JP3624887B2 - 変位センサ - Google Patents

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    • G06T7/521Depth or shape recovery from laser ranging, e.g. using interferometry; from the projection of structured light

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、光切断法又は三角測距法等の原理で計測対象物体の例えば高さ方向変位等を計測する光学式の変位センサに係り、特に、計測対象物体表面の性状等を画像モニタの画面で観察可能とした光学式の変位センサに関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の光学式変位センサにおけるセンサヘッドユニットの二つの例が図43(正反射物体対応型)と図44(乱反射物体対応型)とに示されている。
【0003】
図43において、aはセンサヘッドユニット、bは規定の取付姿勢にあるセンサヘッドユニットから計測対象物体に向けて斜め下向きに投光される計測光(例えば、断面スポット状や断面ライン状の赤色レーザビーム)、cは計測対象物体の表面で反射されたのち、斜め上向きに進んでセンサヘッドユニットに取り込まれる計測光、dはガラス板や表面が平滑な金属板等の正反射型の計測対象物体、eは計測対象物体の表面で生ずる計測光の拡散反射光である。なお、ユニットaから出射される計測光bの光軸とユニットaに入射される計測光cの光軸とは、同一傾斜角度で対称的に配置されている。
【0004】
図44において、aはセンサヘッドユニット、dは表面が乱反射型の計測対象物体、fはセンサヘッドユニットから計測対象物体に向けて垂直下向きに投光される計測光(例えば、断面スポット状や断面ライン状の赤色レーザビーム)、gは計測対象物体の表面で反射されたのち、斜め上向きに進んでセンサヘッドユニットに取り込まれる計測光、hは計測対象物体の表面で生ずる計測光の拡散反射成分である。
【0005】
センサヘッドユニットaに取り込まれた計測光の反射光c,gは、受光光学系(レンズ組立体等)を経由して撮像素子(例えば、一次元CCDや二次元CCD)の受光面上に結像され、撮像素子の光電変換作用により計測光の照射光像(スポット状やライン状の輝跡)を含む映像信号に変換される。こうして得られた映像信号は、図示しないコントローラユニットへと送出されて、三角測距原理を用いた変位計測のための演算に供せられる。
【0006】
計測対象物体上の所望位置の変位(例えば、高さ方向変位)を正確に測定するためには、計測光b,fの照射位置を目的とする計測位置に正確に一致させなければならない。計測光が可視レーザ光(赤色レーザ光等)の場合、目的とする計測位置と計測光の照射位置との整合は、計測光の照射光像を肉眼で観察しつつ、これを目的とする計測位置に移動させる操作を通して行うことができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の変位センサにおいては幾つかの問題点が指摘されている。
(1)計測対象物に細かな凹凸がある場合など、計測対象とすべき場所に正確に計測光が照射されるよう位置調整する作業や、計測光が正確に照射されていることを確認する作業が、肉眼による直接観察では困難なことがある。
(2)図43及び44において、変位計測レンジである測定距離Lが短く、センサヘッドユニットaと計測対象物体dとが近接していると、センサヘッドユニットaが目的とする計測位置の上に覆い被さってしまうため、作業者の視野がセンサヘッドユニットaに邪魔されて計測光の照射光像が見えにくくなり、計測光の照射位置と計測希望位置との位置合わせ作業に支障を来す。
(3)従来の二次元撮像素子を使用した変位センサでは、二次元撮像素子で撮影した計測光の照射光像を画像モニタに表示できるようにしたものがあるが、計測光の照射光像はその周囲の計測対象物表面よりも極端に明るく写る。なぜなら、計測に使用する画像に周囲の計測対象物表面の形状や模様が写っていたのでは計測の妨げとなるため、計測光の照射光像が適切な明るさで写るようにしたときには、周囲の計測対象物表面が相対的に暗くてほとんど写らないように、計測光の光量や計測光の点灯タイミングと二次元撮像素子のシャッタタイミングとの関係が設計されているからである。したがって、画像モニタでは計測光の照射光像を観察することはできるものの、周囲の計測対象物表面は写らないから、照射光像と計測対象物表面との位置関係を画像モニタで確認することはできない。
【0008】
この発明は、上述の問題点に着目してなされたもので、その目的とするところは、計測光の照射光像と計測対象物表面との位置関係を画像モニタで確認できるようにした変位センサ並びにその要素技術を提供することにある。
【0009】
この発明の他の目的並びに作用効果については、以下の記述を参照することにより、当業者であれば容易に理解されるであろう。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の変位センサは、センサヘッドとコントローラとを一体又は別体に有するものである。ここで、『一体』とは、センサヘット部とコントローラ部とが同一のハウジングに収容されていることを意味している。また、『別体』とは、センサヘッド部とコントローラ部とが別々のハウジングに収容されていることを意味している。なお、本発明変位センサからの映像を写し出す画像モニタに関しては、独立したハウジングを有するものでもよいし、例えばコントローラ部のハウジングに内蔵されていてもよいであろう。
【0011】
センサヘッドは、計測対象物体上の計測位置に向けて計測光を所定方向から投光することができる計測用投光光学系と、計測対象物体上の計測位置を含むその周辺領域を計測用投光光学系とは異なる角度から視た画像を取得することができる画像取得光学系と、画像取得光学系を介して取得される画像を光電変換して画像に対応する映像信号を生成する二次元撮像素子と、を含んでいる。
【0012】
ここで、『計測用投光光学系』には、投光用光路を定義するためのレンズ列を含むほか、必要によりミラーやフィルタ等の光学要素を含んでいてもよい。なお、投光用光源については、内蔵してもよいし、他の箇所から光ファイバで導入するものであってもよい。投光用光源の一例としては、赤色レーザダイオードを挙げることができる。また、『投光角度』については、先に図43を参照して説明した正反射光学系と、図44を参照して説明した乱反射光学系とのいずれでも差し支えない。
【0013】
コントローラは、映像信号としての画像の明るさに関連する撮影条件を制御することが可能であり、かつ計測モードと観測モードとで動作可能である。
【0014】
そして、コントローラは、計測モードに設定された状態においては、計測用光源を点灯し、計測光照射光像は適切な明るさで写るもののその周辺の計測対象物表面像は適切な明るさより暗くしか写らないように撮影条件を調整し、二次元撮像素子から得られる映像信号に基づいて目的とする変位量を算出し、観測モードに設定された状態においては、計測位置を含むその周辺の計測対象物表面像が適切な明るさで写るように撮影条件を調整し、二次元撮像素子から得られる映像信号に基づいて、計測対象物表面の計測位置を含むその周辺の画像を画像モニタの画面に表示させる。
【0015】
このような構成によれば、計測光の照射光像と計測対象物の位置関係を画像モニタで確認できる。そのため、センサヘッドが目的とする計測位置の上に覆い被さっている場合や、目的とする計測位置に肉眼による直接観察では形状が見えにくいほど微細な凹凸等があってそのどの部分に計測光が照射されているか確認しにくい場合であっても、計測先の照射光像を計測位置に正確に位置合わせして、目的とする計測結果を確実に得ることができる。
【0016】
『計測モード設定時における撮影条件』には、計測用光源の輝度及び/又は二次元撮像素子の露光時間が含まれるようにしてもよい。ここで、計測用光源の輝度というときは、計測用光源がパルス点灯している場合には、その瞬時輝度と点灯時間との積に比例する平均の明るさを意味する。
【0017】
コントローラは、観測モードに設定された状態においては、計測光照射光像が全く写らないか適切な明るさより暗くしか写らないように撮影条件を調整するようにしてもよい。このとき、『観測モード設定時における撮影条件』には、計測用光源が点灯か消灯か、計測用光源の輝度及び/又は二次元撮像素子の露光時間が含まれるようにしてもよい。
【0018】
計測光照射光像が全く写らない適切な明るさより暗くしか写らないようにするためには、例えば、計測用光源を消灯する、計測用光源の輝度を小さくする、計測用光源をパルス点灯し、点灯から点灯までの間の消灯している期間を二次元撮像素子の露光時間とする、などの撮影条件とすればよい。
【0019】
また、コントローラは、観測モードに設定された状態においては、計測用光源を点灯し、計測光照射光像及びその周辺の計測対象物表面像の双方が適切な明るさで写るように撮影条件を調整するようにしてもよい。このとき、『観測モード設定時における撮影条件』には、計測用光源の輝度及び/又は二次元撮像素子の露光時間が含まれるようにしてもよい。
【0020】
さらに、本発明の変位センサでは、観測モードとして第1及び第2の観測モードを用意し、コントローラは、第1の観測モードに設定された状態においては、計測光照射光像が全く写らないか適切な明るさより暗くしか写らないように撮影条件を調整し、第2の観測モードに設定された状態においては、計測用光源を点灯し、計測光照射光像及びその周辺の計測対象物表面像の双方が適切な明るさで写るように撮影条件を調整するようにしてもよい。
【0021】
さらにまた本発明の変位センサでは、コントローラは、観測モードに設定された状態においては、計測光照射光像が全く写らないか適切な明るさより暗くしか写らず、計測位置を含むその周辺の計測対象物が適切な明るさで写るようにした条件による1回又は複数回の撮影と、計測用光源を点灯し、計測光照射光像は適切な明るさで写るもののその周辺の計測対象物表面像は適切な明るさより暗くしか写らないようにした条件による1回又は複数回の撮影とを交互に繰り返すようにしてもよい。
【0022】
このとき、コントローラは、撮影した画像を撮影の都度画像モニタの画面に表示させるようにしてもよい。実質的に計測対象物表面像だけが写った画像と計測光照射光像だけが写った画像が素早く交互に表示される場合には、これを見る人は双方が適切な明るさで写っているように認知する。また、1つの条件で複数回連続して撮影することを交互に行うようにして、撮影条件切替の周期を適当に長くすれば、これを見る人は、各撮影条件の画像を別々の画像として、かつ、両者の位置関係を理解して観察することができる。
【0023】
このとき、コントローラは、撮影条件の異なる2種類の画像を重ね合わせた画像を画像モニタの画面に表示させるようにしてもよい。このようにしても、画像モニタの画面に計測光照射光像及びその周辺の計測対象物表面像の双方が適切な明るさで表示させることができる。
【0024】
また、コントローラは、計測モードに設定された状態での1回又は複数回の撮影と、観測モードに設定された状態での1回又は複数回の撮影とを交互に繰り返すようにしてもよい。このようにすれば、計測対象物表面像を画像モニタに表示しながら変位計測をすることができる。このとき、コントローラは、画像モニタの画面に、計測モードに設定された状態で撮影した画像は表示させず、観測モードに設定された状態で撮影した画像は表示させるようにしてもよい。このようにすれば、計測モードに設定された状態で撮影した画像にて計測位置の状態を確認しながら変位計測をすることができる。あるいは、コントローラは、選択により、計測モードに設定された状態で撮影した画像と観測モードに設定された状態で撮影した画像のいずれかを画像モニタの画面に表示させるようにしてもよい。このようにすれば、実際に計測に使用されている画像の状態を随時確認することができる。
【0025】
本発明の変位センサにおいては、計測対象物体上の計測位置を含むその周辺領域を照明する照明器をさらに具備し、コントローラは、観測モードに設定された状態において照明器を点灯するようにしてもよい。
【0026】
このとき、『観測モード設定時における撮影条件』には、照明器による照明の明るさが含まれているようにしてもよい。このような構成によれば、周囲環境の照明の明るさが十分でない場合や、計測対象物とセンサヘッドとの距離が短く、センサヘッドが計測対象物の上に覆い被さっていることにより、計測対象物表面の明るさが十分でないような場合であっても、これを照明することにより鮮明な画像を取得することが可能となる。
【0027】
ここで、照明器に使用する光源としては、発光ダイオード、白熱電球、その他、任意の小型光源を採用することができる。照明用光源の具体的な一例としては、緑色発光ダイオードを挙げることができる。照明器には、計測位置を含む一定の小領域を一定形状(例えば、円形や正方形等)に照射する投光光学系を含むことが好ましい。
【0028】
本発明の変位センサでは、画像取得光学系は、計測対象物体上の計測位置を含むその周辺領域を斜めから視た画像を取得することができる斜視画像取得光学系と、計測対象物体上の計測位置を含むその周辺領域を正面から視た画像を取得することができる正視画像取得光学系とを含み、二次元撮像素子は、斜視画像取得光学系を介して取得される画像を光電変換する斜視画像用二次元撮像素子と、正視画像取得光学系を介して取得される画像を光電変換する正視画像用二次元撮像素子とを含み、コントローラは、計測モードに設定された状態においては、斜視画像用二次元撮像素子からの映像信号に基づいて目的とする変位量を算出し、観測モードに設定された状態においては、正視画像用二次元撮像素子からの映像信号に基づいて計測対象物表面の計測位置を含むその周辺の画像を画像モニタの画面に表示させるようにしてもよい。
【0029】
『斜視画像取得光学系』には、受光用光路を定義するためのレンズ列を含むほか、必要によりミラーやフィルタ等の光学要素を含むことができる。また、『斜めから視た』とあるのは、「規定のセンサ取付姿勢において斜めから視た」の意味であり、例えば計測対象物体が水平に置かれている場合を想定すると、斜め上から見た場合がこれに相当する。より具体的には、従前の変位センサのセンサヘッドにおける計測用受光光学系の入射角度が一つの参考となるであろう(図43のc、図44のg参照)。
【0030】
『正視画像取得光学系』についても、受光用光路を定義するためのレンズ列を含むほか、必要によりミラーやフィルタ等の光学要素を含むことができる。また、『正面から視た』とあるのは、「規定のセンサ取付姿勢において正面から視た」の意味であり、例えば計測対象物体が水平に置かれている場合を想定すると、真上から見た場合がこれに相当する。より具体的には、従前の変位センサのセンサヘッドにおける乱反射物体対応の投光光学系の出射角度が一つの参考となるであろう(図44のf参照)。
【0031】
このような構成によれば、計測モードにおいては、正視画像取得光学系からの光像を排除しつつ、斜視画像取得光学系からの光像のみに基づいて、信頼性の高い計測動作を行うことができる。一方、観測モードにおいては、斜視画像取得光学系からの光像を排除しつつ、正視画像取得光学系からの光像のみに基づいて、歪みのない周辺画像(計測対象物体の計測位置及びその周辺領域の画像)を画像モニタの画面上に表示させることができる。
【0032】
コントローラには、斜視画像取得光学系を介して取得された斜視画像に基づいて算出された変位量により、正視画像取得光学系を介して取得された画像の倍率を補正することにより、計測対象物体表面に表れた長さや面積を算出する画像処理モードがさらに設けられていてもよい。
【0033】
画像取得光学系は、計測対象物体上の計測位置を含むその周辺領域を斜めから視た画像を取得することができる斜視画像取得光学系と、計測対象物体上の計測位置を含むその周辺領域を正面から視た画像を取得することができる正視画像取得光学系とを含み、二次元撮像素子は、それら2つの画像取得光学系に共通な単一のものであるようにしてもよい。
【0034】
このとき、二次元撮像素子は、斜視画像取得光学系の光路と正視画像取得光学系の光路とが交叉する位置に配置されたものであってもよい。
【0035】
このような構成によれば、斜視画像の光電変換と正視画像の光電変換とに1個の撮像素子を共用可能となり、センサヘッドユニットから得られる映像信号に基づいて、画像モニタの画面上に計測対象物体表面の歪みのない画像を表示させる機能を、本来の変位計測機能を損ねることなく、低コストで実現することができる。
【0036】
このとき、計測用投光光学系の出射光軸と斜視画像取得光学系の入射光軸とは同一傾斜角度で対照的に配置され、二次元撮像素子は正視画像取得光学系の入射光軸の延長線上に配置され、斜視画像取得光学系には入射光軸を折り曲げて二次元撮像素子に入射させる光軸折り曲げ機構が含まれているようにしてもよい。
【0037】
このような構成によれば、表面正反射物体と表面乱反射物体との双方に適用が可能となり、しかも、センサヘッドのハウジング内に、計測用投光光学系と斜視画像取得光学系と正視画像取得光学系とを、バランスよくコンパクトに収容可能となる。
【0038】
光軸折り曲げ機構は、正視画像取得光学系を経由して二次元撮像素子受光面に結像する計測光の光像と斜視画像取得光学系を経由して二次元撮像素子受光面に結像する計測光の光像とが、計測変位の変化に応じて同一方向へと二次元撮像素子受光面上に移動するように仕組まれているようにしてもよい。
【0039】
このような構成によれば、斜視画像と正視画像とを重ねて画像モニタの画面上に表示すると、測定変位の変動に連れて斜視画像と正視画像とが同じ方向へと移動することとなり、利用者に違和感を与えない。
【0040】
本発明の変位センサでは、斜視画像取得光学系を経由して二次元撮像素子へ至る第1の光路及び正視画像取得光学系を経由して撮像素子へ至る第2の光路のいずれかを、手動又は電気的制御により、択一的に遮光することが可能なシャッタをさらに具備することにより、計測モード設定時には正視画像取得光学系の光路を遮光し、観測モード設定時には斜視画像取得光学系の光路を遮光することを可能にしてもよい。
【0041】
このような構成によれば、斜視画像取得光学系を経由して撮像素子へ至る第1の光路と、正視画像取得光学系を経由して撮像素子へ至る第2の光路とを、択一的に有効化することが可能となり、変位計測中は撮像素子への正視画像を遮断することにより外乱による計測ミスを回避する一方、物体観測中は撮像素子への斜視画像を遮断することにより、歪みのない画像による計測物体表面の観察が可能となる。
【0042】
シャッタ手段の取付位置は、光学系の光路入口、光路途中、光路終端のいずれであってもよい。なお、シャッタ手段としては、シャッタ板で光路を塞ぐ機械式のもの、透明、不透明を電気的に制御する電気光学素子(液晶やPZT等)を使用するもの、その他、様々な構造のものを採用することができる。また、『択一的』とは、結果としてそのような機能を実現できれば足り、双方の光路を共に開状態、閉状態とできるものを排除する意図ではない。
【0043】
本発明の変位センサにあっては、計測対象物体上の計測位置を含むその周辺領域を照明する照明器と、斜視画像取得光学系を経由して撮像素子へ至る第1の光路に介在され、主として計測光を透過する帯域通過特性を有する第1の光学フィルタと、正視画像取得光学系を経由して撮像素子へ至る第2の光路に介在され、主として照明光を透過する帯域通過特性を有する第2の光学フィルタと、をさらに具備し、コントローラは、観測モードに設定された状態において照明器を点灯するようにしてもよい。
【0044】
このような構成によれば、計測光の波長と照明光の波長とを適切に設定することにより、特別なシャッタ手段を用いることなく、光路の選択を自動的に行わせることができる。
【0045】
ここで、計測用光源、照明用光源、第1の光学フィルタ、第2の光学フィルタの一例としては、計測用光源として赤色レーザダイオード、照明用光源として緑色発光ダイオード、第1の光学フィルタとして赤色レーザの周波数成分を中心とした狭い通過帯域を有する光学バンドパスフィルタ、第2の光学フィルタとして緑色発光ダイオードの周波数成分を中心とした狭い通過帯域を有する光学バンドパスフィルタを挙げることができる。
【0046】
本発明の変位センサにあっては、コントローラには、斜視画像取得光学系を介して取得された斜視画像に基づいて算出された変位量により、正視画像取得光学系を介して取得された画像の倍率を補正することにより、計測対象物体表面に表れた長さや面積を算出する画像処理モードがさらに設けられるようにしてもよい。
【0047】
次に、本発明のセンサヘッドは、計測対象物体上の計測位置に向けて計測光を所定方向から投光することができる計測用投光光学系と、計測対象物体上の計測位置を含むその周辺領域を斜めから視た画像を取得することができる斜視画像取得光学系と、計測対象物体上の計測位置を含むその周辺領域を正面から視た画像を取得することができる正視画像取得光学系と、斜視画像取得光学系を介して取得される斜めから視た画像と正視画像取得光学系を介して取得される正面から視た画像とをそれぞれ光電変換して各画像に対応する映像信号を生成する二次元撮像素子とを、少なくとも具備している。
【0048】
ここで、『計測用投光光学系』には、投光用光路を定義するためのレンズ列を含むほか、必要によりミラーやフィルタ等の光学要素を含んでいてもよい。なお、投光用光源については、内蔵してもよいし、他の箇所から光ファイバで導入するものであってもよい。投光用光源の一例としては、赤色レーザダイオードを挙げることができる。また、投光角度については、先に図43を参照して説明した正反射光学系と、図44を参照して説明した乱反射光学系とのいずれでも差し支えない。
【0049】
『斜視画像取得光学系』についても、受光用光路を定義するためのレンズ列を含むほか、必要によりミラーやフィルタ等の光学要素を含むことができる。また、『斜めから視た』とあるのは、「規定のセンサ取付姿勢において斜めから視た」の意味であり、例えば計測対象物体が水平に置かれている場合を想定すると、斜め上から見た場合がこれに相当する。より具体的には、従前の変位センサのセンサヘッドにおける計測用受光光学系の入射角度が一つの参考となるであろう(図43のc、図44のg参照)。
【0050】
『正視画像取得光学系』についても、受光用光路を定義するためのレンズ列を含むほか、必要によりミラーやフィルタ等の光学要素を含むことができる。また、『正面から視た』とあるのは、「規定のセンサ取付姿勢において正面から視た」の意味であり、例えば計測対象物体が水平に置かれている場合を想定すると、真上から見た場合がこれに相当する。より具体的には、従前の変位センサのセンサヘッドにおける乱反射物体対応の投光光学系の出射角度が一つの参考となるであろう(図44のf参照)。
【0051】
このような構成によれば、計測対象物体表面を斜めから視た画像と計測対象物体を正面から視た画像とにそれぞれ対応する映像信号が得られるため、斜めから視た画像相当の映像信号を用いて変位計測を行う一方、正面から視た画像相当の映像信号を用いて物体表面観測を行うことで、本来の変位計測機能を損ねることなく、センサヘッドから得られる映像信号に基づいて、画像モニタの画面上に、計測対象物体表面の歪みのない画像を表示させることができる。
【0052】
二次元撮像素子は、斜視画像取得光学系の光路正視画像取得光学系の光路とが交叉する位置に配置するようにしてもよい。
【0053】
このような構成によれば、斜視画像の光電変換と正視画像の光電変換とに1個の撮像素子を共用可能となり、センサヘッドユニットから得られる映像信号に基づいて、画像モニタの画面上に計測対象物体表面の歪みのない画像を表示させる機能を、本来の変位計測機能を損ねることなく、低コストで実現することができる。
【0054】
計測用投光光学系の出射光軸と斜視画像取得光学系の入射光軸とは同一傾斜角度で対照的に配置され、二次元撮像素子は正視画像取得光学系の入射光軸の延長線上に配置され、斜視画像取得光学系には入射光軸を折り曲げて二次元撮像素子に入射させる光軸折り曲げ機構が含まれているようにしてもよい。
【0055】
このような構成によれば、表面正反射物体と表面乱反射物体との双方に適用が可能となり、しかも、センサヘッドのハウジング内に、計測用投光光学系と斜視画像取得光学系と正視画像取得光学系とを、バランスよくコンパクトに収容可能となる。
【0056】
光軸折り曲げ機構が、正視画像取得光学系を経由して二次元撮像素子受光面に結像する計測光の光像と斜視画像取得光学系を経由して二次元撮像素子受光面に結像する計測光の光像とが、計測変位の変化に応じて同一方向へと二次元撮像素子受光面上に移動するように仕組まれているようにしてもよい。
【0057】
このような構成によれば、斜視画像と正視画像とを重ねて画像モニタの画面上に表示すると、測定変位の変動に連れて斜視画像と正視画像とが同じ方向へと移動することとなり、利用者に違和感を与えない。
【0058】
斜視画像取得光学系を経由して二次元撮像素子へ至る第1の光路及び正視画像取得光学系を経由して撮像素子へ至る第2の光路のいずれかを、手動又は遠隔制御により、択一的に遮光することが可能なシャッタをさらに具備するようにしてもよい。
【0059】
このような構成によれば、斜視画像取得光学系を経由して撮像素子へ至る第1の光路と、正視画像取得光学系を経由して撮像素子へ至る第2の光路とを、択一的に有効化することが可能となり、変位計測中は撮像素子への正視画像を遮断することにより外乱による計測ミスを回避する一方、物体観測中は撮像素子への斜視画像を遮断することにより、歪みのない画像による計測物体表面の観察が可能となる。
【0060】
本発明のセンサヘッドにあっては、計測対象物体上の計測位置を含むその周辺領域を照明する照明器をさらに具備するようにしてもよい。
【0061】
このような構成によれば、周囲環境の照明の明るさが十分でない場合や、計測対象物とセンサヘッドとの距離が短く、センサヘッドが計測対象物の上に覆い被さっていることにより、計測対象物表面の明るさが十分でないような場合であっても、これを照明することにより鮮明な画像を取得することが可能となる。
【0062】
本発明のセンサヘッドにあっては、斜視画像取得光学系を経由して撮像素子へ至る第1の光路に介在され、主として計測光を通過する帯域通過特性を有する第1の光学フィルタと、正視画像取得光学系を経由して撮像素子へ至る第2の光路に介在され、主として照明光を透過する帯域通過特性を有する第2の光学フィルタと、をさらに具備するようにしてもよい。
【0063】
このような構成によれば、計測光の波長と照明光の波長とを適切に設定することにより、特別なシャッタ手段を用いることなく、光路の選択を自動的に行わせることができる。
【0064】
以上説明した本発明の各構成は、技術的に可能である限り任意に組み合わせることができる。
【0065】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明の好適な実施の一形態を添付図面を参照しながら詳細に説明する。
【0066】
先に述べた問題のほかにも、従前のセンサヘッドは、正反射物体対応型及び乱反射物体対応型のいずれの形式のものにあっても、内蔵二次元撮像素子の受光面に結像される画像は、計測対象物体上の計測位置を斜め上から見下ろした状態で得られる幾分歪んだ画像であるため、たとえ計測光照射光像の周囲の計測対象物表面が適切な明るさで写るように撮影条件を調整したとしても、計測希望位置と計測光照射光像との位置関係を確認するには必ずしも適さないことが知見された。特に、この画像歪みの問題は、測定距離Lが短い場合における正反射物体対応型のセンサヘッドユニットにおいて一層深刻なものとなる。
【0067】
そこで、本発明者等は、計測対象物体上の計測位置を斜め上から見下ろした状態で得られる画像のみならず、計測対象物体上の計測位置を真上から見下ろした状態で得られる画像についても得ることが可能な新規な構造のセンサヘッドを開発した。すなわち、このセンサヘッドは、計測対称物体上の計測位置に向けて計測光を所定方向から投光することができる計測用投光光学系と、計測対象物体上の計測位置を含むその周辺領域を斜めから視た画像を取得することができる斜視画像取得光学系と、計測対象物体上の計測位置を含むその周辺領域を正面から視た画像を取得することができる正視画像取得光学系と、斜視画像取得光学系を介して取得される斜めから視た画像と正視画像取得光学系を介して取得される正面から視た画像とをそれぞれ光電変換して各画像に対応する映像信号を生成する二次元撮像素子とを、少なくとも具備したことを特徴とするものである。
【0068】
斯かる新規な構造を有するセンサヘッドを使用した光学式変位センサによれば、別途特別なカメラ等を用意せずとも、センサヘッド自体から得られる映像信号を利用して、画像モニタの画面上に、計測対象物体表面の状態を映し出すことができる。
【0069】
このとき、画像モニタの画面に映し出される映像としては、(1)計測光が照射されていない状態における計測対象物体表面の映像、(2)計測光が照射されている状態における計測対象物体表面の映像、(3)計測対象物体表面に照射された計測光の照射光像のみを浮き出させた映像、等を挙げることができる。
【0070】
本発明が適用された変位センサシステム全体の外観図が図1に、また本発明が適用された変位センサシステム全体の電気的ハードウェア構成を示すブロック図が図2にそれぞれ示されている。
【0071】
それらの図から明らかなように、この変位センサシステム10は、センサヘッドユニット1と、コントローラユニット2と、コンソールユニット3と、画像モニタ4と、同期用センサ5とを備えている。尚、外部機器6は、コントローラユニット2から出力される変位量データ出力D1並びに判定出力D2を用いて制御されるPLC(プログラマブル・コントローラ)等を表している。
【0072】
図1に示されるように、センサヘッドユニット1、コントローラユニット2、コンソールユニット3、及び画像モニタ4は、それぞれ別々のハウジングを有するが、これは単なる一例に過ぎない。センサヘッドユニット1とコントローラユニット2とを同一のハウジングに収容したり、コントローラユニット2とコンソールユニット3とを同一のハウジングに収容したり、さらには、コントローラユニット2とコンソールユニット3と画像モニタ1とを同一のハウジングに収容するなどのハウジング構成の変形は、任意に行うことが可能である。
【0073】
この例に示されたセンサヘッドユニット1内には、後に図6,図14〜図21などを参照して詳細に説明するように、計測対象物体上の計測位置に向けて計測光を投光する計測用投光光学系と、計測対象物体上の計測位置を含むその周辺領域を斜めから見た画像を取得するための斜視画像取得光学系と、計測対象物体上の計測位置を含むその周辺領域を正面から見た画像を取得するための正視画像取得光学系と、斜視画像取得光学系を介して取得される斜めから見た画像と正視画像取得光学系を介して取得される正面から見た画像とをそれぞれ光電変換して各画像に対応する映像信号を生成する撮像手段とが少なくとも備えられている。
【0074】
尚、図1において、7は計測対象物体、81は斜め下向きに投光された計測光(ラインビーム)、82aは斜め上向きに反射された計測光、83は計測対象物体7の表面に生ずる計測光のライン状照射光像である。
【0075】
センサヘッドユニット1の電気的な内部構成を示すブロック図が図4に示されている。同図に示されるように、センサヘッドユニット1の内部には、計測光を計測対象物体7へと投光するための投光系要素(LD駆動回路111、LD112など)と、計測対象物体7の画像を取り込むための受光系要素(CCD制御回路121、CCD122、増幅回路123、HPF124、P/H回路125、AGC増幅回路126など)と、計測物体7上の計測位置を含むその周辺を例えば円形に照明するための照明系要素(LED駆動回路131、LED132など)とが含まれている。
【0076】
投光系要素について説明する。タイミング信号発生回路101は、レーザダイオード(以下、LDという)112を発光させるためのLD駆動パルス信号P1を発生する。LD駆動パルス信号P1に応答してLD駆動回路111がLD112をパルス発光させる。また、タイミング信号発生回路101はLD駆動回路111を介してパルス状レーザ光のピークパワーを制御する。LD112から出射されたパルス状レーザ光は、図示しない計測用投光光学系を介して、計測対象物体7の表面に計測光81として照射される。これにより、計測対象物体7の表面には、計測光81の照射による線状の光像(ラインビームの光像)83(図1参照)が形成される。
【0077】
受光系要素について説明する。計測対象物体7の表面で反射したラインビームは、図示しない2系統の画像取得光学系(斜視画像取得光学系と正視画像取得光学系)の何れかを通って撮像素子である2次元CCD122の受光面へと入射される。
【0078】
尚、後に詳述するように、斜視画像取得光学系とは、計測対象物体7上の計測位置を含むその周辺領域を斜めから見た画像を取得するための光学系であり、正視画像取得光学系とは計測物体7上の計測位置を含むその周辺領域を正面から見た画像を取得するための光学系である。ちなみに、符号82aが計測対象物体7の表面で斜め上向きに反射された計測光、82bが計測対象物体7の表面で真上に反射された計測光、150がそれら反射光82a,82bの何れか一方を択一的に取り込むための機械的シャッタをそれぞれ示している。
【0079】
CCD122の受光面上におけるラインビームの照射光像位置が、目的とする変位(例えば、センサヘッドユニット1と計測対象物体7との距離)に応じて変化するように、計測用投光光学系と斜視画像取得光学系との位置関係が決定されている。この位置関係の決定には、例えば、三角測距方式応用の光切断法などが利用される。
【0080】
CCD122から出力される映像信号は、各画素毎に増幅回路123で増幅された後、ハイパスフィルタ(HPF)124及びピークホールド(P/H)回路125により各画素毎に現れる零レベル信号の揺らぎが除去されて、各画素信号が正しく受光量を表すように整形される。その後、AGC増幅回路126により信号値の大きさが適切に制御され、映像信号vsとしてコントローラユニット2へと送られる。
【0081】
タイミング信号発生回路101より出力されるパルス信号P2により、CCD制御回路121を介してシャッタ時間を含むCCD122の駆動態様が制御される。同様にして、パルス信号P3〜P5により、ハイパスフィルタ(HPF)124のフィルタタイミング、ピークホールド回路(P/H)125のピークホールドタイミング、AGC増幅回路126のゲインとその切替タイミングが制御される。
【0082】
更に、タイミング信号発生回路101から出力されるパルス信号P6により、LED駆動回路131が制御されて、照明器を構成するLED132がパルス駆動されて、計測対象物体7の表面の計測位置を含むその周辺領域が例えば円形に照明される。
【0083】
尚、計測用光源を構成するレーザダイオード112としては、例えば赤色レーザダイオードが使用され、照明器を構成するLED132としては、例えば緑色発光ダイオードが使用される。図中符号84は照明光、128はミラーを示している。
【0084】
計測条件格納部141は、CCD122のシャッタ時間、LD112の発光時間、LD112のピークパワー、AGC増幅回路126のゲインなどからなる計測条件に加えて、照明器の光源を構成するLED132の発光時間が格納されており、コントローラユニット2からの制御信号CONTにより最適な計測条件や撮影条件等が選択される。
【0085】
次に、コントローラユニット2の内部機能構成を示すブロック図が図3に示されている。同図に示されるように、このコントローラユニット2は、制御部210と計測部220とから概略構成されている。計測部220内には、センサヘッドユニット1用のインタフェース部221と、インタフェース部221を介してセンサヘッドユニット1から取り込まれた画像データを処理する画像演算部222とが含まれている。
【0086】
一方、制御部210内には、コンソールユニット3並びに画像モニタ4とのインタフェースとして機能するグラフィック・ユーザ・インタフェース(GUI)部211と、計測部220から送られてくる画像データに対して適当な処理を加えてGUI部211へと送り出す画像処理部212と、先ほど説明した変位量データ出力D1並びに判定出力D2を外部機器へと送り出すための外部出力インタフェース部214と、装置全体を統括制御するための制御処理部213とを含んでいる。
【0087】
次に、同装置におけるデータの流れについて説明する。インタフェース部221に含まれるセンサヘッド制御部221Bは、センサヘッドユニット1に内蔵されたCCD122の受光量が適切となるように、計測用光源であるレーザダイオード112の光量制御、並びに、照明用光源であるLED132の光量制御を行う。同時に、センサヘッド制御部221Bは、撮像素子であるCCD122の露光時間が適切となるように、内蔵された電子シャッタ機構に対して、シャッタ時間制御を行う。この状態で、センサヘッドユニット1内のCCD122が撮影した画像データD3は、画像取込部221Aの作用で、計測部220内に取り込まれる。
【0088】
こうして計測部220に取り込まれた画像データは、画像演算部222内の画像転送部222A並びに計測処理部222Bへと送られる。画像転送部222Aは、画像取込部221Aから到来する画像データD3を、制御部210内の画像処理部212へと送出する。又、計測処理部222Bでは、画像データD3に基づいて計測処理を行い、変位量データD1や判定出力D2を求め、これらのデータD7を制御部210内の制御処理部213へと送出する。
【0089】
制御部210内の制御処理部213は、計測処理部222Bから送られてきたデータD7に基づき、ラインビーム方向測定点座標データD8を求め、これを画像処理部212へと送出する。画像処理部212は、画像データ並びにラインブライトを含むデータD4をGUI部211へと送出する。GUI部211はコンソールユニット3からの各種指令を受け付けると共に、表示用データを編集し、これをモニタ出力D5として画像モニタ4へと送出する。
【0090】
後に詳細に説明するように、この実施形態に示されるコントローラユニット2には、計測モードと第1及び第2の観測モードとが用意されている。そして、計測モードに設定された状態においては、正視画像取得光学系の光路をシャッタ手段(例えば機械的シャッタ150がこれに相当)で遮光したまま、計測用光源(例えばレーザダイオード112がこれに相当)を点灯すると共に照明器(例えば、LED132がこれに相当)を消灯し、かつ計測光照射光像は適切な明るさで写るものの、その周辺の計測対象物表面像は適切な明るさより暗くしか写らないように撮影条件を自動調整しつつ、2次元撮像素子(例えばCCD122がこれに相当)から得られる斜視画像相当の映像信号vsに基づいて目的とする変位量を算出する制御動作を実行する。
【0091】
また、第1の観測モードに設定された状態においては、斜視画像取得光学系の光路をシャッタ手段で遮光したまま、計測用光源を消灯すると共に照明器を点灯し、かつ計測位置を含むその周辺の計測対象物表面像が適切な明るさで写るように撮影条件を自動調整しつつ、2次元撮像素子から得られる正視画像相当の映像信号に基づいて、計測対象物表面の計測光照射位置を含むその周辺の画像を画像モニタ(例えば、画像モニタ4がこれに相当)の画面上に表示させる制御動作を実行する。
【0092】
更に、第2の観測モードに設定された状態においては、斜視画像取得光学系の光路をシャッタ手段で遮光したまま、計測用光源及び照明器を点灯し、かつ計測光照射光像及びその周辺の計測対象物表面像の双方が適切な明るさで写るように撮影条件を自動調整しつつ、2次元撮像素子から得られる正視画像相当の映像信号に基づいて、計測対象物表面の計測光照射光像を含むその周辺の画像を画像モニタの画面に表示させる制御動作を実行する。
【0093】
以上、3つの制御動作に必要な、測定点座標の自動抽出処理や変位量測定処理は、主として計測処理部222Bにて実現され、表示データ編集処理は主として画像処理部212やGUI部211にて実現され、撮影条件調整処理は主としてセンサヘッド制御部221Bにて実現される。
【0094】
図1及び図2に戻って、コンソールユニット3はハンディタイプのものであり、その表面には各種ファンクションキーの他に、カーソル移動用の4方向キーが配置されている。このコンソールユニット3は、所定の電気コードを介してコントローラユニット2に接続される。
【0095】
画像モニタ4は、コントローラユニット2から出力されるモニタ出力(表示データ)を受けて、対応する画像を画面上に表示するものである。この画像モニタ4としては、CRT表示器、液晶表示器などの任意の市販の表示器が採用可能となっている。
【0096】
次に、本発明にかかる変位センサユニット1の光学的構造について詳細に説明する。本発明変位センサの計測モード時の動作を説明するための図が図6に、また本発明変位センサの観測モード時の動作を説明するための図が図15にそれぞれ示されている。
【0097】
それらの図から明らかなように、このセンサヘッドユニット1のハウジングには、計測対象物体7上の計測位置に向けて計測光81を斜め下向きに投光する計測用投光光学系(この例では、1若しくは2枚以上のレンズ列を含むレンズ組立体113で構成される)と、計測対象物体7上の計測位置を含むその周辺領域を斜め上から見た画像を取得するための斜視画像取得光学系(この例では、レンズ組立体127aとミラー128とで構成される)と、計測対象物体7上の計測位置を含むその周辺領域を真上から見た画像を取得するための正視画像取得光学系(この例では、レンズ組立体127bで構成される)と、斜視画像取得光学系の光路と正視画像取得光学系の経路とが交差する位置に配置された2次元撮像素子(この例では、2次元CCD122で構成される)と、斜視画像取得光学系と正視画像取得光沢系とを択一的に遮光するシャッタ手段(この例では矢印91のように往復移動して、2つの光路を択一的に遮光する機械的シャッタ150により構成される)と、照明用光源からの光により計測対象物体7上の計測位置を含むその周辺領域を照明する照明器(この例では、レンズ機能の組み込まれた緑色発光ダイオード132で構成される)とが含まれている。
【0098】
より具体的に説明すると、計測用投光光学系の出射光軸(符号81が付される)と斜視画像取得光学系の入射光軸(符号82aが付される)とは、図6に明示されるように、同一傾斜角度で対称的に配置されており、これによりいわゆる正反射物体対応型の光学系が構成されている。そのため、このセンサヘッドユニット1は、表面乱反射物体のみならず、ガラスなどの表面正反射物体にも適用可能となされている。
【0099】
ハウジング内の上部に配置された撮像素子であるCCD122は、図15に明示されるように、正視画像取得光学系を構成するレンズ組立体127bの入射光軸の延長上に位置決めされている。一方、斜視画像取得光学系には、入射光軸(符号82aが付される)を折り曲げて撮像素子であるCCD122に入射させる光軸折り曲げ機構(この例では、1枚のミラー128で構成される)が含まれている。そのため、撮像素子を構成するCCD122は、正視画像取得光学系で取得された画像と斜視画像取得光学系で取得された画像との双方を受光可能である。すなわち、2系統の画像取得光学系に対して撮像素子が1個で済むことから、コストダウンが図られている。
【0100】
照明器を構成する緑色発光ダイオード132は、好ましくはある程度のビーム機能を有している。この例では、図15に明示されるように、基準距離に存在する計測物体7の上面に、所定サイズの円形照射光像85を形成するようになっている。
【0101】
尚、図6(b)並びに図15(b)に示されるように、この例で示される計測対象物体7は、表面が平坦な板状物体とされている。この板状物体7のほぼ中央には、表裏に貫通する円形穴71が開けられている。換言すれば、計測対象物体7を構成する板状物体には、板の厚さに相当する段差が存在する。そして、この変位センサでは、円形穴71の部分に、ラインビームの照射光像83を位置合わせした状態で、板厚分の段差を変位量として検出するものとする。
【0102】
センサヘッドユニット1内における各光学的要素のより具体的な配置の一例が図19に示されている。同図は、センサヘッドユニットのケース側面を開口してその内部を示すものである。
【0103】
図において、112は計測用光源を構成する赤色レーザダイオード素子、113は計測用投光光学系を構成するレンズ組立体、127aは計測対象物体上の計測位置を含むその周辺領域を斜めから見た画像を取得するための斜視画像取得光学系を構成するレンズ組立体、128はレンズ組立体127aの光軸を折り曲げるためのミラー、127bは計測対象物体上の計測位置を含むその周辺領域を正面から見た画像を取得するための正視画像取得光学系を構成するレンズ組立体、122は斜視画像取得光学系を介して取得される斜めから見た画像と正視画像取得光学系を介して取得される正面から見た画像とをそれぞれ光電変換して各画像に対応する映像信号を生成する撮像手段としての2次元CCD素子である。
【0104】
同図から明らかなように、これらの光学要素(112,113,127a,127b,128及び122)は、センサヘッドのハウジング内に、バランス良くコンパクトに収容されている。
【0105】
機械的シャッタ150のより具体的な機械的構造の一例が図20及び図21に示されている。図20(a)に示されるように、センサユニットケース1Aの下面開口には、平板状のシャッタユニット150Aがねじ止めされている。このシャッタユニット150Aには、投光用窓151と、斜め上向き取込用窓152と、真上向き取込用窓153と、照明用窓154とからなる4つの窓が開けられている。投光用窓151からは計測光81が出射される。斜め上向き取込用窓152からは、計測対象物体上の計測位置を含むその周辺領域を斜め上から見た画像に相当する計測反射光が入射される。真上向き取込用窓153からは、計測対象物体上の計測位置を含むその周辺領域を真上から見た画像に相当する計測反射光が入射される。照明用窓154からは照明用緑色発光ダイオード132からの照明光84が出射される。
【0106】
図21(a),(b)に示されるように、シャッタユニット150Aの内部にはシャッタ板157がスライド自在に設けられている。このシャッタ板157のスライド方向の幅は、窓152,153,154の直径よりもやや大きめに設定され、そのスライドストロークは図21(b)に示されるように、窓152と窓153との間を交互に往復移動可能となされている。また、シャッタ板157が真上向き取込用窓153を塞ぐ位置にあるとき、照明用窓154も同時に塞がれ、これにより照明光が遮断される。シャッタユニット150Aの側面に設けられたシャッタ板ガイドスロット156からは、シャッタ板操作用つまみ155が突出している。このつまみ155を指でつまんで、往復移動させることにより、シャッタ板157を介して、斜め上向き取込用窓152と真上向き取込用窓153とを択一的に塞ぐことが可能となっている。
【0107】
次に、この変位センサにおける計測モード時の動作を図5〜図13を参照しながら説明する。
【0108】
本発明変位センサの計測モード時の動作を説明するための図が図6に示されている。同図に示されるように、計測モードに設定された状態においては、正視画像取得光学系(レンズ組立体127bを含む)の光路をシャッタ手段(機械的シャッタ150)で遮光したまま、計測用光源(赤色レーザダイオード112)を点灯すると共に照明器を消灯(緑色発光ダイオード132の消灯またはシャッタ板157による照明用窓154の遮光)し、かつ計測光照射光像83は適切な明るさで写るもののその周辺の計測対象物表面像はほとんど写らないように撮影条件を自動調整しつつ、2次元撮像素子(2次元CCD122)から得られる斜視画像相当の映像信号vsに基づいて目的とする変位量を算出する制御動作を実行する。
【0109】
コントローラユニット2における変位量測定動作を概略的に示すゼネラルフローチャートが図5に示されている。同図において、まず最初のステップでは、センサヘッド1内のCCD122で撮影された画像をコントローラユニット1へと取り込む(ステップ501)。
【0110】
センサヘッド1内のCCD122で撮像された画像の説明図が図7に示されている。同図に示されるように、センサヘッド1に内蔵されたCCD122は、細長い長方形状の視野122aを有する。この視野の長辺に沿うX方向は変位方向とされており、また短辺に沿うY方向はラインビーム方向(以下、単にライン方向ともいう)とされている。また、センサの視野122a内には、この例ではジグザグ状の直線としてラインビームの像(照射光像)A1が描かれている。また、変位方向において、図中左側がセンサヘッドに近い方向、逆に右側がセンサヘッドに遠い方向とされている。
【0111】
図5に戻って、次のステップとして、測定範囲内の特徴点抽出処理を実行する(ステップ502)。測定範囲内における測定点抽出処理の説明図が図8に示されている。同図に示されるように、センサの視野122a内には、図中左右方向へ延びる2本の互いに平行な点線A2,A3によって測定範囲A4が示されている。そして、この測定点抽出処理では、この測定範囲(測定点抽出範囲)A4内において、所定の特徴点抽出アルゴリズムを使用することにより、ピーク位置(Px,Py)並びにボトム位置(Bx,By)が抽出される。尚、後述するように、測定範囲(測定点抽出範囲)A4を特定する始点直線A2及び終点直線A3は予めユーザによって設定されたものである。
【0112】
図5に戻って、次のステップでは特徴点を含むラインのラインブライトを抽出する(ステップ503)。CCDによる撮像画像とラインブライト波形との関係を示す説明図が図9に示されている。同図に示されるように、このラインブライト抽出処理では、図中一点鎖線で示されるピーク位置を含むライン上において、各ピクセルの受光輝度が抽出され、これが変位方向に配列されることによって図に示されるラインブライト波形A5が生成される。図9に示されるように、このラインブライト波形A5は、横軸を変位方向及び縦軸を階調とする直交座標上において描かれている。
【0113】
図5に戻って、次のステップでは、所定の抽出アルゴリズムに従って、ラインブライト波形上の測定点座標が抽出される(ステップ504)。この測定点座標の抽出は、しきい値決定処理と測定点座標抽出処理を経て行われる。しきい値決定方法の一例を示す説明図が図10に示されている。同図に示されるように、しきい値THの決定はピーク値を示すピクセルPPの輝度Vpに対してa%として決定される。すなわち、TH=Vp×a%として自動的に決定される。また、測定点座標抽出処理の説明図が図11に示されている。測定点座標抽出方法には、この例では、重心モードとエッジ中心モードと片側エッジモードとの3種類のモードが用意されている。重心モードにおいては、図10(a)に示されるように、図中ハッチングで示されるしきい値THを超える部分の濃淡重心として測定点が求められる。また、エッジ中心モードにおいては、図10(b)に示されるように、ラインブライト波形としきい値THとの交点である2つのエッジの中心として測定点が求められる。更に、片側エッジモードにおいては、図10(c)に示されるように、ラインブライト波形としきい値THとの片側エッジとして測定点が求められる。
【0114】
図5に戻って、次のステップでは、測定点座標から変位量が算出される(ステップ505)。この変位量算出処理は例えば光学系が三角測距である場合、変位量Z=A×B/(C×X)として求められる。ここで、Xは変位方向座標、A,B,Cはそれぞれ光学系により決定される乗数である。
【0115】
図5に戻って、次のステップでは、得られた変位量(必要であれば判定出力)を画像モニタ4及び外部機器6へと出力する(ステップ506)。
【0116】
モニタ画面上に画像を生成する方法の説明図が図12に示されている。同図に示されるように、この実施の形態においては、4枚(層)の画像メモリ(0)〜(3)が使用される。それらのうちで、画像メモリ(0)はセンサヘッドから取り込まれた生画像が、画像メモリ(1)には画面枠判定値や固定枠画面部分などが、画像メモリ(2)にはラインブライト並びに測定値が、画像メモリ(3)には変位量並びに判定基準などがそれぞれ格納可能となされている。そして、これらの画像メモリ(0)〜(3)上のデータは、GUI部121及び画像処理部122の作用により、互いに重ねて、並べて、又は単独で読み出され、モニタ出力(表示データ)D5として画像モニタ4へと送られる。
【0117】
本発明変位センサの計測モード時のモニタ画面の一例を示す図が図13に示されている。同図に示されるように、画像モニタの表示画面41には、グラフ表示領域42と数値表示領域43とが設けられる。グラフ表示領域42には、ラインブライト波形A5と決定された測定点を示す十字記号A6とが表示される。数値表示領域43には、測定された変位量を示す数値A8と出力ポートを示す文字A9とが表示される。尚、表示画面41の頂部枠内には、動作モードが『計測モード』であることを示す文字A7が表示される。
【0118】
図14に示されるように、計測対象物体が近づいたり遠ざかったりすると、遠ざかった場合の光路82a−1並びに近づいた場合の光路82a−2で示されるように、撮像素子である2次元CCD122の受光面上における光像の位置は左右方向へ移動する。具体的には、対象物体表面から遠ざかるにつれて、CCD122の受光面上における光像到達位置は右方向へ移動し、対象物体表面が近づくにつれて、2次元CCD122の受光面上における光像到達位置は左方向へ移動する。そのため、CCD122上における光像の変位方向座標に基づいて、対象物体表面の変位量を正確に測定することができる。
【0119】
次に、このコントローラユニットにおける観測モード時の動作を図15を参照しながら説明する。先に述べたように、観測モードには第1の観測モードと第2の観測モードとが用意されている。
【0120】
そして、コントローラユニット2は、第1の観測モードに設定された状態においては、図15に明示されるように、斜視画像取得光学系(この例では、レンズ組立体127aとミラー128とで構成される)の光路をシャッタ手段(この例では機械的シャッタ150)で遮光したまま、計測用光源(この例では赤色レーザダイオード112)を消灯すると共に、照明器(この例では、緑色発光ダイオード132)を点灯し、かつ計測位置を含むその周辺の計測対象物表面像が適切な明るさで写るように撮影条件を自動調整しつつ、2次元撮像素子(この例では、2次元CCD122)から得られる正視画像相当の映像信号vsに基づいて、計測対象物表面の計測光照射位置を含むその周辺の画像を画像モニタの画面に表示させる制御動作を実行する。もっとも、計測用光源を点灯させたままでも、その輝度を小さくしたり、2次元撮像素子のシャッタ開期間(電荷蓄積期間)が計測用光源の点灯期間を含まない撮影条件にすることにより、計測光照射光像が全く写らないか適切な明るさより暗くしか写らないようにすることは可能である。
【0121】
この第1の観測モード設定値における撮像条件の自動調整には、照明器の輝度調整及び/又は2次元撮像素子の露光時間調整が含まれる。すなわち、図3を参照して先に説明したように、センサヘッド制御部221Bから制御信号CONTをセンサヘッドユニット1へ送ることにより、計測条件格納部141から最適な画像取得条件を読み出し、これに基づきタイミング信号発生回路101を介して、CCD制御回路121並びにLED駆動回路131を制御することにより、CCD122のシャッタ時間やLED132のピーク輝度や点灯時間を変更することにより、照明器の輝度調整及び/又はCCDの露光時間調整を実現するのである。
【0122】
この第1の観測モードによれば、図示しないが、画像モニタ4の画面上には、計測対象物体7の表面に存在する円形穴71の像と、これを円形に囲んで照らす照明光の円形照射光像85とが写し出される。このときには、画像モニタ4の画面上で計測光の光像を見ることはできないが、画面の中心を計測位置と考えてセンサヘッドと計測対象物体との位置合わせをすることができる。
【0123】
次に、第2の観測モードに設定された状態における制御動作について説明する。コントローラユニット2は、第2の観測モードに設定された状態においては、斜視画像取得光学系(この例では、レンズ組立体127aとミラー128とで構成される)の光路をシャッタ手段(この例では機械的シャッタ150)で遮光したまま、計測用光源(この例では、赤色レーザダイオード112)及び照明器(この例では、緑色発光ダイオード132)を点灯し、かつ計測光照射光像83及びその周辺の計測対象物表面像の双方が適切な明るさで写るように撮影条件を自動調整しつつ、2次元撮像素子(この例では、2次元CCD122)から得られる正視画像相当の映像信号vsに基づいて、計測対象物体表面の計測光照射光像83を含むその周辺の画像を画像モニタの画面に表示させる制御動作を実行する。
【0124】
このとき、撮影条件の自動調整には、計測用光源(この例では赤色レーザダイオード112)の輝度調整、照明器(この例では、緑色発光ダイオード132)の輝度調整、及び/又は2次元撮像素子(この例では、2次元CCD122)の露光時間調整を含むことができる。すなわち、先に図3を参照して説明したように、センサヘッド制御部221Bから出力される制御信号CONTを、センサヘッドユニット1へ与えることにより、図4に示される計測条件格納部141から、最適な画像取得条件を求め、タイミング信号発生回路101を介して、LD駆動回路111、CCD制御回路121、LED駆動回路131を適宜に制御することにより、レーザダイオード111の点灯時間やピーク輝度、CCD122のシャッタ時間、発光ダイオード132の点灯時間やピーク輝度を変更することにより、最適な撮影条件を求める。
【0125】
図15(b)には、この第2の観測モード時における計測対象物上面を真上から見た図が示されている。同図において、7は計測対象物体、71は計測対象物体に設けられた円形の貫通穴、83はラインビームが照射してできた照射光像、85は照明光84が照射されて生じた円形照射光像である。そして、先に述べた第1の観測モード時における最適撮影条件とは、照明光84で照らされて生じた円形像85内の円形穴71が鮮明に画像表示される状態があり、第2の観測モード時における最適撮影条件とは、照明光84で照らされて生じた円形像85内において、円形穴71とラインビームの照射光像83とが共に鮮明に写し出される状態である。
【0126】
図17には、正視画像取得光学を用いた観測モード時(図15参照)のモニタ画面の一例を示す図と、斜視画像取得光学系(計測用光路)を用いた観測モード時(図16参照)のモニタ画面の一例を示す図が、上下に並べて示されている。尚、図17(a)に示されるモニタ画面は図15(a)に示される受光光路に対応しており、図17(b)に示されるモニタ画面は、図16(a)に示される光路に対応している。
【0127】
それらの図から明らかなように、計測対象物体上の計測位置を含むその周辺領域を真上から見た画像を取得することができる正視画像取得光学系(レンズ組立体127aに相当)を設けることなく、斜視画像取得光学系(レンズ組立体127a及びミラー128で構成される)だけで画像観測を行おうとすると、図17(b)に示されるように、円形穴に相当する画像A10−2は楕円形に歪んでしまう。そのため、ラインビーム照射光像83と円形穴71との位置関係を正確に確認することができない。
【0128】
これに対して、図15(a)に示されるように、正視画像取得光学系(レンズ組立体127bに相当)を用いて画像観測を行うと、図17(a)に示されるように、円形穴71に相当する画像A10−1は歪みのない真円形状として写し出される。そのため、ラインビームの照射光像83と円形穴71との位置関係を正確に認識し、これを用いて計測希望点とラインビーム照射位置との位置合わせを適切に行うことが可能となる。
【0129】
以上説明した本発明変位センサの基本実施形態によれば、計測モードにおいては、正視画像取得光学系(レンズ組立体127bに相当)からの光像を排除しつつ、斜視画像取得光学系(レンズ組立体127b及びミラー128に相当)からの光像のみに基づいて、信頼性の高い計測動作を行うことができる。
【0130】
また、第1の観測モードにおいては、斜視画像取得光学系からの光像を排除しつつ、正視画像取得光学系からの光像のみに基づいて歪みのない周辺画像(計測対象物体の計測位置及びその周辺領域の画像)を画像モニタ4の画面上に表示させることができる。しかも、計測対象物7とセンサヘッド1との距離が短く、センサヘッド1が計測対象物体7の上に覆い被さっていることにより、計測対象物表面の明るさが十分でないような場合であっても、計測対象物体7の表面を明るく照明することにより、画像モニタ4の画面上に鮮明な映像を表示させることができる。
【0131】
更に、第2の観測モードにおいては、斜視画像取得光学系(レンズ組立体127a及びミラー128に相当)からの光像を排除しつつ、正視画像取得光学系(レンズ組立体127bに相当)からの光像のみに基づいて、歪みのない周辺像(計測対象物体表面の計測位置及びその周辺領域の像)と計測光照射光像(計測対象物体表面に計測光が照射されて生ずるスポット状やライン状の光像)とが重ねられた画像を、画像モニタ4の画面上に表示させることができる。しかも、計測対象物7とセンサヘッド1との距離が短く、センサヘッド1が計測対象物の上に覆い被さっていることにより、計測対象物表面の明るさが十分でないような場合であっても、計測対象物体7の表面を明るく照明することにより、画像モニタの画面上に鮮明な周辺画像を表示させることができる。
【0132】
本発明の変位センサシステムにおいては、以上説明した基本実施形態のように、観測モードを必ずしも2種類設ける必要はない。すなわち、本発明においては、計測モードと第1の観測モードのみの組み合わせ、または計測モードと第2の観測モードのみの組み合わせを任意に採用可能である。
【0133】
また、本発明の変位センサにおいては、以上の基本実施形態のように、照明器を設けることを必須の要件とするものではない。照明器を設けない場合には、計測対象物体上の明るさ不足を、観測モード設定時における撮影条件を自動調整して、計測用光源の輝度調整及び/又は2次元撮像素子の露光時間調整などで補うことができる。
【0134】
更に、以上の基本実施形態において、正視画像取得光学系並びに斜視画像取得光学系の光路は単なる一例として理解されるべきである。例えば、CCD撮像素子122をミラー128の位置に取り付け、正視画像取得光学系の光路をミラーで折り曲げることによって斜視画像取得光学系の延長線上に置かれたCCDに導くなどの変形は本発明の範囲と理解されるべきである。
【0135】
また、本発明の変位センサにおいては、以上の基本実施形態のように、単一の二次元撮像素子を斜視画像取得光学系と正視画像取得光学系とに共通して使用することを必須の要件とするものではない。これら2つの光学系にそれぞれ別の二次元撮像素子を設けてもよい。例えば、正視画像取得光学系用のCCD撮像素子を基本実施形態のCCD撮像素子122の位置に設け、斜視画像取得光学系用のCCD撮像素子をミラー128の位置のあたりに設けることができる。
【0136】
また、シャッタは斜視画像取得光学系の光路及び正視画像取得光学系の光路を択一的に遮光するものである必要はなく、正視画像取得光学系の光路だけを遮光可能なものとし、計測モードのときに正視画像取得光学系の光路を遮光するようにしてもよい。この場合には、観測モードのときに計測光を消灯するようにすれば、計測光の光像が二重写しに見える問題は生じない。
【0137】
シャッタは、開閉が電気的に制御可能であるようにしてもよい。そうすれば、計測モードと観測モードとの切替に応じて、自動的にシャッタを開閉するように構成することが可能になる。必要に応じて遠隔制御も可能になる。シャッタを電気的に制御するためには、機械式のシャッタをモータやソレノイドで動かしてもよいし、シャッタを液晶パネルの透明状態と不透明状態とで構成してもよい。
【0138】
また、本発明の変位センサにおいては、以上の基本実施形態のように、2つの画像取得光学系を必須の要件とするものではない。画像取得光学系は少なくとも1つあればよい。例えば、斜視画像取得光学系または正視画像取得光学系のいずれか一方だけを備え、その画像取得光学系を計測モードと観測モードとに共通して使用するようにすることができる。
【0139】
次に、本発明センサヘッドの変形例を示す図が図18に示されている。この変形例に示されるセンサヘッドは、2つの特徴を有している。第1の特徴は、斜視画像取得光学系を経由して撮像素子へ至る第1の光路と正視画像取得光学系を経由して撮像素子へ至る第2の光路との切替を光学フィルタを介して自動的に行うようにした点にある。第2の特徴は、正視画像取得光学系を経由して撮像素子受光面に結像する計測光の光像と斜視画像取得光学系を経由して撮像素子受光面に結像する光像とが、計測変位の変化に応じて同一方向へと撮像素子受光面上にて移動するように仕組まれた光軸折り曲げ機構を設けた点にある。
【0140】
すなわち、図18に示されるように、斜視画像取得光学系を構成するレンズ組立体127aの入口には、主として計測光(この例では、赤色レーザダイオード112からの光)を透過する帯域通過特性を有する第1の光学フィルタ161が設けられる。また、正視画像取得光学系を構成するレンズ組立体127bの入口には、照明光(この例では、緑色発光ダイオード132からの光)84を透過する帯域通過特性を有する第2の光学フィルタ162が設けられる。
【0141】
そのため、赤色レーザダイオード112と緑色発光ダイオード132とを共に点灯した状態においても、斜視画像取得光学系を通過する光は計測光に限られる一方、正視画像取得系を通過する光も照明光に限られる。その結果、基本実施形態のように、手動や電気的制御によって、シャッタ機構を作動させずとも、光自体の性質によって、光路を自動的に選択させることができる。
【0142】
光学フィルタについては、第1の光学フィルタを設けず、第2の光学フィルタだけを設けるようにすることもできる。この場合には、計測モードのときに照明器を点灯しないようにすれば、計測光の光像以外はほとんど写っていない、計測に適した画像を得ることができる。また、観測モードのときに計測光を消灯するようにすれば、計測光の光像が二重写しに見える問題は生じない。
【0143】
次に、斜視画像取得光学系を構成するレンズ組立体127aの入射光軸延長線上には、光路を折り返してCCD122よりも左側へ向けるための第1のミラー128aが設けられる。同様にして、CCD122の左側には、第1のミラー128aにて折り返された光軸を、さらに折り返してCCD122の受光面上に結像させるための第2のミラー128bが設けられる。
【0144】
このような構成によれば、対象物体表面が近づいたり遠ざかったりした場合、正視画像取得光学系を経由して撮像素子受光面に結像する計測光の光像と斜視画像取得光学系を経由して撮像素子受光面に結像する光像とは、計測変位の変化に応じて同一方向へと撮像素子受光面上にて移動することとなる。
【0145】
より具体的には、斜視画像取得光学系についてみると、対象物体表面が遠い側にあるときの光軸82a−1と近い側にあるときの光軸82a−2との比較から明らかなように、対象物体表面が近づくにつれて、CCD122の受光光面上における光像は右側へ移動することが理解される。同様にして、正視画像取得光学系についてみると、対象物体表面が遠い側にあるときの光軸82b−1と近い側にあるときの光軸82b−2との比較から明らかなように、対象物体表面が近づくにつれて、CCD122の受光面上における光像は、右側へ移動することが理解される。つまり、対象物体表面が近づくにつれて、各光学系をそれぞれ経由してCCD122の受光面上に結像される光像は、何れも右方向へ移動する。
【0146】
従って、このような構成によれば、斜視画像と正視画像とを重ねて画像モニタの画面上に表示すると、測定変位の変動につれて斜視画像と正視画像とが同じ方向へと移動することとなり、利用者に違和感を与えることがない。
【0147】
さらに、対象物体表面がある値だけ変位したときに、CCD122の受光面上での計測光照射光像の移動量が斜視画像と正視画像とで同じになるように光学系を設計すれば両画像を一体のものとして観察することができる。
【0148】
当業者であれば容易に理解できるように、図18に示されるセンサヘッドの変形例を用いた場合にも、先の基本実施形態と同じように、計測モードと第1及び第2の観測モードとを有する変位センサを構成することができる。
【0149】
すなわち、このように光学フィルタを用いて光軸選択を行うようにしたセンサヘッドを用いた変位センサの具体的な一実施形態においては、センサヘッド1とコントローラユニット2とが一体又は別体に設けられる。
【0150】
そして、センサヘッド1には、計測対象物体7上の計測位置に向けて計測光81を斜め下向きに投光することができる計測用投光光学系(レンズ組立体113がこれに相当)と、計測対象物体7上の計測位置を含むその周辺領域を斜め上から見た画像を取得することができる斜視画像取得光学系(レンズ組立体127a,第1のミラー128a,第2のミラー128bを含む)と、計測対象物体7上の計測位置を含むその周辺領域を真上から見た画像を取得することができる正視画像取得光学系(レンズ組立体127bに相当)と、それら2つの画像取得光学系に共通な2次元撮像素子(2次元CCD122に相当)と、照明用光源(緑色発光ダイオード132に相当)からの光により計測対象物体7上の計測位置を含むその周辺領域を照明する照明器と、斜視画像取得光学系(レンズ組立体127a,第1のミラー128a,第2のミラー128bを含む)を経由して撮像素子(2次元CCD122に相当)へ至る第1の光路に介在され、主として計測光(赤色レーザダイオード112からの光)を通過する帯域通過特性を有する第1の光学フィルタ161と、正視画像取得光学系(レンズ組立体127bを含む)を経由して撮像素子(2次元CCD122に相当)へ至る第2の光路に介在され、主として照明光(緑色LED132からの光に相当)を透過する通過帯域特性を有する第2の光学フィルタ162とが含まれている。尚、ここで言う帯域通過特性とは、計測光のみ、あるいは照明光のみを通過できるものであることが好ましい。
【0151】
一方、コントローラユニット2には、計測モードと第1及び第2の観測モードとが用意される。これらの観測モードの切り替えは、例えばコンソールユニット3の操作で行うことができる。
【0152】
計測モードに設定された状態においては、計測用光源(赤色レーザダイオードに相当)を点灯すると共に、照明器(緑色発光ダイオード132に相当)を消灯し、かつ計測光照射光像83が適切な明るさで写るように撮影条件を自動調整しつつ、2次元撮像素子(2次元CDD122に相当)から得られる斜視画像相当の映像信号vsに基づいて目的とする変位量を算出する制御動作を実行する。
【0153】
第1の観測モードに設定された状態においては、計測用光源(赤色レーザダイオード112に相当)を消灯すると共に照明器(緑色発光ダイオード132に相当)を点灯し、かつ計測位置を含むその周辺の計測対象物表面像が適切な明るさで写るように撮影条件を自動調整しつつ、2次元撮像素子(2次元CCD122に相当)から得られる映像信号vsに基づいて、計測対象物表面の計測光照射位置を含むその周辺の画像を画像モニタの画面に表示させる制御動作を実行する。
【0154】
第2の観測モードに設定された状態においては、計測用光源(赤色レーザダイオード112に相当)及び照明器(緑色発光ダイオード132に相当)を共に点灯し、かつ計測光照射光像83及びその周辺の計測対象物表面像(例えば円形穴71)の双方が適切な明るさで写るように撮影条件を自動調整しつつ、2次元撮像素子(2次元CCD122)から得られる映像信号vsに基づいて、計測対象物表面の計測光照射光像83を含むその周辺の画像を画像モニタの画面に表示させる制御動作を実行する。
【0155】
尚、計測モード設定時における撮影条件の自動調整は、計測用光源の輝度調整、及び/又は2次元撮像素子の露光時間調整を用いて行えばよい。また、第1の観測モード設定時における撮影条件の自動調整については、照明器の輝度調整及び/又は2次元撮像素子の露光時間調整を使用すればよい。更に、第2の観測モード設定時における撮影条件の自動調整には、計測用光源の輝度調整、照明器の輝度調整、及び/又は2次元撮像素子の露光時間調整を使用すればよい。
【0156】
以上説明した本発明変位センサの変形実施形態においても、図17に示されるように、画像モニタの画面上に、歪みのない周辺映像を必要によりラインビームの照射光像83と共に写し出し、これを利用して据付時の位置決め調整などを手軽に行うことが可能となる。しかも、据付時の距離調整などにおいては、ラインビームの照射光像83と周辺画像とが変位の変動につれて一緒に移動するため、利用者に違和感を与えることなく使い勝手が良好であるという利点を有する。
【0157】
計測光と照明光との双方を使用した撮影における撮影条件自動調整の好適な例が図22に示されている。同図に示されるように、計測モードにおいては、計測用レーザの投光電流を高めに設定する一方、照明用LEDは消灯し、受光素子(CCD)のシャッタ開閉状態についてシャッタ開期間を多めに設定する。このような構成により、計測光の鮮明な照射光像を含む計測に最適な映像信号を得ることができる。これに対して、観測モードにあっては、計測用レーザの投光電流を低めに設定する一方、照明用LEDを点灯し、受光素子(CCD)のシャッタ開閉状態については、シャッタ開期間を少なめに設定する。このような制御態様によれば、照明光の輝度を上げつつも、計測用光源の輝度を下げ、しかも受光素子の露光時間を短くすることにより、計測光の照射光像と周辺映像とが共に鮮明に含まれた映像信号を得ることができる。計測用レーザ及び/又は照明用LEDはパルス点灯としてもよい。この場合は点灯時間の長さによっても平均輝度を調整することができる。
【0158】
本発明変位センサのアプリケーションの一例を示すための図が図23に示されている。同図において、Wはコンベアなどに乗せて順次搬送されてくるワーク、170は搬送ラインの途中に設けられて、ワークWに対して穴径の異なる様々な穴開け加工が可能なドリル、171はドリル170の使用するドリル刃を置くためのドリル刃置き場171、1は本発明のセンサヘッドユニット、2は本発明のコントローラユニットである。
【0159】
この例にあっては、板厚の異なる様々なワークWが搬送される状態において、ドリル170を用いて決められた穴開け加工を行い、そのうちセンサヘッド1とコントローラユニット2を用いて、正しい穴開け加工が行われたか否かを確認するようにしている。
【0160】
ここで、センサヘッド1における穴径の確認は、正視画像取得光学系を経由して取り込まれた画像において、円形像の画素数を数えることで行うことができる。もっとも、ワークWの厚さが様々に変化すると、センサヘッド1とワークW上面との位置も変動するため、単なる画素数の計数だけでは正しい穴径を確認することはできない。そこで、この実施形態においては、斜視画像取得光学系を介してセンサヘッド1とワークWの上面との距離を測定する一方、この測定された距離に基づき画素数計測結果を補正する処理を行うことによって、ワークWの板厚がいかように変化しようとも、正しい穴径計測を可能としている。
【0161】
このように、本発明の変位センサにおいては、正視画像取得光学系を経由してCCD122に結像された画像に基づき、計測対象物体上の距離や面積なども計測することができ、しかもこれを本来の変位測定結果で補正することにより、高精度の面積計算や距離計算が可能となるのである。
【0162】
以上説明した各実施の形態において、コントローラユニット2が計測モードとして動作するか観測モードとして動作するかは、コンソールユニット3から入力する指示によって決定される。基本実施形態の変位センサは次のように使用することができる。
【0163】
図1,図6等を参照して、まずコンソールユニット3を操作してコントローラユニット2を第1の観測モードまたは第2の観測モードに設定するとともにシャッタ150を斜視画像取得光学系の光路を遮光する位置とし、計測光81が計測したい位置の付近に照射されるようにセンサヘッドユニット1と計測対象物体7とを位置合わせし、さらに画像モニタ4に表示される計測位置付近の画像を見ながら、センサヘッドユニット1と計測対象物体7との位置の調整を行う。
【0164】
次に、コンソールユニット3を操作してコントローラユニット2を計測モードに設定するとともにシャッタ150を正視画像取得光学系の光を遮光する位置に動かし、計測を実行する。コントローラユニット2は、計測モードとして動作している間は、画像モニタ4に斜視画像取得光学系を介して取得された画像を表示させることができる。
【0165】
基本実施形態の第2の観測モードでは、計測用光源を点灯し、計測光照射光像及びその周辺の計測対象物表面像の双方が適切な明るさで写るように撮影条件を調整したのであるが、第2の観測モードの実施形態は次のように変形することができる。すなわち、コントローラユニット2は、計測光照射光像が全く写らないか適切な明るさより暗くしか写らず、計測位置を含むその周辺の計測対象物表面像が適切な明るさで写るようにした条件による撮影と、計測用光源を点灯し、計測光照射光像は適切な明るさで写るもののその周辺の計測対象物表面像は適切な明るさより暗くしか写らないようにした条件による撮影とを交互に繰り返す。そして、撮影した画像を撮影の都度画像モニタ4に表示させる。そうすると、実質的に計測対象物表面像だけが写った画像と計測光照射光像だけが写った画像が素早く交互に表示されることになるので、これを見る人は双方が適切な明るさで写っているように認知する。この場合に、各条件の撮影を1回ずつ交互にするのでなく、1つの条件で複数回連続して撮影することを交互に行うようにしてもよい。撮影条件切替の周期が適当に長ければ、各撮影条件の画像を別々の画像として、かつ、両者の位置関係を理解しつつ観察することができる。
【0166】
また、他の表示態様として、上の場合と同様に2つの条件で交互に撮影し、それらの画像をコントローラユニット2において1つの画像に合成した後に画像モニタ4に表示することによっても、計測光照射光像及びその周辺の計測対象物表面像の双方が適切な明るさで表示されるようにすることができる。
【0167】
基本実施形態では、コンソールユニット3の操作で計測モードと観測モードとを切り換えるようにしたが、他の実施形態として、コントローラユニット2が計測モードとしての動作と観測モードとしての動作を時分割で行うように構成することも可能である。すなわち、この実施形態のコントローラユニット2は、計測モードに設定された状態での1回又は複数回の撮影と、観測モードに設定された状態での1回又は複数回の撮影とを交互に繰り返す。このようにすれば、計測対象物表面像を画像モニタに表示しながら変位計測をすることができる。画像モニタ4には、計測モードに設定された状態で撮影した画像は表示させず、観測モードに設定された状態で撮影した画像は表示させることにすれば、正視画像にて計測位置の状態を確認しながら変位計測をすることができる。また、計測モードに設定された状態で撮影した画像と観測モードに設定された状態で撮影した画像のいずれを表示するかについて、コンソールユニット3を操作して選択をすることを可能に構成し、選択された方の画像モニタの画面に表示させることにすれば、実際に計測に使用されている画像の状態を随時確認することができる。
【0168】
次に、この発明の他の実施形態である変位センサの電気的なハードウェア構成を示すブロック図が図24に示されている。
【0169】
同図に示されるように、この変位センサシステム10は、計測光が照射された計測対象物体7の表面を計測対象変位に応じて計測光照射光像位置が変化して見える角度から撮影する撮像部であるセンサヘッドユニット1と、センサヘッドユニット1から得られる画像を処理することにより、計測対象変位を算出して変位データとして出力する画像処理部であるコントローラユニット2とを、主要構成として備えている。
【0170】
センサヘッドユニット1は、発振器(OSC)201と、コントローラユニット2内のレジスタ231に格納される転送仕様テーブルに基づいて、必要なタイミング信号を発生し、これをCCDドライブ121並びにスリット光源(計測用投光光学系)112aへと送り出す。スリット光源112aは、後述するように、レーザダイオード(計測用光源)112とスリット208とから構成されており、いわゆる光切断法における切断光(計測光)を発生して計測対象物体7へと照射する。この計測光の照射によって検出対象物体7の表面には計測光照射光像(ライン状輝線)83が形成される。このようにしてライン状輝線が検出された検出対象物体の表面は二次元撮像素子であるCCD122によって撮影される。このCCD122は後述するように、CCDドライブ121から送られてくる転送パルスTP1〜TP3によって転送制御される。CCD122から読み出された映像信号は、サンプルホールド回路125aにて滑らかに整形され映像信号としてコントローラユニット2へと送り出される。
【0171】
センサヘッドユニット1の光学系が図25に示されている。同図において、112はレーザダイオード、112−1はスリット、112−2は投光レンズ、83は計測光照射光像、122−1は受光レンズ、122はCCD、7は計測対象物体、7Aは計測対象物体の置かれたステージである。このようにレーザダイオード112から発せられたレーザビームはスリット112−1を通して断面線状の光線(いわゆるラインビーム)に成形された後、投光レンズ112−2を介して計測対象物体7の表面に照射される。一方、この照射により生じた計測光照射光像83は、所定の角度から受光レンズ(画像取得光学系)122−1を介してCCD122で撮影される。よく知られているように、CCD122の撮影角度は、計測対象物体7の高さ変化によって、光像83の位置が変化するように位置決めされている。尚、CCD122の詳細とその駆動方法については後に説明することとする。
【0172】
次に、画像モニタ処理について説明する。図24に示されるように、コントローラユニット2は、ワンチップマイコンであるCPU232と、表示用LED233と、操作スイッチ234と、入出力回路(I/O)235と、演算部236と、メモリ制御部237と、フレームバッファ238と、D/A変換器239と、レジスタ231と、同期信号発生部240と、発振器(OSC)241とを備えている。なお、BUS1は同期バス、BUS2はCPUバスである。
【0173】
ワンチップマイコンを構成するCPU232は、コントローラユニット2の全体を統括制御するものである。演算部236は画像処理に必要な各種の演算を行う専用のハードウェア回路であり、この演算部236ではA/D変換器242を介して取り込まれた画像データに対し各種の処理が行われる。ここで処理された画像は、メモリ制御部237を介してフレームバッファ238に格納され、その必要に応じてD/A変換器239を介してNTSC画像として外部のCRTディスプレイ等の画像モニタに送られる。
【0174】
レジスタ231は、センサヘッド部200の動作に必要とされる転送仕様テーブルを格納するものであり、この転送仕様テーブルの内容は後に図36を参照して説明するように、各水平期間カウンタ値に対応させてコード信号L1,L2,OEを設定したものである。
【0175】
表示用LED233は、コントローラユニット2の動作状態を外部に表示するものであり、操作スイッチ234はコントローラユニット2に対して各種の指示を与えるためのものである。又、入出力回路(I/O)235は、コントローラユニット2にて計測された変位データを外部へと出力したり、外部から同期用センサ5の信号を入力したりするものである。
【0176】
なお、この変位データには計測値そのものの他に、計測値と基準値との比較結果を示すスイッチング信号も含まれる。コントローラユニット2の動作は、発振器(OSC)241及び同期信号発生部240を介して得られる同期信号によって制御される。
【0177】
次に、以上の構成よりなる変位センサシステム10におけるモニタ処理を具体的な例を挙げて説明する。
【0178】
スリット光画像(ラインビーム照射光像)とワーク表面画像との重ね合わせ処理を示すタイムチャートが図26に示されている。同図において、VDは垂直基準信号、VBLKは映像信号中に画像の有無を示す信号、転送パルスTP1は各受光画素から垂直転送シフトレジスタVR(詳細は後述)へと電荷を転送するためのパルスである。
【0179】
最初の周期(1)の開始と共にシャッタが開く。すなわち、それまでの光電変換により蓄積されていた電荷を捨て、新たに電荷蓄積を開始する。同時に、レーザダイオード112が短時間ONされる。その後2番目の周期(2)においてもシャッタは開き続ける。その後3番目の周期の開始と共にシャッタは閉じられる。同時に、転送パルスTP1が発生する。すると、画素に蓄積された電荷は垂直シフトレジスタVRへと転送される。その結果、3番目の周期(3)になると、計測対象物体の表面の生画像と計測用レーザ光による照射光像とが重なった画像が有効画像として得られる。このように、この実施形態においては、2垂直周期にわたってシャッタを開き続ける一方、最初の周期の始めにレーザダイオード112を短時間オンすることによって、スリット光画像とワーク表面画像とが重なった画像をモニタすることができる。これは先の実施形態において説明した第2の観測モードの一例である。
【0180】
他の実施形態として、シャッタの開期間をレーザダイオードの発光期間に限定すれば生画像をワーク表面の画像を殆ど含まないスリット光画像を得ることができる。これは計測モードの一例である。また、シャッタの開期間をレーザダイオードの発光期間から外しかつシャッタの開期間を同様に2周期程度に長めに設定すればスリット光画像を含まないワーク表面画像を得ることができる。これは第1の観測モードの一例である。
【0181】
このようにして得られた画像の例が図27にまとめて示されている。同図(a)はワーク表面画像を含まないスリット光画像である。同図(b)はスリット光画像を含まないワーク表面画像である。同図(c)はスリット光画像とワーク表面画像とが重なった画像である。
【0182】
尚、周囲の環境が暗いような場合にはワーク表面を照明することが好ましい。このような例が図28〜30に示されている。図28のブロック図に示されるようにセンサヘッドユニット1には新たに照明コントロール部151aと照明用発光ダイオード152aとからなる照明器が内蔵される。図29に示されるように照明用発光ダイオード152aはセンサヘッドユニット1内に取り付けられて計測対象物体7を照明する。
【0183】
照明用発光ダイオード152aの点灯タイミングが図30に示されている。最初の周期(1)の開始と共にシャッタが開き同時にレーザダイオード112が短時間点灯し、加えて照明用発光ダイオード152aも点灯する。その後照明用発光ダイオード152aは最初の周期(1)の間継続的に点灯される。最初の周期(1)の終了と共にシャッタは閉じられ、同時に転送パルスTP1が出力されて最初の周期(1)に蓄積された電荷は垂直シフトレジスタVRへと転送され、有効画像として出力される。この例では照明用発光ダイオード152aによる照明を加えたことでワーク表面の明るさが増し、1周期分のシャッタ開期間だけで充分な輝度のワーク表面画像が得られる。
【0184】
このように、本実施形態ではシャッタの開期間と照明用発光ダイオード152aの点灯期間とを適宜に組み合わせることによってスリット光画像とワーク表面画像と両者の重ね合わせた画像とを適宜に取得して、計測状態のモニタを行うことができる。しかも計測用の撮像素子とモニタ用の撮像素子とを兼用しているため、低コストにモニタ機能を実現することができる。その上、モニタ画像は計測時と同じ視点で得られたものであるから、計測値に不具合が生じたような場合重ね合わせ画像からその原因(例えば外乱光の有無など)を的確に判断することができる。
【0185】
図24および図28のCCD121は、本発明者が提案した新規な構成を有する。CCD撮像素子の受光面の画素配列の一例が図31に模式的に示されている。なお、画素の大きさは実際よりもかなり誇張して描かれていることに注意されたい。
【0186】
同図において、Phは標準的な撮像装置であるデジタルスチルカメラの視野に対応して垂直方向788行×水平方向1077列のマトリクス状に配列された受光画素群を構成する各受光画素、VRは受光画素群を構成する各受光画素Phの出力を各列毎に垂直方向へと移送する垂直シフトレジスタ、HRは各列の垂直シフトレジスタVRから移送されてくる電荷を受け取ると共にこれを水平方向へと移送する水平シフトレジスタ、Aoutは水平シフトレジスタHRから移送されてくる電荷を外部へ出力するための出力バッファである。
【0187】
受光画素Phの中で図中ハッチングにて塗りつぶされた受光画素Ph2は所謂オプティカルブラック画素(OB画素)であり、図中ハッチングにて塗りつぶされていない白抜きの受光画素Ph1は光感応画素である。それらの受光画素Ph1,Ph2はいずれもフォトダイオードを基本とする素子構造を有する。垂直並びに水平シフトレジスタVR,HRはCCDを基本とする素子構造を有する。
【0188】
先に述べたように、オプティカルブラック画素Ph2とは遮光マスクにより受光不能としたり、受光しても電荷が蓄積されないようにしたり、或いは、受光により蓄積された電荷が取り出せないようにした受光画素のことで、その出力は受光量に拘わらず常に規定の暗レベル(殆どゼロ電荷相当)に固定されている。光感応画素Ph1とはそのような特別の構造を採用しない通常の受光画素のことで、その出力は受光量に応じた明レベルとなる。
【0189】
目的とする画素を、光感応画素Ph1ではなくて、オプティカルブラック画素Ph2とするための方法としては、様々な方法が考えられる。第1の方法としては、目的とする受光画素を構成する光電変換素子(例えば、フォトダイオード、フォトトランジスタ等)を遮光マスクで覆った構造とすることが挙げられる。具体的には、半導体製造プロセスにおいて、受光画素を構成するフォトダイオードの上に光を透過しないメタルマスクを形成することで遮光マスクを実現することができる。半導体製造プロセスの終了後の段階(例えば、製品購入後の段階)において、デバイスの受光面上に光を透過しないマスク(例えば、アルミ箔等)を張り付けることによっても、遮光マスクを実現することができる。
【0190】
第2の方法としては、半導体製造プロセスにおいて、目的とする受光画素を構成するフォトダイオードの素子構造それ自体を改変することで、当該素子を受光不可乃至光電変換作用不能とすることが挙げられる。
【0191】
第3の方法としては、半導体製造プロセスにおいて、目的とする受光画素を構成するフォトダイオードから垂直シフトレジスタへの電荷移動路を切断することが挙げられる。
【0192】
第1乃至第3のいずれの方法を採用したとしても、計測用の細長い長方形視野に合うような、水平ライン総数の少ない(例えば、60〜70本程度)専用のCCD撮像素子を初めから設計し直す場合よりは、設計費用と設計時間を大幅に節減することができる。なお、第1乃至第3の方法の併用も可能であることは言うまでもない。
【0193】
図31に戻って、マトリクス状に配列された受光画素群は、水平ライン総数(788本)に比べて十分に少ないライン本数(60本)の特定水平ライン帯HLBに属する第1の画素群と、特定水平ライン帯HLBに属さない第2の画素群とに分けられている。
【0194】
すなわち、この例では、画面最上段から第8番目の水平ラインから第67番目の水平ラインに至る60本の水平ラインが特定水平ライン帯HLBとされ、この特定水平ライン帯HLBに含まれる画素群が第1の画素群とされている。また、画面最上段から第1番目の水平ラインから第7番目の水平ラインに至る7本の水平ライン帯、並びに、第68番目の水平ラインから最下段である第788番目の水平ラインに至る721本の水平ライン帯に含まれる画素群が第2の画素群とされている。
【0195】
第1の画素群を構成する画素Phの全部又は大部分は光感応画素Ph1とされており、かつ前記第2の画素群を構成する画素Phの全部又は大部分(この例では、全部)はオプティカルブラック画素Ph2とされている。
【0196】
より厳密に言えば、特定水平ライン帯HLBを構成する60本の水平ラインに属する画素の中で、画面左縁部近傍の3本の垂直ラインに属する画素と画面右縁部近傍の40本の垂直ラインに属する画素は全てオプティカルブラック画素Ph2とされている。それら左縁部3本の垂直ライン並びに右縁部40本の垂直ラインに挟まれた中央部に位置する1034本の垂直ラインに属する画素は全て光感応画素Ph1とされている。その結果、光感応画素領域(60行×1034列)は、その周囲をオプティカルブラック画素領域により囲まれ、有効画像領域の輪郭が明確化される。
【0197】
同CCD撮像素子における光感応画素領域とオプティカルブラック画素領域との大小関係が実際の画面縦横比で図32に示されている。同図に示されるように、光感応画素領域(60行×1034列)は、受光面全体(788行×1077列)のほんの一部を占めるに過ぎないことが理解される。また、光感応画素領域を構成する特定水平ライン帯HLBは、水平シフトレジスタHRの存在する画面最上段に近接して配置されていることも理解される。さらに、受光面全体(788行×1077列)の大部分はオプティカルブラック画素領域により占められていることも理解される。
【0198】
このようなCCD撮像素子において、図33に示されるように、外部から第1の転送パルスTP1が与えられると、各垂直ラインに属する受光画素Phの出力(光感応画素Ph1の場合は電子シャッタ開期間の蓄積電荷、又オプティカルブラック画素Ph2の場合には規定の暗レベル相当のほぼゼロ電荷)は隣接する垂直シフトレジスタVRの該当ステージへと転送される。外部から第2の転送パルスTP2が与えられると、各垂直シフトレジスタVRは図中上方へ1ステージ分だけシフトされ、各垂直シフトレジスタVRの先頭ステージに格納された電荷は水平シフトレジスタHRの該当ステージへと転送される。外部から第3の転送パルスTP3が与えられると、水平シフトレジスタHRは1ステージ分だけ図中左方へシフトされ、水平シフトレジスタHRの先頭ステージに格納された電荷は出力部Aoutを介して外部へと出力される。
【0199】
以上説明したCCD撮像素子の駆動制御部の構成について説明する。この駆動制御部は、図24及び図28を参照して説明したように、タイミング信号発生部101とCCDドライブ121とを含んでいる。タイミング信号発生部101内には、転送パルス発生部PG(図34参照)と転送制御部(図38のフローチャート参照)とが含まれている。
【0200】
転送制御部は、1水平期間内に何ライン分の画像データを転送するか、並びに、各水平期間において第3の転送パルスTP3を1水平ライン画素相当数だけ出力して外部へ画像データを出力するか否かを設定するためのもので、設定された転送ライン数は2ビット構成の転送ライン数信号L1,L2に変換され、又外部出力の有無は出力有無信号OEに変換され、転送パルス発生部PGに出力される。
【0201】
転送ライン数毎の転送ライン数信号L1,L2並びに外部出力有無信号OEのデータ構成が図37(a),(b)にそれぞれ示されている。同図に示されるように、1,2,4,7の各転送ライン数について、それぞれ「00」,「10」,「01」,「11」のコードが割り当てられており、そのコードの上位ビットがL1として、下位ビットがL2として、それぞれ設定されている。また、出力有無信号OEについては、TP3出力無しが「0」又TP3出力有りが「1」に設定されている。
【0202】
転送パルス発生部PGにおける第1、第2、第3の転送パルスTP1、TP2、TP3の生成部の内部構成が図34に示されている。そのうち、第1の転送パルス生成部PG1には、外部から与えられる垂直期間開始指令XVDに応答して画素電荷転用の第1の転送パルスTP1を生成出力するタイミング発生部TG1が含まれている。
【0203】
第2の転送パルス生成部PG2には、4個のタイミング発生部TG21,TG22,TG23,TG24と、各タイミング発生部22a〜22dからのパルス列を選択的に出力するマルチプレクサMPXとが含まれている。
【0204】
各タイミング発生部TG21〜TG24は、それぞれ1,2,4,7ライン分の転送用に用いられるもので、通常のビデオ規格の水平期間と同じ長さの期間内に、対応する転送ライン数分の第2の転送パルスTP2を出力する。各タイミング発生部22a〜22dからの転送パルスTP2の出力態様が図35に示されている。
【0205】
同図に示されるように、1ライン転送用のタイミング発生部TG21は、水平ブランキング期間内に1個のパルスを出力する。2ライン転送用のタイミング発生部TG22は、水平ブランキング期間内に2個のパルスを出力する。4ライン転送用のタイミング発生部TG23は、水平ブランキング期間内に2個のパルスを、また水平ブランキング期間外に2個のパルスを出力する。7ライン転送用のタイミング発生部TG24は、水平ブランキング期間内に2個のパルスを、また水平ブランキング期間外に5個のパルスを出力する。
【0206】
マルチプレクサMPXは、これらタイミング発生部TG21〜TG24の中から転送ライン数信号L1,L2の示す転送ライン数用のタイミング発生部を選択し、その信号の入力経路をCCD撮像素子122への出力経路に接続する。これにより選択されたタイミング発生部の出力パルスが転送パルスTP2として採用され、CCD撮像素子122へと与えられる。
【0207】
なお、ここでは図示しないが、第1の転送パルスTP1の生成部も、上記と同様に、各転送ライン数用の4個のタイミング発生部とマルチプレクサとにより構成される。このうち1ライン転送用のタイミング発生部は、通常のビデオ規格に基づくタイミングでパルス信号を1個出力するのに対し、2ライン〜7ライン転送用の各タイミング発生部は、転送ライン数で定まる1画面分の電荷の出力期間毎にパルス信号を1個出力する。マルチプレクサが前記と同様に転送ライン数信号L1,L2に対応するタイミング発生部を選択することにより、そのタイミング発生部の出力パルスが転送パルスTP1として出力され、CCD撮像素子122に与えられる。
【0208】
第3の転送パルス生成部PG3には、1ライン画素相当数分の第3の転送パルスTP3を生成出力するタイミング発生部TG3と、出力有無信号OEに応答して第3の転送パルスTP3の外部出力可否を制御するゲート回路Gが含まれている。出力有無信号OEが「1」のときにゲートGは開き、出力有無信号OEが「0」のとき、ゲートGは閉じる。
【0209】
図31を参照して先に説明したように、この実施形態のCCD撮像素子122にあっては、受光面上の8〜67ラインの60ラインが光感応画素領域(有効画像領域と)とされ、1〜7ラインの7ライン並びに68〜788の720ラインが前段及び後段のオプティカルブラック画素領域(不要画像領域)とされる。応答性の良好なビジュアル計測装置を実現するためには、このような一画面分の画像データ(信号電荷)を、有効画像領域のデータを壊すことなく、できる限り速やかに読み出す必要がある。
【0210】
本実施形態で採用している高速画像読出方式では、前記駆動制御部は、毎垂直期間の初めに、受光画素Phから各列の垂直シフトレジスタVR1〜VRnへと信号電荷を取り込ませる信号電荷取込処理と、前段オプティカルブラック画素領域から取り込まれた各列の垂直シフトレジスタVR1〜VRn上の信号電荷を水平シフトレジスタHRへと落し込ませる前段オプティカルブラック画素領域対応処理と、光感応画素領域から取り込まれた各列の垂直シフトレジスタVR1〜VRn上の信号電荷を、各列の垂直シフトレジスタVR1〜VRnの転送と水平シフトレジスタHRの転送とを適宜に連繋して外部に読み出させる光感応画素領域対応処理とを、後段オプティカルブラック画素領域から取り込まれた各列の垂直シフトレジスタVR1〜VRn上の信号電荷を水平シフトレジスタHRへと落し込ませる後段オプティカルブラック画素領域対応処理を途中に挟むことなく繰り返すように構成され、それにより、後段オプティカルブラック画素領域対応処理を行わない分だけ、1画面読出周期を短縮する。
【0211】
ここで、信号電荷取込処理(A)とは、毎垂直期間の初めに、受光画素Ph(m,n)から各列の垂直シフトレジスタVR1〜VRnへと信号電荷を取り込ませる処理である。
【0212】
また、前段オプティカルブラック画素対応処理(B)とは、前段オプティカルブラック画素領域(1〜7ライン)から取り込まれた各列の垂直シフトレジスタVR1〜VRn上の信号電荷を水平シフトレジスタHRへと落し込ませる処理である。
【0213】
また、光感応画素領域対応処理(C)とは、光感応画素領域(8〜67ライン)から取り込まれた各列の垂直シフトレジスタVR1〜VRn上の信号電荷を、各列の垂直シフトレジスタVR1〜VRnの転送と水平シフトレジスタHRの転送とを適宜に連繋して外部に読み出させる光感応画素領域対応処理である。
【0214】
さらに、後段オプティカル画素領域対応処理(D)とは、後段オプティカルブラック画素領域(68〜788ライン)から取り込まれた各列の垂直シフトレジスタVR1〜VRn上の信号電荷を水平シフトレジスタHRへと落し込ませる後処理である。
【0215】
前段オプティカルブラック画素領域対応処理(B)は、この例では、1水平期間毎に7段の連続垂直転送を行う動作を含んでいる。そして、この1水平期間毎に7段の連続垂直転送を行う動作は、水平シフトレジスタの転送を当該水平期間中に停止したまで行なわれる(図39,図40参照)。
【0216】
光感応画素領域対応処理(C)は、この例では、2段の連続垂直転送動作と1水平ライン画素数に相当する段数の連続水平転送動作とを、1水平期間内において時間帯を前後にずらして行わせる処理を含んでいる。後述するように、この例では、2段の連続垂直転送動作は水平ブランキング期間内に行われる(図39,図41参照)。
【0217】
この高速画像読出方式にて使用される転送仕様テーブル(後述するレジスタ109に格納される)の設定例が図36に示されている。同図に示されるように、この転送仕様テーブルには、何度目の水平期間であるかを示す水平期間カウンタ値に対応させて、それぞれその水平期間における転送ライン数並びに出力有無の設定値が、転送ライン数信号L1,L2の形式により記憶されている。
【0218】
この例は、前段オプティカルブラック画素領域に対応する映像信号を1水平期間に7ライン連続して転送し、続く光感応画素領域に対応する映像信号を1水平期間毎に2ラインずつ転送するように設定した例であって、最初の1回の水平期間における転送ライン数を7ラインとした後、2〜31番目の水平期間における転送ラインを2ラインに設定している。また、水平転送による出力の有無については、最初の1回の水平期間における出力有無は『無し』、その後、2〜31番目の水平期間における出力有無は『有り』とされる。
【0219】
転送制御部(図38のフローチャートに動作が示される)は、各水平期間毎に転送仕様テーブルに記憶された各転送ライン数信号L1,L2並びに出力有無信号OEの設定値を読み込んで、各転送ライン数信号L1,L2並びに出力有無信号OEをその設定値に応じたレベルに設定し、転送パルス発生部2に出力する。転送パルス発生部2は、転送仕様テーブルにセットされた水平期間カウンタのMAX値(図36では「31」)に基づき第1の転送パルスの出力タイミングを設定する(すなわち、ビデオ規格の垂直期間の31/788の時間間隔で転送パルスTP1を出力することになる)。
【0220】
転送パルス発生部2は、各水平期間毎に、転送制御部より与えられた転送ライン数信号L1,L2並びに出力有無信号OEに基づき第2の転送パルスTP2の出力回数並びに第3の転送パルスTP3の出力有無を設定して、CCD撮像素子122に対する一連の制御を実施する。
【0221】
なお、コントローラユニット2は、計測に必要な画像処理の内容に応じて転送仕様テーブルの各転送ライン数並びに出力有無の値を設定するように構成される。
【0222】
転送制御部において実行される転送制御処理の概略が図38のフローチャートに示されている。なお、この転送制御処理は、転送パルス発生部2から到来する水平期間開始信号HD(図39参照)の到来に応答して起動される。その後の一連の動作は、転送制御部に内蔵される水平期間カウンタLCの値に基づき周期的に繰り返される。
【0223】
今仮に、水平期間カウンタLCがクリアされていると想定する。この状態において、水平期間開始信号HDが到来すると、図38の処理が起動されて、水平期間カウンタLCの値は「0」から「1」へとカウントアップされる(ステップ1001)。
【0224】
水平期間カウンタLCの値が「1」になると、カウント値「1」を引数として転送仕様テーブルが参照され、これにより転送ライン数信号L1,L2並びに出力有無信号OEの設定値が読み出される。図37の換算表から明らかように、このとき、転送ライン数は「7」となり、水平転送による外部出力は「無し」とされる(ステップ1002)。
【0225】
転送仕様テーブルから読み出された設定値の内容に応じて、転送ライン数信号L1,L2並びに水平転送有無信号OEの値は、L1=1,L2=1,OE=0にそれぞれ設定される(ステップ1003)。すると、図39並びに図40に示されるように、カウント値「1」に対応する最初の水平期間では、水平転送用の第3の転送パルスを出力することなく、垂直転送用の第2の転送パルスだけが7個連続して転送パルス発生部2から出力される。その結果、映像信号中にはなにも出力されない(空状態)ものの、水平シフトレジスタHRの各ステージには、1〜7ラインの7ライン分の電荷が落とし込まれて重畳される。その後、処理は終了して(ステップ1004NO)、次の水平期間開始信号HDの到来を待機する状態となる。
【0226】
2番目の水平期間開始信号HDが到来すると、図38の処理が起動されて、水平期間カウンタLCの値は「1」から「2」へとカウントアップされる(ステップ1001)。
【0227】
水平期間カウンタLCの値が「2」になると、カウント値「2」を引数として転送仕様テーブルが参照され、これにより転送ライン数信号L1,L2並びに出力有無信号OEの設定値が読み出される。図36の換算表から明らかように、このとき、転送ライン数は「2」となり、水平転送による外部出力は「有り」とされる(ステップ1002)。
【0228】
転送仕様テーブルから読み出された設定値の内容に応じて、転送ライン数信号L1,L2並びに水平転送有無信号OEの値は、L1=0,L2=1,OE=1にそれぞれ設定される(ステップ803)。すると、図39並びに図41に示されるように、カウント値「2」に対応する2番目の水平期間では、転送パルス発生部2からは、垂直転送用の第2の転送パルスTP2が水平ブランキング期間中に2個出力されたのち、水平ブランキング期間の終了を待って、水平転送用の第3の転送パルスTP3が1水平ライン画素相当数だけ出力される。
【0229】
第2の転送パルスTP2が水平ブランキング期間中に2個出力されると、水平シフトレジスタHRの各ステージに蓄積された1〜7ラインの7ライン分の電荷の上に、さらに、8,9ラインの2ライン分の電荷が落とし込まれ、全体として1〜9ラインの9ライン分の電荷が重畳される。その後、水平転送用の第3の転送パルスTP3が1水平ライン画素相当数だけ出力されると、上記の重畳された9ライン分の電荷は映像信号中に出力される。図39にハッチングにて又図41に点線で囲んで示されるように、この9ライン分の電荷が重畳された映像信号部分は、OB不要映像信号となる。結果として、映像信号中の最初の2ラインは無効画像部分となる。その後、処理は終了して(ステップ1004NO)、次の水平期間開始信号HDの到来を待機する状態となる。
【0230】
3番目の水平期間開始信号HDが到来すると、図38の処理が起動されて、水平期間カウンタLCの値は「2」から「3」へとカウントアップされる(ステップ1001)。
【0231】
水平期間カウンタLCの値が「3」になると、カウント値「3」を引数として転送仕様テーブル15が参照され、これにより転送ライン数信号L1,L2並びに出力有無信号OEの設定値が読み出される。図36の換算表から明らかように、このときも転送ライン数は「2」となり、水平転送による外部出力は「有り」とされる(ステップ1002)。
【0232】
転送仕様テーブルから読み出された設定値の内容に応じて、転送ライン数信号L1,L2並びに水平転送有無信号OEの値は、L1=0,L2=1,OE=1にそれぞれ設定される(ステップ1003)。すると、図39並びに図41に示されるように、カウント値「3」に対応する3番目の水平期間では、転送パルス発生部2からは、垂直転送用の第2の転送パルスTP2が水平ブランキング期間中に2個出力されたのち、水平ブランキング期間の終了を待って、水平転送用の第3の転送パルスTP3が1水平ライン画素相当数だけ出力される。
【0233】
第2の転送パルスTP2が水平ブランキング期間中に2個出力されると、水平シフトレジスタHRの空の状態にある各ステージには、10,11ラインの2ライン分の電荷が落とし込まれて重畳される。このとき、水平シフトレジスタHRの各ステージ上の電荷は、2ライン分が重畳されているとは言え、未だ、原画像の特徴を十分に残している。その後、水平転送用の第3の転送パルスTP3が1水平ライン画素相当数だけ出力されると、上記の重畳された2ライン分の電荷は映像信号中に出力される。図39および図41に示されるように、この10〜11の2ライン分の電荷が重畳された映像信号部分は、有効映像信号となる。
【0234】
以後、4番目〜31番目の水平期間開始信号HDが到来したときの動作は、3番目の垂直期間開始信号HDが到来したときの動作と同様である。そのため、4番目〜31番目の垂直期間開始信号HDの到来に際しては、図39および図41に示されるように、12,13ライン、14,15ライン、〜66,67ラインの各2ラインが重畳された映像信号が順次に出力される。
【0235】
31番目の水平期間開始信号が到来すると、ラインカウンタLCの値が最大値に達して(ステップ1004YES)、垂直期間開始指令XVDが出力され(ステップ1005)、その後、水平期間カウンタLCの内容は「0」にクリアされる(ステップ1006)。この垂直期間開始指令XVDを受けて、転送パルス発生部12から画素電荷取込用の第1の転送パルスTP1が出力され、以後、68〜788ラインの信号電荷は垂直シフトレジスタVR1〜VRn上に取り残したまま、以上説明した1番目乃至31番目の水平期間開始信号到来時の処理が繰り返される。
【0236】
2番目以降の画素電荷取込用の転送パルスTP1が出力されると、各受光画素Ph(m,n)から各列の垂直シフトレジスタVR1〜VRnに対して、再び、信号電荷が取り込まれる。このとき、光感応画素領域に位置する垂直シフトレジスタVR1〜VRnの各ステージには、後段オプティカルブラック画素領域から転送されてきた電荷が存在する筈である。しかし、この後段オプティカルブラック画素領域からの電荷は極めて僅か若しくはゼロに等しいものであるから、その上に有効画像電荷が取り込まれて重畳されたとしても、所謂二重取り現象のために有効画像が劣化する虞はない。すなわち、後段オプティカルブラック画素領域からの電荷の上に上書きしても二重取り現象は生じないのである。
【0237】
したがって、この高速画像読出方式によれば、68〜788ラインの信号電荷を垂直シフトレジスタVR1〜VRn上に取り残したまま、次の撮影に移ることができるため、単位時間毎の撮影コマ数を増加させて、所謂高速撮影が可能となる。
【0238】
この高速画像読出方式を採用して取得された1画面分の画像データが図42に表にして示されている。同図に示されるように、1〜2ラインの2ライン分が無効画像とされ、3〜31ラインの29ライン分が有効画像とされる。
【0239】
このとき、1画面分の画像データは通常の約1/25の時間で取り込まれるので、画像入力にかかる時間が大幅に短縮され、処理効率が向上する。しかも、水平シフトレジスタHR上で電荷が飽和することがないため、飽和によるスミヤ発生により有効画像領域の画像が劣化する虞もない。加えて、詳細な処理が必要な有効画像領域については、通常のビデオ規格で生成された画像データと同様の解像度の画像データを取得できるので、計測処理の精度を維持できる。
【0240】
その後、さらに必要に応じてこの計測結果をあらかじめ設定された基準値と比較して対象物の良否を判定する。この計測結果や判定結果は、出力部23を介してモニタなどの外部装置に出力される。
【0241】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明の変位センサによれば、計測光の照射光像と計測対象物表面との位置関係を画像モニタで確認できるから、目的とする計測位置に計測光を照射して、正確な計測が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された変位センサシステム全体の外観図である。
【図2】本発明が適用された変位センサシステム全体の電気的ハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】コントローラユニットの内部機能構成を示すブロック図である。
【図4】センサヘッドユニットの内部構成を示す図である。
【図5】コントローラユニットの変位量測定動作を概略的に示すゼネラルフローチャートである。
【図6】本発明変位センサの計測モード時の動作を説明するための図である。
【図7】センサヘッドユニット内のCCDで撮像された画像の説明図である。
【図8】測定範囲内における測定点抽出処理の説明図である。
【図9】CCDによる撮像画像とラインブライト波形との関係を示す説明図である。
【図10】しきい値決定方法の説明図である。
【図11】測定点座標抽出処理の説明図である。
【図12】モニタ画面生成方法の説明図である。
【図13】本発明変位センサの計測モード時のモニタ画面の一例を示す図である。
【図14】本発明変位センサにおいて計測対象物体が上下動した場合における受光光路の変化を示す図である。
【図15】本発明変位センサの観測モード時の動作を説明するための図である。
【図16】計測用光路を用いた観測モード時の動作を説明するための図である。
【図17】本発明変位センサと従前の変位センサとで観測モード時のモニタ画面を比較して示す図である。
【図18】本発明センサヘッドの変形例を示す図である。
【図19】センサヘッドユニットのケース側面を開口してその内部を示す図である。
【図20】シャッタユニット付のセンサユニットケースの構造を説明するための図である。
【図21】シャッタユニットの構造を説明するための図である。
【図22】計測用レーザ、照明用LED及びCCDの動作を計測モード時と観測モード時とで比較して示す図である。
【図23】本発明変位センサのアプリケーションの一例を説明するための図である。
【図24】本発明変位センサの電気的な構成を示すブロック図である。
【図25】本発明の変位センサのセンサヘッド部の光学系を示す図である。
【図26】スリット光画像のワーク表面画像との重ね合わせ処理を示すタイムチャートである。
【図27】モニタ画像の例を示す図である。
【図28】本発明変位センサの電気的な構成を示すブロック図である。
【図29】本発明の変位センサにおけるセンサヘッド部の光学系の別の例を示す図である。
【図30】スリット光画像とワーク表面画像との重ね合わせ処理を示すタイムチャートである。
【図31】センサヘッド部の撮像素子における受光面上の画素配列を模式的に示す図である。
【図32】センサヘッド部の撮像素子における光感応画素領域とオプティカルブラック画素領域との関係を実際の画面縦横比で示す図である。
【図33】撮像素子における電荷移送回路を説明するためのブロック図である。
【図34】転送パルス発生部の内部構成を示す図である。
【図35】水平転送用パルス(TP2)の出力態様を示すタイムチャートである。
【図36】転送仕様テーブルの内容を示す図である。
【図37】L1,L2,OEの意味内容を示す図である。
【図38】転送制御部の動作を示すフローチャートである。
【図39】撮像素子の一駆動例を示すタイムチャートである。
【図40】図39のタイムチャートの要部を説明する図である。
【図41】図39のタイムチャートの要部を説明する図である。
【図42】撮像素子の一駆動例における1画面分のデータ構成を表にして示す図である。
【図43】正反射物体用変位センサの光学系説明図である。
【図44】乱反射物体用変位センサの光学系説明図である。
【符号の説明】
1 センサヘッドユニット
1A センサユニットケース
2 コントローラユニット
3 コンソールユニット
4 画像モニタ
5 同期用センサ
6 外部機器
7 計測対象物体
10 変位センサシステム
42 グラフ表示領域
43 数値表示領域
71 円形穴
81 計測光(ラインビーム)
82a 反射された計測光(斜め上向き)
82a−1 計測対象物体が遠ざかった場合の光路
82a−2 計測対象物体が近づいた場合の光路
82b 反射された計測光(真上)
82b−1 計測対象物体が遠ざかった場合の光路
82b−2 計測対象物体が近づいた場合の光路
83 ライン状照射光像(ラインビームの光像)
84 照明光
85 円形照射光像
91 機械的シャッタ150の移動方向
101 タイミング信号発生回路
111 LD駆動回路
112 LD
112a スリット光源
112−1 スリット
112−2 投光レンズ
113 レンズ組立体
121 CCD制御回路
122 CCD
122a センサの視野
123 増幅回路
124 HPF
125 P/H回路
125a サンプルホールド回路
126 AGC増幅回路
127a レンズ組立体(斜視画像取得光学系)
127b レンズ組立体(正視画像取得光学系)
128 ミラー
128a 第1のミラー
128b 第2のミラー
131 LED駆動回路
132 LED
141 計測条件格納部
150 機械的シャッタ
150A シャッタユニット
151 投光用窓
151a 照明コントロール部
152 斜め上向き取込用窓
152a 照明用発光ダイオード
153 真上向き取込用窓
154 照明用窓
155 シャッタ板操作用つまみ
156 シャッタ板ガイドスロット
157 シャッタ板
161 第1の光学フィルタ
162 第2の光学フィルタ
170 ドリル
171 ドリル刃置き場
200 センサヘッド部
201 発振器(OSC)
208 スリット
210 制御部
211 グラフィック・ユーザ・インタフェース(GUI)部
212 画像処理部
213 制御処理部
214 外部出力インタフェース部
220 計測部
221 インターフェース部
221A 画像取込部
221B センサヘッド制御部
222 画像演算部
222A 画像転送部
222B 計測処理部
231 レジスタ
232 CPU
233 表示用LED
234 操作スイッチ
235 入出力回路(I/O)
236 演算部
237 メモリ制御部
238 フレームバッファ
239 D/A変換器
240 同期信号発生部
241 発振器(OSC)
242 A/D変換器
A1 ラインビームの像
A2 始点直線
A3 終点直線
A4 測定範囲(測定点抽出範囲)
A5 ラインブライト波形
A6 測定点を示す十字記号
A7 動作モードが『計測モード』であることを示す文字
A8 測定された変位量
A9 出力ポート
A10−1 円形穴に相当する画像(歪みのない真円形状)
A10−2 円形穴に相当する画像(楕円形に歪んでいる)
Aout 出力バッファ
a センサヘッドユニット
BUS1 同期バス
BUS2 CPUバス
b 計測光(斜め下向き)
CONT 制御信号
c 反射された計測光
d 計測対象物体
e 拡散反射光
f 計測光(垂直下向き)
G ゲート回路
g 反射された後センサヘッドに取り込まれる計測光
HLB 特定水平ライン帯
HR 水平転送シフトレジスタ
h 計測光の拡散反射成分
L1,L2 転送ライン数信号
MPX マルチプレクサ
OE 外部出力有無信号
PG 転送パルス発生部
PG1 第1転送パルス発生部
PG2 第2転送パルス発生部
PG3 第3転送パルス発生部
Ph 受光画素
Ph1 光感応画素
Ph2 オプティカルブラック画素(OB画素)
TG1,TG3,TG21〜TG24 タイミング発生部
TH しきい値
vs 映像信号
VBLK 映像信号中に画像の有無を示す信号
VD 垂直基準信号
VR 垂直転送シフトレジスタ
W ワーク

Claims (31)

  1. センサヘッドとコントローラとを一体又は別体に有するものであって、
    センサヘッドは、
    計測対象物体上の計測位置に向けて計測光を所定方向から投光することができる計測用投光光学系と、
    計測対象物体上の計測位置を含むその周辺領域を計測用投光光学系とは異なる角度から視た画像を取得することができる画像取得光学系と、
    画像取得光学系を介して取得される画像を光電変換して画像に対応する映像信号を生成する二次元撮像素子と、を1つのハウジング内に含むユニットであり、
    計測光を投光する方向はセンサヘッドのハウジングに対して固定されており、
    コントローラは、
    映像信号としての画像の明るさに関連する撮影条件を制御することが可能であり、
    計測モードと観測モードとで動作可能であり、
    計測モードに設定された状態においては、計測用光源を点灯し、計測光照射光像は適切な明るさで写るもののその周辺の計測対象物表面像は適切な明るさより暗くしか写らないように撮影条件を調整し、二次元撮像素子から得られる映像信号に基づいて目的とする変位量を算出し、
    観測モードに設定された状態においては、計測位置を含むその周辺の計測対象物表面像が適切な明るさで写るように撮影条件を調整し、二次元撮像素子から得られる映像信号に基づいて、計測対象物表面の計測位置を含むその周辺の画像を画像モニタの画面に表示させる、
    ように構成されている変位センサ。
  2. 計測モード設定時における撮影条件には、計測用光源の輝度及び/又は二次元撮像素子の露光時間が含まれている、請求項1に記載の変位センサ。
  3. コントローラは、観測モードに設定された状態においては、計測光照射光像が全く写らないか適切な明るさより暗くしか写らないように撮影条件を調整する、請求項1に記載の変位センサ。
  4. 観測モード設定時における撮影条件には、計測用光源が点灯か消灯か、計測用光源の輝度及び/又は二次元撮像素子の露光時間が含まれている、請求項3に記載の変位センサ。
  5. コントローラは、観測モードに設定された状態においては、計測用光源を点灯し、計測光照射光像及びその周辺の計測対象物表面像の双方が適切な明るさで写るように撮影条件を調整する、請求項1に記載の変位センサ。
  6. 観測モード設定時における撮影条件には、計測用光源の輝度及び/又は二次元撮像素子の露光時間が含まれている請求項5に記載の変位センサ。
  7. 観測モードとして第1及び第2の観測モードが用意されており、
    コントローラは、第1の観測モードに設定された状態においては、計測光照射光像が全く写らないか適切な明るさより暗くしか写らないように撮影条件を調整し、第2の観測モードに設定された状態においては、計測用光源を点灯し、計測光照射光像及びその周辺の計測対象物表面像の双方が適切な明るさで写るように撮影条件を調整する、請求項1に記載の変位センサ。
  8. コントローラは、観測モードに設定された状態においては、軽装光照射光像が全く写らないか適切な明るさより暗くしか写らず、計測位置を含むその周辺の計測対象物が適切な明るさで写るようにした条件による1回又は複数回の撮影と、計測用光源を点灯し、計測光照射光像は適切な明るさで写るもののその周辺の計測対象物表面像は適切な明るさより暗くしか写らないようにした条件による1回又は複数回の撮影とを交互に繰り返す、請求項1に記載の変位センサ。
  9. コントローラは、撮影した画像を撮影の都度画像モニタの画面に表示させる、請求項8に記載の変位センサ。
  10. コントローラは、撮影条件の異なる2種類の画像を重ね合わせた画像を画像モニタの画面に表示させる、請求項8に記載の変位センサ。
  11. コントローラは、計測モードに設定された状態での1回又は複数回の撮影と、観測モードに設定された状態での1回又は複数回の撮影とを交互に繰り返す、請求項1に記載の変位センサ。
  12. コントローラは、画像モニタの画面に、計測モードに設定された状態で撮影した画像は表示せず、観測モードに設定された状態で撮影した画像は表示させる、請求項11に記載の変位センサ。
  13. コントローラは、選択により、計測モードに設定された状態で撮影した画像と観測モードに設定された状態で撮影した画像のいずれかを画像モニタの画面に表示させる請求項11に記載の変位センサ。
  14. 計測対象物体上の計測位置を含むその周辺領域を照明する照明器をさらに具備し、
    コントローラは、観測モードに設定された状態において照明器を点灯する、請求項1から13のいずれかに記載の変位センサ。
  15. 観測モード設定時における撮影条件には、照明器による照明の明るさが含まれている請求項14に記載の変位センサ。
  16. センサヘッドとコントローラとを一体又は別体に有するものであって、
    センサヘッドは、
    計測対象物体上の計測位置に向けて計測光を所定方向から投光することができる計測用投光光学系と、
    計測対象物体上の計測位置を含むその周辺領域を計測用投光光学系とは異なる角度から視た画像を取得することができる画像取得光学系と、
    画像取得光学系を介して取得される画像を光電変換して画像に対応する映像信号を生成する二次元撮像素子と、を含み、
    画像取得光学系は、計測対象物体上の計測位置を含むその周辺領域を斜めから視た画像を取得することができる斜視画像取得光学系と、計測対象物体上の計測位置を含むその周辺領域を正面から視た画像を取得することができる正視画像取得光学系とを含み、
    二次元撮像素子は、斜視画像取得光学系を介して取得される画像を光電変換する斜視画像用二次元撮像素子と、正視画像取得光学系を介して取得される画像を光電変換する正視画像用二次元撮像素子とを含み、
    コントローラは、
    映像信号としての画像の明るさに関連する撮影条件を制御することが可能であり、
    計測モードと観測モードとで動作可能であり、
    計測モードに設定された状態においては、計測用光源を点灯し、計測光照射光像は適切な明るさで写るもののその周辺の計測対象物表面像は適切な明るさより暗くしか写らないように撮影条件を調整し、斜視画像用二次元撮像素子から得られる映像信号に基づいて目的とする変位量を算出し、
    観測モードに設定された状態においては、計測位置を含むその周辺の計測対象物表面像が適切な明るさで写るように撮影条件を調整し、正視画像用二次元撮像素子から得られる映像信号に基づいて、計測対象物表面の計測位置を含むその周辺の画像を画像モニタの画面に表示させる、
    ように構成されている変位センサ。
  17. コントローラには、斜視画像取得光学系を介して取得された斜視画像に基づいて算出された変位量により、正視画像取得光学系を介して取得された画像の倍率を補正することにより、計測対象物体表面に表れた長さや面積を算出する画像処理モードがさらに設けられている、請求項16に記載の変位センサ。
  18. センサヘッドとコントローラとを一体又は別体に有するものであって、
    センサヘッドは、
    計測対象物体上の計測位置に向けて計測光を所定方向から投光することができる計測用投光光学系と、
    計測対象物体上の計測位置を含むその周辺領域を計測用投光光学系とは異なる角度から視た画像を取得することができる画像取得光学系と、
    画像取得光学系を介して取得される画像を光電変換して画像に対応する映像信号を生成する二次元撮像素子と、を含み、
    画像取得光学系は、計測対象物体上の計測位置を含むその周辺領域を斜めから視た画像を取得することができる斜視画像取得光学系と、計測対象物体上の計測位置を含むその周辺領域を正面から視た画像を取得することができる正視画像取得光学系とを含み、
    二次元撮像素子は、それら2つの画像取得光学系に共通な単一のものであり、
    コントローラは、
    映像信号としての画像の明るさに関連する撮影条件を制御することが可能であり、
    計測モードと観測モードとで動作可能であり、
    計測モードに設定された状態においては、計測用光源を点灯し、計測光照射光像は適切な明るさで写るもののその周辺の計測対象物表面像は適切な明るさより暗くしか写らないように撮影条件を調整し、二次元撮像素子から得られる映像信号に基づいて目的とする変位量を算出し、
    観測モードに設定された状態においては、計測位置を含むその周辺の計測対象物表面像が適切な明るさで写るように撮影条件を調整し、二次元撮像素子から得られる映像信号に基づいて、計測対象物表面の計測位置を含むその周辺の画像を画像モニタの画面に表示させる、
    ように構成されている変位センサ。
  19. 二次元撮像素子は、斜視画像取得光学系の光路と正視画像取得光学系の光路とが交叉する位置に配置された、請求項18に記載の変位センサ。
  20. 計測用投光光学系の出射光軸と斜視画像取得光学系の入射光軸とは同一傾斜角度で対照的に配置され、二次元撮像素子は正視画像取得光学系の入射光軸の延長線上に配置され、斜視画像取得光学系には入射光軸を折り曲げて二次元撮像素子に入射させる光軸折り曲げ機構が含まれている、請求項19に記載の変位センサ。
  21. 光軸折り曲げ機構は、正視画像取得光学系を経由して二次元撮像素子受光面に結像する計測光の光像と斜視画像取得光学系を経由して二次元撮像素子受光面に結像する計測光の光像とが、計測変位の変化に応じて同一方向へと二次元撮像素子受光面上に移動するように仕組まれている、請求項20に記載の変位センサ。
  22. 斜視画像取得光学系を経由して二次元撮像素子へ至る第1の光路及び正視画像取得光学系を経由して撮像素子へ至る第2の光路のいずれかを、手動又は電気的制御により、択一的に遮光することが可能なシャッタをさらに具備することにより、計測モード設定時には正視画像取得光学系の光路を遮光し、観測モード設定時には斜視画像取得光学系の光路を遮光することを可能にした、請求項18に記載の変位センサ。
  23. 計測対象物体上の計測位置を含むその周辺領域を照明する照明器と、
    斜視画像取得光学系を経由して撮像素子へ至る第1の光路に介在され、主として計測光を透過する帯域通過特性を有する第1の光学フィルタと、正視画像取得光学系を経由して撮像素子へ至る第2の光路に介在され、主として照明光を透過する帯域通過特性を有する第2の光学フィルタと、をさらに具備し、
    コントローラは、観測モードに設定された状態において照明光を点灯する、
    請求項18に記載の変位センサ。
  24. コントローラには、斜視画像取得光学系を介して取得された斜視画像に基づいて算出された変位量により、正視画像取得光学系を介して取得された画像の倍率を補正することにより、計測対象物体表面に表れた長さや面積を算出する画像処理モードがさらに設けられている、請求項18に記載の変位センサ。
  25. 計測対象物体上の計測位置に向けて計測光を所定方向から投光することができる計測用投光光学系と、
    計測対象物体上の計測位置を含むその周辺領域を斜めから視た画像を取得することができる斜視画像取得光学系と、
    計測対象物体上の計測位置を含むその周辺領域を正面から視た画像を取得することができる正視画像取得光学系と、
    斜視画像取得光学系を介して取得される斜めから視た画像と正視画像取得光学系を介して取得される正面から視た画像とをそれぞれ光電変換して各画像に対応する映像信号を生成する二次元撮像素子とを、1つのハウジング内に具備した光学式変位センサのセンサヘッド。
  26. 計測対象物体上の計測位置に向けて計測光を所定方向から投光することができる計測用投光光学系と、
    計測対象物体上の計測位置を含むその周辺領域を斜めから視た画像を取得することができる斜視画像取得光学系と、
    計測対象物体上の計測位置を含むその周辺領域を正面から視た画像を取得することができる正視画像取得光学系と、
    斜視画像取得光学系を介して取得される斜めから視た画像と正視画像取得光学系を介して取得される正面から視た画像とをそれぞれ光電変換して各画像に対応する映像信号を生成する二次元撮像素子とを、少なくとも具備し、
    二次元撮像素子は、斜視画像取得光学系の光路と正視画像取得光学系の光路とが交叉する位置に配置された、光学式変位センサのセンサヘッド。
  27. 計測用投光光学系の出射光軸と斜視画像取得光学系の入射光軸とは同一傾斜角度で対照的に配置され、二次元撮像素子は正視画像取得光学系の入射光軸の延長上に配置され、斜視画像取得光学系には入射光軸を折り曲げて二次元撮像素子に入射させる光軸折り曲げ機構が含まれている、請求項26に記載の光学式変位センサのセンサヘッド。
  28. 光軸折り曲げ機構が、正視画像取得光学系を経由して二次元撮像素子受光面に結像する計測光の光像と斜視画像取得光学系を経由して二次元撮像素子受光面に結像する計測光の光像とが、計測変位の変化に応じて同一方向へと二次元撮像素子受光面上に移動するように仕組まれている、請求項27に記載の光学式変位センサのセンサヘッド。
  29. 計測対象物体上の計測位置に向けて計測光を所定方向から投光することができる計測用投光光学系と、
    計測対象物体上の計測位置を含むその周辺領域を斜めから視た画像を取得することができる斜視画像取得光学系と、
    計測対象物体上の計測位置を含むその周辺領域を正面から視た画像を取得することができる正視画像取得光学系と、
    斜視画像取得光学系を介して取得される斜めから視た画像と正視画像取得光学系を介して取得される正面から視た画像とをそれぞれ光電変換して各画像に対応する映像信号を生成する二次元撮像素子とを、少なくとも具備し、
    斜視画像取得光学系を経由して二次元撮像素子へ至る第1の光路及び正視画像取得光学系を経由して撮像素子に至る第2の光路のいずれかを手動又は遠隔制御により、択一的に遮光することが可能なシャッタをさらに具備する、光学式変位センサのセンサヘッド。
  30. 計測対象物体上の計測位置に向けて計測光を所定方向から投光することができる計測用投光光学系と、
    計測対象物体上の計測位置を含むその周辺領域を斜めから視た画像を取得することができる斜視画像取得光学系と、
    計測対象物体上の計測位置を含むその周辺領域を正面から視た画像を取得することができる正視画像取得光学系と、
    斜視画像取得光学系を介して取得される斜めから視た画像と正視画像取得光学系を介し て取得される正面から視た画像とをそれぞれ光電変換して各画像に対応する映像信号を生成する二次元撮像素子とを、少なくとも具備し、
    計測対象物体上の計測位置を含むその周辺領域を照明する照明器をさらに具備する、光学式変位センサのセンサヘッド。
  31. 斜視画像取得光学系を経由して撮像素子へ至る第1の光路に介在され、主として計測光を通過する帯域通過特性を有する第1の光学フィルタと、
    正視画像取得光学系を経由して撮図素子へ至る第2の光路に介在され、主として照明光を透過する帯域通過特性を有する第2の光学フィルタと、
    をさらに具備する、請求項30に記載の光学式変位センサのセンサヘッド。
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