JP5014313B2 - シートベルトのリトラクター装置及びシートベルト装置 - Google Patents

シートベルトのリトラクター装置及びシートベルト装置 Download PDF

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Description

本発明は、シートベルトを巻き取るシートベルトのリトラクター装置に係わり、特に、緊急時にシートベルトをロックして乗員の移動を拘束する際に乗員に加わる慣性エネルギーを吸収するEA機構を有するシートベルトのリトラクター装置及びシートベルト装置に関する。
車両の座席に設けられるシートベルト装置は、車両の衝突時に生じる加速度による乗員の急激な移動を拘束し、乗員の身体の安全を図る装置として不可欠な装置である。このシートベルト装置は、一般に、シートベルト(ウェビング)と、リトラクター装置と、バックル装置等とから構成される。
リトラクター装置は、シートベルトを巻き取る円筒部材(ボビン、スプール)に巻回してバネ力により内部に引き込むとともに、慣性エネルギーが作用する衝突時にはシートベルトの円筒部材からの引き出しをロックし、このロックされたシートベルトにより前方に急激に移動する乗員の身体を拘束する。ところが、このように乗員の前方への移動が急激に拘束されると、乗員の胸部等には拘束された反作用による慣性エネルギーがシートベルトを介して作用する。この乗員へ加わる慣性エネルギーを緩和するために、ロック直後にシートベルトに一定以上の繰り出し抵抗をかけながらシートベルトの所定引張荷重を保持し、その状態のままシートベルトを所定長さだけ繰り出すようにして、これによって乗員に作用する衝突エネルギーを吸収する(Energy Absorption;以下適宜、「EA」という)手法が用いられる。
このEA機構として、円筒部材の内部に捩れ変形可能なトーションバーを相対回転可能に配置するとともに、このトーションバーの回転を阻止することでシートベルトの引き出しをロック可能なロック機構を設け、さらに円筒部材の内周部とトーションバー外周部との間に塑性変形可能なエネルギ吸収部材(EAプレート)を配置したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この従来技術では、緊急時にロック機構によりトーションバーが回転不能にロックされる際、慣性力により前方に移動しようとする乗員を拘束するシートベルトの張力が、シートベルトを巻き回す円筒部材のトーションバーに対するシートベルト引き出し方向の相対回転力となり、この相対回転力がある一定値以上となると、まずトーションバーが上記相対回転力に基づく捩れ力によって塑性変形を起こし、このときの塑性変形抵抗によって衝突エネルギーを吸収していく。またこの動作に伴い、円筒部材の内周部とトーションバー外周部との間に設けたEAプレートが塑性変形を起こしつつトーションバーの外周にシートベルト引き出し方向に巻き付けられていき、このときの塑性変形抵抗によっても衝突エネルギーを吸収していく。
このようにして、円筒部材とトーションバーとの相対回転が進み、EAプレートの全部分がトーションバーへ巻き付けられると、その後はトーションバーの捩れのみによる衝突エネルギーの吸収が行われる。すなわち、上記従来技術のEA機構によるエネルギー吸収荷重(以下、EA荷重という)は、初めはトーションバーの捩れによるEA荷重分とEAプレートの塑性変形によるEA荷重分との和となり(以下適宜、一段目EA荷重という)、EAプレートの巻き付け完了後はトーションバーの捩れによるEA荷重分のみとなる(以下適宜、二段目EA荷重という)。このようにして、EA荷重が二段階に変化しつつエネルギー吸収が行われることにより、ロック機構が効いているにもかかわらず、円筒部材は徐々に回転して、シートベルトにある一定以上の張力がかかりながらシートベルトが繰り出され、シートベルトと乗員の身体の間に作用する力を緩和するようになっている。
特許2005−170266号公報
上記従来技術においては、EA荷重を二段階に変化させつつ乗員に作用する衝突エネルギーを吸収するEA機構の基本構成が開示されている。
このEA機構の最適化を図る上では、乗員の身体を十分に保護するために、例えば一段目EA荷重から二段目EA荷重に徐々に変化させる等、EA荷重の急激な変化を回避し、EA荷重の最適化を追求することが要求される。
本発明の目的は、EA荷重の急激な変化を回避することにより、EA荷重を最適化できるシートベルトのリトラクター装置及びシートベルト装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、第1の発明は、シートベルトを巻き取るための回転可能な円筒部材と、前記円筒部材の内周側に設けられ、軸方向一方側が前記円筒部材と一体回転可能に接続される捩れ変形可能な軸部材と、前記円筒部材の軸端部の内周側に配置され、前記軸部材の軸方向他方側の外周部と一体回転可能に接続されたプレート取り付け部材と、このプレート取り付け部材のシートベルト引き出し方向の回転を阻止可能なロック機構と、一端側部分を前記プレート取り付け部材の外周部に固定し、他端側部分を曲折部を有するように折り返して前記円筒部材の内周部に当接するように前記円筒部材の内径と前記プレート取り付け部材の外径との間に形成された環状空間に設けた塑性変形可能なプレート部材とを有し、前記プレート取り付け部材は、外周部に前記プレート部材が巻き付けられる範囲において、半径が一定である等径部と、前記等径部の巻き付き方向下流側に設けられ、前記プレート部材の前記曲折部の曲率を前記等径部でのそれよりも序々に大きくする第1縮径部と、前記第1縮径部のさらに巻き付き方向下流側の巻き付け完了位置前後に設けられ、前記プレート部材の前記曲折部の曲率を前記第1縮径部のそれよりも序々に大きくする第2縮径部とを備えており、前記プレート取り付け部材の外周形状は、前記第1縮径部では円弧状であり、前記第2縮径部では略直線状であることを特徴とする。
リトラクター装置においては、緊急時にロック機構によりプレート取り付け部材のシートベルト引き出し方向の回転が阻止されると、慣性力により前方に移動しようとする乗員を拘束するシートベルトの張力が、円筒部材の軸部材に対するベルト引き出し方向の相対回転力となる。ここで、軸部材が捩れ変形可能であることから、例えば上記相対回転がある一定以上となると、まず軸部材が上記相対回転に基づく捩れ力によって塑性変形を起こし、このときの塑性変形抵抗によって衝突エネルギーを吸収していく。またこの動作とともに、相対回転するプレート取り付け部材と円筒部材との間に設けたプレート部材が塑性変形を起こしつつプレート取り付け部材の外周に巻き付けられていき、このときの塑性変形抵抗によってもさらに衝突エネルギーを吸収していく。
以上のようにして、初めは軸部材の塑性変形とプレート部材の塑性変形との両方でエネルギー吸収機構として機能するため、全体のEA荷重は、軸部材が捩り変形を起こすときのEA荷重とプレート部材がプレート取り付け部材の外周に巻き付くときのEA荷重との和となる(以下適宜、一段目EA荷重という)。そして、プレート部材のプレート取り付け部材への巻き付け完了後は、軸部材の塑性変形のみによりエネルギー吸収が行われるため、全体のEA荷重は軸部材が捩り変形を起こすときのEA荷重のみとなる(以下適宜、二段目EA荷重という)。このようにして、EA荷重が二段階に変化しつつエネルギー吸収が行われる。
このとき、本願第1発明のリトラクター装置では、プレート取り付け部材が、その半径が、プレート部材のプレート取り付け部材に対する巻き付き方向下流側に向かって徐々に減縮する第1縮径部と、第1縮径部の巻き付き方向下流側に位置し、半径の減縮度が第1縮径部よりも大きな第2縮径部とを備えている。これにより、プレート部材のプレート取り付け部材に対する巻き付き位置が第1縮径部に達するまでは、プレート取り付け部材の外周部と円筒部材の内周部との間の環状空間の径方向寸法は一定であるため、プレート部材を塑性変形させていくときの環状空間で折り返す曲折部の曲率は一定となり、プレート部材の塑性変形によるEA荷重は一定となる。すなわち、一段目EA荷重は一定となる。その後、巻き付き位置が第1縮径部に達すると、プレート取り付け部材の半径が徐々に減縮することにより、環状空間の径方向寸法は徐々に増大するため、プレート部材の曲折部の曲率は徐々に大きくなり、プレート部材の塑性変形によるEA荷重は徐々に減小する。そして、巻き付き位置が第2縮径部に達すると、プレート取り付け部材の半径がさらに大きな度合いで減縮することにより、環状空間の径方向寸法は急激に増大するため、プレート部材の曲折部の曲率はさらに大きくなり、プレート部材の塑性変形によるEA荷重をさらに減小することができる。
ここで、一般に、環状空間の径方向寸法が一定である場合には、プレート部材のプレート取り付け部材への巻き付け完了前後においては、プレート部材の端末が折り返す際の抵抗により一時的にEA荷重が増大する傾向がある。したがって、本願第1発明においては、プレート取り付け部材の第2縮径部をプレート部材の巻き付け完了位置前後に位置させることにより、上記プレート部材端末抵抗によるEA荷重の増大を相殺させ、第1縮径部における減小度合いを維持しつつEA荷重を減小させることが可能となる。これにより、一段目EA荷重から二段目EA荷重に変化する際に、EA荷重の急激な変化を回避し、徐々に減小させることができる。以上により、EA荷重を最適化することができる。
これにより、第1縮径部ではプレート取り付け部材の半径を徐々に減縮することができると共に、第2縮径部ではプレート取り付け部材の半径を急激に減縮することができる。その結果、プレート部材端末抵抗によるEA荷重の増大の相殺効果を高め、EA荷重の最適化をより一層図ることができる。
前述したように、一般に、プレート取り付け部材の外周部と円筒部材の内周部との間の環状空間の径方向寸法が一定であるリトラクター装置の場合には、前述したように、プレート部材のプレート取り付け部材への巻き付け完了前後においては、プレート部材の端末が折り返す際の抵抗により一時的にEA荷重が増大する傾向がある。
そこで、第2の発明においては、円筒部材の軸端部の内周部に、当接面がプレート部材の他端側端部に当接することによりプレート部材を係止する凸部と、凸部の当接面側に位置する凹部とを設ける。これにより、緊急時には、凸部によりプレート部材の他端側を係止させ、円筒部材と軸部材との相対回転に伴いプレート部材に塑性変形を起こしつつプレート取り付け部材の外周に巻き付けていき、巻き付け完了前後においては、凹部により径方向寸法が増大された環状空間において、プレート部材の端末を折り返すことができる。その結果、プレート部材の端末が折り返す際の抵抗を減小できるので、プレート部材の巻き付け完了前後にEA荷重が一時的に増大するのを抑制することができる。したがって、EA荷重の急激な変化を回避し、EA荷重を最適化することができる。
3の発明のシートベルトのリトラクター装置は、上記第2の発明において、前記凸部は、その高さが、前記プレート部材の端部の高さとほぼ同じとなるように設けられていることを特徴とする。
リトラクター装置においては、円筒部材の内周側に設けた凸部によりプレート部材の他端側を係止させ、緊急時には、円筒部材と軸部材との相対回転に伴いプレート部材に塑性変形を起こしつつプレート取り付け部材の外周に巻き付けていく。そして、プレート部材のプレート取り付け部材に対する巻き付けが完了すると、プレート部材の他端側端部が凸部を乗り越え、凸部による係止が解除される。
このとき、第3の発明においては、凸部は、その高さが、プレート部材の他端側端部を係止するために最低限必要な高さとなるように設けられている。これにより、プレート部材の他端側端部の係止を確実に行ってプレート取り付け部材への巻き付けを行う一方、凸部の高さを必要以上に高くしないことにより、巻き付け完了後にはプレート部材の他端側端部が凸部を乗り越えやすくすることができる。その結果、巻き付け完了後にプレート部材が凸部を乗り越える際の抵抗を減小できるので、これによってもEA荷重の急激な変化を回避する効果を得ることができる。
上記目的を達成するために、第の発明は、シートベルトを巻き取るための回転可能な円筒部材と、前記円筒部材の内周側に設けられ、軸方向一方側が前記円筒部材と一体回転可能に接続される捩れ変形可能な軸部材と、前記円筒部材の軸端部の内周側に配置され、前記軸部材の軸方向他方側の外周部と一体回転可能に接続されたプレート取り付け部材と、このプレート取り付け部材のシートベルト引き出し方向の回転を阻止可能なロック機構と、一端側部分を前記プレート取り付け部材の外周部に固定し、他端側部分を曲折部を有するように折り返して前記円筒部材の内周部に当接するように前記円筒部材の内径と前記プレート取り付け部材の外径との間に形成された環状空間に設けた塑性変形可能なプレート部材とを有し、前記プレート取り付け部材は、外周部に前記プレート部材が巻き付けられる範囲において、半径が一定である等径部と、前記等径部の巻き付き方向下流側に設けられ、前記プレート部材の前記曲折部の曲率を前記等径部でのそれよりも序々に大きくする第1縮径部と、前記第1縮径部のさらに巻き付き方向下流側の巻き付け完了位置前後に設けられ、前記プレート部材の前記曲折部の曲率を前記第1縮径部のそれよりも序々に大きくする第2縮径部とを備えており、前記プレート取り付け部材の外周形状は、前記第1縮径部では円弧状であり、前記第2縮径部では略直線状であり、前記円筒部材の前記軸端部の内周部に、当接面が前記プレート部材の他端側端部に当接することにより前記プレート部材を係止する凸部と、前記凸部の前記当接面側に位置する凹部とを設けたことを特徴とする。
第4の発明においては、プレート取り付け部材の第2縮径部をプレート部材の巻き付け完了位置前後に位置させると共に、円筒部材の軸端部の内周部における凸部の当接面側に凹部を設けることにより、前述の2つの効果、すなわち、第2縮径部により径方向寸法が急激に増大された環状空間において、プレート部材の端末を折り返すことができる結果、プレート部材の塑性変形によるEA荷重を大幅に減小できる効果と、凹部により径方向寸法がさらに増大された環状空間において、プレート部材の端末を折り返すことができる結果、プレート部材の塑性変形によるEA荷重をさらに減小できる効果を相乗的に得ることができる。その結果、プレート部材端末抵抗によるEA荷重の一時的増大の相殺効果を向上させ、第1縮径部におけるEA荷重の減小度合いをより均等に維持しつつ、EA荷重を減小させることができる。これにより、一段目EA荷重から二段目EA荷重に変化する際に、EA荷重の急激な変化をより一層回避することができ、EA荷重をさらに最適化することができる。
5の発明のシートベルトのリトラクター装置は、上記第1乃至第4の発明のいずれかにおいて、前記プレート部材の他端側における前記円筒部材内周部側の面に、切り込み部を形成したことを特徴とする。
これにより、プレート部材の端末の折り返し部分が他の部分よりも塑性変形し易くなるので、プレート部材のプレート取り付け部材への巻き付け完了前後において、プレート部材の端末抵抗を減小できる。
また、円筒部材の内周部にプレート部材を係止するための凸部を設ける場合には、巻き付け完了後にプレート部材の他端側が凸部を乗り越えやすくすることができるので、プレート部材が凸部を乗り越える際の抵抗についても減小できる。さらに、その後軸部材の塑性変形のみによりエネルギー吸収が行われる場合において、円筒部材と軸部材との相対回転が進行してプレート部材の他端側端部が凸部に再度当たる際の抵抗についても減小できる。
上記目的を達成するために、第6の発明のシートベルト装置は、乗員を拘束するためのシートベルトと、このシートベルトの一方側を引き出し可能に巻き取る、上記第1乃至第5の発明のいずれかのシートベルトのリトラクター装置と、前記シートベルトに設けたタングと、このタングと係合することにより、前記シートベルトを乗員に装着させるバックル装置とを有することを特徴とする。
第6の発明のシートベルト装置においては、リトラクター装置によって、一段目EA荷重から二段目EA荷重に変化する際に、EA荷重の急激な変化を回避し徐々に減小させることで、EA荷重を最適化できる結果、シートベルトから乗員に作用する衝突エネルギーを充分に吸収し、乗員の安全性を向上することができる。
本発明によれば、EA荷重の急激な変化を回避することにより、EA荷重を最適化することができる。
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態のシートベルト装置の全体構造を乗員と共に表す正面図である。
この図1において、シートベルト装置100は、車両の車体108内に配置されており、乗員Mを座席Sに拘束するためのシートベルト3と、このシートベルト3の一方側を引き出し可能に巻き取るリトラクター装置1と、シートベルト3に摺動可能に設けたタング104と、このタング104と係合するバックル装置105とを備えている。
シートベルト3は、上記したようにその一方側がリトラクター装置1により巻き取られると共に、途中でショルダアンカ106に通され、その他方側端部が止め具107により車体108側に回動可能に接続されている。
次に、リトラクター装置1の詳細構造について説明する。図2は、本実施形態のシートベルトのリトラクター装置の全体概略構造を表す縦断面図である。
図2において、このリトラクター装置1は、フレーム2と、シートベルト3を巻き取るスプール(円筒部材)4と、捩れ変形可能な材料で構成されたトーションバー5(軸部材)と、緊急時に発生する大きな車両減速度を感知して作動する減速度感知手段6と、スプール4の少なくともベルト引き出し方向の回転を阻止するロック機構7と、スパイラルスプリング(図示せず)を備えたスプリング手段8と、緊急時に作動しベルト巻取りトルクを発生するプリテンショナー9と、プリテンショナー9のシートベルト巻き取りトルクをスプール4に伝達するブッシュ10とを有している。
ロック機構7は、パウル11を揺動可能に保持するロッキングベース12と、ロックギヤ13とを備えている。ロックギヤ13は、公知の構成で足りるため詳細な構造の図示は省略するが、通常時はトーションバー5と一体回転する一方、緊急時は減速度感知手段6の作動で停止してトーションバー5との間に相対回転差を発生させ、これによってパウル11をフレーム2の側壁の内歯14に係合させる。この結果、ロッキングベース12(言い換えればスプール4)のシートベルト引き出し方向の回転が阻止されるようになっている。なお、このとき、詳細な図示を省略するが、シートベルト3の急激な引き出し時にも、ロック機構7のロッキングベース12がロックギヤ13に対してシートベルト引き出し方向に相対回転するようになっており、これによって上記と同様にしてシートベルト3の引き出しが阻止されるようになっている。
トーションバー5は、スプール4の内周側(詳細には径方向中心側)に軸方向に貫通するように配置されている。またこのトーションバー5は、その軸方向一方側(図2の左側)に位置しスプール4の軸方向他方側と相対回転不能に係合するトルク伝達部15と、その軸方向他方側(図2の右側)に位置しロッキングベース12と相対回転不能に係合される(言い換えればロッキングベース12に一体回転可能に支持される)トルク伝達部16とを備えており、スプール4とロック機構7とを一体回転可能に連結する機能を果たす。
スプール4は、シートベルト3の巻き取りを行う本体円筒部4aと、この本体円筒部4aより大きな外径を備えた大径円筒部4b(軸端部)とを備えており、フレーム2の両側壁間に回転可能に支持されている。またスプール4は、スプリング手段8のスパイラルスプリングのばね力によリ、ブッシュ17、トーションバー5、トーションバー5の第2トルク伝達部15、及びブッシュ10を介して常時シートベルト巻き取り方向に付勢されている。このような構成により、トーションバー5の軸方向一方側(図2の左側)はスプール4と一体回転可能に接続されている。また、プリテンショナー9の作動時には、プリテンショナー9で発生したベルト巻取りトルクがブッシュ10を介してスプール4に伝達され、これによりスプール4はシートベルト3を所定量巻き取るようになっている。
なお、スプール4とロッキングベース12の軸部12aとの間には、環状の相対回転ロック部材18が配設されている。この相対回転ロック部材18は、内周面に雌ねじ(図示せず)が形成されてロッキングベース軸部12aに形成された雄ねじ(図示せず)に螺合されるとともに、スプール4の軸方向孔に相対回転不能にかつ軸方向移動可能に嵌合されている。そして、スプール4がロッキングベース12に対してベルト引き出し方向に相対回転すると、相対回転ロック部材18がスプール4と一体回転して図2中右方に移動するようになっている。
また、スプール4の図2における右側軸端部の内周側には、リング19(プレート取り付け部材)と、塑性変形可能なプレート部材20とが設けられている。リング19は、略円盤形状を備えており、その径方向中心側をトーションバー5に軸方向に貫通されるように遊嵌配置されている。またこのリング19は、図2の右側(ロッキングベース12側)に設けた係合凹部19aが、ロッキングベース12の図2中左側に設けた係合凸部12bと係合することにより、ロッキングベース12を介し、トーションバー5の軸方向他方側外周部と一体回転可能に接続されている。
図3は、プレート部材20の詳細取り付け構造を表す図2中III−III断面による横断面図及びその部分拡大図である。図4は、プレート部材20を上記取り付け状態において抽出して示す斜視図である。
これら図3及び図4において、プレート部材20は、上記取り付け状態において、一端側部分20a(リング19及びスプール4の径方向内側)が、リング19の略円盤形状の外周部に適宜の手法で強固に固定されている。一方、他端側部分20b(リング19及びスプール4の径方向外側)は、スプール4の大径円筒部4bの内周部に設けられた凸部30が有する当接面30aに当接することにより、離脱可能(詳細は後述)に係止されている。そして、一端側部分20aと他端側部分20bとの間に位置する中間部分20cは、図示の初期状態(後述のようにエネルギー吸収作動状態となる前の状態)では、一端側部分20aからリング19の外周側に沿うようにシートベルト引き出し方向(図3中反時計回り)に延設される外周延設部(図3中P1部)を形成した後、リング19の外径とスプール大径円筒部4bの内径との間に形成された径方向寸法Aの環状空間Sで180°向きを変えて折り返す曲折部(図3中P2部)を形成する。向きを変えた後は、シートベルト3巻き取り方向(図3中時計回り)にスプール大径円筒部4bの内周面に沿うように延設される内周延設部(図3中P3部)を形成して、スプール4の大径円筒部4bの内周部に設けられた上記凸部30の当接面30aに当接する他端側部分20bに至るようになっている。また、プレート部材20の他端側部分20bにおけるスプール大径円筒部4bの内周面側の面には、断面略V字状の切り込み部36が形成されている。
また、図3中部分拡大図Xに示すように、リング19は、外周部にプレート部材20が巻き付けられる範囲において、その半径が一定である等径部31と、その半径がプレート部材20のリング19に対する巻き付き方向下流側(図3中矢印ア側)に向かって徐々に減縮する第1縮径部32と、この第1縮径部32のさらに巻き付き方向下流側に位置し、リング19の半径の減縮度が第1縮径部32よりも大きな第2縮径部33とを備えている。リング19の外周形状は、等径部31では円周状であり、上記環状空間Sの径方向寸法Aは一定である。また第1縮径部32ではリング19の外周形状は円弧状であり、環状空間Sの径方向寸法Bは徐々に増大する。また第2縮径部33ではリング19の外周形状は略直線状となっており、環状空間Sの径方向寸法Cは急激に増大する。なお、第2縮径部33は、プレート部材20のリング19に対する巻き付け完了位置前後に位置するように設けられている。
また、図3中部分拡大図Yに示すように、スプール4の大径円筒部4bの内周部には、当接面30aがプレート部材20の他端側部分20bの端部に当接することによりプレート部材20を係止する上述の凸部30と、この凸部30の当接面30a側に位置する凹部35とが設けられている。上記凸部30の大径円筒部4b内周部からの高さ寸法Dは、プレート部材20の他端側部分20bの端部を係止するために最低限必要な高さとなるように、具体的には高さ寸法Dがプレート部材20の端部の高さとほぼ同じ高さとなるように設けられている。
以上のように構成した本実施形態のリトラクター装置1の動作を以下に説明する。
(I)通常時
まずシートベルト非装着時には、スプリング手段8の付勢力で、シートベルト3は完全に巻き取られている。そして、装着のためシートベルト3を通常の速度で引き出すと、スプール4がシートベルト引き出し方向に回転し、シートベルト3はスムーズに引き出される。引き出したシートベルト3に摺動自在に設けた図示しないタングが車体に設けたバックル装置のバックル(図示せず)に挿入係止された後、余分に引き出されたシートベルト3がスプリング手段8の付勢力でスプール4に巻き取られ、シートベルト3は乗員に圧迫感を与えない程度にフイットされる。
(II)緊急時
緊急時においては、まず、プリテンショナー9が発生したシートベルト巻取りトルクがスプール4に伝達され、スプール4はシートベルト3を所定量巻き取り、乗員を迅速に拘束する。一方、緊急時に発生する大きな車両減速度によって減速度感知手段6が作動してロックギヤ13のシートベルト引き出し方向の回転が阻止され、ロック機構7のパウル11が回動して、フレーム2の側壁の内歯14に係合する。すると、ロッキングベース12及びトーションバー5のシートベルト引き出し方向の回転が阻止されるので、慣性力により前方に移動しようとする乗員を拘束するシートベルト3の張力が、スプール4のトーションバー5に対するシートベルト引き出し方向の相対回転力となり、トーションバー5が捩られつつスプール4のみがシートベルト引き出し方向に相対回転する。
これ以後、相対回転がある一定以上となると、まずトーションバー5が上記相対回転に基づく捩れ力によって塑性変形を起こし、このときの塑性変形抵抗によって衝突エネルギーを吸収していく。またこの動作に伴い、ロッキングベース12とともに回転するリング19とこれに対し相対回転するスプール4との間に設けたプレート部材20が塑性変形を起こしつつ、リング19の外周にシートベルト引き出し方向に巻き付けられていき、このときの塑性変形抵抗によってもさらに衝突エネルギーを吸収していく。
図5は、このときのプレート部材20の塑性変形の挙動を表す図である。なお、トーションバー5の捩れ回転変位についての図示は省略している。
図5(a)は、等径部31におけるプレート部材20の塑性変形の挙動を示している。図示するように、上記したスプール4のトーションバー5に対する相対回転(図中反時計回り)によるプレート部材20の巻き付けの進行とともに、一端側部分20aからリング19の外周側に沿うようにシートベルト3引き出し方向に形成される外周延設部(P1部)の長さが伸び、径方向寸法Aが一定である環状空間Sで折り返す曲折部(P2部)の位置が先の図3よりもシートベルト引き出し方向に移動している。言い換えれば最も大きな塑性変形を行う部分が順次シートベルト引き出し方向に移動していることになる。またこれに対応して、シートベルト3巻き取り方向にスプール大径円筒部4bの内周面に沿う内周延設部(P3部)の長さは短くなっている。
なお、図5(a)では曲折部(P2部)の先頭部の位置が第1縮径部32の範囲内となっているが、曲折部とリング19の外周面、及び曲折部とスプール大径円筒部4bの内周面の当接部分の先端が等径部31の範囲内となっており、したがって等径部31におけるプレート部材20の塑性変形の挙動を示すものである。
図5(b)は、第1縮径部32におけるプレート部材20の挙動を示している。図示するように、径方向寸法Bが徐々に増大する環状空間S内において、プレート部材20の曲折部(P2部)の曲率も徐々に大きくなっている。
なお、上記図5(a)と同様に、図5(b)では曲折部(P2部)の先頭部の位置が第2縮径部33の範囲内となっているが、曲折部とリング19の外周面、及び曲折部とスプール大径円筒部4bの内周面の当接部分の先端が第1縮径部32の範囲内となっており、したがって第1縮径部32におけるプレート部材20の塑性変形の挙動を示すものである。
図5(c)は、第2縮径部33におけるプレート部材20の挙動を示している。図示するように、径方向寸法Cが急激に増大する環状空間S内において、プレート部材20の曲折部(P2部)の曲率も急激に大きくなっている。
図6は、さらに相対回転が進み、凸部30によるプレート部材20の他端側部分20bの係合が外れる挙動を表す図である。なお、本図においてもトーションバー5の捩れ回転変位についての図示は省略している。
前述の図5(c)の状態から相対回転が進行すると、まず図6(a)に示すように、プレート部材20の他端側部分20bの端部が曲折部(P2部)の反力により凹部35内に進入する。これにより、プレート部材20の曲折部(P2部)の曲率はさらに増大する。その後、図6(b)乃至図6(d)に示すように、プレート部材20の他端側部分20bの端部が凹部35内に進入した状態で、当該他端側部分20bの端部が凸部30の当接面30aによって相対回転方向(図6中反時計回り方向)に徐々に押し込まれる。これにより、プレート部材20の他端側部分20bの端部が曲折されることによる抵抗(以下適宜、端末抵抗という)を抑制しつつ、プレート部材20の曲折部(P2部)が折り戻され、徐々に拡げられる。このとき、プレート部材20の他端側20bに形成された切り込み部36により、プレート部材20の他端側20bは他の部分よりも塑性変形し易くなっている。
そして、さらに相対回転が進んでいくと、図6(e)に示すように、プレート部材20の他端側部分20bの端部が凹部35から離間する。その後は図示は省略するが、プレート部材20の他端側部分20bの端部が凸部30を乗り越えて、凸部30から離脱する。なおこのときも、プレート部材20の他端側20bに形成された切り込み部36により、プレート部材20の他端側20bは凸部30を乗り越え易くなっている。このようにして、凸部30によるプレート部材20の他端側部分20bの係合が外れ、プレート部材20の塑性変形によるエネルギー吸収が完了した後は、トーションバー5の捩れの塑性変形のみによるエネルギー吸収が行われる。
以上のようにして、本実施形態では、スプール4によるトーションバー5を捩りながらのシートベルト引き出し方向への相対回転において、初めはトーションバー5の塑性変形とプレート部材20の塑性変形との両方でエネルギー吸収機構(EA機構)として機能するため、全体のエネルギー吸収荷重(以下適宜、EA荷重という)は、トーションバー5が捩り変形を起こすときのEA荷重とプレート部材20がプレート取り付け部材の外周に巻き付くときのEA荷重との和となる(以下適宜、一段目EA荷重という)。そして、プレート部材20のリング19への巻き付け完了後は、トーションバー5の塑性変形のみによりエネルギー吸収が行われるため、全体のEA荷重はトーションバー5が捩り変形を起こすときのEA荷重のみとなる(以下適宜、二段目EA荷重という)。このようにして、EA荷重が二段階に変化しつつエネルギー吸収が行われることにより、乗員の慣性エネルギーが吸収緩和され、シートベルト3に加えられる荷重が制限される。
図7は、上記のようにしてエネルギー吸収を行うときのトーションバー5及びプレート部材20から構成されるEA機構のEA荷重の挙動を表した図である。横軸には、スプール4のロッキングベース12に対する相対回転のストロークをとって表している。なお、図中太線による実線は本実施形態によるEA荷重の挙動を表しており、その他の細線による線(破線、一点鎖線、二点鎖線)は後述する比較例によるEA荷重の挙動を表している。
図7において、EA荷重の値はスプール4のロッキングベース12に対する相対回転のストロークが0のときに0であり、その後前述の相対回転が始まってストロークが大きくなり始めると前述したようにまずトーションバー5の捩れによるEA荷重が比例的に大きくなる。その後、ストロークが増大し所定の大きさになると(図7中の点a)、前述したようにトーションバー5の捩れに加えてプレート部材20の塑性変形が開始される。これにより、全体のEA荷重は、トーションバー5によるEA荷重分とプレート部材20によるEA荷重分との和になる(一段目EA荷重)。さらにストロークが増大するとそれら合計のリトラクター装置1全体の一段目EA荷重の値がある値以上増大しなくなり(図7中の点b)、以降、ストロークが増大してもEA荷重は一定値を維持する(図7中の点b〜点c)。先に図5(a)に示した状態がこの状態に相当する。すなわち、等径部31においてプレート部材20が塑性変形する間は、環状空間Sの径方向寸法Aは一定であるため、曲折部(P2部)の曲率は一定となり、プレート部材20の塑性変形によるEA荷重は一定となるからである。
さらにストロークが増大すると、一段目EA荷重は徐々に低下する(図7中の点c→点d)。先に図5(b)に示した状態がこの状態に相当する。すなわち、プレート部材20が第1縮径部32において塑性変形を開始すると、環状空間Sの径方向寸法Bが徐々に増大するため、プレート部材20の曲折部(P2部)の曲率が徐々に増大し、プレート部材20の塑性変形によるEA荷重は徐々に減小するからである。
さらにストロークが増大すると、一段目EA荷重は第1縮径部32における減小度合い(図7中の点c→点dの傾き)をほぼ維持しつつ、やや緩やかな傾きでさらに低下する(図7中の点d→点e)。先に図5(c)に示した状態がこの状態に相当する。以下、この詳細について説明する。すなわち、一般に、前述した等径部31のように環状空間Sの径方向寸法が一定である場合には、プレート部材20のリング19への巻き付け完了前後においては、プレート部材20の他端側部分20bの端部(以下適宜、端末という)が折り返す際の抵抗により一時的にEA荷重が増大する傾向がある。本実施形態においては、リング19の第2縮径部33をプレート部材20の巻き付け完了位置前後に位置させることにより、径方向寸法Cが急激に増大する環状空間S内においてプレート部材20の端末の曲率を急激に大きくさせ、これによりプレート部材20の塑性変形によるEA荷重を大幅に減小させる。これにより、プレート部材20の端末抵抗によるEA荷重の増大を相殺させ、第1縮径部32における減小度合いをほぼ維持しつつEA荷重を減小させることができる。
また、スプール4の大径円筒部4bの内周部における凸部30の当接面30a側に凹部35を設けたことにより、凹部35により径方向寸法がさらに増大された環状空間Sにおいて、プレート部材20の端末を折り返すことができる。その結果、プレート部材20の端末が折り返す際の抵抗を減小できるので、プレート部材20の巻き付け完了前後の上記EA荷重の一時的増大をさらに相殺し、抑制することができる。
さらに、プレート部材20の他端側部分20bにおけるスプール大径円筒部4bの内周面側の面に切り込み部36を設けたことにより、プレート部材20の端末の曲折部(P2部)による折返し部分が他の部分よりも塑性変形し易くなるので、これによっても、プレート部材20のリング19への巻き付け完了前後において、プレート部材20の端末抵抗を減小できる。さらに、凸部30によるプレート部材20の他端側部分20bの係合が外れた後に、プレート部材20の他端側部分20bが凸部30を乗り越えやすくすることができるので、このプレート部材20が凸部30を乗り越える際の抵抗についても減小できる。以上により、第1縮径部32における減小度合いをほぼ維持しつつEA荷重を減小させることができる。
その後、さらにストロークが増大し、前述したように凸部30によるプレート部材他端側部分20bの係合が外れ離脱すると、プレート部材20によるEA荷重が消滅してリトラクター装置1全体のEA荷重はトーションバー5によるEA荷重分のみに戻る(二段目EA荷重)。これ以降はストロークが増大してもEA荷重はその低下した二段目EA荷重の値で略一定となる(図7中の点eより右側)。
なお、このとき、本実施形態では、前述の相対回転ロック部材18によって上記のストロークには上限値を設けている。すなわち、ロッキングベース12に対するスプール4のベルト引き出し方向の相対回転につれて、相対回転ロック部材18が図2において軸方向右方へ移動する。そして、相対回転ロック部材18がロッキングベース12の雄ねじの終わリまで移動するとそれ以上軸方向右方へは移動できないので回転がロックされロッキングベース12に対して相対回転しなくなる。この結果、スプール4もロッキングベース12に対して相対回転しなくなる。つまリ、スプール4のベルト引き出し方向の回転がロックされ。シートベルト3は引き出されなくなり、乗員はシートベルト3によって慣性移動が阻止されて保護されるようになっている。
また、上記では、一段目EA荷重の第1縮径部32における減小度合い(図7中の点c→点dの傾き)と、第2縮径部33における減小度合い(図7中の点d→点eの傾き)がやや異なる場合を説明したが、それぞれの縮径部32,33における径方向寸法の減縮度合いを調整することにより、図8に示すように、一段目EA荷重の減小度合い(図8中の点c→点d→点eの傾き)がほぼ一定となるように構成してもよい。これにより、さらなるEA荷重の最適化を図ることができる。
図7に戻り、次に、3つの比較例によるEA機構のEA荷重の挙動を説明する。第1の比較例は、環状空間Sの径方向寸法が周方向全域に亘り一定であり(すなわちリング19が第1縮径部32及び第2縮径部33のいずれも有さず、等径部31のみ有しており)、且つ、プレート部材20に切り込み部36も形成されていない構成である場合のEA荷重の挙動であり、図7中に破線で示している。この第1の比較例においては、図7中の点b〜点cにおいて一段目EA荷重の値がある一定値を維持した後も、そのまま一定値を維持する(図7中の点c〜点c′)。環状空間Sの径方向寸法が周方向全域に亘り一定であるため、曲折部(P2部)の曲率は一定となり、プレート部材20の塑性変形によるEA荷重が一定となるからである。その後、上述したように、プレート部材20のリング19への巻き付け完了前後において、プレート部材20の端末抵抗により一時的にEA荷重が増大する(図7中の点c′〜点c″)。そして、凸部30によるプレート部材他端側部分20bの係合が外れ離脱すると、プレート部材20によるEA荷重が消滅してリトラクター装置1全体のEA荷重は急落し、トーションバー5によるEA荷重分のみに戻る(図7中の点c″〜点e)。このように、第1の比較例においては、EA荷重が急激に変化してしまう。
次に、第2の比較例は、第1の比較例と同様に、環状空間Sの径方向寸法が周方向全域に亘り一定であるが、プレート部材20に切り込み部36が形成された構成である場合のEA荷重の挙動であり、図7中に一点鎖線で示している。この第2の比較例においては、図7中の点c′までは上述した第1の比較例と同様の挙動であるが、切り込み部36により、プレート部材20の端末の折り返し部分が他の部分よりも塑性変形し易くなっているため、プレート部材20のリング19への巻き付け完了前後における端末抵抗を減小できる効果を得る。これにより、プレート部材20のリング19への巻き付け完了前後における一時的なEA荷重の増大を抑制できるため、一段目EA荷重の値はそのまま一定値を維持する(図7中の点c′〜点c''')。しかし、その後凸部30によるプレート部材他端側部分20bの係合が外れ離脱すると、第1の比較例と同様に、プレート部材20によるEA荷重が消滅してEA荷重は急落する(図7中の点c'''〜点e)。このように、第2の比較例においても、EA荷重が急激に変化してしまう。
一方、第3の比較例は、リング19が、環状空間Sの径方向寸法が徐々に減縮する第1縮径部32のみを有しており(第2縮径部33は有していない)、且つ、プレート部材20に切り込み部36が形成された構成である場合のEA荷重の挙動であり、図7中に二点鎖線で示している。この第3の比較例においては、第1縮径部32による効果により、所定のストロークから一段目EA荷重は徐々に低下し、図7中の点dまでは本実施形態と同様の挙動となる。しかし、その後ストロークが進行し、プレート部材20のリング19への巻き付け完了前後になると、上述したプレート部材20の端末抵抗による一時的なEA荷重の増大を吸収しきれず、一時的にEA荷重が増大する(図7中点d〜点d′〜点d″)。そして、凸部30によるプレート部材他端側部分20bの係合が外れ離脱すると、プレート部材20によるEA荷重が消滅してEA荷重は急落する(図7中の点d″〜点e)。このように、第3の比較例では、上述した第1及び第2の比較例に比べてEA荷重の変化する幅は小さいが、凸部30による係合解除前後においてEA荷重の小幅な急変が生じてしまう。
なお、上記においては、一時的にEA荷重が増大する場合(図7中点d〜点d′〜点d″)を説明したが、第1縮径部32の径方向寸法の減縮度によっては一段目EA荷重が略同じ値を維持し、横ばいとなる場合も考えられる(図7中点d〜点d″まで水平となる場合)。このような場合でも、その後、プレート部材20によるEA荷重が消滅してEA荷重は急落する(図7中の点d″〜点e)ため、上記と同様にEA荷重の小幅な急変が生じてしまうことになる。
以上のように、上記第1〜第3のいずれの比較例においても、一段目EA荷重から二段目EA荷重に変化する際に、EA荷重の急激な変化を生じることとなる。これに対し、本実施形態においては、前述したように、EA荷重の急激な変化を回避しつつ、一段目EA荷重から二段目EA荷重に徐々に減小させることができる。
以上説明した本実施形態によれば、以下のような効果を得る。
すなわち、本実施形態のリトラクター装置1においては、リング19が、その半径が、プレート部材20のリング19に対する巻き付き方向下流側に向かって徐々に減縮する第1縮径部32と、第1縮径部32の巻き付き方向下流側に位置し、半径の減縮度が第1縮径部32よりも大きな第2縮径部33とを備えた構成とする。これにより、プレート部材20のリング19に対する巻き付き位置が第1縮径部32に達するまでの等径部31においては、リング19の外周部とスプール4の内周部との間の環状空間Sの径方向寸法Aは一定であるため、プレート部材20を塑性変形させていくときの環状空間Sで折り返す曲折部(P2部)の曲率は一定となり、プレート部材20の塑性変形によるEA荷重は一定となる。すなわち、一段目EA荷重は一定となる。その後、巻き付き位置が第1縮径部32に達すると、リング19の半径が徐々に減縮することにより、環状空間Sの径方向寸法Bは徐々に増大するため、プレート部材20の曲折部(P2部)の曲率は徐々に大きくなり、プレート部材20の塑性変形によるEA荷重は徐々に減小する。そして、巻き付き位置が第2縮径部33に達すると、リング19の半径がさらに大きな度合いで減縮することにより、環状空間Sの径方向寸法Cは急激に増大するため、プレート部材20の曲折部(P2部)の曲率はさらに大きくなり、プレート部材20の塑性変形によるEA荷重をさらに減小することができる。
そして、本実施形態においては、上記第2縮径部33をプレート部材20のリング19に対する巻き付け完了位置前後に位置させる。これにより、プレート部材20の端末抵抗によるEA荷重の一時的増大を相殺させ、前述の図7に示すように、第2縮径部33においても第1縮径部32における減小度合いをほぼ維持しつつEA荷重を減小させることができる。これにより、一段目EA荷重から二段目EA荷重に変化する際に、EA荷重の急激な変化を回避し、徐々に減小させることができる。以上により、EA荷重を最適化することができる。
また、本実施形態では特に、リング19の外周形状は、第1縮径部32では円弧状であり、第2縮径部33では略直線状である。これにより、第1縮径部32ではリング19の半径を徐々に減縮することができると共に、第2縮径部33ではリング19の半径を急激に減縮することができる。その結果、プレート部材端末抵抗によるEA荷重の一時的増大の相殺効果を高め、EA荷重の最適化をより一層図ることができる。
また、本実施形態のリトラクター装置1においては、スプール4の大径円筒部4bの内周部に、当接面30aがプレート部材20の他端側端部に当接することによりプレート部材20を係止する凸部30と、凸部30の当接面30a側に位置する凹部35とを設ける。これにより、緊急時には、凸部30によりプレート部材20の他端側部分20bを係止させ、スプール4とトーションバー5との相対回転に伴いプレート部材20に塑性変形を起こしつつリング19の外周に巻き付けていき、巻き付け完了前後においては、凹部35により径方向寸法が増大された環状空間Sにおいて、プレート部材20の端末を折り返すことができる。その結果、プレート部材20の端末が折り返す際の抵抗を減小できるので、プレート部材20の巻き付け完了前後にEA荷重が一時的に増大するのを抑制することができる。したがって、EA荷重の急激な変化を回避し、EA荷重を最適化することができる。
また、本実施形態では特に、凸部30は、その高さが、プレート部材20の他端側部分20bの端部を係止するために最低限必要な高さとなるように設けられている。これにより、プレート部材20の他端側端部の係止を確実に行ってリング19への巻き付けを行う一方、凸部30の高さを必要以上に高くしないことにより、巻き付け完了後にはプレート部材20の他端側端部が凸部30を乗り越えやすくすることができる。その結果、巻き付け完了後にプレート部材20が凸部30を乗り越える際の抵抗を減小できるので、これによってもEA荷重の急激な変化を回避する効果を得ることができる。
また、本実施形態のリトラクター装置1においては、リング19の第2縮径部33をプレート部材20の巻き付け完了位置前後に位置させると共に、スプール4の大径円筒部4bの内周部における凸部30の当接面30a側に凹部を設けることにより、前述した2つの効果、すなわち、第2縮径部33により径方向寸法が急激に増大された環状空間Sにおいてプレート部材20の端末を折り返す結果、プレート部材20の塑性変形によるEA荷重を大幅に減小できる効果と、凹部30により径方向寸法がさらに増大された環状空間Sにおいて、プレート部材20の端末を折り返すことができる結果、プレート部材20の塑性変形によるEA荷重をさらに減小できる効果を相乗的に得ることができる。その結果、プレート部材端末抵抗によるEA荷重の一時的増大の相殺効果を向上させ、第1縮径部32におけるEA荷重の減小度合いをより均等に維持しつつ、EA荷重を減小させることができる。これにより、一段目EA荷重から二段目EA荷重に変化する際に、EA荷重の急激な変化をより一層回避することができ、EA荷重をさらに最適化することができる。
また、本実施形態では特に、プレート部材20の他端側部分20bにおけるスプール大径円筒部4bの内周面側の面に、切り込み部36を設けた構成とする。これにより、プレート部材20の端末の折り返し部分が他の部分よりも塑性変形し易くなるので、プレート部材20のリング19への巻き付け完了前後において、プレート部材20の端末抵抗を減小できる。また、巻き付け完了後にプレート部材20の他端側部分20bが凸部30を乗り越えやすくすることができるので、プレート部材20が凸部30を乗り越える際の抵抗についても減小できる。さらに、その後トーションバー5の塑性変形のみによりエネルギー吸収が行われる場合において、スプール4とトーションバー5との相対回転が進行してプレート部材20の他端側部分20b端部が凸部30に再度当たる際(2度当たり、3度当たり等)の抵抗についても減小できる。
本発明の一実施形態におけるシートベルト装置の全体構造を乗員と共に表す正面図である。 本発明の一実施形態におけるシートベルトのリトラクター装置の全体概略構造を表す縦断面図である。 プレート部材の詳細取り付け構造を表す図1中II−II断面による横断面図及びその部分拡大図である。 プレート部材を取り付け状態において抽出して示す斜視図である。 プレート部材の塑性変形の挙動を表す図である。 凸部によるプレート部材の他端側部分の係合が外れる挙動を表す図である。 エネルギー吸収を行うときのトーションバー及びプレート部材から構成されるEA機構のEA荷重の挙動を表した図である。 エネルギー吸収を行うときのトーションバー及びプレート部材から構成されるEA機構のEA荷重の挙動の別の例を表した図である。
符号の説明
1 リトラクター装置
3 シートベルト
4 スプール(円筒部材)
4b 大径円筒部(軸端部)
5 トーションバー(軸部材)
7 ロック機構
19 リング(プレート取り付け部材)
20 プレート部材
20b 他端側部分
30 凸部
30a 当接面
32 第1縮径部
32 第2縮径部
35 凹部
36 切り込み部

Claims (6)

  1. シートベルトを巻き取るための回転可能な円筒部材と、
    前記円筒部材の内周側に設けられ、軸方向一方側が前記円筒部材と一体回転可能に接続される捩れ変形可能な軸部材と、
    前記円筒部材の軸端部の内周側に配置され、前記軸部材の軸方向他方側の外周部と一体回転可能に接続されたプレート取り付け部材と、
    このプレート取り付け部材のシートベルト引き出し方向の回転を阻止可能なロック機構と、
    一端側部分を前記プレート取り付け部材の外周部に固定し、他端側部分を曲折部を有するように折り返して前記円筒部材の内周部に当接するように前記円筒部材の内径と前記プレート取り付け部材の外径との間に形成された環状空間に設けた塑性変形可能なプレート部材とを有し、
    前記プレート取り付け部材は、外周部に前記プレート部材が巻き付けられる範囲において、半径が一定である等径部と、前記等径部の巻き付き方向下流側に設けられ、前記プレート部材の前記曲折部の曲率を前記等径部でのそれよりも序々に大きくする第1縮径部と、前記第1縮径部のさらに巻き付き方向下流側の巻き付け完了位置前後に設けられ、前記プレート部材の前記曲折部の曲率を前記第1縮径部のそれよりも序々に大きくする第2縮径部とを備えており、
    前記プレート取り付け部材の外周形状は、前記第1縮径部では円弧状であり、前記第2縮径部では略直線状である
    ことを特徴とするシートベルトのリトラクター装置。
  2. 請求項1に記載のシートベルトのリトラクター装置において、
    前記円筒部材の前記軸端部の内周部に、当接面を前記プレート部材の他端側端部に当接させることにより前記プレート部材を係止する凸部と、前記凸部の前記当接面側に位置する凹部とを設けた
    ことを特徴とするシートベルトのリトラクター装置。
  3. 請求項2記載のシートベルトのリトラクター装置において、
    前記凸部は、その高さが、前記プレート部材の端部の高さとほぼ同じとなるように設けられている
    ことを特徴とするシートベルトのリトラクター装置。
  4. シートベルトを巻き取るための回転可能な円筒部材と、
    前記円筒部材の内周側に設けられ、軸方向一方側が前記円筒部材と一体回転可能に接続される捩れ変形可能な軸部材と、
    前記円筒部材の軸端部の内周側に配置され、前記軸部材の軸方向他方側の外周部と一体回転可能に接続されたプレート取り付け部材と、
    このプレート取り付け部材のシートベルト引き出し方向の回転を阻止可能なロック機構と、
    一端側部分を前記プレート取り付け部材の外周部に固定し、他端側部分を曲折部を有するように折り返して前記円筒部材の内周部に当接するように前記円筒部材の内径と前記プレート取り付け部材の外径との間に形成された環状空間に設けた塑性変形可能なプレート部材とを有し、
    前記プレート取り付け部材は、外周部に前記プレート部材が巻き付けられる範囲において、半径が一定である等径部と、前記等径部の巻き付き方向下流側に設けられ、半径が前記等径部から巻き付け方向下流側に向かって徐々に減縮する第1縮径部と、前記第1縮径部のさらに巻き付き方向下流側の巻き付け完了位置前後に設けられ、半径の減縮度が前記第1縮径部のそれよりも序々に大きくする第2縮径部とを備え、
    前記プレート取り付け部材の外周形状は、前記第1縮径部では円弧状であり、前記第2縮径部では略直線状であり、
    前記円筒部材の前記軸端部の内周部に、当接面が前記プレート部材の他端側端部に当接することにより前記プレート部材を係止する凸部と、前記凸部の前記当接面側に位置する凹部とを設けた
    ことを特徴とするシートベルトのリトラクター装置。
  5. 請求項1乃至のいずれか1項記載のシートベルトのリトラクター装置において、
    前記プレート部材の他端側における前記円筒部材内周部側の面に、切り込み部を形成した
    ことを特徴とするシートベルトのリトラクター装置。
  6. 乗員を拘束するためのシートベルトと、
    このシートベルトの一方側を引き出し可能に巻き取る、請求項1乃至5のいずれか1項に記載のシートベルトのリトラクター装置と、前記シートベルトに設けたタングと、このタングと係合することにより、前記シートベルトを乗員に装着させるバックル装置とを有する
    ことを特徴とするシートベルト装置。
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