JP2004299666A - 車輪用軸受装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 車輪用軸受装置のフランジに形成したハブボルト孔にハブボルトのセレーション部分を圧入すると、その力によりフランジが変形し、このフランジに取り付けるブレーキロータが傾斜することにより片当たりを生じることがある。
【解決手段】 ハブホイール8のフランジ13に設けたハブボルト孔14に対してハブボルト9を圧入する際、予めハブボルト9のセレーション16と同一または少し小さな治具を圧入し、その圧入により変形したブレーキロータ取付フランジ面18を旋削加工等により高精度に平坦化する。この時の旋削加工は、ハブボルト孔14に治具を圧入し抜き取った後で加工を行うか、或いは治具を圧入した状態で加工を行う。その他、ハブボルト孔の開口部に所定角度の面取を設ける。また、ハブボルト孔のブレーキロータ取付フランジ面側開口に座ぐりを設け、この座ぐりに支持治具を当てた状態でハブボルトを圧入する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、自動車の車輪を懸架装置に支持する車輪用軸受装置に関し、特にハブボルト孔にハブボルトを圧入する際に生じるフランジの変形を防止することができるようにした車輪用軸受装置に関する。
自動車の車輪を構成するホイール1及び制動装置であるディスクブレーキを構成するディスクロータ2は、例えば図20に示すような構造の車輪用軸受装置5により、懸架装置を構成するナックル3に回転自在に支承している。即ち、このナックル3に形成した円形の支持孔4部分に、本発明の対象となる車輪用軸受装置5を構成する、静止輪である外輪6の突出部を嵌合させ、この外輪6のフランジ12部分を等間隔に配置した複数本のボルト7によりナックル3に固定している。
一方、ディスクブレーキのディスクロータ2はその内周側のフランジ11において、前記車輪用軸受装置5を構成するハブホイール8のフランジ13の外端面に対して、密着するように当てがわれた状態で取り付けられる。その際、このディスクロータ2は、例えば図21にその拡大図を示すように、フランジ13の円周方向数箇所に設けられるハブボルト孔14に貫通状態で非分離に嵌入されるハブボルト9によって、そのフランジ11部分で固定されている。
このディスクロータ2の取り付けは、車輪用軸受装置5を等速ジョイント21のスプライン軸22に対して取り付けた後で行われるために、フランジ13のハブボルト孔14に対してハブボルト9を予め取り付けておかないとディスクロータ2の取り付けを行うことができない。また、車輪用軸受装置5を車両への組立工程に搬送する以前の単品で取り扱う段階において、前記したハブボルト9が脱落すると紛失の恐れ、或いは再度の組み付け作業を行う必要が生じる等の問題を発生するため、ハブボルト9をハブボルト孔14に対して非分離に取り付けるようにしている。
従来より用いられている車輪用軸受装置においては、前記のようにハブボルト9をハブボルト孔14に対して非分離とするため、例えば図21におけるハブボルト孔近傍部分の拡大図に示すように、ハブボルト9のねじ軸部15において、頭部側の領域にのみセレーション部16を形成しており、ハブボルト9のセレーション部16を、ハブボルト孔14の円形内周面17に対して食い込ませるように嵌入し装着する形態を採用していた。
なお、車輪用軸受装置において、ハブボルトをハブボルト孔にセレーションによって圧入して非分離とする際に、フランジ面の平坦度が悪化することを防止するため、ハブボルト孔を予め所定の形状に形成する技術は特許文献1に開示されている。
特開2001−173689号
しかしながら、前記のような従来のハブボルト9とハブボルト孔14をセレーションによって嵌入し装着する形態の締結構造では、図21に示すように、フランジ13のハブボルト孔14にハブボルト9を圧入したときに、ハブボルト孔14の内周面17がセレーション部16によって矢印のように押圧され、フランジ13に弾性変形及び塑性変形が発生する。
この変形は円環状のフランジ13に複数個設けたハブボルト孔14部分において特に生じることとなり、この変形によって円環状のフランジの表面に歪みを生じ、平坦度が悪化してしまう。このように、フランジ面の平坦度が悪化すると、特にブレーキロータを取り付るフランジ面であるブレーキロータ取付フランジ面18に対してブレーキロータ2のフランジ11を取り付ける際、このブレーキロータ2がブレーキロータ取付フランジ面18に対して平行に取り付けられず、ブレーキの作動時にブレーキロータ2と図示しないブレーキパッドとの片当たりを招き、それにより振動、異音が発生するという問題がある。
したがってこの発明は、車輪用軸受装置のフランジ13に形成されたハブボルト孔14にハブボルト9を圧入したときに、フランジ面18、19の平坦度が悪化することを防止できる締結構造を提供することを目的とする。
本発明に係る車輪用軸受装置は、上記課題を解決するため、外周に設けたフランジにハブボルト孔を備え、前記ハブボルト孔に嵌入したハブボルトにブレーキロータを取り付ける車輪用軸受装置において、前記ハブボルト孔には、前記ハブボルト外周に形成したセレーション部と同一寸法もしくは少し小さい寸法のセレーション部を備えた治具を圧入することによって形成したセレーション部を備え、前記フランジは、前記ハブボルト圧入によるフランジ変形を前記治具が圧入されることにより予め塑性変形させた後、ブレーキロータ取付面となるフランジ面を平坦に加工して成形したものである。
また、本発明に係る他の車輪用軸受装置は、外周に設けたフランジにハブボルト孔を備え、前記ハブボルト孔に嵌入したハブボルトにブレーキロータを取り付ける車輪用軸受装置において、前記ハブボルト孔には、前記ハブボルト外周に形成したセレーション部と同一寸法もしくは少し小さい寸法のセレーション部を備えた治具を圧入することによって形成したセレーション部を備え、前記フランジは、前記治具の圧入によりハブボルト圧入によって発生するフランジの弾性変形及び塑性変形をフランジに発生させた状態で、ブレーキロータ取付面となるフランジ面を平坦に加工して成形したものである。
また、本発明に係る他の車輪用軸受装置は、外周に設けたフランジにハブボルト孔を備え、前記ハブボルト孔に嵌入したハブボルトにブレーキロータを取り付ける車輪用軸受装置において、前記ハブボルト孔には、前記ハブボルト外周に成形したセレーション部と同一寸法もしくは少し小さい寸法のセレーション部を備えたブローチ工具によって形成したセレーション部を備えたものである。
また、本発明に係る他の車輪用軸受装置は、外周に設けたフランジにハブボルト孔を備え、前記ハブボルト孔に嵌入したハブボルトにブレーキロータを取り付ける車輪用軸受装置において、前記ハブボルト孔にハブボルト孔径寸法より大きい外形寸法をもった治具を圧入することによって、ハブボルト圧入により発生するフランジ変形と同量の弾性変形及び塑性変形をフランジに発生させた状態で、ブレーキロータ取付面となるフランジ面を平坦に加工して成形されたものである。
また、本発明に係る他の車輪用軸受装置は、上記車輪用軸受装置において、前記セレーション部を形成したハブボルト孔にハブボルトを非分離に嵌入したものである。
また、本発明に係る他の車輪用軸受装置は、外周に設けたフランジにハブボルト孔を備え、前記ハブボルト孔に嵌入したハブボルトにブレーキロータを取り付ける車輪用軸受装置において、前記ハブボルト孔のブレーキロータ取付面側に設ける面取部の角度を30度としたものである。
また、本発明に係る他の車輪用軸受装置は、外周に設けたフランジにハブボルト孔を備え、前記ハブボルト孔に嵌入したハブボルトにブレーキロータを取り付ける車輪用軸受装置において、前記フランジには、前記ハブボルト孔のブレーキロータ取付面側開口周囲に、ハブボルト孔にハブボルトを圧入するときに治具の端面を当接する座ぐり部を形成したものである。
なお、上記の各実施例は、車輪用軸受装置として特徴付けられる一方、各々車輪用軸受装置の製造方法としても特徴付けられるものであり、ここでの記載は省略する。
上記本発明の各種実施例において、ハブボルト孔にハブボルトを圧入することによるフランジの変形を、ハブボルト孔にハブボルトのセレーション部と同一寸法もしくは少し小さい寸法のセレーション部、または円筒部等をもった治具を圧入することにより予め塑性変形させて、治具を圧入状態のまま、または抜き出してから、フランジのブレーキロータ取付面となるフランジ面を加工して、フランジに高精度な平坦度をもつフランジ面を形成したもの、或いは、ハブボルト孔にハブボルト外周に成形したセレーション部と同一寸法もしくは少し小さい寸法のセレーション部を備えたブローチ工具によってセレーション部を形成したものにおいては、その後このハブボルト孔にハブボルトを圧入してもフランジの変形は発生しない。また同時にハブボルトの所定のスリップトルクを満足することができ、ハブボルトの脱落を防止することができる。
また、前記ハブボルト孔のブレーキロータ取付面側に設ける面取部の角度を30度としたものにおいては、このハブボルト孔にハブボルトを圧入するとき、ハブボルト孔近傍の肉部が面取り部に微少流動するので、圧入によるフランジ変形が発生しない。
また、前記フランジにおける前記ハブボルト孔のブレーキロータ取付面側開口周囲に、ハブボルト孔にハブボルトを圧入するときに治具の端面を当接する座ぐり部を形成したものにおいては、ハブボルトの圧入時に作用する荷重がその荷重点に極めて近いところに位置する支持面で受けられるため、圧入によって発生する弾性変形・塑性変形がフランジ面にまで及ばなくなり、フランジの変形が発生しない。
したがってこれら全ての実施例において、ハブボルトをハブボルト孔へ圧入する際のフランジ面変形を抑制し、精度の高いフランジ面を確保することができ、またハブボルト孔に対するハブボルトのスリップトルクを維持することができ、ハブボルトの脱落を防止することができる。
ハブボルトをハブボルト孔へ圧入する際のフランジ面変形を抑制し、精度の高いフランジ面を確保することができ、またハブボルト孔に対するハブボルトのスリップトルクを維持することを、ハブボルト孔にハブボルトを圧入することによるフランジの変形を、ハブボルト孔にハブボルトのセレーション部と同一寸法もしくは少し小さい寸法のセレーション部、または円筒部等をもった治具を圧入することにより予め塑性変形させて、治具を圧入状態のまま、または抜き出してから、フランジのブレーキロータ取付面となるフランジ面を加工してフランジに高精度な平坦度をもつフランジ面を形成したもの、或いは、ハブボルト孔にハブボルト外周に成形したセレーション部と同一寸法もしくは少し小さい寸法のセレーション部を備えたブローチ工具によってセレーション部を形成することによって達成する。
本発明の各種実施例を図面に沿って説明する。図1は各実施例に対応している車輪用軸受装置5の全体構成を示す図であり、前記図20に示す従来の車輪用軸受装置とほぼ同様の構成をなす車輪用軸受装置を示しており、したがって図1に示す車輪用軸受装置において図21の車輪用軸受装置に対応する部分には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
本発明の第1の実施例を図2及び図3に基づいて説明する。図2(a)は図1の車輪用軸装置5におけるハブホイール8であって、組立前の単品の状態を示しており、その外周に設けたフランジ13には円周方向に等間隔に複数個のハブボルト孔14を備えている。図示のハブボルト孔14には、フランジ13におけるブレーキロータを取り付けるフランジ面であるブレーキロータ取付フランジ面18側に開口する部分には第1面取20を、またそのブレーキロータ取付フランジ面18の裏側のフランジ面であって、ハブボルト9を挿入する側のフランジ面であるハブボルト挿入側フランジ面19に開口する部分には第2面取21を形成している。なお、本発明の第1の実施例においては、前記第1面取20及び第2面取21は2カ所とも省略してもかまわず、また、いずれか一方を省略しても良く、更に、前記各面取の代わりに、例えば座ぐり穴等を設けても良い。
図3(1)〜(5)は第1の実施例の車輪用軸受装置におけるハブホイールの形成過程を示す図であり、特にハブホイール8のフランジ13におけるハブボルト孔14近傍の拡大図を示している。このハブボルト孔14に対して、図1に示すような最終的にこのハブボルト孔14に挿入されるハブボルト9のセレーション部16と同一寸法もしくは少し小さい寸法のセレーション部23を備えた治具24を、図3(1)中の黒矢印の方向に挿入し、最終的に図3(2)に示すように、その治具24の先端がハブボルト孔14を貫通して反対側から突出する状態まで圧入する。なお、この治具24の先端には面取25を設けてあり、この面取25を設けることによって、ハブボルト孔14と治具24の圧入時の位置合わせを容易にしている。
前記のようなセレーション部23を設けた治具24を圧入することにより、従来のようなハブボルト孔14にハブボルト9を圧入した際に生じる変形とほぼ同量の変形をフランジ13の両フランジ面、特にブレーキ取付フランジ面18に発生させることとなる。なお、前記治具24を圧入した際にブレーキ取付フランジ面18に生じる変形量をAとする。
上記圧入完了後、図3(3)に示す黒矢印の方向にハブボルト孔14から治具24を抜き取ると、ハブボルト孔14の内周面には、前記図21に示すハブボルト9のセレーション部16の寸法よりも少し小さい寸法のセレーション部26が形成される。上記のような治具24の圧入と抜き取りに際して、例えばこの治具24のセレーション部26が、ハブボルト9のセレーション部16の寸法と同一寸法である場合でも、上記のような治具24の圧入完了後にこれを抜き取るとハブボルト孔は内部に残存する弾性により復帰して縮径するため、そこに形成されたセレーション部26はハブボルト9のセレーション部16の寸法よりわずかに小さなものとなる。
この時、治具24のセレーション部23の長さをハブボルト孔14より短くなるように設定する等によって、ハブボルト孔14に形成するセレーション部26を、図3(6)に示すようにハブボルト孔14の途中まで形成する態様を採用しても良い。
図3(3)に示すように治具24をハブボルト孔14から抜き取った後は、特にブレーキロータ取付フランジ面18には前記圧入完了時の変形量Aのうちの塑性変形分が残ることとなる。その後、図3(4)に示すように、前記ブレーキロータ取付面18に対して旋削工具28にて旋削加工を実施し、前記治具24を圧入したことによるブレーキロータ取付面18に残る前記変形量Aのうちの塑性変形分を削除する。それにより、最終的に図3(5)に示すように内面にセレーション26が形成されたハブボルト孔14を備え、フランジ13に高精度な平坦度をもつブレーキロータ取付フランジ面18を形成したハブホイール8が得られる。なお、上記の例においてはブレーキロータ取付フランジ面18に対して旋削加工を施した例を示したが、これに限らず、例えば研削加工や切削加工等の種々の平坦面形成加工手段を採用することができる。
このように、予めハブボルト孔14にセレーション部23付きの治具24を圧入して抜き取ることによってハブボルト孔14に予めセレーション部26が形成され、その後フランジ面を平坦に加工することとにより、前記図2(a)に示すハブホイール8は、同図(b)に示すようなハブホイール8となる。
図2(b)に示すように、旋削加工のような平坦面の成形加工を行うことにより、特にブレーキロータ取付フランジ面18が高精度な平坦度となったフランジ13をもつハブホイール8のハブボルト孔14に対して、図1に示すようなハブボルト9を圧入しても、フランジ13のブレーキロータ取付フランジ面18には圧入による塑性変形は発生せず、高精度な平坦度を保つことができる。このように、ブレーキロータ取付フランジ面18の平坦度が悪化することがないため、この面に対して前記図20に示すようなブレーキロータ2を平行に取り付けることが可能となり、ブレーキロータ2と図示しないブレーキパッドとの片当たりを防止し、振動、異音の発生等の問題を解決することが可能となる。
また、前記治具24を圧入することにより形成されたセレーション部26の寸法は、弾性復帰によりハブボルト9のセレーション部16の寸法よりも少し小さい寸法となっているため、ハブボルト9のセレーション部16はハブボルト孔14に形成されたセレーション部26を内側から押圧するので、所定のスリップトルクを満足することができ、ボルトの落下を確実に防止することができる。
なお、ハブボルト孔14に圧入する治具24のセレーション部23は、ハブボルト孔14にその後圧入するハブボルト9のセレーション部16と同位相であることが望ましく、それによりハブボルト孔14にハブボルト9を圧入する際は、両セレーション部の位相が同一となり、フランジ13に大きな力を与えることなく圧入することができ、またこのハブボルト9に対してブレーキロータを取り付け、或いは取り外す際にナットの確実な回り止めを行うことが可能となる。
図4は本発明の第2の実施例を示す図であり、前記図3と同様に、ハブホイール8のフランジ13のハブボルト孔14近傍の拡大図を示している。同図(1)に示すように、このハブボルト孔14に対して、ハブボルト9のセレーション部16と同一寸法もしくは少し小さい寸法のセレーション部23を設けた治具24を図中の黒矢印の方向に同図(2)に示す状態まで圧入する。この治具24の先端には面取25を設けてあり、この面取25を設けることによって、ハブボルト孔14に対して治具24を圧入する時の位置合わせが容易になる。
前記のようにセレーション部23を設けた治具24を圧入することにより、ハブボルト孔14にハブボルト9を圧入した際に生じる塑性変形と弾性変形を合わせた同量の変形をフランジ面、特にブレーキロータ取付フランジ面18に発生させることとなる。なお、前記治具24を圧入した際にブレーキ取付フランジ面18に生じる変形量を前記と同様にAとする。
次に、図4(3)に示すように、前記治具24をハブボルト孔14に対して圧入した状態のまま、前記図3(4)と同様にブレーキロータ取付フランジ面18に旋削工具28によって旋削加工を実施し、前記治具24を圧入したことによるブレーキロータ取付フランジ面18に発生していた前記変形量Aを削除する。それにより、フランジ13に高精度な平坦度をもつブレーキロータ取付フランジ面18を形成することができる。なお、上記の例においてはブレーキロータ取付フランジ面18に対して旋削加工を施した例を示したが、前記実施の態様と同様に、その他研削加工や切削加工等の種々の平坦面形成加工手段を採用することができる。また前記フランジ面を旋削加工する際に、同時にパイロット外径面やパイロット端面またそれぞれをつなぐR面を加工しても良い。
前記図4(3)に示すような平坦面形成加工を行った後、同図(4)に示すように、図中の黒矢印の方向にハブボルト孔14から治具24を抜き取ると、ハブボルト孔14の内周面には、ハブボルト9のセレーション部16の寸法よりも少し小さい寸法のセレーション部26が形成される。この時、治具24によるセレーション部26は前記図3(6)に示すものと同様に、ハブボルト孔14の途中までとしても良い。平坦面形成加工治具24を抜き取ることにより治具24の圧入状態を解除されたブレーキロータ取付フランジ面18は、弾性変形していた部分が復帰して元に戻ることによって変形する。このとき、ハブボルト孔14から前記治具24を抜いたときに発生する変形量をBとする。
以上の工程を経てブレーキロータ取付フランジ面18に変形量Bをもったハブホイール8に対して、ハブボルト9をハブボルト孔14に圧入することによりフランジ13にその圧入による弾性変形が発生する。この時のブレーキロータ取付フランジ面18に発生する変形量は−Bとなり、ハブボルト孔14から治具24を抜いたときに前記ブレーキロータ取付フランジ面18に発生した変形量Bを相殺することとなる。そのため、フランジ13のブレーキロータ取付フランジ面18には、ハブボルト9の圧入による塑性変形は発生せず、高精度な平坦度の面を形成することができる。なお、それによる作用効果等は前記本発明の第1の実施例と同様であるので、詳しい説明を省略する。
図5は本発明の第3の実施例を示しており、この実施例は、車輪用軸受装置のフランジ13に所定の形状のハブボルト孔14を形成するものであって、図示実施例のハブボルト孔14には、ブレーキロータ取付フランジ面18側の第1面取20と、そのフランジ面とは反対側のハブボルト挿入側フランジ面19側の第2面取21とを形成している。
図5に示す例においては、フランジ13の厚さがAであって、ハブボルト孔14におけるブレーキロータ取付フランジ面18側に設けた第1面取20の軸方向の距離はBであり、その面取角度をCとしている。また、ハブボルト挿入側フランジ面19に設けた第2面取21の軸方向の距離はDであり、その面取角度をEとしている。
このようなハブボルト孔14に対して同図に示すようなハブボルト9を圧入するものであり、このハブボルト9に形成したセレーション部16がハブボルト孔14の内周面に食い込むことにより強固に固定される。このように、フランジ13のハブボルト孔14にハブボルト9を圧入すると、フランジ13のハブボルト孔14の内周面がセレーション部16に押圧されて、ハブボルト孔14近傍の肉部が微少流動する。その流動する肉部はハブボルト孔14の両側に設けた第1面取20及び第2面取21とハブボルト9との間に形成される隙間に流動することによって、前記圧入によって発生する弾性・塑性変形がフランジ13のブレーキロータ取付フランジ面18及びハブボルト挿入側フランジ面19にまで変形が及びことがなくなる。
上記のような作用を行わせるために、前記の第1面取20の軸方向の距離B、その面取角度をC、ハブボルト挿入側フランジ面19に設けた第2面取21の軸方向の距離D、その面取角度をEの設定は重要であり、本発明者等は種々の寸法、及び角度に形成した部材に対して多くの実験を重ねた結果、第1面取20については、その軸方向の距離Bはフランジ13の軸方向の厚さAに対して36%、その面取角度Cを30度とし、第2面取21の軸方向の距離Dはフランジ13の軸方向の厚さAの28%、その面取角度Eを20度としたとき最も効果的であり、特に第1面取20における面取角度Cを30度に設定することが重要であることがわかった。
このように、ハブボルト孔にセレーション付のハブボルトを圧入したときでも、特にブレーキロータ取付フランジ面18の平坦度が悪化することがないため、このフランジ面に対してブレーキロータを取り付ける際、平行に取り付けることが可能となり、ブレーキロータの片当たりを防止することができ、その片当たりに起因する振動、異音等の問題を解決することが可能となる。
次に本発明の第4の実施例について説明する。この実施例においては図6(b)に示すように、ハブホイール8におけるフランジ13のハブボルト孔14におけるブレーキロータ取付フランジ面18側に座ぐり29を設け、その座ぐり29における座ぐり面30に同図(a)及び図7に示すような支持治具31を押し当てながら、図8(a)に示すようにハブボルト9を圧入固定したものである。
即ち、この実施例においては、図6(b)に示すようにハブボルト孔14のブレーキロータ取付フランジ面18側に、予め座ぐり29を設けておく。なお、同図の実施例においては、フランジ13のハブボルト挿入側フランジ面19には第2面取21を形成しており、ハブボルト孔14が前記座ぐり29に開口する部分には第1面取20を形成した例を示しているが、これらの面取は必用に応じて採用され、いずれか片方、或いは両方とも形成しなくても良い。
ハブボルト圧入時に座ぐり29の座ぐり面30においてこの圧入時の力を支持する支持治具31は、図7に示すように、基部32に図示実施例においては等間隔に5個の通孔33を形成しており、この通孔33に焼入れ硬化した円筒状の支持筒34を嵌合している。支持筒34の図中左側端面部分には支持フランジ部35を備え、この支持フランジ部35の図中右側の支持面36が基部32の表面37に当接し、支持フランジ部35の図中左側面38は前記座ぐり29の座ぐり面30に当接可能となっている。このような座ぐり29を設けることにより支持治具31とフランジ13との位置合わせを確実且つ容易に行うことが可能となり、またハブボルト挿入作業時の位置ずれを防止することもできる。
図8はハブボルト圧入時の状態を示しており、支持治具31の表面37から突出した支持筒34の支持面38を座ぐり部29の座ぐり面30に押し当てた状態で、ハブボルト9を押圧治具27によりハブボルト孔14に対して圧入する。その際、ハブボルト9はハブボルト孔14を貫通し、支持筒34における中心孔39内に貫入する。このとき、ハブボルト圧入時に作用する荷重は、その荷重点に極めて近いところに位置する支持面38で受けているため、圧入によって発生する弾性変形・塑性変形がフランジのブレーキロータ取付フランジ面18にまで及ぶことはない。
前記図3及び図4の実施例における治具24は、ハブボルト孔14に対して治具24のセレーション部23をハブボルト9と同様に圧入した例を示したが、この治具24の代わりに例えば図9に示すようなブローチ治具40を用いても本発明を実施することができる。即ち、図9に示す第5の実施例においては、同図(1)に示すように、ハブホイール8のフランジ13におけるブレーキロータ取付フランジ面18を基盤43上に載置し、基盤43に形成した通孔44とフランジ13のハブボルト孔14とを一致させて相互に固定する。
このハブボルト孔14に対して、図9(1)に示すような、最終的にこのハブボルト孔14に挿入されるハブボルト9のセレーション部と同一もしくは少し小さい寸法で、且つセレーション歯数が同一数のセレーション形成刃部41を備えたブローチ治具40を、黒矢印の方向に挿入する。このとき、ブローチ治具40の先端には面取り42を設けているので、ハブボルト孔14とセレーション治具40との位置合わせが容易となる。
上記のようにハブボルト孔14に対して挿入したブローチ治具40は、図9(2)に示すように更に圧入状態で挿入され、ハブボルト孔14の内面をそのセレーション形成刃部41で削り、ハブボルト9のセレーション挿入部分を形成する。その後更にブローチ治具40を押し込んで基盤43の通孔44を貫通させると、同図(1)のハブボルト孔14の内面全体にハブボルトのセレーションが圧入されるハブボルト孔セレーション部45が形成される。この状態は同図(3−1)に示される。なお、前記の同図(2)の状態からブローチ治具40を図中上方に抜き出しても、同図(3−2)に示すようにハブボルトセレーション部45が形成される。
このようにして形成されたハブボルト孔セレーション部45は、前記のようにブローチ治具40に設けたセレーション形成刃部41が、最終的にこのハブボルト孔14に挿入されるハブボルト9のセレーション部と少なくとも同一の大きさとしているので、上記のようにブローチ治具40を圧入してこれを貫通させ、或いはこれを引き抜いた後のハブボルト孔セレーション部45は内部の弾性復帰によってその直径が縮まり、このようにして形成されたハブボルト孔セレーション部45にハブボルト9のセレーション部を挿入するとき、摩擦によってハブボルトを保持することができる。また、ブローチ治具40に形成したセレーション形成刃部41がハブボルトのセレーション部より小さい場合には、上記のようにして形成されたハブボルト孔セレーション部45は更に強い力でここに挿入されるハブボルト9のセレーション部を保持することができる。
上記の例においては、ブローチ治具40に形成したセレーション形成刃部41をハブボルト孔14より長く形成した例を示したが、例えば図10に示す第6の実施例のように、セレーション形成刃部47をハブボルト孔14より短くなるように設定しても良い。図10に示す実施例においては、セレーション形成刃部47をハブボルト孔14より短くなるように設定することにより、同図(1)の状態からブローチ治具46のセレーション形成刃部47をハブボルト孔14内に同図(2)に示す最終位置まで押し込み、その後同図(3)に示すようにブローチ治具46を引き抜くと、ハブボルト孔14の途中までハブボルト孔セレーション部48が形成されると共に、このハブボルトセレーション部48が形成されない、同図(1)のハブボルト孔14のままの丸孔部49が残る。この丸孔部49によってこのハブボルト孔14に挿入されるハブボルトを確実に保持することができる。
なお、ここで使用するブローチ治具は、前記のような押しブローチの他、一般的に使用されている引きブローチを用いても良い。また、上記ブローチ治具46の前記セレーション形成刃部47から続く先端部に丸刃部を設け、その丸刃部をハブボルト孔14より大径に設定することにより、所定の大きさの丸孔部49を形成することもできる。このようなブローチの刃を用いることにより、ハブボルト孔セレーション部と所定大きさのハブボルト孔内面を同時に形成することができる。
上記の実施例においては、ブローチ治具による加工時に基盤43上にハブホイール8を載置するに際して、その表面が平坦なブレーキロータ取付フランジ面18側を載置した例を示したが、そのほか例えば図11に示す第7の実施例のように、ハブホイール8のハブボルト挿入側フランジ面19側を基盤43上に載置しても良い。その際には、基盤43側にフランジ13の凸面や、ハブホイール8の本体部分が基盤43側に面するので、基盤43の受け面側にはその凸面に適合した凹面を形成し、また本体部分が嵌合する孔を設けることとなる。また、図11に示す例においては前記実施例5の、セレーション形成刃部47をハブボルト孔14より長くなるように設定した例について示したが、そのほか図12に示すように、前記図10に示す実施例6と同様の態様を適用しても良い。
上記のようなブローチ加工に際しては、切削油剤を用いたブローチ加工の他、セミドライブローチ加工、ドライブローチ加工のいずれを用いても良い。
前記各実施例の説明においては、図2(a)に示した組み立て前の単品のハブボルト孔14に対して本発明を適用した例を示したが、これに限らず、本発明を例えば図13に示すようなハブホイール8に対して外輪6を組み立てることによって、車輪用軸受装置5を半完成品とした後に、前記各実施例に示した本発明を適用しても、前記と同様の効果を期待することができる。
このとき、図13に示す半完成品の車輪用軸受装置5のハブボルト孔14に対してブローチ加工を行う際には、セミドライ加工、もしくはドライ加工によって行うことが、ベアリング内部に対する切削油剤の侵入防止の点で望ましい。更に、車輪用軸受装置内にブローチ加工の際に発生する切り粉の混入、切り粉飛散防止のために、カバーなどを設けた後に上記のようなブローチ加工を行うようにしても良い。
上記のようなブローチ治具を用いてハブボルト孔14の加工を行うことによって、ハブボルト孔14に予めセレーション部が成形されて、前記図2(a)に示すハブホイール8から、同図(b)に示すようなハブホイールを得ることができる。また、図13に示すような半完成品の車輪用軸受装置5のフランジ8におけるハブボルト孔14に、セレーションがブローチ治具によって形成されることとなる。
図3及び図4に示す実施例においては、ハブボルト孔14に対して、後にここに挿入するハブボルトのセレーションと同じ大きさか或いはそれよりも小さな径のセレーションを治具の圧入によって形成し、治具を引き抜いた後、或いは治具を挿入した状態で、治具の圧入によって生じたブレーキロータ取付フランジ面18を平坦に加工したものであるが、この実施例によって形成されたセレーションを備えているハブボルト孔14にハブボルト9を挿入するときには、ハブボルト孔14のセレーションの溝と、ハブボルトのセレーションの歯との位相を一致させてから挿入することとなる。このような位相合わせを行う必要がない手法として図14に第9の実施例を示している。
即ち、図14に示す実施例においては、前記図4に示す実施例に対応して示しており、図4に示す実施例においては治具24の先端にセレーション部23を設けているのに対して、図14に示す実施例においては治具50の先端には円筒加工部51を設けている点で相違している。このような治具50の円筒加工部51をハブボルト孔14に対して、同図(1)から(2)に示すように圧入することにより、ハブボルト孔14にハブボルト9を圧入した際に生じる塑性変形と弾性変形を合わせた同量の変形をフランジ面、特にブレーキロータ取付フランジ面18に発生させることとなる。ここで、前記治具50の円筒加工部51をハブボルト孔14に圧入した際に、ブレーキロータ取付フランジ面18に生じる変形量をAとする。
なお、上記実施例においては治具50の円筒加工部51をハブボルト孔14に対して圧入完了した位置において、円筒加工部51の外径がハブボルト孔14の内径に圧入状態で接している長さcと、ハブボルト孔14の深さ寸法Lとの関係はL=cという例を示したが、これに限らず図15(a)に示すようにL>cであって、円筒加工部51をハブボルト孔14に圧入した状態で、円筒加工部51の先端側にaだけ加工を行わない部分があるように設定しても良い。また、同図(b)に示すようにL>cであって、円筒加工部51をハブボルト孔14に圧入した状態で、円筒加工部51の先端側にaと、円筒加工部51の基部側にbとの両方の加工を行わない部分があるように設定してもよく、更には、同図(c)に示すようにL>cであって、円筒加工部51をハブボルト孔14に圧入した状態で、円筒加工部51の基部側にbだけ加工を行わない部分があるように設定しても良い。
また、上記の例においては、治具50の形状はハブボルト孔寸法よりも大きい径をもつ円筒状の治具の例を示したが、これに限らずその形状はテーパ状としてテーパ加工部を備えても良い。
次に図14(3)に示すように、前記治具50をハブボルト孔14に対して圧入状態のまま、ブレーキロータ取付フランジ面18に旋削工具28によって旋削加工を実施し、前記治具50の円筒加工部51を圧入したことによる、ブレーキロータ取付フランジ面18に発生していた前記変形量Aを削除する。それにより、フランジ13に高精度な平坦度をもつブレーキロータ取付フランジ面18を形成することができる。なお、上記例においては、ブレーキロータ取付フランジ面18に対して旋削加工を施した例を示したが、前記実施例の説明において述べたように、そのほか研削加工や切削加工等の種々の平坦面形成加工手段を採用することができる。また、先の実施例のように、前記ブレーキロータ取付フランジ面18を旋削加工する際に、同時にパイロット外径面やパイロット端面またそれぞれをつなぐR面を加工しても良いことも同様である。
また、上記の例ではハブボルト孔14に治具50の円筒加工部51を圧入した状態で、ブレーキロータ取付フランジ面18に対して旋削加工もしくは他の成形加工を施したが、前記図3に示す実施例で説明したように、ハブボルト孔14に治具50の円筒加工部51を圧入し、ハブボルト孔14から前記治具50の円筒加工部51を抜いた後にブレーキロータ取付フランジ面18に対して旋削加工もしくは他の成型加工を施しても良い。
図14(3)に示すようなブレーキロータ取付フランジ面18に平坦面形成加工を行った後、同図(4)に示すように、図中の黒矢印の方向にハブボルト孔14から円筒加工部51を抜き取ることにより、前記治具24の円筒加工部51による圧入状態を解除されたブレーキロータ取付フランジ面18は、弾性変形していた部分が元に戻る弾性復帰によって変形する。このとき、ハブボルト孔14から円筒加工部51を抜いたときに発生する変形量をBとする。
以上の工程を経ることによって、ブレーキロータ取付フランジ面18に変形量Bをもったハブホイール8に対して、ハブボルト9をハブボルト孔14に圧入することによりフランジ13にその圧入による弾性変形及び塑性変形が発生する。このときのブレーキロータ取付フランジ面18に発生する変形量はほぼBとなり、前記ハブボルト孔14から前記治具24を抜いたときに発生した前記変形量Bを相殺することとなる。そのため、フランジ13のブレーキロータ取付フランジ面18には、ハブボルト9の圧入による変形は発生せず、高精度な平坦度の面を形成することができる。このように、ブレーキロータ取付フランジ面18の平坦度が悪化することがないため、この面に対して前記図20に示すようなブレーキロータ2を平行に取り付けることが可能となり、ブレーキロータ2が図示しないブレーキパッドとの片当たりを防止し、振動、異音の発生等の問題を解決することが可能となる。
なお、上記実施例においても、前記実施例の説明において述べたように、単品のハブボルト孔14に対して適用する以外に、図13に示すような半完成品の車輪用軸受装置5に対して適用することもできる。
また、本発明の前記全ての実施例において、前記図1に示した駆動輪用第三世代車輪用軸受装置に適用する以外に、例えば図16〜19に示すような従来より周知の種々の形式の車輪用軸受装置61〜64に適用しても良く、これらにおいても前記と同様の効果を期待することができる。
5 車輪用軸受装置
6 外輪
8 ハブホイール
9 ハブボルト
12 フランジ
13 フランジ
14 ハブボルト孔
16 セレーション
18 ブレーキロータ取付フランジ面
19 ハブボルト挿入側フランジ面
20 第1面取
21 第2面取
6 外輪
8 ハブホイール
9 ハブボルト
12 フランジ
13 フランジ
14 ハブボルト孔
16 セレーション
18 ブレーキロータ取付フランジ面
19 ハブボルト挿入側フランジ面
20 第1面取
21 第2面取
Claims (7)
- 外周に設けたフランジにハブボルト孔を備え、
前記ハブボルト孔に嵌入したハブボルトにブレーキロータを取り付ける車輪用軸受装置において、
前記ハブボルト孔には、前記ハブボルト外周に形成したセレーション部と同一寸法もしくは少し小さい寸法のセレーション部を備えた治具を圧入することによって形成したセレーション部を備え、
前記フランジは、前記ハブボルト圧入によるフランジ変形を前記治具が圧入されることにより予め塑性変形させた後、ブレーキロータ取付面となるフランジ面を平坦に加工して成形されたものであることを特徴とする車輪用軸受装置。 - 外周に設けたフランジにハブボルト孔を備え、
前記ハブボルト孔に嵌入したハブボルトにブレーキロータを取り付ける車輪用軸受装置において、
前記ハブボルト孔には、前記ハブボルト外周に形成したセレーション部と同一寸法もしくは少し小さい寸法のセレーション部を備えた治具を圧入することによって形成したセレーション部を備え、
前記フランジは、前記治具の圧入によりハブボルト圧入によって発生するフランジの弾性変形及び塑性変形をフランジに発生させた状態で、ブレーキロータ取付面となるフランジ面を平坦に加工して成形されたものであることを特徴とする車輪用軸受装置。 - 外周に設けたフランジにハブボルト孔を備え、
前記ハブボルト孔に嵌入したハブボルトにブレーキロータを取り付ける車輪用軸受装置において、
前記ハブボルト孔には、前記ハブボルト外周に成形したセレーション部と同一寸法もしくは少し小さい寸法のセレーション部を備えたブローチ工具によって形成したセレーション部を備えたことを特徴とする車輪用軸受装置。 - 外周に設けたフランジにハブボルト孔を備え、
前記ハブボルト孔に嵌入したハブボルトにブレーキロータを取り付ける車輪用軸受装置において、
前記ハブボルト孔にハブボルト孔径寸法より大きい外形寸法をもった治具を圧入することによって、ハブボルト圧入により発生するフランジ変形と同量の弾性変形及び塑性変形をフランジに発生させた状態で、ブレーキロータ取付面となるフランジ面を平坦に加工して成形されたものであることを特徴とする車輪用軸受装置。 - 請求項1乃至4のいずれか一つに記載した車輪用軸受装置において、前記ハブボルト孔にハブボルトを非分離に嵌入したことを特徴とする車輪用軸受装置。
- 外周に設けたフランジにハブボルト孔を備え、
前記ハブボルト孔に嵌入したハブボルトにブレーキロータを取り付ける車輪用軸受装置において、
前記ハブボルト孔のブレーキロータ取付面側に設ける面取部の角度を30度としたことを特徴とする車輪用軸受装置。 - 外周に設けたフランジにハブボルト孔を備え、
前記ハブボルト孔に嵌入したハブボルトにブレーキロータを取り付ける車輪用軸受装置において、
前記フランジには、前記ハブボルト孔のブレーキロータ取付面側開口周囲に、ハブボルト孔にハブボルトを圧入するときに治具の端面を当接する座ぐり部を形成したことを特徴とする車輪用軸受装置。
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006087838A1 (ja) * | 2005-02-21 | 2006-08-24 | Ntn Corporation | ブレーキロータ付き車輪軸受装置の制動面の切削加工方法 |
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JP2010188831A (ja) * | 2009-02-17 | 2010-09-02 | Jtekt Corp | 車輪用軸受装置 |
-
2004
- 2004-02-02 JP JP2004025014A patent/JP2004299666A/ja active Pending
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