JP4295552B2 - ウエビング巻取装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両等のシートベルト装置を構成するウエビング巻取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両の座席に着座した乗員の身体を長尺帯状のウエビングベルトで拘束するシートベルト装置は、座席の側方で車体に固定されたウエビング巻取装置を備えている。ウエビング巻取装置は、例えば、軸方向が略車両前後方向に沿ったスプールを備えており、このスプールにウエビングベルトの長手方向基端側が係止されている。スプールはその外周部にウエビングベルトを層状に巻き取った状態で収容している。
【0003】
また、ウエビング巻取装置には、ウエビングベルトを巻き取る巻取方向へスプールを付勢する捩じりコイルスプリング等の付勢部材が設けられており、この付勢部材の付勢力でウエビングベルトを巻き取って収容すると共に、乗員の身体にウエビングベルトを装着した状態では、付勢部材の付勢力でウエビングベルトの弛み等を除去している。この種のウエビング巻取装置では、付勢部材の付勢力に抗してウエビングベルトの長手方向中間部に設けられたタングプレートを引っ張ることでスプールに巻き取られたウエビングベルトを引き出し、この状態でタングプレートをウエビング巻取装置とは反対側の座席側方に設けられたバックル装置に保持させることでウエビングベルトを装着できる構造となっている。
【0004】
一方、車両急減速時等において一層強力に乗員の身体を拘束するために、通常、プリテンショナとロック機構とが設けられている。
【0005】
プリテンショナは、内部にピストンが摺動自在に収容されたシリンダを備えている。ピストンにはラックバーが設けられており、車両急減速時にガス発生剤が燃焼されて急激に発生したガスによりシリンダの内圧が上昇してピストンが摺動すると、スプールに機械的に連結されたピニオンにラックバーが噛み合い、ピニオンを巻取方向に回転させる。
【0006】
ピニオンとスプールとの間には、スプールの回転をピニオンに伝えることはないが、ピニオンの回転をスプールに伝えるクラッチ機構が設けられており、ピニオンが巻取方向に回転することで、スプールが巻取方向に回転する。このように、プリテンショナは、車両急減速時にスプールを巻取方向に回転させて、スプールにウエビングベルトを巻き取ることで、ウエビングベルトによる拘束力を上昇させる構造である。
【0007】
これに対し、ロック機構は、スプールと共に回転するベースロックと、スプールに対して相対回転可能なイナーシャルプレートとを備えている。イナーシャルプレートはスプールに対して相対回転可能ではあるが、ベースロックとイナーシャルプレートとの間にはスプリングが介在しており、スプールと共にベースロックが回転すると、ベースロックと共に回転するスプリングがイナーシャルプレートを押圧し、又は、引っ張ってイナーシャルプレートをベースロックに追従回転させる構造となっている。
【0008】
また、イナーシャルプレートの近傍には加速度センサが設けられており、車両急減速状態になると、加速度センサが作動してイナーシャルプレートの回転を規制する。この際、車両急減速時の慣性で乗員の身体がウエビングベルトを引っ張り、スプールを介してベースロックを引出方向へ回転させると、ベースロックとイナーシャルプレートとの間に相対回転が生じる。
【0009】
このように、ベースロックとイナーシャルプレートとの間に相対回転が生じると、ベースロックに設けられたロック部材が変位してウエビング巻取装置のフレーム等に形成された内歯のラチェット歯に噛み合い、引出方向へのベースロックの回転を規制し、ひいては、引出方向へのスプールの回転を規制する。この引出方向へのスプールの回転規制により、ウエビングベルトが引き出されることを防止し、ウエビングベルトにより確実に乗員を拘束、保持する構造となっている。
【0010】
一方、ウエビング巻取装置には、フォースリミッタ機構が設けられている。フォースリミッタ機構は、車両急減速時における慣性で乗員の身体が所定の大きさ以上の力でウエビングベルトを引っ張った際には、エネルギ吸収部材を塑性変形させながら僅かにウエビングベルトの引き出しを許容し、ウエビングベルトが乗員の身体に付与する力を吸収して軽減する。
【0011】
具体的には、上記のスプールの内部にトーションシャフトと称されるエネルギ吸収部材がスプールに対して同軸的に設けられている。トーションシャフトは、軸方向一端でのみスプールに一体的に連結されており、通常は、スプールと共に一体的に回転する。
【0012】
上記のロック機構はトーションシャフトの軸方向他端側でベースロックに一体的に連結されており、プリテンショナのピニオンはトーションシャフトの軸方向一端側でトーションシャフトに対して同軸的に設けられ、クラッチ機構が作動することでピニオンとトーションバーとが機械的に連結される。
【0013】
上記のロック機構の作動時には、トーションシャフトの軸方向他端部をロックすることでスプールの回転を規制する。ここで、ロック機構の作動状態で乗員がウエビングベルトを介してスプールを引出方向に回転させると、この回転力はトーションシャフトの軸方向一端に伝わる。
【0014】
しかしながら、トーションシャフトの軸方向他端はロック機構によりロックされているため、トーションシャフトは軸方向一端が他端に対して引出方向に相対回転し、これにより、トーションシャフトが捩じり変形する。このトーションシャフトの捩じり変形で上記のようにエネルギを吸収する。
【0015】
ところで、以上のようなトーションシャフトの軸方向一端が他端に対して相対回転して捩じり変形する際には、トーションシャフトの軸方向一端に連結されたピニオンも引出方向に回転する。上記のように、車両急減速時にはプリテンショナが作動しているため、ピニオンにはラックバーが噛み合っている。上記のようにラックバーはシリンダの内圧上昇に伴うピストンの摺動でピニオンに噛み合ってスプールを巻取方向に回転させているため、上記のようにピニオンが引出方向に回転すると、ピストンはシリンダの内圧に抗して底部側に摺動することになる。
【0016】
ここで、シリンダの内圧は、ラックバー及びピニオンを介してトーションシャフトの軸方向一端が引出方向に回転することを妨げるように作用する。このため、トーションシャフトの変形に要する荷重設定、所謂「フォースリミッタ荷重」の設定が難しいという問題があった。
【0017】
このような問題を解決するための構造の一例が下記特許文献1や特許文献2に開示されている。
【0018】
これらの特許文献1や特許文献2に開示されている構造では、ピストンやシリンダにガス抜き孔等を形成している。ガス抜き孔をピストンに形成する場合には、ガス抜き孔の一端がピストンのシリンダ底部側の面で開口しており、他端はラックバーの側面で開口している。すなわち、ピニオンにラックバーが噛み合った状態でピニオンが引出方向に回転して、ラックバーをシリンダの底部側に移動させた際には、ピストンの摺動に伴いシリンダ内に残留したガスをガス抜き孔からシリンダの開口端側へ通過させる。これにより、シリンダ底部側へのピストンの摺動に伴うシリンダ内圧の上昇を防止又は軽減し、フォースリミッタ荷重への影響を軽減するものである。
【0019】
これに対し、ガス抜き孔をシリンダに形成する場合には、ピストンよりもシリンダの底部側にガス抜き孔が形成されると共に、ガス抜き孔に弁を設け、シリンダ内にガスを供給した際には、ガス抜き孔を弁で閉じ、ピストンの下降時に残留したガスを抜く際には弁を開いてガス抜き孔を開放する。これにより、シリンダ底部側へのピストンの摺動に伴うシリンダ内圧の上昇を防止又は軽減し、フォースリミッタ荷重への影響を軽減するものである。
【0020】
【特許文献1】
特開平10−67300号公報
【特許文献2】
特開2000−198413公報
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ピストン及びラックバーにガス抜き孔を形成したり、シリンダにガス抜き孔を形成することは、それ自体が難しく、コストが嵩むという問題がある。
【0022】
本発明は、上記事実を考慮して、安価なコストでフォースリミッタ荷重を容易に安定させることができるウエビング巻取装置を得ることが目的である。
【0023】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の本発明に係るウエビング巻取装置は、乗員の身体に対する装着状態で前記身体を拘束する長尺帯状のウエビングベルトと、前記ウエビングベルトの基端部が係止され、自らの軸周り一方の巻取方向への回転により前記ウエビングベルトを巻き取ると共に、前記ウエビングベルトに付与された先端側への引張力により前記巻取方向とは反対の引出方向へ回転しつつ巻き取った前記ウエビングベルトを引き出すスプールと、前記スプールの内部に設けられると共に、前記スプールの軸方向一端側で前記スプールに一体的に連結され、軸方向他端側に対する軸方向一端側の相対回転により変形するエネルギ吸収部材と、前記エネルギ吸収部材の軸方向他端部に設けられて、前記巻取方向に回転することで前記エネルギ吸収部材の軸方向他端部に機械的に連結され前記エネルギ吸収部材の軸方向他端部を前記巻取方向に回転させるピニオン及び当該ピニオンに噛合可能なラックバーを有し、車両急減速状態で前記ラックバーをスライドさせて前記ピニオンを前記巻取方向へ回転させるプリテンショナと、内歯が形成されたロック壁を有すると共に、前記ロック壁の内歯に対して接離移動可能なロックプレートを有し、前記車両急減速状態で作動して前記ロック壁の内歯に前記ロックプレートが接近し、前記ロックプレートの歯が前記ロック壁の内歯に噛み合うことで前記エネルギ吸収部材の軸方向他端部をロックし、前記引出方向への前記エネルギ吸収部材の回転を規制すると共に、前記引出方向への前記エネルギ吸収部材の軸方向他端部の回転を規制することで前記エネルギ吸収部材の軸方向他端部に連結された前記ピニオンの前記引出方向への回転を規制して、前記引出方向への前記ピニオンの回転に対応した向きへの前記ラックバーのスライドを規制するロック機構と、を備えている。
【0024】
請求項1に記載の本発明に係るウエビング巻取装置では、スプールに巻き取られたウエビングベルトをその先端側へ引っ張って、ウエビングベルトを引き出し、更に、引き出したウエビングベルトを乗員が身体に装着することでウエビングベルトにより乗員の身体が拘束される。
【0025】
また、本ウエビング巻取装置では、上記のウエビングベルトの装着状態で走行している車両が急減速状態になると、プリテンショナが作動し、ラックバーがスライドさせられる。スライドしたラックバーは、このラックバーに噛み合うピニオンを巻取方向へ強制的に回転させる。ピニオンが巻取方向に回転すると、ピニオンとエネルギ吸収部材の軸方向他端部とが機械的に連結され、ピニオンの巻取方向への回転がエネルギ吸収部材に伝わる。さらに、このようにしてエネルギ吸収部材に伝わった巻取方向の回転はスプールに伝えられ、スプールが巻取方向へ所定量強制的に回転させられる。
【0026】
このスプールの巻取方向への回転によって、ウエビングベルトの張力が増加し、ウエビングベルトによる拘束力が上昇する。これにより、車両急減速時の慣性に伴う略車両前方側への乗員の身体の移動を防止又は軽減できる。
【0027】
また、上記のように車両が急減速状態になると、ロック機構が作動する。ロック機構が作動すると、ロック機構のロックプレートがロック壁の内歯に接近して、ロックプレートの歯がロック壁の内歯に噛み合う。これにより、エネルギ吸収部材の軸方向他端部がロックされる。このため、車両急減速時の慣性により略車両前方側へ乗員の身体が移動しようとして、これにより、乗員の身体がウエビングベルトを引っ張り、スプールを引出方向に回転させようとしても、基本的にはエネルギ吸収部材の軸方向他端部がロックされていることで、エネルギ吸収部材の軸方向一端の引出方向への回転が規制され、ひいては、エネルギ吸収部材の軸方向一端に一体的に連結されているスプールの引出方向への回転が規制される。
【0028】
したがって、このように基本的にはスプールの引出方向への回転が規制されていることで、ウエビングベルトの引き出しが規制され、この結果、ウエビングベルトが確実に乗員の身体を拘束し、保持する。
【0029】
さらに、上記のロック機構の作動状態で、車両急減速時の慣性により、所定の大きさ以上の力で乗員の身体がウエビングベルトを引っ張り、スプールを引出方向に回転させようとすると、所定の大きさ以上の引出方向の回転力がエネルギ吸収部材の軸方向一端に作用する。上述したように、ロック機構の作動状態では、エネルギ吸収部材がロックされ、エネルギ吸収部材の軸方向他端部では引出方向への回転が規制されている。
【0030】
したがって、この状態で所定の大きさ以上の引出方向への回転力がエネルギ吸収部材の軸方向一端に作用すると、エネルギ吸収部材では軸方向一端と他端との間で相対回転が生じ、エネルギ吸収部材が変形する。このエネルギ吸収部材の変形により、ウエビングベルトが乗員の身体に付与する拘束力が弱まる。
【0031】
ここで、本ウエビング巻取装置では、ロック機構が作動時にロックするエネルギ吸収部材の軸方向他端にプリテンショナが連結される。したがって、ロック機構がエネルギ吸収部材の軸方向他端をロックすることで、プリテンショナのピニオンにエネルギ吸収部材の引出方向への回転力が伝えられることがない。
【0032】
このため、上記のように、エネルギ吸収部材の軸方向一端に引出方向の回転力が伝えられても、プリテンショナのピニオンが引出方向に回転させられて、ラックバーがプリテンショナ作動時とは反対向きにスライドさせられることもなく、これにより、エネルギ吸収部材の変形をプリテンショナが妨げることがない。このため、エネルギ吸収部材の変形に要する引出方向への回転力、所謂「フォースリミッタ荷重」を容易に、且つ、正確に設定できる。
【0033】
しかも、基本的にはロック機構とプリテンショナとをエネルギ吸収部材の軸方向他端側に連結するだけであるため、特殊な部品加工等が不要でコストを安価にできる。
【0034】
【発明の実施の形態】
<本実施の形態の構成>
(ウエビング巻取装置10の全体構成)
図1には本発明の一実施の形態に係るウエビング巻取装置10の全体構成が縦断面図によって示されている。
【0035】
この図に示されるように、本ウエビング巻取装置10はフレーム12を備えている。フレーム12は平板状の基部14を備えており、基部14が車体の所定位置にボルト等の締結手段を含む固定手段により固定されることで本ウエビング巻取装置10が車体に取り付けられる構成となっている。
【0036】
基部14の幅方向一端からは脚板16が延出されていると共に、基部14の幅方向他端からは脚板18が脚板16と同方向で且つ脚板16に対して平行に延出されている。これらの脚板16、18の間には、スプール20が配置されている。
【0037】
スプール20は脚板16、18の対向方向に沿って軸方向の略円筒形状に形成されている。スプール20には、長尺帯状のウエビングベルト22の長手方向基端部が係止されており、スプール20が自らの軸心周り一方の巻取方向に回転することで、ウエビングベルト22をその基端側から外周部に巻き取り、また、この巻取状態でウエビングベルト22をその先端側へ引っ張ることでスプール20に巻き取られたウエビングベルト22が引き出される構成となっている。
【0038】
スプール20にはシャフト挿通孔24がスプール20に対して同軸的に形成されている。シャフト挿通孔24の内部には、エネルギ吸収部材としての略円柱形状のトーションシャフト28がスプール20に対して同軸的且つ相対回転可能に収容されている。また、シャフト挿通孔24の脚板16側の端部はスプール20に対して同軸的に形成されたスリーブ挿通孔30の内底部にて開口している。スリーブ挿通孔30は、内径寸法がシャフト挿通孔24よりも充分に大きく、その脚板16側の端部はスプール20の脚板16側の端部にて開口している。
【0039】
シャフト挿通孔24に収容されたトーションシャフト28の軸方向脚板16側は、スリーブ挿通孔30に入り込んでおり、更に、トーションシャフト28の軸方向脚板16側の端部は、スリーブ挿通孔30に挿通されたスリーブ32に一体的に連結されている。スリーブ32はスリーブ挿通孔30に挿通された状態でスプール20に機械的且つ一体的に連結されており、したがって、トーションシャフト28は、その軸方向脚板16側にてスプール20に対して機械的且つ一体的に連結されている。
【0040】
スプール20及びトーションシャフト28に連結されているスリーブ32は、脚板16に形成された円孔34を貫通して脚板16の外側に突出している。また、円孔34を貫通したスリーブ32に対応して脚板16の外側にはスプリングケース36が脚板16に固定されている。スプリングケース36は、全体的に略箱形状に形成されており、その内側には渦巻きばね38が収容されている。
【0041】
渦巻きばね38は、その渦巻き方向内側の端部がスリーブ32の本体部分から同軸的に延出された係止部40に一体的に固定されている。また、渦巻きばね38の渦巻き方向外側の端部はスプリングケース36に一体的に固定されている。渦巻きばね38は、スリーブ32をその軸周り一方である巻取方向に付勢しており、渦巻きばね38の付勢力がスリーブ32を介してスプール20に伝えられ、この付勢力によりウエビングベルト22がスプール20に巻き取られる構成となっている。
【0042】
一方、シャフト挿通孔24の脚板18側の端部はスプール20に対して同軸的に形成されたスリーブ挿通孔42の内底部にて開口している。スリーブ挿通孔42は、内径寸法がシャフト挿通孔24よりも充分に大きく、その脚板18側の端部はスプール20の脚板18側の端部にて開口している。
【0043】
シャフト挿通孔24に収容されたトーションシャフト28の軸方向脚板18側は、スリーブ挿通孔42に入り込んでおり、更に、トーションシャフト28の軸方向脚板18側の端部は、スリーブ挿通孔42に挿通されたスリーブ44に一体的に連結されている。但し、スリーブ44はスリーブ32とは異なりスリーブ挿通孔42に挿通された状態でスプール20に連結されているものの、スリーブ44はスプール20に対して同軸的に相対回転可能である。
【0044】
(プリテンショナ50の構成)
一方、脚板18の外側には、プリテンショナ50が設けられている。
【0045】
図1及び図2に示されるように、プリテンショナ50はハウジング52を備えている。ハウジング52は金属若しくは硬質の合成樹脂材によって形成されており、上記の脚板18に固定されている。
【0046】
ハウジング52には回転部材としてのピニオン54が収容されている。ピニオン54は軸方向が上記の脚板16、18の対向方向とされている。ピニオン54の軸方向脚板18側には、ピニオン54よりも大径の圧接部70が設けられている。
【0047】
圧接部70は外周形状がピニオン54と同軸の円形とされて軸方向脚板18側が開口した浅底の皿状(若しくは軸方向寸法が短い有底筒状)に形成されている。図3(A)に示されるように、圧接部70の内周形状は、引出方向(図3の矢印Aとは反対方向)へ向けて漸次圧接部70の軸心部分へ接近する湾曲面が、圧接部70の軸心周りに略120度毎に形成されている。
【0048】
さらに、圧接部70の内側には、回転部72が圧接部70に対して同軸的に設けられている。回転部72は略円板形状とされており、脚板18に形成された円孔58を貫通してハウジング52内へ突出したスリーブ44に同軸的且つ一体的に形成されている。また、スリーブ44と一体の回転部72のスリーブ44とは反対側からは、シャフト86が同軸的且つ一体的に形成されており、圧接部70及びピニオン54に対して同軸的に貫通することで、圧接部70及びピニオン54を回転自在に軸支している。
【0049】
また、図3(A)に示されるように、回転部72の外周部と圧接部70の内周部との間には、3個の圧接ローラ74が略120度毎に配置されている。図3(A)に示されるように、これらの圧接ローラ74は、外径寸法が圧接部70の内径寸法の最大値と回転部72の外径寸法の差よりも充分に小さく、且つ、外径寸法が圧接部70の内径寸法の最小値と回転部72の外径寸法の差よりも充分に大きい。
【0050】
これらの圧接ローラ74の各々は、通常、圧接部70の内径寸法が最大となる部分に配置され、ハウジング52から突出された支持シャフト76に支持されている。上記のように、圧接ローラ74の外径寸法は、圧接部70の内径寸法の最大値と回転部72の外径寸法の差よりも充分に小さい。このため、圧接ローラ74の外周部は回転部72の外周部から離間しており、圧接ローラ74が回転部72に干渉することはない。
【0051】
しかしながら、圧接部70が巻取方向(図3の矢印A方向)に回転することで、漸次内径寸法が小さくなる圧接部70の内周部が圧接ローラ74を圧接部70の軸心側に押圧して支持シャフト76を破断すると、圧接部70からの押圧力で圧接ローラ74が圧接部70の軸心側に変位する。図3(B)に示されるように、上記の圧接ローラ74の変位により圧接ローラ74が回転部72の外周部に圧接した状態では、圧接部70の内周部もまた圧接ローラ74に圧接している。
【0052】
このため、圧接部70と回転部72とが圧接ローラ74を介して機械的に連結され、巻取方向への圧接部70の回転力が回転部72に伝えられ、回転部72が巻取方向へ回転する構成となっている。上記のように、回転部72はスリーブ44に同軸的且つ一体的に連結されているため、回転部72に付与された巻取方向への回転力は、スリーブ44、トーションシャフト28、及びスリーブ32を介してスプール20に伝えられる構成となっている。
【0053】
一方、ピニオン54の側方には、角棒状のラックバー60が配置されている。ラックバー60は上記のフレーム12の高さ方向に沿って長手方向とされており、その幅方向一端部にはピニオン54に噛合可能なラック歯が形成されている。
【0054】
ラックバー60のラック歯は、通常、ピニオン54に噛み合っていないが、上方向へスライドすることでピニオン54にラック歯を噛み合わせることができるように配置されている。
【0055】
また、プリテンショナ50はシリンダ62を備えている。シリンダ62は、上端が開口した有底筒形状に形成されており、その内側にはピストン64が上下方向に摺動自在に収容されている。ピストン64は、その上側の端部に上記のラックバー60が一体的に連結されており、ピストン64がシリンダ62の内部で上下に摺動することで、ラックバー60が上下にスライドする。
【0056】
さらに、シリンダ62の底部近傍にはジェネレータ収容部66が設けられている。ジェネレータ収容部66はシリンダ62の軸方向に対して軸方向が傾斜した略筒形状に形成されており、その軸方向一端部はシリンダ62の底部近傍でシリンダ62へ一体的に連結され、しかも、シリンダ62の底部近傍における内部と連通している。
【0057】
また、ジェネレータ収容部66の内部にはガスジェネレータ68が収容されている。ガスジェネレータ68は全体的に外形寸法がジェネレータ収容部66の内径寸法よりも極僅かに小さな外径寸法の円柱形状とされており、その内部には燃焼することにより瞬時に所定量のガスを発生するガス発生剤や、このガス発生剤を着火する点火装置等(何れも図示省略)が収容されている。
【0058】
点火装置は別途設けられた加速度センサへ直接或いはコンピュータ等の制御装置(何れも図示省略)を介して間接的に接続されており、加速度センサが車両急減速状態を検出することで点火装置が作動するとガス発生剤が燃焼して瞬時にガスが発生し、ガスジェネレータ68の軸方向一端部(シリンダ62側の端部)からシリンダ62の内部にガスが供給される構造となっている。
【0059】
(ロック機構80の構成)
上記のプリテンショナ50を介してフレーム12とは反対側にはロック機構80が設けられている。
【0060】
ロック機構80はベースロック82を備えている。図1及び図4に示されるように、ベースロック82は軸方向が脚板16、18の対向方向に沿った鍔付き円筒形状に形成されており、図1に示されるように、脚板18側の端部には上記のシャフト84が同軸的且つ一体的に連結されている。
【0061】
シャフト84は上述したプリテンショナ50のハウジング52を貫通し、ハウジング52の内側に入り込んでいる。シャフト84に対応してピニオン54のシャフト56とは反対側からはピニオン54及びシャフト56に対して同軸的且つ一体的にシャフト86が延出されている。上記のシャフト84は、シャフト86に対して同軸的に嵌合して一体的に連結されている。
【0062】
図1に示されるように、ベースロック82の半径方向外方にはロック壁88が配置されている。ロック壁88は上記のフレーム12に一体に形成されており、その一部にはラチェット孔90が形成されている。ラチェット孔90の内周部には内歯のラチェット歯92が形成されており、ベースロック82はラチェット孔90を同軸的に貫通している。
【0063】
また、図1及び図4に示されるように、ベースロック82のシャフト84が形成された側とは反対側の面には、小孔94が形成されており、シャフト96が一体的に嵌合されている。さらに、ベースロック82のシャフト84が形成された側とは反対側の面には、シャフト84が形成された側とは反対側へ向けて開口した凹状の収容部98(図4、図6、図7参照)が形成されている。
【0064】
収容部98は全体的に略円弧板形状とされ、その内側にはロック歯102を有するロックプレート100(図5、図7、図8参照)が収容されている。さらに、図1に示されるように、ベースロック82のシャフト84が形成された側とは反対側の面には、ロックプレート100の脱落防止用に薄肉円板形状のロックカバー104が回り止めされた状態で取り付けられている。
【0065】
また、図4に示されるように、ベースロック82にはスプリング収容部106が形成されている。スプリング収容部106は、ベースロック82の中心を介して上記の収容部98とは概ね反対側に形成されており、図6に示されるように、その内側には、圧縮コイルスプリング108が収容されている。
【0066】
さらに、図1に示されるように、ロックプレート100を介してベースロック82とは反対側には、Vギヤ110が配置されている。図6に示されるように、Vギヤ110の軸心部には円筒状のボス112が形成されており、シャフト96に追従回転可能に軸支されている。また、Vギヤ110には「へ」の字形状のガイド孔114が形成されており、ロックプレート100から立設されたガイドピン116が挿入されている。さらに、Vギヤ110の外周部にはロック歯118が一体に形成されている。
【0067】
また、図6に示されるように、Vギヤ110の組付状態でベースロック82と対向する側の端面には壁部120が形成されている。壁部120は上記のスプリング収容部106内に入り込んでおり、圧縮コイルスプリング108の引出方向側の端部が当接している。
【0068】
一方、Vギヤ110の下方側には、ロック機構80の構成部品としてロック手段を構成するVSIR用の周知の加速度センサ122(図9参照)が配設される。なお、図1では加速度センサ122の図示を省略している。車両急減速時には、加速度センサ122のボール124がセンサハウジング126上を転動してセンサレバー128を揺動させ、これにより、当該センサレバー128のロック爪130がVギヤ110のロック歯118に係合する構造となっている。
【0069】
図9に示されるように、上述した加速度センサ122は、樹脂製のとしてのセンサホルダ132によって保持される。センサホルダ132の外側にはセンサホルダ132と似た形状の樹脂製のセンサカバー134が配設されており、センサホルダ132及びセンサカバー134は両者一体となってフレーム12のロック壁88に固定されている。
【0070】
なお、上述したセンサホルダ132の内周部には、前述したVギヤ110に軸支された図示しないWSIR用のパウルと係合可能な内歯が一体に形成されている。
【0071】
<本実施の形態の作用、効果>
次に、本実施の形態の作用並びに効果について説明する。
【0072】
乗員がウエビングベルト22に挿通された図示しないタングプレートを持ち、渦巻きばね38の付勢力に抗してウエビングベルト22をスプール20から引き出し、当該タングプレートを図示しないバックル装置に係合させることにより、乗員は三点式シートベルト装置のウエビング装着状態となる。すなわち、センタピラーの上部に配設された図示しないショルダアンカからタングプレートまでのウエビングベルト22がショルダ側のウエビングベルト22となり、タングプレートからバックル装置までのウエビングベルト22がラップ側のウエビングベルト22となる。
【0073】
以上のような通常のウエビングベルト22の引き出しの際には、乗員がウエビングベルト22を引っ張ることでスプール20が引出方向へ回転させられると、スプール20の回転がスリーブ32、トーションシャフト28、スリーブ44、回転部72、シャフト86、及びシャフト84を介してベースロック82を引出方向へ回転させる。ベースロック82が引出方向に回転することで、ベースロック82に形成されたスプリング収容部106の内周壁をの一部が、圧縮コイルスプリング108の軸方向他端部を押圧して圧縮しようとする。この押圧力を受けた圧縮コイルスプリング108は、自らの弾性力で軸方向一端部が当接している壁部120を押圧し、Vギヤ110を引出方向に回転させる。このため、通常の引き出しにおいては、Vギヤ110がスプール20に対して追従回転する。
【0074】
一方、上記のウエビングベルト22を装着した状態で、車両が急減速すると、プリテンショナ50が作動する。
【0075】
車両が急減速状態になったことをプリテンショナ50の加速度センサが検知すると、加速度センサからの信号が直接、或いは、制御手段を介して間接的にガスジェネレータ68の点火装置へ送られる。加速度センサからの信号を受けた点火装置は、ガスジェネレータ68のガス発生剤を燃焼させて瞬時にガスを発生させる。
【0076】
ガスジェネレータ68内にて発生したガスはジェネレータ収容部66からシリンダ62内に供給される。シリンダ62内にガスが供給されることでシリンダ62内の内圧が上昇し、この内圧の上昇によりピストン64がシリンダ62の上方開口端側へ向けて押し出される。このようにしてピストン64が移動することでピストン64と一体のラックバー60がピニオン54へ噛み合い、ピニオン54を巻取方向へ回転させる。
【0077】
巻取方向へのピニオン54の回転によって圧接部70が巻取方向に回転すると圧接部70の内周部が圧接ローラ74を押圧して支持シャフト76を破断させ、更に、圧接ローラ74を回転部72の外周部に圧接させて回転部72を巻取方向に回転させる(図3(B)参照)。上述したように、回転部72に付与された巻取方向への回転力は、スリーブ44、トーションシャフト28、及びスリーブ32を介してスプール20に伝えられるため、このように回転部72が急激且つ強制的に巻取方向へ回転させられると、スプール20が急激に巻取方向に回転してウエビングベルト22を巻き取る。これによって、ウエビングベルト22による乗員の身体の拘束力が上がり、それまでよりも強く乗員の身体を拘束する。
【0078】
また、これと同時に、車両急減速状態が加速度センサ122によって検出される。すなわち、加速度センサ122のボール124がセンサハウジング126上を転動してセンサレバー128を揺動させる。これにより、センサレバー128のロック爪130がVギヤ110のロック歯118に係合され、Vギヤ110の引出方向への回転が阻止される。
【0079】
一方、急減速時の慣性で車両前方側へ移動しようとする乗員の身体は、装着しているウエビングベルト22を引っ張るため、スプール20は乗員から受けるウエビングベルト22の張力によって引出方向に回転しようとする。このため、引出方向に回転しようとするスプール20と引出方向の回転が阻止されたVギヤ110との間で圧縮コイルスプリング108の付勢力に抗して相対回転が生じる。
【0080】
両者の間に相対回転が生じると、ベースロック82の収容部98に保持されたロックプレート100のガイドピン116がVギヤ110のガイド孔114にガイドされて、ベースロック82の略半径方向外側へ移動される。これにより、ロックプレート100のロック歯102がロック壁88に形成されたラチェット孔90のラチェット歯92に噛み合う。
【0081】
これにより、引出方向へのベースロック82の回転が規制される。ベースロック82の引出方向への回転が規制されることで、シャフト96、86、シャフト56、回転部72、スリーブ44、トーションシャフト28、及びスリーブ32の引出方向への回転が規制される。さらに、スリーブ32の引出方向への回転が規制されることで、スプール20の引出方向への回転が規制され、これにより、ウエビングベルト22の引き出しが規制される。
【0082】
このように、ウエビングベルト22の引き出しが規制されることで、ウエビングベルト22は、車両急減速時の慣性で車両前方側へ移動しようとする乗員の身体をより確実に保持し、乗員の身体の移動を規制する。
【0083】
また、以上のようなベースロック82の引出方向の回転が規制された状態で、所定の大きさ以上の力で、車両前方側へ移動しようとする乗員の身体がウエビングベルト22を引き出そうとすると、当然のことながらスプール20が引出方向に回転しようとする。この引出方向への回転力はスリーブ32を介してトーションシャフト28の一端(脚板16側の端部)に伝わる。これに対して、トーションシャフト28の他端(脚板18側の端部)は、上記のようにベースロック82の回転規制により引出方向への回転が規制されている。
【0084】
したがって、このような状態で引出方向への所定の大きさ以上の回転力がトーションシャフト28の一端に作用すると、トーションシャフト28はその軸心周りに捩じり変形(塑性変形)され、この捩じり変形によって過剰な引出方向への回転力が吸収される。これにより、ウエビングベルト22が乗員身体に与える圧力を軽減できる。
【0085】
また、本ウエビング巻取装置10では、スプール20に対して相対回転可能なスリーブ44が間接的且つ一体的にロック機構80のベースロック82が連結された構造となっている。このため、プリテンショナ50の作動したことで、圧接ローラ74を介して回転部72と圧接部70(すなわち、ピニオン54)とが機械的に連結されている状態では、ロック機構80が作動して、ベースロック82の回転が規制されることでピニオン54の回転も間接的に規制された状態になる。
【0086】
したがって、このようなベースロック82の回転規制状態では、引出方向へのスプール20の回転がスリーブ32を介してトーションシャフト28に伝わったとしても、圧接部70及びピニオン54は引出方向に回転することができず、したがって、ラックバー60を下降させることがない。
【0087】
このように、トーションシャフト28が捩じり変形する際に、ラックバー60が下降することがなく、ひいては、ピストン64が下降することがないため、シリンダ62の内圧がトーションシャフト28の捩じり変形に影響を与えることがない。
【0088】
これにより、トーションシャフト28が捩じり変形する際の荷重、所謂「フォースリミッタ荷重」を安定させることができる。しかも、基本的にはプリテンショナ50と、ロック機構80とを脚板18側に配置しているだけであるため、プリテンショナ50やロック機構80の各構成部材に特殊な加工等が不要で、コストを安価にできる。
【0089】
なお、本実施の形態では、フレーム12の脚板18に隣接してプリテンショナ50を配置し、プリテンショナ50を介して脚板18とは反対側にロック機構80を設けた構成であったが、例えば、フレーム12の脚板18に隣接してロック機構80を配置し、ロック機構80を介して脚板18とは反対側にプリテンショナ50を設ける構成としてもよい。
【0090】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るウエビング巻取装置では、安価なコストでフォースリミッタ荷重を安定させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るウエビング巻取装置の縦断面図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係るウエビング巻取装置のプリテンショナの構成を示す側面断面図である。
【図3】プリテンショナにおける圧接部と回転部との連結機構(クラッチ機構)の構成を示す側断面図で、(A)が通常の状態を示し、(B)が連結状態を示す。
【図4】本発明の一実施の形態に係るウエビング巻取装置のロック機構を構成するベースロックの平面図である。
【図5】本発明の一実施の形態に係るウエビング巻取装置のロック機構を構成するロックプレートの平面図である。
【図6】本発明の一実施の形態に係るウエビング巻取装置のロック機構を構成するVギヤの平面図である。
【図7】ロック機構の非ロック状態を示す側面図である。
【図8】ロック機構のロック状態を示す側面図である。
【図9】本発明の一実施の形態に係るウエビング巻取装置のロック機構を構成する加速度センサの側面図である。
【符号の説明】
10 ウエビング巻取装置
20 スプール
22 ウエビングベルト
28 トーションシャフト(エネルギ吸収部材)
50 プリテンショナ
54 ピニオ
60 ラックバー
80 ロック機構
88 ロック壁
92 ラチェット歯(内歯)
100 ロックプレート
102 ロック歯

Claims (1)

  1. 乗員の身体に対する装着状態で前記身体を拘束する長尺帯状のウエビングベルトと、
    前記ウエビングベルトの基端部が係止され、自らの軸周り一方の巻取方向への回転により前記ウエビングベルトを巻き取ると共に、前記ウエビングベルトに付与された先端側への引張力により前記巻取方向とは反対の引出方向へ回転しつつ巻き取った前記ウエビングベルトを引き出すスプールと、
    前記スプールの内部に設けられると共に、前記スプールの軸方向一端側で前記スプールに一体的に連結され、軸方向他端側に対する軸方向一端側の相対回転により変形するエネルギ吸収部材と、
    前記エネルギ吸収部材の軸方向他端部に設けられて、前記巻取方向に回転することで前記エネルギ吸収部材の軸方向他端部に機械的に連結され前記エネルギ吸収部材の軸方向他端部を前記巻取方向に回転させるピニオン及び当該ピニオンに噛合可能なラックバーを有し、車両急減速状態で前記ラックバーをスライドさせて前記ピニオンを前記巻取方向へ回転させるプリテンショナと、
    内歯が形成されたロック壁を有すると共に、前記ロック壁の内歯に対して接離移動可能なロックプレートを有し、前記車両急減速状態で作動して前記ロック壁の内歯に前記ロックプレートが接近し、前記ロックプレートの歯が前記ロック壁の内歯に噛み合うことで前記エネルギ吸収部材の軸方向他端部をロックし、前記引出方向への前記エネルギ吸収部材の回転を規制すると共に、前記引出方向への前記エネルギ吸収部材の軸方向他端部の回転を規制することで前記エネルギ吸収部材の軸方向他端部に連結された前記ピニオンの前記引出方向への回転を規制して、前記引出方向への前記ピニオンの回転に対応した向きへの前記ラックバーのスライドを規制するロック機構と、
    を備えるウエビング巻取装置。
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