JPH09158952A - 軸部材の結合構造 - Google Patents

軸部材の結合構造

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JPH09158952A
JPH09158952A JP7345443A JP34544395A JPH09158952A JP H09158952 A JPH09158952 A JP H09158952A JP 7345443 A JP7345443 A JP 7345443A JP 34544395 A JP34544395 A JP 34544395A JP H09158952 A JPH09158952 A JP H09158952A
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敏孝 鈴木
Masahiko Shinto
雅彦 新堂
Yasuhide Nakamura
安秀 中村
Shogo Kusumoto
正吾 楠元
Sadao Ishihara
貞男 石原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加工が容易で、高いトルク伝達性能を保持し
た状態に結合する。 【解決手段】 第1の軸部材11の端部11aを多角形
に、この端部が嵌合する第2の軸部材12の端部に丸穴
部12aを設け、この丸穴部12aの内周面にセレーシ
ョン歯12bを形成し、前記端部11aを丸穴部12a
に圧入する際に前記セレーション歯12bの先端側の一
部を切削または折曲あるいは圧縮されることによって変
形して、セレーション歯12bのそれぞれの先端が多角
形の端部外周に密着するように嵌合するため、高いトル
ク伝達性能を備えた結合構造とできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、伝動軸等の軸部
材同士あるいは軸部材と歯車やフライホイール等の回転
部材とを、圧入による凹凸嵌合によって強固に結合でき
る結合構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、伝動軸等の2本の軸部材を、ト
ルク伝達が可能なように同心状に一体結合する場合に
は、両軸部材の端部を突合わせた状態で溶接して結合す
ることが多い。しかし、この溶接作業は、両軸部材を同
心状にそれぞれ支持して全周溶接するため手間がかかる
とともに、軸部材の長さが長いか、あるいは極端に短か
い場合や、軸径が大きい場合等は作業し難く、また高度
の溶接技術が必要とされるという問題があった。また、
両軸部材を溶接によって結合した場合には熱の影響で溶
接後に歪みが発生し易く、したがって、溶接後の歪みの
矯正が不可欠であり、この矯正作業に時間がかかる等の
問題があった。
【0003】そこで、溶接せずに2本の軸部材をトルク
伝達可能に結合する手段として、2本の軸部材の端部同
士を軸方向に凹凸嵌合させる部位にそれぞれセレーショ
ン(あるいはスプライン)を設ける方法がある(実公昭
57−30494号公報参照)。
【0004】例えば図7は、最も一般的なセレーション
嵌合部を示す断面図で、2本のうちの一方の軸部材1の
端部に、内周面に多数のセレーション歯1aを備えた嵌
合凹部1bが軸心上に形成され、他方の軸部材2の端部
には、外周面にセレーション歯2aを備え、前記軸部材
1の嵌合凹部1b内に圧入可能な嵌合凸部2bが形成さ
れている。そして、軸部材2の端部の嵌合凸部2bは、
軸部材1の端部の嵌合凹部1bに、互いのセレーション
歯1a,2aが噛合するようにして嵌合させることによ
り、両軸部材1,2を高いトルク伝達性能を備えた状態
に結合することができる。
【0005】このようにセレーション嵌合させる際に
は、両軸部材1,2の両方にそれぞれにセレーション歯
1a,2aを形成するとともに、全てのセレーション歯
1a,2aが所定の圧力で互いに均一に接するのが望ま
しく、接する圧力が高過ぎたり、セレーション歯1a,
2aの接し方が不均一で隙間が生じないようにする必要
があり、そのためにセレーション歯1a,2aの形成に
は高い精度が要求され、形成に手間がかかるという問題
があった。
【0006】また図8は、セレーション歯の形成に余り
加工精度が要求されない簡易セレーション結合とも言う
べき、所謂、セレーション大径圧入法によって2本の軸
部材3,4を結合した構造を示す断面図で、一方の軸部
材3の端部には、断面円形の嵌合凹部3bが軸心上に形
成され、他方の軸部材2の端部には、外周面にセレーシ
ョン歯4aを備えた断面円形の嵌合凸部4bが、前記セ
レーション歯4aの大径寸法が、前記嵌合凹部3bの内
径より若干大きく形成されている。
【0007】そして、この両軸部材3,4を同一軸線上
に連結する場合には、セレーション歯4aを備えた一方
の嵌合凸部4bを、他方の円形断面の嵌合凹部3b内に
圧入することによって行われる。したがって、嵌合凸部
4bの各セレーション歯4aは、嵌合凹部3b内に圧入
される際に歯先部が弾性変形あるいは塑性変形して嵌合
凹部4bの内周面に圧接し、この圧接した部分の摩擦力
によって両軸部材3,4がトルク伝達可能に結合され
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】したがって、前述した
セレーション大径圧入法によれば、図7に示した一般的
なセレーション結合構造の場合と比べて、セレーション
歯4aの加工にあまり精度を要しないため、各セレーシ
ョン歯4aの形成が容易となるが、両軸部材3,4間の
トルク伝達は、各セレーション歯4aと、嵌合凹部3b
の内周面との摩擦力によって行われるため、、各セレー
ション歯4aの先端は、断面円形の嵌合凹部3b内に圧
入された際に変形して、その端部を結ぶ形状が嵌合凹部
3bに内接する円形となっているため、伝達するトルク
が増大すると摩擦面に滑りが生じてトルク伝達できなく
なる恐れがあり、トルク伝達を行う軸部材の結合方法と
して信頼性が低いという問題があった。
【0009】この発明は、上記の事情に鑑みなされたも
ので、加工が容易であるとともに高いトルク伝達性能が
得られる軸部材の結合構造を提供することを目的として
いる。
【0010】この目的は、嵌合凹部と嵌合凸部とのいず
れか一方もしくは両方の断面形状を多角形に形成すると
ともに、いずれか一方にセレーションを形成することに
よって達成される。
【0011】
【課題を解決するための手段およびその作用】上記の課
題を解決するための手段として請求項1に記載の発明
は、第1の軸部材の端部を、第2の軸部材の端部もしく
は歯車等の回転部材に形成された穴部に圧入して一体化
する軸部材の結合構造において、前記第1の軸部材の端
部が断面多角形に形成され、この端部が圧入される前記
第2の軸部材もしくは回転部材に丸穴部が形成されると
ともに、この丸穴部の内周面にセレーションが形成さ
れ、前記第1の軸部材の端部が前記丸穴部に圧入される
際に前記セレーションの一部が変形して嵌合することに
よって前記第1の軸部材と第2の軸部材もしくは回転部
材とが結合されていることを特徴としている。
【0012】また請求項2に記載の発明は、第1の軸部
材の端部を、第2の軸部材の端部もしくは歯車等の回転
部材に形成された穴部に圧入して一体化する軸部材の結
合構造において、前記第1の軸部材の端部が断面多角形
に形成され、この端部が圧入される前記第2の軸部材も
しくは回転部材に多角形穴部が形成されるとともに、こ
の多角形穴部の内周面にセレーションが、その歯先を結
んだ線が前記端部の多角形より小さい相似形あるいは前
記端部の多角形より少なくとも輪郭の一部が内側となる
他の多角形もしくは前記端部の多角形の外接円より直径
が小さい円となるように形成され、前記第1の軸部材の
端部が前記多角形穴部に圧入される際に前記セレーショ
ンの一部が変形して嵌合することによって、前記第1の
軸部材と第2の軸部材もしくは回転部材とが結合されて
いることを特徴としている。
【0013】さらに、請求項3に記載の発明は、第1の
軸部材の端部を、第2の軸部材の端部もしくは歯車等の
回転部材に形成された穴部に圧入して一体化する軸部材
の結合構造において、前記第1の軸部材の端部が断面多
角形に形成され、この端部が嵌合する前記第2の軸部材
もしくは回転部材に多角形穴部が形成されるとともに、
前記端部の外周面にセレーションが、その歯先を結んだ
線が前記多角形穴部の多角形より大きい相似形あるいは
前記多角形穴部の多角形より少なくとも輪郭の一部が外
側となる他の多角形もしくは前記多角形穴部の多角形の
内接円より直径の大きい円に形成され、前記第1の軸部
材の端部が前記多角形穴部に圧入される際に前記セレー
ションの一部が変形して嵌合することによって、前記第
1の軸部材と第2の軸部材もしくは会転部材とが結合さ
れていることを特徴としている。
【0014】またさらに、請求項4に記載の発明は、第
1の軸部材の端部を、第2の軸部材の端部もしくは歯車
等の回転部材に形成された穴部に圧入して一体化する軸
部材の結合構造において、前記第2の軸部材の端部もし
くは歯車等の回転部材に多角形穴部が形成されるととも
に、前記第1の軸部材の端部が断面円形に形成されかつ
その外周面にセレーションが、その歯先を結んだ線が前
記多角形穴部の多角形より大きい相似形あるいは前記多
角形穴部の多角形より少なくとも輪郭の一部が外側とな
る他の多角形もしくは前記多角形穴部の多角形の内接円
より直径の大きい円に形成され、前記第1の軸部材の端
部が前記多角形穴部に圧入される際に前記セレーション
の一部が変形して嵌合することによって前記第1の軸部
材と第2の軸部材もしくは回転部材とが結合されている
ことを特徴としている。
【0015】したがって、上記のように構成することに
より請求項1記載の発明においては、第2の軸部材の端
部もしくは回転部材に形成された丸穴部の内周面にセレ
ーションが、例えば、その小径寸法が第1の軸部材の端
部の多角形に内接する円とほぼ同じ径となるように形成
され、断面多角形の第1の軸部材の端部がこの丸穴部に
圧入される際に、セレーション歯の先端側が、削られる
か折曲あるいは圧縮されて変形することにより、変形後
の各セレーションの歯先を結んだ線が、多角形の軸部材
の端部の外周に密着する多角形に自動的に変形するた
め、多角形同士を密着嵌合させたのとほぼ同じトルク伝
達性能を保持した状態に結合される。
【0016】また請求項2記載の発明においては、第1
の軸部材の端部と、第2の軸部材もしくは回転部材の穴
部とを、互いに嵌合可能な多角形にそれぞれ形成すると
ともに、多角形穴部内周面にセレーションが、その歯先
を結んだ線が前記第1の軸部材の端部の多角形より小さ
い相似形あるいは前記端部の多角形より少なくとも輪郭
の一部が内側となる他の多角形もしくは前記端部の多角
形の外接円より直径が小さい円となるように形成され、
圧入した際に、各セレーション歯の先端側が加圧変形す
ることにより、多角形同士を密着嵌合させた場合とほぼ
同じトルク伝達性能を保持した状態に結合される。
【0017】また請求項3記載の発明においては、第1
の軸部材の端部と、第2の軸部材もしくは回転部材の穴
部とを、互いに嵌合可能な多角形にそれぞれ形成すると
ともに、第1の軸部材の端部の外周面にセレーション
が、その歯先を結んだ線が前記多角形穴部の多角形より
大きい相似形あるいは前記多角形穴部の多角形より少な
くとも輪郭の一部が外側となる他の多角形もしくは前記
多角形穴部の多角形の内接円より直径が大きい円に形成
され、圧入した際に、各セレーション歯の先端側が加圧
変形することにより、多角形同士を密着嵌合させた場合
とほぼ同じトルク伝達性能を保持した状態に結合され
る。
【0018】さらに請求項4記載の発明においては、第
2の軸部材もしくは回転部材に多角形穴部を形成すると
ともに、断面円形の第1の軸部材の端部の外周面にセレ
ーションを形成し、この第1の軸部材の端部を多角形穴
部に圧入する際に、各セレーション歯の先端側が加圧変
形して、変形後の各セレーションの歯先を結んだ線が、
軸部材もしくは回転部材の多角形の断面形状に密着する
多角形に自動的に変形するため、多角形同士を密着嵌合
させた場合とほぼ同じトルク伝達性能を保持した状態に
結合される。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、この発明の軸部材の結合構
造の実施例を図1ないし図6を参照して説明する。
【0020】図1および図2は、2本の軸部材を同一軸
線上に結合する場合に適用したこの発明の結合構造の第
1実施例を示すもので、図2にそれぞれの端面を示すよ
うに、2本の軸部材11,12のうちの一方(図におい
て左側)の軸部材11の一端には、断面正六角形の嵌合
凸部11aが形成されている。また、他方の軸部材12
の一端には、断面円形の嵌合凹部12aが形成されると
ともに、この嵌合凹部12aの内周面には、多数のセレ
ーション歯12bが、その小径寸法が前記嵌合凸部11
aの断面形状の正六角形の内接円S(図2において二点
鎖線で示した円)の直径とほぼ同じになるように形成さ
れている。
【0021】そのため、軸部材11の六角形の嵌合凸部
11aを、もう一方の軸部材12の円形の嵌合凹部12
aに圧入すると、嵌合凹部12aの内周面に形成された
各セレーション歯12bの先端側が、正六角形の嵌合凸
部11aの先端部によって削られるか、折曲または押圧
されて変形し、変形した歯先が嵌合凸部11aの側面に
それぞれ圧接した状態に凹凸嵌合する。
【0022】したがって、図1に嵌合部の断面を示すよ
うに、嵌合凹部12aの変形した各セレーシション歯1
2bの先端を結ぶ線が正六角形となることから、断面正
六角形の嵌合凸部11aを、断面六角形の凹部に圧入嵌
合させたのとほぼ同じ状態に結合することができる。
【0023】以上のように、この実施例の結合構造によ
れば、断面正六角形の嵌合凸部11aを、セレーション
歯12bを備えた嵌合凹部12aに圧入嵌合させる際
に、嵌合凹部12aの内周面に形成された各セレーショ
ン歯12bの先端側を切削あるいは折曲もしくは圧縮し
て、正六角形の嵌合凸部11aに密着する穴形状に自動
的に変形させるので、比較的小さい力で圧入でき、また
断面正六角形同士の凹凸嵌合の場合と同様に2本の軸部
材11,12を、高いトルク伝達性能を備え、かつ回転
方向のガタつきが全く無い状態に結合できる。
【0024】したがって、嵌合凸部11aを断面六角形
に、嵌合凹部12aを内周面にセレーション歯12bを
備えた断面円形に形成して圧入嵌合させることにより、
多角形同士の凹凸部を、互いに密着嵌合可能に形成し、
これを圧入嵌合させる場合のような高い加工精度が必要
とされず、比較的簡単な加工によって、六角形同士を凹
凸嵌合させた場合、あるいはセレーション嵌合させた場
合とほぼ同じ効果が得られる。
【0025】なお、この実施例においては、嵌合凸部1
1aを断面正六角形に形成した場合について説明した
が、断面形状を例えば四角形や七角形等の正六角形以外
の任意の多角形(正多角形でなくてもよく、また、円形
断面の一部が切り欠かれた形状のものでも良い。)とし
ても同様の効果を得ることができる。また、軸部材同士
を結合した場合について説明したが、軸部材と歯車やフ
ライホイール等の回転部材とを結合する場合にもほぼ同
様に実施することができる。
【0026】また、図3および図4はこの発明の第2実
施例を示し、前記第1実施例と同様に、2本の軸部材を
同一軸線上に結合する場合に適用したもので、図4にそ
れぞれの端面を示すように2本の軸部材21,22のう
ちの一方(図において左側)の軸部材21の一端には、
断面正六角形の嵌合凸部21aが形成されている。ま
た、他方の軸部材22の一端には、断面正六角形の嵌合
凹部22aが形成されるとともに、この嵌合凹部22a
の内周面には、多数のセレーション歯22bが、その各
歯先を結んで形成される形状が、前記嵌合凸部21aの
断面形状の六角形より一回り小さい相似形の六角形H
(図4において二点鎖線で示した六角形)とほぼ同じに
なるように形成されている。
【0027】したがって、一方の軸部材21の正六角形
の嵌合凸部21aを、他方の軸部材22の六角形の嵌合
凹部22aに、位相を合わせて圧入すると、嵌合凹部2
2aの内周面に形成された各セレーション歯22bの先
端側が、正六角形の嵌合凸部21aの先端部によって削
られるか、折曲または圧縮されて変形し、変形した歯先
が嵌合凸部21aの側面にそれぞれ圧接した状態に凹凸
嵌合する。
【0028】また、図3に嵌合部の断面を示すように、
嵌合凹部22aの削られて変形した各セレーション歯2
2bの先端を結ぷ線が、嵌合凸部21aの外周に密着す
る六角形となることから、断面正六角形の嵌合凸部21
aを、断面正六角形の凹部に圧入嵌合させたのとほぼ同
じ状態に結合することができる。
【0029】また、正六角形の嵌合凸部21aを嵌合凹
部22aに圧入する際に、六角形の両者の位相がずれて
いた場合でも、圧入される嵌合凸部21aの形状に合わ
せて各セレーション歯22bの先端側が自動的に削られ
て隙間のない状態に嵌合する。
【0030】以上のように、この実施例においては、断
面正六角形の嵌合凸部21aを、断面正六角形の嵌合凹
部に圧入嵌合させる際に、嵌合凹部21bの内周面に形
成された各セレーション歯22bの先端側を切削あるい
は折曲もしくは圧縮して、正六角形の嵌合凸部21aに
密着する穴形状に自動的に変形させるので、断面六角形
同士の凹凸嵌合の場合と同様に2本の軸部材21,22
を、高いトルク伝達性能が得られ、かつ回転方向のガタ
つきが全く無い状態に結合できるとともに、軸線方向に
も強固に結合して凹凸嵌合部の抜脱も防止することがで
きる。
【0031】したがって、嵌合凸部21aを断面正六角
形に、嵌合凹部を内周面にセレーション歯22bを備え
た断面円形に形成して圧入嵌合させることにより、多角
形同士の凹凸部を、互いに密着嵌合可能に形成し、これ
を圧入嵌合させる場合のような高い加工精度を必要とせ
ず、比較的簡単な加工によって、多角形同士を凹凸嵌合
させたのとほぼ同じ効果が得られる。
【0032】また、この実施例において、嵌合凸部21
aと嵌合凹部22aが共に正六角形の場合について説明
したが、同じ多角形同士の組合わせの他、種類の異なる
多角形の組合わせ、例えば嵌合凸部が正五角形で嵌合凹
部が正六角形の場合等においても、同様に実施すること
ができる。
【0033】また図5はこの発明の第3実施例を示すも
ので、前記第2実施例においては、嵌合凸部と嵌合凹部
とが共に正六角形の場合に、嵌合凹部の内周面にセレー
ション歯を形成したが、この実施例においては、2本の
軸部材31,32の嵌合凸部31aと嵌合凹部32aの
うちの嵌合凸部31aの外周面にセレーション歯31b
を形成したもので、前記第2実施例の場合とほぼ同様の
作用効果が得られ、さらに、嵌合凸部31a側にセレー
ション歯31bが形成されているため、この嵌合凸部3
1aを嵌合凹部32aに圧入した際に削られたセレーシ
ョン歯31bの削り滓が、嵌合凹部32aの外部に生じ
るため、嵌合凹部32a内への削り滓の侵入やセレーシ
ョン歯31bの目詰まり等が起き難いため、発生する削
り滓を収容するために嵌合凹部32aを嵌合長より深く
形成したり、削り滓の排除等の配慮が不要となり円滑に
圧入できるという利点がある。
【0034】さらに、図6はこの発明の第4実施例を示
すもので、前記各実施例においては嵌合凸部を断面正六
角形に形成したのに対して、この実施例においては一方
の軸部材41の嵌合凸部41aを断面円形に形成すると
ともに、その外周にセレーション歯41bが設けられて
いる。これに対して他方の軸部材42の嵌合凹部42b
は断面正六角形に形成されている。したがって、外周に
セレーション歯41bが形成された断面円形の嵌合凸部
41aを嵌合凹部42aに圧入することによって、正六
角形の嵌合凹部42aの形状に合わせて円形断面の嵌合
凸部41aの外形が、自動的に変形して各セレーション
歯41bの先端と嵌合凹部42aの内周面との間に隙間
のない状態に嵌合し、前記各実施例の場合とほぼ同様の
作用効果が得られるとともに、この実施例においては、
嵌合凸部41aが断面円形であるため、正六角形の嵌合
凹部42aに圧入する際に位相合わせをする必要がな
く、任意の状態に結合でき、軸部材41に歯車やフライ
ホイール等の回転部材を軸着する方法としても適してい
る。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、第1ないし第4の
発明によれば共通の効果として、結合する軸部材の端部
外周面と、他の軸部材あるいは回転部材の穴部の内周面
とのいずれか一方にセレーション歯を形成し、他方を多
角形に形成して両者を圧入嵌合させる際に、セレーショ
ン歯の先端側が軸部材の端部の形状に合わせて自動的に
変形するので、多角形同士を凹凸嵌合させたのとほぼ同
様の高いトルク伝達性能を備えた結合状態を、高い加工
精度を必要とせずに、また比較的小さな圧入力によって
容易に得ることができる。また、セレーション歯のピッ
チや歯高等と、これに係合する多角形の形状や大きさ等
との組合わせによってトルク伝達性能を適宜設定できる
ので、トルクリミッタ的な用途にも利用することができ
る。また軸径差の大きい2軸の結合にも適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の軸部材の結合構造の第1実施例を示
す凹凸嵌合部の断面正面図である。
【図2】第1実施例において凹凸嵌合させる2本の軸部
材の端部をそれぞれ示す正面図である。
【図3】この発明の第2実施例の結合構造を示す凹凸嵌
合部の断面正面図である。
【図4】第2実施例において凹凸嵌合させる2本の軸部
材の端部をそれぞれ示す正面図である。
【図5】この発明の第3実施例の結合構造を示す凹凸嵌
合部の断面正面図である。
【図6】この発明の第4実施例の結合構造を示す凹凸嵌
合部の断面正面図である。
【図7】従来のセレーション嵌合による結合構造を示す
断面正面図である。
【図8】従来のセレーション大径圧入法による結合構造
を示す断面正面図である。
【符号の説明】
11,12 軸部材 11a 嵌合凸部 12a 嵌合凹部 12b セレーション歯 21,22 軸部材 21a 嵌合凸部 22a 嵌合凹部 22b セレーション歯 31,32 軸部材 31a 嵌合凸部 31b セレーション歯 32a 嵌合凹部 41,42 軸部材 41a 嵌合凸部 41b セレーション歯 42a 嵌合凹部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 楠元 正吾 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 石原 貞男 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の軸部材の端部を、第2の軸部材の
    端部もしくは歯車等の回転部材に形成された穴部に圧入
    して一体化する軸部材の結合構造において、 前記第1の軸部材の端部が断面多角形に形成され、この
    端部が圧入される前記第2の軸部材もしくは回転部材に
    丸穴部が形成されるとともに、この丸穴部の内周面にセ
    レーションが形成され、前記第1の軸部材の端部が前記
    丸穴部に圧入される際に前記セレーションの一部が変形
    して嵌合することによって前記第1の軸部材と第2の軸
    部材もしくは回転部材とが結合されていることを特徴と
    する軸部材の結合構造。
  2. 【請求項2】 第1の軸部材の端部を、第2の軸部材の
    端部もしくは歯車等の回転部材に形成された穴部に圧入
    して一体化する軸部材の結合構造において、 前記第1の軸部材の端部が断面多角形に形成され、この
    端部が圧入される前記第2の軸部材もしくは回転部材に
    多角形穴部が形成されるとともに、この多角形穴部の内
    周面にセレーションが、その歯先を結んだ線が前記端部
    の多角形より小さい相似形あるいは前記端部の多角形よ
    り少なくとも輪郭の一部が内側となる他の多角形もしく
    は前記端部の多角形の外接円より直径が小さい円となる
    ように形成され、前記第1の軸部材の端部が前記多角形
    穴部に圧入される際に前記セレーションの一部が変形し
    て嵌合することによって前記第1の軸部材と第2の軸部
    材もしくは回転部材とが結合されていることを特徴とす
    る軸部材の結合構造。
  3. 【請求項3】 第1の軸部材の端部を、第2の軸部材の
    端部もしくは歯車等の回転部材に形成された穴部に圧入
    して一体化する軸部材の結合構造において、 前記第1の軸部材の端部が多角形に形成され、この端部
    が嵌合する前記第2の軸部材もしくは回転部材に多角形
    穴部が形成されるとともに、前記端部の外周面にセレー
    ションが、その歯先を結んだ線が前記多角形穴部の多角
    形より大きい相似形あるいは前記多角形穴部の多角形よ
    り少なくとも輪郭の一部が外側となる他の多角形もしく
    は前記多角形穴部の多角形の内接円より直径の大きい円
    に形成され、前記第1の軸部材の端部が前記多角形穴部
    に圧入される際に前記セレーションの一部が変形して嵌
    合することによって前記第1の軸部材と第2の軸部材も
    しくは回動部材とが結合されていることを特徴とする軸
    部材の結合構造。
  4. 【請求項4】 第1の軸部材の端部を、第2の軸部材の
    端部もしくは歯車等の回転部材に形成された穴部に圧入
    して一体化する軸部材の結合構造において、 前記第2の軸部材の端部もしくは歯車等の回転部材に多
    角形穴部が形成されるとともに、前記第1の軸部材の端
    部が断面円形に形成されかつその外周面にセレーション
    が、その歯先を結んだ線が前記多角形穴部の多角形より
    大きい相似形あるいは前記多角形穴部の多角形より少な
    くとも輪郭の一部が外側となる他の多角形もしくは前記
    多角形穴部の多角形の内接円より直径の大きい円に形成
    され、前記第1の軸部材の端部が前記多角形穴部に圧入
    される際に前記セレーションの一部が変形して嵌合する
    ことによって結合されていることを特徴とする軸部材の
    結合構造。
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