JP2011037411A - ウエビング巻取装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】最初の段階での荷重の吸収量に対して次段階の荷重の吸収量を小さくでき、しかも、その差を大きくできるウエビング巻取装置を得る。
【解決手段】スプール20とスリーブ32とはワイヤ134にて繋がれているため、ロックベース52の引出方向への回転が規制された状態でスプール20が引出方向に回転するとスリーブ32がスプール20と共に回転する。このため、スリーブ32とロックベース52とを繋ぐトーションシャフト40で捩じり変形が生じると共に、ワイヤ132がワイヤ挿通孔120から引き抜かれつつしごかれて変形する。ワイヤ132がワイヤ挿通孔120から全て引き抜かれると、スプール20とスリーブ32とを繋ぎ、且つ、機械的強度がトーションシャフト40よりも低いトーションシャフト100にて捩じり変形が生じる。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両のシートに着座した乗員の身体を拘束するウエビングベルトを巻き取って格納するウエビング巻取装置に関する。
下記特許文献1に開示されたウエビング巻取装置(特許文献1ではシートベルトリトラクタと称している)では、トーションバーによってスプールとロックホイールが相対回転不能に繋がっている。このロックホイールにはワイヤの基端側が繋がっている。ワイヤの先端側はスプールに形成された穴に挿入されている。
このウエビング巻取装置では、車両急減速状態等にロック機構(特許文献1ではロック組立体と称している)が作動すると、ロックホイールの引出方向への回転が規制され、ひいては、スプールの引出方向への回転が規制される。この状態で、トーションシャフトの機械的強度と、ワイヤの機械的強度との和を上回る力でウエビングベルトが引っ張られてスプールが引出方向に回転させられると、スプールがロックホイールに対して引出方向に回転する。このとき、トーションシャフトに捩じれが生じると共にスプールに形成された穴からワイヤが引き出されつつしごかれて変形する。
ウエビングベルトを引っ張る引っ張り力の一部は、このトーションシャフトの捩じり変形とワイヤの変形に供され、これにより、引っ張り力のエネルギーの一部が吸収される。
特表2006−501105の公報
このようにロックホイールに対してスプールが引出方向に回転することで、ワイヤがスプールの穴から全て引き出されると、その後はトーションシャフトだけが変形される。すなわち、このような構成では、ロックホイールに対してスプールが引出方向に回転している途中で、吸収する荷重(エネルギー)を複数の段階に変更できる。
ところで、このように荷重(エネルギー)の吸収を複数段階に設定する構成では、最初に多くのエネルギーを吸収し、次の段階でエネルギーの吸収量を小さく設定することが好ましい。しかしながら、このようなワイヤの変形による荷重(エネルギー)の吸収量を大きくするには、ワイヤの線径を大きくする等、ワイヤの機械的強度を高く設定すればよいが、ワイヤをしごいて変形させるという形態では、ワイヤの機械的強度を高く設定することが難しく、この結果、複数本のワイヤを用いたりしなくてはならない。
スプールの穴から引き出されつつしごかれて変形したワイヤは、ロックホイール側で巻き取られるように収容されるが、この巻き取り部分での直径寸法は限られているため、上記のように複数本のワイヤをロックホイール側の巻き取り部分に巻き取ろうとすると、ワイヤ1本あたりの長さが短くなり、ワイヤの変形により荷重(エネルギー)を吸収する期間が短くなる。
本発明は、上記事実を考慮して、最初の段階での荷重の吸収量に対して次段階の荷重の吸収量を小さくでき、しかも、その差を大きくできるウエビング巻取装置を得ることが目的である。
請求項1に記載の本発明に係るウエビング巻取装置は、ウエビングベルトの長手方向基端側が係止されて、軸周り方向一方である巻取方向へ回転することで前記ウエビングベルトを長手方向基端側から外周部に巻き取る中空筒状のスプールと、前記スプールに対して相対回転自在に設けられた回転部材と、前記スプールの軸方向一端側で前記スプールに対して相対回転可能に設けられたロックベースを含めて構成され、車両の急減速状態又は前記スプールが前記巻取方向とは反対の引出方向に所定の大きさ以上の加速度で回転した場合に前記ロックベースの前記引出方向への回転を規制するロック手段と、前記スプールに対して前記回転部材を相対回転不能に連結すると共に、前記ロックベースに対して前記スプールが前記引出方向に第1所定角度回転した状態で前記スプールと前記回転部材との連結を解除する連結手段と、ロックベース側連結部が前記ロックベースに対して相対回転不能な状態で直接又は間接的に連結されると共に、回転部材側第1連結部が前記回転部材に対して相対回転不能な状態で直接又は間接的に連結され、前記ロックベース側連結部に対して前記回転部材側第1連結部が相対的に回転することで変形する第1荷重吸収手段と、前記ロックベースに対して前記スプールが回転することで変形すると共に、前記ロックベースに対して前記スプールが前記第1所定角度回転することで変形が終了する第2荷重吸収手段と、機械的強度が前記第1荷重吸収手段の機械的強度よりも低く設定されて、回転部材側第2連結部が前記回転部材に対して相対回転不能な状態で直接又は間接的に連結されると共に、スプール側連結部が前記スプールに対して相対回転不能な状態で直接又は間接的に連結され、前記回転部材側第2連結部に対して前記スプール側連結部が相対的に回転することで変形する第3荷重吸収手段と、を備えている。
請求項1に記載の本発明に係るウエビング巻取装置によれば、車両が急減速し、又は、スプールが所定の大きさ以上の加速度で引出方向に回転するとロック手段が作動する。ロック手段が作動するとロックベースの引出方向への回転が規制される。ロックベースは第3荷重吸収手段に対して相対回転不能に連結され、第3荷重吸収手段は回転部材に対して相対回転不能に連結されている。
さらに、回転部材は第1荷重吸収手段に対して相対回転不能に連結され、第1荷重吸収手段はスプールに対して相対回転不能に連結されている。このため、上記のように、ロックベースの引出方向への回転が規制されることで、間接的にスプールの引出方向への回転が規制される。これにより、スプールからのウエビングベルトの引き出しが規制され、例えば、車両が急減速することで車両前方側へ慣性移動しようとする乗員の身体をウエビングベルトによって強く拘束できる。
一方、本発明に係るウエビング巻取装置では、連結手段によってスプールと回転部材とが相対回転不能に連結されている。このため、この連結手段によるスプールと回転部材との連結が解消されないと、第3荷重吸収手段の回転部材側第2連結部とスプール側連結部との間で相対回転が生じることがなく、第3荷重吸収手段に変形が生じることがない。
このため、上記のように、ロックベースの引出方向への回転が規制され、且つ、連結手段によるスプールと回転部材との連結が維持された状態では、第1荷重吸収手段の機械的強度と第2荷重吸収手段の機械的強度との和を上回る引出方向への回転力がスプールに付与されると、ロックベースに対してスプールが引出方向に回転し、更に、スプールと共に回転部材が引出方向に回転する。これにより、第1荷重吸収手段の回転部材側第1連結部がロックベース側連結部に対して引出方向に回転するように第1荷重吸収手段に捩じれが生じる。
さらに、上記のように、スプールと共に回転部材がロックベースに対して引出方向に回転すると第2荷重吸収手段に変形が生じる。
このように、連結手段によるスプールと回転部材との連結が維持されたままロックベースに対してスプールが引出方向に回転する荷重吸収第1段階では、上記のような引出方向へのスプールの回転角度に応じた長さのウエビングベルトがスプールから引き出され、このスプールから引き出されたウエビングベルトの長さ分だけ乗員は車両前方側へ慣性移動できる。
さらに、上記のように荷重吸収第1段階では、第1荷重吸収手段及び第2荷重吸収手段にて変形が生じる。このため、ウエビングベルトを引っ張る引っ張り力の一部が第1荷重吸収手段及び第2荷重吸収手段の変形に供されるので、上記の引っ張り力(すなわち、荷重)の一部を第1荷重吸収手段及び第2荷重吸収手段の変形で吸収できる。
次いで、上記のようにスプール及び回転部材がロックベースに対して第1所定角度引出方向に回転すると、第2荷重吸収手段の変形が終了すると共に、連結手段によるスプールと回転部材との連結が解消され、回転部材はスプールに対する相対回転が可能になる。この状態では、スプールの引出方向の回転力が、第1荷重吸収手段及び回転部材を介して第3荷重吸収手段の回転部材側第2連結部に伝わる。ここで、第3荷重吸収手段は第1荷重吸収手段よりも機械的強度が低いため、この状態では第1荷重吸収手段よりも第3荷重吸収手段にて変形が誘発され、第3荷重吸収手段のスプール側連結部が回転部材側第2連結部に対して引出方向に捩じれるように変形する。
このように、連結手段によるスプールと回転部材との連結が解消された状態でロックベースに対してスプールが引出方向に回転する荷重吸収第2段階では、上記のような引出方向へのスプールの回転角度に応じた長さのウエビングベルトが更にスプールから引き出され、このスプールから引き出されたウエビングベルトの長さ分だけ乗員は車両前方側へ更に慣性移動できる。
さらに、上記のように荷重吸収第2段階では、第3荷重吸収手段にて変形が生じる。このため、ウエビングベルトを引っ張る引っ張り力の一部が第3荷重吸収手段の変形に供されるので、上記の引っ張り力(すなわち、荷重)の一部を第3荷重吸収手段の変形で吸収できる。
このように、本発明に係るウエビング巻取装置では、乗員の身体がウエビングベルトを引っ張る引っ張り力を、荷重吸収第1段階と荷重吸収第2段階に分けて吸収できる。しかも、第1荷重吸収手段の機械的強度は第3荷重吸収手段よりも高いので、荷重吸収第1段階では、第2荷重吸収手段の機械的強度に、第1荷重吸収手段の機械的強度と第3荷重吸収手段の機械的強度との差に、第2荷重吸収手段の機械的強度を加えたとの差を加えた大きさの機械的強度に対応した荷重を吸収できる。
これにより、第2荷重吸収手段における荷重吸収量に限界があっても、荷重吸収第1段階と荷重吸収第2段階とで吸収する荷重の差を大きくできる。
請求項2に記載の本発明に係るウエビング巻取装置は、請求項1に記載の本発明において、前記連結手段及び前記第2荷重吸収手段の双方を構成すると共に基端側が前記ロックベースに連結され、前記ロックベースに対する前記スプールの前記引出方向への相対回転により前記回転部材の側から前記スプールの側へ移動する連結部材を備え、前記スプールの軸方向に前記連結部材を前記スプールに対して相対移動可能な状態で前記スプールの中心軸線周りの前記スプールに対する前記連結部材の相対回転を規制すると共に、前記ロックベースに対して前記スプールが前記第1所定角度回転することで前記スプールに対する前記連結部材の相対回転規制を解消するスプール側規制部を前記スプールに設け、前記回転部材の軸方向に前記連結部材を前記回転部材に対して相対移動可能な状態で前記回転部材の中心軸線周りの前記回転部材に対する前記連結部材の相対回転を規制すると共に前記スプールの側へ前記連結部材が移動する際に前記連結部材を変形させ、前記ロックベースに対して前記スプールが前記第1所定角度回転することで前記回転部材に対する前記連結部材の相対回転規制を解消すると共に前記連結部材の変形を終了させる回転部材側規制部を前記回転部材に設け、前記回転部材側規制部と前記スプール側規制部とにより前記回転部材及び前記スプールの双方に対する前記連結部材の相対回転を規制することで前記スプールに対して前記回転部材を相対回転不能に連結している。
請求項2に記載の本発明に係るウエビング巻取装置によれば、スプールにはスプール側規制部が設けられて、回転部材には回転部材側規制部が設けられる。スプール側規制部は連結手段及び第2荷重吸収手段を構成する連結部材がスプールに対して相対回転することを規制しており、回転部材側規制部は連結部材が回転部材に対して相対回転することを規制している。このように、連結部材はスプール及び回転部材の双方に対する相対回転が規制されていることで、スプールと回転部材とが連結部材を介して相対回転不能な状態で連結される。
この連結部材は基端側がロックベースに連結されているため、荷重吸収第1段階では、ロックベースに対するスプール及び回転部材の回転に伴い、第1エネルギー吸収手段に捩じり変形が生じると共に連結部材がスプールに対してスプールの軸方向に相対移動しつつ回転部材側規制部によって変形させられる。連結部材は連結手段を構成するのみならず、第2荷重吸収手段を構成しており、回転部材規制部によって変形させられることによりウエビングベルトを引っ張る引っ張り力の一部を吸収する。
スプール及び回転部材がロックベースに対して引出方向に第1所定角度回転するとスプール側回転規制部及び回転部材側規制部による連結部材の相対回転規制が解消されると共に回転部材側規制部による連結部材の変形が終了する。これにより、荷重吸収第1段階が終了する。
上記のように、連結部材が連結手段及び第2荷重吸収手段の双方を構成しているので、部品点数を少なくでき、コストを安価にできる。
請求項3に記載の本発明に係るウエビング巻取装置は、請求項2に記載の本発明において、前記回転部材に形成されて、少なくとも前記スプール側及びその反対側で開口して前記連結部材の先端側が通過して、内周部にて前記回転部材に対する前記連結部材の相対回転を規制すると共に、前記ロックベースに対して前記回転部材が前記引出方向に回転することで前記連結部材が前記スプール側へ移動した際には縁部にて前記連結部材をしごいて変形させる回転部材側係合部を前記回転部材側規制部とし、前記スプールに形成されて、少なくとも前記回転部材側で開口して前記連結部材が内側に入り込み、内周部にて前記スプールに対する前記連結部材の相対回転を規制するスプール側係合部を前記スプール側規制部としている。
請求項3に記載の本発明に係るウエビング巻取装置によれば、スプールにはスプール側規制部としてのスプール側係合部が形成される。このスプール側係合部は、少なくとも回転部材側及びロックベース側へ向けて開口するような透孔状、又は切欠き状、或いは溝状等とされている。また、回転部材には回転部材側規制部としての回転部材側係合部が形成される。この回転部材側係合部は、少なくともスプール側及びその反対側へ向けて開口するような透孔状、又は切欠き状、或いは溝状等とされている。上記の連結部材の先端側は回転部材側係合部を通過して、更に、スプールに形成されたスプール側係合部に入り込んでいることにより回転部材とスプールとが相対回転不能に連結される。
この連結部材は基端側がロックベースに連結されているため、荷重吸収第1段階では、ロックベースに対するスプール及び回転部材の回転に伴い、第1エネルギー吸収手段に捩じり変形が生じると共に連結部材がスプールのスプール側係合部から引き出されつつ回転部材の回転部材側係合部の縁にて連結部材がしごかれて変形する。連結部材は連結手段を構成するのみならず、第2荷重吸収手段を構成しており、回転部材の回転部材側係合部の縁でしごかれて変形することによりウエビングベルトを引っ張る引っ張り力の一部を吸収する。
スプール及び回転部材がロックベースに対して引出方向に第1所定角度回転するとスプールのスプール側係合部から連結部材が全て引き出される。これにより、連結部材によるスプールと回転部材との連結が解消されて荷重吸収第1段階が終了する。
上記のように、連結部材が連結手段及び第2荷重吸収手段の双方を構成しているので、部品点数を少なくでき、しかも、スプール側回転規制部及び回転部材側回転規制部はスプール側係合部や回転部材側係合部は透孔や切欠き、溝等でよいので構成が簡単でコストを安価にできる。
請求項3に記載の本発明に係るウエビング巻取装置は、請求項1又は請求項2に記載の本発明において、前記連結手段による前記スプールと前記回転部材との連結が解消された状態で、前記回転部材に対して前記スプールが前記引出方向に第2所定角度回転することで前記引出方向への前記回転部材に対する前記スプールの相対回転を規制する相対回転規制手段を備えている。
請求項3に記載の本発明に係るウエビング巻取装置では、荷重吸収第2段階が開始されるとスプールがロックベース及び回転部材に対して引出方向に回転し第3荷重吸収手段にて捩じり変形が生じる。このようにしてスプールがロックベース及び回転部材に対して第2所定角度引出方向に回転すると、相対回転規制手段が回転部材に対するスプールの相対的な引出方向への回転を規制する(あくまでも、回転部材に対するスプールの相対回転を規制するのであって、スプールや回転部材の回転そのものを規制するのではない)。
この状態でスプールが引出方向に回転することで回転部材がスプールと共に引出方向に回転することにより荷重吸収第3段階が開始される。上記のように第3荷重吸収手段はスプール側連結部がスプールに直接又は間接的に連結されて回転部材側第2連結部が回転部材に直接又は間接的に連結されているので、回転部材がスプールに伴われて引出方向に回転しても、第3荷重吸収手段の回転部材側第2連結部とスプール側連結部との間で相対回転が生じず、したがって第3荷重吸収手段が変形しない。
一方、この状態では、ロックベースの引出方向への回転が規制されているので、スプールに伴われて回転部材が引出方向に回転すると、第1荷重吸収手段のロックベース側連結部に対して回転部材側第1連結部が引出方向に回転するので、第1荷重吸収手段において変形が再開される。但し、この状態では既に第2荷重吸収手段の変形は終了しているので、この荷重吸収第3段階では荷重吸収第1段階とは異なり第1荷重吸収手段のみが変形され、ウエビングベルトを引っ張る引っ張り力の一部が第1荷重吸収手段の変形に供されるので、上記の引っ張り力(すなわち、荷重)の一部を第1荷重吸収手段の変形で吸収できる。
上記のように荷重吸収第3段階では、第2荷重吸収手段の変形がないため荷重吸収第1段階よりも吸収する荷重は小さいが、第1荷重吸収手段は第3荷重吸収手段よりも機械的強度が高いため、荷重吸収第2段階よりも吸収する荷重が大きい。このように、本発明に係るウエビング巻取装置では、荷重(エネルギー)の吸収を多段階にできる。
以上説明したように、本発明に係るウエビング巻取装置では、最初の段階での荷重の吸収量に対して次段階の荷重の吸収量を小さくでき、しかも、その差を大きくできる。
本発明の第1の実施の形態に係るウエビング巻取装置の要部の構成を示す分解斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係るウエビング巻取装置の要部の構成を示す正面断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るウエビング巻取装置の要部の構成を示す側面断面図である。 荷重吸収第1段階の状態を示す図2に対応した正面断面図である。 荷重吸収第1段階の状態を示す図3に対応した側面断面図である。 荷重吸収第1段階が終了した状態を示す図2に対応した正面断面図である。 荷重吸収第1段階が終了した状態を示す図3に対応した側面断面図である。 スプールの回転量に対する吸収荷重の大きさの変化を概略的に示すグラフである。 本発明の第2の実施の形態に係るウエビング巻取装置の要部の構成を示す分解斜視図である。 本発明の第2の実施の形態に係るウエビング巻取装置の要部の構成を示す側面断面図である。 荷重吸収第2段階が終了した状態を示す図9に対応した側面断面図である。 荷重吸収第3段階が開始された状態を示す図9に対応した側面断面図である。 スプールの回転量に対する吸収荷重の大きさの変化を概略的に示すグラフである。
<第1の実施の形態の構成>
図2には本発明の第1の実施の形態に係るウエビング巻取装置10の構成の概略が正面断面図により示されている。この図に示されるように、ウエビング巻取装置10は図示しないボルト等の締結手段により車体の所定部位やシートの骨格部材等に締結固定されるフレーム12を備えている。フレーム12は厚さ方向に互いに対向した一対の脚板14、16を備えている。
また、ウエビング巻取装置10はスプール20を備えている。スプール20は軸方向が上記の脚板14と脚板16との対向方向に沿った筒状とされている。このスプール20にはウエビングベルト22の長手方向基端側が係止されている。ウエビングベルト22は長尺帯状に形成されており、スプール20がその中心軸線周りの一方である巻取方向に回転すると、ウエビングベルト22がその長手方向基端側からスプール20の外周部に巻き取られて格納される。
図1及び図2に示されるように、スプール20の軸方向中間部よりも脚板16側ではスプール20に第1嵌挿孔30が形成されている。第1嵌挿孔30は内周形状がスプール20に対して同軸の円形とされており、スプール20の脚板16側の端部にて開口している。この第1嵌挿孔30の脚板16側の開口端からは回転部材としてのスリーブ32が嵌挿されている。スリーブ32は筒状部34を備えている。筒状部34は外径寸法が第1嵌挿孔30の内径寸法に略等しい(厳密には第1嵌挿孔30の内径寸法よりも僅かに小さい)円形とされた円筒形状とされ、スプール20に対して同軸的に相対回転可能にスプール20に嵌挿されている。
筒状部34の脚板16側の端部にはフランジ部36が形成されている。フランジ部36の外周形状は筒状部34と同軸の円形とされており、その外径寸法は第1嵌挿孔30の内径寸法よりも十分に大きく、フランジ部36はスプール20の軸方向に沿ってスプール20の脚板16側の端面と対向している。また、筒状部34の脚板16とは反対側の端部(スプール20の軸方向中央側における筒状部34の端部)には底部38が形成されている。
また、筒状部34の内側には第1荷重吸収手段としてのトーションシャフト40が設けられている。トーションシャフト40は可変部42を備えている。可変部42は長手方向がスプール20の軸方向に沿った棒形状に形成されており、概ねスプール20に対して同軸的に配置されている。可変部42の一端にはスリーブ側連結部(回転部材側第1連結部)44が形成されている。スリーブ側連結部44は外周形状が可変部42の外周形状よりも大きく、且つ、多角形や星形、又はセレーション形状等の非円形(本実施の形態では六角形)とされている。
このスリーブ側連結部44に対応して上記の底部38には嵌合孔46が形成されている。嵌合孔46は内周形状がスリーブ側連結部44の外周形状に略等しく(厳密にはスリーブ側連結部44の外周形状よりも僅かに大きく)設定されており、嵌合孔46にスリーブ側連結部44が嵌め込まれている。嵌合孔46の内周形状とスリーブ側連結部44の外周形状とは上記のような非円形であるため、嵌合孔46にスリーブ側連結部44が嵌り込むことでトーションシャフト40はスリーブ32に対して相対回転不能とされている。
一方、スリーブ32を構成するフランジ部36のスプール20とは反対側には、ロック手段としてのロック機構50を構成するロックベース52が設けられている。ロックベース52は外周形状が円形の筒状部54を備えている。筒状部54の外径寸法は筒状部34の内径寸法に略等しく(厳密には筒状部34の内径寸法よりも僅かに小さく)、筒状部34のフランジ部36側の開口端から筒状部34に対して同軸的に嵌挿されている。この筒状部54には嵌合孔56が形成されている。
嵌合孔56は内周形状が多角形や星形、又はセレーション形状等の非円形(本実施の形態では六角形)とされており、筒状部54の中心軸線に沿って形成されている。嵌合孔56は脚板14側の端部が開口しており、この脚板14側の嵌合孔56の開口端から可変部42のスリーブ側連結部44とは反対側の端部に形成されたロックベース側連結部58が嵌挿されている。ロックベース側連結部58は外周形状が嵌合孔56の内周形状に略等しく(厳密には嵌合孔56の内周形状よりも僅かに小さく)設定されており、嵌合孔56にロックベース側連結部58が嵌挿された状態では筒状部54(すなわち、ロックベース52)はトーションシャフト40に対して相対回転不能とされている。
筒状部54の脚板16側の端部にはラチェット部60が筒状部54に対して同軸的に形成されており、嵌合孔56の脚板16側はラチェット部60により閉止されている。ラチェット部60は外周形状が筒状部34の内周形状よりも十分に大きく、ラチェット部60はスプール20の軸方向に沿ってフランジ部36と対向している。
図2及び図3に示されるように、このラチェット部60の半径方向外側にはロックベース52と共にロック機構50を構成するロックパウル62が設けられている。ロックパウル62はスプール20の軸方向と同じ向きを軸方向とする軸周りに回動可能に脚板16又は脚板16の外側(すなわち、脚板16の脚板14とは反対側)で脚板16に取り付けられたハウジング64に支持されている。ロックパウル62の先端側にはラチェット歯が形成されており、ロックパウル62の先端側がラチェット部60の外周部へ接近する向きへロックパウル62が回動すると、ロックパウル62のラチェット歯がラチェット部60の外周部に形成されたラチェット歯に噛み合う。このようにロックパウル62とラチェット部60とが噛み合った状態では上述した巻取方向とは反対方向である引出方向へのラチェット部60(すなわち、ロックベース52)の回転が規制される。
上記のハウジング64の内側には車両が急減速状態になった場合に作動する所謂「VSIR機構」や、ロックベース52が所定の大きさ以上の加速度で引出方向に回転した際に作動する所謂「WSIR機構」等を構成する各種部品が収容されており、これらの「VSIR機構」や「WSIR機構」が作動することでロックパウル62はその先端側がラチェット部60の外周部へ接近するように回動させられる。
また、上記のように、嵌合孔56に嵌挿されるロックベース側連結部58の可変部42とは反対側の端部には軸部66が可変部42、ひいては、スプール20に対して同軸的に形成されている。軸部66はラチェット部60を貫通してハウジング64の内側に入り込み、ハウジング64に形成された図示しない軸受部に直接又は間接的に回転自在に支持されている。
一方、図1及び図2に示されるように、スプール20における第1嵌挿孔30よりも脚板14側ではスプール20に第2嵌挿孔80が形成されている。第2嵌挿孔80は内周形状が第1嵌挿孔30の内周形状よりも小さく、スプール20の中心軸線に沿うように形成されており、その一端(第2嵌挿孔80におけるスプール20の軸方向中央側の端部)は第1嵌挿孔30の底部にて開口し、他端はスプール20の脚板14側の端部にて開口している。第2嵌挿孔80の内周形状は、少なくとも第2嵌挿孔80の中間部よりも脚板14側で多角形や星形、又はセレーション形状等の非円形(本実施の形態では六角形)とされている。
このような内周形状の第2嵌挿孔80の他端にはアダプタ82が設けられている。アダプタ82は嵌挿部84を備えている。嵌挿部84は外周形状が第2嵌挿孔80の脚板14側の開口端における内周形状に略等しく(厳密には、第2嵌挿孔80の脚板14側の開口端における内周形状よりも僅かに小さく)、第2嵌挿孔80に嵌挿部84が嵌挿されている。上記のように、嵌挿部84が嵌挿される第2嵌挿孔80の脚板14側の開口端は内周形状が非円形であるため、第2嵌挿孔80に嵌挿部84が嵌挿された状態ではアダプタ82はスプール20に対して相対回転不能である。
嵌挿部84の一端(スプール20の軸方向外方側で、図2の左方)にはフランジ部86が形成されている。フランジ部86はスプール20の軸方向に沿ってスプール20と対向しており、スプール20に干渉されることでスプール20の軸方向中央側へのアダプタ82の変位が規制される。また、フランジ部86のアダプタ82とは反対側には軸部88が形成されている。軸部88は第2嵌挿孔80に嵌挿部84が嵌挿された状態でスプール20に対して略同軸となるように形勢されている。
この軸部88は脚板14の外側(すなわち、脚板14の脚板16とは反対側)で脚板14に取り付けられたスプリングハウジング90の内側に入り込んでおり、スプリングハウジング90に形成された図示しない軸受部に直接又は間接的に回転自在に支持されている。このように、軸部88がスプリングハウジング90に回転自在に支持され、上記のように軸部66がハウジング64に回転自在に支持されることで、スプール20が巻取方向及び引出方向に回転自在に支持される。
このスプリングハウジング90の内側にはスプール付勢手段としての図示しない渦巻きばねが収容されている。この渦巻きばねの渦巻き方向外側端部はスプリングハウジング90に直接又は間接的に係止されている。これに対して、渦巻きばねの渦巻き方向内側端部は軸部88に直接又は間接的に係止されている。渦巻きばねは軸部88が引出方向に回転すると巻き締まり、これにより生じた付勢力が軸部88、ひいては、スプール20を巻取方向に付勢する。
一方、上記の第2嵌挿孔80の内側には第3荷重吸収手段としてのトーションシャフト100が設けられている。トーションシャフト100は可変部102を備えている。可変部102はトーションシャフト40の可変部42よりも細い棒状に形成されている。このため、可変部102の機械的強度(特に、軸方向一端に対して他端側を回転させて捩じるような変形に対する機械的強度)は可変部42の機械的強度よりも低い。
可変部102の一端にはスプール側連結部104が形成されている。スプール側連結部104に対応してアダプタ82の嵌挿部84には嵌挿孔106が形成されている。嵌挿孔106の内周部は多角形や星形、又はセレーション形状等の非円形(本実施の形態では六角形)とされており、嵌挿部84のフランジ部86とは反対側の端部にて開口している。スプール側連結部104の外周形状は嵌挿孔106の内周形状に略等しく(厳密には嵌挿孔106の内周形状よりも僅かに小さく)、嵌挿孔106にスプール側連結部104を嵌挿できる。
また、可変部102のスプール側連結部104とは反対側の端部には外周形状が嵌合孔46は内周形状に略等しい(厳密には嵌合孔46の内周形状よりも僅かに小さな)スリーブ側連結部(回転部材側第2連結部)108が形成されており、スプール20の軸方向にトーションシャフト40のスリーブ側連結部44と並んだ状態でスリーブ側連結部108が嵌合孔46に嵌め込まれている。スプール側連結部104の外周形状及び嵌挿孔106の内周形状は非円形であるため、嵌挿孔106にスプール側連結部104が嵌り込んだ状態ではトーションシャフト100はアダプタ82に対して相対回転不能である。
上記のように、アダプタ82はスプール20に対して相対回転不能であるので、トーションシャフト100はアダプタ82を介してスプール20に対して相対回転不能に繋がっている。また、嵌合孔46の内周形状及びスリーブ側連結部108の外周形状は非円形であるため、スリーブ側連結部108が嵌合孔46に嵌り込んだ状態ではスリーブ32はトーションシャフト100に対して相対回転不能である。このため、ロックベース52が、トーションシャフト40、スリーブ32、トーションシャフト100、及びアダプタ82を介してスプール20に対して相対回転不能に繋がっている。したがって、ロックベース52はスプール20と一体的に回転する。
一方、図1及び図2に示されるように、スプール20にはスプール側係合部としてスプール側規制部を構成するワイヤ挿通孔120が形成されている。ワイヤ挿通孔120はスプール20の中心軸線に対してスプール20の回転半径方向外方に変位した位置でスプール20の中心軸線に沿うように形成されている。ワイヤ挿通孔120は少なくともスプール20の脚板16側の端部にて開口している(特に、本実施の形態では、スプール20の軸方向両端にてワイヤ挿通孔120が開口している)。なお、本実施の形態ではスプール20の軸方向両端にて開口したワイヤ挿通孔120をスプール側係合部としたが、例えば、スプール側係合部を、少なくともスプール20の脚板16側の端部で開口し、しかも、スプール20の外周面においても開口した溝状又は切欠き状としてもよい。
このワイヤ挿通孔120の脚板16側の開口端に対向するようにスリーブ32のフランジ部36には回転部材側係合部として回転部材側規制部を構成する透孔122が形成されている。なお、本実施の形態ではフランジ部36の両端で開口するように貫通した透孔122を回転部材側係合部としたが、例えば、スプール側係合部を、少なくともフランジ部36の両端部で開口し、しかも、フランジ部36の外周部においても開口した溝状又は切欠き状としてもよい。
さらに、この透孔122に対応してロックベース52のラチェット部60には収容溝124が形成されている。収容溝124はラチェット部60に対して同軸のリング状に形成された溝で、ラチェット部60のフランジ部36と対向する側の面にて開口している。透孔122はスプール20の軸方向に沿って保持孔126と対向している。スリーブ32の筒状部34にはロックベース52の筒状部54が同軸的に相対回転可能に嵌挿されているので、トーションシャフト40に対してロックベース52が相対回転しても、収容溝124と透孔122とがスプール20の軸方向に互いに対向する。
さらに、収容溝124に対応してラチェット部60には保持孔126が形成されている。保持孔126は内径寸法がワイヤ挿通孔120や透孔122の内径寸法、更には、収容溝124の内幅寸法よりも大きな孔でラチェット部60のフランジ部36とは反対側の端面にて開口している。この保持孔126の底部にて収容溝124の一部が開口しており、保持孔126と収容溝124とは互いに連通している。
さらに、スプール20には、第2荷重吸収手段及び連結手段としての連結部材を構成するワイヤ132を備えている。ワイヤ132はワイヤ本体134を備えている。ワイヤ本体134は外径寸法がワイヤ挿通孔120やワイヤ132の内径寸法、更には、収容溝124の内幅寸法よりも小さな棒状とされている。ワイヤ本体134の長手方向一端側は収容溝124に入り込んでおり、本ウエビング巻取装置10の初期状態では、ワイヤ本体134の他端側が透孔122を通過してワイヤ挿通孔120に入り込んでいる。
スプール20の第1嵌挿孔30に筒状部34が嵌挿されたスリーブ32はスプール20に対して同軸的に相対回転可能であるが、ワイヤ本体134が透孔122とワイヤ挿通孔120との双方に入り込んでいることで、スプール20に対するスリーブ32の相対回転が規制されている。また、ワイヤ本体134の長手方向一端部には頭部136が形成されている。頭部136は外径寸法が保持孔126の内径寸法以下で収容溝124の内幅寸法よりも大きな円板形状とされており、保持孔126の内側に入り込んでいる。このように保持孔126に頭部136が入り込んでいることで、収容溝124のフランジ部36側の開口からワイヤ本体134が抜け出ることが規制されている。
<第1の実施の形態の作用、効果>
次に、本ウエビング巻取装置10の作用並びに効果について説明する。
(ロック機構50の作動)
本ウエビング巻取装置10では、車両が急減速状態になるとロック機構50のVSIR機構が作動してロックパウル62が回動させられ、ロックパウル62の先端側がラチェット部60(ロックベース52)の外周部へ接近させられる。また、例えば、車両が急減速することで乗員が車両前方側へ慣性移動しようとすると、乗員の身体に装着されたウエビングベルト22が引っ張られる。
これにより、スプール20が所定の大きさ以上の加速度で引出方向に回転すると、アダプタ82、トーションシャフト100、スリーブ32、及びトーションシャフト40を介してスプール20の回転がロックベース52に伝えられ、ロックベース52が所定の大きさ以上の加速度で引出方向に回転する。このように、ロックベース52が所定の大きさ以上の加速度で引出方向に回転すると、ロック機構50のWSIR機構が作動してロックパウル62が回動させられ、ロックパウル62の先端側がラチェット部60(ロックベース52)の外周部へ接近させられる。
このように、ロックパウル62の先端側がラチェット部60の外周部へ接近して、図3において仮想線(二点鎖線)で示されるように、ロックパウル62のラチェット歯とラチェット部60のラチェット歯とが噛み合うと、ラチェット部60、すなわち、ロックベース52の引出方向への回転が規制され、ひいてはスプール20の引出方向への回転が規制される。これにより、スプール20からのウエビングベルト22の引き出しが規制され、ウエビングベルト22を装着した乗員の身体が車両前方側へ慣性移動することを規制する。
(荷重吸収第1段階)
この状態で、車両前方側へ慣性移動しようとする乗員の身体がトーションシャフト40の可変部42の機械的強度と、ワイヤ132のワイヤ本体134の機械的強度との和を上回る力でウエビングベルト22を引っ張ると第1段階の荷重吸収が開始される。
すなわち、本ウエビング巻取装置10においてスリーブ32はスプール20に対して相対回転可能に嵌挿されているものの、ワイヤ132のワイヤ本体134がスリーブ32の透孔122を貫通してワイヤ挿通孔120に入り込んでいるため、この状態では、スプール20に対するスリーブ32の相対回転可能が不能である。このため、この状態でスプール20に付与された引出方向への回転力がトーションシャフト40の可変部42の機械的強度とワイヤ132のワイヤ本体134の機械的強度との和を上回ると、図4及び図5に示されるように、スプール20及びスリーブ32がロックベース52に対して引出方向に回転する。
これにより、トーションシャフト40では可変部42のロックベース側連結部58側に対してスリーブ側連結部44側が引出方向に回転するような捩じれが生じる。また、このようにスプール20及びスリーブ32がロックベース52に対して引出方向に回転すると、ワイヤ132の頭部136がスプール20に対して相対的に巻取方向に回転することになるので、図5に示されるように、ロックベース52に対するワイヤ挿通孔120及び透孔122の回転角度に応じた収容溝124の周長さ分だけワイヤ本体134がワイヤ挿通孔120から引き出され、更に、透孔122を通過して、収容溝124に収容される。
このようにワイヤ挿通孔120から引き出されて透孔122を通過したワイヤ本体134が収容溝124に収容される際には、ワイヤ本体134は透孔122のラチェット部60側の開口縁にしごかれて、その長手方向がスプール20の軸方向から収容溝124の周方向に曲げられる。
このように荷重吸収第1段階では、ロックベース52に対するスプール20及びスリーブ32の引出方向への回転量に応じた長さのウエビングベルト22がスプール20から引き出され、このように引き出されたウエビングベルト22の長さ分だけ乗員の身体が車両前方側へ慣性移動できる。
さらに、この荷重吸収第1段階では、上記のようにトーションシャフト40の可変部42に捩じり変形が生じると共にワイヤ132のワイヤ本体134に曲げ変形が生じる。スプール20に付与された引出方向への回転力の一部、すなわち、車両前方側へ慣性移動しようとする乗員の身体がウエビングベルト22を引っ張る引っ張り力の一部は、このトーションシャフト40の可変部42に捩じり変形とワイヤ132のワイヤ本体134に曲げ変形とに供され、図8におけるグラフに示されるように、トーションシャフト40の可変部42に捩じり変形及びワイヤ132のワイヤ本体134に曲げ変形とに供された荷重(更には、この荷重に応じたエネルギー)が吸収される。
(荷重吸収第2段階)
次に、図6及び図7に示されるように、ロックベース52に対してスプール20及びスリーブ32が引出方向に回転することで、ワイヤ132のワイヤ本体134がワイヤ挿通孔120から全て引き出されて透孔122を通過し、ワイヤ本体134が全て収容溝124に収容されると、ワイヤ本体134の曲げ変形による荷重の吸収が終了して、上記の荷重吸収第1段階が終了する。このように、荷重吸収第1段階が終了すると続いて荷重吸収第2段階が開始される。
この荷重吸収第2段階では、上記のようにワイヤ132のワイヤ本体134が収容溝124に全て収容されているため、ワイヤ本体134によるスプール20とスリーブ32との相対回転規制が解消される。ここで、スリーブ32は、本来、トーションシャフト100によってロックベース52に対して相対回転不能な状態で繋がっている。このため、スプール20に対するスリーブ32の相対回転が可能になった状態で上記の荷重吸収第1段階のようにスプール20に引出方向の回転力が付与されると、スプール20がスリーブ32及びロックベース52に対して引出方向に回転する。これにより、トーションシャフト100では可変部102のスリーブ側連結部108側に対してスプール側連結部104側が引出方向に回転するような捩じれが生じる。
このように荷重吸収第2段階では、ロックベース52及びスリーブ32に対するスプール20の引出方向への回転量に応じた長さのウエビングベルト22が更にスプール20から引き出され、このように更に引き出されたウエビングベルト22の長さ分だけ乗員の身体が車両前方側へ慣性移動できる。さらに、この荷重吸収第2段階では、上記のようにトーションシャフト100の可変部102に捩じり変形が生じるので、スプール20に付与された引出方向への回転力の一部、すなわち、車両前方側へ慣性移動しようとする乗員の身体がウエビングベルト22を引っ張る引っ張り力の一部は、このトーションシャフト100の可変部102に捩じり変形に供され、図8におけるグラフに示されるように、トーションシャフト100の可変部102に捩じり変形に供された荷重(更には、この荷重に応じたエネルギー)が吸収される。
ところで、上記のように、荷重吸収第1段階では可変部42(トーションシャフト40)が捩じり変形されてワイヤ本体134(ワイヤ132)が曲げ変形される。ここで、トーションシャフト100の可変部102の機械的強度はトーションシャフト40の可変部42の機械的強度よりも小さい。したがって、荷重吸収第1段階で吸収する荷重は、ワイヤ本体134(ワイヤ132)の曲げ変形に供される荷重に、可変部42(トーションシャフト40)の捩じり変形に供される荷重と可変部102(トーションシャフト100)の捩じり変形に供される荷重との差を重畳した大きさだけ荷重吸収第2段階で吸収する荷重よりも大きくなる。
このように、本ウエビング巻取装置10では、荷重吸収第1段階において吸収する荷重を、荷重吸収第2段階において吸収する荷重よりも十分に大きくできる。
<第2の実施の形態の構成>
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、本実施の形態を説明するにあたり、前記第1の実施の形態と基本的に同一の部位に関しては、同一の符号を付与してその詳細な説明を省略する。
図9には本実施の形態に係るウエビング巻取装置160の要部の構成が分解斜視図により示されている。この図に示されるように、本ウエビング巻取装置160はスプール20を備えておらず、代わりにスプール162を備えている。スプール162は基本的に前記第1の実施の形態におけるスプール20と同じ構成であるが、相対回転規制手段を構成する押圧部164を備える点でスプール20とは構成が異なる。押圧部164は、スプール162の脚板16側の端部において、ワイヤ挿通孔120の開口位置よりも巻取方向側の一部を更にスプール162の軸方向外方(脚板16側)に張り出させることで形成されている。
一方、本ウエビング巻取装置160はスリーブ32を備えておらず、代わりに回転部材としてのスリーブ172を備えている。スリーブ172は筒状部34を備えている点で基本的に前記第1の実施の形態におけるスリーブ32と同じ構成であるが、フランジ部36を備えておらず、代わりに押圧部164と共に相対回転規制手段を構成する当接片174を備えている。当接片174は筒状部34の底部38とは反対側の端部から筒状部34の半径方向外方へ舌片状に延出されており、前記第1の実施の形態におけるスリーブ32のフランジ部36と同様に透孔122が形成されている。
このように、当接片174はスリーブ32のフランジ部36と同様にスプール162の脚板16側の端部と対向している。しかしながら、上記のようにスプール162の脚板16側の端部からは押圧部164が軸方向外方へ張り出すように形成されている。このため、図10に示されるように、当接片174はスプール162及びスリーブ172の回転周方向に沿って押圧部164と対向しており、特に、初期状態(図10図示状態)では、当接片174は押圧部164の引出方向側で押圧部164に隣接している。
<第2の実施の形態の作用、効果>
次に、本ウエビング巻取装置160の作用並びに効果について説明する。
(荷重吸収第1段階)
本ウエビング巻取装置160は、上記のようにスプール20に代わり押圧部164を有するスプール162と、スリーブ32に代わり当接片174を有するスリーブ172を備えるものの、それ以外の構成は基本的に前記第1の実施の形態に係るウエビング巻取装置10を同じ構成である。したがって、当接片174に形成された透孔122を通過したワイヤ本体134(ワイヤ132)がスプール162のワイヤ挿通孔120に入り込んでいるため、ワイヤ本体134が全てワイヤ挿通孔120から引き出されて収容溝124に収容されるまでは、前記第1の実施の形態における荷重吸収第1段階と同様の作用を奏し、前記第1の実施の形態における荷重吸収第1段階と同様の効果を得ることができる。
(荷重吸収第2段階)
次いで、荷重吸収第1段階が終了すると、前記第1の実施の形態と同様にスプール162に対するスリーブ172の相対回転が可能になるため、前記第1の実施の形態における荷重吸収第2段階と同様の荷重吸収第2段階が開始される。この荷重吸収第2段階においても基本的には前記第1の実施の形態における荷重吸収第2段階と同様の作用を奏し、前記第1の実施の形態における荷重吸収第2段階と同様の効果を得ることができる。
但し、本ウエビング巻取装置160では、上記のようにスプール162に押圧部164が形成されてスリーブ172はフランジ部36に代わる当接片174を備えているので、荷重吸収第2段階が開始されると、図10において仮想線(二点鎖線)で示されるように、押圧部164が引出方向に当接片174から離間するように回転する。このように押圧部164が当接片174に対して回転すると、当接片174の巻取方向側から押圧部164が当接片174に接近する。これによって、図11に示されるように当接片174の巻取方向側から押圧部164が当接する。
この状態で、更にスプール162が引出方向に回転すると、図12に示されるように、押圧部164が当接片174を引出方向に押圧する。このため、この状態では、スリーブ172に対するスプール162の引出方向への相対回転が規制され、スリーブ172はスプール162と共に引出方向に回転する。
(荷重吸収第3段階)
このように、スプール162と共にスリーブ172が引出方向に回転すると、トーションシャフト100のスプール側連結部104とスリーブ側連結部108との間では相対回転が生じないため、可変部102の捩じり変形による荷重の吸収、すなわち、荷重吸収第2段階での荷重吸収は終了する。
しかしながら、スプール162と共にスリーブ172が引出方向に回転することでロックベース52とスプール162との間で相対回転が生じるので、トーションシャフト40のロックベース側連結部58に対してスリーブ側連結部44が引出方向に回転し、トーションシャフト40の可変部42における捩じり変形が再開されて、荷重吸収第3段階における荷重吸収が開始される。この状態では、既にワイヤ本体134が全てワイヤ挿通孔120から引き出されて収容溝124に収容されているため、ワイヤ本体134を曲げ変形させることによる荷重は行なわれず、図13におけるグラフに示されるように、トーションシャフト40の可変部42の捩じり変形に供される荷重が吸収されることになる。
上記のように、トーションシャフト40の可変部42はトーションシャフト100の可変部102よりも機械的強度が高いため、荷重吸収第2段階から荷重吸収第3段階へ移行することで、荷重吸収第2段階における荷重の吸収量よりも大きく荷重吸収第1段階における荷重の吸収量よりも小さな荷重を吸収できる。
以上のように、本実施の形態では、荷重吸収第2段階を終了させて、荷重の吸収量が荷重吸収第2段階とは異なる荷重吸収第3段階に移行させることができ、更に他段階に荷重吸収量を調整できる。
10 ウエビング巻取装置
20 スプール
22 ウエビングベルト
32 スリーブ(回転部材)
40 トーションシャフト(第1荷重吸収手段)
42 可変部
44 スリーブ側連結部(回転部材側第1連結部)
50 ロック機構(ロック手段)
52 ロックベース
58 ロックベース側連結部
100 トーションシャフト(第3荷重吸収手段)
104 スプール側連結部
108 スリーブ側連結部(回転部材側第2連結部)
120 ワイヤ挿通孔(スプール側係合部、スプール側規制部)
122 透孔(回転部材側係合部、回転部材側規制部)
132 ワイヤ(第2荷重吸収手段)
160 ウエビング巻取装置
162 スプール
164 押圧部(相対回転規制手段)
172 スリーブ(回転部材)
174 当接片(相対回転規制手段)

Claims (4)

  1. ウエビングベルトの長手方向基端側が係止されて、軸周り方向一方である巻取方向へ回転することで前記ウエビングベルトを長手方向基端側から外周部に巻き取る中空筒状のスプールと、
    前記スプールに対して相対回転自在に設けられた回転部材と、
    前記スプールの軸方向一端側で前記スプールに対して相対回転可能に設けられたロックベースを含めて構成され、車両の急減速状態又は前記スプールが前記巻取方向とは反対の引出方向に所定の大きさ以上の加速度で回転した場合に前記ロックベースの前記引出方向への回転を規制するロック手段と、
    前記スプールに対して前記回転部材を相対回転不能に連結すると共に、前記ロックベースに対して前記スプールが前記引出方向に第1所定角度回転した状態で前記スプールと前記回転部材との連結を解除する連結手段と、
    ロックベース側連結部が前記ロックベースに対して相対回転不能な状態で直接又は間接的に連結されると共に、回転部材側第1連結部が前記回転部材に対して相対回転不能な状態で直接又は間接的に連結され、前記ロックベース側連結部に対して前記回転部材側第1連結部が相対的に回転することで変形する第1荷重吸収手段と、
    前記ロックベースに対して前記スプールが回転することで変形すると共に、前記ロックベースに対して前記スプールが前記第1所定角度回転することで変形が終了する第2荷重吸収手段と、
    機械的強度が前記第1荷重吸収手段の機械的強度よりも低く設定されて、回転部材側第2連結部が前記回転部材に対して相対回転不能な状態で直接又は間接的に連結されると共に、スプール側連結部が前記スプールに対して相対回転不能な状態で直接又は間接的に連結され、前記回転部材側第2連結部に対して前記スプール側連結部が相対的に回転することで変形する第3荷重吸収手段と、
    を備えるウエビング巻取装置。
  2. 前記連結手段及び前記第2荷重吸収手段の双方を構成すると共に基端側が前記ロックベースに連結され、前記ロックベースに対する前記スプールの前記引出方向への相対回転により前記回転部材の側から前記スプールの側へ移動する連結部材を備え、
    前記スプールの軸方向に前記連結部材を前記スプールに対して相対移動可能な状態で前記スプールの中心軸線周りの前記スプールに対する前記連結部材の相対回転を規制すると共に、前記ロックベースに対して前記スプールが前記第1所定角度回転することで前記スプールに対する前記連結部材の相対回転規制を解消するスプール側規制部を前記スプールに設け、
    前記回転部材の軸方向に前記連結部材を前記回転部材に対して相対移動可能な状態で前記回転部材の中心軸線周りの前記回転部材に対する前記連結部材の相対回転を規制すると共に前記スプールの側へ前記連結部材が移動する際に前記連結部材を変形させ、前記ロックベースに対して前記スプールが前記第1所定角度回転することで前記回転部材に対する前記連結部材の相対回転規制を解消すると共に前記連結部材の変形を終了させる回転部材側規制部を前記回転部材に設け、
    前記回転部材側規制部と前記スプール側規制部とにより前記回転部材及び前記スプールの双方に対する前記連結部材の相対回転を規制することで前記スプールに対して前記回転部材を相対回転不能に連結する請求項1に記載のウエビング巻取装置。
  3. 前記回転部材に形成されて、少なくとも前記スプール側及びその反対側で開口して前記連結部材の先端側が通過して、内周部にて前記回転部材に対する前記連結部材の相対回転を規制すると共に、前記ロックベースに対して前記回転部材が前記引出方向に回転することで前記連結部材が前記スプール側へ移動した際には縁部にて前記連結部材をしごいて変形させる回転部材側係合部を前記回転部材側規制部とし、前記スプールに形成されて、少なくとも前記回転部材側で開口して前記連結部材が内側に入り込み、内周部にて前記スプールに対する前記連結部材の相対回転を規制するスプール側係合部を前記スプール側規制部とした請求項2に記載のウエビング巻取装置。
  4. 前記連結手段による前記スプールと前記回転部材との連結が解消された状態で、前記回転部材に対して前記スプールが前記引出方向に第2所定角度回転することで前記引出方向への前記回転部材に対する前記スプールの相対回転を規制する相対回転規制手段を備える請求項1から請求項3の何れか1項に記載のウエビング巻取装置。
JP2009189376A 2009-08-18 2009-08-18 ウエビング巻取装置 Pending JP2011037411A (ja)

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