JP2020044932A - シートベルトリトラクタ - Google Patents

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竜也 樋口
Tatsuya Higuchi
竜也 樋口
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Abstract

【課題】EA作動時のトーションバーのねじれ量が確保されるプリテンショナ付きシートベルトリトラクタを提供する。【解決手段】プリテンショナ60の作動に伴ってウェビングのたるみが除去された後、トーションバー70をねじりながらスプール20が回転し、ウェビングが引き出される。これに伴ってウェッジパウル150がストッパギア82に噛合し、ストッパギア82が雄ネジ42cに沿って螺進し、ストッパリング110に当接する。ストッパギア82との摩擦力によってストッパリング110が回動し、ベアリングプレート90のストッパ爪120がアーム部112で押し上げられ、スプール20の鋸歯28に係合し、スプール20が停止する。【選択図】図8

Description

本発明は自動車等の車両に用いられるプリテンショナ付きのシートベルトリトラクタに関するものであり、特にスプールにトーションバーが組み込まれたシートベルトリトラクタに関する。
プリテンショナ付きのシートベルトリトラクタとして、トーションバーをスプールの内孔に挿通し、該トーションバーの一端をスプールに固定可能とし、トーションバーの他端をシートベルトリトラクタのフレームに係止可能としたシートベルトリトラクタが公知である(特許文献1,2)。車両の衝突時等の緊急時には、スプールがプリテンショナによって回転駆動されてウェビングが巻き取られる。その後、該スプールに対しウェビング巻出し方向の力が加えられることによりトーションバーがねじられ、スプールが徐々に回転し、ウェビングが徐々に引き出される。これにより、乗員の身体に加えられる運動エネルギーの一部がトーションバーのねじりによって吸収され、衝撃が緩和される。
特許文献1には、トーションバーのねじり量を該トーションバーに螺合したストッパの移動によって制限することが記載されている。
特開平11−222100号公報 特開2017−154525号公報
本発明は、EA作動終了時のスプール回転停止位置が画定されるプリテンショナ付きシートベルトリトラクタを提供することを目的とする。
本発明のシートベルトリトラクタは、スプール及びロッキングベースを支持するフレームと、ウェビングを巻き取る、内孔を有した筒状の該スプールと、該スプールと同軸に隣接配置され、トーションバーによってスプールと連結された該ロッキングベースと、該スプールに対し一端側が回転不能に連結され、該ロッキングベースに対し他端側が回転不能に連結された該トーションバーと、該ロッキングベースをウェビング巻き取り方向に回転させるプリテンショナとを備え、前記ロッキングベースの外周面に雄ネジが設けられており、該雄ネジにストッパギアの内周面の雌ネジが螺合しており、EA動作によってスプールが回転し、かつロッキングベースが回転を停止している時に、前記ストッパギアが前記ロッキングベースに沿って螺進するシートベルトリトラクタであって、前記ロッキングベースは、フランジ部と、該フランジ部の中央部から突設された、シャフト部と、該シャフト部の突出方向先端側の外周面に設けられた前記雄ネジと、該シャフト部の基端側に設けられた多角形部と、該多角形部と前記雄ネジとの間の外周面に周設された平滑面とを有しており、該多角形部にベアリングプレートと前記プリテンショナからの力を受ける受承部とが回転不能に係合しており、該平滑面にストッパリングがきつく嵌まっており、該ストッパリングは、所定以上のトルクが加えられると該平滑面と摺動してロッキングベース周方向に回動可能となっていることを特徴とする。
本発明の一態様では、該ベアリングプレートは前記受承部よりも該ストッパリング側に位置しており、該ベアリングプレートの該ストッパリング側には、該ベアリングプレートの外周縁から突出した突出姿勢と、該ベアリングプレートの外周縁よりも後退した後退姿勢とをとりうるストッパ爪が回動自在に設けられている。
本発明の一態様では、前記ストッパリングには、該ストッパリングが前記シャフト部の周方向に回動したときに該ストッパ爪と当接して該ストッパ爪に該突出姿勢をとらせるアーム部が設けられており、前記スプールの前記内孔の内部に前記ストッパギアの少なくとも一部が配置されており、該内孔の内周面と該ストッパギアとの間にウェッジパウルが配置されており、前記スプールが回転し、かつロッキングベースが回転を停止する時に該ウェッジパウルが該内孔の内周面に沿って移動して該内周面と該ストッパギアとの間に噛み込まれ、該スプールの回転力が該ストッパギアに伝達され、該ストッパギアが螺進するよう構成されており、該ウェッジパウルを前記噛み込み方向と反対方向に付勢する付勢部材が設けられており、該スプールには、前記ストッパ爪の先端部と係合可能な鋸歯が設けられており、該ストッパギアが螺進して前記ストッパリングに当接し、該ストッパギアと該ストッパリングとの摩擦によって該ストッパリングが回転して前記ストッパ爪が前記アーム部に当接して該ストッパ爪が回動し、前記突出姿勢をとり、該ストッパ爪の先端部が前記スプールの前記鋸歯に係合し、該スプールが停止する。
本発明の一態様では、前記スプールの前記内孔の内周面に、前記スプールの軸心線と平行方向に延在するウェッジパウル保持溝が設けられており、前記ウェッジパウルは該ウェッジパウル保持溝に係合し、該内孔の内周面に沿って周方向移動可能となっている。
本発明の一態様では、前記ウェッジパウル保持溝は、それぞれ前記内孔の内周面から立ち下がる第1溝面及び第2溝面を有しており、前記ウェッジパウルは、該第1溝面に当接する第1背面と、該第2溝面に摺動自在に重なる第2背面と、前記ストッパギアの外周面と噛合する歯部とを備えている。
本発明の一態様では、前記付勢部材は、前記第1背面を前記第1溝面に押し付けるように設けられている。
本発明の一態様では、前記ウェッジパウル保持溝は、前記スプールの一端側から前記軸心線方向と平行方向に延在しており、該ウェッジパウル保持溝の一端側と前記ウェッジパウルの一端とにそれぞれ突起が設けられ、これらの突起同士の間に、前記付勢部材としての引張コイルバネが架設されている。
本発明の一態様では、前記ストッパギアの外周面に前記ウェッジパウルの前記歯部が係合する外向歯が設けられている。
本発明の一態様では、前記スプールの一方の端面の外周縁に、前記ロッキングベースの前記フランジ部側へ突出する環状段部が周設されており、該環状段部の内周面に前記鋸歯が設けられている。
本発明の一態様では、前記ロッキングベースの前記シャフト部の基端側の多角形部に前記受承部としてパドルホイールが設けられており、前記プリテンショナからの動力伝達部材が該パドルホイールの外周面に沿って移動することにより、前記ロッキングベース、ベアリングプレート、トーションバー及びスプールがウェビング巻き取り方向に回転する。
本発明の一態様では、前記ストッパ爪が前記後退姿勢をとるように付勢するバネが前記ストッパリングに保持されている。
本発明のシートベルトリトラクタでは、車両衝突等の緊急時(以下、車両衝突という。)前の状態においては、スプール、トーションバー及びロッキングベースが一体となって回転し、ウェビングの引き出し及び巻き取りが行われる。
車両衝突時には、プリテンショナが作動し、ロッキングベース、トーションバー及びスプールがウェビング巻き取り方向に回転し、ウェビングのたるみが解消される。ウェビングのたるみが解消した後も、プリテンショナはトーションバーに対しさらに巻き取り方向の力を加えるので、トーションバーが巻き取り方向に若干さらにねじれるが、この際はロッキングベースと共にギアも回転するので、ギアは螺進しない。
その後、乗員身体からウェビングに加えられる引き出し方向の力がプリテンショナから加えられる巻き取り方向の力以上になると、ロッキングベースはプリテンショナの保圧作用によって回転停止状態に保たれ、スプールがトーションバーをねじりながら回転し、ウェビングが引き出され、乗員のEA(エネルギー吸収)が行われる。
このようにロッキングベースが停止した状態で、スプールがウェビング引き出し方向に回転すると、ウェッジパウルは、それ自体の慣性力によって移動し、ウェッジパウルが内孔の内周面とストッパギアとの間に噛み込まれる。この結果、スプールの回転がウェッジパウルを介してストッパギアに伝達され、ストッパギアが回転する。このとき、ロッキングベースが停止しているので、ストッパギアは、ロッキングベースの基端側に螺進(スラスト移動)する。
ストッパギアが所定回数回転すると、ストッパギアがストッパリングに当接する。ストッパギアがストッパリングに当接した後も、ストッパギアがさらに回転しようとする。そうすると、ストッパギアとストッパリングとの摩擦によるトルクが、ストッパギアの内周面と平滑面との間の摩擦力を上回るようになり、ストッパリングもストッパギアと同方向に回転する。そうすると、アーム部がストッパ爪を押し上げて起立方向に回動させ、ストッパ爪の先端をスプールの鋸歯に係合させる。これにより、スプールの回転がストッパ爪及びベアリングプレートを介してロッキングベースによって阻止される。
実施の形態に係るシートベルトリトラクタの正面側からの分解斜視図である。 実施の形態に係るシートベルトリトラクタの背面側からの分解斜視図である。 実施の形態に係るシートベルトリトラクタの上面図である。 スプールの左側から見た分解斜視図である。 スプールの右側から見た分解斜視図である。 ロッキングベースの分解斜視図である。 スプールの分解斜視図である。 ウェッジパウルの作動を示す説明図である。 ウェッジパウルの作動を示す説明図である。
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。
シートベルトリトラクタ1は、フレーム10と、該フレーム10に回転可能に保持されたスプール20と、スプール20をウェビング巻き取り方向に付勢するリターンスプリングユニット(ゼンマイバネユニット)30と、スプール20に同軸状に隣接配置され、トーションバー70によってスプール20に連結されたロッキングベース40と、スプール20のロックを起動させるロック起動ユニット50と、プリテンショナ60と、スプール20とロッキングベース40とを連結するようにスプール20及びロッキングベース40内に挿入されたトーションバー70と、EA動作時に螺進するストッパギア82と、スプール20の回転停止を制御するためのストッパリング110及びストッパ爪120等を備えている。
フレーム10は、正面壁11と、該正面壁11の左側辺から前方に延出する左側壁12と、右側辺から前方へ延出する右側壁13と、各側壁12,13にそれぞれ設けられたスプール挿通穴15,16等を有する。スプール挿通穴16の内周面には、鋸歯16aが設けられている。
リターンバネユニット30は、ケース内にゼンマイバネを収容したものであり、該ゼンマイバネの一端はスプール20の左端側の突軸20tに連結されている。リターンバネユニット30はフレーム左側壁12に取り付けられている。
ロック起動ユニット50は、フレーム右側壁13に保持された振り子51(図2)が外周面に係合するロックアッシー52を有する。ロックアッシー52の回転角加速度が所定値以上となったり、振り子51がロックアッシー52の外周面に係合したときにロックアッシー52がロッキングベース40の外周面からパウル43を突出させて鋸歯16aに係合させる。
ロックアッシー52及び振り子51はカバー55によって覆われている。
このロック起動ユニット50は、周知構造のものである。
プリテンショナ60は、車両衝突時にスプール20をウェビング巻取り方向に大トルクにて巻取り、ウェビングの緩みを除去するためのものである。このプリテンショナ60は、車両衝突時にガスを発生させるガス発生器61と、ダクト62と、後述のパドルホイール80を包囲するハウジング65と、ダクト62内に装填された合成樹脂等よりなる動力伝達部材等を備えている。ガス発生器61からのガス圧によって動力伝達部材がハウジング65内のパドルホイール80の外周に周回方向に送り込まれ、スプール20がウェビング巻き取り方向に回転する。この構成は、例えば特許文献2に記載のものとすることができる。
次に、スプール20、ロッキングベース40及びストッパリング110等の構造について詳細に説明する。
スプール20は、ウェビングが巻き掛けられる筒部21と、筒部21の左端側の左フランジ22と、右端側の右フランジ23とを有する。
スプール20の筒部21には、右端側から左端側に向って内孔29が設けられている。該内孔29の最奥部にセレーション部が設けられており、トーションバー70の歯車形状部71が該セレーション部に係合している。
スプール20にあっては、フランジ23の右端面の外周部が右方向に突出する環状段部27となっており、該環状段部27の内周面の全周に鋸歯28が設けられている。
スプール20の右側に隣接して、筒部21と同軸状となるようにロッキングベース40が配置されている。ロッキングベース40は、フランジ部41と、該フランジ部41の中央部に連なる筒状のシャフト部42と、フランジ部41に設けられたパウル43等を有する。
シャフト部42の内孔42aの内周面にセレーション部が設けられており、トーションバー70の右端の歯車形状部72が該セレーション部に係合している。
ロッキングベース40のシャフト部42の基端側(フランジ41側)外周に多角形部としての六角部42bが設けられ、先端側の外周面に雄ネジ42cが設けられている。雄ネジ42cと六角部42bとの間の外周面は平滑面42fとなっている。
雄ネジ42cにストッパギア82の内周面の雌ネジ82aが螺合している。ストッパギア82は、該雄ネジ42cに沿って螺進可能となっている。ストッパギア82の外周面には、鋸歯状の外向歯82Tが設けられている。外向歯82Tは、該ストッパギア82の外周面において、ストッパギア82の軸心線と平行方向に延在している。外向歯82Tは、ストッパギア82の周方向の一方に向って傾斜する鋸歯状となっている。
六角部42bにパドルホイール80の六角形の内孔80aが係合しており、パドルホイール80がシャフト部42に周方向回転不能に装着されている。
このパドルホイール80の外周囲とハウジング65との間に、プリテンショナ60のダクト62から合成樹脂等よりなる動力伝達部材が供給されることにより、パドルホイール80が回転し、ロッキングベース40が回転する。
六角部42bには、ベアリングプレート90の六角形の内孔90aも係合している。ベアリングプレート90はパドルホイール80とスプール20との間に配置されている。
ベアリングプレート90の外周縁部分に軸ピン91がベアリングプレート90の軸心線と平行方向に突設されており、該軸ピン91にストッパ爪120の基端側の小孔121が回動自在に係合している。
ベアリングプレート90内に配置されたストッパリング110は、リング内孔110aの内周面にストッパリング110の軸心線方向に延在する凸条111が設けられており、ロッキングベース40の平滑面42fにきつく嵌まっている。ストッパリング110は、所定トルク以上の強い回転力が加えられたときには、平滑面42fと摺動してロッキングベース40の周方向に回転可能となっている。
ストッパリング110の外周面には、アーム部112と台座部113とが設けられている。台座部113とストッパ爪120との間に略V字形の板バネ130が介在されている。
板バネ130は、図6の通り、第1片131と第2片132とが基端側同士で連なって略V字形となっている。第2片132の先端部が、台座部113の基端側のスリット部114に差し込まれることにより、板バネ130がストッパリング110に保持されている。第2片132はストッパリング110の外周面に重なり、第1片131はストッパ爪120の基端側を押圧している。これにより、図8のように、ストッパ爪120は、先端側がストッパリング110の外周面に接近する方向に付勢され、アーム部112の先端に当接可能となっている。
スプール20の内孔29は、入口側が大径となっている。この大径部分にストッパギア82が配置されている。ストッパギア82と内孔29の内周面との間にウェッジパウル150が配置されている。
内孔29の内周面に、スプール20の軸心線と平行方向に延在するウェッジパウル保持溝140が設けられている。ウェッジパウル保持溝140はスプール20の軸心を挟んで2条設けられている。ウェッジパウル保持溝140は、それぞれ内孔29の内周面から立ち下がる第1溝面141と第2溝面142とを有した略々V字形の溝である。
第1溝面141とフランジ部23のフランジ面との交差部に、スプール20の軸心線と平行方向に起立する突起143が設けられている。
各ウェッジパウル保持溝140内にウェッジパウル150が配置されている。ウェッジパウル150は、第1溝面141に当接する第1背面151と、第2溝面142に摺動自在に重なっている第2背面152とを有する。ウェッジパウル150の一方の端面には、スプール20の軸心線と平行方向に起立する突起153が設けられている。
ウェッジパウル150には、ストッパギア82の外向歯82Tと係合する歯部154,155が設けられている。歯部154,155は、スプール20の軸心線と平行方向に延在している。
ウェッジパウル150は、ウェッジパウル保持溝140に係合配置され、ウェッジパウル150の突起153と、スプール20の突起143との間に付勢部材としての引張コイルバネ160が架け渡される。該バネ160の一方のフック部161が突起143に係合され、他方のフック部162が突起153に係合されている。該バネ160によって引っ張られることにより、ウェッジパウル150は第1背面151が第1溝面141に押し付けられる方向に付勢されている。
上記のシートベルトリトラクタにおいて、通常時にはストッパギア82はロッキングベース40の雄ネジ42cの最も先端側に螺合している。通常時には、ウェッジパウル150は外向歯82Tに係合しておらず、ロッキングベース40、トーションバー70およびスプール20は一体的に回転可能である。従って、ウェビングは乗員の体位に応じて引出し及び巻取りされる。ストッパリング110も、平滑面42fにきつく嵌まっているので、ロッキングベース40と一体に回転する。
上記の通り、車両衝突前の状態では、ストッパギア82は、雄ネジ42cの最も先端側に位置している。また、この状態では、ウェッジパウル150はバネ160によって引っ張られて第1溝面141に当接しており、ウェッジパウル150とストッパギア82とは離反している。
車両衝突時には、振り子51がロックアッシー52の外周面に係合し、ロック起動ユニット50がパウル43をロッキングベース40の外周面から突出させる。突出したパウル43が右側壁13の鋸歯16aに係合する。
また、車両衝突時には、プリテンショナ60のガス発生器61が作動し、パドルホイール80を介してロッキングベース40にウェビング巻き取り方向の強力なトルクが加えられ、ロッキングベース40、トーションバー70及びスプール20が一体となってウェビング巻き取り方向に回転する。これにより、ウェビングがスプール20に巻き取られ、ウェビングのたるみが除去される。ストッパリング110もロッキングベース40と一体に回転する。
この状態にあっては、ロッキングベース40は鋸歯16aに拘束されることなくウェビング巻き取り方向に回転する。また、スプール20とロッキングベース40とが一体となって同方向に同一回転速度で回転し、ストッパギア82もロッキングベース40と一体に同方向に同一回転速度で回転するので、ストッパギア82は、ロッキングベース40先端側に位置したままとなっている。
ウェビングの巻き取りが進行し、ウェビングのたるみが除去されると、スプール20によるウェビングの巻き取りは停止する。このように、ウェビングのたるみが除去された後も、トーションバー70に対してはプリテンショナ60からウェビング巻き取り方向に力が加えられ、これにより、トーションバー70がねじれる。この段階では、スプール20が停止しており、ウェッジパウル150はストッパギア82から離反している。ストッパギア82に対し回転力が加えられないので、ストッパギア82は元位置に止まっている。
その後、スプール20に対しウェビングから加えられるウェビング引き出し方向の力によって、スプール20がトーションバー70をねじりながらウェビング引き出し方向(図8,9の反時計回り方向)に回転し始める(EA動作)。スプール20にトーションバー70を介して連結されたロッキングベース40は、プリテンショナ60の保圧作用によって、ウェビング引き出し方向への回転が阻止される。この結果、トーションバー70をねじりながらスプール20が回転し、ウェビングが引き出される。トーションバー70がねじれ変形することにより、乗員の前方移動の運転エネルギーが吸収される。
この場合、ストッパリング110は、ロッキングベース40の平滑面42fにきつく嵌まっているので、ストッパリング110はロッキングベース40と共に停止している。
また、このようにロッキングベース40が停止した状態で、スプール20がウェビング引き出し方向(θ方向)に回転すると、ウェッジパウル150は、図8の通り、それ自体の慣性力によって第1溝面141から離れる方向(反θ方向)に、第2溝面142に沿って移動する。これにより、歯部154,155がストッパギア82の外向歯82Tに係合し、ウェッジパウル150が内孔29の内周面とストッパギア82との間に噛み込まれる。この結果、スプール20の回転がウェッジパウル150を介してストッパギア82に伝達され、ストッパギア82が回転する。このとき、ロッキングベース40が停止しているので、ストッパギア82は、ロッキングベース40の基端側、すなわちフランジ部41側に螺進(スラスト移動)する。
ストッパギア82が所定回数回転すると、ストッパギア82がストッパリング110に当接する。ストッパギア82がストッパリング110に当接した後も、ストッパギア82がさらに回転しようとする。そうすると、ストッパギア82とストッパリング110との摩擦によるトルクが、ストッパギア82の内周面と平滑面42fとの間の摩擦力を上回るようになり、ストッパリング110もストッパギア82と同方向(図8,9のθ方向)に回転する。そうすると、図9の通り、アーム部112がストッパ爪120を押し上げて起立方向に回動させ、ストッパ爪120の先端をスプール20の鋸歯28に係合させる。
図6の通り、ストッパ爪120はベアリングプレート90にピン91によって保持されている。ベアリングプレート90は、六角形の内孔90aがロッキングベース40の六角部42bに嵌合しており、ロッキングベース40に対し回動不能となっている。
そのため、図9のように、ストッパ爪120が鋸歯28に係合すると、スプール20の回転がストッパ爪120、ピン91及びベアリングプレート90を介してロッキングベース40によって阻止される。このように、スプール20のウェビング引き出し方向への回転が阻止されることにより、乗員の前方移動が停止する。
上記実施の形態は本発明の一例であり、本発明は上記以外の態様とされてもよい。
1 シートベルトリトラクタ
10 フレーム
11 正面壁
12 左側壁
13 右側壁
16a 鋸歯
20 スプール
22 左フランジ
23 右フランジ
27 環状段部
28 鋸歯
40 ロッキングベース
41 フランジ部
42 シャフト部
42b 六角部
42c 雄ネジ
42f 平滑面
43 第1パウル
50 ロック起動ユニット
52 ロックアッシー
60 プリテンショナ
70 トーションバー
80 パドルホイール
82 ストッパギア
82T 外向歯
90 ベアリングプレート
110 ストッパリング
112 アーム部
120 ストッパ爪
140 ウェッジパウル保持溝
141 第1溝面
142 第2溝面
143 突起
144 凹欠部
150 ウェッジパウル
151 第1背面
152 第2背面
153 突起
154,155 歯部
160 引張コイルバネ

Claims (11)

  1. スプール及びロッキングベースを支持するフレームと、
    ウェビングを巻き取る、内孔を有した筒状の該スプールと、
    該スプールと同軸に隣接配置され、トーションバーによってスプールと連結された該ロッキングベースと、
    該スプールに対し一端側が回転不能に連結され、該ロッキングベースに対し他端側が回転不能に連結された該トーションバーと、
    該ロッキングベースをウェビング巻き取り方向に回転させるプリテンショナと
    を備え、
    前記ロッキングベースの外周面に雄ネジが設けられており、
    該雄ネジにストッパギアの内周面の雌ネジが螺合しており、
    EA動作によってスプールが回転し、かつロッキングベースが回転を停止している時に、前記ストッパギアが前記ロッキングベースに沿って螺進するシートベルトリトラクタであって、
    前記ロッキングベースは、フランジ部と、該フランジ部の中央部から突設された、シャフト部と、該シャフト部の突出方向先端側の外周面に設けられた前記雄ネジと、該シャフト部の基端側に設けられた多角形部と、該多角形部と前記雄ネジとの間の外周面に周設された平滑面とを有しており、
    該多角形部にベアリングプレートと前記プリテンショナからの力を受ける受承部とが回転不能に係合しており、
    該平滑面にストッパリングがきつく嵌まっており、該ストッパリングは、所定以上のトルクが加えられると該平滑面と摺動してロッキングベース周方向に回動可能となっていることを特徴とするシートベルトリトラクタ。
  2. 前記ベアリングプレートは前記受承部よりも該ストッパリング側に位置しており、
    該ベアリングプレートの該ストッパリング側には、該ベアリングプレートの外周縁から突出した突出姿勢と、該ベアリングプレートの外周縁よりも後退した後退姿勢とをとりうるストッパ爪が回動自在に設けられていることを特徴とする請求項1のシートベルトリトラクタ。
  3. 前記ストッパリングには、該ストッパリングが前記シャフト部の周方向に回動したときに該ストッパ爪と当接して該ストッパ爪に該突出姿勢をとらせるアーム部が設けられており、
    前記スプールの前記内孔の内部に前記ストッパギアの少なくとも一部が配置されており、
    該内孔の内周面と該ストッパギアとの間にウェッジパウルが配置されており、
    前記スプールが回転し、かつロッキングベースが回転を停止する時に該ウェッジパウルが該内孔の内周面に沿って移動して該内周面と該ストッパギアとの間に噛み込まれ、該スプールの回転力が該ストッパギアに伝達され、該ストッパギアが螺進するよう構成されており、
    該ウェッジパウルを前記噛み込み方向と反対方向に付勢する付勢部材が設けられており、
    該スプールには、前記ストッパ爪の先端部と係合可能な鋸歯が設けられており、
    該ストッパギアが螺進して前記ストッパリングに当接し、該ストッパギアと該ストッパリングとの摩擦によって該ストッパリングが回転して前記ストッパ爪が前記アーム部に当接して該ストッパ爪が回動し、前記突出姿勢をとり、該ストッパ爪の先端部が前記スプールの前記鋸歯に係合し、該スプールが停止することを特徴とする請求項2のシートベルトリトラクタ。
  4. 前記スプールの前記内孔の内周面に、前記スプールの軸心線と平行方向に延在するウェッジパウル保持溝が設けられており、
    前記ウェッジパウルは該ウェッジパウル保持溝に係合し、該内孔の内周面に沿って周方向移動可能となっていることを特徴とする請求項3のシートベルトリトラクタ。
  5. 前記ウェッジパウル保持溝は、それぞれ前記内孔の内周面から立ち下がる第1溝面及び第2溝面を有しており、前記ウェッジパウルは、該第1溝面に当接する第1背面と、該第2溝面に摺動自在に重なる第2背面と、前記ストッパギアの外周面と噛合する歯部とを備えていることを特徴とする請求項4のシートベルトリトラクタ。
  6. 前記付勢部材は、前記第1背面を前記第1溝面に押し付けるように設けられていることを特徴とする請求項7のシートベルトリトラクタ。
  7. 前記ウェッジパウル保持溝は、前記スプールの一端側から前記軸心線方向と平行方向に延在しており、
    該ウェッジパウル保持溝の一端側と前記ウェッジパウルの一端とにそれぞれ突起が設けられ、
    これらの突起同士の間に、前記付勢部材としての引張コイルバネが架設されていることを特徴とする請求項6のシートベルトリトラクタ。
  8. 前記ストッパギアの外周面に前記ウェッジパウルの前記歯部が係合する外向歯が設けられていることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項のシートベルトリトラクタ。
  9. 前記スプールの一方の端面の外周縁に、前記ロッキングベースの前記フランジ部側へ突出する環状段部が周設されており、
    該環状段部の内周面に前記鋸歯が設けられていることを特徴とする請求項3〜8のいずれか1項のシートベルトリトラクタ。
  10. 前記ロッキングベースの前記シャフト部の基端側の多角形部に前記受承部としてパドルホイールが設けられており、
    前記プリテンショナからの動力伝達部材が該パドルホイールの外周面に沿って移動することにより、前記ロッキングベース、ベアリングプレート、トーションバー及びスプールがウェビング巻き取り方向に回転することを特徴とする請求項3〜9のいずれか1項のシートベルトリトラクタ。
  11. 前記ストッパ爪が前記後退姿勢をとるように付勢するバネが前記ストッパリングに保持されていることを特徴とする請求項3〜10のいずれか1項のシートベルトリトラクタ。
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