JP2002301532A - 軸受装置のかしめ方法 - Google Patents

軸受装置のかしめ方法

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JP2002301532A
JP2002301532A JP2001104481A JP2001104481A JP2002301532A JP 2002301532 A JP2002301532 A JP 2002301532A JP 2001104481 A JP2001104481 A JP 2001104481A JP 2001104481 A JP2001104481 A JP 2001104481A JP 2002301532 A JP2002301532 A JP 2002301532A
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caulking
shaft
rolling bearing
fitted
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Kazuhisa Toda
一寿 戸田
Kenji Takahashi
賢二 高橋
Shinichiro Kashiwagi
信一郎 柏木
Tadashi Mitarai
匡 御手洗
Teruyuki Kawatani
輝行 川谷
Teruyuki Wakizaka
照之 脇阪
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Koyo Seiko Co Ltd
Original Assignee
Koyo Seiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】かしめ過程における中空軸の中心孔の変形を抑
制し、形状精度を向上させる。 【解決手段】中心孔にスプラインが形成された円筒形状
のハブホイール1の外周面に対して転がり軸受2を外装
した軸受装置について、前記軸受2の内輪24の端面に
対してハブホイール1の一方軸端を径方向外向きに屈曲
させて押し付けることにより、軸受2の抜け止めと軸受
2に軸方向への押し付け力の付与とを行うかしめ方法で
あって、ハブホイール1をかしめる際、ハブホイール1
の中心孔において前記転がり軸受2の外装領域に対応す
る領域に、かしめ動作によって径方向内向きに変形する
現象を抑制するための治具40を嵌入させる形態とす
る。これにより、かしめ時にハブホイール1の中心孔が
変形せずに済む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軸受装置のかしめ
方法に関する。この軸受装置としては、例えば自動車な
どの車軸を支持するハブユニットなどが挙げられる。
【0002】
【従来の技術】一般的に、自動車のハブユニットとして
は、従動輪を支持するタイプと、駆動輪を支持するタイ
プとがあるが、本発明は、駆動輪を支持するタイプが対
象となるので、それについて説明する。
【0003】駆動輪タイプのハブユニットでは、中空の
ハブホイールを有しており、このハブホイールの中心孔
に対して等速ジョイントの外輪における軸部をスプライ
ン嵌合またはセレーション嵌合するようになっている。
【0004】また、駆動輪タイプのハブユニットでは、
ハブホイールの外周に装着する転がり軸受を固定するた
めに、ハブホイールの車両インナ側軸端を径方向外向き
に屈曲させて、転がり軸受の内輪の端面に対してかしめ
つけるようにしている。このかしめ作業によって、転が
り軸受に対して軸力が付与された状態で、その抜け止め
が行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来例では、かし
め過程において、かしめ時の応力によりハブホイールの
中心孔が径方向内向きに膨出変形することがある。その
場合、ハブホイールの中心孔に対して等速ジョイントの
外輪軸部をスプライン嵌合させることができなくなるお
それがあるうえ、転がり軸受に対して十分な軸力を付与
させることができなくなるおそれがある。
【0006】このような事情に鑑み、本発明は、かしめ
過程における中空軸の中心孔の変形を抑制し、形状精度
を向上させることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の軸受装置のかし
め方法は、請求項1に示すように、回転駆動軸がスプラ
インもしくはセレーションにより嵌入される中空軸と、
この中空軸を固定部の内径部分に対して回転自在に挿通
支持させる転がり軸受とを結合してなる軸受装置につい
て、前記転がり軸受が外装される前記中空軸の一方軸端
を径方向外向きに屈曲させるとともに、この屈曲部分を
前記転がり軸受に備える内輪の端面に対して押し付ける
ことにより、前記転がり軸受に対して軸方向に押し付け
る力を付与した状態で当該転がり軸受の抜け止めを行う
形態のかしめを施す方法であって、前記かしめを施す
際、当該中空軸の内周面において前記転がり軸受の外装
領域に対応する領域に、前記中空軸の内周面が径方向内
向きに変形する現象を抑制するための治具を嵌入させる
形態とする、ことを特徴としている。
【0008】本発明の軸受装置のかしめ方法は、請求項
2に示すように、上記請求項1において、前記中空軸
が、その他方軸端側に車輪取付用の径方向外向きのフラ
ンジを有するものであり、前記転がり軸受が、軸方向に
並ぶ2列の軌道面を有しかつ前記固定部の内径部分に嵌
入される単一の外輪と、この外輪の一方軌道面に対向す
る軌道面を有しかつ前記中空軸の外周面において一方軸
端寄りに嵌合される内輪と、複数の転動体とを備え、か
つ、前記外輪の他方軌道面に対向する内輪として前記中
空軸の外周面においてフランジ寄りの領域を利用した構
成の複列転がり軸受とされており、前記中空軸の内周面
における治具嵌入領域が、前記複列転がり軸受に備える
内輪の嵌合幅にほぼ等しく設定されている、ことを特徴
としている。
【0009】本発明の軸受装置のかしめ方法は、請求項
3に示すように、上記請求項1において、前記中空軸
が、その他方軸端側に車輪取付用の径方向外向きのフラ
ンジを有するものであり、前記転がり軸受が、軸方向に
並ぶ2列の軌道面を有しかつ前記固定部の内径部分に嵌
入される単一の外輪と、この外輪の一方軌道面に対向す
る軌道面を有しかつ前記中空軸の外周面において一方軸
端寄りに嵌合される内輪と、前記外輪の他方軌道面に対
向する軌道面を有しかつ前記中空軸の外周面においてフ
ランジ寄りの領域に嵌合される内輪と、複数の転動体と
を備える構成の複列転がり軸受とされており、前記中空
軸の内周面における治具嵌入領域が、前記複列転がり軸
受に備える2つの内輪の嵌合幅にほぼ等しく設定されて
いる、ことを特徴としている。
【0010】本発明の軸受装置のかしめ方法は、請求項
4に示すように、上記請求項1から3のいずれかにおい
て、前記治具が、円柱形状でかつ外周に前記中空軸の内
周面に対して合致嵌合するスプラインまたはセレーショ
ンが設けられたものである、ことを特徴としている。
【0011】本発明の軸受装置のかしめ方法は、請求項
5に示すように、上記請求項1から4のいずれかにおい
て、前記かしめを行った後、前記中空軸の内周に嵌入し
てある治具を、前記中空軸の他方軸端側から取り外す、
ことを特徴としている。
【0012】要するに、本発明では、中空軸の内周に治
具を嵌入した状態で中空軸の一方軸端をかしめるように
するから、かしめ時の応力により中空軸の内周面が径方
向内向きに膨出するといった変形が発生せずに済む。こ
れにより、中空軸の内周面に対して回転駆動軸を無理な
くスプラインまたはセレーション嵌合させることが可能
になる。
【0013】なお、請求項2や3の構成は、請求項1の
構成を限定したものであり、治具について、転がり軸受
の内輪の装着幅に対応する寸法形状にしているから、中
空軸内周面の変形を効果的に防止するうえで有利とな
る。
【0014】また、請求項4の構成では、前記治具を中
空軸のスプラインやセレーション形状に合致嵌合させる
形状にしているから、かしめ過程における中空軸の変形
をより確実に阻止できるようになる。
【0015】また、請求項5の構成では、また、かしめ
作業の終了後に、中空軸に嵌入してある治具を中空軸の
他方軸端、つまり反かしめ側へ引き抜くようにしている
から、内輪の端面に押し付けたかしめ部が前記内輪の端
面から離れるといった好ましくない現象が発生せずに済
む。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の詳細を図面に示す実施形
態に基づいて説明する。
【0017】図1から図3は本発明の一実施形態を示し
ている。ここでは、軸受装置として、自動車の駆動輪が
取り付けられるタイプの車軸用軸受装置を例に挙げる。
図1は、車軸用軸受装置を示す断面図、図2は、図1の
車軸用軸受装置に対するかしめ工程を模式的に示す説明
図、図3は、図2(b)の(3)−(3)線断面の矢視
図である。
【0018】図例の車軸用軸受装置は、中空軸としての
ハブホイール1と、複列転がり軸受2と、等速ジョイン
ト3とを備えている。
【0019】ハブホイール1は、中空構造となってお
り、その外周面の軸方向一方側には径方向外向きのフラ
ンジ11が形成され、また、中心孔にはスプラインが形
成され、外周面においてフランジ11よりも車両インナ
側には複列転がり軸受2における車両アウタ側の玉22
群の軌道面12が形成された構成となっている。
【0020】複列転がり軸受2は、二列の軌道溝を有す
る単一の外輪21と、二列で配設される転動体としての
複数の玉22と、二つの冠形保持器23と、車両インナ
側の玉22群に関する内輪24とから構成されており、
車両アウタ側の玉22群の軌道となる内輪については上
述したようにハブホイール1の軌道面を利用しているた
め存在しない。
【0021】等速ジョイント3は、周知のツェッパタイ
プ(バーフィールド型)の等速ジョイントと呼ばれるも
のとされ、外輪31、内輪32、玉33および保持器3
4などから構成されている。外輪31は、内輪32、玉
33および保持器34などが収納配設される椀形部35
と、この椀形部35の小径側に一体に連接される軸部3
6とから構成されている。軸部36の外周面には、スプ
ラインが形成されており、ハブホイール1の中心孔に対
してスプライン嵌合される。この軸部36が請求項に記
載の回転駆動軸に相当する。
【0022】なお、上記ハブホイール1の外周面に複列
転がり軸受2が取り付けられる。このハブホイール1の
車両インナ側端部は、径方向外向きに屈曲されて複列転
がり軸受2の内輪24の車両インナ側端面に対してかし
めつけられている。このかしめ部には、符号14を付し
てある。このかしめ部14により、複列転がり軸受2の
内輪24が車両アウタ側に押圧されることにより、複列
転がり軸受2に対して所要の予圧(圧縮応力)が付与さ
れた状態となり、また、複列転がり軸受2がハブホイー
ル1に対して抜け止めされる。
【0023】また、ハブホイール1に対して等速ジョイ
ント3が複列転がり軸受2の近傍に隣り合わされる形態
で結合される。この結合形態については後で説明する。
【0024】そして、ハブホイール1のフランジ11に
対して図示しないディスクブレーキ装置のディスクロー
タおよび車輪があてがわれて複数のボルト13により装
着される。また、複列転がり軸受2の外輪21に設けて
ある径方向外向きのフランジ25が、車体側のナックル
6などにボルト止めされる。このナックル6が請求項に
記載の固定部に相当する。さらに、等速ジョイント3の
内輪32に対してシャフト5がスプライン嵌合されて止
め輪(符号省略)などで抜け止め固定される。前述のシ
ャフト5の他端側は、図示しない別の等速ジョイントを
介して車両のデファレンシャル装置に取り付けられる。
【0025】このような車軸用軸受装置では、シャフト
5の回転動力が、等速ジョイント3を介してハブホイー
ル1に取り付けられてある車輪(図示省略)に対して伝
達される。
【0026】なお、上記ハブホイール1に対する等速ジ
ョイント3の結合形態について説明する。まず、ハブホ
イール1の中心孔は、軸方向中間領域のみにスプライン
が形成され、車両インナ側領域と車両アウタ側領域とが
軸方向中間領域のスプラインにおける溝底の直径よりも
拡径されており、両端の拡径領域は円筒面とされてい
る。この車両インナ側の拡径領域に符号15を、また、
車両アウタ側の拡径領域に符号16をそれぞれ付してあ
る。
【0027】また、等速ジョイント3の外輪31におけ
る軸部36の端縁側には、周溝37が設けられている。
この周溝37に対してC形止め輪38が一部突出する状
態で嵌入されている。
【0028】そして、ハブホイール1の中心孔に対して
等速ジョイント3の外輪31における軸部36を車両イ
ンナ側からスプライン嵌合させることにより、軸部36
のスプラインの車両インナ側エンド部がハブホイール1
のスプラインの車両インナ側エンド部に対して当接する
と、軸部36に装着してあるC形止め輪38が中心孔に
おける車両アウタ側の拡径領域16にまで到達し、C形
止め輪38が径方向外向きに拡がり、拡径領域に対して
当接する状態になる。これで、ハブホイール1のスプラ
インが、その軸方向両側から軸部36のスプラインにお
ける車両インナ側端縁とC形止め輪38とにより挟まれ
た形態となり、ハブホイール1に対して等速ジョイント
3が非分離に結合された状態になる。
【0029】この実施形態では、ハブホイール1に対す
るかしめ作業の形態について特徴があるので、以下で詳
細に説明する。
【0030】仮組み状態の車軸用軸受装置に対してかし
め加工を行うとき、2つの治具40,50を用いる。ま
ず、図2(a)に示すように、ハブホイール1の中心孔
に対して車両アウタ側から第1治具40を嵌入して内輪
24の存在する領域まで差し入れる。この後、図2
(b)に示すように、ハブホイール1の車両アウタ側の
端面に対して第2治具50をあてがい、このハブホイー
ル1の車両インナ側を上にした姿勢で基台60上に配置
する。
【0031】なお、上記第1治具40は、図3に示すよ
うに、円柱形状の金属部材からなり、外周面にハブホイ
ール1の中心孔のスプラインに合致するサイズのスプラ
インが形成されている。また、上記第2治具50は、円
柱形状の金属部材からなり、ハブホイール1の車両アウ
タ側の円筒部分に対して所要の隙間を介して嵌合する程
度の大きさに設定されている。
【0032】このような準備をしておいてから、ハブホ
イール1の車両インナ側軸端に対して、図2(c)に示
すように、ローリングかしめを行う。
【0033】このローリングかしめは、かしめ工具70
をアキシャル荷重Pをかけつつローリングさせるのであ
るが、これにより、ハブホイール1の車両インナ側軸端
が徐々に径方向外向きに屈曲させられることになり、最
後には、この屈曲部分が、複列転がり軸受2の内輪24
の車両インナ側端面に対して押し付けられることにな
り、これで、複列転がり軸受2に対して所要の予圧が付
与されるとともに、複列転がり軸受2がハブホイール1
に対して結合される。
【0034】このようにしてかしめ作業が終了すると、
第1治具40を、図2(d)に示すように、ハブホイー
ル1の車両アウタ側へ引き抜く。
【0035】以上説明したように、かしめ過程では、ハ
ブホイール1の中心孔に対して第1治具40を嵌入させ
ることにより、ハブホイール1をあたかも中実のような
構造にしているので、かしめによる応力でもってハブホ
イール1の中心孔が径方向内向きに膨出変形することが
阻止される。また、かしめによってハブホイール1にか
かる応力が第2治具50でもって受け止められるので、
ハブホイール1のフランジ11が変形することが阻止さ
れ、真円度が保持されることになる。
【0036】また、かしめ作業の終了後に第1治具40
をハブホイール1の車両アウタ側、つまり反かしめ側へ
引き抜くようにしていれば、かしめ部14が内輪24の
端面から離れるといった好ましくない現象が発生せずに
済み、かしめによって付与した軸力を安定に保つことが
できる。但し、第1治具40を車両インナ側へ引き抜く
場合には、例えば図4に示すように、かしめ部14をリ
ング状の治具80で押さえつけておいて、第1治具40
を車両インナ側から引き抜くようにすればよい。
【0037】なお、本発明は上記実施形態のみに限定さ
れるものではなく、いろいろな応用や変形が考えられ
る。
【0038】(1)上記実施形態で提示した車軸用軸受
装置では、複列転がり軸受2における車両アウタ側の内
輪として、ハブホイール1の外周面を利用した構造にし
ているが、それとは異なり、2つの内輪を有する複列転
がり軸受を用いたものにも本発明を適用できる。この場
合、ハブホイール1の内周面における第1治具40の嵌
入領域について、複列転がり軸受に備える2つの内輪の
嵌合幅にほぼ等しく設定するのが好ましい。その他、本
発明の特徴に関係しない部分の形状や構成が上記実施形
態の車軸用軸受装置と異なっていても、本発明を適用で
きる。
【0039】(2)上記実施形態で提示した車軸用軸受
装置では、等速ジョイント3をハブホイール1に対して
結合するために、C形止め輪38を用いる形態を例示し
たが、図5に示すように、等速ジョイント3の外輪31
における軸部36にねじ部36aを形成し、ここにナッ
ト39を螺合する形態としてもよい。
【0040】(3)上記実施形態では、第1治具40の
形状について、ハブホイール1の中心孔のスプラインに
合致するスプラインを形成したものを提示したが、次の
ようにすることができる。
【0041】第1案としては、第1治具40のスプライ
ンをハブホイール1のスプラインに対して大径合わせに
なる形状にする。つまり、図6に示すように、第1治具
40のスプラインにおける歯先を、ハブホイール1の中
心孔のスプラインにおける溝底に対してほぼ合致させ
て、第1治具40のスプラインにおける溝底と、ハブホ
イール1の中心孔のスプラインにおける歯先との間に大
きな隙間を確保するような設定にする。
【0042】第2案としては、第1治具40のスプライ
ンをハブホイール1のスプラインに対して小径合わせに
なる形状にする。つまり、図7に示すように、第1治具
40のスプラインにおける溝底を、ハブホイール1の中
心孔のスプラインにおける歯先に対してほぼ合致させ
て、第1治具40のスプラインにおける溝底と、ハブホ
イール1の中心孔のスプラインにおける歯先との間に大
きな隙間を確保するような設定にする。
【0043】第3案としては、第1治具40の外周面に
スプラインを形成せずに、その外径寸法を、ハブホイー
ル1の中心孔におけるスプラインの歯先それぞれの内接
円径よりわずかに小さく設定したものを用いてもよい。
【0044】(4)上記実施形態では、ハブホイール1
の中心孔にスプラインを形成した例を示しているが、セ
レーションとしたものでもよい。
【0045】
【発明の効果】請求項1から5に係る発明では、中空軸
の一方軸端をかしめ加工するときに、その中心孔に対し
て治具をあてがうようにしているから、かしめ過程にお
いて発生する応力を治具で受け止めることができて、前
記中空軸内周面の変形を阻止することができ、しかも、
かしめにより期待どおりの軸力を付与できるようにな
る。したがって、形状精度の高い軸受装置を提供できる
ようになるうえ、変形が発生するおそれのある従来例の
ように変形を補正する無駄を無くせるので、製造コスト
の低減に貢献できるようになる。
【0046】特に、請求項2や3に係る発明は、請求項
1の構成を限定したものであり、治具について、転がり
軸受の内輪の装着幅に対応する寸法形状にしているか
ら、中空軸内周面の変形を効果的に防止するうえで有利
となる。
【0047】また、請求項4に係る発明のように、前記
治具を中空軸のスプラインやセレーション形状に合致嵌
合させる形状にしていれば、かしめ過程における中空軸
の変形をより確実に阻止できるようになる。
【0048】また、請求項5に係る発明のように、かし
め作業の終了後に、中空軸に嵌入してある治具を中空軸
の他方軸端、つまり反かしめ側へ引き抜くようにすれ
ば、内輪の端面に押し付けたかしめ部が前記内輪の端面
から離れるといった好ましくない現象が発生せずに済
み、かしめによって付与した軸力を安定に保つことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る車軸用軸受装置を示
す断面図
【図2】図1の車軸用軸受装置に対するかしめ工程を模
式的に示す説明図
【図3】図2(b)の(3)−(3)線断面の矢視図
【図4】かしめ作業後の第1治具の取り外し形態を示す
断面図
【図5】本発明の他の実施形態に係る車軸用軸受装置を
示す断面図
【図6】第1治具の変形例で、図3に対応する図
【図7】第1治具の他の変形例で、図3に対応する図
【符号の説明】
1 ハブホイール 2 複列転がり軸受 3 等速ジョイント 14 ハブホイールのかしめ部 24 複列転がり軸受の内輪 40 第1治具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柏木 信一郎 大阪市中央区南船場三丁目5番8号 光洋 精工株式会社内 (72)発明者 御手洗 匡 大阪市中央区南船場三丁目5番8号 光洋 精工株式会社内 (72)発明者 川谷 輝行 大阪市中央区南船場三丁目5番8号 光洋 精工株式会社内 (72)発明者 脇阪 照之 大阪市中央区南船場三丁目5番8号 光洋 精工株式会社内 Fターム(参考) 3J017 AA02 DA01 DB08 HA02 3J101 AA02 AA32 AA43 AA54 AA62 AA72 FA46 GA02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転駆動軸がスプラインもしくはセレーシ
    ョンにより嵌入される中空軸と、この中空軸を固定部の
    内径部分に対して回転自在に挿通支持させる転がり軸受
    とを結合してなる軸受装置について、前記転がり軸受が
    外装される前記中空軸の一方軸端を径方向外向きに屈曲
    させるとともに、この屈曲部分を前記転がり軸受に備え
    る内輪の端面に対して押し付けることにより、前記転が
    り軸受に対して軸方向に押し付ける力を付与した状態で
    当該転がり軸受の抜け止めを行う形態のかしめを施す方
    法であって、 前記かしめを施す際、当該中空軸の内周面において前記
    転がり軸受の外装領域に対応する領域に、前記中空軸の
    内周面が径方向内向きに変形する現象を抑制するための
    治具を嵌入させる形態とする、ことを特徴とする軸受装
    置のかしめ方法。
  2. 【請求項2】請求項1の軸受装置のかしめ方法におい
    て、 前記中空軸が、その他方軸端側に車輪取付用の径方向外
    向きのフランジを有するものであり、 前記転がり軸受が、軸方向に並ぶ2列の軌道面を有しか
    つ前記固定部の内径部分に嵌入される単一の外輪と、こ
    の外輪の一方軌道面に対向する軌道面を有しかつ前記中
    空軸の外周面において一方軸端寄りに嵌合される内輪
    と、複数の転動体とを備え、かつ、前記外輪の他方軌道
    面に対向する内輪として前記中空軸の外周面においてフ
    ランジ寄りの領域を利用した構成の複列転がり軸受とさ
    れており、 前記中空軸の内周面における治具嵌入領域が、前記複列
    転がり軸受に備える内輪の嵌合幅にほぼ等しく設定され
    ている、ことを特徴とする軸受装置のかしめ方法。
  3. 【請求項3】請求項1の軸受装置のかしめ方法におい
    て、 前記中空軸が、その他方軸端側に車輪取付用の径方向外
    向きのフランジを有するものであり、 前記転がり軸受が、軸方向に並ぶ2列の軌道面を有しか
    つ前記固定部の内径部分に嵌入される単一の外輪と、こ
    の外輪の一方軌道面に対向する軌道面を有しかつ前記中
    空軸の外周面において一方軸端寄りに嵌合される内輪
    と、前記外輪の他方軌道面に対向する軌道面を有しかつ
    前記中空軸の外周面においてフランジ寄りの領域に嵌合
    される内輪と、複数の転動体とを備える構成の複列転が
    り軸受とされており、 前記中空軸の内周面における治具嵌入領域が、前記複列
    転がり軸受に備える2つの内輪の嵌合幅にほぼ等しく設
    定されている、ことを特徴とする軸受装置のかしめ方
    法。
  4. 【請求項4】請求項1から3のいずれかの軸受装置のか
    しめ方法において、 前記治具が、円柱形状でかつ外周に前記中空軸の内周面
    に対して合致嵌合するスプラインまたはセレーションが
    設けられたものである、ことを特徴とする軸受装置のか
    しめ方法。
  5. 【請求項5】請求項1から4のいずれかの軸受装置のか
    しめ方法において、 前記かしめを行った後、前記中空軸の内周に嵌入してあ
    る治具を、前記中空軸の他方軸端側から取り外す、こと
    を特徴とする軸受装置のかしめ方法。
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