JPH09174795A - 化粧シート及びその製造方法 - Google Patents

化粧シート及びその製造方法

Info

Publication number
JPH09174795A
JPH09174795A JP7350399A JP35039995A JPH09174795A JP H09174795 A JPH09174795 A JP H09174795A JP 7350399 A JP7350399 A JP 7350399A JP 35039995 A JP35039995 A JP 35039995A JP H09174795 A JPH09174795 A JP H09174795A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
curable
conduit
resin
wood grain
ink
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7350399A
Other languages
English (en)
Inventor
Daisuke Hayashi
大輔 林
Akiyoshi Iizuka
顕至 飯塚
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Printing Co Ltd filed Critical Toppan Printing Co Ltd
Priority to JP7350399A priority Critical patent/JPH09174795A/ja
Publication of JPH09174795A publication Critical patent/JPH09174795A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Finishing Walls (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 天然木に近似した質感のある優れた意匠性を
持ち、且つ耐溶剤性、耐薬品性、耐摩耗性等の耐性にも
優れた化粧シート及びその化粧シートを簡便な方法にて
製造する方法を提供する。 【解決手段】 本発明の化粧シートは、合成紙を用いた
基材1の上に、木目模様印刷層2を設け、その上に硬化
型樹脂をバインダーとしたインキで上記木目模様に同調
する導管部印刷層3を設け、その上に艶消剤を含む硬化
型合成樹脂層4を設け、さらにその上に上記導管部印刷
層3と同じ導管柄を反転させた状態の硬化型透明合成樹
脂層5を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建材用内装材、室
内装飾材、家具、厨房、電気製品等のキャビネット材料
や楽器等の材料に使用される化粧シートに関するもの
で、詳しくは、耐溶剤性、耐薬品性、耐摩耗性等に優れ
た化粧シート及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、上記のような化粧シートは種々の
ものが開発されているが、近年は特に高級化指向により
本物の木質感が要求されるようになってきた。
【0003】例えば、木質感を向上させる一つの方法と
してよく行われている導管部の凹みを作る方法として
は、従来、大きく分けて物理的エンボスの方法と化学的
なエンボス方法とが知られている。
【0004】上記の物理的なエンボス方法は、木目模様
が施されている化粧基材と凹凸面を形成した型ロール又
は型板とを重ね合わせて熱圧又は圧でエンボスを化粧基
材表面に形成する方法である。この場合、上記の型ロー
ル又は型板を作製することがきわめて困難であり、且つ
高価であり、それにも増して型ロール又は型板と化粧基
材との柄合わせはきわめて困難であり、木目柄の導管の
1本1本を合わせることは至難の技である。
【0005】一方、上記の化学的なエンボス方法として
は、例えば、硬化抑制剤あるいは硬化促進剤等を使用し
て硬化速度を変えることにより樹脂の収縮の差を利用し
て凹みを形成する方法や、光硬化型樹脂を使用して光の
照射した所と照射しない所による硬化の差を利用して凹
みを形成する方法などが知られている。しかし、これら
の化学的なエンボス方法は、温度、湿度やインキの調
整、塗布量や硬化速度等、種々の要因に作用され易い部
分が多く、その結果、製品の品質にバラツキが生じやす
い。
【0006】また、従来の化粧シートの基材としては、
例えば薄葉紙、チタン紙等の各種紙が多く用いられてい
たが、これらの紙基材では表面に樹脂をコーティングし
ても中への滲み込みが多く、表面の摩耗性に問題があっ
た。さらに、ポリ塩化ビニル樹脂フィルムなども基材と
して従来用いられていたが、耐溶剤性、耐薬品性に劣る
ため、溶剤等に触れると基材の膨れを生じる問題があっ
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
問題点に鑑み為されたもので、その技術的課題とすると
ころは、天然木に近似した質感のある優れた意匠性を持
ち、且つ耐溶剤性、耐薬品性、耐摩耗性等の耐性にも優
れた化粧シート及びその化粧シートを簡便な方法にて製
造する方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の化粧シートは、合成紙を用いた基材上に木
目模様印刷層を設け、その上に硬化型樹脂をバインダー
としたインキで木目模様に同調する導管部印刷層を設
け、その上に艶消剤を含む硬化型合成樹脂層を全面に設
け、さらにその上に前記導管部印刷層と同じ導管柄を反
転させた状態の版を使用して該導管柄と同調させた硬化
型透明合成樹脂層を設けてなることを特徴とする。
【0009】また、本発明の化粧シートは、合成紙を用
いた基材上に木目模様印刷層を設け、その上の全面に硬
化型透明合成樹脂層を設け、その上に艶消剤を含み硬化
型樹脂をバインダーとしたインキで木目模様に同調する
導管部印刷層を設けてなることを特徴とする。
【0010】また、本発明の化粧シートは、合成紙を用
いた基材上に木目模様印刷層を設け、その上にシリコン
を含み硬化型樹脂をバインダーとしたインキで木目模様
に同調する導管部印刷層を設け、その上の全面に硬化型
透明合成樹脂を塗布することにより前記導管部印刷層の
インキによって該導管部に塗布した硬化型透明合成樹脂
が弾かれて形成された凹状部を設けてなることを特徴と
する。
【0011】さらに、本発明の化粧シートの製造方法
は、合成紙を用いた基材上に木目模様を印刷し、その上
に硬化型樹脂をバインダーとしたインキで木目模様に同
調する導管部を印刷し、次いでその上に艶消剤を含む硬
化型合成樹脂を全面に塗布し、さらにその上に前記導管
部と同じ導管柄を反転させた状態の版を使用して該導管
柄と同調させた硬化型透明合成樹脂層を形成することを
特徴とする。
【0012】さらに、本発明の化粧シートの製造方法
は、合成紙を用いた基材上に木目模様を印刷し、その上
の全面に硬化型透明合成樹脂を塗布し、さらにその上に
艶消剤を含み硬化型樹脂をバインダーとしたインキで木
目模様に同調する導管部を印刷することを特徴とする。
【0013】さらに、本発明の化粧シートの製造方法
は、合成紙を用いた基材上に木目模様を印刷し、その上
にシリコンを含み硬化型樹脂をバインダーとしたインキ
で木目模様に同調する導管部を印刷し、次いでその上の
全面に硬化型透明合成樹脂を塗布することにより前記導
管部のインキによって該導管部に塗布した硬化型透明合
成樹脂が弾かれた凹状部を形成することを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を詳し
く説明する。
【0015】図1は本発明の化粧シートの一構成例を示
す側断面図である。
【0016】本発明の化粧シートは図1の構成例による
と、合成紙を用いた基材1の上に、木目模様印刷層2を
設け、その上に硬化型樹脂をバインダーとしたインキで
上記木目模様に同調する導管部印刷層3を設け、その上
に艶消剤を含む硬化型合成樹脂層4を設け、さらにその
上に上記導管部印刷層3と同じ導管柄を反転させた状態
の硬化型透明合成樹脂層5を設けたものである。
【0017】本発明の化粧シートは、上述したように、
基材1として合成紙を用いるが、一般にこのような合成
紙は、合成樹脂に適当な添加剤を加え、それをフィルム
状に加工したものであり、適度な隠蔽性、印刷適性等を
備えたプラスチックフィルムである。本発明において
は、特にポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフ
ィン系樹脂に無機物の添加剤(例えば炭酸カルシウムな
ど)を添加し、それを例えばカレンダー法によってフィ
ルム状に加工して製造された合成紙(市販品として例え
ば、商品名「タフパー」(株式会社タツノ化学製)があ
る)を使用することが望ましい。このような合成紙は、
紙のように処理が出来て適度な隠蔽性、印刷適性を備え
ているのは勿論のこと、適当な伸びを持っていて裂け難
く、強靱なフィルムであり、しかも耐溶剤性、耐薬品
性、耐油性等に優れており、本発明の化粧シートの基材
として用いるのに好適である。
【0018】基材1の上に設ける木目模様印刷層2は、
公知の任意の印刷方法を適用して形成することが出来、
例えばグラビア印刷、平版印刷、凸版印刷、スクリーン
印刷、転写印刷等の方法で行うことが出来るが、グラビ
ア印刷が最も一般的である。この場合使用するインキ
は、化粧材用に通常用いられているインキを基材の種類
に合わせて選定して使用すればよい。特に、硬化型樹脂
をバインダーとしたインキを用いれば基材1の強度はさ
らに増大するので好ましい。
【0019】導管部印刷層3は、上記木目模様印刷層2
の木目模様に同調する導管版を用いて形成することが出
来、この場合の印刷はグラビア印刷法が適している。こ
の導管部を印刷するのに用いるインキは、硬化型樹脂を
バインダーとした硬化型インキで、2液硬化型の樹脂を
バインダーとしたものであっても1液硬化型の樹脂をバ
インダーとしたものであっても構わない。また、硬化型
の樹脂であれば、光硬化、熱硬化、電子線硬化等、硬化
のタイプは問わず広範囲の硬化型樹脂を選択することが
できる。したがって、硬化させる手段は、使用する樹脂
の種類によってそれぞれに適した従来公知の方法を適用
すればよい。
【0020】このような硬化型インキのバインダーとし
て用いられる樹脂としては、例えばアミノアルキッド系
樹脂、ウレタン系樹脂、アクリルウレタン系樹脂、ポリ
エステル系樹脂、フェノール系樹脂、メラミン系樹脂等
がグラビア印刷適性もあるので好ましい。
【0021】硬化型合成樹脂層4は、艶消剤を含む硬化
型樹脂塗料を上記導管部印刷層3を含む全面に塗布する
ことにより形成することができる。この場合に用いられ
る硬化型樹脂としては、1液硬化型でも2液硬化型でも
よく、硬化型なら光硬化、熱硬化、電子線硬化等の広範
囲な硬化型樹脂を選ぶことができる。
【0022】このような硬化型樹脂としては、例えばア
ミノアルキッド系樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ウレ
タン系樹脂、アクリルウレタン系樹脂、エポキシ系樹
脂、アクリル系樹脂、ビニル系樹脂等を使用することが
できる。
【0023】硬化型合成樹脂層4を形成する硬化型樹脂
塗料中には艶消剤を含んでいる。この艶消剤は公知のも
のが用いられ、例えば、顔料や炭酸カルシウム、炭酸マ
グネシウム、硫酸バリウムも艶消し効果を持っているの
で使用できるが、塗料中に入れる割合が少なくて、表面
積が大きく透明樹脂を吸着する力の大きなシリカ系の充
填剤等が効果が大であり特に好ましい。この艶消剤の添
加量は、通常20〜40重量%の範囲が適当である。
【0024】硬化型合成樹脂層4を形成するための硬化
型樹脂塗料の塗布方法は、例えばグラビアコート、ロー
ルコート、エアナイフコート、バーコート、ディップコ
ート等の公知の手段を任意に適用して行うことができ
る。
【0025】なお、上記硬化型樹脂塗料の塗布量は、少
なすぎると導管部の艶消しによるマット感があまり得ら
れず、逆に多すぎると艶消しによるマット効果が導管部
だけでなく全体的に現れてしまうので、乾燥状態で4〜
6g/m2程度の塗布量であることが好ましい。また、
硬化型合成樹脂層4の膜厚としては6μm程度が好まし
い。
【0026】このように艶消剤を含む硬化型合成樹脂層
4を全面に設けた後、その上に前記導管部印刷層3と同
じ導管柄を反転させた状態の版を使用して該導管柄と同
調させた硬化型透明合成樹脂層5が形成される。この場
合の硬化型樹脂としては、前記硬化型合成樹脂層4を形
成するのに用いたものと同様な種類の樹脂を用いること
が出来る。ただし、前記の艶消剤は硬化型透明合成樹脂
層5には含んでいない。
【0027】硬化型透明合成樹脂層5を形成するには、
前記導管部印刷層3と同じ導管柄を反転させた状態(つ
まりネガ状態)の版を使用し、公知の印刷方法を用いて
行うが、この場合の印刷は、着肉量が少ないと導管部以
外の部分での木肌のいわゆるてり感が得られにくいの
で、少し多めの着肉を与えるようにすることが望まし
い。このように少し多めの着肉を与えるようにするに
は、グラビア印刷法やスクリーン印刷法が好適である。
【0028】このようにして得られる図1に示す化粧シ
ートは、導管部が艶消し状態となり、その他の部分は照
り感が得られるので、天然木の導管とほとんど同等の効
果が得られ、天然木に近似した質感のある意匠性を持っ
ている。
【0029】図2は本発明の化粧シートの別の構成例を
示す側断面図である。
【0030】図2の構成例によると、本発明の化粧シー
トは、合成紙を用いた基材1上に木目模様印刷層2を設
け、その上の全面に硬化型透明合成樹脂層6を設け、さ
らにその上に艶消剤を含み硬化型樹脂をバインダーとし
たインキで木目模様に同調する導管部印刷層7を設けた
ものである。
【0031】合成紙を用いた基材1及びその上に設ける
木目模様印刷層2は、前述の構成例の場合とまったく同
様の構成であり、ここでは重複説明は省略する。
【0032】木目模様印刷層2の上に全面に設ける硬化
型透明合成樹脂層6は、前述したのと同様の硬化型透明
樹脂塗料を用いて、それを例えばグラビアコート等の公
知の塗布手段にて木目模様印刷層2上に塗布することに
より形成される。ただし、艶消剤は含んでいない。この
硬化型透明合成樹脂層6の厚みは充分な照り感が得られ
るように、6μm程度の厚みが適当である。
【0033】硬化型透明合成樹脂層6の上に設ける導管
部印刷層7は、基材1上に印刷した木目模様に同調する
導管版を使用して、公知の印刷方法を用いて形成するこ
とが出来る。この場合に使用するインキは、硬化型樹脂
をバインダーとし艶消剤を含むインキであり、用いる硬
化型樹脂及び艶消剤の種類は前述に挙げたものと同様な
種類のものを用いることが出来る。なお、導管部の艶消
しによるマット状態を表現するためには、ある程度多め
の着肉を与える必要があり、そのためには例えばグラビ
ア印刷、スクリーン印刷等により導管部印刷層7を形成
するのが適している。
【0034】このようにして得られる図2に示す化粧シ
ートの場合も、導管部が艶消し状態となり、天然木に近
似した質感のある意匠性が得られる。
【0035】図3は本発明の化粧シートの別の構成例を
示す側断面図である。
【0036】本発明の化粧シートは、図3の構成による
と、合成紙を用いた基材1上に木目模様印刷層2を設
け、その上にシリコンを含み硬化型樹脂をバインダーと
したインキで木目模様に同調する導管部印刷層8を設
け、その上の全面に硬化型透明合成樹脂9を塗布するこ
とにより導管部印刷層8のインキによって該導管部に塗
布した硬化型透明合成樹脂9が弾かれて形成された凹状
部10を設けたものである。
【0037】合成紙を用いた基材1及びその上に設ける
木目模様印刷層2は、前述の構成例の場合とまったく同
様の構成であるから重複説明は省略する。
【0038】木目模様印刷層2の上に設ける導管部印刷
層8は、木目模様に同調する導管版を使用して、公知の
例えばグラビア印刷方法等を用いて形成される。この場
合に使用するインキは、シリコンを含み硬化型樹脂をバ
インダーとしたインキであり、用いる硬化型樹脂の種類
としては前述に挙げたものと同様な種類のものを用いる
ことが出来る。インキ中に含有するシリコンは、導管部
に塗布された硬化型透明合成樹脂9を弾くようにするた
めの撥液剤として用いられており、インキ中の添加量は
20〜40重量%程度が適当である。
【0039】凹状部10は、前述したのと同様の硬化型
透明樹脂塗料を用いて、それを例えばグラビアコート等
の公知の塗布手段にて導管部印刷層8上の全面に塗布す
ることにより形成される。すなわち、導管部において塗
布された硬化型透明合成樹脂9が導管部のインキによっ
て弾かれ、その結果凹状部10が形成される。したがっ
て、用いる硬化型透明合成樹脂9としては導管部印刷層
8のインキ中に含まれているシリコンによって充分撥液
されるような材質のものが特に好ましいことになる。
【0040】このようにして得られる図3に示す化粧シ
ートは、導管部が凹んだ艶消し状態となり、天然木の導
管とほとんど同等の効果が得られ、天然木に近似した質
感が得られる。
【0041】本発明の化粧シートは、導管部が艶消し状
態となり、その他の部分は木肌の照り感が得られるの
で、どの角度からみても導管部の凹んだ天然木の導管と
ほとんど同等の効果が得られ、天然木に近似した質感の
ある意匠性が表現される。
【0042】また、本発明の化粧シートは、層を形成す
る樹脂成分として硬化型の透明合成樹脂を使用し、基材
には合成紙を使用しているため、耐溶剤性、耐薬品性、
耐摩耗性等の耐性にも優れた物性を備えている。
【0043】また、本発明の化粧シートは、従来の導管
部の凹みを作るエンボス加工が不要であり、簡便な方法
にて、低コストで、品質の安定した製造が可能である。
【0044】
【実施例】以下、本発明を具体的実施例を挙げて説明す
る。
【0045】実施例1 厚さ0.01mmの着色ポリオレフィン系樹脂シート
(商品名「タフパー」、(株)タツノ化学製)に、塩化
ビニル−酢酸ビニル系のグラビアインキ(東洋インキ製
造(株)製、ラミスター2液タイプ)を用いてオーク柄
の木目模様をグラビア印刷により印刷した。
【0046】次に、その上に、導管版として版深60μ
mの版を用いて、2液硬化型のウレタン系樹脂をバイン
ダーとしたインキでグラビア印刷により上記木目模様と
同調する導管部を印刷し、次いで加熱乾燥によりインキ
を硬化させた。
【0047】次に、その上に、下記の組成のアクリルウ
レタン系樹脂塗料をグラビアコート方式によって塗布量
が約6g/m2となるように全面に塗布し、次いで加熱
乾燥により樹脂塗膜を硬化させた。
【0048】 アクリルウレタン系樹脂塗料組成 ・2液硬化型アクリルウレタン系樹脂 20重量部 ・シリカ系艶消剤 10重量部 ・カーボンブラック 5重量部 ・トルエン 20重量部 ・酢酸エチル 35重量部 ・メチルエチルケトン 10重量部 続いてその上に、前述の導管版の導管柄を反転させた状
態の版を用いて、2液硬化型のウレタン系樹脂をバイン
ダーとしたインキでグラビア印刷により上記導管柄と同
調させた透明樹脂層を形成し、次いで加熱乾燥によりイ
ンキを硬化させた。
【0049】このようにして得られた本発明に係る化粧
シートは、導管部が艶消し状態で、その他の部分は木肌
の照り感が得られ、天然木に近似した質感を持った優れ
た意匠性を表現することが出来た。
【0050】実施例2 厚さ0.01mmの着色ポリオレフィン系樹脂シート
(商品名「タフパー」、(株)タツノ化学製)に、塩化
ビニル−酢酸ビニル系のグラビアインキ(東洋インキ製
造(株)製、ラミスター2液タイプ)を用いてオーク柄
の木目模様をグラビア印刷により印刷した。
【0051】次に、その上に、下記の組成のアクリルウ
レタン系樹脂塗料をグラビアコート方式によって塗布量
が約6g/m2となるように全面に塗布し、次いで加熱
乾燥により樹脂塗膜を硬化させた。
【0052】 アクリルウレタン系樹脂塗料組成 ・2液硬化型アクリルウレタン系樹脂 30重量部 ・トルエン 20重量部 ・酢酸エチル 40重量部 ・メチルエチルケトン 10重量部 次に、その上に、導管版として版深60μmの版を用い
て、下記の組成からなる艶消しインキでグラビア印刷に
より上記木目模様と同調する導管部を印刷し、次いで加
熱乾燥によりインキを硬化させた。
【0053】 艶消しインキ組成 ・2液硬化型ウレタン系樹脂 20重量部 ・シリカ系艶消剤 10重量部 ・カーボンブラック 5重量部 ・トルエン 20重量部 ・酢酸エチル 35重量部 ・メチルエチルケトン 10重量部 このようにして得られた本発明に係る化粧シートは、導
管部が艶消し状態で、その他の部分は木肌の照り感が得
られ、天然木に近似した質感を持った優れた意匠性を表
現することが出来た。
【0054】実施例3 厚さ0.01mmの着色ポリオレフィン系樹脂シート
(商品名「タフパー」、(株)タツノ化学製)に、塩化
ビニル−酢酸ビニル系のグラビアインキ(東洋インキ製
造(株)製、ラミスター2液タイプ)を用いてオーク柄
の木目模様をグラビア印刷により印刷した。
【0055】次に、その上に、導管版として版深60μ
mの版を用いて、下記の組成のインキでグラビア印刷に
より上記木目模様と同調する導管部を印刷し、次いで加
熱乾燥によりインキを硬化させた。
【0056】 インキ組成 ・2液硬化型ウレタン系樹脂 25重量部 ・シリコン 5重量部 ・トルエン 20重量部 ・酢酸エチル 30重量部 ・メチルエチルケトン 10重量部 次に、その上に、下記の組成のアクリルウレタン系樹脂
塗料をグラビアコート方式によって塗布量が約6g/m
2となるように全面に塗布した。
【0057】 アクリルウレタン系樹脂塗料組成 ・2液硬化型アクリルウレタン系樹脂 30重量部 ・トルエン 20重量部 ・酢酸エチル 40重量部 ・メチルエチルケトン 10重量部 次いで、上記で得たシートを80℃で加熱乾燥させ、導
管部を形成した部分の上記アクリルウレタン系樹脂塗料
が弾かれて凹状部の形成された化粧シートが得られた。
【0058】このようにして得られた本発明に係る化粧
シートは、導管部がシリコンによる艶消し状態で、その
他の部分は木肌の照り感が得られ、天然木に近似した質
感を持った優れた意匠性を表現することが出来た。
【0059】さらに、上記実施例1〜実施例3で得られ
た本発明の化粧シートについて、耐溶剤性及び耐薬品性
の試験を行ったところ、下記の結果が得られ、本発明の
化粧シートはいずれも耐溶剤性及び耐薬品性に優れてい
ることが判った。なお、比較例として、従来の塩化ビニ
ル化粧シートについても同様の試験を行ったが、下記に
示したように耐溶剤性及び耐薬品性が劣っている。
【0060】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の化
粧シートによれば、導管部が艶消し状態で、その他の部
分は木肌の照り感が得られるので、どの角度からみても
導管部の凹んだ天然木の導管とほとんど同等の効果が得
られ、天然木に近似した質感を持った優れた意匠性を表
現することが出来る。
【0061】また、本発明の化粧シートによれば、層を
形成する樹脂成分として硬化型の透明合成樹脂を使用
し、基材には合成紙を使用することにより、耐溶剤性、
耐薬品性、耐摩耗性等の耐性にも優れた物性を有する化
粧シートが得られる。
【0062】また、本発明の化粧シートの製造方法によ
れば、従来の導管部の凹みを作るエンボス加工が不要で
あり、簡便な方法にて、低コストで、品質の安定した製
造が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の化粧シートの一構成例を示す側断面図
である。
【図2】本発明の化粧シートの別の構成例を示す側断面
図である。
【図3】本発明の化粧シートの別の構成例を示す側断面
図である。
【符号の説明】 1 基材 2 木目模様印刷層 3 導管部印刷層 4 艶消剤を含む硬化型合成樹脂層 5 硬化型透明合成樹脂層 6 硬化型透明合成樹脂層 7 艶消剤を含む導管部印刷層 8 シリコンを含む導管部印刷層 9 硬化型透明合成樹脂層 10 凹状部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 E04F 13/00 8913−2E E04F 13/00 B 13/16 8913−2E 13/16 A

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成紙を用いた基材上に木目模様印刷層
    を設け、その上に硬化型樹脂をバインダーとしたインキ
    で木目模様に同調する導管部印刷層を設け、その上に艶
    消剤を含む硬化型合成樹脂層を全面に設け、さらにその
    上に前記導管部印刷層と同じ導管柄を反転させた状態の
    版を使用して該導管柄と同調させた硬化型透明合成樹脂
    層を設けてなることを特徴とする化粧シート。
  2. 【請求項2】 合成紙を用いた基材上に木目模様印刷層
    を設け、その上の全面に硬化型透明合成樹脂層を設け、
    その上に艶消剤を含み硬化型樹脂をバインダーとしたイ
    ンキで木目模様に同調する導管部印刷層を設けてなるこ
    とを特徴とする化粧シート。
  3. 【請求項3】 合成紙を用いた基材上に木目模様印刷層
    を設け、その上にシリコンを含み硬化型樹脂をバインダ
    ーとしたインキで木目模様に同調する導管部印刷層を設
    け、その上の全面に硬化型透明合成樹脂を塗布すること
    により前記導管部印刷層のインキによって該導管部に塗
    布した硬化型透明合成樹脂が弾かれて形成された凹状部
    を設けてなることを特徴とする化粧シート。
  4. 【請求項4】 合成紙を用いた基材上に木目模様を印刷
    し、その上に硬化型樹脂をバインダーとしたインキで木
    目模様に同調する導管部を印刷し、次いでその上に艶消
    剤を含む硬化型合成樹脂を全面に塗布し、さらにその上
    に前記導管部と同じ導管柄を反転させた状態の版を使用
    して該導管柄と同調させた硬化型透明合成樹脂層を形成
    することを特徴とする化粧シートの製造方法。
  5. 【請求項5】 合成紙を用いた基材上に木目模様を印刷
    し、その上の全面に硬化型透明合成樹脂を塗布し、さら
    にその上に艶消剤を含み硬化型樹脂をバインダーとした
    インキで木目模様に同調する導管部を印刷することを特
    徴とする化粧シートの製造方法。
  6. 【請求項6】 合成紙を用いた基材上に木目模様を印刷
    し、その上にシリコンを含み硬化型樹脂をバインダーと
    したインキで木目模様に同調する導管部を印刷し、次い
    でその上の全面に硬化型透明合成樹脂を塗布することに
    より前記導管部のインキによって該導管部に塗布した硬
    化型透明合成樹脂が弾かれた凹状部を形成することを特
    徴とする化粧シートの製造方法。
JP7350399A 1995-12-22 1995-12-22 化粧シート及びその製造方法 Pending JPH09174795A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7350399A JPH09174795A (ja) 1995-12-22 1995-12-22 化粧シート及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7350399A JPH09174795A (ja) 1995-12-22 1995-12-22 化粧シート及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09174795A true JPH09174795A (ja) 1997-07-08

Family

ID=18410235

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7350399A Pending JPH09174795A (ja) 1995-12-22 1995-12-22 化粧シート及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09174795A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009113388A (ja) * 2007-11-07 2009-05-28 Dainippon Printing Co Ltd 加飾シート、加飾樹脂成形品の製造方法及び加飾樹脂成形品
JP2009113386A (ja) * 2007-11-07 2009-05-28 Dainippon Printing Co Ltd 加飾シート、加飾樹脂成形品の製造方法及び加飾樹脂成形品
JP2013018231A (ja) * 2011-07-13 2013-01-31 Dic Corp 化粧シート及び化粧板
JP2018122574A (ja) * 2017-02-03 2018-08-09 凸版印刷株式会社 グロスマット化粧用シート
JP2018122577A (ja) * 2017-02-03 2018-08-09 凸版印刷株式会社 パールグロスマット化粧用シート
JP2022031427A (ja) * 2015-09-28 2022-02-18 大日本印刷株式会社 化粧シート、化粧板及び加飾樹脂成形品

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009113388A (ja) * 2007-11-07 2009-05-28 Dainippon Printing Co Ltd 加飾シート、加飾樹脂成形品の製造方法及び加飾樹脂成形品
JP2009113386A (ja) * 2007-11-07 2009-05-28 Dainippon Printing Co Ltd 加飾シート、加飾樹脂成形品の製造方法及び加飾樹脂成形品
JP2013018231A (ja) * 2011-07-13 2013-01-31 Dic Corp 化粧シート及び化粧板
JP2022031427A (ja) * 2015-09-28 2022-02-18 大日本印刷株式会社 化粧シート、化粧板及び加飾樹脂成形品
JP2018122574A (ja) * 2017-02-03 2018-08-09 凸版印刷株式会社 グロスマット化粧用シート
JP2018122577A (ja) * 2017-02-03 2018-08-09 凸版印刷株式会社 パールグロスマット化粧用シート

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH09174795A (ja) 化粧シート及びその製造方法
JPH07119281A (ja) 絵柄同調化粧シート
JPS5843271B2 (ja) 化粧材の製造方法
JP3625337B2 (ja) 化粧シ−ト
JPH1058817A (ja) 木目模様化粧シ−ト
JP3507162B2 (ja) 化粧シ−ト
JPH08197698A (ja) 化粧シート
JPH04151284A (ja) 化粧シートおよびその製造方法
JP3020229B2 (ja) 化粧シート
JPH0631873A (ja) クロス調化粧材
JPH0976448A (ja) 化粧シート及びその製造方法
JPH07314630A (ja) 建材用化粧シート
JPS58171989A (ja) 転写箔の製造方法
JP3244188B2 (ja) エンボス化粧シートおよびその製造方法
JPH08267696A (ja) エンボス同調化粧シ−ト
JPH10264346A (ja) 化粧シート及びその製造方法
JPS6113040B2 (ja)
JPH06270370A (ja) 化粧シ−ト
JP2983249B2 (ja) 照り外観が得られるシート及びその製造方法
JPH09156064A (ja) 木目化粧シート
JPH01249443A (ja) 木質感を有する化粧シート
JPH06305104A (ja) 建材用化粧シート
JPH06270367A (ja) 立体感のある化粧シートの製造方法
JPH09104096A (ja) 木目エンボス化粧板
JPH0383641A (ja) 化粧シート及びその製造方法