WO2015037338A1 - シートベルトリトラクタ及びこれを備えるシートベルト装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 コンパクトな構造に形成し、的確なロック動作が可能であると共に、円滑にシートベルト張力を付与することが可能なシートベルトリトラクタおよびこれを備えるシートベルト装置を提供する。 【解決手段】 シートベルトリトラクタ3は、フレーム11と、シートベルト4と、フレーム11に回転可能に支持されるとともにシートベルト4を巻き取るスプール12と、非作動時にスプール12の回転を許容し、作動時にスプール12のシートベルト4引出し方向の回転を阻止するロック機構60と、シートベルト4にかかる荷重を制限して乗員のエネルギを吸収緩和するエネルギ吸収機構20と、を備え、エネルギ吸収機構20は、スプール12内に同心に内蔵され、一端部21aがスプール12に保持され、他端部21bがロック機構60でロック可能であって、ねじり力で回転力が付与される第1トーションバー21と、スプール12内に偏心して内蔵され、一端部24aがロック機構60でロック可能であって、ねじり力で回転力が付与される第2トーションバー24と、スプール12と一体に回転すると共に、第2トーションバー24の他端部24bを保持する第1の位置と第2トーションバー24の他端部24bから離間する第2の位置とに移動する移動部材25と、を有することを特徴とする。

Description

シートベルトリトラクタ及びこれを備えるシートベルト装置
 本発明は、シートベルトを巻取引出し可能に巻き取るシートベルトリトラクタの技術分野に関し、特に、シートベルト装着状態で衝突時等の車両に大きな車両減速度が作用した場合のような緊急時にシートベルトの引出しを阻止する際、トーションバーのねじれ変形などのエネルギ吸収部材の作用によりこのシートベルトにかかる荷重を制限して乗員のエネルギを吸収緩和するエネルギ吸収機構(以下、EA機構ともいう)を備えているシートベルトリトラクタおよびこれを備えているシートベルト装置の技術分野に属するものである。
 従来から自動車等の車両に装備されているシートベルト装置は、前述の緊急時に、シートベルトで乗員を拘束することにより乗員のシートからの飛び出しを阻止する。
 このようなシートベルト装置においては、シートベルトを巻き取るシートベルトリトラクタを備えている。このシートベルトリトラクタでは、シートベルトは非装着時にはスプールに巻き取られているが、装着時には引き出されて乗員に装着される。そして、前述のような緊急時にシートベルトリトラクタのロック手段が作動してスプールのベルト引出方向の回転を阻止することにより、シートベルトの引出しが阻止される。これにより、緊急時にシートベルトは乗員を拘束する。
 ところで、この従来のシートベルト装置のシートベルトリトラクタにおいては、車両衝突等の緊急時にシートベルトが乗員を拘束するとき、大きな車両減速度が生じるため、乗員が大きな慣性により前方へ移動しようとする。このため、シートベルトには大きな荷重が加えられるとともに、乗員はこのシートベルトから大きなエネルギを加えられるようになる。乗員に対してこのエネルギは特に問題ではないが、できれば制限される方が望ましい。
 そこで、シートベルトリトラクタにおいては、従来、トーションバーを設けて、シートベルト装着状態での緊急時に、このシートベルトにかかる荷重を制限してエネルギを吸収緩和するようにしたものが開発されている。
 しかしながら、従来のシートベルトリトラクタは、衝突後の制限荷重が1つの制限荷重に設定されるだけである。実際には、乗員に加えられるエネルギは、乗員の体重等によって種々異なる。このように種々異なる大きなエネルギに対して、1つの制限荷重で対応するだけではなく、車両緊急時の状況に応じて制限荷重を設定する方が、乗員をより効果的にかつより適切に拘束することができる。
 そこで、シートベルトにかかる制限荷重を種々設定することができるシートベルトリトラクタが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
 この特許文献1に開示のシートベルトリトラクタは、EA特性の異なる2つのEA機構を設けるとともに、これらのEA機構を緊急時の状況に応じて1つまたは2つ作動するようにしている。このように、2つのEA機構を適宜選択して作動することで、シートベルトにかかる制限荷重を緊急時の状況に応じて2段階に設定することができる。
米国特許出願公開2010/0301152号明細書
 しかしながら、特許文献1に記載されたシートベルトリトラクタは、多くのスペースが必要となる構造であった。例えば、特許文献1に記載された第2ねじれバーは、シャフトの外周の外側にもうけられており、シートベルトリトラクタの大型化を招いていた。
 本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、シートベルトにかかる制限荷重を緊急時の状況に応じて設定することができるようにしつつ、より一層小型に形成できるシートベルトリトラクタおよびこれを備えているシートベルト装置を提供することである。
 前述の課題を解決するために、本発明に係るシートベルトリトラクタは、フレームと、シートベルトと、前記フレームに回転可能に支持されるとともに前記シートベルトを巻き取るスプールと、非作動時に前記スプールの回転を許容し、作動時に前記スプールのシートベルト引出し方向の回転を阻止するロック機構と、前記シートベルトにかかる荷重を制限して乗員のエネルギを吸収緩和するエネルギ吸収機構と、を備え、前記エネルギ吸収機構は、前記スプール内に同心に内蔵され、一端部が前記スプールに保持され、他端部が前記ロック機構でロック可能であって、ねじり力で回転力が付与される第1トーションバーと、前記スプール内に偏心して内蔵され、一端が前記ロック機構でロック可能であって、ねじり力で回転力が付与される第2トーションバーと、前記スプールと一体に回転すると共に、前記第2トーションバーの他端部を保持する第1の位置と前記第2トーションバーの他端部から離間する第2の位置とに移動する移動部材と、を有することを特徴とする。
 また、本発明に係るシートベルトリトラクタでは、前記エネルギ吸収機構は、 前記ロック機構によってロック可能であって、前記第1トーションバーの他端部を保持する第1ギヤと、前記第1ギヤと噛み合い、前記第2トーションバーの一端部を保持する第2ギヤと、を有することを特徴とする。
 また、本発明に係るシートベルトリトラクタでは、前記エネルギ吸収機構は、 前記移動部材を第1の位置と第2の位置とに移動させる押圧部材と、前記押圧部材を駆動する駆動機構と、前記押圧部材を移動可能に支持すると共に、前記駆動機構が設置されるハウジングと、を有することを特徴とする。
 また、本発明に係るシートベルトリトラクタでは、前記ハウジングは、前記駆動機構が作動する前に、前記押圧部材と離間しており、前記駆動機構が作動した時に、前記押圧部材が当接するカム部を有することを特徴とする。
 また、本発明に係るシートベルトリトラクタでは、乗員情報を取得する乗員情報取得部と、前記乗員情報取得部が取得した情報が予め定めた条件を満足するか否かを判定し、判定した結果に応じて、前記第2トーションバーの他端部を保持する第1の位置と前記第2トーションバーの他端部から離間する第2の位置とに前記移動部材を移動させる制御部と、を備えることを特徴とする。
 また、本発明に係るシートベルトリトラクタでは、緊急時に前記スプールを前記シートベルトの巻き取り方向へ回転させるプリテンショナー機構を備え、前記制御部は、緊急時にプリテンショナー機構を作動させた後、前記乗員情報取得部が取得した情報が予め定めた条件を満足するか否かを判定することを特徴とする。
 さらに、本発明に係るシートベルトリトラクタ装置は、乗員を拘束するシートベルトと、前記シートベルトを引き出し可能に巻き取るとともに、緊急時に作動して前記シートベルトの引出しを阻止するシートベルトリトラクタと、前記シートベルトリトラクタから引き出された前記シートベルトに摺動可能に支持されたタングと、車体または車両シートに設けられ、前記タングが離脱可能に係止されるバックルと、を少なくとも備えるシートベルト装置において、前記シートベルトリトラクタに、前述の本発明に係るシートベルトリトラクタのいずれか1つが用いられていることを特徴とする。
 このように構成された本発明に係るシートベルトリトラクタによれば、フレームと、シートベルトと、前記フレームに回転可能に支持されるとともに前記シートベルトを巻き取るスプールと、非作動時に前記スプールの回転を許容し、作動時に前記スプールのシートベルト引出し方向の回転を阻止するロック機構と、前記シートベルトにかかる荷重を制限して乗員のエネルギを吸収緩和するエネルギ吸収機構と、を備え、前記エネルギ吸収機構は、前記スプール内に同心に内蔵され、一端部が前記スプールに保持され、他端部が前記ロック機構でロック可能であって、ねじり力で回転力が付与される第1トーションバーと、前記スプール内に偏心して内蔵され、一端が前記ロック機構でロック可能であって、ねじり力で回転力が付与される第2トーションバーと、前記スプールと一体に回転すると共に、前記第2トーションバーの他端部を保持する第1の位置と前記第2トーションバーの他端部から離間する第2の位置とに移動する移動部材と、を有するので、コンパクトな構造に形成し、的確な動作が可能となると共に、円滑にシートベルト張力を付与することが可能となる。
 また、本発明に係るシートベルトリトラクタでは、前記エネルギ吸収機構は、 前記ロック機構によってロック可能であって、前記第1トーションバーの他端部を保持する第1ギヤと、前記第1ギヤと噛み合い、前記第2トーションバーの一端部を保持する第2ギヤと、を有するので、前記第1トーションバーと前記第2トーションバーを的確に連結することが可能となる。
 また、本発明に係るシートベルトリトラクタでは、前記エネルギ吸収機構は、 前記移動部材を第1の位置と第2の位置とに移動させる押圧部材と、前記押圧部材を駆動する駆動機構と、前記押圧部材を移動可能に支持すると共に、前記駆動機構が設置されるハウジングと、を有するので、強固なハウジングに設置された駆動機構によって、押圧部材を駆動し、移動部材を移動させることで、各部材が相互に作用し、さらに的確な動作が可能となる。
 また、本発明に係るシートベルトリトラクタでは、前記ハウジングは、前記駆動機構が作動する前に、前記押圧部材と離間しており、前記駆動機構が作動した時に、前記押圧部材が当接するカム部を有するので、移動部材の移動を押圧部材とカム部との当接によって行うことで、さらに的確な動作が可能となる。
 また、本発明に係るシートベルトリトラクタでは、乗員情報を取得する乗員情報取得部と、前記乗員情報取得部が取得した情報が予め定めた条件を満足するか否かを判定し、判定した結果に応じて、前記第2トーションバーの他端部を保持する第1の位置と前記第2トーションバーの他端部から離間する第2の位置とに前記移動部材を移動させる制御部と、を備えるので、乗員に応じた制御が可能となり、さらに的確な動作が可能となる。
 また、本発明に係るシートベルトリトラクタでは、緊急時に前記スプールを前記シートベルトの巻き取り方向へ回転させるプリテンショナー機構を備え、前記制御部は、緊急時にプリテンショナー機構を作動させた後、前記乗員情報取得部が取得した情報が予め定めた条件を満足するか否かを判定するので、緊急時に迅速にシートベルトを巻き取ることが可能となる。
 この例のシートベルトリトラクタを備えるシートベルト装置によれば、シートベルトリトラクタをコンパクトにできることから、シートベルト装置の各部品の配置の自由度をより高くすることが可能となる。
本発明にかかるシートベルトリトラクタの実施形態の一例を備えたシートベルト装置を模式的に示す斜視図である。 本実施形態のシートベルトリトラクタの分解斜視図である。 本実施形態のシートベルトリトラクタのEA機構の一部を示す斜視図である。 本実施形態のシートベルトリトラクタのEA機構の一部を示す斜視図である。 本実施形態のシートベルトリトラクタのEA機構のハウジングを示す斜視図である。 本実施形態のシートベルトリトラクタのEA機構を示す側面図である。 本実施形態のシートベルトリトラクタのEA機構を示す正面図である。 図6のA-A線における断面図である。 図7のB-B線における断面図である。 図7のC-C線における断面図である。 図8のD部分の拡大図である。 本実施形態のシートベルトリトラクタのマイクロガスジェネレータ作動後のEA機構20の一部を示す斜視図である。 本実施形態のシートベルトリトラクタのEA機構20のマイクロガスジェネレータ作動後のハウジングを示す斜視図である。 マイクロガスジェネレータ作動後の図7のB-B線における断面図である。 マイクロガスジェネレータ作動後の図7のC-C線における断面図である。 マイクロガスジェネレータ作動後の図8のD部分の拡大図である。 本実施形態のシートベルトリトラクタのEA機構のシステム図である。 本実施形態のシートベルトリトラクタの制御フローチャートを示す図である。 本実施形態のシートベルトリトラクタのEA機構の制御フローチャートを示す図である。 本実施形態のシートベルトリトラクタのEA機構の第1の作動状態でのストロークに対する荷重を示す図である。 本実施形態のシートベルトリトラクタのEA機構の第2の作動状態でのストロークに対する荷重を示す図である。
 以下、図面を用いて本発明を実施するための形態について説明する。
 図1は、本発明にかかるシートベルトリトラクタの実施の形態の一例を備えるシートベルト装置を模式的に示す図である。
 図1に示すように、この例のシートベルト装置1は、従来公知の三点式シートベルト装置と同じである。図中、1はシートベルト装置、2は車両シート、3は車両シート2の近傍に配設されたシートベルトリトラクタ、4はシートベルトリトラクタ3に引き出し可能に巻き取られかつ先端のシートベルトアンカー4aが車体の床あるいは車両シート2に固定されるシートベルト、5はシートベルトリトラクタ3から引き出されたシートベルト4を乗員のショルダーの方へガイドするガイドアンカー、6はこのガイドアンカー5からガイドされてきたシートベルト4に摺動自在に支持されたタング、7は車体の床あるいは車両シートに固定されかつタング6が係脱可能に挿入係止されるバックルである。このシートベルト装置1におけるシートベルト4の装着操作および装着解除操作も、従来公知のシートベルト装置と同じである。
 図2は、この例のシートベルトリトラクタの分解斜視図である。
 図2に示すように、この例におけるシートベルトリトラクタ3は、フレーム11と、スプール12と、スプリング部13と、EA機構20と、減速度感知手段40と、プリテンショナー機構50と、ロック機構60と、を備える。
 フレーム11は、背板11aと、この背板11aの両側端から直交する方向に突設された左右の側壁11b,11cと、を備え、断面コ字状を形成している。フレーム11の左右の側壁11b,11cには、それぞれ円形状の開口が形成される。
 スプール12は、中間部12aと、中間部12aの一方端に設置される第1フランジ12bと、中間部12aの他方端に設置される第2フランジ12cと、第2フランジ12cから突出する軸部12dと、を有する。スプール12は、フレーム11の側壁に形成された開口に回転可能に貫通して配設される。
 中間部12aの外周には、図1に示したシートベルト4の一端が係止され、シートベルト4が巻き付けられる。また、中間部12aには、溝部12a1が軸方向に形成されている。
 第1フランジ12bには、中央に第1孔部12b1が形成され、スプール12の軸中心に対して偏心した位置に第2孔部12b2が形成される。第1孔部12b1は、軸方向の途中に径が小さくなる第1段部12b11が形成され、第2孔部12b2は、軸方向の途中に径が小さくなる第2段部12b21が形成されている。第1孔部12b1と第2孔部12b2は、一部で連結されている。
 第2フランジ12cは、第1フランジ12bの第2孔部12b2に対向する位置に第3孔部12c1が形成される。また、第2フランジ12cの軸部12dの周囲には、複数の円柱状のガイド部12c2が形成されている。ガイド部12c2は、後述するリリースリング25が軸方向に移動する際にガイドする機能を有し、円柱状に限らず、他の形状でもよい。
 スプリング部13は、一端がスプール12の軸部12dに連結され、他端がケースに取り付けられ、スプール12をベルト巻取方向に付勢する図示しないスプリングを有する。
 図3及び図4は、本実施形態のシートベルトリトラクタのEA機構20の一部を示す斜視図である。図5は、本実施形態のシートベルトリトラクタのEA機構20のハウジングを示す斜視図である。図6は、本実施形態のシートベルトリトラクタのEA機構20を示す側面図である。図7は、本実施形態のシートベルトリトラクタのEA機構20を示す正面図である。図8は、図6のA-A線における断面図である。図9は、図7のB-B線における断面図である。図10は、図7のC-C線における断面図である。図11は、図8のD部分の拡大図である。
 EA機構20は、第1トーションバー21と、第1ギヤ22と、第2ギヤ23と、第2トーションバー24と、リリースリング25と、ハウジング26と、レバーリング27と、マイクロガスジェネレータ28と、Oリング29と、ピストン30と、を有する。リリースリング25は移動部材を構成し、レバーリング27は押圧部材を構成し、マイクロガスジェネレータ28は駆動機構を構成する。
 第1トーションバー21は、スプール12の中間部12aの内側に同心に収納される。第1トーションバー21の一端部21aは、スプール12の第2フランジ12c側にスプール12と一体に回転するように保持される。また、第1トーションバー21の他端部21bは、第1ギヤ22の第1凹部22aに第1ギヤ22と一体に回転するように保持される。
 第1ギヤ22は、内側に第1トーションバー21の他端を収納する第1凹部22aが形成され、第1凹部22aが形成された側の外周に第1ギヤ歯22bが形成されている。また、第1ギヤ22は、第1凹部22aの反対側に軸部22cを有する。第1ギヤ22は、スプール12の第1フランジ12bの第1孔部12b1の内側で、中間部12aの一端に蓋をするように、第1トーションバー21に取り付けられる。スプール12と第1ギヤ22は、相対回転可能に組み付けられている。
 第2ギヤ23は、軸方向の一方の外周に第2ギヤ歯23aが形成され、他方の内側に第2凹部23bが形成されている。第2ギヤ23は、スプール12の第1フランジ12bの第2孔部12b2の内側に収納される。第2ギヤ歯23aは、第1孔部12b1と第2孔部12b2の連結された部分で第1ギヤ22の第1ギヤ歯22bに噛み合う。第2凹部23bは、第2トーションバー24の一端を保持する。
 第2トーションバー24は、スプール12の中間部12aに形成された溝部12a1に、スプール12の中心に対して偏心して収納される。また、第2トーションバー24の一端部24aは、第2ギヤ23の第2凹部23bに保持され、他端部24bは、第2フランジ12cの第3孔部12c1を貫通し、通常リリースリング25に保持される。さらに、第2トーションバー24の他端部24bの軸方向内側には、他端部24bよりも径の小さい小径部24cが形成されている。
 リリースリング25は、スプール12の第2フランジ12cから突出した軸部12dが貫通する中央孔25aが形成されている。また、リリースリング25は、第2フランジ12cの第3孔部12c1に対向する位置に第2トーションバー24を保持する保持孔25bが形成され、中央孔25aの周囲に第2フランジ12cに形成されたガイド部12c2が貫通する複数の小孔25cが形成されている。
 リリースリング25は、スプール12の軸方向に移動可能である。リリースリング25の保持孔25bと第2トーションバー24の他端部24bとが係合している場合、第2トーションバー24は、リリースリング25に対して一体に回転するように保持される。したがって、第2トーションバー24と一体回転する第2ギヤ23は回転不可能となる。
 また、リリースリング25が軸方向に移動し、リリースリング25の保持孔25bが第2トーションバー24の小径部24cに対応する位置に移動して、第2トーションバー24とリリースリング25とが離間した場合、第2トーションバー24は、リリースリング25に対して空回りする。したがって、第2トーションバー24と第2ギヤ23は、一体的に回転可能となる。
 ハウジング26には、貫通孔26aが形成されている。貫通孔26aには、内周側に環状段部26bが形成され、環状段部26bには、周方向に形成された斜面26c1及び斜面26c1の最高位置に形成された頂面26c2を有する複数のカム部26cが形成されている。また、貫通孔26aの外周には、環状突出部26dが形成される。環状突出部26dの一部には、間隙が形成され、間隙の外周側には、レバーリング27のレバー部27bが移動可能に配置されるレバー移動領域26eが形成されている。また、ハウジング26には、ハウジング26の外側面26fからレバー移動領域26eに連結する連結孔26gが形成されており、連結孔26gには、ガスジェネレータ取付部26hが取り付けられている。
 レバーリング27は、リング部27aと、レバー部27bと、切欠部27cと、を有し、リリースリング25に隣接して設置される。リング部27aは、環状の部分であって、リリースリング25と重なるように、同心にハウジング26に設置される。レバー部27bは、リング部27aの外周から径方向に突出し、ハウジング26のレバー移動領域26eに配置される。レバー部27bの端部には、マイクロガスジェネレータ28のピストン30で押圧される受け部27b1が形成されている。切欠部26cは、リング部27aの外周にハウジング26のカム部26cに対応するように形成される。
 マイクロガスジェネレータ28は、ピストン30を内蔵し、Oリング29を介してガスジェネレータ取付部26hに取り付けられる。
 また、シートベルトリトラクタ3は、減速度感知手段40と、プリテンショナー機構50と、ロック機構60を有する。これらは、従来からある通常の構成でよい。
 ロック機構60は、ロックパウル61と、ロッキングベース62と、を有する。ロックパウル61は、フレーム11の側壁に回転可能に設置される。ロッキングベース62は、第1ギヤ22の軸部22cと一体に結合される。すなわちロッキングベース62と第1ギヤ22とは、一体に回転する。また、ロックパウル61は、回転することでロッキングベース62と噛み合い、ロッキングベース62及び第1ギヤ22の回転をロックする。
 次に、本実施形態のシートベルトリトラクタ3の作動について説明する。
 本実施形態のシートベルトリトラクタ3では、まず、減速度感知手段40が緊急時に発生する大きな車両減速度を感知してプリテンショナー機構50及びロック機構60が作動を開始する。
 その後、EA機構20を作動させるが、本実施形態のEA機構20は、第1の作動状態と第2の作動状態の2種類の作動方法がある。
 まず、マイクロガスジェネレータ28が作動しない第1の作動状態について説明する。
 第1の作動状態では、EA機構20は、マイクロガスジェネレータ28が作動しないので、図3~図11に示された状態となる。プリテンショナー機構50が作動し、スプール12が巻き取り方向に回転した後、乗員の慣性でシートベルト4が引き出されようとして、スプール12は、ベルト引出方向に回転する。しかしながら、スプール12の第1フランジ12bに取り付けられたロッキングベース62と第1ギヤ22は、ロックパウル61によってロックされている。
 したがって、一端部21aがスプール12に保持され、他端部21bが第1ギヤ22に保持されている第1トーションバー21は、捩れを生じる。すなわち、第1トーションバー21は、フォースリミッタ荷重が作用しながら、所定のシートベルト4の引き出しを許容し、エネルギを吸収する。
 また、第2ギヤ23は、スプール12と共に移動するので、第1ギヤ22と噛み合いながら回転する。したがって、一端部24aが第2ギヤ23に保持され、他端部24bがリリースリング25に保持されている第2トーションバー24は、捩れを生じる。すなわち、第2トーションバー24は、フォースリミッタ荷重が作用しながら、所定のシートベルト4の引き出しを許容し、エネルギを吸収する。
 つまり、本実施形態のシートベルトリトラクタ3のマイクロガスジェネレータ28が作動しない第1の作動状態では、第1トーションバー21及び第2トーションバー24が共に作用して、エネルギを吸収する。
 次に、マイクロガスジェネレータ28が作動する第2の作動状態について説明する。
 図12は、本実施形態のシートベルトリトラクタのマイクロガスジェネレータ作動後のEA機構20の一部を示す斜視図である。図13は、本実施形態のシートベルトリトラクタのEA機構20のマイクロガスジェネレータ作動後のハウジングを示す斜視図である。図14は、マイクロガスジェネレータ作動後の図7のB-B線における断面図である。図15は、マイクロガスジェネレータ作動後の図7のC-C線における断面図である。図16は、マイクロガスジェネレータ作動後の図8のD部分の拡大図である。
 第2の作動状態では、EA機構20は、マイクロガスジェネレータ28が作動するので、図12~図16に示された状態となる。プリテンショナー機構50が作動し、スプール12が巻き取り方向に回転した後、乗員の慣性でシートベルト4が引き出されようとしてスプール12は、ベルト引出方向に回転する。しかしながら、スプール12の第1フランジ12bに取り付けられたロッキングベース62と第1ギヤ22は、ロックパウル61によってロックされている。
 したがって、一端部21aがスプール12に保持され、他端部21bが第1ギヤ22に保持されている第1トーションバー21は、捩れを生じる。すなわち、第1トーションバー21は、フォースリミッタ荷重が作用しながら、所定のシートベルト4の引き出しを許容し、エネルギを吸収する。
 ここで、第2の作動状態では、マイクロガスジェネレータ28が作動し、ピストン30が発射されている。ピストン30は、レバーリング27のレバー部27bの受け部27b1を押圧する。そして、レバー部27bを押圧されたレバーリング27は、回転を始める。すると、レバーリング27のリング部27aが切欠部27cに配置されていたハウジング26の環状段部26bに形成されたカム部26cの斜面26c1に沿って移動し、頂面26c2に乗り上げる。
 この時、移動したレバーリング27がリリースリング25を押圧し、リリースリング25は軸方向に移動する。すると、リリースリング25の保持孔25bが第2トーションバー24の小径部24cに対応する位置に移動し、第2トーションバー24の他端部24bがリリースリング25から離間し、リリースリング25に対して空回りする。したがって、第2トーションバー24と第2ギヤ23は、一体的に回転可能となり、第2トーションバー24には捩れが生じない。すなわち、第2トーションバー24には、フォースリミッタ荷重が作用しない。
 つまり、本実施形態のシートベルトリトラクタ3のマイクロガスジェネレータ28が作動する第2の作動状態では、第1トーションバー21のみが作用して、エネルギを吸収する。
 次に、本実施形態のシートベルトリトラクタの制御について説明する。
 図17は、本実施形態のシートベルトリトラクタのEA機構のシステム図である。
 図17に示すように、この例のシートベルトリトラクタにおいては、制御部77は、シートウェイトセンサ71、シートスライド位置検出センサ72、加速度センサ73、フロントサテライトセンサ74、ベルト伸び出し量センサ75、及びバックルスイッチ76等の乗員情報取得部70からの各出力信号に基づいて、緊急時の状況に応じてプリテンショナー機構50及びマイクロガスジェネレータ28の作動を制御する。制御部77は、CPU等によって構成される。
 図18は、本実施形態のシートベルトリトラクタの制御フローチャートを示す図である。図19は、本実施形態のシートベルトリトラクタのEA機構の制御フローチャートを示す図である。
 まず、ステップ1で、緊急時か否かを判定する(ST1)。緊急時か否かの判定は、衝突等によって加速度センサ73が予め定めた所定の値を超える急減速を検知したか否かによって判定する。ステップ1において、緊急時でないと判定された場合、ステップ1に戻る。
 ステップ1において、緊急時と判定された場合、ステップ2で、プリテンショナー機構50が作動する(ST2)。
 次に、ステップ3で、EA機構作動状態選択制御を実行する(ST3)。
 EA機構作動状態選択制御では、まず、ステップ31で、乗員情報を取得する(ST31)。乗員情報は、図17に示した各センサ等から取得する。
 次に、ステップ32で、ステップ31において取得した乗員情報が予め定めた所定の条件を満足するか否かを判定する(ST32)。例えば、シートウェイトセンサ71によって取得される荷重が予め定めた所定の値以上か、所定の値より小さいかを判定する。
 ステップ32において、条件を満足する場合、ステップ33で、マイクロガスジェネレータ28を作動しない第1の作動状態を選択する(ST33)。ステップ32において、条件を満足しない場合、ステップ34で、マイクロガスジェネレータ28を作動する第2の作動状態を選択する(ST34)。EA機構の作動状態を選択した後、EA機構作動状態選択制御を終了する。
 例えば、シートウェイトセンサ71によって取得される荷重が予め定めた所定の値以上の場合、第1の作動状態を選択し、シートウェイトセンサ71によって取得される荷重が予め定めた所定の値より小さい場合、第2の作動状態を選択する。
 次に、ステップ4で、プリテンショナー機構50の作動が終了する(ST4)。
 次に、ステップ5で、ステップ3のEA機構作動状態選択制御において選択した作動状態でEA機構20を作動する(ST5)。
 次に、ステップ6で、EA機構20の作動を終了する(ST6)。
 図20は、本実施形態のシートベルトリトラクタのEA機構の第1の作動状態でのストロークに対する荷重を示す図である。図21は、本実施形態のシートベルトリトラクタのEA機構の第2の作動状態でのストロークに対する荷重を示す図である。
 このように、この例のシートベルトリトラクタ3によれば、予め事前にわかる情報(例えば、乗員の体重の情報、シートスライド位置の情報等)、衝突を予知した衝突予知情報、および衝突の厳しさの情報(例えば、衝突速度の情報、衝突加減速度の情報、衝突の仕方等の情報)等の緊急時の状況の情報に基づいて、作動と非作動を切り換える第2トーションバー24により緊急時のシートベルト4の制限荷重を変更するようにしている。
 言い換えれば、第1ギヤ22のシートベルト引出し方向の回転が阻止されてスプール12が第1ギヤ22に対してシートベルト引出方向に相対回転するとき、シートベルト4にかかる荷重を第1トーションバー21及び第2トーションバー24で制限するか、またはシートベルト3にかかる荷重を第1トーションバー21のみによって制限する。
 したがって、衝突等の緊急時のシートベルトの制限荷重を緊急時の状況および乗員の体格の大きさ等の緊急時の情報に応じて設定することができる。これにより、緊急時に乗員をより効果的にかつより適切に拘束することができるようになる。
 さらに、第2トーションバー24をスプール12内に設けているので、シートベルトリトラクタ3を上下方向に小型コンパクトに形成することができる。これにより、車室内の有効空間をその分広くすることができる。
 なお、前述の例では、レバーリング27のレバー部27bを押圧させる駆動部材として、マイクロガスジェネレータ28を用いるものとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、駆動部材として、例えば電磁ソレノイドによる電磁力でレバー部27bを押圧させる等の他の手段による駆動力でレバー部27bを押圧させることもできる。その場合には、電磁ソレノイドを制御部77で前述の例と同様に駆動制御すればよい。
 このように構成された本実施形態に係るシートベルトリトラクタによれば、フレーム11と、シートベルト4と、フレーム11に回転可能に支持されるとともにシートベルト4を巻き取るスプール12と、非作動時にスプール12の回転を許容し、作動時にスプール12のシートベルト4引出し方向の回転を阻止するロック機構60と、シートベルト4にかかる荷重を制限して乗員のエネルギを吸収緩和するエネルギ吸収機構20と、を備え、エネルギ吸収機構20は、スプール12内に同心に内蔵され、一端部21aがスプール12に保持され、他端部21bがロック機構60でロック可能であって、ねじり力で回転力が付与される第1トーションバー21と、スプール12内に偏心して内蔵され、一端部24aがロック機構60でロック可能であって、ねじり力で回転力が付与される第2トーションバー24と、スプール12と一体に回転すると共に、第2トーションバー24の他端部24bを保持する第1の位置と第2トーションバー24の他端部24bから離間する第2の位置とに移動するリリースリング25と、を有するので、コンパクトな構造に形成し、的確な動作が可能となると共に、円滑にシートベルト張力を付与することが可能となる。
 また、本発明に係るシートベルトリトラクタでは、エネルギ吸収機構20は、ロック機構60によってロック可能であって、第1トーションバー21の他端部を保持する第1ギヤ22と、第1ギヤ22と噛み合い、第2トーションバー24の一端部24aを保持する第2ギヤ23と、を有するので、第1トーションバー21と第2トーションバー24を的確に連結することが可能となる。
 また、本発明に係るシートベルトリトラクタでは、エネルギ吸収機構20は、 リリースリング25を第1の位置と第2の位置とに移動させるレバーリング27と、レバーリング27を駆動するマイクロガスジェネレータ28と、レバーリング27を移動可能に支持すると共に、マイクロガスジェネレータ28が設置されるハウジング26と、を有するので、強固なハウジング26に設置されたマイクロガスジェネレータ28によって、レバーリング27を駆動し、リリースリング25を移動させることで、各部材が相互に作用し、さらに的確な動作が可能となる。
 また、本発明に係るシートベルトリトラクタでは、ハウジング26は、マイクロガスジェネレータ28が作動する前に、レバーリング27と離間しており、マイクロガスジェネレータ28が作動した時に、レバーリング27が当接するカム部26cを有するので、リリースリング25の移動をレバーリング27とカム部26cとの当接によって行うことで、さらに的確な動作が可能となる。
 また、本発明に係るシートベルトリトラクタでは、乗員情報を取得する乗員情報取得部70と、乗員情報取得部70が取得した情報が予め定めた条件を満足するか否かを判定し、判定した結果に応じて、第2トーションバー24の他端部24bを保持する第1の位置と第2トーションバー24の他端部24bから離間する第2の位置とにリリースリング25を移動させる制御部77と、を備えるので、乗員に応じた制御が可能となり、さらに的確な動作が可能となる。
 また、本発明に係るシートベルトリトラクタでは、緊急時にスプール12をシートベルト4の巻き取り方向へ回転させるプリテンショナー機構50を備え、制御部は、緊急時にプリテンショナー機構を作動させた後、乗員情報取得部70が取得した情報が予め定めた条件を満足するか否かを判定するるので、緊急時に迅速にシートベルト4を巻き取ることが可能となる。
 この例のシートベルトリトラクタ3を備えるシートベルト装置によれば、シートベルトリトラクタ3をコンパクトにできることから、シートベルト装置の各部品の配置の自由度をより高くすることが可能となる。
 本発明のシートベルトリトラクタは、自動車等の車両に付設されたシートベルト装置に用いられ、衝突時等の緊急時にシートベルトにかかる荷重を制限して乗員のエネルギを吸収緩和しつつシートベルトの引出しを阻止するシートベルトリトラクタに好適に利用することができる。
1…シートベルト装置、2…車両シート、3…シートベルトリトラクタ、4…シートベルト、5…ガイドアンカー、6…タング、7…バックル、11…フレーム、12…スプール、13…スプリング部、20…EA機構、21…第1トーションバー、22…第1ギヤ、23…第2ギヤ、24…第2トーションバー、25…リリースリング(移動部材)、26…ハウジング、27…レバーリング(押圧部材)、28…マイクロガスジェネレータ(駆動機構)、29…Oリング、30…ピストン、40…減速度感知手段、50…プリテンショナー機構、60…ロック機構、77…制御部

Claims (7)

  1.  フレームと、
     シートベルトと、
     前記フレームに回転可能に支持されるとともに前記シートベルトを巻き取るスプールと、
     非作動時に前記スプールの回転を許容し、作動時に前記スプールのシートベルト引出し方向の回転を阻止するロック機構と、
     前記シートベルトにかかる荷重を制限して乗員のエネルギを吸収緩和するエネルギ吸収機構と、
    を備え、
     前記エネルギ吸収機構は、
      前記スプール内に同心に内蔵され、一端部が前記スプールに保持され、他端部が前記ロック機構でロック可能であって、ねじり力で回転力が付与される第1トーションバーと、
      前記スプール内に偏心して内蔵され、一端部が前記ロック機構でロック可能であって、ねじり力で回転力が付与される第2トーションバーと、
      前記スプールと一体に回転すると共に、前記第2トーションバーの他端部を保持する第1の位置と前記第2トーションバーの他端部から離間する第2の位置とに移動する移動部材と、
    を有する
    ことを特徴とするシートベルトリトラクタ。
  2.  前記エネルギ吸収機構は、
      前記ロック機構によってロック可能であって、前記第1トーションバーの他端部を保持する第1ギヤと、
      前記第1ギヤと噛み合い、前記第2トーションバーの一端部を保持する第2ギヤと、
    を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載のシートベルトリトラクタ。
  3.  前記エネルギ吸収機構は、
      前記移動部材を第1の位置と第2の位置とに移動させる押圧部材と、
      前記押圧部材を駆動する駆動機構と、
      前記押圧部材を移動可能に支持すると共に、前記駆動機構が設置されるハウジングと、
    を有する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のシートベルトリトラクタ。
  4.  前記ハウジングは、前記駆動機構が作動する前に、前記押圧部材と離間しており、前記駆動機構が作動した時に、前記押圧部材が当接するカム部を有する
    ことを特徴とする請求項3に記載のシートベルトリトラクタ。
  5.  乗員情報を取得する乗員情報取得部と、 前記乗員情報取得部が取得した情報が予め定めた条件を満足するか否かを判定し、判定した結果に応じて、前記第2トーションバーの他端部を保持する第1の位置と前記第2トーションバーの他端部から離間する第2の位置とに前記移動部材を移動させる制御部と、
    を備える
    ことを特徴とする請求項4に記載のシートベルトリトラクタ。
  6. 緊急時に前記スプールを前記シートベルトの巻き取り方向へ回転させるプリテンショナー機構を備え、
     前記制御部は、緊急時にプリテンショナー機構を作動させた後、前記乗員情報取得部が取得した情報が予め定めた条件を満足するか否かを判定する
    ことを特徴とする請求項5に記載のシートベルトリトラクタ。
  7.  乗員を拘束するシートベルトと、
     前記シートベルトを引き出し可能に巻き取るとともに、緊急時に作動して前記シートベルトの引出しを阻止するシートベルトリトラクタと、
     前記シートベルトリトラクタから引き出された前記シートベルトに摺動可能に支持されたタングと、
     車体または車両シートに設けられ、前記タングが離脱可能に係止されるバックルと、
    を少なくとも備えるシートベルト装置において、
     前記シートベルトリトラクタに、請求項1乃至請求項6のいずれか1つに記載されたシートベルトリトラクタが用いられている
    ことを特徴とするシートベルト装置。
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