JP2006327289A - 車輪支持用軸受ユニット及びその製造方法 - Google Patents

車輪支持用軸受ユニット及びその製造方法 Download PDF

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一登 小林
Seiji Otsuka
清司 大塚
Yutaka Yasuda
裕 安田
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Abstract

【課題】 取付孔16aの内周面に形成した雌セレーション29に、スタッド9の外周面に形成した雄セレーション18aを圧入する事に伴い、取付フランジ15の外側面の平面度が悪化するのを十分に抑えられる構造を実現する。又、上記雌セレーション29の形状精度及び表面精度を良好にでき、しかもこの雌セレーション29の形成に伴って切粉が発生しない製造方法を実現する。
【解決手段】 上記雌セレーション29に上記雄セレーション18aを圧入した状態で、これら両セレーション29、18aの各歯先と各歯底との間に隙間が形成される寸法関係を採用する。又、上記取付孔16aの下孔となる円孔の中間部までセレーションポンチを押し込む事により、この押し込んだ部分の内周面を塑性変形させて上記雌セレーション29を形成する。この様な構造及び製造方法を採用する事により、上記課題を解決する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、自動車の車輪及びブレーキディスク等の制動用回転部材を懸架装置に対して回転自在に支持する為に利用する車輪支持用軸受ユニットと、その製造方法とに関する。
自動車の車輪を構成するホイール1、及び、制動用回転部材であるブレーキディスク2は、例えば図8に示す様な構造により、懸架装置を構成するナックル3に回転自在に支持している。即ち、このナックル3に形成した円形の支持孔4部分に、車輪支持用軸受ユニット5を構成する外輪6を、複数本のボルト7により固定している。一方、この車輪支持用軸受ユニット5を構成するハブ8に上記ホイール1及びブレーキディスク2を、複数本のスタッド9とナット10とにより結合固定している。
上記外輪6の内周面には複列の外輪軌道11a、11bを、外周面には結合フランジ12を、それぞれ形成している。この様な外輪6は、この結合フランジ12を上記ナックル3に、上記各ボルト7で結合する事により、このナックル3に対し固定している。これに対して、上記ハブ8は、ハブ本体13と内輪14とを組み合わせて成る。このうちのハブ本体13の外周面の一部で、上記外輪6の外端開口(軸方向に関して「外」とは、自動車への組み付け状態で車両の幅方向外側となる、図1、2、7、8、9、10の左側を言う。反対に、自動車への組み付け状態で車両の幅方向中央側となる、図1、2、7、8、9、10の右側を「内」と言う。本明細書全体で同じ。)から突出した部分には、取付フランジ15を形成している。上記ホイール1及びブレーキディスク2はこの取付フランジ15の外側面に、上記各スタッド9とナット10とにより、結合固定している。
この為に、上記取付フランジ15の径方向中間部で円周方向に関する複数個所に、それぞれこの取付フランジ15を軸方向に貫通する状態で、円筒面状の内周面を有する取付孔16を形成している。又、上記各スタッド9の外周面の先半部(図8の左半部)に雄ねじ部17(後述する図9〜10参照)を、同じく基端寄り(図8の右端寄り)部分に雄セレーション18を、それぞれ形成している。そして、上記取付フランジ15の内側面側から上記各取付孔16の内側に、上記各スタッド9を先端側から挿入し、更にこれら各取付孔16の内周面に上記各雄セレーション18を圧入する事により、これら各取付孔16の内周面にこれら各雄セレーション18を構成する複数の歯を食い込ませている。又、この状態で、上記各スタッド9の基端部に設けた頭部19の側面を、上記取付フランジ15の内側面に当接させると共に、上記各スタッド9の雄ねじ部17を、上記取付フランジ15の外側面から突出させている。又、上述の様に各取付孔16の内側に各スタッド9を支持固定した状態で、上記ホイール1及びブレーキディスク2の内周寄り部分に設けた複数の通孔に、それぞれ上記各スタッド9の中間部を挿通すると共に、上記ブレーキディスク2を上記取付フランジ15の外側面に、上記ホイール1をこのブレーキディスク2の外側面に、それぞれ重ね合わせている。そして、この状態で、上記各スタッド9の雄ねじ部17のうち、上記ホイール1の外側面から突出した部分に、それぞれ上記ナット10を螺合し、更に緊締している。これにより、上記ホイール1及びブレーキディスク2を、上記取付フランジ15の外側面に結合固定している。
又、前記ハブ本体13の中間部外周面で、前記複列の外輪軌道11a、11bのうちの外側の外輪軌道11aに対向する部分には、内輪軌道20aを形成している。更に、上記ハブ本体13の内端部に形成した小径段部21に、前記内輪14を外嵌固定している。そして、この内輪14の外周面に形成した内輪軌道20bを、上記複列の外輪軌道11a、11bのうちの内側の外輪軌道11bに対向させている。そして、これら各外輪軌道11a、11bと各内輪軌道20a、20bとの間に、それぞれ転動体22、22を複数個ずつ、転動自在に設けている。尚、図示の例では、これら各転動体22、22としてそれぞれ玉を使用しているが、重量が嵩む自動車用の軸受ユニットの場合には、円すいころを使用する場合もある。
更に、図示の車輪支持用軸受ユニット5は、駆動輪(FF車の前輪、FR車及びRR車の後輪、4WD車の全輪)用のものである為、上記ハブ本体13の中心部に、スプライン孔23を形成している。そして、このスプライン孔23に、等速ジョイント24のスプライン軸25を挿入している。又、この様に構成する車輪支持部分の使用時には、上記ブレーキディスク2と、前記ナックル3に固定した図示しないサポート及びキャリパとを組み合わせて、制動用のディスクブレーキを構成する。制動時には、上記ブレーキディスク2を挟んで設けた1対のパッドを、このブレーキディスク2の両側面である制動用摩擦面26、26に押し付ける。
次に、図9は、車輪支持用軸受ユニットの従来構造の第2例を示している。この第2例の車輪支持用軸受ユニット5aは、従動輪(FF車の後輪、FR車及びRR車の前輪)を支持する為に使用するものである。この為、ハブ8aを構成するハブ本体13aの中心部に、スプライン軸を挿入する為のスプライン孔を設けていない。その他の部分の構造及び作用は、上述の図8に示した従来構造の第1例の場合とほぼ同様である。
次に、図10は、車輪支持用軸受ユニットの従来構造の第3例を示している。この第3例の車輪支持用軸受ユニット5bも、従動輪を支持する為に使用するものである。この車輪支持用軸受ユニット5bの場合、1対の内輪27、27を、それぞれ懸架装置に結合固定する静止輪とすると共に、外輪28を、車輪及び制動用回転部材を支持固定して回転するハブとしている。この為に、上記外輪28の外周面の外端寄り部分に取付フランジ15を形成すると共に、この取付フランジ15の円周方向複数個所に形成した取付孔16の内側に、それぞれスタッド9を支持固定している。
ところで、前述した様に各スタッド9の雄セレーション18を取付フランジ15の各取付孔16に圧入すると、これに伴い、これら各取付孔16の内径が押し広げられると共に、この押し広げられた部分の肉が圧入方向前方に塑性流動し、上記取付フランジ15の外側面のうち上記各取付孔16の周囲部分が軸方向に膨出する。そして、この膨出量が多くなると、上記取付フランジ15の外側面に前記ブレーキディスク2の側面を密着させるのが難しくなる。そして、密接させる事ができなくなった結果、回転中心に対する上記ブレーキディスク2の制動用摩擦面26、26の直角度を良好にする事ができなくなった場合には、回転に伴ってこれら各制動用摩擦面26、26が軸方向に振れ、制動時にジャダーと呼ばれる異音が発生する様になる。従って、この様なジャダーの発生を抑える為には、上記膨出量を少なく抑える事が重要となる。
一方、特許文献1には、取付フランジに設けた取付孔の内周面に雌セレーションを形成し、この雌セレーションに、スタッドの外周面に形成した雄セレーションを、圧入によりセレーション係合させる発明が記載されている。この様な特許文献1に記載された発明の場合には、上記取付孔に対する上記スタッドの回転防止効果及び抜け止め効果を十分に確保できる構造でありながら、上述した様な取付孔16の内周面を単なる円筒面とした従来構造の場合に比べて、上記取付孔の内周面に対する上記雄セレーションの圧入代を少なくできる。この為、この雄セレーションを圧入する事に伴って上記取付孔の内径が押し広げられる量を少なく抑える事ができ、結果として上記膨出量を少なく抑える事ができる。
ところが、上記特許文献1に記載された発明の場合には、圧入前の状態で、上記雄セレーションの歯先円の直径を、上記雌セレーションの歯底円の直径よりも大きくしている。この為、この雌セレーションに上記雄セレーションを圧入すると、この雄セレーションの各歯先が、上記雌セレーションの各歯底に食い込む。更に、上記特許文献1に記載された発明の場合には、圧入前の状態で、上記雄セレーションの各歯の円周方向幅を、上記雌セレーションの各溝の円周方向幅よりも大きくしている。この為、上述の様に雌セレーションに雄セレーションを圧入すると、これら両セレーションの各歯の円周方向幅が縮まると共に、これら各歯の丈(径方向寸法)が延びる。この結果、上述の様に雄セレーションの各歯先が雌セレーションの各歯底に食い込む量が、より多くなる。この様に雄、雌両セレーションのうちの少なくとも一方のセレーションの各歯先が他方のセレーションの各歯底に食い込む構成を採用すると、この食い込みに伴って上記取付孔の内径が押し広げられる量が多くなり易い。この為、この様な構成を採用する事は、上述した膨出量の更なる減少を図る観点からは、好ましくない。
又、上述した特許文献1に記載された構造の場合には、少なくとも上記雄、雌両セレーションの各歯の円周方向両側面同士の間と、これら雄セレーションの各歯先と雌セレーションの各歯底との間とに、それぞれ圧入代を設けている。この様に圧入代を設ける範囲を多くした構成を採用すると、上記雄、雌両セレーションに寸法誤差が生じた場合に、互いの食い込み量の変化が大きくなる為、安定した品質(上記雌セレーションに対する上記雄セレーションの圧入力、この雌セレーションに対するこの雄セレーションの抜け止め力、上記取付フランジの外側面の平面度等に関する品質)を得るのが難しくなると言った不都合を生じる。
又、上述した特許文献1に記載された発明の場合、雌セレーションに雄セレーションを圧入する際には、これら両セレーション同士の各歯先と各歯底との円周方向の位相を互いに一致させる(円周方向の位相合わせを行なう)必要がある。ところが、上記両セレーション同士の間には、円周方向のどの位相関係に於いても噛み合い代が存在する為、手探りで位相合わせを行なう事は難しい。これに対し、組立作業の容易化を図る為には、この位相合わせを容易に行なえる様にする事が好ましい。
尚、特許文献2〜3にも、以上に述べた様な特許文献1に記載された発明の場合と同様の不都合を生じ得る、取付フランジに設けた取付孔に対するスタッドの圧入構造が記載されている。
一方、上述した様な内周面に雌セレーションを形成した取付孔の形成方法として従来から、特許文献4及び上記特許文献1に記載された形成方法が知られている。このうちの特許文献4に記載された形成方法の場合には、先ず、外周面に加工用雄セレーションを形成したセレーションポンチを、取付フランジの側面の一部に所定深さ押し込む事により、この取付フランジの一部に押し出しによる剪断加工を施す事で、当該部分にその内周面に雌セレーションを形成した有底孔を形成する。次いで、外周面を単なる円筒面とした打ち抜き用ポンチにより、上記有底孔の底部を打ち抜く事で、上記取付孔を形成する。又、上記特許文献1に記載された形成方法の場合には、先ず、外周面を単なる円筒面とした打ち抜き用ポンチにより、取付フランジの一部を軸方向に打ち抜く事で、当該部分に下孔となる円孔を形成する。その後、その外周面にこの円孔よりも大径の加工用雄セレーションを形成したセレーションポンチにより、上記円孔の内周面を打ち抜く。これにより、この円孔の内周面に雌セレーションを形成する事で、上記取付孔を形成する。
ところが、上述した特許文献4に記載された形成方法の場合には、上記取付フランジの一部に押し出しによる剪断加工を施す事により、当該部分の内周面に雌セレーションを形成する為、この雌セレーションの表面に破断面ができ、結果としてこの雌セレーションの形状精度及び表面精度を良好にするのが難しい。これらの精度を良好にできないと、安定した品質(上述した圧入力、抜け止め力、平面度等に関する品質)を得るのが難しくなる為、好ましくない。又、上述した特許文献1に記載された形成方法の場合には、上記取付フランジの一部に形成した円孔の内周面をセレーションポンチにより打ち抜く(剪断する)事で、この円孔の内周面に雌セレーションを形成する為、やはりこの雌セレーションの形状精度及び表面精度を良好にするのが難しい。又、上記円孔の内周面を上記セレーションポンチにより完全に打ち抜く為、打ち抜きに伴って切粉が発生し、この切粉が車輪支持用軸受ユニットの構成部材や他の部材の表面を傷付ける等の不都合を生じる可能性がある。
特開平10−85880号公報 特開2001−113905号公報 特開2001−253205号公報 特許第3546364号公報
本発明の車輪支持用軸受ユニット及びその製造方法は、上述の様な事情に鑑み、少なくとも、取付孔にスタッドを圧入する事に伴って取付フランジの片側面のうち当該取付孔の周囲部分が膨出する量を十分に抑えられる構造と、この取付孔の内周面に形成する雌セレーションの形状精度及び表面精度を良好にでき、しかもこの雌セレーションの形成に伴って切粉が発生しない製造方法とを実現すべく発明したものである。
本発明の車輪支持用軸受ユニット及びその製造方法のうち、請求項1に記載した車輪支持用軸受ユニットは、ハブと、このハブの外周面に形成した、その片側面を制動用回転部材を取り付ける為の取付面とした取付フランジと、この取付フランジの円周方向複数個所にそれぞれ当該個所を軸方向に貫通する状態で形成した取付孔と、これら各取付孔の内周面に形成した雌セレーションと、これら各取付孔と同数のスタッドと、これら各スタッドの外周面の軸方向一部に形成した、上記雌セレーションに対し圧入によりセレーション係合可能な雄セレーションとを備え、上記各取付孔の内側に上記各スタッドを、上記取付フランジの他側面側から挿入し、且つ、上記雌セレーションに対し上記雄セレーションを圧入によりセレーション係合させている。
特に、本発明の車輪支持用軸受ユニットに於いては、上記雌セレーションと上記雄セレーションとの互いの各歯先と各歯底との間に、それぞれ隙間を設けている。
尚、この様な本発明の車輪支持用軸受ユニットを実施する場合には、例えば請求項6に記載した様に、上記各取付孔の内周面のうち、少なくとも軸方向に関して上記取付フランジの片側面側の端部に、上記雌セレーションを形成しない構成を採用する事もできる。
又、上記請求項7に記載した車輪支持用軸受ユニットの製造方法は、上記請求項6に記載した車輪支持用軸受ユニットの製造方法であって、上記取付フランジの一部で上記取付孔を形成すべき個所に、この取付孔の下孔となる円孔を、打ち抜き加工や切削加工等により、当該個所を軸方向に貫通する状態で形成する。その後、その外周面に上記円孔の内径寸法よりも大きい外径寸法を有する加工用雄セレーションを形成したセレーションポンチのうち、この加工用雄セレーションを形成した部分を、上記取付フランジの他側面側から上記円孔の内側に、この円孔の軸方向中間部まで押し込む事に基づき、この円孔の内周面のうち上記加工用雄セレーションを押し込んだ部分を、この加工用雄セレーションの外周面に合致する形状に塑性変形させる。これにより、当該部分を、上記取付孔の内周面に形成すべき雌セレーションとする。
上述の様に構成する本発明の車輪支持用軸受ユニットの場合には、取付孔の内周面に形成した雌セレーションに、スタッドの外周面の軸方向一部に形成した雄セレーションを、圧入によりセレーション係合させた状態で、これら雄、雌各セレーションの各歯先が相手セレーションの各歯底に食い込まない。この為、上記圧入に伴って上記取付孔の内径が押し広げられる量を十分に抑える事ができる。従って、取付フランジの片側面のうち当該取付孔の周囲部分が膨出する量を十分に抑える事ができる。この結果、上記取付フランジの片側面に制動用回転部材を密接させ易くなり、制動時にジャダーを発生しにくくできる。又、本発明の場合には、上記雌セレーションと上記雄セレーションとの互いの各歯先と各歯底との間に圧入代を設けていない為、上記雄、雌両セレーション同士の間で圧入代を設ける範囲を少なくできる。従って、上記雄、雌両セレーションに寸法誤差が生じた場合でも、これら両セレーション同士の食い込み量の変化を小さくできる。この結果、安定した品質(上記雌セレーションに対する上記雄セレーションの圧入力、この雌セレーションに対するこの雄セレーションの抜け止め力、上記取付フランジの片側面の平面度等に関する品質)を確保し易くできる。
又、上述した様に、本発明の車輪支持用軸受ユニットの製造方法の場合、上記雌セレーションは、円孔の内周面を、この円孔に押し込んだ加工用雄セレーションにより塑性変形させる事で形成する。この為、この雌セレーションの表面に破断面を生じさせる事なく、この雌セレーションの形状精度及び表面精度を良好にできる。従って、本発明の製造方法によれば、安定した品質(上述した圧入力、抜け止め力、平面度等に関する品質)を、より確保し易くできる。又、本発明の製造方法の場合には、上記加工用雄セレーションを、上記円孔の軸方向中間部までしか押し込まない(この円孔の内側を貫通させない)為、この押し込み作業に伴い、上記円孔の内周面の肉が、切粉の如き破片となって周囲に飛散する事はない。従って、この破片が車輪支持用軸受ユニットの構成部材や他の部材の表面を傷付ける等の不都合が生じる事を防止できる。
本発明の車輪支持用軸受ユニットを実施する場合に、好ましくは、請求項2に記載した様に、雌セレーションを構成する各歯の円周方向両側面の開き角と、雄セレーションを構成する各歯の円周方向両側面の開き角とを、互いに異ならせる事により、当該開き角を比較的大きくした方のセレーションを構成する各歯の円周方向両側面に、当該開き角を比較的小さくした方のセレーションを構成する各歯の円周方向両側面の先端部を食い込ませるか若しくは圧接させる。
この様な構成を採用すれば、上記雄、雌両セレーション同士の間で圧入代を設ける範囲をより少なくできる為、これら雄、雌両セレーションの形状誤差が生じる事に拘わらず、安定した品質(上述した圧入力、抜け止め力、平面度等に関する品質)を、より確保し易くできる。
又、上述の請求項2に記載した車輪支持用軸受ユニットを実施する場合に、より好ましくは、上記雌セレーションの各歯の円周方向両側面の開き角を、上記雄セレーションの各歯の円周方向両側面の開き角よりも小さくする事により、この雄セレーションの各歯の円周方向両側面に上記雌セレーションの各歯の円周方向両側面の先端部を、食い込ませるか若しくは圧接させる。
この様な構成を採用すれば、上記雄、雌両セレーション同士の係合部の径方向内側部分でのみ変形を行なわせる事ができる為、取付孔の内径が押し広げられる量をより十分に抑える事ができ、結果として、取付フランジの片側面のうち当該取付孔の周囲部分が膨出する量を、より十分に抑える事ができる。
又、本発明の車輪支持用軸受ユニットを実施する場合に、好ましくは、請求項3に記載した様に、雌セレーションと雄セレーションとのうちの少なくとも一方のセレーションを構成する各歯の円周方向両側面の開き角を、60度以下に設定する。
この様な構成を採用すれば、上記雄、雌両セレーションの各歯の円周方向両側面同士の接触部(食い込み部又は圧接部)に作用する力(ベクトル)の径方向成分を十分に小さくできる。この為、取付孔の内径が押し広げられる量をより十分に抑える事ができ、結果として、取付フランジの片側面のうち当該取付孔の周囲部分が膨出する量をより十分に抑える事ができる。
又、本発明の車輪支持用軸受ユニットを実施する場合に、好ましくは、請求項4に記載した様に、各取付孔の内周面のうち、軸方向に関して雌セレーションを形成した部分よりも取付フランジの他側面に近い部分に、上記雌セレーションと雄セレーションとの互いの各歯先と各歯底との円周方向の位相を互いに一致させた場合にのみ、その内側に上記雄セレーションを圧入代を持たせずに(緩く)進入可能とする位相合わせ部を設ける。
この様な構成を採用すれば、上記雌セレーションに上記雄セレーションを圧入する際に、上記位相合わせ部が、上記雄、雌両セレーション同士の各歯先と各歯底との円周方向の位相を合わせる為のガイドとなる為、この位相合わせを容易に行なえる。
尚、上記位相合わせ部としては、例えば、その内側に上記雄セレーションを締め代を持たせずに(緩く)進入可能とする位相合わせ用雌セレーション(請求項5)や、その内周面の円周方向の少なくとも1個所(好ましくは2個所以上)に上記雄セレーションの各溝に緩く進入可能な凸部を形成した円孔等を採用する事ができる。
図1〜6は、請求項1、2、3、6、7に対応する、本発明の実施例1を示している。尚、本実施例の特徴は、取付フランジ15の円周方向複数個所に設けた取付孔16aとスタッド9との結合部の構造にある。車輪支持用軸受ユニット全体の基本構造等、その他の部分の構造及び作用は、前述の図8〜10に示した従来構造の場合と同様である為、重複する図示並びに説明は省略若しくは簡略にし、以下、本実施例の特徴部分を中心に説明する。
本実施例の場合、上記取付孔16aの内周面の軸方向中間部乃至内端部に、雌セレーション29を形成している。そして、上記取付孔16aに上記スタッド9を軸方向内側から挿入し、且つ、上記雌セレーション29に、このスタッド9の外周面の基端寄り部分に形成した雄セレーション18aを、圧入によりセレーション係合させている。この状態で、本実施例の場合、図3に示す様に、上記雌セレーション29を構成する各歯30a、30aの円周方向両側面の先端部(径方向内端部)のみを、上記雄セレーション18aを構成する各歯30b、30bの円周方向両側面の基端部(径方向内端部)に、それぞれ食い込ませている(図3では、便宜上、この食い込ませた部分の形状を自由状態で示している)。そして、上記雄、雌両セレーション18a、29の各歯先31a、31bと各歯底32a、32bとの間には、それぞれ隙間を設けている。
上述の様なセレーション係合部の構造を得る為に、本実施例の場合、上記雌セレーション29の各歯30a、30aの角ピッチP1 と、上記雄セレーション18aの各歯30b、30bの角ピッチP2 とを、互いに等しく(P1 =P2 )している。これにより、上記雄、雌両セレーション18a、29同士の各歯と各溝との円周方向の位相を互いに一致させられる様にしている。
又、上記雌セレーション29の各歯30a、30aの開き角α1 (=2θ1 )と、上記雄セレーション18aの各歯30b、30bの開き角α2 (=2θ2 )とを、それぞれ60度よりも小さく{α1 、α2 <60度(θ1 、θ2 <30度)}している。且つ、上記雌セレーション29に関する開き角α1 を、上記雄セレーション18aに関する開き角α2 よりも小さく{α1 <α2 (θ1 <θ2 )}している。これと共に、上記雌セレーション29の各歯30a、30aの先端部{歯先R部分の径方向外端縁(直径d)に対応する部分}の幅T1 を、上記雄セレーション18aの各溝33b、33bの径方向内端部{歯底R部分の径方向外端縁(直径d)に対応する部分}の幅W2 よりも所定量大きく(T1 >W2 )している。且つ、上記雌セレーション29の各溝33a、33aの径方向外端部{歯底R部分の径方向外端縁(直径D)に対応する部分}の幅W1 を、上記雄セレーション18aの各歯30b、30bの先端部{歯先R部分の径方向内端縁(直径D)に対応する部分}の幅T2 よりも所定量大きく(W1 >T2 )している。そして、この様な寸法関係を採用する事により、上記雌セレーション29の各歯30a、30aの円周方向両側面の先端部と、上記雄セレーション18aの各歯30b、30bの円周方向両側面の基端部との間部分にのみ、所定量の圧入代を設けている。これにより、上記雌セレーション29に上記雄セレーション18aを圧入した場合に、この雌セレーション29の各歯30a、30aの円周方向両側面の先端部のみが、上記雄セレーション18aの各歯30b、30bの円周方向両側面の基端部に、それぞれ食い込む様にしている。
又、上記雌セレーション29の歯底円の直径D1 を、上記雄セレーション18aの歯先円の直径D2 よりも所定量大きく(D1 >D2 )し、且つ、上記雌セレーション29の歯先円の直径d1 を、上記雄セレーション18aの歯底円の直径d2 よりも所定量大きく(d1 >d2 )している。そして、この様な寸法関係を採用する事により、上記雌セレーション29に上記雄セレーション18aを圧入した場合にも(圧入に伴って、これら雄、雌両セレーション18a、29の各歯30a、30bの丈が伸びた場合にも)、これら雄、雌両セレーション18a、29の各歯先31a、31bが、相手セレーションの各歯底32a、32bに食い込まない様にしている。言い換えれば、上記雄、雌両セレーション18a、29の各歯先31a、31bと各歯底32a、32bとの間に、それぞれ隙間が生じる様にしている。
又、本実施例の場合、前記取付フランジ15の円周方向複数個所に、上述の様な取付孔16aを形成する場合には、先ず、この取付フランジ15の一部で上記取付孔16aを形成すべき個所に、この取付孔16aの下孔となる円孔34{図6(A)}を、打ち抜き加工や切削加工等により、当該個所を軸方向に貫通する状態で形成する。次いで、この円孔34の両端開口部に、面押し加工や切削加工を施す事により、それぞれ円すい凹面状の面取り部35a、35b{図6(A)}を形成する。次いで、図6に示す様なセレーションポンチ36及び下型37を利用して、上記円孔34の内周面の軸方向中間部乃至内端部に、雌セレーション29を形成する。上記セレーションポンチ36は、全体を円柱状に構成しており、先端部(図6の下端部)に、外周面を単なる円筒面としたガイド部38を、中間部乃至基端部(図6の上端部)に、外周面に加工用雄セレーション39を形成したセレーション部40を、互いに同心に設けている。上記ガイド部38は、上記円孔34にがたつきなく(且つ緩く)挿入自在な外径寸法を有する。又、上記加工用雄セレーション39は、上記円孔34の内径寸法よりも若干大きい外径寸法を有し、その外周面形状を、上記雌セレーション29の内周面形状に合致する形状としている。又、上記加工用雄セレーション39の先端縁(上記ガイド部38の外周面との連続部)には、基端側に向かう程外径寸法が大きくなる方向に傾斜したテーパ部41を設けている。又、この様なセレーションポンチ36の外周面には、高周波焼き入れ等による硬化処理を施している。又、上記下型37は、上面に上記取付フランジ15の外側面(図6の下側面)に密接可能な抑え面42を有すると共に、内部にこの抑え面42に開口する、上記円孔34と同径の逃げ孔43を設けている。
上述の様なセレーションポンチ36及び下型37を利用して、上記円孔34の内周面の軸方向中間部乃至内端部に雌セレーション29を形成する場合には、先ず、図6(A)に示す様に、上記下型37の上面に設けた抑え面42に上記取付フランジ15の外側面を密接させると共に、この下型37に設けた逃げ孔43と上記取付フランジ15に形成した円孔34とを互いに整合させる。そして、この状態で、同図(A)→(B)に示す様に、上記取付フランジ15の内側面(同図の上側面)側から、上記セレーションポンチ36の先端側部分を上記円孔34に押し込む。具体的には、上記加工用雄セレーション39の先端縁が、上記円孔34の軸方向外端寄り部分に達するまで(前記雄セレーション18aを係合させるのに必要となる雌セレーション29の軸方向寸法+1〜2mm程度)押し込む。尚、この際に、上記円孔34の軸方向外端部から突出した上記ガイド部38の先端部は、上記逃げ孔43に進入させる。そして、上述の様な押し込みを行なう事に基づき、上記円孔34の内周面の軸方向中間部乃至内端部を、上記加工用雄セレーション39の外周面に合致する形状に塑性変形させる。これにより、この塑性変形させた部分を、上記雌セレーション29とする。尚、上述の様な押し込みを行なう過程で、上記セレーションポンチ36の先端部に設けたガイド部38の外周面は、上記円孔34の内周面にバリが発生するのを防止する。これと共に、上記下型37の上面に設けた抑え面42は、上記取付フランジ15の外側面のうち上記円孔34の周囲部分が膨出するのを防止する。
上述の様に構成する本実施例の車輪支持用軸受ユニットの場合には、取付孔16aの内周面に形成した雌セレーション29に、スタッド9の外周面に形成した雄セレーション18aを、圧入によりセレーション係合させた状態で、これら雄、雌各セレーション18a、29の各歯先31a、31bが相手セレーションの各歯底32a、32bに食い込まない。この為、上記圧入に伴って上記取付孔16aの内径が押し広げられる量を十分に抑える事ができる。又、本実施例の場合には、上記雄、雌両セレーション18a、29の各歯30a、30bの開き角α1 、α2 を、それぞれ60度よりも小さくしている為、これら各歯30a、30bの円周方向両側面同士の接触部に作用する力(ベクトル)の径方向成分を十分に小さくできる。従って、上記雌セレーション29に上記雄セレーション18aを圧入した場合に、上記取付孔16aの内径が押し広げられる量をより十分に抑える事ができる。又、本実施例の場合には、上記両開き角α1 、α2 同士の大小関係を規制する(α1 <α2 とする)事により、上記雌セレーション29の各歯30a、30aの円周方向両側面の先端部のみを、上記雄セレーション18aの各歯30b、30bの円周方向両側面の基端部に食い込ませている。この為、上記雌セレーション29に上記雄セレーション18aを圧入した場合には、上記雄、雌両セレーション18a、29同士の係合部の径方向内側部分でのみ、変形を行なわせる事ができる。従って、上記取付孔16aの内径が押し広げられる量をより十分に抑える事ができる。この様に、本実施例の場合には、上記取付孔16aの内径が押し広げられる量をより十分に抑える事ができる為、上記取付フランジ15の外側面のうち当該取付孔16aの周囲部分が膨出する量を十分に抑える事ができる。この結果、上記取付フランジ15の外側面に制動用回転部材を密接させ易くなり、制動時にジャダーを発生しにくくできる。
又、本実施例の場合、上記雄、雌両セレーション18a、29同士の間には、この雌セレーション29の各歯30a、30aの円周方向両側面の先端部と、上記雄セレーション18aの各歯30b、30bの円周方向両側面の基端部との間部分にしか、圧入代を設けていない。即ち、本実施例の場合には、上記雄、雌両セレーション18a、29同士の間に設けた圧入代の範囲が狭い。この為、これら雄、雌両セレーション18a、29に寸法誤差が生じた場合でも、これら両セレーション18a、29同士の食い込み量の変化を小さくできる。従って、安定した品質(上記雌セレーション29に対する上記雄セレーション18aの圧入力、この雌セレーション29に対するこの雄セレーション18aの抜け止め力、上記取付フランジ15の外側面の平面度等に関する品質)を確保できる。
又、上述した様に、本実施例の車輪支持用軸受ユニットの製造方法の場合、上記雌セレーション29は、円孔34の内周面を、この円孔34に押し込んだ加工用雄セレーション39により塑性変形させる事で形成する。この為、この雌セレーション29の表面に破断面を生じさせる事なく、この雌セレーション29の形状精度及び表面精度を良好にできる。従って、本実施例の製造方法によれば、安定した品質(上述した圧入力、抜け止め力、平面度等に関する品質)を、より確保し易くできる。又、本実施例の製造方法の場合には、上記加工用雄セレーション39を、上記円孔34の軸方向中間部までしか押し込まない(この円孔34の内側を貫通させない)為、この押し込み作業に伴い、上記円孔34の内周面の肉が、切粉の如き破片となって周囲に飛散する事はない。従って、この破片が車輪支持用軸受ユニットの構成部材や他の部材の表面を傷付ける等の不都合が生じる事を防止できる。
尚、本発明を実施する場合には、前述した各開き角α1 、α2 同士の大小関係を逆(α1 >α2 )にする事により、上記雌セレーション29の各歯30aの円周方向両側面の基端部(径方向外端部)に、上記雄セレーション18aの各歯30bの円周方向両側面の先端部(径方向外端部)を食い込ませる構成を採用する事もできる。この場合には、前述した各寸法T1 、W2 、W1 、T2 同士の関係も逆(T1 <W2 、W1 <T2 )にする。
次に、図7は、請求項1〜7に対応する、本発明の実施例2を示している。本実施例の場合、取付孔16bの内周面の内端寄り部分で、軸方向に関して雌セレーション29と面取り部35bとの間に挟まれた部分に、位相合わせ用雌セレーション44を形成している。この位相合わせ用雌セレーション44は、歯の総数、並びに、これら各歯の角ピッチ及び円周方向位相を、それぞれ上記雌セレーション29と等しくすると共に、内径をこの雌セレーション29の内径よりも僅かに大きくしている。この様な構成を採用する事により、上記位相合わせ用雌セレーション44は、上記雌セレーション29の各溝と、図示しないスタッドの外周面に形成した雄セレーションの各歯との、互いの円周方向の位相を一致させた場合にのみ、その内側にこの雄セレーションを圧入代を持たせずに(緩く)進入させられる様にしている。本実施例の場合、上記雌セレーション29及び上記位相合わせ用雌セレーション44は、上記取付孔16bの内周面のうち、これら両セレーション29、44を形成した部分に合致する外周面形状を有するセレーションポンチを、下孔となる円孔に押し込む事により、1挙動で同時に形成できる。
上述の様に構成する本実施例の車輪支持用軸受ユニットの場合、上記雌セレーション29に上記雄セレーションを圧入する際には、この雄セレーションを上記位相合わせ用雌セレーション44に手探りで挿入する事に基づき、上記雄セレーションと上記雌セレーション29との互いの各歯先と各歯底との円周方向の位相を合わせる事ができる。この為、この位相合わせを容易に行なえる。その他の構成及び作用は、上述した実施例1の場合と同様である。
尚、本実施例の構造を実施する場合、上記雌セレーション29と上記位相合わせ用雌セレーション44との連続部の形状は、セレーション形状を維持したまま、上記雄セレーションの圧入方向前方に向かう程内径が小さくなるテーパ形状とする事が好ましい。但し、当該連続部の形状は、中心軸と直交する平面形状とする事もできる。
尚、上述した各実施例では、取付孔の内周面の両端部に面取り部を形成したが、本発明を実施する場合、この面取り部は、必ずしも設ける必要はない(但し、設けるのが好ましい)。又、上述した各実施例では、取付孔の内周面のうち取付フランジの片側面側の端部に雌セレーションを形成していない部分を設けたが、本発明を実施する場合、この雌セレーションは、当該部分を含めた範囲{例えば、取付孔の内周面全体(上記面取り部を設ける場合には、この面取り部を除いた部分)}に形成する事もできる。又、特許請求の範囲に記載された要件を満たす限り、雄、雌両セレーションを構成する各歯及び各溝の断面形状は、各種の形状を採用できる。例えば、一方のセレーションの歯の断面形状を台形状とし、他方のセレーションの歯の断面形状を三角形状としたり、或は、歯先及び歯底の断面形状を角形状する事もできる。更に、本発明を実施する場合、内周面に雌セレーションを形成した取付孔の形成方法としては、上述した各実施例の方法に限らず、例えば前述した特許文献1、4に記載された方法を採用する事もできる。
本発明の実施例1を示す、図9のA部に対応する図。 取付フランジのうち、取付孔を形成した部分の断面図。 図1の拡大B−B断面図。 雌セレーションに関する、図1の拡大B−B断面図。 雄セレーションに関する、図1の拡大B−B断面図。 取付孔の内周面に雌セレーションを形成する工程を示す断面図。 本発明の実施例2を示す、取付フランジのうち取付孔を形成した部分の断面図。 車輪支持用軸受ユニットの従来構造の第1例を、車体に取り付けた状態で示す断面図。 同じく第2例を示す断面図。 同じく第3例を示す断面図。
符号の説明
1 ホイール
2 ブレーキディスク
3 ナックル
4 支持孔
5、5a、5b 車輪支持用軸受ユニット
6 外輪
7 ボルト
8、8a ハブ
9 スタッド
10 ナット
11a、11b 外輪軌道
12 結合フランジ
13、13a ハブ本体
14 内輪
15 取付フランジ
16、16a、16b 取付孔
17 雄ねじ部
18、18a 雄セレーション
19 頭部
20a、20b 内輪軌道
21 小径段部
22 転動体
23 スプライン孔
24 等速ジョイント
25 スプライン軸
26 制動用摩擦面
27 内輪
28 外輪
29 雌セレーション
30a、30b 歯
31a、31b 歯先
32a、32b 歯底
33a、33b 溝
34 円孔
35a、35b 面取り部
36 セレーションポンチ
37 下型
38 ガイド部
39 加工用雄セレーション
40 セレーション部
41 テーパ部
42 抑え面
43 逃げ孔
44 位相合わせ用雌セレーション

Claims (7)

  1. ハブと、このハブの外周面に形成した、その片側面を制動用回転部材を取り付ける為の取付面とした取付フランジと、この取付フランジの円周方向複数個所にそれぞれ当該個所を軸方向に貫通する状態で形成した取付孔と、これら各取付孔の内周面に形成した雌セレーションと、これら各取付孔と同数のスタッドと、これら各スタッドの外周面の軸方向一部に形成した、上記雌セレーションに対し圧入によりセレーション係合可能な雄セレーションとを備え、上記各取付孔の内側に上記各スタッドを、上記取付フランジの他側面側から挿入し、且つ、上記雌セレーションに対し上記雄セレーションを圧入によりセレーション係合させている車輪支持用軸受ユニットに於いて、これら雌セレーションと雄セレーションとの互いの各歯先と各歯底との間に、それぞれ隙間を設けている事を特徴とする車輪支持用軸受ユニット。
  2. 雌セレーションを構成する各歯の円周方向両側面の開き角と、雄セレーションを構成する各歯の円周方向両側面の開き角とを、互いに異ならせる事により、当該開き角を比較的大きくした方のセレーションを構成する各歯の円周方向両側面に、当該開き角を比較的小さくした方のセレーションを構成する各歯の円周方向両側面の先端部を食い込ませるか若しくは圧接させている、請求項1に記載した車輪支持用軸受ユニット。
  3. 雌セレーションと雄セレーションとのうちの少なくとも一方のセレーションを構成する各歯の円周方向両側面の開き角を60度以下に設定している、請求項1〜2のうちの何れか1項に記載した車輪支持用軸受ユニット。
  4. 各取付孔の内周面のうち、軸方向に関して雌セレーションを形成した部分よりも取付フランジの他側面に近い部分に、上記雌セレーションと雄セレーションとの互いの各歯先と各歯底との円周方向の位相を互いに一致させた場合にのみ、その内側に上記雄セレーションを圧入代を持たせずに進入可能とする位相合わせ部を設けている、請求項1〜3のうちの何れか1項に記載した車輪支持用軸受ユニット。
  5. 位相合わせ部が、その内側に雄セレーションを締め代を持たせずに進入可能とする位相合わせ用雌セレーションである、請求項4に記載した車輪支持用軸受ユニット。
  6. 各取付孔の内周面のうち、少なくとも軸方向に関して取付フランジの片側面側の端部に雌セレーションを形成していない、請求項1〜5のうちの何れか1項に記載した車輪支持用軸受ユニット。
  7. 請求項6に記載した車輪支持用軸受ユニットの製造方法であって、取付フランジの一部で取付孔を形成すべき個所に、この取付孔の下孔となる円孔を、当該個所を軸方向に貫通する状態で形成した後、その外周面にこの円孔の内径寸法よりも大きい外径寸法を有する加工用雄セレーションを形成したセレーションポンチのうち、この加工用雄セレーションを形成した部分を、上記取付フランジの他側面側から上記円孔の内側に、この円孔の軸方向中間部まで押し込む事に基づき、この円孔の内周面のうち上記加工用雄セレーションを押し込んだ部分をこの加工用雄セレーションの外周面に合致する形状に塑性変形させる事により、当該部分を上記取付孔の内周面に形成すべき雌セレーションとする、車輪支持用軸受ユニットの製造方法。
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