JP2013184605A - ウェビング巻取装置 - Google Patents

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    • B60R2022/287Safety belts or body harnesses in vehicles incorporating energy-absorbing devices using deformation of material of torsion rods or tubes

Abstract

【課題】捩り棒の捩り変形部が挿通された捩り棒係止部材に対して巻取軸が傾いた場合でも、捩り変形部が捩り棒係止部材の内周面と干渉しないようにすることができるウェビング巻取装置を提供する。
【解決手段】ウェビング巻取装置では、サブトーションシャフト44(捩り棒)の第二被係止部48が回転阻止機構を介してフレームに連結された状態で、ウェビングに作用する過大な張力によりスプール20が引っ張られると、回転阻止機構を介してフレームに支持されたスリーブ54(捩り棒係止部材)に対してスプール20が傾く可能性がある。その場合、サブトーションシャフト44の第二エネルギ吸収部50と挿通孔56の内周面と距離が変化する。この距離の変化は、挿通孔56の開口56A側で大きくなるが、この挿通孔56は内径寸法が開口56A側で拡大されている。これにより、第二エネルギ吸収部50が挿通孔56の内周面と干渉しないようにできる。
【選択図】図6

Description

本発明は、車両用等のシートベルト装置が備えるウェビング巻取装置に関する。
下記特許文献1に記載されたシートベルト用リトラクターでは、ボビンの一端部には筒状のリテーナが取付けられており、当該リテーナを介してボビンがリトラクタベースの側板に回転可能に支持されている。このリテーナの一端側は、リトラクタベースの側板よりも外側へ突出しており、リテーナの一端部には、捩り棒の一端部が係止されている。この捩り棒は、中間部に設けられた捩り変形部の一端側がリテーナの内側に挿通(遊挿)されており、捩り棒の他端部は、ボビンの他端側でロッキングベースに係止されている。このロッキングベースが、車両緊急時に緊急ロック手段によりリトラクタベースに係合されると、捩り棒の一端部の回転が阻止される。この状態で、乗員からウェビングに作用する張力が所定値を超えると、捩り棒の捩り変形部が捩り変形することにより、ボビンがウェビング引出方向に回転し、ウェビングが所定量引出される。これにより、乗員への負荷が軽減される。
上述の如き捩り棒のねじ切れ回数(ねん回回数)は、捩り棒の長さ寸法が長くなると増加する。このため、上述のシートベルト用リトラクターでは、捩り棒の一端側をリトラクタベースの側板より外側へ突出させることにより、捩り棒の長さ寸法を長くするようにしている。
特開平11−105671号公報
上述の如きシートベルト用リトラクター(ウェビング巻取装置)では、緊急ロック手段の作動時にウェビングに作用する過大な張力によってボビン(巻取軸)が引っ張られると、リトラクタベース(フレーム)に支持されたリテーナ(捩り棒係止部材)に対して巻取軸が傾く可能性がある。その結果、捩り棒係止部材の内周面と捩り棒の捩り変形部とが干渉する可能性がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、捩り棒の捩り変形部が挿通された捩り棒係止部材に対して巻取軸が傾いた場合でも、捩り変形部が捩り棒係止部材の内周面と干渉しないようにすることができるウェビング巻取装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明に係るウェビング巻取装置は、フレームに回転可能に支持され、乗員拘束用のウェビングを巻き取る巻取軸と、一端部が前記巻取軸に対して相対回転不能に連結され、他端部が回転阻止機構を介して前記フレームに連結された状態で前記ウェビングに設定値以上の張力が作用すると、中間部に設けられた捩り変形部が捩り変形する捩り棒と、前記フレームに回転可能に支持されると共に、前記捩り棒の一端部又は他端部が係止された係止部、及び当該係止部とは反対側が開口し前記捩り変形部が内側に非接触状態で挿通された挿通孔を有し、前記挿通孔の内径寸法が前記開口側で拡大された捩り棒係止部材と、を備えている。
なお、請求項1に記載の「連結」には、直接連結される場合と、間接的に連結される場合とが含まれる。
同様に、請求項1に記載の「支持」には、直接支持される場合と、間接的に支持される場合とが含まれる。
また、請求項1に記載の発明には、捩り棒係止部材の係止部に係止された捩り棒の一端部が、捩り棒係止部材を介して巻取軸に相対回転不能に連結された構成が含まれる。
請求項1に記載の発明では、例えば、車両の急減速時に捩り棒の他端部が回転阻止機構を介してフレームに連結される。この状態で、乗員からウェビングに設定値以上の張力が作用すると、一端部が巻取軸に対して相対回転不能に連結された捩り棒の中間部(捩り変形部)が捩り変形することにより、巻取軸がウェビング引出方向に回転し、ウェビングが所定量引出される。これにより、乗員への負荷が軽減される。
ここで、本発明では、上述の如く捩り棒の他端部がフレームに連結された状態で、ウェビングに作用する過大な張力により巻取軸が引っ張られると、フレームに支持された捩り棒係止部材に対して巻取軸が傾く可能性がある。この捩り棒係止部材の係止部には、捩り棒の一端部又は他端部が係止されており、捩り棒係止部材の挿通孔の内側には、捩り棒の捩り変形部が非接触状態で挿通されている。このため、巻取軸が捩り棒係止部材に対して傾くことにより、捩り棒の捩り変形部と挿通孔の内周面と距離が変化する。この距離の変化は、捩り棒係止部材における係止部とは反対側、すなわち挿通孔の開口側で大きくなるが、この挿通孔は内径寸法が開口側で拡大されている。これにより、捩り棒の捩り変形部が捩り棒係止部材の挿通孔の内周面と干渉しないようにすることができる。
請求項2に記載の発明に係るウェビング巻取装置は、請求項1において、前記捩り棒係止部材は、前記挿通孔の内径寸法は、前記開口へ向けてテーパ状に拡大されている。
請求項2に記載の発明では、捩り棒係止部材の挿通孔の内径寸法が、挿通孔の開口、すなわち巻取軸が捩り棒係止部材に対して傾いた際の捩り棒の捩り変形部と挿通孔の内周面との距離の変化が大きくなる側へ向けてテーパ状に拡大されている。これにより、捩り棒の捩り変形部と挿通孔の内周面との干渉を良好に防止しつつ、捩り棒係止部材の剛性を確保することができる。
請求項3に記載の発明に係るウェビング巻取装置は、請求項1又は請求項2において、前記捩り棒係止部材は、前記開口側で外径寸法が拡大されている。
請求項3に記載の発明では、捩り棒係止部材は、挿通孔の開口側すなわち挿通孔の内径寸法がテーパ状に拡大された側で外径寸法が拡大されている。これにより、捩り棒係止部材において挿通孔の内径寸法が拡大された側の剛性を向上させることができる。
請求項4に記載の発明に係るウェビング巻取装置は、請求項1〜請求項3の何れか1項において、前記捩り棒係止部材は、前記回転阻止機構の構成部材であり、前記巻取軸に相対回転可能に取付けられると共に、前記係止部に前記捩り棒の他端部が係止されており、前記回転阻止機構は、前記捩り棒係止部材と前記フレームとを連結することにより、前記捩り棒係止部材のウェビング引出方向への回転を阻止するように構成されている。
請求項4に記載の発明では、例えば、車両の急減速時に捩り棒係止部材がフレームと連結されることにより、捩り棒係止部材のウェビング引出方向への回転が阻止される。その結果、捩り棒係止部材の係止部に係止された捩り棒の他端部が、ウェビング引出方向への回転を阻止される。この状態で、乗員からウェビングに設定値以上の張力が作用すると、一端部が巻取軸に対して相対回転不能に連結された捩り棒の中間部(捩り変形部)が捩り変形することにより、巻取軸がウェビング引出方向に回転し、ウェビングが所定量引出される。これにより、乗員への負荷が軽減される。
以上説明したように、本発明に係るウェビング巻取装置では、捩り棒の捩り変形部が挿通された捩り棒係止部材に対して巻取軸が傾いた場合でも、捩り変形部が捩り棒係止部材の内周面と干渉しないようにすることができる。
本発明の第1実施形態に係るウェビング巻取装置の主要部の構成を示す分解斜視図である。 同ウェビング巻取装置の構成部材であるクラッチ機構の構成を示す分解斜視図である。 同ウェビング巻取装置の構成部材である切替機構の構成を示す分解斜視図である。 同クラッチ機構をスプールとは反対側から見た図である。 (A)は、同クラッチ機構のクラッチプレートがロックリング側へ回動し始めた状態を示す図であり、(B)は、クラッチプレートがロックリングに噛合った状態を示す図である。 (A)は、同ウェビング巻取装置のスプール、サブトーションシャフト、スリーブ及びスクリューの構成を示す断面図であり、(B)はスリーブに対してスプールが傾いた状態を示す断面図である。 同スリーブの構成を示す斜視図である。 (A)は、本発明の第2実施形態に係るウェビング巻取装置のスプール、サブトーションシャフト、スリーブ及びスクリューの構成を示す断面図であり、(B)はスリーブに対してスプールが傾いた状態を示す断面図である。
<第1の実施形態>
以下、図1〜図7を用いて、本発明の第1実施形態に係るウェビング巻取装置10について説明する。
図1〜図3に示されるように、本第1実施形態に係るウェビング巻取装置10は、フレーム12と、巻取軸としてのスプール20と、ウェビング22と、ロックギヤ24と、メイントーションシャフト32と、トリガワイヤ40と、捩り棒としてのサブトーションシャフト44と、クラッチ機構52と、切替機構120と、を備えている。メイントーションシャフト32及びサブトーションシャフト44は、フォースリミッタ機構31を構成しており、クラッチ機構52及び切替機構120は、回転阻止機構27を構成している。
図1に示されるように、フレーム12は、車体に固定される板状の背板14を備えている。背板14の幅方向両端部からは脚片16,18が略直角に延出されており、フレーム12は、平面視で略凹形状に形成されている。なお、脚片18の外側には、周知のロック機構(図示省略)が取付けられている。また、ウェビング22は、乗員の身体に装着されるものであり、長尺帯状に形成されている。
図1に示されるように、フレーム12は、車体に固定される板状の背板14を備えている。背板14の幅方向両端部からは脚片16,18が略直角に延出されており、フレーム12は、平面視で略凹形状に形成されている。なお、脚片18の外側には、周知のロック機構35(図示省略)が取付けられている。
スプール20は、軸方向に貫通する貫通孔21を有する円筒状に形成されており、フレーム12の脚片16と脚片18との間に配置されている。スプール20は、軸線方向が脚片16と脚片18との対向方向に沿う状態で配置されており、後述するメイントーションシャフト32、サブトーションシャフト44等を介してフレーム12に回転可能に支持されている。
ウェビング22は、乗員の身体に装着されるものであり、その長手方向一端部である基端部がスプール20に係止されている。スプール20は、一方の回転方向である巻取方向(図1等の矢印Aの方向)へ回転することでウェビング22を基端側から巻取って収納する構成となっている。
ロックギヤ24は、スプール20の軸方向一方側(図1及び図2の矢印E方向側)にスプール20と同軸上に配置されている。このロックギヤ24の外周部にはギヤ部26が形成されている。また、このロックギヤ24の軸心部には、軸方向に貫通する貫通孔28が形成されており、当該貫通孔28の内周部には、スプライン状の被係合部30が形成されている。
車両の緊急時(急減速時等の所定の機会)には、上記ロック機構35が、車両の加速度(特に減速加速度)が所定加速度以上であること又はウェビング22のスプール20からの引出加速度が特定加速度以上であることを検出して、作動することで、ロック機構35のロック部材(図示省略)がロックギヤ24のギヤ部26と係合して、ロックギヤ24の引出方向(図1等の矢印Bの方向)への回転が阻止(ロック)される。
メイントーションシャフト32は、スプール20及びロックギヤ24と同軸上に配置されて、スプール20の貫通孔21及びロックギヤ24の貫通孔28にそれぞれ挿入されている。このメイントーションシャフト32には、その長手方向中央部にスプライン状の第一被係止部34が形成されると共に、その先端部に同じくスプライン状の第二被係止部36が形成されている。
そして、第一被係止部34がロックギヤ24の係止部30に嵌合係止されることにより、メイントーションシャフト32は、ロックギヤ24に一体回転可能に連結されている。また、第二被係止部36が、スプール20の内周部における軸線方向中間部に形成された図示しない係止部に嵌合係止されることにより、メイントーションシャフト32がスプール20に一体回転可能に連結されている。
このメイントーションシャフト32の基端部(第二被係止部36とは反対側の端部)は、ロック機構33が備える樹脂製のセンサカバー35(ケース)に形成された図示しない軸受孔に回転可能に支持されている。このセンサカバー35は、フレーム12の脚片18に取付けられており、これにより、スプール20の軸方向一方側がメイントーションシャフト32及びセンサカバー35を介してフレーム12に回転可能に支持されている。
このメイントーションシャフト32における第一被係止部34と第二被係止部36との間の部分は、後述する如くウェビング22の引張りに供される乗員の運動エネルギを吸収するための第一エネルギ吸収部38として構成されている。
トリガワイヤ40の基端部40Aは、ロックギヤ24における貫通孔28よりも径方向外側の位置に形成された孔部29に挿入されて、ロックギヤ24に係止されている。一方、トリガワイヤ40における基端部40Aよりも先端側は、貫通孔21と並行してスプール20に形成された孔部42に挿入されており、その先端部40Bは、スプール20から軸方向他方側(図1及び図2の矢印F方向側)に突出されている。
サブトーションシャフト44は、メイントーションシャフト32と同軸上に配置されており、その長手方向中央部よりも基端側は、スプール20の貫通孔21に挿入されている。一方、このサブトーションシャフト44の長手方向中央部よりも先端側は、スプール20から軸方向他方側に突出されている。
このサブトーションシャフト44には、その基端部(一端部)に少なくとも一部がスプライン状の第一被係止部46が形成されると共に、その先端部(他端部)に同じくスプライン状の第二被係止部48が形成されている。第一被係止部46は、スプール20の内周部における軸線方向中間部に形成された係止部20A(図6(A)参照)に嵌合係止されており、これにより、サブトーションシャフト44は、スプール20に一体回転可能に連結されている。
また、このサブトーションシャフト44における第一被係止部46と第二被係止部48との間の部分は、後述する如くウェビング22の引張りに供される乗員の運動エネルギを吸収するための第二エネルギ吸収部50(捩り変形部)として構成されている。
(クラッチ機構52の構成)
図1及び図2に示されるように、クラッチ機構52は、捩り棒係止部材としてのスリーブ54と、クラッチガイド64と、クラッチベース82と、クラッチカバー88と、一対のクラッチプレート100と、スクリュー108と、一対のコイルスプリング98とを備えている。なお、図4には、このクラッチ機構52の非作動状態が示されている。また、図5(A)には、このクラッチ機構52の作動途中の状態が示されており、図5(B)には、このクラッチ機構52の作動が完了した状態が示されている。
スリーブ54は、冷間鍛造によって成形されたものであり、サブトーションシャフト44と同軸上に配置されている。このスリーブ54の軸心部には、軸方向に貫通する挿通孔56が形成されており、この挿通孔56には、上述のサブトーションシャフト44の第二エネルギ吸収部50が非接触状態で挿通(遊挿)されている。また、このスリーブ54の内周部における先端側(図1及び図2の矢印F方向側)には、スプライン状の係止部58が形成されており、この係止部58にサブトーションシャフト44の第二被係止部48が嵌合係止されることにより、スリーブ54は、サブトーションシャフト44に一体回転可能に連結されている。
図6(A)及び図7に示されるように、スリーブ54の挿通孔56は、係止部58とは反対側の開口56A側がテーパ状拡径部56Bとされている。このテーパ状拡径部56Bは、挿通孔56の内径寸法を開口56A(スリーブ54の基端側)へ向けてテーパ状に拡大させている。これにより、サブトーションシャフト44の第二エネルギ吸収部50の外周面と挿通孔56の内周面との間隔が、開口56Aに向かうに従い漸増するように構成されている。なお、本実施形態では、スリーブ54の軸方向に沿ったテーパ状拡径部56Bの長さ寸法が、スリーブ54の軸方向長さ寸法の3分の1程度に設定されており、スリーブ54が冷間鍛造によって成形される際にテーパ状拡径部56Bが同時に成形される構成になっている。なお、図6(A)及び図6(B)では、図面を見易くするためにメイントーションシャフト32等の図示を省略している。
また、このスリーブ54における基端側は、円筒状の外周面を有する支持部60として構成されている。この支持部60は、スプール20の貫通孔21に回転自在に嵌合している。この貫通孔21は、スプール20の軸方向他端側で段付状に拡大されることにより段部20Bが形成されており、当該段部20Bに支持部60(スリーブ54の基端部)が当接することにより、スプール20に対する軸方向一方側へのスリーブ54の相対変位が規制されている。なお、本実施形態では、スリーブ54の軸方向に沿った支持部60の長さ寸法は、スリーブ54の軸方向に沿ったテーパ状拡径部56Bの長さ寸法と同等(スリーブ54の軸方向長さ寸法の3分の1程度)に設定されている。
さらに、このスリーブ54は、支持部60よりも先端側が断面正六角形状に形成された圧入部62として構成されている。この圧入部62は、支持部60よりも小径に形成されており、圧入部62と支持部60との間には段部が形成されている。つまり、このスリーブ54は、基端側(開口56A側)で外径寸法が拡大されており、当該外径寸法が拡大された部位(支持部60)の内周が、テーパ状拡径部56Bとされている。
クラッチガイド64は、樹脂製とされており、軸方向に貫通する貫通孔66を有する環状に形成されている。この貫通孔66には、上述の支持部60が挿入されており、これにより、クラッチガイド64は、スリーブ54に相対回転可能に支持されている。
このクラッチガイド64における周方向の二箇所の位置には、図4に示されるように、コイルスプリング98を収容する一対のコイルスプリング収容部68が形成されている。これらのコイルスプリング収容部68は、クラッチガイド64の中央部を中心とする点対称状に形成されており、それぞれ、クラッチガイド64の周方向に延びる外側壁部70及び内側壁部72と、クラッチガイド64の径方向に延びて外側壁部70と内側壁部72の各端部を連結する連結壁部74とを有する略U字形状に形成されている。
また、このクラッチガイド64には、クラッチプレート100を収容する一対のクラッチプレート収容部76が各コイルスプリング収容部68に隣接して形成されている。これらのクラッチプレート収容部76には、連結壁部74から内側壁部72と反対側に向けて延びる第一支持壁部78と、連結壁部74に対する外側壁部70とは反対側に連結壁部74と離間して第二支持壁部80と、が形成されている。
クラッチベース82は、環状のベース本体84を有して構成されている。このベース本体84には、断面正六角形状の圧入孔85が形成されている。この圧入孔85には、前述したスリーブ54の圧入部62が圧入されており、これにより、クラッチベース82は、スリーブ54に一体回転可能に固定されている。また、このクラッチベース82には、ベース本体84から外側に突出する一対の係止部86が形成されている。これらの係止部86は、後述するクラッチプレート100に形成されたアーム部102の基端部と係止されている。
クラッチカバー88は、スリーブ54と同軸上に配置されると共に、クラッチガイド64に対するスプール20とは反対側にクラッチガイド64と対向して配置されている。このクラッチカバー88は、軸方向に貫通する貫通孔90を有する環状に形成されており、その内周部には、径方向内側に突出する嵌合爪92が複数形成されている。そして、貫通孔90にスリーブ54の圧入部62が挿入されると共に、複数の嵌合爪92が圧入部62と嵌合されることにより、クラッチカバー88は、スリーブ54、ひいては、サブトーションシャフト44に一体回転可能に固定されている。また、このクラッチカバー88は、後述する十字爪96がクラッチガイド64に対して周方向に係合するようになっており、クラッチガイド64は、このクラッチカバー88に対して、図5(B)に示される作動位置と、図4に示される非作動位置との間で相対回転可能とされている。
また、このクラッチカバー88における周方向の二箇所の位置には、径方向外側に開口する軸方向視にて凹形状を成す切欠部94がそれぞれ形成されている。また、このクラッチカバー88には、各切欠部94の内側に位置されるように一対の十字爪96が形成されている。これら一対の十字爪96は、クラッチカバー88の中央部を中心とする点対称状に形成されている。また、これらの十字爪96は、クラッチカバー88の径方向から見てクランク状に屈曲しており、先端側が基端側よりもクラッチガイド64側へ突出している。
各十字爪96の先端側には、クラッチガイド64の径方向内側へ突出した内側突出部と、クラッチガイド64の径方向外側へ突出した外側突出部と、クラッチガイド64の周方向一方(巻取方向)へ突出した周方向突出部とが設けられており、各十字爪96の先端側は、クラッチガイド64の軸方向から見て十字状に形成されている。
クラッチプレート100(パウル)は、クラッチカバー88とクラッチガイド64との間に配置されている。このクラッチプレート100は、アーム部102と、このアーム部102の先端部に形成された円弧部104とを有している。アーム部102の基端部には、クラッチカバー88側に突出すると共にサブトーションシャフト44の軸方向に沿って延びる回動軸106が形成されている。そして、この回動軸106がクラッチカバー88に形成された孔部89に挿入されることにより、クラッチプレート100は、クラッチカバー88に回動可能に支持されている。また、円弧部104の外周部(クラッチプレート100の先端部)には、平歯状のローレット歯104Aが形成されている。
スクリュー108は、図1及び図2に示されるように、ネジ部110と、このネジ部110よりも大径の押え部112とを有している。ネジ部110は、図6(A)に示されるように、サブトーションシャフト44の先端部に形成されたネジ孔45に螺合されており、これにより、スクリュー108は、サブトーションシャフト44の先端部に固定されている。また、このように、スクリュー108がサブトーションシャフト44の先端部に固定された状態では、スリーブ54の先端部に押え部112が当接される。そして、これにより、スリーブ54のサブトーションシャフト44に対する抜き方向(矢印F方向)への移動が制限されており、スリーブ52はスクリュー108の押え部112によってスプール20の段部20Bに押し付けられている。このため、スリーブ54は、スプール20に対してがた無く取付けられている。またこの状態では、クラッチガイド64は、クラッチカバー88とスプール20とによって軸方向の移動を制限されている(なお、図6(A)及び図6(B)ではクラッチ機構52の構成部材のうち、スリーブ54及びスクリュー108以外の部材の図示が省略されている)。
また、スクリュー108には、押え部112を介してネジ部110とは反対側にスプライン状の連結部111が設けられている。この連結部111は、ネジ部110と同軸的に設けられている。この連結部111は、後述する切替機構120(図3参照)を介してフレーム12の脚片16とは反対側に配置されたアダプタ113の連結孔115に嵌入している。このアダプタ113は、樹脂製のスプリンググカバー117に回転可能に支持されている。スプリングカバー117は、切替機構120のボデー122を介してフレーム12脚片16に取付けられており、これにより、スプール20の軸方向他方側がサブトーションシャフト44、スリーブ54、スクリュー108、アダプタ113、スプリングカバー117、ボデー122を介してフレーム12に回転可能に支持されている。なお、上述のアダプタ113には、スプリングカバー117に一端部が係止された図示しないぜんまいばねの他端部が係止されており、当該ぜんまいばねによってスプール20が巻取方向に付勢されている。
また、上述のクラッチガイド64及びクラッチカバー88には、孔部65,91がそれぞれ形成されている。これらの孔部65,91は、クラッチガイド64がクラッチカバー88に対して非作動位置に配置された状態で互いに対向するように形成されており、これらの孔部65,91には、トリガワイヤ40の先端部40Bがそれぞれ挿入されている。これにより、クラッチガイド64は、非作動位置に配置された状態でスプール20及びクラッチカバー88に対する相対回転を制限されている(クラッチガイド64が非作動位置に拘束されている)。
またさらに、上述の如くクラッチガイド64が非作動位置に拘束された状態では、クラッチガイド64の各コイルスプリング収容部68における開口部付近に、クラッチカバー88の各十字爪96が位置される。そして、各十字爪96の周方向突出部は、各コイルスプリング収容部68に収容されたコイルスプリング98の軸方向一端部から当該コイルスプリング98の内側に挿入されており、各十字爪96の内側突出部及び外側突出部は、コイルスプリング98の軸方向一端部に当接している。これにより、コイルスプリング98の軸方向一端部が各十字爪96に係止されている。また、このコイルスプリング98の軸方向他端部は、コイルスプリング収容部68の連結壁部74(図4参照)に係止されている。
また、この状態では、十字爪96と連結壁部74との間隔がコイルスプリング98の自由状態での全長よりも短くなり、これにより、コイルスプリング98が圧縮状態とされる。そして、これにより、クラッチガイド64に対しては巻取方向の付勢力が付与されており、クラッチガイド64は作動位置へと付勢されている。
一方、この状態では、クラッチカバー88の孔部89(クラッチプレート100の回動軸106)と連結壁部74との間隔が十分に確保された状態となり、クラッチプレート100は、ローレット歯104Aがクラッチガイド64の外周部よりも内側に納まるように、クラッチプレート収容部76に収容される。また、この状態では、円弧部104の先端に連結壁部74が当接されている。
(切替機構120の構成)
図3に示されるように、切替機構120は、箱状のボデー122を備えている。ボデー122内は、フレーム12の脚片16側へ開口されており、ボデー122は、脚片16外側に固定されている。ボデー122の内部には、略円環板状のロックリング190(リング部)が回転自在に支持されており、ロックリング190は、クラッチ機構52の外周側において、クラッチ機構52と同軸上に配置されている。また、ロックリング190の内周部には、平歯状のローレット歯190Aが形成されている。さらに、ロックリング190の外周部には、断面略三角形状のロック孔192が貫通形成されており、ロック孔192は、ロックリング190の径方向外側へ開口されている。
ボデー122の上部には、後述するパウル150、ピストン160、及びガスジェネレータ194を収容する収容部としてのケース部124が設けられている。また、ボデー122の脚片16側には、略板状のシート126が設けられており、シート126はボデー122の開口部を閉塞している。
ケース部124には、脚片16側へ開口された凹部130が設けられている。凹部130には、断面略C字形状の支持部132が形成されており、支持部132は、後述するパウル150の軸部152を回動自在に支持している。また、ケース部124には、凹部130内において、円柱状のシェアピン134が一体に設けられており、シェアピン134は脚片16側へ突出されている。この凹部130内には、ピストン収容部136が設けられている。このピストン収容部136内には、樹脂により製作されたピストン160が、ピストン収容部136の長手方向(図3の矢印C方向及び矢印D方向)に直線移動可能に収容されている。
また、ケース部124の凹部130内には、略板状のパウル150が収容されている。パウル150には、凹部130の支持部132側の部分において、断面略円形状の軸部152が設けられており、軸部152は支持部132に回動自在に支持されている。また、パウル150は、略L字形状のアーム部154を有している。アーム部154の基端部には、係合部156が設けられており、係合部156の先端が、ロックリング190のロック孔192内(ロック位置)に配置されて、ロックリング190に係合されている。さらに、アーム部154の基端部には、断面円形状の係止孔158が貫通形成されており、係止孔158内に上述したシェアピン134が挿通されて、パウル150の回動が制限されている。 また、ケース部124内には、ピストン収容部136に対して脚片16とは反対側の部位において、略円柱形状のガスジェネレータ194が内蔵されており、ガスジェネレータ194はピストン収容部136と連通されている。このガスジェネレータ194には、車両の制御装置(図示省略)が電気的に接続されており、制御装置の制御によりガスジェネレータ194が作動された際には、ガスジェネレータ194がガスを発生して、当該ガスがピストン収容部136のシリンダ部140に供給されるように構成されている。
上述の制御装置は、図示しない衝突検出手段と電気的に接続されている。衝突検出手段は、例えば、車両の加速度(特に急減速)を検知する加速度センサや車両前方の障害物までの距離を検出する測距センサ等によって、車両の衝突を予知する。また、衝突検出手段は、予め定められた基準値以上の衝突加速度を加速度センサが検知することで、車両が衝突したことを検出するように構成されている。
さらに、制御装置は、図示しない体格検出手段と電気的に接続されており、体格検出手段は、例えば、荷重センサやベルトセンサやシートポジションセンサ等によって、座席に着座した乗員の体格を検出する。具体的には、荷重センサが、車両の座席に作用する荷重を検出して、検出された荷重によって体格検出手段が乗員の体格を検出する。また、ベルトセンサが、スプール20からのウェビング22の引出量を検出して、検出された引出量によって体格検出手段が乗員の体格を検出する。さらに、シートポジションセンサは、車両の座席の前後方向へのスライド位置を検出する位置検出センサや車室に設けられたカメラサンサによって構成されており、シートポジションセンサで検出された座席の位置によって体格検出手段が乗員の体格を検出する。
そして、制御装置が、体格検出手段からの信号に基づいて、乗員の体格が予め定められた基準値未満であると判定すると共に、衝突検出手段からの信号に基づいて、車両が衝突したと判定した場合に、制御装置によりガスジェネレータ194が作動される。これにより、ガスジェネレータ194からピストン収容部136内にガスが供給される。ピストン収容部136内にガスが供給されると、当該ガスの圧力によって、ピストン160がパウル150のアーム部154側へ移動する。これにより、ピストン160がアーム部154を押圧することで、パウル150に回動力が作用する。この回動力によってパウル150がシェアピン134を破断しつつロック解除位置へと回動することにより、パウル150の係合部156がロックリング190のロック孔192から抜け出すようになっている。なお、アーム部154側へ移動されたピストン160は、自らに外周部に設けられた弾性フックがピストン収容部136の内周部に形成された段部に引っ掛かることにより、アーム部154とは反対側への移動を規制されるようになっている。
(作用)
次に、本第1実施形態の作用及び効果について説明する。
上記構成のウェビング巻取装置10では、スプール20、ロックギヤ24、メイントーションシャフト32、サブトーションシャフト44、及びクラッチ機構52(スリーブ54、クラッチベース82、クラッチプレート100及びスクリュー108を含む)が、一体に巻取方向及び引出方向へ回転可能とされている。
ウェビング22がスプール20から引出されることで、ウェビング22が車両の乗員の身体に装着される。ウェビング22が車両の乗員の身体に装着された状態で、例えば、車両が急減速状態になり、ロック機構33が作動すると、ロックギヤ24の引出方向への回転が阻止される。
そして、これにより、このロックギヤ24にメイントーションシャフト32を介して連結されたスプール20の引出方向への回転が制限されて、スプール20からのウェビング22の引出しが制限される。したがって、これにより、車両前方へ移動しようとする乗員の身体がウェビング22によって拘束される。
また、ロックギヤ24の引出方向への回転が阻止された状態で、更に大きな力で乗員の身体がウェビング22を引張り、この引張力に基づく引出方向へのスプール20の回転力がメイントーションシャフト32の第一エネルギ吸収部38の耐捩り荷重(耐変形荷重)を上回ると、フォースリミッタ機構31が作動されて、第一エネルギ吸収部38の捩り(変形)により、スプール20のフォースリミッタ荷重(第一エネルギ吸収部38の耐捩り荷重)以上での引出方向への回転が許容される。
したがって、第一エネルギ吸収部38の捩りによりスプール20が引出方向へ回転されてスプール20からウェビング22が引出されることで、ウェビング22による乗員の胸部への負荷(負担)が軽減されると共に、第一エネルギ吸収部38の捩り分だけウェビング22の引張りに供される乗員の運動エネルギが吸収される。
一方、上述のように、ロックギヤ24に対してスプール20が引出方向に回転されるということは、ロックギヤ24がスプール20に対して相対的に巻取方向へ回転されると言うことである。したがって、ロックギヤ24がスプール20に対して巻取方向へ相対回転されると、トリガワイヤ40における基端部40Aよりも先端側がスプール20の孔部42に挿入されたまま、このトリガワイヤ40の基端部40Aがメイントーションシャフト32の周方向に移動されるので、このトリガワイヤ40における基端部40Aよりも先端側が孔部42に対してロックギヤ24側に引張られる。
これにより、トリガワイヤ40の先端部40Bがクラッチガイド64の孔部65とクラッチカバー88の孔部91から引抜かれて、スプール20及びクラッチカバー88に対するクラッチガイド64の相対回転の阻止状態が解消される。
そして、コイルスプリング98の付勢力により、クラッチガイド64が非作動位置から作動位置へと回転されると、クラッチカバー88の孔部89(クラッチプレート100の回動軸106)とクラッチガイド64の連結壁部74との間隔が短くなり、クラッチプレート100の円弧部104の先端が連結壁部74によってクラッチガイド64の接線方向に押圧(案内)される。これにより、クラッチプレート100がロックリング190側へ回動され(図5(A)の矢印R参照)、クラッチプレート100のローレット歯104Aがロックリング190のローレット歯190Aと噛合う(図5(B)図示状態)。これにより、クラッチプレート100とロックリング190とが結合される。また、このときには、クラッチベース82に形成された係止部86がクラッチプレート100のアーム部102の基端部を引出方向へ押すことにより、クラッチプレート100がロックリング190に押し付けられ、両者の結合状態が維持される。これにより、クラッチ機構52(スリーブ54、クラッチベース82及びクラッチプレート100)の引出方向への回転と一体に、ロックリング190が引出方向へ回転しようとする。
また、制御装置は、体格検出手段からの信号に基づいて、乗員の体格が予め定められた基準値以上であるか否かを判定すると共に、衝突検出手段からの信号に基づいて、車両が衝突したか否かを判定している。そして、制御装置が、乗員の体格が予め定められた基準値以上であると判定した場合では、ガスジェネレータ194が作動されないため、パウル150の係合部156が、ロック位置に配置されて、ロックリング190のロック孔192に係合している。このため、ロックリング190の引出方向への回転がロック(阻止)されることで、クラッチ機構52(スリーブ54、クラッチベース82及びクラッチプレート100)の引出方向への回転が阻止される。
そして、スリーブ54すなわちサブトーションシャフト44の他端部(第二被係止部48)の引出方向への回転が阻止された状態で、更に大きな力で乗員の身体がウェビング22を引張り、この引張力に基づく引出方向へのスプール20の回転力がメイントーションシャフト32の第一エネルギ吸収部38の耐捩り荷重(耐変形荷重)とサブトーションシャフト44の第二エネルギ吸収部50の耐捩り荷重(耐変形荷重)との合計を上回ると、第一エネルギ吸収部38及び第二エネルギ吸収部50の捩り(変形)により、スプール20のフォースリミッタ荷重(第一エネルギ吸収部38の耐捩り荷重と第二エネルギ吸収部50の耐捩り荷重との合計)以上での引出方向への回転が許容される。
したがって、第一エネルギ吸収部38及び第二エネルギ吸収部50の捩りによりスプール20が引出方向へ回転されてスプール20からウェビング22が引出されることで、ウェビング22による乗員の胸部への負荷(負担)が軽減されると共に、第一エネルギ吸収部38及び第二エネルギ吸収部50の捩り分だけウェビング22の引張りに供される乗員の運動エネルギが吸収される。
一方、制御装置が、体格検出手段からの信号に基づいて、乗員の体格が予め定められた基準値未満であると判定すると共に、衝突検出手段の信号に基づいて、車両が衝突したと判定した場合には、制御装置の制御によりガスジェネレータ194が作動される。
ガスジェネレータ194が作動されると、ガスジェネレータ194からピストン収容部136のシリンダ部140内にガスが供給される。シリンダ部140内にガスが供給されると、ピストン160がパウル150のアーム部154側へ移動して、アーム部154を押圧する。このため、パウル150に軸部152回りの回動力が作用する。この回動力によって、パウル150の係止孔158の内周部が、シェアピン134に当接すると共に、シェアピン134を破断させることで、パウル150の軸部152回りの回動が許容されて、パウル150がロック位置から解除位置へ回動される。これにより、パウル150の係合部156がロックリング190のロック孔192から離間されて、ロックリング190の引出方向への回転が許容されることで、クラッチ機構52(スリーブ54、クラッチベース82及びクラッチプレート100)及びスプール20と共にロックリング190が引出方向へ回転可能にされる。このため、第二エネルギ吸収部50に捩りは生じないため、第一エネルギ吸収部38の捩り(変形)により、スプール20のフォースリミッタ荷重(第一エネルギ吸収部38の耐捩り荷重)以上での引出方向への回転が許容される。
すなわち、乗員の体格が予め定められた基準値以上である場合では、フォースリミッタ荷重が第一エネルギ吸収部38の耐捩り荷重と第二エネルギ吸収部50の耐捩り荷重との合計にされて、フォースリミッタ荷重の荷重値が高荷重にされる。一方、乗員の体格が予め定められた基準値未満であり、車両の衝突が検出された場合には、フォースリミッタ荷重が第一エネルギ吸収部38の耐捩り荷重にされて、フォースリミッタ荷重の荷重値が低荷重にされる。このため、乗員を体格に応じて適切に保護できる。
ここで、本実施形態では、サブトーションシャフト44の他端部(第二被係止部48)の引出方向への回転が阻止された状態、すなわち、サブトーションシャフト44の第二被係止部48が回転阻止機構27(クラッチ機構52及び切替機構120)を介してフレーム12に連結された状態で、ウェビング22に作用する過大な張力によりスプール20が引っ張られると、回転阻止機構27を介してフレーム12に支持されたスリーブ54に対してスプール20が傾く可能性がある。
つまり、スリーブ54は、通常はスプール20に対してがた無く取付けられているが、サブトーションシャフト44の第二エネルギ吸収部50が捩り変形することにより、第二エネルギ吸収部50の長さ寸法が僅かに増加すると、スリーブ54の支持部60とスプール20の段部20Bとの間に僅かな隙間が生じる場合がある。このため、図6(B)に示されるように、スプール20がウェビング22からの引張力Tによってスリーブ54に対して傾く可能性がある。その場合、サブトーションシャフト44の第二エネルギ吸収部50と挿通孔56の内周面と距離が変化する。この距離の変化は、挿通孔56の開口56A側で大きくなるが、この挿通孔56は内径寸法が開口56A側で拡大されている。これにより、サブトーションシャフト44の第二エネルギ吸収部50がスリーブ54の挿通孔56の内周面と干渉しないようにすることができる。
換言すれば、サブトーションシャフト44の長さ寸法を長く設定することにより、挿通孔56内に配置される第二エネルギ吸収部50の長さ寸法が長くなった場合でも、スリーブ54のテーパ状拡径部56Bによって第二エネルギ吸収部50と挿通孔56の内周面との干渉を防止することができる。これにより、サブトーションシャフト44のねじ切れ回数(ねん回回数)を増加させることが可能になる。また、第二エネルギ吸収部50の直径を太くすることが可能になるので、高い捩りトルクを得ることができる。
しかも、本実施形態では、スリーブ54の挿通孔56の内径寸法が、挿通孔56の開口56A側へ向けてテーパ状に拡大されている。これにより、サブトーションシャフト44の第二エネルギ吸収部50と挿通孔56の内周面との干渉を良好に防止しつつ、スリーブ54の剛性を確保することができる。つまり、挿通孔56の内径寸法が段付状に拡大されている場合には、段部に応力が集中する可能性があるが、本実施形態ではテーパ状拡径部56Bによって上述の如き応力集中を回避することができる。
また、本実施形態では、挿通孔56の内径寸法が開口56A側でテーパ状に拡大されたスリーブ54が、鍛造によって成形されるため、挿通孔56の内径寸法をテーパ状に拡大するための切削加工が不要である。これにより、スリーブ54の低コスト化を図ることができる。
さらに、本実施形態では、前記スリーブ54は、開口56A側が圧入部62よりも外径寸法が大きい支持部60とされており、挿通孔56の内径寸法が拡大された側で外径寸法が拡大されている。これにより、スリーブ54において挿通孔56の内径寸法が拡大された側の剛性を確保しつつ、テーパ状拡径部56Bの傾斜角度を大きく設定することができるので、捩り変形部50と挿通孔56の内周面との干渉を良好に防止することができる。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。なお、前記第1実施形態と基本的に同様の構成・作用については、前記第1実施形態と同符号を付与しその説明を省略する。
<第2の実施形態>
図8(A)及び図8(B)には、本発明の第2実施形態に係るウェビング巻取装置の部分的な構成が断面図にて示されている。この実施形態では、スリーブ54’の構成が前記第1実施形態に係るスリーブ54とは若干異なっている。このスリーブ54’は、スリーブ54と基本的に同様の構成とされているが、係止部58と開口56Aの間が全てテーパ状拡径部56B’とされており、スリーブ54’の軸方向に沿ったテーパ状拡径部56B’の長さ寸法が前記第1実施形態に係るテーパ状拡径部56Bよりも長く設定されている。
<各実施形態の補足説明>
前記各実施形態では、サブトーションシャフト44(捩り棒)の第二被係止部48(他端部)が係止されたスリーブ54、54’(捩り棒係止部材)に対して本発明が適用された場合について説明したが、これに限らず、背景技術の欄で説明した特開平11−105671号公報に記載のリテーナ(捩り棒係止部材)に対して本発明を適用してもよい。その場合、同公報に記載の捩り棒の他端部が係止されたロッキングベースと緊急ロック手段とが回転阻止機構とされる。
また、前記各実施形態では、スリーブ54、54’(捩り棒係止部材)の外径寸法が開口56A側で拡大された構成にしたが、本発明はこれに限らず、捩り棒係止部材の形状は適宜変更することができる。
また、前記各実施形態では、挿通孔56の内径寸法が開口56へ向けてテーパ状に拡大された構成にしたが、本発明はこれに限らず、挿通孔の内径寸法が開口へ向けて段付状に拡大された構成にしてもよい。
その他、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲が上記実施形態に限定されないことは勿論である。
10 ウェビング巻取装置
12 フレーム
20 スプール(巻取軸)
22 ウェビング
27 回転阻止機構
44 サブトーションシャフト(捩り棒)
46 第一被係止部(一端部)
48 第二被係止部(他端部)
50 第二エネルギ吸収部(捩り変形部)
54 スリーブ(捩り棒係止部材)
58 係止部
56 挿通孔
56A 開口

Claims (4)

  1. フレームに回転可能に支持され、乗員拘束用のウェビングを巻き取る巻取軸と、
    一端部が前記巻取軸に対して相対回転不能に連結され、他端部が回転阻止機構を介して前記フレームに連結された状態で前記ウェビングに設定値以上の張力が作用すると、中間部に設けられた捩り変形部が捩り変形する捩り棒と、
    前記フレームに回転可能に支持されると共に、前記捩り棒の一端部又は他端部が係止された係止部、及び当該係止部とは反対側が開口し前記捩り変形部が内側に非接触状態で挿通された挿通孔を有し、前記挿通孔の内径寸法が前記開口側で拡大された捩り棒係止部材と、
    を備えたウェビング巻取装置。
  2. 前記挿通孔の内径寸法は、前記開口へ向けてテーパ状に拡大されている請求項1に記載のウェビング巻取装置。
  3. 前記捩り棒係止部材は、前記開口側で外径寸法が拡大されている請求項1又は請求項2に記載のウェビング巻取装置。
  4. 前記捩り棒係止部材は、前記回転阻止機構の構成部材であり、前記巻取軸に相対回転可能に取付けられると共に、前記係止部に前記捩り棒の他端部が係止されており、
    前記回転阻止機構は、前記捩り棒係止部材と前記フレームとを連結することにより、前記捩り棒係止部材のウェビング引出方向への回転を阻止するように構成されている請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のウェビング巻取装置。
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