JPH09169255A - ウエビング巻取装置 - Google Patents

ウエビング巻取装置

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JPH09169255A
JPH09169255A JP8062910A JP6291096A JPH09169255A JP H09169255 A JPH09169255 A JP H09169255A JP 8062910 A JP8062910 A JP 8062910A JP 6291096 A JP6291096 A JP 6291096A JP H09169255 A JPH09169255 A JP H09169255A
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spool
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plate
rotation
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Seiji Hori
誠司 堀
Yasuo Kitazawa
泰穂 北沢
Sumikazu Sasaki
澄和 佐々木
Keiichi Kato
啓一 加藤
Hisahiro Tsukiyama
尚弘 築山
Kenji Matsui
研二 松井
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    • F16FSPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
    • F16F7/00Vibration-dampers; Shock-absorbers
    • F16F7/12Vibration-dampers; Shock-absorbers using plastic deformation of members
    • F16F7/123Deformation involving a bending action, e.g. strap moving through multiple rollers, folding of members
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60RVEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60R22/00Safety belts or body harnesses in vehicles
    • B60R22/34Belt retractors, e.g. reels
    • B60R22/341Belt retractors, e.g. reels comprising energy-absorbing means
    • B60R22/3413Belt retractors, e.g. reels comprising energy-absorbing means operating between belt reel and retractor frame
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
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    • B60R22/00Safety belts or body harnesses in vehicles
    • B60R22/28Safety belts or body harnesses in vehicles incorporating energy-absorbing devices
    • B60R2022/286Safety belts or body harnesses in vehicles incorporating energy-absorbing devices using deformation of material
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • B60RVEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60R22/00Safety belts or body harnesses in vehicles
    • B60R22/34Belt retractors, e.g. reels
    • B60R2022/3427Seat belt connection on reels

Abstract

(57)【要約】 【課題】 スプールのシャフトに対するウエビング引出
方向の回転に要する荷重をその回転の過程で安定させ、
また、小さな変形で安定荷重に到達させ、コンパクト化
も達成する。 【解決手段】 通常は、EAプレート68が原形状を維
持し、シャフト22とスプール30とが一体に回転す
る。車両急減速時にシャフト30のウエビング引出方向
の回転が阻止されると、ウエビング24の引張力で、E
Aプレート68が塑性変形し、スプール22のシャフト
30に対するウエビング引出方向の回転に伴い、EAプ
レート68が、スプール22の入り隅部72で押され、
U字部76での屈曲を経てシャフト30の外周に巻き付
けられる。EAプレート68の他端部の部分が、EAプ
レート68のシャフト30への巻付始端の部分でスプー
ル22の入り隅部72に押し込められて、それ以降のス
プール22のシャフト30に対するウエビング引出方向
の回転が阻止される。ウエビング24の引き出しが阻止
されるときに、ウエビング24が所定長さだけ引き出さ
れ、エネルギの吸収が果たされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ウエビングの引き
出しを阻止するときに、ウエビングの引き出しを許容し
てエネルギを吸収することができるウエビング巻取装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】ウエビング巻取装置では、スプールのウ
エビング引出方向の回転が車両急減速時にロックされ
て、ウエビングの引き出しが阻止される。ウエビングの
引き出しを阻止するときには、エネルギの吸収を図るこ
とが行われている。
【0003】例えば、スプールと、これと別途の回転体
とを設け、通常は、それらが一体に回転するが、車両急
減速時に回転体のウエビング引出方向の回転が阻止され
ると、スプールがウエビング引張力により、回転体に対
してウエビング引出方向に回転できるようにされる。
【0004】そのために、スプールがウエビング引出方
向の回転に伴い軸方向にも移動して、その軸方向の移動
によって塑性変形部材を変形させるようにしたものがあ
る。
【0005】しかし、軸方向の移動を伴うと、その方向
に装置が大型化される問題がある。一方、引張、圧縮、
ねじり等の塑性変形を利用したものがあるが、そのよう
な塑性変形では、塑性変形の過程において荷重が不安定
であり、また、所定の荷重に達するまでの変形が大き
く、更には、大型であった。
【0006】また、塑性変形の際に、弾性変形も少なか
らず生ずる問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記事実を考慮し、請
求項1又は2に係る本発明は、装置の小型化を図るウエ
ビング巻取装置を提供することを目的とする。
【0008】また、請求項3乃至請求項12に係る本発
明は、スプールのシャフトに対するウエビング引出方向
の回転に要する荷重をその回転の過程で安定させ、ある
いは、スプールのシャフトに対するウエビング引出方向
の回転に要する荷重をその回転の過程で減少させること
も可能とし、また、小さな変形で安定荷重に到達させ、
コンパクト化も達成するウエビング巻取装置を提供する
ことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1の本発明のウエビング巻取装置は、ウエビ
ングが引き出し巻き取り自在とされる筒状のスプール
と、前記スプールの筒内に設けられ、スプールと相対回
転自在とされるシャフトと、前記スプールとシャフトと
の間に設けられ、一端がシャフトに他端がスプールにそ
れぞれ係止され、通常時には、原形状を維持してスプー
ルとシャフトとを一体に回転させ、シャフトのウエビン
グ引出方向の回転阻止時には、スプールに掛かるウエビ
ング引張力によってスプールとシャフトとの相対回転で
変形するエネルギ吸収部材と、を備えたことを特徴とす
る。
【0010】請求項2の本発明のウエビング巻取装置
は、請求項1の構成において、前記スプールのシャフト
に対するウエビング引出方向の回転量を規制するストッ
パ手段を備えたことを特徴とする。
【0011】請求項3の本発明のウエビング巻取装置
は、ウエビングが引き出し巻き取り自在とされる筒状の
スプールと、前記スプールの筒内に同軸状に設けられ、
スプールと相対回転自在とされるシャフトと、前記シャ
フトのウエビング引出方向の回転を阻止するロック手段
と、前記スプールとシャフトとの間に設けられ、一端が
シャフトに係止され、スプールのウエビング引出方向の
回転によりその一端側からスプールの内周との間にシャ
フトの外周に巻き付けられ、シャフトの外周に巻き付け
られる前には屈曲を経ることを要し、通常時には、原形
状を維持してスプールとシャフトとを一体に回転させ、
シャフトのウエビング引出方向の回転阻止時には、スプ
ールに掛かるウエビング引張力によってシャフトへ巻き
付けられるべく変形する板状部材と、を備えたことを特
徴とする。
【0012】なお、請求項3の構成において、前記スプ
ールのシャフトに対するウエビング引出方向の回転量を
規制するストッパ手段を備えることが可能である。
【0013】請求項4の本発明のウエビング巻取装置
は、請求項3の構成において、前記スプールの内周とシ
ャフトの外周との間に空洞部が形成され、板状部材がシ
ャフトに巻き付けられる前に屈曲を経るのに、板状部材
が空洞部内にU字型に屈曲されて配され、前記板状部材
の他端が、スプールに形成された入り隅部に位置し、ス
プールのシャフトに対するウエビング引出方向の回転に
よりその入り隅部で押されて、板状部材がシャフトに巻
き付けられることを特徴とする。
【0014】請求項5の本発明のウエビング巻取装置
は、請求項3の構成において、前記板状部材がシャフト
に巻き付けられる前に屈曲を経るのに、板状部材を蛇行
させる蛇行路をスプールの肉厚中に形成したことを特徴
とする。
【0015】請求項6の本発明のウエビング巻取装置
は、請求項3の構成において、板状部材がシャフトに巻
き付けられる前に屈曲を経るのに、板状部材をU字型に
通過させるU字路をスプールの肉厚中に形成したことを
特徴とする。
【0016】請求項7の本発明のウエビング巻取装置
は、請求項4の構成において、前記スプールのシャフト
に対するウエビング引出方向の回転量を規制するストッ
パ手段を備え、前記ストッパ手段は、板状部材の他端部
がシャフトへの巻き付け前の屈曲を経るとき、その他端
部の部分が、板状部材の巻付始端の部分と当接してスプ
ールの入り隅部に押し込められ、スプールのシャフトに
対するウエビング引出方向の回転が阻止されてなること
を特徴とする。
【0017】請求項8の本発明のウエビング巻取装置
は、請求項3乃至6のいずれか1項の構成において、前
記スプールのシャフトに対するウエビング引出方向の回
転量を規制するストッパ手段を備え、前記ストッパ手段
は、スプールとシャフトとの間に設けられ、それら軸方
向へ移動可能な移動部材と、前記スプールのシャフトに
対するウエビング引出方向の回転に伴い移動部材を移動
させる移動手段と、前記移動部材の移動量を規制してス
プールのシャフトに対するウエビング引出方向の回転量
を規制する規制手段と、を備えたことを特徴とする。
【0018】請求項9の本発明のウエビング巻取装置
は、請求項4の構成において、前記板状部材の他端部が
シャフト側へ突出するように屈曲されたことを特徴とす
る。
【0019】請求項10の本発明のウエビング巻取装置
は、請求項3乃至6のいずれか1項の構成において、前
記板状部材が一端から他端に向けて、次第に面積を変化
させたことを特徴とする。
【0020】請求項11の本発明のウエビング巻取装置
は、請求項4の構成において、前記スプールとシャフト
との間に設けられ、脆弱な係合力で凹凸係合し、スプー
ルとシャフトとの間の軸回りの位置合わせを可能とする
とともに、板状部材の長さに関わらず板状部材の他端部
を入り隅部に位置させるべく、板状部材の長さに応じて
スプールとシャフトとの間の位置合わせを複数位置で可
能とする係合手段を備えたことを特徴とする。
【0021】請求項12の本発明のウエビング巻取装置
は、請求項1又は3の構成において、下部が車体に支持
されて取り付けられ、上部にシャフトを支持し、ウエビ
ングがスプールから上方へ引っ張られると、ウエビング
全引出時には、シャフトの軸方向と平行であって車体と
の支持点を通る軸線回りに回転力を受けるフレームと、
前記フレームに設けられるロック歯と、シャフトに設け
られ、ロック歯と係合して、シャフトのウエビング引出
方向の回転を阻止するロック爪と、で構成される前記ロ
ック手段と、前記フレームとシャフトとの間に介在し、
フレームの回転を起こすに到らないウエビング引張力で
破断してフレームに対してシャフトをこの軸方向と直角
方向にスプールと共に移動させ、ロック爪をロック歯と
係合させる破断手段と、を備えたことを特徴とする。
【0022】さて、請求項1の構成によれば、通常は、
エネルギ吸収部材が原形状を維持し、シャフトとスプー
ルとが一体に回転し、ウエビングの引き出し巻き取りが
自由である。
【0023】例えば、車両急減速時にロック手段が作動
し、シャフトのウエビング引出方向の回転が阻止される
と、ウエビングの引張力がスプールに、シャフトに対す
るウエビング引出方向の回転力を与える。これにより、
スプールのシャフトに対するウエビング引出方向の回転
に伴いエネルギ吸収部材が変形する。
【0024】ウエビングの引き出しが阻止されるとき
に、エネルギの吸収が果たされる。エネルギ吸収部材が
スプールとシャフトとの間に介在し、また、その変形
が、スプールのシャフトに対するウエビング引出方向の
回転によってなされ、スプールの軸方向の移動を要しな
いので、装置が小型化される。
【0025】なお、請求項2にあるように、スプールの
シャフトに対するウエビング引出方向の回転量を規制す
るストッパ手段を設けることにより、スプールがシャフ
トに対してウエビング引出方向に所定量の回転を行っ
て、ウエビングが所定長さだけ引き出されたときは、ス
プールのシャフトに対するウエビング引出方向の回転が
阻止され、それ以降は、ウエビングの引き出しが阻止さ
れ、ウエビングが所定長さだけ引き出される。
【0026】請求項3乃至請求項12の構成によれば、
以下の作用効果が奏せられる。すなわち、通常は、板状
部材が原形状を維持し、シャフトとスプールとが一体に
回転し、ウエビングの引き出し巻き取りが自由である。
【0027】例えば、車両急減速時にロック手段が作動
し、シャフトのウエビング引出方向の回転が阻止される
と、ウエビングの引張力がスプールに、シャフトに対す
るウエビング引出方向の回転力を与える。これにより、
板状部材が原形状を維持できなくなって変形し、スプー
ルのシャフトに対するウエビング引出方向の回転に伴
い、板状部材がシャフトの外周に巻き付けられる。
【0028】このようにして、エネルギの吸収が果たさ
れる。ここで、板状部材はシャフトに巻き付けられる前
に、例えば塑性的な屈曲を経ることを要し、これが主
に、スプールのシャフトに対するウエビング引出方向の
回転に求められる力に相当する。屈曲を経るときのその
曲げ変形は、その変形の過程で荷重が安定し、また、小
さな変形で安定荷重に到達させることができる。
【0029】また、シャフトとの間でスプールに板状部
材を内蔵させることができ、装置の小型化が果たされ
る。
【0030】なお、スプールのシャフトに対するウエビ
ング引出方向の回転量を規制するストッパ手段を設ける
ことが可能である。
【0031】それによれば、スプールがシャフトに対し
てウエビング引出方向に所定量の回転を行って、ウエビ
ングが所定長さだけ引き出されたときは、スプールのシ
ャフトに対するウエビング引出方向の回転が阻止され、
それ以降は、ウエビングの引き出しが阻止され、ウエビ
ングが所定長さだけ引き出される。
【0032】板状部材がシャフトに巻き付けられる前に
屈曲を経るのに、請求項4にあるように、空洞部内に板
状部材をU字型に屈曲して配する構成では、スプールの
シャフトに対するウエビング引出方向の回転に伴い、板
状部材が、スプールの入り隅部で押されてシャフトに巻
き付けられる。
【0033】板状部材がシャフトに巻き付けられる前に
屈曲を経るのに、請求項5にあるように、板状部材を蛇
行させる蛇行路をスプールの肉厚中に形成し、あるい
は、請求項6にあるように、板状部材をU字型に通過さ
せるU字路をスプールの肉厚中に形成する構成では、ス
プールに掛かるウエビング引張力により、板状部材が、
蛇行路の部分、U字路の部分で押され、蛇行路、U字路
を、例えば塑性的に屈曲して通り、シャフトに巻き付け
られる。
【0034】板状部材が、スプールの入り隅部で押され
てシャフトに巻き付けられる構成では、スプールのシャ
フトに対するウエビング引出方向の回転量を規制するの
に、請求項7にあるように、板状部材の他端部の部分
が、板状部材のシャフトへの巻付始端の部分でスプール
の入り隅部に押し込められて、いわゆる、ふんづまりの
状態となって、それ以降のスプールのシャフトに対する
ウエビング引出方向の回転を阻止する構成が可能であ
る。あるいは、そのようなふんづまりの状態とするので
はなく、請求項8にあるように、スプールのシャフトに
対するウエビング引出方向の回転に伴い移動する移動部
材の移動量を規制する構成によっても、スプールのシャ
フトに対するウエビング引出方向の回転量を規制するこ
とが可能である。
【0035】請求項8の、スプールのシャフトに対する
ウエビング引出方向の回転に伴い移動する移動部材の移
動量を規制する構成は、蛇行路、U字路をスプールの肉
厚中に形成する場合のスプールのシャフトに対するウエ
ビング引出方向の回転量を規制するのに適用される。
【0036】スプールのシャフトに対するウエビング引
出方向の回転量を規制するのに、板状部材の他端部の部
分を、板状部材のシャフトへの巻付始端の部分でスプー
ルの入り隅部に押し込んでなす構成としては、請求項9
にあるように、板状部材の他端部をシャフト側へ突出す
るように屈曲させることにより、より具体的には、板状
部材の他端部をシャフト側へくの字型に屈曲させ、ある
いは、板状部材の他端部をシャフト側へU字型に屈曲さ
せる構成が可能であり、それによれば、スプールのシャ
フトに対するウエビング引出方向の回転量を精度よく規
制することができる。
【0037】さて、板状部材のシャフトへの巻き付けに
あたって、板状部材の反力に起因するスプール等との間
で生ずる摩擦力は、板状部材のシャフトへの巻き付け量
が多くなるのに従って大きくなる。従って、スプールの
シャフトに対するウエビング引出方向の回転のために要
する荷重は、スプールのシャフトに対するウエビング引
出方向の回転に伴い、上昇傾向を呈する。請求項10に
あるように、板状部材の面積を一端から他端に向けて、
次第に変化させる構成、より具体的には、板状部材を一
端から他端に向けて、次第に幅施とし、あるいは、板状
部材にこの一端から他端に向けて、次第に幅広な開口を
形成することにより、板状部材の反力に起因するスプー
ル等との間で生ずる摩擦力を、板状部材のシャフトへの
巻き付け量が多くなっても上昇させないようにすること
ができる。これにより、スプールのシャフトに対するウ
エビング引出方向の回転のために要する荷重を、スプー
ルのシャフトに対するウエビング引出方向の回転の過程
で、安定させ、あるいは、次第に減少させることも可能
である。更には、板状部材にこの一端と他端との間に、
面積が小さくなる部分を形成することにより、スプール
のシャフトに対するウエビング引出方向の回転のために
要する荷重を、スプールのシャフトに対するウエビング
引出方向の回転の過程の一部だけ減少させたりすること
も可能である。
【0038】一方、板状部材の他端が、スプールの入り
隅部に位置する構成では、板状部材をスプールとシャフ
トとの間の所定位置に配するために、シャフトとスプー
ルとの間で軸回りの位置合わせが求められる。そこで、
請求項11にあるように、スプールとシャフトとの間で
係合手段が凹凸係合して両者間の位置合わせが行われ、
スプールのシャフトに対するウエビング引出方向の回転
時には、その回転力によって、係合手段が破断し、スプ
ールのシャフトに対するウエビング引出方向の回転に
は、支障が生じない。
【0039】ここで、スプールのシャフトに対するウエ
ビング引出方向の回転量を規制するのに、板状部材の他
端部の部分を、板状部材のシャフトへの巻付始端の部分
でスプールの入り隅部に押し込めてなす構成であれば、
スプールのシャフトに対するウエビング引出方向の回転
量は、板状部材の長さに対応する。ウエビングの所望の
引出量に応じて、板状部材の長さが設定される。請求項
11のように、それら種々の板状部材の長さの板状部材
について、板状部材の他端を入り隅部に位置させるべ
く、板状部材の長さに応じてスプールとシャフトとの間
の位置合わせを複数位置で可能とすることによって、ス
プール、シャフトの共通化が高まる。
【0040】一方、スプールの筒内にこれと相対回転可
能なシャフトが設けられる構成によれば、ウエビングの
スプールへの止め部が、スプールの肉厚中においてその
止め部のスペースを確保する上で、スプールの軸線上か
ら外れた位置となる場合、ウエビング全引出時に、ウエ
ビングが上方へ引っ張られると、ウエビングがスプール
の外周面を介してくの字型に屈曲されて、スプールには
その屈曲点において、ウエビング引張力に基づき荷重F
1が及ぶ。
【0041】また、ウエビングの引張力によってフレー
ムが、これの車体との支持点を通る軸線回りに回転力を
受ける。
【0042】スプールがフレームに対して回転自由のま
まであると、フレームがウエビング引張力と均衡すべく
回転したとき、スプールは、フレームと相対回転して姿
勢が維持され、ウエビングがスプールの外周面を介して
くの字型に屈曲されたままとされ、スプールにはその屈
曲点において、ウエビング引張力に基づき荷重F1が作
用し続ける。
【0043】請求項12の構成では、フレームが回転に
到らないウエビング引張力によって、シャフトが、この
軸線方向と直角の方向(半径方向)へフレームに対して
移動し、シャフトのウエビング引出方向の回転が阻止さ
れる。ウエビング引張力が上昇してフレームがウエビン
グ引張力と均衡すべく回転したとき、シャフト及びスプ
ールは、フレームと相対回転せず、フレームと一体に姿
勢を変える。従って、フレームの回転前にはウエビング
がスプールの外周面を介してくの字型に屈曲されていた
のに、フレームの回転後には、スプールがフレームに対
して相対回転しない限り、ウエビングがスプールの外周
面を介して真直とされる。ウエビングがスプールの外周
面を介してくの字型に屈曲されることに起因してウエビ
ング引張力に基づきスプールに及ぶ荷重F1はなくな
る。
【0044】ここで、ウエビング引張力に基づきスプー
ルにこの軸線回りに及ぼされる回転モーメントは、例え
ば、スプールのシャフトに対するウエビング引出方向の
回転に要する板状部材の変形力(原形状を保持する限
り)に基づきスプールの入り隅部においてスプールにこ
の軸線回りに及ぼされる回転モーメントで対抗される。
この対抗する限りにおいて、スプールは、ウエビング
を、スプールの外周面を介してくの字型に屈曲させるこ
となく真直とさせる位置を保持することができ、ウエビ
ング引張力に基づくスプールに掛かる荷重F1はない
か、あるいは軽減され、スプールについては適度な強度
で足りる。
【0045】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施の形態に係る
ウエビング巻取装置を図1乃至図7に基づき説明する。
図中、車両前方を矢印FRで、車両幅方向を矢印Wで、
車両上方を矢印UPでそれぞれ示す。
【0046】図1及び図2に示すように、フレーム10
が、車両前後方向で対向する一対の脚片12、14と、
脚片12、14間の背片16とを有してコ字型に形成さ
れている。背片16が下方に延出されてそこが車体18
にボルト止めされて支持(支持点を20で図示する)さ
れ、フレーム10が取り付けられる。
【0047】脚片12、14間には、軸方向が脚片1
2、14の対向方向とされたスプール22が設けられ、
スプール22には、ウエビング24の一端が係止され、
スプール22の回転により、ウエビング24がスプール
22に対して引き出し巻き取り自在となる。ウエビング
24の引出方向を矢印Aで図示する。図6に示すよう
に、ウエビング24の一端部は、スプール22に形成さ
れたウエビング係止溝孔26内にこの一方から挿入さ
れ、そして、他方に設けたウエビング止め軸(止め部)
28を包囲して折り返されてウエビング係止溝孔26内
で重合され、ウエビング24の抜け止めが果たされてい
る。
【0048】スプール22は筒状とされ、筒内には、ス
プール22と同軸状にシャフト30が設けられる。シャ
フト30は、この両端部でスプール22を摺接支持し、
スプール22を相対回転自在とする。シャフト30の両
端部が、脚片12、14に形成された開口32、34内
にアダプタ36、38を介して支持され、シャフト30
が回転自在とされる。シャフト30の一方の端面には、
開口32を通って脚片12外へ突出する突出軸40が設
けられ、突出軸40はシャフトと一体に回転する。突出
軸40には、Vギヤ42が嵌合され、Vギヤ42はシャ
フト30と相対回転自在とされる。Vギヤ42とシャフ
ト30の端面との間には、一対のロックプレート44が
介在される。ロックプレート44とVギヤ42との間に
は、ピン45とピン溝46とが形成され、ピン45がピ
ン溝46内に係合することにより、Vギヤ42のシャフ
ト30に対するウエビング引出方向の相対回転により、
図3に示すように、ロックプレート44が拡径方向に移
動可能となる。
【0049】ロックプレート44の外端には、ロック爪
66が形成され、ロック爪66と対向して、脚片12の
開口32の外側には、脚片12に、内歯とされたロック
歯64が形成されている。ロックプレート44の拡径方
向の移動によりロック爪66が離間状態からロック歯6
4と噛合し、シャフト30のウエビング引出方向の回転
が阻止される。ロック爪66とロック歯64とはロック
手段を構成する。
【0050】突出軸40の先端部には、押さえプレート
48が嵌合され、押さえプレート48はシャフト30と
一体に回転する。押さえプレート48とVギヤ42との
間には、突出軸40に、捩じりコイルスプリング50が
嵌合され、捩じりコイルスプリング50の一端52がV
ギヤ42に係止され、他端54が押さえプレート48に
係止される。捩じりコイルスプリング50は、Vギヤ4
2をシャフト30と一体に回転させるべく付勢する。
【0051】Vギヤ42の外周には外歯とされたV歯5
6が形成され、V歯56と対向して、Vギヤ42の下方
には、脚片12に加速度センサ58が設けられる。加速
度センサ58では、慣性ボール60が車両急減速に伴い
加速度を受けて車両前方へ慣性移動すると、Vパウル6
2が、図2の実線位置から鎖線位置へ回動してVギヤ4
2のV歯56と噛合し、Vギヤ42のウエビング引出方
向の回転が阻止される。
【0052】シャフト30の他端部は、脚片14外へ突
出して、その突出端部には、図示を省略するゼンマイば
ねが設けられ、ゼンマイばねは、シャフト30をウエビ
ン巻取方向に回転付勢する。
【0053】ここで、図6に示すように、スプール22
とシャフト30との間には、スプール22の軸方向寸法
に少しく足りない寸法で渡るとともに、所定の角度範囲
内に渡って空洞部66が形成され、空洞部66内に、E
Aプレート(板状部材(エネルギ吸収部材))68が配
されている。空洞部66の周方向両端には、入り隅部7
0、72が形成され、EAプレート68は、一端が、シ
ャフト30の外周面に形成されたプレート係止溝74に
挿入係止され、中間部は、U字型に屈曲されてU字部7
6の底が一方の入り隅部76に当接し、他端は、他方の
入り隅部72に当接するように配置される。なお、EA
プレート68は、U字部76を介して、一端側の部分が
シャフト30の外周面に当接し、他端側の部分がスプー
ル22の内周面に当接している。シャフト30に巻き付
けられる前の(変形前の)EAプレート68の形状が、
図5に示されている。
【0054】シャフト30のウエビング引出方向の回転
が阻止されて、ウエビング引張力がスプール22にシャ
フト30に対してウエビング引出方向に回転力を与える
と、EAプレート68の他端が、入り隅部72で押圧さ
れる。これにより、スプール22がシャフト30に対し
てウエビング引出方向(矢印Aの向き)に回転しなが
ら、EAプレート68がシャフト30の外周にウエビン
グ引出方向へ巻き付けられる。このとき、その巻き付け
前には、EAプレート68はU字部76での塑性的(必
ずしも塑性には限らないが)な屈曲を経ることを要す
る。EAプレート68が塑性的に屈曲するときのその塑
性変形力が主に、スプール22をシャフト30に対して
ウエビング引出方向へ回転させるときに求められる力に
相当する。
【0055】シャフト30のウエビング引出方向の回転
が阻止されないでシャフト30の回転が自由であるとき
には、EAプレート68は、原形状を維持し、スプール
22とシャフト30とが一体に回転する。
【0056】入り隅部70、72を形成するためにスプ
ール22の内周面から突出された部分と、シャフト30
との間が、EAプレート68の肉厚に相当する隙間(7
8、80)とされて狭小である。EAプレート68が一
層分、シャフト30の外周に巻き付けられると、図7に
示すように、EAプレート68の他端部がシャフト30
への巻き付け前の屈曲を経る中途にあり、その他端部の
部分が、EAプレート68の巻付始端の部分と当接して
入り隅部72に押し込められ、それ以降のスプール22
のシャフト30に対するウエビング引出方向の回転が阻
止される。これにより、スプール22のシャフト30に
対するウエビング引出方向の回転量を規制するストッパ
手段が構成される。
【0057】なお、図4に示すように、シャフト30の
他端部には環状溝82が形成され、軸方向と直角の方向
で環状溝82内を横切って環状溝82内に係合するバー
84がスプール22に設けられ、スプール22のシャフ
ト30に対する相対回転は許容するが、スプール22の
シャフト30に対する軸方向の相対移動は阻止する。
【0058】次に、上記第1の実施の形態について作用
を説明する。通常は、EAプレート68が原形状を維持
し、シャフト30とスプール22とが一体に回転し、ウ
エビング24の引き出し巻き取りが自由である。
【0059】車両急減速時にロック爪66がロック歯6
4と噛合してロック手段が作動し、シャフト30のウエ
ビング引出方向の回転が阻止されると、ウエビング24
の引張力がスプール22に、シャフト30に対するウエ
ビング引出方向の回転力を与える。これにより、EAプ
レート68が原形状を維持でなくなって変形し、スプー
ル22のシャフト30に対するウエビング引出方向の回
転に伴い、EAプレート68が、スプール22の入り隅
部72で押されてシャフト30の外周に巻き付けられ
る。
【0060】EAプレート68の他端部の部分が、EA
プレート68のシャフト30への巻付始端の部分でスプ
ールの入り隅部に押し込められて、いわゆる、ふんづま
りの状態となると、それ以降のスプール22のシャフト
30に対するウエビング引出方向の回転が阻止され、そ
れ以降は、ウエビング24の引き出しが阻止される。ウ
エビング24の引き出しが阻止されるときに、ウエビン
グ24が所定長さだけ引き出されることにより、エネル
ギの吸収が果たされる。
【0061】従って、EAプレート68がスプール22
とシャフト30との間に介在し、また、その変形が、ス
プール22のシャフト30に対するウエビング引出方向
の回転によってなされ、スプール22の軸方向の移動を
要しないので、装置が小型化される。
【0062】ここで、EAプレート68はシャフト30
に巻き付けられる前に、塑性的な屈曲を経ることを要
し、これが主に、スプール22のシャフト30に対する
ウエビング引出方向の回転に求められる力に相当する。
屈曲を経るときのその曲げ塑性変形(しごき)は、その
変形の過程で荷重が安定し、また、小さな変形で安定荷
重に到達させることができる。
【0063】また、シャフト30との間でスプール22
にEAプレート68を内蔵させることができ、装置の小
型化(コンパクト化)が果たされる。
【0064】次に、第2の実施の形態を図8乃至図10
に基づき説明する。本実施の形態は、第1の実施の形態
とは主に、ストッパ手段が異なる。
【0065】本実施の形態のストッパ手段では、図10
に示すように、スプール22の一端部においてスプール
22の内周にナット100の外周が嵌合され、ナット1
00の雌ねじ部102に対応しては、シャフト30の外
周に、その雌ねじ部102と螺合する雄ねじ部104が
形成されている(ナット100の雌ねじ部102とシャ
フト30の雄ねじ部104とは、移動手段を構成するね
じ機構をなす)。ナット100には、突起106(移動
部材)が半径方向内方に突出され、スプール22、シャ
フト30のそれら軸方向で突起106に対向するよう
に、シャフト30には段差面108(規制手段)が形成
されている。
【0066】ナット100はスプール22と一体に回転
する一方、軸方向へは相対移動可能とされ、スプール2
2とシャフト30とが一体に回転する通常時は、ナット
100もそれらと一体に回転し、ナット100の雌ねじ
部102とシャフト30の雄ねじ部104との螺合量が
一定に維持されいている。EAプレート68が変形し
て、スプール22がシャフト30に対してウエビング引
出方向に回転するときには、ナット100がシャフト3
0に対して相対回転し、ナット100の雌ねじ部102
とシャフト30の雄ねじ部104との螺合量が増して、
ナット100の突起106が、シャフト30の段差面1
08に向けて、スプール22、シャフト30のそれら軸
方向に移動する。ナット100の突起106が、シャフ
ト30の段差面108と当接すると、それ以降のスプー
ル22のシャフト30に対するウエビング引出方向の回
転が阻止される。ナット100の突起106がシャフト
30の段差面108と離間した離間位置と、ナット10
0の突起106がシャフト30の段差面108と当接す
る当接位置との間でナット100が移動する限りで、ス
プール22のシャフト30に対するウエビング引出方向
の回転が許容される。
【0067】スプール22のシャフト30に対するウエ
ビング引出方向の回転により、EAプレート68が、図
8の原形状の状態から、図9に示すように、変形してシ
ャフト30に巻き付けられが、EAプレート68がU字
部76をまだ有している状態で、ナット100の突起1
06がシャフト30の段差面108と当接し、スプール
22のシャフト30に対するウエビング引出方向の回転
が停止されるようになっている。
【0068】他の構成、作用効果は、第1の実施の形態
と同様である。次に、第3の実施の形態を図11乃至図
13に基づき説明する。
【0069】本実施の形態では、EAプレート152が
シャフト30に巻き付けられる前に屈曲を経るのに、ス
プール22の肉厚中に、蛇行路150が形成されてい
る。蛇行路150は、EAプレート152の肉厚に相当
する大きさとされる。蛇行路150の後側には、同じく
スプール22の肉厚中に、蛇行路150より若干大きく
され、スプール22と同心な円弧路154が形成されて
いる。EAプレート152は、シャフト30に係止され
た一端と反対側の他端に向けて、蛇行路150、円弧路
154に渡って配されている。EAプレート152は、
通常は、図11に示すように、原形状を維持して、スプ
ール22とシャフト30とを一体に回転させる。シャフ
ト30のウエビング引出方向の回転が阻止された状態で
ウエビング24が引っ張られると、図12に示すよう
に、その引張力によってEAプレート152がスプール
22の蛇行路150の部分で押され、EAプレート15
2が変形して、スプール22のシャフト30に対するウ
エビング引出方向の回転に伴い、EAプレート152
が、蛇行路150内を通って、スプール22の内周面と
の間にシャフト30に巻き付けられる。
【0070】なお、図13に示すように、スプール22
のシャフト30に対するウエビング引出方向の回転量を
規制するストッパ手段は、第2の実施の形態のストッパ
手段と同様である。スプール22のシャフト30に対す
るウエビング引出方向の回転により、EAプレート15
2がシャフト30に巻き付けられるが、EAプレート1
52が蛇行路150内に残っている状態で、ナット10
0の突起106がシャフト30の段差面108と当接
し、スプール22のシャフト30に対するウエビング引
出方向の回転が停止される。
【0071】EAプレート152が蛇行路150で塑性
的な屈曲を経ることによって、第1の実施の形態と同様
に、スプール22のシャフト30に対するウエビング引
出方向の回転に要する荷重を安定させ、また、安定荷重
までの立ち上がりも早くすることができる。
【0072】また、シャフト30との間でスプール22
にEAプレート152を内蔵させることができ、装置の
小型化が果たされるのも、第1の実施の形態と同様であ
る。
【0073】他の、構成、作用効果は第1の実施の形態
と同様である。次に、第4の実施の形態を図14及び図
15に基づき説明する。
【0074】本実施の形態では、EAプレート204が
シャフト30に巻き付けられる前に屈曲を経るのに、ス
プール22の肉厚中に、U字路200が形成されてい
る。U字路200の後側には、同じくスプール22の肉
厚中に、スプール22と同心な円弧路202が形成され
ている。U字路200、円弧路202は、EAプレート
204の肉厚と略同じくされ、また、EAプレート20
4は、第1の実施の形態に係るEAプレート68と同様
な形状とされている。EAプレート204は、シャフト
30に係止された一端と反対側の他端に向けて、U字路
200、円弧路202に渡って配されている。
【0075】EAプレート204は、通常は、図14に
示すように、原形状を維持して、スプール22とシャフ
ト30とを一体に回転させる。シャフト30のウエビン
グ引出方向の回転が阻止された状態でウエビング24が
引っ張られると、図15に示すように、その引張力によ
ってEAプレート204がスプール22のU字路200
の部分で押され、EAプレート204が変形して、スプ
ール22のシャフト30に対するウエビング引出方向の
回転に伴い、EAプレート204が、U字路200内を
通って、スプール22の内周面との間にシャフト30に
巻き付けられる。
【0076】他の構成、作用効果は、第3の実施の形態
と同様である。なお、ストッパ手段については、EAプ
レート204がU字路200内に残っている状態で、ス
プール22のシャフト30に対するウエビング引出方向
の回転が阻止されるように構成される。
【0077】次に、第5の実施の形態を図16及び図1
7に基づき説明する。本実施の形態では、EAプレート
250が、第1の実施の形態のEAプレート68と同様
な形状とされ、ただ、図18に示すように、シャフト3
0に係止される一端と反対側の他端部が、打ち込まれる
ようにされて、シャフト側へくの字型に屈曲されている
(くの字型部252)。
【0078】スプール22は、シャフト30のウエビン
グ引出方向への回転が阻止された状態でウエビング24
が引っ張れると、EAプレート250が原形状とされる
位置(図16に示す位置)から、EAプレート250を
変形させてシャフト30に巻き付けるようにして、シャ
フト30に対してウエビング引出方向へ回転する。スプ
ールのシャフトに対するウエビング引出方向の回転量を
規制するのに、図17に示すように、EAプレート25
0の他端部の部分を、EAプレート250のシャフト3
0への巻付始端の部分でスプール22の入り隅部72に
押し込んでなす場合に、スプール22のシャフト30に
対するウエビング引出方向の回転量を精度よく規制する
ことができる。
【0079】EAプレートの他端部をシャフト30側に
屈曲させるには、図18乃至図20に示す第6の実施の
形態も可能である。
【0080】第6の実施の形態では、図18、図19に
示すように、EAプレート300の他端部が、シャフト
側へU字型に屈曲されている(U字型部302)。
【0081】これによっても、スプール22は、シャフ
ト30のウエビング引出方向への回転が阻止された状態
でウエビング24が引っ張れると、EAプレート300
が原形状とされる位置(図19に示す位置)から、EA
プレート300を変形させてシャフト30に巻き付ける
ようにして、シャフト30に対してウエビング引出方向
へ回転する。EAプレート300の他端部の部分を、図
20に示すように、EAプレート300のシャフト30
への巻付始端の部分でスプール22の入り隅部72に押
し込んでなす場合に、スプール22のシャフト30に対
するウエビング引出方向の回転量を精度よく規制するこ
とができる。これらは、第5の実施の形態と同様であ
る。
【0082】第5、第6の実施の形態共に、他の構成、
作用効果は第1の実施の形態と同様である。
【0083】次に、第7の実施の形態を図21及び図2
3に基づき説明する。本実施の形態では、EAプレート
350は、第6の実施の形態のEAプレート300と同
様な形状とされるが、ただ、シャフト30に係止される
一端からその他端に向けて次第に幅狭とされて(図21
には、そのような幅狭な部分がない場合の外形線を鎖線
で示す)、面積が小さくなっている。
【0084】ここで、本実施の形態とは異なり、EAプ
レートが、この一端から他端に渡って幅が変わらないで
面積が同じとされた場合について考えると、EAプレー
トのシャフト30への巻き付けにあたって、EAプレー
トの反力に起因するスプール22等との間で生ずる摩擦
力は、EAプレートのシャフト30への巻き付け量が多
くなるのに従って大きくなる。従って、スプール22の
シャフト30に対するウエビング引出方向の回転のため
に要する荷重は、図23のグラフ(縦軸をスプール22
のシャフト30に対するウエビング引出方向の回転のた
めに要する荷重とし、横軸をスプール22のシャフト3
0に対するウエビング引出方向の回転量とする)に曲線
Bで示すように、スプール22のシャフト30に対する
ウエビング引出方向の回転に伴い、上昇傾向を呈する。
【0085】本実施の形態のように、EAプレート35
0の面積を一端から他端に向けて、次第に小さくするこ
とにより、EAプレート350の反力に起因するスプー
ル22等との間で生ずる摩擦力を、EAプレート350
のシャフト30への巻き付け量が多くなっても上昇させ
ないようにすることができる。
【0086】これにより、スプール22のシャフト30
に対するウエビング引出方向の回転のために要する荷重
を、スプール22のシャフト30に対するウエビング引
出方向の回転の過程で、安定させ(図23のグラフに曲
線Cで示す)、あるいは、次第に減少させる(図23の
グラフに曲線Dで示す)ことも可能である。
【0087】EAプレートについてその一端から他端に
向けて次第に面積を小さくするには、図22に示す第8
の実施の形態も可能である。
【0088】第8の実施の形態では、EAプレート40
0にこの一端から他端に向けて、次第に幅広な開口40
2が形成されている。本実施の形態によっても、第7の
実施の形態と同様な作用効果を奏することができる。
【0089】また、第7、第8の実施の形態共に、他の
構成、作用効果は、第6の実施の形態と同様である。
【0090】更に、第7、第8の実施の形態では、EA
プレートの一端から他端に向けて次第に面積を小さくし
て、面積を変化させているが、図31に示す第11の実
施の形態のように、EAプレート500にこの一端と他
端との間に、幅狭とされて面積が小さくなる部分502
を形成し、面積をEAプレートの一端から他端に向けて
面積を変化させることが可能である。
【0091】すなわち、図31に示す変形前のEAプレ
ート500について見ると、EAプレート500の幅方
向両端部が、U字部76の後側からEAプレート500
の他端に向けて円弧状に切り欠かれてEAプレート50
0が幅狭とされ(図31には、そのような幅狭の部分が
ない場合の外形線を、鎖線で示す)、EAプレート50
0の他端部ではEAプレート500が原幅に復帰するよ
うになっている。 これにより、EAプレート500の
反力に起因するスプール22等との間で生ずる摩擦力
(第7の実施の形態で説明した)を、スプールのシャフ
トに対するウエビング引出方向の回転の過程で調整し、
スプールのシャフトに対するウエビング引出方向の回転
のために要する荷重を、スプールのシャフトに対するウ
エビング引出方向の回転の過程の一部だけ減少させるこ
とができる。
【0092】他の構成、作用効果は、第6の実施の形態
と同様である。次に、第9の実施の形態を図26及び図
27に基づき説明する。
【0093】本実施の形態では、スプール22の一端部
において、スプール22の内周面に凸部450が設けら
れ、シャフト30の外周面には、凸部450と凹凸係合
する凹部452が設けられている。凸部450は脆弱に
形成され、通常は、凸部450と凹部452との係合に
よって、スプール22とシャフト30との間の相対回転
が阻止されるが、シャフト30のウエビング引出方向の
回転が阻止された状態でウエビングが引っ張られてEA
プレート68の変形が伴われてスプール22がシャフト
30に対してウエビング引出方向へ回転しようとすると
きには、凸部450が破断されて、スプール22のシャ
フト30に対するウエビング引出方向の回転が許容され
る。
【0094】凸部450は、周方向に沿って間隔を置い
て複数個、配置され、凹部452も、周方向に沿って間
隔を置いて複数個、設けられている。凸部450と凹部
452との間で係合する相手を変えることによって、ス
プール22とシャフト30との間の相対回転位置が、複
数位置で可能となる。本実施の形態では、凸部450が
3個、凹部452が凸部450の個数の倍である6個、
設けられ、等ピッチとされる。
【0095】EAプレート68の他端が、スプール22
の入り隅部72に位置する構成では、EAプレート68
をスプール22とシャフト30との間の所定位置に配す
るために、シャフト30とスプール22との間で軸回り
の位置合わせが求められる。そこで、スプール22とシ
ャフト30との間で凸部450と凹部452とが凹凸係
合して両者間の位置合わせが行われ、スプール22のシ
ャフト30に対するウエビング引出方向の回転時には、
その回転力によって、凸部450が破断し、スプール2
2のシャフト30に対するウエビング引出方向の回転に
は、支障が生じない。
【0096】ここで、スプール22のシャフト30に対
するウエビング引出方向の回転量を規制するのに、EA
プレート68の他端部の部分を、EAプレート68のシ
ャフト30への巻付始端の部分でスプールの入り隅部に
押し込めてなす構成であれば、スプール22のシャフト
30に対するウエビング引出方向の回転量は、EAプレ
ート68の長さに対応する。ウエビング24の所望の引
出量に応じて、EAプレート68の長さが設定される。
EAプレート68は、長さが異なっても、EAプレート
68の他端を入り隅部72に位置させることが必要であ
る。
【0097】図24、図25に示すように、凸部45
0、凹部452がそれぞれ単数個であれば、スプール2
2とシャフト30との間で軸回りの位置合わせを行える
位置は、1の位置だけである。従って、ある長さの1の
EAプレート68(図24に示す)と、それとは長さが
異なる他のEAプレート68(図25に示す)とでは、
位置合わせの位置を異ならせるために、スプール22、
シャフト30については、異なるものを用意する必要が
ある。
【0098】本実施の形態によれば、ある長さの1のE
Aプレート68(図26に示す)と、それとは長さが異
なる他のEAプレート68(図27に示す)とについて
は、凸部450と凹部452との間で係合する相手を変
えることにより、位置合わせの位置を異ならせ、スプー
ル22、シャフト30については、同じもので対応可能
とされる。
【0099】長さの異なるEAプレート68について、
EAプレート68の他端をスプール22の入り隅部72
に位置させるべく、EAプレート68の長さに応じてス
プール22とシャフト30との間の位置合わせを複数位
置で可能とすることによって、スプール22、シャフト
30の共通化が高まる。
【0100】なお、凸部450、凹部452についてそ
の形成位置関係は、本実施の形態と逆であってもよい。
すなわち、凸部450をシャフト30側に形成し、凹部
452をスプール22側に形成してもよい。
【0101】他の構成、作用効果は、第1の実施の形態
と同様である。次に、第10の実施の形態を図29及び
図30に基づき説明する。
【0102】本実施の形態では、ウエビング24が全引
出状態で上方へ引っ張られたときに、シャフト30をフ
レーム10の脚片12の開口32に支持するアダプタ
(支持手段、図1を参照)36が破断するようになって
いる。その破断によって、シャフト30がスプール22
と共に軸線方向と直角の方向(半径方向)に上方へ移動
する。シャフト30の移動に伴い、ロックプレート44
も同方向へ移動し、ロック爪66がロック歯64と噛合
して(図29に示す)、シャフト30のウエビング引出
方向の回転が阻止される状態となり、従って、シャフト
30はフレーム10に対する相対回転が阻止される。
【0103】ウエビング24が全引出状態で引っ張られ
ると、ウエビング引張力によって、フレーム10は、シ
ャフト30、スプール22の軸線と平行で、車体18と
の支持点20を通る線回りに回転力を受ける。フレーム
10が回転に到らない時点で、アダブタ36が破断する
ようにされる。
【0104】ここで、スプール22の筒内にこれと同軸
状に相対回転可能なシャフト30が設けられる構成によ
れば、ウエビング24のスプール22への止め部28
が、スプール22の肉厚中においてその止め部28のス
ペースを確保する上で、スプール22の軸線上から外れ
た位置となる場合、図28にフレーム10の背片16が
垂直である通常のフレーム10の姿勢で示すように、ウ
エビング全引出時に、ウエビング24が上方へ引っ張ら
れると、ウエビング24がスプール22の外周面を介し
てくの字型に屈曲されて、スプール22にはその屈曲点
において、ウエビング引張力に基づき荷重F1が及ぶ。
【0105】スプール22(シャフト30と共に)がフ
レーム10に対して回転自由のままであると、フレーム
10がウエビング引張力と均衡すべく回転したとき(図
28にフレーム10の背片16が垂直から傾いたフレー
ム10の姿勢として示す)、スプール22は、フレーム
10と相対回転して姿勢が維持され、ウエビング24が
スプール22の外周面を介してくの字型に屈曲されたま
まとされ、スプール22にはその屈曲点において、ウエ
ビング引張力に基づき荷重F1が作用し続ける。
【0106】本実施の形態では、フレーム10が回転に
到らないウエビング引張力によって、シャフト30が、
この軸線方向と直角の方向(半径方向)へフレーム10
に対して移動し、シャフト30のウエビング引出方向の
回転が阻止される。ウエビング引張力が上昇してフレー
ム10がウエビング引張力と均衡すべく回転したとき、
シャフト30及びスプール22は、フレーム10と相対
回転せず、フレーム10と一体に姿勢を変える。従っ
て、フレーム10の回転前にはウエビング24がスプー
ル22の外周面を介してくの字型に屈曲されていた(図
30にフレーム10の背片16が垂直である通常のフレ
ーム10の姿勢で示す)のに、フレーム10の回転後
(図30にフレーム10の背片16が垂直から傾いたフ
レーム10の姿勢として示す)には、スプール22がフ
レーム10に対して相対回転しない限り、ウエビング2
4がスプール22の外周面を介して真直とされる。ウエ
ビング24がスプール22の外周面を介してくの字型に
屈曲されることに起因してウエビング引張力に基づきス
プール22に及ぶ荷重F1はなくなる。
【0107】ここで、ウエビング引張力F2に基づきス
プール22にこの軸線回りに及ぼされる回転モーメント
M1(M1=F2×COSθ×腕の長さL1)は、スプ
ール22のシャフト30に対するウエビング引出方向の
回転に要するEAプレート68の変形力F3に基づきス
プール22の入り隅部72においてスプール22にこの
軸線回りに及ぼされる回転モーメントM2(M2=F3
×腕の長さL2)で対抗される。この対抗する限りにお
いて、スプール22は、ウエビング24を、スプール2
2の外周面を介してくの字型に屈曲させることなく真直
とさせる位置を保持することができ、ウエビング引張力
に基づくスプールに掛かる荷重F1はないか、あるいは
軽減され、スプール22については適度な強度で足り
る。
【0108】他の構成、作用効果は、第1の実施の形態
と同様である。なお、請求項1に係る発明では、エネル
ギ吸収部材は、板状部材に限らない。例えば、線状部材
や、あるいは、スプールのシャフトに対するウエビング
引出方向の回転に伴いスプールとシャフトとの間でねじ
切りをなす部材とが可能である。
【0109】
【発明の効果】請求項1又は2に係る本発明のウエビン
グ巻取装置によれば、装置の小型化が果たされる。
【0110】請求項3乃至請求項12に係る本発明のウ
エビング巻取装置によれば、スプールのシャフトに対す
るウエビング引出方向の回転に要する荷重をその回転の
過程で安定させ、あるいは、スプールのシャフトに対す
るウエビング引出方向の回転に要する荷重をその回転の
過程で減少させることも可能とし、また、小さな変形で
安定荷重に到達させ、コンパクト化も達成することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るウエビング巻
取装置をシャフトの軸方向に沿って見た図である。
【図2】図1の2−2線矢視図である。
【図3】シャフトのロック状態を示す図2に対応する図
である。
【図4】図1の4−4線矢視図である。
【図5】第1の実施の形態に係るウエビング巻取装置に
おいて、板状部材を示す斜視図である。
【図6】図1の6−6線矢視図である。
【図7】板状部材がシャフトに巻き付けられてスプール
がシャフトに対してウエビング引出方向に回転した状態
を示し、図6に対応する図である。
【図8】第2の実施の形態に係るウエビング巻取装置に
おいて、図6に対応する図である。
【図9】第2の実施の形態に係るウエビング巻取装置に
おいて、図7に対応する図である。
【図10】第2の実施の形態に係るウエビング巻取装置
の図1に対応する図である。
【図11】第3の実施の形態に係るウエビング巻取装置
において、図6に対応する図である。
【図12】第3の実施の形態に係るウエビング巻取装置
において、図7に対応する図である。
【図13】第3の実施の形態に係るウエビング巻取装置
の図1に対応する図である。
【図14】第4の実施の形態に係るウエビング巻取装置
において、図6に対応する図である。
【図15】第4の実施の形態に係るウエビング巻取装置
において、図7に対応する図である。
【図16】第5の実施の形態に係るウエビング巻取装置
において、図6に対応する図である。
【図17】第5の実施の形態に係るウエビング巻取装置
において、図7に対応する図である。
【図18】第6の実施の形態に係るウエビング巻取装置
において、図5に対応する図である。
【図19】第6の実施の形態に係るウエビング巻取装置
において、図6に対応する図である。
【図20】第6の実施の形態に係るウエビング巻取装置
において、図7に対応する図である。
【図21】第7の実施の形態に係るウエビング巻取装置
において、図5に対応する図である。
【図22】第8の実施の形態に係るウエビング巻取装置
において、図5に対応する図である。
【図23】板状部材について、荷重とシャフトへの巻取
量との関係を示す図である。
【図24】スプールとシャフトとの間の軸線回りの位置
合わせを示し、図1の24−24線矢視図に相当する図
である。
【図25】長さの異なる板状部材に係る図24に対応す
る図である。
【図26】第9の実施の形態に係るウエビング巻取装置
において、図24に対応する図である。
【図27】第9の実施の形態に係るウエビング巻取装置
において、図25に対応する図である。
【図28】ウエビング全引出状態をフレームとの関係で
示し、シャフトの軸方向から見た図である。
【図29】第10の実施の形態に係るウエビング巻取装
置において、シャフトのこの半径方向の移動によるシャ
フトのロック状態を示す、図3に対応する図である。
【図30】第10の実施の形態に係るウエビング巻取装
置において、図28に対応する図である。
【図31】第11の実施の形態に係るウエビング巻取装
置において、図5に対応する図である。
【符号の説明】
10 フレーム 18 車体 20 支持点 22 スプール 24 ウエビング 30 シャフト 36 アダプタ(破断手段(ストッパ手段)) 64 ロック歯(ロック手段(ストッパ手段)) 66 ロック爪(ロック手段(ストッパ手段)) 67 空洞部 68 EAプレート(板状部材(エネルギ吸収部材)) 72 入り隅部 76 U字部 102 ナット100の雌ねじ部(移動手段) 104 シャフト30の雄ねじ部(移動手段) 106 移動部材 108 シャフト30の段差面(制限手段) 150 蛇行路 200 U字路 450 スプール22の凸部(係合手段) 452 シャフト30の凹部(係合手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 啓一 愛知県丹羽郡大口町大字豊田字野田1番地 株式会社東海理化電機製作所内 (72)発明者 築山 尚弘 愛知県丹羽郡大口町大字豊田字野田1番地 株式会社東海理化電機製作所内 (72)発明者 松井 研二 愛知県丹羽郡大口町大字豊田字野田1番地 株式会社東海理化電機製作所内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウエビングが引き出し巻き取り自在とさ
    れる筒状のスプールと、 前記スプールの筒内に設けられ、スプールと相対回転自
    在とされるシャフトと、 前記スプールとシャフトとの間に設けられ、一端がシャ
    フトに他端がスプールにそれぞれ係止され、通常時に
    は、原形状を維持してスプールとシャフトとを一体に回
    転させ、シャフトのウエビング引出方向の回転阻止時に
    は、スプールに掛かるウエビング引張力によってスプー
    ルとシャフトとの相対回転で変形するエネルギ吸収部材
    と、 を備えたことを特徴とするウエビング巻取装置。
  2. 【請求項2】 前記スプールのシャフトに対するウエビ
    ング引出方向の回転量を規制するストッパ手段、 を備えた請求項1に記載のウエビング巻取装置。
  3. 【請求項3】 ウエビングが引き出し巻き取り自在とさ
    れる筒状のスプールと、 前記スプールの筒内に同軸状に設けられ、スプールと相
    対回転自在とされるシャフトと、 前記シャフトのウエビング引出方向の回転を阻止するロ
    ック手段と、 前記スプールとシャフトとの間に設けられ、一端がシャ
    フトに係止され、スプールのウエビング引出方向の回転
    によりその一端側からスプールの内周との間にシャフト
    の外周に巻き付けられ、シャフトの外周に巻き付けられ
    る前には屈曲を経ることを要し、通常時には、原形状を
    維持してスプールとシャフトとを一体に回転させ、シャ
    フトのウエビング引出方向の回転阻止時には、スプール
    に掛かるウエビング引張力によってシャフトへ巻き付け
    られるべく変形する板状部材と、 を備えたことを特徴とするウエビング巻取装置。
  4. 【請求項4】 前記スプールの内周とシャフトの外周と
    の間に空洞部が形成され、板状部材がシャフトに巻き付
    けられる前に屈曲を経るのに、板状部材が空洞部内にU
    字型に屈曲されて配され、 前記板状部材の他端が、スプールに形成された入り隅部
    に位置し、スプールのシャフトに対するウエビング引出
    方向の回転によりその入り隅部で押されて、板状部材が
    シャフトに巻き付けられる請求項3に記載のウエビング
    巻取装置。
  5. 【請求項5】 前記板状部材がシャフトに巻き付けられ
    る前に屈曲を経るのに、板状部材を蛇行させる蛇行路を
    スプールの肉厚中に形成した請求項3に記載のウエビン
    グ巻取装置。
  6. 【請求項6】 板状部材がシャフトに巻き付けられる前
    に屈曲を経るのに、板状部材をU字型に通過させるU字
    路をスプールの肉厚中に形成した請求項3に記載のウエ
    ビング巻取装置。
  7. 【請求項7】 前記スプールのシャフトに対するウエビ
    ング引出方向の回転量を規制するストッパ手段を備え、 前記ストッパ手段は、板状部材の他端部がシャフトへの
    巻き付け前の屈曲を経るとき、その他端部の部分が、板
    状部材の巻付始端の部分と当接してスプールの入り隅部
    に押し込められ、スプールのシャフトに対するウエビン
    グ引出方向の回転が阻止されてなる請求項4に記載のウ
    エビング巻取装置。
  8. 【請求項8】 前記スプールのシャフトに対するウエビ
    ング引出方向の回転量を規制するストッパ手段を備え、 前記ストッパ手段は、スプールとシャフトとの間に設け
    られ、それら軸方向へ移動可能な移動部材と、 前記スプールのシャフトに対するウエビング引出方向の
    回転に伴い移動部材を移動させる移動手段と、 前記移動部材の移動量を規制してスプールのシャフトに
    対するウエビング引出方向の回転量を規制する規制手段
    と、 を備えた請求項4乃至6のいずれか1項に記載のウエビ
    ング巻取装置。
  9. 【請求項9】 前記板状部材の他端部がシャフト側へ突
    出するように屈曲された請求項4に記載のウエビング巻
    取装置。
  10. 【請求項10】 前記板状部材が一端から他端に向け
    て、次第に面積を変化させた請求項3乃至6のいずれか
    1項に記載のウエビング巻取装置。
  11. 【請求項11】 前記スプールとシャフトとの間に設け
    られ、 脆弱な係合力で凹凸係合し、スプールとシャフトとの間
    の軸回りの位置合わせを可能とするとともに、板状部材
    の長さに関わらず板状部材の他端部を入り隅部に位置さ
    せるべく、板状部材の長さに応じてスプールとシャフト
    との間の位置合わせを複数位置で可能とする係合手段を
    備えた請求項4に記載のウエビング巻取装置。
  12. 【請求項12】 下部が車体に支持されて取り付けら
    れ、上部にシャフトを支持し、ウエビングがスプールか
    ら上方へ引っ張られると、ウエビング全引出時には、シ
    ャフトの軸方向と平行であって車体との支持点を通る軸
    線回りに回転力を受けるフレームと、 前記フレームに設けられるロック歯と、シャフトに設け
    られ、ロック歯と係合して、シャフトのウエビング引出
    方向の回転を阻止するロック爪と、で構成される前記ロ
    ック手段と、 前記フレームとシャフトとの間に介在し、フレームの回
    転を起こすに到らないウエビング引張力で破断してフレ
    ームに対してシャフトをこの軸方向と直角方向にスプー
    ルと共に移動させ、ロック爪をロック歯と係合させる破
    断手段と、 を備えた請求項1又は3に記載のウエビング巻取装置。
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