JP4611186B2 - ウエビング巻取装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用のシートベルト装置を構成するウエビング巻取装置に関する。
ウエビング巻取装置としては、ウエビングが巻き取られる筒状のスプールと、スプールの内側に収容され、軸線方向一端部がスプールの軸線方向一端側に配置されると共に軸線方向他端部がスプールの軸線方向他端部に連結されたトーションバー(エネルギ吸収部材)と、トーションバーの軸線方向一端部に相対回転不能に取り付けられたロックギヤと、ロックギヤをウエビング巻取方向へ回転可能なプリテンショナ機構と、ロックギヤのウエビング引出方向への回転を阻止可能なロック機構とを備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
このようなウエビング巻取装置では、プリテンショナ機構とロック機構とが共にスプールの軸線方向一端側に配置された構成であるため、スプールの軸線方向他端側に他の機構を追加することができる。
しかしながら、上記構成のウエビング巻取装置では、プリテンショナ機構の駆動力がトーションバーを介してスプールに伝達される構成であるため、トーションバーの変形荷重をプリテンショナ機構によるウエビングの巻取荷重よりも小さく設定することができないという問題がある。
特開2005−178415号公報
本発明は上記事実を考慮し、プリテンショナ機構とロック機構とを共にスプールの一端側に配置できると共に、プリテンショナ機構によるウエビングの巻取荷重とは無関係にエネルギ吸収部材の変形荷重を設定できるウエビング巻取装置を得ることを目的とする。
請求項1に係る発明のウエビング巻取装置は、外周部に乗員拘束用のウエビングが巻き取られるスプールと、前記スプールの内側に収容され、一端部が前記スプールの一端側に配置されると共に他端部が前記スプールの他端部に連結され、捩れ変形可能なエネルギ吸収部材と、前記スプールの一端側に配置され、作動時に前記エネルギ吸収部材の一端部のウエビング引出方向への回転を阻止するロック機構と、前記エネルギ吸収部材の一端部に回転可能に支持された回転部材、及び、前記回転部材をウエビング巻取方向へ回転可能な駆動源、並びに、通常は前記回転部材と前記スプールとを連結すると共に前記エネルギ吸収部材が捩れ変形する際に前記回転部材と前記スプールとの連結を解除する連結部材を備えたプリテンショナ機構と、を備えたことを特徴としている。
請求項1記載のウエビング巻取装置では、プリテンショナ機構の駆動源によって回転部材がウエビング巻取方向へ回転されると、当該回転力が連結部材を介してスプールに伝達され、スプールがウエビング巻取方向へ回転される。また、ロック機構が作動すると、エネルギ吸収部材の一端部のウエビング引出方向への回転が阻止され、スプールのウエビング引出方向への回転が制限される。この状態で、乗員からウエビングを介してスプールに所定値以上の荷重が作用すると、エネルギ吸収部材が捩れ変形し、連結部材による回転部材とスプールとの連結が解除される。このため、スプールは回転部材と独立してウエビング引出方向へ回転し、ウエビングが引き出される。これにより、乗員に作用する荷重(エネルギ)が吸収される。
ここで、このウエビング巻取装置では、プリテンショナ機構とロック機構とが共にスプールの一端側に配置されているが、通常は連結部材によって回転部材とスプールが連結されるため、回転部材の回転力はエネルギ吸収部材を介さずに連結部材を介して直接スプールに伝達される。したがって、エネルギ吸収部材の変形荷重を、プリテンショナ機構によるウエビングの巻取荷重とは無関係に設定できる。
請求項2に係る発明のウエビング巻取装置は、請求項1記載のウエビング巻取装置において、前記連結部材は、前記回転部材と前記スプールとの間に掛け渡されると共に、前記スプールと前記エネルギ吸収部材の一端部との相対回転により変位されることを特徴としている。
請求項2記載のウエビング巻取装置では、エネルギ吸収部材が捩れ変形することでスプールとエネルギ吸収部材の一端部とが相対回転すると、回転部材とスプールとの間に掛け渡された連結部材が変位されて、回転部材とスプールとの連結が解除される。
請求項3記載のウエビング巻取装置は、請求項2記載のウエビング巻取装置において、前記エネルギ吸収部材の一端部には、小径孔部と該小径孔部に連続する大径孔部とを有する連結部材保持孔が形成され、前記連結部材は、軸線方向一端部が前記回転部材に形成された連結部材挿通孔内に配置され、軸線方向他端部に形成された大径部が前記スプールに形成された連結部材収容孔内に配置され、軸線方向中間部に形成された小径部が前記小径孔部内に配置され、前記大径部が前記小径孔部の孔縁部に係合することで軸線方向へ沿った変位を規制されると共に、前記スプールと前記エネルギ吸収部材の一端部との相対回転によって前記連結部材挿通孔及び前記連結部材収容孔が前記大径孔部と対向すると前記変位規制を解除され、前記大径部が前記連結部材収容孔の内周面に押圧されることで前記スプールと反対側へ変位されることを特徴としている。
請求項に係る発明のウエビング巻取装置は、請求項2又は請求項3記載のウエビング巻取装置において、前記スプール及び前記エネルギ吸収部材の少なくとも一方は、前記スプールと前記エネルギ吸収部材の一端部との間に掛け渡されて両者を連結すると共に、前記エネルギ吸収部材が捩れ変形する際に破断される破断部を有することを特徴としている。
請求項記載のウエビング巻取装置では、スプールとエネルギ吸収部材の一端部との相対回転が破断部によって規制されるので、ロック機構によってエネルギ吸収部材一端部のウエビング引出方向への回転が阻止された際にスプールのウエビング引出方向への回転を確実に制限できると共に、連結部材が不要に変位することを防止できる。また、破断部はエネルギ吸収部材が捩れ変形する際には破断されるので、スプールとエネルギ吸収部材の一端部との相対回転すなわち連結部材の変位が可能となる。
請求項に係る発明のウエビング巻取装置は、外周部に乗員拘束用のウエビングが巻き取られるスプールと、前記スプールの内側に収容され、一端部が前記スプールの一端側に配置されると共に他端部が前記スプールの他端部に連結され、捩れ変形可能なエネルギ吸収部材と、前記スプールの一端側に配置され、作動時に前記エネルギ吸収部材の一端部のウエビング引出方向への回転を阻止するロック機構と、前記エネルギ吸収部材の一端部に回転可能に支持された回転部材、及び、前記回転部材をウエビング巻取方向へ回転可能な駆動源、並びに、前記回転部材と前記スプールとの間に掛け渡され、前記回転部材がウエビング巻取方向へ回転して前記回転部材と前記エネルギ吸収部材の一端部とが相対回転した際に前記回転部材と前記スプールとを連結すると共に、前記エネルギ吸収部材が捩れ変形して前記スプールと前記エネルギ吸収部材の一端部とが相対回転した際に変位されて前記回転部材と前記スプールとの連結を解除する連結部材を備えたプリテンショナ機構と、前記スプールと前記エネルギ吸収部材の一端部との間に掛け渡されて両者を連結すると共に、前記回転部材と前記エネルギ吸収部材の一端部との相対回転により変位されて前記スプールと前記エネルギ吸収部材の一端部との連結を解除する相対回転規制部材と、を備えたことを特徴としている。
請求項5記載のウエビング巻取装置では、プリテンショナ機構の駆動源によって回転部材がウエビング巻取方向へ回転されると、当該回転力が連結部材を介してスプールに伝達され、スプールがウエビング巻取方向へ回転される。また、ロック機構が作動すると、エネルギ吸収部材の一端部のウエビング引出方向への回転が阻止され、スプールのウエビング引出方向への回転が制限される。この状態で、乗員からウエビングを介してスプールに所定値以上の荷重が作用すると、エネルギ吸収部材が捩れ変形し、連結部材による回転部材とスプールとの連結が解除される。このため、スプールは回転部材と独立してウエビング引出方向へ回転し、ウエビングが引き出される。これにより、乗員に作用する荷重(エネルギ)が吸収される。
ここで、このウエビング巻取装置では、プリテンショナ機構とロック機構とが共にスプールの一端側に配置されているが、プリテンショナ機構の駆動源が作動した際すなわち回転部材がウエビング巻取方向へ回転した際には連結部材によって回転部材とスプールが連結されるため、回転部材の回転力はエネルギ吸収部材を介さずに連結部材を介して直接スプールに伝達される。したがって、エネルギ吸収部材の変形荷重を、プリテンショナ機構によるウエビングの巻取荷重とは無関係に設定できる。
また、このウエビング巻取装置では、スプールとエネルギ吸収部材の一端部との相対回転が相対回転規制部材によって規制されるので、ロック機構によってエネルギ吸収部材一端部のウエビング引出方向への回転が阻止された際にスプールのウエビング引出方向への回転を確実に制限できる。一方、駆動源によって回転部材がウエビング巻取方向へ回転され、回転部材とエネルギ吸収部材の一端部とが相対回転すると、相対回転規制部材によるスプールとエネルギ吸収部材一端部との連結が解除されると共に、連結部材によって回転部材とスプールとが連結される。これにより、回転部材の回転力が連結部材を介してスプールに伝達される。
請求項に係る発明のウエビング巻取装置は、請求項記載のウエビング巻取装置において、前記回転部材及び前記エネルギ吸収部材の少なくとも一方は、前記回転部材と前記エネルギ吸収部材の一端部との間に掛け渡されて両者を連結すると共に前記回転部材が回転した際に破断される破断部を有することを特徴としている。
請求項記載のウエビング巻取装置では、回転部材とエネルギ吸収部材一端部との相対回転が破断部によって規制されるので、相対回転規制部が不要に変位することを防止できる。また、破断部は駆動源によって回転部材が回転された際に破断するので、回転部材とエネルギ吸収部材一端部との相対回転が許容され、相対回転規制部の変位が可能となる。
以上説明した如く、本発明に係るウエビング巻取装置では、プリテンショナ機構とロック機構とを共にスプールの一端側に配置できると共に、プリテンショナ機構によるウエビングの巻取荷重とは無関係にトーションバーの変形荷重を設定できる。
<第1の実施の形態>
図1には、本発明の第1の実施の形態に係るウエビング巻取装置10の構成が分解斜視図にて示されている。また、図2には、このウエビング巻取装置10の構成が断面図にて示されている。なお、図2では、説明の都合上、一部の構成部材の図示を省略してある。
ウエビング巻取装置10は、上面視コ字形板状のフレーム12を備えており、フレーム12は、車室内に固定されている。フレーム12の一側壁12A上端と他側壁12B上端との間には連結片14が架け渡されており、連結片14は、車室内に固定されると共に、挿通孔16が形成されている。また、フレーム12の一側壁12Aには、略円形の貫通孔15が形成されており、他側壁12Bには、円形の貫通孔13が形成されている。
フレーム12の一側壁12Aと他側壁12Bとの間には、巻取軸としての円筒状のスプール18が回転自在に支持されている。スプール18には、長尺帯状の乗員拘束用ウエビング20の基端部が、円柱状のシャフト22によって係止されており、スプール18をその軸線周り一方(以下、この方向を「巻取方向」と称する。図3の矢印A参照)へ回転させると、ウエビング20がその基端側からスプール18の外周部に巻き取られる。一方、ウエビング20をその先端側から引っ張れば、これに伴いスプール18が回転しながらウエビング20が引き出される(以下、ウエビング20を引き出す際のスプール18の回転方向を「引出方向」と称する。図3の矢印B参照)。
スプール18の内側(軸心部)には、フォースリミッタ機構のエネルギ吸収部材を構成するトーションバー24が配置されている。トーションバー24は、鉄等の金属材料によって形成されており、所定値以上の捩れ荷重を付与されることで捩れ変形可能な捩れ変形部23と、捩れ変形部23の軸線方向一端部(図2では左側の端部)に同軸的かつ一体的に設けられた支軸部25とを備えている。この支軸部25は、一側壁12Aの貫通孔15を非接触状態で貫通してフレーム12の外側(一側)へ突出している。
また、捩れ変形部23の軸線方向他端部(図2では右側の端部)には、ネジ部材26が螺合されており、このネジ部材26によって、捩れ変形部23の軸線方向他端部とスプール18の軸線方向他端部(図2では右側の端部)とが一体的に連結されている。これにより、トーションバー24はスプール18と一体に回転する。
スプール18の軸線方向一側(図2では左側)には、フォースリミッタ機構のエネルギ吸収部材を構成するロックギヤ28が設けられている。ロックギヤ28は、一側壁12Aの貫通孔15内に配置されて、捩れ変形部23の軸線方向一端部に係止されており、捩れ変形部23が捩れ変形された際以外には、ロックギヤ28はトーションバー24及びスプール18と一体に回転する。図3に示すように、ロックギヤ28の外周には、ラチェット歯30が形成されている。
また、図4に示すように、ロックギヤ28の外周部には、ロックギヤ28の他側へ開口する円形のシェアピン挿入孔120が形成されている。このシェアピン挿入孔120には、スプール18の軸線方向一端部に突設された破断部としての円柱状のシェアピン122が挿入されている。このシェアピン122は、スプール18とロックギヤ28とを連結し、両者の相対回転を規制しているが、スプール18とロックギヤ28との間に所定値以上のトルクが作用し、トーションバー24の捩れ変形部23が捩れ変形する際には破断(剪断)してスプール18とロックギヤ28との連結を解除するようになっている。
また、ロックギヤ28には、シェアピン挿入孔120よりも内径側に、軸線方向に沿って貫通する略だるま形のスライドピン保持孔124が形成されている。図5に示すように、スライドピン保持孔124は、略円形の小径孔部126と該小径孔部126に連続する略円形の大径孔部128とを有している。これらの小径孔部126と大径孔部128とはロックギヤ28の周方向に沿って並んでおり、小径孔部126に対して大径孔部128が引出方向側に配置されている。また、小径孔部126は、スプール18のシェアピン122がロックギヤ28のシェアピン挿入孔120内に挿入された状態では、小径孔部126は、スプール18の一端部に形成された円形のスライドピン収容孔130に対向して配置されている。スライドピン収容孔130の内周部は、球面状に形成されている。
ロックギヤ28の中央部には、ロックギヤの一側へ開口する円形のスリーブ収容孔132が形成されており、このスリーブ収容孔132内には、後述するプリテンショナ機構56の一部を構成する回転部材としての円盤状に形成されたスリーブ134が収容されている。スリーブ134は、捩れ変形部23の一端部に回転可能に支持されている。スリーブ134の中心部にはスリーブ134の一側へ開口する円形のローレット孔32が形成されており、ローレット孔32の内周面全体にはローレット加工が施されてローレット面34が形成されている。
また、スリーブ134の外周部には、軸線方向へ貫通するスライドピン挿通孔136が形成されている。このスライドピン挿通孔136は、スライドピン保持孔124の小径孔部126に対向して配置されている。
ここで、図6に示すように、上述したスライドピン挿通孔136、スライドピン保持孔124、及びスライドピン収容孔130の内部には、後述するプリテンショナ機構56の一部を構成する連結部材としての略円柱状に形成されたスライドピン138が収容されている。スライドピン138は、軸線方向両端部に大径な大径部140、142が形成され、軸線方向中間部に小径な小径部144が形成された段付状に形成されており、大径部140がスライドピン挿通孔136内に配置され、小径部144がスライドピン保持孔124の小径孔部126内に配置され、大径部142がスライドピン収容孔130内に配置されている。
しかも、大径部140、142の外径寸法は、小径孔部126の内径寸法よりも大きく、大径孔部128の内径寸法よりも小さく形成されており、スライドピン138は、通常は大径部140及び大径部142が小径孔部126の孔縁部に係合することで、軸線方向へ沿った変位を規制されている。この状態では、スリーブ134とスプール18とがスライドピン138を介して連結されており、スリーブ134が回転すると、当該回転力がスライドピン138を介してスプール18に伝達されるようになっている(図6の矢印P参照)。
また、スプール18及びスリーブ134がロックギヤ28に対して引出方向へ所定量相対回転し、スライドピン挿通孔136及びスライドピン収容孔130がスライドピン保持孔124の大径孔部128に対向すると、スライドピン138は上記変位規制を解除されると共に、大径部142がスライドピン収容孔130の内周面に押圧されることで、図7に示すように、スプール18と反対側へ変位され(図7の矢印D参照)、スライドピン138によるスリーブ134とスプール18との連結が解除される構成となっている。
一方、フレーム12の他側(図2では右側)には、付勢機構36が設けられている。付勢機構36はスプリングシート38を有しており、スプリングシート38はフレーム12の他側壁12Bの外側に取り付けられている。スプリングシート38は、ネジ部材26を他側へ突出させた状態で、スプール18の他側面を被覆している。スプリングシート38の他側はスプリングカバー40に被覆されており、スプリングカバー40はフレーム12の他側壁12Bの外側に取り付けられている。スプリングカバー40には略円柱状の凹部42が形成されており、凹部42は一側へ開口している。
スプリングカバー40の凹部42内には、渦巻きスプリング44が設けられており、渦巻きスプリング44の外側端は凹部42の内周面に固定されている。渦巻きスプリング44の内側端はネジ部材26に固定されており、渦巻きスプリング44は、ネジ部材26を介して、トーションバー24、スプール18及びロックギヤ28を巻取方向へ付勢している。
フレーム12の一側壁12Aと他側壁12Bとの間には、後述するロック機構82の一部を構成するロック部材46が架け渡されており、ロック部材46の一端部(図2では左側の端部)にはロックプレート48が設けられている。ロックプレート48は一端において下記ギヤケース52の下部に回動自在に支持されており、ロックプレート48はロックギヤ28の斜め下方に配置されている。ロックプレート48の他端にはロック歯50が形成されており、ロックプレート48は、ロック歯50がロックギヤ28のラチェット歯30から離間した位置と、ロック歯50がロックギヤ28のラチェット歯30に噛合した位置との間で回動可能とされている。
ここで、ロックプレート48のロック歯50がロックギヤ28のラチェット歯30に噛合した状態では、ロックギヤ28、トーションバー24、及びスプール18の引出方向への回転が阻止されるようになっている。しかもこのロック状態では、ウエビング20からスプール18に作用する荷重は、トーションバー24、ロックギヤ28、及びロックプレート48(ロック部材46)を介してフレーム12に伝達されるようになっている。すなわち、上記ロック状態では、スプール18に作用する荷重は、フレーム12で支持される構成である。なお、ロックプレート48は、通常はロック歯50がロックギヤ28のラチェット歯30から離間した位置に配置されている。
フレーム12の一側壁12Aの外側には、ギヤケース52が設けられており、ギヤケース52はロックギヤ28の一側を被覆している。ギヤケース52の中央部には円孔54が形成されており、円孔54は、スリーブ134のローレット孔32を露出させている。また、この円孔54は、トーションバー24の支軸部25よりも充分に大径に形成されており、支軸部25はこの円孔54を同軸的に貫通している。
フレーム12の一側壁12Aの外側(スプール18とは反対側)には、プリテンショナ機構56が設けられている。プリテンショナ機構56は、ギヤケース52の一側に配置されて回転部材を構成するピニオン58を有している。ピニオン58は、鉄等の金属材料によって形成されており、外周部にピニオン歯が形成されたギヤ部60を有している。
ギヤ部60の他側には、円筒状のカム部62が同軸的かつ一体的に設けられており、カム部62の外周には凹凸が交互に形成されている。カム部62は、ギヤケース52の円孔54を介してローレット孔32内に挿入されると共に、ローレット面34に接触しておらず、スリーブ134はピニオン58と独立して回転可能とされている。このカム部62は、後述するクラッチプレート64に対応している。
また、ギヤ部60の一側には、円筒状の回転支軸部61が同軸的かつ一体的に設けられている。回転支軸部61は、後述するカバープレート80に形成された円孔81を貫通すると共にスナップリング83によって係止されており、ピニオン58はカバープレート80によって回転可能に支持されている。
さらに、ピニオン58(ギヤ部60、カム部62、及び回転支軸部61)の軸心部には、軸線方向に沿って貫通する円形の孔部63が形成されており、トーションバー24の支軸部25が同軸的に貫通している。
図1に示す如く、ピニオン58の孔部63の内径寸法は、トーションバー24の支軸部25の外径寸法に比べて、充分に大きく形成されており、孔部63の内周面と支軸部25の外周面との間には、環状の隙間が形成されている。すなわち、支軸部25は、孔部63を非接触状態で貫通している。
一方、プリテンショナ機構56は、クラッチプレート64を有しており、クラッチプレート64はギヤケース52とピニオン58との間に配置されている。クラッチプレート64の中心側には複数の噛合爪66が形成されており、各噛合爪66はクラッチプレート64から他側へ突出している。各噛合爪66は前述したカム部62の各凹部に嵌合されており、これにより、クラッチプレート64がピニオン58に取り付けられている。各噛合爪66は、カム部62と共にギヤケース52の円孔54を介してローレット孔32内に挿入されると共に、ローレット面34に接触しておらず、スリーブ134はクラッチプレート64と独立して回転可能とされている。
また、プリテンショナ機構56は、駆動源67を備えている。駆動源67は略L字形円筒状のシリンダ68を有しており、シリンダ68はピニオン58の下方においてフレーム12の一側壁12Aの外側に固定されている。シリンダ68の下側端には、ガス発生器70が設けられると共に、有底円筒状のジェネレータキャップ72が固定されており、ガス発生器70は、ジェネレータキャップ72が被せられた状態でシリンダ68の下側端を閉塞している。
駆動源67は、ピストン74を有しており、ピストン74は、シリンダ68の上端から内部に挿入されている。ピストン74の下端にはOリング76が設けられており、Oリング76はピストン74の下端とシリンダ68との間をシールしている。さらに、ピストン74の下端以外の部位には、ラック78が形成されている。
さらに、プリテンショナ機構56は、金属材料によって略三角柱容器状に形成されたカバープレート80を有しており、カバープレート80は一側壁12Aの外側に複数のネジ79によって固定されている。前述の如く、カバープレート80の円孔81には、ピニオン58が回転可能に支持されており、ピニオン58の孔部63を貫通した支軸部25が、カバープレート80の一側へ突出している。このカバープレート80の他側面及び下面は開口されており、カバープレート80は、内部にピニオン58、クラッチプレート64、及び、ピストン74の上部を収容すると共に、一側壁12Aとの間で、ギヤケース52を狭持している。
プリテンショナ機構56(カバープレート80)の一側(カバープレート80に対してフレーム12とは反対側)には、ロック機構82が設けられている。ロック機構82は、他側が開口された箱状のセンサホルダ84を有している。センサホルダ84は、樹脂材料によって形成されており、開口側の外周部に形成された複数の図示しない係止爪が、一側壁12Aの外周部に形成された係止突起93及び図示しない係止突起に嵌合係止することで、一側壁12Aのスプール18とは反対側に前記カバープレート80と非接触状態で取り付けられている。
また、図1に示す如く、センサホルダ84の底壁には、円形の軸受孔85が形成されており、ピニオン58の孔部63を非接触状態で貫通した支軸部25の一端部(トーションバー24の一端部)が、この軸受孔85によって回転自在に支持されている。すなわち、トーションバー24の一端部は、ピニオン58とは独立して支持されている。
一方、センサホルダ84の一側は、他側が開口された箱状のセンサカバー86に被覆されており、センサカバー86は、センサホルダ84及びフレーム12の一側壁12Aに固定されている。
センサホルダ84の下部には加速度センサ88が保持されており、加速度センサ88はセンサホルダ84とセンサカバー86との間の隙間内に配置されている。加速度センサ88は、載置部90を有している。載置部90の上面には略逆円錐状の凹部が形成されており、載置部90の凹部には球体92が載置されている。球体92の上方には可動爪94が回動自在に支持されており、可動爪94は球体92上に載置されている。
センサホルダ84とセンサカバー86との間の隙間内には、Vギヤ96が設けられており、Vギヤ96は、支軸部25の一端部に一体的に連結されて、トーションバー24と一体に回転する。また、Vギヤ96の外周にはラチェット歯98が形成されている。
また、センサホルダ84とセンサカバー86との間の隙間内には、Vギヤ96の一側において、回転センサ99が設けられている。回転センサ99は、Vギヤ96に回動可能に支持されたWパウル100を備えており、Wパウル100にはWマス102が固定されている。Vギヤ96とWパウル100との間にはセンサスプリング104が架け渡されており、センサスプリング104はWパウル100に対してVギヤ96を巻取方向へ付勢している。
さらに、センサホルダ84とセンサカバー86との間の隙間内には、回転センサ99の一側において、略円盤状のギヤセンサ106が設けられており、ギヤセンサ106は、支軸部25の一端部に回転可能に支持されている。ギヤセンサ106には、センサカバー86の内面との間でコイルスプリング108が架け渡されており、コイルスプリング108はギヤセンサ106を巻取方向へ付勢している。
ギヤセンサ106の下部には、一側において係合爪110が回転可能に支持されており、係合爪110は、回転中心軸がトーションバー24の軸方向に平行にされると共に、Vギヤ96のラチェット歯98に噛合可能とされている。さらに、ギヤセンサ106の下部には、他側において押圧片112が形成された構成である。
次に、本第1の実施の形態の作用を説明する。
上記構成のウエビング巻取装置10では、付勢機構36の渦巻きスプリング44が、ネジ部材26を介して、トーションバー24、スプール18及びロックギヤ28を巻取方向へ付勢することで、ウエビング20がスプール18へ巻き取られる方向へ付勢されている。
ロック機構82の加速度センサ88は、車両の加速度(スプール18の移動加速度)が所定加速度以上であることを検出する。すなわち、車両の加速度が所定加速度以上である際(例えば車両の急減速時)には、加速度センサ88の球体92が載置部90の凹部を反加速度方向側へ移動して上昇し可動爪94を押し上げる。これにより、可動爪94がギヤセンサ106の係合爪110を回転させてVギヤ96のラチェット歯98に噛合させることで、ギヤセンサ106がVギヤ96と連結された状態となる。
ロック機構82の回転センサ99は、ウエビング20の引出加速度(スプール18の引出方向への回転加速度)が特定加速度以上であることを検出する。すなわち、ウエビング20の引出加速度が特定加速度以上である際には、スプール18及びトーションバー24を介して引出方向へ回転されるVギヤ96に対して、回転センサ99のWパウル100及びWマス102が慣性により引出方向への回転を抑制されることで、Wパウル100及びWマス102がVギヤ96に対して回動される。これにより、Wパウル100がギヤセンサ106の係合爪110を回転させてVギヤ96のラチェット歯98に噛合させることで、ギヤセンサ106がVギヤ96と連結された状態となる。
以上の如くギヤセンサ106がVギヤ96と連結された状態となった際には、乗員からウエビング20への引出荷重によって、スプール18及びトーションバー24を介してVギヤ96及びギヤセンサ106が引出方向へ幾分回転する。なお、この場合、Wパウル100及びWマス102の慣性により増加したセンサスプリング104の付勢力によってVギヤ96及びギヤセンサ106の回転力が低減される。
このようにギヤセンサ106が引出方向へ幾分回転されることで、ギヤセンサ106の押圧片112がロック部材46のロックプレート48をロックギヤ28側へ回動させる。これにより、乗員からウエビング20へ引出荷重が付与されて、スプール18、トーションバー24及びロックギヤ28に引出方向へ回転力が付与されることで、ロックプレート48のロック歯50がロックギヤ28のラチェット歯30に噛合して、ロックギヤ28の引出方向への回転が阻止される。このため、シェアピン122及びトーションバー24によってロックギヤ28に連結されたスプール18の引出方向への回転が阻止され、ウエビング20の引き出しが阻止される。
また、車両の緊急時(例えば急減速時等の所定の機会)には、プリテンショナ機構56のガス発生器70がガスを発生することで、ピストン74がOリング76と共にシリンダ68内を上昇されて、ピストン74のラック78がピニオン58のギヤ部60に噛合し、ピニオン58が巻取方向へ回転される。このため、ピニオン58がクラッチプレート64に対して相対回転されて、ピニオン58のカム部62の各凸部にクラッチプレート64の各噛合爪66が嵌合されることで、クラッチプレート64の各噛合爪66が、クラッチプレート64の径方向外側へ移動されて、スリーブ134のローレット面34に噛合する(ピニオン58とスリーブ134が連結される)。これにより、スリーブ134がクラッチプレート64及びピニオン58と一体で巻取方向へ回転される。
スリーブ134の巻取方向への回転力は、スライドピン138を介してスプール18及びロックギヤ28に伝達され、スプール18及びロックギヤ28が巻取方向へ回転される。これにより、ウエビング20がスプール18に巻き取られ、装着状態におけるウエビング20の僅かな緩み(所謂「スラック」)が解消され、ウエビング20による乗員の拘束力が上昇する。
さらに、前述の如くウエビング20の引き出しが阻止された状態、すなわちロック部材46によってロックギヤ28の引出方向への回転が阻止された状態において、乗員からウエビング20を介してスプール18に所定値以上の荷重が作用すると、トーションバー24の捩れ変形部23が捩れ変形すると共にシェアピン122が破断し、スプール18がロックギヤ28に対して引出方向へ相対回転する。そして、スライドピン挿通孔136及びスライドピン収容孔130がスライドピン保持孔124の大径孔部128に対向すると、スライドピン138がロックギヤ28のスライドピン保持孔124による変位規制を解除されると共に、大径部142がスライドピン収容孔130の内周面に押圧されることで、スライドピン138がスプール18と反対側へ変位され、スライドピン138によるスリーブ134とスプール18との連結が解除される。このため、スプール18は、トーションバー24の捩れ変形部23が捩れ変形されることで、ロックギヤ28及びスリーブ134と独立して引出方向へ回転される。これにより、ウエビング20が引き出されて、ウエビング20から乗員へ作用する荷重(エネルギ)が吸収される。
ここで、本発明の第1の実施の形態に係るウエビング巻取装置10では、プリテンショナ機構56とロック機構82とが共にスプール18の軸線方向一端側に配置された構成であるが、上述の如く、プリテンショナ機構56のスリーブ134の回転力がスライドピン138を介して直接スプール18に伝達されるので(すなわち、トーションバー24を介さずにスプール18に伝達されるので)、プリテンショナ機構56によるウエビング20の巻取荷重とは無関係にトーションバー24の変形荷重を設定できる。
なお、上記第1の実施の形態に係るウエビング巻取装置10では、スライドピン138が一個だけの場合について説明したが、これに限らず、複数個のスライドピン138によってスリーブ134とスプール18とが連結される構成としてもよい。
<第2の実施の形態>
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、前記第1の実施の形態と基本的に同様の構成・作用については、前記第1の実施の形態と同一の符号を付与し、その説明を省略する。
図8には、本発明の第2の実施の形態に係るウエビング巻取装置150の部分的な構成が断面図にて示されている。
ウエビング巻取装置150は、前記第1の実施の形態に係るウエビング巻取装置10と基本的に同様の構成とされているが、以下の点で異なる。
ウエビング巻取装置150のスプール152は、前記第1の実施の形態に係るスプール18と基本的に同様の構成であるが、前記第1の実施の形態に係るシェアピン122が省略された構成となっている。また、このスプール152の軸線方向一端部には、一側へ開口する円形のスライドピン配置孔154が形成されている。
一方、ウエビング巻取装置150のロックギヤ156は、前記第1の実施の形態に係るロックギヤ28と基本的に同様の構成であるが、前記第1の実施の形態に係るシェアピン挿入孔120が省略された構成となっている。また、このロックギヤ156には、軸線方向に貫通する円形の第1スライドピン挿通孔158が形成されている。この第1スライドピン挿通孔158は、スプール152のスライドピン配置孔154に対向しており、スライドピン配置孔154と第1スライドピン挿通孔158との内部には、円柱状に形成された相対回転規制部材としてのスライドピン160が収容されている。スライドピン160とスライドピン配置孔154の底部との間には、捩りコイルスプリング162が収容されている。この捩りコイルスプリング162は、スライドピン160を一側(スプール152と反対側)へ付勢しており、スライドピン160は、スリーブ164に当接することで一側への変位を規制されている。このスライドピン160は、ロックギヤ156とスプール152とを連結しており、両者の間の回転力の伝達を可能にしている。
スリーブ164は、前記第1の実施の形態に係るスリーブ134と基本的に同様の構成であるが、スリーブ164の外周部に形成されたスライドピン挿通孔170は、図10に示すように、長手方向がスリーブ164の周方向に沿った長孔とされている。このスライドピン挿通孔170の引出方向側の端部とスライドピン138との間には、所定の空隙が設けられている。なお、本第2の実施の形態では、スライドピン138は第2回転力伝達部材とされている。
図10(B)に示すように、スリーブ164の他側(ロックギヤ156側)の端面には、円形のシェアピン挿入孔166が形成されており、このシェアピン挿入孔166には、ロックギヤ156の一側(スリーブ164側)の端面に突設された破断部としてのシェアピン168が収容されている。このシェアピン168は、スリーブ164とロックギヤ156とを連結し、両者の相対回転を規制しているが、プリテンショナ機構56が作動された際、すなわち駆動源67によってスリーブ164が巻取方向へ回転された際には破断してスリーブ164とロックギヤ28との連結を解除するようになっている。
さらに、スリーブ164の外周部には、軸線方向へ貫通する円形の第2スライドピン挿通孔180が形成されている。第2スライドピン挿通孔180は、図10(B)に示すように、ロックギヤ156の第1スライドピン挿通孔158に対して所定量引出方向側に配置されている。
次に、本第2の実施の形態の作用について説明する。
上記構成のウエビング巻取装置150では、スライドピン160によってスプール152とロックギヤ156とが連結されているため、ロック機構82のロック部材46によりロックギヤ156の引出方向への回転が阻止された際には、スプール152に作用する荷重がスライドピン160を介してロックギヤ156に伝達され(図10(B)の矢印L参照)、スプール152の引出方向への回転が阻止される。
一方、プリテンショナ機構56の駆動源67によってスリーブ164が巻取方向へ回転されると、図11(A)に示すように、シェアピン168が破断し、スリーブ164がロックギヤに対して相対回転する。そして、スライドピン挿通孔170の引出方向側の端部がスライドピン138の大径部140に当接すると、スライドピン138を介してスリーブ164とスプール152とが連結され、スリーブ164の回転力がスライドピン138を介してスプール152に伝達される(図11(A)の矢印P参照)。これにより、スプール152が巻取方向へ回転され、ウエビング20がスプール152に巻き取られる。
またこのとき、スリーブ164がロックギヤ156に対して巻取方向へ所定量相対回転することで、図11(B)に示すように、スリーブ164の第2スライドピン挿通孔180とロックギヤ156の第1スライドピン挿通孔158とが対向し、スリーブ164によるスライドピン160の保持が解除される。このため、スライドピン160は、捩りコイルスプリング162の付勢力によってスリーブ164の一側へ排出され(図11(B)の矢印E参照)、スライドピン160によるロックギヤ156とスプール152との連結が解除される。
さらに、前述の如くウエビング20の引き出しが阻止された状態、すなわちロック部材46によってロックギヤ156の引出方向への回転が阻止された状態において、乗員からウエビング20を介してスプール152に所定値以上の荷重が作用すると、トーションバー24の捩れ変形部23が捩れ変形し、スプール152がロックギヤ156に対して引出方向へ相対回転する。これにより、前記第1の実施の形態に係るウエビング巻取装置10と同様に、スライドピン138がロックギヤ156のスライドピン保持孔124による変位規制を解除されて、スプール152の一側へ変位され、スライドピン138によるスリーブ164とロックギヤ156とスプール152との連結が解除される。このため、スプール152は、トーションバー24の捩れ変形部23が捩れ変形されることで、ロックギヤ156及びスリーブ164と独立して引出方向へ回転される。これにより、ウエビング20が引き出されて、ウエビング20から乗員へ作用する荷重(エネルギ)が吸収される。
以上説明した如く、本発明の第2の実施の形態に係るウエビング巻取装置10においても、前記第1の実施の形態に係るウエビング巻取装置10と基本的に同様の作用効果を奏する。
なお、前記第1の実施の形態に係るウエビング巻取装置10及び上記第2の実施の形態に係るウエビング巻取装置150では、プリテンショナ機構56は、スリーブ134とスプール18との間に掛け渡されたスライドピン138によってスプール18と連結される構成としたが、これに限らず、プリテンショナ機構56は、少なくとも作動した際にスプール18と連結される構成であればよい。
本発明の第1の実施の形態に係るウエビング巻取装置の構成を示す分解斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係るウエビング巻取装置の主要部の構成を示す断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るウエビング巻取装置のスプール及びスリーブを含む周辺部材の構成を示す分解斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係るウエビング巻取装置のスプール及びスリーブを含む周辺部材の構成を示す断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るウエビング巻取装置のスライドピン及びロックギヤの部分的な構成を示す平面図である。 図4の3−3線に沿った断面図である。 回転力伝達部材が変位した状態を示す図6に対応する断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係るウエビング巻取装置のスプール及びスリーブを含む周辺部材の構成を示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係るウエビング巻取装置のスリーブ及びスライドピンの部分的な構成を示す平面図である。 (A)は図8の5−5線に沿った断面図であり、(B)は図8の7−7線に沿った断面図である。 (A)は破断部が破断した状態を示す図10(A)に対応する断面図であり、(B)は第1回転力伝達部材が変位した状態を示す図10(B)に対応する断面図である。
符号の説明
10 ウエビング巻取装置
18 スプール(巻取軸)
20 ウエビング
24 トーションバー(エネルギ吸収部材)
28 ロックギヤ(エネルギ吸収部材)
56 プリテンショナ機構
67 駆動源
82 ロック機構
120 シェアピン(破断部)
134 スリーブ(回転部材)
138 スライドピン(連結部材)
150 ウエビング巻取装置
152 スプール
156 ロックギヤ(エネルギ吸収部材)
160 スライドピン(相対回転規制部材)
164 スリーブ(回転部材)
168 シェアピン(破断部)

Claims (6)

  1. 外周部に乗員拘束用のウエビングが巻き取られるスプールと、
    前記スプールの内側に収容され、一端部が前記スプールの一端側に配置されると共に他端部が前記スプールの他端部に連結され、捩れ変形可能なエネルギ吸収部材と、
    前記スプールの一端側に配置され、作動時に前記エネルギ吸収部材の一端部のウエビング引出方向への回転を阻止するロック機構と、
    前記エネルギ吸収部材の一端部に回転可能に支持された回転部材、及び、前記回転部材をウエビング巻取方向へ回転可能な駆動源、並びに、通常は前記回転部材と前記スプールとを連結すると共に前記エネルギ吸収部材が捩れ変形する際に前記回転部材と前記スプールとの連結を解除する連結部材を備えたプリテンショナ機構と、
    を備えたウエビング巻取装置。
  2. 前記連結部材は、前記回転部材と前記スプールとの間に掛け渡されると共に、前記スプールと前記エネルギ吸収部材の一端部との相対回転により変位されることを特徴とする請求項1記載のウエビング巻取装置。
  3. 前記エネルギー吸収部材の一端部には、小径孔部と該小径孔部に連続する大径孔部とを有する連結部材保持孔が形成され、前記連結部材は、軸線方向一端部が前記回転部材に形成された連結部材挿通孔内に配置され、軸線方向他端部に形成された大径部が前記スプールに形成された連結部材収容孔内に配置され、軸線方向中間部に形成された小径部が前記小径孔部内に配置され、前記大径部が前記小径孔部の孔縁部に係合することで軸線方向へ沿った変位を規制されると共に、前記スプールと前記エネルギ吸収部材の一端部との相対回転によって前記連結部材挿通孔及び前記連結部材収容孔が前記大径孔部と対向すると前記変位規制を解除され、前記大径部が前記連結部材収容孔の内周面に押圧されることで前記スプールと反対側へ変位されることを特徴とする請求項2記載のウエビング巻取装置。
  4. 前記スプール及び前記エネルギ吸収部材の少なくとも一方は、前記スプールと前記エネルギ吸収部材の一端部との間に掛け渡されて両者を連結すると共に、前記エネルギ吸収部材が捩れ変形する際に破断される破断部を有することを特徴とする請求項2又は請求項3記載のウエビング巻取装置。
  5. 外周部に乗員拘束用のウエビングが巻き取られるスプールと、
    前記スプールの内側に収容され、一端部が前記スプールの一端側に配置されると共に他端部が前記スプールの他端部に連結され、捩れ変形可能なエネルギ吸収部材と、
    前記スプールの一端側に配置され、作動時に前記エネルギ吸収部材の一端部のウエビング引出方向への回転を阻止するロック機構と、
    前記エネルギ吸収部材の一端部に回転可能に支持された回転部材、及び、前記回転部材をウエビング巻取方向へ回転可能な駆動源、並びに、前記回転部材と前記スプールとの間に掛け渡され、前記回転部材がウエビング巻取方向へ回転して前記回転部材と前記エネルギ吸収部材の一端部とが相対回転した際に前記回転部材と前記スプールとを連結すると共に、前記エネルギ吸収部材が捩れ変形して前記スプールと前記エネルギ吸収部材の一端部とが相対回転した際に変位されて前記回転部材と前記スプールとの連結を解除する連結部材を備えたプリテンショナ機構と、
    前記スプールと前記エネルギ吸収部材の一端部との間に掛け渡されて両者を連結すると共に、前記回転部材と前記エネルギ吸収部材の一端部との相対回転により変位されて前記スプールと前記エネルギ吸収部材の一端部との連結を解除する相対回転規制部材と、
    を備えたウエビング巻取装置。
  6. 前記回転部材及び前記エネルギ吸収部材の少なくとも一方は、前記回転部材と前記エネルギ吸収部材の一端部との間に掛け渡されて両者を連結すると共に前記回転部材が回転した際に破断される破断部を有することを特徴とする請求項5記載のウエビング巻取装置。
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