JPH09176565A - 塗料用樹脂組成物 - Google Patents

塗料用樹脂組成物

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JPH09176565A
JPH09176565A JP34047195A JP34047195A JPH09176565A JP H09176565 A JPH09176565 A JP H09176565A JP 34047195 A JP34047195 A JP 34047195A JP 34047195 A JP34047195 A JP 34047195A JP H09176565 A JPH09176565 A JP H09176565A
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祐一 伊東
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忠司 斉藤
Toshiyuki Tanaka
利行 田中
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】成分A:エポキシ当量 300〜3000g/eq の
エポキシ樹脂、成分B:多官能アルカノールアミン、及
び成分C:第二級アルキルアミンからなる一液性常温乾
燥型塗料用樹脂組成物。成分A中のエポキシ基に対し成
分B中の活性水素が 0.2〜0.9 当量比の範囲で成分Aと
成分Bとを反応させ(一段目反応)、次に、成分A中の
エポキシ基に対し、成分C中の活性水素が 0.1〜0.8 当
量比の範囲、かつ成分Bと成分C中の活性水素の合計が
1.0当量比になるように成分Cを加えて反応させる(二
段目反応)。 【効果】該樹脂組成物からの塗料は、とりわけ密着性と
耐水性にバランスが取れた良好な物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エポキシ樹脂を用
いた塗料用原料樹脂を改質するに当たり、変性剤となる
多官能アルカノールアミンと第二級アルキルアミンをエ
ポキシ樹脂中の分子鎖の好適な部分に導入することによ
り、耐水性や密着性を改良する一液性常温乾燥型塗料用
樹脂組成物に関するものであり、該樹脂組成物は建材用
プライマー、自動車部品等に有用である。
【0002】
【従来の技術】従来、フェノール性水酸基を有する化合
物とエピクロロヒドリンとの反応で得られるエポキシ樹
脂は、反応性に富むエポキシ基を有するためアミン、ポ
リアミド、二塩基酸等により架橋され高分子化し、塗料
用原料樹脂等に広く用いられている。ところで、一般的
にポリマーの性質はその分子量、分子量分布、立体構
造、側鎖や末端の官能基の種類等に大きく影響される。
例えば、小林英一他 ,第40回高分子学会年次大会要旨集
,講演番号 III-4-19(1991) に開示されているように、
ベンゼンジチオールとジビニルベンゼンからなり、ほぼ
同じ連鎖分布を有するポリマーにおいて、その分子末端
が−SH又は−CH=CH2 であるものと、チオフェノ
ールとスチレンで末端封鎖されたものとでは、それらの
熱的性質はかなり異なる。
【0003】エポキシ樹脂においても、様々な官能基を
導入して性能の改質を行なってきた。その官能基を導入
する手段として、多官能アルカノールアミンや第二級ア
ルキルアミンがしばしば用いられている。具体的には、
金属素材表面の水酸基や水分子と水素結合をなし、塗膜
の密着性を向上させるために、ビスフェノールA型エポ
キシ樹脂にはない第一級水酸基をアルカノールアミンに
より導入したり、また、その耐水性を向上させるため
に、アルキルアミンによりアルキル基を導入したり、更
には密着性と耐水性を合わせ持つようにアルカノールア
ミンとアルキルアミンを併用することも試みられてい
る。しかし、いずれの場合でも得られる塗膜では、密着
性は向上するが耐水性は不充分であったり、また耐水性
試験後の密着性は劣ったりなど、この密着性と耐水性の
バランスを充分に取るのは非常に困難であり、どちらか
を犠牲にせざるをえなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、得られる塗
膜において、とりわけ密着性と耐水性が両立する一液性
常温乾燥型塗料用エポキシ樹脂を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の課題
を解決するために鋭意検討した結果、多官能アルカノー
ルアミン(B)、第二級アルキルアミン(C)、更に
は、多官能アルカノールアミン(B)とエポキシ基の反
応によって生成する第二級アミンのエポキシ基に対する
反応性に着目した。すなわち、エポキシ樹脂を改質する
に当たり、従来のようにエポキシ樹脂に多官能アルカノ
ールアミン(B)と第二級アルキルアミン(C)を同時
に反応させると、多官能アルカノールアミン(B)がエ
ポキシ基と反応し、続いて、多官能アルカノールアミン
(B)と第二級アルキルアミン(C)がエポキシ基と反
応して生成した第二級アルキルアミンが、その系に残存
しているエポキシ基と反応する。そして、多官能アルカ
ノールアミン(B)と第二級アルキルアミン(C)がエ
ポキシ基と反応して生成した第二級アルカノールアミン
末端で重合が終了するエポキシ樹脂変性物となる。この
ため、このエポキシ樹脂変性物では、ポリマーの性質に
大きく影響する分子末端基は、第二級アルキルアミン
(C)由来の骨格、又は、エポキシ基と多官能アルカノ
ールアミン(B)が反応して生成した第二級アルカノー
ルアミンであり、この第二級アルカノールアミンはエポ
キシ樹脂の耐水性を損なう。
【0006】そこで、エポキシ樹脂(A)を多官能アル
カノールアミン(B)と第二級アルキルアミン(C)に
より改質する際、まず、エポキシ樹脂(A)を多官能ア
ルカノールアミン(B)だけで変性し、次に、その系に
残存しているエポキシ基を第二級アルキルアミン(C)
で変性することにより、得られるエポキシ樹脂変性物で
は、その分子末端が完全に第二級アルキルアミン(C)
由来の置換基だけになるという事実を見出し、本発明に
至った。
【0007】すなわち、本発明は、エポキシ当量 300〜
3000g/eq のエポキシ樹脂(A)、多官能アルカノール
アミン(B)及び第二級アルキルアミン(C)からなる
樹脂組成物において、まず、成分A中のエポキシ基に対
し成分B中の活性水素が 0.2〜0.9 当量比の範囲で成分
Aと成分Bとを反応させ(一段目反応)、次に、成分A
中のエポキシ基に対し、成分C中の活性水素が 0.1〜0.
8 当量比の範囲、かつ成分Bと成分C中の活性水素の合
計が 1.0当量比になるように成分Cを加えて反応させる
(二段目反応)ことを特徴とする一液性常温乾燥型塗料
用樹脂組成物であり、また、該エポキシ樹脂(A)がビ
スフェノールA−ジグリジジルエーテル又はビスフェノ
ールF−ジグリシジルエーテルであることを特徴とする
ものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明において、エポキシ樹脂
(A)とは、ビスフェノールA−ジグリシジルエーテ
ル、ビスフェノールF−ジグリシジルエーテル、ノボラ
ックグリシジルエーテル、ヘキサヒドロフタル酸グリシ
ジルエステル、ダイマー酸グリシジルエステル、テトラ
グリシジルアミノジフェニルメタン、3,4-エポキシ-6-
メチルシクロヘキシルメチルカルボキシレート、トリグ
リシジルイソシアヌレート、3,4-エポキシシクロヘキシ
ルメチルカルボキシレート、ポリプロピレンジグリシジ
ルエーテル、ポリブタジエン又はポリスルフィドの両末
端ジグリシジルエーテル修飾物等であり、これらの中、
好ましくは、ビスフェノールA−ジグリシジルエーテル
やビスフェノールF−ジグリシジルエーテルである。こ
れらは、一種類又は二種類以上用いてもよい。また、そ
のエポキシ当量は、好ましくは 300〜3000g/eq の範囲
である。このエポキシ当量が 300g/eq 未満では、得ら
れる塗膜の耐食性が悪くなり、また、3000g/eq を越え
ると、分子量増加に伴ない、粘度が上昇して取扱いにく
くなり、いずれも好ましくない。
【0009】本発明において、多官能アルカノールアミ
ン(B)とは、活性水素を1分子中に2個以上有するア
ミンである。具体的には、3-アミノプロパノール、イソ
プロパノールアミン、モノプロパノールアミン、モノブ
タノールアミン、モノエタノールアミン等が挙げられ
る。また、本発明における第二級アルキルアミン(C)
とは、活性水素を1分子中に1個有し、その他はアルキ
ル基で置換されたアミンである。具体的には、ジエチル
アミン、ジブチルアミン、ジイソブチルアミン、ジ-sec
-ブチルアミン、N−エチル-1,2-ジメチルプロピルアミ
ン、N−メチルヘキシルアミン等が挙げられる。
【0010】本発明における樹脂組成物を製造する際
に、上記のエポキシ樹脂(A)と多官能アルカノールア
ミン(B)、更には第二級アルキルアミン(C)を特定
な当量比で配合し、2段階で反応させることが必須であ
る。すなわち、まず、エポキシ樹脂(A)中のエポキシ
基と多官能アルカノールアミン(B)中の活性水素をエ
ポキシ基が残るように反応させ(一段目反応)、次に、
この残存するエポキシ基に第二級アルキルアミン(C)
中の活性水素を反応させる(二段目反応)。その際、各
成分の配合量は、一段目反応では、エポキシ樹脂(A)
中のエポキシ基 1.0当量に対し多官能アルカノールアミ
ン(B)中の活性水素が 0.2〜0.9当量の範囲、二段目
反応では、エポキシ樹脂(A)中のエポキシ基 1.0当量
に対し第二級アルキルアミン(C)中の活性水素が 0.1
〜0.8 当量の範囲、更にこれらの2段階反応において、
エポキシ樹脂(A)中のエポキシ基に対し、多官能アル
カノールアミン(B)と第二級アルキルアミン(C)中
の活性水素の合計、すなわち、{(成分Bと成分C中の
活性水素の合計)/(成分A中のエポキシ基)}(当量
比)が 1.0である。
【0011】しかし、一段目反応において、成分A中の
エポキシ基に対し成分B中の活性水素が 0.2当量比未満
では、組成物の最終分子量が低くなり、得られる塗膜の
密着性が劣り、また、これが 0.9当量比を越えると、密
着性は向上するが最終分子量が上昇し塗料の取扱いが悪
くなり、成分Cの添加量が減り耐水性は向上しない。ま
た、二段目反応において、成分A中のエポキシ基に対し
成分C中の活性水素が0.1当量比未満では、得られる塗
膜の密着性は向上するが耐水性は向上せず、これが 0.8
当量比を越えると、密着性が劣る。更に、これらの2段
階反応において、成分A中のエポキシ基に対し、成分B
と成分C中の活性水素の合計が 1.0当量比未満では、反
応性置換基であるエポキシ基が残存し、組成物の経時安
定性に劣り、また、これが 1.0当量比を越えると、低分
子物である残存アミンが存在し、塗膜の物性を悪化させ
る。
【0012】本発明において、上記のような2段階反応
により樹脂組成物(樹脂溶液)を製造する際に、一段目
では、エポキシ樹脂(A)を溶剤に溶解し、その溶液中
に多官能アルカノールアミン(B)を加え、窒素雰囲気
下、70〜150℃にて4〜10時間付加反応して高分子化さ
せ、溶剤で粘度5〜70 poise程度に希釈し、樹脂溶液を
得る。二段目では、これに第二級アルキルアミン(C)
を加え、一段目と同様な条件にて反応させ、溶剤で希釈
し、目的とする樹脂溶液を得る。この際、溶剤として
は、トルエン、キシレン、シクロヘキサノン、メチルエ
チルケトン、イソプロピルアルコール、n−ブチルアル
コール、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセ
テート等が挙げられる。
【0013】本発明において、一液性常温乾燥型塗料を
製造するには、公知の方法による、すなわち、上記の樹
脂溶液に防錆顔料、体質顔料、レベリング剤及び各種の
添加剤を加え、ディスパー、サンドミル、ボールミル等
を用いて混練・分散すればよい。また、塗装方法として
は、刷毛塗り、スプレー塗装、各種のコーター塗装等の
一般的な方法により、上記のように得られる塗料を、素
材に直接又は塗装前処理を施した後に塗装する。適用で
きる素材としては、各種の金属素材、例えば、冷延鋼
板、亜鉛メッキ鋼板、合金化亜鉛メッキ鋼板、クロムメ
ッキ鋼板、アルミニウムメッキ鋼板、スズメッキ鋼板、
鉛メッキ鋼板、ニッケルメッキ鋼板、アルミニウム板、
チタン板、ステンレス板;プラスチックス素材;無機質
素材等が挙げられる。
【0014】
【実施例】以下、実施例及び比較例により本発明を詳細
に説明する。以下において、「部」と「%」は重量基準
である。また、以下、使用する多官能アルカノールアミ
ン(B)、第二級アルキルアミン(C)、及び一部の溶
剤は、次の略号で示す。 3APOL: 3-アミノプロパノール、MEA:モノエタノ
ールアミン;DBA:ジブチルアミン;IPA:イソプ
ロピルアルコール、MEK:メチルエチルケトン:PM
A:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテー
ト。 更に、表1〜表4中、エポキシ樹脂(A)の種類は次の
略号で示す。 BP-A :ビスフェノールA−ジグリシジルエーテル系エ
ポキシ樹脂 BP-F :ビスフェノールF−ジグリシジルエーテル系エ
ポキシ樹脂
【0015】実施例1 ガラス製四つ口フラスコ(撹拌機、温度計、外部ヒータ
ー、冷却管、凝縮器及び窒素導入管付き)にビスフェノ
ールA−ジグリシジルエーテル系エポキシ樹脂(エポキ
シ当量1000g/eq )1000部を仕込み、トルエン 600部及
びシクロヘキサノン 400部を加え溶解させる。次に、ト
ルエンにて還流脱水後、窒素雰囲気下、3APOL(活性水
素当量37.5g/eq )23部を加え 100℃にて反応させ(一
段目反応)、4時間後と5時間後にそれぞれ反応溶液を
サンプリングし、その粘度が一定になったことを確認し
た後、60℃まで冷却した。この溶液にDBA(活性水素
当量 129g/eq )52部を加え、再び 100℃にて反応させ
(二段目反応)、4時間後と5時間後にそれぞれ反応溶
液をサンプリングし、その粘度が一定になったことを確
認した後、室温まで冷却し、IPA 141部及びMEK 2
82部を加えて希釈し、固形分 45%及び粘度 23 poise
の樹脂溶液を得た。この樹脂溶液中、第二級アミンと第
三級アミンの存在の有無をフーリエ変換式赤外線分光機
にて確認し、それらの結果を表5に示す。この際、波数
1200 cm -1での吸収ピークは第二級アミンの存在、また
そのピークが低位の波数にシフトしていると第三級アミ
ンの存在を示す。
【0016】更に、この樹脂溶液 200部に、顔料として
酸化チタン(R920 :商品名、デュポン社製)80部とリ
ンモリブデン酸アルミニウム(菊池色素工業社製)10
部、及び溶剤(トルエン:シクロヘキサノン:MEK:
IPA=50:10:20:20重量比)60部を配合し、サンド
ミルを用いて混練・分散し、塗料を得た。この際、顔料
の合計と樹脂溶液中の固形分との割合は 1.0/1.0重量
比、酸化チタンとリンモリブデン酸アルミニウムとの割
合は 80/10重量比であり、また、溶剤の量は、得られる
塗料の粘度が 90〜110秒(フォードカップ#4)になる
ように調整される。
【0017】この塗料をリン酸亜鉛処理鋼板(150mm ×
70mm×0.8mm 厚さ)にエアースプレーにて塗装し、その
膜厚さを 20μm に調整する。塗装後、この鋼板を 20℃
にて7日間放置し、乾燥させ、試験板に供する。この試
験板の塗膜物性を下記の方法により評価し、それらの結
果を表6に示す。 ・密着性: JIS-K-5400(1990.8.5.2)の碁盤目試験に
準じて、碁盤目 100からの残り数を求めた。 ・耐水性: 試験板の裏面と側面をポリエステルテープ
で覆い、これを 40℃の純水中に5日間浸漬する。その
後、塗膜面のブリスター発生状態を目視観察し、耐水性
を5段階で評価する。 ◎・・異常なし、○・・1〜5個、△・・5〜10個、×
・・10〜20個 ××・・全面ブリスター ・水浸漬後の密着性: 耐水性を評価した試験板を 30
分以内に、JIS-K-5400(1990.8.5.2)の碁盤目試験に準
じて、碁盤目 100からの残り数を求めた。
【0018】実施例2〜7及び比較例3〜8 実施例1において、表1〜表4のように各成分の種類と
量を変える以外、全く同様に操作し、樹脂溶液、塗料、
更には試験板を得た。この樹脂溶液中、第二級アミンと
第三級アミンの存在の有無をフーリエ変換式赤外線分光
機にて確認し、それらの結果を表5に示す。この試験板
の塗膜物性を実施例1の後半に記載の方法により評価
し、それらの結果を表6〜表8に示す。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】比較例1 実施例1の前半において、3APOLとDBAを同時に一括
して加えて1段階で反応させる以外、同様な操作を行な
った。すなわち、実施例1に用いたものと同じフラスコ
に、ビスフェノールA−ジグリシジルエーテル系エポキ
シ樹脂(エポキシ当量1000g/eq )1000部を仕込み、ト
ルエン 600部及びシクロヘキサノン 400部を加え溶解さ
せる。次に、トルエンにて還流脱水後、窒素雰囲気下、
3APOL 30部とDBA 52部を加え 100℃にて反応させ、
4時間後と5時間後にそれぞれ反応溶液をサンプリング
し、その粘度が一定になったことを確認した後、室温ま
で冷却し、IPA 104部及びMEK 210部を加えて希釈
し、固形分 45%及び粘度 22 poise の樹脂溶液を得
た。この樹脂溶液中、第二級アミンと第三級アミンの存
在の有無をフーリエ変換式赤外線分光機にて確認し、そ
れらの結果を表5に示す。更に、実施例1の後半におい
て、この樹脂溶液を用いる以外は全く同様に操作し、塗
料、更には試験板を得た。この試験板の塗膜物性を実施
例1の後半に記載の方法により評価し、それらの結果を
表7に示す。
【0022】比較例2 実施例1の前半において、3APOLとDBAを逆の順序で
加えて2段階で反応させる以外、同様な操作を行なっ
た。すなわち、実施例1に用いたものと同じフラスコ
に、ビスフェノールA−ジグリシジルエーテル系エポキ
シ樹脂(エポキシ当量 1000 g/eq )1000部を仕込み、
トルエン 600部及びシクロヘキサノン 400部を加え溶解
させる。次に、トルエンにて還流脱水後、窒素雰囲気
下、DBA 52部を加え 100℃で反応させ(一段目反
応)、4時間後と5時間後にそれぞれ反応溶液をサンプ
リングし、その粘度が一定になったことを確認した後、
60℃まで冷却後、3APOL 30部を加え、再び 100℃にて
反応させ(二段目反応)、4時間後と5時間後にそれぞ
れ反応溶液をサンプリングし、その粘度が一定になった
ことを確認した後、室温まで冷却し、IPA 104部及び
MEK 210部を加えて希釈し、固形分 45%及び粘度 21
poiseの樹脂溶液を得た。この樹脂溶液中、第二級アミ
ンと第三級アミンの存在の有無をフーリエ変換式赤外線
分光機にて確認し、それらの結果を表5に示す。更に、
実施例1の後半において、この樹脂溶液を用いる以外は
全く同様に操作し、塗料、更には試験板を得た。この試
験板の塗膜物性を実施例1の後半に記載の方法により評
価し、それらの結果を表7に示す。
【0023】
【表3】
【0024】
【表4】
【0025】
【表5】 +: 当該の骨格が有り。 −: 当該の骨格がなし。
【0026】
【表6】
【0027】
【表7】
【0028】
【表8】
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、得られる樹脂組成物を
用いた一液性常温乾燥型塗料は、変性剤となる多官能ア
ルカノールアミンと第二級アルキルアミンの性能を引き
出し、とりわけ密着性と耐水性にバランスが取れた良好
な物である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川本 誠之 千葉県茂原市東郷1900番地 三井東圧化学 株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ当量 300〜3000g/eq のエポキ
    シ樹脂(A)、多官能アルカノールアミン(B)及び第
    二級アルキルアミン(C)からなる樹脂組成物におい
    て、まず、成分A中のエポキシ基に対し成分B中の活性
    水素が 0.2〜0.9当量比の範囲で成分Aと成分Bとを反
    応させ(一段目反応)、次に、成分A中のエポキシ基に
    対し、成分C中の活性水素が 0.1〜0.8 当量比の範囲、
    かつ成分Bと成分C中の活性水素の合計が 1.0当量比に
    なるように成分Cを加えて反応させる(二段目反応)こ
    とを特徴とする一液性常温乾燥型塗料用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 該エポキシ樹脂(A)が、ビスフェノー
    ルA−ジグリジジルエーテル又はビスフェノールF−ジ
    グリシジルエーテルであることを特徴とする請求項1に
    記載の一液性常温乾燥型塗料用樹脂組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007246601A (ja) * 2006-03-14 2007-09-27 Toshiba Corp ニ液型エポキシ樹脂組成物及びエポキシ樹脂組成物
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