JP5958281B2 - ギヤの締結構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車両に搭載されるディファレンシャルに関し、特に、ディファレンシャルケースにギヤを締結するギヤの締結構造に関する。
一般に、車両に搭載されるディファレンシャルにおいては、ディファレンシャルケース(以下、デフケースという。)およびこのデフケースに動力を伝達するリングギヤが、それぞれ別個に作製されリングギヤがデフケースに締結される締結構造が採用されている。
従来、この種のギヤの締結構造として、リングギヤをデフケースに圧入した後、デフケースから環状に突出したカラーをリングギヤの側面部分に折り込むようにして変形させ、リングギヤをデフケースに締結するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
欧州特許出願公開第647789号明細書
しかしながら、従来のギヤの締結構造においては、カラーをリングギヤの側面部分に折り込むようにして変形させているので、以下のような問題があった。
カラーを変形させてデフケースに締結する際、大きな荷重(N)が、カラーを介してリングギヤの側面に作用し、リングギヤの歯面が変形してしまう可能性があった。
具体的には、図14(a)に示す締結前のリングギヤが、図14(b)に示すように、矢印aの荷重の作用により、荷重が加わる側の側面部の外周部分が大きくなって円錐台形状に変形してしまう可能性があった。
このようにリングギヤが変形してしまうと、図14(c)および図14(d)に示すように、破線で表される歯面位置の設計寸法に対して、実線で表される実際の歯面位置がずれてしまい、歯面精度誤差が大きくなってしまうという問題がある。
このような歯面精度誤差が生ずると、例えば、図15(a)に示す歯溝振れFr(μm)が、変形後、すなわちかしめ後で不良状態を示すNGになってしまうものが僅かにできてしまうことになった。また、図15(b)に示す累積ピッチ誤差FPK(μm)が、かしめ後、NGになってしまうものが一部発生してしまうことになった。また、図15(c)に示すねじれ角誤差FH(平均値)(μm)が、かしめ後、ほぼ全箇所NGになってしまうことになった。
図15(a)、(b)、(c)に示すような誤差が発生すると、ギヤノイズの増大や、歯当たりの悪化によるギヤ強度の低下を招くおそれがあるという問題があった。
本発明は、上述のような従来の問題を解決するためになされたもので、リングギヤのデフケースへの圧入後にリングギヤをデフケースに締結しても、リングギヤの歯の変形を抑制することができるギヤの締結構造を提供することを課題とする。
本発明に係るギヤの締結構造は、上記課題を解決するため、(1)回転可能に支持され外周部の径方向外方に円盤状に突出するフランジを有するケースと、前記フランジの外周部に締結された環状のギヤとを有するギヤの締結構造において、前記フランジが、回転軸線方向の一方端部で前記ギヤの第1の側面部を支持する側面支持部と、前記回転軸線方向の他方端部で前記ギヤの前記第1の側面部と反対側の第2の側面部かしめ固定されたかしめ固定部とを有し、前記かしめ固定部が、前記回転軸線方向に環状に突出する環状突起を有し、前記ギヤが外周から径方向外方に突出する複数の歯からなる歯部を有し、前記第2の側面部が、前記歯と前記フランジのかしめ固定部との間に、前記回転軸線方向に凹むとともに前記回転軸線を中心として環状に形成された溝を有し、前記環状突起が、かしめ型が当接する当接面が形成された当接面部を有し、前記当接面部が、前記回転軸線方向で前記第1の側面部側に位置する一端を有し、前記溝が、前記回転軸線方向における底面を有し、前記底面が前記回転軸線方向で前記一端よりも前記第1の側面部側に位置するよう構成する。
この構成により、本発明に係るギヤの締結構造は、フランジのかしめ固定部が、押圧変形させてかしめ固定する環状突起を有し、ギヤの第2の側面部が溝を有しているので、ギヤのフランジへの圧入後にギヤをフランジにかしめ固定しても、ギヤの歯部の変形が抑制される。ギヤの歯部の変形が抑制されると、ギヤ歯面の精度が向上するので、歯当たりが良好になりギヤノイズの発生が抑制され、ギヤの機械的強度が高まり耐久性が向上する。
すなわち、本発明に係るギヤの締結構造においては、ギヤの第2の側面部に溝が形成されているので、かしめ固定される際の締結荷重により、第2の側面部の剛性を低くすることができる。その結果、第2の側面部が変形し易くなり、第2の側面部に生ずる応力(N/m2)を低下させることができ、ギヤの歯部の変形を少なくすることができる。
従来のギヤは、鍛造工程により作製した形状のものに対して、歯車の精度を向上させるよう、切削加工して、製品の形状にしていたので、両側面を含めてほぼ全体に渡って切削加工を施していた。
本発明に係るギヤの締結構造においては、第2の側面部に生ずる応力(N/m2)を低下させる溝が設けられており、鍛造工程により溝を形成することができる。したがって、この溝を切削工程で加工する必要がなくなり、切削加工部位を少なくすることができ、従来無駄になっていた素材を少なくすることができる。その結果、溝の部分に相当する素材の量を少なくすることができるとともに、切削加工工数を少なくすることができるので、従来のギヤと比較して低コストのギヤが得られる。
さらに、この構成により、本発明に係るギヤの締結構造においては、ギヤがフランジに圧入された状態で、底面が回転軸線方向で一端よりも第1の側面部側に位置するよう構成されているので、底面が回転軸線方向で一端よりも第1の側面部と反対側に位置する場合と比較して、第2の側面部が変形し易くなり、第2の側面部に生ずる応力を低減することができ、ギヤの歯部の変形を抑制することができる。
上記(1)に記載のギヤの締結構造において、(2)前記溝は、前記歯の歯底から前記歯の歯たけの距離だけ離れて前記第2の側面部に形成されているよう構成する。
この構成により、本発明に係るギヤの締結構造においては、溝が歯の歯底から歯の歯たけの距離だけ離れて第2の側面部に形成されているので、ギヤの本体部部分の径方向の肉厚を確保することができ、歯部の機械的強度を確保することができる。その結果、ギヤのフランジへの圧入後にギヤをフランジにかしめ固定しても、ギヤの歯部の変形が抑制される。
また、上記()に記載のギヤの締結構造において、()前記溝が、径方向において前記歯の側に位置する歯側壁面部と前記歯側壁面と対向する対向壁面とを有し、前記ギヤが前記フランジに圧入された状態で、前記回転軸線方向に切断した断面において、前記対向壁面と、前記環状突起の前記当接面と、のなす角が垂直であるよう構成する。
この構成により、本発明に係るギヤの締結構造においては、ギヤがフランジに圧入された状態で、対向壁面と当接面とのなす角が垂直になっているので、第2の側面部の剛性が高められる。その結果、環状突起を第2の側面部にかしめ固定により締結する際、環状突起の当接面に締結荷重が加わり第2の側面部に締結荷重が作用しても、第2の側面部が弾性変形することができる。対向壁面と当接面とのなす角が、垂直よりも小さな角度で形成された場合と比較して、ギヤの所定の剛性が確保され、かしめ固定が適正に行われ適正な締結力を有してギヤとフランジとが締結される。
上記(1)ないし()に記載のギヤの締結構造において、()前記ギヤが、前記第2の側面部に直交し前記フランジに圧入される圧入面部を有し、前記第2の側面部と前記圧入面部との角部に形成された凹凸部を有するよう構成する。
この構成により、本発明に係るギヤの締結構造においては、第2の側面部と圧入面部との角部に凹凸部が形成されているので、フランジのかしめ固定部に形成された環状突起が押圧変形してギヤにかしめ固定される際、凹凸部に食い込んでかしめ固定される。その結果、ギヤがフランジに確実に強固に締結されるので、従来の構造に比べて、例えば、本発明に係るギヤの締結構造を備えた入力軸から出力軸に動力を伝達するディファレンシャル機構の許容トルク(N・m)を高めることができる。
上記(1)ないし(4)に記載のギヤの締結構造において、(5)前記ギヤの前記第1の側面部が、前記歯と前記フランジの前記側面支持部との間に、前記回転軸線方向に凹むとともに前記回転軸線を中心として環状に形成された側面支持部側溝を有するよう構成する。
この構成により、本発明に係るギヤの締結構造においては、ギヤの第1の側面部に、側面支持部側溝が形成されているので、ギヤをフランジに圧入する際、フランジ側の圧入面が削られてしまうという、いわゆるむしれの問題が解消される。すなわち、第1の側面部に、側面支持部側溝が形成されていると、第1の側面部の剛性が低くなるので、圧入工程の初期段階において、フランジ側の圧入面に作用する面圧が低下し、圧入によりギヤが移動しても、フランジ側の圧入面が削りとられることがなくなる。その結果、圧入が良好に行われ、従来のむしれの問題が解消される。
また、本発明に係るギヤの締結構造においては、ギヤが第1の側面部に第2の側面部に形成した溝と同様の側面支持部側溝が形成されているので、第1の側面部と第2の側面部とをほぼ左右対称形にすることができる。その結果、ギヤを鍛造で形成する場合に、材料の繊維の流れを均一にすることができるので、より機械的強度を高めることができる。また、第1の側面部にも側面支持部側溝が形成されているので、第2の側面部に形成した溝と同様、側面支持部側溝の部分の切削加工を省略することができる、素材の量を少なくすることができ、切削加工工数を少なくすることができる。
本発明によれば、リングギヤのデフケースへの圧入後にリングギヤをデフケースに締結しても、リングギヤの歯の変形を抑制することができるギヤの締結構造を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係るディファレンシャルの断面図である。 本発明の第1実施形態に係るディファレンシャルのリングギヤの側面図である。 本発明の第1実施形態に係るディファレンシャルのリングギヤをディファレンシャルケースに圧入する状態を示す部分断面図である。 本発明の第1実施形態に係るディファレンシャルのリングギヤとディファレンシャルケースのかしめ固定部分で変形前の拡大断面図であり、(a)は、第2の側面部が突出側側面部および凹み側側面部を有する構造を示し、(b)は、第2の側面部が単一の平面を有する構造を示す。 本発明の第1実施形態に係るディファレンシャルのリングギヤをディファレンシャルケースにかしめ固定する状態を示す部分断面図である。 本発明の第1実施形態に係るディファレンシャルのリングギヤとディファレンシャルケースのかしめ固定部分で変形後の拡大断面図である。 本発明の第1実施形態に係るディファレンシャルのリングギヤをディファレンシャルケースにかしめ固定する状態を示す部分断面図である。 本発明の第1実施形態に係るディファレンシャルのリングギヤの変形状態を示す効果のグラフであり、(a)は、歯溝振れの大きさを示し、(b)は、累積ピッチ誤差を示し、(c)は、ねじれ角誤差を示す。 本発明の第1実施形態に係るディファレンシャルのリングギヤの部分拡大断面図であり、(a)は、従来のリングギヤを示し、(b)は、第1実施形態におけるリングギヤを示す。 本発明の第2実施形態に係るディファレンシャルの断面図である。 本発明の第2実施形態に係るディファレンシャルのリングギヤをディファレンシャルケースに圧入する状態を示す部分断面図である。 本発明の第2実施形態に係るディファレンシャルのリングギヤをディファレンシャルケースに圧入する状態の部分拡大断面図である。 本発明の第2実施形態に係るディファレンシャルのリングギヤをディファレンシャルケースにかしめた状態の部分拡大断面図である。 従来のギヤの締結構造におけるディファレンシャルのリングギヤを示し、(a)は、かしめ前のリングギヤの斜視図を示し、(b)は、かしめ後の斜視図を示し、(c)は、かしめ後のリングギヤの歯の斜視図を示し、(d)は、かしめ後のリングギヤの歯の側面図を示す。 従来のギヤの締結構造におけるディファレンシャルのリングギヤの変形状態を示すグラフであり、(a)は、歯溝振れの大きさを示し、(b)は、累積ピッチ誤差を示し、(c)は、ねじれ角誤差を示す。
以下、本発明に係るギヤの締結構造を車両に搭載されるディファレンシャル10に適用した第1実施形態およびディファレンシャル110に適用した第2実施形態について、図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
まず、ディファレンシャル10の構成について説明する。
図1に示すように、ディファレンシャル10は、ディファレンシャル機構11と、ディファレンシャル機構11を収容するデフケース13と、デフケース13に締結された環状のギヤとしてのリングギヤ12とを含んで構成されている。このディファレンシャル10は、図示しないトランスアクスルを構成しており、エンジンから出力されリングギヤ12を介して入力される動力を、左右の駆動輪に伝達するようになっている。また、このディファレンシャル10は、ディファレンシャル機構11により左右の駆動輪がそれぞれ異なった回転速度で回転することを許容するよう構成されている。
ディファレンシャル機構11は、デフケース13に支持されたピニオンシャフト21と、ピニオンシャフト21をデフケース13の側壁に固定する固定ピン22と、ピニオンシャフト21およびデフケース13の内壁に回転可能に支持された一対のピニオンギヤ23、24とを含んで構成されている。
また、ディファレンシャル機構11は、右ドライブシャフト1Rの先端部にスプライン嵌合された右サイドギヤ25と、左ドライブシャフト1Lの先端部にスプライン嵌合された左サイドギヤ26とを含んで構成されている。右サイドギヤ25および左サイドギヤ26は、それぞれピニオンギヤ23、24と噛み合っている。
このディファレンシャル機構11においては、デフケース13が回転すると、ピニオンシャフト21および一対のピニオンギヤ23、24が回転し、右サイドギヤ25および左サイドギヤ26が回転してリングギヤ12に入力された動力が、右ドライブシャフト1Rおよび左ドライブシャフト1Lに伝達されるようになっている。
リングギヤ12は、図1および図2に示すように、本体部31と、圧入面部32と、歯部33と、第1の側面部34と、第2の側面部35と、凹凸部36とを含んで構成されており、これらの構成要素は一体的に形成されている。
本体部31は、円環状に形成され回転軸線方向の中心に貫通する貫通孔を有しており、この貫通孔を囲む内壁により圧入面部32が形成されている。図3に示すように、この圧入面部32がデフケース13に圧入されるようになっている。
歯部33は、本体部31の外周から径方向外方に突出する複数の歯33aを有している。この歯33aは、はすば歯車で形成されており、比較的滑らかに動力を伝達するようになっている。なお、この歯33aは、はすば歯車以外の形状を有する歯車でもよい。例えば、平歯車であってもよい。
第1の側面部34および第1の側面部34の反対側の第2の側面部35は回転軸線と直交する平坦な面で互いに平行に形成され、本体部31を含めて所定の厚みを有している。
第1の側面部34は、図3に示すように、突出側側面部34aと、凹み側側面部34bとを有している。なお、突出側側面部34aと凹み側側面部34bとが同一平面にあるよう、単一の平面を有する側面部で形成してもよい。
第2の側面部35は、図3および図4(a)に示すように、突出側側面部35aと、凹み側側面部35bとからなり、突出側側面部35aと凹み側側面部35bとの間で、回転軸線方向に凹むとともに、回転軸線を中心として環状に形成された溝38を有している。
なお、第2の側面部35も第1の側面部34と同様、図4(b)に示すように、突出側側面部35aと凹み側側面部35bとが同一平面にあるよう、単一の平面を有する側面部で形成してもよい。
溝38は、径方向において歯の側に位置する歯側壁面38aと、この歯側壁面38aと対向する対向壁面38bと、回転軸線方向における底面38cとを有している。
図4(a)に示すように、歯側壁面38aの突出側側面部35aとが交わる角部と歯33aの歯底との距離Lは、歯33aの歯底と歯先との長さLで示される歯33aの歯たけよりも大きくなる位置で溝38が形成されている。
回転軸線方向に切断した断面において、対向壁面38bは、凹み側側面部35bの側面とのなす角がθになるよう形成された傾斜面を有している。
凹凸部36は、図2および図4(a)に示すように、凹み側側面部35bと圧入面部32とが交わる角部の全周に渡って形成されており、凸部36aと凹部36bとが交互に配置されたいわゆるノッチを有している。
デフケース13は、図1および図3に示すように、本体41と、回転可能に支持される右支持ボス42および左支持ボス43と、フランジ44とを有しており、各構成要素は一体的に形成されている。
本体41は、側壁41aからなり、側壁41aで囲まれた内部にディファレンシャル機構11を収容するようになっている。この側壁41aには、ディファレンシャル機構11を組み込むための図示しない開口が形成されている。
また、側壁41aには、ピニオンシャフト21を支持する支持孔41bと、固定ピン22を支持する支持孔41cとを有している。
右支持ボス42は、図示しないトランスアクスルケースに装着された軸受で支持されるとともに、右ドライブシャフト1Rが回転可能に挿通されるようになっている。
左支持ボス43も、右支持ボス42と同様、図示しないトランスアクスルケースに装着された軸受で支持されるとともに、左ドライブシャフト1Lが回転可能に挿通されるようになっている。
フランジ44は、本体41の外周部の径方向外方に円盤状に突出し、本体41と一体的に形成されている。このフランジ44は、外周に形成された側面支持部51と、かしめ固定部52とを有している。
側面支持部51は、回転軸線方向の右支持ボス42側の一方端部で、リングギヤ12の凹み側側面部34bをかしめ固定するよう径方向の外方に円盤状に突出して形成されている。
かしめ固定部52は、回転軸線方向の左支持ボス43側の他方端部でリングギヤ12の凹み側側面部35bを支持するよう回転軸線方向に円環状に突出して形成された環状突起61を有している。この環状突起61は、かしめ型によって押圧された際にリングギヤ12の凹凸部36を押圧するとともに押圧変形し、押圧後の凹凸部36の復元力(N)により、フランジ44がリングギヤ12に固着して、フランジ44とリングギヤ12とがかしめ固定されるようになっている。
この環状突起61は、押圧変形する際かしめ型を当接させる当接面71aが形成された当接面部71を有している。
この当接面71aは、図4(a)に示すように、回転軸線に平行な線Lrと当接面71aに沿った線Ltとのなす角がθになるよう形成されている。
この構成により、リングギヤ12がフランジ44に圧入された状態、すなわち図4(a)に示す状態で、当接面71aと対向壁面38bに形成された傾斜面とが垂直に交わるようになっている。
また、当接面部71は、回転軸線方向で第1の側面部34側に位置する一端61aを有している。さらに、リングギヤ12がフランジ44に圧入された状態で、一端61aとリングギヤ12の溝38の底面38cとの距離Lが底面38cよりも凹み側側面部35b側に離隔した距離になるよう構成されている。
第1実施形態に係るディファレンシャル10のリングギヤ12の凹凸部36、溝38およびデフケース13のフランジ44のかしめ固定部52は、本発明に係るギヤの締結構造を構成している。
次いで、第1実施形態に係るディファレンシャル10のリングギヤ12をフランジ44に締結する締結方法について説明する。
この締結方法は、準備ステップと、圧入ステップと、締結ステップとを含んでおり、各ステップが順に行われる。なお、圧入ステップや締結ステップにより圧入や締結が適正に行われたかを検査する検査ステップを適宜含めるようにしてもよい。
準備ステップにおいては、各ステップで必要な圧入装置や締結装置における圧入荷重(N)や締結荷重(N)の設定などの準備、圧入治具、金型、工具などの器具類の準備が行われる。
圧入ステップにおいては、まず、図3に示すように、受け型Uにデフケース13が挿入され、デフケース13のフランジ44の側面支持部51が受け型Uの上面に当接した状態でデフケース13が受け型Uにセットされる。
次いで、リングギヤ12の第1の側面部34が受け型U側に向くように、図示しない押し型にリングギヤ12がセットされる。そして、リングギヤ12の圧入面部32がフランジ44の外周部に接するようにして、所定の圧入荷重(N)が押し型に加えられリングギヤ12がフランジ44に圧入される。この圧入は、リングギヤ12の第1の側面部34の凹み側側面部34bが、フランジ44の側面支持部51に当接することにより完了する。
締結ステップにおいては、図5に示すように、圧入ステップにおいて圧入が完了した状態で、圧入ステップにおける押し型に代えて、フランジ44をリングギヤ12に締結するための締結型Tがセットされる。なお、圧入が完了したリングギヤ12およびデフケース13を図示しない締結装置にセットするようにしてもよい。
締結型Tは、かしめ型で構成されている。かしめ型は、例えば、かしめ固定するかしめヘッドからなり、フランジ44の環状突起61を押圧する一対のローラTrと、ローラTrを回転可能に支持するシャフトTsと、シャフトTsを支持し、シャフトTsの軸線に直交する軸線を中心に回転するとともに所定の締結荷重(N)を加えるヘッド本体Thとを含んで構成されている。
圧入が完了したリングギヤ12およびデフケース13がセットされた状態で、ヘッド本体Thが回転しつつ、一対のローラTrの傾斜面が環状突起61の当接面71aに当接するまで下降する。この下降が完了した状態で、一対のローラTrを介して環状突起61に締結荷重(N)が加えられ、環状突起61がリングギヤ12に凹凸部36に向かって押圧される。この押圧により、図6に示すように、環状突起61がリングギヤ12の凹凸部36に食い込むようにして変形しリングギヤ12がデフケース13にかしめ固定される。このかしめ固定が完了すると、ヘッド本体Thが上昇し、締結荷重(N)により僅かに変形したリングギヤ12が変形前の元の形状に復帰し、いわゆるスプリングバックにより所定の締結力(N)を有して、リングギヤ12がデフケース13に締結される。
この締結ステップにおいては、締結型T以外の締結型を使用してかしめ固定するようにしてもよい。例えば、図7に示すように、圧入ステップにおいて圧入が完了した状態で、圧入ステップにおける押し型に代えて、フランジ44をリングギヤ12に締結するための締結型Wをセットすることによりかしめ固定する。なお、圧入が完了したリングギヤ12およびデフケース13を図示しない締結装置にセットするようにしてもよい。
この締結型Wは、圧入ステップにおける受け型Uと同様の受け型Wuと、環状突起61を押圧する押圧型Woとにより構成される。押圧型Woは、押圧部分が環状突起61の当接面71aに全周で当接するよう傾斜した傾斜面を有する円錐形状に形成されている。
この場合、圧入が完了したリングギヤ12およびデフケース13がセットされた状態で、押圧型Woの傾斜面が環状突起61の当接面71aに全周に渡って当接するまで下降する。
締結型Tの場合と同様、押圧型Woの下降が完了した状態で、押圧型Woに締結荷重(N)が加えられ、環状突起61がリングギヤ12に凹凸部36に向かって押圧される。この押圧により、締結型Tの場合と同様、環状突起61がリングギヤ12の凹凸部36に食い込むようにして変形しリングギヤ12がデフケース13にかしめ固定される。このかしめ固定が完了すると、ヘッド本体Thが上昇し、締結荷重(N)により僅かに変形したリングギヤ12が変形前の元の形状に復帰し、いわゆるスプリングバックにより所定の締結力(N)を有して、リングギヤ12がデフケース13に締結される。
なお、この締結型Wによるかしめ固定は、いわゆる一発かしめにより行われるので、締結型Tによるかしめ固定に比べ加工時間を短時間にすることができる。
第1実施形態に係るディファレンシャル10は、上記に説明したように構成されているので、以下の効果が得られる。
第1実施形態に係るディファレンシャル10は、特にリングギヤ12の凹凸部36、溝38およびデフケース13のフランジ44のかしめ固定部52を有する締結構造を備えているので、リングギヤ12のフランジ44への圧入後にフランジ44のかしめ固定部52でリングギヤ12をかしめ固定しても、リングギヤ12の歯部33の変形が抑制されるという効果が得られる。リングギヤ12の歯部33の変形が抑制されると、ギヤ歯面の精度が向上する。その結果、歯当たりが良好になりギヤノイズの発生を抑制することができ、リングギヤ12の機械的強度が高まり耐久性が向上するという効果が得られる。
このディファレンシャル10は、リングギヤ12の第2の側面部35に溝38が形成されているので、かしめ固定される際の締結荷重により、第2の側面部35の剛性を低くすることができる。その結果、第2の側面部35の凹み側側面部35bが変形し易くなり、第2の側面部35に生ずる応力(N/m)を低下させることができ、リングギヤ12の歯部33の変形を少なくすることができる。
具体的には、図8(a)に示すように、歯溝振れFr(μm)が、かしめ後であっても、圧入前とほぼ同じ精度を確保することができた。また、図8(b)に示すように、累積ピッチ誤差FPK(μm)も同様に、かしめ後、圧入前とほぼ同じ精度を確保することができた。さらに、図8(c)に示すように、ねじれ角誤差FH(平均値)(μm)も同様に、かしめ後、圧入前とほぼ同じ精度を確保することができた。
このように、ディファレンシャル10においては、かしめ後であっても、従来の締結構造において生じていた図15(a)ないし図15(c)に示すようなギヤ歯面の精度の問題が解消されるという効果が得られる。
このディファレンシャル10は、フランジ44に環状突起61が形成されており、この環状突起61が押圧変形してリングギヤ12の凹凸部36に食い込んでかしめ固定されるので、確実に強固に締結されるので、従来の構造に比べて伝達する許容トルク(N・m)を高めることができるという効果が得られる。
また、リングギヤ12の溝38は、図4(a)に示すように、歯側壁面38aの突出側側面部35aとが交わる角部と歯33aの歯底との距離Lが歯33aの歯底と歯先との長さLで示される歯33aの歯たけよりも大きくなる位置で形成されている。その結果、リングギヤ12の本体部31の径方向の肉厚を確保することができ、歯部33の機械的強度を確保することができる。
また、溝38がリングギヤ12に設けられていると、リングギヤ12を鍛造工程を経て作製する場合に、切削加工部位を少なくすることができ、従来無駄になっていた素材を少なくすることができる。すなわち、図9(a)に示すように、従来のリングギヤは、鍛造工程により作製した破線で示す形状のものを切削加工して、実線で示す形状にしていたので、切削加工をほぼ全体に渡って施していた。しかしながら、図9(b)に示すように、第1実施形態のリングギヤ12においては、溝38の部分の切削加工を省略することができるので、素材の量を少なくすることができるとともに、切削加工工数を少なくすることができる。その結果、従来のリングギヤと比較して低コストのリングギヤが得られる。
また、かしめ固定部52の環状突起61に形成された当接面71aは、図4(a)に示す回転軸線Lrと当接面71aに沿った線Ltとのなす角がθになるよう形成されている。そして、リングギヤ12がフランジ44に圧入された状態で、当接面71aと対向壁面38bに形成された傾斜面とが垂直に交わるようになっている。
その結果、当接面71aに締結荷重が矢印方向に加えられた際、前述の垂直よりも小さな角度で形成された場合と比較して、リングギヤ12の所定の剛性が確保され、かしめ固定が適正に行われ適正な締結力を有してリングギヤ12とフランジ44とが締結されるという効果が得られる。すなわち、リングギヤ12に締結荷重が作用しても、凹み側側面部35bが弾性変形し、かしめ固定が完了した際、変形した凹み側側面部35bが変形前の元の形状に復帰し、いわゆるスプリングバックにより所定の締結力を有して、リングギヤ12がデフケース13に締結される。
また、図4(a)に示す当接面部71は、回転軸線方向で第1の側面部34側に位置する一端61aを有している。さらに、リングギヤ12がフランジ44に圧入された状態で、一端61aとリングギヤ12の溝38の底面38cとの距離Lが底面38cよりも凹み側側面部35b側に離隔した距離になるよう構成されている。
その結果、距離Lが底面38cよりも凹み側側面部35bと反対側に離隔した距離となる場合と比較して、凹み側側面部35bがある程度変形し易くなり、凹み側側面部35bに生ずる応力を低減することができ、リングギヤ12の歯部33の変形を抑制することができるという効果が得られる。
すなわち、前述のリングギヤ12の溝38の対向壁面38bに形成された傾斜面の角度と、溝38の深さとの関係を適宜設定することにより、フランジ44のかしめ固定部52における締結力を確保できるとともに、リングギヤ12の歯部33における歯面の変形を抑制することができる。
(第2実施形態)
第2実施形態に係るディファレンシャル110においては、第1実施形態に係るディファレンシャル10のリングギヤ12が異なっているが、他の構成要素は同様に構成されている。したがって、同一の構成要素については、図1から図6に示した第1実施形態と同一の符号を用いて説明し、特に相違点についてのみ詳述する。
図10に示すように、ディファレンシャル110は、環状のギヤとしてのリングギヤ112以外の構成要素は、第1実施形態と同様に構成されている。
リングギヤ112は、図10および図11に示すように、第1の側面部134以外の構成要素は、第1実施形態と同様に構成されている。
第1の側面部134は、図11および図12に示すように、突出側側面部134aと、凹み側側面部134bとからなり、突出側側面部134aと凹み側側面部134bとの間で、回転軸線方向に凹むとともに、回転軸線を中心として環状に形成された側面支持部側溝138を有している。
突出側側面部134aは、第1実施形態の突出側側面部34aと同様に形成され、凹み側側面部134bは、第1実施形態の凹み側側面部34bに形成されている凹凸部36以外は、第1実施形態の凹み側側面部34bと同様に形成されている。
側面支持部側溝138は、第1実施形態の溝38と同様、径方向において歯の側に位置する歯側壁面138aと、この歯側壁面138aと対向する対向壁面138bと、回転軸線方向における底面138cとを有している。
図11および図12に示すように、側面支持部側溝138の第1の側面部134における歯側壁面138aおよび対向壁面38bは、第1実施形態の溝38と同様の形状を有している。
第2実施形態に係るディファレンシャル110のリングギヤ112の側面支持部側溝138および第1実施形態のデフケース13のフランジ44のかしめ固定部52は、本発明に係るギヤの締結構造を構成している。
第2実施形態に係るディファレンシャル110のリングギヤ112をフランジ44に締結する締結方法は、第1実施形態に係るディファレンシャル10のリングギヤ12をフランジ44に締結する締結方法と同様に行われる。すなわち、図11およびを図12に示すように、リングギヤ112がデフケース13のフランジ44に圧入され、図13に示すように、リングギヤ112がデフケース13のフランジ44にかしめ固定される。
第2実施形態に係るディファレンシャル110は、上記に説明したように構成されているので、第1実施形態における効果に加えて、以下の効果が得られる。
第2実施形態に係るディファレンシャル110は、リングギヤ112の第1の側面部134に側面支持部側溝138が形成されているので、リングギヤ112がデフケース13のフランジ44に圧入される際、従来の問題を解消することができる。
すなわち、従来、リングギヤをデフケースのフランジに圧入する構造のものは、圧入面で発生させた面圧(N/m)による摩擦力(N)により、伝達トルク(N・m)を確保するようにしているので、通常よりも大きな面圧を必要としていた。そのため、圧入するリングギヤとフランジとの締め代が大きくなるよう設定されていた。このように締め代が大きいと、リングギヤをデフケースのフランジに圧入する際に、フランジ側の圧入面が僅かに削り取られるという、いわゆるむしれが発生し、圧入の不具合が生じてしまう可能性あるという問題があった。このむしれは、圧入工程の初期段階、中期段階、後期段階のうち、特に初期段階で起き易くなっている。この初期段階では、リングギヤの一部がフランジに圧入された状態となっており、リングギヤの小さな領域で局部的に大きな面圧が生じ、フランジ側の圧入面に強い力が作用して、圧入によるリングギヤの移動により表面が削りとられ易い状態となっている。
しかしながら、第2実施形態に係るディファレンシャル110においては、リングギヤ112の第1の側面部134に、側面支持部側溝138が形成されているので、このむしれの問題が解消される。第1の側面部134に、側面支持部側溝138が形成されていると、凹み側側面部134bの剛性が低くなっているので、前述の圧入工程の初期段階において、フランジ44側の圧入面に作用する面圧が低下し、圧入によりリングギヤが移動しても、フランジ44側の表面が削りとられることがなくなる。その結果、圧入が良好に行われ、従来のむしれの問題が解消されるという効果が得られる。
また、図11に示すように、リングギヤ112は、第1の側面部134に側面支持部側溝138が形成されるとともに、第2の側面部35には側面支持部側溝138と同形状の溝38が形成されているので、第1の側面部134と第2の側面部35とは、ほぼ左右対称形になっている。その結果、リングギヤ112を鍛造で形成する場合に、材料の繊維の流れを均一にすることができるので、より機械的強度を高めることができる。
また、第1の側面部134にも側面支持部側溝138が形成されているので、第1実施形態の第2の側面部35に形成した溝38と同様の効果が得られる。すなわち、側面支持部側溝138の部分の切削加工を省略することができるので、素材の量を少なくすることができるとともに、切削加工工数を少なくすることができる。その結果、従来のリングギヤと比較して低コストのリングギヤが得られる。
なお、第1実施形態に係るディファレンシャル10および第2実施形態に係るディファレンシャル110におけるギヤの締結構造においては、リングギヤ12、112の第2の側面部35が凹凸部36を有する構造で構成した場合について説明した。
しかしながら、本発明のギヤの締結構造においては、第2の側面部が凹凸部以外の形状を有する構造で構成してもよい。例えば、第2の側面部と圧入面部との角部を平坦な傾斜面を有する構造、いわゆる面取りを施した構造で構成するようにしてもよい。
また、第1実施形態に係るディファレンシャル10におけるギヤの締結構造においては、リングギヤ12がフランジ44に圧入された状態で、環状突起61の当接面71aと溝38の対向壁面38bに形成された傾斜面とが垂直に交わる構造で構成した場合について説明した。
しかしながら、本発明のギヤの締結構造においては、リングギヤがフランジに圧入された状態で、環状突起の当接面と溝の対向壁面に形成された傾斜面とが垂直以外の異なる角度で交わる構造で構成するようにしてもよい。例えば、当接面と対向壁面に形成された傾斜面とのなす角度を、リングギヤおよびフランジの形状や大きさ、素材の材質や硬度などの機械的強度に応じて60°ないし100°程度の範囲で形成した構造で構成するようにしてもよい。
また、第1実施形態に係るディファレンシャル10におけるギヤの締結構造においては、リングギヤ12がフランジ44に圧入された後に、リングギヤ12をフランジ44にかしめ固定する場合について説明した。
しかしながら、本発明に係るギヤの締結構造においては、ギヤをフランジに圧入する以外の構造で構成するようにしてもよい。例えば、ギヤおよびフランジの圧入部分に締め代を設けず、圧入に代えて、単に、ギヤをフランジに挿入しギヤとフランジを嵌合させる構造で構成してもよい。
以上説明したように、本発明に係るギヤの締結構造は、リングギヤのデフケースへの圧入後にリングギヤをデフケースに締結しても、リングギヤの歯の変形を抑制することができ、ギヤの締結構造全般に有用である。
10、110…ディファレンシャル、11…ディファレンシャル機構、12、112…リングギヤ(ギヤ)、13…デフケース、32…圧入面部、33…歯部、33a…歯、34、134…第1の側面部、35…第2の側面部、36…凹凸部、38…溝、38a、138a…歯側壁面、38b、138b…対向壁面、38c、138c…底面、44…フランジ、51…側面支持部、52…かしめ固定部、61…環状突起、61a…一端、71…当接面部、71a…当接面、138…側面支持部側溝

Claims (5)

  1. 回転可能に支持され外周部の径方向外方に円盤状に突出するフランジを有するケースと、前記フランジの外周部に締結された環状のギヤとを有するギヤの締結構造において、
    前記フランジが、回転軸線方向の一方端部で前記ギヤ12の第1の側面部を支持する側面支持部と、前記回転軸線方向の他方端部で前記ギヤの前記第1の側面部と反対側の第2の側面部かしめ固定されたかしめ固定部とを有し、
    前記かしめ固定部が、前記回転軸線方向に環状に突出する環状突起を有し、
    前記ギヤが外周から径方向外方に突出する複数の歯からなる歯部を有し
    記第2の側面部が、前記歯と前記フランジのかしめ固定部との間に、前記回転軸線方向に凹むとともに前記回転軸線を中心として環状に形成された溝を有し、
    前記環状突起が、かしめ型が当接する当接面が形成された当接面部を有し、
    前記当接面部が、前記回転軸線方向で前記第1の側面部側に位置する一端を有し、
    前記溝が、前記回転軸線方向における底面を有し、
    前記底面が前記回転軸線方向で前記一端よりも前記第1の側面部側に位置することを特徴とするギヤの締結構造。
  2. 前記溝は、前記歯の歯底から前記歯の歯たけの距離だけ離れて前記第2の側面部に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のギヤの締結構造。
  3. 前記溝が、径方向において前記歯の側に位置する歯側壁面と前記歯側壁面と対向する対向壁面とを有し
    記回転軸線方向に切断した断面において、前記対向壁面と、前記環状突起の前記当接面と、のなす角が垂直であることを特徴とする請求項1に記載のギヤの締結構造。
  4. 前記ギヤが、前記第2の側面部に直交し前記フランジに圧入され圧入面部を有し、前記第2の側面部と前記圧入面部との角部に形成された凹凸部を有することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1の請求項に記載のギヤの締結構造。
  5. 前記ギヤの前記第1の側面部が、前記歯と前記フランジの前記側面支持部との間に、前記回転軸線方向に凹むとともに前記回転軸線を中心として環状に形成された側面支持部側溝を有することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1の請求項に記載のギヤの締結構造。
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