樹脂等
で構成すると、全体としてその影響を低くおさえること
が可能となる。また、プリズ部材をガラスで構成すれ
ば、さらに効果的である。プリズム部材は平面で囲まれ
た単純な形状をしているため、ガラスで構成することも
比較的容易である。
又、2次結像レンズとプリズム部材を2体化し、それ
ぞれをアッベ数の異なるプラスチック乃至ガラスで構成
し、必要に応じ両者の接合面に曲率をつけて貼り合せる
ことにより、2次結像における色収差の除去が可能とな
る。
さらに2次結像レンズとプリズム部材を貼り合せる際
に、その中間に吸収タイプの赤外カットフィルターを挿
入することが可能である。吸収タイプの赤外カットフィ
ルターは蒸着タイプのものに比べ価格が安く、扱いやす
いという特徴を持っているが、耐環境性に問題があり、
一般的にはあまり用いられていない。特に吸湿によって
白濁して特性が劣化することが多く、カメラのように使
用環境が厳しいものでは用いることが難しかった。しか
しながら、2次結像レンズとプリズム部材の中間に吸収
タイプの赤外カットフィルターを挿入し、3者を貼り合
せて赤外カットフィルターと外気を遮断すれば、上記の
ような吸湿の問題は解決され使用が可能となる。第3図
の赤外カットフィルター44は、撮影レンズ37からの光が
反射してフィルム面に写りこまないように、低い位置に
設けることが必要であり、多くのスペースを要していた
が、2次結像レンズとプリズム部材の間に吸収タイプの
赤外カットフィルターを挿入することで赤外カットフィ
ルター44が不要となれば、焦点検出系を小型化する上で
非常に有利となる。
(発明の効果) 以上のように本発明によれば像ずれ方式の焦点検出装
置において、2次光学系として1対の2次像を形成する
1対の2次結像レンズを少なくとも3対以上設け、これ
ら1対の2次結像レンズの各レンズの頂点を結ぶ線分の
うち少なくとも2つは直交するように交わり、少なくと
も1つは交わらないように構成することにより、縦方向
あるいは横方向のどちらか一方にのみ光量分布の変化が
ある被写体に対しても、又撮影画面の中心部以外の領域
においても、良好なる測距が可能な焦点検出装置を達成
することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の光学系の要部概略図、第2
図は第1図のセンサ面上の説明図、第3図は本発明を一
眼レフカメラに適用したときの一実施例の要部概略図、
第4図〜第8図は第3図の一部分の説明図、第9図,第
10図は従来の焦点検出装置の概略図である。 図中、31は視野マスク、32はフィールドレンズ、33は絞
り、34,48は2次光学系、35は受光手段、37は対物レン
ズ、49は赤外カットフィルター、45,46はミラー、47は
遮光マスク、49はプリズム、50はセンサーである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】対物レンズの像面側に配置した2次結像レ
    ンズを有する光学手段により前記対物レンズの瞳の異な
    る領域を通過した光束を用いて被写体像に関する複数の
    光量分布を形成し、該複数の光量分布の相対的な位置関
    係を受光手段により求め、該受光手段からの信号を用い
    て前記対物レンズの合焦状態を求める焦点検出装置であ
    って、前記光学手段は被写体像に関する1対の光量分布
    を形成する1対の2次結像レンズを撮影画面の中央部に
    2つ、該対をなす2次結像レンズのレンズ面頂点を結ぶ
    線分が互いに交わるように配置するとともに撮影画面の
    左右の周辺部に各々1つ、対をなす2次結像レンズのレ
    ンズ面頂点を結ぶ線分が撮影画面の上下方向に位置する
    ように配置され、該撮影画面の左右の周辺部に設けた2
    次結像レンズのレンズ面の曲率半径が撮影画面の中央部
    に設けた2次結像レンズのレンズ面の曲率半径に比べて
    大きいことを特徴とする焦点検出装置。
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