JP2009014494A - 計測装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】投影像と検査面画像とを分離して扱うことができるようにし、周辺光の影響も排除して計測精度を向上させる。
【解決手段】被測定物を撮像する撮像手段と、被測定物を照明する照明手段と、照明手段による照明、非照明の切り替えを行うオン/オフ切り替えを制御する照明制御手段と、被測定物に光線を投影する投影手段と、投影手段による投影、非投影の切り替えを行うオン/オフ切り替えを制御する投影制御手段とを備えた計測装置とし、撮像手段によって、照明手段がオン又はオフである場合と投影手段がオン又はオフである場合とを組み合わせた各場合における被測定物を撮像する。
【選択図】図7

Description

本発明は、被測定物にスリット光等の光線を投影して計測を行う計測装置に関し、特に、光線が投影された被測定物の撮像が可能な計測装置に関する。
従来、投光手段を備えて、被測定物に対してスリット光や光ビーム等の光線を投影(投光)して計測を行う3次元形状計測器等の計測装置が知られている。この計測装置では、被測定物の表面上に例えば図19に示す線状の投影像901が投影される。被測定物が例えば半透明なセラミックなどの透光性部材である場合などには、実際の投影像は、例えば図20に示すように被測定物の表面状態(例えばテクスチャとなっている)或いは内部錯乱光や反射の影響を受けて、符号902で示すように、本来の投影像(後述の投光投影像)901の周辺部が滲んだようにぼやけてしまう(これを「ニジミ」(或いは光ニジミ)と表現する)。このようにニジミが生じることにより、正確な投影像901を得ることができず、被測定物の計測精度が低下してしまう。
これに関し、例えば特許文献1には、管内の溶接部の盛り上がり(溶接ビート゛)を切削する際に該切削部を光切断用スリット光によって検査する計測装置において、切削部光沢面での正反射の状態が一様でないために、光スリットの幅がボヤけた状態となって光スリット像が観察し難くなるという問題を解決するべく、光スリット像に対する細線化処理を行い、この細線化された光スリット像を元の光スリット像に重畳するという技術が開示されている。
特開2004−93195号公報
しかしながら、上記技術では、光スリット像を細線化して元の光スリット像に重畳することができるものの、この元の光スリット像自体は、光スリット像と被測定物表面像とが重なった状態の画像である。すなわち、投影像(光スリット像)が、被測定物の撮影画像(被測定物表面像と投影像とが重畳した画像)から分離抽出されておらず、また、この被測定物撮影画像からこの投影像を分離した検査表面像(被測定物表面像のみ)も生成されない。つまり、投影像と検査表面像とを分離して扱うことができない。そのため、被測定物の表面状態を、投影像が重畳されていない表面像そのものの画像(検査表面像)で観察しようとしても投影像が邪魔になって正確に観察することができない(視認性が低い)。被測定物が透光性部材等からなる場合には投影像にニジミも生じ、ますます検査表面像の視認性が低下してしまう。逆に、投影像側から見た場合、検査表面像(テクスチャ等の模様)が、当該投影像に基づく計測におけるノイズ要因となることもあり、その結果、計測精度の低下を招いてしまう。
ところで、一般的に、この計測装置を用いた被測定物の計測は、周辺が明るいつまり周辺光が十分有る場所だけでなく、周辺光が微量又は無い暗い場所でも行われる。暗い場所で計測する場合、投影像自体には明るさがあるものの、検査表面は暗く視認性が悪い。一方、明るい場所で計測する場合、計測精度を向上させようとして光スリットの光量を増加させる(パワーを上げる)と、これに伴って例えば上記内部錯乱光等の影響が大きくなって強くニジミが発生し、逆に、計測精度が低下してしまう。検査表面像も当該ニジミが強いため、ますます視認性が低下する。なお、このような3次元形状計測器等の計測装置は、狭い場所つまり計測スペースが小さい場所での計測等にも使用されることから、或いは携帯性の面からも、コンパクトなものが望まれる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、投影像と検査面画像(測定対象表面像)とを分離して扱うことができ、周辺光の影響も排除して計測精度を向上させることが可能なコンパクトな計測装置を提供することを目的とする。
本発明に係る計測装置は、被測定物を撮像する撮像手段と、前記被測定物を照明する照明手段と、前記照明手段による照明、非照明の切り替えを行うオン/オフ切り替えを制御する照明制御手段と、前記被測定物に光線を投影する投影手段と、前記投影手段による投影、非投影の切り替えを行うオン/オフ切り替えを制御する投影制御手段とを備え、前記撮像手段は、前記照明手段がオン又はオフである場合と前記投影手段がオン又はオフである場合とを組み合わせた各場合における被測定物を撮像することを特徴とする。
上記構成によれば、撮像手段によって被測定物が撮像され、照明手段によって被測定物が照明され、照明制御手段によって、照明手段による照明、非照明の切り替えを行うオン/オフ切り替えが制御される。また、投影手段によって被測定物に光線が投影され、投影制御手段によって、投影手段による投影、非投影の切り替えを行うオン/オフ切り替えが制御される。そして、この撮像手段によって、照明手段がオン又はオフである場合と投影手段がオン又はオフである場合とを組み合わせた各場合における被測定物の撮像が行われる。
このように、装置周辺の明るさつまり周辺光の光量が異なる場合であっても、この光量が異なる各場合毎に、照明手段及び投影手段のオン、オフを組み合わせて照明(非照明)、投影(非投影)したときの各種撮影画像を得ることができるので、この各種撮影画像が、そのまま投影像及び被測定物画像(検査面画像;表面像)であったり、或いはこれら各種撮影画像同士から例えば差分画像を求めてこれを投影像とすることができる。よって、投影像と被測定物画像とを分離して扱うことができ、周辺光の影響も排除して計測精度を向上させることができる。また、照明手段の場合と、投影手段の場合とを同じ撮像手段を用いて行うことができるので(それぞれ専用の撮像手段を設ける必要がなく)、コンパクトな計測装置を実現できる。
また、上記構成において、前記撮像手段は、前記照明手段がオン且つ前記投影手段がオフである場合の前記被測定物、又は、前記照明手段がオフ且つ前記投影手段がオンである場合の前記被測定物、又は、前記照明手段及び投影手段がいずれもオフである場合の前記被測定物を撮像するようにしてもよい(請求項2)。
これによれば、撮像手段によって、照明手段がオン且つ投影手段がオフである場合の被測定物、又は、照明手段がオフ且つ投影手段がオンである場合の被測定物、又は、照明手段及び投影手段がいずれもオフである場合の被測定物が撮像されるので、例えば、周辺光が無い場合には、照明手段がオン且つ投影手段がオフである場合と、照明手段がオフ且つ投影手段がオンである場合との被測定物を撮像することによってそれぞれ被測定物画像及び投影像とを取得し、また、周辺光が微量の場合には、照明手段がオン且つ投影手段がオフである場合の被測定物を撮像して被測定物画像を取得するとともに、照明手段がオフ且つ投影手段がオンである場合と、照明手段及び投影手段がいずれもオフである場合との被測定物を撮像してこれら撮影画像の差分をとることで投影像を取得し、また、周辺光が十分の場合には、照明手段及び投影手段がいずれもオフである場合の被測定物を撮像して被測定物画像を取得するとともに、照明手段がオフ且つ投影手段がオンである場合の被測定物を撮像して得た撮影画像と上記被測定物画像との差分をとることで投影像を取得することが可能となる。すなわち、装置周辺の明るさが異なったとしても、このように照明手段及び投影手段のオン、オフを組み合わせるという簡単な方法で互いに分離された被測定物画像と投影像とを得ることができる。
また、上記構成において、前記計測装置の周辺光の有無を検出する検出手段と、前記被測定物の撮像により得られた撮影画像に対する所定の演算を行う演算手段とをさらに備え、前記検出手段によって周辺光有りと検出された場合には、前記演算手段は、前記照明手段がオフである場合の、前記投影手段がオン又はオフにより得られた各画像との差分演算を行うことで差分画像を算出するようにしてもよい(請求項3)。
これによれば、検出手段によって、計測装置の周辺光の有無が検出され、演算手段によって、被測定物の撮像により得られた撮影画像に対する所定の演算が行われる。検出手段によって周辺光有りと検出された場合には、演算手段によって、照明手段がオフである場合の、投影手段がオン又はオフにより得られた各画像との差分演算を行うことで差分画像が算出されるので、周辺光が検出された場合に、照明手段をオフにして、投影手段をオン又はオフにして撮影画像を得るという簡易な方法によって容易に差分演算を得ることが可能となる。
また、上記構成において、前記検出手段は、光量によって前記周辺光の有無を検出するものであって、前記撮像手段は、前記検出手段によって略ゼロの光量が検出された第1の場合には、前記照明手段がオン且つ前記投影手段がオフである場合と、前記照明手段がオフ且つ前記投影手段がオンである場合との前記被測定物を撮像してそれぞれ第1及び第2の撮影画像を取得し、前記検出手段によって略ゼロより大きく前記所定値未満の光量が検出された第2の場合には、前記照明手段がオン且つ前記投影手段がオフである場合と、前記照明手段がオフ且つ前記投影手段がオンである場合と、前記照明手段及び投影手段がいずれもオフである場合との前記被測定物を撮像してそれぞれ第3、第4及び第5の撮影画像を取得し、前記検出手段によって所定値以上の光量が検出された第3の場合には、前記照明手段及び投影手段がいずれもオフである場合と、前記照明手段がオフ且つ前記投影手段がオンである場合との前記被測定物を撮像してそれぞれ第6及び第7の撮影画像を取得し、前記演算手段は、第2の場合において、第4の撮影画像と第5の撮影画像との差分演算を行って第1の差分画像を算出し、第3の場合において、第6の撮影画像と第7の撮影画像との差分演算を行って第2の差分画像を算出するようにしてもよい(請求項4)。
これによれば、検出手段が、光量によって周辺光の有無を検出するものとされ、撮像手段によって、検出手段により略ゼロの光量が検出された第1の場合には、照明手段がオン且つ投影手段がオフである場合と、照明手段がオフ且つ投影手段がオンである場合との被測定物が撮像されてそれぞれ第1及び第2の撮影画像が取得され、検出手段により略ゼロより大きく所定値未満の光量が検出された第2の場合には、照明手段がオン且つ投影手段がオフである場合と、照明手段がオフ且つ投影手段がオンである場合と、照明手段及び投影手段がいずれもオフである場合との被測定物が撮像されてそれぞれ第3、第4及び第5の撮影画像が取得され、検出手段により所定値以上の光量が検出された第3の場合には、照明手段及び投影手段がいずれもオフである場合と、照明手段がオフ且つ投影手段がオンである場合との被測定物が撮像されてそれぞれ第6及び第7の撮影画像が取得される。そして、演算手段によって、第2の場合において、第4の撮影画像と第5の撮影画像との差分演算が行われて第1の差分画像が算出され、第3の場合において、第6の撮影画像と第7の撮影画像との差分演算が行われて第2の差分画像が算出されるので、検出された光量が異なる各場合において、分離された投影像と被測定物画像とを容易に得ることが可能となる。
また、上記構成において、前記第1、第3及び第6の撮影画像は、前記被測定物のみが映っている被測定物画像であり、前記第1及び第2の差分画像は、前記投影手段による前記被測定物に対する投影像のみが映っている投影像画像とされる(請求項5)。
また、上記構成において、所定の画像を表示する表示手段と、前記表示手段に対する前記被測定物画像の表示、非表示、及び前記投影像画像の表示、非表示を切り替える表示切替手段とをさらに備えてもよい(請求項6)。
これによれば、表示切替手段によって、所定の画像を表示する表示手段に対する被測定物画像の表示、非表示、及び投影像画像の表示、非表示が切り替えられるので、被測定物画像を表示しておき、これに対して投影像を重ねて表示させたりこの表示を止めて被測定物画像だけを観察したりすることが容易に実現できる。
また、上記構成において、前記照明制御手段は、前記照明手段の発光量をさらに制御してもよい(請求項7)。
これによれば、照明制御手段によって照明手段の発光量が制御されるので、被測定物の内部錯乱や反射の影響に対して、投影像や被測定物画像が最適となるように調整することが可能となる。
また、上記構成において、前記投影制御手段は、前記投影手段の発光量をさらに制御してもよい(請求項8)。
これによれば、投影制御手段によって投影手段の発光量が制御されるので、被測定物の内部錯乱や反射の影響に対して、投影像や被測定物画像が最適となるように調整することが可能となる。
また、上記構成において、前記発光量の制御は、発光時間又は発光強度を変化させる制御であってもよい(請求項9)。
これによれば、発光量の制御が、発光時間又は発光強度を変化させる制御とされるので、発光量の制御を発光時間又は発光強度を変化させるという容易な手法で実現できる。
また、上記構成において、前記照明手段がオン又はオフである場合と投影手段がオン又はオフである場合とを組み合わせた各場合における被測定物を前記撮像手段によって撮像する際の、該各場合の撮像フレームの割合を制御する撮像制御手段をさらに備えてもよい(請求項10)。
これによれば、撮像制御手段によって、照明手段がオン又はオフである場合と投影手段がオン又はオフである場合とを組み合わせた各場合における被測定物が撮像手段によって撮像する際の、該各場合の撮像フレームの割合が制御されるので、撮像手段によって撮像される任意の撮像フレームを各場合の撮影画像に割り当てることが可能となる。すなわち、撮影画像を取得する制御の自由度が高くなる。
また、上記構成において、前記撮像制御手段は、前記撮像手段の撮像における露光量をさらに制御してもよい(請求項11)。
これによれば、撮像制御手段によって、撮像手段の撮像における露光量が制御されるので、より一層、投影像や被測定物画像が最適となるような調整が可能となる。
また、上記構成において、前記撮像制御手段は、前記露光量の制御として前記撮像手段の電荷蓄積時間を変化させてもよい(請求項12)。
これによれば、撮像制御手段によって、露光量の制御として撮像手段の電荷蓄積時間が変化されるので、別途、露光量を制御する手段を備えることなく、既存の撮像手段を利用して容易に露光量の制御を行うことができる。
また、上記構成において、前記発光量及び露光量の制御は、前記検出手段により検出された周辺光の光量に応じて実行されるようにしてもよい(請求項13)。
これによれば、発光量及び露光量の制御が、検出手段により検出された周辺光の光量に応じて実行されるので、周辺光の光量に応じた発光量及び露光量の制御を自動的に行うことが可能となる。
また、上記構成において、前記第2の画像フレームにおける投影像のニジミを低減する演算処理を行う演算処理手段をさらに備え、前記表示切替手段は、前記演算処理後の投影像を前記第1の画像フレームに重畳して表示するようにしてもよい(請求項14)。
これによれば、演算処理手段によって、第2の画像フレームにおける投影像のニジミを低減する演算処理が行われ、表示切替手段によって、演算処理後の投影像が第1の画像フレームに重畳して表示されるので、被測定物画像(第1の画像フレーム)における計測点の位置を、ニジミが低減された投影像によって精度良く確認する(明示する)ことができる。
また、上記構成において、前記演算処理手段は、前記演算処理として前記投影像の輝度重心演算を行ってもよい(請求項15)。
これによれば、演算処理手段によって、演算処理として投影像の輝度重心演算が行われるので、この輝度重心演算を用いて投影像のニジミを容易に低減(削減)することができる。
さらに、上記構成において、前記表示切替手段は、前記投影像の代替画像を前記第1の画像フレームに重畳して表示してもよい(請求項16)。
これによれば、表示切替手段によって、投影像の代替画像が第1の画像フレームに重畳して表示されるので、被測定物の計測点をマーカ画像等の代替画像を用いてマーキング表示することができ、ユーザはこの計測点を容易に判別することが可能となる。
本発明によれば、装置周辺の明るさつまり周辺光の光量が異なる場合であっても、この光量が異なる各場合毎に、照明手段及び投影手段のオン、オフを組み合わせて照明(非照明)、投影(非投影)したときの各種撮影画像を得ることができるので、この各種撮影画像が、そのまま投影像及び被測定物画像(検査面画像;表面像)であったり、或いはこれら各種撮影画像同士から例えば差分画像を求めてこれを投影像とすることができる。よって、投影像と被測定物画像とを分離して扱うことができ、周辺光の影響も排除して計測精度を向上させることができる。また、照明手段の場合と、投影手段の場合とを同じ撮像手段を用いて行うことができるので(それぞれ専用の撮像手段を設ける必要がなく)、コンパクトな計測装置を実現できる。
図1は、本実施形態に係る携帯型三次元測定装置1を示す斜視図、図2はその側面図、図3は携帯型三次元測定装置1の測定領域を示す斜視図、図4は、例えば被測定物100に示すような3次元形状を有する被測定物(測定対象)に対するスリット光Sの照射状況を示す斜視図である。携帯型三次元測定装置1は、被測定物の三次元形状を光切断法により計測するものであって、本体ハウジング10と、この中に収納されるスリット光発生手段2、投光光学系3、撮像手段4、照明手段5及び制御部6とを含んでいる。ここで例示している携帯型三次元測定装置1は、一般的なノギス程度の大きさの棒状を呈し、一方の端部側はスリット光Sの投受光を行う測定ヘッド部Hとされ、他方の端部側はユーザが把手するためのグリップ部Gとされている。
図1に示すように、本体ハウジング10は、測定ヘッド部Hに対応するヘッドハウジング部11と、中間ハウジング部12と、グリップ部Gに対応するグリップハウジング部13とが一体化されたハウジングである。ヘッドハウジング部11は矩形状とされ、その内部には三次元測定に必要な測定エレメントであるスリット光発生手段2、投光光学系3及び撮像手段4などが搭載される。中間ハウジング部12の内部には、上記測定エレメントの動作を制御する制御部6が搭載される。グリップハウジング部13は手持ち具合が良いように円筒型とされ、その内部には図略の電源電池などが収納される。なお、グリップハウジング部13の外周面は、滑り止めのための粗面化加工が施されている。
スリット光発生手段2は、被測定物に照射するための、照射端から扇形に広がるスリット光Sを発生する。スリット光発生手段2は、例えば小型のレーザ光源からなる、すなわち例えば可視波長のレーザ光を発生する小型のLD(Laser diode)からなるレーザ光源21を備え(レーザ光源21が発した光をスリット光に変換する図略の光学部材も含む)、スリット光を発生させるものである。このレーザ光源21は後述の投影光源に相当する。なお、上記光学部材は例えばシリンドリカルレンズ、円柱レンズ或いはスリット板等からなる。また、スリット光発生手段2は、撮像手段4の受光面の背面側に重なるように配置されており、このことは、測定ヘッド部Hの図1におけるX方向のサイズのコンパクト化に寄与している。
投光光学系3は、スリット光Sを被測定物(被測定物100)に向けて照射させるためのもの(スリット投光光学系31)である。すなわち投光光学系3は、撮像手段4の受光面の背面側に配置されたスリット光発生手段2から発せられたスリット光Sを、撮像手段4の近傍を迂回し、撮像手段4の正面方向に向かわせる迂回光路を提供するものである。スリット投光光学系31は、レーザ光源21から発せられたレーザ光を扇型に広がるスリット光Sとし、該スリット光Sを被測定物に向けて照射させる。本実施形態では、スリット投光光学系31は、1つのレーザ光を2方向に分離して得た互いに直交するX方向スリット光及びY方向スリット光を被測定物に向けて照射し、十字状にクロスした(図8参照)X方向スリット投影像及びY方向スリット投影像(十字状スリット光)を被測定物の表面に投影させる。この投影像は後述の撮像センサ41により被測定物とともに撮影される(撮影画像中にはこの十字状スリット光による投影像が写っている)。
また、投光光学系3は、スリット光Sを反射させる反射面を含んでおり、この反射面の少なくとも1つは、被測定物側から見て撮像手段4の受光面の配置位置と同等の位置若しくはそれよりも遠い位置に配置される。ここでは投光光学系3は、2つの反射面R1、R2を備え、そのうちの反射面R1が撮像手段4の受光面の配置位置よりも遠い位置に配置される例を示している。
撮像手段4(撮像ユニット)は、例えばCCD(Charge coupled device)エリアセンサのような2次元撮像センサ(撮像センサ41とする)を備え(撮像手段4は、撮像センサ41の受光面にスリット光Sを含む被測定物からの反射光を結像させる図略の受光光学系も含む)、被測定物を撮像して画像(撮影画像)を得るものである。撮像手段4の受光面は、被測定物に正対するように配置されている。その結果、図2に示すように、撮像手段4の受光光軸A2は真下(Z方向)に延びている。これに対し、スリット光Sの投光光軸A1は傾きを持って下方向に延びている。すなわち、投光光軸A1は、受光光軸A2に対して所定の交差角で交差している。光切断法では、このような光軸の交差が必須である。なお、この図の例では、投光光軸A1と受光光軸A2との交差点が、投光光学系及び受光光学系の焦点面となるように設定されている。因みに図3は、撮像手段4の撮像領域である測定領域(焦点面)を示している。図3に示す例では、測定領域は、撮像手段4の撮像面における1点を頂点とする四角錘の底面である。
照明手段5は、例えばLED(Light-emitting diode)やランプ等の照明光源51を備え(照明光源51からの照明光を導くための照明光学系を備えていてもよい)、被測定物を照明するものである。照明光源51は、具体的には例えば測定ヘッド部Hの下面(被測定物との対向面)の四隅に白色LEDが配設されて、これら四隅における4個の白色LEDによって被測定物表面を照明する構成となっている。これにより、例えば被測定物の周囲が暗い場合であっても、被測定物を明るく照らして計測が容易に行えるようにすることができる。
制御部6は、CPU(Central processing unit)や各種回路等を含み、スリット光発生手段2の発光動作、撮像手段4の撮像動作などを制御する。この制御部6の詳細を以下、図5において説明する。図5は、携帯型三次元測定装置1の電気的構成を示すブロック図である。携帯型三次元測定装置1は、上述したレーザ光源21、撮像センサ41、照明光源51及び制御部6の他、操作部7と外部インターフェイス部8とを備えている。
操作部7は、スイッチやボタン等を備え、携帯型三次元測定装置1の各種機能部(動作)を操作するための指示入力を行うものである。例えば開始ボタンを備え、ユーザがこれを押下することで一連の計測動作が開始される。具体的には、開始ボタンが押下されると、後述するように、計測装置の周辺光(光量)が検出され、検出された光量に応じて(a)〜(c)の各動作(照明光源及び投影光源のON、OFF切り替え、差分演算やニジミ演算、3Dプロファイル演算等を含む)が謂わば自動で実行されてもよい。また、操作部7からの指示入力により、後述の表面像をモニタ表示させたり、投影像をこのモニタ表示している表面像に重畳させて表示させたり、マーカ画像を表示させたりする切り替えを行う(各種モードに切り替える)ようにしてもよい。なお、操作部7には、照明光源及び投影光源のON、OFF切り替えを手動で操作するための切替ボタン、或いは、照明光源及び投影光源の発光時間や発光強度を手動で変更するための変更ボタン、或いは、撮像センサ41の各種動作制御(露光量制御や撮像フレームの割合制御)を行うための制御ボタンなどが設けられていてもよい。
外部インターフェイス部8は、上記グリップ部G等に設けられたUSB端子等を介して、携帯型三次元測定装置1とパーソナルコンピュータ(PC)等の外部装置9とをデータ通信可能に接続するためのインターフェイスである。なお、外部装置9は、モニタ部91等を備えており、外部インターフェイス部8を介して送信されてきた撮影画像が表示(モニタ表示)される構成となっている。
制御部6は、第1発光制御部61、第2発光制御部62、タイミングジェネレータ(TG)63、ADコンバータ64、デジタル演算処理部65、画像バッファ用フレームメモリ66、画像演算用フレームメモリ67、画像演算部68及びCPU69を含んで構成されている。第1発光制御部61は、レーザ光源21の発光動作を制御するものであって、LDをレーザ発振させるLD駆動回路を含む。第2発光制御部62は、照明光源51の発光動作を制御するものであって、LEDを点灯駆動させるLED駆動回路を含む。なお、本実施形態では、第1発光制御部61及び第2発光制御部62は、それぞれレーザ光源21及び照明光源51の発光時間又は発光強度を変化させる制御を行う発光制御機能を備えている。当該発光制御は、後述の画像演算部68における周辺光検知機能(撮像センサ41による撮影画像)によって検出された周辺光の光量レベルに応じて実行される。
TG63は、CPU69から与えられる基準クロックに基づいて所定のタイミングパルス(垂直転送パルス、水平転送パルス、電荷掃き出しパルス等)を生成して撮像センサ41に出力し、撮像センサ41の撮像動作を制御する、また、所定のタイミングパルスをADコンバータ64に出力することにより、ADコンバータ64におけるアナログ/デジタル変換動作を制御するものである。ADコンバータ64は、撮像センサ41から出力されるアナログのR,G,Bの画像信号を、TG63から出力されるタイミングパルスに基づいて、複数のビット(例えば12ビット)からなるデジタルの画像信号に変換する。なお、ADコンバータ64には、CDS(相関二重サンプリング)回路、AGC(オートゲインコントロール)回路及びクランプ回路(クランプ手段)等が備えられている。
デジタル演算処理部65は、FPGA(Field Programmable Gate Array)等からなり、ADコンバータ64から出力される画像(画素)データに所定の信号処理を行って画像ファイルを作成するもので、黒レベル補正回路、ホワイトバランス制御回路、ガンマ補正回路等を備えて構成されている。デジタル演算処理部65は、被測定物100のような被測定物の三次元形状を求めるための演算処理を行う機能も備えている。
画像用バッファ用フレームメモリ66は、RAM(Random Access Memory)等からなり、撮像センサ41により撮像された画像(フレーム画像)データが格納される。デジタル演算処理部65へ取り込まれた画像データは、撮像センサ41の読み出しに同期してこの画像用バッファ用フレームメモリ66に格納される。画像演算用フレームメモリ67は、RAM等からなり、画像演算部68による各種画像演算処理時に、画像用バッファ用フレームメモリ66から取り出された演算処理対象となる画像(演算用フレーム画像)が格納される。
画像演算部68は、照明光源51及びレーザ光源21のON、OFFの各組み合わせ(例えば後述の図7、8に示すON、OFFの組み合わせ)において撮像センサ41により被測定物を撮像して得られた各撮影画像に基づいて、後述の表面像と投影像とを分離する演算(分離処理)を行う。画像演算部68は、この分離処理における後述の差分演算を行う差分演算機能と、差分演算により求めた投影像のニジミを低減(削減、除去)するニジミ演算機能と、このニジミが低減されてなる投影像(投光投影像)から被測定物の3次元形状(3次元形状の情報を有する画像)を算出するための3Dプロファイル演算を行うプロファイル演算機能とを備えている。
また、画像演算部68は、撮像センサ41により得られた撮影画像(撮影画像の各画素値、或いは輝度値)から、携帯型三次元測定装置1の周辺光の有無或いは周辺の明るさつまり光量(周辺光量)を検出する周辺光検知機能を有している。この周辺光検知機能による周辺光量の検出は、例えば、後述の図7に示す(a)周辺光が無い場合、(b)周辺光が微量である場合、(c)周辺光が十分である場合などの場合分けがなされるように行われる。具体的には、略ゼロの光量が検出されたときは「周辺光が無い」、略ゼロより大きく所定値未満の光量が検出されたときは「周辺光が微量」、所定値以上の光量が検出されたときは「周辺光が十分」などと判別する。ただし、この所定値は、例えばJIS規格で定める「照度基準」や照明学会(JIES)が定める「屋内照明基準」(部屋全体を照らす“全般照明”或いは局部を強く照らすための“局部照明”)における、場所や活動内容毎の照度範囲(例えば750〜2000ルクス)の最大値(2000)を100%としたときの例えば60%レベルの値などと定めてもよい。
CPU69は、操作部7等から与えられる操作信号に従い、第1及び第2発光制御部61、62、TG63、デジタル演算処理部65及び画像演算部68等の各機能部の動作を制御する所謂中央演算処理装置である。本実施形態においては、CPU69は撮像センサ41の撮像動作を制御する撮像制御機能を備えている。この撮像制御機能は、照明光源がON又はOFFである場合と投影光源がON又はOFFである場合とを組み合わせた各場合における被測定物を撮像センサ41によって撮像する際の、各場合の撮像フレームの割合を制御することができる。また、撮像制御機能は、撮像センサ41の撮像における露光量を制御する、すなわち撮像センサ41の電荷蓄積開始から電荷蓄積終了までの期間(電荷蓄積期間、光電変換時間)を制御する露光量制御機能を有している。この露光量制御は、上記周辺光検知機能により検出された周辺光の光量に応じて実行されてもよい。また、CPU69は、上記ニジミ演算機能による処理後の投影像を、モニタ表示された表面像(画像フレーム)に重畳して表示したり、この重畳表示を止めたりする表示切替機能を備えている。
ここで、本実施形態における携帯型三次元測定装置1による計測動作の基本概念(原理)について説明する。上記図20に示すように、携帯型三次元測定装置1では、例えば被測定物100(図4参照)のような3次元形状を有する被測定物、ここでは段差が形成された被測定物の表面上に、十字状スリット光(光切断スリット光)による十字線状の投影像901が投影される。実際には、この被測定物の表面状態や、被測定物が例えば半透明なセラミックなどの透光性部材である場合にスリット光が被測定物内部に潜り込んで内部錯乱し、これが被測定物表面まで戻ってくることに起因して、この本来の投影像901の周辺部に符号902で示すニジミが生じてしまう。このニジミによる像のことを“ニジミ像”と表現し、この“本来の投影像”のことを、スリット光そのものによるニジミが生じていない状態の投影像という意味で“投光投影像”と表現する。また、ニジミが生じているときの、この投光投影像も含む全体の投影像(投光投影像にニジミが重畳した投影像)のことを“全体投影像”と表現し、適宜これらを区別する。なお、全体投影像のことを単に“投影像”とも表現する。図20では、被測定物の表面上にこの全体投影像が重畳されていることが示されている。また、全体投影像が重畳していない(スリット光が投光されていない)ときの、被測定物の表面を撮影して得られた画像のことを“表面像”(検査表面像、観察対象表面画像)と表現する。
このように被測定物にスリット光を投影して3次元計測を行いながら、この計測部位の画像を例えばモニタ表示して確認するような場合、被測定物の表面状態を、上記全体投影像が重畳されていない表面像そのものの画像で観察したいことがある。すなわち、被測定物の観察部位に上記3次元計測用投影像が存在していると、上記ニジミが生じることなどにもより、この全体投影像の謂わば背後にある被測定物表面(例えばテクスチャ)の状態がますます観察し難くなる。逆に、3次元計測用投影像から見た場合には、被測定物表面のテクスチャなどの表面像がノイズ要因となることもあり、その結果、計測精度の低下を招いてしまう。したがって、表面像に投影像(3次元計測用投影像)が重畳してなる図20に示す撮影画像を、図6に示すように、符号201で示す表面像と、符号202で示す全体投影像とに分離して扱えるようにしたい。
そこで、本実施形態では、概略的に言えば、被測定物上に投影像を得るための投影光源(レーザ光源21)と、被測定物を照明するための照明光源(照明光源51)とのON(オン)、OFF(オフ)の切り替えを行うことで、当該表面像と全体投影像との分離を行うようにした。ただし、実際の計測においては、被測定物の周辺(周囲)の明るさ、例えば被測定物が置かれている室内の明るさの違いによって、撮像センサ41による表面像や投影像の撮影状態(撮影画像)が異なるため、周辺光の有無(明るさのレベル)を考慮した各場合での当該分離を行う構成となっている。具体的には、図7、図8の表に纏めたように各場合での動作が行われる。これにより、分離された表面像と全体投影像とを得ることができる。
(a)周辺光(外光)が無い場合(暗い場合)
(1)照明光源をON、投影光源をOFFにして撮像センサ41により撮影する。この撮影により得られた撮影画像(撮像フレーム)から、照明光源によって照明された被測定物の表面像(図8のテーブルに示す模式図211参照)が得られる。この場合、謂わば照明光が周辺光の代わりに用いられており(測定対象が見えるつまり撮像センサ41により像が検知可能となるためには照明ONが必要)、後述の(b)・(2)や(b)・(3)の場合の表面像よりも明るい表面像となっている。
(2)照明光源をOFF、投影光源をONにして撮像センサ41により撮影する。この撮影画像から、投影光源による被測定物上の投影像が得られる。このとき、周辺光が無く、且つ照明光源がOFFの状態での撮影であるので、表面像は撮影されず(撮影画像に表面像が写っていない)、投影像(投光投影像+ニジミ像)のみが得られる(図8の模式図212参照)。
この(a)の場合、(1)及び(2)の動作を行った結果が、表面像と全体投影像とを得ていることになる。
(b)周辺光が微量である場合
(1)照明光源をON、投影光源をOFFにして撮像センサ41により撮影する。この撮影画像から、照明光源によって照明された被測定物の表面像(図8の模式図221参照)が得られる。この場合、周辺光は有るものの、実質的には表面像を撮影するに足らない僅かな明るさしかないため、上記(a)・(1)の場合と同様に、照明光源による照明を用いて、明るい表面像を得ている。
(2)照明光源をOFF、投影光源をONにして撮像センサ41により撮影する。この撮影画像から、投影光源による被測定物上の投影像が得られる。このとき、周辺光は僅かではあるが存在するため、撮影画像には投影像と共に表面像も写っている。このため、この場合には、謂わば薄明るい(薄暗い)表面像に投影像が重畳してなる画像(図8の模式図222参照)が得られる。
(3)照明光源及び投影光源のいずれもOFFにして撮像センサ41により撮影する。この撮影画像から、周辺光の僅かな光による薄明るい(薄暗い)表面像(図8の模式図223参照)が得られる。
この(b)の場合、(1)が表面像となる。一方、(2)により得られた画像のままでは、全体投影像と供に薄くではあるが表面像が存在しているので、(3)により得られたこの表面像と同じ表面像を(2)により得られた画像から減算する、すなわち(2)の画像と(3)の画像との差分画像を求めることで、所要の全体投影像(図8の模式図224参照)を抽出する。
(c)周辺光が十分である場合
(1)照明光源及び投影光源のいずれもOFFにして撮像センサ41により撮影する。この撮影により得られた撮影画像から、周辺光による被測定物の表面像(図8のテーブルに示す模式図231参照)が得られる。この場合、照明光源が無くとも周辺光が十分に明るいので、謂わば周辺光が照明光源による照明光の代わりに用いられており、上記模式図211で示す表面像と同等の明るさの表面像となっている。
(2)照明光源をOFF、投影光源をONにして撮像センサ41により撮影する。この撮影画像から、投影光源による被測定物上の投影像が得られる。この場合は、周辺光が十分に明るい中での投影光源による投影像の撮影であるので、撮影画像には投影像と共に表面像も写っており、この撮影画像から、謂わば明るい表面像に投影像が重畳してなる画像(図8の模式図232参照)が得られる。
この(c)の場合も(1)が表面像となる。一方、(2)により得られた画像は、全体投影像と供に表面像が存在しているので、(1)により得られた画像を(2)により得られた画像から減算する、すなわち(1)の画像と(2)の画像との差分画像を求めることで、所要の全体投影像(図8の模式図233参照)を抽出する。
図9は、上記(a)〜(c)における一例として上記(b)の場合での本実施形態における実際の動作を説明する模式図である。上記(b)・(1)の動作を行うことによる画像301と、(b)・(2)の動作を行うことによる画像302と、(b)・(3)の動作を行うことによる画像303との各画像フレームを、謂わば1セットとして求める。このことは、被測定物の表面を観察するための画像フレーム(画像301)と、被測定物の形状計測を行うための投影像を得るための画像フレーム(画像302、303)とをそれぞれ別々に撮影して得る(表面像と投影像とを分離して得る)ことであると言える。この3つの画像301〜303のうち、画像302、303については、差分をとってすなわち画像302から画像303を減算して(差分演算を行い)差分画像304を求める。本実施形態では、これら求めた表面像としての画像301と全体投影像としての画像304とに対して、以下の動作を行う。画像301は、外部装置9のモニタ部91でモニタ表示(例えばライブビュー表示)する。
一方、画像304は、全体投影像であってニジミ像が含まれているため、この全体投影像に対して所定の画像処理例えば輝度重心演算を施すことでニジミを低減(削減、除去)するとともに、このニジミが低減されてなる投影像(投光投影像)から被測定物の3次元形状(3Dプロファイル)を算出する演算(3Dプロファイル演算)を行うことで、該3Dプロファイルを表す画像305(プロファイル画像;計測波形)を求める(図6の符号203で示す図も参照)。携帯型三次元測定装置1は、符号306で示すように、この画像305を、画像301上につまり被測定物の表面上に重畳させて例えば上記モニタ表示させることが可能な機能を備えている(図6の符号204で示す図も参照)。ただし、この重畳表示は、ユーザによる例えば操作部7のスイッチ操作に応じて重畳表示、非重畳表示の切り替えが任意に行える構成とされていてもよい。これにより、ユーザは、例えば、現在計測(撮像)している被測定物表面(表面像)の映像をモニタで見ながら、被測定物表面上にプロファイル画像(投影像)を重ねて表示させて、3Dプロファイルが実際の被測定物におけるどの場所の3Dプロファイルであるのかを確認したり、或いは、当該重ねて表示するのを止めて、この場所の被測定物表面をプロファイル画像に謂わば阻害されずに正確に確認したりすることが可能となる。
なお、表面像に重畳させる画像は、上記プロファイル画像に限らず、例えば図10に示す、円の中に十字がある図形のような所謂照準などのマーカ画像(位置マーカ)であってもよい。この場合、例えば本実施形態における十字状スリット光による投影(プロファイル画像の重畳)の技術と併せて、このマーカ画像の重畳を行うようにしてもよい。すなわち、被測定物に対する十字状スリット光の交点(X方向スリット光とY方向スリット光との交点)位置を所定の画像演算処理によって算出し、プロファイル画像を重畳表示させる代わりに、この十字状スリット光の交点位置に上記マーカ画像つまりマーカの中心点C(十字マーカの縦ラインと横ラインとの交点)がくるように、代替画像としてのこのマーカ画像を表面像に重畳させて表示してもよい。このような構成により、ユーザは、例えばこのマーカ画像をプロファイル画像と切り替え表示するなどして、当該交点位置すなわち被測定物の計測点(十字状スリット光によって何れの場所が計測されているかを示す代表点)を容易に視認することができる。或いは、十字状スリット光による被測定物の各計測点をこのマーカ画像を用いて所謂マーキング表示しておくことで、この被測定物の計測点を容易に判別することが可能となる。なお、このマーカ画像を利用して合焦判別を行う、すなわち、マーカ画像を表面像に重畳させることで、表面像との焦点のズレの判別を行うことも可能となる。
ところで、上記(a)〜(c)の場合において、照明光源及び投影光源のON、OFFの切り替え及び撮像センサ41による撮影について説明したが、実際における、照明光源及び投影光源のON、OFFの切り替え動作、並びに撮像センサの動作の制御について、以下、タイミングチャートを用いて説明する。ただし、この照明光源及び投影光源のON、OFFの切り替え動作の制御のことを、「発光制御」と表現する。
図11に示すタイミングチャートは、(a)周辺光無し、(b)周辺光微量及び(c)周辺光十分である各場合の照明光源及び投影光源(レーザ光源21)のON、OFFのタイミング、並びに撮像センサ41による撮像タイミングすなわち各撮像フレームとそのフレーム読出しのタイミングの一例について示している。ただし、この撮像フレームのレート(撮像フレームレート;1秒間当たりのフレーム数)は例えばビデオレートである。
(a)の場合、先ず(1)において、符号401で示す箇所で照明光源をON、符号402で示す箇所で投影光源をOFF状態にした状態で、符号403で示す1フレーム期間(1つの撮像フレーム)において撮像センサ41により被測定物の撮像を行い、例えば符号404で示すタイミングでこの撮影画像の読み出し動作を行う。次に(2)において、(1)と同様、符号405で示す箇所で照明光源をOFF、符号406で示す箇所で投影光源をON状態にした状態で、符号407で示す1撮像フレーム期間において撮像センサ41により被測定物の撮像を行い、例えば符号408で示すタイミングでこの撮影画像の読み出し動作を行う。ただし、同図に示すフレーム読出タイミング(一定間隔の縦線で記された各タイミング位置)は、必ずしもこの全てのタイミング位置で実際の読み出し動作を行うという意味ではなく、いずれかのタイミングで読み出すという意味である(以降同じ)。
図11に示すように、この(1)及び(2)を1セットとした動作が繰り返し(連続して)実行されてもよい。すなわち、当該(1)及び(2)で読み出される撮影画像はそれぞれ上述した表面像及び投影像に相当するが、この表面像及び投影像を用いた各種処理(輝度重心演算や3Dプロファイル演算)を、(1)及び(2)の動作が完了した都度、実行してもよいし、また、(1)及び(2)の動作を繰り返してそれぞれ複数個の表面像及び投影像を取得し(例えば画像バッファ用フレームメモリ66にこれらの画像データを記憶しておき)、後で纏めてこれら画像に対する所定の処理を行ってもよい。(1)及び(2)の動作を繰り返し実行しながら、都度得られる表面像や投影像(表面像だけでもよい)をモニタ部91にモニタ表示(プレビュー表示)するようにしてもよい。ただし、必ずしも全ての撮影画像を記憶しておく必要はなく、例えば画像バッファ用フレームメモリ66に最新の画像データが残るよう循環記録(循環的に上書きする)する構成にしてもよい。この場合、差分画像等を求める必要がある所要のタイミングでこの循環記憶した画像データを読み出して使用すればよい。
次に(b)の場合、(1)の動作として、符号411で示す箇所(1つの撮像フレーム)において照明光源をON、投影光源をOFF状態にして撮像センサ41により撮影し、(2)の動作として、符号412で示す箇所において照明光源をOFF、投影光源をON状態にして撮像センサ41により撮影し、さらに(3)の動作として、符号413で示す箇所において照明光源及び投影光源のいずれもOFF状態にして撮像センサ41により撮影する。これにより、例えば符号414、415、及び416に示すタイミングで読み出された撮影画像からそれぞれ、表面像、薄明るい(薄暗い)表面像に投影像が重畳してなる画像、及び薄明るい表面像が得られる。これら(1)〜(3)を1セットとした動作が完了した都度、各画像に基づいて上記図9で説明したように差分画像を求めたり、各種画像処理を施してもよい。勿論、(1)〜(3)を1セットとした動作を繰り返し実行してもよい(当該繰り返し実行する場合の、複数の各画像を纏めて扱う処理や、モニタ表示、循環記録等の各種動作は上記と同様である)。
(c)の場合、(1)の動作として、符号421で示す箇所(1つの撮像フレーム)において照明光源及び投影光源のいずれもOFF状態にして撮像センサ41により撮影し、(2)の動作として、符号422で示す箇所において照明光源をOFF、投影光源をON状態にして撮像センサ41により撮影する。これにより、例えば符号423及び424に示すタイミングで読み出された撮影画像からそれぞれ、表面像、及び明るい表面像に投影像が重畳してなる画像が得られる。この場合も、(1)及び(2)を1セットとした動作が完了した都度、各画像に基づいて差分画像を求めたり各種画像処理を施してもよいし、(1)及び(2)を1セットとした動作を繰り返し実行してもよい(当該繰り返し実行する場合の各種動作も上記と同様である)。
なお、上記図11のタイミングチャートに示すように、(1)の動作の次に(2)の動作、(2)の動作の次に(3)の動作というように、(1)及び(2)、或いは(1)〜(3)の動作が順番(交互に)に謂わば規則的に繰り返されるような発光制御を行わずともよい。例えば図12のタイミングチャート(例えば上記(b)の場合)に示すように、例えば符号431及び符号432で示す(2)と(3)との間の箇所にさらに(1)の動作が追加されたような発光制御を行ってもよい。なお、当該追加される箇所や個数、或いは動作の種類はこれに限らず((2)の投影光源をONにする動作を追加してもよい)任意でよい。
また、図13に示すように、上記(1)〜(3)の各動作期間の長さが、それぞれ1撮像フレーム期間よりも長く(複数の撮像フレーム期間からなる長い期間)なるように発光制御してもよい。すなわち、例えば(a)、(b)の場合において、符号441、442で示すように、(1)の動作(照明光源をON状態にして撮像センサで撮像する動作)を複数フレーム期間ここでは2撮像フレーム期間に亘って行うようにしてもよい。また、(c)の場合において、符号443で示すように(1)の動作(照明光源をOFF状態にして撮像センサで撮像する動作)を同様に例えば上記2撮像フレーム期間に亘って行うようにしてもよい。当該撮像フレーム期間を長くする(撮像フレームの割合を変更、調整する)ことは、(2)の投影光源の動作或いは(3)の動作についても適用可能である。なお、“撮像フレームの割合”とは、撮像センサ41による一連の撮影での複数の撮像フレームにおける、上記(1)〜(3)の各動作に割り当てられる撮像フレームの割合(全体に対する比率)を表している。ただしこの場合は、あくまでも連続して複数の撮像フレームに亘って撮影するというものであり、1つの撮像フレームでの“露光量”(照明光源ON時の撮像センサ41による露光量、投影光源ON時の撮像センサ41による露光量)は一定である。
ところで、本実施形態の携帯型三次元測定装置1は、上記露光量を制御することが可能に構成されていてもよい。この露光量の制御は、照明光源及び投影光源の出力つまり発光強度を可変にする方法で行ってもよく、この場合、例えば照明光源及び投影光源に対する駆動電圧又は駆動電流を制御することで実現される。また、図14のタイミングチャートにおける例えば符号451〜455に示すように、各撮像フレーム期間内での照明光源及び投影光源の点灯時間(ON状態にしている期間)を可変にする方法で行ってもよい。ここでは、投影光源の点灯時間を1撮像フレーム時間に比べて短くしている。このように、投影像の投光期間を画像フレームの撮像期間に対して短くすることで例えば手ブレ等による点像ブレを低減し、計測精度の向上を図ることができる。
上記光源の点灯時間を可変にする、つまり被測定物に対して照明・投光する側の照明量・投光量を制御する方法の他に、符号456で示すように、受光する側である撮像センサ41(撮像デバイス;CCD等)による受光量を制御する方法を用いてもよい。具体的には、撮像センサ41を光電変換期間が可変な所謂電子シャッタ機能を備えたものとし、この蓄積電荷量を制御する(露光量=シャッタ開放時間;積分時間)ことで露光量を制御してもよい。なお、本実施形態では、例えば上記(b)の周辺光が微量若しくは無い場合などに、投影像におけるニジミが少なくなるように投影光源の発光強度を調整する(弱める)、或いは、周辺光が十分である場合などに、例えば撮像センサ41の感度許容範囲を超えて露光が飽和しないようにシャッタ開放時間を調整する(短くする)といった露光量制御が行われる。
図15は、本実施形態における携帯型三次元測定装置1による全体的な測定動作の一例を示すフローチャートである。先ず画像演算部68(撮像センサ41)の周辺光検知機能によって、携帯型三次元測定装置1の周辺光量の検出動作が開始される(ステップS01)。周辺光が存在し(ステップS02のYES)、この光量が十分である場合には(ステップS03のYES)、当該周辺光十分の場合のシーケンスが実行される(ステップS04)。周辺光が存在し(ステップS02のYES)、この光量が微量である場合には(ステップS03のNO)、当該周辺光微量の場合のシーケンスが実行される(ステップS05)。また、周辺光が無い場合には(ステップS02のNO)、当該周辺光無しの場合のシーケンスが実行される(ステップS06)。
図16は、上記ステップS04における周辺光十分の場合の動作の一例を示すフローチャートである。先ず、撮像センサ41の電荷蓄積開始(ステップS1)、電荷蓄積終了(ステップS2)により、上記(c)・(1)の場合の表面像としての撮影画像が取得される。次に、撮像センサ41の電荷蓄積開始(ステップS3)、投影光源の発光(投光)開始(ステップS4)、投影光源の発光終了(ステップS5)、撮像センサ41の電荷蓄積終了(ステップS6)により、上記(c)・(2)の場合の撮影画像(明るい表面像に投影像が重畳してなる画像)が取得される。次に、画像演算部68の差分演算機能によって、このステップS3〜S6で得られた撮影画像と上記ステップS1、S2で得られた撮影画像とから投影像としての差分画像が算出される(ステップS7)。そして、画像演算部68のニジミ演算機能によって、ニジミを低減するべくこの投影像に対して輝度重心演算等の演算処理(画像処理)が施され(ステップS8)、この画像処理が施された投影像(整形済み波形)に対して3Dプロファイル演算処理が施されて、画像演算部68のプロファイル演算機能によって、被測定物の3次元形状が求められる(ステップS9)。なお、上記ステップS2の後、表面像をモニタ部91にモニタ表示してもよく、また、上記ステップS8により得られた投影像(整形済み波形)を、このモニタ表示されている表面像に重畳させて表示してもよい。
図17は、上記ステップS05における周辺光微量の場合の動作の一例を示すフローチャートである。先ず、撮像センサ41の電荷蓄積開始(ステップS11)、照明光源の発光開始(ステップS12)、照明光源の発光終了(ステップS13)、撮像センサ41の電荷蓄積終了(ステップS14)により、上記(b)・(1)の場合の表面像としての撮影画像が取得される。次に、撮像センサ41の電荷蓄積開始(ステップS15)、投影光源の発光開始(ステップS16)、投影光源の発光終了(ステップS17)、撮像センサ41の電荷蓄積終了(ステップS18)により、上記(b)・(2)の場合の撮影画像(薄明るい(薄暗い)表面像に投影像が重畳してなる画像)が取得される。また、撮像センサ41の電荷蓄積開始(ステップS19)、撮像センサ41の電荷蓄積終了(ステップS20)により、上記(b)・(3)の場合の撮影画像(薄明るい(薄暗い)表面像)が取得される。次に、画像演算部68の差分演算機能によって、上記ステップS15〜S18で得られた撮影画像と上記ステップS19、S20で得られた撮影画像とから投影像としての差分画像が算出される(ステップS21)。そして、画像演算部68のニジミ演算機能によって、ニジミを低減するべくこの投影像に対して輝度重心演算等の演算処理(画像処理)が施され(ステップS22)、この画像処理が施された投影像に対して3Dプロファイル演算処理が施されて、画像演算部68のプロファイル演算機能によって、被測定物の3次元形状が求められる(ステップS23)。なお、この場合も、上記ステップS14の後、表面像をモニタ部91にモニタ表示してもよく、また、上記ステップS22により得られた投影像を、このモニタ表示されている表面像に重畳させて表示してもよい。
図18は、上記ステップS06における周辺光無しの場合の動作の一例を示すフローチャートである。先ず、撮像センサ41の電荷蓄積開始(ステップS31)、照明光源の発光開始(ステップS32)、照明光源の発光終了(ステップS33)、撮像センサ41の電荷蓄積終了(ステップS34)により、上記(a)・(1)の場合の表面像としての撮影画像が取得される。次に、撮像センサ41の電荷蓄積開始(ステップS35)、投影光源の発光開始(ステップS36)、投影光源の発光終了(ステップS37)、撮像センサ41の電荷蓄積終了(ステップS38)により、上記(a)・(2)の場合の投影像としての撮影画像が取得される。そして、画像演算部68のニジミ演算機能によって、ニジミを低減するべくこの投影像に対して輝度重心演算等の演算処理(画像処理)が施され(ステップS39)、この画像処理が施された投影像に対して3Dプロファイル演算処理が施されて、画像演算部68のプロファイル演算機能によって、被測定物の3次元形状が求められる(ステップS40)。なお、上記ステップS34の後、表面像をモニタ部91にモニタ表示してもよく、また、上記ステップS39により得られた投影像を、このモニタ表示されている表面像に重畳させて表示してもよい。
なお、上記図16〜図18において、撮像センサ41の電荷蓄積開始から電荷蓄積終了までの期間(動作時間)を例えばCPU69(撮像制御機能)によって、或いは投影光源の発光開始から発光終了までの期間を例えば第1発光制御部61によって、或いは照明光源の発光開始から発光終了までの期間を例えば第2発光制御部62によって、それぞれ所要の(最適な)光量が得られる任意な長さ(時間)となるよう設定(制御)してもよい。
以上のように、本発明の実施形態に係る計測装置(携帯型三次元測定装置1)によれば、撮像手段(撮像センサ41)によって被測定物が撮像され、照明手段(照明光源51)によって被測定物が照明され、照明制御手段(第2発光制御部62)によって、照明手段による照明、非照明の切り替えを行うオン/オフ切り替えが制御される。また、投影手段(レーザ光源21)によって被測定物に光線が投影され、投影制御手段(第1発光制御部61)によって、投影手段による投影、非投影の切り替えを行うオン/オフ切り替えが制御される。そして、この撮像手段によって、照明手段がオン又はオフである場合と投影手段がオン又はオフである場合とを組み合わせた各場合における被測定物の撮像が行われる。このように、装置周辺の明るさつまり周辺光の光量が異なる場合であっても、この光量が異なる各場合毎に、照明手段及び投影手段のオン、オフを組み合わせて照明(非照明)、投影(非投影)したときの各種撮影画像を得ることができるので、この各種撮影画像が、そのまま投影像及び被測定物画像(検査面画像;表面像)であったり、或いはこれら各種撮影画像同士から例えば差分画像を求めてこれを投影像とすることができる。よって、投影像と被測定物画像とを分離して扱うことができ、周辺光の影響も排除して計測精度を向上させることができる。また、照明手段の場合と、投影手段の場合とを同じ撮像手段を用いて行うことができるので(それぞれ専用の撮像手段を設ける必要がなく)、コンパクトな計測装置を実現できる。
また、上記構成において、撮像手段によって、照明手段がオン且つ投影手段がオフである場合の被測定物、又は、照明手段がオフ且つ投影手段がオンである場合の被測定物、又は、照明手段及び投影手段がいずれもオフである場合の被測定物が撮像されるので、例えば、周辺光が無い場合には、照明手段がオン且つ投影手段がオフである場合と、照明手段がオフ且つ投影手段がオンである場合との被測定物を撮像することによってそれぞれ被測定物画像及び投影像とを取得し、また、周辺光が微量の場合には、照明手段がオン且つ投影手段がオフである場合の被測定物を撮像して被測定物画像を取得するとともに、照明手段がオフ且つ投影手段がオンである場合と、照明手段及び投影手段がいずれもオフである場合との被測定物を撮像してこれら撮影画像の差分をとることで投影像を取得し、また、周辺光が十分の場合には、照明手段及び投影手段がいずれもオフである場合の被測定物を撮像して被測定物画像を取得するとともに、照明手段がオフ且つ投影手段がオンである場合の被測定物を撮像して得た撮影画像と上記被測定物画像との差分をとることで投影像を取得することが可能となる。すなわち、装置周辺の明るさが異なったとしても、このように照明手段及び投影手段のオン、オフを組み合わせるという簡単な方法で互いに分離された被測定物画像と投影像とを得ることができる。
また、上記構成において、検出手段(撮像センサ41、画像演算部68)によって、計測装置の周辺光の有無が検出され、演算手段(画像演算部68)によって、被測定物の撮像により得られた撮影画像に対する所定の演算が行われる。検出手段によって周辺光有りと検出された場合には、演算手段によって、照明手段がオフである場合の、投影手段がオン又はオフにより得られた各画像との差分演算を行うことで差分画像が算出されるので、周辺光が検出された場合に、照明手段をオフにするとともに、投影手段をオン又はオフにして撮影画像を得るという簡易な方法によって、容易に差分画像を得ることが可能となる。
また、上記構成において、検出手段が、光量によって周辺光の有無を検出するものとされ、撮像手段によって、検出手段により略ゼロの光量が検出された第1の場合には、照明手段がオン且つ投影手段がオフである場合と、照明手段がオフ且つ投影手段がオンである場合との被測定物が撮像されてそれぞれ第1及び第2の撮影画像が取得され、検出手段により略ゼロより大きく所定値未満の光量が検出された第2の場合には、照明手段がオン且つ投影手段がオフである場合と、照明手段がオフ且つ投影手段がオンである場合と、照明手段及び投影手段がいずれもオフである場合との被測定物が撮像されてそれぞれ第3、第4及び第5の撮影画像が取得され、検出手段により所定値以上の光量が検出された第3の場合には、照明手段及び投影手段がいずれもオフである場合と、照明手段がオフ且つ投影手段がオンである場合との被測定物が撮像されてそれぞれ第6及び第7の撮影画像が取得される。そして、演算手段によって、第2の場合において、第4の撮影画像と第5の撮影画像との差分演算が行われて第1の差分画像が算出され、第3の場合において、第6の撮影画像と第7の撮影画像との差分演算が行われて第2の差分画像が算出されるので、検出された光量が異なる各場合において、分離された投影像と被測定物画像とを容易に得ることが可能となる。
また、上記構成において、第1、第3及び第6の撮影画像が、被測定物のみが映っている被測定物画像であり、第1及び第2の差分画像が、投影手段による被測定物に対する投影像のみが映っている投影像画像とされる。
また、上記構成において、表示切替手段(CPU69、操作部7)によって、所定の画像を表示する表示手段(モニタ部91)に対する被測定物画像の表示、非表示、及び投影像画像の表示、非表示が切り替えられるので、被測定物画像を表示しておき、これに対して投影像を重ねて表示させたりこの表示を止めて被測定物画像だけを観察したりすることが容易に実現できる。
また、上記構成において、照明制御手段によって照明手段の発光量が制御されるので、被測定物の内部錯乱や反射の影響に対して、投影像や被測定物画像が最適となるように調整することが可能となる。
また、上記構成において、投影制御手段によって投影手段の発光量が制御されるので、被測定物の内部錯乱や反射の影響に対して、投影像や被測定物画像が最適となるように調整することが可能となる。
また、上記構成において、発光量の制御が、発光時間又は発光強度を変化させる制御とされるので、発光量の制御を発光時間又は発光強度を変化させるという容易な手法で実現できる。
また、上記構成において、撮像制御手段によって、照明手段がオン又はオフである場合と投影手段がオン又はオフである場合とを組み合わせた各場合における被測定物が撮像手段によって撮像する際の、該各場合の撮像フレームの割合が制御されるので、撮像手段によって撮像される任意の撮像フレームを各場合の撮影画像に割り当てることが可能となる。すなわち、撮影画像を取得する制御の自由度が高くなる。
また、上記構成において、撮像制御手段によって、撮像手段の撮像における露光量が制御されるので、より一層、投影像や被測定物画像が最適となるような調整が可能となる。
また、上記構成において、撮像制御手段によって、露光量の制御として撮像手段の電荷蓄積時間が変化されるので、別途、露光量を制御する手段を備えることなく、既存の撮像手段を利用して容易に露光量の制御を行うことができる。
また、上記構成において、発光量及び露光量の制御が、検出手段により検出された周辺光の光量に応じて実行されるので、周辺光の光量に応じた発光量及び露光量の制御を自動的に行うことが可能となる。
また、上記構成において、演算処理手段(画像演算部68)によって、第2の画像フレームにおける投影像のニジミを低減する演算処理が行われ、表示切替手段によって、演算処理後の投影像が第1の画像フレームに重畳して表示されるので、被測定物画像(第1の画像フレーム)における計測点の位置を、ニジミが低減された投影像によって精度良く確認する(明示する)ことができる。
また、上記構成において、演算処理手段によって、演算処理として投影像の輝度重心演算が行われるので、この輝度重心演算を用いて投影像のニジミを容易に低減(削減)することができる。
さらに、上記構成において、表示切替手段によって、投影像の代替画像が第1の画像フレームに重畳して表示されるので、被測定物の計測点をマーカ画像等の代替画像を用いてマーキング表示することができ、ユーザはこの計測点を容易に判別することが可能となる。
第1の実施形態に係る携帯型三次元測定装置を示す斜視図である。 図1に示す携帯型三次元測定装置の側面図である。 図1に示す携帯型三次元測定装置の測定領域を示す斜視図である。 3次元形状を有する被測定物(測定対象)に対するスリット光Sの照射状況を示す斜視図である。 図1に示す携帯型三次元測定装置の電気的構成を示すブロック図である。 表面像と全体投影像との分離について説明するための模式図である。 周辺光量に応じた照明光源及び投影光源のON、OFFの各組み合わせにおける撮影画像の取得及び差分画像の算出について説明するためのテーブルである。 周辺光量に応じた照明光源及び投影光源のON、OFFの各組み合わせにおける撮影画像の取得及び差分画像の算出について説明するための模式図である。 上記図7、図8に示す(b)の場合における実際の動作の一例を説明するための模式図である。 マーカ画像の一例を示す模式図である。 上記図7、図8に示す(a)〜(c)の場合における各部動作の一例を示すタイミングチャートの一例である。 上記(b)の変形例におけるタイミングチャートである。 上記図11に示すタイミングチャートの変形例を示すタイミングチャートである。 上記図11に示すタイミングチャートの変形例を示すタイミングチャートである。 本実施形態における携帯型三次元測定装置による全体的な測定動作の一例を示すフローチャートである。 図15に示すステップS04における周辺光十分の場合の動作の一例を示すフローチャートである。 図15に示すステップS05における周辺光微量の場合の動作の一例を示すフローチャートである。 図15に示すステップS06における周辺光無しの場合の動作の一例を示すフローチャートである。 被測定物上の投影像について説明するための模式図である。 被測定物上の投影像について説明するための模式図である。
符号の説明
1 携帯型三次元測定装置(計測装置)
2 スリット光発生手段
21 レーザ光源(投影手段)
3 投光光学系
31 スリット投光光学系
4 撮像手段
41 撮像センサ(撮像手段、検出手段)
5 照明手段
51 照明光源(照明手段)
6 制御部
61 第1発光制御部(投影制御手段)
62 第2発光制御部(照明制御手段)
65 デジタル演算処理部
66 画像バッファ用フレームメモリ
67 画像演算用フレームメモリ
68 画像演算部(検出手段、演算手段、演算処理手段)
69 CPU(撮像制御手段、表示切替手段)
7 操作部(表示切替手段)
8 外部インターフェイス部
9 外部装置
91 モニタ部(表示手段)
10 本体ハウジング
100 被測定物

Claims (16)

  1. 被測定物を撮像する撮像手段と、
    前記被測定物を照明する照明手段と、
    前記照明手段による照明、非照明の切り替えを行うオン/オフ切り替えを制御する照明制御手段と、
    前記被測定物に光線を投影する投影手段と、
    前記投影手段による投影、非投影の切り替えを行うオン/オフ切り替えを制御する投影制御手段とを備え、
    前記撮像手段は、
    前記照明手段がオン又はオフである場合と前記投影手段がオン又はオフである場合とを組み合わせた各場合における被測定物を撮像することを特徴とする計測装置。
  2. 前記撮像手段は、
    前記照明手段がオン且つ前記投影手段がオフである場合の前記被測定物、
    又は、前記照明手段がオフ且つ前記投影手段がオンである場合の前記被測定物、
    又は、前記照明手段及び投影手段がいずれもオフである場合の前記被測定物
    を撮像することを特徴とする請求項1に記載の計測装置。
  3. 前記計測装置の周辺光の有無を検出する検出手段と、
    前記被測定物の撮像により得られた撮影画像に対する所定の演算を行う演算手段とをさらに備え、
    前記検出手段によって周辺光有りと検出された場合には、
    前記演算手段は、
    前記照明手段がオフである場合の、前記投影手段がオン又はオフにより得られた各画像との差分演算を行うことで差分画像を算出することを特徴とする請求項1又は2に記載の計測装置。
  4. 前記検出手段は、光量によって前記周辺光の有無を検出するものであって、
    前記撮像手段は、
    前記検出手段によって略ゼロの光量が検出された第1の場合には、前記照明手段がオン且つ前記投影手段がオフである場合と、前記照明手段がオフ且つ前記投影手段がオンである場合との前記被測定物を撮像してそれぞれ第1及び第2の撮影画像を取得し、
    前記検出手段によって略ゼロより大きく前記所定値未満の光量が検出された第2の場合には、前記照明手段がオン且つ前記投影手段がオフである場合と、前記照明手段がオフ且つ前記投影手段がオンである場合と、前記照明手段及び投影手段がいずれもオフである場合との前記被測定物を撮像してそれぞれ第3、第4及び第5の撮影画像を取得し、
    前記検出手段によって所定値以上の光量が検出された第3の場合には、前記照明手段及び投影手段がいずれもオフである場合と、前記照明手段がオフ且つ前記投影手段がオンである場合との前記被測定物を撮像してそれぞれ第6及び第7の撮影画像を取得し、
    前記演算手段は、
    第2の場合において、第4の撮影画像と第5の撮影画像との差分演算を行って第1の差分画像を算出し、
    第3の場合において、第6の撮影画像と第7の撮影画像との差分演算を行って第2の差分画像を算出することを特徴とする請求項3に記載の計測装置。
  5. 前記第1、第3及び第6の撮影画像は、前記被測定物のみが映っている被測定物画像であり、
    前記第1及び第2の差分画像は、前記投影手段による前記被測定物に対する投影像のみが映っている投影像画像であることを特徴とする請求項4に記載の計測装置。
  6. 所定の画像を表示する表示手段と、
    前記表示手段に対する前記被測定物画像の表示、非表示、及び前記投影像画像の表示、非表示を切り替える表示切替手段とをさらに備えることを特徴とする請求項5に記載の計測装置。
  7. 前記照明制御手段は、前記照明手段の発光量をさらに制御することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の計測装置。
  8. 前記投影制御手段は、前記投影手段の発光量をさらに制御することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の計測装置。
  9. 前記発光量の制御は、発光時間又は発光強度を変化させる制御であることを特徴とする請求項7又は8に記載の計測装置。
  10. 前記照明手段がオン又はオフである場合と投影手段がオン又はオフである場合とを組み合わせた各場合における被測定物を前記撮像手段によって撮像する際の、該各場合の撮像フレームの割合を制御する撮像制御手段をさらに備えることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の計測装置。
  11. 前記撮像制御手段は、前記撮像手段の撮像における露光量をさらに制御することを特徴とする請求項10に記載の計測装置。
  12. 前記撮像制御手段は、前記露光量の制御として前記撮像手段の電荷蓄積時間を変化させることを特徴とする請求項11に記載の計測装置。
  13. 前記発光量及び露光量の制御は、前記検出手段により検出された周辺光の光量に応じて実行されることを特徴とする請求項9又は12に記載の計測装置。
  14. 前記第2の画像フレームにおける投影像のニジミを低減する演算処理を行う演算処理手段をさらに備え、
    前記表示切替手段は、前記演算処理後の投影像を前記第1の画像フレームに重畳して表示することを特徴とする請求項6に記載の計測装置。
  15. 前記演算処理手段は、前記演算処理として前記投影像の輝度重心演算を行うことを特徴とする請求項14に記載の計測装置。
  16. 前記表示切替手段は、前記投影像の代替画像を前記第1の画像フレームに重畳して表示することを特徴とする請求項14に記載の計測装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2021059735A1 (ja) * 2019-09-26 2021-04-01 ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社 画像処理装置、電子機器、画像処理方法及びプログラム

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