JP2007022237A - 駆動車輪用軸受装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
軽量・コンパクト化を図ると共に、軸方向・周方向のガタを抑制し、組立・分解作業の利便性と結合部の信頼性を向上させた駆動車輪用軸受装置を提供する。
【解決手段】
外方部材10と、ハブ輪2と内輪部材3とが塑性結合された内方部材1と、両部材間に収容された複列の転動体5とを備えた軸受部に外側継手部材15が軸方向に分離可能に結合された駆動車輪用軸受装置において、肩部20に小径部20aが突設され、この小径部20aにインロウ嵌合される連結部8が内輪部材3に延設されると共に、小径部20aと連結部8に軸方向と周方向に係合するテーパ面を有する凸部21と凹部24がそれぞれ形成され、外側継手部材15と内輪部材3を相対回転させることによりこれら凸部21と凹部24に形成される楔形空間に駒部材が嵌挿され、外側継手部材15と内輪部材3とが予圧が付与された状態で結合されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、自動車等の車両の駆動車輪を支持する駆動車輪用軸受装置、詳しくは、独立懸架式サスペンションに装着された駆動輪(FF車の前輪、FR車あるいはRR車の後輪、および4WD車の全輪)を懸架装置に対して回転自在に支持する駆動車輪用軸受装置に関するものである。
自動車等の車両のエンジン動力を車輪に伝達する動力伝達装置は、図6に示すように、エンジン(図示せず)から車輪105へ動力を伝達すると共に、悪路走行時における車両のバウンドや車両の旋回時に生じる車輪105からの径方向や軸方向変位、およびモーメント変位を許容する必要があるため、例えば、エンジン側と車輪105側との間に介装されるドライブシャフト100の一端が摺動型の等速自在継手101を介してディファレンシャル102に連結され、他端が固定型の等速自在継手103を含む駆動車輪用軸受装置104を介して車輪105に連結されている。
この駆動車輪用軸受装置104は、図7に示すように、車輪105を一端部に装着するハブ輪106と、このハブ輪106を回転自在に支承する複列の転がり軸受107、およびハブ輪106に連結され、ドライブシャフト100の動力をハブ輪106に伝達する固定型等速自在継手103を備えている。
こうした車両の車輪105には、エンジン低速回転時、例えば車両発進時に、エンジンから摺動型等速自在継手102を介して大きなトルクが負荷され、ドライブシャフト100に捩じれを生じることが知られている。その結果、このドライブシャフト100を支持する複列の転がり軸受107の内輪109にも捩じれが生じることになる。ドライブシャフト100の捩じれ量が大きいと、外側継手部材108と内輪109との当接面で急激なスリップによるスティックスリップ音が発生する。
この対策をしたものとして、本出願人は、図8に示すような駆動車輪用軸受装置を既に提案している。この駆動車輪用軸受装置は、ハブ輪51と、このハブ輪51にユニット化された複列の転がり軸受52と、ハブ輪51に着脱自在に締結された等速自在継手53とを備えている。複列の転がり軸受52は、外方部材54と、この外方部材54に内挿された内方部材55と、これら両部材間に収容された複列の転動体(ボール)56とを備えている。
外方部材54は、外周に車体(図示せず)に取り付けるための車体取付フランジ54bを一体に有し、内周に複列の外側転走面54a、54aが形成されている。内方部材55は、ハブ輪51と、このハブ輪51に外嵌された内輪57とからなる。ハブ輪51は、一端部に車輪(図示せず)を取り付けるための車輪取付フランジ58を一体に有し、外周に複列の外側転走面54a、54aの一方に対向する内側転走面51aと、この内側転走面51aから軸方向に延びる円筒状の小径段部51bが形成されている。内輪57は、外周に複列の外側転走面54a、54aの他方に対向する内側転走面57aが形成され、ハブ輪51の小径段部51bに圧入されている。そして、この小径段部51bの端部を径方向外方に塑性変形させて形成した加締部51cによって内輪57が軸方向に固定されている。外方部材54の端部にはシール59、59が装着され、軸受内部に封入した潤滑グリースの漏洩と、外部からの雨水やダスト等の侵入を防止している。
等速自在継手53は、外側継手部材60と継手内輪61、ケージ62、およびトルク伝達ボール63を備えている。外側継手部材60は、カップ状のマウス部64と、このマウス部64の底部をなす肩部65と、この肩部65から軸方向に延びる中空の軸部66とを有している。この軸部66の外周面にセレーション(またはスプライン)66aが形され、内周面には雌ねじ66bが形成されている。
ここで、セレーション66aには、軸線に対して所定の角度傾斜させた捩れ角が設けられている。そして、外側継手部材60の肩部65がハブ輪51の加締部51cに当接するまで軸部66がハブ輪51に内嵌され、ハブ輪51のセレーション51dに軸部66のセレーション66aが圧入嵌合されている。これにより、セレーション51d、66aの嵌合部に予圧が付与され周方向のガタを殺し、肩部65と加締部51cとの当接面で急激なスリップによるスティックスリップ音が発生するのを防止することができる。ハブ輪51と外側継手部材60は、ハブ輪51に当接するプレート67を介して軸部66の雌ねじ66bに固定ボルト68が螺合されることによってハブ輪51に対して軸方向に分離可能に結合されている。したがって、この固定ボルト20の締結によって、セレーション51d、66aの嵌合部に予圧が付与されていても外側継手部材60をハブ輪51に容易に引き込むことができる。
一方、ハブ輪51の加締部51cの外周部には、内輪57と肩部65間に形成される環状空間を埋めるようにゴム等からなる弾性リング69が嵌挿されている。さらに、肩部65の外周面に圧入されたABS(アンチロックブレーキシステム)用パルサーリング70によってこの弾性リング69が径方向に押圧され、弾性リング69が径方向外方に抜けるのを防止している。このように、内輪57と肩部65間に形成される環状空間に弾性リング69が嵌挿されているため、加締部51cと肩部65間のシール性を向上させることができる。
特開2004−68891号公報
然しながら、この従来の駆動車輪用軸受装置では、複列の転がり軸受52と等速自在継手53の締結時に、プレス装置による圧入作業、あるいは外側継手部材60の軸部66に形成された雌ねじ66bを利用した固定ボルト68による引き込み作業が不可避であると共に、分解時には、別途、分解用のボルト等の専用治具が必要となり、組立・分解作業の利便性の向上には未だ改善の余地があった。
さらに、ハブ輪51の小径段部51bの端部を径方向外方に塑性変形させて形成した加締部51cによって内輪57を固定したこの種のセルフリテインタイプの第3世代構造において、外側継手部材60の肩部65と当接する加締部51cが、低硬度であるが故に、経年的に摩耗し、この摩耗による軸力の低下により弛みや軸方向のガタが生じる恐れがあった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、軽量・コンパクト化を図ると共に、軸方向・周方向のガタを抑制し、組立・分解作業の利便性と結合部の信頼性を向上させた駆動車輪用軸受装置を提供することを目的としている。
係る目的を達成すべく、本発明のうち請求項1に記載の発明は、内周に複列の外側転走面が形成された外方部材と、一端部に車輪取付フランジを一体に有し、外周に複列の外側転走面に対向する一方の内側転走面と、この内側転走面から軸方向に延びる円筒状の小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪に内嵌されて一体に塑性結合された円筒状の内輪部材からなる内方部材と、前記両転走面間に転動自在に収容された複列の転動体と、前記内方部材にトルク伝達可能に、かつ軸方向に分離可能に結合され、カップ状のマウス部と、このマウス部の底部をなす肩部とを一体に有する外側継手部材を備えた駆動車輪用軸受装置において、前記肩部に小径部が突設され、この小径部にインロウ嵌合される連結部が前記内輪部材に延設されると共に、前記小径部と連結部に軸方向と周方向に係合する凸部または凹部がそれぞれ形成され、前記外側継手部材と内輪部材を相対回転させることによりこれら凸部と凹部に形成される楔形空間に駒部材が嵌挿され、前記外側継手部材と内輪部材とが予圧が付与された状態で結合されている構成を採用した。
このように、内周に複列の外側転走面が形成された外方部材と、一端部に車輪取付フランジを一体に有し、外周に複列の外側転走面に対向する一方の内側転走面と、この内側転走面から軸方向に延びる円筒状の小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪に内嵌されて一体に塑性結合された円筒状の内輪部材からなる内方部材と、両転走面間に転動自在に収容された複列の転動体と、内方部材にトルク伝達可能に、かつ軸方向に分離可能に結合され、カップ状のマウス部と、このマウス部の底部をなす肩部とを一体に有する外側継手部材を備えた駆動車輪用軸受装置において、肩部に小径部が突設され、この小径部にインロウ嵌合される連結部が内輪部材に延設されると共に、小径部と連結部に軸方向と周方向に係合する凸部または凹部がそれぞれ形成され、外側継手部材と内輪部材を相対回転させることによりこれら凸部と凹部に形成される楔形空間に駒部材が嵌挿され、外側継手部材と内輪部材とが予圧が付与された状態で結合されるので、装置の軽量・コンパクト化を図ると共に、固定ボルト等の締結部品を使用することなく軸方向・周方向のガタを抑制し、結合部の信頼性を向上させた駆動車輪用軸受装置を提供することができる。
また、請求項2に記載の発明のように、前記凸部と凹部に軸方向に対峙するテーパ面が形成されていても良いし、また、請求項3に記載の発明のように、前記小径部と連結部にねじ部が形成されていても良い。
また、請求項4に記載の発明のように、前記駒部材の端面に突条が形成されると共に、この突条に係合する係止溝が前記凹部に形成されていれば、駒部材の軸方向の移動を防止することができる。
また、請求項5に記載の発明のように、前記連結部の外周に鋼製のバンドが装着されていれば、外側継手部材と内輪部材の結合部の予圧が保持されると共に、駒部材の脱落を確実に防止することができる。
本発明に係る駆動車輪用軸受装置は、内周に複列の外側転走面が形成された外方部材と、一端部に車輪取付フランジを一体に有し、外周に複列の外側転走面に対向する一方の内側転走面と、この内側転走面から軸方向に延びる円筒状の小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪に内嵌されて一体に塑性結合された円筒状の内輪部材からなる内方部材と、前記両転走面間に転動自在に収容された複列の転動体と、前記内方部材にトルク伝達可能に、かつ軸方向に分離可能に結合され、カップ状のマウス部と、このマウス部の底部をなす肩部とを一体に有する外側継手部材を備えた駆動車輪用軸受装置において、前記肩部に小径部が突設され、この小径部にインロウ嵌合される連結部が前記内輪部材に延設されると共に、前記小径部と連結部に軸方向と周方向に係合する凸部または凹部がそれぞれ形成され、前記外側継手部材と内輪部材を相対回転させることによりこれら凸部と凹部に形成される楔形空間に駒部材が嵌挿され、前記外側継手部材と内輪部材とが予圧が付与された状態で結合されているので、装置の軽量・コンパクト化を図ると共に、固定ボルト等の締結部品を使用することなく軸方向・周方向のガタを抑制し、結合部の信頼性を向上させた駆動車輪用軸受装置を提供することができる。
内周に複列の外側転走面が形成された外方部材と、一端部に車輪取付フランジを一体に有し、外周に複列の外側転走面に対向する一方の内側転走面と、この内側転走面から軸方向に延びる円筒状の小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪に内嵌されて一体に塑性結合された円筒状の内輪部材からなる内方部材と、前記両転走面間に転動自在に収容された複列の転動体と、前記内方部材にトルク伝達可能に、かつ軸方向に分離可能に結合され、カップ状のマウス部と、このマウス部の底部をなす肩部とを一体に有する外側継手部材を備えた駆動車輪用軸受装置において、前記肩部に小径部が突設され、この小径部にインロウ嵌合される連結部が前記内輪部材に延設されると共に、前記小径部と連結部に軸方向と周方向に係合するテーパ面を有する凸部と凹部がそれぞれ形成され、前記外側継手部材と内輪部材を相対回転させることによりこれら凸部と凹部に形成される楔形空間に駒部材が嵌挿され、前記外側継手部材と内輪部材とが予圧が付与された状態で結合されている。
以下、本発明の実施の形態を図面に基いて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る駆動車輪用軸受装置の一実施形態を示す縦断面図、図2は図1の軸受部と等速自在継手を分離した状態を示し、図3のII−II線に沿った縦断面図、図3は、図2のIII−III線から見た矢視図、図4は、図3のIV−IV線から見た矢視図である。なお、以下の説明では、車両に組み付けた状態で車両の外側寄りとなる側をアウトボード側(図面左側)、中央寄り側をインボード側(図面右側)という。
この駆動車輪用軸受装置は、内方部材1と外方部材10、および両部材1、10間に転動自在に収容された複列の転動体(ボール)5、5とを備えている。内方部材1は、ハブ輪2と、このハブ輪2に内嵌されて一体に塑性結合された円筒状の内輪部材3とからなる。
ハブ輪2は、S53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中炭素鋼で形成され、アウトボード側の端部に車輪(図示せず)を取り付けるための車輪取付フランジ4を有し、外周にアウトボード側の内側転走面2aと、この内側転走面2aから軸方向に延びる円筒状の小径段部2bが形成されている。このハブ輪2は、車輪取付フランジ4のインボード側の基部から内側転走面2aおよび小径段部2bの端面6に亙って高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に硬化処理されている。これにより、車輪取付フランジ4に負荷される回転曲げ荷重に対して充分な機械的強度を有し、ハブ輪2の耐久性が向上する。
内輪部材3は、S53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中炭素鋼からなり、外周には、インボード側の内側転走面3aと、この内側転走面3aからアウトボード側に延びる円筒部7とインボード側に延びる後述する連結部8が一体に延設されている。円筒部7は、ハブ輪1の小径段部2bに所定のシメシロを介して圧入されるインロウ部7aと、このインロウ部7aの端部に嵌合部7bがそれぞれ形成されている。そして、内側転走面3aからインロウ部7aに亙って高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に硬化処理が施されている。ここで、嵌合部7bは鍛造後の生のままとされている。
ここで、ハブ輪2の内周には凹凸部9が形成され、熱処理によって表面硬さを54〜64HRCの範囲に硬化層が形成されている。熱処理としては、局部加熱ができ、硬化層深さの設定が比較的容易にできる高周波誘導加熱による焼入れが好適である。この凹凸部9はアヤメローレット状に形成され、旋削等により独立して形成された複数の環状溝と、ブローチ加工等により形成された複数の軸方向溝とを略直交させて構成した交叉溝、あるいは、互いに傾斜した螺旋溝で構成した交叉溝からなる。また、凹凸部9の凸部は良好な食い込み性を確保するために、その先端部が三角形状等の尖塔形状に形成されている。
ハブ輪2と内輪部材3との結合は、まず、内輪部材3の肩部3bにハブ輪2の小径段部2bの端面6が衝合され、突合せ状態になるまでハブ輪2に内輪部材3の円筒部7が内嵌される。そして、この円筒部7における嵌合部7bの内径にポンチ等の拡径治具を押し込んで嵌合部7bを拡径し、この嵌合部7bをハブ輪2の凹凸部9に食い込ませて加締め、ハブ輪2と内輪部材3とが一体に塑性結合されている。これにより、従来のようにねじ等で強固に緊締して予圧量を管理する必要がないため、軽量・コンパクト化を図ることができると共に、ハブ輪2の強度・耐久性を向上させ、かつ長期間その予圧量を維持することができる。
なお、ハブ輪2と内輪部材3とを塑性結合する手段としてここで例示した構成以外にも、例えば、図示はしないが、ハブ輪に内輪部材の円筒部を内嵌すると共に、円筒部の端部を径方向外方に塑性変形させて加締部を形成し、この加締部で両部材を軸方向に固定する、所謂揺動加締による結合であっても良い。
外方部材10は、S53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中炭素鋼で形成され、外周に懸架装置を構成するナックル(図示せず)に取り付けるための車体取付フランジ10bを一体に有し、内周に前記複列の内側転走面2a、3aに対向する複列の外側転走面10a、10aが形成されている。そして、複列の外側転走面10a、10aが高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に硬化処理され、複列の転動体5が両転走面間に保持器11を介して転動自在に収容されている。また、外方部材10の両端部にはシール12、13が装着され、軸受内部に封入された潤滑グリースの漏洩と、外部からの雨水やダスト等が軸受内部に侵入するのを防止している。なお、ここでは、転動体5をボールとした複列アンギュラ玉軸受を例示したが、これに限らず転動体に円すいころを使用した複列円すいころ軸受であっても良い。
等速自在継手14は外側継手部材15と継手内輪16、ケージ17、およびトルク伝達ボール18を備えている。外側継手部材15はカップ状のマウス部19と、このマウス部19の底部をなす肩部20とを一体に有している。そして、この肩部20が内輪部材3の連結部8に着脱自在に結合されている。
ここで、図2乃至図4に示すように、外側継手部材15の肩部20には、内輪部材3にインロウ嵌合される小径部20aが突設され、この小径部20aから径方向外方に鉤状の凸部21が形成されている。この凸部21は、周方向に少なくとも一つ以上(ここでは二箇所)形成され、周方向両側に第1のテーパ面22と第2のテーパ面23が形成されている。一方、この肩部20に対向する内輪部材3の連結部8には、外側継手部材15の鉤状の凸部21に係合する凹部24が周方向に少なくとも一つ以上(ここでは二箇所)形成されている。この凹部24の周方向両側には、外側継手部材15における凸部21の第1のテーパ面22と軸方向に対峙する第1のテーパ面25と、同じく凸部21の第2のテーパ面23と周方向に対峙する第2のテーパ面26がそれぞれ形成されている。
なお、ここでは、外側継手部材15の肩部20側に凸部21、内輪部材3の連結部8側に凹部24が形成された構成を例示したが、これに限らず、逆の構成、すなわち、肩部20側に凹部24、連結部8側に凸部21が形成されていても良い。
次に、図5を用いて内輪部材3と外側継手部材15の組立手順を詳細に説明する。
(a);先ず、外側継手部材15の凸部21に対応して内輪部材3の凹部24の位相を合わせる。
(b);肩部20の小径部20aを内輪部材3の連結部8の内径に挿入し、外側継手部材15の肩部20を内輪部材3の端面3cに衝合させる。
(c);次に、外側継手部材15と内輪部材3とを相対回転させ、凸部21の第1のテーパ面22と凹部24の第1のテーパ面25とを当接させ、外側継手部材15と内輪部材3間に生ずる軸方向のガタを殺す。
(d);その後、凸部21と凹部24間に形成される楔形空間27に断面が略台形をなす駒部材28を外径側から嵌挿し、外側継手部材15と内輪部材3間に予圧を付与して軸方向・周方向のガタを殺す。駒部材28は焼結金属等で形成され、表面に硬化処理が施されている。また、この駒部材28の端面には突条28aが形成され、凹部24の第2のテーパ面26に形成された係止溝26aに係合している。この係合により、駒部材28は、凹部24に対して軸方向に移動するのを防止することができる。
(e);最後に、駒部材28の脱落防止と両者間の予圧保持のために、内輪部材3の連結部8の外周面にステンレス製等の帯鋼から形成されたバンド29(図1参照)が締付られ、駒部材28が固定される。
一方、分解手順に関しては、バンド29および駒部材28を取り外した後、前述した組立手順の逆の手順にて行うことができる。このように、本実施形態では、組立・分解作業がすべて径方向外方側から行うことができるので、組立・分解作業の利便性を向上させることができる。
また、外側継手部材15の肩部20に鉤状の凸部21と、これに係合し、内輪部材3の連結部8に凹部24が形成され、それぞれに軸方向・周方向に対峙する第1のテーパ面22、25と第2のテーパ面23、26が形成され、凹部24と凸部21に形成される楔形空間27に駒部材28を嵌挿することによって、外側継手部材15と内輪部材3間に予圧を付与して軸方向・周方向のガタを殺すことができる。したがって、装置の軽量・コンパクト化を図ると共に、固定ボルト等の締結部品を使用することなく軸方向・周方向のガタを抑制し、結合部の信頼性を向上させた駆動車輪用軸受装置を提供することができる。さらに、外側継手部材15と内輪部材3とがトルク負荷による相対変位が少ない連結構造をなしているので、外側継手部材15の肩部20と内輪部材3の端面3cとの当接面にスティックスリップ音が発生するのを防止することができる。
なお、ここでは、第1のテーパ面22、25の係合によって、外側継手部材15と内輪部材3との軸方向のガタを殺すようにしたが、これに限らず、例えば、図示はしないが、内輪部材の連結部と肩部の小径部とのインロウ部に多条ねじを形成して両部材を軸方向に結合するようにしても良い。
以上、本発明の実施の形態について説明を行ったが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、あくまで例示であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
本発明に係る駆動車輪用軸受装置は、ハブ輪と、このハブ輪に塑性結合された内輪部材とを備え、この内輪部材に突き合わせ状態で外側継手部材が内嵌され、この外側継手部材と内輪部材を着脱自在に軸方向に結合するようにした駆動車輪用軸受装置に適用できる。
本発明に係る車輪用軸受装置の一実施形態を示す縦断面図である。 図1の軸受部と外側継手部材とを分離した状態を示し、図3のII−II線に沿った縦断面図である。 図2のIII−III線から見た矢視図である。 図3のIV−IV線から見た矢視図である。 (a)〜(e)は、本発明に係る駆動車輪用軸受装置の組立手順を示す説明図である。 駆動車輪用軸受装置を組込んだ動力伝達装置の一例を示す縦断面図である。 従来の駆動車輪用軸受装置を示す縦断面図である。 他の従来の駆動車輪用軸受装置を示す縦断面図である。
符号の説明
1・・・・・・・・・・・内方部材
2・・・・・・・・・・・ハブ輪
2a、3a・・・・・・・内側転走面
2b・・・・・・・・・・小径段部
3・・・・・・・・・・・内輪部材
3b、20・・・・・・・肩部
3c、6・・・・・・・・端面
4・・・・・・・・・・・車輪取付フランジ
5・・・・・・・・・・・転動体
7・・・・・・・・・・・円筒部
7a・・・・・・・・・・インロウ部
7b・・・・・・・・・・嵌合部
8・・・・・・・・・・・連結部
9・・・・・・・・・・・凹凸部
10・・・・・・・・・・外方部材
10a・・・・・・・・・外側転走面
10b・・・・・・・・・車体取付フランジ
11・・・・・・・・・・保持器
12、13・・・・・・・シール
14・・・・・・・・・・等速自在継手
15・・・・・・・・・・外側継手部材
16・・・・・・・・・・継手内輪
17・・・・・・・・・・ケージ
18・・・・・・・・・・トルク伝達ボール
19・・・・・・・・・・マウス部
20a・・・・・・・・・小径部
21・・・・・・・・・・凸部
22、25・・・・・・・第1のテーパ面
23、26・・・・・・・第2のテーパ面
26a・・・・・・・・・係止溝
24・・・・・・・・・・凹部
27・・・・・・・・・・楔形空間
28・・・・・・・・・・駒部材
28a・・・・・・・・・突条
29・・・・・・・・・・バンド
51・・・・・・・・・・ハブ輪
51a、57a・・・・・内側転走面
51b・・・・・・・・・小径段部
51c・・・・・・・・・加締部
51d、66a・・・・・セレーション
52・・・・・・・・・・複列の転がり軸受
53・・・・・・・・・・等速自在継手
54・・・・・・・・・・外方部材
54a・・・・・・・・・外側転走面
54b・・・・・・・・・車体取付フランジ
55・・・・・・・・・・内方部材
56・・・・・・・・・・転動体
57・・・・・・・・・・内輪
58・・・・・・・・・・車輪取付フランジ
59・・・・・・・・・・シール
60・・・・・・・・・・外側継手部材
61・・・・・・・・・・継手内輪
62・・・・・・・・・・ケージ
63・・・・・・・・・・トルク伝達ボール
64・・・・・・・・・・マウス部
65・・・・・・・・・・肩部
66・・・・・・・・・・軸部
66b・・・・・・・・・雌ねじ
67・・・・・・・・・・プレート
68・・・・・・・・・・固定ボルト
69・・・・・・・・・・弾性リング
70・・・・・・・・・・パルサリング
100・・・・・・・・・ドライブシャフト
101・・・・・・・・・摺動型の等速自在継手
102・・・・・・・・・ディファレンシャル
103・・・・・・・・・固定型の等速自在継手
104・・・・・・・・・駆動車輪用軸受装置
105・・・・・・・・・車輪
106・・・・・・・・・ハブ輪
107・・・・・・・・・複列の転がり軸受
108・・・・・・・・・外側継手部材
109・・・・・・・・・内輪

Claims (5)

  1. 内周に複列の外側転走面が形成された外方部材と、
    一端部に車輪取付フランジを一体に有し、外周に複列の外側転走面に対向する一方の内側転走面と、この内側転走面から軸方向に延びる円筒状の小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪に内嵌されて一体に塑性結合された円筒状の内輪部材からなる内方部材と、
    前記両転走面間に転動自在に収容された複列の転動体と、
    前記内方部材にトルク伝達可能に、かつ軸方向に分離可能に結合され、カップ状のマウス部と、このマウス部の底部をなす肩部とを一体に有する外側継手部材を備えた駆動車輪用軸受装置において、
    前記肩部に小径部が突設され、この小径部にインロウ嵌合される連結部が前記内輪部材に延設されると共に、前記小径部と連結部に軸方向と周方向に係合する凸部または凹部がそれぞれ形成され、前記外側継手部材と内輪部材を相対回転させることによりこれら凸部と凹部に形成される楔形空間に駒部材が嵌挿され、前記外側継手部材と内輪部材とが予圧が付与された状態で結合されていることを特徴とする駆動車輪用軸受装置。
  2. 前記凸部と凹部に軸方向に対峙するテーパ面が形成されている請求項1に記載の駆動車輪用軸受装置。
  3. 前記小径部と連結部にねじ部が形成されている請求項1に記載の駆動車輪用軸受装置。
  4. 前記駒部材の端面に突条が形成されると共に、この突条に係合する係止溝が前記凹部に形成されている請求項1乃至3いずれかに記載の駆動車輪用軸受装置。
  5. 前記連結部の外周に鋼製のバンドが装着されている請求項1乃至4いずれかに記載の車輪用軸受装置。
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